09/12/15 22:50:02 SJCqH3RM
「レーイーラちゃんっ、セックスしようぜセックス!」
語尾に音符マークが付きそうな程の楽しげな声でさらりと危ない発言をする男は、
満面の笑顔でレイラと呼ばれた女性の顔を覗きこんでいた。
当の本人は目覚めた瞬間に彼の発言を耳にしてしまった為に、少々不機嫌であった。
「人が夕食も忘れてすやすや寝ている間に複数で不法侵入した挙句、第一声がそれか…」
彼の後ろに申し訳なさそうに立っている二人に視線を移しながら、
できるだけ低い声で彼、ミキヤに向けて言い放つ。
ちょっとした昼寝のつもりが、どうやら夜まで眠ってしまったらしい。
換気の為に開け放しておいた窓からは、時折冷たい風が入り込み、
上半身だけを起こしたレイラの身体をぶるっと震わせた。
「ごっ、ごめんなさいっレイラ…説得はしたけど…聞いてくれなくて」
秘書のような衣装に身を包んだ女性、ジーニアスが必死に頭を下げ、
その横で黒装束を着た女性、クロウは流し目でミキヤを睨んでいる。
「そんな怖い顔して怖い事言うなよー、あんまりキレると小じわが増えるぞ」
その台詞を言い終えた瞬間に我慢の限界がきたレイラが拳を繰り出すが、
簡単に避けられ、思わず歯がみしてしまう。
「照れるなよ、ほら、レッツプレイセックス!」
またも危ない発言をかますミキヤを無視し、少しきつい口調で言う。
「とにかく、早く帰ってくれっ!もちろん、その馬鹿を連れてな!」
言い終えてすぐに窓を閉めようと、三人に背を向ける。