仮面ライダー総合エロパロスレ11at EROPARO
仮面ライダー総合エロパロスレ11 - 暇つぶし2ch277:名無しさん@ピンキー
10/07/04 07:55:09 E4jWjz7H
保管庫鍵多いなw
入口だけでよかないですか?

278:名無しさん@ピンキー
10/07/04 09:19:37 Qp9rM/jR
あんなドSな泪を好きだと言うさとるってドMだよなぁ

279:名無しさん@ピンキー
10/07/04 15:41:37 h35VAecV
今日のWはデレデレする翔太郎に嫉妬する亜樹子に萌えた。


280:名無しさん@ピンキー
10/07/04 21:02:27 ZXFV9+h0
>>277
鍵は入り口だけじゃね
クッキー保存されてないとか?

281:名無しさん@ピンキー
10/07/04 21:31:28 FAud0MtR
今回は二人で調査したり嫉妬したりかばったり心配したり首根っこつかまえたりと
イロイロごちそうさまでした。
翔亜樹は二人でいるのがあまりにも自然すぎると思う。

放送もあと十話切ったけどおやっさんの件はどうするんだろう。
一話から二人を見守ってきた身としてはくっつくくっつかないよりも
そこどう落としまえ付けるのか非常に気になる。

282:名無しさん@ピンキー
10/07/04 22:33:30 a6ua8JbD
おやっさんの件は冬の映画でやるんだと思ってたw
去年のディケイドの終わりにはあんなにむかついてたのにー


283:名無しさん@ピンキー
10/07/04 23:03:36 ja2hlOLH
若菜姫がエロすぎるな
地球の本棚で何が行われるのか楽しみでしかたない

284:名無しさん@ピンキー
10/07/04 23:17:18 jv6EIRAr
ざっくり書いてみたー
フィリ若おくち小ネタ

 地球の本棚にて

「や、めて……くぅっ、姉さん……っ」
 本来、そこは静謐な空気と本で満たされた空間だった。
「嘘は……ダメ、よ。んむっ」
 異物であるふたりの熱が、それを崩す。
少年の下半身にしがみ付いた女は、グロスで煌いた唇に彼の陰茎を含ませていた。
熱い舌と、滑る唾液。柔らかい口内で扱かれる度に、少年は快楽に酔う。

「はぁ……ちゅう、っちゅ……はふっ」
 小さな口では収まりきらないほどにいきり立った肉棒が、彼女の頬をぱんぱんに膨らませていた。
もう何度目か分からない射精。若さ故か、衰えることなく若菜の身体を伝い、落ちていく。
「……ねえ、来人。これ、ここに入ったらどうなるか分かる……?」
 若菜はどろどろと零れた液体を指で掬い取る。そして、自ら捲くり上げたスカートの奥、下着の上をなぞる。
「それはっ、……頼む、もうやめてくれ……姉さん」
 既に濡れそぼり、中が透けて見える。
口では何と言っても、視線は外すことができなかった。

「意気地なしね。もういいわ。おやすみ、来人」
 そう囁くと、女の姿は跡形もなく消えた。僅かな残り香だけが、漂う。

「わかな、さん……」
 彼女を呼ぶ声は、届かない。

「……たすけて、フィリップくん」
 その願いも、届かない。


そして続かない!

285:名無しさん@ピンキー
10/07/05 00:28:15 lspxlRtG
イイ!と思うので続きを希望します>284

騎乗位で「来人、どう?気持ちいい?」とか攻めながらも
イク時だけは「フィリップくん……!」とか切なげに呟いちゃう
若菜さんとか妄想するともうダメだ

286:名無しさん@ピンキー
10/07/05 00:59:15 yKt4CatX
>>284
GJ!
先週からずっと若フィリに萌えっぱなしなんですげー嬉しい

287:名無しさん@ピンキー
10/07/05 06:33:41 lIj0646R
やっと、見られた。41話。
>>281さんと同じで、翔亜樹は自然体。
一晩中、聞き込みで二人揃って朝帰りwww

おやっさんのことは2010のラストシーンで
翔太郎が事件を振り返って、亜樹子に「おやっさんも
喜んでくれるかな」と言ってる途中で、ケーキだの
どんちゃん騒ぎをする仲間たちに邪魔され、又もや
スルーされたから。
その件はおそらく、既に視聴側に勝手に想像、
任せるわ!的なのかなぁと思った次第。
任せられたわ!と勝手に想像したけどwww

余談だが、家族を井坂に殺された竜とその井坂を愛してた
冴子に、昼ドラ的どろどろ萌えを感じたwww
それにしても、Wって韓国ドラマ並みに三角関係恋愛ネタが
多いような…

288:名無しさん@ピンキー
10/07/05 08:59:55 p1SQXe3/
>>282
ダブル大好きだけどディケイドも好きだった身としては
この言い方にむかつくわ

289:名無しさん@ピンキー
10/07/05 10:41:59 dkbd21Cz
>>287
いやあ、三角関係と言えば昼ドライダーキバだろうw
Wはほぼ冴子さん周辺くらいしかアダルト部分はないけど
あっちは過去も現在も主人公中心にトライアングルだったからなあ

290:名無しさん@ピンキー
10/07/05 23:29:57 mOsTNy/s
てんてーてんてー言ってるお姉さまは昼ドラっぽくて萌えるが
霧彦乙とも思えてなぁ。
まあそこらへんひっくるめてナスカメモリで頑張る冴子さん可愛いよ

291:名無しさん@ピンキー
10/07/06 06:25:29 YiL04mf4
>288
282じゃないけど、最後TVで決着終わらず映画で!ってのがアレだったのでは?

292:名無しさん@ピンキー
10/07/07 16:41:31 n62Fedbg
冴子と照井は追っかけっこした後どうなったんだろう
来週明らかになるかな
超加速のものすごいスピードで絡み合ってる二人の
妄想が止まらん

293:名無しさん@ピンキー
10/07/07 20:40:03 nZAXCzDk
照井さんのトライアルは基本的に早漏だからなぁ

294:名無しさん@ピンキー
10/07/08 01:25:27 Ju3VRYBf
もしかして冴子ってRナスカで井坂先生の敵討ちしようとするより
照井さんとヤっちゃえば勝手に照井さんに死亡フラグ立って敵討ちできるんじゃね?


…なんて思わなくもないが冴子が誘った瞬間照井さんがトライアルで逃げ出しそうだw

295:名無しさん@ピンキー
10/07/08 01:31:27 J0hXEl06
照井さんに冴子はレベルが高すぎる・・。
でもここでフラグ立てたら本当にハードボイルドの神だと思う。
翔太郎一生勝てない。

296:名無しさん@ピンキー
10/07/08 18:06:00 AE07o73r
プライドの高いエリート警官が自分が追っていた犯人に捕まり
犯されるなんてなかなかイイ感じの復讐になると思うんですけど
やってみませんか冴子さん?


297:名無しさん@ピンキー
10/07/08 19:12:27 hcWDprba
ちょっと書きたくなってきたが照井さんはそんなことになったら
押し入れの中に閉じこもるかシャワーを浴びながら泣いちゃいそうだ


298:名無しさん@そうだ選挙に行こう
10/07/11 03:05:29 k5/3PvYM
最近投下が少なくてさみしいですね。
そんなわけで即興ですが、ジーンの回その後を妄想&文にしてみました。
タイトルは「消毒」で翔亜樹です。今から言いますが、照井さんごめんなさい。


299:「消毒」(翔亜樹)
10/07/11 03:06:56 k5/3PvYM
(よし、これで終わりっと)
鳴海探偵事務所の若き所長・鳴海亜樹子はまだ半乾きの髪をタオルで拭きつつまとめたファイルを棚にしまった。
ここ最近映画撮影に二人分のスリッパ制裁にミュージアム幹部との戦いにガイアメモリの没収とイベントが目白押しで
普段は元気が有り余っている亜樹子とはいえ相当疲労困ぱいしていた。
だからシャワーを浴びてとっとと寝てしまいたかったのだが、どうしても今日中に何とかしたいことがあり、
シャワーの後パジャマのまま事務所に戻ってまず事務処理から片付けた。

(フィリップ君は・・よしよし、よく寝てる)
そっとガレージの扉を開き、抜き足差し足でフィリップのところまで行く。
さすがに体力を使い果たしたのか、ぐっすり寝ている。思わず安堵のため息をついた。
本人は否定するが、ここ最近よく眠れていないことを亜樹子は気付いていた。
憧れていた人が実の姉だった上に敵で、自分もそこの一員だったかもしれないのだ。
それでなくても過去の記憶もなく。感情と言うものの大部分は最近で培われたようなものだ。
心と頭と感情がそれぞれについていけない状態なのだろう。自分と翔太郎君は何があったって
フィリップ君の味方なのに。どうやら川相透以上に頑固に内にため込むらしいこの子は
あまり本音を見せてくれない。
「辛い時は辛いって言っていいんだよう。フィリップ君」
亜樹子はフィリップの頭を撫でながら小声で囁くと、布団をかけなおした。
眉間に皺を寄せていた表情が少し和らいだ気がした。


(さて、フィリップ君の様子も見たし、あとは半熟君か)
フィリップを起こさないように、またしても抜き足差し足で事務所に戻った。
ベッドの方を見ると、気の所為か、どんよりとした黒いオーラが漂っている。
(やっぱ落ち込んでるよねえ。男同士でキスなんて)
今日いきなりやってきて、何をどう振り切ってしまったのか翔太郎君にかなり熱烈なチューをぶちかまして
何故か満足げな表情をしたかと思うととっとと帰ってしまった。今頃冷静になって家で一人頭を抱えているかもしれない。
そして図らずもハードボイルドイケメンに唇を奪われたハーフボイルドイケメンはというと。

「オレオトコナノニオトコトニクチビルウバワレタオトコナノニオトコトチューオンナジャナイノニオトコトチュー・・・・」

こんな感じで一日使い物にならなかった。なんか知ってるような落ち込み方だったけど多分気のせいだろう。
最終的には早々に不貞寝してしまった。亜樹子が事務処理をしている間、悪夢にでもうなされているような声が
延々と続いていた。これは相当なトラウマになったらしい。


(やっぱあたしのせいだよねえ・・)
そう、もとはと言えば自分が竜君をたきつけたせいでこんなことになってしまったのだ。少し責任感じる。
静かになったベッドのカーテンをそっと開けてみると翔太郎君も眠りについていた。やはりうなされていたらしく、
タオルケットは乱れ、何故か目じりにはうっすら涙の跡が。あんたは乙女か!
ついスリッパを取り出し突っ込みかかったが何とかこらえた。
いかんいかん、今日は優しくしてあげなきゃね。タオルをかけなおし、フィリップ君にしたように頭を撫でる。
(あっ、ヤバ)
なぜだか無性に翔太郎君に触りたくなって、思わず唇を指でなぞってみる。男性にしては少しぷっくりした唇はさわり心地がいい。
なんどか指を往復させてくうちにもっと触れたくなった。
(こうなったのは私の所為だし、やり手所長としてはなんとかしてあげなくちゃね。明日からの業務に差し支えるし。
だからこれは消毒なの。決して翔太郎君の寝顔見てたらキュウウウンって気持ちになってキスしたくなったからじゃないからね)

誰に対するものなのかわからない言い訳をして翔太郎君に顔を近づける。頼むから起きないで。
そっと唇に触れる。ホントに自分からするのは初めてだ。いつもしてもらうばっかりだから死ぬほどドキドキする。
恥ずかしくてすぐ唇離した。どうやら起きる様子はない。ほんのちょっとしただけなのに頭がボーっとする。なんか足りない。
さっきよりもっとキュウウウンってする。もっと翔太郎君に触りたい。ほとんど無意識に再び顔を近づけた。まだ起きる様子はない。
だからつい、ほんの悪戯心で、翔太郎君がしてくれるみたいに口づけながら舌で唇をなぞってみた。


その瞬間、ガッツリと身体をホールドされ、ベッドの中、翔太郎の膝の上に引きずり込まれた。




300:「消毒」(翔亜樹)
10/07/11 03:08:49 k5/3PvYM
「よお、人の寝こみ襲うなんて随分積極的じゃねーか」
「うわわわ、翔太郎君いつから起きてたの!?」
「ばーか、俺がお前の気配に気づかないわけないだろ」
おでこをつっつきながらそうのたまうこの男、まじでぶん殴りたい。
「なななな何よ、気づいてんなら早く起きなさいよ!」
「いや俺だってうとうとしてたからなかなか目開けれなくて。でもこんなオイシイ展開くるなんて
 起きなくて正解だったぜ」
「もう・・もう、翔太郎君のバカ~」
「おっと、ここでスリッパはナシだぞ。まさか亜樹子からキスしてくれるだけじゃなくて舌まで使ってくれるなんて、
 今までの教育の甲斐があったってもんだ。で、続きは?」
「続きなんてあるか~!これは消毒!消毒だもん。だからキスじゃないんだもん」
「消毒?」
「そう、消毒よ!これで竜君とのチューは消えたでしょ」
「消えるか!ああもうまた思い出した。おい亜樹子、どうしてくれんだよ」
「ふぇ?だから今消毒してあげたじゃん!」
「バカ!あんなんで足りるか。だめだ落ち込んできた、もう明日仕事にならない・・」
「えっ!ちょっと、困るよ。明日は柴犬のドロシ―ちゃん探しに行ってもらわなきゃなんないんだから」
「もう無理。照井の感触が全身に残ってて気持ち悪い。カラダ動かない」
「ええ~そんなあ。ごめんね翔太郎君。どうしよう、どうしたらいいの?」
すっかり自分の所為だと思い込んでいる亜樹子は素直に尋ねる。内心高笑いしてるであろう翔太郎には気付かない。
「全部消毒して。あいつ俺の首筋やら腰やら撫でまわしていきやがったからな。お前で照井の感触消してくれ」
「さっきみたいにすればいいの?」
「ああ、いつも俺がお前にするみたいにすればいいから」
翔太郎君がいつもするみたいって・・。
唇に深くて甘~いのをくれた後、そのまま首をなぞって鎖骨に吸いついて胸に長時間滞在した後ウェストをたどり
そのまま下方向へ・・。やんやん。これ以上思いだしたらこっちがおかしくなっちゃう。
こんなことしたことないし、すっごい恥ずかしいけど、でもやらなきゃ。あたしの所為で翔太郎君再起不能だし。
明日の仕事のためだもんね。
「わかった。でも目つぶっててね。恥ずかしいから」
「オッケー。目え閉じてるから。ちゃんとパジャマも脱がせてくれよ」
心臓の音がうるさい。さっきからドキドキバクバク、ぎゅんぎゅんする。自分からするのは死ぬほど恥ずかしいのに、
翔太郎君に早く触れたくてたまらない。どうにか呼吸を落ち着かせて。自分も目を閉じて、いつもしてくれるみたいに
少し唇を開けて、大好きで大好きでたまらない人に触れた。





「あん!、せっかく消毒してたのに何するの?」
「っばか!あんなとこまで『消毒』されてガマンできるかってんだ」
「だ、だって全部って言ったじゃん!やん、そこ・・だめえ」
「何言ってんだ、お前だって照井に触られただろ。『消毒』だ」
「やっ、りゅー君そんなとこさわってな  あああん!やだやだそこさわっちゃヤダ」
「こういう状況で他の男の名前出すの禁止な。お礼とおしおき兼ねてタップリジックリ『消毒』してやるから大人しくしろよ」
「あっ やっ しょうたろうくん!しょうたろうくんってば~」
「そうそう、俺の名前だけにしとけ」



亜樹子がすっかり翔太郎にかつがれていたことに気づくのは、自分がした『消毒』とまったく同じ場所を『消毒』
しなおされ、なしくずしにいつものように蕩けさせられ、明け方フィリップが起きてくる前に起きて這うように部屋に戻り
自分のベッドに沈み込み、夢の世界に落ちていく瞬間のことであった。ドロシーちゃんは翔太郎君一人に探させてやる。


301:名無しさん@そうだ選挙に行こう
10/07/11 03:14:34 k5/3PvYM
以上です。今眠気と闘いながら書いていたので登場人物の頭がおかしいところが
あるかもしれませんが、おかしいのは自分の頭なので勘弁して下さい。
この二人への尽きない萌えが突っ走りました。
そして重ね重ね、「照井さんごめんなさい」

302:名無しさん@そうだ選挙に行こう
10/07/11 17:58:56 pRMZNhQV
>>301
乙です!
お礼とおしおき兼ねての消毒詳しくプリーズw

303:名無しさん@ピンキー
10/07/12 18:47:36 jDTPZoxr
あれ?あんまり盛り上がってないな。
亜樹子が照井に抱きつこうとしたり結構いい話だと思ったんだけど。




304:名無しさん@ピンキー
10/07/12 20:53:27 14ajbusk
今規制中らしいですよ。

305:名無しさん@ピンキー
10/07/12 21:09:23 c0QHztM3
不覚にも上杉とるいにドキドキしてしまった
恋人を人質に取られて、犯行のカモフラージュ以外にも
性的にいろいろひどいことをやられてそうで

306:名無しさん@ピンキー
10/07/12 22:30:52 pL+eDvOt
>>305
ダイヤを身体の中に入れられる。
恋人のダイヤの指輪をはめた指で、イカされる。

2つしか思い付かなかった。

307:名無しさん@ピンキー
10/07/13 00:11:22 pcnPCKm4
亜樹子が竜に抱きつこうとしてサッと避けられて、ずっこけそうになってるのを
あわてて助けに行ったフィリップに萌えたwwかわゆすなぁww

308:名無しさん@ピンキー
10/07/13 00:16:10 WQgL8CKR
あの「竜くーん!」は唐突過ぎて意味が判らんかったな
何でまた急に照井にむぎゅうしたくなったんだ亜樹子
泪とダイヤ男の抱擁シーンを見て「いいなぁ」とか思ったのか
「あたしもあんなふうにラブラブしたいよぅ」みたいに
胸がきゅんってしたのか
かわいいじゃねぇか亜樹子

309:名無しさん@ピンキー
10/07/13 01:02:02 G34Y4Vx7
>>308
多分恋人たちの抱擁みて興奮したんだろうな(性的な意味じゃなく
私も!ってなったっぽい印象w

310:名無しさん@ピンキー
10/07/13 10:46:00 EQpg5DPx
そういや過去スレにエロいガイアメモリ予想してた人いたけど
透明、洗脳、年齢と何気に当たってなかった?

311:名無しさん@ピンキー
10/07/13 20:22:21 AhDBtqm0
>>310
結構あるけど、洗脳は今のところなくないか?
ところでフィリップが若菜姫に対して対抗策見つけちゃって残念だなぁ。あれじゃ地球の本棚で色々できないじゃないか。


312:名無しさん@ピンキー
10/07/13 22:14:38 XYf304UN
つ「人形の声を聞いてー」
…洗脳とはちょっと違うか

313:名無しさん@ピンキー
10/07/14 01:31:52 d6kCKFxU
何となく42話で船から降りた後の照亜樹。エロなし。

314:照亜樹(1/3)
10/07/14 01:32:46 d6kCKFxU
あの船がまた遠い沖合いへと出て行く姿を、照井と亜樹子は並んで見送った。
上杉、泪、智の三人を、港で待ち構えていた警官達に引き渡した後。二人は
事件解決の余韻に浸りつつ何故か帰る気になれず、その夕暮れの港に
残ったままでいた。
防波堤の上に座り二人はただ黙って、遠ざかる船と沈む夕陽を眺めている。
照井は髪を揺らしていく風に、自分がこの街の風を憎んでいた日々を思い
深く溜め息をつき、そっと目を閉じた。

「海っていいね。そうだ。今度どっか泳ぎに行こうよ」
屈託の無い顔で笑いながら、亜樹子がそう口にする。
「でも竜くんが浜辺で水着やアロハシャツでトロピカルに過ごしてる姿って、
ちょっと想像できない感じよねー」
「俺は……行かん」
「えー?行こうよっ。竜くんだってあたしの水着、見たいでしょ~?」
「いらん」
「わっ!ひどーいっ!こんなお宝、滅多に見られるもんじゃないのよっ!」
不満そうに口を尖らせる亜樹子をちらりと見て、照井はまたぼそりと呟く。
「俺は水着になど興味ない」
「うそー。またまたぁ。竜くんだって男の子なんだから嫌いなはずは……」

亜樹子は照井をちょっとからかおうとしただけだったが、照井は真顔で答えてきた。
「俺が興味があるのは……水着の、中身だ」
「えっ?」
「キャンディーの包み紙が好きな男がいるか?甘いのは、中身だ」

無表情に、ごくあたりまえのことを喋っているだけだという顔で。照井は呆然と
している亜樹子の顔をまっすぐに見返してくる。
「あ、あの……え?竜くん……あの」
中身!なかみって!そんなストレートにっ、竜くん、いやぁん!
それにキャンディーって。なんちゅう例え方を。やだやだもう、ちょっとぉ!

ふと、照井の表情が緩んだ。顔をそむけ、浮かんだ笑いを噛み殺している。
「あーーー!もうっ!冗談なの?ねぇっ!いまの冗談っ!?」
「まぁ、そういうことだ」
「わーーーん!びっくりしたじゃないっ!竜くんがそんなエッチな冗談言うなんて、
思ってなかったし!」
亜樹子がポカスカと照井の肩を叩く。照井は素知らぬ顔でまた夕陽を見つめる。

「もー、ほんとにっ!……ドキドキしちゃったじゃないよっ」
ふくれっつらで立ち上がった亜樹子はそのまま、防波堤の上に立ってバランスを
取りながら少し離れた位置まで歩き始めた。そしてまた戻ってくる。

「へへ」
何やら嬉しそうな表情になった亜樹子が笑う。照井は眉を上げる。
「どうした?」
「んー、なんか。うれしくって」
「嬉しい?」
「竜くんがさ。最近さ。前より何て言うか。とっつきやすい感じで。今みたいに冗談とか
言ってくれるようにもなって。何か、それが嬉しくて」
「……そうか」
「あたしねー。本当はね、ちょっと。心配だった」
亜樹子は照井の側まで近づき、また両手を広げてくるりと回転して離れていく。
「竜くんさ。もしね。復しゅ……この街に来た目的を果たしたら。また、どっかに
行っちゃうんじゃないかなって、思ってて。だってさ竜くん、最初この街のことが
あんまり好きじゃなかったみたいだし。ほら、この街の風のこと、嫌な風とかって
言ってたりもしたでしょ?だから、いなくなっちゃうのかなって」

315:照亜樹(2/3)
10/07/14 01:33:43 d6kCKFxU
また少し離れた場所でくるりと回り、亜樹子が戻ってくる。
「でも竜くん、ちゃんといてくれた。この街に残ってくれた。この街で……この街を
守る刑事さんとして、残ってくれた」

近くで立ち止まった亜樹子が見下ろしてくる。潮風で乱れそうになったその髪を、
頬に手を当てながらそっと押さえる。
夕陽に照らされたその顔。照井はその顔を「きれいだ」と、思った。

「ありがとう、竜くん。この街に……あたしの側に、残ってくれて」

夕凪。波と風の音。見つめ合う二人の視線が絡まる。
照井は自問する。俺は何故、この街に残ったのか。
井坂を倒しても、まだやるべきこと、倒すべき敵が残っていることを知った。
そしてこの街を守る者として。刑事としての。仮面ライダーとしての。その役割を
果たそうとしている。
だがそれは自分自身にとっての義務ではない。他の誰かに任せてもいい。
左やフィリップにその役目を預け、これまで復讐に殉じてきた自分自身の人生を
どこか別の場所で、新たに取り戻すという道もある。
だが、しかし。
俺はこの街に残った。この街で生きることを選んだ。
おそらくそれは。その理由は。

その時、海からこれまでで一番強い風が吹いた。
「きゃっ!」
「おいっ!所長!」
バランスを崩した亜樹子が防波堤の下に転がり落ちそうになる。照井は腕を伸ばし
その体を掴み、自分の方へと引き寄せた。
「あうっ!」
「しっかりしろ。どこか、打ったか?」
「ううん……だいじょうぶだよ。ふぅ……あぁ、びっくりした」
照井の首に腕をまわしぎゅっとしがみつき、亜樹子は深呼吸している。
体に亜樹子の鼓動が伝わってくる。そしてその体温も。髪の甘い香りも。

「竜くん……?」
いつの間にか照井は亜樹子を強く抱きしめている。どうしていいのか判らずその身を
強張らせていた亜樹子の体から、ゆっくりと力が抜ける。
心に沸き立つ、亜樹子への愛情。それが叫びたくなるほど激しく燃え上がる。

離したくない。失いたく、ない!

「え、へへ」
亜樹子が微かに笑う。嬉しげに。胸に頬を寄せてきながら、少し照れくさそうに。
「今度は逃げないでちゃんと掴まえてくれたんだね、竜くん」
「いや、あれは……」
先程、船の上でいきなり駆け寄ってきた亜樹子を思わず避けてしまった。
あまりに唐突だったためたじろいでしまったせいだが、翔太郎やフィリップが側にいて
見ていたからでもある。人前でそんな姿を見せられるほど自分はまだ全てを振り切れた
わけではないのだ、と照井は溜め息をついた。

「あたしはやっぱり。この街の風、好き」
「……え?」
「だってさ。こんなふうにさ。へへ。ほら。背中、押してくれるんだもん」
くすん、と鼻を啜った亜樹子の目が潤み、照井を見上げてくる。
「竜くん、この街の風、まだ……嫌い?」

316:照亜樹(3/3)
10/07/14 01:34:33 d6kCKFxU
「いや」
照井は優しい微笑を浮かべた。
「この街の風は、俺の背中も押してくれる。俺に何が必要か、教えてくれる」
腕の中に抱きしめたその体。小さく、壊れそうなほど脆く、そしてあたたかい。
俺は愛するものを、二度と失わない。手放しはしない。必ず、この手で守る。
それが俺がこの街に残った理由。

風が亜樹子の長い髪を乱す。頬にかかったその髪を照井は指でそっと直した。
また潤んだ瞳のまま亜樹子が見上げてくる。何か言いたげに、何かを求めるように
その唇が薄く開く。
照井はもう、背中を押す風を待つ必要は無かった。心に燃え立つ亜樹子への思い、
それで充分だった。

二人が唇を重ねあった時。また海から強い風が吹いたが、ぴたりと寄り添い固く
抱き合った二人の体は揺らぐことも離れることもなかった。

唇を離し、照井は真っ直ぐに亜樹子を見つめた。
「今夜……」
「え?」
「今夜、俺の家に来い」
「………竜くん………!?え、ええっ!?それって!」
「いやか?」
「あ、あ……でも。あ、あの。ちょっと。えっ!そんなっ。気が早……」
いま初めてキスしたばっかりで!?うわ、うわうわうわぁ。竜くんったら。
亜樹子はさらに強く抱きしめられる。照井が耳元に唇を寄せてくる。
「俺は大切なものは二度と失わない。手放さない。そう決めた。だから……
拒んでも無駄だ。抱え上げてでも、連れて帰るぞ」
「ひぇぇ……うわぁ。あたし、選択の余地、なし?」
「そうだ」
「そんなっ!だって!……もう、心の準備くらい、させてよぅっ!」
「いま、ここですればいい」

亜樹子はさらに固く抱きしめられる。とても逃げられるような強さではない。
その胸にぎゅっと頬を押し当てながら亜樹子の体から力が抜けてゆく。
これじゃほんとに……選択の余地、ないよぅ。
「大切なもの」なんて言ってくれて。こんなあったかくて。気持ち良くて。
竜くんにそんなこと言われたら。こんな優しく……もう……もうもう。もうっ!
亜樹子は照井の革ジャンの襟をきゅっと掴んだ。

「連れてって。竜くんの部屋」
「……いいんだな?」
「だってこんなのずるいよっ!答え、いっこしか無いじゃんっ!」

顔を真っ赤にして唇を尖らせる亜樹子を見て、照井はまた優しく微笑んだ。
そして囁く。どこか照れくさげな笑みのままで。

「愛している」

うわぁ。やっぱ。ほんと。ずる……い。
喜びにふにゃ、と力が抜けてしまった体をまた照井に強く抱きしめられながら、
亜樹子は照井の部屋で二人が迎えるであろう夜のことを思い、頬を染めた。
照井は顔を上げてその頬を撫でてゆく風の心地良さに微笑み、また目を閉じた。

いい、風だ。

─終

317:名無しさん@ピンキー
10/07/14 02:04:44 q4ICaArY
うわあああGJ!久しぶりの照亜樹に萌えまくった!
やっぱ照亜樹いいなあ。照井がデレるのがいいよ。
亜樹子は妙に素直で可愛いなw

318:名無しさん@ピンキー
10/07/14 04:29:00 iY7w4ijJ
口開けて読んでたらよだれが垂れかけた・・・
こ、こんなの初めて!

>>313-316
GJ

319:名無しさん@ピンキー
10/07/14 05:33:07 s2JukBCP
これはすばらしい照亜樹!GJ!
ぜひ続きも書いてください。

320:名無しさん@ピンキー
10/07/14 06:30:38 0oOV1NIb
照亜樹GJ!
亜樹子かわいいよ亜樹子
風都の風は良い仕事をするなぁ

321:名無しさん@ピンキー
10/07/14 11:49:53 ayIlL3TB
照亜樹すばらすぃ~!
映画のラブが何と無く「ぬるいだろうな」と思うから
ここで先に堪能させて頂きます

322:名無しさん@ピンキー
10/07/14 21:37:03 Tx+q8xnN
亜樹子かわいいよ亜樹子

>>311
電波搭の道化師だよぉ~!

323:名無しさん@ピンキー
10/07/14 22:57:06 lFfgbUVC
だめだ、どうしても翔太郎の声で再生されてフクwww
>電波搭の道化師だよぉ~!

324:名無しさん@ピンキー
10/07/16 07:57:53 +xWaAfMU
>>322
そっか、そういや洗脳はライアーがあったな…

325:名無しさん@ピンキー
10/07/17 04:36:17 9TTz+pgn
素敵な照亜樹の後で申し訳ないですけど
照亜樹42話ラストの船上での小ネタでエロなしです

NGワードは「船上のB」でお願いします


326:船上のB
10/07/17 04:37:39 9TTz+pgn
「竜くんのばかぁ!なんで避けるのよぉ」
「所長…俺は今、仕事中だ。そんなことをされても困る」
城島泪と武田智の抱擁シーンに触発され、照井に抱きつこうと飛びついたものの
キレイに避けられ思わず文句を言った亜樹子に、照井から素っ気無い返事が返ってきた
ジュエルドーパントだった上杉を逮捕したとはいえ、まだフェリーの船上
遠足だって家に帰るまでが遠足なんだから、上杉をちゃんと風都署に連行するまでは
仕事だと照井が言うのもわかるが、港に到着するまでまだ時間もあるし
ちょっとくらい抱きついたっていいじゃないかと亜樹子は思う
「でもっ!もう少しで落っこっちゃうとこだったんだからね!」
「フィリップが助けただろう?」
確かに勢い余ってもう少しで海へダイブというところでフィリップが支えたおかげで
海に落ちずに助かったが、落ちたか落ちなかったかという問題ではない
「もしフィリップくんがいなかったらどーすんの?」
「その時は左が助けていただろうな」
自分を助ける翔太郎の姿がありありと想像出来たが、亜樹子が聞きたかった答えは
「じゃあ翔太郎くんもいなかったら?」
「……」
照井の視線が亜樹子が先程落ちそうになった手摺から徐々に海に向かっていく
「ちょっと待って!なにこのひゅー……ぽちゃんって音が聞こえそうな間は?」
「さぁ…な」
「それってつまり…。うぅ、ヒドイよぅ…竜くんは助けてくれないんだ……」
私、なんか竜くんに嫌われるようなことしたかな……とすっかりヘコんでしょげ返った
亜樹子に、苦笑いをした照井がポンポンと頭を叩いた
「すまん、冗談だ。さすがに落ちる前に助ける」
「へっ?良かったぁ、竜くんも助けてくれるよね…って最初っから避けなかったら落ちないじゃんっ!」
「だから所長…俺は今、仕事中だ」
「仕事中でもちょっとくらいギュって抱きしめてくれたっていいのに!」
「……仕事が終わってからじゃ、ダメか?」
「こういうのはその場の雰囲気とか勢いが大事なのっ!」
「そうか?」
「そうなのっ!夏の日差しに輝く海を見つめながらって素敵じゃない!……って、あれ?」
勢いでついスルーしてしまったが、照井が今とんでもないことを口走った事に亜樹子もやっと気づいた
「……竜くん、仕事が終わってからって言った?」
「言った」
「えっと、それって竜くんの仕事が終わったら…してくれるの?」
「…あぁ。できればそのまま…その……今度こそ振り切らせて下さい」
…今度こそ振り切らせて下さい……?
恐る恐る様子を伺うと、耳まで真っ赤にしながら真っ直ぐに亜樹子を見つめる照井の目が
あまりにも真剣で、冗談では無い本気の言葉だと伝えている
「なっ、何言ってんの竜くん!おっ、落ち着いてぇぇぇっ!」
「所長こそ落ち着け!また落ちるぞ」
「だって!そんな落ち着けるわけ無いでしょ!…って、きゃ~~~~~~~~~っ!」
何かが振り切れてしまったようにバタバタと動きまわる亜樹子に照井が注意をした途端
風に煽られバランスを崩した亜樹子の身体が手摺の向こう側へと大きく傾いた
「くっ…所長っ!」
今度こそ落ちる!と思った瞬間、グイッと腕を引かれ、亜樹子は照井に抱き締められていた

327:船上のB
10/07/17 04:38:45 9TTz+pgn
「所長、大丈夫か?」
「うん、大丈夫。…だからもう離しても大丈夫だよ?」
「…いや、このままでいい」
「へっ?なんで?さっきまで仕事中だからダメって言ってたのに」
「市民の安全を守るのも警察の仕事だ。所長がまた落ちないように支えるのも仕事…とも言えるな」
「もう落ちないもん」
「二度ある事は三度あるって言葉があるらしいぞ?」
「うぅっ、じゃあフェリーから降りるまでこのまんま?」
「そうだな」
「なっ…なにそれ!私聞いてない!」
「今、思いついたからな」
照井の口元に浮かぶ笑みに、亜樹子は思わず苦笑を浮かべる
「…もぅ、竜くんってばいっつも急に振り切れるんだから……」
「そんな奴は嫌いか?」
「……ダイスキデス」
そう言って真っ赤な顔を見られないように胸に顔を埋める亜樹子を照井はギュッと抱きしめた

夏も船旅も二人の恋も、まだ始まったばかり



照井と亜樹子からちょっとだけ離れた甲板の上
フィリップと翔太郎はジリジリと焼け付く太陽の日差し以上に直視できないものを見てしまった
「……翔太郎」
「ん?」
「亜樹ちゃんが海に落ちないようにしたいなら、甲板で抱き締めているより船内に入る方が安全なんじゃないかな?」
「あー…、ありゃあ仕事中にイチャつく口実ってヤツだから気にすんな。するだけバカらしくなる」
「なるほど……。翔太郎」
「ん?」
「ここはアツイね」
「あぁ、アツイなぁ」

夏も船旅も目の前のバカップルのイチャつきも、まだ始まったばかり

328:名無しさん@ピンキー
10/07/17 20:12:32 Z51r4lMf
イイヨイイヨー 照亜樹イイヨー

井坂打倒後の照井さんはネタ系ドタバタもアリだな

329:名無しさん@ピンキー
10/07/18 08:44:53 8cXniWOy
「運命の人は近くにいる」ってあれもしかして
公式照亜樹といいつつ最終的に翔亜樹に転ぶ可能性もあるってことなのか?

つか亜樹子、照井さん老けさせてどうするつもりだったんだw

330:名無しさん@ピンキー
10/07/18 09:00:06 /mqKTQ+4
冴子さんは相変わらずエロいな。
ビリヤードシーンは興奮したw

331:名無しさん@ピンキー
10/07/18 14:21:13 sBVE4T7j
>>329
あれだけ本編と本編外のメディアで可能性を否定してるのを見ると、多分無いと思う
「家族」を強調してるし事務所内でカプ成立は無いんじゃないかな…
でも妄想は自由だと思うので、自分はこれからもフィリ亜樹に萌える予定だ
もちろん、本編は本編として有り難く頂く

332:名無しさん@ピンキー
10/07/18 15:22:02 tB8/I3es
フィリ亜樹に飢えてます。


333:名無しさん@ピンキー
10/07/18 23:32:44 tdgBa9us
照亜樹好きだから公式の展開にはドキドキしてる
翔亜樹も読むのは好きだけど
いつも真っ先に所長を助けてくれるテリィが男前過ぎる

334:名無しさん@ピンキー
10/07/19 09:46:01 +REmt30t
翔亜樹も照亜樹も美味しくいただける。
公式的には照亜樹かなあと思う。
また復讐の念にとりつかれそうな照井を所長が救ってあげてほしい。

335:名無しさん@ピンキー
10/07/20 01:04:49 szkU2MML
>>329
実は、ファザコンの化がある亜樹子は、ダンディなおじさまが好みだった
と、言う事で、照井をおじさまにして見たかったのかもw

336:名無しさん@ピンキー
10/07/20 11:27:19 Jkmuitgi
43話は竜くんラブラブな亜樹子も可愛かったが真っ先に亜樹子を庇いに行く照井がかっこよすぎた
しかも苦しみながらも大丈夫か所長と心配する始末。二人で写真も撮るし亜樹子に優しすぎる。デレデレじゃないですか
亜樹子も間接キスや運命の人で盛り上がってた時とは違った乙女顔で可愛かった

337:名無しさん@ピンキー
10/07/21 21:16:51 ucMFsyX2
亜樹子のピンチをふらりと救いに来るフィリップもなかなか男前
みんなに全力で守られている亜樹子はあんなキャラに見えても
実は王道ヒロインだなぁ
ほんと翔照フィリの三人はそれぞれに亜樹子スキーな感じで微笑ましい

338:名無しさん@ピンキー
10/07/21 22:43:00 R3kVdHhp
本当に、こんなにライダー達に愛されてるヒロイン初めてだと思う。

339:名無しさん@ピンキー
10/07/21 23:41:04 f9b/Pjy6
公式だけで草加・澤田・海堂に愛されてた真理もなかなかだぞw
一応澤田以外はライダーか?

340:名無しさん@ピンキー
10/07/21 23:49:08 R3kVdHhp
>>339
本当だ。巧もいれたらもっと増える。
こんなにモテモテだったのに確か本人の憧れは木場さんだったはず。
皆報われないなw

341:名無しさん@ピンキー
10/07/22 02:51:39 iuLvkvA6
ライダー以外ならパラロス小説版では、水原も真理に下心があった気がする
異形の花々では、すれ違い気味ながらも木場と一度は両思いになってるし
真理恐るべしw

亜樹子絡みは親愛も含めたほのぼの和み系
真理絡みはだいぶドロドロな恋愛ってイメージ
どっちも愛されてるのは間違いないんだがww

342:名無しさん@ピンキー
10/07/22 18:28:53 e932KS+s
深央のことも思い出して



343:名無しさん@ピンキー
10/07/22 21:42:33 NmYVo5jl
深央好きだったのは太牙と渡だけじゃなかったっけ?

344:名無しさん@ピンキー
10/07/22 22:02:13 pgXujZUy
あとジンジンもだな

345:名無しさん@ピンキー
10/07/22 22:36:17 T2Oqghlo
ハナさんも愛されヒロインだと思うぞ?


侑斗とは父娘で良太郎とは叔父と姪だから
人間との恋愛要素は低いけど
イマジン達となら……

346:名無しさん@ピンキー
10/07/23 10:37:24 JJ/7P0YS
保管庫にハナ×今人3Pとかもあるしな

347:名無しさん@ピンキー
10/07/23 22:16:38 aqhRHSo3
ハナさんはモモ、キン、王子あたりとフラグ立ってるイメージかな

リュウタやウラは愛理さんかナオミちゃん?


348:名無しさん@ピンキー
10/07/23 23:16:09 VT8t+nk2
クイーンの悪女っぷりは神の域だな
つうか井上はヤンデレ好きすぎるだろ

349:名無しさん@ピンキー
10/07/25 01:48:33 mNtCifUQ
─翔亜樹
疲れ気味の翔太郎が亜樹子に「シャキっとせいっ」と説教される。
翔太郎は依怙地になり「るせーな、何で俺に構うんだよ放っとけよ」と言う。
「何よその言い方。もうどうなっても知らないからねっ!」
「知るか。好きにしろよ」
「あーもー!…じゃ勝手にするっ!」
と言って部屋を出て行くのかと思いきや、亜樹子は何故か寄ってきて
翔太郎を背中からギュっと抱きしめる。
「うわっ、おい!亜樹子ぉっ!…な、何してんだ?」
「…好きにしていいって言ったでしょ」
「へ…?」
「もうばかぁ!好きなの!ずっと前から!だから放っとけないの!
何で気付いてくんないのよ!自分から言っちゃったじゃないっ
もうばかばか!ばかぁ・・・ぐすっ」と言って翔太郎の背中で涙をポロリ。
予想外の展開に翔太郎が「あ、亜樹子?」と振り向こうとしたら
顔を赤らめた亜樹子が「わゎっ!み、見るなぁっ!」と
涙顔&照れ照れで背中に隠れる。

─フィリ亜樹
「亜樹ちゃん、最近きれいになったね」とフィリップが言う。
「ほんと?うれしいな。ありがとフィリップくん。でもぉ。前からきれいでしょ~?」
ニヤつきながらそう言う亜樹子にやや圧倒されるフィリップ。
「う、うん。いや何となく、以前より華やかになったというか。表情がイキイキしている」
「うーん?恋してるから、かな?」
「えっ!?あ、そう・・・そうなのか」
「ふふ♪」
「亜樹ちゃんが好きになるなら、相当いい男なんだろうね」
「ん~、見た目は何かねぇ。独特な感じ?でもね、あたしには世界一なんだぁ」
「そっか。本当に好きなんだね・・・。その男は、幸せな男だな」
「そうかなぁ。あたしが好きになったら、幸せって思ってくれるかな?」
「それはもちろん、絶対間違いないと僕は……思う」
「だったらさー」
と言いながら亜樹子はおもむろにフィリップの手を握って
「そんなに暗い顔してないで、笑って?」と言う。

─照亜樹
雑談しているうちに亜樹子に突然、写真撮ってもいいかと言われた照井。
断る間もなくいきなり携帯でピロリン♪と普段は見せない笑顔を撮られてしまう。
「ありがとー、気分が凹んだらこの顔見て笑うねー」と言われつつ
呆然としてる照井を放置して亜樹子はそのままバイバイ。

ガックリ落ち込まされた照井がしばらく亜樹子を避けて過ごしてたら
翔太郎がいきなりやってきて
「亜樹子はてめぇの写真が欲しかったけど恥ずかしいからあんな言い方したんだよ
亜樹子は落ち込んだ時にてめぇの写真見て元気出してんだよ女心に気づけよ
バカちんがぁっ!」と言われながら見事な右ストレートの鉄拳制裁で説教される。

照井が鼻血を出しながら亜樹子を探し歩いてやっと見つけると、亜樹子から
「ごめんねごめんね」と泣きながら謝られる。
誤解が解けた後に照井は亜樹子から
「あの画像は消すね」
「もし辛いことあったら、写真じゃなくて直接会って顔見たいもん」
「だからこれからは・・・ずっと、そばにいてね」
と言われる。

350:名無しさん@ピンキー
10/07/25 01:52:40 mNtCifUQ
亜樹子の中の人、撮影オールアップだってね
まだもしかしたら映画とかがあるのかもしれないが

個人的には「亜樹子」というキャラクターがいなかったら
Wの物語の魅力は3割減くらいだったと思うくらいハマった
ヒロインだったなぁ

351:名無しさん@ピンキー
10/07/25 02:45:44 zOiAkJgN
GJ!
自分翔亜樹好きだけど全部萌える。
どの組み合わせも美味しいなんて
クイーンママとはまた違った魔性の女だと思う。

352:名無しさん@ピンキー
10/07/25 03:50:14 nMylkqSd
>>350
そっかあ
もうそんな時期かあ……

それはそうとGJ

353:名無しさん@ピンキー
10/07/25 04:30:50 Z9G2BZ4v
Wも佳境に入って、投下ラッシュ中だな…
あと10話切ったと思うとちょっと寂しい

あと久々にここ来たんだが、このスレのもやしは相変わらず夏みかんに厳、いや激しいキャラで通ってますか?

354:名無しさん@ピンキー
10/07/25 08:33:09 5+iVnDhE
照井さんシュラウドにもフラグ立てやがったと思った瞬間
完全に照亜樹できてやがった…
もう少し…もう少し照シュラの余韻が欲しかった……

355:名無しさん@ピンキー
10/07/25 09:41:29 HsPgkj99
照シュラちょっと萌えたw
しかし照井さんと亜樹子はすでにすっかりバカップル化してるな
亜樹子に向けるあの優しい顔といったら・・・

356:名無しさん@ピンキー
10/07/25 10:33:40 nMylkqSd
亜樹子にひっつかrてた時の笑顔がまんざらでも無さ過ぎるよなw
しかも翔太郎にデキてるとか言われても否定しないし

でも爺さん翔太郎にスリッパ強く当てられなかったり変身解けて
真っ先に翔太郎に駆け寄ったり元に戻ったら遠慮しない亜樹子も可愛かった
フィリップが変身後倒れるのに備えて「来いやぁ!」状態の亜樹子もよかった

結論:なんでもいい

357:名無しさん@ピンキー
10/07/25 10:59:03 T9/SlhlI
デレ照井がめちゃ良かった!
デキてるって、どの程度か想像して萌えたw
抱きつかれてニヤニヤしてる照井、録画リピしまくり

358:名無しさん@ピンキー
10/07/25 12:27:12 wA7HcrA3
>>353
10話どころか、もう5話切ったと思うよ?


359:名無しさん@ピンキー
10/07/25 14:23:15 5+iVnDhE
ラストのフィリップが喋ってる時に後ろで亜樹子が
「ずっと前からです~」
とか言ってる気がするんだが
ずっと前から2人がデキてるってことか
照井→亜樹子or照井←亜樹子がずっと前からなのかが気になる

とにかく空気が甘い…甘すぎる……ゴッソサン

360:名無しさん@ピンキー
10/07/25 14:40:26 HsPgkj99
すでにできちゃってるかのような雰囲気だったが亜樹子→照井はP回以降何度かあったし
映画で本格化するのかもしれないけど照井→亜樹子がもうちょっと何かあってほしかったな
確かに前から亜樹子に優しかったけどラブ的な意味で惹かれるような何かがあれば
まあこれからあるのかもしれないけど

361:名無しさん@ピンキー
10/07/25 15:55:26 TtVYuHpU
テラーさんとの年齢バランスを考えればかなり熟女と思われる
シュラウドさんすら墜としてしまった竜くんオソロシス

「こんなの。ずいぶん、久しぶり……なんか恥ずかしいわ」とか
言いながら照井にベッドに押し倒されながらうっとり目を閉じる
シュラウドさんとか
事務所に仲良く腕を組みながら入っていく照井さんと亜樹子を
こっそり物陰から覗き見て
「おのれ鳴海亜樹子……」と嫉妬という新たな憎しみに身を焦がす
シュラウドさんとか、なかなかかわいいかもしれん

362:名無しさん@ピンキー
10/07/25 19:59:05 VOwWI2rM
シュラウドさんに萌える日が来るなんて、私聞いてない!


照井さんはいったい何人の女をコマせば気がすむのか!

363:名無しさん@ピンキー
10/07/25 21:06:42 YxfRkOaN
取りあえず先週冴子の前に現れてからビリヤード場に移動するまでにヤってると思う
冴子が何の見返りも無しに情報をくれるなんてなさそうだし
「私を満足させてくれたら教えてあげる」くらいの事はさらっと言ってて欲しい

364:名無しさん@ピンキー
10/07/25 22:21:15 z5WVa0/d
仮面ライダーってのは、バイクに乗るヒーローだと思っていたが、
仮面ライダーアクセルはエンジン全開で女に乗りまくりなわけですね。

365:名無しさん@ピンキー
10/07/25 23:19:32 I8sfUlks
照冴に続き、照シュラまで来るとは…照井さんさすがです

照亜樹はアレで成立なのか??キターー(・∀・)ーーッ!!と言えるのを待ってたんだが
決定的なシーンが飛ばされたようで嬉しいのに盛り上がりきれんよ
映画がクライマックスなのか

366:名無しさん@ピンキー
10/07/25 23:27:23 RxyFE4UU
完全に両想いのカップルだが、そうなるまでの過程をじっくり見たかった
まあ照亜樹は初めからいい雰囲気だったとは思うが……
もう告白済みなんだろうか
映画でその辺見せてくれるんだよね?
とにかく公式で照亜樹になってくれて嬉しくてしかたない
萌えまくってる

367:名無しさん@ピンキー
10/07/25 23:43:39 HsPgkj99
映画のネタバレ含んでるので注意↓



自分も照亜樹本命だけどあれはまだくっついた、とまではいかないんじゃないか?
照井もまんざらでもない風ではあったけど。亜樹子の方は映画で
アイドルにキャーキャー言うようなノリから本当の恋になるっぽいが、
照井のほうがどういうつもりなのかまだ読めない
花火に誘ったり髪の毛クシャクシャしたりするみたいだけど照井だからなあ
照井→亜樹子が恋愛感情だとわかるような場面がこれからあれば別だけど

368:名無しさん@ピンキー
10/07/26 00:03:30 eSHkyZER
ハードボイルド妄想日記#6見たか?
フィリップと照井がすごかったw

369:名無しさん@ピンキー
10/07/26 00:07:05 ApWDIbmX
>>363
あれは非常にけしからんアングルだよな
押し倒してほしいんだろうか

370:名無しさん@ピンキー
10/07/26 00:12:50 PKuFrvHP
亜樹子の服装が急に女の子っぽくなったと思ったらあれは照井のためだったんだな

371:名無しさん@ピンキー
10/07/26 00:38:36 HXL8bqi0
今回のはオールド戦とラストで衣装が違うからそれまでの数日の間に
愛を覚えた照井さんが亜樹子に告白して付き合い始めたばかりで
甘ったるい空気駄々漏れ中……っていうのでもいいかなと思う

チェリーなので当然まだ手を出してなくて
花火大会の日に振り切るぜっ!って思って予習に励んでいたらなお良しだw

372:名無しさん@ピンキー
10/07/26 00:58:33 s31YX39c
ようやく規制解除された…。

本編が照亜樹で盛り上がっている中、流れを切って申し訳ありませんが、投下させていただきます。
 40話ラスト直後の話で、翔亜樹前提のフィリ亜樹です。
ほんの少し、照リリ要素もあり。
エロなしです。

苦手な方はスルーでお願いします。


373:「感謝のしるし」
10/07/26 00:59:28 s31YX39c
 振り切った照井竜と身代わりになった翔太郎が二人揃って凹んでいる中、やや離れた位置に逃げていた亜樹子へフィリップが歩み寄った。
「亜樹ちゃん、大丈夫?」
「あ、うん。び、びっくりした……」
「見事な振り切りようだったね」
 人の悪い笑みを浮かべつつフィリップが言う。
「あー、確かに……あっちは大丈夫って言っていいのかわからないけど」
 映画で照井を焚きつけたのは亜樹子である。
 流石に自責の念を感じているのだろう、彼女が二人に向けた視線は少しばかり気の毒そうだった。
「ね、亜樹ちゃん」
「何?」
「感謝の気持ちを伝えたいんだけど、いいかな?」
 改めて尋ねられ、亜樹子は一瞬戸惑った。
「んーと。ひょっとして、お礼に何かしたい……って事?」
 言葉だけならば相手の許可は必要ないだろう。
 フィリップはひとつ頷いた。
「え、でもそんな、別に大したことしてないし。改めてお礼とか大袈裟すぎるんじゃない?」
 何を考えたのか、亜樹子は顔の前で右手を振る。
 そんな彼女にフィリップは小さく笑った。
「大袈裟なものじゃないよ。気持ちだけだから。ね?」
「う、うん。それじゃ……」
 亜樹子が了承するや否や、フィリップは亜樹子に一歩近づくと、軽く身を屈めてその頬にキスをした。
 一瞬、事務所の中の時間が止まる。
 次の瞬間、亜樹子は思い切り身を引いていた。
「って、ええええ、ふぃ、ふぃ、フィリップくん!?」
「頬へのキスは大切な人への感謝のしるしだよ、亜樹ちゃん。リリィ白銀の場合はそれ以上だったみたいだけど、世間一般ではね」
 顔全体を真っ赤に染めて動揺する亜樹子とは対照的に、フィリップはしれっと言ってのける。
 そうして彼は未だ茫然自失の照井へちらと視線を向けてみた。
 一瞬だけ目が合ったものの、僅かに頬を赤らめた照井が視線を逸らす。
 一応こちらのやりとりは耳に届いているらしい。
 そこへ、怒声に似た抗議の声が上がった。
「おいこらフィリップ!てめえ、人がダメージ受けてるスキに何してやがる!!」
「いいじゃないか、翔太郎。君はいつも事務所を閉めた後、夜の間は亜樹ちゃんを独占してるんだから」
「へ?」
「え?」
 室内に不自然な沈黙が降りた。
 しかし、フィリップは涼しい顔で言葉を続ける。
「今くらい僕が亜樹ちゃんの隣を占領しても、罰は当たらないと思うけど?」
「……い、いやいやいや、それはだな、あー……」
 突然隠し事を暴露された為に効果的な反論が思いつかず、翔太郎の視線が空をさまよった。
 フィリップはそれを無視して亜樹子ににっこりと笑いかける。
「ね?亜樹ちゃん」
「え、えええっと……」
 茹で蛸のように真っ赤になったまま、亜樹子は救いを求めるように翔太郎へと視線を向けた。
 動揺する二人の視線が互いの姿を捉え、続いて向かった先は。
「……ん?」
 リリィの名前が出た途端に幾分頬を赤らめたものの、照井は未だに翔太郎の隣で硬直していた。
 しかし、二人の視線が─正確には後から加わったフィリップとあわせて三人からの視線が注がれると、ようやく我に返ったらしい。
 そろりと問いかけたのは亜樹子だった。


374:「感謝のしるし」
10/07/26 00:59:54 s31YX39c
「あ、あの、竜くん。今の話、ひょっとして聞いてなかったりする……とか?」
 一縷の望みといった彼女の問い掛けは、あっさりと否定される。
「ああ、そのことか。既に察しはついていた。俺に構わず話を進めてくれ」
「って、ちょっと待て!その上でさっきのあれか!?」
「……いや、それは……振り切りすぎたらしい」
「おいコラ照井ぃ!!」
「いわゆる名誉の負傷だね」
「何が名誉だ、こっちはモロにダメージくらったぞ!ってか、お前そのスキに乗じてんじゃねえか!」
「狭量な男は嫌われるよ、翔太郎」
「そーゆー問題じゃねえ!!」
「だって亜樹ちゃんは『僕たちの』大切な人なんだから」
 僕たちを強調しつつ、フィリップはちらと翔太郎に視線を投げかける。
 そして、隣に立つ亜樹子には天使のような笑顔を見せた。
「ね、亜樹ちゃん」
「え、えっと……」
 亜樹子が困惑した様子で翔太郎とフィリップの顔を見比べた。
 と、フィリップは一転して真面目な表情を浮かべる。
「亜樹ちゃんは僕の事が嫌い?」
「そんなわけないじゃない!」
 亜樹子が即座に否定した途端、フィリップは嬉しそうに微笑んだ。
「僕も亜樹ちゃんが大好きだよ。……家族って、そういうものじゃないのかな?」
「へ?え?か……家族?」
「僕を家族だと言ってくれたのは、亜樹ちゃんと翔太郎だからね」
「フィリップくん……」
 亜樹子はフィリップをしばし見つめていたが、やがてにっこりと笑顔を浮かべた。
「もちろん、フィリップくんは大切な家族だよ」
「ありがとう、亜樹ちゃん」
 言いつつ再びフィリップは亜樹子に顔を近づける。
 実の姉、若菜を救う決意をフィリップにもたらしてくれたのは、亜樹子だった。
 その感謝と、大好きな気持ちを込めて、やわらかな頬にキスを送る。
 翔太郎に対する意地悪も、少しだけ含んでいたけれど。
 亜樹子の存在に救われているのは、翔太郎だけではないのだから。
 くすぐったそうにフィリップのキスを頬に受けた亜樹子は、そっと目を開けると少しだけ困った表情で彼を見返した。
「……でも、やっぱりちょっとこういうのは慣れないよ」
「じゃあ、今だけ。ね?」
 ちょっと残念だけど、と呟くフィリップが少しだけ寂しそうで。
「もう、フィリップくんってば……!」
 ぎゅっと亜樹子がフィリップを抱きしめた。
 ……端から見れば、麗しい家族愛なのだろう。
 しかし。
「確信犯だな」
「ったりめーだろ」
 どうやら立ち直ったらしい照井の的確な指摘に、苦虫を噛み潰した表情で翔太郎が呟いた。
 そんな彼に視線を送り、照井は唇の端で笑みを浮かべる。
「一筋縄ではいかないな、左」
「てめえに言われたかねえよ」
 応えつつ、翔太郎は二人を見やった。
 亜樹子はすっかり姉、というより母親気分でフィリップを抱き締めているのだから、止めるのはまず難しい。
 第一、それとなく隠していた筈の秘密を暴露されたのだから、そこを突かれると痛い目を見るのは翔太郎である。
 しかし。
 家族だという言葉を嬉しそうに受け止めた亜樹子と、安心した様子で彼女の腕の中にいるフィリップを見ていると、嫉妬心とは別に、やはり安堵できるところもあるのだ。
 亜樹子は翔太郎にとって帰るべき場所を象徴する女性である。
 そして、今のフィリップにとってもまた、亜樹子の存在は帰るべき場所となったのだから。
 心の奥に多少穏やかならぬものを抱えていたものの、今だけは譲ってやる事にする。
 ─ま、夜は独占してるわけだしな。
 口に出せば、間違いなくスリッパが飛んでくる事を思い浮かべつつ、翔太郎は苦笑に似た笑みを浮かべた。



375:名無しさん@ピンキー
10/07/26 01:01:58 s31YX39c
以上です。

40話の後、フィリップに亜樹ちゃんへお礼を言って欲しかったんですが、それにプラスで少し黒い(策士?)フィリップと、天然な亜樹ちゃんを書いてみたくなりました。
亜樹ちゃんは、翔太郎とフィリップにとって帰るべき場所であって欲しいなと。

本当は先週のうちに投稿したかったんですが、規制がかかってしまい、空気を読まない書き込みになってしまって、本当に申し訳ありません。
お目汚し失礼しました。


376:名無しさん@ピンキー
10/07/26 01:06:11 C7iiDlSl
>>371
「四十八手はすべて極めた。あらゆる体位に答えられるぞ所長」
となるんだなw
実際は手をつなぐのすらあやしそうだけどw

377:名無しさん@ピンキー
10/07/26 02:38:48 +BWsD06P
>>375
GJ!!
親子?な疑似家族翔亜樹+フィリよかった
そこしかないっていうんだから、やっぱり帰る場所としての
亜樹ちゃんがいてフィリップがいる「事務所」は大切にしてほしいんで癒されたというか嬉しかった

378:名無しさん@ピンキー
10/07/26 03:19:21 btZ4Jhqp
GJGJGJ!!
待っておりました。
夜のことまで筒抜けなんて、侮れませんね。
いつまでも三人で家族やっててほしいです。

379:名無しさん@ピンキー
10/07/26 05:54:04 Bj8cOdFD
>>377と同じく。
帰る場所っていうのがフィリップだけでなく
翔太郎にもあって嬉しい。
照亜樹・公式、公式ってちょっと、放送見る度に凹んだんで
ここへきて、ぷち復活できた。
本当にありがとう。

380:名無しさん@ピンキー
10/07/26 05:54:31 HXL8bqi0
久しぶりのフィリ亜樹GJ!
フィリップが黒いけどカワイイなぁ
翔亜樹でもフィリ亜樹でも事務所3人が
家族って絆でちゃんと繋がっていられるっていうのが好きだ

あとリリィという人がいながら振り切った照井さんは
黒フィリップからリリィにバラされて慌てればいいと思うw

381:名無しさん@ピンキー
10/07/26 11:55:14 VidWEwQr
照井はアイスエイジの時に身体を張って自分を諌めた亜樹子に一目置いていたんじゃないかな
それからは亜樹子のピンチにはいの一番に助かるようになり、だんだん自分の中で大きな存在に
恋愛感情だと気づいたのはもしかしたら今回「愛」というものに考えさせられたせいでなのかもしれない

382:名無しさん@ピンキー
10/07/26 12:08:31 uZMVvFa/
>>361
ネットムービーのシュラウド先生が生徒亜樹子に厳しいのは
亜樹子に照井さんを取られたからに思えてきたw

でも自分の母親がそんな「女」な行動をとってたら
息子のフィリップはキツイだろうな

383:名無しさん@ピンキー
10/07/26 12:28:51 nLfKtftV
>>381
照井が亜樹子を認めてて一目置いてるのは確かだろうな。パペティアーの時も人形相手に必死になれる亜樹子に何か感じてたようだし
照井の心のうちがわからないからもどかしいなw

384:名無しさん@ピンキー
10/07/26 12:50:38 ApWDIbmX
>>382


園崎家ボロボロだなwww

385:名無しさん@ピンキー
10/07/26 12:52:17 ApWDIbmX
>>382
フィリップ、若菜→近親寸前
冴子→マンハンター、さげまん
それで文音ママ→2号ライダーにがっつくとかだったら、園崎家ボロボロだなwww

386:名無しさん@ピンキー
10/07/26 13:16:46 8I+PnPrD
テラパパ「どうしてこうなった」
全員「おまえが言うなぁっ!」

387:名無しさん@ピンキー
10/07/26 17:55:31 hmcxYIKF
>>382
「来人…鳴海亜樹子をモノにしたいと思わない?」
「え…それどういう…」
「できるわ!あなたと左翔太郎なら!」


そして次の日から新たなガジェットが…

388:名無しさん@ピンキー
10/07/26 20:08:39 oaKeRcGK
>>368
あの眼鏡が照井って気付くのに10秒振り切れなかったよ

もし亜樹子があの三人意外と結婚なんて展開にかなったらそれぞれどんなリアクションすんだろうね
あんなに女々しく泣いたりしないよね?

389:名無しさん@ピンキー
10/07/26 21:21:14 haiNM2co
「竜く~ん」って抱きつかれた時のあの満更でもない表情……
というか、完全に自分の彼女に対する表情だと思うんだよなあ
「俺に質問するな」の言い方も、見りゃわかるだろ?って感じがする
照井は生真面目だから、恋愛感情だと気づけば真正面から受け止めそうだ

390:名無しさん@ピンキー
10/07/26 21:28:48 vWVthi5X
亜樹子と照井がくっつく事で、事務所の擬似家族の一員になれる。
これってマジの時の麗とヒカル先生の結婚に似ている。
結婚によって小津一家の一員になれた時に。
Pが同じなので、ふと思った。

391:名無しさん@ピンキー
10/07/26 21:42:13 nLfKtftV
照井と亜樹子、ガイアメモリ関連の事件で家族を失った者同士が寄り添って新しい家族になるならぐっとくるな
幸せになってほしいよ

392:名無しさん@ピンキー
10/07/26 23:43:26 +BWsD06P
個人的には照亜樹なら照亜樹で、みんなで事務所で疑似家族より二人でしっかり新しい家族って方がいいな
仲間は仲間としても探偵であり事務所の家族は3人まででいい
イレギュラーズや刃さん・まっきーみたいな存在もいるんだし、事務所の疑似家族にならなきゃ仲間外れってもんでもなし
というかどうせなら事務所自体とは今までくらいの距離感のまま
大事な「ウチの所長様」をかっさらってくニクい男、くらいのポジションになってくれた方が楽しいw

393:名無しさん@ピンキー
10/07/27 00:44:30 DVkxkrdR
照井とくっつきながらもある日左or右に猛烈に迫られて、拒みながらも特別に思ってる相手だから拒みきれず…という妄想も出来るな

394:名無しさん@ピンキー
10/07/27 03:04:15 7jZdPbL/
>>393
???「とりあえず右 次左 道はー探すさー」

395:名無しさん@ピンキー
10/07/27 19:02:27 N3StUzT6
>>394
誰うま士乙ww

しかし本当に今週は驚いた
よりにもよってなんで録画忘れた日にこんな爆弾を投下するんだ…ッ!!
DVD揃えるべきか

396:名無しさん@ピンキー
10/07/27 22:03:32 mptxHmm0
メイキング見たけど……照井と亜樹子の見つめ愛がたまらんな!
映画館で悶えそうだ

397:名無しさん@ピンキー
10/07/27 22:14:28 FfOnQMVu
>>396 映画メイキングネタバレあり





髪の毛クシャクシャにときめいたよw何やってんスか照井さんw
亜樹子に向けた優しい顔とその直後の戦いに赴く男の顔の差がまたいい
自分から花火に誘うわ、竜くんもう完全にデレデレだな…
ナレーションの一歩進んだ関係とやらが気になる。あの場面以外にも何かあるのかな

398:名無しさん@ピンキー
10/07/27 22:26:00 mraEOd6w
映画メイキングネタバレあり




>>397
気になるよなー>一歩進んだ関係
でもそこまでなくても充分萌え萌えだ
照亜樹最高!
二人が並んでるだけでも心臓ドキドキだw
髪の毛クシャクシャはなまじのラブシーンより初々しくてときめくな!

399:名無しさん@ピンキー
10/07/28 00:06:46 4ND9XqwS
照亜樹祭の中勢いで書いた照シュラ小ネタでエロなし投下します
エロなしと言うか正確にはここまでしか書けなかった……orz
包帯越しのキスとかはアリなのか…?

400:照シュラ
10/07/28 00:07:52 4ND9XqwS
「待っていたわ、竜」

仕事を終え、自宅へと戻った照井竜を黒衣に身を包んだ女が待っていた

「シュラウド!なぜ俺の部屋にいる?」
「貴方に、お礼をする為に」
「礼……だと?」
「そう。私を赦してくれたお礼をしたいの」
「……貴女は俺にライダーとして戦う力をくれた。それで十分だ」
「それは貴方を利用する為に渡したもの。お礼にはならないわ」

照井の目の前まで近づいたシュラウドの右手が、照井の頬を撫でる

「……何をするつもりだ?」

頬を撫でた指がそのまま顎から喉をなぞり、胸へと進んでいく

「貴方…まだ女と肉体関係を結んだことがないわね」
「なっ……」

硬直する照井の耳元にシュラウドが囁く

「私が教えてあげるわ」
「ばっ…ばかな事を言うなっ!俺には……」

シュラウドを突き放し、睨み付けるがその目には明らかに動揺が浮かんでいた

「鳴海亜樹子の存在ね?」
「分かっているならなぜそんな事を言う?」
「そう、分かっているわ。でも貴方、あの娘を悦ばせる事ができるの?」
「どういう…意味だ?」
「貴方、どうすれば女が悦ぶか知っているの?」
「それは……」
「言っておくけど雑誌やAVの知識なんて当てにならないわよ?」
「何っ…」

再び近づいてきたシュラウドが照井の首に腕を回し、耳元で囁いた

「ふふっ…、私が教えてあげるわ。手取り足取り、あの娘を悦ばせる方法を……。それが『お礼』よ」

ゴクリと、照井の喉が鳴った

401:照シュラ
10/07/28 00:11:04 Xo2H3JjQ
駄文失礼しました

照井さんのことを愛してるけど今までの罪の意識とか年齢差を気にして
こんな迫り方しかできないシュラウドさんってカワイイと思うんですけどどうだろう?

402:名無しさん@ピンキー
10/07/28 00:21:11 /ewr0FG9
リアルタイム遭遇で照シュラGJす

実は自分も照シュラ書いて投下しかけたとこだったので
同好の士がいて嬉しい

シュラウドたんかわいいよシュラウドたん

403:名無しさん@ピンキー
10/07/28 00:26:15 eOrETR98
年下にドギマギしたり迫ったりするババァ可愛い
亜樹子を悦ばせようと色んな雑誌やAVをあの格好でレジに持ってく照井可愛い

404:名無しさん@ピンキー
10/07/28 00:44:54 MT7lHFmD
お前らシュラウドさんが美女だったらどうするつもりなんだよ…

405:名無しさん@ピンキー
10/07/28 01:03:02 vmTih1cC
あの姉妹の母親だぞ
美女じゃないわけが無いと思うんだが

406:名無しさん@ピンキー
10/07/28 01:03:10 MtxtosQJ
シュラウドさん、実は男だったらどうしよう…

407:名無しさん@ピンキー
10/07/28 01:06:42 MT7lHFmD
>>406
パパ「見て解らんかね?文音は全身サラシだよ」

408:名無しさん@ピンキー
10/07/28 01:07:45 /ewr0FG9
実は中身が無いんじゃないかと危惧はしている

409:名無しさん@ピンキー
10/07/28 09:11:34 X3l4Dpf0
回想シーンの冴子様のセーラー服姿に禿萌えた

410:名無しさん@ピンキー
10/07/28 11:58:28 MT7lHFmD
冴子さんの中の人どうしたんだ…クビ?

411:名無しさん@ピンキー
10/07/28 12:20:28 ECwwPSrU
>>402
照シュラマダー?

412:名無しさん@ピンキー
10/07/28 20:31:02 mZiU8vdD
メイキングバレ






戦いに向かう照井の横で俯き加減の亜樹子が超可愛い
花火に誘われた後の浮かれ具合も笑えるけど可愛い
一人でいても可愛いけど、照井の隣にいる亜樹子は十倍増し可愛い

中の人達が並んで相合い傘しているだけで萌える

413:名無しさん@ピンキー
10/07/28 20:37:53 Px/MXmx3
>>412 W映画メイキングバレ





クシャってされた後のはにかんだような亜樹子の顔が秀逸だなあと思う。中の人うまいなと思った
あと「むっちゃ行くっス!」に噴いたw照井といる時の亜樹子かわいいよなあ
ラブアピールしまくるのもかわいいけど今度の映画では違う一面も出てくるようだし期待
中の人達の様子にひそかに萌えたのも同意w二人で3Dメガネかけてモニターみてる姿がかわいかった

414:名無しさん@ピンキー
10/07/28 20:45:35 eOrETR98
メイキングって何で見られるの?

415:名無しさん@ピンキー
10/07/28 20:51:11 Px/MXmx3
>>414
撮影報告書というメイキングDVDが売ってる
商根たくましいが撮影の様子やキャストのインタビューが見れる
でも結構色々ネタバレしてるから見たくない人は公開後に見た方がいいかも

ジャケットで照井と亜樹子が同じポーズしてるのにさりげなく萌えたw


416:名無しさん@ピンキー
10/07/28 21:04:50 Ao0X3O2s
>>414
大抵劇場版のコレクターズDVDに映像特典で入ってるから
待てるならそれを待った方がお徳だと思うぞ

417:名無しさん@ピンキー
10/07/28 21:08:18 eOrETR98
ありがとう
Wには本当に絞られるわ

418:名無しさん@ピンキー
10/07/28 21:39:09 s0VFop8h
>>413
めっちゃ同意
映画は亜樹子の今までに無い表情が見られそうだな
中の人達にもGJ!と言いたい
えらいこと萌えたわ

419:名無しさん@ピンキー
10/07/28 22:52:37 4cBwJC9j
2号ライダーとヒロインのカプ属性の自分にとって照亜樹はものすごいごちそうだ
電車赤の二人にも切なくも萌えたところだったが、
今回はすごくハッピーになれそうだ
名護めぐ以来かな? 公式で萌えられるのは
映画すごく楽しみだ

420:名無しさん@ピンキー
10/07/28 23:06:17 mZiU8vdD
W映画メイキングバレ






チャプターリストの
「亜樹子と竜」
というタイトルだけで萌えられたw

421:名無しさん@ピンキー
10/07/28 23:58:19 /ewr0FG9
照亜樹のご歓談中にすいませんが
何となく書いちゃった照井とシュラウドです
薄め表現でエロあり

422:照井とシュラウド
10/07/28 23:59:05 /ewr0FG9
照井はあの森に来ていた。
朝露に濡れた草を踏みしめながら独り歩く。木々の梢の間から明け方の光が
やわらかく射し込んでくる。
街ではもう、この時刻でも煮え滾るような暑さを迎えているはずだが、
霧の立ち込めるこの森の空気はひんやりと心地良い。

その場所に辿り着く。足元に咲く、あの花。
照井は腰を下ろし膝をつく。その花をじっと見つめる。
家族の墓に、シュラウドが手向けてくれたあの花。
少し、摘んで帰ろうと思う。
この花をもう一度墓前に供え、家族に報告しようと思う。
自分がシュラウドを許したことを。
もう二度と復讐の虜にはならず、街を守る者としての責任を果たすことを。
きっと、喜んでくれると思う。
警官になった日、家族で写真を撮ったあの日と同じように。
過去を振り切り、新たな道を歩み始めた自分を、祝福してくれると思う。

背後から声をかけられる。
「もう、二度とここへは来ないと思っていたわ」

照井は振り向く。驚いてはいない。
心の何処かで、逢えるのではないかと思っていた。
「花を、摘みに来た」
振り向いた先にはシュラウドがいる。姿は以前のままだ。黒づくめで、顔には包帯。
だが以前とは異なり、どこかその体から伝わってくるものが。雰囲気が違う。
憎悪に纏われた負のオーラとも言うべきものが薄れ、どこかやわらかな雰囲気を
身につけている。
それは女のやわらかさと、あたたかさ。
いや、「母」のあたたかさか。

立ち上がった照井の横にシュラウドが並ぶ。二人で花を見下ろす。
名も知らぬその花。だが白く可憐で、瑞々しい。
小さく儚いその花達は、互いに寄り添うようにその花弁に朝露を湛えて誇らしげに
咲き誇っている。

しばらく黙っていたシュラウドが突然俯き、声を震わせた。
「ごめんなさい……」
両手を上げ、顔を覆う。その肩が激しく震える。
「本当に……ごめんなさい……」

包帯の中のシュラウドの表情は伺えない。
だがその仕種から、必死に涙を堪えているように見える。
「もう、いいんだ」
照井はそっと呟く。この女を赦した。それは間違いない。だが心の奥底に蟠る何か。
それがまだ僅かに消え残っていることは否定できない。
だが、しかし。
彼女の震える肩。この細く脆い肩に背負った罪の大きさ。それは生涯消えまい。
この女が死ぬまでずっと背負っていくもの。
家族への愛ゆえに生まれてしまった憎悪。その憎しみが犯してしまった罪。
それを愚かと呼ぶ資格は自分にはない。
自分もその罪を、犯しかけたのだから。
この女と自分は、紙一重の差でしかなかった。

423:照井とシュラウド
10/07/29 00:00:05 /ewr0FG9
同じく復讐の念に凝り固まり、それ以外のことが一切見えなくなっていた自分だから、
彼女のその辛さと孤独が判る。
自分には今は仲間がいる。だがこの女には何も無い。何も、誰も。
「……辛かったろうな」

自分が苦しめてしまったはずの、照井のその言葉に。ついにシュラウドの心が砕けた。
泣き崩れたシュラウドの肩を。照井はそっと、優しく抱いた。
互いの立場や関係性を考えれば、そんなことをする義務はない。むしろするべきでは
なかったのかもしれない。
だがどうしても、自分と同じ苦しみと孤独を味わっただろう彼女を、見放せなかった。

抱き寄せたシュラウドの体から、いつしか強張りが解け、力が抜けた。
おずおずと躊躇いながら、照井の胸に身をもたれさせてくる。
自分が犯した罪は自覚している。決してそれから目を逸らすことはない。
だがこの男は自分を、赦すと言った。
復讐に囚われた道だけではなく、償いの道もあるのだと気付かせてくれた。
長く忘れていた人の心のぬくもり。そして抱かれる腕の強さ。
シュラウドはいかに自分を押し止めても、抗うことはできなかった。
それほどに照井が与えてくれるそのぬくもりは甘かった。

こんなことは自分には許されない……でも、でも……!
微かに震えるシュラウドの身体。その逡巡が照井に伝わり、彼もその腕の中に
あるものを意識してしまった。
女のやわらかさと、あたたかさ。
照井はそんな自分に驚愕し、身を強張らせる。シュラウドも、照井が自分の肉体を
意識し始めたことに気付いた。気付かざるを得なかった。
腰に触れる照井の身体のその部分が。それが反応していることが明らかだったから。
「あぁ……そんな……竜……!?」
シュラウドの口から思わず吐息が漏れる。再び身を固くする。
だが、体を離す気にはなれない。この腕から逃れることなどできない。
二人の腕と体が、互いに感じるぬくもりの意味が。その時、同時に別の何かに変わった。

最初は互いにそんなつもりは一切無かった。それは断言できる。
だが抱きしめるうちに。その腕と胸に体を寄せるうちに。いつの間にかそうなっていた。
二人の心に渦巻く、さまざまな感情と理由が混ざり合った説明のつかない何か。
葛藤、贖罪、慰撫、共感、同情、許容、依存………そして、理解。
明白な理由はない。場の勢いと言われればそれまでだ。
ただ一言の言葉もなく、互いに戸惑いながら。だが互いに全てを承知しながら。
シュラウドは照井の体を引き寄せながら咲き乱れる花の中に横たわった。
照井はその身体に導かれるままに、また胸に沸き起こる強い想いと共に、覆い被さった。

「体は見ないで」と、シュラウドが小さく呟く。
理由は判らない。だが照井は頷き、シュラウドの体からコートだけを開いた。
朝露に濡れた緑の草の上で開いたコート。まるで黒い花が咲いたように見える。
シュラウドが照井の頭を片手で引き寄せ、自分の豊かな胸に押しつけ視界を奪う。
その肌を見られたくないからだろう。照井はおとなしくその胸のやわらかな感触を
楽しみつつ、シュラウドが自分でスカートを捲り上げ、準備を整えるのを待った。
そして照井はシュラウドの開かれた脚の間に体を割り込ませる。抱きしめたその
体が意外な程にやわらかく女らしいことに、少々驚く。
抱きしめられ、包帯に覆われたシュラウドの口から、微かに甘い吐息が漏れる。

424:照井とシュラウド
10/07/29 00:01:26 /ewr0FG9
シュラウドの脚の中心。朝露ではない雫で溢れた場所に照井が体を沈めようとした時。
彼女が震える声で呟いた。
「私はあなたにこんなことを頼める立場じゃない……だけど、お願い」
そしてサングラスの奥から、照井をじっと見上げてくる。
「お願い。来人を……あの子を、守って……!」
その乞うような、今にも泣き出しそうな声に。照井は目を閉じた。
「あいつは、あなたが思っているよりもずっと強い。俺達は、俺達3人は。どんなことが
あっても互いに守り合う。決して仲間を裏切ったり見捨てることはない」
それが俺達が持つ力だ、と照井は胸の中で呟く。
「俺と左は、フィリップと共に戦う。憎しみ以外の力で。そして必ず、奴を倒す」

シュラウドも頷いた。そして体から力を抜く。照井を受け入れるために。
それは照井に対する贖罪でもあるが、母として照井に息子を守らせようとする手段で
あったかもしれない。それは以前とは形を変えただけの、照井を利用しようとする
行為であったかもしれない。
だが照井は、それを責めるつもりはなかった。
それは憎しみが理由ではなかったから。

シュラウドの中に入り込む。彼女は小さく息を吸い込み、身をのけぞらせる。
その中は熱い。想像していたよりもずっと、熱く、やわらかい。
たっぷりと潤ったその場所に包み込まれる快感に照井は顔を歪ませる。
シュラウドの口からも「あぁ……」と微かに声が漏れる。そして自分がそんな甘い声を
出してしまったことを恥じるように、顔を横に逸らす。
「いや……」
包帯とサングラスに隠され、その表情が見えないことは判っているはずなのに。
シュラウドはその顔を照井に眺められることを恥らった。
照井は優しく微笑み、目を逸らした。そしてシュラウドの頭の横にある花を見つめる。
俺は今から花を摘むんだ。シュラウドの……花を。
そんなことを考えながら、照井は動き出した。

漂う霧が、花の中に横たわり静かに動く二人を隠すようにそっと包んでいる。
花が風に揺れる。照井は動きながら、ただひたすらにそれだけを見つめている。
ゆっくりとしたその動き。シュラウドの身体を気遣うように、決して焦らずに激しくは
動かない。だが徐々にシュラウドの身体が揺れ始める。震え、快感に身を捩り
その顔をのけぞらせる。
声を漏らすことはない。必死に耐えているのだろう。だがその声の代わりに身体は
激しく揺れている。照井が見ている、風に震える花びらのように。
いつしかシュラウドの身体はただ照井を受け入れるだけでなく、その受け入れた
照井の物を、自分の女の体が出来ることの全てを尽くして愛した。
きつく包み込み、まとわりつき、奥へと引き込み、さらに求めていた。

シュラウドが下から、照井の腕を強く掴み耐えかねたように首を振った。
「あぁ……わたし………私………!!」

ついにシュラウドが達し、小さく、ほんの微かな甘く短い悲鳴を上げた。
その身体がまた震える。照井もその震えの中で抑制を解き放ち、全てを迸らせる。
欲望、心の奥底に残った蟠りの残滓。それらの全てがシュラウドの熱くやわらかな
身体に注ぎ込まれ、その中に溶けていった。

シュラウドの身体の上に倒れこんだ照井の目の前で、あの花がまた、小さく揺れた。

425:照井とシュラウド
10/07/29 00:02:13 /ewr0FG9
照井は横たわり、木々の葉の隙間から零れてくる光を見上げている。
その横でシュラウドが花の間に座り、一つづつ摘んだその花で束を作っている。
少女のようだな、と。照井はその姿を眺めながら、ふと思う。

「これでいいかしら」
どこか照れくさげに差し出されたその花束を受け取りながら照井は体を起こした。
「すまない」
立ち上がり、空を見上げる。陽はいつの間にか高く、霧も晴れている。

「行くのね」
「あぁ」
しばらく黙り込み、俯いていたシュラウドが絞り出すような声で呟いた。
「どうか……勝って。あの、男に」

さまざまな思いが込められたその短い言葉に。照井は頷き、背を向けた。
「俺達は勝つ、必ず」
そして一度だけ振り向き、微笑んだ。
「全てを終えたら。またここに花を摘みに来る」

歩き出した照井の背中を見つめ、その最後の言葉に含まれた意味に気付いた時。
シュラウドは顔を覆う包帯の中でひそやかに頬を染め、甘い溜め息をついた。

─終

426:翔太郎とフィリップと照井と亜樹子
10/07/29 00:05:30 /ewr0FG9
ついでにもう一本。くだらないネタ。
***********************************

「ふー暑い暑いっ!もうすっかり夏よねー」
そう言いながら買い物から帰ってきた亜樹子が事務所のドアを開けると、その目に
部屋の真ん中で今にも取っ組み合いを始めそうなほど険悪な空気で睨み合っている
翔太郎とフィリップ、そして照井の3人の姿が飛び込んできた。
「わっ!ちょっと!!あんた達、なにやってんのっ!」

仰天し、慌てて駆け寄る。だが三人は亜樹子には振り返りもせず睨み合いを続ける。
翔太郎が胸の前で手首の関節を解すようにぷらぷらと振った。照井はさりげなく
足を開いていつでも翔太郎かフィリップに一撃必殺の蹴りを叩き込める構えを取る。
フィリップまでもがシャドー・ボクシングの要領で翔太郎と照井の方に交互に拳を
突きつけている。
「ねぇねぇってば!何で!?何でいきなりケンカしてんの!」

「亜樹子は黙ってろぉ。これは、男同士の話し合いだぁ」
「あぁ……所長のことについては。そろそろ決着をつけるべき時と考えていた」
「亜樹ちゃん、心配しないでくれ。僕は必ず、この二人に勝つ!」

なに!?えっ?あたし?あたしがなに?ねぇっ!ちょっとわけわかんないよっ。
「何なの!ねぇっ、こんなのいやだようっ。ちゃんと説明してよ!」
大騒ぎする亜樹子を見て「ふぅ」と溜め息をつき、フィリップが苦い顔で呟く。
「これだよ、亜樹ちゃん」
フィリップが指さしたテーブルの上には、溶けかけたアイスクリームのカップと
木のスプーンが転がっている。
「あれ?これ。あたしがさっき半分食べて冷蔵庫に入れといたヤツじゃない」
「それを翔太郎がこっそり食べようとしたんだ。だから僕が止めた」
「こらぁ!翔太郎くんっ!……って。それで何でこんなケンカになんのっ!?」
「僕は翔太郎に言った。もしそれを食べたら、翔太郎は亜樹ちゃんと間接キスを
することになると」

か……間接キスぅ?と、呆れ返った亜樹子の口があんぐりと開く。
フィリップくん、あなた、普段いったい何を検索してんのよぅっ。

「くだらねぇっ!今時そんなこと、小学生だって言わねぇってんだよっ!」
翔太郎が叫ぶ。た、確かにそうだわね、と亜樹子が翔太郎に同調しようとして
その顔を見ると何故か翔太郎の顔は真っ赤だ。どう見ても照れている。逆ギレだ。
えっ!翔太郎くん、なに?その顔なに?どういうことっ!
「俺も止めた。いかなる形であれ、所長とキスするなど許さんとな。何故なら」
これまで黙っていた照井がようやく亜樹子に向き直り、真剣な表情で見つめた。
「所長の唇は。俺のものだからだ」

また「ぐわ」と亜樹子の口が限界まであんぐりと開く。
りゅ、竜くんっ!な、何いってんのぉぉぉぉぉ!?
「照井ぃ!またてめぇ勝手なこと言いやがって!あ、あああ亜樹子の唇はなぁっ!
お、俺のもんなんだよっ!」
翔太郎が照井の胸ぐらを掴もうとする。だが照井はその手を振り払う。その間に
割って入ったフィリップが叫ぶ。
「僕のことを忘れるな!亜樹ちゃんの唇は、僕のものだっ!!」
また3人は睨み合う。三つ巴の殴り合いが始まるまで、おそらくあと5秒弱。

亜樹子は大混乱に陥った。話の展開にまったくついていけない。
な、なにぃぃぃぃぃ!!??なんなのこれぇぇぇぇぇぇ!!??

427:翔太郎とフィリップと照井と亜樹子
10/07/29 00:06:12 /ewr0FG9
くちびるっ!あたしのくちびるってぇっ!ちょっと、ちょっと待ってよそれって。
みんな、みんなで!「自分のもの」って!ええええ!?それって、それって!
3人ともなの?3人ともあたしのこと……「好き」?え、えっ、ええっ!?
嘘でしょ---------!!!???
だってそんなっ!みんな、みんな今までそんなこと一度も言ってくんなかったし!
あたし聞いてない!急にいきなり突然そんなこと言われても困るっ!困るよぅっ!
それにちょっと!ねぇっ!何であたしを無視してんのよ本人が目の前にいるでしょ
聞きなさい聞きなさいあたしに聞きなさい本人の意思とか気持ちとか聞きなさい
まずそれを聞きなさいねぇ聞いて聞いてあたしの気持ちも聞いて何であんた達は
勝手にあたしのくちびるの所有権を主張し合ってんのよ領土問題になってんのよ
まずそこがおかしい。そそそそれにこれって単にあたしの唇だけの話じゃないのよ
誰があたしのハートとボディを射止めるかって話じゃないのボボボボディよボディ。
そそそんな。こんないたいけで、まだ誰の手にも汚されてないあたしの清らかな
体をこの青い果実をそんな3人でよってたかってみんなで奪い合うなんてそんな!

はぁん。

わぁっ!ち、違うちがう!ときめいてる場合じゃない!ちがう、ちがうってば!
あ、あたしどうなるの?何をされるの?このままあたしを勝ち取った誰かの腕に
お姫さまみたいに抱っこされて有無を言わさずベッドまで運ばれちゃうの?
そんで。そんでそんでそんで「おまえは俺のものだぁ!」と叫ぶその人の手が
あたしの服を容赦なくひん剥いてあっと言う間にすっぽんぽんにされちゃって、
そこからはもう。もうもうそりゃとても口に出しては言えないようなありとあらゆる
すごいことを。すすすすごいことをいっぱいされちゃうの?
そんな、そんなそんな!あたしのこの体がもう好き放題に折ったりたたんだり
裏返したりされてまだあたしの知らない世界に、めくるめく陶酔の世界に優しく
甘くちょっと強引に問答無用で連れてかれちゃうだなんてそんなそんな!

あぁん。

って。きゃー!!なに考えてんのあたし何でうっとりしてんのもうバカバカッ!
だめだめ!こんなのやだぁ!みんな仲良くしてくんなきゃ、やだぁっ!

ここまで考えるのに3.5秒ほど要した。もう今にも殴り合いが始まりそうだ。
「やだぁっ!ねぇっ!みんなケンカしないでぇっ!」
亜樹子は慌てて、テーブルの上のアイスをひっ掴んで3人の真ん中に飛び込んだ。
「あげるからっ!みんなにアイスあげるからぁっ!やめてやめてやめてよぅ!」
溶けてドロドロになったアイスを木のスプーンですくい、亜樹子は必死になって
3人の口の中に順番に突っ込み始めた。食べさせるというよりも口に塗りたくるような
形になり3人の口元はあっと言う間にクリームで真っ白になる。翔太郎に至っては
唇の端からだらだらとクリームを垂れ流しまるでよだれだ。
それでも亜樹子は泣きながら「アイス!アイスぅ!」と叫びつつ、3人の口元に
クリームをやたらめったら塗りたくりまくった。

ふと、照井の表情が緩んだ。その肩からも緊張が解ける。
「気が、抜けた。左、フィリップ……おまえ達、何だその顔は」
「だーーー!俺も気ぃ抜けちまったぜ。照井ぃ、おまえも人のこと言えねぇぞ」
「翔太郎。一番ひどい顔になっているのは君だよ。それにそのスーツは早いうちに
クリーニングに出すべきだと僕は思う」
「な?スーツ?………どわぁぁぁぁっ!!」
胸元に落ちてべったりと付いたクリームを見て情けない叫びを上げた翔太郎の
その表情に、フィリップと照井は顔を見合わせ苦笑いを浮かべた。
一触即発ムードから一転して和やかムードに変化した3人のその様子に、やはり
亜樹子はついていけず目を白黒させている。

428:翔太郎とフィリップと照井と亜樹子
10/07/29 00:07:02 /ewr0FG9
「亜樹子ぉ。あのな。何つーか、成り行きでこんなことになっちまったけどよ、
要するにまぁ……そういうことだ」
翔太郎が頭をボリボリと掻きつつ、照れくさげに亜樹子を見つめてくる。
「僕達は皆、亜樹ちゃんのことが大好きなんだ。心から」
「所長を困らせる気は無かったが……結果的にはそうなった。すまない」
照井とフィリップもどこか申し訳なさそうな、だが愛しげな瞳で亜樹子を見つめる。

「今すぐ俺達の誰かを選べなんてことは言わねぇ。まぁ、ちょっと考えてみて
くんねぇか?どんな結果になったってよ。照井もフィリップもちゃんと現実を
受け入れるって言ってっから」
「左……おまえは何を言ってるんだ?」
「呆れた男だなぁ、翔太郎。自分が選ばれないこと、もしくは僕達のうちの誰も
亜樹ちゃんが選ばない可能性については考慮してみないのかい?」

そんな。そんなこと急に言われたって!
亜樹子は混乱した頭で、こちらを見つめてくる3人の顔を順番に眺めた。
誰かを選ぶとか……そんな。あたし……。無理だよぅ。
このままがいいよ。いつまでもみんな、みんなで。仲良しがいいよ。

だが心の奥底では理解している。いつまでもこのままではいられない。
いつか来るのだ。このままではいられなくなる時が。この4人の関係が何らかの
形で壊れ、崩れてしまう時が。いつかその日が来るのだ。

わかんないよ。あたし、いまそんなこと言われたって……わかんないよぉっ!
立ち尽くし肩を震わせていた亜樹子の瞳から、突然ボロボロと涙がこぼれ落ちた。
「わっ!亜樹ちゃんっ!」
「左!おまえがくだらんことを言うからだ!は、早く謝れ!」
「俺かよっ!?ええ、あ、亜樹子ぉ!どうした、おいっ!?」

その場にしゃがみこみ「うわぁぁん!」と大声で泣き出したしまった亜樹子を取り囲み
叱られた子供のような顔で男達はおろおろしながら膝をついた。

窓から午後の強い陽射しが射し込み、座り込む4人の背中を照らす。
もうすぐ、本当に暑い夏が来る。
4人はまだ知らない。この夏、この4人の運命を大きく揺るがせることになる激しい、
凄まじく激しい嵐がやってくることを。

その夏の訪れを告げる風が、屋根の風見鶏を揺らしながら通り過ぎていった。

─終

429:名無しさん@ピンキー
10/07/29 00:57:35 V+7qZ6bH
GJ!
上下の落差が激しいなあw
翔フィリ照亜樹はずっとこんな感じの関係でいてほしいよ。

430:名無しさん@ピンキー
10/07/29 01:47:12 WMhsncQ3
GJ!GJ!!

母で女で乙女なシュラウドさんカワイイよシュラウドさん
シュラウドさんに激萌えする日が来るとは思わなかった
シュラウドさんの複雑な心境を汲み取りつつも受け入れる照井さんもカッコイイ!


亜樹子+男3人はアホ可愛くて好きだなぁ
この4人はどうくっついても何時までもワチャワチャしてて欲しい

どっちの話も面白かったです、マジGJ!

431:名無しさん@ピンキー
10/07/29 19:00:24 6mdb6zpc
GJ!!
照シュラの雰囲気がたまらない…!
照井はどこまで男前なんだ。

おまけの4人がまた微笑ましくて可愛かった。
亜樹子はみんなに愛されてるなあ。
事務所らしくて楽しかったです。



432:名無しさん@ピンキー
10/07/30 00:55:42 iPowj08A
照井はなぜここまで選り取りみどりなんだ…
振り切ってるからか!?

433:名無しさん@ピンキー
10/07/30 20:04:06 2Vwad8Vo
翔太郎には不憫が似合う。
照井には不幸が似合う。

が、女に興味なさげな男の方が逆に女には魅力的に見えるのかな?
照井は妹みたいな女性には優しいけど、妹以上には見れないんだろうな。
そんな中で亜樹子だけが違うのは、亜樹子に対しては尊敬の念が入っているからじゃないかと思う。
それが照井にとって亜樹子を妹以上の存在にしたのでは。
上の方のレスにあった「一目置いている」と言い換えてもいいけど。
ある意味シスコンの照井をちゃんとした恋愛に目覚めさせた亜樹子はすごいと思う。

シュラウドに対しては……まあ、憐れみだろうな。

434:名無しさん@ピンキー
10/07/30 22:52:49 V5mB0UMx
亜樹子は男前だからねー
それでいて女の子らしい可愛さもちゃんとある
亜樹子の魅力にちゃんと気付くことができた照井えらい
この二人には幸せになってほしいなあ
復讐心を振り切った今なら、天国のおやっさんもきっと祝福してくれるよ

435:名無しさん@ピンキー
10/07/30 22:56:19 ob/WlTWQ
翔太郎とフィリップにも祝福してもらいたいなあ
「あいつなら、おやっさんも許してくれるだろ」
とか言ってほしい

436:名無しさん@ピンキー
10/07/30 23:33:59 IU2dwO9R
いきなり「いいかげんにしなよ竜くん!」だからな
今まで照井の周りにはいなかったタイプだろう
照井が亜樹子のことを認めていて尊重しているようなところが好きだな
「竜くん!」「安心しろ、メモリブレイクだ」とか「翔太郎くんを止めて!」「わかってる」とか
事務所組の絆とは別に、照井と亜樹子にも独特の信頼関係があるように思える
あとやっぱり照井はよく亜樹子のこと心配してるな。所長無事か、とか大丈夫か、とか

437:名無しさん@ピンキー
10/07/30 23:44:52 sks9rkn6
無き妹さんも実は亜樹子みたいにズバズバ踏み込んでくるタイプだったから気になったとかだったりして
いやそれじゃ照井が亜樹子に抱いてる感情が妹萌えになっちゃうからアレか

438:名無しさん@ピンキー
10/07/30 23:53:06 IU2dwO9R
実際のところどうなんだろうなあ。現段階だと妹萌えなのかもしれないし
色々見てたらかなりの人がくっついたと思ってるようだけどまだくっついてはいないんじゃないかと思うんだよな
自分はくっついてほしい派の人間なので否定してるわけじゃないよ
でもそれだと映画での行動は結構ひどいなwそいうところには鈍いようだから悪気なしでやる可能性もあるけど
亜樹子のことが可愛くて構いたいのは確かだと思うからちゃんとした恋愛感情になってほしい

439:名無しさん@ピンキー
10/07/31 00:22:46 H3feRjwu
照井が結婚したら

亜「りゅーくーん、ご飯出来たよー」
竜「ああ・・・」
「・・・」
ブッ
子「やだーお父さんくさーい!」

みたいになりそう

440:名無しさん@ピンキー
10/07/31 00:26:09 i8pLKWuf
W映画ネタバレあり






風都タワーの下で照井をめぐる女たちが一堂に会するようだが
(亜樹子、リリィ、凪)こっちもバトルが勃発するんだろうかw

441:名無しさん@ピンキー
10/07/31 01:30:45 /TkHb/WO
ちょwリリィと凪、映画にも出てくれんのかw
楽しみになってきた

442:名無しさん@ピンキー
10/07/31 01:38:26 j4sEdS9B
リリィ出るんだ!
うわ、これはもうすっごい楽しみすぎる…

443:名無しさん@ピンキー
10/07/31 13:54:28 Oes7fs4O
照井のフラグ整理かw
凪ちゃん可愛かったし、萌えるシチューエーションだったのに、
肝心の2人での会話や絡みが少なくて残念だったなー

444:名無しさん@ピンキー
10/07/31 13:57:44 BGbbOTC8
CLANNADの渚無双ならぬ亜樹子無双か

445:名無しさん@ピンキー
10/07/31 17:46:40 VEn2iBOH
>>440-444
照井関連で大した事でもないと思うが、姫香も出てくる
尤も、男なら誰彼構わず「運命の王子様」と言ってる辺り、真っ先に脱落っぽい感じがするが

446:名無しさん@ピンキー
10/07/31 21:50:52 Bzpd88yJ
映画にはジミー中田とか過去に登場したゲストが結構出演するらしいな
アラサーも出るのかな
ジミーとその後どうなったのかなあ

フラグ立てた女性陣をすべて振り切って亜樹子を選ぶのか照井……

447:名無しさん@ピンキー
10/07/31 21:51:31 harasGO5
あーそっか、フラグ整理…だよな、普通に考えたら
それなら恋愛主軸じゃないんだから、わざわざ当て馬大量投下しなくても
公式ではゲスト回のみで終わったと認識するから整理しなくてもいいのにorz

448:名無しさん@ピンキー
10/07/31 21:56:14 i8pLKWuf
いや別に恋愛絡みで出るわけじゃないだろ
ライダーたちを応援する風都の人々としてモブで出るんであって
そもそも公式で照井に恋愛感情があるのは亜樹子とリリィだけだ

449:名無しさん@ピンキー
10/07/31 21:59:28 harasGO5
あ、ただの応援なのか。でも公式で見れる、展開があると期待したわけじゃないが、照リリなんだ
恋愛ネタがある亜樹ちゃんとわざわざ一同に会する?ってんなら、何かしらフラグ折りあるのかと思ってさ

450:名無しさん@ピンキー
10/07/31 22:11:05 1O4dGfT3
並み居るライバル達を蹴散らして照井ゲットする亜樹子パネェってことですね

451:名無しさん@ピンキー
10/08/01 00:21:48 SB1vcKlN
照亜樹や照シュラ?が話題になっているなか、話をきってしまってすみません。

フィリ若の電波を受信したので小ネタですが投下させていただきます。
星の本棚での出来事の捏造でエロなしです。
ちなみに若菜姫は親父様にマインドコントロールじゃないけど何かしら脳波を弄られていると考えてください。


苦手な方は流してください。お願いします。




452:フィリップx若菜
10/08/01 00:25:33 SB1vcKlN



「若菜、姉さん?」

どうしてこうなったんだろうかと頭の片隅で考えてはいたが、目の前の光景が思考することを阻んでいた。

この状態は何て言うんだっけ。姉さんが僕の上に乗っている、これは。

「どうして前みたいに呼んでくれないの?」

好きだった、いや今でも好きな声が上から降ってくる。

「来人?」

「…姉さんだってそうじゃないか。」

今の僕の名前をよんでくれないじゃないか。


若菜さんが一瞬だけ悲しそうに辛そうに顔を歪めたのが見えた。
今にも泣いてしまうんじゃないかと思った。そうしたら無意識に彼女の頬に手を伸ばしていた。





「姉さんだって呼んでくれないじゃないか。」

「―っ。」

本当は私だって

フィリップくん、そう呼びたい。

でも言葉にしようとすると頭と胸に痛みが走る。苦い痛みと甘い痛み。

「若菜さん?」

不意に伸ばされた手と呼ばれた昔の呼び方に胸が高鳴ってしまう。このままこの手にすがってしまおうか。そうしたらきっと楽になれる。

けれど、拒まなければいけない。

「また会いましょう。来人。」

だって私はミュージアムのトップで

「私たちは姉弟なんですもの。」



本当はあなたの名前を呼んで、甘えて、抱き締めてほしい。


助けて フィリップくん。


--終



453:名無しさん@ピンキー
10/08/01 09:02:17 Xr90qp7N
>>451-452、フィリ若GJ!
考えてみたら3クールも立てまくったノマフラグ、みんな潰れたようなものなんだな
今日の展開だと更に難しいだろうけど、フィリ若には幸せになってほしい
お姉様とも和解できたらいいが

454:名無しさん@ピンキー
10/08/01 23:13:53 G7m35qi+
フィリ若大好きだ
できれば何も知らないまま街を逃げ出してほしかった

455:名無しさん@ピンキー
10/08/01 23:57:10 Zv4+n51w
あの、20090906で保管庫に入れないんだが

456:名無しさん@ピンキー
10/08/02 00:33:38 EJMYWXll
>>455
>>2
あと質問の文はちゃんと読んだ方がいい

457:名無しさん@ピンキー
10/08/02 04:53:43 2EjFHReY
もうこの手合いスルーしようぜ…
分かりにくいのは確かだが問題文ちゃんと読んで数種試せば解けるだろうし

458:名無しさん@ピンキー
10/08/02 08:19:01 DXPKJEHN
意地の悪い園咲姉妹に拉致され,そして姉妹達にネチネチと折鑑され揚句に強制的に排尿行為をさせられる鳴海亜樹子。

459:名無しさん@ピンキー
10/08/02 12:34:16 exsmf0fB
>>454
翔太郎「もうWになれない…」
亜樹子「探偵業お仕舞いね」
照井「ヤツが目の前に居…ぐぁぁーッ!」ウンメイノー

460:名無しさん@ピンキー
10/08/02 22:38:03 exsmf0fB
加頭さん×冴子さんはアリ?

461:名無しさん@ピンキー
10/08/02 22:44:51 xZsxHOSE
アリ!書いて書いて
加頭冴か照冴子希望

462:名無しさん@ピンキー
10/08/02 23:32:40 exsmf0fB
>>461
て…照井×冴子!?

463:名無しさん@ピンキー
10/08/03 13:16:35 d8yiKNo0
照冴はダメかな

464:名無しさん@ピンキー
10/08/03 18:25:18 eantzEIV
上の方に高速バトルしながらヤッてるとか
監禁逆レイプとか情報提供の見返りに…とか
妄想を書いてる人がいるから需要はある>照冴

465:名無しさん@ピンキー
10/08/03 22:53:05 l0V4TJaM
井坂先生の復讐とか言ってる割に、情報教えて放置(泳がせてる?)してたから
実は殺す気全然ないんじゃないかとかその辺が妄想的にとかは思った

466:名無しさん@ピンキー
10/08/03 23:52:14 LdMkF0Hp
お姉様の大本命はお父様のはずだからな
先生の仇とはいえテラー対抗に回ってくれたほうがいいって感じ

467:名無しさん@ピンキー
10/08/04 01:33:33 hZs7ER78
豚切りして悪いですが、どうにもムカツクので。

好きなCPに萌えるのは勝手だが、嫌いなCPを全体公開で叩き倒す奴ウザ過ぎ
検索でたまたま引っ掛かったら「死ねばいいのに」とか汚い言葉のパレード。
そのCP萌えで無くても見て気分悪い。吐きそうになった。役に罪は無い。

そこまで書くなら公開範囲を狭めろ。どうせここ見てんだろ?

スレ汚し失礼しました。

468:名無しさん@ピンキー
10/08/04 01:39:27 hjrDlXVk
>>467
なんで何も知らない俺らにお前が感じたのと同じ不愉快を味あわせるの?

469:名無しさん@ピンキー
10/08/04 01:42:25 D51QD8l4
>>467
ここで言うことじゃないとわかってるけどたぶん同じとこのこと言ってて自分も同じ気持ちだ
ここのこと散々かいてたから見てるんだろうね
スタッフや中の人にまであの言いよう…自分でおかしいと思わないんだろうか

470:名無しさん@ピンキー
10/08/04 01:47:15 8eaR01nX
思うのは自由だけど(照亜樹を認めないのは個人の自由)毒を巻き散らすなら範囲を考えろって事…

471:名無しさん@ピンキー
10/08/04 01:55:45 4oH4WJYO
ムカつくってより引いたな。うわぁ…っていう

472:名無しさん@ピンキー
10/08/04 02:06:39 OkGVfKyk
URL晒して無いだけ親切だw
つか、同じブログを言ってるか不明だけど、多分同じとこ
見るつもり無くても何かよく引っ掛かるんだよ、あそこは

473:名無しさん@ピンキー
10/08/04 02:17:57 b5VTq64Q
気になるけどよくわかんないから…

次の投下お願いします!エロい神!

474:名無しさん@ピンキー
10/08/04 02:20:49 e9c52wUW
ヲチはヲチ板で

S化若菜と隠れM冴子ってじつは相性良さそうだよな

475:名無しさん@ピンキー
10/08/04 08:07:34 HT1YN1R6
ここは愚痴吐き場ではなくて
好きなものを好きだと言えるところですぜ
嫌な気持ちをわざわざここまで持ち込まないでくれ…

>>474
最近は、冴子も若菜も実は超シスコンだったらという妄想してる
わだかまりがあるからこそ、常に意識し合ってるという

476:名無しさん@ピンキー
10/08/04 09:49:08 wQDW/Qai
だいぶ前、冴子を攻める若菜ネタを書いて投下先に迷い
普段は行かない百合板に変な落とし方しちゃった黒歴史を
思い出してちょっと鬱になった

照冴、面白そうだな

477:名無しさん@ピンキー
10/08/04 22:20:29 e9c52wUW
リアルで冴子、本棚で来人の同時調教に挑む若菜まで妄想してたんだが
近親*2と百合の三重苦だなそういえば

478:名無しさん@ピンキー
10/08/05 01:33:51 IgdnCYj3
ちょい久々に投下します。
換気! …になるかどうかはさておき、お姉さまソロプレイ。
ソロですが挿入あり。
ソロプレイでそうにゅうって、なにそれ、という方はタイトル「ねえ、あなた」NGでよろしくお願いいたします。

479:『ねえ、あなた』
10/08/05 01:35:14 IgdnCYj3
『ねえ、あなた』

綺麗に巻いた髪も、艶やかに彩った爪も、いいように解釈して誤解する男は多いけれど、これは全部、自分のため。
『アナタ』のためじゃないのよ、ふふ、あなた知らないでしょ、これは女の武装なのよ。
このことを知ってるのは、同じ武装を纏う女だけ。

自慢の髪が泥水に塗れた。
洗い流したシャワーの水滴をざっと振り払い、冴子はため息をついた。ああ、嫌。
わたしは、こんなところでこんな汚れてていい存在じゃない。
不本意ながら白服の男に連れてこられて以来、仮住まいとしている、風都ホテルのジュニアスイート。
広く充実したバスルームで、冴子は髪も肌も丁寧に磨き上げた。
よくみると、左手のネイルが乱れてる。小指、薬指、いやだ中指もだわ。小指は少しだけど、でも気になる。
軽く舌打ちをして、自嘲に頬がゆがむ。
この世でいちばん嫌いな……、最愛の、妹がいつも無意識に落とす癖。
舌打ちの癖はやめさせなければと思ってたのに、知らず自分も同じ行為をしてしまう。
「…明日は、サロンに行くか、ネイリストを呼ばなきゃね」
ひとりごとに応える者はいない。
格調高い室内は、わけありの女ひとりが過ごすには広すぎる。
今のところ、お茶を一緒に飲む以上の関係にはなるつもりはない男しか、自分にかかわるものがいない。
年齢不詳の白服の男は、冴子にとって、自分の上を通り過ぎてきた幾人かの男のうちの最新版、ただし今のところ単なるギブ&テイクの一時のパートナーに過ぎない。組織に追われる身となった今、他に頼るものがいないから、一時手を組んでいるだけ。それだけだ。

冴え冴えと耀る月だけが、孤独な女の姿を見ている。
髪を乾かして整え、熱を逃そうとバスローブの胸元を大きく広げて風を入れる。
涼やかな心地よさに、口元がほころぶ。
だがそれは瞬間の和みで、広く胸を開けたからこそ突きつけられる事実を、冴子は不思議なほど冷静に見つめた。
パウダールームの大きな鏡。正面に大きく1面、左右に角度をつけた2面。いずれにも自分の姿がある。
鏡に映る自分の、左の鎖骨が作るくぼみのすぐ横に浮かんだ、タトゥーのような紋章。
それは、罪と罰の証。
冴子は暫しそれを凝視して、同時に考え込んだ。
私の罪は、自分で解っている。
でも罰を受けなければいけない理由はない、はず。
……お父様に背いた、それ以外には。

『冷たい目』という言葉が脳裏に蘇り、苦い笑みが込みあげてくる。
それはいつだったか、モノ扱いした少年……来人に言われた言葉。
血を分けた弟であるはずだけれど、なぜかそういう意識はまったくない。
だって最初からあの子は、ひとではなくものだったから。
「……まさか、ね」
冷たい微笑を浮かべた、その直後に危ういものが笑みを翳らせる。
あの子が『弟』という『人格を持った存在』ではなく、『モノ』であることの理由、があるのだろうか。
その存在を『モノ』と認識させるような、そう、あの子の記憶を操作したような何かが、自分にも?
「そんなはず、ないわ。……だって、私が」
知らないことはないはず、その組織の中において。
そう思っていたのはほんの暫く前までのことだと、冴子はふいに気づいた。
「違うっ! ……違う……違うわ、ええ、絶対に……」
言い聞かせるような。悲鳴のようなその声が、今にも泣きそうな怯えに震えていると、知るものはいない。
誰にも知られてはいけないの、……たとえそれが、愛した男であっても。
だって私は女王だから。

480:『ねえ、あなた』
10/08/05 01:38:55 IgdnCYj3

たとえ一人のときでも、孤独に怯える声を押しころす程度の矜持はまだ失っていなかった。
ただ傅かれて愛されるだけのお姫様ではないの。
あなたたち全てを、ひれ伏させる。
……今、その座を妹に奪われようとしていても、私が女王。
妹がその座を奪うなら、さらに奪い返すだけよ。

蜘蛛の巣のような意匠を指でなぞった。
そこに指が沈むはずはないと解っているが、くっと深く押し付けてみる。
鎖骨に触れた他の指の感触が、思いがけず甘やかな刺激に変わり、冴子は苦笑のような吐息を漏らした。
これだけのことで、その気になれるほど餓えているのかしらね、私。
自嘲の笑みが、さらに、月しか見ていないその孤独が、冴子を大胆にさせた。
鎖骨のくぼみから下へと指先を滑らせ、バスローブの胸元をさらに広げる。
こぼれた乳房に、やわらかく指を沈める。

自分の感じるところは自分で知っている。
鏡に映る女の姿は次第に色を帯びて、上がる体温と同調してゆく。
指がなぞった柔らかな肉の触感が、触れた指にも快感を伝え、より深い刺激を欲しがってしまう。
もとより、なにも知らない小娘ではない。
冴子はその艶かしい指先を、欲しがるままに自らの身体に這わせた。

「あ……っ、はあっ……!」
感じやすい胸の尖りを、器用な右の指が焦らさずに攻め立てる。
鏡の中にうつる淫靡な姿の女が、そのいやらしい女はお前だと知らせてきて、より一層煽られる。
ネイルが乱れた左の指を、軽く唇に挟む。口の中へ進ませた指を、まるで男性自身のものを愛撫するかのように舌を絡ませ、たっぷりと唾液を塗しつけて、ゆっくりと唇を開いた。
ぬるぬると濡れて光る指先を、冴子は期待をこめて見つめた。
鏡にうつる自分が、どれだけいやらしい姿をしているか、わかっていてそうする。
女の、自分が今、ほしいもの。
広げたバスローブの袷をさらに開いて、鏡の中に白い身体を曝す。
期待に弾む吐息が、ああ、押し殺せない。
濡れた指先を、下腹部のほの黒い茂みに、沈める。
「ああああっ…ッ! ん、……ぅ、は、ぁんっ!!!」
いちばん感じやすい、あえかな尖りを濡れた感触で撫でて、それが自分の指であるにも関わらず、冴子はたまらず嬌声をあげた。
あついものが、下半身からこみ上げてくる。
やわらかい尖りの、そこが受けるだけではない、身体の奥に伝わる刺激。
「んぅ、んんんっ! っあ、はぁぁぁんっ!」
固く尖って、ただ愛撫を受け止めるだけに必死になる敏感な突起を、指の腹で擦りたてる。
「んあ、ああ、あ、だめっ……だめ、っっっ!!!」
綺麗に整えた、長い爪が少し邪魔で、高みに行けない。
だってその爪は、武器だもの。
わたしに傷をつけてしまう。
ああでも。
中に、欲しい。
もうどうしようもないくらい欲しくなってしまってる。
どうしたらいいの。
身体の奥に、欲しいのに。
ジレンマに首を振った冴子の目に、先ほどまで使っていたヘアブラシが映った。
……それはダメ、いけない、と心のどこかは警鐘を鳴らす。
最高級の猪毛を使用したヘアブラシの柄は上質の黒檀。
手に馴染む形に作られていて、手のひらで握ってちょうどよい太さと長さで。
…そろりと手を伸ばした。
本来の持つべき部分を、逆さにしてみると、固い毛の感触が手のひらに刺さる。
その感触にすら、ぞくぞくする。
「あ、いや……あぁ、……欲し…っ…!」
黒い柄の部分で、溢れる蜜にぬるつくそこを擦る。
「んっ!!」
思いがけない冷たさに声を上げ、冴子はそれが生身ではないものだと思い知った。
でも、もう止まらない。
ゆっくりと、だが確実に狙いを定めて、冷たい塊を体内へと押し進めた。

481:『ねえ、あなた』
10/08/05 01:40:47 IgdnCYj3
擦られる。
「ああああっ……ッ! ……っ、ん、ああッ……!!!」
自分の手が与えた快感と解っていてなお、その快感に酔う。
体の奥で得る快感の深さはとっくに知っている。
……その身に触れることを許した男と得る快感の、その次点ではあるけれど。
触れた感触は冷たく、だがしかし自らが望む角度で、的確に快感の壺を抉る。
「ふっ、う、あんッ!」
どこか覚めた感覚と、欲して止まない体。
……自分で、自分が、欲しいようにしているのだもの。
よくて当然。
でも、でも、もっと欲しい。
奥に欲しい…っ、それが何でも、なんでもいいから。

わたしを、愛して。

ちくりと手のひらを刺す硬い毛の感触に正気を起こされてなお、それでも欲しいものがある。
一度抜き出した冷たい黒檀のそれを、欲しがる侭に、ゆっくりと深く突きたてた。
「んんっ、あ……ッう!!!」
体の前の方を、内側から擦られるとたまらない箇所。
そんなふうに、愛してほしい。
上質の黒檀で作られたヘアブラシの柄は、丸くやわらかく人の手に馴染む。
ちょうど、女の手に馴染みやすい形に作られた丸みと、感触のやわらかさ。
感触そのものが柔らかいのではなく、現に、黒檀の感触は硬く、冷たいものだ。
人肌が触れて、体温の温度が染み渡って、それから馴染むようなそういう、妙に有機的な感覚。
黒檀が元は生き物である木だと考えれば、有機的な、と感じたのは間違ってはない。
冴子はその冷たさに酔った。
くっ、と深いところを冷たいもので抉る。

あ……。いや。
だめ、これはだめ。

深い快感に、体内がきつく蠢いて、体の中で温度を上げたものがぬるっと抜け出てく。
「あ、だ、だめっ、な、中に、ナカに欲しいのっ……ッ!!」
もう一度、深く、冷たく熱いそれを突き立てた。
「あ、あ、あああああっ、だめ、だめぇ、いやぁあああっっ!!!」

ちがうのコレじゃないの。
こんなに冷たいものじゃなくて、こんなに硬いものじゃなくて、そう、わたしの体に馴染むもの、が。
ああ、私を貫くはずなのに。
どこか冷めた感覚、それでも刹那の快楽に冴子は酔った。
ほしい、と口に出す言葉がより一層、己を煽る。
して、嫌、好き、だめ。
全ては自分を高みに導くためのエッセンスに過ぎない。

欲しいリズムで、体の奥を突く感覚。
それでもどこか、頭のどこかは冷めている。


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