10/03/10 23:53:04 VJAslso+
主人公の男の子の靴箱に、無記名のラブレターが差し出されている。
放課後、裏の神社で待っています、とのこと。
教室の隅でこそこそとそれを呼んでいた主人公だが、悪友に見つかり、からかわれてしまう。
そしてのこのこと、指定の時間指定の場所に行くが、誰もいなかった。
ちぇっ、悪戯だったか~と嘆きながらも帰宅する主人公。
主人公が立ち去ったあとの神社、がさがさとなにやら動く影あり。
一人、主人公の幼なじみ、小学生の頃から同じクラスだった女の子。
一人、主人公と馬鹿話に興じる、つきあいのよいクラスメイト。
一人、教室の隅で、いつも主人公を見つめていた地味少女。
一人、女子のリーダー格として主人公を攻撃しながらも、心惹かれていた帰国子女。
一人、主人公と一緒の役職に就くためだけに、クラス委員に立候補した委員長。
彼女らは、先の教室において、主人公とその悪友の会話に耳をそばだてていた。
そしてどうしても、彼に文をしたためた相手のことが知りたくて、この場に潜伏するに至った。
現れた五人の乙女、そのそれぞれを目にして、今ここにようやく、彼を取り巻く好意の綾を知る。
文そのものは悪戯であっても、そのこと自体にもう意味はない。
一人の男に思いを寄せる、女五人。
後に、一人の男を共に愛することになるハーレムの女たちが、初めて互いの存在を認識した日であった。