09/12/24 17:41:19 Dl8o+3da
「染岡くん、ちょっと来なさい」
さぁ寝よう、と皆がイナズマキャラバンに乗り込もうとしていた時だった。
瞳子監督の声に、全員が振り返る。
「何でオレが」
染岡は不満を隠すつもりもなく、唇を尖らせてそっぽを向いた。
予想通りの反応と言わんばかりに、瞳子はフフンと不敵な笑みを浮かべる。
「逃げるの? それとも私が恐い?」
「何だと!?」
瞳子の言葉に染岡は声を荒げる。
今にも殴り掛かりそうな雰囲気の染岡を、隣にいた円堂と土門が止めた。
全員が心配そうに監督と染岡を交互に見つめるが、瞳子は不敵な笑みを浮かべたまま微動だにしない。
皆に注目され―何よりも監督にバカにされたままでいるのは気に食わないので、染岡はチッと舌打ちをして、
「―分かった」
と渋々頷いた。
「皆は先に休んでいなさい」
染岡のことを心配そうに見送りつつ、瞳子監督の言葉に円堂たちは「はーい」と返事をした。