【友達≦】幼馴染み萌えスレ20章【<恋人】at EROPARO
【友達≦】幼馴染み萌えスレ20章【<恋人】 - 暇つぶし2ch249:名無しさん@ピンキー
10/05/07 00:12:42 qxrr8XXv

蒸し風呂のような教室で、待ち焦がれていたHR終了を告げるベルが遂になった。
周太郎の担任の青山は、
「じゃあ、そういうことだから、計画的にすごすんだぞ~」
と言い残してさっさとクラスを後にした。
一人だけクーラーの効いた職員室に逃げ込む算段だろう。だがよい。明日から俺は夏休みなのだ。それくらいは大目に見てやろう。

「おい、周太郎。顔。」
千里が怪訝な顔でこちらを見ている。
「?え?」
「ニヤニヤしてて気持ち悪い。」
「まあまあ、大目に見てくれよ、夏休みなんだし」
「その夏休みも、どうせ隠居するんだろう?」
そう言って、なにやら周太郎のかばんをあさり始めた。
「いやまあ、特別予定とかはいってないから・・・てか、なにやってんだよ、あさるなよお」
この間のテストとか出てきたら洒落にならないので周太郎は焦った。
「何だよ、ちゃんと持ってるじゃないか」
そういって取り出したのは周太郎の携帯電話だった。
「ん、あれ?・・・って、電源切れてるし・・・お前・・・」
千里の表情が、哀れむような表情に変わっていった。
「携帯なくても、いつも困らないの?」
「いや、あんまり...メールこないし。てか、あの、帰っていい?そろそろ」
千里が頭を抱えはじめた。俺が抱えてえよ、チクショウ。
「・・・・やっぱ可哀想だから言っておいてあげるよ、あした7時半に○▼駅集合だかんね」
「え、何、なんで?朝?」
「ほんとに何も聞いてないのか...沖縄いくんだよ。このクラスお前以外ほぼ全員行くんだぞ」
なんということだろうか。非公式の修学旅行が組まれていたことも驚きだが、そんな巨大なイベントにかすりもしなかった周太郎もなかなかである。
「なんと、そ、それは・・・いやしかし・・・俺の、俺の虎の子500円玉貯金なら・・・!」
「あわせて参加費13万だけどどうする?」
周太郎は死んだ魚の目になった。
「冗談、スポンサーがついてるよ」
「すぽんさー?」
「日比谷さん達。あの双子なんか連れてってくれるみたい。」
周太郎は唖然とした。
以前から、あの姉弟はセレブと聞いていたが。
「そういうレベルだったんですか?」
「そんなのも知らないの?だって、聞いたことない?日比谷製薬って」
CMで聞いたことあった。さんざんあった。
「でもうちのクラス、30人くらいいるぞ。一人13万として・・・よ、よんひゃくまん??」
「いや、あっちは年商5000億の大企業の子息だからな。はした金だろう、そんなの」
身近にそんな別世界の人間みたいなのがいるとは思っても見なかった。
「そんならもっとお近づきになっとけばよかったぜ・・・」
「そんな邪念すぐに見破られるわよ。特に、お姉さんの方、そういうの嫌いみたいだし。」
まあ、ただの帰宅部が、そんな別世界の彼らと親しくなれるとは到底思えなかった。

「じゃあ、明日、寝坊するなよ。まあ、空港まで貸切バスだから、多少は待ってくれるだろうけどさ」
「おう」
言い残してさっさと教室を出て行った。出て行かれて気付いたが、携帯返してもらうの忘れた。まあいいか、メール来ないし。ちくしょー。


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