09/08/22 00:08:47 TZvhuugr
(2-16)
「んんっ、はぁ、さいこう……」
私はそう言って寄生したばかりの身体を持ち上げた。傍らには先ほどまで私が寄生していた同じ大学の生徒が眠っている。
その彼女を私は更衣室のソファーに優しく寝かせると、自らの衣服を整えて更衣室を後にした。
通り行く外国人……と言っても今の私、つまりジェニファーの視点では同じ国民なのだが、その生徒の中を通り過ぎ、大学を後にした。
ニューヨークの町並みを歩いて高層マンションの一室に私が帰ってくると、二人の日本人女性が私を出迎えた。
「お帰り~、かおる」
「お疲れ様、かおるちゃん」
家を出たときとはまったく姿かたちが違う私を見ても、彼女達はいつものように私に接してくれた。
ゆうは私の身体を物珍しそうに触る。顔を引っ張ったり、胸を触ったりと、遠慮がない。
オーナー……もとい『すず』もいつものように、そんな様子を見て、穏やかな微笑みを浮かべている。
「そう言えば、去年より1億人近くも人口が減ったって、アジア圏で、それも男が特に」
ゆうが私の胸に顔を埋めながら言ってきた。私はその頭を撫でると、今度はすずが話しかけてくる。
「かおるちゃんや子供達がこの1年間頑張ったから、ね」
私はその言葉に首を振った。多分、私より子供たちのほうがずっと頑張っていると思う。
「はぁああ、どうしよ、かおるぅぅ……疼いてきちゃった」
私の胸から顔を上げたゆうが、赤い顔をして私を見た。視線をすずに移すと、恥ずかしそうにしながらもこちらに寄ってきて、そのまま私にしだれかかって来た。
「……二人とも、元気ですねぇ」
「あぁ、酷い! 自分は寄生するときに楽しんできてるからって!」
「そ、そうだ、そうだ!」
私の言葉に反論したゆう、それに同意するようにすずが続く。
その二人の股間が盛り上がっている。その正体は、ゆうに寄生した時とすずにもう一度寄生し直したときにつけた雄の性器だ。私が食べた雄の中でも、マシなものを選んで二人の身体を変化させた。
ゆうはあれから私に寄生されることを自ら望んでくれた。その股間に男のものを生やす事も、だ。彼女曰く、男がいなくなるためならこれぐらいなんともない、とのことだ。今ではめっきり楽しんでいるようだが、男は相変わらず大嫌いだ。
それは何も二人だけにしたわけではない。雄がいなくなっても人間が子孫を残せる様に、私は子供達にも2回の寄生につきに1度はこれを生やさせるようにさせている。
しかし……、まさかあの二人がここまで貪欲になるとは思いもしなかったが。
「まぁ、いいけど。じゃあ、楽しみましょうか」
「うんうん、さすがかおる、優しい子だね」
私の頭を優しく撫でてくれるゆう。
「ありがとう、かおるちゃん」
私の頬に優しいキスをしてくれるすず。
そして私たちは隣のベッドルームに向かった。もちろん、私だってこれからの行為が楽しみで仕方ない。
だって、私は二人が大好きだから。
(終)
51:名無しさん@ピンキー
09/08/22 00:22:47 TZvhuugr
書いたものをひたすら番号をつけながら貼り付ける作業なのですが……自らの文章を流し読みしていると……我ながら酷い、と頭を抱えてしまいます。
それと、>>36は 一応(2-2)となります。まったく意味はないのですが、申し訳ありません。
これはもう自分が好きな【寄生】、【捕食】、【擬態】という三原則をなんともご都合主義的にちりばめたのですが……
もうその設定云々ではないですね。文章の貧弱さで泣けてきました。
もっと酷い部分はありますが、あまり自分で言うのも五月蝿いと思われますので、失礼させていただきます。
……近いうちにまた、酷い駄作をお見舞いしに来るかもしれませんが、どうか冷たい視線でお迎えいただければ幸いです。
本当にありがとうございました。
52:名無しさん@ピンキー
09/08/22 01:28:25 ShwMlW1V
>>51
まずは素晴らしい作品を有り難う御座います。登場人物それぞれの思いの描写が中々に素敵でした。
特にゆうとかおるの二人の心情描写は、どうしたらここまで書けるのだろうと思わず唸らされてしまいました。
……それだけに、氏の発言は少し、読者としては悲しいです。
どうかご自身の作品を、ひいてはご自身をそこまで卑下なさらぬようお願いします。
人の数だけ作品はあり、作品の数だけ空気はあります。このスレは、『寄生』というカテゴリに含まれる様々な空気を内包するものです。
それは氏の作品とて例外では御座いませぬ。
謙虚は素晴らしき事ですが、極端な卑下は嫌悪感の種にしかなりませぬよ。あなたは立派な作品を書いてくださったんですから、その事に自信を持ってください。
以上、乱筆乱文及び手前勝手な理屈、大変失礼いたしました。
53:名無しさん@ピンキー
09/08/22 03:41:26 XnJXsWg6
度が過ぎた卑下が問題だっていうのはこれは本当にその通り。
もちろん傲慢になってはいけないし、自作に満足しきらないというのは自己研鑽に大切なことだけど
かといってSS投下と共に「申し訳ない」「ご迷惑をおかけする」とまで言われてしまっては、読んで楽しんだ
俺らの気分までやり場に困ってしまうのだよ。
素直にGJと言うべきではないのかと思わされてしまうんだな。
だから自信を持って。こちらも惜しみなく賞賛するから。
実際素晴らしいじゃないですか。
前スレのバージョンの痛々しさ・物悲しさもそれだけでも良いものだったけど、それがあるから
今回のバージョンの良さも引き立つんだと思うよ。
それに、寄生生物側から見た共生関係、というものもうまく描ききっていると思いますしね。
ともあれ、楽しませて貰いました。
「近いうちにまた」ということなので、心待ちにさせていただきますw
54:名無しさん@ピンキー
09/08/22 04:15:25 AzWJAdR5
とある小説でこんな台詞がある
URLリンク(www.occn.zaq.ne.jp)
謙遜は時として傲慢ともなりうる
55:名無しさん@ピンキー
09/08/22 12:32:25 U7Exb9To
もうちょっと面白いもの書けばこの態度も笑えるんだが
56:名無しさん@ピンキー
09/08/22 14:16:25 nx0AuBLF
>>55
うわぁ…
57:名無しさん@ピンキー
09/08/22 14:53:36 TZvhuugr
52~55様
不愉快な思いをさせてしまい、本当に申し訳ありませんでした。
私自身、そこまで謙遜をしていたというわけではなかったのですが、
正直、私の中にも「ある程度は謙遜しなければ……」という考えがあったのも確かであり、
逆にそうしていなければ不安であったのも事実です。
しかし皆様のお言葉通り、私のそれはやはり行き過ぎていますね。
本当に申し訳ありませんでした。
そして、何より読んでいただいたことと、貴重なご意見をありがとうございました。
さて、話は変わりますが……現在、早速次の作品を書こうと意気込んでいる次第です。
自意識過剰で申し訳……っていうことはもう言いませんが、ちょっと疑問が。
それは月光蝶様のサイトやSSまとめブログ版を見ていると、過去の作品は女×女が多い組み合わせだと思うんですが、
皆さんは、男(寄生する側)×女(寄生される側)とかに関してはどうお思いでしょうか?
正直、私自身は女×女の方が大好物で、男×女だと男に激しい嫉妬を覚え……。
本当のところ、寄生シーンがどうしても似たり寄ったりになりそうなのが怖いんですが。
寄生体の性質とかでバリエーションも出てくるとは思うのですが、
一応、参考までに皆様のご意見を聞かせてもらえれば幸いです。
では、お時間があればよろしくお願いします。
58:名無しさん@ピンキー
09/08/22 15:31:28 a5jZaeln
俺も似たタイプで色々とトラブったことがあるので放っておけんな
とりあえず自分の意見だけなら3行くらいにまとめるようにしてみれもっとフランクにな
>>57なら
「すまん緊張しすぎてた。読んでくれてサンクス
ところで今次回作執筆中なんだが女×女と男×女だとどっちがいいかな?
俺は女×女が好きなんだけどさ」
でおk
あと自分の中で答え決まってるのに質問するのは無駄だし失礼だぞ
59:名無しさん@ピンキー
09/08/22 15:37:53 bUcqVK2d
>>57
少なくとも自分が男だと思っている寄生生物が、女に寄生するの?
その場合、寄生した後にどんな行動を取るかが重要かも。
宿主の性別に合わせて男を誘ったら、寄生体の意識としては
「アーッ」な訳で(こ、こんなはずでは…orz)となる寄生体という
ギャグものになってしまいます。
それを避けるために女×女、あるいは寄生体の性別を明示しない
パターンが多いのではないでしょうか。
寄生体♂×宿主♀パターンでうまくいくには、そこが最初のハードルではないかと
60:名無しさん@ピンキー
09/08/22 16:52:54 U4e5Js08
>>47
GJ
61:名無しさん@ピンキー
09/08/22 17:11:51 TZvhuugr
>>58氏
なるほど……ご意見サンクスです。
とりあえず、敬語にはできるだけ気をつける。使うとしてもところどころとかに。
あと、自分の中で答えが決まっていたというより、バリエーションを増やしたかったってのが質問の理由です。
分かりづらくてスマン。
(こ、こんな感じですかね?)
>>59氏
思ってたのは寄生生物の性格自体が男、後は寄生に使う性器が男っていう両方とも。
ただ、そうか……男の宿主の身体で女に寄生するとなると、
最初に男に寄生するときに、いわゆる「アーッ」っとなるのは想定外だった。
まぁ、カットすれば済むかもしれないけど……あまりやらないほうがよさそうだ。
スマン助かった。わざわざご意見サンクス。
62:名無しさん@ピンキー
09/08/22 17:30:17 u1eIbNsr
>>61
男に寄生するときは色気抜き、女に移るときはその分色気2倍で問題解決。
何も男女で同じ寄生方法をとる必要はない。
63:名無しさん@ピンキー
09/08/22 17:39:30 U4e5Js08
>>62
男の時は作業として書いちゃえばいいんだな。
64:名無しさん@ピンキー
09/08/22 18:55:03 u1eIbNsr
ぽとり。
実際にはそんな音はしていないはずだが、その「物体」が男の肩に落ちてきたとき
男はそんな音を聞いたように錯覚した。
木の上から猫でも落ちてきたのか?といぶかしみつつ,、肩の上の物体に手で触れる。
違う! 子猫は…いや、男の知るいかなる生物も、こんな感触ではない!!
だが、驚愕したときには既に遅かった。物体から伸びた「何か」が男の首筋に突き刺さり
頸椎に沿って一気に脳まで貫く。破壊された神経が送るでたらめな信号で、男の体は
滅茶苦茶な痙攣を繰り返す。転倒しなかったのは、単なる奇蹟だろう。
そして数秒後、痙攣が治まった男は…既に元の男とは全く別の存在であった。
即興で書いたので出来は評価しないでくれ(^^; 男への寄生シーンなんてこんなもの、
いや、この半分でもたくさんだろ。難しく考えないで、書きたいことを書いてくれ。
65:名無しさん@ピンキー
09/08/22 20:06:55 TZvhuugr
>>60氏
そ、その部分は触れないでぇ……//
でも、なんでそのシーンを書いたのか未だに思い出せない。
そう、まるで何かに寄生されて(ry
スマン、魔がさしたんだ。だが、反省はしていない。
>>62氏
>>64氏
62をイメージしただけで息子がスタンディングオベーションに……ふぅ……。
わざわざ丁寧な例文まですまない。助かった。ふぅ……。
つまり、男の部分は結果だけにして、その分女の部分を濃厚に、と……ふぅ。
サンクスです。まぁ、期待せずに待っててくだせぇ、だんな。
66:名無しさん@ピンキー
09/08/22 21:45:56 a5jZaeln
男はたいてい寄生されると寄生体の操り人形というかロボット化して
寄生体が女に寄生するための単なる道具と化すよね
女×女で俺が考えたのは女の快感をエサにする寄生体だから宿主をレズ化させたら二倍おいしい!みたいな
67:名無しさん@ピンキー
09/08/22 22:11:48 a5jZaeln
駄目だこの間妄想ぶちまけたせいでさらに拍車がかかったようだ
たとえば寄生されるときのシチュは映画スリザーよろしく風呂に入ってるときにまず
首の後ろに筋弛緩剤+媚薬+催眠効果のある薬液を注射されて動けなくなり
わけのわからないまま首から肩口にかけてでかいミミズかナメクジのような肉色のワームが這いずってきて
手を動かすどころか悲鳴を上げることさえかなわず、なすすべないまま今度は両乳首に薬液を注入され
さらにワームが頭でクリクリしたり巻きついてしごきあげてるうちにピンピンに勃起した両乳首に
二つに分裂して細くなったワームが体をピチピチおっぱいにたたきつけながら潜り込んできて
最初はその様子を驚愕の目で見てるんだがワームが半分くらい入ったころには痛みが快感に変わってきて
完全におっぱいに入り込んだ時にはもう眉根を寄せてハァハァ言いながら快感に耐えてる始末で
ワームが内部で同化していくうちにどんどん増していく快感に耐えられず自分でおっぱいを揉みしだきたいんだけど
まだ体が動かせないから焦らしプレイされてるのと同じで、体が動かせるようになったころには
もう理性なんかぶっ飛んでてひたすら自分でおっぱい揉んだり乳首しごいたりして盛大にイッたところで
はっと目が覚めて気付いたらベッドの上で今のは夢?しかし実際は寄生されていた彼女のおっぱいはその後
淫らな快感と媚薬母乳を生み出す道具となっていき毎晩エッチな行為をさせられるようになるのでしたっていう感じ
こんな話をだれか書いてくれよ
68:名無しさん@ピンキー
09/08/23 00:13:40 TDTVx3th
空の再販検討のなんかきてる
買えなかったやつはメール送っとけ
69:名無しさん@ピンキー
09/08/23 01:28:59 f5Fzvlh6
>>67
つ[言い出しっぺの法則]
て言うか書いてください、お願いします。
70:名無しさん@ピンキー
09/08/23 13:55:31 Oj4l3J/p
>>67
読みたい。
71:名無しさん@ピンキー
09/08/23 19:44:14 oEK6W6rt
>>67
その電波だけで息子が反応した。
72:名無しさん@ピンキー
09/08/23 21:02:23 r/8+VdfB
>>67地獄先生ぬ~べ~スレにそれに似たようなシチュの作品が投下されてたな。
URLリンク(sslibrary.arings2.com)
73:名無しさん@ピンキー
09/08/23 21:45:19 Gx3uhu8b
>>72
美樹が虫に寄生されて母乳出るようになって郷子とアハンウフンな話な
俺本人だけど>>67はその話で3回は抜いてると思う。俺には分かる
74:名無しさん@ピンキー
09/08/24 07:45:48 LZFIwqTk
不気味な鬼に寄生されて虜になる美少女先生
75:名無しさん@ピンキー
09/08/24 17:23:29 vNSW4+uS
>>73
276氏続きはまだでしょうかと言ってみる
76:名無しさん@ピンキー
09/08/25 03:18:38 gj7YPN4x
>>72
貴様に何がわかるというんだバカモノめ
77:名無しさん@ピンキー
09/08/25 15:30:20 nZn3WMy7
ぽかーん
78:名無しさん@ピンキー
09/08/27 05:54:16 eZ36dgQU
練金3級まじかる
79:名無しさん@ピンキー
09/08/29 01:26:20 PzjfVpYW
URLリンク(up2.pandoravote.net)
興奮しちゃった俺駄目人間
80:名無しさん@ピンキー
09/08/29 01:27:58 hFJG0eBC
トマト祭りかな?
81:名無しさん@ピンキー
09/08/29 02:18:50 1lxAKoIB
母親?の髪留めが寄生生物っぽく見えるw
82:名無しさん@ピンキー
09/08/29 08:56:48 hIR6oH8w
不気味なトマトに寄生されて虜になったベジタリアン
83:名無しさん@ピンキー
09/08/29 11:44:03 obQp/Kew
いつの間にこんなのが…
URLリンク(maniax.dlsite.com)
84:(自称)神を受胎して皆に福音を届ける(自称)聖母という漫才コンビ
09/08/29 19:00:15 hIR6oH8w
【突然届いた前回までのあらすじ】
今日も一匹旅ガラス。蛇っぽいボディのお馴染み寄生生物たんは、雨の日にふらりと辿り着いた教会に住み着きます。
じめじめした空気が大好きな寄生生物たんですが、生乾きの泥がウロコの隙間でカピカピになるのは不快なのです。
信徒のために雨の日も開いていた礼拝堂の祭壇が寄生生物たんの新しいねぐらです。
落ち着く隙間に体を横たえてみれば、ぐったりフィット。先住民には見つかりません。
地面が乾くまでの数日。寄生生物たんは奇妙な事に気付きます。
司祭様と呼ばれる先住民の雄や、シスターと呼ばれる先住民の牝がやたらと寄生生物たんに丁重なのです。
神よ神様よゴッドよ、と寄生生物たんのねぐらに跪いて朝晩祈りを捧げます。
誰に呼び掛けているのか不思議でしたが、ねぐらの辺りには他に生き物もいません。
よくよく考えてみれば、寄生生物たんには固有名詞がありません。
そうすると、やはり論理的な帰結として寄生生物たんの名前が新世界の神なのでしょうか。
そろそろ考えるのがめんどくさ…、おおらかな寄生生物たんは一つの結論に達します。
「じゃあそれでいいや」
寄生生物たん改め神様は、じゃあいただきますと神のねぐらに捧げられた供物をおいしく頂きました。
牝の股の間の穴蔵はじめじめして快適なので引っ越しました。
穴蔵の奥の部屋は繁殖にもぴったりです。
嫌だ痛い神様お助け下さいと最初はうるさかった牝ですが、穴蔵の中から誠心誠意物理的な説得を行ったら大人しくなりました。
漠然とした意志疎通しかできませんでしたが、神様が私の中におわす、神の子を宿すのは光栄だと繁殖にも乗り気です。
神が胎内に宿る苦痛と、その痛みが恍惚に変わる瞬間の喜びを皆に分けてあげたいそうです。
敬虔な信徒って本当にいいものですね。
……という、カルトっぽい理論武装で高潔な使命感に燃えた連鎖墜ち話のプロットが届いた。
誰かあと頼む。
85:名無しさん@ピンキー
09/08/29 19:30:40 YBm/gwIe
マグダラのマリアは、教会に裸婦画を飾る為。
聖書に色仕掛けの話が多いのは、堂々と官能小説を読む為。
だそうだ。
86:名無しさん@ピンキー
09/08/30 23:03:55 ApPeRrxg
どうも、こんばんは~。
さて、とりあえず予告どおり作品をお見舞いさせていただきます。お覚悟を。
まっ、御託は並べず、とりあえず今から投下します。
お時間があれば見てってくだせぇ、だんな。
ちょっとだけ注意。不埒は後半集中、今回もENDが二つ、以上。
87:名無しさん@ピンキー
09/08/30 23:05:51 ApPeRrxg
(1-1)
暗い。今自分は地面に接しているのか、それとも闇の中へと落下して行っているのかも分からないぐらいの暗闇が私の視界を覆っていた。
首を動かして周りを見ようとすることもままならない。まるで全身に血が通っていないかのように身体が重い。
しかし、その私の身体が突如揺り動かされた。私の力によるものではない。そして、私の視界に段々と光が灯り始めた。
「……ら? あ……た! 目が覚め……かしら?」
暗闇の中に差し込まれた光が私の目をくらませる。しかし、それを遮ろうと自然に右手が動いていた。
そして段々と肌寒い空気が私の身体を包んでいくのを感じる。それに刺激されるように、段々と目が光に慣れていく。
「あぁ、良かった。無事みたいね。あなた大丈夫?!」
「だ、れ?」
私は目の前で私を覗き込んでいる金髪の女性を見て、疑問を口にした。
その人物が私の身体を支え、上体を起こし上げてくれた。水の音がする。ここは……何処だろうか?
「怖かったわね。もう大丈夫よ。私はジェニファー。大統領のSPよ。あなたの名前は?」
ジェニファーさんが私の身体を軽く抱きしめながら聞いてきた。私は答えようと頭を働かせる。
「私は……え、私は……私は……分からない。分からない! 私は、だれ!?」
思い出せない。私の年齢も、私の家族も、私自身の顔さえ今の私には分からない。
「お、落ち着いて! まさか……記憶喪失?」
「はぁ、はぁ……、分からない。何も思い出せない、です」
「そう……でも。無理もないかもしれないわ。とりあえずここを出ましょう。危険だわ」
そう言って私に肩を貸して、ゆっくりと立ち上がらせてくれた。それでここがバスルームだと言う事に気付いた。
バスルームから小さな部屋通り抜けると、そこはどうやらホテルの部屋のようだった。その横長のベットにジェニファーさんが私をゆっくりと降ろした。
「ちょっと待ってて。更衣室からあなたの服を取ってくるから。出来れば、左にある鏡を見といてくれる? 何かを思い出すかもしれないわ」
私を残して出てきたばかりの更衣室にジェニファーさんは戻って行った。
私は左に顔を向けて、そこに映る……一人の人間の姿を確認した。白い肌とその肩に掛かる茶色い髪、あどけなさが残る童顔、しかし胸は大きい。でもその全てが私にとっては違和感のあるものだった。
そして足音共にジェニファーさんが私の元へ戻ってくると、苦笑いをしながら声をかけてきた。
「……その様子だと思い出してないみたいね。はい、これ。ちゃんと着替えを持って入ってたみたいね。汚れた服の隣にこれがあったわ」
ジェニファーさんはそう言って私にジーパンと白いTシャツ、そしてピンクのブルゾンと下着類をベットにおいた。
「とりあえず着替えながら聞いて欲しいのだけど、世界が今どういう状況におかれているか、覚えてる?」
「……ごめんなさい。まったく持って覚えてないです」
私は首を振った。するとジェニファーさんは微笑みながら首を振ってこう言った。
「大丈夫よ。今から説明するから安心して」
88:名無しさん@ピンキー
09/08/30 23:06:34 ApPeRrxg
(1-2)
少し恥ずかしかったが、下着を身につけながら彼女の話に私は耳を傾けた。
「今から3ヶ月前ぐらい前から、人々に寄生体が寄生し始めたの。……と言っても、本当は1年以上前にこの国で見つかった寄生体が研究所から逃げ出したのだけれどね」
ジェニファーさんが黒いスーツの胸ポケットから手帳を取り出し、その中からなにか紙のようなものを取り出して私に見せた。
それは黒い液体で……そう、スライムのような物体が写された写真だった。
「この寄生体は人間の穴と言う穴から侵入するわ。それから3日ほどその体内に潜伏。そして3日後、男性なら肛門から、女性なら……膣から子供を産むように、自分の姿かたちが同じ生物が産まれるの」
ジェニファーさんはそう言って写真をしまうと、ゆっくりとベッドの右横へと移動してその場に屈んだ。
私もジーパンを履きながらそれを目で追うと、なにやらその床にピンクシーツが何重にも掛けられ、それが何かを隠すようにしかれている事に気づいた。
「ごめんなさい……見たくはないかもしれないけど、これを見れば何かを思い出すかもしれないから」
それだけ言うと、ジェニファーさんは一思いにそのシーツを引き剥がした。ピンクのシーツが私の視界を一瞬だけ隠す。
そしてそれが私の視界からずれると……一人の人間の姿があった。白い肌とその肩に掛かる茶色い髪、そしてそこに映る顔はどれも……先ほど見たことのあるものだ。
「これがあなたが産んだ寄生体。胸の大きさとか、顔の形が微妙に違うけど……そっくりでしょ? これがさっきあなたに覆いかぶさっていたの」
ジェニファーさんが私の顔を覗きこみながら話し、やがてシーツを元に戻した。
「……あまり、見ないほうが良いわ。私が後頭部の横から銃弾を撃っていて……あなたと違う部分が決定的にあるから」
そこからジェニファーさんが離れても、私はまだそれに目を奪われていた。果たして、このシーツのピンクの着色は……元々、シーツに彩色されたものだったのだろうか?
その答えを導き出す前に、私はジェニファーさんにTシャツを押し付けられた。その顔には微笑みを浮かべているが、これ以上私に横を向かせることは許してくれなさそうだった。
「この寄生体は自分が生み出されたあと、その宿主を抱きしめて……全身で溶かして身体に取り込むの。そして新しいスライム状の寄生体を一匹産む。食べた宿主の身体はその栄養素になるの。あなたはその一歩手前、おそらく寄生体の自分が生み出された直後に私に助けられたの」
それじゃあ……つまり、寄生体の自分を自分で産んで、それが寄生体じゃない自分を食べて、それがスライムの寄生体を一匹産む。つまり……。
「このままだとこの星は人間の形をした寄生体に乗っ取られる。大統領はそれを防ぐために今、動こうとしているの」
「い、一体……何をするつもりなんですか?」
私はジェニファーさんの顔を見たままブルゾンを着て、私の着替えを終わらした。それと同時にジェニファーさんも口を開いた。
「地球上から寄生体と、人間の両方のほとんどを今から……殺します」
そう言った瞬間、左のほうから大きな音が聞こえ、部屋の中にジェニファーさんと同じような格好をしたがたいのいい男が飛び込んできて、私を一瞥したあと、ジェニファーさんにこう言った。
「ジェニー、大統領が決断した。軍はもう当てにならない。今から突撃を敢行するとのことだ」
「……了解です。ごめんなさい、すぐに出発するわ。一緒に行きましょう」
「で、でも、私は寄生されたってことですよね? そ、それなのに私を連れて行っても」
「安心して。あなたの身体からはもう寄生体は出て行っている。寄生されてもそこから出て行った後なら、あなたの体内にはもう寄生体は残っていない。逆に外を歩いている人間よりよっぽど信頼できるわ」
ジェニファーさんが差し出した手を私が取るとゆっくりと私をベットから引き上げてくれた。
「残念だけど、ここにはあなたの服以外は何もなかったわ。……じゃあ、行きましょう」
89:名無しさん@ピンキー
09/08/30 23:07:18 ApPeRrxg
(1-3)
「君が隣の部屋にいた少女だね。ジェニーによれば記憶喪失らしいが、私のことは分かるかね?」
白い髪のスーツを着た中年過ぎぐらいの男性が私に笑顔で話しかけてきた。
「だ、大統領、さん……です」
私は名前が分からなかったが、車の中で一人だけ格好が違うため、私はそう答えた。
「ははは、その様子だと私のことを覚えていなかったようだね。私はジョン・シルバー。現アメリカ合衆国の大統領をさせてもらっている。よろしく……ええと」
「ア、アリスです。ジェニファーさんに、とりあえずの名前を考えてもらいました」
「おお、そうか。よろしく、アリス。次の選挙には我が党に一票頼むよ」
私は差し出された大きな右手を慌てて掴んだ。大統領さんは楽しそうに笑顔で言ったが、握手を終えると苦笑いになりこう続けた。
「もっとも、党も、国も、人類さえも存続できるか分からないがね」
「ご安心を、大統領。私達が絶対にあなたをセーフルームまでお連れします」
「ありがとう、頼りにしているよ、ジェニー」
私の隣のジェニファーさんは大統領さんの言葉に敬礼をした。しかし……この車の中には私と大統領、そしてジェニファーさんと先ほどの男のSP、それと運転中の男のSP。わずかに5人だけしかいないのだ。
あのホテルには私達以外に誰もいなかった。ジェニファーさんによれば、大統領と彼の3人のSPはこのホテルに避難して偶然にも私が居た部屋の隣に入ったらしい。
暫くすると、隣の部屋からなにやら騒がし音がしてきて、ジェニファーさんが見に来てくれたところを私は助けられたらしかった。
「アリス、今私達はニューヨークの郊外にある緊急用施設に向かっている。その理由、君にも教えておこう」
大統領さんが表情を真剣なものに変えて、私にその理由を話し始めた。
「これからいく施設にはある設備がある。一つは隔離シェルター。別名セーフルームと呼んでいる。ここでなら、たとえこの国が水没しても一ヶ月ぐらいなら充分生きていける」
眉間に皺を寄せて大統領さんが続ける。
「更にもう一つ……あるミサイルの発射装置がその部屋にある。そのミサイルとはまる1ヶ月、地球上全てを低酸素状態、人間なら確実に死んでしまうような状態にさせるミサイルだ。唯一安全なのが、セーフルームなんだ」
「……つ、つまりそのセーフルームに残っている人間以外は」
「死ぬだろう。同時に世界中に電子機器を破壊、停止できる小型ミサイルも撃つ。寄生体は人間と基本的には同じ構造をしている。酸素がなければ生きてはいけない。おそらく1ヶ月の低酸素状態で地球もそれなりの被害は受けるはずだが、なんとか持ちこたえられるはずだ」
大統領さんがそれを言い切った瞬間、窓を幕で囲って車内灯をつけただけの車中が突然、大きな轟音と共に揺れだした。
「っ、見つかってしまいました! 一気に駆け抜けますから、捕まっててください!」
運転手のSPが叫ぶ声も、轟音でしばらく馬鹿になった耳ではなんとか聞こえる程度だ。
後部座席にいる2人のSPは車内の幕を破るように開くと、のどかな農村を走るこの車に併走するようにパトカーが何台もいた。
「そこの車止まりなさい! 我々は人間だ!」
パトカーから聞こえる声にジェニファーさんが怒りの声を上げた。
「だったらさっきの轟音はなんなのよ!」
2人のSPは窓を開け、手に持ったマシンガンのような銃をそれらの車に向けて発砲しだした。すぐ隣から聞こえるけたたましい音に私は耳を塞ぐ。
「君は伏せていなさい! 目も瞑って、何も見ちゃいけない!」
そう言いながらも大統領さん自身は拳銃を持って併走するパトカーに向かって発砲をしている。……私もやらなくちゃ。
私は後ろの荷物を漁って大統領と同じような拳銃取り出すと、窓からパトカーに狙いを定め、引き金を絞ぼりきった。
「きゃあああ!」
「ぐあああああああああああああ!」
大きな反動と銃声で私は思わず悲鳴を上げて尻餅を着いたが、どこかから私のものではない叫び声も聞こえた。
起き上がりながら窓の外を見てみると、先ほどのパトカーが全ていなくなっていた。
私は唖然とするジェニファーさんの視線の先を追うと、離れ行く車の後方で大破する何台ものパトカーが見えた。
「……なんという少女だ。よければ私のSPになってくれないかね?」
大統領が額に手をやってそう言うと、小さな笑いが車内に生まれた。
90:名無しさん@ピンキー
09/08/30 23:07:50 ApPeRrxg
1-4)
「大統領、見えました!」
運転手が大きな声でフロントガラスの先に映るその大きな建物を示した。
「なんだか、大きな天文台みたいですね」
「いや、実際そうなんだよ。ここは普段は、天文台として一般公開もしている」
大統領さんはそう説明しながら、近づいてくる天文台を見ながら厳しそうな顔をした。
「誰も……いなければいいんですが」
「どうだろうな。この施設の存在を知っている人物は僅かしかいないが、それでもその機密を知っていてこの車に乗っていない人物は何人もいる」
大統領さんがジェニファーさんの言葉に頭を振った。
「大統領。では、作戦通りに行きますよ」
ジェニファーさんがそう言うと、大統領さんの表情が一気に曇った。やはり、不安なのだろうか?
「……すまない。よろしく頼む」
大統領の言葉に運転席と後部座席に座っていた二人の男のSPが力強く頷いた。
そして車は道を外れたところでゆっくりと停車し、後部座席にいた男のSPが無言でドアを開いた。
「大統領、アリスさん、降りてください。ここから歩きます」
「え? な、なんで私達だけ降りるんですか?」
私の言葉に一斉に皆、目を逸らした。その中でジェニファーさんが小さな声で私に言った。
「彼ら二人には……囮になってもらいます」
「お、囮?」
「このまま正面から突っ込んで、もし待ち伏せされていたらまずいことになる。だから私たちは裏口から侵入する」
ジェニファーさんと大統領さんが暗い表情で私に説明をした。
「大統領、ジェニー、それとお嬢さん、どうかご無事で」
「奴らは俺らが引き付けておきます。手はずどおり、もしいつか私たちがセーフルームに近づいても絶対に開けないで下さい。それは多分、私たちではないと思いますから」
そんな二人とは対照的に、車に残った二人の男のSPの表情には笑顔が浮かんでいた。
「二人とも……よろしく頼む」
大統領さんはそんな二人に向かって敬礼をした。ジェニファーさんもそれに続き、私も流れそうな涙をこらえながらそうした。
すると彼ら二人も真剣な顔で敬礼をし、そして後部座席のドアが閉じられると二人を乗せた車は天文台へと動き出した。
「……行こう。我々は彼らの勇気を無駄にしてはならない」
その車を見て涙を流してしまった私の肩に、大統領の大きな手が優しく載せられた。
「うぅっ、ぐすっ、……はい」
私は涙をブルゾンの袖で乱暴に拭き取ると、ジェニファーさんを先頭に、それに私と大統領が続くように歩き出した。
91:名無しさん@ピンキー
09/08/30 23:08:36 ApPeRrxg
(1-5)
「あの二人、派手にやってくれているな」
目の前の天文台の反対側から、爆音やら銃撃音が絶え間なく聞こえている。聞こえているということは、あの二人はまだ生きているということなのだろう。
「開きました。ここからは一気に駆け抜けます。……準備はいいですか?」
ジェニファーさんが私と大統領さんに向かって確認をした。大統領は足首や手首などを回し、私はスニーカーの紐を結びなおした。
「では、行きます!」
大きなマシンガンを片手に、ジェニファーさんがドアを蹴破って建物に侵入するやいなや、こちらを振り向かずに走り出した。私と大統領もそれに続く。
そこはいきなり道が3つに分かれていたが、ジェニファーさんは迷わずに右に曲がる。それからも何度も通路を曲がったり、部屋を通り抜けたりする。
「くっ……銃声が……」
かなりの距離を走ってからこぼしたジェニファーさんの声で私もいつの間にか銃声も、爆音も消えていることに気付いた。階段も何度か降りたが、決して地下に潜っているから聞こえなくなったわけではないのだろう。
「もうすぐだ。アリス、頑張れ!」
私を心配してくれる大統領も、もう汗だくで走り方も最初に比べるとかなりおかしくなっている。
もちろん、私も例外ではない。先ほどから視界が揺れに揺れて仕方がない。頭も酸欠のために痛み、足だって今にももつれそうだ。
「ん!? あれだ! あのエレベータに乗り込め!」
大統領さんが指をさす先に銀色のドアがあり、先に辿り着いたジェニファーさんが横のパネルを操作している。
「ああ! なんで下の階にエレベータが下りているのよ!?」
ジェニファーさんが表示板を睨みつけて、壁を殴りつけた。表示板は『30』という数字から段々と数を減らしてきている。ここは地下5階、あと25階分を上ってきてもらわないといけない。
「いたぞ!」
しかしその時、背後からそんな叫び声が聞こえて、次の瞬間には銃声も聞こえ出した。
「くっ! ジェニファー、応戦するぞ!」
「はい! アリスさん、こっちに隠れて!」
私とジェニファーさんは通路を挟んで、大統領さんの向かい側の通路の横の壁に背中から張り付き、ジェニファーさんが通路の向こうへと銃撃を開始し、大統領も拳銃を取り出すと同じように発砲し始めた。
その時、私はジェニファーさんが撃ち終わると同時に、彼女の拳銃を手渡し、交代に渡されたマシンガンの弾倉を入れ替え、拳銃を撃ち終わった彼女から拳銃と交代にマシンガンを渡した。
「もう少しです! あと、10階でここに着きます!」
私はジェニファーさんに最後の弾倉を入れ終わったマシンガンを渡しながら叫んだ。
……『10』、『9』、『8』、『7』、『6』。
チーン、という音が一瞬だけ銃声の合間に鳴り、銀色のドアが左右に開いた。
「二人とも乗るんだ! 私がここを食い止める!」
大統領さんが銃撃を続けながらそう叫んだ。そして片手を青いスーツの内側に突っ込むと、こちらに何かを投げてきた。
「それがセーフルームを開ける唯一の鍵だ! 急げ、奴らが来る!」
「大統領、しかし!」
「行け! ジェニファー!」
あんなに優しい顔つきからは想像できないほどの剣幕で叫んだ大統領さんの言葉に押されるように、ジェニファーさんは私の身体を抱え込むようにしてエレベータに飛び込むと、エレベータのドアが静かに閉じられた。
92:名無しさん@ピンキー
09/08/30 23:09:04 ApPeRrxg
(1-6)
銃声が遠いていくなか、ジェニファーさんは何も言わずに私の身体を抱きしめて一層強く抱きしめてこう言った。
「私……大統領を……守れなかった……くっ」
悲しみを噛み締めるようにジェニファーさんが零した。しかし、ゆっくりと私から離れると涙を拭きながらパネルの下を先ほど貰った鍵で開き、何かのケーブルを引き抜いた。
「これで……このエレベータはもう二度と上には昇らない。あとはセーフルームであのボタンを押したあとに動くエレベータが、唯一の地上への出口」
ケーブルを投げ捨て、鍵をパネルから引き抜くとそれを大事そうに握り締めた。
やがてパネルの上部の階数表示が『30』へと変わり、そしてチーンという音ともにエレベータが開かれた。
「待ってたわ。ジェニー」
「なっ!? リリィ?!」
開かれたドアの先で、ジェニファーさんと同じ黒いスーツを着た女性がこちらに拳銃を構えて立っていた。赤毛が混じったショートヘアーに、狼にように鋭い目つきのいかにもSPという女性だった。
「くっ!」
ワンテンポ遅れて、ジェニファーさんが持っていたマシンガンを構えようとそれを持ち上げた。しかし……。
「くあああああ!」
重い一発の銃声と共にジェニファーさんの右腕から血飛沫が上がると、彼女のマシンガンがエレベータの床にがしゃんと落ちた。
「あっと、あなたも動かないでちょうだいね。動いたら、ジェニーの頭に虫食い穴が開くわよ」
私に向かって微笑みながらリリィと呼ばれた女性は釘を刺した。
「さっ、二人ともそこから出てちょうだい。このエレベータは使えないみたいね。まぁ、暫くすれば迎えが来るでしょう」
リリィさんに脅されて私とジェニファーさんはゆっくりとエレベータの外に出た。
「はぁ……これで面白くなりそうね。くっくく……あはははははは!」
私とジェニファーさんがリリィさんに銃を向けられながら、目の前で楽しそうに笑う彼女を見ていた。
しかし突然、ジェニファーさんが握り締めたままの左手を開いてセーフルームの鍵を落とし、それと地面が接触する音が聞こえると同時にリリィさんさんに肩から突っ込んだ。同時に、彼女はもう一つ何か黒いものを地面に落とした。
「っ! アリス、それで彼女を撃って!」
私はジェニファーさんの腰から落とされた黒いもの……彼女の拳銃を持ってリリィさんに構える。
「ぐっ! 待ちなさい!」
ジェニファーさんに馬乗りされているリリィさんが、自らの持っている拳銃をジェニファーさんの唯一のふくよかな部分である胸に向かって突きつけていた。
しかしジェニファーさんは私に向かって叫んだ。臆する表情さえ見せずに。
「撃って、アリス! 撃てぇえええええ!」
93:名無しさん@ピンキー
09/08/30 23:09:40 ApPeRrxg
(1-7)
私はそのジェニファーさんの必死の叫びに、リリィさんに向かって狙いをつけた拳銃の引き金を絞りきっていた。
一発の発砲音にほんのわずかに遅れて、もう一発の銃声が重なった。
リリィさんの額に穴が開き、彼女に馬乗りになっていたジェニファーさんがその横に崩れるように倒れた。黒いスーツの背中から、同系色の穴が開いている。
「ジェニファーさん!」
ジェニファーさんに駆け寄って、私はその顔を持ち上げた。彼女が咳をすると、その口から血が吐き出され、彼女の白くなった顔を赤く染め上げていく。
「ゴホッ! よ、よか、た……じ、実は……この階は、ミサイル、撃っても……すぐ酸素、消えないから……リ、ィ……死なない、とこ、だった……」
「ジェニファーさん! そうだ、セーフルームに治療薬ぐらいは」
「む、り……あ、ても……治せ、ない……しん、ぞう……貫通……してる……」
血を口の端から垂らしながら私の両目から流れ出した涙をジェニファーさんが震える手で拭き取り、ニコリと笑うと擦れた声で言った。
「い、き……て、せ、かい……お、わり……み、と、ど……け……て……」
その言葉を最後に首がカクりと横に垂れた。私の涙が彼女の頬に落ちても、彼女の表情は何一つ変わらなかった。
その時、地面がわずかにゆれ、耳に重い響きが小さく届いた。おそらく、上の階の人たちがこちらに降りてこようとしているのだろう。……ジェニファーさんの遺体をセーフルームに運ぶ余裕はなさそうだ。
私は涙を拭うのもせずに、ただ目を見開いたままのジェニファーさんの両目を閉じると、地面に落ちていた鍵を拾ってエレベータの間逆にある大きい扉へと近づいた。
その右の壁の鍵穴に鍵を差込てゆっくりとまわすと、その大きな扉が軋みながら開かれた。
もう一度耳に届いた轟音に私はせかされるようにその内部の部屋に入ると、点滅とブザーを鳴らしている『CLOSE』と書かれた赤いボタンを押して大きな扉を閉めた。
そして広いとはいえない部屋の奥で今度はブザー音が鳴り同じように点滅をしている部分があった。そこには『ALL CLEAR』と書かれた赤いボタンがあった。
私は迷わずそれを押した。すると、そのボタンの下から薄いガラスに守られた……そう、学校の消火栓の緊急用のボタンのようなそれが出てきた。
深呼吸を一つした後、私はそれを拳で叩き割り、内部のボタンを押した。
間を置かずに建物が大きく揺らぎ始め、私はとても立っていられずにその場に膝を着いてその振動に耐えた。しかし、耐えられないような音が絶えず耳を刺激している。
やがてその揺れと音が収まると、私は近くにあったいくつものテレビに近づいた。どうやらこの建物内の監視映像らしかった。
そこには建物内の人間が泡を吹きつつ倒れていく様子が映し出されていた。私は思わず目を背けてそのテレビから遠ざかった。
壁に寄りかかって誰もいない薄暗い部屋の中で一人、私は膝を抱えて暗闇に視界を投じた。もう何も……何も考えたくはなかった。
94:名無しさん@ピンキー
09/08/30 23:13:23 ApPeRrxg
(1-8)
私は壁の穴から勝手に出てきたカンパンと水を口に運んでいた。決して美味しくはない。
水を口に含んで私は自分を罵った。あんなに人が死んでいく様を見ながら、一日もしてしまえばお腹がすいてしまっていた自分を。
それももう三日目。最初の日は映像を鮮明に思い出してしまい、食べたものをすぐに吐いてしまったものだが、今では淡々と食べられるようになっていた。
しっかりとカンパンを水で押し込んでから、私はちらりと監視映像を見た。そこに見えるのは誰もいない建物の内部か、動かなくなった人間の山。
その映像を見た私は、思う。一体私は何のために生きているのかと。私の人生が仮に80年だとして、おそらく私が10代だと考えれば、残りの60年余りを一体どうやって一人で消化すればいいのか、と。
自殺しようと考えたこともあった。しかし、ジェニファーさんが命懸けで私を守ってくれたのだ。それを無駄にすることはしたくはない。……でも、私に何をどうしろと言うのだろうか。
そんな事を考えていたとき、私の下腹部がズキズキと痛み出した。くぅうう……消化器官が調子悪いのだろうか?
しかし、その痛みが段々と別のものに代わっていく……。えっ……なんで? なんで……気持ち良いんだろう?
それはまるで……自慰行為をしたときの快感に似ていた。そしてそれは私の官能を徐々に高ぶらせていく。
「はぁ、はぁ、くぅぅうあああ! な、なんでぇ? はぁあああ、だめ、だめ! な、何かでちゃぅううううう!」
愛液が出て絶頂に達しそうな感覚が私を襲う。何故? 私はそんな興奮するようなものなんてみてないのに……。
しかし、私の膣から今にも愛液が外の空気を吸いたくてたまらない、とでも言うかのように私の絶頂を誘っている。
「きゃあああああ、だめぇえええええええええ!」
私はそう言いながらも膣から液体を放出させた。しかしそれだけでは私の官能は納まらず、膣の奥から何かが這い出てこようとしている。
「ぃゃあああああ、な、なにか、でてきちゃぅぅうううううう!」
そしてその一部が私の膣から頭を出した。それはまるで暗闇が私の膣から生まれてくるかのようなほど真っ黒でぬるりとした液体だった。
「はぁ、こ、すれてるぅう、くふぁああああ。そ、こぁああああらめぇえええええ!」
私の感じやすい部分をわざと通っているかのように刺激したまま、私の膣からそれは絶え間なく這い出てくる。
「ひぃ、ひぃ、ふぅううう、くぅん! ……ひぃ、ひぃ」
呼吸をラマーズ法のようにすると、その物体が私の中から出てくるのも大分楽になってくる。痛いわけではないが、絶え間なく快感が襲ってくると息をするのさえも忘れてしまう。
「ひぃああ、いぁぁあああ! ひぃ、ふぁああああああああああああ!」
たっぷり10分ほどは掛かっただろうか。私から生まれた闇の水溜りは大きな水溜りぐらいの大きさで私の膣の前に溜まっていた。
95:名無しさん@ピンキー
09/08/30 23:13:52 ApPeRrxg
(1-9)
それが呼吸さえもが疲労する行為に感じるほど疲れ切った私の目の前で、地震で揺れる液体のように揺れ動いている。
そう、思った次の瞬間、いきなりその水溜りが噴水の水のように宙に向かって立ち上り始めたかと思うと、人の形を作り始めたのだ。
長い髪が毛の一本一本まで生え、その下に輪郭が出来ていき、目と鼻と口、耳などがそこに加わっていく。
細い首が途中で生まれ、胸の部分で大きな膨らみが生まれる。そこからくびれる様におなかが出来ていき、恥部の割れ目が出来ると水が二つに分かれていく。
そして長くて細い華奢な足が完成すると同時に、その足下にあった水溜りは既になくなっていて、目の前には黒いマネキンのような人影が出来ていた。
次の瞬間、その身体がまるで光を放つかのように一瞬で彩色されていった。長い茶色い髪、童顔だといわれる顔、その割に成長していると笑われる胸、そしていくら食べても太らないと自慢のお腹……どれも見覚えがあるものだった。
「な、んで……私が……」
「ありがとう、私。私を産んでくれて」
私が産んだ私はそう言って、ニヤリと不敵に笑うと、彼女の出産の疲れで動けないでいる私に馬乗りになってきた。やっと終わらない快感から解き放たれた濡れた膣が、同じような彼女のそれと重なり、私に新しい快感を与え始めた。
「ねぇ、何か思い出さない? ふふっ、私はもう思い出したよ」
そう言って私の上に乗っかっている私が、彼女の下にいる私に向かってそう言ってきた。確かに、この光景はいつか見たことがあった。
「その顔だと思い出してない、って顔ね。じゃあ、こう言えば思い出すかしら」
私に乗っかる私が少しだけ考えたような仕草をして、こう言った。
「えっと……大丈夫だよ、レラ……お姉ちゃんに全てまかせて……」
その言葉を聞いた瞬間、私の頭の中に情報の津波が襲ってきた。
96:名無しさん@ピンキー
09/08/30 23:15:11 ApPeRrxg
(1-10)
「レラ~、お待たせ~」
こんな状況なのにやけに間延びした声で、リムお姉ちゃんがバスルームに入ってきた。
「お姉ちゃん、大丈夫? やけにトイレ長かったみたいだけど」
「あ、うん。ほら、食事のあとにすぐ逃げ出したからトイレ行く暇なくてさぁ、いやぁ快便だったわ」
そう言ってお姉ちゃんは私の身体の背中に回ると、不意に抱きついてきたのだ。
「わ! な、なに?! どうしたの、お姉ちゃん!?」
「レラ、怖かった。レラを助けたとき、私本当はあなたを見捨てようか一瞬だけ迷っちゃった……」
「あ、当たり前だよ! あんなに人がいっぱい襲ってきたんだから! それに……お姉ちゃんは、結局私を助けてくれた。襲ってきた男の人をぶん殴って、さ」
私は胸の辺りに巻かれたお姉ちゃんの腕を抱きしめた。今浴びているシャワーのお湯より優しくて温かいぬくもりが伝わってくる。
「ふふ……じゃあ、私のこと大好き?」
「もちろん、お姉ちゃん」
私がそう言うと、後ろから私の頬にキスをし、そしてその次の瞬間、信じられない力で私を押し倒したのだ。
「きゃああ! い、痛ったぁ~……お、お姉ちゃん大丈……」
私の上に乗りかかるお姉ちゃんの顔は……何故かとても楽しそうだった。
「ごめんね。でも、これからは優しくやってあげるから……じゃあ、ちょっと濡らそうか」
そう言うとお姉ちゃんが私の視界の下の方へとフェードアウトしていった。
それを私が上体を起こして追おうとした瞬間、私の……恥ずかしい部分をぬめりとした感触が襲った。
「ひゃあ! お、お姉ちゃん?!」
私は思わず手でその部分を覆おうとしたが、お姉ちゃんの手が私の手を抑えた。
「んんっ、大丈夫だよ、レラ……お姉ちゃんに全てまかせて……」
そう言って私の秘所を一定の感覚で優しく舐めてくる。私は足を閉じようとするが、その刺激が襲ってくるたびに足から力が抜けてそれすらままならない。
「あんっ! ひぃっ! お、お姉ちゃん、んあっ! や、めてぇ……」
「あっ、レラ、あなたの蜜が出てきたよ。んんっ、か~んろかんろ、あはっ」
「やぁあぁああ、おねえちゃんにぃいいいいい、すわえてるぅううう!」
秘所の中に姉の舌が段々と侵入して、私の入り口を嘗め回してくる。私は思わずその刺激に身体を浮き上がらせてしまう。
「んんっ、ふぅ。もうそろそろ大丈夫でしょ。これで痛くならないわ」
そしてさっきの映像を逆回しするように、私の視界の下から姉がフェードインしてくる。自分の口をぺろりと嘗め回しながら。
「はぁ、はぁ……おねえちゃん、いったいどうして?」
「ふふ、大丈夫。ちょっと待ってね。……ぁ、ふぁっ、でぇ、でてきたぁあ」
お姉ちゃんが火照った顔で自身の秘所をいじっている。その顔は悦にいったものだ。
「んぁあああああっ!」
そして大きく身体を仰け反らせたかと思うと、黒くて長い触手のようなものをそこから出してきたのだ。
「きゃぁあああああ!」
「ふぁぁああ、もう我慢できない。いくねぇ、レラ」
97:名無しさん@ピンキー
09/08/30 23:16:49 ApPeRrxg
(1-11)★ちょっとグロいかも
悲鳴を上げる私に赤く染まった顔で微笑み掛けると、その黒い触手が私の視界から消え去り、そして私の恥部に何かの異物感を感じた。それが何なのかなど、見なくても分かっている。
「ぁああぁあああ! はいってぇえええ、こないでぇえええええええ!」
そんな叫び声を私が上げても無駄だった。その触手は私への遠慮などまったく気にもせずに私の奥へと侵入してくる。
「きゃはぁあああん! レラのなかぁああ、あついぃいいいいいいい!」
「らめぇえええええ! ぬいてぇえええええええ、おねえちゃんんんんんぁああああああああ!」
私はお姉ちゃんのよがる姿に必死に助けを求める。しかしお姉ちゃんは私の入り口と自身の入り口を重ねるようにして小刻みに前後している。まるで男の人がしてるみたいに。
やがて前かがみになってたお姉ちゃんの胸と、私の胸が重なる。同じぐらいの大きさの胸がお互いをもみ合って、互いに刺激を送り送られている。
「はぁあん、れらぁああ、そんな顔してたらぁあ、わたしもっといじめちゃぅうううう!」
お姉ちゃんがそう言うと同時に、私の中を蹂躙している触手の速度が一気に上がる。それに対する悲鳴を上げようとしたときには、姉に唇を奪われていた。
「んんっ! んんんんんっ! んんんんんんんんんんんんんんん!」
私は舌を絡ませようとしてくるお姉ちゃんをもう受け入れていた。それは間近にあるお姉ちゃんの顔が、いかにも気持よさそうにしていたからだ。
おそらくそれは私とて同じことだろう。もう私の中は、触手を拒むどころかそれを楽しんでいる。それを私のものにしてしまいたいぐらいに。
「んぁあああ、いくよぉぉおおおおお、うけとってぇ、れらぁああああああああああ!」
「ふぁあああああああああんっ、なにかぁあああああくるぅううううううううううう!」
私は揺れ動く視界で、それが私の中に入ってくる瞬間を見た。お姉ちゃんの女の部分が大きく私の気持いい部分から離れたと思ったら、お姉ちゃんの中から出ていた触手がそこから離れて私の中に消えていった。
「んぁあああああああ、わたしのなかでぇええええ、おねえちゃんのがうごくぅううううううう!」
「はぁはぁ、あは、だいじょうぶ、もうすぐわたしとおなじになれるからぁ……あははははは」
私とそっくりな顔のお姉ちゃんが楽しそうに笑っている。双子の私の姉が、妹の私を犯して楽しそうに笑っている。
だから私も同じように笑った。だって私達は双子なんだから、片方が笑ったら同じように笑わなきゃ、それこそおかしいことだ。
そうして大声で笑っていたときだった。突如、姉は頭から私の左側へと思い切り倒れた。そしてバスルームに反響するように銃声が響いている。
私が左を見ると、飛び散った脳漿や頭部の皮膚のカケラがバスルームの壁にべったりと赤黒い色を塗っている。
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
私はそれを見て発狂した。怒りと恐怖と、悲しみと……いや、感情の全てを爆発させるように叫んでいた。
叫びながら私の頭がボーッとしてきた。かすんだ視界の中で金髪の女性が私に何かを話しかけている。
しかし、その声は私の耳に届くことはなく、私はそのまま暗闇へと引きずりこまれた。
98:名無しさん@ピンキー
09/08/30 23:17:22 ApPeRrxg
(1-12)
「うぁ……あぁ……」
リムお姉ちゃんと私は、双子の姉妹だった。性格はちょっと違っていたけど……。
私が着ているこの服も……これは着替えなんかじゃない。リムお姉ちゃんがあの時着ていた服だ。綺麗に畳まれていたのは、それを一度も着ていなかったからじゃない。お姉ちゃんが自分の服をしっかりと畳んだからだ……。
「そ……んな……じゃあ……ジェニファーさんが殺したのは……」
「双子のリム姉さんでしょうね。最も、寄生体のリム姉さんだったみたいだけど。ほら、あの時トイレ長かったから、多分あのときに産んだんだよ。それで食べられちゃったんだろうね。姉さんは寄生体の自分に。そして私の養分となったのね」
自分の身体を抱きしめて微笑みながら目を瞑る寄生体の私。
「でも、まさかこんなことになるとはね。もう、私の仲間はみんな死んじゃったでしょうね。もちろん、あなたの仲間もね……ふふっ、怖い? これから一ヶ月は私と二人きりでここで過ごすのよ?」
「……った。」
私は涙と言葉を同時に零した。私に乗りかかっている寄生体の私が首をかしげて聞き返してくる。
「え? なんて言ったのかしら?」
「よかったぁ……よかった……わたし、もうずっと……ひとりぼっちなんじゃないかって……ううっ」
私は寄生体の私の腕を引っ張って、無理矢理に抱きしめた。
「あらあら、このままだと、私はあなたを溶かしちゃうわよ? 知ってるでしょ? 寄生体が宿主から出たあと、こうやって宿主を食べるのは?」
「それでもいい。一人ぼっちで生きていくより……ずっとまし」
私はそう言って一層強く、私と同じ身体を抱きしめる。同じ大きさの胸が押し合い、私は同じ私の顔に向かって唇を近づけた。
そのまま彼女の口の中に私の舌を入れようとするが、彼女はゆっくりと私から離れて口を人差し指で拭うとこう言った。
「ふふふ、う~そ。そんなことしない。あなたしか人間がいなくなったならもう寄生体を増やす必要もないし……なによりあなた、可愛い顔してるから」
優しく微笑んで私の唇についばむように軽く触れ、そしてもう一度微笑んでから再度唇を重ね合わせてきた。私はすかさず彼女の口の中に自分の舌を滑り込ませる。彼女もそれを優しく受け入れてくれた。
「ああんっ、んんっんっ、んんん~」
「んっ、んんんっ」
私には彼女の身体、彼女の動きが手に取るように分かった。だから、私が喜ぶように彼女の口内を蹂躙していく。
相手の歯茎を舐めまわし、そして舌を突きあうようにしてから、滑りあうようにお互い絡ませあう。
目の前にあるのは私と同じ顔なのに……それなのに、その顔はとても綺麗で可愛かった。鏡で自分を見ていたときはそんなこと感じないのに……私、おかしくなってるのかな……。
「んん~っ……ねぇ、あなたはジェニファーに新しい名前貰ったでしょ? だから私がレラ。あなたがアリス。んふ、これでいいでしょ?」
「いい、それでいいからぁ、もっとぉきもちよぉくしてぇ……れらぁ、おねがぃ……」
「ふふ、分かった。アリスのこと、もっと可愛がってあげる……」
同じ顔なのに、私には到底出せないような笑顔をレラは私に向けてきた。
堪らなくなって私はレラの身体を強引に引き寄せると、その豊満な胸の可愛らしい先っぽを咥えた。するとレラはお人形のような手で私の頭を優しく撫でてくれる。
「いいよぉ、ありすぅ。あぅう……」
「んっあ、えへへ……れらぁのちくびが、きゅんってたってるぅ……かわぃい……」
99:名無しさん@ピンキー
09/08/30 23:19:02 ApPeRrxg
(1-13)
私の唾液で濡れたレラの胸の先っぽが、まるで赤ちゃんが二本足でゆっくりと立ち上がろうとするみたいに大きくなっていく。
それを再び咥えて、舌で転がすように舐めながら、時折アマガミをしてそのたびに反応するレラの顔を私は楽しんでいた。
「うあぁぁぁ、きもちぃぃ……くあっ!? そ、んなぁかまないでぇ……そんなことぉされたらぁ……おかしくなっちゃうよぉぉ……」
レラの口からそんな声が出ていても、彼女は自ら私の顔に胸をくっつけようとしてきている……。まったくぅ……正直じゃないんだから。
天邪鬼な彼女をいさめるように、柔らかい胸をもみながら、その先端を断続的にアマガミする。
「くっ、ひぃ、だぁ、めぇ、あぁ、たぁ、まぁ、がぁ、おぉ、かぁ、しぃ、くぅ、なぁ、るぅ!」
私がアマガミするたびにレラは言葉を切った。何とも可愛らしいその反応に私はさらにアマガミを続けてあげる。
「あああああんっ、れちゃぅううううううううううううう!」
レラが太もも辺りについていた自分の秘所を私の同じ部分にあてがうと、その部分が密着するように身体を抱きしめて、大きな嬌声を上げて達した。
彼女の秘所から出た温かいお汁がそのまま私の中にゆっくりと垂れながら入ってきた。
顔をずらしてその部分を見てみると、それはどうやら何の変哲もない愛液のようだった。やっぱり寄生体でも人間なんだ、と私はその時改めて思った。
「くはぁ、はぁ……ごめん……わたしだけ、いっちゃったぁ……こんどは、アリスのば~ん」
口で息をしながら私の上からどいたレラは、私を起き上がらせると、先ほどとそれぞれの体位を入れ替わるようにレラが下になり、手を引っ張って私を自分の上にのせてくれた。
そしてゆっくりと私の胸にレラの顔が埋まっていく。私は先ほどレラがやってくれたように頭を優しく撫でてあげる。
やがて彼女は顔を上げると、私のようにいきなり乳首を咥えるようなことはせずに、優しい手つきで私の胸を揉みほぐしてきた。
「はぁあ、これぇええ、きもちぃいい……」
そんな彼女の手さばきは見事なるものだった。私は先ほど咥えながらただ揉みくちゃに彼女の胸をいじるだけだったが、レラのは力加減や揉み方を絶えず変化させて私を飽きさせない。
「あぁ……そんなかおしてるといじめたくなっちゃうな……」
レラはそう言って再び私の胸の顔を近づけたと思いきや、突然私の胸に短く鋭い痛みが駆け抜けた。
「ひぁああっ!」
あまりの気持ちよさで先ほどまでぼやけていた頭が一瞬で覚醒される。レラはそんな私の様子に不敵に笑っていた。
「んふふ……さっきのわたしのきもちわかったぁ? からだがおなじだから、よぉくわかるでしょ?」
言われてみると、痛みと反比例するようにじわじわと快感が胸から伝わってきた。こんな……感じだったんだ……。
「も、もしかして……おこってる、の?」
「ふふ、ぎゃ~く。きもちよかったから、アリスにもやってあげようとおもって」
「あぁ、ありがと……うれしい」
私の言葉にレラはにっこりと笑うと、私の乳首を優しく咥えた。彼女の舌で私の乳首は踊らされている。
「ふぁああ、すごぉぉいいぃぃぃ……あんっ!」
優しい刺激に身を任せようとすると、突然のアマガミが乱入してそれを許さない。
100:名無しさん@ピンキー
09/08/30 23:19:43 ApPeRrxg
(1-14)
「そ、そんなぁつよく、しないでぇえ……」
「んぁっ、わたしにもこれぐらいのつよさでやってたんだよ、アリスはぁ」
頬を膨らまして不満そうな表情でレラは言った。こ、こんなつよくしてたんだ、わたし……。
「でもだいじょうぶ……なれてきたらそれもきもちよくなるから……は~むっ」
レラが再び私の乳首を咥えて優しい刺激と鋭い刺激を交互に送ってくる。
「んっ、ふぁっ! ああっ、やんっ! そ、んあ! こう、ごに! しな、いでぇ!」
私はそのアメとムチの刺激に身をよじらせた。私は鋭い刺激を断続的に送っていたのに、彼女はそれに優しい刺激を混ぜることによって、それぞれの刺激を高めあっている。
「ひいぁっ! いっ、くぅううううううううううううう!」
ついに耐え切れなくなって私がそう叫ぶと、レラは先ほどのように素早く私の秘所と彼女の秘所をぴったりとつけてきた。それが更に刺激を与えて私は、いってしまった。
「やぁあああああああああんっ、でてるぅうううううううう!」
「ふぁあああああああああんっ、きてるぅうううううううう!」
私から出た愛液が、今度はレラの中に浸入していく。レラがまるでそれを一滴も逃すまいとするように身体を強く抱きしめてきた。
「あっはぁぁ、わたしのとぉ、アリスのがぁまざってはいってきてるうぅ……じゃあこんどはぁ、いっしょにいこっかぁ」
レラが今度は何をしてくれるのかと楽しみにしながら、私は彼女の上を降りて横に座った。
するとレラが上体を起こすと、足をM字に開いて私に自分のおま○こを見えるような位置に座ると、右手がゆっくりとその中へと潜り込んで行った。
「ひぃああああっ、これだけぇいっちゃいそう……くぅはあぁぁん……」
ぐちゃぐちゃに濡れたおま○こからいやらしい水音を鳴らしながら、快感に身をよじるレラに私は見入っていた。
「んはぁ、みぃつけぇた。みてて、ねぇ……いくよぉ……んはぁああああああああああああ!」
右手が完全に彼女の中に消えそうになったとき、レラはそう言って右手を一息に引き抜いた。
その手には……見覚えのある黒い触手が握られていた。
「あぁ、それはぁおねぇちゃんが、きせいしてくれたときのだぁ」
「はぁはぁはぁ……これはわたしのからだのいちぶだから、きせいはできないんだけど、これでぇいっしょに、いこっ?」
レラが両手を広げて私に微笑み掛ける。私はもちろん迷わずにその胸に飛び込む。
「じゃあ、ゆっくりときてぇ……これをぉありすのなかにぃ、いれてあげてぇ」
101:名無しさん@ピンキー
09/08/30 23:20:06 ApPeRrxg
(1-15)
右手で触手を固定して私への侵入を待つレラを、私は両手を彼女の首に、両足を彼女の腰に巻きつけるように抱いて、私への入り口をその触手のまるっこいさきっぽにあてがった。
「ふあぁぁぁ……もうがまんできないぃい! はやくきてぇえええ!」
「うん、いっくよぉ……くっ、ふぁあああああああああ!」
「ああああああああああああああんっ!」
私は一息に腰を下ろしきった。濡れた私の中にすっぽりとレラの触手が入ってきた。とてつもない快感の嵐が頭を一気に真っ白にしてしまう。
「つつまれてるぅうう! アリスのあったかいなかにぃ、わたしのがぁつつまれてるよぉぉぉおおお!」
「きゃぅううううううう! えへへ……レラのぉ、たべちゃったああぁぁぁ……」
身体の中でピクピクとレラのものが痙攣している。同じようにレラ自身も虚ろな目で挿入の快感に浸っているようだった。
私はその無防備な唇を奪い、そのままゆっくりと子宮近くまで侵入している触手を抜いていく。それでも彼女の触手は筒にでも包まれているように元気に起きている。
「んんんんんんっ! ぷはぁ、やだぁ! ぬかないでぇええ!」
レラが私の身体を抱きしめて、私の行為を止めようとする。その子供のように必死にすがる顔がまた可愛らしい。
私は触手が抜ける直前で止まると、安心したような顔をしたレラに向かって彼女がするような不適な笑みを浮かべると、再び一気に腰を下ろした。
「ぁああああああああああんっ!」
「はぁあああああああああんっ!」
私は再び侵入された快感に、レラは再び挿入した快感に甘い嬌声を二人揃って合唱した。
しかし私の動きはそれで一段落はしない。お互いの太ももが重なったと同時にまた一気に腰を浮かせて触手を抜いていく。
「ひぃあああああああああああ!?」
解き放たれていく触手の快感にレラが声を上げたと同時に、一気に腰を下ろして再び彼女の触手を下の口で食べすすんでいく。
「んぁああああああああああああ!」
それを素早く繰り返して私はレラを快感の頂点へと誘っていく……なんて思いながら、結局は自分の快感を貪るために腰を動かしているのだけれど、ね。
「きゃはぁんっ! ふぁあぁ! くぅうううう!」
「あああああんっ! らぁあああ! めぇえええ! ありすぅううううう、いくぅうううううううう!」
「きてぇええええええ! れらぁああああああああああ!」
レラの触手が私の腰の動き以上に素早く動き始め、私も快感の頂点が目の前に訪れた。
「いっくぅうううううううううう! ふぁあああぁあああああああああああ!」
「きゃああああああああああああ! あっつぃいいいいいいいいいいいいい!」
私の中にレラの愛液が触手を通して直接注ぎ込まれる。同時に触手は私が出す愛液は吸っているようで、私は暫く達したあともその快感に身をよがらせることになった。
「ありがと……おいしかったよぉ、ありすのぉ……」
「はぁはぁ……こちらこそ……れらぁ……もっと、もっとあなたのにおい、わたしにつけてぇ」
レラの胸の中に顔を埋めて私は懇願した。
「……こわいんだ……わかるよ……わたしもおなじ……」
その言葉に私は顔を胸から離して彼女の顔を見た。彼女はニコリと微笑んで続ける。
「だぁいじょうぶ……もうはなれない……ううん、はなれなれない」
私の髪を撫でつけ、そのまま私の首に顔を近づけると優しく舐め始めた。私もそれを真似て彼女の首筋を舐めつける。
「これで……もうだいじょうぶ……アリスにわたしのにおいがついたよぉ……」
「うん……レラにもわたしのにおい、ついたぁ……」
二人して顔を見合わせると、ニコリと笑って再び交わりを再開した。
(終)
102:名無しさん@ピンキー
09/08/30 23:21:35 ApPeRrxg
(2-1)【(1-6)から分岐】
「……だめぇ……私には……できない……ごめん、なさい……」
私は構えた拳銃を地面に落とし、俯いて涙を流した。
「そう、それでいいの……ジェニー、一般人の彼女に人を撃てなんてあまりにも酷なこと言うのね?」
「くっ! ……うぁああああああああ!」
ジェニファーさんが怪我をしていない左手でリリィさんの銃口を自分の胸から逸らした。
そしてそのままもつれるように転がりながら私に向かって叫ぶ。
「今のうちに、セーフルームに行って! 早く!」
「あははははっは! 無駄よ、ジェニー。やめときなさい」
「うるさい! アリス、お願い!」
転がるったところにジェニファーさんの血の道が出来ていた。……こんな傷を負ってまで戦ってるのに……私は。
意を決して私はジェニファーさんが落とした鍵を拾うと、彼女たちに背を向けてセーフルームの大きな扉へと走り出した。
「ああっ! だめ! やめてぇええええええ!」
背後から聞こえるリリィさんの声が、逆に私のやっていることが間違い出ないことを証明してくれた。
鍵を使ってセーフルームに飛び込んだ私は、ブザーを鳴らしながら点滅しているドアの横の赤いボタンを押した。
閉まり始める扉の先で銃を突きつけられながらも、こちらを見て満足そうに頷きながらジェニファーさんが微笑んでいた。
しかし……その銃を突きつけている人物、リリィさんの表情も扉が閉まる一瞬、笑ったように見えた。
でもそれを気にしている余裕はなかった。部屋の中では次のブザーが鳴り、奥のほうで別のボタンが点滅している。
今度はそれに近づいてタックルをするように押し込んだ。するとその下から薄いガラスに守られたボタンが出てきて、ガラスの下で明滅を繰り返している。
深呼吸を一つして、私は拳でガラスを叩き割ると同時にボタンを押し込んだ。途端に部屋が揺れ、轟音が響き渡る。
床に膝を着き、両耳を塞いでしばらく続いたそれを耐えると、やがて嘘のように静かになっていた。
ふと、薄暗い部屋を見回すとなにやら明るい部分があり、そこに近づくとそれは建物の中の監視カメラの映像を映すテレビの羅列だった。
その幾つかに人間が映っている。……おそらくただの人間ではないのだろうが、そのどれもが苦しそうにのた打ち回る姿を映し出している。おそらく、もう酸素が減り始めているのだろう。
そしてこのセーフルームのすぐ外の廊下、ジェニファーさんとリリィさんがいる映像も映し出されていた。
しかし、その映像だけ他の映像とは違う。そう、二人ともまったく苦しそうではないのだ。
その二人が映し出されているテレビへと顔を近づけようとすると、私はその下にあったボタンの羅列のどれかを押してしまった。
103:名無しさん@ピンキー
09/08/30 23:22:26 ApPeRrxg
(2-2)
「……お前はリリィにいつ寄生をしたんだ?」
ジェニファーさんの声が、突如パネルに配置されたステレオから聞こえ始めたのだ。パネル上のボタンを見ると、そのうちの幾つかが光っていた。
「5日前、トイレにいるときよ。その後、すぐにあなた達の前から姿を消したでしょ? あの時は死のうと決意したみたいだけど、死ねなかったみたいね」
リリィさんはジェニファーに拳銃を構えたまま立ち上がると、こちらのセーフルームの入り口へと向かってきた。思わず背後のその扉を私は直視する。
ドアを叩く音がモニターからのそれと、実際のそれが交わりあって部屋の中に響いた。思わず私の身体を鳥肌が走る。
「やっぱり開かないわよね……まぁ、いいわ……だって、ここにジェニーがいてくれるんだもの」
モニターの中のリリィさんがそれまでに見せなかった、嬉しそうな笑いを浮かべると天井に向けて手に持っていた拳銃を撃ち始めたのだ。
短い轟音が連続して部屋の中に響く。その様子を唖然とした表情でジェニファーさんが見ていた。
「ふぅ……もうこんなものはいらないからね」
そういうと今度は私が落としたハンドガンを拾い、同じように天井に穴を開けて弾切れになったそれを捨てるとエレベータの中にあったマシンガンも同じように弾を使いきってしまった。
私も音に慣れてくるとジェニファーさんと同じような表情でその様子に見入ってしまっていた。……一体何を考えているのだろうか。
「これで危ないものはなくなった、と。ふふ、じゃあ始めましょうか。ここの酸素だっていつまで持つか分からないものね」
「……やっぱり気付いていたか、リリィ」
左手で身体を支えながら立ち上がろうとしたジェニファーさんに、リリィさんが急いでかけよるとそれを制した。
「貴様、さっきから何を考えている!? アリスさんはもうミサイルを撃ったのだぞ? もう今は貴様しか寄生体はいなくなってしまったし、この星の人間も、もう私と部屋の中のアリスさんのみだ! この期に及んで何を」
「あなたが好き」
突然リリィさんがジェニファーさんの言葉を遮って話した。ジェニファーさんと私は先ほどからの予想外の連続に空いた口がふさがらない。
「最初あなたに会ったときは、正直嫉妬したわ。ジェニーは私より強かったし、頭もきれたから、大統領や仲間達にも信頼された。……もちろん、私も。けど、それだけじゃない。……あなたは優しかったし、何度も私を助けてくれた」
「な、何を言ってる……んだ?」
ジェニファーさんが後ずさりを始めた。その顔には、私が初めて見るジェニファーさんの恐怖の色が浮かんでいた。
やがてジェニファーさんが背後の壁に追いやられた。それを見てリリィさんがにっこりと笑い、そしてジェニファーさんを抱きしめた。
「リ、リリィ! は、離せ!」
「はあぁぁ……暖かくていい匂いがする……」
ジェニファーさんは動く左手で彼女のことを引き離そうとするが、なにせリリィさんさんもおそらく大統領のボディーガードなのだ。抱きついた彼女もまた、ぎゅっとジェニファーさんから離れようとしなかった。
「ジェニー、そんなに怖がらないで……あなたのために……プレゼントも用意してるんだから……ふふっ」
リリィさんさんが不敵に笑うと、片手で自らの黒いスラックスのベルトを器用に外し始め、それが終わるとジェニファーさんのそれも外しに掛かる。
ジェニファーさんはもう言葉に何を言っても無駄だと思ったのか、身体を引き離すことに集中しているようだったが、リリィさんさんの表情は笑ったまま崩れず、ついに二人のスラックスが床にぱたりと落ちた。
「くっ……もう、やめてくれぇ……」
「やっぱり……ジェニー、意外とかわいい趣味してる……ふふ」
モニター越しなのでよく見えないが、ジェニファーさんは……なんというか想像していたより可愛らしいパンツをはいていた。一方、リリィさんさんは怪しい黒のきわどいパンツをはいていた。
「ふぁっ! な、にをする……ひぃぁぁ……」
「この白いパンツ越しでもすぐ分かるわよ……充分濡れてるじゃない、ジェニー」
ジェニファーさんの白いパンツの上から……女の人の弱い部分のところをリリィさんが弄っている。
104:名無しさん@ピンキー
09/08/30 23:25:16 ApPeRrxg
(2-3)
「ジェニー……私、あなたのためにこの2日間ずっと我慢してた……あなたのためのこの子を身に宿したまま、ね」
リリィさんがジェニファーさんの秘所をいじりながら、自分のパンツを降ろした。とたんに、リリィさんの秘所とパンツの間に何かが糸を引いていた。
それは黒い色で、私ははじめパンツの繊維かと思ったが、それにしてはなにやらおかしいし、量が多すぎる。
「ま、まさか……それは……」
「そう。あなたも何度か実物を見たでしょ? これは私の宿主の身体、まぁ元の私の身体を栄養にして産まれた子供……これを、あなたに植え付けて、あ・げ・る」
「や、やめろぉおおおおおおおおおおお!」
ジェニファーさんがこれまでにないほど暴れ始めた。しかし、リリィさんは慌てずにボディブローを彼女に見舞った。目を見開いてくの字に身体を曲げたジェニファーさんをリリィさんがゆっくりと床に横たえた。
「ごめんなさい、ジェニー。でも、すっごく気持ちいいから……私を信じて……」
「カハッ、ゲホッ! やぁ……めろぉ……」
ジェニファーさんの擦れきった声がわずかにステレオから聞こえる。しかしそんなことを気にする素振りを見せず、ジェニファーさんのパンツをリリィさんは優しく降ろしていく。
私はここを開けて彼女を助けるべきか迷った。しかし、私が今出て行ったとして果たして何が出来るのだろうか? それを考えると、結局私はモニターの前から動くことは出来なかった。
「ほぉら……これが今からジェニーのおま○こから中に入って、あなたの情報を三日かけてコピーするの……って言わなくてもわかるわよね」
リリィさんが秘所から黒いスライム状の液体を人差し指に引っ掛けた。それは、ホテルでジェニファーさんに見せてもらったものと似ている色をしていた。
「じゃあ、いくね……ゆぅっくり私のおま○こがジェニーのとくっつくよ……あはんっ!」
「くぁあああ!」
ジェニファーさんの上に寝そべるようにしてリリィさんのおま○ことジェニファーさんのそれが密着した。上にのるリリィさんのそこからは黒い液体がわずかに垂れだしている。
「なんて……ジェニーのやわらかいの……さいっこうよぉ……やっぱり、ジェニーとはしょくしゅをつかわずにやってせいかいだったわ……」
「ああっ、やめろやめろやめろぉおおおおおおお!」
リリィさんがジェニファーさんの上を上下に移動するたびにわずかにいやらしい水音が聞こえてくる。頭では目を離そうとしても、私の目はその画面から離れなかった。
「はぁっ! もうだめぇ! ジェニーにだしちゃぅうううううう! はぁああああああああああああんんっ!」
「きゃああああああああああああああああああああ!」
リリィさんの秘所から大量に放出された液体が、ほとんど外に垂れることなくジェニファーさんの中に吸い込まれていく。ここから見ていると、まるでジェニファーさんが自ら吸い込んでいるようにも見える。
「はぁはぁ……じぇにー、さいこおぉ……」
「あぁぁぁぁっ……いやあぁぁぁぁぁ……」
105:名無しさん@ピンキー
09/08/30 23:26:26 ApPeRrxg
(2-4)
リリィさんがジェニファーさんを抱きしめている。一方のジェニファーさんは虚ろな目で天井を見て涙を流している。
「ねぇっ……見てるんでしょ、アリスさん」
突如リリィさんが私の名前を呼んだ。そして廊下にある幾つかの監視カメラを順々に火照った顔を向けてくる。
「いい事教えてあげる……あなた、寄生されてるわよ?」
「えっ!?」
……な、んで? 私は自分のお腹を見て震えた手で触ってみる。……おかしな感触はない。
「嘘だと思ってる? 私には同じ寄生体だから分かるわよ。ふふ……多分、3日後には生まれてくるわ、その子」
私は頭を掻き毟ってその場にしゃがみこんだ。何か……何かを、記憶が……。
3日後に生まれるってことは今日のうちに私は寄生されたということ……。で、でも、リリィさんがしたみたいなことを私にしたのは……。
その時、私は全ての記憶を一瞬で取り戻した。
「お、お姉、ちゃんに……寄生、された……?」
私が倒れていたホテルのバスルーム。ジェニファーさんが助けに来る10分ぐらい前の記憶に、その行為は鮮明に残っていた。
「その子が生まれたらこのドアを彼女が開けられるでしょうけど……その頃にはもう私とジェニーは窒息死してるでしょうね。さすがに3日はこの廊下も持たないわ。だから……アリスさん、開けてくれないかしら?」
一気に重くなった頭を上げて、再びモニターを見た。リリィさんの下にいるジェニファーさんの焦点のあっていない顔が私の目に飛び込む。
「あなたの決断一つで、私もジェニーも、彼女のお腹の子も救われるの。もちろん、あなたもジェニーも絶対に殺したりもしないから」
まだ記憶が残ったばかりで思考が鈍る頭にリリィさんが入り込んでくる。
でも……私だってジェニファーさんには生きていて欲しい。リリィさんと同じように私もジェニファーさんには何度も助けられた。だから……リリィさんのジェニファーさんに対する気持ちも、少しだけ分かる気がしたからだ。
「今から、その扉をもう一度開ける方法を言うわ。……もし、助けてくれるなら……お願い……」
ようやく記憶が馴染んできた私は、ゆっくりと立ち上がってモニターの前に立った。
……ドアを開ける決意を胸に。
106:名無しさん@ピンキー
09/08/30 23:26:45 ApPeRrxg
(2-5)
流石に、低酸素状態の外気を入れないようにするためのここのドアを、再び開けるのには相当な手間がかかった。
しかし、リリィさんがゆっくりと説明してくれたおかげで、後は先ほどドアを閉めるときに押した『CLOSE』のボタンをもう一度押せば、再びこのドアが開くらしい。
「これで全部……もし、私の言うとおりやってくれたなら、開くはずだわ……聞いてくれていれば、ね」
外との連絡手段が見つからず、廊下にいるリリィさんには私がドアを開くための作業をしているのか、そうでないかは知ることが出来ないことだった。それゆえに、今の彼女には不安そうな表情が浮かんでいる。
私はモニターの前でそんなリリィさんの表情と、壁にもたれかかってまま、黙ってリリィさんが説明をする様子を見ていたジェニファーさんの複雑そうな表情を見た。
正直、ジェニファーさんに聞きたかった。ここを開けるべきなのか、と。ジェニファーさんは命懸けで私をこの部屋に入れてくれたのだ。それを果たして無駄にしていいのか、私は迷っていた。
だけど……もう、人間は私とジェニファーさんしかいないのだ。いえ、そんなこと以前に、私はジェニファーさんに生きていて欲しい。
リリィさんだって……本当に純粋にジェニファーさんが好きなだけなら彼女にも生きていて欲しい。
だから私はドアの横の『CLOSE』ボタンに歩み寄ると、一思いにそれを押し込んだ。
ゆっくりとした動作で扉が開かれ、リリィさんが目を見開きながらも、ジェニファーさんに肩を貸してこちらに歩いてきた。
私は彼女達が部屋に入ったのを確認して再びボタンを押してドアを閉め、そしてゆっくりと振り返った。
そこにはジェニファーさんを部屋の中心に下ろして、こちらに歩み寄ってくるリリィさんの姿が見えた。
それに対して恐怖感は持っても、別に逃げたり抵抗したりしようとは思わなかった。殺される可能性も考慮して扉を開けたのだ。覚悟は出来ていた。
でも……彼女が私の目の前に歩み寄ってきて立ち止まり、両手を動かし始めたときは思わず目を閉じてしまったが。
「……ありがとう」
私の身体を温かくて柔らかい人肌が包み込んだ。思わぬ言葉と、思わぬ行動に私はゆっくりと目を開けた。
するとリリィさんが私の身体を抱きしめていた。その横顔を見ると安らかな表情で、私の視線に気付くとあの鋭い目が今は優しく垂れていた。
「私のしたことは正しかったのでしょうか?」
ふと私の口からそんな質問がこぼれた。リリィさんは驚いた表情をしていたが、やがて元の微笑みを取り戻すとこう答えた。
「私には……分からないわ。だから、彼女に聞いてみたら?」
リリィさんは私からゆっくり離れると、背中をゆっくりと押してジェニファーさんの元まで歩かせてくれた。
「ジェニー……あなた、アリスさんがしてくれたこと、正しかったと思う?」
ジェニファーさんは顔を上げるとリリィさんを見て、それから私を感情のない目でじっと見た。
「私のしたことを……ジェニファーさんは許してくれますか?」
「大統領や、私の仲間達、多くの一般市民……人類は、あなたの行動を恨むでしょうね。何のために命を奪われたのか……と」
冷たい言葉がジェニファーさんの視線と共に私を刺した。そう……私の行動は死んでいった人たちにはとても顔向けできないものだろう。
「でも……全ての人類がアリスさんを恨んでも、私はあなたに感謝します。大統領だって……私やアリスさんに生きて欲しいから、あの時命を掛けてくれたんです。だから……ありがとう、アリスさん」
ジェニファーさんが一筋の涙を流して微笑みかけてくれた。
その微笑みに私は思わずジェニファーさんの胸に抱きついて涙を流した。その理由は、多くの人を私は殺してしまったこと、その人たちが死んでも生き残れた人間はわずかに二人だけのこと、そしてそんな犠牲を払っても寄生体が絶命していないこと……挙げればきりがない。
「うぁあああああああああ! わたしは……わたしは……なんてことを……ううっ」
「……過去の失敗より未来への努力で頭を痛めろ……と、大統領はよく言ってました。……アリスさん、喜びましょう。多くの人たちのおかげで生きていることに……」
私が泣き疲れるまでの、何時間もジェニファーさんは背中と頭を撫で続けてくれていた。
それからジェニファーさんに聞いた話だが、その間リリィさんも涙を流し続けていた、とのことだった。
107:名無しさん@ピンキー
09/08/30 23:27:19 ApPeRrxg
(2-6)
「ふぁああああああんっ、イ、ヴ! もっとぉおおおおおおおおお!」
私の下でジェニーから産まれた彼女のそっくりの寄生体、イヴの触手を私は身体の中に侵入させて楽しんでいた。
「らぁぁぁぁああめぇええええええええ! ありすぅううう、いっちゃうううううううううう!」
ジェニーそっくりのアメリカンボディから上がる、可愛い嬌声が私の官能を電撃のように刺激していく。
私は身体を揺らしてながら横を見る。そこには私そっくりの寄生体、レラの上で私と同じように腰を振り続けるジェニー、そしてその背後にはリリィの姿もあった。
「いやぁああんっ! ジェニー、はげしすぎぃいいいい!」
彼女の下にいる私そっくりのレラが口元に手の甲を当てて首を振りながら悶えている。
「くぅうううううんっ、ごめんんんっ! でもぉ、きもちぃいいいいいのぉおおおおお!」
その上のジェニーは謝りながら私とは比べ物にならないぐらいに激しく腰を振り続けている。
「いいわぁ、さいっこうよぉ、ジェニー! あはんっ! でも、しぼりすぎぃいいいい!」
その後ろから彼女のお尻を蹂躙しているのはリリィだ。背後から抱きつくようにしてジェニーの豊満な胸も攻め続けている。
まぁ、おそらくリリィのせいもあってあそこまでジェニーさんも腰を振っているのだと思うけれど……ジェニーは、結構タフだからなぁ。頑張ってね、レラ……。
「はうんっ! でちゃぅうううううううううう!」
一番先に出したのはリリィさんだった。ジェニーさんの身体もその放出を受けるためにわずかに動きが止まった。
息を切らしながらジェニーの身体に擦りつくリリィさんが、ふと私と目が合った。その次の瞬間、彼女は不敵にニヤリと笑うと腰振りを再開させたジェニーさんから触手を引き抜いた。
蜜を垂らしながらこちらに歩いてきた彼女は、私が表情を強張らせても動きを止めない。
「たのしそうねぇ……あ・り・す」
「う、うん! だ、だからこれいじょう……ね?」
「ふふ、だ~めっ。ありすかわいすぎるからたえられないわ~」
リリィが私の背後に回ったと思ったら、もう肛門に何かが当たっている感触がある。
「だぁっ、めえええぇぇぇぇっ」
「ふふふっ、いくわよぉ……くぅうううううううううあぁああああっ!」
「きゃあああああああああああっ、らめぇええええええええええええっ!」
私の直腸がリリィの触手によって押し広げられていく。しかし、あまり痛み自体は感じない。おそらく触手が充分濡れているからだろう。
その衝撃に私は耐えながらゆっくりと目を開いた。すると……私の下にいたイヴが火照った顔で笑っていた。
「ああっ……だ、だめぇっ……いまうごいたらぁ……」
「……そんなかおされたらぁっ……がまんできないぃいいい!」
「ふぁあああああっ、うごかないでえぇええええええええええ!」
私の下のイヴが軽く腰を浮かせて激しく私を突いてきた。まるでさっきまでの仕返しといわんばかりに。
「はあああああああんっ! いいわぁっ、しまりぐあいがさいこぅううううううう!」
その間も遠慮なく私のお尻の中を激しく出入りするリリィ。閉まり具合など、イヴの攻めが激しすぎて勝手に閉まってしまうだけなのに!
「らめぇえええええええええええっ、こわれるぅううううううううううう!」
私の身体はイヴの上で絶えず激しく揺れ続ける。イヴに突かれて後ろに動くと、途端にリリィに突かれて前に動く。
その動きに耐えられず私はイヴの身体の上に寝そべった。しかしこれが逆効果だった。
108:名無しさん@ピンキー
09/08/30 23:27:57 ApPeRrxg
(2-7)
背後のリリィは私のお尻をつかむと一層激しい連打を繰り出してきた。
イヴの方は腰を動かしていないにもかかわらず私の中を素早く攻め続けている。おそらく触手だけを動かしているのだ。
「あああああああああああああっ、もうらめえええええええええええええっ!」
「わたしもいくぅうううううう、ありすにだすううううううううううううう!」
「いやああああああああああんっ、うけとってぇええええええええええええええ!」
私が自らの蜜を放出すると共に、二人の甘い蜜がお尻とおま○こから入り込んでくる。その量はとてつもなく多い。
「くっ、いっ、あっ、はあぁぁぁぁぁっ……」
小出しに出されたそれを私は受け取りながらイヴの胸のお山に顔を沈めた。心地よい柔らかさが頭を包みこむ。
するとその背後にリリィが倒れこんできた。私の身体を抱きしめて、耳たぶにアマガミしてきた。彼女のお気に入りの行動だ。
そのくすぐったい刺激を受けながら、いまだ激しい行為を続ける横の二人に目をやる。
「もうぅぅぅぅぅ、らめぇぇぇぇぇ……」
「まだぁあああああ、もっとぉおおおおおおおお!」
いまだ二人とも達していない……というわけではないらしい。少なくともレラのほうはもう何度もジェニーの中に出しているのだろう。
しかしジェニーが満足していないのだ。彼女はかなり欲求には貪欲らしいことはこの1週間でよく分かった。
けど良かった……あれから私とジェニーから産まれた寄生体とリリィは私達に申し訳なさを感じていた。寄生体のせいで私達が深い傷を負ったと感じていたのだろう。
だから私とジェニーはそんな3人と強引に交わり、その誤解を解くことにした。最初は嫌がっていたけれど……今ではこうして楽しんでくれている。
もちろんそれは私達だって変わりない。彼らを受け入れるたびに快楽はうなぎのぼりにあがっていっている。
まぁ……そのせいでジェニーはもうその虜というわけだけど……。
でも私だってそれは同じ。
何故なら私はもう休憩を終わりにして、イヴがまだ息遣い荒くしているのを気にせず腰を動かし始めているのだから。
「さぁ……って、第2ラウンド開始よ!」
(終)
109:名無しさん@ピンキー
09/08/30 23:30:05 SJamtYI3
(2-7)とか書かれても(2-9)まであるのか(2-28)ぐらいあるのか全然分からないんで(終)だけでいいんじゃない
110:名無しさん@ピンキー
09/08/30 23:38:14 ApPeRrxg
IDって変わるんですね……一応、35の作者です。分岐とかでお分かりかと思いますが。
さて、以上です。やっぱり実際に上げてみると、長いなぁ……。
あとあまり確認作業してないから、誤字とか脈絡がおかしかったりするかもです。お許しを。
さとて、これで終わったと思うなよ? またお見舞いしに来るからな……?。
と、大きな口を叩いて失礼をさせていただきます。よいお年を~。
111:名無しさん@ピンキー
09/08/30 23:49:12 gx9S9MJ1
IDは基本的には毎日変わる
(たまに変わらない事もある)
名前欄を有効に使ったら?
112:名無しさん@ピンキー
09/08/31 00:03:51 U6h2eeQl
まず長文投稿乙です。
多レスにまたがる投稿については、
>>111さんの書いてるように、名前欄をタイトルにするか、
トリップ付けてしまうかがわかりやすいと思いますよ
あと個人的には、分岐であるなら、どこかに
「>>92から>>102に飛ぶのがbルートです」
みたいに書いてくれると専ブラ使用者としては確認が楽なんですが…
113:名無しさん@ピンキー
09/08/31 00:24:23 2Dci19DH
>>109氏
そうですね……実際打つのもめんどくさかったり。
次回からは分岐に印とか、場面のチャプター割りとかにしたほうがいいですね。
>>111氏
>>112氏
実はタイトル自体考えてなかったり……。
タイトルとか、登場人物の名前考えるの苦手なんですよね。面目ない。
でも、多レスに跨りそうな場合は考えないと逆に迷惑掛かりますからね。なんとか考えます。
こんな応用が出来たとは……ご教授助かります。
ただ、毎回上げていく途中で行数計算してないから、多分先にやるとずれちゃったりすると思うんで、
102に「>>92の続きです」みたいなことを書く形になっちゃうかもです。それでも大丈夫ですかね?
ご意見、本当にサンクスでした!
114:名無しさん@ピンキー
09/08/31 02:49:23 ew0Zxl4H
よくもまぁこんなに連続で話を書けるもんだ…凄いな
>>87-92
├>>93-101
└>>102-108
こんな感じで安価目次作っておけば新規の人も読みやすい気がする
と言うか俺も時間あるときに読ませていただきます、まじ乙です
115:名無しさん@ピンキー
09/08/31 18:10:12 cR46595B
>>100
GJ
116:名無しさん@ピンキー
09/09/01 00:32:20 81NADlZn
>114氏
まぁ……頭の中が常に変態なのであまりネタには困らないですね;;
ただ、不埒なシーンが苦手というかパターンが同じにねぇ……精進します;;
頭イイ!(゚∀゚)
こんな方法があるとは……助かりました。
分岐がある作品にはありがたく使わせていただきます。
>>115氏
恐縮です;;
そのシチュエーションは特に受けるか不安だったので、正直ホッとしました。
どうもサンクスです!
さて、またこりもなく次のを書いているわけですが……これまたかなり長くなりそうです。
そこで、どこかのスレで一度見たのですが、長すぎる場合は
txtファイルでどっかのアップローダに上げてリンクを貼るほうがいいですかね?
正直、レスが100代なのにスレ容量が膨らみすぎてて不安で仕方ない;;
117:名無しさん@ピンキー
09/09/01 02:44:41 jwm7KaI5
ろだの使用は自由だけど、そんなに早いスレではないですよっと
細切れ連載の人だっているんだから、敢えて何回かに分けて出し惜しみって手もありw
感想書いてる人いないのでなんとなく出しゃばってみる
設定が少しぶっ飛び気味にも見えるけど伏線の張り方と盛り上げ方はやっぱ上手い
あと百合好きなのがよくわかりました、いい感じでごちそうさまでしたw
意思乗っ取り・クローン系と来てるのでよかったら堕ち描写も書いてほしいです
118:名無しさん@ピンキー
09/09/01 23:50:46 VO78Y5IY
寄生生物出産シーンが好きな俺としては非常に良かった
もう一個の出産シーンも見たかったな
妙に設定が重い&人類を滅亡させたがるのは趣味か、趣味なのか
119:名無しさん@ピンキー
09/09/02 14:49:26 ewfwOc3k
>>116様(コテハンかトリをつけると他の方も呼びやすいのではないでしょうか)
遅ればせながら「ゆう」の話2バージョンともようやく読み終えました。
無垢で無力な少女が無垢で無力ゆえに最凶のジェノサイダーになる、という
どこかねじれた感じの構図にしびれました。こういうのも独特の「悪堕ち」かなと。
(ひょっとすると楽しみ方のツボとして微妙にずれているのかも知れません。ご容赦下さい)
細かい小道具や心理描写、それにもちろんエロ描写も堪能しました。読み応えありました。
ごちそうさまでした。
新作の方はまだなんですが、また時間あるときの楽しみにします。
120:名無しさん@ピンキー
09/09/03 22:16:09 8Hrpz+y8
前スレの「白濁の巫女」を読んでこのスレに取り憑かれた新参者ですが、
みなさんのSSを拝読している内、2ちゃん某所に投下した下記SSの続編を書いたら、
書きようによってはこのスレ向きになるのではないか、とふと思いました。どうでしょうか?
スレリンク(sfx板:269-289番)
しばらく忙しいので実際に書くのは遅れるとは思いますが…
ちなみに、上記SSも一応寄生ネタと言えそうながら、ちょっとずれている気もします。
また、一応全年齢板なのでエロ描写は控え目ですが、父娘相姦ネタがあるのでご注意下さい。
121:名無しさん@ピンキー
09/09/03 22:17:03 //OUxv1C
>>117氏
よかったぁ、とりあえず一安心しました。
出し惜しみかぁ……そうするとどこに完成品を保存したか忘れ(ry
言い訳なんぞしてみると……ぶっ飛んでるのは、当初あれは「短編」の予定だったんで、
もうかなり端折ったんですけど、後半の分岐で、ボリュームがアップしてきてもう\(^o^)/
>>118氏
被っちゃうと思って、後半のほうではカットしちゃったんですよね、申し訳ない。
一応ジェニーとアリスが二人でよがりながら出産……っていうのも考えてはいたんですけどね。
設定は自分に責められるのを書いてみたい、っていうのだけを頭に入れてたらああなってましたw
重い設定なのは逆に世界平和を隠喩してる、みたいな感じだからね。嘘じゃないからね!
>>119氏
とりあえず、馬鹿みたいに長い話なので本当にお疲れ様でした;;
「ゆう」のやつですが、結末自体はもっと多く考えてて、その中にはもっとカオスなものも考えてました。
例えば、ゆうに彼氏が出来て嫉妬した寄生体が彼氏に寄生して、最終的にゆうを食べちゃう……とかw
結果的に、最初の結末自体は最悪な気分の悪い終わり方にして、もう一つで逆に喜劇みたいにしようと……。
だからメイドとか出て更にカオスに……w
細かい部分までお褒めいただき光栄です。新作も同じように長いのでお時間があるときにお読み下さい。
みなさまご感想、ありがとうございました。
さて、これからこりもせず別の作品を上げさせてもらうわけなんですが……。
先に言うとこれは117氏の「悪堕ち」という言葉に魅入られ、
それまで書いてた作品を休止して適当に書いたものです。
だから「悪落ち」を狙って書いたものです! 狙って、ね!
まぁ……結果は、これからあげさせてもらいます。
時間があるときにお読み下さい。
122:快楽処方箋
09/09/03 22:18:54 //OUxv1C
「次の方、どうぞ」
私は今日も治療に励む。それは患者の笑顔を見るのが大好きだから。特に私が担当している精神科は笑顔を患者さんに与える場所だと私は思っている。
でも、精神科に初めて来た人にはほぼ笑顔と言うものは見られない。というより、笑顔で病院に来る人もあまりいないのだけど。
けど、その人たちが病院から帰るときにわずかにでも笑顔を見せてくれれば、それだけで私にも笑顔が溢れてくる。
そしてまた今日も誰かが私の元を訪ねてきてくれた。その笑顔を求めて来てくれた人のために、今日も私は頑張るのだ。
……けれど、その日最後にやってきたその女性は、始めから笑顔を携えていた。それも何て言うか……艶やかでとても何か不安を抱えているようには思えないような笑顔を。
「市原 夢魅さん、ですね。今日はどうされましたか?」
私はいつものようにドアの鍵をボタンで閉めた。外部の人間と接触を怖がる人も多いからだ。こうすればナースと言えど入ってくることは出来ない。
「ふふっ……あなたが有名な『笑顔のドクター』ね」
「え、ええ。まぁ、名前だけ先走ってる感じがしますけどね」
市原さんは微笑みのような笑顔を絶やさずに聞いてくる。『笑顔のドクター』かぁ……改めて言われると恥ずかしいなぁ、なんか。
「名医って言う噂だけど……、そんなあなたでもないかしら? 自分の力不足を感じること……」
前かがみになって私に顔を近づけながら市原さんが問いかけてくる。私にはない大人の魅力を持った女性。私は正反対に子供っぽく、医者らしくないとよく言われる。
しかし、彼女が言った言葉……それは私がこの1年、精神科医をしてきて感じている大きな壁だった。
「……患者さんにこんなことを言うのは申し訳ないですが……力不足を感じることはいつもあります」
例えば麻薬中毒者。彼らがここに来るときも笑顔を浮かべている。しかし私はそれを笑いとは認めない。あの笑いは苦痛の叫びなのだ。私が最も憎むべき病がそれだ。
しかし……そうした人たちに私が出来ることは数少ないし、なんとか彼らが本当の笑顔を取り戻した後、再び手を染めてしまうこともとても多い。
その他にだって強姦された人、愛する人たちを失ってしまった人、いじめなどの苦痛に耐え忍んできた人……特に私と同性の人たちの患者が多いが、彼女ら全てを癒してあげらえることはまず不可能だ。
「ですが、私は諦めません。無責任かもしれませんが、もし諦めたら100人中1人も助からない。でも、諦めなければそのうちの1人でも助けられるかもしれないからです」
「流石ねぇ……純粋だわ。その白衣みたいにあなたの心も真っ白ね。でも……そんな綺麗な身体を持て余すのはちょっと勿体無くないかしら?」
「……は、い?」
思わず私は何の話をしていたのかをすっかりと忘れてしまった。それに……私の身体が綺麗って、そんなこと急に言われても意味が……。
そんな風に頭が真っ白になっていたとき、突然私は後ろから羽交い絞めにされた。
「きゃあっ! な、何?!」
気付けば目の前にいた筈の市原さんの姿が無い。辺りを見回そうとすると、首筋に暖かい息が掛けられた。
「ふふっ……力を抜いて……私があなたに力をあげるわ……ふふっ」
「やめて下さい! はな、して!」
123:快楽処方箋
09/09/03 22:19:44 //OUxv1C
同じ女性とは思えないほどの力で私を拘束していて、上半身はほとんど動かない。下半身は動きそうだけれど……さすがに蹴りを入れるのは失礼すぎる。それに冗談のつもりだったら、相手は深く傷ついてしまう。
「い、市原さん。落ち着いてください。あなたの抱える病を私に話してください」
抵抗するのをやめて私は背後の彼女に話しかける。そうだ、彼女は患者なのだ。その傷が彼女を追い込んでいるのだ。落ち着け、落ち着け、私!
「病ねぇ……欲求不満ね」
「なっ!?」
私の手を自由にすると、今度は私の腰に抱きつき、そのまま部屋の脇のベッドに私を押し倒してきた。その上に黒いワンピースを着た市原さんが静かな微笑みで乗っかってくる。
頭の中で必死に相手を落ち着かせる方法を考ようとするが、頭がパニック状態で何も思い浮かばない。ただただ目の前の光景に唖然とするばかりだ。
「いいわ、その顔……可愛いくて、興奮しちゃう」
「そ、そんな市原さ、んんんっ?!」
真っ赤なルージュの柔らかな唇が私の唇に重なる。同時に私とは対照的な彼女の胸と、理想的な肉付きのお腹が擦れる。
私は反射的に口を閉じようとしたが、その瞬間彼女の舌の感触を僅かに感じて躊躇すると、一気に彼女の舌が私に侵入してきた。
「んんっ! んんんんんんっ!」
激しく私の口の中を動きながら、私が白衣の下に着ていた赤いブラウスをビリビリと荒々しく破り捨て、露になった私の胸のピンクのブラの真ん中を長い爪で切ってしまった。
「ぷはっ、やめてぇ! いやぁあああああっ!」
「ふふふ、もうこんなもの要らないわ……」
口についた私の唾液を妖しくすすりながら、自らのワンピースを横に脱ぎ捨てた。それだけで彼女は一糸纏わぬ姿になる。ブラどころかパンツまで穿いてないなんて……。
そして私のスネの上移動すると、私の黒のタイトスカートをあっさりと破り捨てて、黒のタイツとパンツは一気に太もまで下ろされ、私も抵抗むなしく裸に白衣という姿にされてしまった。
「もうやめてぇ……何がしたいんですかぁ……?」
「ふふっ、だから私がしたいわけじゃなてあなたにして欲しいの……まぁ、楽しみたいのよ……私もね」
だめだ……まったくもって話になってない。欲求不満ならあなたのその豊満な胸と妖しく大人っぽい顔なら男の人に困らないとはずなのに……。
「はぁんっ……もう我慢できないわぁ……」
私の上で股を弄くり始めた彼女に私が何を言えばいいのだろう……まぁ男に襲われてるわけじゃないし……このまま暫く放っておけば落ち着いてくれるかなぁ……。
もう、そう割り切ることにした私は光悦な表情で自慰行為を始めた彼女を黙ってみていた。それにしても……大きな胸だなぁ……動くたびにあんなに揺れてる……いいなぁ……。
「だめっ、だめっ! もう溶けるぅうううううう!」
「……えっ?」
その時、私の身体に乗っている市原さんの姿が……溶け始めた。白かった素肌が、黒い液体へと変貌を始めている。
「きゃ、きゃああああああああああ!」
私はベットから転がり落ちてでも逃げようと暴れだしたが、黒い液体はその見た目からはありえない重さで私の上で束縛し続ける。
「ひぁああああああああああ!」
膣に冷たい感触を感じて上半身を持ち上げるとその液体が勢いよくそこから浸入してきている。そしてそのお腹の上の大量の液体は私の顔にも這いずるように近づいてくる。
124:快楽処方箋
09/09/03 22:21:17 //OUxv1C
とっさに口を閉じて片手で鼻も閉じた。お腹のへその辺りからも何かが入ってくる感覚を感じたが、それよりも顔にせまるその液体のほうが恐怖を私に与えていた。
液体は私の顔の手前で数秒だけ止まると、なんと腕を素早く伝って指の先から耳の奥へと浸入を始めたのだ。
それに驚いて思わず口を開いてしまったが最後、そこからも浸入を許し、手で口を塞ごうとすれば鼻からも浸入を開始された。
液体が入ってくるたびに頭が揺さぶられ、真っ白な意識でただただ液体にされるがままになった私は、浸入のなんともいえない感覚を受け続けることになった。
「くぅ、あっ……」
その全ての液体が私の中に浸入し、私は久しぶりに空気を吸った。しかし、口や鼻から浸入されている間にも息苦しさは感じなかった。
「なっ……なん……」
人間一人分の液体が身体に入っていったにも関わらず身体は重くなく、むしろ今日の仕事の疲れが消えた感じさえする。ただ、頭だけは状況が飲み込めずに真っ白なままだ。
震えた身体をなんとか起き上がらせる。白衣の中に包まれている私の肢体には先ほどの黒い液体の姿は無いけど、触ってみると粘液のようなべたべたとした体液がべったりとついていた。
そしてベットから足を下ろすと先ほど市原さんが着ていた黒いワンピースと、彼女の黒いハイヒールが落ちていて、私に先ほどの行為が夢ではなかったことを認識させた。
「……なによぉ……なんなのよぉ!」
そう叫んでも部屋にいるのは私だけで、誰も答えてなどくれるはずもなかった。
「ううっ……ううっ……」
私は家に帰るなり、雷鳴以外の光がない暗闇の中、自らの家のベットの上で黒いワンピースを纏った身体を抱きしめた。
あれから着る物がなくなり仕方なくこれを着て帰っては来たが、家についた瞬間に静まっていた理不尽さが再び私の頭を混乱させた。おそらく家に帰って安心できたせいもあると思うけど……。
一体、何が私の中に入ってきたのだろうか? レントゲンやCTで調べようかとも思ったけど……その勇気は私にはなかった。だから私は別の決意をして病院から家まで帰ってきたのだ。
私はベットの横においてある包丁を見る。……これから何か私に起きればこれを使うつもりだ。
考えすぎかもしれないけど……もし何か人に……患者さんに危害を加えるものを私が持っているのだとしたら、それを広げるわけにいかないから……。
カルテなどの診療以外の仕事はしないで帰ってきたから家に着いたのは8時過ぎで、今はもう12時過ぎを回っている。
「このまま何も起こらないで……お願い……」
私は膝小僧に額を載せて祈った。もう一度……昇ってくる朝日を拝み、そして……また患者さんに笑顔をもたらせる大好きな仕事を続けられるように。
(ふふっ……元気ないわねぇ、笑顔のドクターさん?)
「ひゃっ!」
身体の内側から聞こえてくる声に私は思わず驚きの声をあげた。しかしそれは聞き覚えのある声で……もう二度と聞きたくない声でもあった。
「あなたは……市原さんですね?」
(まぁ、それはもちろん適当な名前……それに、もうそんなことはどうだっていいじゃない。私はあなた……あなたは、私なんだから)
「何を勝手なことを……」
私は拳を握り締めながら自分の身体に言い放つ。しかし……そんな個人的な怒りは後だ。もっと聞かなきゃいけないことがある。
「一体、あなたは何をしたいんですか? いえ……あなたは何者なの?」
(う~ん、そうねぇ……早い話が寄生生物ってことかしらね。目的は女の子に私の子供を産み付けて快楽を貪ることかしら)
「っ! ……つまり、私の患者さんにもあなたは手を出すつもりなんですね?」
(もちろん。あなたのところには比較的若い女性が集まるし、それに……快楽を与えれば彼女たちにも笑顔が浮かぶ。それはあなたの目的と一致するんじゃないかと思ってね)
「ふざけないで! 患者さんの心の傷を何だと思っているの!? 甘く見ないで!」
125:快楽処方箋
09/09/03 22:22:17 //OUxv1C
思わず私はベットを拳で叩きつけ、そのまま包丁を掴むと自らの首のすぐ横まで持ってきた。
(あらあら、死ぬつもり? どうしてかしら?)
「私の患者さんには絶対に出だしはさせない! そんなことさせるぐらいなら、死んでやる!」
しかし……包丁の刃を喉元まで数センチのところまで近づけても、寄生生物はいたって冷静なままだった。
(なら、そうすればいいわ……ふふっ)
その態度に歯軋りをして包丁を近づかせる……もう刃の部分は私には見えないほど近くにある。時折落ちる雷が妖しく包丁を照らし出す。
(ほらっ、早くしなさいよ……あなたの血もさぞ綺麗なんでしょね……楽しみだわ)
「くうぅぅ、くっそぉおおおおおお!」
その挑発に私は包丁を握る手に一層力を込め、雷鳴が落ちた瞬間その包丁を……
……首から離すと、ベットの横に落とした。……手が滑ったわけではない。
「やだよぉ……死にたくないよぉ……ううっ、あああああああああ!」
私は膝を抱えて泣き出した。何で私が……ただ私は医者として人に笑顔を与えたかっただけなのに……なんでこんなことに……。
(落ち着いて……大丈夫、死ぬことなんてないわ)
「うる、さい……」
(ふふっ……しょうがないわねぇ……)
勝手なことを喋りつづける寄生生物にやり切れないほどの怒りが湧き上がったが……今の私にどうする手段もない。患者のために命を捨てられない私に……。
「あっ……ひんっ……お、しりがぁぁああ……」
お尻に力も入れていないのに何かが肛門から近づいて来る感覚が私を襲った。
「ひあんっ! でるぅう、なにかぁでてくるぅうううううう!」
ベットに倒れこみ、お尻を突き出すようにしてその衝撃に私は耐えた。出てきた何かがワンピースのスカートに当たり、そのまま私の前まで出てきた。
(可愛いでしょ、これ……もうあなたのものなのよ?)
「や、やだああぁぁ……やだぁあああああああああ!」
私は後ずさりしてそれか遠のこうとするが、離れない。当たり前だ、私のお尻から出てるのだから……この太くて大きな触手は。
……けど、それだけじゃない。後ずさりしてその触手が地面に当たるたびにその感覚が私にも感じられる。つまり……この触手はやはり私のものなのだろう。
(驚いて当たり前ね、いきなりこんなの出されちゃったら。……けど、これはあなたを快楽へと導いてくれるわ。そんなに恐れないで……)
声も出ない私はその触手に向かってただ首を振るばかりだ。こんなものが私を快楽になど導けるはずがない! そう言いたかった。
触手はゆらゆらと私の顔の前で揺れている……と、思った次の瞬間、私の視界からそれは消え……思わぬところから刺激が飛んできた。
「なっ、ああああああああんっ!」
刺激が飛んできた場所……私のオマ○コに目をやるとそこに向かって触手が突き刺さり、そしてよく見れば奥へと入ろうとしていた。
「ふあぁああああんっ! やめてぇえええええええええ!」
私は反射的にその触手を掴んでその動きを止めようとする。しかしその触手はまるでウナギの体表のようにヌルヌルとしていて、私の手をすり抜けて侵入してくる。
「やあっ、めぇっ、こわれぇぅううううううううう!」
子宮のあたりにまで届いたかと思えばいきなり逆流し、そしてまた突き戻ってくる。触手が私のお尻を擦れるたびに刺激し、更には触手が味わっている私の身体の中の感覚までもが頭に送られてくる。
126:快楽処方箋
09/09/03 22:22:41 //OUxv1C
(ふふっ……快感に頭がおかしくなっちゃいそうでしょ? それでいいのよ……もっと喘ぎなさい……もっと、もぉっと、ね……ふふっ)
「ひああああああああああんっ!」
外の雷鳴が私の行為と同じように激しく鳴り響くなか、それと呼応するように私の行為も激しくなっていき……そして何かが変わり始めてしまった。
「ふあんっ、そこぉおおおおお……いいのぉ……もっと、もっとぉおおおおおお!」
(ほぉら……あなたいい笑顔になってきたぁ……分かるでしょう、自分でも)
「くふんっ! うんっ、わっ、かるぅううう! きもちよくてぇえええ、さいこぉおおおおおお!」
これまでこんなに笑ったことはあっただろうか? だめだ、笑いが止まらないや。だって気持ちいいんだもん。
私はもっとその気持ちよさを手に入れようと自らの胸を揉む。しかし、先ほどの市原さんのたわわな胸を見てしまった後では自らの品疎なそれを揉んでもイマイチ官能は刺激されない。
(可哀そうに……でも、もう大丈夫よ。あなたはいい子だからもっと気持ちよくなったら、私が御褒美をあげる……だから頑張って……)
「くんっ、うんっ、がんばるぅう、わたしがんばるぅうううううう!」
頑張るといっても触手の動きに合わせて微妙に腰を動かすぐらいしかできないが、それでも快感を貪ろうという意思があるだけで私の頭はもう真っ白になっていた。
(さぁ、くるわよぉ……思いっきりよがりなさい……)
「んあああああああああっ! わたしぃ、わたしぃいいいいいいいいいい!」
触手に何かがたまっている様子が私にも伝わり、それを自らの意思で私は私の中に解き放った。
「はぅうううううんっ! あつい、あつぃいいい! でもぉ、きもちぃいぃいいいいいいいい!」
(ふぁんっ! ……あなたっ、さいこうよぉ……わたしまでこんなにかんじるなんてぇ……ふふっ、ごほうびをあげないとね……)
「やんっ!」
勢いよく私のオマ○コから抜かれた触手が、目の前に上がってくる。私のお汁と、触手から出たらしい緑の液で触手はべとついていた。
(お口を開けて……ああっ、大丈夫よ。これはお尻から出てるけど、もうあなたのお尻からはこの触手しか出てこないわ。今までトイレで出してたもの全部、私がこのいやらしい液体にかえてあげるから……)
ピュッと触手の先から出た緑の液が私の顔にかかり、何とも言えない甘い匂いが私の鼻に入ってくる。……おいしそぅ……。
「わかったぁ……たべるぅ……はむっ」
私はべとべとの触手を自ら動かして口の中に迎え入れた。アマガミしてみると柔らかいお肉のようなその感触と共に、ピリッとした刺激が走った。
「んん~っ、おいひぃくへぇ、きもひぃいいいい……」
口の中で触手を出し入れしてみるとこれもまたオマ○コに入れるときとは違う快感が私を襲った。ほとばしる緑の液も匂いに違わず、舌が蕩けそうなほど甘美な味をしている。
「んんっ、あへぇ……?」
(気付いたかしら……これが私からプレゼント……)
先ほどまでぶかぶかだったワンピースの胸部分が膨らんできている。それだけじゃなくて、なんか体中が熱くて……きもちぃい。
(あなたはこの新しい身体でもっとみんなに笑顔を与えてあげてるの……笑顔、大好きでしょ?)
「うんっ……ぷはっ、わたしぃ、がんばるぅ……」
(えらいえらい……さぁ、今日はそれを咥えながら眠りなさい……あなたの身体を心に相応しいものにしてあげるから……)
「やったぁ……たのしみだなぁ……ありがとうね」
(ふふっ……これから一緒に楽しみましょうね……おやすみなさい、先生)
「おやふみぃ……」
私は触手から流れ出る液体をまるで酸素のように吸いながら深い深い眠りへと入った。