09/09/19 16:19:13 7y47StE8
..紅くも屋の奥で28(「なんとか峠」第二部 log2-256のオニ)
そう恥らっている余裕も無い。浪乃進は膝で立って、ギヤマンの鉢を引き寄せた。またかなり
溜まってきているから、無造作に鉢に放尿すれば飛び散ってしまうだろう。そうなると何を言
われるか分からない。
浪乃進はせわしなく襦袢の裾を捲くって、だらんと下がった男根を晒した。その肉の筒の先
端まで尿が迫っているように、彼は感じていた。ギヤマンの鉢を片手に持ち、もう一方の手を恥
ずかしい肉の筒に副えて、ギヤマンの鉢の内側に誘導する。そして、
「お、おしょうすい、を、御覧ください」
と、搾り出すように言った。
「あ、そその姿、浪殿、申し訳ありやせん。そのまま、ほんの少しおとどまりを」
急に三次から声がかかった。画帳の新しい項がめくられ、三次は筆を下ろす姿勢になったまま、
じっと浪乃進を見つめた。
強制されたわけでもないのに、浪乃進は凍りついたように動きを止めた。片手で自分の陰茎
を持ちギヤマンの鉢で尿を受けようとするその破廉恥な姿で。ほどなく、この絵の天才は、流
れるように筆を使い始めた。
「あっ、もう、もう…」
「もういいぜ、浪殿、溜まったもの見せて御覧」
竹内の声がかかった。
実際もうこらえてられなかった。しゅうーっと音をたてて、浪乃進の尿はギヤマンの鉢に流し
込まれた。飛び散らないように鉢の内側のカーブに放尿の角度をあわせたので、尿の勢いはか
なり強かったが鉢の中をなめらかに滑って流れる。尿は鉢の中央でくるくるとちいさな渦をつ
くった。
座敷の宴席での大騒ぎとは違い、流れ出しから奔流となり滴りとなって終わるまで、静寂の
中に浪乃進の水音が響いていた。竹内老人はじっと耳を傾け、三次は食い入るように見つめてい
た。