【強制】サイボーグ娘!SSスレ 第2章【任意】at EROPARO
【強制】サイボーグ娘!SSスレ 第2章【任意】 - 暇つぶし2ch400:さささ
10/11/12 00:50:16 TIqpM4dl
「うるさい!いずれは決着をつけなきゃいけないのよ!安心しなさい、メグミさんが壊れてもわが社で直してあげるから
さーぶっ潰しなさい!」

合図と同時にロボットはブーストをうならせてアッという間にメグミの目の前で攻撃のモーションをとる
ドゴン!

振り下ろされたロボットの拳が地面をえぐる

メグミは紙一重でそれをよける

メグミの体は戦闘用ではない、普通の生活が送れるぐらいの性能しかない
しかしもともと持っていた運動神経と空手を習ってた経験がある程度の戦闘能力をもたらしている
「え~本気~、もうしらないからね~」

メグミは近くにあった鉄パイプを拾い構える
ロボットも上半身、下半身の順にメグミ側に体勢を整える

だが先にメグミの鉄パイプがロボットの膝にヒットする
ガーーン

しかし得にロボットに影響は見られない
「そんなパイプが私のロボットに効くわけないでしょう!さぁ今よ!」

「キャー!」
ロボットの左のパンチがメグミにヒットし、5mほど吹っ飛び近くの瓦礫の山に突っ込む

「メグミ大丈夫!?キョウカいい加減にしなよ!」
「大丈夫!大丈夫」
瓦礫の中から声が聞こえる、しかしメグミの服はやぶれて右腕は肩から千切れ潤滑油が流れていた

「キャー!メグミ腕・・・」
「安心なさいわが社が直すわよ!さぁーとどめよ!」

キョウカの合図とともにロボットが突進するメグミはそれをかわす、ロボットはそのまま瓦礫の中に突っ込み身動きが取れなくなっている

「動きずらいんだよね」
そういうとメグミは制服とソックスと靴を全て脱ぎ、見せパンと下に着ていたタイトなTシャツ姿になる
金属の肌がむき出しの姿だ

401:さささ
10/11/12 00:50:54 TIqpM4dl
目を閉じて浮かび上がるデスクトップ画面を操作する
【右腕接続解除】
視界に文字が浮かぶと破壊された右腕の肩口から外れて地面に落ちる

すでにロボットは体勢を直してこちらに体をむけ今にもとびかっかてきそうな勢いだ

「さぁ~かかってきなさい!」
残った左腕の手のひらを上に向けて指をそろえて手招きをする
ロボットにそれが伝わったかどうかは解らないがこちらに突進してくる

メグミもロボットの方に走り出し、スライディングでロボットの股をぬく

その先にある鉄パイプを再び拾い反撃してきたロボットの肩の関節の隙間めがけて鉄パイプを刺しこみテコの原理で内側にひねり倒す
ロボットの勢いもあいまり肩関節から腕を破壊する

「これでお互い片腕どうしね」

「キー!わが社のロボットが!こうなれば奥の手よ!」

「そんなことさせないし!」
鉄パイプのフルスイングがロボットの頭にヒットする
ロボットの頭は付け根からはずれコードを何筋か残しぶらぶらとぶら下がる
プシュー 音とともにロボットは活動を停止した
「まだ奥の手あったのに!覚えてなさいよ!」

そういうとキョウカ達は去って行ってしまった。

【左腕接続解除】
ゴト!

メグミの左腕が地面に落ちる
最後の一撃が肩に相当な負荷をかけてしまったのだ

「両腕無いのはまずいな~」

「メグミ大丈ばないよね・・・」

「キョウカ直してくれるっていったのに!まーいいや先生とこ行って請求書をまわそうと、
それより、えっと・・カナ服着させてもらっていい?」




「メグミちゃん!どうしたの!?両腕大破って!」

「いや~ちょっと・・」
メグミがモゴモゴしてると
「理事長の孫にやられたんですよ!もうなにかとメグミを目の敵にして!」
カナがフォローする


402:さささ
10/11/12 00:51:21 TIqpM4dl
「孫ってキョウカちゃん?根はいい子なんだけどね~」
「あれ?先生知ってるの?」
「ま~ね~、ヨシッと」
もともとあるスペアパーツを取り変えるだけの簡単な作業、そんなに手間はかからない

「どう?新しい腕は?」
ギュウン!ウィーン
メグミは手を握ったり開いたりする
「あれ?なんか変えました?」

「ちょっとね、また同じことあったらアレだから強化しといたよ」

「先生!よけいなこといいから~!ま~いいか」



変わってキョウカサイド

「くそー!悔しい!いつかギャフンと言わせてやるんだから!」

「キョウカさん私どもはここらへんで」
取り巻きの2人別方向に帰って行く

自宅まではそれほど遠くない、しかし普段なら迎えがあるのだが今日は歩きたい気分

「次はどうやって・・ブツブツ・・」
キョウカは考え事をすると周りが見えなくなる、それでよく家の中でも柱にぶつかったりするわけで、
道路では危険なので考え事をするのは気を付けていた

「・・・ブツブツ・・」

考え事をすると周りが見えない、たとえ目の前に階段があろうと・・・

「キャッ」

ドカ、ドゴ!グシャ!

階段を真っ逆さまに落ちた、しかもその先は道路
薄れる意識の中で最後に見えたのはトラックだった
「嘘でしょ・・」

ドンッ!



意識が戻ったのは病院の中、白衣を着た男が
「大丈夫ですか?キョウカ様?」
病院もキョウカの祖父の会社がからんでいる

全身が痛い、生きてるのが不思議なぐらいだ
それでも力を振り絞って

「わ、私を、・・サ、サイボーグにし・・て・・・・」

それだけを医者に伝えるとキョウカの心肺機能は停止した



403:さささ
10/11/12 00:54:45 TIqpM4dl
続きです。

ちょっとエロくもないしメカバレも半端ですいません

いずれ頑張ります。

今回もおかしな点誤字脱字はご了承ください


404:名無しさん@ピンキー
10/11/12 06:18:36 SVvMmYXa
>>403
おお! とうとうライバルもサイボーグ化。
次回が楽しみです。
それと、ライバルが主人公に突っかかる理由も今後のストーリーで入れてみてはいかがでしょうか?
すみません。口出ししてしまい

405:名無しさん@ピンキー
10/11/12 20:16:22 IVUvKJ8A
軍事用ロボットのイメージはロボコップ2でしょうか?

406:さささ
10/11/12 22:43:11 TIqpM4dl
アドバイスありがとうございます。

助言を頂けると助かります。
ただうまく僕がストーリーをつなげれればですが・・

ロボットのイメージはアイアンマン2の量産型ロボットです。

407:名無しさん@ピンキー
10/11/13 15:23:39 BxqddWPR
キョウカの義体はどんなイメージだろう?
普段は生身っぽくてやるときはやるタイプかダークヒロインらしい黒か
あるいは単なるド派手か

408:名無しさん@ピンキー
10/11/13 22:13:56 5CIRHLZT
最新最高の技術を注ぎ込んだハイエンドモデルを!

ということで現状で最も小型軽量化しつつも従来の型と同等の機能をもった○学生型ロリボディを。

409:さささ
10/11/13 23:43:08 BOv8cKhM
メグミ 3

「昨日は散々だったね、今日こそはマック行かない?」

「ごめ~ん!今日は・・」

「あっ!そっか!今日は大事なあの日だ!」
カナは何かに気づきメグミの言葉を遮った

「ごめんね~、あっ!もう行かなきゃ!お先!」
メグミは走って教室を出た

こんな時は機械の体は便利だ、特別早く走れるわけではないが疲れないので長距離も走り続けてられる
当たり前だが汗はかかない

家までダッシュで帰る、到着すると
プシューー
体内から水蒸気がでる、どこから出てるかは秘密だ

「ただいま!」
シーン・・誰もいないようだ

410:さささ
10/11/13 23:43:48 BOv8cKhM
部屋に入り制服をぬぐ、金属の体が空気に触れる

そしてこの日の為に創業100年近くのファッションビル『109』で買った服に手を通す

デニムのショートパンツにチェックのタイトなシャツ、その上にファー付きのベストを合わせる
そして頭には大き目のニット帽を被る

メグミの祖母の時代に流行ったファッションのリバイバルだ、

「急げ!急げ!」

小声で呟きながらメイクを直し、髪を丸アイロンで巻く
人工毛だが熱でクセはつく、もちろんカラーもできる

ローカットのブーツを履いて再び家から飛び出る
ショートパンツから覗く脚は金属の光沢

10分ほど走った辺りでようやく繁華街の駅に着く

「お待たせ!待った・・よね?」

「全然、メグミの事だから予定より遅くきたよ」
メグミより2歳年上の男性、
身長は178cm、一般的に見ればイケメンと言われる顔だ

「お腹すいてるでしょ?行こっか」
名前はコウヘイ、工学系の大学の2年生ながらサイボーグ産業会社の社員でもある、いわゆるできる男
そしてメグミの彼氏だ
普段は東京にいるのだが時間があると地元に帰ってくる

こじゃれたカフェで食事をする
「・・・でさーキョウカがアーだコーだ」

いつもメグミが喋りっぱなし、コウヘイは絶妙なタイミングで相槌を打つモノだから話しは終わらない
「久しぶりに会ってカフェにずっといるのもなんだからさ、そろそろ行かない?」

「あ!ごめん私喋りっぱなしだった!」

「いやいやそれはいいよ、メグミの話し聞いてると飽きないからさ」

会計を済ませ店をでる

411:さささ
10/11/13 23:44:52 BOv8cKhM
夜更けの街を手をつないで歩く、さすがに全身サイボーグに周りの視線は刺さる
しかしコウヘイは気にはしていない、もう付き合って1年になる

中学校は同じ、先輩と後輩
そしてメグミが機械の体になってからも変わらず接してくれた
コウヘイが先に別の進学校に行ってしまってからは会う事も少なくなってしまったが、
大学に進学したまたま東京から帰ってきた時に再開
そこから親密になり付き合うようになった


「あのさ~、コウヘイ・・」
甘えたような口調で言う
「どうしたの?お腹へったの?」
「なんでだよ!今食べてたじゃん!・・違うよ~・・」
「何?ん?」
「あのさ~私・・Hできるようになったんだよ・・」

「お!そっか~・・」
コウヘイの顔が赤くなる、しかし平然を保つのに必死だ
「Hしたいな・・」

412:さささ
10/11/13 23:45:22 BOv8cKhM
少し歩いたらラブホテルがある、
「よし」
コウヘイが意気込みを入れて入口に入る
部屋を選び出てきた鍵を受け取りエレベーターに乗る
カチカチと音がする部屋まで行き鍵を指して部屋に入る

ここまでは慣れている、別にメグミとコウヘイがラブホテルに行くのは初めてではない
Hができなくでも雰囲気だけでも味わう為に何度か行っている

そしてH以外の事は全てする、厳密に言うとそれ以上のこともする

普段のコウヘイは口数が少ないが頭も良く温厚でオシャレな男だが
機械や装置をみるとどうしても解体して隅々までくまなく調べたくなる

つまりそういう癖があるかどうかはわからないが、コウヘイには解体癖があるのだ

それはメグミにも同様だ、メグミの機械で造られた裸体を見るとどうしても我慢できず
頼みこんだ挙句、頭以外の体全てを解体してしまった事がある

最初は驚いたがメグミもHができない分これも形を変えたHだと思い受け入れた
それからは再開の度にメグミは解体され体中のメカをくまなくチェックされた

メグミにはM気がある、解体される度にコウヘイに隅々までチェックされ快楽をえるのだ

Hができるようになった今回は一体どんな解体ショーがまってるのかメグミは楽しみでしょうがなかった

413:さささ
10/11/13 23:45:55 BOv8cKhM
軽く談笑した後二人でお風呂に入る、そしてベッドへ
ここまでも慣れている

「で・・えっと・・」

コウヘイもメグミもここからは未知の世界、

コウヘイはパソコンをとりだす、この時代のパソコンは高さ8mm奥行20mm幅20mm小さな箱
そこからホログラムのキーボードが浮かび上がり、空間にモニターが浮かび上がる

コウヘイはパソコンとメグミを無線で繋ぐ
これでメグミの体の制御はコウヘイのモノ

「じゃー・・触るね・・」
「うん・・アッ!」

コウヘイの右手の指が人工のメグミの秘部に触れる
その刺激は電気信号になり機械の脊髄を通り、補助コンピューターを経由し
脳に実際の刺激となって伝わる

「あッだめ・・あっ!」

反射的にメグミの両手はコウヘイの腕を掴む
コウヘイは左手でパソコンのキーボードをたたく

414:さささ
10/11/13 23:46:24 BOv8cKhM
【右手接続解除】
【左手接続解除】

「あれ?」
メグミの視界に浮かぶと同時に両手の力がぬけ、メグミの両腕は肩から抜け落ちベッドに転がる

「これで邪魔できないね」
コウヘイが無邪気な少年のような笑みを浮かべる、
そして指をさらに奥へと入れる
「あ~ああ~」
メグミが抵抗しようにも両腕はベッドの上で意志を失い転がっている

「気持ちいい?」
コウヘイが聞くがメグミは応えない

コウヘイはメグミの中から指を抜き、転がってるメグミの腕を拾う
メグミの腕をパソコンを無線で繋ぐ

体から離れたメグミの腕の中指とひとさし指が意思なく動き出す

コウヘイはそれをメグミの秘部に押し当てる
「いや・・、自分の手でなんてぇ・・」
口では嫌がってるが人工性器は愛液をどんどん量産する

415:さささ
10/11/13 23:46:54 BOv8cKhM
ひとしきり前戯が終わったところでコウヘイのぺ○スを挿入する
「ん、、あ・・」

「あ!入ってくる・・あ、」
コウヘイは正常位で腰を振る
「あっあっあっ!」

メグミは頭が真っ白になる
コウヘイは体位を変える、メグミは頭と膝で体を支えお尻を高く突き出す

コウヘイはメグミの腰を掴み後ろから攻める

【腰部接続解除】

視界に文字が浮かぶ
「え?」
メグミは腰から外れ上半身がベッドに落ちる
コウヘイはメグミの下半身を攻め続ける
「アッアッアッあっ~イクッ~!」
下半身と上半身が離れても無線で快楽は伝わる

メグミがイクと同時にコウヘイも果てる

しかし果ててもなお営みとメグミの解体は終わる事はなかった




もはや解体されつくし頭部以外はただの機械の部品に成り果てたメグミ

生命維持が続く限りコウヘイの腕の中で頭だけを愛撫される
メグミのオリジナルは脳だけ、今の姿が一番本来のメグミの姿に近い




「今日はすごく楽しかったよ」
「また今度な」

そう言うとコウヘイはリニア電車で帰っていった

416:さささ
10/11/13 23:47:29 BOv8cKhM
数日後


「おはよ~メグミ」
「おはよ~カナ~」

「そう言えば聞いた?キョウカがあの日からずっと休学してるんだって」
「なんで?最近平和な日々が続いてるな~とは思ったけど」
「しらな~い、メグミに負けたのがショックだったんじゃないの?」
キョウカが事故にあったのは伏せるあり、休学ということになっていた

ザワザワ

何やら廊下が騒がしい

ザワザワ

どんどん近づいてくる

ガララッ!

教室のドアが勢いよく開く
「メグミさん!ちょっとよろしくて!」
キョウカとその取り巻きだ

だがキョウカの姿は体操服の短パンにTシャツ
そこからでてる腕や脚は金色の機械に置き換わっていた


417:さささ
10/11/13 23:54:02 BOv8cKhM
続きです

今回はエロいんですけど問題ないですかね?

キョウカの体は成金な金色にしてみました
単なるド派手です
次回でもう少し掘ってみます

個人的に銃夢とかメタリックエンジェル
とかシリウスの痕とか魔境のシャナナに出てくる
顔は普通、体がメタリックか無機質な機械がツボです

418:名無しさん@ピンキー
10/11/14 01:02:57 LmV0dnpZ
>顔は普通、体がメタリックか無機質な機械がツボです
いいですよね!
自分もこういうタイプのデザインが好きです

419:名無しさん@ピンキー
10/11/14 11:13:39 GQcVkDt0
学園モノとサイボーグって銀魂の作者が書いたヤンキー物みたいだな

420:名無しさん@ピンキー
10/11/14 14:58:10 uB0mW/9P
誰かカスタム少女なりキャラクターなんとか機なりでメグミとキョウカを画像化してくれないかな

421:名無しさん@ピンキー
10/11/14 17:31:16 xGLTmlQt
そんぐらい自分でやれ。

422:名無しさん@ピンキー
10/11/15 20:57:52 qwIxj8wC
Hシーンで萌えるものを書くのは難しい。


423:名無しさん@ピンキー
10/11/17 01:08:31 a7zOi+Fc
直球のエロでなくてもサイボーグ版ToLoveるでいいでゲソ

424:名無しさん@ピンキー
10/11/17 20:11:38 FMwkMAeM
積み重ねた世界観を完全に破壊するグロテスクHよりは、
無難な萌え、普通Hな展開だけ、みたいなのも許すよ。

今更、ヒロインが触手責めされて「ひぃぎゃぁあああ」とかじゃ周りが困惑するし。

425:名無しさん@ピンキー
10/11/19 20:31:29 DXugRn7p
人の性癖だからなんとも言えんが、
コウヘイは解体のどんなところに萌えてるんだろうか。

嫌がるところを無理に解体するS性とか
中身をすべて開いて見せるM性とか

426:名無しさん@ピンキー
10/11/20 20:42:01 ChUf3+ap
重さで体位で限られるし、力加減できてなかったらクマと戯れるぐらい危険そうだ
それに膣が人工物だとを思うとオナホに勝てるのだろうか?

427:名無しさん@ピンキー
10/11/22 21:02:19 tZUvhn/c
イク瞬間にぎゅーっと抱きしめて大惨事。

428:名無しさん@ピンキー
10/11/24 01:06:13 zg4S8Kfg
アシュレイ・ウッドがデザインした義体を希望する少女もいるんだろうか?

429:アルファケンタウリに依存するコロニー
10/11/29 00:50:19 533j0P8X
「カオルー! かーおーる!!」

 カオルの前には、数多の輝く星の光に照らされた、真っ白で平坦な地平の続く世界が広がっていた。
通信機からジリジリと響くノイズに交じって、上司のサイトウの声が聞こえた。

「あ、は~い。サイトウさん」
「はーいじゃないわよバカ、ばかっ! とりあえず戻ってきなさい! あなたの総メンテするわよ!!」
「えー、でも私の仕事が途中…」
「しかもカオル!! あと45秒で『朝』よ!!」
「マジで!?」

 カオルが振り向けば、そこにはどこまでも高くそびえる一本の塔があった。
東京ドームほどの半径を持つ塔は、大地のように真っ白で、どこまでも無骨で飾り気のないソレを辿って見上げると、
塔はある高さ……途方もない高さ「球」を作り、途方もない半径はカオルの視点からはバレーボールに思えた。
カオルが両腕を掲げると『宇宙服』上腕に付けられた推進装置がボウ、と一瞬明るくなるり、その反動で彼女は垂直に飛び上がる。

「ごめんね、アルファ」

 無重力での慣性でゆっくりと上昇し続ける彼女の眼下で、近すぎることで大地の様だったものは、果てしなく広大な曲面に過ぎなくなった。
それはドーナツであり、ドーナツの中心……彼女の向かう「中心の球」から、6本の巨大な柱が均等に伸びてドーナツを貫いていた。
そしてドーナツの表面が波打ったかと思うと、白い大地は遮光率を切り替え『ガラス』に変わった。
ガラスの中には、町があった。森があった。湖があって…町があった。
そこに、日が注ぎ込む。人工太陽の光が、徐々に出力を上げ始める。

 ここは惑星アルファ・ケンタウリの軌道上、100万人規模のスペースコロニー。

「こちら宇宙間構造物技師カオル、センターAIどうぞ?」
『こちら都市コロニー管理センターAIアルファ・コンプレクス。どうぞ』
「ただいま中央区に帰還します。回収お願いします」


430:アルファケンタウリに依存するコロニー
10/11/29 00:51:35 533j0P8X

 エア・ハッチに酸素が満たされるのを待ちながら、天井あたりのスピーカと会話をする。
『しかしお嬢様のセリフ「ごめんね、アルファ」には萌えました。そこまで私の心配をしていただけるとは至極恐悦』
「いや、あんたじゃなくて都市機構だから、アルファ。しかし人工太陽が管理センターを兼ねるってどういうことなの」
『心ではなく体目当てですか。これは手厳しい。ところで私は都市コロニー管理センターAIアルf』
「あなたは口を挟まないで、ゲデヒトニス」
『はい、お嬢様』

 チン、とエレベータの到着音のようにエアロックの気圧調整の終了音が聞こえると、
こめかみに皺を寄せて眼鏡の鼻先を指で押さえているサイトウさんが扉の前で仁王立ちしていた。
「…いや、漫才を聞きに来たんじゃなくてね?」
「あたしなら大丈夫よ。別に太陽風の電磁波くらい」
「万が一があったらどうするのよ!? ちゃんと総点検しないと!!」
「え~、あとでアルファと『TRPGパラノイア』して遊ぼうと思ったのにぃ」
『都市管理AIが、狂った都市管理AIを演じる。これほどに反面教師なゲームが存在するのでしょうか、市民』
「市民言うな。市民だけど。ほら、文句言わずにプロトコルに従う!」

 私みたいな『宙間作業用サイボーグ』は、磁気嵐などの強い影響だろうと受けないよう特殊加工がされている。
でも太陽風みたいな恒星規模のものは、たとえ水準レベルの物でも必ず点検を受けることが義務付けられている。ま、自然の脅威には過敏なくらいがいいってことね。
「しゃ~ないなぁ。んじゃ、せめて『普段着』に換装させてよ」
「ちゃんと付き添いますからね!」
『お嬢様をよろしくお願いいたします、サイトウ様』

「それでは、只今より『カオル』様の宇宙観作業用サイボーグ体・大澤重工製GR-COLaの総点検プロトコルを開始します。
 メインエンジニア、サイトウと…」
「サブエンジニアのカオルでっす」
 サイボーグを総点検…すなわち解体するというのは、人を解体するということだ。
このとき必ず複数の技師の立会いが義務付けられる。この場合はサイトウさんと、私自身が免許持ちだね。
まあ、あれだよ。自分で自分を改造しようとして途中でヤバいことになってお陀仏なアホが、ほ~んの少しだけいるらしいし?


431:アルファケンタウリに依存するコロニー
10/11/29 00:52:34 533j0P8X

「では生体部分の移し替えを行います。今回は標準の生命維持装置ではなく
 本人の生活用サイボーグ体、ニャイキ製SweetChocolateVol6.9を対象とします」
 やっぱサイボーグ体のネーミングって工業用と娯楽用で差が激しいなぁ。
「生体部品は標準型の頭部。以上の1点。小型生命維持装置の連続稼働時間は10分。換装時間は2分なので安全プロトコルレベル1で作業を行います」
 簡単にいえば、あまりにも生存時間がギリだったりするとオートメーション化された専用機のパラメタ調整とかうざったい状況が必要になる。
プロトコルレベル1はざっくり言えば『手移し』になるよ。MAXレベル10でアンパンマンの顔レベルで頑張る必要がある。速さ的な意味で。

「では、失礼します」
「わ~い、もふ~」
 そっと被せられた柔らかい作業用クッションの心地がすき。具体的には低反発マットレス的なもの。これ寝るときにいいのよね~。
 サイトウさんが私の首筋をくすぐったくなる様な指の動きでハッチを探り出し、優しく首部の取り外し安全装置を解除してもらう。
「んしょ、んしょ」
あとは慣れたもので、 サイトウさんの頑張る可愛い声を聞きながら。

 プシュ。

低反発マットの優しい感触に身をゆだねて、何も考えず眠るように身…頭しかないけど…をゆだねてしまう。
せーかくには、ていしょうひもーどになって…ねむ…んにゅ~♪

 ガシャコン…

「…顔、落としたでしょ」
 なんかホッペ痛いんですけど。
『あれは安全マットが無ければ最悪タンコブが出来るダイナミックな自由落下でした。
 アルファ・コンプレクスは市民の反逆的な兆候をばっちり記録しましたよ、サイトウさん』
「ううっ、ごめんなさい~!!」
「謝ればよし!」
 ひれ伏すサイトウさん可愛いからナデナデしてあげた。
 人の命を扱う職業は誠実さが重要よね!

432:名無しさん@ピンキー
10/11/29 18:18:32 s6eSDio3
pink氏かな?
ダークなイメージから、ずいぶん明るいイメージになりましたね。

別の人だったらごめんなさい。

433:名無しさん@ピンキー
10/11/30 12:40:32 CGeDQt8/
>>429


434:名無しさん@ピンキー
10/12/06 15:17:00 423gWrpi
ちょっと書きこんでみる

「木星に行くのには生身の身体を捨てなければいけないというの?」
私がそう問いかけると、困った顔でその社員は言った。
「いえ、そうではなくて自我同一性保持さえされるのであれば、
知性を義体に移植したほうがローコストで済む、ということですよ」
「ちょっと待って・・・ たしかにそうだけれど、地球にもどってきた際に、
私の元の身体に戻れるという保証があって、会社は義体に私の知性だけを移せ、
そう言っているのよね?」
「はい、ですが生体をそのまま保管するわけではなく、地球帰還時に遺伝情報から
生体を再生し、知性を再移植する、というプロセスになります。
生を冷蔵庫にしまったままだと鮮度が薄れて腐るのは冷蔵庫でもよくありますよね?
保管コストも掛かりますから、生体をそのまま保管するのは社の方針じゃないそうです。
まあ、ようはあなたの言うとおりですね。ですが、あなたの身体は責任を持って処分させて
頂きますよ」
「人のからだをモノ扱いすることに、わたしは反感を抱いているのよ」

435:名無しさん@ピンキー
10/12/06 15:22:12 423gWrpi
「落ち着いてくださいよ、確かに自分自身の身体だから愛着が沸くのは分かりますが、
木星圏で生身の人間が生きていくのにどれだけのコストが掛かるのかはよくご存知のはずでしょう?」
私は頭を抱えた。
「ちょっと待って、ちょっと待って・・・ いくら辞令とは言ってもね・・・」
「木星圏での経験は高評価されますし、地球帰還時の生体再生その他のプロセスは社が持ってくれますよ。
なにより、出世コースまっしぐらじゃないですか。
抵抗感はあるでしょうけれど、いい機会じゃないですか?」

436:名無しさん@ピンキー
10/12/11 11:30:17 tWrsgbta
>>434-435

続編キボンヌ

437:名無しさん@ピンキー
10/12/14 19:50:27 EcEJfB02
「確かにね。でもこの場合、自我複製分岐権を買うというのも一つの案じゃない?」
情報というものの性質の一つに、複製可能というものがある。
生体脳から情報を読み出す技術が確立されてからというもの、人格そして知性の複製が
行われるようになった。問題とされたのは、自我が2つに複製され、分かたれたその瞬間から
彼もしくは彼女は同一の存在ではなくなるということである。
知性体が持つ学習能力があるかぎり、彼もしくは彼女は変化し続けるのだから
同じものであり続けることはない。
自分自身のコピーを行った人々は、同じ自分であるはずなのに意見が分かれたり、
議論の結果衝突したり、果てには自分自身に憎しみを抱いて片割れを殺害するに至った人もいた。

438:名無しさん@ピンキー
10/12/14 19:56:53 EcEJfB02
知性が情報として扱われるようになった時代、人格保持権と自我同一性保持権の
人権拡大が行われるようになった。
情報化された人格、そして記憶の改竄には本人の意思表示が必要であるとするのが人格保持権、
不幸の事故などにより身体が失われた場合、人格のバックアップから自己を復元した際に同一人物であるのが保証されるのが自我同一性保持権である。
「わたし」という存在を保証する権利とも言われた。

439:名無しさん@ピンキー
10/12/14 20:01:45 EcEJfB02
具体例としては、「わたし」が自分の意思表示なく人格のコピーが行われ、
義体に封入された挙句に陵辱されたり、
肉便器として風俗街に設置されるなどの犯罪を防止するためのものである。

そのために、それぞれの個人を識別するためのユニークな管理IDが与えられている。
主体となる自我を分岐するためにはその管理IDをもう一つ買わなければならない。

440:名無しさん@ピンキー
10/12/14 20:11:34 bjDnd6yr


441:名無しさん@ピンキー
10/12/27 01:03:08 gH6SHMFd
>>431


でも顔落とすってものすごい重大インシデントなんじゃ…
絆創膏つけときゃ治る生身部分を打っただけで済んだから良かったものの
首の開口部が下になって落ちてたりしたら
ジョイント部分が歪んで制限時間内に繋ぎ直す事が出来なくて生命が危険に曝されたり
そこまでいかなくてもジョイント部分の清潔が保てなくて
重大な感染症を招いたりなんて事態が起こりそう

442:名無しさん@ピンキー
10/12/27 22:27:03 IXHhUxcc
規制ウザイ

443:名無しさん@ピンキー
10/12/28 20:11:16 a+ZHEcVq
「さささ」さんの『メグミ』はもう見れないのだろうか・・・

444:さささ
11/01/03 10:58:18 q1eCLPr6
メグミ 4


教室のドアが勢いよく開く
「メグミさん!ちょっとよろしくて!」
キョウカとその取り巻きだ

だがキョウカの姿は体操服の短パンにTシャツ
そこからでてる腕や脚は金色の機械に置き換わっていた


「はぁ?どうしたの?キョウカその体?」
金色に輝く体にメグミがつっこみをいれる

「ついに私も機械の体を手に入れたわ!
メグミさん!近々あなたとも決着をつけるわよ!」

機械でできた拳を突き立てながらキョウカが叫ぶ

「一体なんの決着だよ・・・」

「それでは私は体育の授業があるからメグミさん御機嫌よう。ホホホホホホ」


「キョウカがサイボーグになってた・・」
カナが呟く
「なにがあったんだろう?テンションは高かったけど・・・」


放課後


「カナバイバーイ!」
「メグミバイバーイ!」

自宅についたメグミは自己メンテの為にパソコンと接続する

モニターに
[自己メンテナンスを開始します・・・・・・・問題ありません]

[新しいプログラムがあります、更新しますか?]

「なんだろ?ダウンロードしとこっと」

サイボーグの人は定期的に自己メンテナンスをする
その際に新しい動作プログラムを更新したりする

445:さささ
11/01/03 10:58:55 q1eCLPr6
そしてメグミはご飯食べたり、テレビみたり、お風呂入ったりして時間をつぶして就寝した。



次の日

「おはよ~・・」

「おはよー!あれ?メグミどうしたの?」
メグミのの様子がいつもと違うのでカナが訪ねた

「朝から調子悪くて・・・風邪かな~?」

「サイボーグなのに風邪ひくの?」

「う~ん?体の中は機械なんだけどな~」

サイボーグだからもちろん風邪はひかない、
どうやら昨晩の更新プログラムにコンピューターウイルスが混ざってたようだ
しかしメグミにはそんな経験も知識もないので気づく事はない

「早退したら?」
カナがメグミを気遣う
「いや~たぶんそこまでではないと思うから、なんとか雰囲気で乗り切るよ」

なんとか午前中の授業は乗り切った。そしてお昼休み

「調子どうよ?」
お昼ご飯を終えてカナが聞く
「う~ん・・不調・・意味あるかわかんないけど保健室行ってみる」
「ついてく?」
「大丈夫、お昼休み終わっちゃうし」

メグミは教室をでて保健室に向かう
「あ~なんかすごく暑い・・」
メグミはコンピュータウイルスによって意識も少しづつ侵されている

「なんか服着てらんない・・」
メグミは上着を脱ぎだす。普段なら羞恥心でそんなことはしない

「暑い・・暑い・・」
スカートも脱ぐ

ソックスも下着も・・


446:さささ
11/01/03 10:59:36 q1eCLPr6
遂には全裸となり甲冑のような銀色の機械の体がむき出しとなる

幸いここは特別教室が並ぶ校舎なので人気はいない、しかし

「あら~メグミさん」
よりにもよって全裸のところをキョウカとでくわす。いつもの取り巻き達はいない

「まぁ!メグミさんどうなさったの?服を着てらっしゃらないじゃない!?」

「暑くって暑くって、エへへ・・」

「暑いからって・・これだから庶民は・・あれ?なんか確かに暑いわね」
コンピューターウイルスは通常の人には移らない
しかし、体を完全に機械化したキョウカには近づいただけで簡単にうつってしまった。

「暑い・・暑いわ・・」
キョウカも遂に服を脱ぎだした。

金色に輝く機械の体がむき出しとなる
メグミの中で変化したコンピューターウイルスは即効性のモノになっていた

「なんだか・・変な気分・・メグミさん、あなたいい体してますわね」
「そうかな~エへへ、言ってもこの体は機械でつくりものなんだけど~」
次の瞬間にキョウカは近くの無人の教室にメグミを押し倒した。

ガシャン

「なにすんの~キョウカ~へへへ~」
「メグミさん・・私はずっとあなたにあこがれてたんですわ
あなたを手に入れたくて、めちゃくちゃに壊して私のモノにしたっかったんですのよ」

お互いに意識は混濁している
息荒くお互いの金属の肌をこすり合わせる

「メグミさんちょっと失礼」
キョウカの金属の指がメグミの秘部をなぞる
「あっ!キョウカやめて・・」

そしてキョウカはメグミの腕を掴むと力ずくで右腕を引きちぎった
「アレ~腕が~あとで直してよ~」

意識が混濁してるメグミはあまり気にしてないようだが、
キョウカのサディスティックな部分が全開だ

「んは~いいわよメグミさんそのかわり好きにさせて下さいね」

キョウカはメグミの左腕も引きちぎった
メグミは両肩口からコードや潤滑油や火花をちらしている

447:さささ
11/01/03 11:00:08 q1eCLPr6
キョウカはさらにメグミの秘部を刺激する
「あっ!あ~!」

「さぁ~メグミさん次はあなたの番よ」
「は~い。でも両腕ともキョウカに壊されちゃってるけど」

「あらメグミさんその口はかざり?」

メグミはキョウカの秘部を舌を使ってなめた
「んふぅ~、いいわメグミさん、もっとこうしたらやりやすくなるかしら」

そう言うとキョウカは目をつむり体を操作した。
カチッという音と共にキョウカの性器が外れた

「さ~メグミさん私を気持ちよくさせて」

メグミは両足の金属の指でキョウカの性器を掴み口で愛撫した

「いいわ~メグミさん」

興奮ししたキョウカはメグミの腹部に力いっぱい指を差し込み装甲を引きはがした
露わになったメグミの機械にキョウカは右手を差し込みかき混ぜた

「あっ!あっ!あぅあ~、やめて、あっ、壊れる~」

・・・・・


・・・・・

448:さささ
11/01/03 11:01:00 q1eCLPr6
それから幾分か時間が流れた

[再起動]
視界に文字が現れブーーンというモーター音が微かにする
目のレンズには特別教室の天井がうつる

「あれ?私なんでこんな所にいるんだろう?」
メグミの目が覚める、コンピューターウイルスの影響はもう残ってないようだ
しかしお昼休みあたりからの記憶はない

メグミは体を起こそうとした

ガチャ ガチャ
「あれ?体が起こせない」


449:さささ
11/01/03 11:01:41 q1eCLPr6
唯一動かせる首を起こしてメグミは自分の体を眺めた

衣服は一切身に着けておらず
両腕は肩から千切れ
腹部は開かれ
両足も右脚は太もも、左脚は股関節あたりで砕かれ千切られていた

「はぁ!?なに?なんで?」

周りを見渡すと目の前に自分の右足が転がっていた
その他にも周囲には右腕、左腕、左脚、その他腹部の機械や部品が散乱している
生命の維持に必要な機械類には被害は及んでないようだ

「なんで私バラバラなの?え?なんで?」

「目が覚めたかしら?」
聞き覚えのある声が聞こえる
「今、わが社の機械技術班が来ますからもう少しお待ちなさい」

特別教室の入り口にキョウカが立っていた。
教室にだれも近寄らないようにしていたみたいだ

キョウカはなぜか右腕が肘から千切れている

「あキョウカ!これなに?私どうなってんの?」


「コンピューターウイルスで錯乱して・・また今度ゆっくり話すわ・・」
キョウカは自分でしたことをなんとなく覚えている為、煙に巻いた

「キョウカは腕どうしたの?」

「あ・・ん~・・メグミさんの・・」

「え?私?なに?」
メグミは体をもう一度見渡した
するとさっきは気づかなかったが性器に金色の機械の腕が手首までささっている
体全身の違和感で気が付かなかったがかなり深く入っている

「ちょ!なにこれ!?キョウカ抜いてよ!」

「ホホ、それはできないわメグミさん右腕が千切れた時に手が開いた状態でロックがかかってしまったんですわ」

「はぁ~?そもそもなんでキョウカがこんなことしてるのよ?」

「ホホ・ホ・・それは~・・・ん?
 あら?メグミさん機械技術班が到着したみたいよ」

「え!ホント!?   え?私キョウカの腕が入ったまま運ばれるの?  恥ずかし・・・死にたい・・・」



続く(といい)


450:さささ
11/01/03 11:06:23 q1eCLPr6
ご無沙汰です。

続き書いてみました。

方向性が少し変わってきちゃいましね・・すいません


僕一人だとわずかな力なので
どなたか別ストーリーとか挿絵とかかいて下さったら感激です。

相変わらずおかしな点、誤字脱字はご了承ください


451:さささ
11/01/03 11:08:53 q1eCLPr6
わ~行きなり脱字が!

方向性が少し変わってきちゃいましね・・すいません

ではなく
[方向性が少し変わってきちゃいまたね・・すいません]

です。すいません


452:さささ
11/01/03 11:09:58 q1eCLPr6
方向性が少し変わってきちゃいましたね・・すいません
です・・・

453:名無しさん@ピンキー
11/01/03 23:39:59 bQAf22lW
>420
作ってみたぞ。
URLリンク(sakurachan.dip.jp)
某悪堕ちサイトさんの素材を若干加工してみた。
メグミ分しか作れてないが、キョウカ分もそのうち作ってみたい。
いろいろ作ってみてくれ。

454:名無しさん@ピンキー
11/01/03 23:40:59 bQAf22lW
pass:cyborg

455:さささ
11/01/04 07:32:57 dzSqwduU
おお!すごい!
ありがとうございます!!
ところでサイボーグの体になるのとならないのがあるのはなんでなんですか?

あんまりパソコンくわしくないのですいません


ありがとうございます!


456:453
11/01/04 08:53:02 LZVQdnD+
>455
サイボーグの体にならないのは、体が服からはみ出してしまうため、変な絵になるのでそのままにしました。

>444-449
グッジョブ
新年から楽しませていただきました。

457:さささ
11/01/04 23:34:39 dzSqwduU
なるほど!

また新しいのもお作りになられたら是非拝見させてください!!

458:さささ
11/01/06 00:14:23 cY8P51FA
メグミ 5


最終的にはコンピューターウイルスは
コンピューターワクチンの開発により被害は拡大せずにすんだ

そもそもこのウイルスは全身、
即ち脳以外を脊髄レベルまで機械化した限られた条件下でしか発動しないウイルスだ

ウイルスの効果としては風邪のような嫌悪感から
神経を乗っ取られての体温の上昇を感じ
そこから意識が錯乱する

メグミはもともともっていたM気質がよりドMに

キョウカはもともともっていたゆがんだS気質がよりドSに

言わば酒に酔ったような状況になるのだ

そして頂点に達したら自然に消滅する
だれが作ったかはさだかではないが・・


ある日の学校

「キョウカオッス~!」

「あらメグミさん御機嫌よう」
すれ違い様に挨拶をする

「・・・?あれ?メグミなんかあったの?」
いつもと違う様子の2人にカナが訪ねた

「別に~」
笑みを浮かべながら煙に巻く

「あ~!なんかあったんだ~教えてよ~!」

「だ~め~」

「も~!」

あの日の事はとても言えない2人の秘密だ


459:さささ
11/01/06 00:15:06 cY8P51FA
そして放課後


「こんにちは~先生~」

「お!今日は時間どりだね、今日は先にお客さんだよ」
今日は定期メンテナンスの日だ、どうやら知り合いが来てるらしい
「え?誰?」

「御機嫌ようメグミさん」
金色の機械の体、キョウカだ
「あれ?キョウカ!なんで?あんたは自分の技術班があるんじゃないの?」

「そうよ、ちなみに先生もその中の一人、というか技術班の班長なのよ」

「キョウカちゃんは小さい頃から知ってるよ、それが行き成りサイボーグになっちゃうんだもん、びっくりしたよ」
先生はキョウカの祖父の企業の一員、
小さい頃からサイボーグに興味があったキョウカは
よく機械科やサイボーグを開発してる部署に遊びにきたりしていた
その頃からの顔みしりだ

「あ~ら先生、私はいずれ体を機械化したいと小さい頃から言ってたじゃありませんか」

「ま~そうだけど・・さ~て定期メンテナンスを始めますか」

「は~い」
そうしてメグミはメンテナンス室に入っていく

・・・・・

・・・・・

「殆ど異常無し、むしろ体は新品に近かったけど」
メンテナンスが終わり先生がメグミに告げる

「ははっ、こないだキョウカと派手にやっちゃって・・その時ほとんど体の部品交換したから・・」

「喧嘩?交換がきく体とはいえきをつけてよ~」

「は~い気をつけます!」

「ところで、キョウカちゃんがメンテナンス終わったら話しがあるって言ってたよ、103号室にいるから」

「キョウカが私に?なんだろう・・・?」

460:さささ
11/01/06 00:15:35 cY8P51FA
疑問を抱きながら103号室まで来る
ノックをして入る

「キョウカ~入るよ~」

「待ってたわメグミさん」
部屋に入ると天井からつるされたベルトに固定されたキョウカの生首が吊るされていた
頭部からは人工脊髄がぶら下がっている

「うわ!キョウカまだメンテナンス中?首だけって暇だよね~」
慣れていても他人の生首状態はさすがに驚く

「いいえメグミさん、私はこの状態は好きだわ
決して生身では味わえな経験だわ」

生粋のサイボーグフェチ、体は別室で調整を受けている

「ところでメグミさん、あなたに話しがありますのよ」

「あ、そうだった、話しってなに?」

「来週の金曜日の夜8時半に一緒に着いて来て頂きたい場所がありますのよ」

「キョウカが私を誘ってんの?いつもの取り巻き達がいるじゃん」

「彼女達ではダメなんですわ、まだ詳しくは言えないのですが、どう?お付き合いしていただけるかしら?」

「んん~・・?怪しい~・・ま~空いてはいるから付き合うよ」

「嬉しいですわメグミさん、では来週の金曜日の夜8時に半繁華街の大時計の所で待ってますわ」

「(キョウカに誘われるなんてなんだろう・・?)」




461:さささ
11/01/06 00:16:08 cY8P51FA
そして金曜日の夜8時半

一旦帰宅して着替えてから繁華街の大時計を目指す

大時計はこの地域の待ち合わせ場所でよく使われる場所だ

「ヤバい!遅れそう!!」
繁華街を全力で走る、やはり全身が機械のメグミはよく目立つ
タイトなモスグリーンのワンピースにショートパンツ
露出はやや高めだ

大時計まで来ると100m先からでも目立つような出で立ちでキョウカが待っていた
ピンクのフワッとしたミニワンピに黒いゆったりとしたストール、高いハイヒール
そして金色の機械の体

周り目線を一身に浴びていた

「お待たせ!!」

「メグミさん5分35秒の遅刻よ、私を待たせるなんてなかなかの度胸ね」

「ごめん!ごめん!ごめん!」

「ま~いいわ!さーメグミさんいくわよ、着いて来て」

「は、はい!」

繁華街を2人のサイボーグ少女が歩く
1人でも目を引くのに2人だとザワつきは尋常じゃない

キョウカは快感に浸り
メグミは恥ずかしそうにしている

「キョウカどこまでいくの~?」
不安そうにメグミが訪ねる

「もう少しですわ」

しだいにメインの通りから外れ、暗く少し怪しめな場所に辿りつく

「ここですわ!」

「なにここ・・・?」
目の前にあるのは古びた雑居ビル

462:さささ
11/01/06 00:16:39 cY8P51FA
「メグミさんいくわよ」
不安なメグミをよそにキョウカは雑居ビルのエレベーターのボタンを押した

チーンッ!エレベータに乗り込むボタンが地下3Fまである
外の作りの割に中は広いみたいだ、どうやら雑居ビル自体はカモフラージュらしい
キョウカはB3Fのボタンを押した

「ね~キョウカ~帰ろうよ~」
メグミは不安でいっぱいだ

「メグミさん、とりあえず体験よ」

チーンッ!エレベータが到着する
ドアが開いたらそこには分厚いドアがあり、ドアの前には女性が椅子に座っている

「あれ!?」
メグミは驚いた、その女性はメグミやキョウカと同様に全身を機械化したサイボーグのようだ
細身のデニムに上半身はビキニブラのみ、とてもセクシーな出で立ちだ

「いらっしゃいませ、お2人ともサイボーグのようですね、どうぞ中へ」
その女性はそう言うと分厚いドアを開けた

ドアを開けるとそこにも全身を機械化した女性が立っていた、奥には更に分厚いドアがある

「いらっしゃいませ、それではお2人とも衣服を預かります」

「よろしくてよ」
キョウカはすんなり応えた

「いやいやいや!なんで脱ぐの?」
さすがにメグミは拒否をした

「あらメグミさん、今さら機械の体を晒すのに抵抗があるの?」
そう言いながらキョウカは服を脱ぎだす

「そういう問題じゃなくて、生身だろうが機械だろうが人前で裸にはなれないでしょ!」

「つべこべいってないで早くお脱ぎになって」

「え~!!!ん~・・・おりゃ~!!」
やけくそになってメグミも服は全て脱いだ

「準備が整ったようですね、それではどうぞ」
そう言う女性はそこの部屋のドアを開けた

ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!

大音量の音楽が鳴り響く

「なにここ~・・?」

「フフフ、メグミさんここはサイボーグのユートピアよ」

中には大勢の人々、そしてそこにいるすべての人がサイボーグだった


続く



463:さささ
11/01/06 00:20:51 cY8P51FA
続きです。

路線がだいぶ変わってきました。

この先どうなっちゃうかは僕もわかりません

どなたか助言を下さい!

おかしな点、誤字脱字はご了承ください


464:名無しさん@ピンキー
11/01/08 12:12:37 sMzss+6Q
>>463
思うまま書き、思いっきり突っ走っていいと思うよ。
ここまで来て他者からアレコレ言われて変えて、結局つまらない
作品になったら、後悔すると思うんだが…

465:名無しさん@ピンキー
11/01/11 11:34:29 m8RqT6C5
どういう環境がサイボーグの楽園なのかが問題ですな。
ヌーディストビーチ紛いのものが、サイボーグにとって楽しい物なのか、
ハーレムセックスクラブならいいのか。意外と難しい。

興奮ばかりじゃなくてリラックスの方向もあるかな。

466:名無しさん@ピンキー
11/01/11 14:40:07 3kEZ1yZr
キョウカの事だから新党「機械化党」とか立ち上げて世の中に打って出るかも

467:さささ
11/01/13 00:36:35 afVE4eaj
メグミ 6




サイボーグのユートピア

それは体を機械化した者だけが入れる施設


全年齢が入れるような国営の施設もあるが、今メグミとキョウカがいるのは18歳以上でないと入れない私営の施設



もともとは機械化した人々の精神ケアや交流の場として国が作った施設だったが、
私営のモノは国営の施設に比べると年齢制限もあり、国営ではできないようなセクシャリティな施設になっている

ほとんどの私営の施設が非合法行為も行われ、言わばヤバい場所である


メグミとキョウカがいる施設、[クラブ・アンダーフロント]は他の施設に比べれは遥かに巨大なハコだ


ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!

音楽が鳴り響く

「キョウカなんかヤバそうなとこだよ…」
メグミはこういうクラブというモノには初めて来た

「メグミさんはこういうとこは初めてかしら?安心して周りの皆さんもみんなサイボーグ、
周りの目を気にせず思いっきり楽しんで」

「と言っても何をすればいいやら…」
メグミはずっと胸と股関を手で隠している

周りは確かにサイボーグの人ばっかり、
一心不乱に踊ってる人もいれば
ソファでタバコをふかしてる人
壁際で何やら怪しい事をやってる人

メグミにとっては初めて見るよう人種ばっかだ

「そもそもなんで服ぬぐのさ~」

「サイボーグの体を晒してこそ初めて心から開放されるのよメグミさん」
「(なんか宗教じみてるような…)」

「なんか言ったかしらメグミさん?
あっ!そうだわ、ここの支配人を紹介いたしますわよ」

「え~いいよ~」
とりあえずメグミは拒否る

「つべこべ言わずついてきなさい」


468:さささ
11/01/13 00:37:31 afVE4eaj
「メグミさんはこういうとこは初めてかしら?安心して周りの皆さんもみんなサイボーグ、
周りの目を気にせず思いっきり楽しんで」

「と言っても何をすればいいやら…」
メグミはずっと胸と股関を手で隠している

周りは確かにサイボーグの人ばっかり、
一心不乱に踊ってる人もいれば
ソファでタバコをふかしてる人
壁際で何やら怪しい事をやってる人

メグミにとっては初めて見るよう人種ばっかだ

「そもそもなんで服ぬぐのさ~」

「サイボーグの体を晒してこそ初めて心から開放されるのよメグミさん」
「(なんか宗教じみてるような…)」

「なんか言ったかしらメグミさん?
あっ!そうだわ、ここの支配人を紹介いたしますわよ」

「え~いいよ~」
とりあえずメグミは拒否る

「つべこべ言わずついてきなさい」


そう言われて、なすがままに奥の部屋に行く

部屋の中は数人の女性がいる

「ご機嫌よう、マダムさん」
キョウカはその部屋の大きい横長のソファに座っている女性に挨拶をした

「久しぶりね、キョウカ。
その横にいる子が前に言っていた…、え~と…メグミてっ子ね」
とても綺麗な女性だ、そして全身が黒い金属製のサイボーグ

「あっ!はい!メグミです!よろしくお願いします!
とりあえず勢いで挨拶をした

「固くならないでメグミさん、ここはあなたのようなサイボーグは大歓迎よ、ゆっくり楽しんで」

「ありがとうございます~!」
メグミは勢いでお礼も言った


469:さささ
11/01/13 00:38:13 afVE4eaj
「ここの事はこの子に聞いて」
マダムはそう言うと横にいたサイボーグの女性が前に出てきた

「よろしくメグミちゃん、私はスミレ」
スミレもとても綺麗な女性だ、体は銀色の金属でおおわれている

マダムに挨拶をして部屋をでた

「それではメグミさん私はあっちで踊ってるわ」

「えっ!キョウカそんな~…」
メグミはまた一気に不安になった


「それじゃ、ここの説明をするわね」
不安そうなメグミにスミレが優しく語りかける

「お願いします~!」
メグミも頼る気持ちで委ねた

「ここは[クラブ・アンダーフロント]
基本的にはサイボーグしか入れないのはわかってるわね?

[アンダーフロント]は大小様々なハコが隣接してる空間なの、
もともとは使われてない地下鉄を改造して造ったものだから全体はとても広いわ

ここはNo.5と言われるハコよ
全部でNo.12まであるわ

No.1~8はサイボーグだけ
それ以外の所は普通の人も入れる場所もあるわ
それぞれのハコには支配人がいて、それぞれルールも違うわ」

「ルール?」

「そう、No.5の主なルールは衣服の着用は禁止、それと男性は入れないわ
場所によっては女性が入れない場所もあるから気をつけてね
なにか質問はあるかしら?」


「いや~、わからない事がわからないというか~…」

「そう、またなにかあったら聞いてね、私はこの部屋にいるから」


470:さささ
11/01/13 00:38:52 afVE4eaj
………


「キョウカどこ行ったんだろう…
言われれば周りは女の人しかいないな~」
メグミは1人でNo.5の中を彷徨う

「こんばんは~」

「こ、こんばんは~…え~と……」
同じ歳ぐらいの可愛い女の子に声をかけられる

「〇〇工業高校の人だよね~?」

「はい!あなたは……?」

「やっぱりそうだ!私は△△商業高校のユウリ、いつも朝の通学途中にすれ違ってるんだよ」

「え!そうなの!私はメグミ、
朝にユウリちゃんのようなサイボーグの子にすれ違ってたかな~?」

「はははっ、絶対気づかないよ!
私は普段はスカートの下は濃いタイツ履いて、
長袖に手袋つけて、制服の下はタートルネック着てて肌は見えないようにしてるから
サイボーグなのにいつも当たり前のような女子校生の格好をしてるメグミちゃんに憧れてたの」

「憧れるだなんて!!そんないいもんじゃないし!
ユウリちゃんはよくここ来るの?」

「18歳なってからそんなに経ってないから、よくまではいかないけど、ちょくちょくくるかな
メグミちゃんは?」

「いや~実は…初めてなんだ~右も左も…なにをしていいやら…」

「そうなんだ!だったら私が案内するよ!」

「え~!助かる~!」


ユウリは△△商業高校の3年生、中学ぐらいから体を全て機械化している
もともと大人しめの性格から普段は肌を見せるような格好はしない
メグミと同じような型の銀色の機械の体がユウリの体だ

471:さささ
11/01/13 00:39:17 afVE4eaj
………

「と、ま~No.5は要するに音楽に合わせて踊るとこ、なんか人によってはHな事もしてたりするみたいだけど…
女の人だけだから安心だけど、裸だからレズっ気ある人も多いし…」

「へ~、なるほど~
でも、ま~いきなり踊るって言ってもね~…」

「だったら別のとこ行く?」

「別のとこ?」

「ついてきて」

促されるままにメグミはユウリについて行く
入り口とは別のドアに向かう、そこにはまた女性のサイボーグが立っている
そこで預けていた服を返して貰い、服を着てからNo.5を出る

「メグミちゃんこっち」
ドアを出たらそこは通路になっている

「広いんだね~、凄いな~」

通路には地下鉄だった頃の線路の後がある


「ついた!」

5分ぐらい歩いたら[10]と描いてあるゲートにたどり着く

「途中でいっぱい分岐点あったね」

「いっぱいハコがあるからね~メグミちゃん初めてだし、迷わないでね」
ユウリはメグミに注意を促すとゲートを開ける


「ようこそ」

そこには大柄の男性のサイボーグが立っている
メグミとユウリを足から頭まで見定めると

「どうぞ」
と言って次のドアを開ける


中はかなり広い、中心は大きな金網で囲ってあり周囲には大勢の人がどよめいている

「レディース&ジェントルメン!

お待たせしました!

今夜こそチャンピオンを倒すイカレたヤツはあらわれるのか!」

甲高い声が場内に響きわたる

「さてチャンピオンの登場だ~!!

472:さささ
11/01/13 00:39:46 afVE4eaj
只今25連勝

ミスターーアンドレー!」


「アンドレー!」
「ぶっ殺せー!」


金網の中に男性のサイボーグが出てくる
巨体から水蒸気を巻き上げている

それに合わせて周囲は興奮の熱が上がる


「対して相手は無名の新人…果たしてチャンピオンを打ち負かす事はできるのか!

ルーキーーー!キサラーー!」


金網の反対側からキサラと紹介された少女が出てくる

「帰れー!」
「引っ込めー!」

ブーイングの嵐し


「ここなんなの?」
メグミはユウリに訪ねる

「ここは地下格闘技場、非合法に体を改造したサイボーグどうしが戦い合うの
飛び道具以外はなんでもアリ
ギブアップか戦闘不能になるまで戦うの」


「また凄いとこ来ちゃったな~…」
メグミはまた不安になる


続く


473:さささ
11/01/13 00:44:23 afVE4eaj
続きです

書き込みが一部ミスってすいません

自分で思うままに、なるほどありがとうございます!

自分でサイボーグのユートピアと書いて対して案もなく詰まっちゃいまして…


続きキョウカ サイドもご覧ください

474:さささ
11/01/13 00:45:10 afVE4eaj
メグミ 7



「ふ~、あれから踊りっぱなしですわ」
ここはNo.5、メグミがユウリと別の場所に行ってしまってることをキョウカは気づいてない

「そう言えばメグミさんはどうなってますかしら…」

………

「見当たらないわね~」
キョウカはNo.5の中を一回りするがメグミは見当たらない

「ま~いいですわ、他の方でいいわ」
キョウカには何か目的があるみたいだ
そしてNo.5の中を物色する

「あら、あの子よさそうね」
キョウカの目線には同じ年ぐらいの1人の少女が脇のソファで座っている

「ちょっとあなた、よろしくて」
キョウカはその少女に話しかける

「え!?私ですか?」
急に喋りかけられた少女は戸惑う

「他に誰かいらっしゃるかしら、あなたよあなた、
あなた名前は?私はキョウカ」
高圧的な態度でその少女に話しかける

「え!チハル…です」
少し青みがかった金属の機械の体の少女、髪はお団子状に頭の上でまとめている
身長は低め、可愛らしい印象の少女だ


475:名無しさん@ピンキー
11/01/13 12:02:34 n47eY8T8
>>473
お約束フラグバッキバキの展開でお願いします。
・アンドレ超いい人
・アンドレ圧倒的実力差で勝利orキサラの姑息な策略で敗北
・キサラは性格最悪のヒール
↑こんな感じでヨロ

476:さささ
11/01/14 06:59:03 nrLVILG+
メグミ 7



「ふ~、あれから踊りっぱなしですわ」
ここはNo.5、メグミがユウリと別の場所に行ってしまってることをキョウカは気づいてない

「そう言えばメグミさんはどうなってますかしら…」

………

「見当たらないわね~」
キョウカはNo.5の中を一回りするがメグミは見当たらない

「ま~いいですわ、他の方でいいわ」
キョウカには何か目的があるみたいだ
そしてNo.5の中を物色する

「あら、あの子よさそうね」
キョウカの目線には同じ年ぐらいの1人の少女が脇のソファで座っている

「ちょっとあなた、よろしくて」
キョウカはその少女に話しかける

「え!?私ですか?」
急に喋りかけられた少女は戸惑う

「他に誰かいらっしゃるかしら、あなたよあなた、
あなた名前は?私はキョウカ」
高圧的な態度でその少女に話しかける

「え!チハル…です」
少し青みがかった金属の機械の体の少女、髪はお団子状に頭の上でまとめている
身長は低め、可愛らしい印象の少女だ

477:さささ
11/01/14 06:59:33 nrLVILG+
「チハルさんね、少しよろしいかしら」

「はい?なにを…?」
キョウカは有無を言わさずチハルを奥に連れ出す

「ここが丁度よさそうね」
奥に少し入り組んだ空間を見つける

「チハルさんそこに横になって頂きますか」

「え?なんでですか?そもそもあなた誰?」

「さっきもいったわ、私はキョウカ、心配しないで悪者ではないわ」
キョウカは説明をするがまるで説明になってない

「そういうことじゃなくて…ん?キョウカ…あの大企業の?○○工業高校の?」
チハルはなにか心当たりがあるようだ

「あら、私の事をご存じで?なら話しは早いわ、さ~横になって」

「(私がた年上なのに…)」
チハルは□□大学の2年生、童顔なので少し若く見える

「なにかいったかしら?今から何があっても私が保障するわ、
さー私に身をゆだねて」
そういうと勢いに負けてチハルはその場に横になる

キョウカは自分の金色の金属に覆われた太もも付近に手をかざす

カシャ!ウィーン

キョウカの太ももが開き中から棒状の物を取り出す
それは男性のペニスのような形をしている

478:さささ
11/01/14 07:00:02 nrLVILG+
「え!何するんですか!?それ何?」
チハルはキョウカに訪ねる

「これはメカペ二ス、そして今からチハルさんあなたを犯すわ」

「(うわ~…ストレート!)」
キョウカは全くじらさない、チハルはうすうす気づきながらも
わからないふりや嫌がるふりを演じてたが、
キョウカのこの言葉で全てをゆだねる事を決めた

と、チハルが覚悟を決める前にキョウカの左手の指はチハルの性器に深く食い込んでいた

「あッ!…」
チハルの口から吐息が漏れる

「いい声出しますわねチハルさん」
キョウカは自分の性器を取り外す、そしてそこにメカペニスを接続する

「さー、いきますわよ」
キョウカはチハルの性器にメカペニスを押し込む

「あっ!太い!キョウカさんダメ」
キョウカは激しく腰を振りながら、チハルのうなじ付近に右手を添える
右手の人差し指の先が割れ、細い糸状の端子が首筋からチハルの人工脊髄を侵食する

「あれ?体が動かない…」
チハルが自分の体の異変に気付く

「チハルさんの体の自由は私が頂きましたわ、安心して感覚までは奪ってないわ」
キョウカは更に腰を激しく動かす
チハルは全く抵抗できない

「あっ!……イク!あッう、あ~」
あっという間にチハルはいってしまった

「チハルさんまだ終わらないですわ」
そう言うとキョウカはチハルの頭を両手で掴む


479:さささ
11/01/14 07:01:04 nrLVILG+
「え?」
抵抗もできないままキョウカによってチハルの頭は180度回転されそのまま上に引き抜かれる
ズルズルと頭に連なって濡れた質感の脊髄がその他のコードなどと一緒に引き抜かれる

「キョウカさんだめ、戻して、死んじゃう」

「大丈夫よ、チハルさんの体の形式は熟知してるわ、この程度では死なないわ」
キョウカはサイボーグマニア、大体の出回っているサイボーグの体の構造は熟知している

「もう体の自由は戻してありますわよ、と言っても体とは離れてますが」

「キョウカさん元にもどして~」
チハルは濡れた質感の金属性の脊髄をウニョウニョ動かしながら哀願する

「大丈夫よ最後には元に戻しますわよ」
そうしてキョウカが意識を集中すると、頭の無いチハルの体がムクりと起き上がり動き出す

「さ~チハルさん自分で自分を犯すのよ」
チハルの腕がチハル自身の脊髄を掴む 
そしてところどころ露出した人工の神経をチハル自身の指でなぞる

「!!!…ッあ……くぁ…!」
今までに感じたこともない快感が脊髄からダイレクトに脳に伝わる

「っ…死……ん…じゃう……あ…」

「いいわ、いい表情よ」
それをみたキョウカは元に戻した人工性器にメカペニスを突っ込みオナニーを始める

「あ…!も……戻し…て…」
途切れそうな意識を必死に保ちながらチハルはキョウカに哀願する

「わかったわ、チハルさん自分の体に戻して差し上げますわ」
チハルの体が両手でチハルの頭を抱えだす 
チハルがホッと安心したのもつかの間、頭はチハルの下半身の方に持ってかれる

「キョウカさん戻して、まだなにかするの?」

「ちゃんと体にもどしますわよ」
キョウカはチハルの体を更に操る
するとチハルの体はチハルの頭からぶら下がってる脊髄を自らの性器に押し込んだ

「かぁ………あ………」
チハルは秘部の快感と脊髄の直接の快感を二重に味わって気絶した


………

「はッ!」
チハルが目を覚ました、ほんの5分ぐらいの時間だ

「チハルさんよかったわよ、また機会があったらよろしくですわ、さてメグミさんを探しに行きましょうかしら」
そしてキョウカはNo.5を後にした


続く

480:さささ
11/01/14 07:04:51 nrLVILG+
キョウカサイドです。

連続で投稿できる数が限られていることを知らず、
途中で途切れてしまったんで
また最初から書き込みさせて頂きました。
すいません



481:名無しさん@ピンキー
11/01/14 07:44:17 YmKqFWY0
サイボーグならではのプレイがイイ
キョウカGJ

482:さささ
11/01/20 00:38:01 jRXyIMpm
>>453さんにつくって頂いたものや拾った画像などをもとに
挿絵付きの『メグミ』のブログを作ってみました。

もし著作やなんらかの法に触れることや
なにかしら不快な思いをされたら教えて下さい、
すぐ消去するので


URLリンク(sasasacyborg.seesaa.net)

いろいろもともとの文章と絵があってないかもしれないですが
そこは僕の技術不足です。申し訳ありません

483:名無しさん@ピンキー
11/01/20 01:38:21 cEMz83r1
おつGJ

484:名無しさん@ピンキー
11/01/20 07:12:57 xbvGlTJF
>>482
とてもGJ
見た感じですと、けっこうなんとか機を使いこなしている思えて、光栄に思います。
下のサイトさんから持ってきたもので、他にもいろいろとパーツがあります。
サイボーグものはちょっと少ないですが
URLリンク(akuotinantoka328.blog56.fc2.com)
サイトには、パーツの作り方が載ってますので、探して作ってみるのも良いかもしれません。

キョウカ用パーツは金曜日か土曜日にあげれると思います。

今後もどんどん作ってもらえるとありがたいです。

485:さささ
11/01/21 00:08:30 jRXyIMpm
>>484
ありがとうございます!

お見苦しいブログになると思いますが続けてみます!

キョウカパーツも楽しみにしてます

p.sどうやっても男性キャラがつくれないです

486:名無しさん@ピンキー
11/01/21 19:00:39 ZQk3yclC
赤いジェイムスン型少女なんてダメか?
しゃべるときだけボックス型ボディから薄型モニタが出てきてそこに顔が表示されて表情を見せるとか

487:名無しさん@ピンキー
11/01/22 10:18:52 g5RpEBme
ダメって事は無いと思う
でも個人的には顔が無い(立体映像)ってのはちと萌えにくいかなとw
首から上だけは残ってるが首から下は人間の形してないとかなら萌えるかな

488:名無しさん@ピンキー
11/01/22 22:29:18 28E46tXF
最初は男女兼用の安物の義体でたまに会うごとに豪華になっていく娘とか

489:名無しさん@ピンキー
11/01/23 02:11:51 zQLsCqjP
最後は小林幸子的とんでもない事に?

490:名無しさん@ピンキー
11/01/23 02:51:25 8ooIUuEg
なんか、他人の死体からパーツを漁る(そして自分に装着する)サイバーグールを連想した。

491:名無しさん@ピンキー
11/01/24 14:12:08 JMlxW1ip
ド貧乏のサイボーグが、解体屋にバイトに潜り込む。
仕事の傍ら、スクラップ部品を自分のと交換して、なんとか生きていく。

いつのまにかスキルが上がって修理のプロになり、
業界でもバカにならない規模に。

でも本人はがんとして中古部品以外使わない。

492:名無しさん@ピンキー
11/01/24 16:24:53 C8htE5jh
娘とは違うけど、中古パーツを扱う店の話とか読んでみたい

493:名無しさん@ピンキー
11/01/24 18:43:59 JMlxW1ip
肩のモータの減ったブラシを交換するときに両手両足の電源遮断しちゃって、
悲しそうに助けを呼ぶドジっ娘。

気づかれたのは、月曜日。
朝に仕事に出てこなかったかららしい。

494:名無しさん@ピンキー
11/01/27 01:50:30 CzziC2Y8
「四肢着脱」(3-73)を思い出したw

495:名無しさん@ピンキー
11/01/27 17:57:57 8jMr1Fje
サイボーグ医を開業している姉と
中古パーツ販売屋の妹
サイボーグ修理工場を開いている末の弟

この3件が収まっている長屋風の家。

入り口は別だが、裏側はひとつの3人の自宅である。

496:名無しさん@ピンキー
11/01/28 20:04:20 d/SeRQkg
サイボーグ医の所へおずおずと入っていく一人のサイボーグ娘。

そのまま治療されて帰ってくるか、
中古部品になって、店頭に並ぶか、
強化改造されて出てくるか

それはだれにもわからない。



497:名無しさん@ピンキー
11/01/29 00:43:05 Is6erdWk
サイボーグ娘は生命維持装置のメンテや再チューンなどを施された
そのついでに転職のために形状・機能の違う体になって出てきた
前の体のパーツはリファインされて中古パーツとして店頭に並ぶ

とか

498:名無しさん@ピンキー
11/01/31 21:23:42 05ceH/+s
サイバーパーツが実現したら、絶対ケータイやMP3を内蔵しようとするマニアが出てきそうだ

499:名無しさん@ピンキー
11/01/31 21:53:57 6FlK2BYo
頭に端末埋め込んで視野にAR表示やる

500:名無しさん@ピンキー
11/02/09 09:24:00 IaFNXEPV
「ドクター。なんでアタシのお古のパーツ、あんなに高く売ってるんですか?」
「需要と供給」
「だって、あんな中古、いくらでもあるじゃないですか。
そもそも、楽に新品が買える値段ですよ」
「お前の素体のオリジナルは何処だ」
「脳と顔面。後、子宮と肝臓の一部は残っています」
「だからだ」
「?」
「交換しても、美少女の使っていた下半身は、男には貴重品なのだ」
「わかりませんよ~」
「いいから股を開け。
新品が、ちゃんと融着しているか試してやる」
「あん!どくたぁ。
そんなに強く、指を入れないで下さい」
「フン。潤滑液の分泌も問題ない
入れるぞ」
「モウ。せっかく新調したのに、すぐに中古にしちゃうんだから……」



とか……
ブルセラ、ブルセラwww


501:名無しさん@ピンキー
11/02/09 13:04:32 dPHwzDHf
そのお古のパーツ売ってる店おしえれ。行ってくる。

502:名無しさん@ピンキー
11/02/09 22:47:31 EddFAv1l
>501
たしか、三月兎のビルの8階だった。

503:とあるビルの8階にて 1/12
11/02/13 23:29:00 IL5aqqTJ
>>500-502
何か変な方向になりましたが、ご容赦くだされたく。


 ***


 アキハバラがオシャレ系の店舗で侵食され始めたのは、いつ頃のことだっただろうか。

 駅前デパートがatreに変わり、建て直されたラジオ会館にはかつて入居していたテナントが
一つも戻ってはこず、100円ショップの類は全て姿を消した。

 道を行く人々も装いも、いわゆるアキバ系から原宿系へと移っていった。

 そんな時代の流れの中にあっても、長年の間にこの土地に染み込んだ妄執は、そう簡単に
消え去ってしまうものではないようで、立ち並ぶ華麗なビルの隙間のそこここに、アキバ独特の
雰囲気を醸す怪しげな店が細々と営業を続けている。淘汰の末に生き残っただけあって、他の
土地では決して見ることができない、限りなく特異な性格を持った店々が。


 ***


 中央通りの信号を一つ越えた路地裏の、ビルとビルに挟まれた幅2メートル程の細い道。
道の両脇に立てられた網ラックには、質素なパッケージに包まれた商品が無数にぶら下がって
いる。

 気泡アリB級品義眼 (ヘイゼル) \30,360
 補修用人工皮膚 (Y28%/M16%) 30cmx45cm \580
 生セルバッテリー 24V 8.0Ah \18,226
 ………
 ……
 …

 第二次世界大戦後の真空管ラジオから始まって、家電製品、アマチュア無線、マイコン、
家庭用ゲーム機と、この街には常に先端テクノロジーに属する商品が集まって来た。

 そして今、この街の商品で主流を占めるテクノロジーと言えば、「義体」。

504:とあるビルの8階にて 2/12
11/02/13 23:33:24 IL5aqqTJ
 このビルには地階から8階まで、義体に関する商品を扱う店が集まっている。義体メーカーの
正規品だけでなく、平行輸入品や中古品の豊富な在庫。一山いくらのジャンク品の中には、
シリアル番号が書かれていたと思しき箇所を削り取った跡が見て取れる物さえある。

 そんな商品の合間をぬって、狭苦しい店内の奥へと進んでいく。一人乗ったらもう一杯という
感じのエレベータにカートと共に乗り込んで、辿り着いたビルの最上階。

 8階にあるその店の前には、通路の殆どを占領して大きな立て看板が置かれていた。看板には
羽飾りのついた緑色の帽子と同色の服をまとった小さな男の子の絵が描かれている。悪戯好きな
天使のキャラは、この店の主の性格そのものだと言われている。

 怪しげな店が多いこの街でも、「濃さ」で言えば5指に入るだろうというのが、マニアの間での
もっぱらの噂。

「いらっしゃいませ~」

 店内に入るなり、典型的なメイド服の少女が声をかけてくる。くりっとした大きな目と笑みを
絶やさない口元が印象的なその顔は、こんな店には不釣合いな程に愛らしい。いや、この顔が
あるからこそ、この店の商売が成り立つのだろうけれど。

 メイド服の袖や裾からすらりと伸びた手足。そのハリのある艶やかな肌が、地階の店頭に並んで
いた商品と同類とはとても思えない。一見したところでは、この少女は、ごく普通のどこにでもいる
女の子以外の何者でもない。

 でも僕は知っている。

 店舗紹介に載せられた義体番号から検索できる公開情報では、脳と顔面、子宮、肝臓の一部以外
は、全て造り物のはず。義体技術が進んだ今でも、全身が機械というケースはそんなに多くはない。



505:とあるビルの8階にて 3/12
11/02/13 23:38:06 IL5aqqTJ
 この店に来た目的は決まっている。けれどこの娘を前にして、その目的をストレートに切り出す
のは躊躇われた。切り出す頃合を見計らいながら、中古パーツを買いに来た普通の客のふりをして、
棚に並んでいる商品を適当に見て回っていく。

「何をお探しですか?」

 気がつくと少女が隣に立っていた。ニコニコと無邪気に微笑むその顔さえ、後ろめたい気持ちを
隠し持つ身ににとっては、心の内を見透かされているように感じられる。

 実際、1日に何人もの客を見ている目からすれば、何にも手を触れることもなく、分類にも無頓着
に目を彷徨わせている様子は、ここにある商品に関心なんか無いことは明らかなのかも。

「え、えーと、あの、その……」

 言葉にすればたった数語ですむ用件を口に出せず、少女と目を合わせることもできず、その場に
立ち尽くす。

「お客様、限定サービスをお望みでしたこちらへどうぞ」
「え~!? ドクター、なんで分かるんですかぁ~??」

 ……どうやら少女の方は素で分かっていなかったらしい。

  声をかけてきたのは、この店の主。ドクターと呼ばれている通り、義体医師の資格を持って
いる。義体化が極めて困難なケースのみを扱い、法外な謝礼を要求するのだとか、この店を
やっているのは趣味に過ぎないのだとか。マニアの好みそうな怪しげな背景の持ち主だ。まあ、
これも単なる噂でしかないけれど。

 「あ……はい。お願いします」



506:とあるビルの8階にて 4/12
11/02/13 23:41:59 IL5aqqTJ
 こうまで図星をさされては逃げようもなく、観念して店主の言葉を肯定する。さすがに少女と
目を合わせるのは躊躇われたけれど、ちらっと盗み見た彼女の顔は見間違いようもなく赤く
染まっていた。顔面が生身というのは本当らしい。


 ***


 狭いフロアを二つに仕切る壁の向こう側は、この店の目玉商品である限定サービスだけを扱う
異空間だった。中央には診療用のベッドが一つ。左右に置かれたサイドテーブルの上には様々な
器具や部品が並んでいる。

「では、こちらにご記入を」

 この雰囲気の中でも、店の主はビジネスライクに事を進めていく。サイドテーブルの空いた
スペースに差し出された書類を置き、記入欄を埋めていく。

 書類を書かされる理由は……。

 中古品を売るためでもなく、高額商品を分割払いで買うためでもなく。あの少女の身体の一部を
一晩借り受けるため。機械でできた身体を持つ彼女がいて初めて成り立つ「限定サービス」だ。
それが、この店が「濃い」といわれる所以なのだ。

「あれ、ここ年齢を書く欄じゃないですよ?」

 書類を覗き込んでいた少女が声をあげた。店主に代わり、書かれた内容が正しいかどうかを確認
するのも彼女の役目なのだろうか。怪訝そうな表情を浮かべて、書類と僕の顔とを交互に見比べて
いる。ため息を一つついてから、その欄の文字の上に振り仮名を書き添える。



507:とあるビルの8階にて 5/12
11/02/13 23:45:43 IL5aqqTJ
 いそ はじめ
 五十 一

 小学校にあがって、自分の名前を漢字で書けるようになって以来、何度同じ事を繰り返してきた
だろう。自分自身では、もう間違われることを何とも思わなくなったけれど、間違えた方のリアクション
に付き合うのは未だに気疲れする。

 少女は、書き加えられた文字を目にして、目を丸くする。そして何か言いかけそうになった瞬間。

 ごんと小さな音がした。

「ドクター、痛いですぅ~」
「失言の報いだ」
「え~、だって、だって、これはどう見ても……」
「年齢のはずは無い」

 頭を押さえて涙目の少女の言葉を、言下に切り捨てる冷徹な店主の声。

 まあ確かに。いくら老け顔だとしても、三十以上も年上に見える、なんて普通は無いよなあ。

「ご記入内容はこれでよろしいですね?」

 結局、店主が書類に目を通して、記入内容を確認する。

「はい。よろしくお願いします」
「ドクター、ご希望の部位はどこですか? 腕? 脚? それとも胸?」

 名前欄に気を取られていたためか、貸し出す部位は確認していなかったらしい。書類は既に店主
の手の中にあり、少女が立っている位置からは見ることができなくなっている。

「下半身」

 素っ気無い一言が返される。



508:とあるビルの8階にて 6/12
11/02/13 23:48:55 IL5aqqTJ
「はい。下半身ですね……って……え~~っ!?」

 確かに書類には様々な部位に混じって「下半身」という選択肢が載っていたし、この店に来た
目的は正にそれなのだし、そもそもこんな大きなカートを引きずって歩いている理由はそれ以外に
無いのだし。

 ……そんなに驚かれるくらい珍しいのか……orz

 少女の様子はと言えば、口元に手を当てて、目をまん丸に見開いて、顔は真っ赤を通り越して
湯気が立ち上がりそうなくらい。漫画でも、ここまで見事な驚きと恥じらいの表現は、滅多にお目に
かかれるものじゃない。


 ***


 気まずい雰囲気のを破ったのも、冷静な店主の声だった。

「では、一晩、下半身をお貸しします。破損・紛失の際には実費賠償となりますのでご注意
ください。何らかの事由で汚損した場合は、お客様負負担で洗浄・消毒をお願いします。なお、
生体箇所は除装いたしますので悪しからず。さあ、緋乃子、こっちへ」

 通り一遍の警句を口にして、少女の名前と思しき名前を呼ぶ。

「……はい」

 少女は俯いたままベッドに歩み寄る。表情は読み取れなくても、上ずった声色やふらつく足元が、
少女の内心の動揺を物語っている。店主は既にサイドテーブルから器具を取り上げて、解体作業に
入る準備を淡々と進めている。

 機械が詰まった造り物の身体とはいえ、目の前で、彼女の身体が分断される。そしてそれを家に
持ち帰る。

 そう思っただけで、背筋をぞくりと快感が這い上がった。



509:とあるビルの8階にて 7/12
11/02/13 23:53:15 IL5aqqTJ
 ***


 服を着たままで解体作業を進められるはずがなく、ベッドの脇に立った少女は、ちらちらと僕の
方を窺いながらメイド服を脱いでいく。

 腕の付け根。
 脚の付け根。
 胸の周り。
 お腹の周り。

 身体を覆う布が無くなっていくにつれて、今まで隠されていた人工皮膚の分割線が露になっていく。
最後に外したチョーカーの下にも、くっきりとした分轄線が見えている。胸元と股間をそれぞれの手で
覆って立っている彼女の姿は、人間のそれであると同時にロボットのそれでもある。公開情報の通り、
外から見える範囲では、彼女の身体の全てが造り物だった。

 しばらくそうしてから、店主の視線に促されて、少女はベッドの上に横になった。両手と両足を
伸ばした状態で枷を嵌められて、もう彼女には身体を隠す術は無い。

「緋乃子、ハッチを開けて」
「はい、ドクター……」

 店に入った時に聞いた元気さからは想像も付かないほどの弱々しい、消え入りそうな声。面識の
無い相手に裸体を晒すのと、身体の中の機械を晒すのと。彼女にとって、どちらが辛いことなの
だろう?

 かちりという小さな金属音と共に、彼女のお腹の分轄線に沿ってメンテナンス用のハッチが開く。
鈍色の光を放つ機械の中央に収められた、唯一つ透明なガラス様の物でできた丸いケース。微かに
濁った液体で満たされたそのケースの中に、ピンク色の何かが見えた。

 身体の内に隠れていた、数少ない彼女の生身の部分。



510:とあるビルの8階にて 8/12
11/02/13 23:56:41 IL5aqqTJ
 多分、彼女の脳もまた、同じようなケースの中に収められている。彼女自身と言える生身の部分は
全部を合わせても数kgにも満たないはずだ。外見は元と変わらなくても、こんなケースの中に収められて
生きていくのは、どんな気持ちなんだろう。

「あ……んんッ……」

 店主の手が彼女の身体の中を弄るたびに、少女が小さな呻き声をあげる。彼女の身体は、中の
機械にまで感覚があるのだろうか? そんな仕様になっている義体なんて聞いたことが無い。これは
店主の趣味なのか、それとも大金を払う客へのサービスなのだろうか?

 少女の赤く染まった頬の上を、いく筋かの汗が滴り落ちていく。吐く息の甘い香りがここまで漂って
くるような気さえする。お腹の中の機械を目の前で見ていてさえ、これは快感に酔いしれる少女
以外の何者でもない。限りなく精巧に作られて膨大なデータを与えられたロボットでも、CG技術の
粋を凝らして制作された3D映像でも、この存在感には遠く及ばない。

「ん……ふ……ぅ……」

 少女のトロンとした目が見つめているのは、店主の手の中にあるケース。身体から取り出されても
なお、培養液の中で生きている少女の一部。彼女が確かに『少女』であることを証明する部分。
もしも何かの手違いで、除装されないまま貸し出され戻ってこなかったら……。

 ケースを見つめる視線から何を読み取ったのか、店主は僅かに眉を寄せ、ケースを傍らの機械に
取り付けた。かちりと鍵を掛けるその音で、邪な妄想が破られる。

 自分の性癖の対象が機械の身体にあるのは間違いない。だからといって、純粋な機械に萌えは
無い。どれほど良くできていても、ロボットには欲情しない。生身の身体を機械に変え、なおかつ心を
保ち続けている。そんな『サイボーグ』こそが理想の相手。

 生身の箇所を除装すると言われたのを至極尤もと思いながらも、心の底では納得していないの
かもしれない。こんな形の取引ではなくて、素の彼女と縁を結ぶことができたなら……。



511:とあるビルの8階にて 9/12
11/02/13 23:59:31 IL5aqqTJ
「お客様、手を貸していただけますが?」

 店主の声で妄想が再び破られた。既に彼女の両脚は付け根から外されて、何本かのケーブルで
繋がっているだけの状態だった。固定用のネジ穴が等間隔に空いている鉛色の人工骨。ジョイントを
外されてだらりと伸びきった人工筋肉。いく本ものチューブの端に取り付けられたバルブから僅かに
漏れ出た冷却液や潤滑液が、シーツをカラフルに染めている。

 機械仕掛けの脚の重量は20kgくらいあるはずだ。筋肉質とは程遠い店主一人で運ぶには少し
ばかり荷が重い代物には違いない。まあ、これもサービスを兼ねてということで、拒む客はいない
だろう。

「では、いきますよ?」
「む……ん……」

 残ったケーブルも外されて、脚は完全に少女の身体とは別個の存在になった。2人がかりでも
まだ重い少女の脚。店先で見た通りの艶やかな肌は、電力の補給を失って温かみを失いつつ
あった。それでもなお、吸い付くようなもち肌の手触りも、握る手に合わせて適度な弾力で押し
返してくる筋肉の柔らかさも、造り物とは思えない程の心地よさを与えてくれる。できることなら、
いつまでも触っていたい。

 そんな願いが叶う訳もなく、店主に促されるまま、サイドテーブルの空きスペースに両足を揃え
て並べ置く。両脚を失った少女の姿は、意外な程に小さく見えた。枷の束縛が無くなって自由に
なった脚の付け根の部分が、股間を隠そうとするかのように悶えている。

「緋乃子、無意味だからやめなさい」
「でも、ドクター……」

 精一杯の努力を無意味と決め付けられて、不服そうな少女の声。貸し出されたその先で、どんな
扱いを受けるかも分からない。それでも自分の身体に付いている限り、羞恥心の対象から外れる
ことはないのだろうか。



512:とあるビルの8階にて 10/12
11/02/14 00:03:42 IL5aqqTJ
「下半身のデバイスを取り外して。電源はそのままで」

 少女の気持ちを気遣う様子もなく、ハッチの中の機械にコードを繋ぎ、モニターに映し出される
グラフを睨んでいる。目を閉じた少女が何か呟くたびに、グラフが一つずつゼロのラインへと落ちて
いく。全てがゼロのラインに集ったのを確認し、店主は大型の電動ドライバーを取り上げた。

「やっ……ん……ドクター……もっ……と、優しく……」

 店主がハッチの中へドライバーの先端を突っ込むと、また少女が呻き声をあげて懇願する。

「……くっ……う…ん……あぁ……ぁ……」

 ドライバーのモーターが唸りを上げ、下半身を繋ぎ止めている太いボルトが外される度に、身悶えと
共に嬌声が彼女の口から漏れて出る。サイドテーブルに置かれるボルトの本数が増えるにつれて、
少女の上半身と下半身の動きがちぐはぐになっていく。

「これで最後だ。緋乃子、接合部が傷つくから、動かないように」
「はぁ……はぁ……ハ……イ……、ドクター……」

 荒い息遣いの中、呂律の回らなくなった口調で少女が答える。人工筋肉も人工骨も、接合を全て
外されて支えを失った下半身。不用意に動けば、予期しない部分が接触して傷つくこともあるのだろう。
両手でシーツを握り締め、唇を噛み締めて耐える構えをする少女。店主の手が、ぐいぐいとハッチの
開口部の奥深くへとドライバーを押し込んでいく。

「あ、……あああぁぁぁぁッ!!」

 噛み締めた唇の奥から絶叫が漏れ、それでも下半身は僅かに揺れただけだった。

「うむ。よく耐えたな、緋乃子」
「…はぁ……はぁ……は……ぁ………あ…り…がとう…ございま……す」

 店主は、少女の頭を軽く撫で、ほんの少し表情を緩めたようだった。



513:とあるビルの8階にて 11/12
11/02/14 00:07:05 IL5aqqTJ
「では、これからお持ち帰りの梱包をいたしますので、お客様は表の部屋でお待ちください」
「え、ええ……。分かりました」
「あの、はじめ……様?」

 薄っすらと目を開けた少女が、こちらの方を見上げている。

「え?」

 枷を外された少女の右手がすっと伸び、ベッドの脇に立つ僕の手を握る。その柔らかくて暖かい
手は、じっとりと汗で湿っていた。

「優しく、してくださいね?」

 答える前に、店主の手が振り上がり……。

 ごんと大きな音が室内に響き渡る。

「いっ……たぁ~~っ。ドクター、痛いです~」
「痛いのはこっちの手だ。訳の分からんことを言うんじゃない」
「でも、これはお約束と言うもので………ああ、ごめんなさいっ! ……って……あああ~っ」

 再び手を振り上げようとするドクターの姿に、少女は両手で頭を押さえようとして、その反動で
上半身がベッドから転げ落ちそうになる。

「一度頭から落ちてみろ。打ち所によっては、少しはましになるかもしれん」
「ドクター、それ、どういう意味ですか!?」

 両手でシーツを掴んで、あわや転落という寸前で踏ん張っている少女。彼女には分からなかった
かもしれないけれど、店主がとっさに手を伸ばして彼女を受け止めようとしたのは、見なかったことに
しておこう。



514:とあるビルの8階にて 12/12
11/02/14 00:11:05 ttL26/GJ
「失礼しました。どうぞ、表へ」
「はい」

 店主と少女の間には、何人たりとも割り込む隙は無いようだ。湧き上がる羨望の想いを宥めながら、
ベッドに背を向けて仕切りを隔てた表の店へと歩みだす。


***


「では、お借りします」
「はい。よろしくお願いします」

 店主が大きな包みを台車に載せて奥の部屋から出てきたのは、それから10分ほどたってからの
ことだった。バッテリーの一部を取り外して軽くなっているとはいえ、40kg弱もある義体の下半身。
用意してきたカートに載せかえて、車までたどり着くだけでも一仕事だ。でも、これがあの彼女の
モノであるならば、どれほど重かろうとも苦にはならないだろう。

 そして、家に帰り着いたその先は……。

 ベッドの上の少女の姿を思い出し、前にも増して強い快感が背筋をぞくりと這い上がった。


515:503
11/02/14 00:12:33 ttL26/GJ
以上です。


516:>505
11/02/14 02:13:12 ETZTB2A2
異常です。

517:名無しさん@ピンキー
11/02/14 20:38:13 VmpJW4Ln
「ぱき」
「はむはむ」

誰かさんに渡すわけでもなく、ただ単にちまたに並んでいるチョコレートの大軍を見て、
ちょっと買ってみたくなった一枚のチョコレート。
最新の味覚センサーが噛み砕いたチョコの成分分析を開始する。

いくつかのセンサの信号が総合的に分析され、データベースに一致した成分が
検出された物質としてリストに上がる。

[ココアバター18%]
[乳脂肪4.1%]
[蔗糖55%]
[カテキン1.2%]
[アントシアニン0.8%]
[タンニン0.5%]
[クロロゲン酸0.5%]
[セルロース2.1%]
[テオブロミン1%]
[カフェイン1%]
[その他]

これらの分析結果をもとに、脳に伝える味覚神経系の刺激の強さを
計算する。直接脳に作用する糖分やカフェインは脳に流れる血液に、
適度な量が放出される。ただ一部のポリフェノール群は添加薬物としての
持ち合わせがないため放出しようとしてもできない。

「う、ね、眠れない、そして体かなんだか熱いよう」
本当に体温が上がっているわけでもないが、脳だけは妙に熱くなっている。
布団の中で火照った体に悶えているうちに、ある場所に手が伸びていくのは
まあ、仕方が無いことであろう。

普段、そんなものと無縁の生活を送っているせいか、チョコレートが効き過ぎたらしい。
恋の武器としてチョコレートを送るのにはそういう意味もあるのである。


518:名無しさん@ピンキー
11/02/16 01:44:36 kyuNlrLz

>>503
お久しぶり!ですよね?

本音炸裂、コミカルな遣り取り仕草様子、とても楽しませて頂きました。
有り難うございます !

分解etc,の細い描写も,とても冴えていますね!
主題のフェティシズムのなんですが、すみません少し苦手・・・。
(ドールの分解も気が引く方で・・・)一番筋の部分ですが・・・ごめんなさい。

余韻の中でエログロナンセンス(猟奇)な二人の絆へ妄想広がります。

519:503
11/02/16 23:05:30 tSAOHBQl
>>517
触発されたので書いてみました。

・エロ無し。
・解体無し。
・ 「食べる」というより「舐める」のニュアンスで読んでください。

NGワードは、「バレンタインの餐劇」で。


520:バレンタインの餐劇 1/5
11/02/16 23:09:03 tSAOHBQl
 くんくん。

「……あれ?」

 くんくんくん。

「……なんだコレ?」

 くんくんくんくん。

「……これは……チョコレートの匂い??」

 目が覚めたら部屋がチョコレートの匂いに満ちていた。

「夕べの作業で、身体に匂いが染み付いちゃったの……かな?」


***


 去年の今頃、お客様へ感謝の気持ちを込めて、商品のお買い上げ毎にチョコレートの小さな包みを
お渡しするサービスをやってみた。期待していた以上に喜んでいただけたのと、14日が日曜日にあたる
ので、今年は包みをちょっと多めに用意することにした。

 業務用の大きな塊を湯銭で溶かし、ドクターが作った型に流し込む。形は普通のハート型だけど、
表面には継ぎ目やネジのモールドがあり、一部分を切り欠いた表面から中の歯車なんかが見えて
いるという、とても凝った造形だ。受け取ったお客様は、どんな顔をするだろう?

 なにしろ、これはアタシの胸の中にある人工心臓のスケールモデルなんだから。


521:バレンタインの餐劇 2/5
11/02/16 23:12:35 tSAOHBQl
 外形をどう作ろうと、ちゃんと動きさえすればいいという理屈は分かる。分かるけど、まさか本当に
ハート型をした物を作るなんて、ドクターみたいな変人でもない限り思いつかないんじゃないかなぁ。
アタシの身体は、全部ドクターが設計した物だ。『これはねーよ』的なパーツが他にも一杯ある中で、
これが一番キワモノだと思っている。

 チョコにはアタシの手書きのメッセージカードも添えてある。機械仕掛けの手にかかれば、たとえ
何百枚のカードだって一瞬のうちに書きあがる……はずはない。アタシの脳みそが腕のモーターを
動かして、1文字1文字書いていくんだから、丁寧に書こうと思えばそれなりに時間がかかる。

 マーカーペンを握って悪戦苦闘しているアタシの姿を見て、ドクターは「補助電子脳用の高速
清書プログラムでも書いてやろうか」って言ったけど、丁重にお断りした。そんな物を使ったら、
プリンタで打ち出すのと何も変わらなくなってしまう。まあ、ドクターも、からかい半分っていう
表情だった。

 余裕を持って作業を始めたつもりなのに、結局全部が終わったのは、夜中をだいぶ過ぎた頃
だった。ご苦労様と言ってドクターが出してくれたホットチョコレートを飲んで……その後の記憶が
無い。眠り込んだアタシを、ドクターがベッドまで運んでくれたんだろうか?


***


 お店を閉めてから、ずっとチョコレートまみれだったのは確か。それにしたって、こんなに強い
匂いが染み付くものだろうか? 姿見の前に立ってみても、特にチョコが身体についているという
訳でもない。でも、寝巻きを脱いだとたん、チョコの匂いは一段と強まって、謎は深まる一方。

 とはいえ、ここで考えていてもどうなるものでもないので、着替えをして部屋を出た。

 アタシの、いや、ドクターの家はお店があるビルの屋上に建てられている。非常階段を下りて
行けば、ものの数分でお店に着く。



522:バレンタインの餐劇 3/5
11/02/16 23:16:10 tSAOHBQl
 ………………



 屋上から8階に下る踊り場で、アタシは固まった。

 普段は誰一人使うおうとしない狭くて急な非常階段に、びっしりと人が詰まっていた。その先は、
お店の前で終わっている。しばらくそうして立ち尽くしていると、アタシの姿に気づいた何人かが
小声で歓声を上げ、それが周りへと広がっていく。そのざわめきは階段のずっとずっと下の方からも
上がってくるみたい。

「……これは………!?」

 軽く頭を下げながら人の塊を掻き分けて、お店の中に入って行く。ドクターは既にカウンターに
立ち、お店を開く準備は整っていた。

「ドクター、アレ、みんなうちのお客様ですか!? いったいどうし……て……」

 ドクターを問い詰めるアタシの言葉が途中で止まる。カウンターの後ろの壁にぺたぺたと貼って
あるお品書きに、張り紙が一つ増えていた。

 ―――――
 ・新入荷 人工皮膚&皮下層充填材 ホワイトタイプ
 (食用ジェル使用/チョコレート含有率 83%) 30cm×30cm \4,980

 ・バレンタインデー限定サービス (Taste Me!) \部位によりご相談
 ―――――

「ドクター? これはナンですか!?」

「ん? 何のことだ?」

 昨日、お店を閉めた時には、こんな物は絶対に無かった。新入荷の人工皮膚なんてアタシは何も
聞いてない。そんな荷物は、ここしばらく届いてない。ましてや、訳の分からない限定サービスに
至っては……。



523:バレンタインの餐劇 4/5
11/02/16 23:19:44 tSAOHBQl
「チョコレート入りの人工皮膚って、いつそんな物入荷したんですか? いや、それより、この限定
サービスは何なんですかっ!?」
「お約束」
「……はい?」
「お前がいつも言う『お約束』だ」
「お約束って………」

 ドクターはそれだけ言って、アタシの顔をじっと見つめている。

 バレンタインデーのお約束……?

 身体にチョコレートを塗って、リボンを巻きつけて、『私を食べて』っていう……アレ?
でも、身体に塗るようなチョコなんて用意してないし……。

 ……あ……。

 まさか、この新商品って……。それに、あの部屋の匂い。

 昨夜、睡眠薬入りのホットチョコレートで眠った後に。

 ドクターが、アタシの身体の人工皮膚を、『新商品』のチョコレート入りの人工皮膚に張り替えた?

 アタシの顔から理解の色を読み取ったのか、ドクターの口元が僅かに緩む。

 ……いや、待て。ここでこのネタを肯定したら負けだと思う。切羽詰まったアタシは、
とりあえず口からでまかせを言ってみる。

「えーと、えーと、バレンタインデーば、ヴァン・アレン帯を発見したことを記念して設けられた
記念日で、この日にギブミーチョコレートと唱えると、どこからともなくチョコレートが降ってくる
という……」

 思いついたことを並べてみても、そう長くは続かず、すぐに行き詰る。ネタは全然繋がらないし、
ドクターも冷ややかな目で私を見てるし。

「……ドコを変えたんですか?」



524:バレンタインの餐劇 5/5
11/02/16 23:23:44 tSAOHBQl
 観念して、恐る恐る聞いてみる。

「変えたって、何を?」

 ここまできて、ドクターは何も知らないっていう口調で聞き返してくる。どうしてもアタシの
口から先に言わせたいらしい。悔しいけど、仕方がない。

「アタシの身体のどの部分をアレに変えたんですか?」

 それを聞いたドクターは、ようやく勝ち誇った笑みを浮かべて、一言。

「全部」
「ぜ、ぜんぶ~~!?」

 ドクターの答えは、まさかと思っていた言葉そのものだった。

「腕も?」
「うむ」

「脚も?」
「うむ」

「胸も?」
「当然」

「アソコ……も?」
「そこが一番苦労したな。さあ、店を開くぞ。今日は1日、しっかり働いてくれ」

「どくたぁ~~~!!!」

 アタシの悲鳴が木霊する店内に、ドクターが開け放った扉から、期待に顔を輝かせたお客様が、
あとからあとからなだれ込んで来た。


***


 その日。

 お客様の列は閉店時刻まで途切れることはなく、売り上げ額は過去最高を記録しました…… orz


525:503
11/02/16 23:32:54 tSAOHBQl
以上です。

>>518
お久しぶりです。楽しんでいただけたようで、何よりです。

作品に対して感想を書いていただけて、とても嬉しいです。本当にありがとうございます。


526:名無しさん@ピンキー
11/02/21 12:38:50.64 GvJsngUJ
GJ!!
ども、>>500です
私のしょうもないネタを拾って下さり、感謝感激の到りです
自分の読みたいシチュを書いて貰えるって、実に楽でいいなぁ


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