10/04/14 23:30:38 8j7OOPW7
彼女はすぐ下に付いていた皮袋を爪で破くと、その中の白い玉を取り出し、
口に入れる。精子を送り込む管なのか、細いものが股間から彼女の口につながったままだが、
気にせず咀嚼する。
「うん、とってもクリーミーで濃厚な味わい…」
これで俺はもう子孫すら残せなくなってしまったな。だが後戻りもするまい。
「それじゃあ、次はこの肉がいっぱい詰まった足を食べさせてもらおうかな」
俺の右脚を掴むと、内腿を数回ぺろぺろと舐める。
「ここがやわらかくて美味しそうだね」
そしてゆっくり肉の厚いところを
くわえ込むと、がぶりと噛み付き、強靭なあごの力で食い千切った。
俺の肉はあんなにも柔らかいものだったのか。
先ほどの小さい肉と違い、ステーキを貪るかのように豪快に肉を食う彼女。
まるでいつか動物番組で見たライオンの食事のシーンを見ているかのようであった。
肉が無くなり、どんどん細くなっていく俺の腿。
だが、喪失感はない。食われているのは俺のほうだというのに、まるで満腹に
なっていくかのような気持ち。
しかし、血を流し過ぎたからだろう。だんだん意識が薄れてきた。
俺は死ぬのか。だけど、何とも幸せだ。一つ心残りとしては最後まで食べられたかった…
「ん?もう死んじゃったんだ…残念。お尻の肉の味とかも伝えて
あげたかったのにな」
「ま、いいか。お兄さんのことは残さず食べてあげるからね」
事切れた青年を、そのまま黙々と食べ続ける獣。残った骨や毛髪も
片付けられ、痕跡も残らない。
都会の隅にたたずむその怪物たちのレストランは今日も盛況である。
また新しい餌が一人つれられて…