10/03/14 18:44:52 EYTAFIP4
寝所に三人の女性の裸体が転がる。
どの女性も、快感に潤み、緩みきった表情で瞳、鼻、口から体液を垂れこぼしてその中心に居る男性にもたれかかり幸せそうな表情を浮かべている。
一昼夜、かわるがわるその肉体に男根を打ち込まれ、快楽に意識を飛ばしかけてもその男に尽きることなくえぐられ、弱いところを攻め立てられた。
やがて限界を迎えた女たちは男に身を任せる。
その羨ましすぎる肉の森の中にいる少年、アレディ・ナァシュは優しく三人を抱きしめながら、錘でもくくられたかのように重い腰の痛みに耐えながら
「これも修練…」とつぶやくしか出来なかった。
「…!?」
「……」
「?」
覇龍の塔にて、アグラッドヘイムとの戦いの結果についてシンディに報告をしていたアレディとネージュ、だが、ふとアレディとシンディの表情が固まる。
きょとんとしたままのネージュを隠すように塔の門に向かい、構えを取る二人。
凍えるような冷たく、強大な覇気、この覇気の持ち主は一人しか考えられない。
ギィィ……重い覇龍の塔の門が開き、そこから姿を見せたものは。
「あなたは!」
「師匠、下がってください。私が相手をします」
「いえ、彼女とは私が決着を付けねばなりません…」
そう、そこに現れたのは監獄で打ち倒したシンディ、そしてアレディの宿敵ゲルダ・ミロワール。
捲土重来を期して覇龍の塔に乗り込んできたというのだろうか。
敵の本拠に単身乗り込む、彼女のその意気にシンディ・アレディ共に自身の心が高揚する。
だが、ゲルダは沈黙を保ったままだ。
「あら?お供の笛の方はいらっしゃらないの?」
フェイスレイヤーを手に取り、尋ねるネージュ。その問いかけに初めて口を開く。
「……あれは置いてきた、氷漬けにして、な。やめるよう聞かないのでな」
「あら、ずいぶんド優しいことで」
部下の命を鑑みて止めたのだろうか、彼女の優しさを垣間見たように思えてネージュは自分の闘志が少し冷えていくのを感じた。
そして、アレディ・シンディは彼女の覇気のゆらぎを感じていた、彼女の右腕と左足…そこが覇気の流れがゆがんでいる。
「ゲルダ……あなたはそのような身で…」
「……アレディ、下がっていなさい。やはり私が相手をします」
恐らく前回の戦いで傷ついたのだろう。
だが、手負いであっても彼女の実力は凄まじいものだ、かつての戦いのような仲間が居ない状況で、
そのような手負いの相手をした場合、おそらく彼女の命を奪わなければ彼女を止められないかもしれない。
修羅の新たな道を模索しているアレディにとってそれは重い影を落とすかもしれない、それを想いシンディは一歩前に出る。
「どけ、シンディ・バード。私が用があるのは……」
すっと指をアレディに刺すゲルダ。
「冗談はおよしになってくれますこと?」
「いいえ、どきません」
アレディを隠すように構えるシンディとネージュ。
だが、アレディを指差しながら告げられたゲルダの次の言葉に3人は固まる。
「私はその方の子種を頂戴しに来たのだ、貴様らに用はない」