10/05/02 09:32:47 05YRtum0
会田は三十万という報酬を得た。
<社会のゴミ>を片付けて三十万。これ程、美味しい仕事はないだろう。
金を手に入れた会田が、まずした事は歌舞伎町のソープに行く事だった。
女が去って以来、約一ヶ月の間、ヤッていないので溜まりに溜まっていたのだ。次にしたのは酒だった。
浴びるように飲んだ・久し振りに飲んだので吐くほどだった。
ほろ酔い気分で、いつも行くカプセルホテルに向かう。
暗い路地を通ると、ふいに人影が遮った。
猫?違う人間、しかも女だ。
好奇心に駆られた会田は、影が向かった廃工場に向かう。
廃工場というだけあって灯りが無く真っ暗である。おまけに腐った生臭い匂いさえする。
酒に酔ってはいたとはいえ、鼻に付く匂いに圧倒され帰ろうとした。
だが・・・・・。
人影が立っていた。暗がりに浮かぶシルエットから、どう考えても衣服を身にまとっていない。
幻覚?それとも幽霊?慌てて否定した。そもそも会田は、幽霊や宇宙人の類の<非現実的>な事は信じてはいない。
高校の時、霊感があるというクラスメートがいたが、馬鹿じゃねぇかと思った程だ。
だが、それは幽霊では無く<現実>だった。
近づいてきた。月灯りで、中学くらいだと判る小柄だ。肩まで伸ばした黒髪、幼そうな顔立ち、子犬のようなクリッとした瞳。
まるで子犬のようだ。そんな印象を受けた。細い肢体、形の良い乳房、細い脚。小石を半分にしたのような小さい膝小僧。
<続く>