エロパロでエロネタ書いて叩かれた 原稿用紙3枚目at EROPARO
エロパロでエロネタ書いて叩かれた 原稿用紙3枚目 - 暇つぶし2ch800:名無しさん@ピンキー
10/08/19 05:49:24 KAVJLG1H
永井頼人/夜見島遊園/時計広場/5:40:39

一、
 夜の遊園地は寂しい。
 それが打ち捨てられ、廃墟と化した遊園地であるなら尚の事―。

 闇夜に雨が降りしきる。
 錆び付いた観覧車のきしむ音が、風雨に乗って聞こえて来る。
 若き自衛官は、花壇の陰に身を潜め、標的が接近するのをじっと待っていた。
 雨の中89式小銃を胸に抱き、闇に溶け込んで待機しつつも、彼の心はずっと、ある一つの感情に囚われていた。
 それは、戸惑い。
 ―なんで俺、こんな事やってんだろう……?

 だが、そんな彼の戸惑いも、微かな気配を察知すると同時に霧散する。
 小銃のスコープを覗き、近付いて来る標的の姿を確認した。
 引き摺る様な足取りで、低い階段を下りて来る、ロングブーツの女。
 赤いカーディガンを羽織った彼女のスカートは、引き裂かれてその布地の殆どが失われており、足を運ぶ度に、雪白のなまめかしい腿が、その付け根の辺りまでも露わにされていた。
 彼は、その白く浮かび上がる太腿に銃の照準を合わせ、引き金を引いた。
 甲高い悲鳴と共に、女の躰が転倒する。彼は立ち上がった。

「よし、やったな!」
 脇の茂みの陰に隠れていたもう一人の男が、嬉しそうに飛び出した。
 切れかけた電燈のチラチラと明滅する光を眼鏡に映し、男は自衛官の肩を叩く。
 二人の男は、倒れた女の傍に駆け寄った。
「見ろよこの格好……くくく。ざまあ無いな」
 眼鏡の男は、込み上げる笑いを手で押さえ、光る眼鏡で悶絶する女を眺め廻している。
 そんな眼鏡の男の様子に、自衛官は呆れて肩を竦めた。
「はあ、あんたの言う通りにやったけど……どうすんだ? やるのかよマジで」
「当たり前じゃないか」
 自衛官の言葉に笑って答える眼鏡の男。二人のやり取りを、激痛に身悶えながら聞く女。
眼鏡の男は、女の、泥水に塗れて妖しくうねる肢体を見下ろし、言い放った。

「姦る」


永井頼人/夜見島/瓜生ヶ森/3:00:59

二、
 自衛隊の演習中、ヘリの故障によって不時着したこの無人島には、廃墟と徘徊する死者の群れ以外には何も無かった。
 新米自衛官の永井頼人は、上官と共に座礁した客船に迷い込み、そこで、岸田百合と名乗る美しい娘に出逢ったのだった。
 上官とは逸れたものの、永井はなんとか彼女を連れて船からの脱出に成功した。
 そして二人で森に辿り着いた時―。

「あなたは、私を信じてくれる? 助けてくれる?」
 百合の華奢で柔らかな手が、永井の頬を覆っていた。
 黒く潤んだ瞳が、永井の眼を縋る様に見詰め、言葉と共に発せられる甘い吐息が、彼の嗅覚に不思議な刺激を与えていた。
「え……あぁ……」
 百合の美しい瞳に吸い寄せられ、永井はぼんやりと返事をする。

 百合の躰が、ふわりと永井の胸に凭れ掛かって来た。
 雨に濡れた黒髪が放つ芳香に、彼の心は妖しく惑う。
 嫋やかな肢体が摺り寄せられ、白い手が、優しく愛撫するかの如く胸元を摩ってくる。

801:名無しさん@ピンキー
10/08/19 05:50:08 KAVJLG1H
 永井は、いつの間にか百合の柳腰に腕を廻していた。
「ずっと待ってた……あなたが来てくれるのを」
 百合の紅い唇がそっと窄められる。永井はその唇を見詰めた。
 もう、抑える事は不可能だった。
 思考力を失ったまま永井は百合の唇にむしゃぶり付き、力一杯吸い上げた。

 強く抱き締める腕の中、百合の唇は、舌は、永井のそれにねっとりと絡み付き、脳髄までも蕩かそうとする様に、淫靡な動きで接吻を返した。
 舌の上を舌で辿り、口蓋を押す様になぞったかと思うと、舌の裏側に潜り込んで舐め廻す。
 永井は、百合になされるがままだった。
 彼女の唇が糸を引いて離れた時も、口の端から流れ出た唾液を拭い取る事すらせずに、ただ呆然と百合が舌なめずりするのを眺めているだけだった。

三、
「硬くなってる……」
 百合の小さな声と共に、永井の股間に甘い快感が走った。
 迷彩服のズボンの上を白魚の指が蠢き、くすぐる様に中の強張りを刺激しているのだ。
 永井の呼吸が荒くなる。
 百合はふわりとしゃがみ込んだ。
「あ………」
 永井が気付いて見下ろすと、既にズボンの前が開けられ、痛いほどに圧迫されていた陰茎が、バネ仕掛けの様に中から飛び出し反り返っている処であった。
 百合はその、血管の浮き出た硬い幹に指を添えると、勃ち上がった裏側の、引き絞られた様な縫い目に、静かに接吻をした。
 次いでその、ピンと張り詰めた筋を舌先でチロチロと舐め上げ、そのまま亀頭の縁に舌を絡めて、ちゅうっと吸い込んだ。

 永井は喘ぐ様に顔を仰け反らせると、後ろにあった太い木に寄り掛かり、百合の吸茎に酔い痴れた。
 しっとりとした唇でしゃぶり廻される亀頭は大きく膨れ上がり、茎部が、両手で擦り上げられる毎にずっきんずっきん脈打って硬度を増し、永井の性器は瞬く間に激しい射精感に襲われた。

 ところが、もう一息の処で百合は永井の陰茎から唇を離してしまった。
 唾液と、自身の先走り汁でぬらぬらと濡れそぼち、切なげにピクピク蠢いている陰茎を見遣りながら、百合は言った。
「これ以上は駄目……今は、お母さんの処に行かないと」
「こ、此処までしてそんな」
「お願い」
 百合は、上目遣いに永井を見詰めて訴え掛ける。
「お願い………私のお母さんを助けて。お母さん、この島に閉じ込められてて……誰も助けてくれないの。私にはもう、あなただけしか……」

 百合の哀願に、永井は困惑の溜息を吐いた。
「そりゃあ、自分は自衛官だから。君も君のお母さんも助けるさ。それが仕事だし。
だけど………」
 永井は腰を落とすと百合の肩を掴み、その躰を濡れた草の上に押し倒した。
 そして、じっと見上げる百合の眼を負けじと見返して言った。
「カッコ悪いけど俺もう……限界なんだ。なあ、頼むよ。このまま最後まで……終わったら絶対、君のお母さんを助けに行くから………」
 永井は、百合に接吻しようとした。しかし百合は顔を背けて永井の唇を避ける。
「駄目………」
 永井は焦れる思いで服の上から百合の躰をまさぐった。
 百合はその永井の手から逃れようとするが、永井はそれを許さなかった。
 必死で食い下がりながら彼女の躰に圧し掛かり、白いフレアースカートの中に手を差し入れようとする―。
「いやっ、やめて!」

802:名無しさん@ピンキー
10/08/19 05:50:44 KAVJLG1H
 急に百合が暴れだした。
 予想以上の抵抗を示す百合に対し、永井は段々、怒りにも似た狂暴な衝動が湧き起こるのを感じた。
「お、大人しくしろって! 何だよ自分から誘っておいて……うっ?」

 突然、白い光が地面の二人を照らし出した。
 一瞬永井が怯んだ隙に、百合は彼の下から抜け出し、光を避けるように顔に手をかざした。
 永井はパッと身を起こすと咄嗟に銃を構え、光の方に眩んだ眼を向ける。

 そこには、眼鏡を掛けた長身の青年が、険しい表情で立ち尽くしていた。

四、
「………何してんだよ」
 眼鏡の男は、怒りを抑えた掠れ声で永井に問い質した。
 険を孕んだ目線が、忌々しげに永井の下腹部に向けられる。永井の陰茎は、未だ露出したままである。
 永井は銃を置くと、慌ててそれをズボンの中に仕舞った。
 そうしながら永井は、この眼の前の男が、ついさっき出逢ったばかりの人物である事に気が付いた。
 ―初めて百合を見掛けた時、一緒に居たのは確かこいつだった。
 言い様の無い気まずさを覚え、永井は顔を伏せる。

 その時、永井から逃れて眼鏡の男の元へと帰った百合が、とんでもない事を言い出した。
「助けて。この人無理やり私を」
 永井は、驚いて百合を見た。
 百合は、先程までの哀れに取り縋る様子とは打って変わった、まるで汚い物でも見る様な冷たい眼で、永井を見下ろしていた。
「可哀想に……酷い目に合ったね。もう大丈夫だから」
 眼鏡の男の腕が、労わる様に百合の肩を抱く。

「な……んだよそれ!?」
 永井は、屈辱と怒りで、全身がカッと燃え上がるのを感じた。
「じょ、冗談じゃねえぞ!? お、じ、自分は、君を助けようとして……」
「その代償に躰を要求したって訳か? 最低だな、あんた」
「な、こ、この……!」
 眼鏡の男の言い草に、永井は見る見る顔を紅潮させていく。
「行こう。此処に居たら危ない。あの人、銃持ってるし」
 百合の言葉が追い討ちを掛ける。永井は唇をわななかせ、小銃を手にした。
「ふ、ふざけんじゃねえぞ、てめえら………」
 眼鏡と百合は、永井の殺気に恐れをなして後ずさる。
 そして、走り出した。
「待ちやがれ!」
 永井は、鬼気迫る形相で彼等を追った。
 百合に裏切られた悔しさや、満たされなかった肉の疼き。それら全てが破壊衝動となって、永井を駆り立てた。

 陰気な雨はいっそう激しく、暗い森を駆け抜ける三人の男女の躰を、ねぶる様に、じっとり打ち続けていた。



一樹守/夜見島遊園/コーヒーカップ/3;45:28

五、
「何とか撒いたみたいだな」
 一樹守は、百合と二人で朽ち果てた遊園地跡に入り込んでいた。
 雨を避ける場所を求め、すぐ近くにあったコーヒーカップの乗り物の屋根の下に向かう。

803:名無しさん@ピンキー
10/08/19 05:51:26 KAVJLG1H
「此処に座ろう」
 もう動くことの無い、褪せたピンクのコ-ヒーカップに百合を促し、並んで腰掛けた。
 一樹の隣に座る百合は、少し顔色が蒼ざめてはいるものの、未だ心身共に、それほどの痛手は負っていない様に見えた。
 一樹は、とりあえずホッとする。それと同時に、あの自衛隊員に対し、むらむらと怒りが込み上げてきた。

 オカルト雑誌の新米編集者である一樹守は、取材の為に訪れた夜見島で、怪異に見舞われたそのさなか、蘇った死者に付け狙われていた百合を救出し、行動を共にして
いた。
 些細な行き違いで百合と離れ離れになってからも、一樹はずっと彼女の身を案じ、捜し続けていた。
 女性一人でこんな島をうろつくのはあまりに危険だと思ったし、何より、彼女に去られた後の喪失感が、尋常ではなかった。
 一樹は百合を見下ろす。
 この、神秘的なまでに美しい娘が自分の元に帰ってきた事に、一樹は心から安堵し、満足を覚えていた。
 ―もう、絶対に手放したりはしない……。
 彼女の美しさには、どうしようもなく男の所有欲を掻き立てる何かがあった。
 だからこそ、自分の物である百合の躰に、無断で触れたあの自衛官の所業は、腹に据えかねた。

 一樹の眼の下、百合の肩に掛かったショールが少しずれ落ち、黒髪の下から細い首筋を覗かせている。
 その眩しいまでの白さは、下に続いているはずの裸身の白さを想像させて、一樹の欲情を激しく煽り立てた。
 ―あの野郎、俺より先にこの躰を組み敷いて……アレまで出して……。
 あいつは一体、百合にどこまでしていたんだろうか? もう、キスぐらいはしてしまったのかも知れない。
 百合が未だ服を着ていたのだから、それ以上の行為には進んでいなかったものと思いたいが……。

 その時、百合の肉体を辿っていた一樹の目線が、彼女のスカートの破れ目に気が付いた。
 一樹はハッと息を飲む。
 森で木の枝にでも引っ掛けたものか、白いスカートの前の部分がぱっくりと裂けてしまっている。
しかもその破れ目は、半分近く捲れており、百合の膝のずっと上の方まで―パンティーに達する辺りまでをも、一樹の眼の前に晒していた。
 一樹はそこを、壊れかけの眼鏡で凝視した。
「いやっ」
 一樹の熱視線に気付いた百合が、スカートを押さえた。
 百合の悲鳴で我に返った一樹は、Tシャツの上に羽織っていた格子柄のカッターシャツを脱いで、彼女の膝に掛けてやった。
 あの自衛官のようなケダモノだと、百合に思われたくはない。そんな気持ちが欲望に勝った。
 だがしかし。

 今度は百合が一樹の股間を見詰めているので、彼は、何事かと己の躰を見下ろした。
 あからさまに勃起していた。
 上着を脱いでしまった事が仇となり、彼の、ジーンズの前の不自然な膨らみが、丸見えになっていた。
 一樹はあわてて前屈みになって誤魔化そうとする。しかし百合はそこから眼を離そうとはしない。一樹の額に、じわりと脂汗が滲んだ。

「あの……っ?」
 雰囲気を変える為に、何か話そうと一樹が口を開いたのと、百合が一樹の膝に手を置いたのは、全く同時であった。
 百合は、一樹の膝から腿にかけて、ゆっくりと撫で摩っていた。そうしながら、黒い瞳で真っ直ぐに一樹の眼を見据える。一樹は、息苦しい様な気持ちに陥った。

804:名無しさん@ピンキー
10/08/19 05:52:21 KAVJLG1H

「ねえ……あなただけは私を信じてくれるよね?」
 濡れた唇が囁く。白い指先が、一樹のジーンズのファスナーに、そっと宛がわれた。

六、
「う……」
 百合の指先は、一樹の硬く腫れた部分に、焦らす様な刺激を与えていた。
 ジーンズの分厚い生地越しの接触ではあったが、すでに、張り裂けそうなほど昂っていた一樹の局部に快感を与えるには、充分だった。
「百……合……っ」
 一樹は、感極まった声音で百合の名を呼んだ。
 百合は、ジッと一樹の顔を見上げたまま、腰をずらしてTシャツの胸にすり寄り、凭れ掛かった。

 一樹は、興奮に肩で息をしながら、百合の躰を抱き寄せる。
 そうして暫くの間、ジーンズ越しに陰茎を撫で廻されながら、百合の細くしなやかな二の腕を摩っていたが、やがて、意を決した様にその手を彼女の腋に差し込み、赤いカーディガンの上から、豊かに張り詰めた乳房を触った。
 すると、百合の手が止まった。
「駄目……」
 百合は、乳房を包む一樹の手をやんわりと外し、彼自身の膝の上に置いた。
 一樹の懇願する眼を静かに見返すと、今度は、彼のジーンズのポケットの中に手を入れた。

「ねえ、見て」
 百合の手には花の髪飾りが握られていた。
 それは一樹が道中拾って、なんとなく持ち歩いていたものである。
 百合は一樹から少し離れると、スッと片膝を上げた。
 滑らかな内腿と共に、その上にある女陰を覆ったパンティーまでもがチラリと覗く。
 一樹は言われるがまま、生唾を飲んで其処を注視する。

 百合は一樹に見せ付けながら、髪飾りの髪に挿す方の尖った部分を、肉が食い込むほど強く内腿に押し当て、それをグッと引いた。
 白い肌に、赤い筋が痛々しく浮き上がる。一樹は眉を曇らせた。
「此処は姿をとどめようとする世界」
 傷口を晒したまま、百合は淡々と語り始める。
「早くしないと戻ってしまうの。逆戻り……虚無の混沌に」
 一樹は眼を見開いた。
 百合の赤い傷口が瞬く間に塞がって、元通りの、眞白い健康な肌を取り戻してゆく。
 一樹は、驚愕の面持ちで百合の顔と、もう傷の片鱗すら残されていない内腿とを見比べた。

 しかし、驚きはしたが、妙に腑に落ちる部分もあった。
 一樹は夜見島に渡ってからというもの、甦った死者どもに随分と痛め付けられて来たが、その傷は今、全く残っていない。銃で撃たれた傷でさえ、ほんの僅かな時間で消え去ってしまうのである。

 一樹は、恐る恐る百合の内腿に手を伸ばし、細身ながらもむっちりと脂の乗った、柔らかな皮膚に触れてみた。
 しっとりと吸いつく様な、瑞々しい感触があるばかりであった。
「私を信じて……お母さんの処に、連れて行って……」
 一樹は百合の内腿をまさぐりながら、黙って頷いた。
 百合の制止がないのをいい事に、内腿から鼠蹊部の辺りにまで指を這わせていった。
 そして、指先がパンティーの縁に触れた時……百合が、微かな吐息を漏らした様な気がした。
「百合……」
 一樹はその反応に力を得た思いで、彼女のおとがいに指を添え、顔を仰向かせた。
 百合の瞳はぼんやりと輝き、眼の際が、酔ったみたいに赤みが差して見える。
 もう、引く事は考えられない。
 一樹は、百合の誘う様な半開きの唇を見詰めると、其処に自分の唇を重ねようと、顔を近づけてゆく―。

805:名無しさん@ピンキー
10/08/19 05:53:04 KAVJLG1H
 だが、二人の唇の先が触れた途端、一樹の耳元を、轟音と共に銃弾が掠めた。
 二人はビクリと振り向いた。
 コーヒーカップから少し離れたベンチの横、凍て付く様に冷たい眼が光っている。
 それは、嫉妬と怒りに満ちた暗い光だ。
 一樹に百合を奪われた男―永井頼人が、憎しみを込めた銃口を二人に向けていた。


岸田百合/夜見島遊園/観覧車/4:42:40

七、
 一樹が倒されるのに、たいした時間は掛からなかった。
 ―あれではもう生きてはいまい。
 百合は雨に打たれながら、ただ呆然と、噴水広場に落下した一樹の背中を見下ろしていた。
 その彼女の背後から、一樹を倒した男―永井が、ゆっくりと歩いて来る。
 百合に迷いは無かった。

「助けて!」
 百合は永井の傍に駆け寄ると、脇目も振らずその胸の中に飛び込んだ。
 永井は、面食らった顔つきで百合の頭頂部を見詰める。
「な……ふざけんなよお前! 俺の事、あんな風に裏切っといて」
「仕方なかったの。怖かったのよ、あの人が………」
 百合は、濡れ光る瞳を永井に向けた。
 永井の全身から発せられていた殺気が消え、打って変わった戸惑いの色が、その、少年の面影を残した顔に表れていた。

 ―あっちが駄目になった以上、もうこの人を連れて行くしかない。
 百合は、必死になっていた。
 全ては母親の為である。
 永きに渡り、この島に閉じ込められている母親。救い出す為には、どうしても男手が必要なのだ。
 だから彼女は、男を得る為には手段を選ばなかった。
 彼女は、生まれながらに男を惹き付ける力を母から与えられていたが、それだけで不充分であると見れば、その肉体を使う事さえ厭わぬよう、母から命じられていた。
 いや―命令、というより、それはもう本能に近い。

 百合は眼の前の男に、全身全霊を懸けた媚態を示して、その魂を籠絡しようと勤しんだ。
 別に、騙してやろう、などという悪意がある訳ではない。かといって、この童顔の男に何か特別な感情がある訳でもない。
 誰であっても構いはしないのだ。
 共に冥府の門を開き、母と、その現し身である自分と、ひとつになると約束してくれる男でさえあれば―。

「ずっとずっと寂しかった……」
 百合は、冷え切った頬を男の胸板に摺り寄せ、甘く囁いた。
 雨の雫を湛えた睫毛を上げると、永井は、じっと彼女の顔を見詰めていた。
 百合は、彼の眼の中にある感情を瞬時に読み取る。
 女の肌の柔らかさ、温かさに触れて、彼の心が確実に揺れ動いているのが判った。
が、未だ完全ではない。彼の瞳には、迷いと困惑の色が混じっている。
 その心を完全に手に入れる為には、やはり、この身を捧げる以外に無いようだ……。

 百合の中に、奇妙な痛みが走った。

 彼女は混乱する。何だろう。何か胸の奥が苦しくなる様な……。
 心の中の小さなわだかまりに当惑する彼女の耳に、銃が地面に落ちる、硬い音が聞こえた。
 背中に男の掌を感じた。と、思う間も無く、百合の躰は、彼の腕に巻き付かれ、息が苦しくなるほど強く、抱きすくめられている処であった。

806:名無しさん@ピンキー
10/08/19 05:53:46 KAVJLG1H
 彼女は、反射的に永井の腰に手を廻す。
「お願い。私とひとつになって」
 そんな言葉が、唇から勝手に紡ぎ出されていた。その唇が、性急な唇に塞がれる。
下腹部に、男の強張った意思を感じた。

 もう、逃げる訳にはいかないだろう。
 永井の情欲に満ちた接吻に応えながら、百合は、ますます重苦しくなってゆく心を、普段の空ろな状態に戻そうと腐心していた。
 母の為。母の復活の為。ただそれだけを、心に念じながら―。

八、
 その時、背後から低い笑い声が響いた。
 永井が、「あっ」と小さな声と共に顔を上げる。

 振り向くと、一樹がよろめきながら階段を上がって来るのが見えた。
 百合は、瞬きもせずにその姿を見詰めた。
 一瞬、永井も百合も、一樹が生ける屍となって甦ったものと考えたがそうではなかった。
 一樹は、辛うじて生きていた。
 その表情は暗く、血の気も失せていたが、あの人外の者達とは違い、眼に生者の光があった。
 ただしそれは、負の情念による光であったが―。

「……全部聞かせてもらったよ」
 一樹は、寄り添い合う二人の傍まで来ると、百合だけ見据えて吐き棄てる様に言った。
「結局、誰でもよかったんだな。助けてさえ貰えれば、君は……誰でもよかったんだ」
 静かな口調の中に、沸々と湧き上がる憎しみが込められている。百合は、怯えた表情で永井の背に隠れようとした。
 しかし、その百合の躰を永井は押し退けた。
 百合の躰はよろめき倒れ、濡れた地面にくずおれた。驚き、信じられない思いで永井を見上げる。
 永井は、まるで魔法が解けたように冷静な面持ちで、百合を見据えていた。
「そういうことか」と、口の中で呟いている。

 百合は、全てが破綻した事を悟った。
 ―この人達はもう、私を助けてはくれない。
 ささくれ立った二人の男を前に、百合は、座り込んだままジリジリと後ずさった。
 そんな彼女に、男達はゆっくりと迫ってゆく。
 観覧車の支柱まで追い詰められた処で、百合は素早く立ち上がり、駆け出した。
 スカートが支柱の何処かに引っ掛かって破けたが、構わず走った。
 追い縋る男の怒号と銃声。
 それらを背にして走りながら、百合は、歯噛みしたくなる程のもどかしさに打ち震えていた。

 ―あとちょっとで、お母さんの処に帰れるのに。もう、すぐ近くまで来ているのに……。



 男達は、ひとしきり狩りを楽しんだ後に百合を捕獲した。
 永井の銃弾に倒された百合は、ずぶ濡れの地面に横たわり、苦しげに呻いていた。
 腿に受けた傷から流れ出す血を雨に洗われ、蒼白さを増した皮膚を男達に晒しながら彼女は、彼等が自分の躰を姦す事で、復讐を遂げるつもりでいるのだと知った。
 ―復讐?
 何の為の復讐であるのか?
 自分が彼等に復讐されねばならぬ謂れが、いったい何処にあるというのだろう?
 ―私はただ、お母さんの処に帰りたかっただけなのに……。

 そんな百合の思いを余所に、一人の男の手が、その痛手を負った肢体に伸ばされた。
「そら見ろ。もう血が止まっている」
 一樹の声だ。彼は、百合の傷口を指で突付いた。

807:名無しさん@ピンキー
10/08/19 06:24:14 KAVJLG1H
 百合の躰が痛みに縮こまる。
「やめろよ……あんまり乱暴にすると、姦る前に死んじまうぞ」
 百合を仕留めた当の本人である永井は、一樹ほどに積極的ではなかった。
 そんな、若干躊躇している様子の永井とは対照的に、一樹は上機嫌で笑っている。
「くっく……平気だよ。何しろ此処は“元の姿をとどめようとする世界”だからな。
少々手荒な真似をしたって死にはしない……な、そうだったよな?」
 一樹は百合の長い髪を引っ掴むと、その顔を上向かせた。そして、百合の怯えた眼を、眼鏡の奥から覗き込む。
 一樹はその、脂ぎった光を放つ眼を細め、冷たく笑った。

九、
 百合の躰は、男達の手によって広場の花壇の上に抱え上げられていた。
 ピンクのウサギのオブジェの前に、仰臥する百合の赤いカーディガン姿を、二人の男が持つ懐中電灯の光が、ゆらゆら照らし出している。
 百合は、彼等に灯りを向けられる度に、ひいひいと甲高く掠れた悲鳴を漏らし続けた。
 灯りを避けようにも、彼女の両手はショールで縛られ、頭の上の方で、ウサギの前の小さな柵に結わえられているので、どうする事も出来ないのだ。

「お願い……やめて。何をされてもいいけど、眩しくするのだけは……」
 弱々しい声で訴える百合に、永井は怪訝そうな顔をする。
「この子、何でこんなに光を嫌がるんだろうなぁ?」
「さあ? 狂犬病患者は光を嫌うっていうけどな。彼女がそうだとは思えないし……あと考えられるのは………吸血鬼、とか」
「まさか!」
「有り得なくは無いんじゃないかな」
 一樹は百合の、破れてぼろきれと化したスカートを引き千切りながら、永井に答えた。
「この島は狂ってる。死んだ人間が甦って襲い掛かって来るぐらいなんだから、吸血鬼が居たって不思議はないだろう? それに……ふふ、彼女のイメージにぴったりじゃないか。女吸血鬼カーミラ、とかさ」

 一樹は百合のスカートを剥ぎ取ってしまうと、懐中電灯の光を彼女の薄いパンティーに当てた。
 百合は、其処に触れられた訳でもないのに、ビクンと腰を震わせ、脚を突っ張らせて光の陵辱に耐えた。
 一樹は、その反応を面白そうに眺め、無防備な股間に、いっそう懐中電灯を近づけた。
「ああ、許して」
 百合は、怪我をしていない方の脚の膝を立て、苦しそうに身を捩った。
 その姿態の妖艶さに、一樹と永井は固唾を呑む。
「……吸血鬼は異性を誘惑し、誑かすんだ。やっぱ……ぴったりだよ」
 一樹は、咽喉に絡まる声で言い切った。

「じゃあ吸血鬼退治といこうか」
 一樹は花壇に上がり、百合のカーディガンの釦を一つずつ外していった。
 百合は眉根を寄せて顔を背けたが、それは服を脱がされる羞恥心からではなく、横から永井に当てられている、ライトの眩しさの所為だった。
 カーディガンを開き、中のキャミソールの釦も取って乳房を露わにしてしまうと、百合は掠れた悲鳴を上げた。
「ああー……当てないで………当てないで」
 素肌に光を当てられるのが余程辛いのか、百合は、子供の様な啼き声を上げて身悶える。
 男達は、百合のその憐情を起こさせる様子と、透ける様な肌の美しさに激しい欲望を覚えた。
「おい、見てみろよ」
 百合の乳房に夢中でライトを当てていた永井へ、一樹が呼び掛ける。
 一樹は、百合のパンティーを指し示していた。永井は、パンティーのクロッチ部分へライトを移動させる。
 其処は、小水でも漏らしたかの様に、ぐっしょりと濡れ通っていた。
「何だよこれ……何でこんな風になってるんだ?」

808:名無しさん@ピンキー
10/08/19 06:25:04 KAVJLG1H
 愉快そうに問い質す一樹の声。百合は、不快感も露わに一樹から目を逸らした。
「答えろよ」
 と、一樹は声を荒げ、百合の顎を掴んで振り向かせる。

 すると百合は、今まで見せたことの無いような険悪な表情を見せ―一樹の顔に、唾を吐きかけた。
 百合の予想外の反抗に、思わず永井は、「あっ」と声を上げる。
 彼女の吐いた唾は、一樹の眼鏡から鼻筋の辺りまでべっとりと掛かっていた。
 一樹は、くぐもった笑い声と共に眼鏡を外し、鼻の上を手の甲で拭った。
 そして百合を睨み付け、力任せにその頬を打った。

十、
 頬がジン、と熱を持って腫れ上がるのを感じながら、百合は、自分が取った行動を、ぼんやりと反芻していた。
 ―どうしてあんなことをしたの?
 それは、自問であると同時に、母親の詰問の言葉でもある。

 母の元へ帰還し、母を救い出す為に百合は存在していた。
 百合には他に沢山の姉妹がいたが、百合はその中でも一番母親に忠実な、母親に近い、寧ろ、母親と同体であるともいうべき娘であった。
 彼女の中には常に母親の意思があり、その言動の全ては母の導きによるものである、と言っていい。
 母に命じられれば、百合はどんな事でもやった。
 母を裏切った妹をその手で殺めたし、母の居るこの島へ渡るため、港の漁師を操った。

 そして今、彼女の前には二人の男が居る。
 若く健常で、自分らで進むべき道を切り拓く、知性と行動力を併せ持った―母の処へ連れてゆくに相応しい、頼もしい男達。
 ―彼等を虜にするがいい。そして二人を争わせ、勝ったほうに冥府の門を開かせよ。
 心の中に、母の声が響く。
 それは、百合にとっては容易い仕事である。
 本当は最初にこの二人がかち合ってしまった時に、そう仕向ける事だって出来たのだ。

 だが百合は、敢えてそれをしなかった。それは何故?
 何かが彼女を躊躇わせた。彼女の胸の片隅で疼く、何かが―。

「未だ自分の立場を判ってないみたいだな」
 一樹が百合の顎を乱暴に掴み、その顔を睨み据える。
 頬を腫らし、唇の端から血を流した百合は、それでも美しかった。
 半裸で縛り上げられた姿の痛々しさとも相まって、その様子は、男の嗜虐心をそそって止まない。
「妖しい女め」
 一樹は、憎々しげに吐き捨てた。
「その顔で、いったい今まで何人の男を騙して来た? 憐れみを誘う素振りを見せて……お前は、何の目的でこの俺までをも誑かそうとしたんだ!?」
 顎を掴む手に力が篭る。
 百合の瞳が揺らいだ。「助けて」と、唇が勝手に救いを求める。

 しかし、一樹の意志は堅牢だった。
「無駄だ。もう騙されないぞ。俺はお前に利用されたりはしない。お前の企みなんか、全て打ち砕いてやるぞ……この、躰もろともな!」
 百合のパンティーに掛かった一樹の手が翻り、頼りない布切れを毟り取った。
 ビリッ、と布の裂ける音と共に現れる、艶めいた黒い若草。後ろで見ていた永井が、嘆声を上げた。

 一樹が、百合の閉ざされた脚をグッと広げ、永井が、露出した女の肉のあわせ目にライトを当てる。

809:名無しさん@ピンキー
10/08/19 06:25:45 KAVJLG1H
 百合の、絹を裂く様な悲鳴に構わず、二人の男は、曝け出された場所を覗き込んだ。
 非情なライトの下、露わにされた桃色の陰唇は、すでにぬるぬると濡れ光っていた。
 百合が身をくねらせるのに伴い、そのひらひらした肉の扉がひとりでに開いて、その奥の、一際紅くぬめり輝く粘膜が見え隠れする。
 百合の粘膜は、光に反応して淫らがましくヒクつき、とろみを帯びた蜜が、膣穴からタラタラと滴り落ちて、尻の方までべっとりと濡らしているように見えた。
「すげえな……絶対感じてるよな、これ」
 永井は、興奮に慄く声音で言った。横でうなずく一樹の呼吸も荒い。

「だめ……ひかり……だめ……」
 喘ぎ混じりの、うわ言のような百合の声。
 百合は、最も敏感な性器を明るく照らされる度に、全身が弛緩し、躰の中心部から、ドロドロと溶解してゆくような恍惚感を覚えていた。

 実は、彼女に取って光は苦痛ではなかった。寧ろ強い―余りにも強過ぎる、快感なのであった。


十一、
 「ああぁぁ……あぁ……はぁぁぁん……うぅん」
 一樹と永井は、それぞれの持つ懐中電灯で、百合の躰の至る処を嬲り廻した。
 光の輪の中、百合の蒼白かった肌は、幽かに血の気が差し、もはや、自ら広げて誇示している股の間の女性器に至っては、深紅に近い鮮やかな色味に染まって、
雑草だらけの荒涼とした花壇から、ぽっかりと浮き上がっていた。

 永井は、百合の快楽に蕩け切ったようになっている性器の裂け目の上に、白い光を上下動させて眺めていたが、
やがて其処に指を宛がい、膣口を探ると、思い切った様に、ぶっすりと指を挿し入れた。
「あああっ!」
 百合の腰が、キュッと反り返る。
 熱しきった胎内の、臓物めいた感触を暫し味わってから、永井は指を二本に増やして更に掻き回し、その指を、膣の中で開いた。
「い……ひぃいいぃぃぃいいいいい!」
 百合の躰が、感電したかのように跳ね上がった。乳房に、光で円を描いていた一樹が、百合の性器に眼を移す。

 永井の指で無理やり広げられた膣口の中に、まばゆい光が這入り込んでいた。
 性器に接触するほどに近づけられた懐中電灯の所為で、寛げられた膣穴の状態は判り辛かったが、
顔を傾けて注意深く見ると、膣のぎざぎざした縁肉から、火山の火口を思わせる入口の肉襞の凄い色が、僅かに覗えるのだった。

「い……ぎぃぃい……いああああああああぁぁぁ……」
 断末魔の叫びを上げ、百合が果てた。
 半ば白目を剥き、口の端から泡を吹いたその表情は狂気じみていて、あの謎めいた美しさは、跡形もなく消え去っている。
 それでも尚、彼女の淫悦に満ちた姿は、男達の劣情を煽りたてていた。

 永井は、百合の膣口とその胎内の激しい蠢動に指を締め上げられ、息を震わせていたが、その内、「うっ」と短く呻いて、がっくりと花壇の下にへたり込んだ。
「もしかして……もう出ちゃったとか? なあ?」
「……うるせえ」
 からかうように問い掛ける一樹に、永井は俯き、肩で息をしながら返した。

「ふふ、じゃあ、俺が先に姦っちゃって構わないな?」
 一樹は、Tシャツとジーンズを脱ぎ捨てた。
 百合が薄く眼を開くと、眼の前には、勃ちあがった灼熱の兇器を握り締め、覆い被さって来る一樹の姿があった。

810:名無しさん@ピンキー
10/08/19 06:26:20 KAVJLG1H
「ああ、いや」
 百合は、絶頂の余韻を残す性器を庇うように脚を窄めたが、腿の隙間に滑り込んだ一樹の両手が、強引に其処を割った。
 そして、百合の耳元に顔を寄せ―まるで、恋人に囁くような優しい声音で言った。

「この島でお前とめぐり逢い、こうする事になったのはきっと偶然ではない……必然だ」
 一樹の陰茎は、百合の膣に深く潜り込んでいった。

「あ……」
 百合が小さな声を漏らす。
 一樹の硬いものに姦された百合の膣は、一瞬ひくりと痙攣し、中のぶよぶよした肉襞で、陰茎に絡み付いていった。
 百合の胎内は、まるで、温かい海にいるような安らぎのある快感を一樹に与える。
 一樹は、満ち足りた気持ちで溜息をついた。
 百合は、自分を姦す男の姿を、トロンとした眼で見上げていた。
 自分の中の一番空ろな部分が、一樹の熱く猛り立つものに埋め尽くされる感覚は、何故か、百合の心を奇妙なまでに揺り動かした。
 ―これは何? 私……どうしてこんな気持ちになってるの?
 それは、百合に取って全く未知の、不可解な感情であった。

 しかし百合のその戸惑いが表面に現れることは無く、当然それに気付かない一樹は、花壇の土に膝を突いて、百合の膣に攻撃を加え始めた。

十二、
 「あ……あぁっ!」
 ずん、と陰茎が膣を突いた途端、思わず快楽の声を漏らしたのは、一樹の方であった。
 百合の粘膜の感触が、あまりに甘美過ぎたのだ。
 どこまでも柔らかく、ぬらぬらと蕩ける襞の一つ一つが、それぞれに意思を持った小さな触手のように陰茎全体を舐り、くすぐってくる。
 背筋をぞわりぞわりと這い上がる快感に耐え切れず、一樹は瞬く間に精を漏らしてしまった。

「早っえーの」
花壇の縁に凭れ、一樹の性交の様子を見物していた永井が、鼻で笑った。
「はぁ、はぁ……ゆ、指挿れただけで終わっちまう誰かさんには、言われたくないな……」
 一樹は脱力し、百合の躰の上に倒れこみながらも、減らず口を叩く。

 二人のやり取りを、百合は遠い処で聞いていた。
 膨れ上がり、その身を震わせながら、熱い精液をほとばしらせた陰茎を膣の中に抱いたまま、百合の感覚は、不思議な陶酔に包まれ微睡んでいた。
 胎内が、男の放ったもので温かく満たされ、まるで母の海の中にいるみたいだと思った。
 そして、その温かさは彼女の胸の中にまで満ちて―。

「よし。じゃあ次はあんたが姦りなよ」
 上に圧し掛かっていた重たい躰が離れ、膣に埋め込まれていたものが、ずるりと抜けていくのを感じた。
 百合から下りた一樹が、永井に百合との性交を促している処であった。
 のろのろと現実に還った百合の意識が、足元に居る永井に向けられる。
「え……いや、俺は……」
 永井は、余り乗り気ではないようだった。
 彼は一度射精して、少し理性を取り戻していた。
 醒めた頭で考えてみれば、自分の加担している行為が酷く理不尽な、馬鹿馬鹿しい蛮行であるのが明らかであったし、
一樹に姦され、彼の精液に塗れた女性器に己の陰茎を挿入するのは、汚らしくて嫌だった。
 永井は百合の股間を覗き、半開きの陰唇の奥から、白い液体をごぼごぼと溢れさせる百合の性器に、尻込みするような視線を送る。

 永井のためらいは、百合の横に立つ一樹にも伝わっていた。
 一樹は、「あれえ?」と笑い混じりの声を上げた。

811:名無しさん@ピンキー
10/08/19 06:26:58 KAVJLG1H
「あんた達みたいな人種は、こういうのが好きなんじゃないのか? 戦争にはレイプがつき物だろ」
「ざけんなよ……そんなの偏見じゃん。大体、自衛隊は戦争屋じゃねーし」
「あっそ。まあいいや。じゃ、あんたは横で照明係でもやっててくれ」
 一樹は百合の両手を縛っているショールを掴み、柵から外した。
 それを持って、百合の躰を引き上げ、立たせる。
 まだ腿の痛手が治りきらない百合は、よろけて倒れかけたが、一樹は乱暴にその腕を引き、ウサギの後ろに立てられた時計の支柱に、彼女の手を縛り付けた。
 百合は、細い支柱に少し前屈みでしがみ付き、しなやかな曲線を描く魅惑的な尻を、男に突き出す形を取らされる。

 ―これからまた、この男に姦されるのだ。
 百合は、虚ろな心で背後の男から目を逸らす。
 手を縛られて眼を伏せた彼女の佇まいは、あたかも、可哀想な囚われの姫君といった風情であった。
 一樹は、そんな百合の髪を撫ぜ、優しく語り掛けた。
「……そんな顔しないでくれよ。そんな哀れを誘う顔……そういう君を見ていると俺は……」
 指先が濡れた髪の毛から滑り降りて、赤いカーディガンを引っ掛けた背中を辿る。
 そして、耳元で継がれる言葉。

「余計に苛めたくなってくる」

 労わる指先にぐっと力が込められて、百合の、赤い衣が毟られた。

十三、
 一樹にカーディガンを取り払われた百合の背中に、生ぬるい雨が降りかかる。
 もはや、膝丈のブーツ以外に何も身に着けてはいない百合の肢体は、暗い雨の中、蛍のように白く発光して見えた。

「ほら、ライト」と、一樹が呼び掛けると同時に、永井の懐中電灯がその白い裸体を照りつける。
 百合は、苦しげに呻いて顔を背けた。
「光には弱いって訳だ……色んな意味で。くくく……くくくくく」
 一樹は、薄気味悪い笑い声を漏らしつつ、剥き出された百合の背中から腰にある二つの窪み、そして、柔らかく盛り上がった尻たぶの肉へと、乱雑に手指を這わせて
いった。
 一樹に躰をまさぐられ、無遠慮な光の動きに翻弄されて、百合は惨めに啼き喚く。

 永井は、百合の細い肢体をライトで舐めながら、複雑な心境だった。
 彼はこの、眼の前で妖しく身をくねらせて嬌声を上げ続ける女が、普通の人間では無いと、薄々理解し始めていた。
 この島の異状も、ひょっとすると、彼女の存在が元凶となって引き起こされたものかも知れないのだ―と。
 しかし、こうして厭らしく百合の肉体をいじくり廻す一樹を見ていると、一体どちらが化け物であるのか判らなくなってしまう。
 だがそれでいて、この淫らな宴を自ら進んで終わらせようという気にもなれないのだ。
 どっちつかずの中途半端な気持ちのまま、永井は懐中電灯を使い、百合の躰の曲線が織り成す光と影とを、腑抜けた顔で眺めるだけであった。

 一樹は百合の背中に被さり、後ろから一息に陰茎を突き挿そうと構えたが、ふと思い直したようにその動きを止めて、百合の尻の前に屈みこんだ。
「ふ、うぅっ」
 百合の咽喉が仰け反る。
 一樹の手が百合の尻たぶを掴み、それを思い切りわっしと両側に広げた為だ。
 永井は、すかさずそこに光を当てる。
 いきなり開帳された尻肉の中心の肛門が、開く力に抗うようにキュッと窄んだ。

812:名無しさん@ピンキー
10/08/19 06:27:45 KAVJLG1H
「意外と毛深いんだな。こんな処にまで、毛が生えてる」
 一樹は百合の、陰裂を縁取りながら徐々にまばらになってゆく草むらを、指でなぞりながら言った。
 その黒い毛は、薄く判りにくくなりながらも、尻の割れ目に沿って三角形を象っており、触ると微かに、さりさりとした違和感を指先に与えた。
「あっ、やめて……」
 恥ずかしい毛の所在をことさらに指摘され、百合はくたりと身を折り曲げた。
 そして、開かれた尻たぶを閉ざそうとして力を込めるも、一樹はそれを許さない。

 一樹に押し広げられた尻肉が収縮し、少し盛り上がった肛門の皺までがひくひく蠢く様は、おぞましいほどに淫猥だ。
 一樹は束の間、百合の尻を揉みほぐし、中心の菊状模様を親指で摩ったりしていたが、そのうち、尻の谷間に顔を埋めて、肛門に吸い付いた。
「うあっ? あぁ、あああぁぁぁぁぁ……」
 猫背になっていた百合の背筋が、逆向きに、弓のように反りかえる。
 一樹の舌が、肛門の皺を掘り起こすように突き廻し、あまつさえ、その皺の内部にまで這入り込もうとしているのだ。
 不自然な感覚。しかし、それでいて、ぞくぞくするような快感を孕んでもいる―。

 そうして背中を反らせ、尻を突き出して舐められている百合の姿に、永井は、再び血が滾り出すのを感じていた。
 彼はいつの間にか花壇に上がり、至近でライトをかざしながら、百合の躰のあちこちを手で撫で始めていた。
 先程までの白けきった気持ちが、嘘の様だった。
這入りたい。この躰の中に、根元まで這入って掻き廻したい。
自分がこの呪われた島の瘴気にあてられ、おかしくなっているのだとしても、構わない。
 ―毒喰らわば皿まで、だ。ちくしょう。
 永井は半ばヤケクソになり、己の中の拘りを捨て去ろうと決意した。

十四、
「―っはあっ、はぁ、ははは……ちょっと酸っぱいな」
 百合の尻から顔を離し、一樹は口の周りを拭った。
「お、おい、代われよ」
 永井は、待ち兼ねた様子で一樹に呼び掛けた。
「はあ? あんた、姦らないんじゃなかったのか?」
「気が変わった。……いいだろ別に。頼むからそこ退いてくれ」
 一樹は、永井の懇願する姿を面白そうに見上げた。
「人にものを頼む時は、お願いしますって言うべきだろ?」
「うっわ、こいつ性格悪!」
「へえ、そういう態度? じゃあ駄目だね」
 一樹は立ち上がる。そして百合の腰を抱え、永井に見せ付けるように、陰茎を尻に押し当てた。

「うっ………くうぅぅぅ」
 百合の押し殺すような声に、一樹の満足そうな溜息が被さる。
 獣の姿勢で繋がった二人の姿に、永井は妬ましい思いでライトを向けた。
「あーっ、きつい、狭い……」
 小刻みに腰を揺すりながら、一樹はひとりごちる。
 一樹の動きに合わせ、俯いた百合の口から唸るような呻き声が漏れ、ぶら下がった乳房が、重たそうにゆさゆさ揺れる。
 眉間に皺を寄せてその姿を見守っている永井を一瞥し、一樹はニヤリと笑った。
「なあ、今どうなってると思う?」
 そう言うと、永井の返事を待たずに少し屈み、百合の片方の膝の裏に腕を廻して、片脚を、ガバッと広げて持ち上げて見せた。

「うぁぁぁあああああああぁああ!」
 百合の叫びが辺りに木霊する。
 永井は、息を飲んだ。

813:名無しさん@ピンキー
10/08/19 06:28:30 KAVJLG1H
 片脚を上げられ、犬の小便のポーズを取らされた百合は、永井のライトに向かって、何もかもを曝け出していた。
 全開になった股座の中の、淫汁まみれの陰門、そして―陰茎をずっぽりと嵌め込まれた肛門。
「な……ケツに挿れちまったのかよ!?」
 永井は、驚きを隠せない面持ちで二人の結合部分に見入った。
 あの可愛らしく窄んでいた百合の肛門の穴が、今、目一杯に広がって、一樹の硬く怒張しきったものを飲み込んでいる。
 穿たれた箇所をまともに照らし出され、百合は、「うぅ」と苦悶の呻きと共に身を捩った。

 白い光の中で、百合の肛門は、前から流れ伝ってくる淫水にぬめり輝き、真っ赤に充血した表皮が、陰茎の出入りに伴い、引っ張られ、押し込まれしつつ、ねちゃね
ちゃと湿った音を立てて蠢いた。
 そして、その肛門の前でぱっくりと割れた女性器はといえば、肛門への抽送による苦痛なのか、快感なのか、
とにかく何らかの刺激を感じているらしく、ひとりでに、咀嚼するかの如くもごもごと収縮を繰り返している。
 永井が、そのがら空きになっている桃色の菱形に、ぐっ、とライトを近づけると、
引き絞られた悲鳴と共に、そこは夥しい量の体液を放出し、全体を激しく蠢動させながら、膣穴の内側の真っ赤な疣々のついた縁肉を晒した。

 そこまでが、永井の限界だった。

 蠢動する膣穴から、長く糸を引いた淫液が、蜘蛛の糸のように草の上に零れ落ちるのを見た瞬間、永井の中で何かが破裂した。

「うぉおおおっ!!」
「きゃっ? やああっ」
「うわっ!?」
 三人の叫び声が交錯する。
 永井は、百合の上体を無理な姿勢に捻じ曲げ、彼女の紅く溶け崩れた熱い粘膜に、
掴み出した鋭利な陰茎を突き立て、子宮に届けとばかりに勢い込んで貫いた。

「あ……」
 胎の底にまで響く衝撃に、百合の意識が、高い処へ弾け跳んだ。

十五、
 悲鳴を上げていた、と思う。
 重力の感覚が怪しくなり、立って居られない。このままでは倒れてしまう。と、百合は身をもがいたが、どういう訳だか倒れてしまう事は無かった。
 奇妙な浮遊感は、前後から男に躰を支えられている為であった。
 いつの間にか両手の縛めはほどけてしまい、だらんと垂れた手首の下に溜まって落ちていた。
 それでも彼女は自由になれない。
 肛門と陰門に深く陰茎を打ち込まれていては、どうすることも出来なかった。

「あぁっ、何だこれ……くそっ」
 永井は、ガクガクと躰を揺さぶりながら、切羽詰った形相で呟く。
 百合の内部の襞のざわめきに、彼は総毛立つほどの刺激を覚えていた。
 快感は、繊毛となって永井の陰茎の先から体内へと潜り込み、彼を内側から侵食し、支配しようとしているみたいだ。

「どうした? もう出ちゃいそうか?」
 永井が与える震動を持ちこたえ、逆にそれを押し返すように抽送しながら一樹は言った。
 だが、そううそぶく一樹の声も、微かに震えている。
 百合の二つ目の性器には、表門のような複雑なうねりや、意思を持って陰茎に纏わり付く小触手などは存在していなかったが、
縦に襞の寄った、温かい、ぎっしりとした筋肉の筒が、嫌というほど陰茎を締めつけ、精管の奥の精液を無理やり搾り出そうとしている感じがした。

814:名無しさん@ピンキー
10/08/19 07:01:51 KAVJLG1H
 それでも、彼等の受けている悦楽による責め苦など、百合の受けているそれに比べれば、ささやかなものといって過言ではない。

 男達の自分勝手な動作に翻弄される百合の躰は、嵐の中の葦だった。
 彼女は、女であれば絶対に秘すべき二つの門を、無情にこじ開けられ、中の秘肉が抉り出されそうなくらい、激しく擦り立てられていた。
 一樹が、彼女の肛門をぴりりと裂きながら、その内部に侵入して来た時点で、百合の受けた打撃は充分過ぎるほどであったのに、
更に永井までもが躍りかかって百合の深い部分を暴き、凶暴な力でもって其処を蹂躙してゆく。

 しかも、彼等の攻撃が彼女に与えるのは、単なる苦痛だけではない。
 ごしごしと扱き上げられる直腸や膣壁から、ぬめりを帯びた快感が、内臓にずしんずしんと響き渡る。
 強く掴まれ揉みしだかれる尻肉からも、捻り上げられる乳房からも、痛みと一緒くたになった快美感が伝わり、百合の躰を陶酔境から開放しない。
 半開きの唇からは、絶えず淫蕩なうめきが漏れ続け、全身が、一樹と永井の間を振り子のように行き来する。

「何か言ってるな」
 尻に挿している方の男が言う。
「ああ……助けて、とか、許して、とか言ってるんじゃないのか?」
「かもな。呂律が廻ってないから、全然判んないけど」
 男達の会話を聞いて、百合は初めて、自分が言葉を発していたことに気付いた。
 でもそれはもう、彼女にとって大した問題では無かった。今や彼女の感覚は、肛門と陰門のみに集中し、支配されているのである。

 ―突いて。突いて。もっと突いて。ぶち込んで。掻き廻して。

 許しを請う言葉とは裏腹に、淫らな肉の穴と化した百合の躰は、更なる快楽を求めて、男達の間を揺れ動くのであった。

十六、
 「うああぁぁぁっ! ああぁ、はあああぁあぁぁぁん……」
 貪欲な快楽の虜と成り果てた百合の躰は、常に性悦の高みの上にあり、それが醒めてしまう事は無かった。
 ここが絶頂か、と思った刹那にもっと上位の悦楽が現れ、それがやっと静まったかと思えば、後ろから更に大きな波に飲まれた。

「う……っくぅ!」
 突然、背後から百合の躰を支えていた一樹の力が抜け、百合の背中に体重を掛けてしがみ付いてきた。
 バランスを崩した三人の躰が、花壇の上に折り重なって倒れる。
「うぉ、な、何だコラ!」
 百合と一樹の下敷きになった永井が、ひっくり返りつつ喚いた。その永井の陰嚢に流れ伝ってくるものがある。
百合の肛門から溢れ出た、一樹の精液であった。
「うへえ……」
 げんなりしている永井の上で、百合と一樹はわななき、ぐったりと崩れ落ちた。
「おい、二人で乗んなよ! 苦しいだろ!」
 一樹は百合の中から抜け出して、永井の横にごろんと寝転んだ。
 しかしすぐに起き上がり、懐中電灯を持って後ろに廻ると、百合の肛門に灯りを向けた。

 百合の肛門は、一樹に広げられた名残を残し、窄み切れずにポツリと黒い穴を晒していた。
 その黒い穴は、白い精液をたらたらとだらしなく垂れ流し、彼女の瞳同様うつろであり、尚且つ、扇情的でもあった。
「いぃ………ひぃぃぃ……い」
 広がった穴に弱点の光を当てられ、百合は感極まったように叫ぶと、下に居る永井の恥骨に自分の恥骨を擦り付けて、もう何度目かも判らない絶頂を迎えた。

815: ◆SHiBIToCCU
10/08/19 07:20:16 KAVJLG1H
このままではスレが埋まってしまうのでここで中断致します。
次スレは立てられませんでした。
どなたかよろしいようにお願い致します。

816: ◆SHiBIToCCU
10/08/19 08:01:38 KAVJLG1H
……と思いましたが、お試し●で立てられました。

エロパロでエロネタ書いて叩かれた 原稿用紙4枚目
スレリンク(eroparo板)

817:名無しさん@ピンキー
10/08/19 08:07:24 KAVJLG1H
続けます。

 それにつられて、永井の陰茎も、百合の胎内に精液を放つ。永井と百合は重なり
合ったまま、しばし荒い息遣いを繰り返した。

「休んでる場合じゃないぞ」
 永井の胸に凭れ掛かる百合の髪が、上から引っ張られた。
 無理やり躰を起こされた百合の鼻先に、一樹の項垂れかけた陰茎が突き付けられていた。
「ちゃんと綺麗にして貰わないとな」
 と、いう台詞と共に、淫液まみれの異臭を放つ陰茎が、百合の口にねじ込まれた。
 百合は一樹の賜物に、優しく従順に舌を絡める。
 それは生臭く、酸味と苦味が混じった嫌な味がしたが、少しだけ、甘ったるい芳香が鼻に抜けた。
「きちんと全部舐め取るんだ。そう……下の方も」
 百合の舌は、陰茎の包皮の境目から括れ目の周り、裏側の筋の脇まで丁寧に這い廻り、毛むくじゃらの陰嚢まで咥え込んで、頬を窄めて吸い取った。

 そうこうしている内に、一樹の陰茎は脈を打ち始め、再び硬く勃ち上がる。
 百合の口も、もはや掃拭の為の動きではなく、性感を与えるための愛撫を行っていた。
 そして、仁王立ちする一樹の陰茎に手を添えて、横向きでしゃぶり廻しながらも、
腰は茶臼を挽くように螺旋状に廻し、下に居る永井の陰茎に刺激を与えていた。

 永井は下から腰を突き上げて応じつつ、百合の陰茎に吸い付く横顔や、腰の動きに合わせて大きく上下に揺れ動く乳房を、幻惑される思いで見詰めていた。
 二人の男に輪姦され、躰中の穴という穴を精液で汚された、雌犬同然の女だというのに、それでも彼女は、美しかった。
 いや、寧ろ汚され痛めつけられたからこそ―その月下美人のように密やかな美しさが、余計に際立っているのかも知れない。そんな気もした。

 程無くして、一樹は百合の頭を掴み、前後にガクガクと動かし始めた。
「うごっ……ぐうぅぅ……」
 百合の眉間が寄り、深い皺が彫り込まれる。
 乱れた髪、苦しげにむせ返る咽喉。永井は眼を凝らす。
 いたぶられる彼女が、何故だか笑っているように見えたのだ―。

十七、
 欲情の嵐の中で、ずっと視線を感じていた。
 ひやりと突き刺すような、侮蔑と憎悪に満ちた視線。それは、彼女の中に居る、母親の視線だ。
 母は彼女に問い質す。

 ―何故、彼等に為されるがままになっているのか?

 母は怒っていた。娘の裏切りを。
 勤めを果たさずに、敵である光の者共を受け入れ始めている百合の心変わりを。

 はるか昔。世界に光が生まれて、母は冥府へと追いやられた。
 母は光を畏れて自ら闇に閉ざされ、時折、現世に“鳩”を飛ばすことに拠って、世界を取り戻す足がかりを掴もうとしていた。
 しかし、光を畏れつつも、光に強く心惹かれ、憧れてさえいた母の、その分身である“鳩”達は、
光の世界に触れ、その暖かさを知ってしまうと直ぐ光に打ち解けてしまい、もう、闇の世界に戻って来る事はなかった。

 そして母は、ついにその身を切り裂いて百合を生み出し、現世へと送り込むことにした。

 他の“鳩”とは違い、母そのものである百合は限りなく母に忠実であり、光になびいて母を裏切るなど、決して有り得ない事である―はずであった。

818:名無しさん@ピンキー
10/08/19 08:08:13 KAVJLG1H
「むぐう……っ」
 一樹の陰茎がグッと咽喉の奥に挿し込まれたかと思うと、太い幹が律動し、熱い液体をどくどく注ぎ込んで来た。
 百合は激しく咳き込み、飲みきれなかった精液を、口と鼻から溢れさせながら涙ぐんだ。
「きったねえな」
 迷彩服の胸元に体液を吐き出され、永井は不快感も露わに百合の頭をはたく。
「こういう時は全部飲むのが礼儀だろう。たく……空気読めよ」
 一樹も冷淡に言い募る。そして百合の髪を掴み、その肢体を仰向けに引き倒した。
 百合は、永井の陰茎を嵌められたまま、精液まみれの顔で仰臥する。
 永井は、その百合の躰を追うように起き上がり、彼女の両膝を抱え上げて、猛烈に腰を打ち付け始めた。

 ラストスパートを駆ける永井に躰を揺すられながら、百合は、傍らに座って額の汗を拭っている一樹の姿を見ていた。
 その、少し神経質そうな面差しと、大柄な体躯―。
 己を虐げ、辱めを与えた男の姿に、百合は不思議な親しみと懐かしさを覚えていた。
 百合の視線に気付いた一樹が、彼女を見下ろして笑う。
「酷い顔だ」
 一樹は百合の顔に手を伸ばし、指先で、百合の顔中にこびり付いている精液の汚れを拭った。

 不意に、百合の脳裏にある映像が浮かんだ。
 それは暖かい木漏れ陽の中、この男と手を繋いで歩いている、自分の姿だった。
 幸せそうに笑い合い、光に怯えることも無く―。

「あぁ……あああぁぁぁぁぁ……」
 百合の性器に、強い快感が起こった。
 快感は痙攣の発作となって膣の奥底から湧き上がり、腰から伝わって、彼女の全身を、ビクンビクンと打ち震わせた。
 百合の断末魔の動作に引き摺られ、永井も唸り声を上げて射精する。
 自分の胸に縋り付く永井の肩を抱きながらも、百合は、頬を辿る一樹の指先に手を添え、接吻をした。


十八、
「随分と良さそうだったな……ふふ。じゃあ今度は、彼のも綺麗にしてやれよ」
 一樹の命令を聞いて、百合は永井の下から這いずり出た。
 そして、仰向けに寝返りを打った永井の、産まれたばかりの陰茎に躙り寄り、舌を這わせる。
「わっ、やめ………いいよもう! 放っといてくれよ!!」
 永井は、しつこく陰茎に舐りついてくる百合を引き剥がして押し遣った。
 紅く腫れ上がった陰部を剥き出したまま、花壇の端にひっくり返った百合を眺め、永井は躰の後ろで両腕を突くと、くたびれた様子で溜息をついた。

「もう降参か?」
 膝まで下ろしていたズボンを上げ、身じまいしている永井に、一樹は声を掛けた。
「つーか、もう充分だろ……あんたまさか、まだ姦るつもりなのかよ」
「まあな」
「どうかしてる。正気じゃねえ」
 永井は、呆れ果てて頭を振った。
「でも、そろそろ何か変化が欲しいかな。一通りの事はやっちゃったし。エロゲーとかだと、どうしてたかな? こういう時は………」
 一樹は裸のまま、顎を捻って思案に耽る。永井は、うんざりして一樹から眼を背けた。
 花壇の端では、ぐったりと弛緩した百合の躰が、蒼白いしかばねの様に雨ざらしになっていた―。


 ―お母さん、ごめんね。私……帰れそうにない。
 曖昧な眠りの中、百合は、切ない思いで母に詫び続けていた。

819:名無しさん@ピンキー
10/08/19 08:08:55 KAVJLG1H

 これほどまでに酷い仕打ちを受けたというのに、何故こんな気持ちになってしまったのか、それは、彼女自身にもはっきりとは判っていない。

 今にして思えば、こうなる事は初めから決まっていたのではないか? という気もする。
 あの資材倉庫の中で彼に出逢った時、反射的に縋り付き、彼の保護欲を掻き立てながらも、
その胸の奥で何か、それまでに感じたことの無かった不可思議な感情が疼いた。
 或いはそれも、こうなる事の予兆であったのかも知れない―と。

 こうして彼に陵辱され、全身に彼の精液の洗礼を受けた今、あの時起こった不可思議な感情は、より明確なものとなって彼女の心を満たしていた。
 ―これが、光の者達の呼ぶ、“情”というものなのだろうか?
 百合にはよく判らなかった。
 一つだけ理解できた事といえば、今まで戻って来なかった他の姉妹達の気持ち。
 彼女達は皆、今自分が感じているのと同じ気持ちに従って、光の下に飛んで行ったのだ―。


「おい起きろ!」
 ピシャピシャと頬を打たれる感覚が、百合の意識を急速に現実へと引き戻した。
 ぼんやりと上げた眼に、一樹の薄笑いが映りこむ。
 その、横に傾いた視界により、百合は、自分が横臥させられている事を知った。
とりあえず彼女は、自分の躰を起こそうとする―。
「……?」
 地面に着こうとする腕の力が、窮屈に押さえ込まれた。
 両腕が、肘を曲げた形で、ぎっちりと後ろに縛められているせいだった。
 どういう風に縛っているのか知らないが、そのきつさは最初に縛られた時の比ではなく、どんなに引っ張っても、抜け出せそうには無かった。

 更に彼女は、周囲の違和感にも気が付いた。
 ―あれが無い。
 彼女に竦み上がる様な恐怖と苦痛、そして、ジンジンと身に沁みて、焼け焦げる様な快楽を与え続けていたあれが―光が、無い。
 百合は、何か不吉な予感に襲われて辺りを見廻す。
 そんな彼女の様子を見て、一樹は、小さくほくそ笑んでいた。

十九、
「たいした女だよ君は。正直驚いた。くくく……なあ、ひょっとして未だ気付いてない?」
 一樹の言葉を聞いて、百合は、己の身に何かが起きている事を察知した。
 ふと下腹部を見下ろすと、何か粘着力のある包帯のような長い絆創膏が、股の間をくぐってT字に、ふんどし状に巻き付いているのが判った。
 そのふんどしの下の辺りが、不自然に膨らんでいる。
百合は「ひっ」と、短い悲鳴を上げた。

 百合の股間からは、永井の持っていたL字型ライトの根元が覗いていた。
 それだけではない。
 後ろの方にも何か異物感がある。それはおそらく、一樹の持っていた懐中電灯であろう。
 彼等の二つの得物は、百合の胎内に挿れるには余りに巨大過ぎていた。
ただ息をするだけでも、百合の内部をギシギシ軋ませていた。その苦しいほどの充溢に、彼女は身動きすらもままならなかった。

「しっかし。よくこんな事思い付くよなあ」
 振り返ることさえ出来ない彼女の後ろで、永井の呆れた声が言う。
「ふっ、そんなに誉めるなよ」
「いや、別に誉めてないし……」
 男達は呑気に話しているが、百合はそれどころではない。これから何が起こるのか……彼女は既に悟っていた。

820:名無しさん@ピンキー
10/08/19 08:10:11 KAVJLG1H
「どうしたの、そんな顔して? 言ったじゃないか。俺は君のそういう顔を見ると……物凄く苛めたくなって来るんだよ」
「やめてこんな………馬鹿な事、やめてよ!」
「へーえ、さすがだね。俺が何するつもりなのか、ちゃんともう判ってるんだ?」
 一樹は、嬉しそうに百合の尻を撫で廻す。
「くくく……君も嬉しいだろ。嬉しいよな? この淫乱な躰を、もっともっと気持ち良くして貰えるんだからさ。女冥利に尽きるってもんだ」
「馬鹿じゃないの……? この、変態! 気違い!」
 百合は眉を吊り上げ、口角泡飛ばして一樹を罵った。

「ふははっ、そういう顔もまたいいね。屈服させたいって気分を盛り上げてくれるよ。
……さてと。じゃあそろそろ始めようか? 君の此処も、待ちくたびれてるみたいだからな」
 一樹は、勝手に女としての反応を示してぬめりを帯びている、広がりきった陰裂に、包帯の脇から指を挿れてなぞった。
 そして、そのまま指を、ライトの根元から内部に這わせると、スイッチを、オンにした。


二十、

「―――――!!―――――――――!!!!!!!
!」

 この世の物とも思えない絶叫が、辺り一帯の空気を震わせた。
 耳をつんざくそれは、何処か、壊れたサイレンの響きを髣髴とさせた。

 胎内の奥深い場所に光を注ぎ込まれた百合は、熱した油の中に落とされた水滴のように、激しく跳ね廻り、滅茶苦茶に暴れ廻った。
「うっ、おっ、おぉっ、おあぁああぁっ」
 百合の、その名の通り百合の花の様に清楚な美貌は醜く歪み、狂った叫び声からは、人間らしさが全く感じられなかった。
 彼女は、何とかしてこの恐ろしい地獄から開放されようと身悶え、膣からライトをひり出そうと息むが、
膣が硬直してしまっている上、絆創膏がライトを上から押さえ付けている為に、どうやっても抜け出てくれそうには無かった。

「これ……死んじゃうんじゃねえの?」
 永井が、呆然と気圧された体で呟いている。
「ふん! この女がこれ位で死ぬタマかよ。大丈夫さ……なあ、そうだよな?」
 一樹は、永井とは対照的に、至って冷静な面持ちで百合に呼び掛けた。
 百合は、がに股で仰臥し、地面に両足を突いたまま、激しく腰を上下させて、苦悶の叫びを上げ続けていた。
歯を食いしばり、白目を剥いて首を振り立てるその顔は、まるで鬼女のようである。
 百合の物凄い形相に、永井はすっかり怯んでしまったが、一樹は全く臆せず、寧ろ、愛しげな様子で彼女を見下ろし、
その涙と涎と鼻水で汚れた顔から、ほつれてこびり付いた髪の毛の束を掬い取ってやるのであった。

「L字型ライトだからな」
 一樹の愉快そうな声。
「ちょうどこの上の辺り……Gスポットだっけ? アソコら辺が、刺激されるんじゃないか?
いや、アレはもうちょっと下にあるんだったっけ? ほら、こうすれば………」
 と言ってライトに指を添え、根元をぐりぐりと揺するように動かす。
「ふぎぃ……! い……いひぃいぃぃいいいぃぃぃぃぃっ!」
 百合の両脚がいっそう大きく広げられた……と思う間も無く、その股間から、大量の小便が、噴水の如く噴き出した。
 それは勢い良く噴き出たものの、股間をくぐる絆創膏の所為で行き先が二手に分かれ、
内腿から膝の裏、ふくらはぎからくるぶしを通って、足の裏の地面に染みていった。

「すげえ……」
 一樹は、感嘆の声を上げた。


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