09/09/07 23:37:25 NFBbEEmg
「骨は拾ってやるからな、健二・・・」
半泣きで逃げ出した親友に同情しつつ、昇降口へと歩を進める。許せ友よ。新学期早々、遅刻なんかしたくない。
ふと前に前に目をやると、下駄箱の所に夏希先輩がいた。なんだかとても上機嫌のようだ。
「おはようごさいます。夏希先輩」
「あ、おはよう佐久間くん」
朝の挨拶が笑顔2割り増しで返ってくる。やっぱり上機嫌だな。
「・・・ん?なんか健二くん、沢山の人に追い掛けられてるけど・・・?」
どうやら彼氏が追い掛けられてるのを確認したみたいだ。
――あぁ、あれはあなたのせいですよ。
・・・なんて言える訳もなく、必死で逃げてる親友に目をやる。・・・あぁ、ありゃ時間の問題だな。
「ははっ、まぁ別にいいんじゃないですか?あれこそ漫画とかでお決まりのパターンってやつでしょ?」
「や、やだっ!さっきの聞いてたの!?は、恥ずかしぃ・・・じゃあねっ」
顔を真っ赤に染めて走り去る先輩を見て、健二に少し嫉妬した。
「・・・ホンット、幸せ者だよ。あいつ」
あ、捕まった