10/02/13 12:38:34 rBDObNjP
「富士子さん!! ……あきれた、まだやってる」
声の主は柔さんだった。
「あれ? すごい!! こすり手がよくなってる」
「あの… 教えてもらったのよ」
「教えてもらった? おじいちゃんに?」
「ううん、見たことのないおじさんに。通りすがりの性道家って言ってた」
柔さんが突然私のほうを見て顔をこわばらせた。
頬に指が伸びる。なにかをすくいとるように……
「人の種」
さっきの顔面シャワーが残ってたんだ……
柔さんは指についたものを迷わず口に含んだ。
「この人の種は…………」
「この人の種はおとうさん……」
「えっ?! 人の種がおとうさんなの?」
柔さんは私の問い掛けに答えることなく、外に走り出て行った。
-- 続かない --