10/03/14 14:31:54 AUThX/qC
(こ、この男は何を言っているの!?)
マリーが、普通でないものを感じ始める。
「産科設備さ、まあ、産ませることはないんだけれどね」
「え、あ、そ、それはどういう……?」
つい、と静かに歩み出たカーチャが、主に突かれて喘ぐマリーを見下ろす。
メイドらしい丁寧な表情。しかし、その目はマリーに対して一片の敬意も感じられなかった。
人形のように端正な顔のまま、冷ややかに言い放つ。
「鈍い女ですね。孕んだら堕胎すればいいと御主人様は仰っているのですよ」
マリーがメイドの言葉に耳を疑う。
「だ、堕胎ですって!? 何よそれ!?」
「何でもないさ、これが君に課せられた自由への〝条件〟なんだから」
「あぁっ!? おやめになってアルフレッド様っ じょ、冗談にしては質が悪いですわ!」
「冗談ではないよ。カーチャ、説明して差し上げなさい」
「はい、ご主人様」
カーチャは部下らしいメイドからファイルを受け取ると、その内容を読み上げる。
「マリー・アレンが殺害に関与した人数は分かっているだけで78人、
その内、無関係の一般市民は17人、警察官や当局者は28人。
本来の懲役458年をこの島で完済するには、堕胎刑4回が必要な計算です。
更に、殺された遺族からのアルフレッド様への献金分もございますので、更にそれに1回追加され、
堕胎刑5回をこなすことが自由になるための〝条件〟でございます」
男が楽しげに付け加える。
「2年間の期間というのはタイムリミットでね。2年間でその条件を満たさない場合は、
自由にはなれるけれど、君を恨んでいる人間に君の情報を少しばかりリークさせてもらうことになってる」
「っ!? そ、そんなことしたら!」
カーチャが主人に代わって答えた。
「敵対組織や元いた組織も貴女を放っておかないでしょうね……
あるいは貴女のせいで家族を失った遺族からの復讐という可能性も」
「いや……イヤァーーーーーーーーーーッ!!」
闇世界を知っているだけに、その時のことを想像したのだろう。
マリーは半狂乱になって叫び、男を振り解こうと暴れた。
「うるさい女ですね御主人様、お手伝いいたしましょうか?」
冷静にカーチャが主人に尋ねる。
「ああ、そうしてくれ、もうフィニッシュだ」
「かしこまりました」
カーチャが指を鳴らすと、それまで部屋の隅に彫像のように控えていたメイドたちが一斉にマリーの四肢を押さえつけた。
「な、何をするのよぉっ!? は、放してっ!?」
叫ぶが、メイドたちは顔色一つ変えずにマリーのすらりと長く美しい手足を捕縛している。
そして、男の腰を打ち込むスピードはクライマックスを迎えていた。
「うう、暴れると中が締まって中々良いじゃないか……そら、そろそろイクよ!」
「えっ!? や、やめ……」
「うぉっ!!」
男はマリー自慢の乳房を掴むと、腰を彼女に密着させて絶頂を迎えた。
ドクドクと力強い脈動と共に大量の精液が彼女の膣内へ注ぎ込まれる。
「ひぁああああーーーーーっ!? 中はダメェええええっ!!」
マリーの甲高い悲鳴が、絶海の孤島に虚しく響いた。
(ああ……そうなのね……)
彼女は下腹部に感じる男の熱い精を感じながら、この島が何であるのかを悟った。
(ここは流刑島……子と罪を流すための島……)
マリーは絶望と共に、2年以内に6回の堕胎刑をこなすにはどうすればいいかを考え始めていた。
終