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王女
戦火
滅亡した王家の女、それに仕えた女達の末路はおおよそ惨めなものだろう。
それが南方の国であろうと北方の国であろうと変わりはない。
強大な王国に抗った祖国の末路は『敗北』の二文字。
もともと王国の圧政に苦しんでいた祖国だ。何十年にもわたる怨恨はふとしたきっかけで爆発する。
そのきっかけは祖国の山間部でおこった反乱だった。
山間部を管轄する王国軍の砦が農民の反乱によって焼き討ちにあった。
今度はそれを討伐にむかった王国の部隊が返り討ちにあった。
騎馬をもつ王国軍に武器をもたない農民が勝利したのだ。
その情報はまたたくまに国中に広まった。至る所で王国軍の駐屯地が破壊され
独立の機運が高まった。
が、しかし……王国が本腰をいれて王女を司令官とする百戦錬磨の正規軍を投入してきた。
重騎兵を始め、弓、槍、斧、剣をもった兵士の大部隊だ。
民兵を組織した即席の軍で祖国の若き王は果敢に立ち向かったが、結果は惨憺たるものだった。
戦で捕らえられた者は一人残らず火刑に処せられた。
そして城にいた姫を始めとする女達は―――