10/05/03 07:55:12 jgwxyHc3
気付いたら、彼がガウンで私の前に立っていた。
その肌はお湯で暖められたせいか、私を前にしているせいか上気しており、息は、少し荒かった。
「榊さん…。」
彼はベッドに腰掛けた私の頬に手を当て、こう言った。
「榊さん…俺、君が好きでたまらない…今も、こうしているだけじゃ物足りない…。」
私は、無言で瞳を閉じる。
彼の唇が、私の唇に触れる。
舌が…絡み合う。
唾液が、二人の間でチュク、チュクと淫靡な音を立てる。
唇が離れるとともに、私は目を開けた。
彼の両腕が、私の身体を抱く温もりが、心地よかった。
「お願い、暗くして…。」
私がそう言うと、彼はベッドサイドのつまみを回転させて、部屋の明かりを調整する。
私たちの身体が、暗闇に包まれる。
「ぁ…あ…っ…あ…!」
彼の指が、私の胸をガウンの上からまさぐる。
邪魔でしかたがないこの胸も、彼が愛してくれるのなら、いとおしい存在になるのかもしれない。
彼が巧みに、経験のない私をリードするように、硬くなった私の身体をあちこちを優しく撫でてくれるのが、どこか嬉しい。
「っあ…あ…ッ…ぁ…!」
彼の指が、私の長めの乳首を摘む。
そのとたん、快感が私の背筋を突き抜ける。
お腹に、熱く硬いものが当たっている、そんな感触がある。
「榊さん、脱がすよ。
榊さんの身体を、直接見たい。」
私は、コクッ、とうなづく。
ややあって、彼の手がガウンの袖口にかかる。
ぱさっと、ガウンが床に落ちる。
「綺麗だよ…榊さん。
今まで見たどんな女性より、ずっと綺麗だ。」
「そんな、恥ずかしいこと、言わないで…。」
私は、恥ずかしさに両腕で顔を覆う。
自分もガウンを脱いだ彼の身体の温もりが、直接伝わってくる。
肌と肌を、重ね合わせている。
「っ…あ…ッ…!」
彼の指が、私のその部分に触れる。
柔らかい毛の間から、誰にも触れさせたことのないその部分に、優しく、優しく触れる。
背筋に、電撃が走る。
淫らな、水音がする。
男の人を受け入れるのが初めての私のそこは、男の人にそうされたらどうすればいいか、わかってしまっている。
本能とは、なんと神秘的なものなのだろう。
私は、そんなことを考えながら、彼に身体を自由にされ続けていた。