10/11/29 00:52:34 533j0P8X
「では生体部分の移し替えを行います。今回は標準の生命維持装置ではなく
本人の生活用サイボーグ体、ニャイキ製SweetChocolateVol6.9を対象とします」
やっぱサイボーグ体のネーミングって工業用と娯楽用で差が激しいなぁ。
「生体部品は標準型の頭部。以上の1点。小型生命維持装置の連続稼働時間は10分。換装時間は2分なので安全プロトコルレベル1で作業を行います」
簡単にいえば、あまりにも生存時間がギリだったりするとオートメーション化された専用機のパラメタ調整とかうざったい状況が必要になる。
プロトコルレベル1はざっくり言えば『手移し』になるよ。MAXレベル10でアンパンマンの顔レベルで頑張る必要がある。速さ的な意味で。
「では、失礼します」
「わ~い、もふ~」
そっと被せられた柔らかい作業用クッションの心地がすき。具体的には低反発マットレス的なもの。これ寝るときにいいのよね~。
サイトウさんが私の首筋をくすぐったくなる様な指の動きでハッチを探り出し、優しく首部の取り外し安全装置を解除してもらう。
「んしょ、んしょ」
あとは慣れたもので、 サイトウさんの頑張る可愛い声を聞きながら。
プシュ。
低反発マットの優しい感触に身をゆだねて、何も考えず眠るように身…頭しかないけど…をゆだねてしまう。
せーかくには、ていしょうひもーどになって…ねむ…んにゅ~♪
ガシャコン…
「…顔、落としたでしょ」
なんかホッペ痛いんですけど。
『あれは安全マットが無ければ最悪タンコブが出来るダイナミックな自由落下でした。
アルファ・コンプレクスは市民の反逆的な兆候をばっちり記録しましたよ、サイトウさん』
「ううっ、ごめんなさい~!!」
「謝ればよし!」
ひれ伏すサイトウさん可愛いからナデナデしてあげた。
人の命を扱う職業は誠実さが重要よね!