10/09/12 20:47:45 IWKvO92G
私、里中エリカと申します。鴻上ファウンデーション会長・鴻上光生様の秘書を務めております。
会長は素晴らしいお方ですわ。財力においても権力においても、鴻上ファウンデーションは
もはや、この街を支配していると言っても過言ではありません。
でも私が会長にお仕えしている本当の理由は……。
「欲望! 純粋で素晴らしいエネルギー!!」
ハンドミキサーで生クリームをホイップしながら、会長がまた熱弁を奮い始めました。
傍から見れば奇異な光景かもしれませんが、私達にとってはいつものこと。
ライドベンダー隊の隊長・後藤さんも直立して耳を傾けています。
「ケーキもテーブルも、家もビルも、街も国も……!
全て人の『欲しい』という想いからできた欲望の塊!…………そうだろう後藤君!!」
あらあら、勢いよく振り向くものだから、後藤さんの顔にホイップクリームが飛び散りました。
イケメンが台無し。でも後藤さんは顔色一つ変えません。さすがですわね。
会長は興奮したまま、クリーム絞り袋を持って部屋の中を歩き回ります。
「生きるとは欲することなのだ! その最大にして最強の力から生まれたメダルを、
最大限に集めた時! 手に入るものは無限大…よりさらに大きい……」
会長は丸テーブルの上に、生クリームで∞マークを書きなぐり、さらにその左に
○を一つ書き加えました。そして絶叫するのです。
「オ――――――ズ!!!!!」