09/12/19 11:12:11 iuWyRYRF
>>421の続きです
次の日、熱血とインテリは『学校』を休んだ。HRでベテランは、二人揃って風邪をひいたと説明した。
「まさか奴が風邪をひくとはな。全員、明日世界が滅びるかもしれんから注意しておけ」
教室中が失笑の渦に巻き込まれる。ベテランはそのまま、
「体調管理は兵士の基礎中の基礎だ」
と結び、HRを締めくくった。
放課後、まじめは友人達の誘いを断り、いそいそと帰り支度を急いでいた。
二人分の食料と薬を買い込み、熱血の寮へ向かう。部屋の前に着くと、急ぎすぎて乱れた髪を整えてから、まじめは
インターフォンの呼び出しボタンを押した。
返事は無い。
嫌な予感を覚えたが、「寝入っているのだろう」と自分に言い聞かせ、携帯を取り出した。
手早く短縮ボタンで熱血の番号へ繋げる。
10コールを越えたところで呼び出しを切った。
小さく息を吐き、まじめはバッグから鍵をひとつ取り出す。熱血の部屋の合鍵だ。
恋人として付き合いだした初期のころ、まじめが彼から受け取ったものだが、一度も使ったことのないものだ。
人の自宅に勝手に入るという行為に躊躇いを感じていたのもあったが、インテリの存在もあった。実際、熱血の部屋
で熱血と二人きりになれた記憶がまじめには無い。
ガチャリと音を立てて鍵が外れると、もう一呼吸置いてからまじめはドアを開けた。
「お邪魔します・・・」
カーテンを閉め切った部屋は薄暗く、冷え切っていた。
やはり、返事は無い。
リビングに買い物袋を置き、まじめは周囲を見回した。
インテリの自室のドアは開いている。対し、熱血のドアは閉まっている。
深く考えるでもなく、まじめは熱血の自室へ近づいた。
・・・声?
熱血の自室から、くぐもった、押し殺すような声が漏れていた。
ドアノブに手を掛け、まじめは息を呑んだ。
「はっ・・・あんんっ・・・兄さん・・・すごい・・・きもちいいっ・・・」
聞き間違えであって欲しい。そう願いつつドアに耳を当てる。
湿った音。肌と肌が重なる音。そして、
「インテリっ・・・もう・・・出すぞっ!!」
「いいよっ!!兄さんっ!!!きてっ!!!わたしのおくにっ・・・・だしてぇっ!!!!」
バタンッ!!!
まじめは駆け出していた。
湧き上がる感情の爆発に耐え切ることが出来ず、その場から脱出するのだった。
・・・仕事に逝ッテキマース