ドラゴンクエスト官能小説Part16at EROPARO
ドラゴンクエスト官能小説Part16 - 暇つぶし2ch535:「宴の逃げ水・前編(2/6)」byヨンクロ
10/05/11 08:10:37 8p8Ii2sW
「ランド・・・結婚とか年のことなんかより・・・私ね・・・自分のことがよくわからないの」

ランドと呼ばれた金髪の青年に背を向け、茫然と述べる青髪の少女。

「何を言って・・・、一体何がわからないというんだい、ターニア?」

彼女の正面に回りこんで聞くランド。想いをぶつけても受け流されるので気が気でない。

「わからないわ・・・世界のことも、私自身のことも・・・少し考えさせて・・・」

首を振り、ターニアと呼ばれた少女はランドの元から、何かに引かれるようにして去っていった。

「ターニア・・・」

夜空を見上げて彼は何かを呟いたが、花火の爆音によってかき消された。
夜空の花が散るのを見届けると、彼もどこへとなく去っていった。


「・・・(可哀想にランド・・・反面ちょっこし安心してはいるが・・・
しかしターニアも僕と同じ様なことを考えて・・・何か関係が・・・それとも・・・)」

だが、その思考を隣人が打ち破る。

「いいなぁ、僕も青春したいし恋人が欲しいよ・・・」
「は!?」

いつのまにか青年Aの手はイザの肩へ伸びている。

「しかし、こうしているのも悪くはないねぇ、君?」

もう片方の手・・・どころか青年A自身がイザのほうへ覆い被さってくる!

「さ、△?●※な□×!~っ!!」

身の危険を察し、魔の手をかいくぐり猶且つひらりと身を翻し、
声にもならぬ悲鳴を上げつつズザザザザっと逃げ出した。
これを青年Aが瞬く隙の内にやってのけた。何とも器用なものだ。

「はっはっは、ウブだね・・・ちょっとまずったかな?さてと」

青年Aは標的が去るのを見送ると、夜空の花を独り愛でるのであった。


「はぁっはぁ・・・何だったんだあの人は・・・喉がカラっカラだよっ」

しかしすでに飲み物はなく、空瓶が散乱している。村人に聞こうとしたのだが・・・
厳かであるはずの宴の場が近付き難い雰囲気を発していた。



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