【友達≦】幼馴染み萌えスレ20章【<恋人】at EROPARO
【友達≦】幼馴染み萌えスレ20章【<恋人】 - 暇つぶし2ch2:名無しさん@ピンキー
10/03/09 16:23:14 qg13PkoG
18代目:【友達≦】幼馴染み萌えスレ18章【<恋人】
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3代目スレ:【友達≦】幼馴染み萌えスレ3章【<恋人】
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2代目スレ:【友達≦】幼馴染み萌えスレ2章【<恋人】
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初代スレ:幼馴染みとHする小説
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3:名無しさん@ピンキー
10/03/09 16:24:59 qg13PkoG
*関連スレッド*
気の強い娘がしおらしくなる瞬間に… 第9章(派生元スレ)
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いもうと大好きスレッド! Part 5(ここから派生したスレ)
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お姉さん大好き PART6
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*これまでに投下されたSSの保管場所*
2chエロパロ板SS保管庫
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--------
次スレはレス数950or容量480KBを超えたら立ててください。
では職人様方読者様方ともに今後の幼馴染スレの繁栄を願って。
以下↓

4:名無しさん@ピンキー
10/03/09 16:26:47 qg13PkoG
前スレ入れ忘れた><

前スレ 【友達≦】幼馴染み萌えスレ19章【<恋人】
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5:名無しさん@ピンキー
10/03/09 19:01:40 qvSRlSK2
>>1

6:名無しさん@ピンキー
10/03/09 23:34:34 rjY+KrTl
>>1さん乙

7:名無しさん@ピンキー
10/03/10 10:47:04 09n2co8K
>>1

8:名無しさん@ピンキー
10/03/10 17:31:50 1BYOl2E1
>>1 乙です

9:名無しさん@ピンキー
10/03/12 03:55:42 TTHJF02g
即死回避

10:名無しさん@ピンキー
10/03/13 00:03:20 +WJsHaeT
ホワイトデーネタを考えてたけどまったく思いつかない…

11:名無しさん@ピンキー
10/03/14 04:33:54 Gp6zOEqw
考えて投下しようと思うその心意気が大事なのです

12:名無しさん@ピンキー
10/03/14 15:58:38 5NqvLfYJ
お菓子作りの上手い男が幼馴染みのせいで、ホワイトデーが憂鬱な少女

「料理上手くなりたいなぁ……」

13:名無しさん@ピンキー
10/03/14 16:32:15 kmPE2JfK
おまえ前スレの535だろ

14:名無しさん@ピンキー
10/03/17 02:48:19 RcS41/XL
大きくなったら結婚しようね、って台詞だけで萌える

15:名無しさん@ピンキー
10/03/17 03:18:06 aAGROMre
大きくなったらお嫁さんにしてねって言われたら理性が吹き飛ぶ

16:名無しさん@ピンキー
10/03/17 04:27:05 bcSgfbiP
でも男の方はそれを忘れてる

までテンプレ

17:名無しさん@ピンキー
10/03/17 16:28:08 RcS41/XL
この流れが見事過ぎて改めて作ろうとしてもどっかの焼き直しみたいにしかならんのよね

18:名無しさん@ピンキー
10/03/17 19:21:38 aAGROMre
>>17
だがそれが良い
王道をやり切るというのはそれはそれで素晴らしいんですよ

19:名無しさん@ピンキー
10/03/17 20:53:29 RxHbvmrP
じゃあ少しひねって
大きくなったらお嫁さんになってね!っていわれて本気にしちゃった女の子が一生懸命花嫁修行したのに
男がさっぱり忘れてる ってので

おいらは今書いてるので手一杯だから不可と言うことで

20:名無しさん@ピンキー
10/03/18 03:26:06 ZONILB5Y
ここはやっぱりライバルが居たほうがいいな
幼馴染男が好きな美少女と幼馴染女が好きな美少年
強大な障害を打ち倒してこそ得られた時の嬉しさは万感である

21:名無しさん@ピンキー
10/03/18 03:31:34 0fk+mz1P
しかしその美少女とは幼馴染女よりも前に出会っていて彼女もまた男と幼馴染だったのだ…!

22:名無しさん@ピンキー
10/03/18 04:20:20 ZONILB5Y
まぁ幼馴染女が好きな美少年にとっては強大な障害物でありながらも
涙目かつ冷や飯喰らいな展開なのでそれでも全然良いけどねw

23:名無しさん@ピンキー
10/03/19 02:09:25 xbG/Lphs
>>19をちと改変して
策士系列幼馴染み(♂)が「たよれるいいおとこになったらおよめさんになってあげる」という子供の頃の約束を果たすために人脈フル活用で幼馴染み(♀)の恋愛を失敗させてその都度慰め役になるとかいうのはどうよ?

24:名無しさん@ピンキー
10/03/19 02:10:15 OaduZNCH
こないだ読んだラノベの男女逆verみたいだな

25:名無しさん@ピンキー
10/03/19 03:28:49 t59uXskb
まかみさんじゃないか
良い感じにドス黒かったな

26:名無しさん@ピンキー
10/03/19 10:47:20 ECz1Va5X
・小さいころ、「頼れる男の子になったら、結婚してあげる」と幼馴染の女の子から言われる男の子。
・それを励みに、ものすごくがんばる男の子。
・頑張りすぎて、成績優秀スポーツ万能、人命救助すること100名以上というカリスマイケメン高校生に。
・当然女の子からモテまくり。
・幼馴染の女の子、小さいころの約束が原因でライバルが増えることになってしまい、涙目。

27:名無しさん@ピンキー
10/03/20 12:45:24 9kW38XKe
前スレ梅話がストライクすぎた・・・
GJです

28:名無しさん@ピンキー
10/03/20 14:31:30 j7Bwrax0
前スレ最後の埋めネタ良かった
そして前スレ埋まった
状況開始っ!

29:名無しさん@ピンキー
10/03/21 00:42:51 SzBN7Qz7
外国人幼なじみとかいいなぁ、とかふと思った。
小さい頃に親の仕事の都合で日本に来てたおにゃのこと再会したりすりゃいいのか知らん

30:名無しさん@ピンキー
10/03/21 01:01:15 sutlyJuC
従兄弟が国際結婚していてそのハーフ。毎年遊びに来てたけど高校から同居して朝ごはん一緒み味噌汁ふおおおおおお

31:名無しさん@ピンキー
10/03/21 01:31:53 gdsjGCqn
落ち着け若人、それなら近所の幼馴染外人家族に色々と凄いことを教えてもらうとかの方がががががgggggggggg

32:名無しさん@ピンキー
10/03/21 03:09:47 LLDGdg7p
外国人日本在住幼馴染で学校で人気で男は学校では知らないフリしてるみたいな古いかもしれない王道いいいいい

33:名無しさん@ピンキー
10/03/21 03:34:47 AgBRDorq
学校じゃ幼馴染である事を隠してるって良いな
ついでいうと俺の実体験から多分家族への隠蔽も可能
その友達は男だが何だかんだで互いの家族と殆ど接触なしで
結局家族には自分等がよく知らん友達がいるらしい程度にしか知られんかったし

34:名無しさん@ピンキー
10/03/21 04:45:51 LUdOlx0I
シルバーブロンドの髪を白髪白髪と言われて虐められる少女を助けて幼馴染みに。

うん、好きなんだ銀髪。

35:名無しさん@ピンキー
10/03/21 14:34:07 SzBN7Qz7
なんだ、みんな外国人幼なじみ大好きなのかw
邪道な思いつきだったんじゃないかと心配したぜ。保管庫を見回してもいなかったからなぁ。
こういう時が自分が書く第一歩なんだろうか。

>>34
綺麗な銀髪って実際みたことないんだが、銀髪いいよな。
ドイツとかあの辺の色?

36:名無しさん@ピンキー
10/03/21 14:47:14 AH2b/Ujo
>>33
学校で隠すのはありだな
だが、家族に隠したらだめだろ、家族同士のお付き合いがあってこその幼馴染だと
家族公認でお前ら結婚しちゃえよ的な感じが好きなだけですけどね…

37:名無しさん@ピンキー
10/03/21 16:26:18 r8zHOUay
>>35
工房の時の世界史の先生がレバノンで見つけてトルコ人だったっていってた

38:名無しさん@ピンキー
10/03/21 20:06:44 GrUUp9ss
>>36
それも王道だけど周囲に交遊関係を隠匿して完全に二人っきりな世界を作ってるのも中々


銀髪は中近東から欧州あたりならいてもまぁおかしくはないかな

39:名無しさん@ピンキー
10/03/22 01:39:34 oHD101dw
幼い頃に苛められてる女の子を助けてっていうのは王道だね
そして現在男女の学校内での社会的地位は完全に逆転
これも王道

40:名無しさん@ピンキー
10/03/22 01:40:02 3s5Smsvp
高温多湿な日本の夏に苦しむ欧州幼なじみ…

41:名無しさん@ピンキー
10/03/22 02:58:00 Zo9QLDSY
>>40
コーカソイドでも幼少期から日本住まいなら大丈夫と思ったが厳しいか?

42:名無しさん@ピンキー
10/03/22 04:23:51 KjN11dRR
王道は上手い人がいっぱい書いてるから奇をてらいたくなる
結局、設定だけ先走ってなかなか上手くまとまらずボツに埋もれる俺を助けてくれる幼なじみが欲しいな

43:名無しさん@ピンキー
10/03/22 04:45:56 bWW41ep3
ハーフの金髪幼なじみは1回、書いてみたけど、ハーフっていう設定を生かしきれなかった…

44:名無しさん@ピンキー
10/03/22 10:52:23 CRb2ASEl
金髪は劣性だろw

45:名無しさん@ピンキー
10/03/22 15:45:27 Nv2T6nnO
>>44
金髪が劣性遺伝なのは確かだけどハーフで金髪の子は普通にいる
ハーフの幼馴染を書いてみてはいるんだが上手く生かせないねぇ
なんと言うか外国のことをよくわかってない俺が書いてはならんのではないかと思ってしまう

46:名無しさん@ピンキー
10/03/22 16:13:48 akkMgwB9
>>45
逆に考えるんだ。外国のことがよく分からないのなら、日本で生まれ育ったせいで
外国の血が混じってるのにその国のことを全く知らない幼馴染みを書けば良いと考えるんだ。

ハーフなのに日本語しか喋れないことがコンプレックスな娘っていいよね。

47:名無しさん@ピンキー
10/03/22 22:16:57 bWW41ep3
金髪だとツンデレ。銀髪だとクーデレ。

48:名無しさん@ピンキー
10/03/22 23:23:41 oHD101dw
銀髪ツンデレが居てもいいじゃない

>>46
もはや日本国籍所持者とかって意味を超えて完全に日本人だよねその娘さんw
まぁ自身のアイデンティティーとかルーツの問題か

49:名無しさん@ピンキー
10/03/22 23:33:14 mlCJxiO8
ここでまさかの<丶`∀´>

50:名無しさん@ピンキー
10/03/23 00:59:10 msQ6rqoo
私の夢はね、素敵な旦那と一緒にキムチ漬けるのが夢なんだ///

お前ら言われたいか?

51:名無しさん@ピンキー
10/03/23 01:03:29 GohweIKX
まぁ銀髪とか金髪のハーフのが良いだろw
褐色美少女はご褒美だが

52:名無しさん@ピンキー
10/03/23 03:23:09 bXWgwROm
褐色銀髪(金髪)とかいいよね
実在する色なのかは知らんが

53:名無しさん@ピンキー
10/03/23 03:25:17 6iXzREKc
マンバギャルとか。

54:名無しさん@ピンキー
10/03/23 03:32:22 GohweIKX
>>53
天然物の美少女or美幼女or美女以外お断りですw

55:名無しさん@ピンキー
10/03/23 04:38:08 6iXzREKc
あれか、にゃんこい!っていうアニメの元マンバの幼馴染とか?

56:名無しさん@ピンキー
10/03/23 12:09:31 FiTPvEG3
とりあえず、マンバはギャップ萌えの当て馬に使われるだけでは? 幼なじみというカテゴリでは特に。

57:名無しさん@ピンキー
10/03/24 22:50:01 EvHzFN6W
万波?

58:名無しさん@ピンキー
10/03/24 23:47:14 E1liqdwD
>>57
絶滅危惧種のヤマンバギャルにございます。

ところで、話の中途で幼なじみを男(または女)と認識して
困惑、葛藤するようなブツってあるかい?

59:名無しさん@ピンキー
10/03/25 02:00:47 z9pOD4gA
にゃんこいは良い物だ

60:名無しさん@ピンキー
10/03/25 09:33:47 Gi1yFxEJ
>>57
サンダーバードのトレーシー島に生息しているやつだな

客が遊びに来ているときに1号と2号が出動する羽目になり
ミンミンが客を「マンバを見に行こう」とスキューバダイビングに誘う場面がある

61:名無しさん@ピンキー
10/03/25 19:11:56 Z4CSOHXv
野郎側が必死な幼馴染ものってほとんどないよな
良い所見せようと必死に頑張る男、しかしタイミングが悪かったり相手が鈍感だったりで上手く気持ちが伝わらない
そんな感じで落ち込むこともあるけれど俺は今日も元気です的な話

62:名無しさん@ピンキー
10/03/25 19:29:03 zGPBvnMH
>>61
それ実際書いてみようと思って考えたことあるけど、男が四苦八苦しても萌えがないのよね。

しかも空回りゆえに女の子の反応も淡白にならざるを得ないし。俺には無理だたーよ。


63:名無しさん@ピンキー
10/03/25 19:54:48 xDu54APx
その超鈍感以外は完璧超人の幼馴染(女)は、
「私には幼馴染(男)がいるから、他人の色恋沙汰なんて興味ないし」と、
幼馴染(男)のプロポーズ以外は全スルー状態。
(もちろん幼馴染(男)の不器用なアプローチも)

64:名無しさん@ピンキー
10/03/25 19:55:57 xDu54APx
ごめん、sage忘れた。

65:名無しさん@ピンキー
10/03/25 21:48:32 s2QIm/OD
>>63
なにそれ読みたい

66:名無しさん@ピンキー
10/03/25 21:50:33 tp1AP3uM
男は昔から女一筋で
女も多少なりとも自分に好意があるんじゃないかな?と淡い期待を抱きつつ
毎日のアプローチにいそしんでいたのだが
女からはそっけない返事か毒気のたっぷり含まれた言葉しか返ってこない
しかしそこは幼馴染補正で明るく毎日ポジティブに動く男であった
が、ある日女と知らない男が仲よさそうに歩いているのを見かけて・・・


みたいな使い古された王道が大好きです

67:名無しさん@ピンキー
10/03/25 22:21:23 dnNE08xe
そして焦った男が恥ずかしい自爆をかますと、

「やっとはっきり言ってくれたわね。でも、もうちょっとムードとかも考えてよね」

と意地悪な微笑みで迎えられるわけですね、わかります。

68:名無しさん@ピンキー
10/03/25 22:39:55 E90IB7jA
なぜか黒髪ロングで三白眼な幼なじみの女の子の姿が思い浮かんだ

69:名無しさん@ピンキー
10/03/26 00:33:45 o67oD0lf
Sweet Omelette最終話書けたので投下します

70:Sweet Omelette Epilogue 1/10
10/03/26 00:36:01 o67oD0lf
 あの一夜の出来事のあとの話だ。

 とりあえず、どん底の精神状態だったハル姉は完全復活したわけで。
 初めての二人での朝食のあと、初デートに出かけていちゃいちゃしまくり、家に帰ってハル姉と
俺が付き合うことになったという事実をお互いの家族に報告した。
 まあ、元々勝手知ったる間柄というか、薄々そうなるであろうことは予想されていたようで、
すんなりと両家公認の付き合いとなった。

 一方で、無双モードのハル姉は、八つ当たりを兼ねた例のキザ男へのお仕置きも忘れていなかった。
 社長子息の数々の悪事を、「被害」にあった女子社員たちからの詳細な聞き込みなどから
全50Pにも上るレポートに纏め上げ、社長室に殴りこんで辞表と共にたたきつけたらしい。

 ハル姉の言葉どおりに社長は常識人であった様で、その後間もなくして社長の馬鹿息子は
別会社に出向という名の修行に出され、社長夫人は取締役を「一身上の都合」で辞職したそうだ。
 ハル姉は慰留され、数年後には寿退社するという前提で会社に残る事にしたらしい。

 その後、ハル姉の妊娠騒動~実は生理が遅れただけだった~とか、つい先日ハル姉の誕生日を
祝おうとしたら一時的に5歳差になったことに拗ねられたとかの色々なイベントなどもあり、
暦はもう6月中旬。季節は夏になろうとしていた。



    ~ Sweet Omelette ~ Epilogue



 ハル姉のマンションで二人で朝食を食いながら見ていたTVで「もうすぐ海開き!」という
ニュースが流れ、昔ハル姉の家族に連れられて行った旅行の事を思い出した。

 世の中には自営業であるが故に自由に休めると言う業種と、早々休めない業種とが存在している。
 休日は掻入時でかつ馴染みのお客も多い飲食店であるところの我が家は典型的な後者であって、
特に暦の上での連休はまともに休みだった試しが無い。

 そしてそういう自営業を営む家の子供の間では良く聞く話だが、俺は家族で旅行と言うものに
行った事が殆どない。
 そんな俺が旅行に行った数少ない思い出の1つが、小学生の頃ハル姉の家族に連れていって
もらった海辺の温泉地への旅行だった。

 つらつらとその事を話しているうちに、じゃあ二人で出かけようとハル姉が言い出し、最初
日帰りドライブという話だったのが、ちょっと早いけど海水浴したいよねー、とか、温泉にも
入りたいよねーとか話が膨らんで、最終的には二人で泊りがけの2泊3日の旅行と言う話に
なったのだった。

 車は、普段は仕入れに行く時ぐらいしか使わせてくれない親父のを借り出した。
 なんでも、親父が若い頃にブイブイ言わしてた(本人談)時のものらしい。

 朝早く荷物を積み込んでハル姉の家に向かい、案の定寝こけていたハル姉をたたき起こし……
この分を見込んで家を出てるので、支度に時間がかかっても問題ナシ……荷物と半分寝たままの
ハル姉を車に積んでいざ出発。

 市街地を抜けて、俺にとって人生初の高速におっかなびっくり乗って南下。
 最初のPAで二人で朝食をとった。

 そこでハル姉が運転を代わろうというので交代したんだけど、これが失敗だった。


71:Sweet Omelette Epilogue 2/10
10/03/26 00:39:00 o67oD0lf
「あっはっはっは~! おじさんの車速い速い!」

 おかしな脳汁が出まくってるらしいハル姉の高笑いを聞きながら、俺は助手席で固まっていた。
 スピードメーターはとっくに100キロを超えていて、車体はビリビリ言っているし走行車線の
車はあっという間に飛びすぎて行くしでもう恐ろしいことこの上ない。

 スピード狂の暴走は予定の降り口まで続き、運転を心行くまで漫喫したらしいハル姉は高速を
降りたところで俺と交代して助手席に収まった。
 そして……俺はもう二度とハル姉にハンドルは握らせまいと心に誓ったのだった。

 そして現在は俺の運転で車はくねくねの田舎道を走っていた。
 暫く走ってやっと街らしきものに差し掛かり、赤信号で止まる。

「ハル姉、ここからの道順は?」
「ん?」

 隣の席で文庫本を読みふけっていたハル姉に声を掛けると、ハル姉はちらっと周りを見まわし、
そして最後に信号機にぶら下がっている住所を見て、視線を文庫本へと戻しながら答えた。

「んーと……↑←↑↑→↑↑↑←↑→」
「いや、まてまて、何そのゲームの裏コマンドみたいなの。」
「道順。交差点ごとにその順番で進めばイイから。」

 文庫本に視線を貼りつけたまま答えた。
 出掛けにマップルをじっくり眺めていたと思ったら、道順を暗記していたらしい。
 毎度のことながら、ハル姉の一度読んだ本の内容の暗記力にはいつも驚かされる。
 ……って、いやいや、感心してちゃダメだって。

「憶え切れないから。真面目にナビしてくれよ。」
「えー、もー、しょうがないなぁ。」

 ハル姉のナビで運転して行くと、車はやがて海沿いへと出た。
 久しぶりに嗅ぐ潮の香りに誘われて、俺たちは途中の駐車スペースで車を停めた。

「んー、気持ちイイね。磯臭いけど。」
「こんな風景だったっけ? 昔来たときは見渡す限り砂浜だった気がするんだけど。」

 防波堤の下を見下ろすと岩だらけの磯になっていて、潮だまりで魚を捕まえようとする
家族連れやら、先の方で釣り糸を垂れてる釣り人やらが見える。

「それはもっと先のほう。昔通った道はもっと内陸だと思う。」
「なるほど。」
「ま、前に来たのは15年も前だから、色々変わってても仕方ないでしょ。そろそろいこ。」
「うん。ところでさ。」
「何?」
「今日はちょっと露出度高すぎじゃない?」
「そっかな? でもあとで水着だって着るつもりだし。」

 今日のハル姉はチューブトップに薄手のパーカーを羽織って下はデニムのホットパンツ、
髪もポニーテールにして日除けの野球帽をかぶった夏らしい格好だった。
 でも、そのホットパンツは丈がパツパツで、ハル姉の綺麗な素足が太ももの付け根近くまで
露出していてハイソックスとスニーカー以外に何も隠すものが無い。

 途中のサービスエリアで食事した時も男どもの目を引いていたのだ。


72:Sweet Omelette Epilogue 3/10
10/03/26 00:42:00 o67oD0lf
「あ、解った。心配しなくても、こ・れ・は・アキ君専用だから。」

 そう言いながら嫌らしい笑みを浮かべてハル姉が太ももをペチペチと叩いてみせた。

「そ、そういう事じゃ……」
「エッチな目で見てたけど違うの? アキ君あたしの足好きだよね~ エッチするときも
 スリスリしてるし。」

 う、た、たしかにそうだけど……ハル姉の太ももは色っぽくてすべすべで気持ちいいんだから
仕方がない。

「そういえば、お尻も結構好きだよね。バックの時結構激しいし。」
「いっ、良いだろ。ハル姉のお尻はなんて言うか……すごく色っぽいんだよ。」

 色っぽい滑らかな肌の背中と、きゅっとくびれたウエストと豊かな肉付きのお尻の対比が
たまらなくそそるのだ。

「ふーん。でも普通若い男の子って胸の方が好きだって言うよね。アキ君って趣味が
 おっさん臭い?」

 そう言いながら胸元を寄せてあげて見せた。
 俺が揉んでいる成果なのか、ギリギリDカップだった胸が最近Eカップになったらしい。

「でも……そうすると、色々覚悟しといたほうが良いのかな?」
「何が?」
「……足コキとかアナル?」
「お願いだから人を変態みたく言わないで……」
「うん、アキ君が変態でも、なるべく期待に答えられる様にがんばるから。」
「いや、そう言うことじゃないから。」

 どうも一線を越えてから、エロ方面の会話もどんどんぶっちゃけてきてる気がする。

「とにかく、宿はもう少し先なんだろ。早く行こうよ。」
「そうね。早く行って海で遊びたいし。」

 俺たちは再び車に乗り込み、先を急いだ。

 しばらく海岸線を見ながら進んでいくと、やがて白く続く砂浜が見えてくる。
 俺の記憶にあった、ハル姉と遊んだ砂浜の光景だ。

「あ、そこ入って左の建物だから。」
「了解……って、あれ?」

 ハル姉に指示されて曲がった先にあったのは、記憶の中とは違う真新しい旅館だった。

「こんなんだったっけ?」
「何年か前にリニューアルしたみたい。」

 俺の記憶の中では結構くたびれた感じの木造旅館だったはずだが、今や3階建ての洒落た
デザインの鉄筋ビルに変わっていて昔の面影など全く残っていない。
 車を駐車場に入れて荷物を手に玄関へと入るとうちの親父よりもやや年配の和装の女将が
出迎えてくれた。

「あ、言っとくけど、今日のあたし達は「赤塚夫妻」だから。」
「は?」
「だから、あたしの事も「ハル姉」じゃなくて、「春香」とか「お前」ね。」
「ちょ、」
「あ、すいません、お世話になります赤塚です。」
「遠いところからいらっしゃいませ。早速お部屋にご案内いたしますので。」


73:Sweet Omelette Epilogue 4/10
10/03/26 00:45:00 o67oD0lf
 女将は慣れた身のこなしで俺たちの荷物をひょいと持ち上げるとさっさと奥へと歩き出した。
 ハル姉もそのあとに続き、呆然としていて出遅れた俺はあわてて追いかけた。

「ちょ、ちょっと、ハル」
「は・る・か。」
「えっと……ハルカサン。夫婦ってどう言う事?」
「そのまんまよ。いいじゃん予行演習だと思えば。」
「いや、それにしたってさぁ、俺にだって心の準備って物が。」
「秋生ったら男の癖に往生際悪いわねぇ。」
「あっ、秋生って。」
「秋生はいや? じゃああなた、とかダーリンとか。」
「いや、秋生でいいです。」

 そう言っている間に、女将は旅館の中を通り抜けてしまい、裏庭の中を伸びる渡り廊下を
進んでいく。

「……何処いくの?」
「ふっふーん。今回はちょーっと奮発しちゃった。」
「何が?」
「ほらあれ。」

 ハル姉が指差す先を見ると、渡り廊下の向こう側、庭園の奥に小さな離れが建っていた。
 女将は持っていた鍵で離れの玄関を開けると中へと荷物を運び込む。

「……わ、すげ……」
「さっすが特別室。」

 俺とハル姉は中に入ってそれぞれに声を上げた。
 木造の離れの中は床の間もある十畳ほどの広さの立派な和室で、奥は海側に面した広縁があり、
その外はオーシャンビューの露天風呂になっていた。

「お風呂は源泉かけ流しで24時間何時でもお入りになれますのでご自由にどうぞ。お布団は
 お夕食後に係のものが食器を片付けに参りましたときにご用意いたします。
 ご夕食は何時頃がおよろしいでしょうか?」
「うーん、6時ぐらいでお願いします。」
「かしこまりました。ではそれまでごゆっくり。」

 そう言って女将は一礼して去ろうとして、そして思い出したようにもう一度振り返った。

「あ、そうそう。」
「はい?」
「ここは本館と離れておりますので……夜も少々声が大きくても大丈夫でございますよ。」
「やーだ女将さんったら~」
「おほほほほ。ではごゆっくり~」

 女将は恐るべき速さのすり足で渡り廊下を去っていった。

「な、何言ってんだあの女将さん。」
「あら、若い新婚夫婦が大きな声でよがってもオッケーって事じゃん。」
「いや、そう言うことじゃ……」
「さ、ほら、温泉もいいけど、まず水着に着替えて海に遊びにいこ? 夕食まで時間あるし。」


74:Sweet Omelette Epilogue 5/10
10/03/26 00:48:00 o67oD0lf
                   ◇

 水着に着替えた俺たちは、旅館の前の短い坂道を下って海へと向かった。
 手には敷物とタオルの入ったバッグを持って、おそろいのパーカー姿でビーサンをぺたぺた
言わせながら二人で並んで歩く。

「ここは昔の記憶とそんなに変わって無い気がするな。昔もハル姉と二人で海に向かって
 走ってった様な気がする。」
「そうそう。二人でバスタオルをマントにして海まで走ってったよね~」

 さほどの距離でも無いのであっという間に浜に着く。
 防波堤の階段を下りると延々と白い砂浜が続いていて、海開き前にもかかわらず数組の
家族連れとカップルらしき男女、それに波さえあれば季節お構い無しのサーファーの人影が
ちらほらと見えた。

「さすがにあんまり人はいないね。」
「まあ、海開き前だしね。気温は高いけど、水はまだ結構冷たいのかな。」

 海開きに向けて準備中らしい海の家の横を抜けて適当に砂地にレジャーシートを敷いて陣地を確保。
 波打ち際まで降りてそのまま少し水の中に足を浸した。

「やっぱりちょっと冷たいかな。」
「そう? あたしはこのくらいのほうが良いかな。」

 足で水温を確かめると、ハル姉はシートまで戻ってパーカーを脱ぎ捨てた。
 パーカーの下はいささか面積の心配な白いビキニだった。ハル姉のボリュームのある
プロポーションと相まって、健康的だけどかなり刺激的だ。
 ハル姉の水着姿に見とれていると、ハル姉は膝上の深さまで水に入ったところで振り返った。

「アキ君鼻の下伸びてるよ。」
「えっ。」
「隙ありっ!」

 ハル姉が足を振り上げるとばしゃぁっ! 海の水が舞い上がり俺を直撃した。

「わぷっ、しょっぺ。」
「やらしー目で見てるからだよ。頭冷えた?」
「……」

 俺は無言でパーカーを脱ぎ捨て、海パン一丁で腰の深さまで海にざぶざぶと分け入ると、
右腕を大きく振りかぶった。腕は浅く水面を叩き、ハル姉が足で蹴ったときよりも大量の
水を巻き上げる。
 そしてその海水はニヤニヤ笑っていたハル姉の頭の上に降り注いだ。

 ざっぱーん。

 ハル姉は頭の天辺からずぶ濡れになった。

「おかえし。」
「……アキ君の癖に生意気。」
「先にやったのはハル姉だろ。」
「……上等。」


75:Sweet Omelette Epilogue 6/10
10/03/26 00:51:00 o67oD0lf
 かーん。

 二人の間でゴングがなった。

「とりゃー!」
「なんの!」
「うりゃうりゃ!」
「こなくそー!」
「これでも食らえ!」
「なんのこれしき!」
  :
  :
  :

 そして数分後。

「はぁ、はぁ、ふっ、なかなか、やるじゃない。」
「ふう、ふう、はぁ、ハル姉、こそっ。」

 お互い、両腕を闇雲に動かし、水を巻き上げて相手に浴びせるという力任せかつなんのひねりも
無い方法でぶつかり合った結果、お互い腕の筋肉が馬鹿になりかけたところでドローと相成った。
 当然二人とも頭からずぶ濡れ。

 二人とも海から上がってレジャーシートの上にばたりと倒れこむ。

「つーかーれーたー」
「同じく。」
「やっぱりまだちょっと水冷たいねー」

 陽の光の暖かさが冷えて疲れた身体に染みた。
 ハル姉はというとバッグを弄ってサンオイルを取り出し、手にとって身体にぺたぺたと
塗りつけている。

「アキ君も塗っとかないと、あとで痛いよ。」
「ハル姉が終わってから塗るよ。」

 日向ぼっこしながらハル姉がサンオイルを塗るのを眺める。
 ハル姉はまず両腕、そして両足に塗ってから首筋、そして鎖骨の辺り、ブラの中に指先を
入れながら胸の辺り、そしておなかに塗りつけていた。オイルでテカっている身体が妙にエロい。
 ハル姉は身体に塗り終わってうつぶせに寝そべると俺に向かってサンオイルを差し出した。

「背中塗って。」
「はいはい。」

 ハル姉は寝そべったまま髪を横によけてうなじを露出させた。
 俺はサンオイルを手にとって伸ばすと、うなじの辺りに塗りつける。

「……うん。」

 そしてブラの紐を解くと肩甲骨、背中からウエストにかけて手を滑らせる。

「ひゃうっ。」

 背中にオイルを擦り込み終わると、ウエストからお尻の上部、水着の際まで丹念にオイルを
塗りつけた。


76:Sweet Omelette Epilogue 7/10
10/03/26 00:54:00 o67oD0lf
「ひゃ……アキ君手つきがやらしい。」
「ハル姉が勝手にそう思ってるだけだろ。」

 まあ、ハル姉の背中の肌の感触と反応を楽しんでは居たんだけど……

「そっかな? じゃあ、今度はあたしが塗ったげる。」
「お願い。」

 俺がうつぶせに寝そべると、ハル姉が俺の腰の上に跨ったのを感じた。
 そしてぬるぬると背中の上を手が滑っていく……結構くすぐったいなこれ。

「ふふーん……覚悟!」

 いきなりハル姉の指先が俺の脇の辺りに伸びてくすぐり始めた。

「ぶぶっ、は、や、やめろって、は、ハル姉。」
「うりうりうり、どうだ、参ったか。」
「ま、まいった、参ったからやめてwwww」
「じゃぁ、さっきのはセクハラだったと素直に告白しちゃいなさいっ!」
「ち、ちがっ、ちがうって、そんなやましい気分じゃ、」
「まだシラを切るか、うりうりうり!」
「ぶわっはっはっ! わ、わかりましたっ! ちょっとエッチな気持ちでしたっ!」
「うん、よろしぃ。」
「ぐはっ、はっし、死ぬかと思った……」

 ハル姉が腰の上からどいてやっとくすぐりの脅威から解放された。
 俺はしばらく呼吸を整えてから体の前半分にオイルを塗って、それから二人でしばらく
甲羅干しにいそしんだ。

 白い砂浜に広げられたレジャーシートの上に油でテカった干物が二つ。
 ざざーん、ざざーんという波の音と遠くからかすかに聞こえる子供のはしゃぐ声だけが
BGMで、夏本番に向けて本気出しつつある日の光がじりじりと肌を焦がす。

「んー、たまにこうやって外でのんびりするのもいーね。」
「……インドアでいつもだらだらしてるからね。」

 ぎゅー
 ハル姉の細い指先がラジオペンチと化して俺のわき腹をつねり上げた。

「いでででで!」
「引きこもり言うな。」
「だって……休みの日は俺が叩き起こさないとずっと寝てるじゃん。」
「……ぐう。」
「寝たふりすんな。」

 メリハリの無いだらだらとした会話。でもそれがいい。
 ハル姉とは今までもこうだったし、関係が進んだこれからもこうでありたいと思う。

                   ◇

 宿の夕食は期待に違わず地物の新鮮な海の幸を使ったものでとても旨かった。
 ハル姉もお櫃が空になるまでがっついていたくらいだ。

 で、先ほど仲居さんが後片付けと布団の用意をしてくれたので、これから朝までははハル姉と
二人きりの時間。


77:Sweet Omelette Epilogue 8/10
10/03/26 00:57:00 o67oD0lf
 俺は露天風呂に浸かっていた。
 せいぜい大人が3~4人程度浸かれるほどの小さな檜の湯船だが、個室の露天風呂としては
贅沢な広さだし、何よりロケーションがそれを補って余りある。
 離れは旅館のある高台の海側の崖っぷち近くに建っていて、露天風呂の柵の向こうは
見渡す限りの海なのだから、眺めに関しては文句のつけようがない。
 月明かりに浮かび上がった海と夜空にぽっかりと満月が浮かんで、なんとも言えない風情を
醸し出していた。

「アキ君お待たせ。」

 振り向くと、髪を上げてまとめたハル姉が部屋から姿を現したところだった。
 広縁で浴衣を脱いで椅子にかけると、湯船へと入ってきた。
 俺の後ろから右側に入ってきてうーんと伸びをする。

「いいお湯~」
「うん。眺めもいいし。明日は部屋と温泉で過ごすのも悪く無いかもな。」

 今回は2泊の予定なので、明日は丸々遊べる予定なのだ。

「海で遊ぶのは?」
「そっちも捨てがたいな。近所のお土産屋さん見に行ったりとか。」
「ん~、でも温泉入りながら二人でいちゃいちゃでもいいかな。」

 そう言いながら、ハル姉は俺の肩に頭を預けてきた。

「別にいちゃつくのはハル姉のマンションでも出来るじゃん。」
「ロケーションが大事なのよぅ。いつもと違う場所だと新鮮でしょ?」
「そう言うもんかねぇ。」
「そう言うものよ。だからさぁ……ここでしちゃおうか。」

 いつの間にかハル姉の手が俺の股間に伸びていた。

「いや、それはあとで布団の上でいいじゃん。」
「だから、ロケーションが大事なの。もうスイッチ入っちゃったし。」

 ハル姉は立ち上がるとざぶざぶと湯船の中を移動して俺の目の前に立った。
 ハル姉の「女の子の部分」が目の前にある……

「ええと、春香サン。」
「なに?」
「その……おけけはどうしたんでしょうか?」

 元々ハル姉は濃いほうではなかったけど、今目の前にあるそれはつるんつるんだった。

「ああ、剃っちゃった。」
「剃ったぁ?」
「だって、あの水着結構ラインがきわどいしはみ出したら恥ずかしいから、昨日の夜剃っちゃったの。
 それにつるんつるんの方がアキ君が興奮しそうだしさ。」
「いや、勝手に人の性癖を捏造しないで。」
「じゃぁ嫌い?」
「いや、まあ、これはこれで……悪く無い気もする……かな?」
「じゃあ問題なし。ふふーん。」


78:Sweet Omelette Epilogue 9/10
10/03/26 01:00:00 o67oD0lf
 ハル姉は湯船に浸かったままの俺の足をまたいで腰を下ろした。
 俺の肩に手をかけて顔を寄せると唇を重ね、舌を絡めてくる。
 その間、ハル姉は腰を使ってお尻で俺のモノに刺激を加えてきた。それに反応してすぐに
硬く大きく膨らんで、先端がハル姉の入り口のあたりを擦る。

「ゴムつけて無いんだけど。」
「この間からピル飲んでるから、生で中出しでも全然大丈夫。ゴム付けてると気持ちよくないし。
 だから気にせずいっぱいどばどば出しちゃってね。」

 この間、付き合い始めて初めての生理が大幅に遅れて妊娠騒動に発展し、産婦人科で
診察してもらって以来避妊ピルを処方してもらっている。
 あの時は俺も一緒に病院に付き合わされたっけ……
 だからまあ、避妊の心配は要らないんだけど、慎みとか恥じらいって大事だと思うんですよ
春香サン。女性が自分で生で中出しどばどばとか言っちゃうのはどうかと思うんだ。

 そんなことを頭の中でつらつら思っている間に、ハル姉は俺に抱きつきながら腰を動かして
位置を微調整するとそのまま腰を落としてつるりと俺のを飲み込んだ。

「あん……」
「うわっ、もう中が動いてる……」
「だからぁ、スイッチ入ってるって言ったでしょ……」

 鼻に掛かった声でそう言って笑いながら、ハル姉は腰をくねらせて抽迭を開始した。

                   ◇

 ──10分後

 部屋の中でだらしない浴衣姿のままで死体のように転がる男女……もとい、俺とハル姉の
姿があった。

「……危うく溺死するところだった。」

 温泉に浸かったままでおっぱじめてしまった俺たちはいつの間にかのぼせてしまい、
湯船の中で倒れかけてほうほうの体で這い出したのだった。
 一歩間違えば合体したまま湯船で溺れ死んで二人仲良くあの世行きだったかもしれない。

「温泉とか風呂に浸かったままやるのは止めよう。死ぬから。」
「そだね……」

 ばったり倒れたままハル姉が答えた。

 BGMは波の音と虫の声。
 寝転がったまま外を見ると、先ほどと変わらず満月が俺たちを見下ろしていた。

「綺麗だね。」
「うん。」

 いつの間にか俺の横に俺と同じように仰向けのハル姉が並んでいて、俺と同じように逆さの
夜空を見上げていた。

「将来さぁ。」
「うん」
「結婚して、子供が出来たらまた来たいね。」
「そうだな。」


79:Sweet Omelette Epilogue 10/10
10/03/26 01:03:00 o67oD0lf
 広縁に置いたタオル掛けに干してあった水着をなんと無しに見た。
 俺の海パンとハル姉のビキニが仲良く風に揺れている。

「あたしさ、子供は二人欲しいのよね。」
「二人?」
「夏と冬にあわせて生んで、家族4人で春夏秋冬ってね。」
「……洒落に身体張るのかよ。」
「人生大事なとこだけマジなら良いの。あとは伊達と酔狂でおっけー」
「いやいや。」
「と、言うわけで~」

 仰向けの俺の身体の上にハル姉が覆い被さった。

「れっつ子作り~」
「さっきピル飲んでるって言ってたじゃん。」
「じゃあ、れっつ子作りの練習~」
「……」
「だって、さっきイク前に中断しちゃったんだもん。アキ君だって寸止めでしょ。」
「まあね……」
「男の癖に淡白だぞ~ 可愛い彼女がおねだりしてるんだから、もっとケダモノさんになって
 くれないと。」
「りょーかい。」

 今日の夜もまた長くなりそうだ。
 でもまあ、今日は程ほどにして、明日はまた二人で遊びに行くためにぐっすり眠らないとな。

                   ◇

 その夜、俺は夢を見た。

 真新しい麦藁帽子を被って今と変わらない笑顔で笑うハル姉とちょっと大人になった俺。
 そして二人の間には小さな男の子と女の子。4人で手を繋いで海の見える坂道を下っていく後姿。

 寝る前にあんな話を聞いたせいかなと思って、それをハル姉に話したら飛び切りの笑顔で俺に
宣言した。

「それは二人でがんばって絶対に実現させる未来なんだからね。さあ、覚悟はいい?」

 何てハル姉らしい言葉だろう、と思った。
 ……多分、これから先も俺はハル姉に振り回されることになるんだろう、と思う。
 まあ、望むところだけどね。


80:名無しさん@ピンキー
10/03/26 01:04:00 o67oD0lf
以上です

これにてハル姉とアキ君のお話は終わりです
次のネタは既に考えてあるので、次回はまったく別のお話で参上します

ではまた

81:名無しさん@ピンキー
10/03/26 01:11:45 CIxT54M+
お疲れさま。
シリーズ通して面白かったにょ。
年上属性のある俺には特にツボだった。

82:名無しさん@ピンキー
10/03/26 01:16:44 +5TtH2O9
GJ!!
そして、お疲れさまでした!
面白かったー。

次回も既に、ですか!
楽しみに待ってます、全裸で。

83:名無しさん@ピンキー
10/03/26 03:34:04 EFeJcS4a
>>69-80
パイパンキタコレ萌えました


>>66
焦ってヘタレなのに押し倒してレイプを企てる男が萌える

84:名無しさん@ピンキー
10/03/27 15:13:02 PflDoYJq
>>80
GJ!
今回はエロ成分は少なめだったけど、2人がすごい仲良しで楽しめました~

次回作も楽しみにしています

85:名無しさん@ピンキー
10/03/28 00:44:39 pMD8A2/u
従姉妹っていいよな

86:名無しさん@ピンキー
10/03/28 06:09:10 aasBmR53
個人的には再従兄弟位の距離感も捨てがたい

87:名無しさん@ピンキー
10/03/28 06:42:10 zKYqEzwI
従兄妹

個人的にこの字面が一番好きだ
従姉弟も捨て難いが

88:名無しさん@ピンキー
10/03/28 18:34:24 wrt8Ben1
イタコ。

89:名無しさん@ピンキー
10/03/28 21:47:11 p3VircEu
口寄せしたら淫乱女の霊で体が疼いて収まらなくなり
仕方なく幼馴染の主人公に何とかして欲しいと頼むんですね分かります

90:名無しさん@ピンキー
10/03/28 21:52:19 p3VircEu
あ、盛りのついた動物霊でもいいや

91:名無しさん@ピンキー
10/03/29 01:55:16 3Jgs5dzu
幼馴染男を想ってオナニーしてるとこを幼馴染男に見つかり
開き直って妖艶な表情で迫る幼馴染女とか萌えるね
こんなに淫乱でだらしない女だって知って軽蔑した?って言いながら迫るの

92:名無しさん@ピンキー
10/03/29 03:53:14 nQLKW45R
No Thank You

93:名無しさん@ピンキー
10/03/29 11:26:00 utF/jFpl
>>91
わかるわかる

94:名無しさん@ピンキー
10/03/30 18:37:56 ikyY0IF4
そのまま足コキされたら俺はもう……

甘~くエッチに過ごす方法でお医者さんゴッコしてくる

95:名無しさん@ピンキー
10/03/30 19:44:51 w/GYtA9O
ここは一旦拒絶してお互いの関係が超冷え込んだ後に男の方から復旧を図るのが定石であろう

96:名無しさん@ピンキー
10/03/30 20:42:55 SKKs0F3m
>>95
>>91の展開で男に拒絶されたら引きこもり状態になるか
自棄になって躁状態になるかって感じだろうな

97:名無しさん@ピンキー
10/03/30 21:46:11 oXTzE+OW
妖艶な表情で迫っておきながら、
男が「……正直ちょっと引いた」とか言った途端に泣き顔になるのがよい

98:名無しさん@ピンキー
10/03/30 22:07:39 c2Rn2/UY
>>95-97
女涙目w
オナニー見られた挙げ句痴女みたいに迫って引かれて拒まれるとか

99:名無しさん@ピンキー
10/03/30 23:03:03 7iCOyXPE
けど生で迫られてちょっと腰の引けた男も自分の部屋に帰って思い返して
「失敗した~~~~据え膳~~~~俺のバカ~~~」
とか言って思い出しオナニーを・・・

100:名無しさん@ピンキー
10/03/30 23:32:33 SKKs0F3m
>>99
女にそこまでさせといて帰ってオナニーとか酷いw

101:名無しさん@ピンキー
10/03/31 02:01:25 7if+UFFa
引きこもりニートの幼馴染がツボだ
部屋からほとんど出ないけど、男が構いまくるから幼馴染的関係はあるみたいな感じ
箱入りお嬢様とは微妙に違う

102:名無しさん@ピンキー
10/03/31 02:06:13 wYsYctxz
オタ夏みたいだ

103:名無しさん@ピンキー
10/03/31 02:52:01 9K6ydeHU
>>101
箱入りっていうか箱に逃げてるお嬢ちゃんねw
確かに萌える

104:名無しさん@ピンキー
10/03/31 02:54:31 EybKVKKV
女の方はろくに手入れもしないロングボサボサなのは確定的に明らか
そこで男の方が定期的に梳いてやるわけだが女の方はそれが目的で手入れしないというのも定番

105:名無しさん@ピンキー
10/03/31 07:11:29 gRIkJcRW
お風呂入れてやるのも定番、性的な手段を使って更正させてやるのも定番ですねわかります。

106:名無しさん@ピンキー
10/03/31 18:25:56 OXL0qQEp
風呂にまで入れてやってるのに必死に性的ないたずらをするのを我慢する男も良い

107:名無しさん@ピンキー
10/03/31 22:23:43 YizMtJzV
俺の幼馴染はすんげー我儘だ。見た目はすごくかわいいのにえらい我儘だ。
それも俺にだけむちゃくちゃ理不尽に我儘だ。

幼稚園の時はお気に入りだったおもちゃを取り上げられた。
しかも返してくれと懇願したら数日後にめちゃめちゃに壊されて返されてちょっとした心の傷になった。

小学生の時は給食に出た好物の揚げパンをほとんどとられていた
しかも代わりに俺の大嫌いな人参を山盛りよこしやがって、今でも人参が好きに慣れない。

中学生の時は宿題を忘れたからノートを貸せと言われて、拒否したのに取られた。
そうしたらノートを写すどころか自分の名前に書き換えて提出しやがり、俺は立たされて酷い恥をかいた。

高校になっても相変わらず我儘で、ある日腹に据えかねて言ってやった。
お前みたいに我儘な性格ブスなんて大嫌いだよ、ってな。
そうしたら、俺に対してはわがまま放題タカピー女のアイツがぼろぼろ泣き出しやがった。
あまりにワンワン泣くんで、周りから悪者扱いされてひどく居心地が悪かった。
それに……あいつが泣く顔を見るのは、思ったより気持ち良くなかった。
だから謝ったんだ。

ごめん。
……絶対許さないから。
じゃあどうすれば許してくれる?
……一生あたしの我儘聞いてくれたら、考えたげる。

そして、大人になった今もあいつはわがまま女だ。
俺の気持ちなんてお構いなしに、好きなときにキスしてくるし、抱きついてくるし、疲れてたってベッドで甘えてくるんだ。
さて、今晩は何度おねだりされるのかな。
そう思いながら、俺は二人の名前の表札のかかった家のチャイムを鳴らした。
ただいま奥さん。

108:名無しさん@ピンキー
10/03/31 22:24:35 YizMtJzV
電波を受信して即興で書いた。


109:名無しさん@ピンキー
10/04/01 00:17:31 p2Wx5geQ
GJだぜ

甘いわがままならいつまでも続いてほしいのぅ

110:名無しさん@ピンキー
10/04/01 11:51:16 9Tl2WBlm
ふむむ
GJ

111:名無しさん@ピンキー
10/04/01 12:58:56 rB/8C5mK
>初めてのチューは俺、初めてのお風呂は俺
>初めてのディープキスは同級生(女)、初めての洗いッ子は同級生(女)
>初めての逝きは同級生(女)、処女はバイブ、初中出しは俺

>微妙(´ヘ`;)

確かに微妙だなw
で、元カノ(?)とはまだ続いてるのか?

112:名無しさん@ピンキー
10/04/01 12:59:59 rB/8C5mK
ゴメン・・・(´ヘ`;)

113:名無しさん@ピンキー
10/04/01 13:31:24 I/mqFuOK
>>111の事実を前に嫉妬心全開の幼馴染男が女を攻め立てまくった後に涙目で自己嫌悪ってところまで妄想した
最後の初中出しはその時の産物

114:名無しさん@ピンキー
10/04/01 14:17:23 D8TdQEZU
tes

115:名無しさん@ピンキー
10/04/01 22:36:40 9Tl2WBlm
依存系幼なじみがいてもいいと、ふと思った

116:名無しさん@ピンキー
10/04/01 23:01:02 empROZL/
>>115
むしろ基本

117:名無しさん@ピンキー
10/04/02 00:39:16 poZMy9SO
>>115
依存系姉と自立系妹の幼馴染姉妹を妄想した

118:名無しさん@ピンキー
10/04/02 01:23:03 xpPNyMBg
>>117
お前らはどっちだ? 依存系姉か自立系妹。
俺は丼で一杯頼むよ

119:名無しさん@ピンキー
10/04/02 02:03:51 uwD28u4f
丼はどっちかが幸せになれないからいやだ

120:名無しさん@ピンキー
10/04/02 02:08:36 iX5gwMXh
両方を幸せにできる大きさの器を持つんだよ

121:名無しさん@ピンキー
10/04/02 03:51:53 fgYqRq5b
それなら依存系の年下妹系幼馴染で

122:名無しさん@ピンキー
10/04/02 04:09:28 g1D9q+0c
mixiでマイミク向けに途中まで作ったの投下
「こんばんわー」
そーっと窓を開け部屋に入り込む。
「いい寝顔してるねー、ハァハァ」
寝ている彼女を覗き込む。
「今日も涼子姉の寝顔を見に来ちゃったぜ!☆ 」
やっている事は只の夜這いだが。
「さあて、ハァハァ。今日の姉ちゃんの下着はっと」
俺は布団に潜り込み姉の下着を凝視する。
「ッ……! こ、これは!」
「し、白ニーソに、縞パンだってー!」
目の前に広がる銀世界に俺は興奮を隠せない。(そもそも隠せる人間ではない。)
「そーっと、そーっと」
顔を秘部に近づけると。
ゲシッゲシッ!
布団から放り出される。
「イテテ、姉ちゃん起きてんの?」
「だって……」
涼子姉は恥ずかしそうに何か言おうとしている。
「俺なんか悪い事したかな?」
もちろん悪い事ばかりなんだけど(笑)
「キスもしないで…… 恵ちゃん盛んすぎだよぅ……」
うはwww忘れてたwwww
「ご、ごめん。気をとりなおっ、んぶっ!」
んちゅ、れろん、ちゅるちゅちゅれろんちゅ。
「ぷは、いきなり涼子姉がキスしてくるなんて!?
あの大人しいチビロリ巨乳の涼子姉が!」
「だって……いつも……恵ちゃんにばかり……やられてるんだもん……
それに……150cmあるからチビでもないし、ロリじゃないし……む、胸だってバスト90しかないもん」
「そ、そんな風に思ってたんだ……」
「そうだよ、だからチビロリ巨乳でもないんだよ……」
「いや、150って実は149.6cmで小さいし、未だに身分証無しでお酒買えないじゃん。胸だってHカップある癖に」
「……五月蝿い、父さん起きちゃう……」
目に入れても痛くないと豪語する涼子姉の父に見つかったら何されるか……



123:名無しさん@ピンキー
10/04/02 04:12:28 g1D9q+0c
「分かったよ……って、何」
涼子姉は、俺の股間を真探り、ジャイアンを狭苦しいライブハウスから解き放つ。
「もう……こんなに……大きい……ポッ」
「そりゃあ、涼子姉にキスされたら大きくなるよっう!」
彼処に激流が走る。
シュッシュッシュッ。
「……どう?……気持ち良い?」
「あ、んん。ニ、ニーソ。白ニーソ気持ちイイです!」
「……足コキ……自体は……どうでもいいの?」
シュッシュッ。
「あふぅ!あ、足コキ良いです!涼子姉の小さい足最高です!」
ちなみに彼女の靴は22.5cm。お子ちゃまサイズ。
「そう……んちゅっちゅ」
「あぅあっぁあ」
「ちゅ、本当……恵ちゃん女の子……みたい……」
どんどんピストンを早めてくる。
やばい、気持ちよすぎる……
シュッシュッ。
「き、きもぢいい゛」
「……あんまり喘ぐと……父さん起きちゃうよ……いいのかな?」
そ、それは……
シュッシュッ。
「んん、ん、んぁっはあ」
「……びくびくしてきたよ……恵ちゃん……」
シュッシュッ。
「んん、んあぁ、んんふ、んぁぁああん」
ジャイアンのハウリングが響き渡る。
ビュッドビュッドビュッビュビュ。
「……こんなに汚して」
「ご、ごめん涼子姉……気持ちよかった……こうゆうのもいいかも」
「そう……じゃあ、今度は……私にも……して?」
涼子姉がM字に綺麗な足を広げ、俺を花の蜜へ誘う。
「はい!」
俺は襲いかかるように縞パンを脱がす。
忘れていたが、涼子姉の上半身は俺があげた白のYシャツだけ。
そちらも胸のボタンを外す。
「頂きます」
「……どうぞ……お上がりなさい、んぅん、あ、あんぅあぇん!」
下と左手で豊満な胸を貪り、右手で蜜をかき集める。
ぢゅるじゅちゅちゅ、じゅるり、ちゅぢゅるぅ。
「ん! んん! 恵ちゃん!恵ちゃぁんああぁぁあんんん!」
それにしても大きい。
吸い心地最高!これで育つ赤ん坊がうらやま(ry。
ちゅちゅるぢゅぢゅるじゅちゅちゅ、じゅるり、ちゅぢゅるぅ。
にゅぽにゅぽ。


124:名無しさん@ピンキー
10/04/02 04:13:34 g1D9q+0c
「ぷは。満開の桜吹雪にダーイブ!」
俺は、舌を使い丹念に愛撫する。
れろれろん、ちゅ、れろ、ちゅちゅぢゅじゅる、れろん、ちゅれろれろれろ。
「恵ちゃぁああん、そ、んぁ、そこん、良いよ……」
「ちゅじゅる、ほほー?」
ちゅぢゅじゅうううううううう。
「っぁああぁあぁああん、い、いい!」
「じゅる、じゅちゅぢゅ、りょうはーい」
クリちゃんに根元を吸い上げ、息を少し下へ吐く。
ちゅじゅぢゅるううるうるう、ぷは、れろれろれろ。じゅちゅるうるれろれろ、ぢゅちゅるる、ぷはぁっ。
「んあぁぁああぁあん、あ、んぁ、んあぁん、あぁん」
ぢゅるうぢゅるぅ、ぷは、れろれろれろ。じゅちゅるぅるれろれろ、ぢゅちゅるる、ぷはぁっ。
ん? 大分濡れてるぞ。
「いぐうぅぅうぅうういくくううう!!」
ップシャーー!
顔に思いっきりスプラッシュを浴びてしまった。
「目がー目がーっ!」
とてつもなく痛いので転がる。とりあえず転がる。
タオルケットどこよ!
コツン。
「目が目がー」
ティッシュ箱らしき物に当たったので真探り目に当てる。
「目が……目がぁ……」
大丈夫かな。
「涼子姉酷いよ!行く時は言ってくれ!」
涼子姉の方を見るといまだにM字で呆けている。
「そんなに気持ちよかったのか、俺のクンニ?」
「んん、ん……気持ち……良すぎ……」
やっと戻ってきたみたいだ。


125:名無しさん@ピンキー
10/04/02 04:17:09 g1D9q+0c
ここまで
スレチというか需要無ければ言ってくれ

126:名無しさん@ピンキー
10/04/02 06:10:02 0vd5R3PL
>>125
つ、続きは!!

127:名無しさん@ピンキー
10/04/02 10:43:20 JnqJNsiX
ここまできて需要がないわけがない

128:名無しさん@ピンキー
10/04/02 11:37:56 cGWu7EH2
人はそれを
蛇の生殺しという

129:名無しさん@ピンキー
10/04/02 13:00:34 6suey+aD
なんか厨房くせえ……

130:名無しさん@ピンキー
10/04/02 13:24:23 SaWfg14O
mixiって時点で馴れ合い臭全開

131:名無しさん@ピンキー
10/04/02 15:54:42 g1D9q+0c
へいへい投下
俺のジャイアンは、今にも歌い出したいようで、熱く膨らんでいる。
「涼子姉、ごめん!」
今か今かと暴れだすジャイアンをそのまま対面座位で挿入し、涼子姉の花弁を揺るがす。
ズボボッ! ジュポジュポッ! パンッパンパパン。
「や……ぁん、まは、ぁあっぁ……いっひゃうよ!」
「ハァ、ァ、何度でもハァゥ、フゥ、いかせて、あげるよ! ハァハァ」
「んぁっっぁぁあぁん、恵ちゃん、あぁっ、らめぇえ゛、あっ、あんぁ、あぁん」
不協和音が織り成すジャイアンリサイタル。ハウリングに共鳴し、涼子姉の艶やかな喘ぎが響いていく。
パンパパパンパーン! パーンパパパーン!(俺はジャイアン、ガキ大将)
ジュボッ、ジュボ! ズボジュボヂュボボヂュ!
「ハァッ、ハァァ! 涼子姉……中が熱くて、ハアッハァ、凄く濡れてるよ!」
こんなに熱々まんこだと、オナホなんて冷たすぎ抜けなくなるわ。
パンパン! パパンパン! パン。
ジュボボヂュビビズボ!
「涼子姉! ハァハァ、おねだりして」
パンパン! パパンパン! パンパンパパパンパーン!
ジュボボヂュビビズボ! ズボジュボヂュボボヂュ!
「ぁぁあんっ、恵ちゃん! ぁぁう、も゛っどぉ、だぐさん……ぁっ、んっっ、おまんご……じでえぇぇ!」
「何を、ハァハア。おまんこ、ハアァハァ! すれば良いのかなっ!」
意地悪ついでに、言おうとするタイミングで腰を動かす。
パンッ!パン、パパンパンパン!
「ぁぁあ、恵ちゃんのっ! ァアッァアアン、幼馴染チンポを! おまんごに、ァアッ、いっぱいくだひゃい」
エロッ。
「お望みの物をもっとくれてやるっ!」
パンパパパンパーン! パーンパパパーン! パンパンパパパパ!
ジュボボヂュビビズボ! ズボジュボヂュボボヂュ! 
ジュボジュボボ! ズボジュボジュビ、ジュボヂュズボジュ!
「げぃぢゃあん、しゅごいぃぃい゛!」
ん、そろそろやばい……
「ハァァハァ! それそれ!」
カリで子宮を突きまくる。
パンパンパパパパ! パパパンパンパパパパン!
ジュボジュボボ、ズボジュボジュビ、ジュボヂュズボジュ!
「あんぁあぁあぁん! ぁぁあぁんっ! らめ゛えぇぇえ゛ぇ! い゛っぢゃああううぅぅう!」
「はぁぁぁ! このエロリ巨乳の涼子姉め! しっかり孕ませてやるうう! 出る!」
ドビュビュビュッ! ビュビュ! ビュンビュビュンドビュン!
ビクッビクンビクッ! ビクビクビクッ!
ドンッ!ドンッ!
「へッ!」(ハモリ)
「おんどりゃ、恵介ー! まーた、わしの大事な大事な涼子に! 夜這いなんぞしよりおって!」
「安心して寝られんだろが! この野郎! 喘ぎが下に聞こえてくるぞ、ボケ!」
廊下から雷おじさんばりの稲妻が轟いて来る。
「……父さんの……バカたれーーーー!!」
いったばかりなのに、涼子姉が廊下に叫ぶ。
「父さんだって……昔、母さんに夜這いかけた言うとったろー!」
そうだったんだ……
俺……
もっと早く夜這いしとけば……
もっとキツキツな本格ロリまんこを堪能できたのにっ!!


終わり





132:名無しさん@ピンキー
10/04/02 16:00:58 g1D9q+0c
>>129
浪人生だよ。
悪かったな稚拙で……
出来れば、ここをこうしてくれとか具体的なレスを頼むよ。
今後のSS作りで注意するから
>>130
馴れ合いが作品に影響するか?
とりあえずもっとエロパロ投下していこうぜ
エロパロ板全体のクオリティUPに繋がるだろ?

修行修行

133:名無しさん@ピンキー
10/04/02 16:05:57 iX5gwMXh
僕はそっとNGに指定した

134:変態だから紳士なんだよ ◆7CEtd9Z0UI
10/04/02 16:08:20 g1D9q+0c
トリ付けとく
もうすぐバイトだ

とりあえず批判してくれ
他人からの見解の方が重要だからな


135:名無しさん@ピンキー
10/04/02 16:38:53 RJ0qlxWd
VIPでやれ

136:名無しさん@ピンキー
10/04/02 17:05:07 JnqJNsiX
まあいいんじゃないの?

……浪人生だという店を除けば

137:名無しさん@ピンキー
10/04/02 19:04:41 I/8DAy8O
>>135
VIPとは?
誘導してくれたら助かる

138:名無しさん@ピンキー
10/04/02 21:11:26 Z3ThrC5E
ggr

139:名無しさん@ピンキー
10/04/02 21:32:38 ndNSZKDe
>>134
擬音が多すぎる気がするから量を減らして、その分どんなことをしてるのかの
描写を増やしたら丁度良さそう

140:名無しさん@ピンキー
10/04/03 07:32:01 sJaA7zMK
>>139
何様?文句あるなら読むな

141:名無しさん@ピンキー
10/04/03 11:27:49 TMtOU52v
本人が意見聞きたいと言ってるのに外野が文句言うなとはこれ如何に?

142:名無しさん@ピンキー
10/04/03 11:50:55 0/6lZxnl
これが狙いでした
意図してなくてもこういうことになるかもと予見出来ない精神的18歳未満の馴れ合い厨が沸いた結果がこれ

143:変態だから紳士なんだよ ◆7CEtd9Z0UI
10/04/04 02:48:22 m7E/sOj9
てす
規制でケータイから
>>139
サンクス
参考にする
>>140
もちつけ
>>142
偉そうな事言ってるが、ここはエロパロ板だぞ?
とちくるったこと言う間があったら幼なじみの話をしようぜ

幼なじみが寝とられ、それを取り戻すシチュ最高です

144:名無しさん@ピンキー
10/04/04 03:09:37 ui79KsYK
NTRは勘弁…

145:名無しさん@ピンキー
10/04/04 03:22:57 xfy+ulob
NG余裕でした

146:名無しさん@ピンキー
10/04/04 04:22:02 hwQ66X25
幼馴染みのベッドにある抱きまくらは、俺と同じ名前らしい

ってシチュはどうだろう?

147:名無しさん@ピンキー
10/04/04 07:15:13 yB2s545I
カレーやっと来たな

148:名無しさん@ピンキー
10/04/04 14:01:30 UApdBQCw
>>146
文字通り抱き枕に幼馴染を寝取られたんですねわかります

149:名無しさん@ピンキー
10/04/04 21:13:28 M0whZxes
なんか変なコテに荒らされてるな

150:名無しさん@ピンキー
10/04/05 01:32:09 wP1uTUee
NG余裕でした。

151:名無しさん@ピンキー
10/04/05 12:32:01 688i7syN
正直荒らしだと思ったわw

152:名無しさん@ピンキー
10/04/06 01:45:49 GEm/kOnq
随分前にもNTRが是か非かで盛り上がったことがあったような
今宵の~だっけか、あれは事前に幼なじみなシーンが満載だったから
勘弁とかいうんじゃなくて困惑した記憶があるw

153:名無しさん@ピンキー
10/04/06 07:33:40 WZQheRfM
NTRは専用スレでいいんだよ
藍蘭島みたいに本スレには誘導だけ張るってのが一番波風がたたない

154:名無しさん@ピンキー
10/04/06 23:02:32 Z08rfVcT
ところで質問なんだけど
ここのひとの考える幼馴染の境界線ってどの辺?
生まれた時からor幼児の頃からor幼稚園入園の頃からor小学校入学からの付き合い

今書いてるやつで出てくるヒロインの一人を腐れ縁にするか幼馴染に入れるかで迷ってる

155:名無しさん@ピンキー
10/04/07 00:15:11 OiK4h/HK
ふうむ
物心つくまえから親交があれば「幼なじみ」としていいんじゃない?
個人的には幼稚園より前から親交があれば文句なしだが、小学校低学年からの親交でもセーフな感じだ

156:名無しさん@ピンキー
10/04/07 00:24:13 LKBmQ/I8
>>154
小学校3~4年位からずっと仲良いとかならギリ大丈夫かと

157:名無しさん@ピンキー
10/04/07 00:59:32 kNhe9eJE
「疾走れ、撃て!」でも俺はあり

158:名無しさん@ピンキー
10/04/07 01:30:05 +J8LMewU
>>155ー156

参考にする

159:名無しさん@ピンキー
10/04/07 02:32:05 zUxwJRxU
夫婦になってからも夫に甘える幼なじみ妻っていいよね。
そんでいつも娘に呆れられちゃうようなね。そんな奥さま。

160:名無しさん@ピンキー
10/04/07 07:46:25 LKBmQ/I8
子供の頃は気弱な妹系幼馴染で涙目になりながら後の夫の後を金魚のふんみたいに追いかけてた奥様か
で夫には苛められがちながらも甘えまくりなもんだから娘にイチャつくなら外でやれってブチ切れられるのか

161:名無しさん@ピンキー
10/04/07 07:58:39 +J8LMewU
でも娘は娘で幼馴染の男の子と仲が良くって
お父さんは心配症

162:名無しさん@ピンキー
10/04/07 13:11:07 7/73SpaB
10歳の姪がいるんだが、赤子の頃から仲良しだった近所の男の子(1つ上)と最近疎遠になったらしい
理由を聞けばリトルリーグが忙しいとか姪の習い事や交友関係の変化やら、色々あるらしいのだが、どうも話をしたり帰り道に
一緒にいただけで男の子の友達が茶化していくのが原因っぽい
このままなのか…それともそれなりの年齢になれば…いずれにせよもったいなくて目が離せぬw

163:名無しさん@ピンキー
10/04/07 17:29:29 LKBmQ/I8
>>162
そのオトコノコはどこのエロゲの主人公様ですか?w

164:名無しさん@ピンキー
10/04/07 19:26:48 xJuI4AeP
>>162
そこはお前、叔父の……というよりはこのスレ住人の役目としてきちんと仲を取り持ってやらんといかんだろう。
勿論、仲良くしろと強弁したりなにか直接動くんじゃなくて、あくまでもやんわりと、諭すような方向で。

165:名無しさん@ピンキー
10/04/09 22:17:58 SBKM3O7i
同級ではなく年上なあたりもポイント高し

166:名無しさん@ピンキー
10/04/11 17:44:08 77DcsXOg
んだんだ

167:名無しさん@ピンキー
10/04/13 18:55:53 dXl5NSyH
猫属性幼馴染みと犬属性幼馴染みに懐かれて困りたい

168:名無しさん@ピンキー
10/04/13 19:57:29 O0FYgNsB
修羅場になりそうだな

169:名無しさん@ピンキー
10/04/13 22:10:38 OFE9d8mQ
猫属性は妹キャラ、犬属性は姉キャラ、異論はみとめる

のんびりした年上幼馴染にめっ!ってしかられたい
年齢は一緒だけど何ヶ月か私のほうがお姉さんなんだからね?っていきがってる幼馴染にお仕置きしたい

170:名無しさん@ピンキー
10/04/13 22:20:16 YzgH8U36
東鳩2全否定じゃないか

171:名無しさん@ピンキー
10/04/13 23:03:11 PvDm6R8G
ADなら全否定していい

172:名無しさん@ピンキー
10/04/14 01:01:13 vjrmlalN
姉系幼馴染、妹系幼馴染、再会系幼馴染を揃えた布陣だもんなあ

173:名無しさん@ピンキー
10/04/14 14:53:15 wmT07rhg
幼馴染でハーレム造って修羅場全開か

174:名無しさん@ピンキー
10/04/14 19:22:51 YMJ2aHB7
幼なじみ同士も幼なじみ、古くからよく知る間柄
向き不向きも好き嫌いも思考パターンも手口も、互いに知り尽くした相手なわけで
ハーレムの肝になる男がハーレムを望めば、互いが互いを補い合う完璧なハーレム環境を作り上げられるのではないでしょーか

175:名無しさん@ピンキー
10/04/14 20:00:51 TuoArPbC
>>174
ハーレムはイラネ

176:名無しさん@ピンキー
10/04/14 20:33:33 +p7AhJgt
ハーレムはいらんな

177:名無しさん@ピンキー
10/04/14 21:24:38 6KOml3mk
ハーレムって結構男の夢とか思ってたが意外とそうでもないんだな

かくいう俺は姉系幼馴染み一人で充分です

178:名無しさん@ピンキー
10/04/14 21:57:57 eiKKJ1Lz
上に同じく

179:名無しさん@ピンキー
10/04/14 22:25:05 0RuVLF86
おれはハーレム好きだよ。

180:名無しさん@ピンキー
10/04/14 22:44:53 eykfGx1e
ハーレムと幼なじみだと相性があまり良くない気がする
当て馬にもされやすいポジションだからなあ

181:名無しさん@ピンキー
10/04/14 23:04:52 Ue1Y1MB1
幼馴染のハーレムにすればいいんだよ

182:名無しさん@ピンキー>>200 幼馴染の幼い女の子に性的ないたずらをしちゃうお兄ちゃん



183:名無しさん@ピンキー
10/04/18 13:48:05 e9csybO2
幼馴染って事は相対的に男の年齢も下がると思うが
となると、性的ないたずらをした数年後にその事をネタに
「あの時私のここ熱心に触ってたもんねぇ」と言いながら股間を擦り付けてきたり
「もう○○くんのおちんちん、セックスできるよね」と無理やりいったり

184:名無しさん@ピンキー
10/04/18 13:56:45 FmHJPeiX
>>202
個人的に一回りを少し越える程度までなら幼馴染として成立すると思ってるので
大学生、高校生のお兄ちゃんと小学生女子とかで考えてたw

185:名無しさん@ピンキー
10/04/18 23:38:24 lYTcGvIs
保管庫の読んできた
個人的には亮と早紀が好きだわ
続きかいてくれないかな作者さん。
なんかシンプルだけど、姉と弟のポジションがいつの間にか逆転してるっぽいのがいいな

個人的には↑のもそうだが弟ポジションだったのがいつの間にか男になってるのが好きだ。

186:名無しさん@ピンキー
10/04/18 23:38:58 gw7ffPqL
まとめサイトにあるやつで一番年の差があるのは
何歳差なんだろうな

187:名無しさん@ピンキー
10/04/20 23:03:38 gyR8IXMm
幼馴染みは年齢差より距離感の微妙さで推し量るべき

188:名無しさん@ピンキー
10/04/20 23:06:20 EAqhEkRM
>>206
んだんだ

189:名無しさん@ピンキー
10/04/21 03:37:46 uMjUBruC
>>205
おっさんと少女だけど幼馴染ってのがあった筈

190:名無しさん@ピンキー
10/04/21 23:33:23 EwFdIXQs
お互いの幼少期を知ってるから幼馴染なんじゃないのか?

191:名無しさん@ピンキー
10/04/22 00:39:12 Dytyuein
SF的解決→冷凍睡眠・異星人・ウラシマ効果・タイムリープ・抗老化・促成培養 など
ファンタジー的解決→長命種・速成種・その他異種族・魔法 など
オカルト的解決→輪廻転生・憑依・ゾンビ など
論理的解決→俺のそう思うものが幼馴染

192:名無しさん@ピンキー
10/04/22 11:51:11 6AsH1eqp
書きかけの投下します。
お邪魔します。
続きは書けないけれど、ずっと保存しておくのもあれなので…

193:1
10/04/22 11:51:46 6AsH1eqp
「ねえ、本当にしちゃうんだね。」
彼にいささかきつく、荒々しい感じで抱き締められながら、私は呟く。
「えっ」
呼吸の乱れた彼は、何を言い出すのか、まさかここで拒むのかと私を見る。
「やっぱり、いつかはこんな風になるのかなと思っていたよ。少し遠かったね」
私からも腕を伸ばし、彼の体を抱き締め返す。

「もう…何を言い出すのかと思ったよ」
ほっと安堵したように私の耳元で言う。
その温かくて、柔らかい声に私はぼうっと熱くなる。
「遠かったって、会ってから随分経ったねってこと?」
「うん…」
余り喋ることができない。
耳元でそんなに優しく囁かないで。
「そうだね…7年経つもんね」
「ななねん」
鸚鵡返し。
「僕はこうなるとは思っていなかったなあ」
「そうなの?」
一度体を離して、私は聞き返してみる。
気持ちよくて頭が働かない。

「ただの言葉遊びをたまにするだけだと、思った?」
私たちは花占いのように「スキ」「キライ」を交互に言い合って遊ぶことがあった。
「何だろう…そうじゃない、けど、実際にこうして」
彼は私を抱き締める。
「こんなことできると思わなかった」
「私から始めなければ」

194:1
10/04/22 11:52:41 6AsH1eqp
「ずっとそのままだったかも」

なんだか少し悲しくなったかも。
痴女か私は。

「う、ごめん。」
据え膳食わぬは男の恥、を実践してくれただけなのだ。
本当にごめんなさい。
手を離してその場にうずくまる。
一人勘違いしていた恥ずかしさ、悲しさが相まってこのままお湯に溶けてしまいたい。

頭を抱えていた私の前に彼もしゃがむ。
「欲しがっているのは君だけじゃないよ」
「僕も君が欲しいんだ」

ふわりと掛けられた言葉に心が痺れる。
本当の事を言っているのかな?と少し思ったけれど、その言葉の甘さに肩を寄せてしまおう。
狡いんだ、2人とも。

掛かる髪ごと両頬を捉えられ、近くなる肌色をぼやけたまま見つめた。
触れる唇が柔らかく、ああこの人慣れている、などとつまらないことを考えた。
今は昔の時間に捕らわれるべきじゃない。

ゆっくりと、互いの唇が馴染むように。
伝わる体温は暖かい、ずうっとキスだけしていたい。
キスは気持ちが良くて、満たされるから大好き。

「唇、柔らかいね」と彼に言われた。
「どこも柔らかくて大好き。」

こなれた言葉が狡いよ。
そして単純な私。

お湯とあなたの肌、同じ温度で私に馴染むんだもの。

195:名無しさん@ピンキー
10/04/22 11:53:06 6AsH1eqp
ありがとうございました。

196:名無しさん@ピンキー
10/04/22 16:59:44 iE3Cgok5
  ∧_∧
∑(lll´∀`) 生殺し…
  人 Y /
 ( ヽ し
 (_)_)

197:名無しさん@ピンキー
10/04/23 00:32:37 i+BWVLu0
一緒に寝たこともあるし
キスしたこともあるし
大きくなったらお嫁さんにしてって言われたことがある



幼馴染ニューハーフなんだけどな
俺には手を出す勇気がないです

198:名無しさん@ピンキー
10/04/23 01:40:52 LfrGiu20
一瞬、幼馴染ハーフなんだけどな と読んでしまい、
何の問題があるんだこのチキンがと軽蔑した。
ごめんよ。

……216が男まさりな少女だったら充分ありだな。

199:名無しさん@ピンキー
10/04/23 08:50:15 pn/z/cY8
>>216>>217
なんか前にそんな漫画読んだような…

200:名無しさん@ピンキー
10/04/25 00:32:12 tf4q3zpw
「幼馴染ヒロインは一番の人気属性であり、主人公とはほぼ確実に結ばれる」
そんな風に思っていた時期が私にもありました・・・

このスレは本当に良い
たくさんの幼馴染カップルSSが見れる

201:名無しさん@ピンキー
10/04/25 22:49:59 yo5YG9A6
漫画家とアシが幼馴染なのは知ってたけど、いつの間にか夫婦になってました。
う…羨ましい。

202:名無しさん@ピンキー
10/04/25 22:59:09 A187mt2G
ゴルフ漫画だったりスケート漫画だったり番長漫画かいてた人だろ?
あの人たちは後書き漫画で萌える

203:名無しさん@ピンキー
10/04/25 23:09:05 ZfpMFnlQ
あの人のゴルフ漫画は確か打ち切りから復活、という冗談みたいな
展開だったよな、確か。

>あの人たちは後書き漫画で萌える

同意。

204:名無しさん@ピンキー
10/04/25 23:56:18 6NRfdCEA
(仮)から(嫁)だもんな

205:名無しさん@ピンキー
10/04/26 14:45:22 dWkovX9A
まじかジャンプで格闘漫画も書いてた人だよな

とりあえずおめでとうと言っておくぜ

206:名無しさん@ピンキー
10/04/26 20:42:40 ObWTyPjn
>>221
特定できすぎわろたw
後書きみたくなってきた!

207:名無しさん@ピンキー
10/04/29 01:19:45 gJH+q6OE
男がツンデレな幼馴染み関係

208:名無しさん@ピンキー
10/04/29 04:02:08 h3egDsCL
>>226
女のべた惚れで男ツンデレは好きだが
どうもその路線で行くとブレる作品が多い気するな
男ツンデレこそ自身にべた惚れな女相手に理不尽な対応を取るべき

209:名無しさん@ピンキー
10/04/29 11:18:31 nj9MO74O
幼馴染みの大人カップルが良い

210:名無しさん@ピンキー
10/04/30 17:46:58 kIZXFLfy
他スレでも良いから、どっかで良い幼馴染みSS見かけた人いない?ここの保管庫のは読破しちまったぜ

211:名無しさん@ピンキー
10/04/30 18:00:05 ezSld7cU
>>229
SSじゃないけど、俺は家庭・カップル・既男・セピア・純情恋愛板の該当スレを巡回してる
たまに当たりを発見するw

212:名無しさん@ピンキー
10/04/30 21:50:52 B+m5oQeJ
ヤンデレ板でみたかな。
オナホちょん切るやつ

213:名無しさん@ピンキー
10/04/30 21:57:41 x/pz+jln
>>229
依存スレもおすすめ

214:名無しさん@ピンキー
10/04/30 22:01:18 +LOAj++d
>>229
馴染みラノベやエロゲに手を出すとかどう?
このスレの親戚スレはラノベ板にもエロゲ板にもあるでよ
ラノベ板のほうは「幼馴染は禁止」がタイトルのツンデレスレだけど。

215:名無しさん@ピンキー
10/04/30 22:41:45 kIZXFLfy
みんなありがと
SSで読みたいからヤンデレ?スレ行ってくる!!
依存スレは既にみてるぜww


216:名無しさん@ピンキー
10/04/30 22:57:42 JbphYJQz
みんな親切だなw
俺も巡回先増やすよ

217:名無しさん@ピンキー
10/05/01 00:09:17 SbBjYfNX
保管庫の作品見てて思ったが完結した作品て割と少ないのね
だからこそ、完結した作品は大作認定受けられるのか

218:名無しさん@ピンキー
10/05/01 00:45:10 YAmmdM1z
>>236
ごめんなさいごめんなさい
時間がなかったんです
必ず完結させます

219:名無しさん@ピンキー
10/05/01 01:17:28 GA/Hpt2X
ネット上の小説って完結させるだけでも偉大だからな

220:名無しさん@ピンキー
10/05/01 02:32:27 EvOkK4VF
完結しても作者が保管庫から削除依頼出す事あるしなあ。
そうなるともう読めない。
RIBBON&RINGとかまた読みてーんだが。

221:名無しさん@ピンキー
10/05/01 23:59:22 LHKkDITL
気になったんだが、
ここの人達は幼馴染が出てくる商業作品(小説やゲームなど)も集めているの?


222:名無しさん@ピンキー
10/05/02 01:50:00 qiMww5BY
ドジ+幼馴染み好きなんで先週のジャンプ良かった

223:名無しさん@ピンキー
10/05/02 11:25:21 J2RBcTBy
なんでこのスレの登場人物って若い子ばっかりなん?

老人ホームで80年ぶりに再会…とかもあっていい気がする

224:名無しさん@ピンキー
10/05/02 12:06:41 L/V3q28K
男「ああ、ばあさんの歯なしフェラさいこーじゃあ」
女「ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ」

225:名無しさん@ピンキー
10/05/02 23:00:23 g22BdrwK
老齢カップルで濃密エロはさすがに勘弁だが、エロ以外ならなかなか味わい深くなりそう。

226:名無しさん@ピンキー
10/05/03 21:03:52 2w/c4MIx
幼馴染の二人をニヤニヤしながら観察したり助言したりする
悪友ポジが主人公の小説とかもあっていいと思うんだ

227:名無しさん@ピンキー
10/05/03 21:56:38 9r6T/TD8
むかーしむかし、あるところにそれはそれは仲の良い男女2人ずつの幼馴染がおりました。
子供の頃はごく普通の友達同士でしたが、そんな彼らも思春期を迎えて異性が気になる年頃になります。
幸運にも想い人が被らず、揉め事は起こらなかったので、やがて4人はそのまま二組の夫婦になりました。
そんな彼らの夢は……「4人で共通の孫を作る事」だったのです。

「……なーんて事考えてさ~、子供の人生を勝手に決めるんじゃねーっての」
「何それ初耳なんだけど?それ本当?」
「昨日俺んちで4人集まって飲んでたじゃん?そん時に中から聞こえてきた」
「うわー……何かやだなぁそれ」
「だろ~?」
「……でもさ」
「ん?」
「それとは全く関係無しにアンタの事好きな私はどうしたらいいわけ?」
「!?」

228:名無しさん@ピンキー
10/05/04 00:50:55 A2QyAYcy
>>246
なぜか♂→上条さん似、♀→ビリビリ似で再生された

229:名無しさん@ピンキー
10/05/04 07:08:57 SaqPEds5
だれだよ

230:名無しさん@ピンキー
10/05/04 18:05:00 NsypObgl
マジで誰? まぁいいか。

従姉ものとか増えないかしら

231:名無しさん@ピンキー
10/05/04 18:57:44 A2QyAYcy
>>248-249
すまん、とある魔術の禁書目録ネタだ。

ところで従姉妹は馴染みカテゴリなのか?

232:名無しさん@ピンキー
10/05/04 18:59:41 SH2MVuVK
>>246
イイハナシダナー

ファイアーエムブレム聖戦の系譜ってゲームのアンソロで
子供同士が恋人になった親が間接ホモ呼ばわりされてたなw

233:名無しさん@ピンキー
10/05/04 23:37:06 no0ev1a8
>>250
従姉妹同士子供の頃からの付き合い、と言う事なら幼馴染カテゴリだろうけど
姉スレ行った方が引っかかりやすいんじゃないか?

234:名無しさん@ピンキー
10/05/05 21:21:25 libkcR/q
>>249
スレリンク(eroparo板)
まぁ、男にとってはともかく女からみたら幼馴染ではないがw
しかしルーデルさんといい独逸人共めっ!!ちっ

235:名無しさん@ピンキー
10/05/05 21:22:39 libkcR/q
>>253スレリンク(eroparo板:31番)を参照ね
ミスった

236:名無しさん@ピンキー
10/05/05 22:34:12 ThcavC1g
>>242
俺ん家の近所に2人共89歳の老夫婦が居るんだが
初めて出会ったのは5歳の時で
それ以来ずっと一緒に居るらしい。

237:名無しさん@ピンキー
10/05/05 23:28:28 9+7oVMxD
その方々戦火に巻き込まれなくてよかったぜ
と思って戦時中幼なじみよくね?と思った
まあ書き手に相当のレベルが要求されるけど

238:名無しさん@ピンキー
10/05/06 00:03:16 b/DCbd5s
戦乱で離れ離れになった時期があるとより一層絆が深まりそうな気がする
まあ…男の方は腕か足が1本無くなってたり手榴弾の破片が当たって子供作れなくなってるかもしれんが…

239:名無しさん@ピンキー
10/05/06 00:49:18 t7XNfk4g
女だって占領地になったらレイプされたりするしな。

240:名無しさん@ピンキー
10/05/06 01:25:17 qkQVuVi7
ベルリンに住む少年少女の幼馴染とかいいな。
1945年のソ連侵攻を何とか無事乗り越えて、暫くは東西ベルリンを行き来してたものの、1961年の壁建設を境に会えなくなってしまう。
時は流れ、中年になった2人はベルリンの壁崩壊によって30年ぶりに再会を果たすのであった…・・・、みたいな。

241:名無しさん@ピンキー
10/05/06 01:41:18 Du5nyicl
普通に20~25歳くらいが理想だな

242:名無しさん@ピンキー
10/05/06 01:52:26 dhngpwVK
WW2のベルリンと言えば、某怒りの日のドラマCDで、
戦争に勝つ為に魔道に手を染めて不老になった幼馴染みの少女を殺す為に、
対立する組織の幹部になって少女と50年振りに対峙した男が出てきてたな。
まあ最後には少女に殺されたが。

243:名無しさん@ピンキー
10/05/06 06:48:05 eqJyC6pO
幼稚園から中3までずっと一緒だったけど
告白出来ず相手は東京に引っ越しちゃって
離ればなれに。そしてその後東京の大学で
その幼馴染みに偶然再会し告白して結婚した
俺の兄貴

244:名無しさん@ピンキー
10/05/06 13:26:48 rLwmPfUu
>>262
此処に出したからにはちゃんと取材してSSにしてくれるんだよな?
楽しみにしてるぜb

245:名無しさん@ピンキー
10/05/06 14:45:58 sEHbKxmg
>>259
1945のベルリンへのソ連侵攻って、たしか多くのドイツ婦人がソ連兵にレイプされたんだっけ……
へたするとNTRものに

246:名無しさん@ピンキー
10/05/07 00:06:23 Nvk4pFcf


ずいぶん前からあたためておいたやつだけど、私は遅筆なもんで間が空いてしまうかもしれません。
というかまず需要あるかわからないけど、勇気出して投下してみます。




いまから4年前の初夏のことである。それまでの鬱々とした天候と対照的に、やたら蒸し暑く、やたら蝉がうるさかったのを覚えている

その日、母から周太郎は、入院中の祖父へ見舞いへ行くために、午前の部活が終わった後病院へ来るように言われていた。
祖父は先週末自宅で倒れてから入院しているが、大事ではないと言っていた。

案内された、祖父のいる病室にはいると、母の千代が祖父をしめあげていた。
比喩でなく、本当に締め上げていた。周太郎をこの部屋まで案内した年配のベテランらしいナースが慌ててとめに入る。
「ふ、古谷さん!何をなさってるんですか!病人ですよ!」
「そんな簡単に死ぬタマじゃないわよ、この人は。」
そういうと祖父の紺色のセーターの首もとをさらに締め上げた。
「ぎ...ぎぶ、ぎぶ。」
「それじゃあこのお金は預かっておきますね。」
何事かと思ったら、祖父がどうやら病室で酒を隠し飲んでいたらしい。
祖父は切ない顔だった。
母は祖父の財布をかばんにしまい、カップに半分ほどのこった酒を流しにぶちまけた。そうとう怒っているようである。
「ナースさん。お義父さんちゃんと安静にさせてくださいって言いましたよね、たしか。」
「すす、すいませんんん。ま、まさか、こんな意味だったなんて...」
「そうですか、ならこれで問題ないと思いますけど。」
「はいいい」
そういうとナースさんは逃げるように退室した。ベテランというのは、きのせいだったのだろうか・・・。
周太郎が呆れてみていると、俊治が彼を呼んだ。
「周太郎、こっち来い、梅干くれてやる。」
正直梅干はあんまり食べたくなかったが、どうやら話があるらしい。さっきまで虐待されていた手前、無下に断るのは気の毒に思えた。
「お義父さん、なに吹き込むつもりですか。」
「人聞きの悪いことを言うんじゃねえよ。俺はただ二人で梅干食いたいだけだよ。ほら、でてったでてった」
母がジト目になった。このままでは埒が明きそうにないので、周太郎は「わーい、うめぼしだー」と間の抜けた声を出す。
すると病室に静寂が訪れた。周太郎は激しい後悔の念を覚えた。
「・・・・よーしよしよしよしよし、ほら、梅ちゃんだぞー」
傷口に塩を塗りこまれた感慨だった。
いつも食べるものより幾分梅干はすっぱかった。手厳しい味だった。
「・・・仕方ない、私はこれで帰りますよ。そろそろ佳苗も帰ってくるんでね」
どうやら母は折れたようだ。

247:名無しさん@ピンキー
10/05/07 00:07:04 qxrr8XXv


「あ~あ、寂しい老人の最後の趣味とるなんて、人間のやることじゃねえぞ。」
そういってかりかり、梅を食べた。
「どうやって酒なんて持ち込んだのさ。」
「昼食の後片づけやらで看護婦たちの目が薄くなってる隙にな、チョイチョイっと」
周太郎は呆れてものもいえなかった。


「・・・・一応お見舞いってことだから聞くけど、体のほう大丈夫なの?」
祖父は口を開きかけて、閉じた。周太郎は言葉を待った。祖父のその表情は、周太郎は以前に見たことがある気がした。
不意に、焦りや不安に似たざわつきが胸中に広がる思いをした。
「まあ、酒なんて盗み飲みしてるぐらいだから、心配なんて杞憂か。」
「・・・ああ、心配ない」
祖父は窓の外を眺めながらカリカリ梅を食べている。周太郎も倣って、食べかけのカリカリ梅をかじった。あまり味がしなかった。
長い間が訪れた。窓の外で、緑がざわついた。
周太郎は、何か話さなければと不意に思った、この沈黙が、恐ろしく感じられたから。


「それでさ、話って、なんだろう。」
「・・・ああ、それはな、つまり・・・道場のことでだ。」
当時祖父が師範を務めていた金井剣道場は、俊治の父が開いたらしく、細々と続いていた。
当時は正直、繁盛しているとはいえず、門下生は少なく、特に若年層が少ないのが痛かった。
周太郎が思うに・・・祖父には悪いが、そんな中で続いているのは、地域の小さな遺産としての意味合いが強いのかもしれない。と彼は思っていた。

「まだ中学生のお前に決定させるのは不本意だが、こういう事が起きちまったもんだし、意思だけでも聞いておきたくてな。継ぐか、継がないか。どう考えてる」

不安が確信へ変わろうとしていた。

いつかこういう日が来るだろうと思っていた。だからそのことについては頭の片隅に常に置いておいて、考えることも多かった。
しかしそれは、予想していた時分よりあまりに想像以上に早く来てしまったと周太郎は思った。
「まあ俺は孫だけども、俺より、千里が適任だと思う。じいちゃんもそう思うんじゃない?」
「そうか。・・・そうだな。」
夏の緑葉とその、・・・・死を待つある老人の横顔、現実感のない風景だった。口の中に残った梅干の酸味が妙に印象に残った。

それから一週間後、祖父は蒸発した。病院で、昼時の目が薄くなっている時間帯に消えた。
それからもう二年がたつが、祖父の消息はいまだにつかめない。ちょっと酒買ってきたんだよと、いつかひょっこり帰ってきそうな気もする。
そう思うたび周太郎はあの寂しい病室を思い出す。

248:名無しさん@ピンキー
10/05/07 00:11:10 qxrr8XXv

昼休みになって、周太郎は弁当箱を空けて、そしてふたを戻した。
鴨だ。鴨鍋の香ばしいにおいがした。惜しむらくは油が浮いてしまっていることだろうか。
今日弁当箱を受け取ったときから、嫌な予感はしていた。
母の誇りのために言っておくと、昨日の鍋の時点ではうまかった。
このまま頭を抱えているわけにも行かないので、腹を決めて周太郎は汁をずるずるすする。

「じじくさいぞ。お前学生じゃないだろう」

「玄人っぽいだろう」
「いや、そうでもない」
深いため息が出た。
「そういえば、先週末の、どうだったんだよ」
「準決勝で敗れたらしいぞ」
「・・・また佐藤は出なかったのかよ、部長なのに」
「・・・私だってやりたくてやっているわけではないんだって」
「佐藤が出れば少しは違っただろうに」
苦い顔を作ってうう、と唸った彼女は、それには答えずに飲みかけの鴨汁に手を伸ばすと、少しすすって、やはり同じようにため息をついた。
「はあ、どうしたもんかね」
そのしぐさはどう見ても学生ではないようだった。彼女のように才ある人間でも悩むんだなと思った。
俺と彼女の違いは、悩みのためにそこに留まるか前進するかだ、とも思った。

結局、道場は千里が継いだ。
彼女の腕は相当なもので、彼女は中学の部活動で全国で争い、準優勝という快挙をうちたてたものだから
金井家の血を流していない彼女でも、千里本人を除いては、周囲の誰も反対しなかった。
そういうわけで、彼女は現在の高校の剣道部では、二年生になったとたん半強制的に部長の役を充てられた。

対して周太郎は、高校に入って剣道をやめた。絶賛帰宅部である。そういう手前、周太郎は中学のときより千里が、引け目もあって、さらに恐ろしく感じられた。
そして、そういう自分を周太郎は心底嫌いであった。


帰り道は、人通りの少ない裏通りを抜ける。
もう冬が近く、まだ5時なのにあたりは薄暗かった。自転車の規則正しいペダルのきしむ音を聞きながら
ふと思いついて、回り道だが、昔よく二人で通った駄菓子屋に向かったことがある。
ついてみると、入り口のシャッターが閉まっていた。
閉店時間だろうか、いや、そうでないことは明確だった。二階は柱や梁がむき出しになっており、作業中につき立ち入り禁止の看板があった

この駄菓子屋は近々消えてなくなるだろう。昔とは変わったことを知った。
町の休憩所だった駄菓子屋も今は廃れ、途絶えそうだった金井家の道場は彼女が師範(代)になってから若い入門生が増えた。

小学生のころは、無心で竹刀を振り合ったのになあ。

立ち入り禁止の看板が風にあおられてぱたぱた揺れた。街灯の明かりが不規則に点滅を繰り返した。
かっこつけて、That's my soul up there.と呟いてみたが、風の音にかき消された。柄じゃないか。

249:名無しさん@ピンキー
10/05/07 00:12:42 qxrr8XXv

蒸し風呂のような教室で、待ち焦がれていたHR終了を告げるベルが遂になった。
周太郎の担任の青山は、
「じゃあ、そういうことだから、計画的にすごすんだぞ~」
と言い残してさっさとクラスを後にした。
一人だけクーラーの効いた職員室に逃げ込む算段だろう。だがよい。明日から俺は夏休みなのだ。それくらいは大目に見てやろう。

「おい、周太郎。顔。」
千里が怪訝な顔でこちらを見ている。
「?え?」
「ニヤニヤしてて気持ち悪い。」
「まあまあ、大目に見てくれよ、夏休みなんだし」
「その夏休みも、どうせ隠居するんだろう?」
そう言って、なにやら周太郎のかばんをあさり始めた。
「いやまあ、特別予定とかはいってないから・・・てか、なにやってんだよ、あさるなよお」
この間のテストとか出てきたら洒落にならないので周太郎は焦った。
「何だよ、ちゃんと持ってるじゃないか」
そういって取り出したのは周太郎の携帯電話だった。
「ん、あれ?・・・って、電源切れてるし・・・お前・・・」
千里の表情が、哀れむような表情に変わっていった。
「携帯なくても、いつも困らないの?」
「いや、あんまり...メールこないし。てか、あの、帰っていい?そろそろ」
千里が頭を抱えはじめた。俺が抱えてえよ、チクショウ。
「・・・・やっぱ可哀想だから言っておいてあげるよ、あした7時半に○▼駅集合だかんね」
「え、何、なんで?朝?」
「ほんとに何も聞いてないのか...沖縄いくんだよ。このクラスお前以外ほぼ全員行くんだぞ」
なんということだろうか。非公式の修学旅行が組まれていたことも驚きだが、そんな巨大なイベントにかすりもしなかった周太郎もなかなかである。
「なんと、そ、それは・・・いやしかし・・・俺の、俺の虎の子500円玉貯金なら・・・!」
「あわせて参加費13万だけどどうする?」
周太郎は死んだ魚の目になった。
「冗談、スポンサーがついてるよ」
「すぽんさー?」
「日比谷さん達。あの双子なんか連れてってくれるみたい。」
周太郎は唖然とした。
以前から、あの姉弟はセレブと聞いていたが。
「そういうレベルだったんですか?」
「そんなのも知らないの?だって、聞いたことない?日比谷製薬って」
CMで聞いたことあった。さんざんあった。
「でもうちのクラス、30人くらいいるぞ。一人13万として・・・よ、よんひゃくまん??」
「いや、あっちは年商5000億の大企業の子息だからな。はした金だろう、そんなの」
身近にそんな別世界の人間みたいなのがいるとは思っても見なかった。
「そんならもっとお近づきになっとけばよかったぜ・・・」
「そんな邪念すぐに見破られるわよ。特に、お姉さんの方、そういうの嫌いみたいだし。」
まあ、ただの帰宅部が、そんな別世界の彼らと親しくなれるとは到底思えなかった。

「じゃあ、明日、寝坊するなよ。まあ、空港まで貸切バスだから、多少は待ってくれるだろうけどさ」
「おう」
言い残してさっさと教室を出て行った。出て行かれて気付いたが、携帯返してもらうの忘れた。まあいいか、メール来ないし。ちくしょー。

250:名無しさん@ピンキー
10/05/07 00:22:21 qxrr8XXv
とりあえず投下終了です

やばい、後悔してきた。寝ます。おやすみ。

251:名無しさん@ピンキー
10/05/07 00:37:59 gxAEMIWF
>>265-269
乙です!!
続き待ってますお

252:名無しさん@ピンキー
10/05/07 00:45:53 2heJOPqU
逃がさん…逃してなるものか…
TU・DU・KI!TU・DU・KI!

253:名無しさん@ピンキー
10/05/07 17:49:15 5sLvCrxE
ケータイ繋がらなきゃ学校で口頭でも連絡取れるだろうに。
前日まで旅行のこと知らせてもらえないなんて、よっぽどハブられてたんだな……(:_;)


254:名無しさん@ピンキー
10/05/07 23:18:07 WfkhT+mP
ハブられてるのに気にせずに旅行について行くとかすごいな

255:名無しさん@ピンキー
10/05/07 23:26:14 kwbv+4DI
GJ

なんという俺……!
何故俺には幼馴染みが居なかったのだろうか……

256:名無しさん@ピンキー
10/05/07 23:32:12 UCCEV7vw
幼稚園の時は大岡裁きになるくらいモテてたというのに

257:名無しさん@ピンキー
10/05/07 23:56:20 2heJOPqU
今頃周りの奴は「千里の奴何教えてんだよ…黙っとけよ…」って思ってんだな

258:名無しさん@ピンキー
10/05/08 00:16:59 znSWQKYu
>>276
可哀想過ぎるw

259:名無しさん@ピンキー
10/05/08 00:46:38 TMgrGdG/
千里がクラスメートに「あたしが誘うから」とお願いしたんだと妄想する
そうでなきゃ主人公が可哀想過ぎる

260:名無しさん@ピンキー
10/05/08 01:04:29 8stxPnWX
つまりまわりは千里の思いを知っているのに
主人公はそんなことはつゆ知らず、それどころか劣等感をいだいているわけですね

261:名無しさん@ピンキー
10/05/08 01:54:59 8FP92yA2
不良…というか一匹狼の孤高系少女が好きだが、
幼なじみに繋げられなくて俺は筆を止めた。
やっぱり思いつきって無理があるな…

262:名無しさん@ピンキー
10/05/08 02:21:12 PemG9flf
>>269ですが、訂正します
×「ほんとに何も聞いてないのか...沖縄いくんだよ。このクラスお前以外ほぼ全員行くんだぞ」
○「メールくらい見ろよ...。沖縄行くんだぞ、てかこのクラスお前以外ほぼ全員行くんだからな」

私の脳内では千里→周太郎に、事前にメールしてある、という状況だったんですがそれを説明する文が抜けてました。
決してハブられていたわけではないんです、そこんとこよろしくお願いします。
読んで頂いた方々や、保管庫の管理人さんにはとても迷惑かけます、すいません。
保管の際、煩わしかったらこのままでもかまいません。てか保管しなくてもいい位です。

263:名無しさん@ピンキー
10/05/08 02:26:29 XVsR+ePR
良かった…ハブられた奴はいなかったんだ…
てかそんなに卑屈になるなよ、もっと堂々としろよ、続き待ってるぜ

264:名無しさん@ピンキー
10/05/08 03:22:42 aKcHcqCW
>>279
女の方が才色兼備で交友関係も広い
男の方は仲の良い奴もおらずコンプレックス全開なのは萌えますね

>>281
むしろ次回の投下を楽しみにしている。

265:名無しさん@ピンキー
10/05/08 07:24:36 m35OWT0Q
>>283
でも実はある層からはひそかに人気な男を見てやきもきする女ってのはまさに至高ですね

266:名無しさん@ピンキー
10/05/08 13:49:50 meIAlu8E
>>281
面白い作品なのでちょっとしたミスは気にせず続けてほしい。

267:名無しさん@ピンキー
10/05/09 01:43:32 7bM8uvkx
>>284
男は勿論自分に好意を寄せてる連中が居るなんて思わず、女と交遊関係のある男連中への嫉妬を募らせてるんですね
で女のほうは女のほうで自分に卑屈な態度を取る男を見て、自分は嫌われてるんだとか
何か自分は男の気に障るような事をして怒らせたのかと、こちらはこちらで落ち込んでたりするのか

268:名無しさん@ピンキー
10/05/09 02:29:25 ONnDPJvk
>>267
佐藤って誰?

269:名無しさん@ピンキー
10/05/09 13:41:10 muntzccM
B作だよ

270:名無しさん@ピンキー
10/05/12 01:17:06 13J7RxPw
グラビアアイドルな幼なじみ

271:名無しさん@ピンキー
10/05/12 04:11:22 R08X69Nx
思春期あたりから彼女の肉体が美しく成長していくのにドギマギしちゃって
そしたらスカウトかオーディションか何かに引っかかってデビューする事になって

…うーん。後は「彼女がグラビアアイドル」と同じパターンになりそうだ
幼馴染ならではの要素が何か無いだろうか…

272:名無しさん@ピンキー
10/05/12 04:12:35 jipdheeS
ポーズレッスンのお手伝い

273:名無しさん@ピンキー
10/05/12 14:55:22 vx5iZouF
(何でこんなにも平然としてられるのよ!撮影の時は絶対しないあんなポーズやこんなポーズまでしてるのに!)
(うーん…世間一般的にはエロいポーズしてるんだろうけどなーんかそういう目で見れねーんだよなぁ、コイツの事)

274:名無しさん@ピンキー
10/05/12 17:09:09 rdr+GpiK
>>292
女の子カワイソスw

275:名無しさん@ピンキー
10/05/12 21:58:15 DgDBSRno
>>290
今まで四六時中一緒だったのに、仕事で一緒にいられない時間が増えたとか
幼馴染の席だった男の隣に、仕事で忙しい幼馴染に取って代わろうとする他女が出てきたり
昔からあいつ可愛かったしなぁ。俺なんて・・・みたいな劣等感にさいなまれる男とか
昔から何かにつけて男に負けてばっかで
どうにか男に勝ちたくてアイドルになって有名になって男を見返したかったけど、結局男の近くが一番よかったと気付く幼馴染とか

使い古された王道だからこそ、安心してキュンキュンできるんだと思うんです

276:グラビアアイドルではない幼なじみ
10/05/13 00:16:58 h+fMn52B
「どれ、お前ちょっとこのポーズやってみ」
「は? なに言ってんのあんた」
「ほら、これだって。グラビアっぽくさ」
「というか幼馴染の前で平然とエロ本開くのはどうかと思うわよ」
「エロ本じゃないし。水着着てるじゃん」
「さようで。……で、どうしようっての?」
「いや、お前ってガサツじゃん」
「あら、いきなり失礼ですこと。これだから唐変木は困りますわ」
「はいはいわろす。でだ、そんなお前にもほぼ唯一といって良い長所がある」
「というと?」
「その無駄にエロい体つきだ!」


「……痛いんだけど」
「あんたの石頭を殴るこっちの身にもなりなさい」
「それはさておき」
「さておくな」

「実はこれは佐藤から借りたんだ」
「いや、べつに誰のモノでも良いんだけど……」
「まぁ話を聞け。佐藤やら安田やらが言うには、この娘が今巷で大人気らしい」
「あー。そういえば雑誌の表紙とかで時々見るかも」
「で、奴らが『うちのクラスの女どもでは足元にも及ばない』とか言うから」
「うんうん」
「お前のほうがエロいし可愛いと言っておいてやった」
「可愛いはともかくエロいは余計」
「しかし奴らの目は節穴だった」
「何て言ってたの?」
「『スカートの下に短パンはない』『うるさい』『目薬貸すぞ』と散々だった」
「…おのれ……」
「俺は悔しい。幼馴染の乳尻太股にかけて、俺は断固戦わねばならない!」
「嬉しいような哀しいような……」

「だからこのポーズを」
「お断り」


「大体、裸くらいもうなんども見てるでしょ」
「ロマンなんだよ、ロマン……」
「顔を埋めながらしゃべるな。くすぐったい」
「戦いのあとはこうして憎しみを追い出すんだ……」
「起きたら窒息とかやめてよね。今日は戻んないの?」
「明日休みだし外寒いし雨だし眠いしもうねる」
「ものぐさめ。―じゃ、電気けすね」

「もうちょっと寄れないの?」
「これ以上寄るとまた落ちるから勘弁して」
「せまいなぁ、もう」


277:名無しさん@ピンキー
10/05/13 01:12:33 1iJdIn/l
>>290
らしいシチュエーションかぁ。なんだろ…
ハズいから自分が出てる雑誌とか買うなって言われたりすりゃいいのかしらん

>>295
GJ
息のあったいい関係でgdgdなやりとりにワラタ

278:名無しさん@ピンキー
10/05/13 03:18:12 TO1WRAYO
>>295
ちくしょうなんつーかもげろ

279:名無しさん@ピンキー
10/05/13 16:36:24 w1JNVatd
ヤマトくんとあおいちゃんって四コマに萌えた。
女の子が食い気しかないっていうのが可愛い。


280:名無しさん@ピンキー
10/05/14 02:28:38 Bs27l978
おいおい、あおヤマって多少四コマ雑誌読む人にとっては有名作品だろw

四コマ雑誌の格付けって、
タイム・タウン>>タイスペ>>その他で、
掲載漫画の扱いも
おとぼけ、クレしん>>ラディホス、かりあげ>>ひまじん、朝倉さん>>その他大勢みたいな感じだけど、
あおヤマとかはこいり良品の扱いは凄まじく数のあるその他の中でもだいぶ高いよw
特に前者はタイムジャンボ掲載だけど、ジャンボにしては珍しく作者有名だし

281:名無しさん@ピンキー
10/05/14 22:51:49 ll3lxLRW
おっとそこまでだ。
それ以上は評議会を召喚してしまうやめるんだ!

282:名無しさん@ピンキー
10/05/15 15:36:48 vNCFfLuu
俺の幼馴染みがこんなに可愛いわけがない

283:名無しさん@ピンキー
10/05/15 15:41:17 651/pPFf
>>269ですが、
音を立てず投下

家は7時27分に出た。
ちなみにうちは、駅まで自転車で約10分となかなか好条件な物件である。
それを6分に短縮したという点だけは評価していただきたい。
どういうことかというと、周太郎は七時半の集合に案の定遅刻したということである。

緩やかな傾斜の坂を必死にこいでいると、坂の上の駅前のバス停に、みんなが集合しているのが見えた。どうやらこちらに気付いたようである。
中学から一緒の学友の大山に、「古谷、ねぐせくらいなおして来いよー」と叫ばれる。みんながどっと笑う。あー鬱だーちくしょー。
自転車に積んだ荷物を息も絶え絶え降ろしていると、千里に遅刻してきたことを揶揄された。
「昨日、遅刻するなと念押ししといたがやはりこうなったか。」
「夏休み初日だぞ、もっと寝かせてくれてもいいじゃないか。」
千里は笑って首をすくめると、振り向いてバスの入り口に並んだ列へ加わった。
周太郎も急いでそれに倣って加わる。すると周太郎の背後で、女子のくすくすという笑い声が聞こえた、慌てて寝癖を撫で付ける。
照りつけるような晴天を恨めしく思った。

「古谷君」
列に並んでいると、なにやら呼ばれたので振り向いてみると、日比谷智恵(姉)さんだった。姉さんと方とは同じクラスの図書委員ということで、多少面識がある。
別段、服装は他の生徒とは違いはないように思えた。髪型も、肩にかかる程度の長さで染めている様子もない綺麗な黒髪だ。
「あっ、どうも。・・・じゃなくて、遅れて申し訳ございませんでしたっ。」
周太郎は深々と頭を下げた。その下げた頭が寝癖だらけのことに気付いて、より鬱になった。
「いえいえ、いいんですよ。頭を上げてください。実際遅れたの三分だけですし。」
「・・・すいません、俺、旅行のこと知ったの昨日だったもんで・・・」
日比谷さんが口元を抑えて笑う。確かに、こういう動作ひとつとってみても、とても上品に思えた。
いや、考えすぎか、どうも昨日の今日で、品定めするような目つきになってしまう。
「ということは、もしかして、昨日まで私の家庭事情も知らなかったんじゃないですか?」
「はあ、・・・恥ずかしながら。」
「図書委員で一緒に随分、作業しましたのにね?」
なんだろう。責められているのだろうか。
「すいません申し訳ありません。」
さっきより腰を鋭角にして謝った。
また日比谷さんがうふふふ、と上品に笑った。
「いいえ、私、古谷君のそういうところ好きですよ。」
どうやら図らずも親しくなれていたようである。
自分の謝罪スキルにちょっと得意になって、そんなこと得意でどうするんだと我に返った。でも、悪い気はしなかった。
多分謝られるよりは謝るほうが気が楽だろう。

284:名無しさん@ピンキー
10/05/15 15:43:19 651/pPFf

バスにゆられて2時間半、その後成田空港で沖縄行きの飛行機に乗り、むこうに着いたのは午後2時だった。
大山が、「海じゃーっ」と叫んで走っていく。その後を何人か男子どもが笑いながらついていった。なんだこいつら、初日から海入ったら残りをどうすごせばいいんだ。観光か。
周太郎は、二日連続で観光地めぐりなんかされたら退屈で気が狂うと思った。
「初日から海入ってどうすんだよ~」
なにやら同じ考えの野郎がいるなと思ってみてみたら、日比谷祐(弟)だった。弟のほうとはあまり面識がない。容姿は姉に似て端整だったが、ぱっとみて、服装はジャージ姿でずいぶん印象が違う。
とても大企業の息子とは思えない。
「日比谷(弟)は海、嫌いなんですか?」
「弟って何だよ、弟って。戸愚呂じゃないんだから、祐でいいよ。海、嫌いじゃないけど、残り二日観光地巡りだったら先かえろうかなと思ったんだよ。」
どうもこやつ、俺と似ているぞ、と思った。というか姉と印象が違いすぎると思った。なかなか衝撃である。
「じゃあ、もしそうなったら一緒に帰らせてください」
「おう、ファーストクラスで帰しちゃる」
なかなか面白い双子である。


結局、女子の強い意向もあって、初日はホテル付近でお買い物兼時間つぶし、ということで落ち着いた。
彼女ら曰く、まだ心の準備ができてない、だそうだが、大山は、俺はいつでも受け入れる準備はできてるぜ、と言って回っていた。
女子に罵倒されるヤツを見て、黙ってればいい男なんだから、それがなければもてるだろうに、と毎度毎度ひそかに思う周太郎であった。

宿泊予定のホテルの付近は繁華街の一角で、ずいぶん回りには観光者向けの店舗が並んだりしていたから、ほとんどは食べ歩きやら買い物やらに興じていた。
実際ホテルに留まったのは数人なものだ。で、当然周太郎もその中に含まれているのだが。
周太郎は、その中に日比谷(弟)もいた事を意外に思った。
「祐は、外、行かないんですか?」
「う~ん、そんな腹すいてるわけでもないしなあ、めんどくせーし」
周太郎も似たようなものだ。
「でも、集合時間の7時までまだ結構あるよ。どうします?」
「そうなんだよなあ、あ・・・トモからだ。」
携帯を開いて、なにやらメールを打ち出した。トモとは恐らく日比谷(姉)のことであろう。彼らは性格は対照的だが、いやその分だろうか、どうも仲がよろしいようだ。
「なんか、近くにカラオケがあって、そこにいるらしいから、こっちこないかだって。行く?」
「俺呼ばれてないんじゃないですか」
「いいんだよああいうもんは人数多いほどいいんだから。」
昔、血迷って一人でカラオケとか行っていたことは絶対隠そうと思った。
「そっかーじゃあ向かってみるかな」
「あちょっと待て、俺やめとくからいってらっしゃい」
言いつつ、さきほどの返信を読んでいる。
なんだこいつ。・・・まあしかし、外に出るのが面倒だからここにいるわけだしなあ。
「あ、やっぱ行く。行く。ほら行くぞ。」
転じて突然乗り気になった、なんだこいつ。



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