岩井恭平 消閑の挑戦者・ムシウタエロパロ 06. at EROPARO
岩井恭平 消閑の挑戦者・ムシウタエロパロ 06. - 暇つぶし2ch228:名無しさん@ピンキー
11/02/11 00:11:48 Ivl5qxmF
GJ!

うらやましい文才!!いい変態拝ませてもらった

229:名無しさん@ピンキー
11/02/22 10:43:09.22 3o/S4yiv
>>225です。読んでくださった方ありがとうございました
多分書かないとか言ってたのに書けてしまったので続き投下します

230:私の奴隷と炎の魔人が修羅場すぎる
11/02/22 10:45:05.77 3o/S4yiv
 ―バカ大助。

 玄関先、パジャマ姿で仁王立ちになった少女が、怒りの表情で彼を見下ろしている。
 真っ直ぐな、本気の眼差し。
 その怒りは、眼差しは、感情は、全て自分に向けられていて―その時言われたい言葉を、簡単にぶつけてきてくれて。
 いつだって彼女は真剣で、誰にだってその身一つで向かっていくのだ。
 親友だから。友人だから。人間だから。親友と同じ虫憑きだから。
 そんなことは一切関係なく、どんなものであっても等しくそうする人間なのだと納得したのは、数日間続いたあの喧嘩が終わりを告げた瞬間だった。
 ―依然として不機嫌そうに眉を吊り上げている少女の姿が、ぐにゃりと歪む。
 次に現れたのは、数ミリの距離で指が柵をかすめ、波にさらわれていく少女の姿だ。信じられない光景に立ち尽くした二人の少年。
 それからの動きは早送りをしているように再生され、自分の身体が少女とまったく同じに船外へと放り出された瞬間世界が止まった。誰かが一時停止ボタンを押したのか。

 ―俺は、どうして亜梨子を助けようとしたんだろう。

 少年の脳裏に浮かんだ、たった一つの疑問。
 無事、誰一人犠牲を出すことなく屋敷に戻ったあと、あの謎に対して大助が出した答えは――

 意識がゆっくりと現実に引き戻される。
 夢の名残でぼんやりとしている頭を枕にしていた腕から引き剥がし、数度瞬きを繰り返す。
 おかしな体制で眠っていたからか、身体が痛い。
 今までうつ伏せになっていた机には学園の教科書とノートが散乱し、提出された宿題がやりかけられたまま止まっていた。
 徐々に眠るまでの記憶が戻ってくる。同時に意識を失うまで感じていた苛立ちも甦り、大助は舌打ちする。
 学園からの帰り道に現れた炎の魔人、世果埜春祈代。
 彼のお目当ては大助の監視対象である少女―一之黒亜梨子だろう。大助の知らないところでどんなやりとりをしたのかは知らないが、敵であったはずの彼とずいぶん仲良くなったようだ。
 一週間ほど前、二人が戦っている場面に駆け付けてからというもの、ハルキヨは堂々と大助たちの前に姿を現すようになった。
 今も亜梨子の部屋にいるのだろうか。一緒に一之黒家の門を潜るなり少女と共に部屋へ消え、先ほどまではゲームの音と二人の騒ぎ声が廊下まで響いていたけれど。
 数日前までは監視という名目でそれを見張っていたのだが、小学生レベルの騒がしさにいい加減大助のストレスが限界を越えそうになったため、放任を一貫することに決めたのだ。
 なので、今日も二人で何をしているのかなど大助の知るところではない。虫憑きの面倒事に巻き込まれさえしなければ、ゲームするなりなんなり勝手にすればよかった。
「バカ亜梨子」
 苛立ちに低くなった声で呟き、再度机に向かう。
 あいつはきっと宿題なんてちっとも頭にないに違いない。
 夜になって思い出し、泣きついてくる光景が容易に想像できた。
 しかし。

「……ぜってー見せてやんねぇ」

 あんな男と暢気に遊んでいたことを、その時になって後悔すればいい。




「んっ……ああぁっ」
 時折荒い息を吐き出しながら、甲高い嬌声が少女の口から漏れる。
 濁った水音が室内にこもり、自分が自分の知る“一之黒亜梨子”でなくなったように、部屋もまた自分の知る場所ではなくなったように思えた。
 非日常な行為に脳髄が侵されていく。
 お手伝いさんも同居人の少年も同じ屋敷にいるのに、などという日常的な思考は一切働いていなかった。
「あ、あっ……んん……うぅっ!」
 骨ばった、ゴツゴツとした少年の指が亜梨子の泥濘に沈む。
 自分は洗う以外に触れたことすらなかった場所なのに、ハルキヨの方が勝手を知っている。
 第一関節から第二関節、最終的には付け根までくわえさせられ、次第に異物感にも慣れていった。中を広げるように上や下を指先で押され、何度か指を曲げられる。
 痛みはないものの、圧迫感があった。それを解きほぐすようにハルキヨの指が中で蠢く。
 熱い。
 触られた場所が火をつけられたように熱を持ち、身体の中が溶かされていくようだ。
 いや―実際に溶けてしまっているに違いない。その証拠に、足の間からはボタボタと亜梨子の蜜が垂れ落ちている。
「んうっ……うぁっ、あぁぁ……もう、熱くて……私……っ」
 指が二本に増やされる。入口をぐちゃぐちゃにかき混ぜられ、「やぅっ」と恥ずかしげに呻いた。
「清々しいほど下心湧かねぇって言ったけど、前言撤回しなきゃなんねぇな。小さくてもこれはこれで……有りだ」
「な、何言って……あっやあっ! こ、こらっ!」


231:私の奴隷と炎の魔人が修羅場すぎる
11/02/22 10:46:20.27 3o/S4yiv
 はだけた胸元にハルキヨの顔が突っ込まれた。すでにずらされていた下着から覗く、ピンク色の尖りにむしゃぶりつく。
「ひっ……っっ!」
 少年の身体を、ぐっと太ももで挟み込む。
 中に浅く埋め込まれた彼の指を、自ら奥へと誘導しているような行為だと思ったが、そうしないと断続的に襲ってくる何かに耐えられそうもなかった。
 興奮と快感に動機が激しくなる。
「実際のとこどうなのか知んねぇが、小さい方が感度いいとか言うしな。あれってつまり、余計な肉がないってことか?」
「そんな……こと、私が知るわけっ……ぅやあ……あっんんん……」
 糸を引きながらハルキヨの口が胸から離れ、かと思えば微かな膨らみの輪郭を舌でなぞり始めた。
「それに、腋へのラインが綺麗だし」
 少女の腕を持ち上げ、腋を舐める。
 くすぐったさに亜梨子の皮膚が粟立った。腕に力を入れて抵抗したが、少年はものともしない。
 犬のように息を荒くし、クンクンと匂いを嗅がれてしまう。真っ赤になった亜梨子はもう片方の手でハルキヨの髪を掴んだ。
「バカ! 変態! 匂いなんて嗅がないでよ!」
「いい匂いだから安心しろって」
「そんなわけっ……ちょっと、どこ舐めて……ひあっ! く、くすぐったぃ……くすぐったいからっ……ぃやあっぁあっ、ふうぅぅっ」
 身をよじるが、中に入った指が内壁を擦ってしまうことに気が付き動きを止める。結局、されるがままになるしかないのだ。
 くすぐったさに笑い出してしまいそうになり、亜梨子は唇を噛んだ。
 大人しくなった少女を見て、ハルキヨが刺青を歪ませて笑う。
 ―堪え忍ぼうとするも、鼻息がかった吐息は漏れ出ているし、ピクピクと身体を震わせて反応してしまっているので、いっそ声を出した方が楽なように思えるのだが。
 そんなことを思われているとは露知らず、亜梨子はぎゅっと瞼を閉じて弾けそうになる快感を押さえ込んでいた。少年の口が腋から離れ、汗で湿った肌をところ構わず口付け始めてからも同様にそうしている。
「んっ……ん……ハルキヨ」
「んー」
 首筋、うなじ、胸元、下腹部、二の腕、太もも……服を着たときの見える見えない関係なく、いくつも痕をつけていくハルキヨ。それを咎めるような響きで、少年の名を呼んだ。
 最後に唇が重なり、亜梨子の身体に火傷に似た赤い印をつけていたキスの嵐が止む。
「で、何だよ」
「…………もういいわ」
 散々やってから聞かれても。
 この内出血―俗に言うキスマークとやらは、どのくらいの時間で消えるものなのだろうか。
 よくわからない。
 夜までには消えるのかしら、と処女丸出しの思考をして、亜梨子は腕についた痕をじっと眺めた。
「本当に、今から―しちゃうのよね?」
「おう。てめぇが嫌だっつっても、もうとまんねぇ」
「そう……」
 覆い被さった少年の大きな体躯が、部屋の電気を遮っていた。亜梨子より二つか三つは年上だろう彼の姿を、陶然とした瞳で見上げる。
 性格を省みなければ、おせじなしに整っていると言える精悍な顔付き。
 これから、この男に亜梨子の全てを捧げてしまうのだ。ゴクリと喉が鳴った。
 目が合うと、ハルキヨが幸せそうに笑う。
「いただきます」
 召し上がれ。そう返すのも癪な気がして、亜梨子は黙って頷いた。
 どろどろに溶かされた入口に、熱くて堅いものが擦り合わされる。指よりもずっと太い。
 少女の身体が緊張に強張り、掴むものを探してハルキヨの首を掻き抱いた。
 亜梨子の入口が、押し広げられ――
「…………?」
 それ以上動かなくなったことを不審に思い、一度閉じた瞼を開ける。と、少年は動きを止めたままでジッと襖を見詰めていた。
 何だろう?
 何かあったのだろうか。
「ハルキヨ?」
 名前を呼ぶと、にへらっと口元を緩ませてこちらを向く。
「どうしたの?」
「なんでもねぇなんでもねぇ。虫が出ただけだから気にすんな……って、憑く方のじゃねぇぞ」
「わかってるわよ……どこかから入って来ちゃったのかしら。もうすぐ、夏だものね」
 雰囲気などあったものではない会話。
 ……それまで亜梨子を苛んでいた緊張は解れていたいたので、結果としてはよかったのかもしれないけれど。
 抱き合い、ハルキヨの体温に安心した亜梨子は、瞳を閉じて身を預けた。


 ―ま、邪魔になんねぇんならどうでもいいか。
 そう結論付けるとハルキヨは襖から視線を外し、力を抜いた少女の身体を抱き締めた。
 惚れた女の初めてをもらうときに、それ以上の興味を惹かれることなどありはしない。

232:私の奴隷と炎の魔人が修羅場すぎる
11/02/22 10:47:33.06 3o/S4yiv

 ファーストキス奪っちまったついでに今からお前を抱こうと思うんだけど、要約するとそんな風な言葉への少女の返答を思い出し、ハルキヨの顔がこれ以上ないほどに緩む。
 ちくしょう可愛いな。幼児体系なのに魅力的すぎるくらいに映る理由は、惚れたモン負けというやつか。
 花城摩理が運命の相手だと思っていた。答えにもなっていない花城摩理の“答え”をみつけたときには、何故自分はここに呼ばれたのかわからなくなり途方に暮れた。
 しかし、今ならわかる。
 俺が花城摩理に呼ばれてこの街に来たのは、全て一之黒亜梨子の元に辿り着くべきだったからなのだということを。
 一度は裏切られたショックでモルフォ蝶ごと灼やしてしまおうとまで考えていた相手だが―あの怒りさえ許して忘れてしまえそうなくらい、惚れ込んでいる。
 むしろ半端女に感謝したい。
 ありがとう花城摩理。
「あっ―あ」
 あてがっていた肉棒を埋め込む。
 ハルキヨの背中に回されていた腕の力が強まった。
 初めてにしては十分すぎるくらいに濡れてはいたが、キツい。
 体格や身長の違いが出ているのだろうか。膣の大きさや奥行が身長に比例するのなら、人より小柄な亜梨子とそれなりに高身長な自分がするというのは少女の身体にかなりの負担がかかりそうだ。
 いやでも、世の中には幼女趣味のおっさんなんて腐るほどいるしな。そいつらができてるんだから、できねぇことはねぇだろ。
 そんな理屈になっていないことを考えながら、腰を進めていく。息を吐いている亜梨子の顔を覗き込むと、目尻に涙が浮かんでいた。
「泣くのはもうちょい先にしとけ」
「んんっ……、あっ……ぅ」
 頬を撫でる。
 亜梨子が薄く笑い、大丈夫よと小さく呟いた。聞き取れるか聞き取れないかという程度の小声ではあったが、弱々しくはない。
 顔も、最初に指を入れたときと同じで窮屈そうにはしているが、本気で苦痛に思っている様子はない。
 いや、まだ最後まで入れていないので痛いのはこれからなのだが―この様子なら大丈夫だとハルキヨには信じられた。
「うっ……く、は、ハルキヨ……」
 あ、やばい名前呼ばれると興奮する……口に出したら「変態」と罵られそうなことを思いながら、狭い膣内に押し入った。
 肉を破る感覚。亜梨子の口が言葉もなくはくはくと動く。まぎれもない、彼女の初めて。
 嬉しくなる。
 一筋だけ涙を溢し、しかし泣き言も文句もなくハルキヨを受け入れている亜梨子の姿が愛しくてたまらない。
 痛ぇんだろうな、と思うのに腰が止まらなかった。我慢できるはずがない。ハルキヨを包み、強く圧迫してくる亜梨子の中に蕩けてしまいそうになる。
「あ、あっ、あぁぁ……っ! うあっ、ふぅぅ……んあぁっ」
 何度か緩くピストンすると、少女の声にも艶が出てきた。圧し殺している途切れ途切れのものでなく、性を感じさせる甘い声。
 繋がった性器からは相変わらず血が垂れてきていたが、愛液と混じってピンクになっている様が妙ないやらしさを感じさせる。
 亀頭が最奥を叩くと、亜梨子の身体が電流でも走らせたかのようにビクリと跳ねた。小さい穴がぎゅううぅと絞まり、柔肉がハルキヨの型をとって覚え込んでいる。
「うおっ…………てめぇ、締めすぎなんだよ! 不覚にも出しちまいそうだったじゃねぇか」
「わ、私だってしようと思ってしてるわけじゃっひんんっっ! やっあっあううう……ま、まだちょっと痛いんだか……ら、あんまり……あふっ……ん、激しく……あぁっふぁっ」
 お返しとばかりに中を突きまくる。あまり大きく出し入れはせず、深い場所を細かく掘り返すように身体事揺すった。
 痛みに顔を潜めるのも一瞬、亜梨子の表情はすぐに悦楽に染まる。快楽に耐えようと唇を結び、失敗に終わって眉を八の字に下げ、睫毛を震わせたり瞳を閉じたりまた開いたり―
 少年の動きに翻弄され、コロコロと変わる亜梨子の表情。それを楽しみ愛でながら、ハルキヨも調子に乗って動きを早めるという繰り返し。
「あ、あっ、あああっ……! おかしく、おかしくなっちゃうぅ……は、はぁう、ハルキヨっ……」
「お前の中、ハァッ―めちゃくちゃいい……今までヤった女なんか目じゃねぇな。本命だからか? マジでお前以外とはできなくなりそうだ」
「うっむ、んんっんっ!」
 濡れて光る唇に貪りつく。口付けると、亜梨子の甘い香りが鼻についた。
 子宮口から更に奥へ突き進むように、ぐりぐりと腰を揺らして押し付ける。息をしようと少女が口を開くたびに舌を捩じ込んでいるため、鼻息が次第に荒くなってくる。
「ん……っ! んぐっ……うっんっ……~~~っっ!」

233:私の奴隷と炎の魔人が修羅場すぎる
11/02/22 10:48:19.04 3o/S4yiv
 合わせた身体が痙攣し、細い指がハルキヨの衣服を破いてしまいそうなくらい引っ張った。少女の足が僅かに開き、爪先までぐっと伸ばされる。
 膣壁が複雑な動きでハルキヨに絡むのと同時、口内でおずおずと動いていた舌が力を失う。
 口を離すと、小さな身体は人形の糸が切れたようにくたりと倒れた。
 薄い胸が大きく上下する。呼吸が整うと、何が起きたのかわからないという顔で二、三度目を瞬かせた。
 呆けた顔でいる亜梨子に色々と教えてやろうかとも思ったが、今度は自身の限界が近い。保健体育の授業をしている余裕などなかった。
「俺も、もう……くっ、うっ―」
「あ……ん、あっ、あっ、ぁ……っ」
 再び中を突きだしたハルキヨの二の腕を、亜梨子の手が掴んだ。
 ―中に出していいってことか? そんなわけねぇな、何か起こりそうな雰囲気を感じてそうしてみただけだろう。
 理解してはいても少女の一挙一動がハルキヨの琴線に触れる。狙っていないのが末恐ろしい。将来有望。
 亜梨子の柔らかい肌を感じながらとうとう限界を迎えた。
「はあっ、はっ……亜梨子ッ」
 一度目は剥き出しになった少女の下半身にぶちまけたそれを、今度は中に注ぎ込む。
 首元に顔を埋め、肺いっぱいに息を吸い込みながら幾度も性を吐き出した。亜梨子の身体もぶるりと震え、ハルキヨの熱を絞り出すかのようにぎゅっと膣孔が締まってざわめいた。
「ハルキヨ……これ、さっきの……?」
 亜梨子に何か聞かれたが、どうでもいい。あとでなんでも教えてやるから、今は黙って抱き締めさせろと思った。
 体重を乗せると「重いわよ」と文句を垂れられたが、気にせずそのままになっている。と、そのうち亜梨子も大人しくなった。
 余韻に浸りながらふと気付く。
 そういえば、俺まだパンツもらってねーじゃん。
「んっ……何?」
「いや、別に」
 太ももを揉み込みつつ、足首にある目当ての品をゲットする。
 愛液の染み込んだ惚れた女の下着。
 ハルキヨはそれをポケットの中に突っ込むと、今度こそ全て終わったと言うようないい笑顔で事後の余韻に浸り始めた。




 そして、襖一枚隔てた廊下には―

「…………は」
 乾いた笑いが一つ、漏れる。
 一センチほど開いた襖。その中で行われていた行為を一部始終監視していた少年の顔には、何の感情も浮かんではいなかった。
 しかし、背中は汗でびっしょりと濡れており、頬に貼った絆創膏も冷や汗にぬめっている。
 ともすれば襖を蹴破りたくなってしまいそうな衝動を、胸にぽっかりと空いた穴が呑み込んでいた。
 ―なんだこれ。
 自分が何を見たのか、彼らが何をしていたのか、理解できない。解りたくない。
 彼女はほったらかしにしているだろう宿題を終わらせて―
 見せてやらない代わりにその存在くらい思い出させてやろうと部屋を出て―
 ゲームで遊んでいるにしてはどこかおかしい声が漏れ出していた部屋の襖を、気付かれないよう僅かに開けて―
 壊れたテレビのように記憶にノイズが掛かる。なのに少女の声だけは鮮明だった。
 ―なんだ、これ。
 何で亜梨子とハルキヨが乱れた服のまま抱き合っているのか。大助にはわからない。
 下半身が苦しく、見るとズボンが膨らんでいた。興奮している? 亜梨子の処女を目の前で奪われて?
「なんだってんだ……」

 亜梨子らしくない甘い声が、耳にこびりついて離れない。

・・・
・・


「宿題なら見せねぇぞ」
 夜、夕食後。大助は、亜梨子が部屋に入ってくるなりぶっきらぼうに言い放った。
 後ろ手に隠しているのはノートや教科書の類いだろう。予想通り、入浴も済ませてあとは寝るだけとなったところで存在を思い出したようだ。
 取りつく島もない少年の態度に、亜梨子は言葉を詰まらせ立ち尽くしている。
「うっ……少しくらいいいじゃない。私が数学苦手なこと、あなただって知ってるでしょう? 今からやったって絶対に終わらないわ」
「知らねーよ。忘れて遊び呆けてたのは自分だろ、徹夜して終わらせるなりやらずに怒られるなり勝手にしろってんだ」
「お、お願い! 写すのがだめなら、少し教えてくれるだけでもいいから」

234:私の奴隷と炎の魔人が修羅場すぎる
11/02/22 10:49:18.36 3o/S4yiv
 少女が拝むように手を合わせる。
 大助は諦めてため息を吐くと、その間に挟まっているノートを抜き取った。
「……最初の数問だけだぞ。あとは全部それの応用だから、自分でやれ」
「応用だからってそう簡単にできたら苦労しないわよ、ケチ」
「なんか言ったか?」
 ノートで頭を叩く。
 素直に感謝すれば、最後まで教えてやろうと思えたものを。
「お前、そんなんで今までどうしてたんだよ。お手伝いさんに宿題まで手伝わせてたのか?」
「そんなわけないじゃない。摩理はすっごく頭が良くて、大助とは違って優しく教えてくれたのよ」
「花城摩理がいなくなってからは?」
「……恵那や多賀子も、頭がいいのよ」
「……お前と違ってな」
 要するに頼ってばっかりだったんじゃねぇか。そして大助が来てからは頼る対象が切り替わったと。
 数字と記号の羅列を見てると頭が痛くなるんだから仕方ないじゃない、と机に向かった亜梨子が頬を膨らませた。
 数学も含め、頭で考えるということが苦手なのだろう。物事を論理的に組み立てたり、利益や不利益を計算しながら正確に局面を把握したり―
 感情的で、頭より先に身体が動く人間。戦闘には向いていない、と頭上をさ迷うモルフォ蝶を見上げた。
 虫憑きの厄介事と見れば先を見ずに突っ込んでいく彼女をもう何度助けたか、思い出せない。宿題だって、こうして見てやるのは何回目だったか。
 いつだって危なっかしいのだ。俺がいなければ、今頃どうしていたのやら。
 たまに間違いを指摘しつつペンの走る音を聞いていると、亜梨子がふいにその手を止めて口を開いた。
「機嫌、少しは良くなったみたいね」
 顔をあげて亜梨子を見る。
 安心したような、それでいてどこか後ろめたそうな笑みをしていた。
「最近、ずっと機嫌悪かったでしょう? 今日の夕食のときも、一言も口を聞かなかったし……お手伝いさんとはいい顔して話すのに、私とは目を合わせようともしなかったし」
「それは」
 見なかったことにしようと決めたあの光景を、お前と話したらどうしても意識してしまうから。
 だからせめて、今日一日だけでも極力関わらないよう努めていたのだ。
「でも、こうして勉強は教えてくれたから」
 なのに部屋に入れた理由は、亜梨子が夜になって泣きついてくるのを想像していたからだろう。
 想像通り、大助の知る少女の行動そのままに、今までと変わらない態度で接してきたから……あれが、ただの悪い夢だったんじゃないかと思えて。
 これ以上何も言われなければ、大助も「悪かったよ」で済ませられた。それなのに、亜梨子は。
「その……ん……ハルキヨが来るようになってからよね? 仲が悪いのはわかるけど、ハルキヨも手出ししてくる気はないみたいだから、二人とももうちょっと――」
 ハルキヨの名前を出す一瞬、またしても後ろめたそうな複雑な色を浮かべて大助の表情を伺った。
 遅れて、頬が僅かに紅潮する。視線が安定せず、そわそわと手に持ったシャープペンシルを口元に持っていく。
 ……心ここにあらずといったその様子に、あれが現実だと思いしらされた気がした。
 目の前で話している亜梨子の声が遠さがり、消えかけていた甘い矯正が耳に戻る。重ならないはずの二つの声が、「ハルキヨ」という単語だけ噛み合わさって二重に響いた。
 ―気付くと、机を叩くようにして広げていた教科書を閉じていた。
「なんなんだよ……」
「……大助?」
「そんなこと言うためだけに、部屋に来たのか?」
 亜梨子が、驚いて大助を見ている。
 大助の中で、何かが切れて崩壊した。
 炎の魔人が度々現れるようになってから溜め込まれていたストレスが、襖の向こうを見てしまったときは胸に空いた穴に放り込むことで打ち消していたドス黒い感情が、纏めて大助の身体に戻ってきたような感覚。
 体内が決壊するまで注ぎ込まれ、行き場のなくなったそれは蛇口を捻ったかのように口から溢れ出して止まらない。
「ハルキヨに会いたいんならいくらでも会えばいいだろ。監視はしてなきゃならないけど、邪魔はしないから安心しろよ」
「え? え? いきなりどうしちゃったのよ、私はそんなこと一言も」
「特環に突き出す気もないが、仲良くするつもりもない。問題は起こさないってんならお前は好きにすればいい」
 自ら穴を空けようと言葉で胸を削る。真ん中がなければ、痛みは我慢できる。
 大助は特環から派遣されてきた局員で、亜梨子は監視対象でしかない。どうせ、その程度なのだ。

235:私の奴隷と炎の魔人が修羅場すぎる
11/02/22 10:50:36.05 3o/S4yiv
 例え相手が虫憑きだろうと、恋愛や肉体関係云々のプライベートな場所まで口出しする権利などない。トイレや風呂場と同じだ。踏み込んではならない領域。
 俺には関係ない。
 なかったことにはならないが、真ん中がなくなるから現実感はなくなる。
 どうでもいい。
 そう自分に言い聞かせる。
「もう寝るから、出てけ。……宿題も、あとは一人でできるだろ?」
 彼女が部屋に訪れてから掛けた言葉の中で、一番優しく言えたはずだった。
「…………できないわよ」
 数秒の沈黙の後、呟かれる。
「まだわからない問題、あるんだから。応用って何よそれ、ケチケチしないで最後まで教えなさいよ。それに何よりわからないのは、大助の態度よ。あなた何か勘違いしてないかしら。あなたの話を聞いてると、ハルキヨと私が付き合ってるみたいに聞こえるんだけど」
「……付き合ってないけど、やることはやってんのか。別になんでもいいよ、俺には関係のないことだしな。好きにしろって」
「だから、どうしてそういうことになるのよ!」
「バレたくないんならそういう痕くらい隠せばいいだろ!」
「なっ――」
 ノートを掴み、大助に投げつけようとしていた少女の動きがピタリと止まった。
 捲れ上がった袖の下、振り上げた細い腕に痣とは別の赤い痕が浮かんでいる。首筋からうなじにかけても、同じものが二つ。
 亜梨子が逆の首筋を手で覆う。
 せっかく怒鳴らないで追い返せそうだったのに、もはやその可能性は消えていた。
 なかったことになるはずだった出来事は、現実になって大助と亜梨子の間にボトリと落ちる。
「そっちじゃない」
 生ぬるい空気を裂き、手を伸ばして亜梨子の首を撫でる。自分の手で赤い痕を覆い隠した。
 ご飯粒ついてるよ、え、そっちじゃなくてこっちだよ―幼い頃、姉としたそんな会話が蘇る。まるであの再現だと思った。
 ―尤も、ついていたのはご飯粒なんて可愛いものではないのだが。
 数センチという至近距離で、二人の視線が交差した。
 襖の向こうで少女を抱きすくめていた炎の魔人のポジションに、今は自分がいる。唐突にそう感じ、理解する。
 奪い返せる。
 バカ大助。そう言って、大助だけを見据えていたあの眼差しを取り戻すことができる。

 大助は呆然と硬直したままの亜梨子に顔を寄せると、唇を重ね―勢いのままに押し倒した。

「っ!?」
 止まっていた時間がようやく再開したようだ。亜梨子が目を見開き、大助の身体を押し退けようとがむしゃらに暴れ始める。
 それでも大助は攻撃で一貫した。
 素早く少女の腕を纏め上げ、暴れる足の片方は体重をかけて押さえ付ける。もう片足は机の下に入ったままになっているから、気にしなくてもいいだろうと判断。直後、案の定自滅した。膝が机の裏に当たったのか、音を立ててノートが落ちる。
「んっ……んっ……んうぅぅぅっ―」
 少女の舌を軽く噛んだ。怯えたのか感じたのかはわからないが、一瞬抵抗が止む。その隙に自分の唾液を少女の口内に垂らし、飲み込ませる。
 二人の間に落ちた生ぬるい空気は、こうなった今でさえ継続していた。
 亜梨子の口が動く。空気が漏れただけで、言葉はない。けれど、「なんで」と言いたかったことは口の動きでハッキリとわかった。
 なんで。その問いは、どちらに対するものなのだろう。
 なんでキスしたの。
 それとも―なんでハルキヨとのこと知ってるの。
 いや、この場合「なんでハルキヨとのことをあなたに口出しされなきゃいけないの」か? なんで怒っているの、かもしれない。
「監視対象と思ってないのは、俺の方だ」
 大助にとっては最大級の答えだった。
 それは今脳内で巡らせた問いの、全ての解に成り得る。
 ―ああ、でも―一つだけ、回答にはなっていないか。
「途中から、一部始終見させてもらったからな。お前がハルキヨに何されたか、大体知ってる。お前は気付いてなかったかもしれないけど……多分、アイツは気付いてたな」
「あっ―」
 何か、思い当たる節でもあったのだろう。亜梨子が小さく声を漏らす。
「い、いつから……?」
「ちょうど、ハルキヨがお前の中に入れる辺りから」
 片手で少女のパジャマをずりあげ、薄い膨らみまで露出させる。
 下着をつけていない。寝るときは邪魔だからとつけない人間もいるらしいと知ってはいたが、亜梨子もそのタイプのようだった。
 金髪の戦闘狂や、常に眠そうに目尻を下げた歌う案山子を思い出し、寝るときもつけた方がいいんじゃないかと考えたが、このサイズだと形も何もないのかもしれない。普段の大助なら、嘲笑を通り越して哀れみに優しい視線を向けてしまうところだ。

236:私の奴隷と炎の魔人が修羅場すぎる
11/02/22 10:51:18.91 3o/S4yiv
 真っ赤になって顔を背けている亜梨子。
 言葉をかけようとして、胸に首筋と腕と同じ赤い痕を見つけてしまい息が止まった。
 よくよく見てみると、脇腹から下腹部にまで点々と続いている。
「あっ! ち、ちょっと……!」
 制止の声を無視してズボンを下げた。
「う―」
 下腹部。太もも。その内側。まるで所有物に名前を書くのは当たり前だろうと言わんばかりに、いくつもいくつも―
「う―ぐ」
 気持ち悪い。吐き気がした。自分以外の手が、彼女に触れている。一目でわかる、明らかな行為の痕。
 亜梨子の唇の感触を堪能したことで薄まっていたドス黒い感情が、再び大助の中に浮上する。ハルキヨに対しての怒りだったはずなのに、湧いて出たのは亜梨子に対する怒りだった。
「何が、手出ししてこないだ……しっかり出してきてんじゃねえか……」
「大助……?」
「このバカ女」
 思った以上に低い声が出た。
「んんっ……」
 首元に顔を埋める。火傷のような痕の上に口付けし、吸ったあとに歯を立てた。
 印を上書きするような行為を、繰り返す。見つけた印を片っ端から自分のものに書き換えていき、それ以外の場所に新しくつけたすことも忘れない。
「大助、なっ、何して……ん……やめっ……」
「ん……ハルキヨは良かったくせに、俺は駄目なのか?」
 押さえつていた腕を離した代わりに、片足を少女自身の肩に付きそうなくらい持ち上げる。足首を大助の肩に乗せ、身体の向きを調整して固定した。
「ハルキヨに対しては、あれだけよがってたくせに―」
 裏切られたと感じるのは、おこがましいだろうか。
 ただの任務に派遣された局員で、ただの同居人で、ただの友人で、それだけだと言い張る大助にそれだけじゃないと笑っていた亜梨子に別の期待を抱いてしまっていた大助が馬鹿で傲慢だったのか。
 なんでもいい。ただ、一年以上もの時間を共に過ごしていた、誰よりも自分が近い場所にいるんだと信じて疑っていなかった少女が、他の男に抱かれたことが許せない。
 ―どういう経緯であれ、それを許した亜梨子も、腹立たしい。
「なっ!? やだっ……いやっ! 大助、やっ、お願いやめて……!」
 これだけ憤っているのに、大助の男根は知らない顔でいきり勃っていた。
 ズボンから取り出し、まだしっかり濡れているとは言えない性器にあてがい力を込める。亜梨子の指が大助の頬を引っ掻き、痛みが走った。
「いッ―たっあっうっ……ぐ、ぅあ―ひ―」
 滑らないため、肉襞を引き込みながら挿入していく。
 亜梨子の掠れた呻き声が耳朶をついた。艶なんて一切感じられない、刺だらけの悲痛な声。
「いたっ……いっ……や……なんでぇっ……大助ぇ、う……うくっ、ぐすっ……大助」
 ボロボロと涙を溢す亜梨子。
 捩じ込んだ性器を数度動かすと、半分ほど引き抜いたときに結合部から赤い筋が落ちた。大助の性器にも、べたりと付着している。
「……生理じゃないよな」
 独り言だったのだが、涙で顔を濡らした亜梨子が小さく頷いたため裏付けが取れた。
 ということは、中を傷付けたか。ほとんど濡れていないまま入れて擦ったのだから、擦り傷のようになって当たり前だった。
 畳を汚す赤い染み。
 それは―
 まるで、亜梨子の処女を奪ったかのような錯覚を、大助に覚えさせて―
 鬱屈とした感情が、たった一滴の染みで晴れていくのがわかった。
「なあ、亜梨子……」
「うっ……うぅっ、ひっ……な、なによ……すんっ」
 啜り泣く、湿った声。
 ―最低だ、俺。
 亜梨子の涙に、とんでもない優越感を感じている。
 初めて男を受け入れているように血を流し、苦痛に苛まれる姿を見て、これ以上ない満足感に囚われている。
「処女膜破られたときと、どっちが痛かった?」
 問いを言葉にした瞬間、サッと血の気が引いた。我に返り、いくら謝っても償いきれないことをしでかしたことを自覚する。
 罪悪感と自己嫌悪が大助を締め上げた。一度は治まったはずの吐き気が止まらない。今度は、自分自身に。
「…………亜梨子、俺」
「大助」
 離れようとして、少女自身に引き留められた。腕が首に回り、ぎゅっと抱き締められる。
「……痛いのよ。動かないまま、こうしてて」
「……悪い」
 ゆっくりと持ち上げていた足を下ろしてやり、軽く開かせると抱き締め返す。
「……どうかしてた。アイツとお前がって考えたら、ムカついて……ぶち壊してやりたくなって……お前が痛がる様子に、初めてをもらってるって思い込もうとして」
「よくわからないけど、それって……嫉妬してたってこと?」
「…………そうだよ」
「そう……」

237:私の奴隷と炎の魔人が修羅場すぎる
11/02/22 10:54:41.76 3o/S4yiv
 泣き腫らした赤い顔のまま、亜梨子が薄く笑った。
「私も」
「え?」
「私も、大助が他の女の子と……こういうことしてたら、怒ると思うの」
 何で、とは聞かなかった。
 決まっている。
 亜梨子も、俺と同じ気持ちだからだ。
「ハルキヨと大助はね、二人とも私の奴隷なのよ。あなたたち以外のご主人様にはなりたくないし、もうどっちかが欠けても駄目だった……あの時、腰の抜けた私を二人が立ち上がらせてくれたから」
 あの時とは、ハルキヨと戦っているところに大助が駆けつけたときのことだろうか。
 ハルキヨが亜梨子につきまとい始めるきっかけとなった会話があったはずの。
「ハルキヨは駄目じゃないけど、大助だって……こんなに強引じゃなかったら、駄目じゃない……のよ? だって」
 言葉が、一度切れる。
 唇が押し付けられた。
「私を助けてくれたのは、わからないことを教えてくれるのは、いつだって大助なんだから。初めて会ったとき、私は大助に命を救われて―今、こうして私の心臓が動いてるのも、あなたのおかげで……」
 早鐘を打つ亜梨子の心臓の音が、大助にまで伝わっていた。
 一対一で向かい合う。生ぬるい空気はいつの間にか霧散して、怒りも焦りもない場所でようやく同じ目線に彼女を見ることができた。
「だから大助は、私を好きにする権利があると思うわ」
 あんまり痛いのは、嫌だけど……そう付け足し、亜梨子が身動ぎする。
 その言葉はあまりに魅力的に魅惑的で、大助はゴクリと唾を飲み込んだ。
 亜梨子は、こんなことをしてしまった大助を許した上で受け入れようとしている―。
「つまりさ」
 けれど、それは。
「俺とハルキヨ、誰も失わないで両方とも手に入れて、公言二股宣言―ってことじゃないのか?」
「うっ……そうなのかしら」
「バカ女。バカ亜梨子。俺だけで満足しろよこの欲張り」
「ううう」
 これではまるで、あの船上パーティーと同じではないか。引きずりかけずり回されて、結果亜梨子の望む通りになって、少年二人は珍しく意気投合して愚痴を言い合う。
 まあ、嫌いだと思っていた亜梨子を助けた理由―実に簡単なその二文字を自分の心の中に見つけるきっかけとなった出来事なのだから、思い出して重ねてしまうのは必然とも言えた。
「じゃあ……きちんと、やり直させてくれ」
 頬を撫でる。ついてしまった涙の痕を、舌で舐める。
「お前が駄目じゃないなら、痛みも全部忘れるくらい優しくするから。まだ知らないことも、ハルキヨとしてもわからなかったことも……俺が全部教えてやる」
 亜梨子の小さく柔らかい手を、そっと握った。
 少女の肩から力が抜ける。言葉があるでも頷くでもなく握り返された指に、肯定の意を汲み取った。
 亜梨子が、大助を見詰めている。
 真っ直ぐな、本気の眼差しで。

・・・
・・



 そんなこんなでそれから数日。
 質素ながらも女の子らしい部屋の中央で、不機嫌を露に一触即発といった雰囲気を醸し出した少年が向かい合っていた。
 一歩離れた中立位置には、長い髪を後頭部で纏めた少女がそれを見守る形で―というよりは、掴み掛からないように見張っているといった方が近いが―座っている。

「だから、貴方たちはもうちょっと仲良くできないの……?」

 二人の少年が、露骨に嫌そうな顔を少女に向ける。同時に舌打ちした大助とハルキヨを見て、亜梨子は呆れた。
 ―まったく、こういうときだけは仲がいい。
「大体な、お前がハッキリしないのがいけないんだ! なにが二人とも奴隷だ、ふざけんな!」
「あぁ? てめぇが後出ししてきたのが悪ぃんだろうが! ゴールインしようとしたところで邪魔しやがって!」
「元を辿れば後出ししてきたのはお前の方だろ! 花城摩理一筋だとかなんとか言っときながら、今度は亜梨子? つるぺた趣味のロリコンの間違いじゃねぇのか?」
「誰がロリコンだこの野郎、てめぇらとは三つも違わねぇよ。それに自慢じゃねぇがつるぺたとヤったのはこれが初めてだ!」
「黙って聞いてればつるぺたつるぺたって、あなたたちいい加減にしなさいよ!」
「「うっせえ黙れ!!」」

238:私の奴隷と炎の魔人が修羅場すぎる
11/02/22 10:55:16.11 3o/S4yiv
 ズレ始め、そのまま別の場所に辿り着こうとしていた会話が、少女の乱入により打ち止められた。
 一斉に怒鳴られ、亜梨子がむうっと頬を膨らませながら黙り込む。
「はあ……なんかどうでもよくなってきた」
「てめぇがうぜーのは変わりねぇが、この女がハッキリしないから話が進まねぇってのは同意だぜ」
「珍しく意見が一致したな。それで、亜梨子は結局どうすんだよ」
 力が抜けたように腰を下ろし、頭を掻く大助。
「どうって言われても……」
 亜梨子が困り果てたように眉を下げた。
 聞かれて、真っ先に感じたこと。それは、やはりどちらも大切というものだった。
 友達、親友、仲間、同居人、好敵手、競争相手、恩人、相棒。二人の少年に対して色々思いつく言葉はあったが、どうにもしっくりこない。じゃあクラスメートや他の男の子と同じ存在かと言われると、そういうわけでもない。
 ただ一つだけわかるのは、二人のどちらも嫌いではないということ。
 二人のどちらかでも亜梨子から離れていってしまったら、きっと悲しくて寂しいし、怖い。
 ハルキヨと大助にされたことを思い出して、顔が熱くなった。
 あんなことは、彼ら以外にはされたくない。
 不誠実だとわかってはいたものの、それ以外に答えられないのが本音だ。同じ大切でも別のベクトルの大切で、二人を天秤にかけることができない。
「…………」
 気持ちを言葉にしかねていると、ハルキヨがあーもーめんどくせぇ! と亜梨子の肩を抱き寄せて不敵に笑んだ。
「じゃあ勝負しようぜ」
 ―勝負。
 言葉を突き付けられた二人が真っ先に考えたのは、もちろん彼らしく“虫”を使った殺し合いである。
 亜梨子は頭上をふらふらとさ迷うモルフォ蝶を意識し、大助は腰に潜ませた銃に手を掛けた。だが、言い出した本人である炎の魔人から殺気は一切放たれない。
 大助が眉を潜ませる。
「お前らが考えてるようなモンじゃねぇよ。気持ちで決まんねぇなら―身体で決めればいいだろ?」
「ひゃっ!?」
 べったり。
 そんな擬音が正しいほど、ハルキヨが亜梨子にまとわりついた。
 頬を擦り寄せ、肩を抱いていた腕を伸ばしおもむろに胸を撫で回す。少女が驚いて髪を揺らした。
「その手を離せ、ハルキヨ」
 殺気だった大助が、いつの間に出したのか、一度は離したはずの拳銃を少年の頭に押し当てている。
 銃を手にした少年は、ハルキヨもまた殺気を放ち始めると踏んでいたのだが―
「はっは」
 それどころか笑みを深めて、挑発するように大助の目の前で少女の唇を奪った。
 大助がどんな顔をしているのか、少女からは見えない。まさか“虫”と同化し始めてたりしないわよね、とハルキヨの顔を思いきり押し退ける。
「なっ、な、なにっ、いきなり何するのよ変態―きゃっ!?」
 そこに大助が割り込んだ。“虫”と同化しているのか、ハルキヨの腕をなんなく引き剥がして亜梨子の身体を抱き寄せる。
「ああいいぜやってやる、お前の口車に乗せられてやる」
「だ、大助? ち、ちょっと待って、あなた目が怖いんぅっんっ、うーっ!?」
 濃厚なディープキス。
 ハルキヨの視線が痛い。何も見せつけるようにしなくても、と亜梨子は思うが、大助はハルキヨに見せつけるためにこうしているのだろうから閉口してしまう。
「ちゅっ、ちゅぅっ……ぷは、ふ……んうう」
 チラリ、とハルキヨを横目に見る大助。ハルキヨはピクリと眉を動かしたが、愛は障害が多ければ多いほど燃えるのだとでも言いた気に口元を吊り上げる。
「最初にイかせたら―いや、それじゃすぐに終わっちまうか。この女をどれだけ満足させるか、勝負だぜ」
「失神したら?」
「イった拍子にならさせた方の勝ち、イく前だったり痛みでだったら前回イかせた方の勝ち」
 なんだかものすごく恐ろしい会話を繰り広げられているのは、亜梨子の思い違いではないだろう。
 危機感を持て。女なら貞操観念云々。散々言われてきた言葉達の意味を、身を持って実感した。
 逃げ出さないと何をされるかわからない。いくら一度身体を重ねたからとはいえ、いくら二人とキスすることにほとんど抵抗しなくなってしまったとはいえ、今回ばかりは本気の本気で絶対にマズい!
 慌てて睨み合う二人の間から抜け出そうと身体を滑らせ、背を向けたところでガッシと肩を掴まれる。
「まさか逃げ出そうなんて―」
「―思ってねぇよな?」

 ―二つの笑顔を前に、少女の絶叫が響き渡る。






239:私の奴隷と炎の魔人が修羅場すぎる
11/02/22 11:00:17.68 3o/S4yiv
「んっんぅっんくっ……んくっ、う、ふんん……んはっ」
 交互にキスされ、息苦しそうに荒く呼吸する亜梨子。左腕に大助、右腕をハルキヨにとそれぞれ掴まれ、身体事畳に押さえ付けられている。
 大助の舌が口内を這い回る。舌で舌を擦り、頬肉の感触を味わって、音を立てて亜梨子の唾液を吸い上げた。
 亜梨子もまた、下にいるために自然と流れ込んでくる少年の唾液で喉を潤す。
「愉しくはあるが、ちょっと妬けるな」
「何言ってんだ。お前が……れろ、ぢゅぅっ―言い出して、始めたことだろうが」
「んぅ……っ」
 大助と口付けている間、服の上から少女の身体を撫で回していたハルキヨの手が、服の中に差し込まれた。
 お腹をやわやわと撫でて、脇腹を指でなぞり、下着のワイヤーを触る。それを無理矢理胸の上までずらされ、立ち上がった尖端が直に服の裏地を擦った。
「あっ、やあっ」
 服の中で行われている出来事なのに、肌を直接見られるのと変わらないくらい恥ずかしい。
 まるでハルキヨだけでなく大助にも触ってほしいとでも言うように、亜梨子の乳首はぷくりと膨らみ服を押し上げていた。
「……はうっ……あ、あ、あぁ……っ……っふあ、あぁぁっ」
 布越しに、大助が尖端を狙ってつまみ上げ―中では、ハルキヨがもう一方の胸を揉んでは親指で乳首を押し潰す。
 一口に「胸を弄る」と言っても、二人のやり方は指使いから力加減まで全く違う。
 どちらに反応していいかわからず、ハルキヨの熱に反応して「あ」と声をあげては痛いくらいの大助の責めに「んっ」と唇を噛んで翻弄される。
 布が邪魔になったのか、焦れた様子で大助が器用にボタンを外していく。亜梨子の白い肌が晒されると、ハルキヨが我先にと胸に舌を這わせた。
「なっ……この、さっさと次に進みやがって」
「いいだろ別に、コイツの胸見て嘗めたくならねぇほうがおかしい」
「チッ。揉む部分がほとんどねーようなぺったんの何が楽しいんだ」
「や、ちょっと、貴方たちねぇっ……やんんんっ……バカ、変態っ」
 文句をつけつつも、もう一人の少年と同じに膨らみを嘗め始める同居人。亜梨子は自分の胸を二人の男の子にちゅっちゅぺろぺろされてしまっているのを見て、あうあうと口を動かした。
 頭の下にある黒と赤の髪を小さく引っ張るように触りながら、いつの間にか両腕が自由に動いていることに気づく。
 いつの間に離されていたのだろう?
 そんなことにも気がつかないほど、自分は感じ入ってしまっていたのかと驚愕する。
「んー、亜梨子ぺろぺろ」
「……お前、“ころろ”と会ったことあったっけか?」
 未熟な胸に顔を寄せ、子供みたいに言い合う大助とハルキヨ。妙に、この関係性が心地好かった。亜梨子が赤い顔のまま笑みを浮かべる。
「好き」
 生まれた感情をそのまま口に出した。
 二人が眉根を寄せ、顔を見合わせる。いきなり何言っちゃってんのコイツ、とでも言いたげな顔だ。
「大助……ハルキヨ……んっ! ん……ああっ!」
 左右の胸を、指と舌が這う。
 二人の口の熱さに亜梨子が悶えた。
 何かが吹っ切れてしまうと、抑えがまるで効かなくなった。元から溢れていた声のボリュームが上がる。
 つい数日前までセックスの詳細すら知らなかった少女の、微かに滲む扇情的な声色に少年達がゴクリと息を呑んで煽られた。
「あっ、あっ……吸っちゃやだ……いやぁ……や……ふっ! ひあっ、ひっ!?」
 股間に強烈な刺激が走って、亜梨子はビクリと跳ねた。
「……んうううぅっ」
 膝が少女の足に割り込み、下着越しにではあるが亜梨子の一番大事な部分に押し当てられている。
 意識を胸に集中していたため、その攻撃は不意打ちとなって亜梨子の性感に直撃した。目を白黒させながら下を向く。と、合図したかのように目が合った少年、薬屋大助がニヤリと笑んだ。
「~~~っ!」
 グイグイと食い込んだ膝が上下に震わされ、下半身から脳天まで快感が駆け巡った。亜梨子の中から密が溢れて、下着から染み出して少年のズボンを汚す。
「ひっ……ン」
 乳輪をなぞっていたハルキヨの舌が、亜梨子の耳に捩じ込まれる。首筋がゾワリと総毛立った。
 首をすぼめ、くちゅくちゅと舌が這う音を耳元で―いや、耳の中で、直接的な響きを持って聞かされる。
 耳たぶを食まれて、どこから出てきたのかと思うくらいの熱が、亜梨子の身体の中に込み上げた。それが液体と化して、大助に膝で踏まれている股座へと流れ出す。
「やっ……やぁっ、やあぁ……ぅうっ! ふーっ、ふくっ……ひああぁ」
 ―足が、アソコに……当たってっ……あああ、それ以上耳を弄っちゃやあぁ……これ以上……されたら、私っ……!

240:私の奴隷と炎の魔人が修羅場すぎる
11/02/22 11:01:23.61 3o/S4yiv
 ふうっ、と耳の中に吐息をかけられ、こちょこちょと顎の下をくすぐられる。大助の足から快感が押し込められる。
 亜梨子は自分の両足でそれをぎゅっと挟み、自分から少年の足を強く股間に押し付けて意識を保っていた。
 昇り詰めていく情欲に心が揺さぶられ、涙がじわじわと視界を濁した。身体の熱を吐き出し冷ますように荒く息を吐いて堪え忍ぶ。
 しかし、大助とハルキヨは彼女が今にも達しそうになっていることを見抜いていた。
「く! くうぅぅ……ぅやあっ! あっ、ぁ、あ、あ―」
 両の乳首をぎゅっと摘ままれ、亜梨子の最後の一線が無慈悲に断たれる。
「はぁ……っっう! ~~~~ッ!」
 ビクンビクンと何度も身体を震わせながら、とうとう亜梨子が達した。
 大助の足を挟んでいた太ももから力が抜け落ち、ハルキヨをすぐ側に感じる頭が斜めに傾いて前髪が鼻先に掛かる。
 頬に絆創膏を貼った少年が満足そうに頷いた。
「まず一回目な」
「あぁ? 俺のアシストがあったからこそだってことを素直に認めやがれ」
「何がアシストだ、嘗めたり吸ったりしまくってただけじゃねーか。あの身体中のキスマークといい、キス魔なのか?」
「俺のモンだっつー判子だよ。ははーん、さてはお前、俺のつけた痕見てめちゃめちゃ嫉妬したな? 可愛いトコあんじゃねぇか」
「気色悪いこと言うな。俺は別に、変態の手が触れたかと思ったら吐き気がしただけだ」
 額を突き合わせて言い合っていたが、大助が拗ねたように顔を反らした。息を整えている亜梨子の顔をジッと見ると、腕を引っ張り身体を起こさせる。
「ん……大助?」
 大助に背中を向ける形で腕の中に座らせられたかと思うと、足を軽く開かされ、今まで膝が当てられていた部分を撫でられた。
 膝と性器に挟まれ、蜜で重くなりそうなほどぐしゃぐしゃになった下着を脱がされる。
「あっ……あ、ぁっ」
 充分に濡れた秘所に、大助の指が沈む。
 難なく人差し指が奥まで入ることを確認すると、中指と薬指も添えて淫唇を揉み込みながら徐々に中へと入れていく。
 大助がハルキヨを横目に見ながら、亜梨子の耳元で囁いた。
「亜梨子。ハルキヨにさ、してやれよ」
「あ、あぅっ……なにを……?」
 どうやって割り込もうかなあという目で亜梨子たちの行為を眺めているハルキヨを、ぼんやりと見上げる。
「ぺろぺろ。この間、教えてやったろ? お前は俺が気持ちよくしてやるから、ハルキヨはお前が口でしてやるんだ」
「くっ、くち……」
 確かに、教えてもらった―教えられたけれど。
 ハルキヨにはまだ、したことがない。
 少女が躊躇っている間に、大助がハルキヨに目配せする。
 ハルキヨも何とはなしに何が言いたいか理解したようだ。亜梨子の前に立って、ズボンのベルトを外していく。
 息を呑んでそれを見守っていると、亜梨子の入口を弄っていた少年の指が肉芽に添えられた。ぬめる指で押し潰され、「亜梨子」名前を呼ばれる。
 黙っていないでやってやれ。
 言葉にしてはいないが、そう命令されているのだ。
 ハルキヨの目を見ると、期待の炎がチリチリと燃えていた。彼もまた、亜梨子が自ら進んですることを望んでいる……。
 喉に溜まった唾液を飲み下し、亜梨子はテントの張ったズボンへとそっと顔を近付けた。「んっ……」チャックを口でくわえて、下に下ろす。
 もたつきながらズボンもずり下げると、いきり勃った性器が露になる。
 髪がかかってしまいそうなくらい近くに溢れ落ちたそれに、亜梨子はビクリと肩を竦めた。
「……でかいな」
 秘口を弄る手を止めずに呟かれた言葉が、少し悔しさを滲ませているのは亜梨子の気のせいだろうか。
 亜梨子にしてみれば、どちらも似たようなものだし―二人以外のものを見たことがないので、果たして眼前に突きつけられているものが通常と比べてどのくらいのサイズなのかもわからないのだが。
「おら、早くしてくれよ」
「い、言われなくてもするから……やっ、つ、付いちゃうからっ……近付けないで」
 鼻先を掠めた。
 急かすハルキヨを宥め舌を出すと、味見でもするように一番近くにあった裏筋をペロリと嘗めた。
「ん……」
 顔を突き出し、先っぽまでつぅっと舌を這わせていく。熱い塊がぴくんと反応し、ハルキヨが息を吐いて亜梨子の髪を鋤かした。
「んっ……ぺろ……ちゅ、んむ……んふぅ……」
 大助の指が入口を浅くなぶる。
 肉芽をぐにぐにと揉み潰され、浮わついた気分になった亜梨子は舌の先っちょだけでなく全体を使ってハルキヨの性器を嘗めだした。
 時折横から食むようにくわえて唇で扱きつつ、茎の部分を丹念にぺろぺろする。

241:私の奴隷と炎の魔人が修羅場すぎる
11/02/22 11:02:14.50 3o/S4yiv
 時折横から食むようにくわえて唇で扱きつつ、茎の部分を丹念にぺろぺろする。
 座高が足りずやりにくそうにしていることに気付いた大助が、亜梨子を膝の上に乗せて調整した。幾分楽になる。届くようになった先端にちゅっと口付けると、ハルキヨが興奮したように息を吐いた。
「フェラなんていつの間に覚えさせたんだ? なんだか知らねぇが怪我してるとか言うし、お兄さんがいないところで何したのか詳しく聞かせてもらおうじゃねぇか」
「そりゃ、お前がしたことからされてないことまで全部したに決まってんだろ?」
「俺達二人共まだ二回目だってのに、一回目でどんだけ色々させたんだよ。かっこうの悪魔っぷりは夜も健在ってか」
「……うまいこと言ったつもりか?」
「んぐっ……はむっ―あ、なた達、ね……れる、喧嘩してて、仲も悪いのに、どうしてこういうときらけ……はぁ、ちゅっ、んんうぅ……んっ、ん」
 さっきまで嘗めていた棒状の部分とは違い、柔らかそうに膨らんだ先っぽを口に含む。
 お互い敵意を剥き出しにしていたはずの二人が談笑(?)していることを指摘しようとすると、「くわえながらしゃべんな、歯が痛ぇ」とハルキヨに怒られた。……まあ、仲が悪いよりかはいいことなのだけれど。
 口に出したら「勝負だからだ」と言い返されそうなことを考えつつ、亜梨子は納得いかなそうな顔でハルキヨのぺニスを口いっぱいに頬張っていく。
「亜梨子、ちゃんと“俺の”で覚えたこと、実践してるか? ただくわえてるだけじゃなくて、しっかり舌も動かせよ?」
「亜梨子、今てめぇの口の中にあるのは“俺の”だぜ? んな奴のことなんか考えてねぇで、口すぼめてくれよ」
「んんんっんん……! んぶっ、んっ、…………っ」
 舌を動かして、唾液を塗りたくる。口をすぼめて、ぎゅっぎゅっと唇で刺激する。
 言われたことを懸命にこなそうとしている亜梨子の身体の中に、ずっと入口で遊んでいた大助の指が侵入してきた。今度は一本だけじゃなく、弄っていた指何本か―二本か三本かまではわからない―が一気に入れられた。
 ざらざらとした亜梨子の中身を指で擦りあげ、お腹側の膣壁を押される。「―っ!」亜梨子が反応して塞がっている口の代わりに鼻で息を吐いた。
 それをくすぐったそうにして、更に喉奥へとぺニスを差し込んでくるハルキヨ。
 頬の内側や舌の上だけでなく、喉にまでハルキヨの感触を感じる。苦しい。苦しいのに……大助の指をくわえこんでいる下の口からは、だらりと涎が垂れた。滑りが良くなり、大助の指が今までよりも楽そうに、楽し気に少女の中を荒らして回る。
「ふっ―ぐ、うむっ……ふぅぅ……ふーっ、ふくっ……ふーっ……」
 き、き、き、きもちいい……。
 ずろろ、と根元から先っぽまで口から出すと、喉にねっとりとした液が溜まった。亜梨子自身の唾液と、ハルキヨの先走りが混じりあったもの。
 嚥下すると、また亜梨子の涎が大助の指から手のひらまでを汚していった。大助とハルキヨにおかしいものを見る目で見られたような錯覚を受けて、亜梨子は心臓を跳ね上げてしまう。
 屈辱的で恥ずかしくて、笑われたり蔑まれたりしないだろうかということに恐怖しているはずなのに、まるでそうされることに欲情しているような気がしてわけがわからなかった。
(違う、違う、違うのに……違うわよね? 大助とハルキヨとするのは嫌じゃないけれど、ペロペロするのはバカにされてるみたいだし、ご主人様じゃなくて奴隷がすることみたいで……好きじゃなかった……のに。私……っ)
「―ちっと動くぜ」
 頭を掴まれ、再びぺニスが口内へ入れ直された。亀頭が喉を突き、噎せそうになる。
 ハルキヨが腰を前後に振り始め、じゅぷじゅぷと卑猥な水音を立てながら亜梨子の小さな口を出入りした。
「んぐっ、んっ、ううっ」
 頬の裏や喉をぼすぼすと突く。亜梨子がいくら呻いても、ハルキヨの動きが止まる気配はない。
「出すからな、全部受け止めてくれよ」
 亀頭が奥についた状態で、頭を両手でガッチリと固定されてしまう。
 直後、大量の白濁液が喉に直接流し込まれた。
 管を伝ってお腹の中へと落ちていく。亜梨子の喉がひっきりなしに動く様子を、ハルキヨが満足そうに観察している。
 吸い出したり綺麗に嘗め取ったりということもすでに教えられていたが、今の亜梨子にそこまでの元気はなかった。全て飲み干して口を離す。
 べとべとに汚れたハルキヨの性器が出されると、はぁはぁと肩で息をしながら大助の身体に体重を預けた。
「あっ……あぁ」
 指が入っていた場所に、熱い塊が押し当てられた。
 ハルキヨに好き勝手やられている間に準備していたようだ。くちゃくちゃと性器同士を擦り合わされる。

242:私の奴隷と炎の魔人が修羅場すぎる
11/02/22 11:02:48.45 3o/S4yiv
「入れたい」
「いいよな?」
「挿れさせて」
 熱っぽい大助の言葉が麻薬のように耳朶を打つ。ハルキヨの精液と絡まって身体の中に浸透する。
 弛んだ口が震えてうまく動かない。奥歯を噛み合わせてこくこくと頷くと、即座に大助のものが亜梨子の入口を広げてきた。
 大助の手で軽く持ち上げられた亜梨子の身体が体重で落ち、ぐずぐずと奥まで貫かれる。
 熱くて甘ったるい快楽。初めて無理矢理されたときは擦り切れて血が滲んでいたそこも、今は物欲しさから食いついて大助に柔らかい締め付けを与えていた。
「ああぁっ……大助のが、奥まできちゃってるっ……あ、ぅあぁぁ、はああっ」
 身体を揺する大助の動きに合わせて、亜梨子も無意識のうちに身体を動かす。
 フェラチオして感じてしまっていた亜梨子の中は、求めていたものを入れられた悦びにざわめいていた。
「お前、ハルキヨにイラマチオされるのがそんなに良かったのか? 感度よくなりすぎだろ」
「いまら……何? ふあっ……ああんんん!」
「うあっ!?」
 唐突に亜梨子の身体が反転させられ、亜梨子だけでなく大助まで思わず声を漏らしていた。
 背面座位だったのが、対面座位に切り替わっている。目の前にある大助の顔が、一瞬見たこともないほど弛んだ子供っぽい顔になった後、咎めるような顔で亜梨子の後ろを睨んだ。
「ハルキヨ、お前な……思わず出すところだっただろうが!」
「そのまま出せばよかったじゃねぇか早漏野郎」
 少女の身体を思いきりグラインドさせ、少年も共に達しそうなところまで追い詰めたハルキヨは依然として自分勝手なポーズを崩さない。
 大助も焦っていたようだから気付かれているかどうかわからないけれど、亜梨子は軽くイってしまった。
 ううっ、ともじもじ身体を震わせながら大助の衣服にしがみついていると、ハルキヨにお尻を揉まれた。
 それだけならまだしも―
「あっ! あっ!? バ、バカッ、どこ触っ―ぅううっ」
 お尻の穴を触られて、亜梨子はビクリと身体を跳ねさせる。
「そ、そんな……トコ、汚い……おかしいわよぅ……ひぐっ、あっ、あぅあっ、う、あっ」
 亜梨子の静止も聞かず、ハルキヨが唾液で濡らした指をつぷりと穴に埋め込んだ。初めて膣内をほぐされた時と同じく、中を広げるように指を曲げられる。
 ―でも無理! だってそこはそういう場所じゃないから!
 亜梨子の心の叫びを知ってか知らずか、ハルキヨの指の進行は止まらない。入れていない指で一本一本皺をなぞって、時折亜梨子の反応をチェックしては耳を嘗めたり背中を撫でたりお尻を揉んだりと刺激を与えた。
「大助っ、やめさせて……やめさせなさいよぉ……ひぃぅっ、あああっいやああ!」
 非情にも、大助は再び身体を揺すり始めてしまう。
 ハルキヨの行為を止める気はないようだ。今度は自ら腰をグラインドさせ、最奥をぐりぐりと突いてくる。
 好機と見たらしいハルキヨが指を増やした。
 痛んでいたはずなのに、大助が与えてくる快楽が頭を真っ白にして痛みを誤魔化している。いつしか掻き消すまでに至って、亜梨子が悶えた。
「しっかり感じてるし、大丈夫だろ」
 そう言ったのは大助だ。
 貴方は誰の味方なのよ! と胸ぐらを掴み上げようとした亜梨子が掴んだのは、少年の肩だった。
 身体を動かそうとした瞬間に大助のぺニスが亜梨子の中を擦り、びくついた少女の軌道が反れたのだ。ぐっと亜梨子から押し倒す形になり、大助が後ろに手をつく。
「あ、これやりやすいな。そのまま亜梨子と二人で寝といてくれ」
 ハルキヨに言われ、大助がゆるゆると腕を倒して背中を畳につけた。亜梨子は足を広げて大助の上に重なっている。
 繋がった性器からお尻の穴までハルキヨに丸見えになって、亜梨子は顔が燃え上がるような熱さを感じた。
 一度抜かれた指がハルキヨに入れ直され、お尻を広げられる感覚に全身の産毛がゾワゾワと総毛立つような感覚に襲われる。
「う、あっ! バカ亜梨子、締めすぎだ……っ!」
「ふあっぁあ! はあっ、はあっ! ……あ、やあぁっ……ああぁぁぁ!」
 亀頭が亜梨子の最奥に当たり、少女がガクガクと身体を震わせた。
 それに誘われ、大助が陰茎を更に膨張させて精を放つ。
 さっき一瞬だけ見た、子供っぽい顔。
 絶えず襲ってくる快感の波が去りきるまで、亜梨子は飽きずにそれを眺めていた。
 大助が亜梨子の頭を掴んで胸に押し当てた。照れているのだろうか? 別に、亜梨子も同じような顔をしていると思うのだけれど。
「ムカつくよな……亜梨子にイかされるなんて。ただで済ましてやりたくはねーよな……」
 ぶつぶつと呟いた大助が、亜梨子の腰を掴んで上下に動かし始めた。

243:私の奴隷と炎の魔人が修羅場すぎる
11/02/22 11:03:55.07 3o/S4yiv
「え、あ、今…………ちゃったばっかりなんだから、動かないでっ……んくぅっ!」
「とか言いつつ、自分でも動いてるくせに」
「あっ、あっ……? ち、ちが……ああぁ、また、またイっちゃう……私、またっ」
「なんだと……? オイてめぇ、かっこうなんざに二度も続けてイかされるなんてふざけんじゃねぇぞ!」
「きゃっ……し、正気なの!? そんなトコ挿入るわけ……ひんんっ!」
「指が入るんだから入らねぇ道理はねぇ」
「うくっ、指はまだ……しも、そんなに大きいの……嘘っ、嘘でしょうっ……」
 指なんかとは比べものにならないサイズのそれが、お尻に添えられる。
「俺は常にマジだ。指でいい反応してたし、ぜってぇイケる」
「無理よ! 無茶苦茶よ! お、お尻の穴で気持ちよくなるなんて、変態じゃ―……っっ!!」
 根拠もなく自信たっぷりに言い切ると、両手の親指で穴を広げながら雁首まで嵌め込まれた。
 一端止まってから、陰茎に垂らす唾液を増やして全て挿入する。
「ひっ―く、ふぅっ……あくっ、はひっ……」
 ギチギチと食いちぎってしまいそうなほどハルキヨを締め付けていた。
 切々に息を吐く亜梨子。
 膣内で、肛門で、バラバラに少年たちが動く。
 壁を擦ると、薄い柔肉の向こう側で別のものが動いていることがわかるようだ。だんだん二人の息が合ってきて、リズムよく亜梨子を責め立てる。
「ああっ、いやぁっ、前後ろでなんて……わ、私、おかしなっちゃうぅ!」
 膣越しに感じる抽送の感触に狂わされる。 淫肉を挟んで何度も何度も擦り上げられて、膣内に溜まりそうなほどの蜜が溢れ出た。
「ハルキヨと同じかそれ以上の変態でもない限りお尻の穴でなんか気持ちよくならない」。そう思っていた亜梨子の常識が崩れ落ちる。
「おかしい……おかひいわよぉ……何で、何でぇっ……? ……ち、いい……もち……きもちいい……あっ、あひっ、あーっ、あああ……あああんっ!!」
「亜梨子、お前……はしたないぞ」
 我を忘れて喘ぐ亜梨子を前に、大助は呆れたように嘆息し、
「変態亜梨子♪」
 ハルキヨが愉快そうに目を細める。
「あ、あ、あなたたちがっ! いやらしくて変態だから、私までっ、変態に……されちゃってえぇっ……ぅやああぁあっ!」
 達して敏感になっている子宮口を、大助に容赦なく突かれまくる。一度中で吐き出された精液が膣壁に擦りつけられ、染み渡るように膣内全体を塗り潰された。
 出し入れするたびにぐちゅっぶちゅっとはしたなく響いて、精液ではなく媚薬でも入っているんじゃないかと思うくらいアソコが疼いてたまらない。
「責任っ、取りなさいよおっ! 変態にされちゃったんだから、あなたたちが……責任取りなさいよね! ひゃうっ! あふうぅっ、ぁああっ……私は嫌なのに……嫌だったのにぃぃ……ひぃぅぅぅっ……! ……ッ!」
 お尻の中の繊細な粘膜がハルキヨの熱くて硬い欲望に荒く押し潰され、ちゃんと戻るのか心配になるくらい広げられてしまう。
 本来ぺニスを受け入れるために作られてはいない場所に挿入されているという異常な状況に、倒錯的な興奮が生まれて亜梨子を溶かす。
 小振りなお尻をハルキヨの両手がぐわりと掴み、指が柔らかく食い込んでいた。
 腰を動かすたびに下半身がお尻にぶつかって、衝撃に少女の小さな身体がぶれて大助と肌を擦らせる。
「ぜ、絶対許さないんだからっ……お尻なんて……どうしてハルキヨは、あううっ……そんなに、変態なのよ。んひいぃ……っっあっ……ダメ、もうダメぇ! ぬ、抜きなさい! ぬき……なぁっああっ、何で入れてるのよバカ大助! 奥……いや、おくいやぁっ!」
 亜梨子がこれ以上よがり狂ってしまうことに恐怖して、喚いて抵抗するとどんどん大助の責めが強くなった。ぐりぐりと腰を捩っては亜梨子の一番イイ場所を掘り返してくる。
 膣と一緒にお尻の穴がキュウッと締まって、お尻の穴を抉っているハルキヨのぺニスをしごき立てる。
 ぐじゅぽぐじゅぽと音を立てて二つの肉棒が亜梨子の中を入り乱れ、競うように奥を突きまくった。
 亜梨子は涙と涎で顔をベタベタに汚して、言葉にもなっていない浅ましくはしたないよがり声を上げ続けている。
「あぁああう! うああああ……ああっ、あぁっ、っ! ッ! ~~~~!!」
 次々に遅い来る快楽の嵐。
 頭の芯まで揉み捏ねられたかのような激感に、大助のシャツ襟を噛み締めて打ち震えた。
 少年二人が息も荒く呻き、少女の名前を呼びながら前と後ろの穴奥を大量の白濁液で染め上げる。
 子宮を直接叩いた激しいうねりが脳天を駆け巡った。意識が吹き飛ばされそうな未知の快感。

244:私の奴隷と炎の魔人が修羅場すぎる
11/02/22 11:04:58.52 3o/S4yiv
 二つの穴の中が、ほぼ同時に満たされた。飲み込んだ液体で、下腹部が重くなった気さえする。最後の一滴まで絞り取らんと、少女の中がギュッギュッと締め上げて痙攣して蠢いた。
「あっ…………んっ……ふ……んあっ、あ、あ…………」
 ハルキヨが余韻に浸るような緩やかなピストンを繰り返す。居場所のなくなった白濁液が穴から溢れ、大助との結合部まで垂れて愛液と混ざり合った。
 大助の肩に額を擦り合わせて、ぐったりと力を抜く。
 身体を包む倦怠感。遠退きかけた意識の中、濃い性の匂いが今亜梨子がされたことの強烈さを物語る。
「……でよ、これってどっちでイったんだ?」
「……さあ?」
 少女よりも一足先に息を整えた少年たちが、顔を見合わせて首を傾げた。




「んぐっ、ふんんっ……じゅぷっ、じゅぽっ、ふぐぅっ……」
 大助が力なく仰向けに倒れ込んでいる少女の顔を跨いで、性器をくわえさせていた。
 髪を結っている部分を手で持って上下に振らせる。大助の手から流れている長い髪が、浮き上がったり畳に垂れたりを繰り返してさらさらと揺れた。
「さっき言ったイラマチオってのはこれのことな。フェラチオがお前から進んでぺろぺろすることで、イラマチオは男が動いてぺろぺろさせること。亜梨子、ハルキヨにこれされててめちゃくちゃ感じてただろ? お前本気でドMだったんだな」
「んんんむっ、むーっ! んぐっ、もごっ、んっく……ぐぽっ、ちゅうぅ……っ」
 可笑しそうに含み笑い、亜梨子を煽る大助。反抗的に睨む少女の口内をたっぷり犯して黙らせる。
 少女の膣内で射精しまくった後で匂いが染み付いているだろうそれを喉奥に突き入れられ、亜梨子の目尻がゆるゆると下がった。
 とろんとした瞳で大助が口の中を出入りしている様子を眺めている。
 亜梨子からは大助がいるため見えないが、開いた足の間にハルキヨの頭が挟まっていた。太ももの裏を撫で擦りながら充血して膨れ上がった肉芽を舌でなぶっている。
 舌のざらざらした部分で嘗められると、知らず身をよじって自分から押し付けてしまう。
「んっ、んっ、んぅっ、ふくっ!」
 弄るのをやめてふうっと熱い息を吹き掛けられた。ピクンと陰核が震えたのが少年のお気に召したのか、たんぽぽの綿でも飛ばすようにふうふうと息で撫でられる。
「ううっ、うぅっ……」
 ぢゅうぢゅうと大助の肉棒を吸いまくった。いくら大助におねだりしてもハルキヨには関係ないのに、物事を正しく考えられなくなっている少女は気付きもせずに奉仕する。
 物足りなさにピクピクと陰唇が痙攣して、中に溜まっていた精液が漏れた。
 一度流れ始めた白濁液は留まることなく肌を伝い、畳に粘ついた水溜まりを作っていく。それを見て、ハルキヨが「すげぇな」と呟いた。
「どれだけ出したんだよ、お前」
「う、うるせーな。一つ屋根の下で住まわされてて、一切手出せなかった俺の身にもなれよ……んっ」
 大助に出し入れされながらも、ちゅぱちゅぱとしゃぶっている亜梨子。先っぽが舌先に当たったのと同時に射精が始まり、口の中に熱い液体が注ぎ込まれていく。
 入りきらなかった分は顔と髪にぶちまけられ、亜梨子は瞼を閉じながら受け止めた。
「全部吸い出してくれ。ああっ……気持ちいいぜ、亜梨子」
「ちゅうぅ、ちゅっちゅっ……ぺろ、ぺろれろっ……ちゅ」
「まだ飲み込むなよ。噛んで、舌で味わって、ちゃんと覚えてからじゃないと駄目だからな」
「んっ、くちゅ、ねちゅ……んう、んんっ……んくっ!」
 一口だけ飲んでしまった。
 ハルキヨが、ちゅうっと亜梨子の淫核を吸ったのだ。膣がハルキヨ欲しさにパクパクと口を動かす。
 喉に絡む大助の精液を咀嚼しながら、イくにイけず涙を溢す少女。
 たっぷり数分間精液を味わうと、生臭いそれを飲み込んで口を開けた。
「お、お願い、イかせて……」
 ご主人様を気持ちよくするのは奴隷の仕事なんだから。さっきまではそんな風に上から目線の言い方をしていた少女は、今やぺニスに頬擦りしながら泣いて懇願していた。
 もうどちらが奴隷なのかわからない。




 その後は一時休憩となった大助を抜かした、ハルキヨとのセックスになった。
 正常位で獣のようにのし掛かられたり、四つん這いにさせられて前と後ろの穴を交互に犯されたり、ハルキヨの身体に跨がって背面騎乗位で突き上げられたりと忙しなく体位を変えられる。
「きゃあっ、ああっ! 後ろまで、え、抉られちゃってる……くひぃっ! ハルキヨ、ハルキヨぉ……ぁああ、あふあぁぁっ」
 突き上げられながら、後ろの穴を指で弄られる。

245:私の奴隷と炎の魔人が修羅場すぎる
11/02/22 11:06:14.60 3o/S4yiv
 先ほどハルキヨ自身が出した精液を指で掻き出すかのようにほじる。
 性器を飲み込み、排泄器官を指で広げられて乱れる女子中学生というとものすごく変態チックで、更に興奮したハルキヨが亜梨子の中を狂ったように擦った。
「あぁ、もういやぁ、もうだめえ!」
「亜梨子、気持ちいいか?」
「い……いいっ……もちいい……き、気持ちいいから……」
「ならイっちまえ。アイツに見せつけてやろうぜ? 俺のがイイって言ってみな」
 アイツ。
 ハルキヨの言葉に、亜梨子の瞳がペットボトルの水を口に含みながら二人の行為を眺めていた少年の姿を捉えた。
 大助に見られている。どこまでも晒け出された亜梨子の痴体を、観察されて。監視されて。大助の目が。
「ぅあっ―あ―ぁ。は、はる―ハルキヨの方が……―」
 沸騰した頭が、貧血を起こしたようにぐらぐら揺れた。
 精力の塊のようなハルキヨの全力セックスを呆れた目で見ていた大助が亜梨子に近付き、彼女の口に唇を重ねた。
 大助の口から亜梨子の口内へ、汚れのない水が移される。掠れた声しか出なくなりかけていた喉が潤い、亜梨子の顔がほんの少し正気を取り戻す。
「…………誰のがイイって?」
 復活した性器を亜梨子の手に触れさせる大助。
 細くしなやかな指が心地好い。形と硬度を確認させるように触らせたまま、舌を絡めてキスをする。
「んぷっ……ふうぅ……んううぅ……っ……っ」
「チッ、またしゃしゃり出てきやがって」
 ハルキヨが舌打ちして腰をぐりぐり動かした。回すように単調にならない動きで亜梨子の膣内を掻き回し、少女が喜悦に顔を歪ませる。
 大助も大助で、少女の未来が託された胸を揉んで亜梨子を悦ばせた。
「欲しいって言うなら、今すぐ挿れてやんのにな……」
 残念そうに大助が亜梨子に問いかける。
 なぁ、誰のが欲しいんだ? と、優しく頬を撫でる。
 反り返った肉棒が亜梨子の膨らみにぴとりと当てられ、乳首を亀頭でぐりぐりされる。胸を撫でられ押し潰されて、亜梨子はもう限界だった。
「い、イイの……大助とハルキヨ、二人にされてて……私、駄目になっちゃうぅっ……つ、突かないで! イっちゃう……イってるからぁっ! あ、ひああっ、許して、もうらめ許してぇ!」
 顔を、口を、胸を、手を、足を、お腹を、股間を、お尻を、二人にたっぷりと愛される。
 それから亜梨子は、自分が何度イってしまったのか、大助とハルキヨに何度身体に掛けられたのかわからなくなるくらい繰り返し果てた。
 どうしてこんなことになったのだったか。
 事の始まりなんて、もはや覚えている人間はいなかった。

・・・
・・



246:私の奴隷と炎の魔人が修羅場すぎる
11/02/22 11:06:35.92 3o/S4yiv

 亜梨子が目覚めたとき、両隣では少年二人が瞼を閉じて安らかな寝息を立てていた。
 左側に、大助。
 右側に、ハルキヨ。
 二人の、子供のようにポカポカとした暖かい体温を感じながら、亜梨子はちょっとだけ悩んでしまう。
 ―大助とハルキヨ、どちらに甘えたらいいのだろう。
 絆創膏と炎の刺青を交互に眺めた末、二人の腕を交差させて自分のお腹の辺りに持ってくる。
 これでよし、と満足したところに身体を動かされたことで少年たちが意識を取り戻した。瞼を擦ったり、欠伸をしたりと気だるげにしながら亜梨子の腕を引っ張ってくる。
「い、痛いわよ! 同時に引っ張らないで!」
 少女が叫ぶと、まず大助が身体を起こした。しかし、その手は亜梨子の腕を掴んだままだ。
 寝起きで機嫌が悪いのか、底冷えする鋭い瞳でハルキヨを睨む。
「その手を離せ、ハルキヨ」
 今度はハルキヨが盛大に顔をしかめて身体を起こす。しかし、やはりその手は亜梨子の腕に伸びたままである。
「それはこっちの台詞だぜ。この身体は俺が予約済みなんだよ」
 二人の間で火花が散った。少なくとも、亜梨子にはそう見えた。
 腕を掴まれていて、自動的に身体を起こすこととなった亜梨子は目覚めて早々繰り広げられる険悪なやりとりに唇を尖らせる。
「そこの奴隷二人、いいから腕を離しなさい」
 このままでは亜梨子パンチも放てないではないか。
 腕が痛いより何よりそれを不満に口を挟むと、二人は「大体」と口を揃えて視線を亜梨子に移す。
「そういえば、お前は結局どっちが良かったんだよ?」
「聞かせてもらおうじゃねぇか」
「そ、それは、その……」
 散々身体を弄くり回されたことを思い出して、亜梨子の顔が真っ赤に染まった。
「……どっちも何もないわ。奴隷一号と奴隷二号に、決まってるじゃない」
 順番に、大助とハルキヨと視線を合わせ―尊大に頷いて見せる。
 俺が一号なんだからな! どうして俺が二号なんだよ! などという可愛い争いはもちろん起こりはしなかった。心底可愛くないものを見る目で、亜梨子を見下ろす。
「覚えとけよ。てめぇの初めては全部この俺が頂いてんだからな」
「お前は24時間俺が監視してるんだ。俺以外のやつと二人っきりになんかなられたら、こっちが迷惑するんだよ」
 ハルキヨの腕が、炎を纏ったように急速に熱くなっていく。
 負けじと、大助の肩に緑色の“かっこう”虫が止まった。
「譲んねぇな」
「譲るわけないだろ?」
 睨みあう二人。
 大助に、プライバシーもなく監視されて。
 ハルキヨに、夢を叶えてあげるまでつけ回される。
 そんなことに耐えられ、二人の間に入って手を繋げる人間。
 三人の頭上を、素知らぬ顔で銀色に輝くモルフォ蝶が飛んでいく。ため息を吐きながら、亜梨子はそれを仰ぎ見た。

 私の奴隷と炎の魔人が修羅場すぎる!



247:219
11/02/22 11:10:44.04 3o/S4yiv
以上です
長かったり亜梨子がただの淫乱になってたり疑問に、疑問に思う拙い部分はご容赦を…w

新刊まで一週間切ったぜヒャッホー!!

248:名無しさん@ピンキー
11/02/22 14:53:31.77 LxKp6+Za
自分のタイミングの良さに感謝したい
GJ!!いいエロパロ読ませていただきました
亜梨子ぺろぺろ


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