10/08/13 21:57:03 pGPQQTGN
「……んと…………なんで岩沢とひさ子がここにいんの?」
起き上がった音無の寝ぼけた視線にドキリとしたが、ひさ子のニヤニヤ顔を見てまた腹が立った。
「おいひさ子!いい加減にしてくれ」
「大丈夫だ。関根と入江以外には黙っといてやるから」
「?…………ぇと、話が見えないんだが?」
「それはな……」
「ストップ!」
疑問符を頭上に浮かべる音無に説明しようとしたひさ子の口に慌てて蓋をした。
その行動に不満があるのか、ひさ子が口をとがらせる
「いいじゃないか。他の娘にとられる前に早めに言っといた方がいいぞ?」
「いやだからそういう問題じゃなくてな」
なんとかこの状況を打開する方法はないかと頭の中で暗中模索。
「もっとそれにふさわしいシチュエーションで言いたいっていうか……二人きりじゃないと……」
「そうか。じゃああたしは退散するか。」
「え?ちょっとひさ子?」
「ふたりきりじゃないと言えないんだろ?」
「いやでも場所的に……」
「音無の部屋なんて絶好のシチュだろ」
「今日は勘弁……」
「明日明日言うヤツは信用されないよ」
「く……」
諦めるしかないのか……。
「なぁさっきから何の話してるんだ?」
頭上の疑問符を増やしている音無に向かい合うようにすわると、
ひさ子は何かを察して、出ていった。
「おい、ひさ子はいいのか?」
「ん、いいんだ」