10/03/13 15:30:57 8QczJriD
「それは光栄だな。我が友、リグ・ザ・ガードは正面から攻め入ったそうだが」
「…真紅の鎧の闘士、リグ。貴方は修羅ではないとわかっていましたが、その名が出るということは…」
「ご理解が早い。察しの通り私はアグラッドヘイム…名をロック・アイと申します。以後お見知りおきを」
嫌悪感がするほど丁寧に、それでいて見下すような声色で紫の長髪の男…ロック・アイはぺこりと頭を下げた。
「何の用です。生憎ですがこの塔には何もありません。羅刹機アルクオンも…今はいなくなってしまいました」
「フッ…そうだな。確かにここには何も無い。ゲートも…機兵も。ただ、我々はラセツキには用はないのだよ。私の目的は…君だ。シンディ・バード」
「…!?どういうことです?」
「…説明の前に君のお弟子についてお話しよう。喜びたまえ…彼はよくやっている。多くの仲間を引き連れ、我々の計画をことごとく邪魔している」
「(…そうですか。アレディ…やはり貴方は、ネージュ姫殿のおかげで変われたようですね)」
気にかけていた二人の健勝を聞き届け、シンディは安堵した。しかしロックは、そんなシンディを嘲笑うかのように続ける。