09/08/08 17:07:13 OyYDkfC0
無いので作った
2:名無しさん@ピンキー
09/08/08 17:12:30 F8Xxjab6
サマーぬるぽで
3:名無しさん@ピンキー
09/08/08 19:15:28 kgzRcb12
>>1
今か今かと待ってたよ!乙!
さて、SSが来るのを待つとするか
4:名無しさん@ピンキー
09/08/09 07:22:54 32ORrgAP
保守上げ
5:名無しさん@ピンキー
09/08/09 15:12:22 K3hdA9EC
夏希×健二
新妻×消防士とか
以外のカップリングが想像出来ない
あとどんなのがあるんだろう
6:名無しさん@ピンキー
09/08/09 16:08:49 uF15uoJ2
夏希×侘助とか
7:名無しさん@ピンキー
09/08/09 17:44:01 z1ROscUA
ラブマ×キングカズマだろjk
8:名無しさん@ピンキー
09/08/09 18:51:01 oQs6naxf
どう考えてもヒロインはカズマ
男として育てられてるんだろ?
9:名無しさん@ピンキー
09/08/09 21:49:34 5twZFL77
サマーktkr!
小説(カズマ編)のおなごたちもありか?
10:名無しさん@ピンキー
09/08/09 22:15:59 ZVXAm+G0
新妻×消防士は個人的にはアリだと思う!
というかパンフレット見て思ったのが、お父さん達は40代だし、おじいちゃん達は70なんだな。
全然年取ってるように見えない
11:名無しさん@ピンキー
09/08/09 23:09:08 k7UdJS86
カズマを女としか見られなかった人ってどのくらいいる?
12:名無しさん@ピンキー
09/08/10 01:33:14 stPA3RBP
女だと思ってた
13:名無しさん@ピンキー
09/08/10 17:30:27 YWve3Ckd
カズマきゅんは男の子だからいいというのに
14:名無しさん@ピンキー
09/08/10 18:07:08 nwqmCwGn
ショタカズマ×変態ケンジは需要あるか
15:名無しさん@ピンキー
09/08/10 18:07:31 nwqmCwGn
ショタカズマ×変態ケンジは需要あるかな
16:名無しさん@ピンキー
09/08/11 00:11:02 +Lumyt4x
カズマきゅんのエロが見たい
相手は誰でも良い
17:名無しさん@ピンキー
09/08/11 02:29:24 3slOhb6r
>>14,15
どんと来い
つか、それがメインだろ
18:名無しさん@ピンキー
09/08/11 04:11:30 2+ESzrxp
「ふー、今日も暑かったなぁ。さてお風呂お風…」
ガラッ、
「わっ。ちょっ、オレ入ってるよ!」
ーーカ、カズマきゅん!?まさかカズマきゅんの入浴シーンが見られるなんて!日焼けした細い肢体、薄いピンク色のてぃくび、ふにふにしたオ、オティムティ…(コンマ一秒の思考)
「ご、ごめん!入ってるって気付かなくて!今出るからさ…」
ーーはぁはぁ、マジたまんねぇぇぇ!網膜に焼き付けたさっきのカズマきゅんで5回はヌケるぜぇぇ、その上脱ぎたての服もついでにかっさらって…
「…や、別に出なくてもイイじゃん、男同士なんだし。ついでだから一緒に入ろうよ」
ーーな…、なんだと…!?一緒に入る…だと…?マズい、俺の股間のラブマシーンが熱暴走をぉぉお!!!
「じゃ、じゃあ失礼します…」
…こんな感じか?他の人、続きよろ
19:名無しさん@ピンキー
09/08/12 11:02:32 4bFDKdyE
ちょっwww
その後気になるw
20:名無しさん@ピンキー
09/08/12 14:42:44 s4tvEbbX
カズマでショタに目覚めかけてる
よかったら今夜あたりケンジとカズマSS投下したいと思う。頑張りたい。
21:名無しさん@ピンキー
09/08/12 14:47:13 rjlcic65
>>20
全裸で待ってる
22:名無しさん@ピンキー
09/08/12 19:22:39 Z3LYL8Y1
初SSが男×男かいw
23:名無しさん@ピンキー
09/08/12 21:18:52 KFo0teLz
>>20
凄く嬉しいが、801板に投下じゃなくても大丈夫なのか?
24:名無しさん@ピンキー
09/08/12 21:24:54 eoiGorao
サマーって801板あんの?
25:名無しさん@ピンキー
09/08/12 21:34:10 a3Yg9WQn
>>20
wktk
でも内容によっては801いったほうがいいんじゃない?
両方の板で待ってる
26:名無しさん@ピンキー
09/08/12 23:05:13 rw2TTand
>>18みたいなエロメインならショタものでOK
恋愛メインなら801板でよろしく
27:20
09/08/13 00:12:37 AfsI1WYl
うし、携帯から投下いきます。つっても途中までだけど。
あと801とショタの違いがようわからん…一応こっちに投下してみて、801板の方がよければそっちに行きたいと思います。どうかご指摘の程を。↓
28:しょたほも注意 1
09/08/13 00:16:11 AfsI1WYl
「うう…」
寝床に入って数時間、あまりにも寝苦しくて目が醒めた。寝間着が汗によってじっとりと湿って、素肌にまとわりつく。携帯を開けば時計は午前2時を表示していた。
クーラーのない真夏の夜の、生温い室温は僕の体温と同じかそれ以上に感じ取れた。
今年最高の真夏日。田舎は涼しいものだとはいうけれど、普段は冷房の効いた部屋でしか寝起きをしない人間にとって、開け放した襖から時たま入る緩やかな風は風流を感じさせる意外、あまり意味を持たないものだった。
「み……水……」
襟元をパタつかせ、汗で張り付いた前髪を掻き分けながら部屋を出る。
「勝手に飲んでも大丈夫かな…」
冷蔵庫に入っていた麦茶を頂く。喉を充分に潤せば、反して今度はトイレに行きたくなってきた。
家の中からは何の物音もしない。それぞれの寝室でみんな寝息を立てているんだろう。
外からの光でうっすらと明るい室内を慎重に歩んでいく。部屋が多い分、誰がどこで寝ているか分からない。もしも寝ている誰かを起こしてしまったら申し訳ない。
トイレに行くまでの途中、カズマ君の部屋の戸から光が漏れているのに気付いた。
「(まだ起きてる…?)」
隙間から見える光は、明々とした光ではなくほの暗い程度の僅かな光。正体はパソコンモニターの明かりなのだとすぐ気付いた。
29:しょたほも注意 2
09/08/13 00:19:16 AfsI1WYl
「部屋の明かりつけないと目ぇ悪くなるよ…」カズマ君の、OZの世界でのもう一人の自分。キングカズマ。世界的チャンプである彼の、真剣な表情でキーボードを叩く姿が勝手に頭の中に浮かんできた。
用を足し、もと来た廊下を戻っていく。
ふと足を止め、カズマ君の納戸に近寄っていく。
「別に、お兄さんぶりたいワケじゃないけど…」
子供はこんな時間まで夜更かししちゃ駄目だよ。
パソコンの画面を見る時は部屋を明るくしましょう。
軽く注意するつもりで、引き戸に手をかける。「………あれ」
いつもの、キーボードを忙しく叩く音が聞こえない。
「つけっぱなしで寝てんのかな…」
なら起こさないようにと、そろそろと戸を引いた。
最初に目に飛び込んで来たのは、やはりカズマ君の後ろ姿だった。猫背を更に丸め、パソコンを食い入る様に見つめている。
ただ少し様子がおかしかった。肩に異様に力が入っているように見えた。右手はマウスに添えたまま、動かない。左手は足の間に吸い込まれていて、腕が小刻みに小さく動いてる気がする…。
パソコンから発するカリカリという音と共にかすかに、少年の上擦った、荒い息遣いが聞こえる。汗ばんだ細いうなじに、黒い髪が張り付いているのが見える。
30:しょたほも注意 3
09/08/13 00:21:12 AfsI1WYl
「…………っは、はぁっ…」
タンクトップの裾は胸下まで引き上げられており、腰の、少し反った背骨の形がみえた。それは小さなお尻の窪みへと続き、足首までずりさげられたハーフパンツを小刻みに揺らしながら、カズマ君は───…
「…っエェッ!?」
「ッ!?」
思わず驚きの声を上げた僕に気付き、最中だったカズマ君がヘッドホンを外しながら大げさなくらいに振り返った。
お互いにお互いの姿を凝視する。
…………………間。
「っうぁぁぁぁッッッ!!!」
「すっ!すすすいませんでしたー!!」
ピシャッ!!と勢いよく戸を締め、急いで僕と彼の間に壁を作る。
なんてこった。なんてこった。なんてこったなんてこった。
見てはいけないモノを見てしまった。やってはいけないコトをしてしまった。
数学以外にはあまりにも鈍感な頭にガツンと鈍い痛みが走った。
先程まで快感に酔いしれてたであろう彼に、一気に絶望の色を落としたのは自分だ。
ああなんで俺いっつもこんなんなんだろう、出会って数日の人間のプライベートな空間に首突っ込むなって、っていうか察しろよ自分、と次々に戸を開けてしまった後悔が押し寄せてくる。
どう言い訳しようかと思考を巡らせている僕に、壁の向こうから声が聞こえた。
31:しょたほも注意4
09/08/13 00:24:03 AfsI1WYl
「…………何か用?」
焦りを隠そうとしているのか、彼はいつもの変声前の高い子供の声よりも、若干低い声色だった。
「よ、よよよっ用ってワケじゃないけどっ」「なら何…?」
「あ、明かりがついてたから!パソコンつけたまま寝てたんならそりゃ良くないなーって!」
「…余計なお世話だよね」
「ごめんっ!わざとじゃないんだっっ!ほんと偶然なんだよ!!」
「…………………」
嘘と沈黙。静止した闇の中で。
怖い。怖すぎるよ無言は。こんな時に栄おばあちゃんのあの沈黙を思い出していた。だってなんか緊張するんだよあれ。いや、今回はそれより断然マズイ状況で……
たら。
一気に興奮してしまったせいか、いつもの鼻血がたらりと慕った。一気に顎まで垂れてゆく。
ここでもしも第三者が居たとしたら、鼻血をだらだらと流す僕を見てどう思うだろう。
年下の男の子のオナニーを覗きみて興奮する男子高校生。そこから弾き出される答えは。
…………あのラヴマシーンの事件よりも世間体や人間的に痛ましい誤解が出来てしまう!!
「……ねえ、まだ外にいる?」
「……へっ」
「いるなら、話がある。……入ってきていいよ」
………………………え。
意外な答えが返ってきた。
32:名無しさん@ピンキー
09/08/13 00:24:35 hBIrB2IK
時間差があるのをみて、書き貯めてないだろ。
33:しょたほも注意 5
09/08/13 00:28:20 AfsI1WYl
部屋の中。先刻まで小さな体を快楽に浸していた彼のいる部屋。
脳裏に焼き付いたカズマ君の、ほの暗い部屋での乱れた姿と呼吸が思い出される。記憶の中で、ハーフパンツの引っ掛かった褐色の生足が、やけに生々しく描かれた。
「……………あっ」
思わず、前屈みになってしまう僕。え、いや、ホントこれじゃ言い訳出来ない状況になってしまうよ?ちょっと待ってよ。落ち着こうよ僕。
「………なにモタモタしてんの?早く入りなよ」
扉の向こうから声が掛かる。少なからずまだ興奮の色が見えるボーイソプラノが僕の耳に入った。
逃げられない。よりによって体が反応してるこの時に。てか何考えてんだ僕の身体!!何考えてんだカズマ君!
「…………ぉ、お邪魔しま~す…」
覚悟を決め中に入り、最後にたん、と引き戸を閉める。背中は戸に張り付けたまま若干引き腰に、カズマ君を見やる。
カズマ君はズボンを履き直しており(当たり前か)折り曲げた片足の膝に顎を乗せてこちらを向いて座っていた。
見つめる、とゆうよりはジロリと睨み付ける様な視線をこっちによこしていた。
「座って」
視線だけを動かして僕を座るよう促す。
そろそろと動いて、適当な場所に正座する。「鼻血出てるよ」
「あ、ありがとう…」
ティッシュを投げて寄越してくれた。
「………………」
「………………」
パソコンの光だけが納戸の中を照している。薄暗く、狭い室内に、二人だけ。
34:しょたほも注意 6
09/08/13 00:33:09 AfsI1WYl
「………は、話って?」沈黙に耐えきれず、僕から話題を切り出す。
「……さっきの事、誰にも言わないで」
「も、勿論!!」
「忘れろ…なんて無理な話だと思うから」
「だ、だよね」
「……………」
「き、気にする事ないよ!誰でもする事だよ、恥ずかしがる必要もない!」
「…………誰でも」
「そうだよ、誰でもだよ!!」
「…お兄さんも?」
「へ?」
「…言い訳みたいで好きじゃないけど、一応話しとく」
そう言ってカズマ君はくるりと向きを変え、パソコンをカチカチといじりはじめた。
「…………」
何をどうすればどう転んでいくのか。全く予想が付かない。カズマ君の頭の中が全く読めない。
「これ、さっきまで見てたやつ」
「へっ」
パソコンを開いたまま胸の前に持って振り返る。液晶に映し出されていたのは。
「……………………………………金髪」
白人の男性女性が絡んでいる無修正の写真のデータが、いくつも添付されていたメール。内容的に、中学生には見せちゃいけないモノだと思う。刺したティッシュの鼻栓に一層血が染みた。
文章はたった一行だけ、“ぷれぜんとふぉーゆー”と書かれていた。
「OZ経由で届いて来たんだ。差出人は、…………陣内侘助」
「わ、侘助おじさん?」
「故意か事故か分かんないけど……とりあえず、アイツからこのメールが届いたんだ。」「え…」
35:しょたほも注意 7
09/08/13 00:34:20 AfsI1WYl
だからどう、と言いかけた時、気付いた。
このエロ画像は自分が集めたものじゃない。自分は、こんなもの集めてない。
偶然、拾っただけ。勘違いするな。
少年の、精一杯の自己防衛だった。
もう現場を見られてしまっているから、もう意味ないかもしれないけど、という諦めの意思も含めて。
「…………恥ずかしい?」
「………っえ、」
「恥ずかしいよね、あんなの他人に見られるなんてさ」
「………………」
顔を赤くして俯いてしまった。でも、なんとなく気持ちは分かる。
「ホント。誰にも言わないよ。忘れるのは無理だってカズマ君は言ったけど…カズマ君が嫌なら、忘れる努力をするよ」
「………ホントに?」
「約束だよ」
…おお。なんか、普通の兄弟の持つ様な雰囲気が部屋に流れている。さっきまで沈黙が痛かった場所とは思えない。これならカズマ君と肩を組んで歌を唄える程のさわやかさで、この部屋を後に出来る。よくやりました僕!!
「………でもお兄さん、一ついい?」
「なんだい?何でもお兄さんに聞いていいよ」
「…………さっきから、なんでチンコたててんの?」
アラララララララーイ!!
後半に続く
36:名無しさん@ピンキー
09/08/13 00:38:51 AfsI1WYl
とりあえず今日はここまで。エロなしですまみません。面白くなかったらすみません。あとケンジ若干キャラ崩壊してるからあえて読んでいる自分と置き換えてもいいかもしれない。萌えなかったら申し訳ない。
37:名無しさん@ピンキー
09/08/13 00:40:48 RO+rHLm5
面白かった。続き待ってる
38:名無しさん@ピンキー
09/08/13 00:42:44 mCxcobtp
乙!
最後笑った
続き楽しみにしてるよー
39:名無しさん@ピンキー
09/08/13 00:42:51 U6DUBOaB
わっふるわっふる!カズマは可愛いな
40:名無しさん@ピンキー
09/08/13 00:43:05 NTgFr5iz
続き期待
41:名無しさん@ピンキー
09/08/13 00:44:35 67mw04b7
すごく面白かったです!
続きがすごく気になりました。
なんか、この後に続くのが大変恐縮なのですが、自分もSS投下させてもらってよろしいでしょうか?
始めに言っておくと非エロで申し訳ないのですが……
42:名無しさん@ピンキー
09/08/13 00:47:25 7uE/0PFK
GJ!
俺こういうの大好きだ。携帯からだと何かと大変だろうがガンバレ。
続き松照。
43:名無しさん@ピンキー
09/08/13 00:47:28 U6DUBOaB
ホモだったら801、普通のだったらここでおk
44:名無しさん@ピンキー
09/08/13 00:51:42 67mw04b7
非エロで健二×夏希で書かせて頂いたのですがもしよろしければ、投下したいと思います
携帯なので、若干間があくかもしれませんが、ご容赦下さい。
45:恐らく健二×夏希 非エロ
09/08/13 00:59:37 67mw04b7
ハッキングAI「ラブマシーン」の暴走も止まり、OZの平和が訪れたその日。
陣内栄の葬式は事情を知らない来訪者には、場所を間違えたのではないかと思う程の賑やかな弔いで行われた。
夜になり、後片付けが済むと、世界と家族を救った少年、小磯健二は、はぁっと嘆息をはいた。
「今日は、知らない人だらけで、皆して僕のこと聞いてくるから、疲れたなー……」
ソファでうなだれるようにして、座っている背中には疲労の二文字がありありと描かれている
でも、と健二は昼間の出来事を思い出す。
「夏希先輩とキスしちゃった……!」
えへへー、と顔をだらしなく緩ませるその顔は、あの数字に向き合った時の鋭さのひとかけらも残っていなかった。
それと補足すると、キスと言っても「頬」に「相手」からされたという、へたれっぷりを見せている。
更に言うとその後、当の本人は鼻血を噴水の様に吹き出し気絶してしまう始末だ。
誰もが情けないと口から出してしまうシチュエーションでも(実際に自分の半分ぐらいの年齢の子ども達に言わていれた)
付き合ったことのなかった健二には、天にも上る気持ちだった。
「でも、次こそはちゃんと口と口で……!」
拳を握り、小さく願望をもらす草食系男子一名。
ただその後から、男性陣と女性陣で仕事の分担が違ったため、気絶から覚醒した健二は、夏希の姿を見ていないのだ。
なので、いまいちあの喜びを実感することができない。
もしかしたらあれは全部夢で、「大好き」と言った自分に対して「嬉しい」と返してくれた夏希先輩は存在しないのではなかろうか。
時間が経つにつれそんなことも思い始め、座りながらうんうん唸っていると、後ろからちょんちょんと、控えめに肩を叩かれた。
「健二くん、そんなとこで何してるの?」
振り返ると、いまさっきまで思考の大半を占めていた人物、篠原夏希本人が上から健二を覗きこんでいた。
「うわわっ!」
予期せぬ不意打ちに健二は情けない声を出し、派手に体を仰け反らせてしまいソファに不格好な姿で寝転んでしまった。
「だ、大丈夫健二くん!?」
心配してしまう夏希を見て、健二はすぐに立ち上がって必死に目の前で両手を振った。
46:恐らく健二×夏希 非エロ 2
09/08/13 01:01:40 67mw04b7
「ちちちちがうんです!夏希先輩が悪いわけじゃないんです!ただ僕がぼーっとしてたのが悪くて、なんというかその……とにかくすいませんで
した!」
ソファを挟んで、呆然とする夏希と気をつけの姿勢から腰を曲げて謝罪する健二。
そのまま、時が止まったかのように沈黙が流れた。
そうやってどうしたらいいか分からず腰を曲げ続けていた健二の耳に入ったのは夏希の笑い声だった。
「あっははは!もー、なんで健二くんが謝ってるのよ!あー、ダメダメ!ツボにはまっちゃった!」
お腹を押さえて笑い続ける夏希に、顔をあげた健二はあはははー、と愛想笑いをするしかなかった。
しばらく経って、ようやく笑いが収まると、まだ苦しそうにしながら、夏希が喋り始めた。
「いやー、私の方が一段落着いて、そういえば健二くん見かけないなーと思ったら、丁度見つけたから声を掛けてみたんだよね」
「き、奇遇ですね!僕も夏希先輩と昼間に会ってから、顔見てないなーと思っていたんですよ!」
「それでうんうん、唸ってたの?」
どゆこと?と尋ねる夏希に健二は本当のことを言えるはずもなく、口だけ笑ったまま目を逸らすしかなかった。
「そ、そういえば、僕を探してたって何かあったんですか?僕でよければ手伝いますよ!」
「うーん……何かあるってわけじゃないけどー」
そういいながら、指先をあごにつけて、思案するポーズをとる。
そのひとつひとつの仕草がわざとらしいものであっても、健二は目を奪われてしまう。
「ほら、近くにいる彼氏さんを探すのに理由なんてないんじゃないかなー……なんて」
最後の方を若干恥じらいながら言う夏希に、健二は顔が一気に赤くなるのを感じた。
(可愛すぎるーーー!!)
同時についさっきまでの心配が杞憂なことを知り、心の中で自分を叱りつけた。
(馬鹿!俺の馬鹿!あれが夢なわけないじゃないか!)
そんな自分を取り繕うかのように健二は、早口で弁解する。
「そそそうですよね!そんなの全然全然変じゃないですよ!」
そんな健二の慌てっぷりを見て、夏希の方も恥ずかしさが込み上げてしまい、「だよね……」と言ったきり喋ることができず
健二もまたそんな夏希を見て、頭が真っ白になってしまい、またお互いに黙りこくってしまった。
「……先輩が僕のことを探してくれて嬉しかった……です」
47:恐らく健二×夏希 非エロ 3
09/08/13 01:09:09 67mw04b7
これ以上の無言はまずいと思い、頭をフル回転させて出てきた健二の言葉は、少々場違い気味の言葉ではあったが、本心であった。
言った後で、足をもじもじしながら、下を向いて相手の反応を待つ。
(そんなこと言われてどう返せばいいのよ……あー、もうなんだか私っぽくないなー!いつもならもっと、良い返し思いつくのに)
夏希も夏希で、予想外ながらも自分が作ったこの状況に戸惑ってしまう。
それなら、と夏希が自分を取り戻すために言った言葉は、本来の最初に言おうと思ってた目的だった。
「それじゃあ、嬉しいついでにさ。私のわがまま聞いてくれる?」
健二はすぐに顔を上げるとぽかんとした顔で、こっくりとうなずく。
「今日一緒にさー……寝ませんか?」
風呂も入り、寝巻き姿になった二人は、今、健二の部屋にいる。
縁側から見える空は、雲ひとつない快晴で月の光で藍色に染まっている。
時折吹く心地よい風が、今日一日の疲れを労わってくれているようだった。
風鈴の音や、鈴虫の鳴き声もあまり馴染みのない健二は、自然と目をつぶって聞き入っていた。
その隣で夏希も同じように目を閉じている。
お互いの感覚を共有し合うかのように、二人は並ぶ。
今度の沈黙に、どこの気まずさもない。
どちらも自然体でいることに喜びを感じているようだった。
本当は同じ部屋の蚊帳の中にいる夏希を必要以上に意識しないために始めたことだったが、結果的にいい雰囲気になれたので
健二は心の中で小さくガッツポーズをとる。
48:恐らく健二×夏希 非エロ 4
09/08/13 01:11:16 67mw04b7
「ねえ、何か健二くんの特技やってみせてよ」
目を瞑りながら夏希は言う。
僕の特技……と考える自分には数学しかないことを自負しているし、夏希もまたそういう意味でいったのだろうと健二は考えた。
「……それじゃあ、一桁の数字を思い浮かべてください」
んー、と考えてることを伝えるためのような声を出す。
「はい、思い浮かべたよ」
「その数に5を掛けてください。それに3を足してください。」
5を掛けて……と、自分の口で反復しながら、夏希は計算を進めた。
「はい、できました」
「そしたら、その数字に2を掛けて最初と別の数の一桁の数字を足して、それから6を引いてみてください」
むむむ、と眉間にしわを寄せて考える夏希の顔を、ちらりと横目で見た健二は、その必死さに苦笑してしまう。
「できたよ健二君」
「その数字を言ってみてください。」
「28」
「それなら、最初に思い浮かべた数字が2で後で覚えた数字が8になっているはずです」
「あ!ほんとだ!なんで!?」
いきなり目を開くと、びっくりした様子で、健二に詰め寄る。
その近さに頭の血が逆流するんじゃないかと思うほど、顔が熱くなっているのがわかる。
「先輩近いです!近すぎます!」
「あ、ごめんごめん。ついつい……。で、なんでこうなんの?」
「ちゃんと式をかくと、簡単なお遊びだってわかるんですよ。」
こんな感じに、というとカバンから筆記用具を取り出し、クセのある数字で式を書いていく。
[2(X×5+3)+Y-6=10X+Y]
「ほら、計算すると必ずこうなるんです。なので、さっき夏希先輩が思い浮かべた数字もわかるというわけで……」
難しげな顔で聞いていた夏希を見て、この人数学に弱いんだろうかと考えてしまう。
(先輩に『数学教えましょうか』って今度誘ってみようかな……パソコンを教えるついでとか言っちゃって)
「あーわかった!なるほどねー。やっぱ健二君はすごいわー」
そう言うと、たはー、と息を吐いて大の字に仰向けになる夏樹。
その無防備な姿を見た健二は、無意識に喉を鳴らす。
(ダメだ!とってもいい雰囲気なのに、僕は何を考えているんだ!)
そう思い、胸や首に釘付けになっている視線を、無理やり外に戻した。
49:恐らく健二×夏希 非エロ 5
09/08/13 01:19:49 67mw04b7
「こ、これは、よくある数字遊びなんで、僕が考えたってわけでもないんですよ」
「そうなの?でも、健二くんが言うと、なんかマジシャンみたいなんだよねー」
そう言って、よっこいせ、という言葉で夏希は体勢を座った状態にもどし、再び健二の隣に着いた。
「マジシャン……ですか、確かにタネも仕掛けもありますし、そういった意味では」
「ちがーう。そういうことじゃなくてー」
えっ、と顔を引きつらせ横を見ると、夏希は「これだから男の子は」と言った言葉がありありとわかるような顔している。
「す、すいません!僕、そういう味な真似……っていうのかな?そういうの全然わからくて!」
土下座をしながら謝る健二を見て、夏希ははぁとため息をついて
「まぁ、そういうところも健二くんらしいよね」
と言って、呆れ顔で笑った。
「というか健二くんて謝りすぎじゃない?もっと、違う返しがあるでしょうに」
「あ、すいま……」
また謝ってしまいそうになったことに気付き慌てて口を押さえる。
その動きを見て、ふふふとまた夏希は笑っている。
(なんだか笑われてばかりだなぁ、俺って)
そう考えながらも嫌とは思えないのは惚れた弱みというやつだろうか。
それなら、この三日の間に何度も痛感させられたことだ。
(なんせ彼氏の振りだもんなぁ)
初日にそう言われた時は、この旅行の後に立ち直れるか本気で心配したものだ。
それが今では本当の彼氏になっている。これも全て
「おばあさんのおかげですね」
「え?」
つい口に出してしまった言葉に、健二は言葉を付け足す。
「多分、おばあさんと会ってなければ、こうしてここにいることも、ラブマシーンと戦うことも無かったんだと思います」
そして
「な、夏希先輩とこうしていることもっ……!」
最後のセリフに耳が赤くなっているのが自分でもわかってしまう。
ちらりと、横を見ると同じように頬を赤らめた夏希の姿があった。
しかし、数瞬の後、真顔に戻ると、夏樹は独白めいた口調でしゃべりだした。
50:恐らく健二×夏希 非エロ 6
09/08/13 01:21:44 67mw04b7
「うん……本当、そうだよね。おばあちゃんがいなきゃ、あたし、どんな人になってたんだろうって思っちゃう。
それぐらいあたしにとって大切な人。
……ううん、多分私の家族や、知り合いの人みーんなにとっても大切な人なんだと思う。
だから、あたしおばあちゃんが死んじゃった時本当にどうしたらいいかわからなかった。侘助叔父さんもいなくなるし、家族がバラバラに
なっちゃって……
もう世界なんか滅んじゃえー!って」
「それはまた、極端な考えでしたね……」
そう言いながらも健二はその気持ちがわかる気がする。
会って二日しか触れ合ってない自分ががそう思うのだから、とずっと一緒にいた夏希の言葉に健二は説得力を感じた。
「でも健二君がが頑張ってる姿見てたら、あたしも、このままじゃいけないんだーって思えてね……かっこよかったよ健二くん」
そんな突然の誉め言葉に健二は頭を掻くことで照れ隠しをすることしか出来なかった。
「そんな健二くんの姿を見てたらさ、おばあちゃんが死んじゃったことも大丈夫だと思ったんだ。
おばあちゃんはずっと見ていてくれるって、皆もそれをわかってるって」
そんな夏希の独白を健二は、横顔を見ながら聞いていた。
その顔は、言葉とは裏腹に寂しげであり、学校で見るいつも勝ち気で活発な面影はなく、 そこにいたのは幼い少女のような顔だった。
「あたしはもう大丈夫。明日からきちんと生きていける」
でもさ、と夏希の手に力が入り丸まっていき、擦れた畳の音がやけに響く。
下唇を噛む姿は、触れると壊れてしまうのではないかと思うほど儚げで
俯いて発した言葉を健二は一生忘れないだろう。
「ごめん、今日で最後にするから 泣かせて」
そういうと夏希は、健二の胸に飛び込むように抱きついた。
健二は急な相手の行動に、反応する間さえなく、気付いたら腕の中には夏希の姿があった。
51:恐らく健二×夏希 非エロ 7
09/08/13 01:23:07 67mw04b7
「な、なな、なななな……!」
口をぱくぱくと開けて、上手く言葉が発せられない。
思考の余地がない。
すがりつくようにして、泣いている夏樹先輩をどうすることも出来ず、頭の中はこの現実を受け止めるだけで精一杯だ。
その間も夏希先輩は子供のように、大泣きをしている。
まるで、嫌な夢を見た子供が必死に嫌なイメージを追い払うかのように。
そうして泣き声がこだまする時間が大分続き、ようやく健二に周りを見る余裕が出来てくると、
今度はこの状況のヤバさに気付き始めた。 (そういえば夏希先輩がこんなに近い…、というか夏希先輩の匂いが!!た、体温も。む、胸も微妙に当たってるー!?
ヤバ……意識したら勃ってきちゃった……)
これはまずいと、目をぎゅっと瞑り両手で肩を掴むと、ぐいっと腕を伸ばして、夏希を引き剥がす。
目を開くと、そこには涙で目が潤んでいる夏木の顔があった。
泣き続けて体温が上がったのか、ほのかに顔を赤く、汗ばんだ顔に髪の毛が数本くっついている。
(………………!!)
それを見た健二は頭の中で何かがふっ切れたような音がする。
健二はじっと夏木を見つめ、自分の意思を目だけで伝えようとする。
その血走った目から、発せられるメッセージは、今日昼間に為しえなかった行為に対する再戦。
それを読み取ったのか恐らく読み取ってないのだろうが、雰囲気から夏木はゆっくりと、目を瞑り、口を軽く閉じると待ちの状態にする。
それを見た健二が自身も目を閉じ、ゆっくりと口を突き出すようにして顔だけが接近していく。
顔が近いのがわかる、鼻息が荒くないだろうか。そんなことを気にしながらも静止することはなく、ましてや後退などあるはずがない。
あと5センチ、3センチ、1センチ……
月明かりをバックに二つの影が重なり合わさろうとした……その時である。
「夏希ぃぃぃぃぃぃ!!!!!何かあったのかーーーー!!」
52:恐らく健二×夏希 非エロ 8 完
09/08/13 01:27:20 67mw04b7
バイクのような騒音を出しながらやってくるやいなや襖を開けた人物は最早お約束とも言うべき人物。
人間バイク陣内翔太その人だった。
「…………」
健二と夏木は体勢はそのまま顔だけ翔太に向けている。
その見つめられている本人も、予想していた事態とかけ離れた状況に顔が叫んだ状態で止まっている。
が、その直後
「お前は、夏希にナニしとんじゃぁぁぁぁ!!!!」
復活した翔太が家全体に轟く程の大声で吼えると、蚊帳に入って健二に掴み掛かった。
我を忘れ馬乗りになって健二につかみかかる翔太とそれを静止しようとする夏希の声に親戚一同が集まってくる。
「あらあら、夏希ちゃんどうしたの?」
「こいつが俺の夏希をぉぉぉ!!」
別にお前のじゃねえだろ!と数人に言われた後、レスキュー三兄弟に取り押さえられあえなく撃沈する馬鹿一名。
「新婚さんの邪魔をするんじゃないよ全く!」
「ちがっ……!新婚さんじゃないからー!」
「そうよ、新婚さんはそこにいるし」
じゃあダブル新婚さんだ、あっそうか。めでたいねーなどと息のあった掛け合いをする女性達にに『お、俺まで巻き込むなよ!』と翔太の腕
を極めた形で 顔を赤らめながら講義する邦彦。
もー!、と言って赤くなる夏希に再三茶々を入れるとずるずるとノックダウンした翔太を引きづって、一同は散らばっていった。
一連のやりとりからようやく立ち直った夏希は、気が抜けて畳に女の子座りで座り込んだ。
皆が去ってからも、夏樹はあーもう、と後悔の混じった息を吐く。
しかし、この変わらない流れが、これからも変わらない絆を確認させてくれることであると夏希はそう感じた。
(もう大丈夫だよ。おばあちゃん。あたしのことを守ってくれる人、見つけたから)
そう月に向かってつぶやくと、夏希はまだ倒れている健二に声をかけた。
「ふぅ……ごめんね、健二くん。翔太兄はこれだから……って健二くん?健二くん!?ちょっと万作おじさーん!!来てーー!!」
どたどたと、夏希が急いで万作の部屋まで走っていく。
その現場には、泡を吹き白目になって倒れている健二の姿があった。
その目からはどうしてこんなことに、という悲痛な叫びが表れた涙が流れていたとか。
おしまい
53:名無しさん@ピンキー
09/08/13 01:30:13 SEy3qCRH
乙です
面白かったです
54:名無しさん@ピンキー
09/08/13 01:30:53 67mw04b7
以上で終了です!
変な場所での改行や、読みにくい場所が出てきてしまったことをまず先に謝らせて頂きます。
すみません。
一応、葬式の夜で書かせて頂いたのですが、健二の性格でエロに持っていくのは、なかなか大変で今回はお預けということで。
読んでくださった方々ありがとうございました
55:名無しさん@ピンキー
09/08/13 01:31:23 RO+rHLm5
GJ!
途中の数字マジックは本当に感心した
56:名無しさん@ピンキー
09/08/13 01:46:40 GMx8lKmT
なつきキタコレ!
是非エロも・・・・・・
57:名無しさん@ピンキー
09/08/13 01:49:32 p2aO/dCt
2つともよかった!
とりあえず1つめの続きwktk
58:名無しさん@ピンキー
09/08/13 01:51:23 mCxcobtp
GJ!
映画観たばっかりだから、健二の声も夏希の声も脳内で鮮明に再生されて、読んでて楽しかったよ
是非また書いてくれー
59:名無しさん@ピンキー
09/08/13 01:53:59 67mw04b7
感想をくださった方ありがとうございます
最後に言わせて頂くと個人的に好きな場所は、新婚をからかわれて照れている『邦彦』さんです。
それでは、また機会がありましたら、投下させて頂きたいと思います
60:名無しさん@ピンキー
09/08/13 02:27:56 GMx8lKmT
おおまた
61:名無しさん@ピンキー
09/08/13 02:47:08 Y2il7VEX
ええい、>>36、続きはまだか!
……本当に続きお願いします
あっちの板も毎日確認してるので
62:名無しさん@ピンキー
09/08/13 02:57:19 Y2il7VEX
>>36
すまん、投稿日見てなかったからてっきり一昨日あたりの投稿かと思った
>>61は気にしないでください
63:名無しさん@ピンキー
09/08/13 03:38:53 hBIrB2IK
このスレは個人的に大好きだけど、モノがモノだけに短命で終わる気がする………
64:名無しさん@ピンキー
09/08/13 08:02:37 AdSn9za0
>>61
短命でも今を輝ければいいじゃないか。
できるならば長い繁栄を願うがな。陣内家のように(笑)
65:名無しさん@ピンキー
09/08/13 08:04:31 AdSn9za0
すまん、sage忘れた。
ちょっとラブマに喰われてくる。
66:名無しさん@ピンキー
09/08/13 18:02:16 /O9cHvR7
健二、夏希
をキボンヌ
67:名無しさん@ピンキー
09/08/13 18:18:16 GrZTIHNn
示し合わせたように夏希と健二以外出かけた陣内家。
用意された食事を見ると、なんとも精と鉄分がたくさん取れそうな食事。
『婿殿は鼻血体質みたいだから貧血にならないように気を付けておきなさい』BY万作おじさん。
そんなこんなで、縁側の部屋で虫の音を聞きながら、二人は一緒の夜を過ごす―。
―隣の部屋。
『夏希先輩……大好きです……!』
『私も、私も大好き……ッ!』
佳主馬「……うるさくてバトルに集中できないな」
68:名無しさん@ピンキー
09/08/13 20:59:27 hBIrB2IK
>>36
失礼、携帯だったのね。気づかなくて申し訳ない。
精進するところはあるけど楽しみにしてる。GJ!
69:名無しさん@ピンキー
09/08/13 22:42:40 guaMS+rA
>>52
GJすぎる!!
台詞が脳内で再生されたw
70:名無しさん@ピンキー
09/08/13 23:02:45 /O9cHvR7
健二と夏希を羨ましがる佐久間君が、物理部に来た後輩の子と恋に落ちるって話ダメ?
濡れ場は健二と夏希。佐久間君と後輩。
後輩の子はオリキャラ
ダメかな?
71:名無しさん@ピンキー
09/08/13 23:11:58 Pr4H76m/
とりあえず書いてくれ
話はそれからだ
72:名無しさん@ピンキー
09/08/13 23:12:36 /O9cHvR7
ラジャー
もしかしたら明日になるかも
73:名無しさん@ピンキー
09/08/14 01:14:53 VKXmUToE
すばらしすぎるぞ
74:名無しさん@ピンキー
09/08/14 01:43:30 2RulQLrU
航海から1週間と少しでこんなに良策が読めるとは…!
感動した
75:名無しさん@ピンキー
09/08/14 03:25:20 SCWHgxja
さてさて、続きはまだかね。
76:36
09/08/14 07:41:39 VVWjYxiu
すいません続き出来ました。思ったより長くなりそうだ…今回は中盤、といった感じです。そんで思ったより皆さんに好評で良かったー。カズマきゅんの魅力はスゲーや。でもご期待に添えれなかったらごめーん。↓
77:しょたほも続き 1
09/08/14 07:48:21 VVWjYxiu
カズマ君の訝しげな視線が直に肌に感じれてじりじりと痛い。
一般的に考えればこんなシチュエーションで勃起する、なんて事はあり得ないワケでして。
本来なら、この出来事は彼の記憶に残る恥ずかしい青春の苦い思い出その1ページに記されるはずでして。
その立会人である僕は彼の痴情を見た上でそれを笑って済ませれる、彼に尊敬されるべき「大人な男」になれたはずでして。
「…ねぇ、なんで勃ってんの…」
オナニーしていた中学生の少年に欲情している高校生の僕。
…………完全に立場が逆転したよ!!
ひきつった笑みを張り付けたまま股関を押さえる僕はカズマ君の瞳にはどう映っているんだろう…。
むしろ見様によっては少年をオカズに股関に手を伸ばして喜んでいる変態に見えない事もないんじゃないか。
いやあり得ないあり得ない僕は草食系男子の代表にも選ばれるくらいなんだよ声を高らかにして言える僕はやってません!
不意にカズマ君と目が合った。眉を寄せ、戸惑いの色を隠せないカズマ君の瞳は微かに揺れている気がする。
「間違ってたら失礼だけど。………もしかしてお兄さんてそういう趣味のヒト?」
困惑した表情のまま口に出された質問に対して肯定も否定も出来ない情けない僕。眉を見事な八の字の形にし、うるうると涙目になっている僕は、自分でもさぞ無様なんだろうとしか思えない。
「答えて」
カズマ君がこちらを睨んだまま強い口調で言う。…もう、ごまかせない。
78:しょたほも続き 2
09/08/14 07:51:59 VVWjYxiu
正直にほんと、数学以外に取り柄の無い頭だなぁと思う。
「…わからないんだ…お、男の子見てちんちん勃ったのはじめてだから…」
「…………」
カズマ君の少し目尻が吊りあがった形の目が大きく丸く見開いた。カズマ君自身、そんな馬鹿正直な答えが返ってくるとは思わなかったらしい。
「あ、違っ!!あのその…ぼ、僕も若いからさ!敏感なんだよね僕、いやらしい事に!」「……………」
「だからさ!なんていうの?体が勝手に反応しちゃう?わかるでしょほら、僕すぐ鼻血出ちゃうし、そういう事に対して正直なんだよ!」
「……………」
「で、でも男子にちんちん反応しちゃうのはヤバいですよね!!どんだけ節操ないんだって話ですよ僕ホント自分で自分が恥ずかしいってゆうかラブマシーンどころかこれじゃ露骨にエロマシーンだっていう」
「…………黙れ」
ぽつりと、聞こえるか聞こえないかくらいの大きさで、一人言の様にカズマ君が呟いた。その呟きが耳に届いた瞬間に僕の身体及び思考機能はストップした。ただ興奮のあまりにまた滴りだした鼻血と、自制の聞かない僕の陰茎だけは熱と固さを持ち続けていてどうしようもない。
カズマ君は、固まってしまった僕の視線から逃れる様に、ぷいと背中を向けてしまった。
79:しょたほも続き 3
09/08/14 07:56:04 VVWjYxiu
「…流石に自分が男の人にそんな対象にされるとは思ってなかった」
「………う」
「そりゃ、キングカズマ宛てのメッセージで変な書き込み見るときもあるけど…でも単なる嫌がらせだと思ってた」
「…………」
「……………僕見て何で興奮するの?男同士なのに変だよ」
「……ごめんなさい………」
「また、そうやって謝る…。男らしくない。そこんとこ減点対象だから」
「……すみません……」
謝りながらも、目は背を向けたカズマ君に集中してる。視線を感じない分、まじまじと眺める事が出来る。しかしほんと小柄な子だな…こんな子でもやっぱりちんちんしごくんだよなー…なんてぼんやり思っていた。
「……まぁ、お兄さんに変なもの見せちゃった僕も悪いんだとは思うし、さっきの事も黙っててくれるんだから、悪くは言えないけど…」
「………?」
「…まぁ、僕より断然恥ずかしい奴だよね、お兄さんって」
「………はい」
図星だよ。年下の君よりも大人げない、節操の無い僕だよ……カズマ君が首だけ動かしてちらりと僕を視界に入れる。
「…このままお兄さんを部屋に帰らせたら、どうなる?お兄さん、僕をオカズにする?」
「…………………」
答えられない。てか答えられるか。本人目の前にして、そんなこと…言えるワケないじゃないか。まぁ、多分そうなるんだろうけど…
「僕のオナニーを思い出してお兄さんもちんこシゴくワケだ。…ちょっと気持ち悪いね」
「……………」
80:しょたほも続き 4
09/08/14 08:00:34 VVWjYxiu
しばらく考えた末に、カズマ君は体制を変え、こちらに四つん這いになって音も立てずに近づいてくる。思わず後退る僕。でもこんな狭い部屋じゃ逃げる場所なんかない。身体中変な汗でびっしょりだ早く着替えたい。
忍び寄ってきたカズマ君が猫さながら、体を僕に密着させ肌を擦り寄せてきた。僕の心臓の鼓動はバクバクいってて聞こえそうだし、汗臭くないか気になって仕方ない…。
零距離から感じる互いの息遣いに、情けない事にはっきりと僕の股関が反応した。耳元で彼が囁く。
「………していいよ。ここで」
びくっ、と肩が震える。思わぬ彼の言動に、下半身が期待しているんだろうか、ますます興奮が治まらず鼻から血がだらだらと流れっぱなしになっている。
「どうせシゴくってわかってんなら、今ここでしても同じだよ。…だったら見ててあげるよ、その方が嬉しいんでしょ?」
「…あ…う……」
か、完璧に変態さん扱いじゃないか…いや確かに他人の目に移れば僕は完全に変態っぽいかも知れない。でもいま自分の中でなけなしの理性と共にこの誘惑と戦っているんだ、まだ負けてない!!
擦り寄せられた彼の胸元を覗けば、もう少しでタンクトップ越しにちらりと乳首が見えそうだ。ぽたぽたと鼻血が僕のパジャマに点を作り染み込んでいく。
それに…これまた部屋が薄暗いのがまた雰囲気を作っている。普段のカズマ君ならこんな積極的に他人と関わろうとはしなかったろう。
異常。男の子に股関が反応する僕も、そんな僕に対して逃げる事もせず挑発してくるカズマ君も、異常だった。
「フェ…………」
「…?」
「フェアじゃない…」
漸く絞り出すように声を出した。
「こんなのフェアじゃない…これじゃ、僕だけ恥ずかしい変態じゃないか、そんなのフェアじゃない…」
「……………」
若干、鼻声になっていたのに自分でも気が付いた。あまりにも情けない僕に涙が出てくる。
「…対等なのがいいんだ?そっか、そうだよな…僕もそう思うし…」
81:しょたほも続き 5
09/08/14 08:05:35 VVWjYxiu
カズマ君がうーんと、一人ごちる。彼は目線を床に移し、僕に鎖骨を見せつける。無意識なんだろうけど、そういう態度が僕にとっては性的な意味でよろしくないワケで…。
「じゃあさ、僕の体触っても…いいから」
ぶっ、と鼻血の勢いで挿してた鼻栓が押し出された。 急いで新しいティッシュを箱から抜き取り、応急処置をする。
「………鼻血すごいよ大丈夫?」
「大丈夫ですッッ!!」
カズマ君もティッシュを数枚取り、血で汚れた部分を拭き取ってくれる。
なんでこんなに接してくれるんだろ。確かに不器用ながら、他人に親切に出来る子だとは思う。でも進んで人と関わるのが好きなタイプじゃないはず。
……もしかしてただ、エッチな事がしたいんじゃないだろうか?
先程まで自慰に浸っていた彼は、まだその熱に浮かされているんじゃないだろうか。
そこに僕という他人の接触で、おかしな方向に火がついてしまった。
誰だって欲望にはなかなか逆らえないものだと思う。
抗えない。特に性的興味が沸きだしてくる、思春期に差し掛かったばかりのの男の子には。
僕もほんの数年前の事を思い出す。僕も当時そうだったかもしれない。………ただ、そういったものに対する嫌悪感も抱いてい
82:しょたほも続き 6
09/08/14 08:10:54 VVWjYxiu
……ただ、そういったものに対する嫌悪感も抱いていたはず。
異性に対しての興味と恐怖。彼と同い年のとき、僕はその二つがせめぎあっていた。
「…お兄さん?」
今の彼には性的興味の方が強いらしい。いや、同性であり、自分よりも年上である僕に、そういう警戒が和らいでいるんじゃないだろうか。
だからいやに積極的なんだ、きっと本番の心配は無い、と思っているから。挿入されるべき場所が自分にはない、て思っているから。
「お兄さん、聞いてる?ねぇ」
鼻にティッシュを摘めたまま固まっている僕の肩に、カズマ君の手が重なる。
「…………いいよ」
覚悟を決め、ぼそっと口にした。僅かにぴく、と彼が反応する。
「いいよ、じゃあここでする。……君の言う通りにするから…」
彼の顔が一瞬驚きの表情になったかと思うと、今度は薄く微笑んでみせた。
「…言い方が駄目。もっとちゃんと、僕におねだりしてみせてよ」
続く
83:名無しさん@ピンキー
09/08/14 08:13:20 VVWjYxiu
とりあえずここまでー。うわーんちょっとミスったところがあるけど気にせんといて下さい(・ω・`)長くてごめんね。やっと次エロパートだ。
84:名無しさん@ピンキー
09/08/14 08:17:41 dOaQeWQb
続く!?続く…だと…?
どんだけ蛇の生殺し状態なのか…!
GJ!続き待ってます!
85:名無しさん@ピンキー
09/08/14 08:20:11 QOVCFzY1
GJ
次回を期待せざるを得ない
86:名無しさん@ピンキー
09/08/14 08:22:33 yc/kkOJn
GJ!
まさかの形勢逆転とSっぽさにムラムラした
87:風と木の名無しさん:
09/08/14 08:38:20 3ftLoW1f
GJ
佳主馬きゅん熱に浮かされて積極的になってるけど
可愛く可愛くオネガイシマス
完成したら801板にも流してはどうか。
88:名無しさん@ピンキー
09/08/14 09:06:34 z3GDCt3u
GJ!
続きwktk
89:名無しさん@ピンキー
09/08/14 09:06:44 +W3anp1j
GJ
すごく良いです。
鼻血吹きながら、全裸で続き待ってます。
90:名無しさん@ピンキー
09/08/14 09:29:58 i+8ElJdL
GJすぎて困る
えぇい続きはまだか!
91:名無しさん@ピンキー
09/08/14 09:37:12 TqQij/Pm
GJ!
最後の佳主馬きゅんのセリフに萌えたぞ
92:名無しさん@ピンキー
09/08/14 09:52:27 i+8ElJdL
漫画描いてもいいですかこれ
93:名無しさん@ピンキー
09/08/14 10:20:46 7mjeMFbF
いいんじゃね
94:名無しさん@ピンキー
09/08/14 10:24:33 dOaQeWQb
他人がいい悪い言うのはよくないだろw
まずは本人の許可取ってから
95:名無しさん@ピンキー
09/08/14 11:51:59 NQLo5vh5
GJ
下半身が風邪を引かないうちに早くしてくれ
96:名無しさん@ピンキー
09/08/14 12:43:25 +1ewbIHP
GJ!
全裸で待ってるぞ!
97:名無しさん@ピンキー
09/08/14 13:45:24 VKXmUToE
じゃあ俺は半裸で待ってる
98:名無しさん@ピンキー
09/08/14 16:56:07 dOaQeWQb
靴下脱いでおこうかな
足好きなんでカズマ、ナツキを初め登場人物が裸足な人が多くてニンマリ
和風建築はいいよな
つーか床が木材で靴下履いてると滑って転ぶんだよね
99:70
09/08/14 19:05:22 x9OtmoGB
栄おばあちゃんのお葬式が終わった、次の日。
お母さんがたはご飯を作り、男連中は葬式の片付けをしていた。
子供達は了平と佳主馬が一緒に野球をしている。
健二は野球か片付けかどちらでも良いと、言われたが自分から片付けを手伝わせて、と言った。
送られて来た花を片付ける健二。
しかしその量の多さに体はすでにヘトヘトだった。
つい、縁側に座ってしまった。
「よう健二。大丈夫か?」
「あ、将太兄ぃ。まあ、なんとか・・・。」
「じゃあサボってんじゃねえよ。さ、動いた、動いた。」
勘弁してくれよ。
とか思いながらも、なんとか立ち上がる。
と、そこで携帯が鳴った。
表示される名前を見る。
佐久間だ。
ラッキー。
ありがとう、佐久間!
将太兄ぃに、電話だと教え、また縁側に座る健二。
昨日、夏希先輩にキスされてから、将太兄ぃはどこか、健二に優しくない。
怒ってんのが見え見えだ。
そして電話に出る健二。
100:名無しさん@ピンキー
09/08/14 19:09:02 g1YipihD
GJ!
まだ負けてない!!で噴いた
キングカズマにいやらしいメッセージ送る人になりたいよ
続き待ってる
101:70
09/08/14 19:27:00 x9OtmoGB
「何?佐久間。」
「よう。モテモテ数学オリンピック代表(なりそこね)。」
「うるさい。なんの用だよ。」
「愚痴りたくてさ。こっちは大変だよ。アバター盗られた奴が、どうやったら戻ってくんのかって、相談殺到。お前の婚約者さんが全部取り戻してくれたってのに・・・。」
「こ、婚約者って!」
「実際そんなもんだろ?で、どうなんだ?もうヤったのか?」
こいつ!いきなり何を!!
「んなこと出来るか!親戚さんがいっぱい居るのに!」
「そんなこと言ってたら、何時までたっても童貞のまんまだぞ。キスしたんだから、次まで行っちゃえよ。」
「キスって言ったって、頬っぺたにチュッってやられただけだし・・・。」
「じゃあ、次はちゃんとキスだな。」
「だから無理だって!!」
その時だった。
「何が?」
「夏希先輩!?」
102:名無しさん@ピンキー
09/08/14 19:28:55 SCWHgxja
書いてくれるのは有難いが、書くなら書くでメモ帳やらに一度書いて、推敲してからある程度まとめて投下して欲しい。
103:名無しさん@ピンキー
09/08/14 19:38:59 /WVRTbJG
ええい続きはまだか
104:名無しさん@ピンキー
09/08/14 19:43:50 x9OtmoGB
「お?夏希先輩、そこに居んのか?そりゃすまん。邪魔したわ。んじゃ。」
「ちょっ!待て!佐久間!!」
プツッ。ツーツー。
切りやがった。
後ろからやってきた夏希先輩。
健二の隣に座る。
ち、ちかい・・・。
「電話。佐久間君だったんだ?何話してたの?」
「いえ。何も・・・。」
近寄ってくる夏希に、逃げるように体の向きを変える健二。
「本当に?結構声大きかったよ。」
マジかよ。我ながら不覚・・・。
「まあ、何でも無いんなら別に良いけど・・・。それでさ、暇ならちょっと手伝ってくれない?」
「あ、別に良いですけど。」
「そっ?じゃあ、一緒に来て。」
がしかし将太兄ぃがめざとく聞きつけやってきた。
「俺も手伝うぜ!夏希!」
「あー。ゴメンね。将太兄ぃ。募集人員、一人なんだ!」
105:70
09/08/14 20:29:14 x9OtmoGB
遅くてすいません。
↓本編
夏希先輩に連れてこられた場所。
そこは母屋から離れた倉のような場所だった。
手伝って欲しいこととは倉の中の物を取って欲しかったらしい。
高くて取れないらしい。
背伸びをしてなんとか取れないらし取る。
取ったものを先輩に渡す。
すると先輩はちょっと目を伏せ、申し訳無さそうに呟いた。
「ゴメンね。こんな事、手伝わせちゃって・・・。」
いきなりどうしたんだ?
「何、言ってんですか!全然大丈夫ですよ!」
「そう?元はと言えばあたしが健二君をバイトに誘っちゃったばっかりに・・・。」
「本当にどうしたんですか?楽しいですよ、ここの生活は。親戚の方達も皆楽しくて良い人ばっかりだし・・・。」
「本当に?迷惑じゃない?」
「はい。全然迷惑じゃありません。さっきからそう言ってるじゃないですか~」
夏希先輩の顔はすでに泣きそうだ。
106:名無しさん@ピンキー
09/08/14 21:49:57 x9OtmoGB
「あの、先輩。本当にどうしたんですか?泣きそうですよ。」
夏希先輩が顔を上げて健二の目を見つめる。
その余りの可愛さに健二の下半身は見事に反応した。
「健二君・・・。私の事・・・・。好き?」
その時、健二の鼻から真っ赤な液体が噴水のように飛び出る。
慌てて鼻を抑える健二。
夏希先輩もビックリして、思わず駆け寄り鼻を抑える。
「何でそんな事聞くんですか?」
持っていたティッシュを鼻に積み込みながら聞く。
ピタッと夏希先輩の動きが止まる。
何かを考えているようだ。
しばらく黙っていた。
そしてゆっくりと喋り出した。
「私ね・・・。」
107:70
09/08/14 22:44:17 x9OtmoGB
話し始める夏希先輩を見つめる健二。
「私、いろんな人から告白されるの。同級生、先輩、後輩、本当に色んな人から・・・。でね、たまに付き合ってみるんだけど、皆、私の家族の話を聞くと別れちゃうの・・・。」
ゴクッと唾を飲み込む健二。
「特におばあちゃんの話になると皆怖がるように逃げてく。だからね、私、おばあちゃんをそういう人達に会わせてみたかったの。本当はとっても優しいおばあちゃんなんだって。」
言葉を探すように喋る夏希先輩。
そんな先輩を健二はただただ見つめることしかできなかった。
「そしたらおばあちゃんの調子が悪いっていうから、つい彼氏を連れてくって言っちゃって・・・。それで健二君をここに連れてきて・・・。健二君はとっても良くしてくれた。親戚の皆の事も認めてくれた。私の事も大好きって言ってくれた。」
昨日頬っぺたにキスされた事を、思い出しまた鼻血が出て来そうになった。
108:名無しさん@ピンキー
09/08/14 23:45:12 W+i/JDAf
健二×夏希ktkr
なんといってもこの王道カップリングは萌。男×男はあんまり好きじゃない
から嬉しすぎる
ええい続きはまだか
109:名無しさん@ピンキー
09/08/14 23:48:13 /WVRTbJG
書き手の文章を消費してるだけの身で注文をつけるのは心苦しいのだが
最後まで書いてから載せてくれ。これでは生殺しだ
110:70
09/08/15 00:27:26 FkVie8J7
「でもね、それが逆に健二君に迷惑かけてんじゃないかな?って・・・。気を使ってくれてるんじゃないかな?って・・・・。」
しんみりとした倉の中。
なんて声をかけていいかわからない。
こういう時、己の恋愛経験無し=年齢を呪う。
「あの、先輩・・・。」
「だから!迷惑だったら言って!帰りたかったら帰っても良いんだよ?」
「先輩・・・・。」
「私なんか好きじゃないよね?昨日、大好きって言ってくれたのは、皆に無理矢理言わされたからだよね?もう!私ったら!」
「先輩!!!」
無理矢理肩を掴んで、こっちを振り向かせる。
「なんか勘違いしてるみたいですんで言います。僕があのバイトを受けたのは先輩だったからです!学校一のマドンナって言われてる先輩と旅行してみたかったからです!」
もはや嫌われても良い。
「最初はいきなり恋人役なんて面倒くさいと思いました。たくさんの人と話すのは慣れてなかったし、それに嫌でした。」
「でも親戚の皆さんと話してて、親戚の皆さんと食卓を囲んで、栄おばあさんとも花札をして、佳主馬君たちとOZを救って、こんなに人と接することが、家族とのふれあいが楽しいんだって。」
「それを分からしてくれたのは、先輩です。先輩が僕を変えてくれたんです。」
一気に喋ったので一呼吸置く。
ティッシュが取れて鼻血がたれているのが分かるが、そんなこと気にしない。
とにかく健二はこの想いを伝えたかった。
「僕は、先輩が、いえ、夏希さんが好きです。大好きです。」
今ならいける。
健二は夏希に顔を近づけ、そして、
キスをした。
111:70
09/08/15 00:36:20 FkVie8J7
というわけで>>70の者です。
なんとかエロまで行けそうです。
が、こんなに文才の無いダメな僕が、このスレ最初のエロパロを書いていいのかと・・・。
とりあえず、今日はここまでにしたいです。
iPod touchなんで指が疲れました(笑)
しかも今頃になって「」の簡単な打ち方に気づいたって言う(笑)
とりあえず、ダメ文ですいませんでした。
意見待ってます。
112:名無しさん@ピンキー
09/08/15 00:42:56 n/OKFeH6
GJ!!!!!
>>109
逆に考えるんだ。ワクテカな時間が何倍にも増えると思えばいいんだ。
113:70
09/08/15 00:58:46 FkVie8J7
>>112
ありがとうございます。
でも改めて読み返してみると展開速すぎorz
俺もうダメぽorz
マジ俺死んだほうが良いわ。
114:名無しさん@ピンキー
09/08/15 01:02:09 MEv9GA64
>>113
乙。続きを待ってる
とりあえずiPodじゃ入力もそうだけど、推敲が厳しいだろw
PCないのか
115:70
09/08/15 01:07:34 FkVie8J7
>>114
あるけど、今日一日仕事で・・・。
合間合間を縫って打ってた。
明日は(てかもう今日だけど笑)パソコン使えそう。
ただ、仕事、家に持ち帰るんで・・・。
116:名無しさん@ピンキー
09/08/15 03:38:52 53ReQLnI
これは……
117:112
09/08/15 04:03:57 n/OKFeH6
>>109
って、あーそういう意味か。ごめん流れが理解できてなかった。
118:名無しさん@ピンキー
09/08/15 04:20:57 E99h19VP
>111
健夏GJ!
>>109と同じく言いづらいんだが、書き溜めてから投稿したほうがいいと思う
投稿に時間がかかると、投稿したくても割り込んで作品投稿はさすがにしづらい
119:名無しさん@ピンキー
09/08/15 07:48:29 3hveOLaj
>>27-36
>>76-83
GJすぐる…あなたが神か
ええいエロパートはまだかまだか!!
120:名無しさん@ピンキー
09/08/15 09:50:00 UdDrGcu4
なんだただの神か
健夏GJ!エロ待ってる。wktk
121:名無しさん@ピンキー
09/08/15 13:35:33 njyOXqgg
健夏wktk
続き待ってるよ
122:名無しさん@ピンキー
09/08/15 18:15:18 UcXBiRit
しかし、サマーウォーズのパンフや小説の表紙に栄のばあちゃんが写って無いのは寂しいな
それは兎も角 健夏続き待ってるぜ
123:名無しさん@ピンキー
09/08/15 18:16:50 Fd4hzXTO
>>119
はげど
124:名無しさん@ピンキー
09/08/15 22:15:36 njyOXqgg
何か書けるエロパロネタないかなとぼんやり考えてたら
みんな仲良いんだし一族みんなで仲良く乱交
なんてネタが浮かんだ自分orz
あらわしにぶつかってこよう
125:83
09/08/15 23:32:30 XPeNAeWf
すいません(・ω・`)遅くなりました。
皆さんいろいろレスくれてありがとうー。嬉し恥ずかし。
今回の投下でこの話は終わりです。大したことはないエロですが長いんで変態紳士さんや腐女子の人以外は見なかった事にしてください。ではどうぞ↓
126:ほもしょた最後 1
09/08/15 23:34:18 XPeNAeWf
「お願いです。カズマ君の恥ずかしいところやいやらしいところをたくさん、見せて下さい。」
口にした瞬間に火を吹きそうになった。顔全体が熱くて熱くて仕方ない。また目尻から一粒零れた温い涙が火照った頬を伝う。本当に、彼の乱れた姿が見たくて仕方なくなってくる。
「冗談だったのに」
カズマ君は吹き出すのを堪えながらクスクス笑った。眉頭を少し波形に歪ませて、本当に可笑しそうに笑ってる。
…騙された悔しい。だけど、そのカズマ君の笑顔は最高で、見れて良かったと思った。
一頻り笑った後にカズマ君が僕から体を放し、少しだけ距離をとる。………と言っても手を伸ばせばすぐ頬に触れられるくらいの間だ。
「おねだりされちゃったから仕方ないな…僕にどうして欲しい?」
「え……えーと…」
いざ聞かれるとどう答えればいいのか困る。てゆーかタンクトップから見える脇だけでも今の僕には抜けれる自身がある…
脳内で思い浮かべる彼の乱れた姿の映像。
タンクトップを鎖骨の辺りまで引き上げられ、日焼けの後が残る、上下する薄い胸板にはお互いの、どちらかの白濁の精液が飛び散っている。汗ばんだ顔に細い髪をまとわりつかせ、喘いでいる可愛い顔。
彼の両腕の手首を押さえ付け、彼を組み敷いている僕。
「……………………ッッ!!」
ぎゅうぅッと陰茎の根元を押さえ付ける。危うく妄想だけで果ててしまうかと思った。
127:ほもしょた最後 2
09/08/15 23:37:23 XPeNAeWf
「…………」
何も言わずにはぁはぁと息を切らしてる僕に痺れを切らしたのか、膝立ちになったカズマ君がタンクトップの裾にクロスさせた両手をかける。そのままぐい、と上に引き上げ、タンクトップを脱ごうとしていた。予想通りの、脂肪の少ない綺麗なお腹があらわになった。
「待って!!」
「?」
「タンクトップは脱いじゃ駄目だ!!」
「……………は?」
腕を前に出し全力で阻止する。ぽかん、とした表情から意味わかんない、と疑問が読み取れる。
「い、いや脱いで欲しい事は欲しいんだけどそんな最初からクライマックスだと色々惜しいってゆーか全裸はとっておくとして先に着エロってヤツを楽しみたいってゆうか」
「えっ………キモッ」
カズマ君がポロリと本音を溢した。…そうだよね、健全な男の子なら裸だけあればいいもんね…。僕のガラスのハートを傷付けてしまった事に気付いたのか、慌ててカズマ君のフォローがはいる。
「ごめん…大丈夫僕勝手に脱がないから。ちゃんとお兄さんの言うこと聞くよ」
「ありがとう……えっと、じゃあ、僕カズマ君のおっぱいが触りたい」
「………男なんでまな板ですけど」
「それでいいんだ、是非」
「ふーん…」
「いい…?」
「いいよ」
128:ほもしょた最後 3
09/08/15 23:39:27 XPeNAeWf
カズマ君が膝立ちで僕の足に軽く跨がる。
そして僕の片手を両手で掴み、手を重ねたまま胸元に乗せる。
薄い布越しにカズマ君の体温が伝わる。小さくとくとくと動く心臓の鼓動も感じ取れた。「どう?」
カズマ君は顔少し傾けつつ、悪戯っぽく感想を求めてきた。僕はあえて答えずに、空いた手もカズマ君の胸に添える。
感想。
…………ぺったんぺったんつるぺったん。
いや、見事に男の子のものだと分かる薄い胸だ。指先を少し撫ぜれば皮膚のしたに骨が浮いてるのが分かる。
服の下の、滑らかな皮膚に直に触りたい欲求が溢れでる。膨らみが無い以上、揉みしだく事は出来ないけれど…
片方の手にもカズマ君の手が重なった。添えられた手が熱い。思い切って、服の上から撫で回してみる。
まるで女の人の乳房を揉むみたいに、両手を軽く円を描くようにして触れていく。すると若干、乳首であろう部分が主張されているのに気付いた。
「ふっ、くすぐったいよ…」
カズマ君の暖かい吐息が、僕の顔にかかる。ゆっくりと呼吸を繰り返すカズマ君には、まだまだ余裕が伺えた。
両手を下に下ろし、お腹を布越しに指先で楽んだら、いよいよ指先をタンクトップの中に忍ばせてゆく。
「……………」
カズマ君は口を一文字に結び、無言になる。
129:ほもしょた最後 4
09/08/15 23:42:30 XPeNAeWf
ちょっと汗ばんだ、しっとりとしたきめ細かな肌の感触。手の甲を浮かせ、つつ、と指先だけをなぞらせてゆく。
腰、腹、へそ、あばら…と順に撫でていき、胸のポッチを指先で潰す。
「んっ…」
普段他人が触る様な事のない部分に触れられて、くすぐったさからか、カズマ君は目を瞑り身をよじった。
「カズマ君て肌キレイだよね、すべすべしてる…」
「………さっさとちんぽ握ったら?」
カズマ君が僕の下半身に目をやり、染み出来てんじゃん、と囁く。
「ッ痛っ!」
指摘された恥ずかしさから、つい撫でている両手に力がこもってしまい、乳首周辺を強く握ってしまった。
「………痛いよ…そんなに怒んなくてもいいじゃん」
優しくしてよ優しく、とカズマ君がぶつぶつ言う。ごめんわざとじゃないんだ…。
まさぐる手の形がはっきりと布に浮かんでいて、カズマ君はそれをじっと見つめたまま、僕から与えられる弱い刺激に耐えている。
それならと、固くなった乳首を指で摘まめば、カズマ君の上半身がぴくりと揺れた。
「…ねぇそれやめてよ、なんかじんじんする…」
「えっと、気持ち良くない?」
「……気持ち、いいけど…僕じゃなくてお兄さんを気持ち良くさせなきゃ意味無いのに…」
部屋が暗くて分かりにくかったけど…なんとなくカズマ君の顔が火照っている様な気がする。感じてくれているなら嬉しい。
…でも確かに僕のが限界かもしれない。ギンギンになっている僕自身は、カズマ君にご指摘された通り先っちょから我慢汁が染み出ていた。
「カズマ君、」
「………なに?」
「カズマ君の乳首、間近で見たいんですけど…」
「………っ」
130:ほもしょた最後 5
09/08/15 23:45:29 XPeNAeWf
少し潤んだ瞳で睨まれてしまう。カズマ君はタンクトップの中に手を忍ばせると、僕の両手を掴んで下ろそうとする。
「…ちゃんとしごいててよ」
そのために触らせてるんだから、とカズマ君が汗ばんだ手のひらを僕の股関に押し付ける。
しわの伸びたタンクトップにまた手を滑り込ませ、するすると裾を持ち上げてゆく。
鎖骨の下辺りで手を止め、甲に裾を掛けたまま見せつける様に胸を張る。
「……はい」
カズマ君の上半身が僕の目の前に現れた。
散々弄っていた乳首は薄い茶色をしていて、ぷっくりと固さを持ち続けている。
はだけた部分と裾を捲っている両手の色の違いが若干見て取れた。もともと彼はちょっと浅黒い肌の持ち主らしい。
強すぎないコントラストが少年の身体のいやらしさを引き立てている。
「……ほら、やってみせて」
顎で僕に指示をする。…なんか前から思ってたけど、この子少し女王様気質があるよな…
おとなしくズボンの中に手を入れようとすれば、「駄目。…ちゃんとズボンずらしてそれ取り出して」
見せてあげてるんだから、ちゃんと僕にもいやらしいの見せて。熱を含んだ視線が、僕のと絡まる。
「うぅ…」
半泣きになりながら寝間着のズボンに手をかける。トランクスごとゆっくりずらせば張り詰めた僕自身が弓なりに立っていて脱ぐのを邪魔してる。
裾をぐい、と持ち上げて膝の上のところまで下ろす。
びん、と起ち上がった陰茎が、空気に触れた瞬間ピクピクと震えた。
先走りがぷつ、と鈴口から膨らんできて、また僕をヤラシイ気分にさせる。
131:名無しさん@ピンキー
09/08/15 23:47:46 UdDrGcu4
男×男かよw
健夏を早く書いてくれ…これじゃ生殺し状態だ
132:ほもしょた最後 6
09/08/15 23:48:33 XPeNAeWf
「お兄さん、興奮しすぎ…どうしちゃったの?」
カズマ君が熱っぽい吐息を交えながらに僕に囁く。
「うっ…く…」
全神経を股関に集中させ、陰茎に手を絡める。最初はゆっくり、先走りを竿全体に塗り付ける様にゆるゆると扱っていく。
「…………」
カズマ君はこんな僕の恥態をただ無言で眺めている。
「……ふ、っん…」
カズマ君の視線を感じながら、しごいている手のスピードを徐々に早めていく。目の前の少年を、オカズにしながら。
擦る度にクチクチと音を立てた。卑猥な水音が僕とカズマ君の耳を汚していく。
「…あ、あぁ、ぁぁっいいっ」
快感に酔いしれる僕の口はだらしなく開いていて、乾いた血の上にたらたらと涎を流してしまう。
何も考えられず、何も思い浮かばない。理性等とうに吹き飛んでしまっていた。右手から与えられる刺激と目の前の少年のはだけた姿。
溜まった精を吐き出すのににそんなに時間はいらなかった。
「………っ出るッ!!」
瞬間、カズマ君が目の前にいるのを思い出す。汚しちゃならない、咄嗟に空いた手で鼻血を拭ったティッシュを先っぽにくっつける。
びくびくっびゅるるッ
「…っはーっ、はー…」
酸素を求めて荒い呼吸を繰り返す。
133:ほもしょた最後 7
09/08/15 23:52:18 XPeNAeWf
酸素を求めて荒い呼吸を繰り返す。
ぽたぽたとティッシュで受け止めきれず行き場を失った精液が竿や床に垂れてゆく。…見つめてたカズマ君が驚きの表情を貼り付けたまま、固まっている。
ヤバい…最高に気持ちいい…。こんな興奮したのは産まれて初めてかもしれない。
たら、とまた鼻から血が流れた。でもそれを拭う気も起きない…。当てていたティッシュをゆっくり離せば、にちゃ、と音を立てながら白い糸を引いていく。
出したばかりなのに、白く汚れた陰茎は固さを失う気配がない。
ティッシュについた白濁を見て、思う。僕のオカズとなった彼の胸に青臭いこれを擦り付けてやりたいと思った。
ふとカズマ君の顔をみやれば、頬を真っ赤に染め、目を大きく見開いたまま表情が変わらない。ぽかんと口を開けたまま、微動だにしない。
じ、自分から見たいって言ってたくせに、いざ事を目の前にして過大なショックを受けてるのか。
それなら僕のが大ダメージだよ、なんだよ僕真剣にやってたのに!何か言ってくんなきゃ傷付くじゃん!!
口を開こうとしたその時、彼の白いハーフパンツが目に留まる。ん?と思えば布は押し上げられていて、中が膨らんでいる様に見えた。
……………ん?勃ててる?
硬直したままの彼を見て、数十分前の自慰現場を見られた彼の姿を思い出す。
134:ほもしょた最後 8
09/08/15 23:56:25 XPeNAeWf
「………………前苦しそうだね」
「ッ!?」
僕が何とはなしに呟くと、耳に届いたのかカズマ君がはっ!となって狼狽えてる。
「ち、違う。これは違う。絶対違う。」
違わねーよ、と頭の中で突っ込む。これさっきの僕と同じ状態じゃないか。
カズマ君は慌ててタンクトップをぐいっと引き下げテントを隠そうとする。
しかし今度は伸びたタンクトップの襟元から乳首が丸見えになり、僕の鼻からまた新たな血が滴った。
てか今回どんだけ血を流せば気が済むんだよ自分。男から血も精も絞りとる池沢佳主馬…恐ろしい子…
違う違うと首を横に振る彼に、先程から感じていた女王様は見る影を失った。代わりに僕に芽生えはじめたのは、とことん彼を泣かせてみたいという過虐心だった。
「どうしよう…母さん、どうしよう…」
小声でぶつぶつ呟く彼の頭に、ぽん、と左手を乗せる。
「大丈夫だよカズマ君、決しておかしな事じゃない。君くらいの年頃の子は、性的な事に対して敏感になってるんだ。」
「………………」
「君は別に僕に欲情しているんじゃない、他人の性的衝動に釣られてちょっと反応しているだけなんだよ」
「……お兄さん…」
多分、という言葉は飲み込んだ。瞬時に適当に作り上げた仮説は、性に対して不安を抱く少年に僅かな救いとなりえたらしい。
「…………」
しばらく考え込んでいるカズマ君を尻目に、僕は頭の中で次に取るべき行動を模索していた。
当初考えていた通り、大人としてこれ以上彼を変な道に走らせないようにするべきか。
しかし僕達は倫理的にかなりヤバい事を先程までしていたじゃないか。手遅れじゃないの……?いやいやまだ間に合う。
別に最後までヤっちゃったワケじゃないし。大体僕まだ童貞だし、男の子相手に最後まで出来るはずないじゃん。
135:ほもしょた 最後 9
09/08/15 23:59:05 XPeNAeWf
そうだよここが切り時だ。これ以上先に進めないんだから、あとは引き返すのみ───
意を決してカズマ君に説得をしようと向き直したその時、既にカズマ君は次の行動に移っていた。
自分の右手の人差し指を唇に這わせて、まるで薄い唇の感触を確かめているみたいだった。
その人差し指を唇に挟んだかと思うと、指を根元まで一気に口の中に頬張った。
「!?」
意図が掴み取れない僕の事なんかほっといて、カズマ君は瞳を閉じて指をしゃぶる事に夢中になってる。
細く長い指の爪先は白くて、短く切られてて、いかにも少年の指、といった感じだ。
じゅる、と音を立ててしゃぶりながら頭を動かすカズマ君は、佐久間の家で見たAV女優が男優にしていたアレにしか見えなかった。
ちゅぱっ。と口から指を引き抜けば、てらてらと艶かしく光る小麦色の指があった。カズマ君がまた唇を寄せたかと思えば隣の中指もしゃぶりはじめる。まるで飴でも舐める様に舌を這わせたり、指先だけをちゅうちゅうと吸ったり。一本一本丁寧にしゃぶってゆく。
俯いたカズマ君の目は見えない。僕はなんだかおいてけぼりにされたまま、目の前の光景を網膜に焼き付けていた。
ふと、カズマ君が目を開けた。どきっとする僕の反応を面白がっているのかそうでないか、何も言わず指をしゃぶりながら目線だけをこっちに寄せている。
最後に親指に充分唾液を塗りつけ引き抜き、唾液にまみれた唇を舌で拭う。
「終わったよ」
濡れた指と指を擦り合わせれば糸を引く。何のための行為だったのかわからない僕には返答のしようがなかった。
136:ほもしょた 最後 10
09/08/16 00:00:58 XPeNAeWf
すると僕の視線を感じながら、カズマは濡れた右手をそのまま、ハーフパンツの中に侵入させようとしている。
「カ!カズマ君!?」
「…………何?」
「いや何っていや君…何しようとしてんの?」
「…………おなにー」
わざとらしく舌ったらずな声で答えるカズマ君に策士の顔が見えた。
「………いやいやいや、なんでだよ」
「アンタが言った。フェアじゃないって」
「………いやいやいや、おかしいだろ?」
「するとこ見たくないの?」
「………いやいやいや、そりゃ見たいけど」
「ここで止めてもいいけど、どうせ僕お兄さんで抜くよ?」
「………まじかよ」
指だけするりとパンツの中に忍ばせたまま、カズマ君は平然と答える。何やらいろいろ吹っ切れたらしい。彼の淡くほろ苦い青春の一ページは、始めからピンク一色に染め上げているらしい。
「ねぇ、見たいの見たくないの?」
顔を真っ赤にしながら上目遣いで問いてくる。ちょっと待てカズマ君これ本気じゃん。
カズマ君これで完全に男に目覚めてんじゃん。
カズマ君がこうゆうのクセになったらどうしよう。
カズマたんハァハァとか言ってる書き込み見て「いい。慣れてる」とか言いながら見知らぬ相手のオナニー想像しながら抜くような子になったらどうしよう。
あれこれ僕責任重大じゃね?池沢家の皆さんに殴り殺されてもしょうがないんじゃね?
………………ていうかこんな夜中にこんな事してる時点で死刑じゃね?
そんな僕の背筋も凍るような妄想なんか知るはずもないカズマ君は、さっさと第2ラウンドに突入していた。
137:ほもしょた 最後 11
09/08/16 00:03:43 XPeNAeWf
膝立ちのままパンツの中に右手を突っ込みくちくちとちんちんを擦る音がする。
「っふ、…ふぅ、ふっ…」
カズマ君の瞑った目から生理的な涙がつぅっと流れる。快感に身を委ね、腰を揺らしつつ自慰を繰り返す彼はあまりにも扇情的だった。
ずれたハーフパンツから浮き出た骨盤の形が覗く。一心不乱に快楽に浸る彼に、僕も自然と手を伸ばしていた。
「あっ」
ハーフパンツを掴んで一気に引き摺り脱がす。カズマ君が驚いて足を開いたため太ももの所で止まってしまったけど、小ぶりなカズマ君の陰茎を間近で見る事が出来た。
「………」
カズマ君が左手をズボンにかける。
新たな力を加えられぽさっ、とパンツが床に落ちた。
タンクトップ一枚で必死にしごく彼を、そのままカメラに写したい。多分毎晩世話になることだろう。
「ん、んぅ」
自分の姿にさらに興奮したのか、とろりと透明な汁が先っぽから出てきた。
汗を吸い込んだタンクトップが胸にぴったり張り付いている。乳首のポッチリが小さな影を作っている。
「ん、くぅ、あぅ…」
彼の目線が僕から離れない。涙目で誘う彼にもう僕は我慢が効かなくなってきた。
がっ!と彼の肩を掴みそのまま体重をかけ押し倒す。
「うわっ!?」
どたんっ!
大きな音を立ててしまったが気にしない。彼に覆い被さり、身動きを取れないようにする。
「ばか!離れろ!!」
じたばたともがく彼を思い切り抱き締める。小さな体がびくりと跳ねた。
「僕にも手伝わせてよ」
「はぁ!?」
「触れてもいいんだよね…」
「…ひっ!!」
小ぶりなカズマ君のちんちんをきゅっと握りしめる。べたべたするそれをそのまま優しくしごいていく。
138:ほもしょた 最後 12
09/08/16 00:06:39 XPeNAeWf
「やめ!止め…!!」
彼がハーフパンツを引っ掻けたままの膝を閉じようとするけど、力の抜けた足は上手く動いてくれない。
フローリングをかかとで蹴り抗議するが、そんな事をしたら誰か起きちゃうよ、と耳元で囁けば、おとなしくなった。
「っうぐ!!」
余った皮を軽く引っ張ればカズマ君が悲鳴をあげる。
「………っつぅ…!」
先を弄れば眉を歪め切なそうに泣く。
「……っあ、はぁ、はぁっ、はぁ」
段々とスピードを早めれば、息は荒く早くなっていく。
可愛なぁ。本当に可愛い。
カズマ君は何時しか腕を僕の肩にまわしていた。腰を浮かし、頭をいやいやと振り、涙を流し、頬を染め、唇から溢れた涎が一筋の線をつくる。
ハーフパンツは完全に脱げ、両膝で僕の体を挟んでいる。
……開いた片手で優しく頭を撫でた。汗に濡れた髪から、シャンプーのいい匂いがした。
「お、お兄さん、もうっ!だからっ!!」
回していた腕を解き、僕の胸を両手で押して引き離そうとする。
「………いいよ、気にしないで出していい」
「…………ぁあっ!!」
びくんっと、彼自身から精が放たれた。
それは僕の寝間着を汚し、彼の浅黒い肌も白く汚した。
荒く息を繰り返し、果てたカズマ君は目を瞑って余韻に浸っている。
そっと彼から体を放し、部屋に転がっていた彼の携帯を手にとる。
パシャッ。
それから簡単に操作し、携帯を閉じて元の場所に戻す。
表示されていた時刻は3時20分。もう寝なきゃ、と彼の体をティッシュで拭って綺麗にしてやり、タオルケットを掛けてやると、すぅすぅと寝息を立てて眠ってしまった。
「………これどうしよう」
僕は着ているパジャマを見て呆然と呟いた。「………干してある翔太兄ぃの服を借りよう………」
この部屋に来た時と同じようにそぉっと物音を立てないように、出ていく。
パソコンの電源は落としておいた。
139:ほもしょた 最後 後日談
09/08/16 00:08:42 XPeNAeWf
これはただの後日談。
次の日の朝。明らかに寝不足な僕とカズマ君を見てみんなを起こしに来たパジャマ姿の夏希先輩が二本の指を頬に当て不思議そうに首を傾げた。
翔太兄ぃが何でお前が俺の服着てんだよ!とぎゃあぎゃあと叫びまくり、カズマ君がうるさそうに顔をしかめた。
子供達は朝からドタバタとはしゃぎまくり、お母さん達が大声で名前を呼びながら捕まえようとする。
ご飯食べたらすぐに昼寝しよう、と呟いた僕に朝から食べて寝てたら豚になっちゃうよ、と万作おじさんが笑いながら口にした。
画像が送られて来なかったぞ…と端から聞いたら意味のわからない話をしている消防三兄弟の横を、素知らぬ顔で侘助おじさんが通っていった。
今日は朝から素麺です。いただきまーす!!とみんなが元気に一緒のタイミングで発した。
カズマ君が箸を手に取ろうとしたとき、ポケットの携帯が鳴った。なんだよ、とカズマ君が携帯を開けば、うわぁっ!!と大声を張り上げた。
カズマ、うるさい!
食事の時に携帯は置いておきなさい!
思った事を口々に話す皆さんの視線の先には、携帯を背中の後ろに隠し、顔を真っ赤に染め上げたカズマ君がいた。
食事を終えた後、僕はカズマ君に何発もゲンコツを喰らう事になった………。
おしまい。
140:名無しさん@ピンキー
09/08/16 00:11:41 bDr/WZUO
GJ!
カズマ小悪魔すぎるだろこれ……
141:名無しさん@ピンキー
09/08/16 00:11:44 XCW596ud
ぐっじょぶううううう
何日も見守ってた甲斐があったぜ
142:名無しさん@ピンキー
09/08/16 00:11:55 a2sDQDo7
乙です!健二の撮った写メが激しく欲しい(*´д`*)
143:名無しさん@ピンキー
09/08/16 00:12:44 OPGtAg4Q
>>139
乙!
思う存分萌えたぞ
144:名無しさん@ピンキー
09/08/16 00:13:10 KIqch+Ej
以上です(・ω・`)特殊な趣向を持つ方々が楽しんでくれればそれで幸いです。
漫画描きたいといってた方、こんな話でよきりゃどうぞー。うpしてくれたら光の速さで保存する。あとみんなちゃんと服着てください。
ホモはちょっと…な方には長々とスレを汚して申し訳ない。もし良かったら侘助×夏希のストーリーを考えているので希望が有ればまた投下します。
んじゃまたね。
145:名無しさん@ピンキー
09/08/16 00:17:35 QWf/Emqt
乙乙!!!
文章うまいしギャグも笑った
何よりカズマが可愛かったよハアハア
次回の侘夏も期待してますお疲れさまでした
146:名無しさん@ピンキー
09/08/16 01:11:41 VrVIY6gK
GJすぎる!!
特殊な趣向ドストライクで萌え死んだぜ
ありがとう、本当にありがとう
147:名無しさん@ピンキー
09/08/16 01:37:06 0fhyIqAb
GJ!
いい夢みれそうだハァハァ
侘夏も期待してる
148:名無しさん@ピンキー
09/08/16 01:50:15 flpXdxDn
>>144
GJ!寝る前に良いものが見れたよ!
やっぱカズマたまらねえ・・・
149:名無しさん@ピンキー
09/08/16 02:54:57 feQFuryk
GJ
やっとズボンはける
150:名無しさん@ピンキー
09/08/16 03:00:44 OPmg/B1m
GJです
カズマとネ申に無理矢理目覚めさせられた
責任とってまたハァハァさせてほしい
151:名無しさん@ピンキー
09/08/16 03:18:25 h+GWZqd5
GJ
ようやく服着れるわ
152:名無しさん@ピンキー
09/08/16 03:20:17 DUL2bWxT
それにしても、男×男で801行けってあまり言われないなんて佳主馬の魅力恐ろしすぎだろ。
153:名無しさん@ピンキー
09/08/16 03:26:17 td+D8sjT
カズマはヒロインだろ? 主人公×ヒロイン…実に王道じゃないか。
154:名無しさん@ピンキー
09/08/16 03:28:16 +3oW3lh5
カズマはショタで一番人気だしナツキや脇キャラだけじゃ
多分すぐ落ちるしなぁ
155:名無しさん@ピンキー
09/08/16 03:28:21 bDr/WZUO
まあ、ショタは例外的にエロパロ板で許容されてるきらいはあるしな
カズマが可愛すぎるから行けないんだ
156:名無しさん@ピンキー
09/08/16 03:30:30 DUL2bWxT
ナツキは侘助にべったりした時点で切り捨て確定だわ^q^
157:名無しさん@ピンキー
09/08/16 03:43:48 4p6bgDYu
小説じゃ心理描写あるらしいが
映画じゃ普通の女子高生だよなぁ
158:名無しさん@ピンキー
09/08/16 04:31:54 QoA5QH3g
ヤンデレ侘介×佳主馬(ちょっとエロ有り)書いたんだがアップしてもよろし?
過去設定とか勝手に作ってて誰もが楽しめる感じではないかもしれんのだが…
159:名無しさん@ピンキー
09/08/16 05:01:15 kzQizaHU
まあ、大丈夫なんじゃないすかね?
>>156-157
角川小説マジオススメ
160:名無しさん@ピンキー
09/08/16 05:08:23 +3oW3lh5
エロより話メインなら801のがあってるのでは
161:名無しさん@ピンキー
09/08/16 07:50:04 QWf/Emqt
ショタエロはOK
話や会話中心は801
線引き難しいがハアハア出来るならいいよ
夏希もいいがアバターナツキのエロが読みたいわ
162:名無しさん@ピンキー
09/08/16 10:07:42 rHibzRhM
>>144
GJ。お疲れ様。
自分もSS書いてる者だが、144さんの方が文才ありすぎて困る。
存分にハァハァさせて貰いました。気が向いたらまたエロカズマ書いてぇな。
163:名無しさん@ピンキー
09/08/16 10:09:45 U5F9gB9d
>>140-143
先走りすぎだろw
164:名無しさん@ピンキー
09/08/16 15:44:24 6zwD2XEs
普通に健二×夏希のラブラブエロエロが読みたいと思ってる俺は異端なのか……?
165:名無しさん@ピンキー
09/08/16 15:52:44 +3oW3lh5
普通
でもキャラ人気を考えるとこの流れは仕方ない
166:名無しさん@ピンキー
09/08/16 16:48:12 HbMt2XNC
>>164
同じく
167:名無しさん@ピンキー
09/08/16 16:51:04 DUL2bWxT
>>162
後は作法さえ確りしてれば化けるやも。
168:名無しさん@ピンキー
09/08/16 16:51:32 QWf/Emqt
普通
いくらでも読みたいものを主張すればいいし書けばいい
ただガチホモだけは801に行きなさいとね
169:名無しさん@ピンキー
09/08/16 16:52:27 DUL2bWxT
ショタとホモの区別はつけろ。
170:名無しさん@ピンキー
09/08/16 17:11:39 cStR47mH
とりあえず、みんなカズマが好きってのは良く分かった
俺も大好きさ!
171:名無しさん@ピンキー
09/08/16 17:15:15 DFi4RP9i
由美おばさんと旦那とか
そういうのが見たいな
172:名無しさん@ピンキー
09/08/16 17:32:59 uMmXXJDe
>>164 同じく
男×男ばっか
個人的に男同士が嫌いだから、なんでショタならエロパロでいいのか分からん
健二×夏希をもっと読みたい
あんまり書いてくれる人いなさそうなら自分で書いたのうpするけど
173:名無しさん@ピンキー
09/08/16 17:33:34 QoA5QH3g
>>159
>>160
>>161
ありがとう。
そうだな話メインだから801かな。それかやっぱ自サイトに載せるか。
てか侘助の助の字をさっき間違えてた。消えたい。
174:名無しさん@ピンキー
09/08/16 17:34:16 c19rpulM
需要あるか?
175:名無しさん@ピンキー
09/08/16 17:38:04 h+GWZqd5
男だけどショタももちろんノーマルも全裸待機する
176:名無しさん@ピンキー
09/08/16 17:39:18 igOhmP5D
すごく異端かもしれないが、
侘助×若かりし頃のばあちゃんが頭の中から離れない。
177:名無しさん@ピンキー
09/08/16 17:49:18 7CTTiJHJ
ん~確か侘助って41だよね。おばあちゃんが享年90歳。
5~6歳くらいで引き取ったって考えると、・・・その時で55歳くらい?<おばあちゃん
エロは無理かもしれんが、でもそういうAVあるみたいだしなあ・・・ww
178:名無しさん@ピンキー
09/08/16 18:41:55 3lo0R2Oe
乙!危なくそっち方面に行くとこだったわwww
できれば侘助のも頼みたい
179:名無しさん@ピンキー
09/08/16 18:46:55 DFi4RP9i
男×男は801板があるんだから
そっちで良いと思うよ
180:名無しさん@ピンキー
09/08/16 18:58:30 FlPILBmG
ショタコンの俺が言うのもなんだが、ショタ物も801板でやったほうがゴタゴタが起きなくていいと思うが。
181:名無しさん@ピンキー
09/08/16 19:05:32 qzS7QCoQ
ショタはショタとお兄さんスレに投下すればいいんじゃね?
あそこ版権問わなかった気がする。
もしくは801板の棚スレ
侘夏期待してる
182:名無しさん@ピンキー
09/08/16 19:09:57 g7HfeN4t
ショタ物を801板でやるのはどうなんだろう…
あそこはあくまで女性向けのスレで、そこをショタで埋めるのは申し訳ない…
なんなら、ショタ作品の投稿用にwikiでもつくろうか?
将来の保管庫もかねて。
183:名無しさん@ピンキー
09/08/16 19:56:55 3OF4K3VU
>>172
おっ ぜひぜひうpして給ふ♪
漏れも健×夏の純愛きぼんぬ
184:名無しさん@ピンキー
09/08/16 20:01:59 td+D8sjT
801板のおねえさま方もカズマには萌えてるし、当の801板自体でも、
エロパロより801への投稿の方がいざこざなくて良さそうとか言われてた。
ショタだろうがガチだろうが男×男なら801に分類されるかと思います。
801が全部プラトニックなわけでもないし、ガチエロ801もあるよ。
いや、保管庫は保管庫でまた別に期待しちゃうけども!
185:名無しさん@ピンキー
09/08/16 20:19:31 7CTTiJHJ
うむ。男×男なら、ショタでもジイチャンでも801ですな
186:名無しさん@ピンキー
09/08/16 20:20:25 28rDh9kh
>>180
言っちゃ悪いんだけど女の方がルールにうるさいような気が…
187:名無しさん@ピンキー
09/08/16 20:22:48 +3oW3lh5
投下が少ないスレで更に減らす必要ってあるのかね…
ショタは一部の野郎向けでもあるし
188:名無しさん@ピンキー
09/08/16 20:23:49 aoBTqin4
男×男は801板でいいんじゃね?
あっちでもカズマ人気あるしワビカズ派も需要ありそうだし、俺が読みたいおながいしますw
塚、男同士でもショタは板違なのか
初めて知った。
189:名無しさん@ピンキー
09/08/16 20:32:14 GeboBsqk
投下前に注意書きがあればいいんじゃないの?
190:名無しさん@ピンキー
09/08/16 20:44:25 nMQ4knVW
やっつけ過ぎてすまんが、保管庫的な物をつくった
URLリンク(www21.atwiki.jp)
ショタ物とかでここへの投稿が憚られる場合はこちらに投稿するのも一案かな、と
もう少し使いやすくしたいと思うので、何かあれば教えてください
投稿は左上の「@wikiメニュー」から「新規ページ作成」を
191:名無しさん@ピンキー
09/08/16 21:50:00 td+D8sjT
>>186
少なくてもこのスレで男×カズマをやると快く思わない人はいるけど、
801の方で男×カズマをやって出ていけという人は居ないでしょう。
女×ショタならもちろん801板のおねえさん方はあれだろうけど、
男×ショタならおねえさん方もおいしく頂けると思う。
>>190
乙乙GJ!
192:名無しさん@ピンキー
09/08/16 23:19:17 FZLNTHLw
>>190
乙乙乙!
何気に>18も入れて欲しかったりw
193:名無しさん@ピンキー
09/08/16 23:29:39 OPmg/B1m
>>190
乙乙乙乙!
通販でもショタは男性向けにあるからうっかりしてた
気を回してくれてありがとう
194:名無しさん@ピンキー
09/08/16 23:43:02 h+GWZqd5
>>190
超乙!
195:名無しさん@ピンキー
09/08/16 23:54:25 uMmXXJDe
>>190
乙!やっぱりエロパロにショタがあるのが嫌だった俺にとっては最高
書いてくれる人いなさそうなんで明日健夏うpする 多分
健夏で甘ったるい上にバカップル、しかもエロエロなんだが需要ありか?
196:名無しさん@ピンキー
09/08/17 00:01:28 njry24W4
>>195
早くも、色々と準備して、PCの前で正座している俺がいる
197:名無しさん@ピンキー
09/08/17 00:05:09 fI106h3a
>>70の者です
申し訳御座いません。
エロパートタイマーを書く暇が無く、停滞しております。
>>195さん
僕の分もぶちかましてください。
頼みます。
198:190
09/08/17 00:09:25 mKjnvva9
>>192
見落としてました、指摘ありがとうございます
199:名無しさん@ピンキー
09/08/17 14:58:56 74S1KadV
とりまあげ
200:144
09/08/17 16:35:24 /d7EthwW
すいません(´・ω・)144です。
遅くなりましたが、侘助と夏希の話を投下したいと思います。
あとしょたほもで結構嫌な思いをされている方がいたみたいで申し訳ない。気をつけます。駄文ですが良ければどうぞ↓
201:わびなつ 1
09/08/17 16:37:38 /d7EthwW
俺が、この夏に抱いてきた希望。
それは、大切なあの人の喜ぶ顔が見たいという願望。あの人の笑顔は、俺にとっては夏の太陽程の眩しさを持っている。
たった一人で、たった一人のために。
あの人の元を離れ、遠い遠いあの地で必死にやってきた。
やっと夏に来るあの日の前にその光を掴み取る事が出来た。
十年かかった。時が立ちすぎて、もう俺の居場所が無くなっていたなんて…その時の俺には、知るよしもなかった。
婆ちゃんが、俺を笑って迎え入れてくれると思っていたから。
婆ちゃんが、俺を認めてくれると思っていたんだ。
他の奴らなんかどうでもいい。ただ、婆ちゃんにだけは。……俺を見て欲しい。
わかって欲しかった。
「………あんだけ怒鳴り付けれた人間がよくもまぁ、糸の切れた人形みてぇになれるよな……」
もう二度と笑顔を作る事の無いその人の傍で、ただボソリと呟いた。
俺がここに戻って来た理由。
婆ちゃんに、怒鳴られるためじゃねぇ。
婆ちゃんに、刃を向けられるためじゃねぇ。
婆ちゃんを、失望させるためじゃねぇ。
婆ちゃんと…お別れするためでもねぇ。
……………………祝福。
花束くらい、持ってくりゃ良かったんだ。
202:わびなつ 2
09/08/17 16:42:14 /d7EthwW
…今日はいろんな事がありすぎて、何が起きて何をしていたのか、ある程度落ち着いた今になって振り返ってみても、ほとんど覚えちゃいない。
他の奴らは、やれあれをしよう、これをしようと口々にしながらせかせかと足を動かしている。
どいつも自分にやるべき事を理解し、何をどうすればいいか考えながら、一生懸命役割を果たしているんだろう。
目的を失った俺は、奴らの中に入っていく気力もなかった。
………婆ちゃんにたくさんの愛情を注いでもらっていた奴らの中に、俺が入っていけるワケねぇんだ。
「おじさん、やっぱりここにいたんだ」
襖の開ける音に気付き視線を動かせば、遺体の傍に座っていた俺を見つけ、笑顔を見せる夏希がいた。
「よぉ、夏希。どうした?」
「えへへ、ちょっとね」
白いポロシャツにチェックのスカート姿の夏希は、俺からの挨拶に答えつつ俺の隣に腰掛け、両膝を抱えこんだ。
「…他の奴らはどうしてる?」
「おじさんおばさん達は明日のお葬式の用意で大忙しよ。でもね、やらなきゃいけない事はもう大体済ましちゃってるんだ。」
「へぇ」
「私も手伝ってたんだけど人手は充分足りてるから、夜も遅いし部屋に戻りなさいっておばさん達に言われちゃった」
「ああ、そうか。そりゃ人数はいるんだから、粗方の仕事は手っ取り早く片付けられるよな…」
「もうっ他人事みたいに!おじさんにも手伝ってってちゃんと言ってたじゃない」
「ん?悪いな記憶に無い」
「もーっ!!」
夏希がぷぅっと頬を膨らませながら俺の肩を小突いた。思わず顔が笑ってしまう。
203:わびなつ 3
09/08/17 16:44:45 /d7EthwW
「大体お前、彼氏はいいのか?他の男と密室で二人きりだって知ったらあいつ泣くぞ、多分」
「…二人きりじゃないじゃん」
夏希が婆ちゃんの方に視線を向ける。
つられて、俺も顔を前に向け婆ちゃんを見つめる。
安らかなその顔は、本当にただ、眠っているだけの様に見えた。
「…だから部屋に戻る前におばあちゃんに会いに来たの」
そうか、と一言だけ返す。正直、今は婆ちゃん以外の誰かが俺の傍にいるのが気に入らない。
婆ちゃんに愛されてきた人間。視界に入るだけで、ざわざわと頭の中が騒がしくなる。特に夏希、お前は特別なんじゃないか?
黒い瞳には太陽の光を反射している様に、目映い光が射し込んでいる。
その輝きを持った眼差しは、あの人のそれとよく似ていて。
……………落ち着かない。足を何度も組み換え、出ていこうかとも思い腰に力を入れた時だった。
「…………おばあちゃんとの思い出、たくさんあるよ」
不意に夏希が口にした。なんだ?と聞き返す間も無くぽつりぽつりと夏希が続ける。
「……おばあちゃんから朝顔の柄のね、浴衣貰ったんだ。お祝いだって…嬉しかった」
「…………」
「それにね。みんなでご飯食べてる時もおばあちゃんが何か一言でも言えば、みんな一斉におばあちゃんの方を向くの。当主の威厳よね、凄いなぁ」
「…………」
「私、おばあちゃんの孫で良かった。じゃなきゃあんな素敵な人、滅多に出会いそうにないもの」
「…………」
「喜んで欲しかったの」
204:わびなつ 4
09/08/17 16:48:15 /d7EthwW
いつの間にか、夏希の目には涙が浮かんでいた。滲んだ黒い瞳から、つぅっと一粒零れた。
「いろんな思い出、たくさんたくさんもらったの。たくさんたくさん、おばあちゃんにお礼がしたかったの」
表情を歪め、泣き崩れる夏希。手で何度も涙を拭うが、流れる涙に追い付けない。
ついには顔を両手で覆い、嗚咽を漏らす。
………健二君とかいったか。あいつなら、夏希の涙を止める術を知っているかもしれないが…。
俺にはどうする事も出来ない。
頭を撫でてやる?手を繋いでやる?適当な事を言って慰める?
俺らしくねぇよな、そんなの。
「…………っだけど、良かった…」
夏希が顔を上げ、俺を潤んだ瞳で見つめる。その瞳には、白い顔をした俺の姿が映っていた。
「おじさんが、ここに戻って来てくれて」
頭の中に、夏希のその言葉が響く。胸が何か、どす黒いものに染まっていくのが分かる。
「なんでだ」
「えっ?」
考えるより先に、自然と口にしてしまった。しまった、と思う。疑問を口に出してしまえば、抑えられていた感情が体の奥底から溢れかえってしまうから。
考えないようにしていた。他人がいる前で口にするなんてもっての他だ。頭の中を空にしていなければ耐えられそうにない、その感情。
特に夏希、お前だけには知られたくない。
205:わびなつ 5
09/08/17 16:51:27 /d7EthwW
「俺が戻って来て何が良かったんだよ」
勝手に唇が動いてしまう。止めようと思っても、止まらない。体もまるで動かない。
力が入らない。
「俺の居場所なんてどこにも無かったじゃねえか」
夏希は呆然としたまま、こちらを見ている。
「俺見て婆ちゃんが喜んでたかよ」
流していた涙は既に止まっている。
「他の連中なんか、明らかに俺を疎ましがってたじゃねぇか」
おじさん、と夏希が小さく呟く。
「婆ちゃん殺したの、殆ど俺のせいじゃねぇか!!」
俺は怒鳴り散らした。夏希が怯えているのが分かる。でも、止められそうにない。
「夏希」
名前を呼ばれ、夏希の肩がびくりと揺れた。
「夏希」
手を伸ばそうとすれば、夏希は座ったまま後退り、俺から離れようとする。
逃げた?
こいつ………俺から逃げんのか?
「おいっ、待てっ!!」
「痛っ!!」
がしっ、と夏希の白い腕を掴み寄せる。
腕の力の加減が効かない。みるみる打ちに、掴んだ部分が指の形に赤くなってゆく。
206:わびなつ 6
09/08/17 16:52:39 /d7EthwW
「おじさん、待って、落ち着いて」
「夏希、夏希お前だけなんだ」
「ねぇ痛いよ、手を離して…」
「お前、俺見付けた時すぐ駆け寄って来てくれたじゃねぇか」
「…おじさっ…!!」
体制を変え、そのまま夏希を押し倒す。その上に覆い被されば、夏希の顔がすぐ傍にある。
「っひ!!」
涙の後が残る頬に、べろりと舌を這わす。
「何するの…?ちょっと待って!!」
「受け入れてくれんの、お前だけなんだよ」「嫌!!」
「…黙ってろ」
「っ…………!」
騒がれてしまえば聞き付けた誰かがすぐここに来る。片手で夏希の口を塞ぎ黙らせる。
空いた片手で夏希の腕を抑え付ければ、夏希の細い筋肉に力が入っているのが分かった。それでももがく夏希に、もう一度顔を寄せ囁く。
「寂しいんだよ」
ぴく、と一瞬、夏希の抵抗が止んだ。
「………寂しいんだ」
207:わびなつ 7
09/08/17 16:57:13 /d7EthwW
もう一度頬を舐めあげれば、涙のしょっぱい味と、別の何か粉っぽい味がした。
「………お前化粧してんのか?まだ子供のくせに、色気づいてんなぁ。」
「…………」
抵抗を無くした夏希の腕から手を離し、服の中に手を差し入れ、細いなよやかな体を好きに触る。さらさらとした感触は、夏希がこの状況においても、まったく汗などかいていない事を俺に教えてくれる。
「ま、乳はでっかくなったけど」
夏希の胸に手をやれば、刺繍の施されたブラの感触と、その下の乳房のやわらかさが伝わってくる。
「………んん…」
夏希の耐える声が漏れる。
ブラごと乳を撫でまわせば、ブラも動いて邪魔をする。やっぱりこれは邪魔だ。
どうやらフロントにホックが付いているタイプのモノだ。なんとか片手でホックをぷち、と外し、邪魔なカップを脇の方にやる。
「……………!」
ブラに保護されていた乳頭が布に擦られ刺激され、ぽつ、と立っている。
「…ん、んん!!」
首を横に振り乱し、夏希が止めて、と目で訴える。散らばった黒く長い髪が肌の白さをより引き立たせる。
差し込んだ手で生乳を掴む。むにっ、と柔らかい乳房は、汗ばんだ俺の手に吸い付き、指を沈めた部分に合わせて形をかえてゆく。
「…んっ、くっ………」
夏希の顔にキスの雨を降らしてゆけば、閉じられた瞼の下から、じわりとまた涙が滲んでゆく。またそれはぽろ、と横に伝い零れた。
208:わびなつ 8
09/08/17 17:00:00 /d7EthwW
「んぅっ!」
頭を胸の位置に下げ、片方の乳に服越しに吸い付いた。乳房の先を大きく頬張り、舌を使い唾液を染み込ませてゆく。
「…んふ、んっ………んん…」
濡れてゆく生地に舌を這わせ、押し付ける。すればぴったりと引っ付いた生地に乳首の形が尚更浮き出て輪郭を露にする。
はぁっ、と熱を帯びた息を胸先にかければ、びくん、と夏希の体が反応し、乳房が上下にふる、と揺れた。
「なぁ夏希、もうあの彼氏とはヤッたのか」
口を塞いでいるんだ。返答は期待してない。ただ夏希は首を横に振るだけだ。
それが、問いに対するものなのか、それともこの行為に対してなのか。
「まぁ、どうでもいいけど」
膝を夏希の股に滑らせる。ぐいっ、と夏希の股関を膝で擦る。夏希の伸ばした膝がびくっと跳ねる。
掴んだ手で乳を揉みしだきながら、開いた襟元から露出している座骨に唇が吸い付く。
その時だった。
「…………」
夏希の唇が俺の手の下ではっきりと動いた。「………なんだ?」
この様子じゃ、叫ぶ気力も無さそうだ。
手の平をそっと口から離してやる。
「………もうやめて」
夏希が息を上げながら強い口調で言い放つ。
「今更?…いいじゃねぇか俺の事好きだったんだろ?」
「やめて!…何考えてるのよ、おばあちゃんの目の前で!!」
209:わびなつ 9
09/08/17 17:02:29 /d7EthwW
瞬間、俺の視界が真っ白になった。組み敷いた夏希も見えない。何も聞こえてこない。別の世界に連れて来られた様な気がした。
不思議で、頭だけを動かした。
…………横たわった婆ちゃんが、こちらに顔を向け、あの時と同じ視線を寄越していた。俺の方を、何か言いたげな表情で。何も口にせずに。
「………………………婆、ちゃん」
信じられない。蛇に睨まれた蛙の様に、まったく体が動かない。金縛り、そうとも言える。婆ちゃんが目を開けるのを望んでいたのに、胸には悲しみだけが拡がった。
「おじさん、わたしね」
はっ、と現実に引き戻される。婆ちゃんは顔を上に向けたまま、目を閉じ続けている。
視線を下に向ければ夏希の顔がある。
「私、ここに来たのはね、おばあちゃんに話したい事があったからなの」
組み敷かれているにも関わらず、先程まで凌辱されていたにも関わらず、いつもの黒く澄んだ瞳があった。
「これは、おばあちゃんにも、……おじさんにも伝えていなかった事」
その瞳に見詰められ、言葉が出ない。
「私、健二君の事が好きなの」
210:わびなつ 10
09/08/17 17:04:58 /d7EthwW
「……………」
「おばあちゃんが生きてる内には、芽生えてはいなかった感情。……だから、おばあちゃんに、伝えられなかったから」
「……………」
「それを伝えに、この部屋に来たの」
「…………」
「今…今私が一番好きな人は、…健二君なの」
「…………」
「だから、おじさん。おじさんには私抱かれない」
「…………」
「…淋しいかもしれないけど、ごめんなさい」
「…………」
何も……思い浮かばない。何も思い付かない。何も…考えられない。
ぽた、と夏希の頬に雫が落ちる。
夏希の涙とは違う。俺の流した涙だ。
今更気付いた。
俺は………泣いているのか。
なにを…………やってるんだ。
「だけど、おじさん」
夏希が、柔らかな声色で俺の名を呼ぶ。
「おじさんが一番好きなのは、おばあちゃんよね?」
夏希の、あの日射しを移したような光を宿した瞳に、涙を流す俺が映っている。
「…おじさんにもね、伝えていない事があるの」
211:わびなつ 11
09/08/17 17:08:51 /d7EthwW
その柔らかく、真っ直ぐなその瞳は。
「おばあちゃんはね」
俺の大好きなあの人と同じものだ。
「おじさんの事、本当に大好きだったのよ」
「………………っく…」
嗚咽が漏れる。
「だけど、おばあちゃん、その事おじさんに喋れなかった。おじさんも、おばあちゃんに言えなかった」
「……あ、……ああっ……」
「寂しすぎるから、そんなの」
夏希と、あの人の姿が重なる。
「……泣いていいんだよ。今だけ、私の胸で良ければ、…………必要として」
「……………っうあああああ!!」
夏希の胸にすがり付く。恥も忘れ、ただ大声で泣きじゃくる。
子供の頃だったら。こんな時。
大声をあげて泣いている俺の声を聞き付けて、早足で婆ちゃんが俺の傍に駆け寄ってきてくれた。
泣いている俺を胸に抱いて、優しい言葉をかけてくれる。
泣くんじゃない、男の子だろう?
そう言ってくれれば、俺はすぐ泣き止んだ。……でも婆ちゃん、すまない。
今は、今だけは。許してくれ。
212:わびなつ 12
09/08/17 17:12:52 /d7EthwW
「ぁぁぁぁ、うぁぁぁぁっ…!」
夏希の手が、俺の頬に添えられる。泣いていい、と小さく頷く。まるで婆ちゃんにそう言われている様に感じた。
なぁ、聞こえてんだろ、婆ちゃん。
俺、こんなに泣いてんだ。だから、今すぐ、………目を開けてくれ。
まだ話したい事があるんだ。
謝らなきゃいけないんだ。
感謝の言葉も伝えたいんだ。
生きていてくれたら。例え、足腰も弱くなって、立ち上がるのも大変だったとしても。
──それなら、俺がその手を取って。
ずっと傍に、いるつもりだった。
夏希の胸に、いくつもの染みが出来る。
熱い涙は、止まらなかった。
夏希の腕が、俺の頭を抱いた。
頭の上から、静かに泣く夏希の声がする。
その泣き声は、夏希の中の、何よりも綺麗な声なんだな、と頭の片隅で思っていた。
213:わびなつ 後日談
09/08/17 17:15:26 /d7EthwW
きっとこれはただの後日談。
お葬式の会場に、侘助さんの姿はありませんでした。
やっぱり、罪の意識が強いのか。悲しみの顔を見せたくないのか。
確か、昨日のお通夜にはいたと思うけれど…でも誰も話しかけれませんでした。
どんな言葉をかければいいのか、皆分からなかったのです。
出棺の時、朝顔の浴衣を羽織った夏希先輩が、下駄をカラコロ鳴らしながら走りにくそうに駆け寄って来ました。
「待って!!」
「な、夏希先輩どうしたんですか?」
「あのね、健二君……」
はぁはぁと息を切らす夏希先輩のその後ろに、みんなが一斉に顔を向けます。
栄お婆ちゃんの棺に蓋を締めようとしたまま、おじさん達がぱちくりと目をはためかせました。
「…………侘助」
「よぉ、悪いな」
ばさ、と手にした花束を肩に掲げた、侘助おじさんがいました。
大きな向日葵を何本もまとめて作られた花束は、侘助さんの色の濃いシャツに、よく映えていました。
「ああ、健二君」
僕の姿を見付けると手を上げ、頭を下げてくれました。
「……夏希の事、よろしく頼むぜ」
「えっ………!!」
後ろでウヒョー!と歓声が上がります。僕は、恥ずかしかったけど。
「はいっ!!よろしくお願いします!」
大きな声で、空にも聞こえる様に答えました。
「ああ。お前ならできるよ」
にっ、と笑う侘助おじさんがその後に胸が小さいが悪く思わないでくれ、と続けると夏希先輩がもうっ!とおじさんの背中を叩きました。
214:わびなつ 後日談 2
09/08/17 17:17:28 /d7EthwW
そして侘助おじさんが、おばあちゃんの棺の元へ向かいます。
侘助おじさんの頭のすぐ横に向日葵の花が合って。その後ろ姿はまるで、侘助おじさんが向日葵を抱き締めている様にも見えました。
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「………婆ちゃん、待たせたな」
お祭り騒ぎでみんなに見送られるなんて、ほんと婆ちゃんらしいな。
抱えた向日葵を、婆ちゃんの胸の上に置く。
今の俺に出来ること。
何もかもが遅すぎて。
侘びの言葉も。
感謝の言葉も。
もう二度と、伝えられないというのなら。
僕から。
貴方に。
祝福の意も込めて。
……………せめて最後に、花束を。
おしまい