◆女性に捕食されるスレ◆ 三口目at EROPARO
◆女性に捕食されるスレ◆ 三口目 - 暇つぶし2ch254:名無しさん@ピンキー
10/12/23 06:33:13 nsKEF4IM
その時、何かがものすごい力で佳明の腹を押さえ付けた。
見ると、触手が一本彼の体に巻きつき、ゆっくりと倉庫の中に引きずり込もうとしていた。
「ひぃっ・・・!!」
それまで唖然としていた佳明は、この時初めて恐怖を覚えた。
食われる!
触手を振り解こうと悶える彼の隣りを、物言わなくなったジュンの肉体が触手に貫かれたまますぅっと滑るように通り過ぎ、残忍に微笑む少女の「口」の中に吸い込まれて行った。
次は彼の番だ。
抵抗しようにも触手が彼の体を引きずる力に抗うべくもなく、彼の体はふわりと宙に持ち上げられた。
「や、やめっ・・・!!」
佳明は命乞いしようとしたが、触手はあばらを圧し折らんばかりに強く彼を締め付けていたために声が出なかった。
気が付くと、目の前に転校生の顔があった。
「げふうううっ。」
彼女は教師の顔にゲップを吐きかけた。
腐った肉と血のにおいがしたが、佳明はなぜかそれを甘美に感じて恍惚となった。
「転校初日からこれじゃあ、先が思い遣られるなあ・・・。」
千絵はぼやいた。
「さて、内山先生?どうして欲しい?」
千絵はまっすぐに彼の瞳を見つめた。
その時彼ははっきりと気付いた。
間違いない。
これは、彼女だ!
「痛くしないで欲しいなら、それもできるよ。その代わり、ちょっと時間がかかる。痛くしてもいいんだったら一瞬で終わるよ?どっちがいい?」
千絵は佳明の顔に浮かんだ驚愕と確信に気付いていない。
「まあ、もう先客もいるし、私としては痛いけど一瞬の方がありがたいかなぁ・・・。」
ふと、千絵は口をつぐんだ。
触手を擡げ、ぐぐっと佳明の体を自分の方へ寄せる。
それから鼻を近付け、くんかくんかと、佳明の口元や耳の辺りのにおいをかいだ。
命の危機だろうと相手が化け物だろうと、女の子に顔を近づけられ、佳明は一瞬たじろいだ。
「このにおい・・・やっぱり前に・・・」
千絵が呟いた。
「蓮杖、千絵・・・だろ?」
佳明は掠れる声で言った。
千絵ははっとしたように息を呑んだ。
佳明は心なしか、締め付ける触手が少し緩んだような気がした。
「・・・何でその名を知ってる?」
いぶかしむように、口調が鋭くなる。
「覚えてないか・・・小さい頃よく遊んでやったろう?最後に会ったのは・・・7年・・・」
「お前、誰だ?」
「あの日、妹の部屋に来ただろう?」
千絵の中で何かが甦った。
最初は胃の中で。
だが次の瞬間にはそれは名前を持って彼女の脳へ、それから口へと伝わった。
「佳奈・・・」
「お前が生きてるって事は、お前が佳奈を・・・!」
するすると触手が解け、佳明の体はどさりと床に落ちた。
一気に肺に空気がなだれ込んだせいで佳明はしばらく噎せこんだ。
千絵は一歩後じさる。
咳が収まると、佳明は這い蹲ったまま、千絵を見上げて言った。
彼の目には憎しみが宿り、彼の声は怒りに震えていた。
「僕は佳奈の兄、小山内佳明だ。」





続く

255:名無しさん@ピンキー
10/12/23 20:57:15 3xSIrVmq
小説としては面白いけど、捕食として楽しめないのが残念だなあ

256:名無しさん@ピンキー
10/12/23 22:08:47 H1SauDhG
そうかぁ?俺は良かったと思うぞよ
続きも頑張って書いてくれい

257:名無しさん@ピンキー
10/12/24 03:30:47 OPQ6YQBA
>>255ならどういうシチュがいいかリクエストがあったら教えてくれ

258:名無しさん@ピンキー
10/12/24 03:32:45 OPQ6YQBA
>>256そう言ってくれるとありがたい。いろいろと拙いけど本家に恥じないものにできるようがんばるお

259:名無しさん@ピンキー
10/12/24 20:49:56 /0H7gNrG
>257
捕食シーンをもっとじっくり描写してもらえるといいや

260:名無しさん@ピンキー
10/12/27 21:34:18 ezlRpa+v
キメェ

261:名無しさん@ピンキー
10/12/27 21:34:44 ezlRpa+v
ごめん誤爆

262:名無しさん@ピンキー
10/12/29 21:32:33 8u6DS119
>>食堂や胃をぶち破って

でかい触手吹いた

263:名無しさん@ピンキー
10/12/29 22:07:28 4XTRfGBT
>>262
すっげえなもはや怪獣じゃん

264:名無しさん@ピンキー
10/12/30 15:56:24 bPz00OZQ
たまには誤字くらいあるだろうさ

265:名無しさん@ピンキー
11/01/03 19:53:54 4sgY8zLM
あけましていただきます

266:名無しさん@ピンキー
11/01/05 23:34:39 0Q8wN9Hp
このスレの住人ならばバニラスパイダーを読んでいような

267:名無しさん@ピンキー
11/01/06 03:53:32 qJnLQ/8t
「僕は佳奈の兄、小山内佳明だ。」
その言葉が退魔の呪文であったかのように、それを聞いた途端、千絵の顔からさっと血の気が引くのが見えた。
「誰かいるのか!?」
その時、体育館の方からそんな声が聞こえてきた。どうやら用務員が物音に気付いてやって来たようだ。
千絵の体がびくんと震える。その隙を狙って、佳明は逃がすまいと千絵の足首を掴み叫んだ。
「こっちだ、来てくれ!!」
次の瞬間、ガッという衝撃が佳明の全身を襲った。頭が割れそうに痛い。
「ううっ…」
佳明は呻きながら顔を上げた。気付くと彼は、倉庫の反対側の壁にもたれるように倒れていた。
千絵の姿はそこには無かった。かわりに倉庫の戸口には初老の用務員が無精ひげの生えた顔に戸惑いを浮かべ立ち尽くしていた。
「内山先生…?そんな所で何してるんです?」
佳明は体を起そうとしたが、口から出るのは全身打撲のせいで苦痛の呻き声だけだった。


「予想外だよ…どうして教えてくれなかったのさ?」
千絵はグラウンド脇の物陰に隠れ、電話に向かって抗議した。
「知らなかったって…調査がずさんなんだよう。」
電話の相手が千絵に何か問いかける。
「始末すれば良かったって意味!?」
千絵が不機嫌に声を上げる。
「だって…。」
千絵は言いよどんだ。はた、と考える。何だろうこの気持は。この数年間、忘れていた何かが、呼び起こされる気がした。
くん。
と、鼻を鳴らしてみる。鼻の奥で佳奈のにおいがする気がした。
いやもしかしたら、用務員に保健室に運ばれている佳明のにおいかもしれない。
「と、ともかく、こうなったら逃がす訳には行かないってのは確か。」
この時彼女の陶器のような白い頬がぽうっと桃色に染まっていた事を、千絵は気付いていない。
「あわよくば…利用できるかも。」

268:名無しさん@ピンキー
11/01/06 03:54:17 qJnLQ/8t
数時間後、辺りが暗くなってから佳明は一人家路に就いた。頭部から出血していたため、保健室で包帯を巻かれたままだった。
「床の染み、ありゃあ何です?」
用務員は佳明に尋ねた。
「鈴本玄一やその仲間の血です。」とは、到底答えられなかった。
「わ、私もこれを見つけて…滑ってしまったんです。」
苦しい言い訳だ。だが用務員は肩を竦めただけで、黙って血溜りを掃除してしまった。
数日すれば、学校でも有名なチンピラ連中が消えたと話題になるだろう。
どうせ彼の目の前で起きたことを説明しても、信じてはもらえなそうだ。それはそうだ。自分でも信じられないのだから。
おまけに彼らの身体は華奢な少女がぱくりと一呑みにしまってこの世にはもう無い、なんて。
つり革に掴まりながら、彼は千絵の足首を掴んだ時の手の感触を思い出していた。
温かく、柔らかで、それでいて地面を踏み抜いてしまいそうな強さが、手の平を伝ってくるような感じ。
その体温は、彼女が到底死人ではありえない事を物語っていた。だがかと言って、人間とも思えなかった。
一蹴して小柄とは言え成人男性を数メートルも蹴り飛ばす女子高生なんて、ムエタイの世界チャンプでも無理だろう。
佳明は胸の奥で何かがすうっと呼吸をするのを感じた。
いつの事だったか、幼い頃、千絵と始めて出会ったのは。恐らく佳明は小学校高学年か中学へ入学したばかり、千絵は中学年だっただろうか。
佳奈が他の友達と一緒に千絵を小山内家へ呼んだのだ。千絵は歳の割には背が高く、大人びた印象の小学生だった。
玄関から妹の部屋に通される僅かな間に、ちらりと目が合った程度だったが、佳明はその女の子が忘れられなくなる。
中学へ上がって佳奈の友達も若干の入れ代わりがあったようだが、千絵はその後も何度か彼の家を訪れ、佳明とも気兼ねなく会話できる仲になった。
その頃には千絵は佳明と同じくらいの身長になり(佳明や彼の父も含め、小山内家は全員小柄だった。)、
妹と同い年とは思えないほどスタイルが良くなっていた。
胸の方は若干残念ではあったが。
明るく朗らかで、凛々しい少女。それが蓮杖千絵、妹の親友だった。
だが彼女も佳奈も、佳明が夜な夜な彼女の身体や眩しい笑顔を思い浮かべてはオナニーに耽っているなどとは知る由も無かったろう。
そんな時期もあった。
 佳明が大学へ入った年の秋、あの事件が起こった。最初に彼の耳に入ったのは、妹のクラスで起きたという事件だった。
当初は、一クラス丸ごとが“行方不明”、と報じられた。
その時点で佳明は実家に電話を掛けた。だがつながらない。
どうして誰も出ない?少なくとも、母さんは家に居るはずだろう?
不安が胸を過ぎった。もしかしたら、自分の家族が巻き込まれたのかも知れない、と。
それにもしや、蓮杖千絵は妹と同じクラスだと言っていなかったか?
時間が経つに連れ、予想だにしないほど残虐非道な事件の全容が明らかになりつつあった。
一人の女子生徒の自宅で、母親の遺体が発見された。
佳奈の、佳明の、母だった。
警察からの電話の前に、佳明はニュースでそれを知った。いつだって、警察は遅い。
彼らは佳明に、佳奈が行方不明である事、彼女が何らかの形で生徒の集団失踪と母の死に関与している可能性が高いことを告げた。
それから彼に、妹から連絡があったら知らせるようにと言った。
佳明には何が何だか分からなかった。自分の周りで世界がぐるぐる回転し、闇の中に吸い込まれるようだった。トイレのように。
数週間、妹からも警察からも音沙汰は無かった。だが時折、アパートや学校の外で、誰かに見張られているような感じがした。

269:名無しさん@ピンキー
11/01/06 03:54:48 qJnLQ/8t
10月30日、原宿で爆発事件が起きた。
例によって佳明はそのニュースをテレビで見て知ったのだが、数日後、警察から佳奈がその事件に巻き込まれ死亡したと聞かされた。
あまりに突然の事で、佳明の脳は麻痺した。
例の失踪事件や爆発事件が何ら進展も無いままニュースから消えた事、そして佳奈の遺体が無い事へ不信感こそ抱いたが、葬儀でも涙は出なかった。
気が付くと冬が訪れ、母親と妹のいない生活が始まっていた。
最初は、一人になりひきこもりがちになった父のためにと大学を休学ししばらく実家にいるだけのつもりだった。
それがいつの間にか、ひきこもるのは彼の方になっていた。
父は彼を心配した。だが彼は父と何をどう話せばいいのか分からなかった。
全てがうやむやのまま、時が癒してくれるなんて事は無く、時は記憶と疑惑を風化させ思考を怠らせる害悪でしかなかった。
 その冬、彼は妹の部屋で千絵の姿を見た気がした。物音がして二階に上がると、窓の向こうに一瞬、千絵がいた気がした。
だがあれは幻だったのだろうと思った。なぜなら、彼が見た千絵は宙に浮いているかのように飛び去ったのだから。
それに千絵は、3年C組の他の生徒と一緒に死んだ事になっていた。
あの事件の後、どんなに荒んでも妹の姿を幻覚として見る事は無かったと言うのに、千絵の姿を脳裏に見るなんて…。
その事は佳明に罪悪感のようなものを植え付け、一層彼を苦しめた。


 佳明はとぼとぼと足を引きずるように、駅からの夜道を歩いた。この辺りになると9時頃になると真っ暗でひっそりと静まり返る。
彼は、初めてこの道を通って現在の職場である学校へ向かったときの、揚々とした意気を思い起こそうとした。
 やっと立ち直り、教師として新たな人生をスタートさせると決めたというのに、彼は今の学校で「サイコ」というあだ名をつけられていた。
もちろん、からかわれてだ。
事件の後彼と彼の父は苗字を変え、住まいも移したというのに、生徒の誰かが彼こそは、7年前の猟奇事件の犯人、小山内佳奈の実兄であると突き止めたのだ。
世間一般には、クラス失踪と爆発事件は未だに謎のままだったが、母親殺しとその後の逃避行、そして壮絶な死が神格化され、
当時未成年だったにも関わらず小山内佳奈の名は流出し、一時期アイドルのような異様な盛り上がりを見せた。
その時、ネットを中心についたニックネームが“サイコたん”だった。

彼の住まいは電車で3駅のところにあるアパートメントの一室だった。当然一人暮らし。
部屋の前まで来たとき、佳明は何者かに鍵が壊されている事に気付いた。
こんな静かな住宅街に、泥棒だろうか?
佳明はごくりと唾を呑んだ。
どうしよう?武器になりそうなものはない。もっているのは鞄だけだ。佳明は鞄を縦のように前に構え、恐る恐るドアを開けた。
こういう時に限って、ドアはギギィィィと大きな軋みを立てる。
その時、暗い部屋の中から細い腕が飛び出してきて物凄い力で佳明のシャツの胸倉を捕まえると、部屋の中に引きずり込んだ。
「うわぁっ!!」
背後でバタンとドアが閉まるのと同時に、佳明はフローリングの上に叩きつけられた。
「うぎゃっ!!!」
先ほどの全身打撲と相俟って、佳明の体を呼吸も出来ないほどの鈍い痛みが駆けた。
「がはっ…」
佳明は目だけ動かして奇襲者の正体を見た。

270:名無しさん@ピンキー
11/01/06 03:55:11 qJnLQ/8t
彼は蓮杖千絵がそこにいるものと思っていたのだが、そこに居たのは彼が見たことも、考えた事すらない人物だった。
真っ白な髪をした、10歳程度の外国人の子供だった。恐らく少年だが、少女と見紛うような線の細い綺麗な顔立ちをしている。
「なっ、き、君は…」
が、次の瞬間、少年が「ぐあっ」と口を開けた瞬間、一瞬安堵しかけた佳明は再びおののく事になる。
そこにはタバコほどもある巨大な鍵詰めのような牙が2本、上顎から彼の首筋を狙って剥かれていた。
「ぐるる…」
少年が唸り声を上げた。その声はまるで獣だった。
「ひ、ひええええ!!!!」
佳明が悲鳴を上げた。
「こらっ。」
その時暗がりからもう一つの手が出てきて、獣少年の柔らかそうな髪をポンッと叩いた。
「うぐ…」
少年は牙からよだれをたらしたまま、罰の悪そうな顔を、叱責者に向けた。
「この人は食べる用じゃないの。」
それは紛う事無く蓮杖千絵の声だった。
「ち、千絵!な、なんなんだこいつは…!!」
獣少年に取り押さえられたまま佳明がわめいた。
「佳兄も、ちょっと静かにしてよ。近所迷惑じゃん。」
“佳兄”…何年かぶりにそう呼ばれ、嬉しくなかったと言ったら嘘になる。
だがそれよりも、今彼の部屋には“人間じゃないもの”が2人(2体、か?)もいるという事の方が問題だった。
それも“人食い”だ。
「あああの事ならまだ誰にも言ってない。」
「まだ?」
「だっだっ誰にも言わないっ…!」
「そりゃそうでしょうとも。言ったって信じてもらえないさ。」
次第に暗闇に目が慣れてきた。
どうやら千絵は、奥の部屋の彼のベッドの上に座っている。そして何かを掲げるように手に持っている。
「安心してよ、佳兄を食べに来たんじゃないから。でも動かないで聞いて。その子はまだお腹空いてるって事、忘れないでね。」
千絵は少年の方を示して言った。
「こ、こいつは何なんだ!?」
「ルーマニアで拾ったんだ。名前はヴラドって言うの。まぁ、犬って言っても反応するよ。俗に言う吸血鬼…みたいなもん。
色々あってね、今は一緒にいるんだ。何かと便利だよ。私の事信用してない人に話を聞いてもらいたい時とか。」
佳明は暗闇を睨んだ。
「いいよ。話って何だ?」
「そうね、まず…」
千絵は考えるように、言葉を選ぶように間を置いた。
「謝らなきゃならない。」
「お前の謝罪なんか…」
「だからっ!!」
千絵は声を張り上げた。その気迫に佳明は黙る。
「聞いてってば…。」
その声はどこか、寂しそうに聞こえた。
「佳奈の事、謝らないといけない。私のせいで、死んじゃったんだ。」
「知ってる。」
「でも私が殺したって意味じゃ無い事は分かっておいて。」

271:名無しさん@ピンキー
11/01/06 03:55:39 qJnLQ/8t
佳明は頬を張られたようなショックを受けた。
「どういう意味だ…?」
「きっかけは…そう、あの年の6月くらいかな。私は…ある場所で、怪物に襲われた。それで私自身、怪物に変えられたんだ。人の肉を食う化け物に。」
「つっこみは…」おずおずと佳明。
「却下。」きっぱりと千絵。
「佳奈だけは私の正体を知ってた。知って尚、私を受け入れてくれた。私が目立たずに人を食う手伝いをしてくれた。」
千絵は7年前に起きた事の真相をかいつまんで話して聞かせた。佳明は唖然として彼女の話を聞いた。
信じられないと思う反面、目の前に証拠本人がいるのも事実だった。
「私の中には、佳奈の血が流れてる。と言うより、佳奈は私の血になった。それから肉に。」
千絵はそう言って締めくくった。
佳明はしばらく考えて、尋ねる。
「仮にそれが全部本当だとして、お前はあれからずっとどうしてた?7年間も。それに7年間全く年を取ったように見えない。」
「だって、ヒトじゃないもん。私みたいなのが、この世には他にもいるの。いぬ…ヴラドみたいな。
今の私は、そいつらを狩るハンターみたいなもん。放っておけば、やつらはヒトを食い尽くす。そうなったら…困るでしょ?お互いに。」
千絵は笑った。だが佳明には、笑えた話じゃない。
「私はまだここでする事があるんだ。だから佳兄に邪魔されると困る。本当は食っちまえって言われたんだから。
でももし今日見た事、これから見る事、全部忘れて何事も無かったかのように過ごしてくれるなら、食わないし殺さない。オーケイ?」
佳明は千絵を睨んだ。それから自分の上に圧し掛かる少年を一瞥し吐くように言った。
「…人に何か頼む、って姿勢じゃ無いけど。」
「頼んでるんじゃない。私の話を信じるかどうか、私を許すかもどうでもいいの。佳兄はただ選べばいい。黙って生きるか、“夜食”になるか。」
佳明は歯を食い縛るように俯いた。
「選択肢なんて無いじゃないか。」
「それイエスって事?」
佳明は小さく呟いた。
「…畜生。」
千絵は聞こえなかった振りをして言った。
「ありがとう。」
ふと、千絵が手にした何かをぱらりと捲るのが見えた。まだ何か隠し玉があるのだろうか。
「手に何を持ってる?」
「これ私のじゃ無いよ。佳兄の箪笥の奥にあったんだ。」
そう言って千絵はひらひらと手に持った“それ”を暗がりで捲って見せた。
「まさか…っ!!」
「ああっ、この娘いいなぁ…わき腹が“うまそう”。」
じゅるり、とよだれを啜る音がする。
「やめっ…!!」
佳明は立ち上がろうとしたが、少年の化け物じみた力で床の上に押さえつけられた。
「佳兄って…乳、好き?」
「…。」
「こういう本持ってたんだぁ。花の一人暮らしだもんねぇ?」
薄闇の中にも、千絵の意地悪く笑う顔が見えるようで佳明は唇を噛み締めた。
「それもこうしてわざわざ訪ねて来た理由なんだよね。」
千絵はエロ本を投げ捨て、ベッドから立ち上がると電灯の紐を引っ張った。
「さて、我々は今しがた“不食協定”を結んだ訳だけど。」
カチリという音にワンテンポ遅れて眩い光が佳明の顔を照らした。
「んっ…」
佳明はあまりの眩しさに思わず顔を背けた。だが視線を部屋の方に戻した時、とんでもないものが目に入った。

年期の入ったスーツケースが2つに、蓮杖千絵。彼女の髪はしっとりと濡れ、生乾きの身体に佳明のシャツを羽織り佳明のトランクスを履いていた。
トランクスは少々大きいようで、若干ずり落ちている。
「あ、シャワー借りたよ。」
「な…なっ…!!」
「今日からしばらく私とい…ヴラド、ここに住む事になった。」
“決定事項”というような口調で、千絵は告げた。
「何だったらい…ヴラドはベランダにでもつないどけば良いし、実質私一人と思って。このい…子、牙のせいで喋れないからうるさくもしないし。」
ペットか何かのようにヴラドの頭をぐりぐりと撫で回し、千絵が言う。ヴラド少年は甘えた猫のように千絵の方に擦りより、お陰で佳明は解放された。
「あ…え…っ?」
だが彼は余りの事に呆然自失となり、床にうつ伏したまま動けなかった。そんな彼に、千絵は意地悪く笑いかけた。
「何て呼べば良い?佳兄?先生?お兄ちゃん?」

272:名無しさん@ピンキー
11/01/06 04:41:15 qJnLQ/8t
 佳明は自分の置かれた状況が全く理解できていなかった。
なぜ自分は、死んだはずの妹の親友(しかも人間じゃない)と訳の分からない外人のガキ(こちらに到っては吸血鬼)と食卓に就いているのだろうか。
性格には、ヴラドは床に胡坐をかいて座っており、テーブルについているのは2人だった。
「食欲ないの?」
千絵が心配そうに佳明に尋ねた。
「あ、いや…」
佳明は慌ててナイフとフォークを手に取った。
目の前の皿にはスーパー中の肉を買い占めたのではないかと思われるほどの肉料理が並んでいる。
半分は生で、“男の料理”と呼ぶにしても世辞が過ぎる。だがこれらを作ったシェフは、料理が気に食わない客を食ってしまいそうなやつだ。
佳明はまだ火が通っていそうな肉塊にナイフを立てた。
硬い。
恐ろしく硬い。
のこぎりでも無ければ切れ無そうだ。
「どれどれ、切ってあげよう。」
千絵がテーブルの向こうから身を乗り出した。佳明は思わずびくっと身を竦める。
「…傷付いた。」
千絵は佳明を睨んだ。
「いや…ごめん。」
千絵は黙々と肉を削げ取ると、フォークに突き刺し佳明の方へぐいと突き出した。
佳明は恐る恐る口を開け、千絵の様子をうかがいながら餌付けられた肉を噛んだ。
やっぱり硬い。
だが千絵は満足したようにちょっと微笑むと、肉の無くなった骨をゴトリと床に落とした。
ヴラドが骨に飛びつき、おもちゃにじゃれる猫のように格闘を始めた。
「んくっ。」
千絵は笑う。
「こいつ牙が邪魔で大きなもの食べられないくせに、こうして頑張るのがかわいくて。」
「はあ…」
佳明は恍惚の表情を浮かべる千絵を眺めながら硬い肉をもそもそと噛み続けた。
どうやら千絵には口に物を入れながら喋るという状態が無いらしい。口に入れたものは片っ端から胃に流すように呑み込むからだ。
だが彼女のゲップは佳明をイラつかせた。
「あの…さ。」
とうとう佳明は声を上げた。
「お、女の子が食事中にそう何度もゲップするの、良くない…と思うよ…。」
「そう?」
千絵はきょとんとした。
「でもその代わり、私は大も小もしなくて良いんだよ?」
「そういう話食事中にするのもやめろ。」
千絵は叱られて罰悪そうにフォークを噛んだ。
「何かお母さんみたい。」
「お前な…」
「先生っぽくもあるよ。」
千絵は慌てて付け加えた。佳明は溜息を吐いた。
「大丈夫だよ、学校に行く時は別々に出よう。何だったら私は窓から出る。別々に登校すれば一緒に住んでるなんてばれないよ。」
「それは助かる。」
皮肉のつもりだったが、千絵は無視した。
「ね、佳兄のクラスに池上って女の子いるじゃん。」
「あ、ああ?」
「良い身体してるよねっ。」
「ぶっ!!」
ビールで硬い肉を流し込もうとしていた佳明は思わず噴出した。
「お、おま…っ!」
佳明は少なからずショックを受けていた。中高生時代のセックスシンボルが久々に会ってみたらおっさんのような性格になっていたのだ。
いや、むしろ中二男子かも知れない。実際中2の時、同じクラスの佐伯とこんな会話をした気がする。
「あの娘、美味そうだよね…。」
千絵が目を輝かせた。
佳明はまた溜息を吐いた。忘れかけていたが、しかも“人間じゃない”と来た。
「…ちょっと待て、これ何の肉だ?」
佳明は脳裏を過ぎった悪い予感が外れでありますようにと祈った。千絵は一瞬きょとんとしてから、佳明の最も恐れていた表情をして言った。
「あ…ごめん。」

273:名無しさん@ピンキー
11/01/06 06:29:52 qJnLQ/8t
小1時間、佳明はトイレから出てこなかった。
「ねえ、佳兄…」
千絵はトイレのドアに向かって話しかけた。
「ごめんね。私、人間と離れて一人であちこち旅してた時期が長くて、そういう常識とか、つい忘れてしまって…」
千絵は床に座り込むと、ドアに寄りかかった。
「こういうの、マンガとかで見るような生活、ちょっとやってみたかったんだ。迷惑かけて、ごめん。」
返事の変わりに、トイレを流す音が聞こえてきた。
「ごめん、でも出てく事は出来ないんだ。ここに居ろって指示だったしそれが何かと便利だから…。
佳兄のにおい、佳奈とそっくりなんだよ?知ってた?
だから佳兄のにおいを嗅ぐとすごく安心して、何だかつい、わがまま言いたくなってしまう…。背中さすったげよっか?」
「いや、大丈夫…。」
げっそりした声がドアの向こうから答えた。千絵はうなだれた。
「もう少し、佳兄に迷惑かけないように考えるよ。好きになってくれとは言わないけど、少なくともこれ以上佳兄に嫌われたくないもん…。」
やはり返事は無かった。
「佳兄?大丈夫?」


佳明はひとしきり胃の中のものを吐き出すと、便座に腰を下ろしてゆっくりと今の状況を考えようとした。
だが相変わらず頭は廻らず、すぐにまた呆然と座り込んでいる自分に気付いた。
思えば佳奈の事件以降、壁に行き当たると思考を止めることが癖になった気がする。
あの時は、あまりに理不尽で訳の分からない出来事に対処する方法はそれしか知らなかったからだ。
その時、ドアの向こうから千絵の声がした。
その声はドアに張り付いているかのようにすぐ近くで聞こえた。
「佳兄のにおいを嗅ぐとすごく安心して、何だかつい、わがまま言いたくなってしまう…。背中さすったげよっか?」
佳明は勃起した。
「いや、大丈夫…。」
佳明は荒くなる息遣いを悟られないように声を押し殺して返事をした。
「もう少し、佳兄に迷惑かけないように考えるよ。好きになってくれとは言わないけど、少なくともこれ以上佳兄に嫌われたくないもん…。」
佳明は徐にズボンを下ろし、いきり立った摩羅をしごき始めた。


佳明が数年ぶりのオナニーから帰還すると、千絵はベッドに倒れこむようにして眠っていた。
ただ一人、ヴラドだけが青い大きな目をぱちりと開けたまま部屋の隅で膝を抱え体育座りをしてじっとこちらを見つめていた。
「お、お前は寝ないのか…?」
佳明は話しかけた。ヴラドは鳥のように首を傾げたが、答えない。
「ああ、そうか…お前は喋らないんだったな。」
佳明はそう言いながらベッドの空きスペースに腰を下ろした。
「もしかして“喋れない”のか?」
ヴラドはじっと彼を見つめたまま黙っている。佳明はたじろいだ。
何だか、自分が今何をしていたのか見透かされているような気がして、思わず目を背けた。
すると、ベッドに惜しげなく肢体を広げた千絵のあられもない姿が目に入る。
男物のトランクスを腰に引っ掛け、ワイシャツは大きく開いてもう少しで胸元が見えそうだ。
胸…。
佳明は先ほど5回も抜いたにも関わらず再び股間が疼くのを感じた。

274:名無しさん@ピンキー
11/01/06 06:30:39 qJnLQ/8t
気まずくなって立ち上がると、ベランダの戸を開け外の風に当たって頭を冷やす事にした。
学生じゃあるまいし・・・。
するといつの間にか、ヴラドが隣りに立っていた。
「お前も涼みたいのか?」
ヴラドは佳明の方をちらと見て、一歩外へと踏み出した。
「お前もおれも…捕らわれの身、って所か…普通それお姫様の役割だけどな。」
ヴラドはきょとんとした顔で佳明を見上げた。
「冷えるな。もう閉めるぞ。」
佳明はヴラドに部屋に入れと促した。だがヴラドはベランダから動こうとしない。
「じゃあ…もう少しそこにいるか?」
返事が無いが、恐らくイエスだ。
「それじゃあ寒いから閉めるけど、入りたくなったら自分で開けろよ。それかノックしろ。」
そう言って、佳明はベランダを閉めるとベッドに戻った。
「お姫様が風邪引いちまうからな…。」
そう一人ごちて、千絵に背を向けベッドに腰を下ろすと、背後から声がした。
「まだ気分悪い?」
「うひゃぅっ!?」
佳明は驚いて飛び退いた。千絵が目を覚ましていた。シャツが大きくはだけ、胸が露わになっていた。
「ち、ちちち千絵、前…」
そう言って床に尻餅をついた佳明の腰に、千絵はすらりと長く筋肉質な脚を回して言った。
「私が助けてあげる。」
千絵はそう言うと、佳明の膝の上に腰を下ろした。
「ちょ、千絵!寝惚けてるのか?俺は佳明だ、佳奈じゃない!」
「知ってる。」
千絵が悪戯っぽく笑い、佳明の胸に指を這わせた。その可憐な指から延びた凶暴な鋭い爪がワイシャツのボタンを器用に切り落とした。
「さっきトイレでがんばってたもんね?私の声だけでいっちゃったんだあ。」
千絵の指が、佳明の股間をきゅっと握った。バキバキに勃起したペニスがひくんと震えた。
「なっ、あっ…」
佳明は思わず声を漏らした。
「んくっ、私の身体で起つの?嬉しい。人間じゃないのに。」
千絵の爪がトランクスごとズボンのチャックも切り裂き、いきり立つ摩羅が露わになった。
「ちょ、ちょっと待て…!」
「別に良いじゃん。生徒と先生なんて、よくある…」
「そうじゃなくて…いや、それもそうなんだけど…」
佳明は哀願するような声で言った。
「その…おれ…は、はじめてで」
「知ってるよ?においで分かる。」
「ええっ?え、いや、そ、そのそれで…心の準備が…」
「んくっ。」
千絵が喉で笑って言う。
「分かった。じゃあ童貞卒業はまた次の機会にね。」
「あ、ああ…。」
佳明は助かったような、残念なような気持でいっぱいになった。だがそうが問屋が、いや怪物が卸さなかった。
突然佳明は床に腹這いにさせられると、ズボンをパンツもろとも引っぺがされた。
「な、千絵何を…!!」
「今日はもう一つの方の卒業式だよ?」
佳明は首を捻って振り返り自分に圧し掛かろうとする千絵を仰ぎ見た。
「なっ!?!?」
調度千絵の陰唇があるはずの辺りが縦に裂け、そこから洗濯ホースほどもある巨大な触手が突き出していた。
唾液を被ってぬらぬらと美しいピンクに光るそれは、勃起したイチモツにそっくりだった。佳明の体からさっと血の気が引いた。
「や、やめっ…っ!!」
佳明は逃げようとした。だが時既に遅し、千絵は彼の上に覆いかぶさると、まるで赤子を抱くように彼を抱き寄せた。
「大丈夫、痛いのは最初だけだって佳奈も言ってたから。」
千絵は佳明の耳元に息を吹きかけるように囁いた。
「佳奈ともこうしてたんだよ?佳奈の悲鳴はすごく綺麗で…」
ズクン!!
と佳明の下半身に衝撃が走り、千絵の言葉が聞こえなくなった。
「かっ…はっ。」
最初佳明は、急に呼吸が苦しくなった以外何も感じなかった。だが次第にじわじわと鈍い痛みが尻の方から背筋を這い登ってきた。


275:名無しさん@ピンキー
11/01/06 06:31:17 qJnLQ/8t
「うぐううううっ!!」
千絵の巨大な触手は佳明の肛門をみっちりと塞いだだけでは飽き足らず、みしみしと肉の穴を圧し広げて彼の体内を侵した。
「胃の中まで全部綺麗にしてあげよう。」
千絵が満足げに呟いた。
「や、やめ…さっき全部…戻し・・・ぐあああ!!」
触手が物凄い勢いで腸の中を圧し進んでいくのが分かった。体の中でボールが跳ねるか、無数の小人が踊り狂っているかのような感覚。
ビチッ。
という音と共に肛門が裂けた。それでも尚、彼自身のイチモツの何倍も太い肉の筒がめりめりと彼の体の中に入り込み続けるのが分かる。
「ごふうっ…!!」
突然、腹の辺りに強烈な違和感を覚えた。
佳明が恐る恐る自分の腹部に目を遣ると、胃の辺りがまるで妊婦のようにボッコリと膨れ、もぞもぞと蠢いていた。
その光景はまさしくホラーだ。
佳明は急に、尻から口までを貫通されて死んだ生徒の姿を思い出した。
「う、うわっ!うわああ!!!」
佳明は千絵の魔手(触手、もしくは摩羅)を逃れようと必死にもがき始めた。だが到底、抜け出せるはずが無い。
「んくく、佳兄、悲鳴とは裏腹に随分元気だよ?」
そう言って千絵は佳明の陰茎に手を這わせた。彼の息子は相変わらず直立不動で血脈に合わせてビクンビクンと震えている。
「佳兄の…胃液…っ」
千絵が喘いだ。
「この味…懐かしいっ…」
佳明の腹の肉壁の中からジュルジュルという下品な音が聞こえてきた。千絵の摩羅が彼の胃液をすすっているのだ。
「いやああああ!!!!!」
佳明は少女のように叫んだ。だが千絵は止まらない。止めてくれない。
「じゅる…」
千絵は自分の唇を滴る唾液をすすりあげた。
彼女は触手で味わったものの味を口で感じるのだ。なんという恐ろしい…。
その時、部屋のドアを叩く音がした。
「うるさいぞ!!何時だと思ってるんだバカヤロウ!!」
隣の部屋の住人が悲鳴を聞きつけ苦情を言いに来たようだ。佳明は返事をしようとして、言葉にならない声を上げた。
「あっあふっあああうっ…!」
その口に、千絵はよだれまみれの自分の口を押し当てて黙らせた。
「んぐっ…」
千絵のキスに口を塞がれた佳明は一瞬抵抗したが、すぐに骨抜きにされたかのように全身の力が抜けるのを感じた。
千絵の口から流れ込む、中和された唾液は無害で、甘く粘り気があり佳明の舌に犯すように絡みついた。
びゅるっ。
佳明は射精した。
女の子に、しかも妹の親友に尻の穴を犯されていくなんて…。
その恥辱と背徳に身もだえ、佳明はもう一度射精した。
一方千絵はと言うと、親友の兄を、それも神と自然の摂理に反する方法で犯しのた打ち回らせた事への背徳と恍惚に身もだえ、
妖艶に腰を動かしながら佳明の中に挿入した摩羅状触手から止め処なく蜜を溢れさせた。
やがて佳明の腹は千絵の蜜でぱんぱんに膨れ上がった。佳明はそれを快感だと思い始めていた。
「う…げうっ。」
佳明は込上げるゲップを抑えられなかった。
「んくっ、ほら、佳兄も出ちゃうものは出ちゃうんだよ。」
千絵はそう言って佳明の口元に顔を寄せる。
「ん…佳兄のにおい…佳兄の“中の”におい…。」
そう言って佳明のゲップを吸い込むと、千絵もゲップした。佳明よりも大きく。それがドアの向こうの隣人の逆鱗に触れたようだ。
「おいこら、ふざけてんのか!?うるせえって言ってるんだよ!!」
ドンドンドンと立て続けにドアを叩く音が聞こえたかと思うと、続けて「うがっ!!」という短い悲鳴が聞こえた。
「?」
千絵は腰を動かすのを止めた。続けてゴンッと何かが鉄のドアにぶつかる音と、ドサリと何かが倒れる音。


276:名無しさん@ピンキー
11/01/06 06:31:49 qJnLQ/8t
ずちゅるっ、と音を立てて千絵の摩羅が佳明の体内から這い出て来た。
摩羅触手はまだ黄金に輝く蜜を垂れ流しながら、暴れるホースのようにそれを床に横たわりひくひくと短く息をする佳明の上にぶちまけると、
するすると千絵の中へと戻って行った。
千絵は立ち上がると佳明を残し、玄関へ向かった。
童貞より先に“処女”を奪われ絶望の中に打ち捨てられた佳明の位置からは、千絵がかがんで覗き穴から外を見るや、慌ててドアを開ける様が見えた。
「もう、何で外出したの!?」
千絵は佳明に向かって非難がましく言うと、ドアの向こうの人物を部屋へ引きずり込んだ。
2人いた。
一人はビクビクと痙攣している隣人、もう一人は白髪の小さな人物。ただし老婆ではない。
「こいつ一人で外に出すと勝手にどっか言っちゃうんだから…。何人“吸った”の?」
千絵はヴラドに向かって厳しい口調で尋ねた。ヴラドは心底脅えたように小さな肩をすくめカタカタと震えながら恐る恐る指を出して見せた。
「本当?」
ヴラドはこくりと頷く。
次の瞬間、千絵の腹に縦の亀裂が入り、ヴラド少年を2~3人は一呑みに出来そうな巨大な“口”が現れた。
まるで少女の体全体が口になったかのようだ。口は猛獣のような唸りを上げ、脅える少年に嵐のように唾液を撒き散らし迫った。
そのあまりの恐ろしさに、端で見ていた佳明のナニも縮み上がった。
ヴラド少年は泣きながら首を横に振った。すると千絵は元の可憐な少女の姿に戻り、よだれまみれになった少年の頭にぽんと手を置いた。
「信じてやろう。さて…」
千絵は痙攣するのを止めた隣人に目を遣った。
「もう手遅れっぽい。どう始末しようか?」
千絵はヴラドを睨んだ。
「全部飲んじゃって良いよ。」
ヴラドは“本当?”と言うように千絵を見上げた。
「ただし…」
千絵は意地悪くにやりと笑う。
「罰としてその後私がお前を“吸って”やる。」
それを聞いたヴラドは再びがたがたと震え出した。だが千絵は容赦ない。足で少年の頭を隣人の死体に圧し当てると「吸え」と一言命令した。
佳明は身の毛がよだつのを感じた。
ヴラドが牙を剥くと愛らしい顔は一変してけだものの顔になった。捕食者の顔だ。彼は鋭い牙を隣人の首筋に深々と突き刺すと、血を吸った。
“すすった”ではなく文字通り“吸った”というに相応しかった。
ヴラドが口を付けると中年太りででっぷりしていた隣人の体は、あっと言う間に風船のように萎み、数千年前のミイラのようになってしまった。
ヴラドが牙を抜くと、その衝撃だけでミイラの首がもげ、しなびた頭がころころと床を転がった。
「けふっ。」
ヴラドはゲップをすると立ち上がった。血の気の失せて青白かった肌が、紅を差したように血色が良くなっている。
「んくくっ。」
満足げに立ち尽くすヴラドの前に、千絵が立ちはだかった。
「こいつの場合は突然変異、ミューテーションって言うんだと思う。肉を喰らうんじゃなくて、血だけで生きる。」
恐らく佳明に向けてであろう、千絵は説明しながらヴラドの前にひざまずいた。まるで王に許しを乞う下僕のように。
「こいつの心臓を介して精製された血液はえもいわれぬ美味と快楽をもたらす。」
千絵はそう言うと、小刻みに震える少年の耳元で何か呟いた。外国の言葉だ。
何となく佳明にはその意味が分かったような気がした。自分に言ったのと同じ…“痛くないよ”と。
「私ね、佳兄…」
千絵がちらりと佳明を見た。その顔はそれこそ“えもいわれぬ”ほど美しく艶かしかった。
「“共食い”が好きなの。」
そう言って千絵は唇を寄せ、ヴラドの首にキスするように唇を這わせた。ヴラドはエクスタシーに溺れるように「はっ」と息を漏らす。
次の瞬間、千絵は少年の首に牙を立てた。ヴラドの牙よりも何倍も太く、何倍も鋭い、隠し持っていた残忍な牙で少年の頚動脈を切り裂いた。
「な…っ!?」
佳明が唖然とする前で、千絵はごきゅっごきゅっと音を立ててヴァイパイアから血を奪って行く。
ヴラドは苦痛に悶えるような、快楽に悶えるような表情で首を反って天を仰いだ。


277:名無しさん@ピンキー
11/01/06 06:32:36 qJnLQ/8t
その時佳明は我が目を疑うものを見た。この期に及んで、まだ驚くものがある事に驚いた。
年端もいかない、身長も佳明の腰ほどしかない幼い男の子の股座がびくびくと震え、瞬く間に30センチはあろうかと言う巨大なイチモツが出現したのだ。
言うまでも無く、成人した佳明よりも遥かに巨大だ。
たった今“処女”を強奪されたばかりの佳明には、あのチンポに犯されたらどんな気がするかと考えずにはいられなかった。
その摩羅は、持ち主が血を吸われるたびに欲情して震えている。一方少年の顔の方はまた血の気が引き、やつれ始めていた。
「ぷはあっ…」
その時千絵が少年の首筋から口を離した。
「ゲプっ…うう。」
千絵はゲップをすると、ずたずたになったヴラドの傷口を舐め始めた。ヴラドはふるふると震えながらその行為を甘んじて受け入れた。
どうやら彼女の唾液には治癒能力があるようだ。だがあまりに傷の状態がひどく、すぐには治らない。
彼女が舐めている途中にも、何度がブシュッと血が噴出し、千絵の体を赤く染めた。
血しぶきを浴びた蓮杖千絵。血に濡れた唇、頬、血の滴る胸、血筋の這う脚…。
その光景は佳明の全ての性感を刺激し、尽き果てたと思われた精液が尿道を駆け上がった。
次の瞬間佳明は射精した。放たれた精は少し先の床を汚した。
だがそれだけでは無かった。
嬲られ、愛撫され、千絵の温かな舌の洗礼を受けたヴラド少年もほぼ同時に絶頂に達していたのだ。
佳明のモノに比べるとバズーカほどもある少年のペニスから、すさまじい量の精液がぶちまけられた。
悪い事に、そのバズーカは調度佳明の方を向いていた。ホースで水を撒くような音を立て、バケツ一杯ほどもある白濁した粘液が佳明を襲った。
「うぶふっ!!」
糊のようにぬめりもの凄い臭いを放つ精液が口の中に入り込み、佳明はむせ返った。
「大丈夫?」
千絵がくすくす笑っている。佳明は答えず、千絵の唾液とヴラドの精液で全身べとべとの状態で、虫の息で床に横たわっていた。
その上を千絵が跨いで行く。
「エッチもしたしお腹いっぱいになったし、私そろそろ寝るね。」
千絵は血まみれのまま佳明のベッドに横たわった。
ついでに足の裏には自分の唾液と2人の男の精液も付いている。千絵はその足を佳明の布団で拭った。
「おやすみ、佳兄。」
千絵はベッドの上から床の上の佳明を見下ろして言った。
「愛してるよ、佳兄。」
それからすぐに彼女はすやすやと可愛い寝息を立て始めた。
佳明はその言葉に呆気に取られ、しばらく床の上に横たわったまま天井を眺めていた。噴出した際に飛び散ったヴラドの血液が斑模様を作っている。
ヴラドは再び部屋の隅で待機のポーズを取ったまま、こちらをじっと見つめるばかりで動かなくなった。
…ちょっと待て、明日平日だぞ。
佳明は血の気が引くのを感じた。
結局、部屋は数時間後に復活した佳明が自分で4時間かけて掃除する羽目になる。
それからシャワーを浴び、千絵の「愛してる」を思い返してこっそりもう一度だけ自慰をしたところで、朝になった。


 尻の痛みは何もしなければ引いたが、それから数日間彼は椅子に座れなくなった。



つづく

278:名無しさん@ピンキー
11/01/09 19:37:58 suGxVe23
凄い。前のも面白かったけど超絶レベルアップしてる…
これは応援するしか

279:名無しさん@ピンキー
11/01/11 02:26:52 201aJQu7
G・J!支援するぜ

280:名無しさん@ピンキー
11/01/12 19:30:13 O+e7WGql
ここはいつからフタナリスレになったんだ?

281:名無しさん@ピンキー
11/01/14 10:11:17 rVwWfqtc
さすがに男掘るんなら注意書きとか欲しかった

282:名無しさん@ピンキー
11/01/14 22:40:44 ID0jIRIE
これはひどい

283:名無しさん@ピンキー
11/01/15 07:35:42 AG5GBb80
「佳兄。」
ある日の昼休み、佳明が屋上で一人弁当を食べていると、背後から声を掛けられた。その名で呼ぶのはもはやこの世に一人である。
「学校じゃそう呼ぶなって言っただろ。」
佳明は振り向き様に言う。千絵が昇降口の日陰に立ってこちらを見下ろしていた。
6月だと言うのにその日は真夏のように暑く、屋上には生徒は一人も居なかった。
「探したんだよ。なんでこんな所にいるの?」
千絵は日向に歩み出た。黒い髪と白い肌が陽光に照られて輝いた。
「職員室の椅子に座れないからだ、その…君のせいで。」
佳明がむっとして答えると千絵は声を上げて笑った。
「君こそ、昼飯食べないのか?」
「“保護者”がお弁当作ってくれなかったんだもん。」
「あ…」
佳明は“しまった”というように口をぽかんと開けて固まった。
ていうか、それもおれの仕事なの?
「…半分やるよ。」
佳明は溜息交じりに弁当箱を差し出した。当然、ものの数分で半分どころか全部食われた。


 学内随一の不良集団の失踪は、時たま話題に上っては、黒い噂となって囁かれもしたが、すぐに諦めとともに生徒や教師たちの脳裏から姿を消した。
蓮杖千絵こと村雨千絵も学校に馴染み、心なしか佳明にとって浮動高校は以前よりも過ごしやすい職場となった。
千絵は陸上部に仮入部し、すぐさまその美貌と人間離れした運動能力を以ってスターになった。
「そんなに目立って良いのかい?」
と尋ねる佳明に、千絵はけろっとしてこう答えた。
「転入生は半年は外部の大会に出られないんだよ。佳兄、教師なんだから知っておきなよ。
私がどんなに羽目を外しても校外には洩れない。男の子にはちやほやされるし、女の子からは羨望の眼差しを向けられる。
ストレス発散にはもってこいだよ。」
「ふぅん…。」
佳明は、部活帰りで汗ばんだ千絵の体をちらりと見遣って思った。
彼女も、年頃の女子相応に、他人から注目されたいとか異性にもてたいとか、そんな願望があるのだろうか。
本来そういう想いに体力を費やすべき時期は、彼女にはほとんど無かったのだから。

284:名無しさん@ピンキー
11/01/15 07:36:07 AG5GBb80
1.内山佳明の日常

 放課後、佳明は渡り廊下の窓に寄りかかり、呆然とグラウンドの方を眺めていた。
夕日に染まった埃っぽいトラックでは、村雨千絵のすらりと長く筋肉質な四肢が宙を舞い、高飛びの世界新と思われる記録を叩き出していた。
「あの、内山先生…」
突如、背後から誰かが自分の名前を呼んでいるのに気付き、我に返る。この苗字にはまだ慣れない。
振り向くと、彼のクラスの女生徒が立っていた。
武佐香苗。小柄で大人しく、クラスでもあまり発言しない。ちょっと妹に似ているタイプの女の子だった。
「ああ、ごめん…何ですか?」
「えっと…今日の数学のことで、質問が…。」
「ああ…じゃあ、自習室へ行きましょうか。」
「はい…。」
武佐香苗は少し身じろいだように見えた。廊下を歩きながら、佳明は小さく溜息を吐いた。
大人しそうな彼女も「サイコ」の件を知らないはずは無かろうし、内心彼を恐れているのだろう。
「あの…先生?」
「え、何?」
「あの…ネットで知ったんですけど…先生の、その…妹さんの事…。」
ほら、来た。
「武佐さんが何を読んだか、知らないけど…」
佳明はこういう時に答える事にしているテンプレートの返事をした。
「僕は、事件の事をよく知りません。それに僕にとっては、妹は妹です。
難しい事かも知れないけど、その事件の事とは関係なく、僕と言う一人の人間として接して欲しいです。」
「あの…あ、はい、ごめんなさい…。」
武佐香苗は申し訳無さそうに頭を垂れた。
「私、怖くないです…。」
「え?」
「すみません、先生。数学、もう少し自分で考えます。質問、また今度にします。ありがとうございました。」
そう言って、香苗はぺこりと頭を下げ、廊下を走り去って行った。
佳明は、止めるべきなのか何か声をかけるべきなのか迷いぽりぽりと頭を掻いたが、結局何も言わなかった。
自習室がある棟は放課後は滅多に生徒が来ない。
佳明は職員室へ戻る前に、そちらの棟のトイレに入ると、先ほど渡り廊下から見た躍動する千絵の体を思い描きながら自慰に耽った。
それが学校であるという事、自分が教師であるという背徳感が彼を高揚させた。
だがその日はなぜか、千絵の顔に混じって、武佐香苗の顔が頭を過ぎった。

 家に帰ると、ヴラドが一人、暗い部屋で彼のポータブルゲーム機をいじっていた。
液晶パネルの明かりに照られた少年の顔は美しいがなんとも不気味だ。
「ただいま。」
佳明が声をかけると、ヴラドは顔を上げた。これでも進歩した方だ。最初は顔も上げなかったから。
「もしかして、一日中ずっとそれやってたのか?」
ヴラドは返事をしない。
千絵はまだ帰っていないようだった。部活だろう。
佳明は部屋の電気を付けると買い物した荷物を冷蔵庫に入れた。
ヴラドは蛍光灯の光りが嫌いらしく、電気を付けるといつも部屋の隅に行く。
佳明はしゃがんでヴラドの目線に合わせると尋ねた。
「対戦、するか?」
ヴラドはきょとんとした顔を佳明に向けた。

「ただいま。」
千絵が帰って来た時、ヴラドにボロ負けした佳明はベッドに横たわって不貞腐れている所だった。
バスルームのドアが閉まるバタンという音に続いて、シャワーの音が聞こえた。
佳明は天井を見上げたままぼうっと考え事をしていた。
本人の話によると、千絵は佳奈を失ってからしばらく外国で暮らしていたらしいが、日本に戻って来た理由をまだ彼に言っていない。
本人曰く、彼女の仕事は同族のモンスターを狩る事で、今の雇い主は環境省との事だ。
胡散臭いが、それが本当だとしたら、もしや彼の周囲に千絵と同じような怪物が潜んでいるのだろうか?
部屋の隅でヴラド少年の続けるゲームから電子音が洩れる。モンスターを狩るゲームだった。


285:名無しさん@ピンキー
11/01/15 07:36:40 AG5GBb80
その時、バスルームのドアが開き、千絵が出てきた。
「ふぅー。」
千絵は髪を拭きながら、佳明の寝転がるベッドの端に腰を下ろした。
「佳兄、晩ご飯はハンバーグがいい。」
「ああ…」
と呟きながら何となく目をやった佳明は、思わずベッドから跳び上がった。
「ん?」
と無邪気な顔を向ける蓮杖千絵は、真っ裸だった。タオルも髪に巻かれていて、体を覆うものは何一つ無い。
「ふ、ふふふ…」
「ちょっと、人の体見て笑うなんて失礼じゃない?」
「服着ろ!!!」
千絵は何のことだかさっぱりと言った顔で自分の姿を見て言った。
「ああ…。」
それから、例の意地悪な笑みを浮かべるとベッドを這うように佳明に自分の体を摺り寄せた。
「何だぁ、佳兄恥ずかしいの?」
「く、来るな!」
「いいじゃない、小さい頃一緒にお風呂入った仲じゃん?」
「そ、そんな事…」
「それとも妹の友達の体見て欲情しちゃったかな?」
それから付け加える。
「しかも生徒の。」
「うわっ!!」
佳明はベッドから落ちた。
「今日、渡り廊下から私の事見てたよね。」
「み、見えたのか…!?」
佳明は床に仰向けになりながら千絵を見上げた。
「目が良いの。」
そう言って千絵はするすると蛇のようにベッドから滑り降り、佳明の体をその逞しい太ももでがっちりと押さえつけた。
「鼻も良いんだよ?」
そう言って、佳明の股間に鼻を近付けくんくんと臭いをかいだ。
「佳兄はどんなオナニーをするの?」
千絵が無邪気な顔で尋ねた。
「ね、何考えてするの?」
佳明は顔から火が出そうになって千絵から目を背けた。
「私の事…だったら良いな。」
千絵はそう言うと佳明の体にぴったりと寄り添うように自分の体を押し付けた。
千絵の豊かな唇からポタポタと透き通る唾液が落ちる。
「いいにおい…わたし、このにおい…んっ、だめ…」
ミチミチと音を立てて千絵の腹が割れた。
亀裂からもぬらぬらと輝く唾液が落ち、佳明のシャツをぐっしょり濡らした。
「昨日の続き、しても良い?」
「や、やめ…」
言いかけた佳明の口を千絵の手が塞ぐ。
「今度は私に入れて良いよ。」
佳明はごくりと唾を呑む。それをイエスと取ったように、千絵は佳明のズボンのベルトをまさぐった。
あまりに乱暴にベルトを引っ張られ、佳明は思わず言った。
「こ、壊すなよ…」
次の瞬間、ビリッという音と共にベルトもろともズボンが引き裂かれた。
「…まあ、いい。」
千絵は佳明に見せ付けるように体を反らした。
腹の中央に走る亀裂がジッパーを閉めるように徐々に閉じていき、見事に割れた腹筋が重なるようにして口を隠した。
残ったのは、薄っすらと毛の生えた秘所の裂け目だけだ。
「痛かったらごめんね。」
千絵はそう言うと、佳明の上に腰を下ろした。
ぬぷっという音を立てて、佳明のチンコが彼女に呑まれる。
「んぐぐっ…」


286:名無しさん@ピンキー
11/01/15 07:37:12 AG5GBb80
人間の女性の場合、膣の筋肉の収縮は自分の意思では出来ないと聞いた覚えがある。だが千絵の場合は違う。
千絵の割れ目は口だった。千絵の全身は筋肉で、人間を吸い込む巨大なポンプだった。
千絵の中に入った途端、蠢く巨大な筋肉の渦が佳明のペニスをなぶりものにした。
うねうねと撫ぜ回り、中のものをよこせと吸い上げた。
千絵が腰も振らないうちに、佳明は早くも絶頂に達そうとしていた。
「ち、千絵…まずいよ…」
佳明は乞うように言った。
「ゴムも無しで…」
「あはっ。」
千絵が腰を浮かして笑った。
「大丈夫だよ。中に出しても、みんな中で“食われる”だけだから。」
そう言って千絵は腰を振り下ろした。
ずんっ。
「あああっ…!!」
佳明は射精した。
それでも千絵にとってはまだ始まってすらいない。物凄い力で佳明のペニスを圧迫したまま、ぐりぐりと腰を揺らして行く。
「あっ、ま、待って千絵…うぐっ!!」
あまりの膣圧に佳明の体ごと持ち上がりそうになりながら佳明は懇願したが千絵は止めるはずもない。
千絵の体内には男を麻痺させる何かがあるのかもしれない。
佳明は射精を止められなかった。
一度達したら、その潮は引く事無く、常に絶頂を維持した。
いきすぎてがくがくと足が痺れるように痙攣しだした。
「佳兄の…んっ…おいひい…」
千絵は下の口で佳明の精液をごくごくと飲み込みながらよだれを垂らし、彼女の唾液は佳明の顔に落ちた。
千絵が腰を動かすたびに、襞の奥に隠された歯が佳明のチンコに当った。
普段は鋭い牙は内側に向けられ、チンコが傷つくことは無いが、その恐怖が佳明の興奮を一層煽り立てた。
ぎち、ぎち。
一人の男と怪物の肉体の繋がった部分が音を立てる。
射精する傍から放たれた精は怪物に呑まれて行き、美しい怪物は胃の中で精子を射殺しては気持良さそうに声を上げた。
「はぁっ…はぁっ…」
佳明は10分もしない内に息も絶え絶えになってきた。
「もう終わりなの?」
「ふっ…ふっ…」
「残念…。」
千絵は呟くと、佳明の体から立ち上がろうとした。
ぬぽっと音を立て、佳明のペニスが肉のポンプから解放される。外の空気がひんやりとチンコを責めた。
佳明が目を上げると、千絵の秘裂からペロリと舌が出てきて、じゅるりと割れ目の周りを一舐めするのが見えた。
「佳兄、大好き。」
千絵が佳明を見下ろして言った。
「食べちゃいたい。」
それを聞いて、萎えかけていた佳明のペニスが再びむくりと起き上がった。
千絵はそれを見逃さなかった。
「まだ出るでしょ?」
千絵はにたりと笑うと、佳明に覆いかぶさるようにして言った。
「今度は体全部で愛してあげる。」
腹筋の割れ目に沿ってピシピシと亀裂が入った。
次の瞬間、千絵の体は全身が巨大な口と化したかのように真っ二つに裂けると、佳明の体を呑み込んだ。
「もがぁっ…!!」


287:名無しさん@ピンキー
11/01/15 07:37:50 AG5GBb80
佳明は、自分の体が千絵の肉に包まれていくのを感じた。
温かく、柔らかで、それでいて強靭な肉のゆりかご。
千絵の体の奥深くからわらわらと触手が群がり、佳明の体を弄った。
全身の性感を触手が優しく強く愛撫し、ペニスに絡みついたチューブが精を搾り取った。
親が子をこちょこちょとくすぐって遊ぶかのように。
佳明はこのまま死ぬかも知れない、と思った。
あまりの壮絶さに声が出なかった。出るのはただ、凄まじい快楽の証である白濁した精だけだった。
だが暫くすると、彼の体は「ぺっ」と外に吐き出された。
全身唾液まみれで、がくがくと震えていたが、まだ五体満足で生きていた。
唾液が目に入りかすむ視界に、千絵が見えた。
満足げに舌なめずりをしてベッドに腰を下ろすと、“食べかす”となった佳明を見下ろして言った。
「ねえ佳兄、晩ご飯はハンバーグがいいな。」



つづく

288:名無しさん@ピンキー
11/01/15 12:36:17 uiEtYq4O
頑張って読んだのに捕食ないじゃないか…

289:名無しさん@ピンキー
11/01/15 14:53:06 uys+bgXh
すごくいい

290:名無しさん@ピンキー
11/01/15 21:25:57 iich1Oxk
これからの捕食に期待ザマス

291:名無しさん@ピンキー
11/01/16 12:45:30 /RuxkeeJ
>>287G・J!


292:名無しさん@ピンキー
11/01/16 12:48:44 /RuxkeeJ
てか>>288態度悪すぎだろ、何様だおまえ?
そんなもん感想でもなんでもねえただの文句だろが
頑張らんでええから黙っといてくれんか?
ただでさえ人少ない時に偉そうに何ぬかしとるん?

293:名無しさん@ピンキー
11/01/16 18:10:33 eXdislYY
※フタナリあり
とか
※捕食なし
とか明記してあれば興味ない人も文句言わずにスルーできるとは思うが
投稿者の配慮次第だな

294:名無しさん@ピンキー
11/01/16 23:23:59 9ZlGHysa
そもそも捕喰シーンを毎回入れる必要もないだろう。
長編なんだからさ。

295:名無しさん@ピンキー
11/01/16 23:44:48 hlIunomb
全くもって同意。
書き手の責任て発想が出てくるのが謎。
これだからくれくれ厨は・・・ゆとりか?

296:名無しさん@ピンキー
11/01/17 02:59:49 6pUDeVbY
まぁ配慮不足は今の所ふたなりくらい。

297:名無しさん@ピンキー
11/01/18 00:04:09 2IOA37Cq
>>292もちょっと頭冷やして、言い方考えよう。

298:名無しさん@ピンキー
11/01/19 00:10:20 y1SzOUzr
「何様だ」という言葉を使いたがるやつはブーメランが好きなのよ

299:名無しさん@ピンキー
11/01/20 10:47:55 kqMlhIcM
このスレ
作品が投下されると
荒れるのね

300:名無しさん@ピンキー
11/01/20 11:14:27 N5fTAkBQ
>>299
以前からよく分からないのが一人住んでるだけだよ

301:名無しさん@ピンキー
11/01/26 17:26:36 PnVNAWro
ビジネスジャンプにここの住人に受けそうな漫画が載ってた。

SFファンタジーな世界で貴族達が飼っている女性型モンスター同士を戦わせると言う内容。
その飼われてる雌モンスターは普段頭に着けられた装置で獰猛さを抑えてられているが、
野生の状態では人間にも容赦なく襲い掛かり、相手が女性だとそのまま喉笛を裂いて殺し、
男性の場合『生かしたまま睾丸を貪り食って』から殺す(睾丸と精液が大好物だとかw)。

主人公の男は共に年月を過ごして来た女性型モンスターとの間に愛が芽生えたと確信し、
その証明として野生を抑える装置を外し、女性型モンスターの口腔奉仕に身を委ねるが・・・。

ちなみに描いてるのは昔BφYとか描いてた人なんだけど実はこっち系の趣味あるんかな?w

302:名無しさん@ピンキー
11/01/26 19:13:33 5+aIzP9U
>>301
漫画のタイトルと何号かくらい書けよ。

303:名無しさん@ピンキー
11/01/26 19:28:01 5+aIzP9U
調べてみた。これかな?
URLリンク(a-draw.com)

304:名無しさん@ピンキー
11/01/26 20:41:05 PnVNAWro
>>302
ああすまない。
今売られてる号で合ってる。

305:名無しさん@ピンキー
11/01/26 23:24:05 lAenorZE
傷だらけの仁清ってやつ?

306:名無しさん@ピンキー
11/01/26 23:30:09 X2nTEcTc
>>305
それはそれでグッとくる話よ

307:名無しさん@ピンキー
11/01/27 00:04:37 QQ8Sbf0x
面白そうだからコンビニ行ってくるわ

308:名無しさん@ピンキー
11/01/31 23:50:54 GwuBilXt
てs

309:名無しさん@ピンキー
11/02/06 07:20:55 ScqcvuDi
閑古鳥

310:名無しさん@ピンキー
11/02/06 18:55:45 ++gnaHdA
鳴いてるね

311:名無しさん@ピンキー
11/02/07 17:40:55 /xyAoTAx
千絵の続き書いてくれた人はもう書いてくれないのだろうか・・・
好きだったのに・・・

312:名無しさん@ピンキー
11/02/13 13:45:44 OjK566t7
千絵は東京に空が無いという

313:名無しさん@ピンキー
11/02/15 09:17:26 sGnQIywV
今月のミニマム良かったと思う

314:名無しさん@ピンキー
11/02/20 19:44:21.98 6j4ggtm8
てs


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