09/08/02 15:31:13 XrCTpD8V
出発ぬるぽ進行
3:名無しさん@ピンキー
09/08/02 19:27:12 7BRXENDS
コッチのカキコでいいのかな?
とりあえず需要有り無しは1週間生き残ってから。
4:名無しさん@ピンキー
09/08/03 13:06:35 zelbJCSH
需要あるのか
5:名無しさん@ピンキー
09/08/05 18:45:42 Waa+ZfOJ
前スレからの拾い物を、投下します。
お手本に……なるのかな?
6:For Minami Kurihashi(1/5)
09/08/05 18:47:06 Waa+ZfOJ
初めてお客様に向かってあんな口をきいてしまった。
お客様の前で泣いてしまった。
最低だ。駅員として落第だ。
記者の赤木さんだって、悪気があったんじゃない。それはわかってる。
でも許せなかった。だからって……駅員として許されることじゃない。
私、これからどうすればいいんだろう……。
とぼとぼと、私は事務室に引き上げた。
あれ? あっちから、聞き覚えのある声がする。
「待てよ! あんたたち、みなみを泣かせただろ!!」
剛志!? どうしてここに?
「みなみに謝れ……謝れって言ってんだよ!!」
あれは付き合って3年になる私の彼、木崎剛志(きざき・ごうし)だ。
剛志は、通路の片隅で赤木さんに詰めよっている。
カメラマンの鳥山さんは驚いたのか動けない。
周りには人垣ができている。
「みなみの仕事の邪魔して、しかも泣かせてそれで平気なのか!あんたら、それでも男か!
記事を書くためなら事故が起きて、客が死んでも構わない、それがあんたらのやり方か。
あんたらなんかに、とても鉄道の記事を書く資格なんかねえ!」
剛志、やめて。私が悪いんだから。
止めなくちゃ……でも、足が動かない。
「あいつは確かにバカだ。おしゃべりで、お調子者で、空気なんか読めやしない。
俺は電車のことなんかまるでわからない。だからろくに聞いてないのに、それでも
電車のことをベラベラしゃべってくる。モハ? クハ? なんだそりゃ、だ」
そうだよね、剛志。私ってホントにバカ。
でも剛志、どうしてここに?
ひょっとして、ずっと見てたの!? 仕事を休んで?
「でも、俺はあのバカが好きだ。ホントどうしようもないバカだけど、それでも
好きな大バカ野郎だ」
剛志……。
「いいか、あいつが笑わなくなったら、北千住駅はだめになる。絶対だめになるぞ!
この駅にはなあ、あいつが必要なんだよ!!」
「剛志、もうやめて!」
私は見かねて飛び出した。
7:For Minami Kurihashi(2/5)
09/08/05 18:49:59 Waa+ZfOJ
「みなみ?」
私の顔を見て、少し剛志は驚いたようだ。が、すぐ怒りの表情に戻った。
「こいつら、お前の仕事の邪魔したんだぞ! あやうく客を殺す所だったんだぞ!
鉄道なんとか法違反じゃないのか!?」
「もういいの、調子に乗り過ぎた私がいけないんだから」
半泣きで止める私を見て、剛志は険しい表情を緩めた。
周りのお客さんの視線は、明らかに剛志に味方している。
鳥山さんと赤木さんは、いたたまれない様子だ。
「すみませんでした」
「調子に乗り過ぎたのは、私たちです。本当に申し訳ありませんでした」
二人は頭を下げて謝った。
「そ、そんな、もう……」
言いかけた私を、剛志が遮った。
「みなみの気持ち、わかってんだろうな! 今度こんな真似したら、ただじゃおかねえぞ!」
「は、はい……」
剛志ににらまれ、すごすごと二人は退散していった。
「事務室戻るか?」
「う、うん」
剛志に抱えられるようにして、私は歩き出した。
後ろから、パチ、パチ、と手を叩く音がする。
お客さんからの拍手はたちまち大きくなった。
剛志に向けられた拍手なのに、なんだか私が恥ずかしい。
照れ笑いしながら、私たちは事務室に戻った。
結局、広報の人も交えた話し合いの末、赤木さんが謝罪することで決着したのだが、 これは後日の話だ。
8:For Minami Kurihashi(3/5)
09/08/05 19:15:38 Waa+ZfOJ
あの取材騒動から数日。
私は何事もなかったかのように、いつもの仕事に戻っていた。
でも、あれから剛志とは会っていない。
剛志も、私も忙しくてなかなか会えない。
毎日メールの交換はしているし、時間が少しできたら電話もしているけど、それだけじゃ寂しくて仕方ない。
今夜は夜勤だ。もう、電車は全部終わっている。
さっきから私は事務室で、黙々と日誌をつけている。
ペンを止めて、ふと部屋を見回してみた。
部屋には、私一人しかいない。
「寂しいよ……剛志……」
机の上の、私と剛志の写真に向けて、つぶやいた。
あの時、私のために怒ってくれた剛志……。
東武の工場に勤めてた、お父さんの匂い……。
子供の頃出会った、私を助けてくれたあの駅員さんの匂い……。
そして、それを思い出させてくれた剛志の匂い……。
剛志と私の写真を、私は抱きしめていた。
会いたい……会いたいよ……剛志……。
体の奥が熱くなってくる。
自然にスカートの中に、手が伸びていた。
だめ、だめ……勤務中にこんなことしちゃ……でも、止まらない……。
左手で胸を揉み揉み、右手でショーツの上からあそこに触れてみた。
「ふぁん……濡れてる……」
こんなに濡れてる……。
剛志……。
私は剛志を思いながら、より強く手を動かし始めた。
剛志……ここ、いいの……なめて……いじって……吸って……。
「ああ……剛志……剛志……」
ショーツの中に手を入れ、あそこの穴に指を入れる。
出したり入れたり……あ、ちょっと……おしっこしたいような……でも……止まらない……。
剛志、剛志……好き、好き……大好き……いっぱいしてぇ……。
指を奥まで入れ、剛志を思いながら出したり入れたり。
「ふぁ、ああ、あう……剛志……」
頭の隅がぼやけてきた。そろそろ、絶頂が近いかも。
……いい、いく、いくぅ……剛志も? いいよぉ、中にいっぱい出して……。
「剛志、剛志、うう、ああ、剛志ーーー!!」
目の前が真っ白になった、と同時に、ショーツをはいたまま、私は思い切りおもらしをしてしまった。
じょろろろろ……ああ、おしっこ出ちゃった……。
「どうした、みなみ!?」
えええっ!?
ドアを開けて飛び込んできた人物の顔を見て、私は固まった。
「みなみ……」
剛志も私の痴態を見て、驚いて固まっている。
おもらしでスカートを濡らしている私を見て。
「ご、ごめんなさい……」
私は泣き出した。
「私……寂しくて……剛志と…………こと……したくて……」
あれ……私……何言ってるんだろう……。
「剛志に……いっぱい……してほしくて……だから……我慢できなくて……一人で……
ごめんなさい……ごめんなさい……」
軽蔑したよね、剛志……おもらしなんかしてる私なんて……。
「ぶってもいい……蹴飛ばしたっていい……でもお願い、嫌いにならないで……」
「な、何言ってんだよっ!」
いきなり、剛志が私の両手を握りしめた。
「俺だって……俺だって、みなみとHなことしたくてたまらなかったんだぞ!
制服姿のみなみに、いっぱいいたずらしてみたかったんだぞ! スカートめくったり、パンツ脱がしたり……
毎晩、毎晩、制服姿のみなみとHするとこ想像してオナってたぞ!!」
「剛志……剛志!! わあああ~ん……」
私は剛志の胸に顔を埋めて、思い切り泣いた。
9:For Minami Kurihashi(4/5)
09/08/05 19:17:43 Waa+ZfOJ
「んん……ん、んんん……」
私と剛志は、延々と、キスを続けた。
舌を絡め、吸い上げ、むさぼった。
「ん……」
唇が離れた時、糸の橋梁が架かった。
「あ、剛志、ちょ、ちょっと……」
剛志は私のスカートをたくし上げると、ショーツの上からあそこをなめ始めた。
「だ、だめ、そんなとこ、汚いよ……」
それでも剛志は構わずに、ショーツの上からあそこを舌で攻めてくる。
ビリビリと、高圧電流が流れるようなこの感じ。
「おしっこの味がするよ……それに……さっきよりもっと濡れてきてる」
「いやあ……言わないで……」
私はいやいやをした。その時、足取りがふらつくのを感じた。
「もう限界? じゃあ、そろそろ……」
剛志はドロドロの蜜とおしっこで濡れたショーツを掴むと、一気に引き下ろした。
私は片足を上げ、ショーツを抜き取らせた。
「いくぞ……」
「うん……」
私は静かに頷いた。
剛志はズボンを降ろして、連結器を出した。
二人の下半身が密着する、と同時に……
「ああうん!!」
一気に連結器が私を貫いた。
連結器が奥まで届くと同時に、剛志は私の腰を抱えて持ち上げた。
駅の事務室で、『駅弁』という格好だ。
「んっ! あぁっ! あん!」
奥を温かい肉の連結器が突く。
狭いトンネルの奥を、連結器が突く。
「もっと、もっとして……んん……」
舌を一層、激しく絡めあう。
「いっぱい、いっぱいして……もっとお……」
腰をぶつけ合う、粘膜をぶつけ合う音が、部屋に響く。
「あ……もうだめ、いく、いっちゃう!!」
「俺ももう、出るっ……」
剛志も、もう限界が近いようだった。
「好き、好き、剛志、好き、大好きー!!」
「みなみ、好きだよ!」
目の前が再び真っ白になる。
濁流が中に打ち付けられるのを感じながら、私は達した。
10:For Minami Kurihashi(5/5)
09/08/05 19:20:38 Waa+ZfOJ
濡れた制服は、クリーニングに出すしかなかった。
予備の制服があるから大丈夫だけど。
結局私服に着替え、日報に『異常なし』と書いて、仕事は終わった。
異常は大ありだけど。
「苦しそうな声上げてたから、俺のこと呼んでたから……何かと思って……」
「ごめんなさい……」
剛志が差し入れに買ってきてくれたコンビニ弁当を食べながら、私は真っ赤になった。
食べ終わったのを見計らって、剛志が話を切り出した。
「それと、実は差し入れだけじゃなくて、これ渡したくて……」
まさか、まさか……指輪!?
……と思ったら、紙に包まれた、カード状の物だった。
そんな、安っぽいドラマみたいなことないよね。
「開けてみて」
剛志に促されて封を開ける。すると……
『剛志ー南栗橋』
定期券だった。でも何月何日まで、というところを『無期限』と書き直してある。
「俺発、みなみ行き、期間無期限のパスだ」
剛志という名前の駅は、伊勢崎線にある。いつかデートで行ったんだっけ。
剛志、覚えてたんだ……。
「指輪はまだ先になるけど、せめて、これを受け取って欲しくて」
「剛志……ありがとう剛志……うええええ」
私はまた剛志に抱きついて、泣きじゃくり始めた。
『まもなく、3番線に区間急行、浅草行きがまいります』
『まもなく、1番線に急行、南栗橋行きがまいります』
おはようございます。毎度ご乗車ありがとうございます。
ご用の際は、いつでも声をおかけ下さい。
それでは今日も元気に、行ってらっしゃい!!
END
11:5
09/08/05 19:23:38 Waa+ZfOJ
以上です。
あと、前スレに書きかけの作品が一つありました。
12:名無しさん@ピンキー
09/08/05 20:31:39 CqLaCWdF
とりあえずぬるぽ
13:名無しさん@ピンキー
09/08/07 10:10:51 NfMkq+3f
羽生みなみ
伊勢紗希
14:名無しさん@ピンキー
09/08/10 00:52:03 7MR8pFOi
前スレにあった、書きかけの作品です。
ただし、スレが落ちたので未完です。
15:ロマンシング・エクスプレス(1)
09/08/10 00:57:49 7MR8pFOi
少年は学校の帰り道、鉄橋を渡るロマンスカーを見る度に言っていた。
「おれ、おっきくなったら、ロマンスカーのうんてんしになるんだ!」
その横で、少女は言った。
「あいこ、おっきくなったら、よーくんのうんてんするロマンスカーのしゃしょうさんになるよ!」
そして、それから時は流れ……。
「ごめん、気持ちはうれしいんだけど俺……君のこと、同僚以上には思ってないんだ……」
「! そ、そう……ごめんなさい、変なこと言っちゃって……じゃあね!」
走り去って行くロマンスカーアテンダントを、運転士は黙って見送るしかなかった。
その翌日の、小田急の社員食堂。
「ねえねえ、藤沢さんって知ってる?」
「ああ、知ってる知ってる! VSEの運転士の藤沢さんでしょ」
「結構人気あるもんね」
女性社員たちが噂をしている横で、食べながらこっそり聞き耳を立てている女性社員が二人いた。
新宿駅駅員の船橋ちとせと、車掌の石田あいこだ。
「その藤沢さん、ロマンスカーアテンダントの渋沢さん振ったんだって」
「えー!? どうして?」
「よくわかんないけど……渋沢さん泣いてたって。勇気出して告ったのに」
「なんかそれって、女の敵っぽくない?」
「とかなんとか言って、自分が告られたらうれしいくせに」
わっと笑う女性社員たちを尻目に、ちとせとあいこは黙々と食事を続けた。
(バカみたい。女子高生みたいに告るだのなんだのって。藤沢くんは何も悪くないのに、いい迷惑だわ。あさぎの気持ちに正直に応えただけなのに)
ちとせは心の中でクールに毒づいてみるが、それでもどこか安心している自分を否定できなかった。
(仕方がないけど、あさぎ、かわいそう……でも、よーくん、誰が好きなのかな……? 私じゃないよね……ちとせ?)
あいこはいろいろ考えながら、食べ続けた。
噂の主、そして二人の気になる男。彼の名は、藤沢善行(ふじさわ・よしゆき)。
二人の同僚にして、あいこの幼なじみ。
小田急の看板列車、特急ロマンスカーVSE(Vault Super Express)の運転士だ。
看板列車の運転士、そしてアテンダントといえば、超がつくほどの花形職である。
まして、もう一人の噂の主で二人の友人、渋沢あさぎは、男性社員からの憧れの的だ。
その二人が付き合い出したら、お似合いもお似合いの『ゴールデン・カップル』になる。
しかし、そうはならなかった。
恋愛は肩書きで決まるような、単純なものではない。
16:ロマンシング・エクスプレス(2)
09/08/10 01:01:26 7MR8pFOi
仕事が終わって、深夜。
あいこは、自分のアパートにあさぎを誘った。ちとせも一緒だ。
「あさぎ、その……元気出してね」
あいこは、他にかける言葉がない自分がもどかしい。
「藤沢くんのこと……えっと……恨んじゃだめよ」
ちとせも同じだった。
「うん……わかってる。まだ……好きだけど……あきらめなくちゃ……」
あさぎの目は赤い。一杯泣いたのが良くわかる。
「……誰か、藤沢さんのことが好きな人がいれば、スッパリあきらめられるのに……」
その言葉に、あいことちとせの胸がちくりと痛んだ。
「ねえ、あいことちとせは、藤沢さんのこと、どう思ってるの?」
善行のことをどう思っているのか……突然の質問に、二人は戸惑った。
「ど、どうって……藤沢くんは……ねえ」
「よーくんは、その……同僚……だよ」
「じゃあどうして、『よーくん』って呼ぶの?」
「え、それは……小さい頃からそう呼んでたから……よーくんは『勤務中は呼ぶな』って怒るけど」
小さい頃……それを聞いたちとせの胸が、またちくりと痛んだ。
あいこは、小さい頃からずっと藤沢くんと一緒にいる。
私の知らない藤沢くんを、いっぱい知っているはず。
「あれ? どうしたの、ちとせ? 泣いたりして」
あさぎが声をかけた。
「あら、どうしたのかな、私……」
ちとせは、知らずのうちに自分の目から涙がこぼれているのに気がついた。
それを見たあいこが慌てる。
「何か私、ひどいこと言っちゃった?」
「そ、そうじゃないの……」
ちとせは無理して笑ってみせるが、涙は止まらない。
「あ、ひょっとして……ちとせ……藤沢さんのこと……好きなんじゃ……」
「え、あ、ああ、あの……」
図星を突かれ、ちとせは戸惑った。
「だ、だったら、私、ちとせのこと、応援するから! これであきらめられるし。私のことは気にしないで」
「私も……私も応援するよ。私は……好きは好きでも、友達として好きっていうレベルだから」
(二人とも……そんな笑顔で言わないで)
あさぎとあいこの笑顔が、無理した作り笑顔だということはすぐ見抜けた。
あいこも善行のことが好きだ。そんなことは本人が言わなくてもとっくにわかっていた。
「じゃあ、早い方がいいね。メール、私からよーくんに打っておくからね。明日、話があるので、来て下さいって」
「え!? ちょ、ちょっと待っ……」
「私は……いない方がいいかな。後で話は聞くから、それでいいよね」
「あ、あの、あ……」
物のはずみで、話が決まってしまった。
普段クールなちとせも、恋愛となるとまるでオロオロだ。
こうして、ちとせは勢いで告白をすることになってしまった。
17:14
09/08/10 01:02:56 7MR8pFOi
書かれていたのはここまでで、未完です。
どなたか、続きを書いて下さる方はおられませんか?
当方には無理ですので……
18:名無しさん@ピンキー
09/08/12 20:07:21 o48bbZa4
ふらーり、んでは試しに、賑やかしで適当な小話を投下させてくださいな
注意事項:
あんまエロくないです
ヤマもオチもイミもないです
19:或る運転士の思惑
09/08/12 20:08:19 o48bbZa4
『或る運転士の思惑』
遥けき遠く、南部の威風が残る三陸で、新人の駅務員へと駆け寄る運転士の姿があった。
駅構内のまばらな人影、笑顔のままで近づく二人に、行き交う人の頬も知らずに綻んでいる。
「まなちゃん、まなちゃん、良い事思いついた」
「あれ、今日は早いですね、ありす先輩」
軽快な足音、腰まで流れる淡い色合いの髪が、たおやかな身体を追いかけて揺れる。
待ち受ける駅務員は、少しばかり小柄な体躯で、浅く切りそろえた髪から首筋が覗く。
三陸鉄道の女性運転士、久慈ありすとその後輩、駅務員の釜石まなであった。
「時代は百合だよ!」
「わかりました、全て忘却して運転席に戻ってください」
拳を握り締めて力説した運転士へ、笑顔で列車への復帰を求める駅務係。
しかし、ここで素直に復帰するようでは良い信頼関係を築いているとは言い難い。
即ち、当然の如く聞く耳を持たない。
「まず、私とまなちゃんが百合カップルになるの」
「すいませーん、誰か人殴れそうな鈍器を持ってませんか?」
通りすがりの親切な主婦の方の買い物袋から、手ごろな太さの大根を1本ばかり受け取る。
何のためらいも無く弧を描くそれからは、良い按配の乾いた音がした。
今日の夕食はぶり大根にしよう、まなは何となくそう思った。
そんな事を考えている隙に、実力行使とばかりに抱き寄せた主は、ありす。
「まなちゃんは、良い匂いがするね」
「あ、ありす先輩こそ」
湿り気のある抱擁から、背後に百合の花が咲き乱れた。
指先が互いの頬をなぞり、熱く潤んだ瞳で見詰め合う。
20:或る運転士の思惑
09/08/12 20:08:53 o48bbZa4
「……強いて言えば、わんこ蕎麦?」
「無駄に生臭いんですけど、お昼は何だったんですか」
あまり色気のある香りでは無い。
「今日は運が良かったので、自分へのご褒美だよ」
「スイーツ列車が走っているからって、無理に変な言葉を使わないでください」
どうでもよい話だが、しゃもじというのは室町時代のギャル語である。
なんかもじって可愛いじゃんとかいいながら、杓子をしゃもじと呼んだ事に起源がある。
「えー、いいじゃん、百合カップル」
「いや、どこが良いのか本気で理解できませんから」
ち、ち、ち、と指を鳴らして指摘する企み者。
理解の及んでいない相方に、懇切丁寧と説明を開始する。
「なんというかほら、車内でイチャついておけば、男性の乗客は立つに立てずに終点まで」
「やだなぁ、違うものが勃……って、何を言わせるんですかッ!」
ぐーぱんちが顎に入った、打ち上げていた、アッパーだった、つまり昇竜拳であった。
ダウンを奪われて暫く、ガイル3段まで入れられてしまえば相手の拒絶を受け入れざるを得ない。
仕方なし、同業の知人友人へと電話をかけて企みを持ちかける事にする企画担当。
「みゆきさん、みゆきさん、私と百合カップルになって売り上げを伸ばしましょう!」
― 広鉄は黒字路線なので、お断りさせていただきます
「うわ、切られた」
「良かった……常識人が居てくれた」
めげずにかける、信州のあの人へ。
「まいさん、まいさん、私と百合カップルになりましょう!」
― 親方さまあああああぁぁ!!
「へ?……え」
― ……駄目ですね、今のを返せない相手とはお付き合いできません
せめて、れっつぱーりぃぐらいは言えないと、などと謎の判断基準で断られる。
それならば、赤字路線の代名詞たるあの人ならと、儚い望みをつないで見れば、
「つくしさんつくしさん、以下略!」
― 良いですけど、銚子に来てくれますか?
「……謹んで、ご遠慮させていただきます」
致命的な欠陥が指摘される。
「……もう私には、まなちゃんしか居ないんだね」
「お願いですから、そこで私を思い出さないで下さい」
ありすの目が光り、まなの背筋で肌があわ立った。
21:或る運転士の思惑
09/08/12 20:09:26 o48bbZa4
少しばかり強引に、背後より抱きすくめる形で捕縛された駅務員の身体の上を、
なんかやたらと丸いハンドパペットが、いやらしく這いずりまわる。
小さいお子様から大人の女性にまで大人気のさんてつ君が、丸みを帯びた脇腹から、
未発達の胸元へと向かって絞り上げるように、淫靡に蠕動しながら、出発して進行する。
ありすの舌先が、まなの首筋へと唾液の痕をつけ、そのままに耳たぶを唇で含み、囁く。
「ボクの秘密テクでメロメロにしてやるテツー」
「違います、なんかそれ絶対百合じゃありません!」
しいて言えば、さんてつ君の女体環状線鈍行記録であった、あまり百合ではない。
「さんてつ君が、さんてつ君が何か酷い使われ方をしています!」
「東武のしあちゃんなんか、とぶっちに付けられたスペーシアストラップがお気に入りだよ」
「なんか今、しれっと怖い事言いませんでした!?」
各駅停車の果てに、ついに、さんてつ君は太股の付け根へと車輪を進める。
路線図となった駅務員は少しでも延着させようと、必死で足の隙間を閉めて抵抗するのだが、
どれだけ頑張っても角度的に、下腹を通って進むさんてつ君を止める事ができない。
「やれやれ、清純な顔してもう身体が火照ってるとは、あきれた淫乱だテツ」
「おかあさあああああぁぁん!」
どこまでも晴れすぎた空の上へと、少女の悲哀に満ちた叫びが吸い込まれていく。
吹き抜ける晩夏の風が、少しばかり早く秋の訪れを告げていた。
(余談)
「親方さまあああああぁぁぁ!!」
「幸村あああああぁぁぁ!!」
和装制服の駅長さんの叫びに答えた制服は、鉄道警察隊。
変なところで意気投合している二人であった。
(終)
22:或る運転士の思惑
09/08/12 20:10:28 o48bbZa4
あとがきー
あ、マスコットによる鉄道むすめ陵辱調教ものってどうだろう、ヤバめ?
23:名無しさん@ピンキー
09/08/12 20:33:48 fa1XPlFr
オレは完全エロ話より
ネタ交えながらの百合話のほうが好きだったりするから好きだw
24:名無しさん@ピンキー
09/08/12 21:21:44 /uhINCe2
>>19
gj
25:名無しさん@ピンキー
09/08/13 00:31:40 09aqFbnZ
GJ!
商魂たくましいありすに三鉄の姿がかぶるw
まいとさくらの百合もいいかもなぁ
26:名無しさん@ピンキー
09/08/18 00:19:29 qZAYP+TE
保守
27:名無しさん@ピンキー
09/08/23 12:09:04 DTstysJj
ほ
28:名無しさん@ピンキー
09/08/31 21:02:58 tDWw2YU1
保守
29:名無しさん@ピンキー
09/09/05 01:37:54 wPfZpOYK
8弾も出たというのに、見事に過疎っているなぁ
30:名無しさん@ピンキー
09/09/10 17:57:46 ZYVhTfvS
保守
31:名無しさん@ピンキー
09/09/15 03:54:39 PLz6RQ3B
ほ
32:名無しさん@ピンキー
09/09/15 20:41:35 yVV4n7aE
下げ
33:名無しさん@ピンキー
09/09/22 01:36:41 UzP3unlS
保守
34:名無しさん@ピンキー
09/09/30 20:50:47 JVXzAOC2
保守上げ
35:名無しさん@ピンキー
09/10/01 23:04:00 c6c+uuus
>>22
GJ。面白かった。
書いてくれるなら期待したいが……。
36:名無しさん@ピンキー
09/10/06 14:59:48 l0o5TuSs
こんなスレあったのか
期待捕手
37:名無しさん@ピンキー
09/10/16 16:37:21 GsjJ/axs
銚子のぬれ煎餅はつくしたんのラブジュースで
濡らしている説をここに提唱する
38:名無しさん@ピンキー
09/10/18 07:23:43 n+T5JmWb
出発淫行!!
39:名無しさん@ピンキー
09/10/26 02:57:49 tJXGYeKL
雑談すらままならない過疎…
だが保守するね!
40:名無しさん@ピンキー
09/10/27 16:11:25 d5bmZ+kW
もうすぐ、ありすの誕生日だな。
岸山とありすのSSとかないかな。漫画だとそれなりにいい雰囲気だと思ったんだけど。
41:名無しさん@ピンキー
09/10/27 20:29:05 9icNZBw7
ありす可愛いよありす
42:名無しさん@ピンキー
09/11/03 10:33:10 3fWHWiR3
ありす誕生日おめでとう。
43:名無しさん@ピンキー
09/11/09 03:38:36 J8WuLMjX
怖いぐらい過疎ってんのな。保守保守。
44:名無しさん@ピンキー
09/11/15 00:08:16 DeJyu/7c
保守
45:名無しさん@ピンキー
09/11/18 19:34:47 1dWIuuQV
保守
46:名無しさん@ピンキー
09/11/24 05:56:35 htogiIpD
保守
47:名無しさん@ピンキー
09/11/26 22:19:54 /xrmv6qr
保守
48:名無しさん@ピンキー
09/11/26 22:20:23 /xrmv6qr
保守
49:名無しさん@ピンキー
09/12/01 11:07:19 ZHH3Ir20
vol.9も出て、画集・vol.10発売も決定したのにこの過疎っぷりは怖い
50:名無しさん@ピンキー
09/12/01 11:37:26 +6iSg+Sr
この板そのものが過疎だしねぇ
51:名無しさん@ピンキー
09/12/08 14:58:31 TjlvwgWX
保守
52:名無しさん@ピンキー
09/12/22 06:43:15 NtmhCgSn
つくしちゃんのま〇こを舐めまくりたい
53:名無しさん@ピンキー
09/12/22 14:49:15 K8yedcu+
冬至の記念にこれでどうだ。
URLリンク(storage.irofla.com)
54:名無しさん@ピンキー
10/01/09 23:36:04 uF9kwp2d
ほ
55:名無しさん@ピンキー
10/01/19 05:00:37 G5vBXCyd
テスト
56:名無しさん@ピンキー
10/01/19 20:55:55 CfpO6dw9
まぁそうなりますわね
57:名無しさん@ピンキー
10/02/01 06:23:39 DxFVFdde
あげ
58:名無しさん@ピンキー
10/02/10 22:28:43 taSQ5HrU
ほ
59:名無しさん@ピンキー
10/02/15 05:15:10 swQpIIwG
ほしゅー
60:名無しさん@ピンキー
10/02/18 20:51:23 KtxDOIpL
保守
61:名無しさん@ピンキー
10/02/22 06:47:24 f+V717QW
ほ
62:名無しさん@ピンキー
10/02/27 03:37:34 JZyIz3vD
圧縮近いかな?
63:名無しさん@ピンキー
10/03/01 02:39:36 JAHWFcoh
うん、もうすぐ
64:名無しさん@ピンキー
10/03/07 01:26:47 zCltjow3
なかなか来ない
そして突然…
65:名無しさん@ピンキー
10/03/15 05:56:51 tegJMDN+
捕手
66:名無しさん@ピンキー
10/03/16 15:28:49 SuXX0Hib
画集表紙の嫁があまりにも可愛すぎたので突発的に書いた
・DS主人公(一応)×まいさん
・エロぬるめ
・エロSSは初めて
色々おかしいとこあるかも知れないけど大目に見て頂ければ幸いです
67:名無しさん@ピンキー
10/03/16 15:32:59 SuXX0Hib
夏真っ盛りの8月。
ここ長野は全国的にも避暑地として有名な軽井沢があるものの、暑いものは暑い。
ふぅ、と短く息を吐いて憎たらしいまでに爽やかに晴れ渡っている青空を見上げた。
うっすらと汗が浮かんでは流れ落ちていく。
何故、暑い思いをしてまで屋外にいるのかと言われれば、彼女の仕事が終わるのを待っているからだ。それだけである。
仕事の邪魔をする訳にはいかないので、彼女の仕事場である別所温泉駅の駅舎近くにあるベンチに腰掛けている。
本当は昨日……彼女の誕生日である8月8日に来る予定だったのだが、急遽、取材が入ってしまい彼女には申し訳ないが日をずらしてもらったのだ。
ミンミンとうるさかった油蝉だかクマ蝉だかの合唱の中で、時折ひぐらしがカナカナと小さな合唱を始めている。
俺はすぐ頭上で鳴っているはずのひぐらしの合唱がどこか遠くの方で聞こえるような感覚になった。
その合唱に交じって、可愛らしい声で俺の名前を読んでいるのも聞こえた。
ぼんやりと顔を上げ、声の主を確認する。
手を上げて笑顔でこちらに小走りで向かってくる。あぁ……仕事、終わったのか。というかもうそんな時間なのか、と思いながら彼女を迎える為にベンチから立ち上がった瞬間、ぐらりと景色が歪んだ。
―立ちくらみ、だ。
そう理解したのも束の間、足から力が抜けてなんとか顔面強打を避ける為に腕を前に突き出すが、身体を支えるほどの力が入るわけもなく、俺は顔面の代わりに右肩を強打する形で地面に倒れた。
―
蒸し暑さに目が覚めると、懐かしいような見慣れたような少し古ぼけた天井が目に入った。
「あ、大丈夫……ですか?」
遠慮がちにそう尋ねてきたのは、横になっている俺のすぐ隣にいた彼女―まいさんだった。
68:名無しさん@ピンキー
10/03/16 15:35:42 SuXX0Hib
「……えっと……、俺……」
まだ少し、ぼーっとしている俺は寝ていたソファー(別所温泉駅の駅務室にある来客用のやつだ)から上半身を起こす。
「気分、悪くありませんか?もう……立った瞬間、倒れるからびっくりしました……。」
「えっと……」
「熱中症です。」
怒ったような表情でキッパリと言い放つまいさんに頭を下げるしか出来なかった。
「駅舎の中で待っててくだされば良かったのに……。」
「いや、仕事の邪魔になるかなーって。」俺は頭をかいた。……もう癖みたいなものだ。
「邪魔だなんて思うわけないじゃないですか。……どうぞ。」
まいさんはぶつぶつと呟きながら小さな冷蔵庫からスポーツドリンクを取出し、渡してくれた。
熱中症にはスポーツドリンクが良いんです、と言われた。そういえば、こっちに着いてからは何も飲んでなかったな……。
「ありがとうございます。……それにしても、今日は蒸し暑いですね。」
渡されたドリンクで喉を潤してから、羽織っていたシャツを脱いでTシャツ姿になる。
あー……これ一枚脱ぐだけでも熱気のこもり方は変わるんだな。
「えぇ。実は……クーラーが壊れちゃって。……明日のお昼には業者さんが直しに来てくれるんで今日1日の我慢なんですけどね。」
よく見れば、まいさんの額にはうっすらと汗が見える。
そりゃこの暑い中でも制服は変わらず袴なんだから、暑いよな……。
「あ、あの……、そろそろ帰ります?」
まいさんを気遣って俺がそう提案すると、まいさんは首を振った。
「まだダメですよ。本調子でもないのに、この暑い中を歩いたらまた倒れちゃいます。」
そう言われると反論できるわけもなく、俺はすいません、と小さく返した。
「もう少し、日が暮れてから行きましょうか。」
結局、彼女の提案に賛成することにした。
退社時間はとうに過ぎているので電車が来ても駅長挨拶することはなく、窓口も閉めているので誰かが切符を求めることもなく……俺とまいさんは誰に邪魔されることもなく、互いの近況を報告しあった。
東京で働く俺と、長野で働くまいさん。メールや電話は毎日のようにしているが、やはり目の前で直接聞く彼女の話は楽しいものだ。
……ふと訪れた沈黙。
まいさんも話題が尽きたのか、さっきから何度もお茶の入ったグラスを口へと運んでいる。
そして、こんな沈黙を破るのはいつだってまいさんの方だった。
「あ、あの……。わた、私も……脱いでいいですか?」
69:名無しさん@ピンキー
10/03/16 15:39:57 SuXX0Hib
「……はい?」
急な申し出に俺は思考が追い付かずなんとも間抜けな返事しか出来なかった。
男の人は暑かったらすぐ脱いだりできて羨ましいですね、女性というか和装だとそう簡単には脱いだり出来ないから……とかなんとか、まいさんは慌てながら話しているが、俺はさっきの言葉を理解するのに必死でまったく聞こえてなかった。
もちろん、俺とまいさんは付き合ってそろそろ8ヶ月。そういう事をしてないわけではないが、年頃(?)の恋人にすれば少ない方だとは互いに分かっている。
彼女の裸を見たことがないわけではないが……さすがにこんな明るい時間から見たことはなかった。
そうこう思いながら、俺は条件反射というか、慌ててソファーの上であぐらになり回れ右をして彼女に背を向けた。
彼女はそれを俺の了承と解釈したのか、向かい側のソファーから立ち上がった。
シュル、シュルと衣擦れの音が駅務室に響く。
俺の耳は無意識に背後の行為に集中している。
ふぅ、と妙に色っぽいため息。
俺の理性は崩壊寸前だ。一体まいさんはどうしたんだ!?
「……ぬ、脱がないんですか?」
「……っ」
「……そのシャツも、脱いだ方が良いですよ。汗で濡れてますし……」
俺は思わず振り返ってしまった。
汗でしっとりと濡れた顔は、幼く見られる普段からは想像も出来ないほどに艶があり、俺は唾を飲み込んだ。
胸元が少しはだけている着物。袴は簡単に畳まれ、ソファーの背もたれにかけられている。
上は着物に下は下着という、アンバランスな格好。着物はまた着直すのがちょっとめんどくさくて……と、まいさんははにかんだ。
その恥ずかしそうな笑顔で理性は完全に崩壊した。
俺はソファーを挟んで置かれてる低いテーブルに膝を付いて、まいさんを抱き寄せた。お互い直立で抱き合えば、まいさんの顔が俺の胸元にくるんだけど、今は俺の方がまいさんの胸元に顔を埋めている。
あまり回数を重ねていないので、やはり慣れない手つきながらも俺はまいさんの胸に手を這わせた。
この窓口のシャッターの向こうに誰かいるかも知れないという背徳感がたまらない。
手の平、指。すべてに感じる柔らかさと弾力。
「ん……、あっ……ん……」
声をあまり出せる状況ではないので、まいさんは下唇を噛んで声を抑える。
赤くなる彼女の下唇を痛々しく思い、俺は声を抑える手助けにでもなれば……と思いキスをした。
それでも右手の動きは止めない。この世のものとは思えない弾力を堪能するように強弱をつけて揉みしだいていく。
胸が形を変える度にまいさんは唇と唇の間からも小さな声を漏らす。
まいさんの唇から口を離して、そのまま胸の先端を舌でなぞると、まいさんの肩が跳ねた。
必死に声を抑えるまいさんに俺自身はもう最高潮に膨れあがっていた。
「まいさん……っ、俺……」
70:名無しさん@ピンキー
10/03/16 15:52:19 SuXX0Hib
俺の訴えに、まいさんはこくりと頷いてくれた。身体を離しまいさんが座っていた方のソファーに彼女をゆっくり押し倒す。
胸への愛撫だけでまいさんは涙目になり、息は荒くなっている。濡れた頬に張りつく髪を払ってから、もう一度キスをした。
俺も男だし、エロ漫画とかは読んだが……行為中に言葉責めなんて器用なことは出来ない気がする。性格が一番の原因なのは分かっている。
お陰で俺とまいさんのこういった行為には意志確認ぐらいでしか会話しない。
二人ともそういう経験が少ないから行為だけでいっぱいいっぱいなんだ。
「まいさん、そろそろ……」
最後までは言葉にせずまいさんに聞くと、彼女は顔を真っ赤にして「……はい」と呟いた。
まいさんの頬を撫でてから、俺はベルトを外し自身を取り出した。
次いで、グショグショに濡れたまいさんの薄い水色のショーツも脱がせる。ここまで濡れてるなら、慣らす必要もないだろうと判断し、俺は少しずつ挿入していった。
「あっ……あ……」
まいさんは着物の袖を口に当て、声を抑えようと必死だ。快楽に耐えるように、目を固く閉じ、右手は俺の左腕をぎゅっと掴んでいる。
どうにかして彼女を気遣ってあげたいのだけど、正直そんな余裕はない。
ぐちゃぐちゃ、と駅務室には相応しくない水音と微かに漏れ聞こえるまいさんの喘ぎ声。
下腹部にこもっていた熱が次第に自身へと集まってくる。ヤバい、限界だ。
いつもならば、このまま動きを早めて出すのだが、今日はそれは出来ない。ゴムをつけてない。
彼女の中に出すまいと腰を引いて、自身をまいさんから取り出した。
まいさんが息を切らしながらも一瞬だけ悲しそうな顔をしたように見えたが……それはまぁ、都合の良い自己解釈だと思っておく。
俺は自身の中にくすぶってる熱を出そうと、右手を自身に添えた。もちろん、自分で処理をしているのをまいさんに見られるのは恥ずかしいので彼女に背中を向けてやるのだが……。
本当は吸い出してもらったりしたいとも思うけど、息も絶え絶えのまいさんにそこまで頼むのもどうかと思うのも確かで……。
―
「……もし、今度こんな事があったら。」
ちゃんと袴を着直して、いつも通りの姿で駅務室に鍵をかけながらまいさんは言った。
ひぐらしの合唱も鳴り止み、辺りも暗くなり幾分かは涼しくなっている。
まいさんの言葉に俺は顔を赤くしながら返事をした。
「その……、え、遠慮しないで、なっ中に出してもらっても……平気ですからっ!」
「……」
同じく、顔を真っ赤にしながらまいさんはこちらに背を向けたまま言う。
俺は呆然というか、何も答えられずに立ち尽くしつつ必死に言葉を理解しようとした。
「あ、い、いやっ、その……へ、変な女だと、思います?」
恐る恐るといった感じでこちらを見て尋ねてくるまいさん。
あの艶っぽさは何処へやら……、その照れた表情にはいつもの幼さが見えた。
「ま、まさか!大好きですよっ。」
俺は慌てて首を振り、何を思ったのかそう続けていた。
案の定、まいさんからは「……へ、変態です」と言われたのだけど。
71:名無しさん@ピンキー
10/03/16 20:52:23 EpL8ufEn
…ふぅ
72:名無しさん@ピンキー
10/03/17 19:15:14 yfpTarPa
GJ!!
73:名無しさん@ピンキー
10/03/26 06:01:31 9ru8Tgsy
鉄むすを痴漢したい
74:名無しさん@ピンキー
10/04/01 19:46:05 ATY+27MF
さきえ姐さんに足コキしてもらいたい(//∀//)
75:名無しさん@ピンキー
10/04/05 21:00:46 E5P8DZh1
キャッチャー
76:名無しさん@ピンキー
10/04/08 20:36:16 jNmog8J5
運転中の久慈ありすたんに背後から近づきたい
77:名無しさん@ピンキー
10/04/09 07:35:13 KMR1ErqS
近づくだけでいいのですか?
78:名無しさん@ピンキー
10/04/17 08:34:58 L2/0zbh3
保守
79:名無しさん@ピンキー
10/04/26 06:19:11 zzzec2U0
みゆきの蒸れ臭いパンストの匂いを嗅ぎたい(//∀//)
80:名無しさん@ピンキー
10/05/02 20:33:21 3VWpvZGR
保守
81:奈菜詩
10/05/06 11:47:38 +5G74ZgQ
突然ですがここで小説を投稿させてもらいまーす。
以下注意事項です。
・オリキャラ在り
・ジャンルを絞っていない
・都合設定
・色々詰め込んでみた
上記の注意書きを読んでも楽しんでいただけるという方はどうぞ!
82:「あの人を想って」
10/05/06 11:49:29 +5G74ZgQ
その日、僕は取材のために銚子へ来ていた。
勿論、取材の相手は銚子電鉄犬吠駅駅務係の外川つくしさんだ。
これまでも何度か取材をしてきたが、今回は彼女の昔の思い出、してきたことや見てきたことを知りたいと思っていた。
しかし、今回の取材の目的は銚子電鉄に新しく入ってくる新型車両の取材なので、仕事とは別に聞くことにした。
時は5月、僕がつくしさんと知り合って丁度1年が経過していた。
つくしさんは本当に銚子が大好きで、その地で生まれたこと、そこで働くことの幸せを感じ、そして自分の生まれ故郷が幼い頃は揺り籠で、最期は棺桶になることに何の疑問も感じていない。
僕はそんな彼女に気付かないうちに惹かれていた。
人はそれを恋と云うのだ。
僕はふとそう思った。
その日、僕は銚子駅からデハ1002系に乗って線路沿いに咲く菜の花や緑を見ながら、犬吠駅へやってきた。
「ご乗車ありがとうございました~、気をつけてお降りください」
のんびりとした、おとなしい声が耳に入ってきた。
ほんのり黒のかかった桃色の髪の毛を初夏の風に揺らし、自慢の笑顔と衣替えをしたばかりの夏服を纏った彼女
「お久しぶりです~、ようこそ銚子へ」
外川つくしが、そこにいた。
83:「あの人を想って」
10/05/06 11:50:52 +5G74ZgQ
「遠い所ご苦労様でした~、暑かったでしょう」
「そうですね、もう半袖が必要ですからね」
今僕は犬吠駅から少し離れた君ヶ浜公園につくしさんといる。
彼女によると今日は仕事を早目に終わらせてくれたそうだ。
犬吠駅を出て行く時、駅長さんが何だか意味深長な笑みを見せていたのが気になるのだが・・・・・。
ひょっとしたら気をつかってくれたのだろうか?
「やっぱりここに来ると落ち着きますね~」
僕の考えていることを知るはずも無いつくしさんはそう言って僕のすぐ隣にいた。
海からやって来る潮風が彼女の髪を揺らし、水平線の彼方に沈む斜陽が彼女の目を細める。
黄昏時に佇む彼女は全身を茜色に染めていた。
その幻想的な姿は、漣の音と相まって一枚の写真か絵にしてしまいたい光景だった。
その時の僕は頬を夕焼けと同じ色に染めていたのかもしれない。
「あの~、どうかしましたか?」
彼女が突然こっちを向いて尋ねてきた。
いけない、見とれてしまっていた。
「今日は聞きたいことがあるんですよね?」
だから彼女は気付かなかったんだろう。
「ええ、そうなんですよ」
僕が恋していることを。
84:「あの人を想って」
10/05/06 11:52:48 +5G74ZgQ
「私の想い出、ですか~?」
つくしさんはあまりしっくりこないお願いをされてキョトンとしていた。
「ええ、つくしさんのことをもっとよく知りたくて」
海岸近くのベンチに座って僕はつくしさんに今回の経緯を話していた。
自分が今後つくしさんを取材するにあたって、もっとつくしさんのことを詳しく知りたいことを話した。
「昔話とかでもいいんです、お願いしますっ!」
そう強く言って僕は頭を下げた。
「ま、待ってください~、べっ別に話すのはいいんですが・・・・」
「ですが?」
「その~・・・、は・・、恥ずかしくて・・・・」
無理もない、そう思った。
いきなり自分のことをもっと知りたいから、想い出や昔話を教えてくれなんていわれて動揺しない人はいない。
つくしさんはそのまま黙り込んでしまった。
どうしようかと思っていたその時、
「お~~~い、つくし~~!」
そんな声が僕達の背後から聞こえてきた。
誰かと後ろを振り返って見てみると、僕たちと同い年位の女性がこっちに向かって走ってきていた。
誰だろう?つくしさんの名前を言っているってことは、つくしさんの知り合いかな?
「澪ちゃん・・・・、澪ちゃんなの・・・・?」
「お久しぶりね、つくし。元気にしていたかしら?」
「澪ちゃ~~~~~~~ん!!」
そう叫んだつくしさんは、その澪ちゃんの元へ駆け寄り、思いっきり抱きついた。
「澪ちゃん、いつこっちに帰ってきていたの?」
「昨日のことだよ。こっちに戻ったらつくしが駅員さんになってるって聞いてビックリしちゃった。でも昔からつくしはあの電車に乗るのが大好きだったもんね♪それにしても、立派になったわね~、つくし」
「澪ちゃん・・・・、ありがとう」
そんな映画の感動のシーンをそのまま切り出したかのような光景に僕は見入ってしまった。
「ん?あれ?つくし、この人は?」
澪さんが僕に気付いたようだ。
「あっ、澪ちゃん。この人は私のことを取材してくれている記者さんなの」
「え!取材なんて受けてるの!?すごいじゃないつくし!」
その後僕は澪さんに、これまでのつくしさんの取材や記事のことを教えた。
僕も澪さんことをつくしさんから澪さん本人から色々聞いた。
澪さんはつくしさんと幼稚園からの幼馴染で今も大親友なそうだ。
でも、高校卒業の時に澪さんは北海道の大学へ通うこととなり、銚子を去ったのだという・・・。
その後も2人はメールや電話で交流を続け、大学が休みに入ると澪さんは銚子へ戻ってつくしさんと会っていたけれど、お互い働き始めてからなかなか会う機会がなかったのだそうだ・・・・。
だからこうして会うのは実に久しぶりだそうだ。
85:「あの人を想って」
10/05/06 11:54:08 +5G74ZgQ
「へ~、それにしてもつくしが雑誌に載るなんてね~~、私もその記事読みたいな~」
「記念にとってあるのがあるから、後で見せてあげるよ」
「ありがと~、楽しみだな~」
「お2人は本当に仲が良いんですね」
「ふふ、ありがと♪ ところで2人はここで何してたの?」
「え・・・・、私は取材を・・・」
「とてもそうは見えなかったな~、遠くから見たらカップルにしか見えなかったし」
「えっ!?そっ・・・、そんなことないよっ!」
「え~~~、説得力ないな~。ねぇ記者さん、ホントの所はどうなのさ?」
「いや・・・、自分はつくしさんにちょっと想い出を聞かせてもらおうと思っただけで・・・」
「想い出って・・・・、どうしてそんなものを?」
「実は・・・・」
僕は澪さんに、つくしさんの事をもっと知りたくてつくしさんの想い出を知りたいことを話した。
「なるほど~、じゃあそういうことなら、私が教えてあげましょうか」
「え?」「澪ちゃん!?」
「つくしのハ・ズ・カ・シ・イ・オ・ハ・ナ・シを♪」
「え・・・、や・・、やめてよ澪ちゃん!恥ずかしいよ!」
「まーまー、ほら、記者さんも知りたがってるよー」
「う~~~、でもでも~~」
「もう終わったことじゃない」
「それでも恥ずかしいし、嫌われちゃうよ~」
「別にそれでつくしを嫌いになったりしないと思うわよ?彼、誠実そうだしさ」
「そうですよ、嫌いになんてなりませんっ!」
つくしさんはそのまま考え込んでしまった。
「じゃ・・・、じゃあ・・・いい・・ですよ・・」
蚊の鳴くような声でつくしさんはそう言った。
「はい、是非お願いします!」
「よっしゃあ、任せなさいっ!」
「う~~~~、恥ずかしい・・・・」
こうして澪さんからつくしさんの昔話を聞かせてもらうことになったのだが、つくしさは顔を真っ赤にして涙目になってしまった。
そんな反応をされると何だか申し訳なくなってしまうのだが、そこまで聞かれると恥ずかしい想い出とは何なのかという興味も好奇心もどうしても湧いてくる。
つくしさんには申し訳ないが、僕は心の底から聞きたいと思ったのだ。
そして、この後澪さんが話したつくしさんの恥ずかしい想い出というのが、自分の予想の激しく斜め上をいく内容だとことをこの時の僕は知る由もなかった。
86:奈菜詩
10/05/06 11:55:23 +5G74ZgQ
続きは現在鋭意製作中です。
しばしお待ちください。
87:名無しさん@ピンキー
10/05/06 22:17:35 3i+Cjyiz
投下乙です!続き待ってます!
88:名無しさん@ピンキー
10/05/08 14:50:53 YAnoGqYw
続き気になる……!
乙です。
89:名無しさん@ピンキー
10/05/08 23:03:27 RzTBrLl2
つくんこの恥ずかしい過去・・・
コーフンしてきたぞ
90:名無しさん@ピンキー
10/05/16 11:30:33 1lZ4tmdl
保守
91:奈菜詩
10/05/20 02:20:24 Us+DCrWY
お待たせしました^^
続きです、どうぞ!
92:「あの人を想って」
10/05/20 02:24:49 Us+DCrWY
つくし・澪~幼稚園の時の想い出~ 語り手:澪
「つくし~、遊びに行くよ~」
「澪ちゃ~ん、待って~~」
その頃から私は、明るく活発な娘で、つくしは、のんびりマイペースな娘だった。
互いにタイプの違った2人がこれだけ仲良くなったのはおそらく性格のせいなのだろう。
自分にないものを持っていることに嫉妬や劣等感を抱くことなく、ただ2人でいる時が楽しく穏やかで、満たされていることをちゃんと知っていて、そこに幸せを感じていたからだ。
そんな私たちは入園してすぐ仲良しなっていつも2人で遊んでいた。
それはその日も続くはずだったが・・・・。
「つくし、今日は何して遊ぼっか?」
「澪ちゃん、その前に花壇のお花に水をあげないと」
「つくしは本当にお花が好きよね~」
「えへへ~」
つくしはこの頃からお花が大好きで、その日は花壇のお花に水をあげようとしていた。
しかし、「いつもの如雨露がないね」「あれ、ホントだね」
いつも水遣りに使っている如雨露は他の子が水遊びに使ってしまっていた。
「どうしよう澪ちゃん、これじゃあお花にお水をあげられないよ~」
「どうしようって言われても・・・・」「う・・・・・ぐす・・・・」
「ちょ、ちょっと!?」
泣くんかい!
「ぐす・・・、ふええ・・・」
「こ・・、ここで待ってて!何か代わりのモノを探してくるから!」
「うん・・、待ってる・・・」
それから私は必死で代わりの如雨露を探した。つくしが待っているから、泣くのを堪えているから!
93:「あの人を想って」
10/05/20 02:25:47 Us+DCrWY
「あら、澪ちゃん。慌ててどうしたの?」「あ、先生。如雨露を探してるの!」
「如雨露を?いつも使っているのじゃダメなの?」「他の子が使っちゃってるんです」
「そっか~、じゃあ他のを探してくるからちょっと待っててね?」
そう言って先生は奥の方へ如雨露を探しにいってしまった。
そして、先生が持ってきたのは、
「これしか無かったんだけど大丈夫かな~」
大人が園芸などで使う大人用の如雨露だった。
「これしかなかったんだけど、澪ちゃんたちには大きすぎるわよね~」
確かに幼稚園生が使うものではない。
もしこれに水を入れて使おうものなら相当の重量となり、持ち上げることすら無理だろう。
でも、「先生、これ借ります」
つくしが待っている。
私が如雨露を持って帰ってくることを信じて待っている。
私は先生にお礼をいうとその大きな如雨露を持って走り出した。
「そうだ、お水いれてこう。その方がすぐあげられるし」
幸い途中に水場があったので私は如雨露に水を入れました。
そしていざ持ってみると・・・、
「お・・・、重い・・・」
やはり相当な重さになってしまった。
今も両手で抱えて持って、重さでヨタヨタしている状態だ。
「でも、もうすこし・・・・」
花壇はすぐそこだった。
「あ、澪ちゃーーーん、ありがとーーーーっ」
つくしがこっちに駆け寄ってくる。
私も無意識の内に駆け足になっていた。
と、その時。
カッ
そんな音とともに私は自分の体が傾き、視界が凄まじい勢いで変わるのを感じた。
そう、私は石に躓いて転ぼうとしていたのだ。
そして私が抱えていた如雨露は私の手から放れて正面のつくしに---------------------。
94:「あの人を想って」
10/05/20 02:26:23 Us+DCrWY
「ごめんね・・・、つくし・・・・」
「ううん・・・・、いいの・・・・」
「あらら~~~、遅かったか~~~」
そう声を掛けてきたのはさっき如雨露を渡してくれた先生だ。
あれから澪のことが心配になって追いかけてきたそうだ。
そして嫌な予想は的中してしまったわけだ。
つくしは、私が持ってきた如雨露の中に入っていた水をそのまま被ってしまい、ビショ濡れになってしまったのだ。
あれからずぶ濡れになってしまったつくしと、転んだ私は、先生に事情を聞かれ、怒られつつ呆れられつつ教室へ連行?された。
私の方は軽いかすり傷で済んだのだが、つくしは服が全部乾くまで体操服で過ごすハメになってしまったのだ。
「つくし~~~、ホントにごめんね~~~~、ビショ濡れにしちゃって・・・・」
「いいってば澪ちゃん。お天気もいいし、すぐ乾くって先生が言ってたから大丈夫だよ~~」
「今、先生が体操着持ってくるからそれまで我慢してね」「うん、ありがとう澪ちゃん」
私はせめてもの罪滅ぼしと思ってつくしの髪の毛をバスタオルで拭いていた。
私が感謝される所なんて何処にもないのにつくしはありがとうと言ってくる。
私はジーンとして思わず泣いてしまいそうになってしまった。
ゴシゴシゴシ・・・・・・
つくしの髪の毛を拭いていると・・・・
「体操着持ってきたわよー」
先生が体操着を持ってきてくれた。
「じゃあつくしちゃん、服が乾くまでこれを着ててね」
「うん・・・、でも先生・・・、お花にお水を・・・」
そうだった。つくしとお花に水をあげるつもりだったのに結局できていないじゃないか・・・。
「大丈夫よ、私がしておくから」「ホントですか!」「ええ、だからアナタは早く着替えなさい」
そう言って先生は出て行ってしまった。
「よかったね、つくし。先生がお花にお水を上げてくれるってさ」「うん!」
つくしの顔に笑顔が戻ってきた。
それで私は安堵する。もう大丈夫だと思った。
「それじゃあつくし、着替えよっか」
いつまでもビショ濡れでいる訳にはいけない。
95:「あの人を想って」
10/05/20 02:27:02 Us+DCrWY
つくしは早速着替えようとしたのだが・・・・・。
「どうしたのつくし、着替えないの?」
「うん・・・・・・」そう言ったまま黙り込んでしまった。
どうしたのかと聞こうとしたら、「あの・・・・、澪ちゃん・・・」「何?つくし」「着替えるの・・・、手伝って」と言われた。
それで思い出した。
つくしはまだ一人で着替えができないことを。
私はそうではなかったが、幼稚園生はまだ一人で着替えができない子が多く、つくしは幼稚園の中で一番着替えが下手な娘だったことを。
「でも・・・、先生もう行っちゃったし・・・・」「澪ちゃんに着替えさせてほしいな」
「え!?」「澪ちゃん、私にオヨフク着させて?」「え・・・えと・・・」
そうズイっと迫られても・・・・。
「ダメ・・・・・、なの?」「いや・・・、その・・・」「澪ちゃん・・・、つくしのこと嫌いなの?」「そっ、そんなことないっ!」
嫌いになるなんて・・・、そんな事ある訳がない。
当時の私はまだ幼稚園生だったけれども、つくしとは生涯の大切な人になる、そんな直感めいたモノを持っていた。
「わかったよ、着させてあげる」「ホントに!ありがとう澪ちゃん!」
ホントにつくしは・・・、何て表現したらいいんだろうこの感情・・・。
当時の幼い私にはそれを言い表す言葉を持ち合わせていなかった。
今はとにかく・・・「じゃあつくし、手を上に上げて」「はーい」
つくしを着替えさせなくては。
「えっと・・、まずは上の服から・・・よいしょっと・・・」
上の服をぺろんと脱がす。
すると現れたのは・・・、何も身につけていない上半身だった。
幼稚園児特有の小ぢんまりした体は細く、肉がまったく付いておらず力を入れたら折れてしまいそうだった。
凹凸のない白い平野には、ほんのり桃色に染まっている乳輪と米粒位の乳首と小さな窪みを形成しているお臍以外に何もない。
そしてその白磁の肌は水が滴っており、夕焼けに染まった教室で見るそれは、まるで妖精のようだった。
さて、次なのだが・・・・・。
96:「あの人を想って」
10/05/20 02:27:39 Us+DCrWY
「つくし・・、下は自分で脱げないの?」
「うん・・、澪ちゃんに・・してほしい・・・」
「いや・・つくし・・、恥ずかしくないの??」
私は思わず聞き返してしまった。
流石に同い年の女の子に、下着まで脱がされるのは恥ずかしいと思うんだけれども・・・、っていうか私もものすっごく恥ずかしいし・・・・。
「ううん、澪ちゃんに見られるのは・・・、恥ずかしくないよ」
つくしは潤んだ眼でこちらを見ながら確かにそう言った。
頬も夕焼けでわからなかったが、赤く染まっている。
「澪ちゃん・・・、お願い・・・」
つくし・・・、あなたは・・・。
「わかった・・・」
私をどうしたいの?
私はつくしのスカートに手をかけた。
ホックを外すとそれだけでスカートは取れた。
スカートの下から現れたのは純白の下着だった。
そしてそれも水で濡れていた。
脱がさなくてはいけない、そう私は思った。
「それじゃあ、つくし。脱がすから・・・・」
「うん・・・」
そう断って私はつくしの下着に手をかけ、下に降ろした・・・・。
97:「あの人を想って」
10/05/20 02:28:31 Us+DCrWY
つくしのそこは・・・、綺麗だった。
教室にいるのは私だけとか、夕焼けに照らされてとかそういう要素もあるのかもしれない。けれども、綺麗・・・、その一言しか出なかった。
「澪ちゃん・・、どうしたの?」
つくしが訊ねてくる。また見惚れてしまったようだ。
「ううん。じゃあ、体を拭いて体操着を着ようか・・・・・?」
私はつくしが震えているのに気付いた。
「つっ、つくし、どうしたの!?」
「ううん・・・、何かね、澪ちゃんに服を全部脱がされちゃったと思ったら私・・・・怖くなっちゃって・・・」
今にも泣きそうな顔と声でそう私に言ってきた。
「っ!」
私はつくしを勢いよく抱きしめた。自分の服が濡れるのなんて気にしなかった。
ただ、今目の前にいる、自分にとって大切な女の子を安心させてあげたかった。
「つくし、大丈夫、大丈夫よ!私はつくしの傍にいるから!」
「澪ちゃん・・・・、グスッ・・、うわ~~~~ん!」
つくしは泣いてしまった。
何故つくしが私にこんな事をしたのか、今の私にはわからなかったけれど、そんなことはどうでもよかった。
つくしが泣き止んで、また笑ってくれたらそれでいい、そう心に底から思ったからだ。
それから私はつくしに今度は体操着を着せたり、濡れた服を袋に入れたり、帰る準備と慌しく、その日はあっという間に終わってしまった。
そして今、私はつくしと2人で手をつないで帰り道をテクテク歩いている。
私とつくしの家はとても近く、いつも帰る時は2人一緒なのだ。
「ねぇ、つくし?」「何?澪ちゃん」「何で今日は私に着替えさせてほしかったの?」
私は意を決して質問してみた。
「え?う~~~んと、それはね~~~」
つくしは少し考えた後、こう言った。
「澪ちゃんに・・・・、見て欲しかったからかな?」
そう、首を傾げて答えた。
「見て欲しかったの?」「うん。何だかよくわからないけど・・・」
そう言って、つくしは俯いてしまった。
きっと思い出して恥ずかしがっているんだろう。
私はそれ以上何も聞かないことにした。
そして、私はつくしの家の前まで来た。
「澪ちゃん、今日はありがとう。また明日ね」
「うん、バイバイ。つくし」
そう言って私が自分の家へ行こうとした時、
「澪ちゃん!」
つくしが声をかけてきた。
98:「あの人を想って」
10/05/20 02:29:02 Us+DCrWY
「なっ・・、何?つくし」「澪ちゃん・・・、私の体を見て・・・、どう・・・思った?」
「え?」「私の体をどう思ったって聞いてるの!」「えええっ!?」
いや・・・、そんなの聞かれても・・と思った。
でも・・・、大切なつくしのため、あの時自分が思ったことを正直に言うなら・・・、
「綺麗だと・・・、思った・・・」
そう答えるより他なかった。
「ホントに?」「ホントだよ!つくしの体、とっても綺麗だったよ!!」
もう訳がわからなかった。
何で聞かないように触れないようにしてきた話題を出してくるのか。
つくし、あなたは何を考えてるの!?
ていうか、さっきっから振り回されっぱなしだし。
一体どうしたんだろう、つくしは。
今日はいつもの、のんびりした雰囲気とは全然違う感じに私は混乱していた。
あれ?いつの間に私の目の前まで来たの!?何でじっと私の眼を見ているの!?
ねぇ、何n・・・・・・・・・、
チュッ
キスされた。そう自覚するのにどれだけ時間を有したのか。
10秒?それとも1分?それとももっと?
「つ・・・く・・し・・・・」
「お休み、澪ちゃん」
そう言ったつくしは、はにかんでいたように見えた。
翌日、つくしはいつものつくしでした。
いつも通りのんびりマイペースで、どこか抜けている私の知っているつくしがそこにいた。
何故あの時つくしはあんな事をしたのか。
私にはわからない。
今は、つくしと日常を楽しく過ごそう。
そう思った私は今度こそ、つくしに何も聞かないことにした。
しかし、1つだけわかったとがある。
私がつくしを着替えさせようとした時に思った感情、あの時はわからなかったそれは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・初恋。
~回想終了~
99:「あの人を想って」
10/05/20 02:29:49 Us+DCrWY
「とまぁ、これが幼稚園の頃のつくしの恥ずかしい想い出よ♪」
「・・・・・・・・・」「・・・・・・・・」
「あれ?2人ともどうしたの?」
いや、どうしたもこうしたも・・・・・・・。
「これって完全に暴露話ですよね??」
「うん、あなたがつくしの想い出を聞きたいって言うから話しちゃった♪」
話しちゃったって・・・・・。
「・・・・・・・・」
つくしさん、俯いちゃって何も話さないし。っていうか回想の中にもあったように顔を赤くしているっぽいし・・・・。
「あれ~、つくし?どうしたの?」
「澪ちゃん酷いよ!その話をするなんて~!」
あれ?つくしさんホントに怒ってる?
怒った時のつくしさんって結構怖かったような・・・・。
「ごめんね~、記者さん。ちょっとつくしを宥めてくるからここで待っててね♪」
そう言って、つくしさんと澪さんはベンチから離れて海岸の方へ行ってしまった。
「まあまあ、つくし。もう全部終わったことじゃない、私は全然気にしてないわよ♪」
「私は気にするよ!」
「つ~く~し」
「な・・・、何・・・。澪ちゃん・・・」
「彼は、そんなに気にしてないと思うよ」
「え?」
「だって彼、私の話したあなたの想い出を凄く真面目に聞いていたわ。確かに顔赤くして恥ずかしがっていたりしたけれど、それでも物怖じしないでずっと耳を傾けてたわ。それだけあなたを想ってるってことじゃないかしら?」
「え・・、そうなの・・・・?」
「きっと、そうじゃないかな。まぁ、後で自分から聞いてみればいいんじゃないかな♪」
「そっそんなことできないよっ!」
「んふふ~♪まぁ、そういうことにしておきましょうか♪」
「も~・・・」
「さっ、戻りましょう。記者さんが待ってるわ」
「う・・・、うん。待たせちゃよくないよね」
そう言って足早につくしは戻っていってしまった。
さて、つくしのために、次の行動に移るとしますかね♪楽しくなってきそうだわ♪♪
100:「あの人を想って」
10/05/20 02:30:50 Us+DCrWY
おぉ、100ゲット!^^
「お待たせしちゃってすみません」「いえ、全然構わないですよ、つくしさん」
「ごめんなさい、澪ちゃんが変な話しちゃって」「いいえ、つくしさんの想い出を聞けて嬉しいですよ。優しい人ですね、澪さんは」「ええ・・・。澪ちゃんは、おせっかいで優しい人です・・・」
「は~い、ここで重大発表ーーーー!!!」
突然、澪さんが大声を上げた。何事だろう?
「つくし~、あなた。明日の仕事はある?」「ううん・・・、無いけど。どうしたの?」
「記者君、君はこの後大丈夫?」「ええ、大丈夫ですけど・・・」
「よ~し。それじゃあ今から3人でホテル借りて、つくしの小学生から中学生までの恥ずかしい想い出を肴に皆で夜更かしパーティーをしましょーーーーーーー!!!」
「「ええ~~~~!!?」
「そうと決まれば近くのホテルへレッツラゴー☆」
「ちょっ、澪ちゃん待って~~~!そんなのヤダ~~~~!」
ダッシュでホテルへ駆けていく澪さんを追ってつくしさんも走る。
自分は・・・・・・・・・・・・
「おっ、置いてかないで下さ~~~~い!!
後に続くしかなかった。
この先どうなることやら・・・・。
まぁ、今のこの状況、とっても楽しいからいいんだけどね♪
幼稚園編~完
101:奈菜詩
10/05/20 02:36:43 Us+DCrWY
以上が幼稚園生篇でした。
いかがでしたでしょうか?
自分なんかの作品を待ってくれている人がいるとわかった時は感動しました!
書き込みが遅くなってしまって申し訳ありませんでした(ペコリ
ご意見・ご感想等がありましたらどんどん書き込んでください。
GJの一言でもあれば、とても励みになります^^
それでは、次回予告を書いてまた執筆作業に戻りたいと思います。
102:次回予告
10/05/20 02:43:50 Us+DCrWY
場所を移して更に濃い内容になる想い出話という暴露話!
大好きな鯛焼きを食べられなくなるという事態に陥ってしまうつくし!
つくしのために澪がとった過激な行動とは!?
小学5年生のつくしの恥ずかしい想い出が明かされる!
次回、小学生篇!
これからピンクと甘々百合成分をたっぷり加えていきたいと思います♪
しばしお待ちを・・・・。
103:名無しさん@ピンキー
10/05/22 17:57:38 MpHhCtt7
>>91-102
乙!!
104:名無しさん@ピンキー
10/05/31 14:08:54 HzdCKgFu
小学校編に期待するぜ
105:名無しさん@ピンキー
10/06/09 04:29:45 3QuVl5O0
保守
106:名無しさん@ピンキー
10/06/15 07:32:16 aPA2Da+Q
新作マダー?
107:名無しさん@ピンキー
10/06/18 17:58:57 MnQu0YTl
もっと栄えても良い気がするんだがなぁ…
108:名無しさん@ピンキー
10/06/27 02:39:55 DhzqxX5T
ホシュー
109:名無しさん@ピンキー
10/06/27 03:06:46 y36sN3Qw
まいちゃん大好き
110:名無しさん@ピンキー
10/06/29 16:23:19 cDfkKKrB
>>66氏の新作を期待
111:名無しさん@ピンキー
10/06/30 13:15:19 twhzLmMH
>>102
小学生編はまだかね?
112:名無しさん@ピンキー
10/07/01 23:26:57 BVhR9LZR
>>110
>>66です。まさか自分の作品を待ってくれてる方がいるとは思ってなかったです。
余りの嬉しさに勢いだけで書いてみました。
設定は前回と同じです。
DS主人公×まいさん
エロぬるめ
お暇でしたら、どぞ。
113:名無しさん@ピンキー
10/07/01 23:29:49 BVhR9LZR
<1>
「あなたが、欲しいんです……。」
瞳を潤ませたまいさんがそう言った。汗で額に張りついた前髪や上気した頬……やはり最中のまいさんは艶やかで子供っぽさなんて微塵も感じられない。
――
「なんつー夢を……」
職場の仮眠室で目を覚ました俺は慌てて飛び起きた。
確かに最近は彼女とあんな事はしてないし、仕事も忙しくて溜りに溜まっているとは言え、夢の中で彼女にあんなことを言わせてしまったのは気が引ける。
だがしかし、完全に俺一人の妄想というわけではない。前回やった後にまいさんが「中に出してもいいから」と呟いたこともさっきみたいな夢を見る原因だと……言い訳してみる。……まぁ、あれ以来会ってないからやってないんだけど。
……明日は久々の1日休みだし、まいさんとこにでもお邪魔してみようかな。
114:名無しさん@ピンキー
10/07/01 23:32:28 BVhR9LZR
<2>
まいさんの所に行こうと思い立ったのは良いものの仕事を片付けないことには帰れないと思い出して、なんとか片付けて今日の休みを確保した。心置きなく休みを満喫できるのは幸せだな。
さて、今日はまいさんに内緒でやってきたのだが……やっぱり驚くだろうか。何を話そうか、と平日故に人が少ない車内で考えているとアナウンスが終点を告げた。
「ようこそ!……って、あれっ?」
別所温泉駅に下り立つと、まいさんがいつものように駅長挨拶をしていたが俺に気付いた彼女は言葉を途中で切り、俺の方へとやってきた。他にお客さんがいないからこそ出来ることだろう。
「え?あれ?」
「お久しぶりです」
まいさんは困惑、でもどこか嬉しそうな表情で見上げてくる。
「え、あ、お久しぶりですっ。……急にどうしたんですか?」
「いやぁ……、まいさんに会いたくなって。」
少しキザな台詞を言うと、まいさんは可愛らしく笑った。どうやら俺が内心恥ずかしがっているのはバレバレなようだ。
115:名無しさん@ピンキー
10/07/01 23:35:49 BVhR9LZR
<3>
「ふふ、実は私もこっそり会いに行こうかなって思ってたんです。」
「そうなんですか?気が合いますね。」
「ですね。」
俺が笑うとまいさんもまた笑う。
お茶をお出ししますね、と駅務室に案内されて、俺はソファーに腰掛けた。……いつも思うけど、取材でもないのに勝手にここに入れてもらっていいんだろうか。まいさんが招き入れてくれてるんだから問題はないと思うけど、やはり心配になる。
「……どうかされました?」
考え込んでいた俺の前に座ったまいさんはお茶の入ったグラスをテーブルに置きながら尋ねてくれた。……なんか、いつもまいさんに心配させてる気がするな、俺。
「あ、いえ、何もありません。」
慌てて否定してみたが、まいさんは疑り深い目をこちらに向けている。
「えっと、あ、ほら、ど、どうして急に俺に会いに行こうなんて思ったんですか?」
わざとらしく話題を変えると、彼女は少し気の抜けた声を漏らした。何故か頬が赤く染まっている。
「あの、まいさん?」
「えっ?え、あ……その……。」
珍しく狼狽し、指をもじもじさせるまいさん。何か地雷でも踏んだのか、俺。
「あの、わ、笑いません?」
「え?あ、もちろん。」
「その……、夢で。」
「夢?」
「……はい。……夢で、あなたが出てきたんです。」
……嘘だろ、おい。同じタイミングで互いに互いの夢を見てたのか。
俺が嬉しいやら恥ずかしいやら照れくさいやらで口元を手で覆い隠すと、まいさんに「笑いましたっ?」と聞かれた。
「ち、違います。偶然って凄いなって……。」
俺が笑いを堪えながら呟くと、まいさんは首を傾げた。
116:名無しさん@ピンキー
10/07/01 23:37:51 BVhR9LZR
<4>
「いや、俺も同じなんですよ。……まいさんが夢に出てきて。」
詳しい内容はさすがに言えたもんじゃないので、それは伏せたまま教えると彼女はそうなんですか?と顔を綻ばせた。
「で、でも、さすがに……内容までは違いますよね。」
顔を更に赤く染めたまいさんはお茶を一口飲んだ。
「……どんな内容なんですか?まいさんのは。」
俺が素直にそう聞いてみると、彼女はお茶が器官に入ってしまったようでむせてしまった。……怪しい。
「ど、ど、どんなって……ふ、普通に……」
「そんなに、どもるような事ですか?」
慌てふためくまいさんが新鮮だったから、つい意地悪く切り込んでみると、彼女は真っ赤にした顔を伏せた。あぁ、可愛い。
「……俺の夢の内容、教えましょうか?」
「へっ?……あ、はいっ!先に教えてくださいっ。」
パッと顔を上げたまいさんに俺は真剣な眼差しを送った。その視線の意味を理解した彼女は俺から目をそらした。
「……まいさん?」
「その……、まだ、仕事中ですので……。」
恥ずかしそうに言ったまいさんが余りにも可愛くて、俺は我慢出来ずにテーブルをまたいで彼女にキスをした。
117:名無しさん@ピンキー
10/07/01 23:43:30 BVhR9LZR
<5>
「っ……んっ……はっ、し、仕事ちゅ、だって……」
「まいさんが可愛いから悪いんですよ。」
「そんなの……っ」
「大丈夫、平日だし電車はさっき出たとこだし……人は来ませんって。」
「そんな問題じゃ、」
まいさんの抗議はキスで遮った。
いつ人が来るか分からないから袴もつけたまま、着物に皺が寄らないように彼女はソファーに座らせた袴の中に左手を入れた。ショーツの上から割れ目に指を這わせていると、感じてきたのか、まいさんは声を抑える為に俺のシャツを握り締めた。
「んっ……あ……んん……」
「……まいさん、濡れてますよ。」
「……やっ」
言わないで、と首をふるふると振った。
……さすがに、自身を挿入するのはやりすぎだと思い、なんとか指だけでイってもらうように指を抜き差し始める。(ここまでやっといて今更感は漂うが。)
しかし、まいさんは健気にも耐える。
「あ、あっ……ふぁ……っ」
「まいさん……!」
「……や、です。……っ、指じゃ……なくてっ、」
後半はほとんど聞き取れなかったが、俺は嬉しくなった。あぁもう、本当に……なんて可愛い人なんだ。
わかりました、と頷いて限界まででかくなった自身を取り出してまいさんにあてがった。その時ふと、思い出す。
「あ、ちょ、待ってください……。すぐ、つけますか。」
ゴムをつける為にあてがった自身をまいさんから離そうとすると、まいさんに服の裾を引っ張られた。
「?」
「……だ、大丈夫、ですから。」
「い、いや、でも、俺、出す前に抜けるか……」
「だから……大丈夫ですから。……中に、お願いします……っ。」
肩で息をしながら、まいさんは笑顔で俺に言った。その気持ちが何よりも嬉しい。……だけど……。俺が戸惑っていると、まいさんが俺の頬を撫でた。そして一言。
「あなたが、欲しいんです……。」
夢で見た、あの言葉を言ったまいさんに俺は覚悟を決めた。
「ありがとう、まいさん。」
耳元で囁いて、一気に腰を沈めた。
「あ、ん……っ!あっ、あぁっ、んっ……」
十分に上り詰めていた俺の意識はあっという間に限界までやってきた。
「ま、いさん……!」
頷く代わりに彼女は俺にキスをしてきた。俺の我慢は限界を超え、彼女の中にすべてを放った。
118:名無しさん@ピンキー
10/07/01 23:48:17 BVhR9LZR
<6>
「……。」
「す、すいませんでした。」
「……。」
幸い、してる最中に人は来なくて無事(?)に終えることはできたが、終わってからが問題だった。まいさんが怒っている。
若干、崩れた着物を直してからまいさんは淡々と業務をこなしていた。
「あの、ホント……ここまでやるつもりはなかったんですが……」
困ったら頭を掻く癖がある俺は、つい頭を掻きながらまいさんに謝った。駅務室の床に正座して。
「……。」
一向にこちらを向いてくれないまいさんに、俺は思わずため息をつく。すると、まいさんはぷっと吹き出した。
「あ、あの……まいさん?」
「ご、ごめんなさい。……でも、さっきまでと全然違うから……。」
「は、はぁ……。」
「……仕事中なのは感心しませんけど、な、中に……してくれたのは、嬉しかったですから……。」
恥ずかしくて顔を合わせてくれないのか、こちらに背を向けながらそう言ってちらりと見えた横顔のはにかむ様子がとても可愛かった。
(終)
119:名無しさん@ピンキー
10/07/01 23:50:01 BVhR9LZR
毎度エロが短くて似たような描写ばかりで申し訳ないですが、まぁ暇潰し程度にでもなってくれたなら幸いです。
120:名無しさん@ピンキー
10/07/02 01:32:51 NFVC9u1+
66氏キターーー!!
じっくりと読ませてもらいます!乙でした!
121:名無しさん@ピンキー
10/07/02 07:17:32 Zd3Lsbwi
き、きたああああ
乙です!
122:名無しさん@ピンキー
10/07/02 13:47:02 gETPaGWY
乙です。
次も期待してます!
123:名無しさん@ピンキー
10/07/02 20:23:31 LLU7Jtol
乙です66氏
124:名無しさん@ピンキー
10/07/03 04:11:55 IbR1EF6/
>>66です。
エロは苦手なのであまり書けませんがエロ無しなら何本かストックありますので、時間があれば投下してもよろしいでしょうか?エロパロ板だしエロ無しは禁止?
125:名無しさん@ピンキー
10/07/03 09:12:45 VNiR4m48
>>124
個人的にはすごく読みたいですw
126:名無しさん@ピンキー
10/07/03 10:35:30 a2MBlZon
>>124
そんなことはない。むしろどんどんやってくれ
127:名無しさん@ピンキー
10/07/03 10:56:05 DhRBjPY4
小田急コンビ編
オリジナル要素あり
あいこ&ちとせが高校生時代
体操スクールという設定
2001年8月
神奈川にあるとある体操スクール、その体操スクールはこれまでにオリンピック選手こそ輩出したことはなかったものの神奈川県内でもトップクラスの体操スクールであった。
その体操スクールに所属していた石田あいこと船橋ちとせは小学校時代から体操を始め、小中学校では数々の大会を制覇している。
そして今月には高校時代最後の大会があるためそれにむけて、厳しい練習を繰り返していたのだった。
跳馬では乱れなく着地できるようその体勢が乱れぬよう、コーチがよいというまで何度もやらされ、段違い平行棒では何度も回らされていた。
あいこのレオタードはすでに汗だくになり、ふかふかのエバーマットに着地すると雨のように汗が降り注ぎ、出来たしわにもしみ込んでいく。
「まだまだ…こんなんじゃ…試合に間に合わない…」
あいこはエバーマットに座り込んで顔を両手で覆う。彼女が苦手な跳馬競技を問題なくクリアできるようにしておかないと大会では他の強豪スクールには歯が立たない。
それを考えるとおのずと体が再びスタート位置へと向かおうとしているのが分かった。
その時、彼女は背後から押し倒されるのを感じた…
128:名無しさん@ピンキー
10/07/03 11:18:53 DhRBjPY4
押し倒されたきゃしゃな体は、マットへと沈んでいった。
あいこは疲れ切って抵抗することができない。
「や…やめて…何をするの…!」
そういうものの押し倒した相手は無言であいこの股間へと指を入れた。
あいこはこれまで弟とふれあう時にもいたずらされることはあったがこんな卑猥ないたずらはされたことがなかった。
彼女はあえぎそうになるが、喘いでしまうと相手に隙を与えてしまうことになりそうな気がしたので、ちょうどマットにできたしわに噛みついた。
マットを強く噛みしめ抵抗するあいこの姿に相手は気圧されたらしく、股間から指を離したがそれもつかの間で今度はレオタードの中に手を突っ込んできた。
「ちとせ…!助けて…」
心の中でそう叫ぶがその願いは届く気配はなさそうで、相手はどんどんと卑猥な行動をとる。
そしてついにあいこの歯にも限界が来たのか、ついに噛みしめる歯の周りから生地がどんどん赤く染まっていく。
あいこの願いがようやく届いたのかコーチに呼び出されていたちとせがようやく体育館へ戻ってきた。
そしてちとせと目が会った相手は血相を変えて逃げ出して行った。
ちとせは犯人を追いかけようとしたが、あいこの状態を考えるとおのずと自分はどうするべきなのかがおのずと答えが出てきた。
ちとせに手当てされながらあいこは考えていた。
あんなに不快だったが、股間の感覚が気持ちがよかったのは初めてだったと…・
そこであいこはちとせなら許せると思い頼んでみようと決心したのだった。
fin
129:名無しさん@ピンキー
10/07/04 09:48:01 CFvhchMw
>>128
正座して待ってます。
130:名無しさん@ピンキー
10/07/06 16:12:48 xWMh2o9U
>>66です
エロ無し投下します。
DS主人公×まいさん
まいルートクリア後
前回前々回よりも前の話のつもりです。
131:一進一退
10/07/06 16:14:48 xWMh2o9U
<1>
―2009年年末。
「はたらく鉄道むすめ」のコーナーも、開始から1年と8ヶ月経つ。
俺は今年の春に、その担当から外されもっと責任のある役職、いわば副編集長といったポジションに就かされた。俺の後任となったのは、アシスタントだったまなちゃんだ。
今年の春に正式に入社してタビィークの編集部に配属と相成り、出来すぎた様な偶然が重なり、鉄道むすめのコーナーを担当することになった。……きっと、編集長が裏で手を回したと思うけど。
まなちゃんは去年の俺と同じように鉄道むすめの取材の為に、全国を西へ東へと駆け回っている。俺はたまに仕事で知り合ったむすめの方々とメールをしたりするぐらいで、交流は疎遠になっていた。
……ある人を除いては。
132:名無しさん@ピンキー
10/07/06 16:22:38 xWMh2o9U
<2>
「風邪ぇっ!?」
すいません、と受話器の向こうにいるまなちゃんは鼻声で謝った。
「あ、いや……謝ることはないけど……大丈夫なの?」
年末年始は各雑誌が特別編成で、特大号などと銘打って売り出される。
ページ数も厚くなる為に、鉄道むすめのコーナーも増ページしたぐらいだ。が、どうやらそれが裏目に出た。
「年末特大号」を編集していた先月と「新春特大号」を編集する今月。2ヶ月連続で増ページとなり、まなちゃんは北は函館から南は福岡までをたった1人で取材に走り回ってくれた。
それをフォロー出来なかったのは、確実に俺の失敗であり彼女は謝る必要はない。……社会人として自己管理出来てないと言うのもあるかも知れないが……、まぁ今回は俺の采配ミスだろう。
いくら入社前にバイトでアシスタントをしていたとしても、一編集者としてはまだ新人なんだ。
それに、入社一年目というのはヤル気に満ちてる反面、無理をしやすい。「こんな忙しい時期に新人の自分なんかが休んでいいのか?」と思いつつ、無茶をするものだ。
きっと、まなちゃんも少し前から体調が悪かったのかも知れない。
「あたしの方は寝てれば治ると思うんですけど……今日、お昼から取材が入ってるんです……。」
ずびずびと、時折鼻をすすりながら泣きそうな声で呟く。
「昼から?……それなら、俺が行くよ。」
パソコンでスケジュールを確認しながら、まなちゃんに提案した。午後の編集会議には、申し訳ないが編集長1人で行ってもらおう。
「……すいません」
まなちゃんは再び謝った。
「いいって。それで、今日はどこに取材行けばいい?」
俺が苦笑しながら聞くと、まなちゃんはフフっと笑った。
「?どうかした?」
「え、いや……なんだか、偶然ってすごいなーって。」
……どういうことだ?
俺は携帯を肩と耳で挟んで、鞄にICレコーダーやらメモ帳やら、去年まで使っていた取材道具一式を詰め込んだ。
133:名無しさん@ピンキー
10/07/06 16:25:22 xWMh2o9U
<3>
「えへへ……今日の取材、実は読者のアンコールに答えるつもりで別所温泉に行く予定だったんですよぉ……」
まなちゃんがそう説明してる間にカメラも準備して、言い終わったと同時に鞄のチャックを閉めた。
「いやー、怪我の功名っていうんですか?」
げほげほ、と咳を交えながらまなちゃんは少し嬉しそうに言う。
「……元気そうなら、今から取材行ってもらおうか?」
俺が冷ややかな声でそう言うと、まなちゃんはすいません!と言ってから電話を切った。
……本当に狙ってたんじゃないだろうか。そんな事を少しだけ考えながら、俺は編集長にその旨を報告しに行った。
134:一進一退
10/07/06 16:29:23 xWMh2o9U
<4>
―
「どうも、お久しぶりです。」
別所温泉駅で降りてから、俺は目当ての人物である駅長の八木沢まいさんに苦笑しながらお辞儀した。
まいさんも少し驚いたように手を口に当てている。
慌てて、こうなった経緯を説明した。
「そ、そうなんですか。……あ、えっと。立ち話もなんですし、どうぞ。」
まいさんは思い出したようにそう言って、駅務室へと招き入れてくれた。
俺は頭を下げて、言われるまま事務椅子に腰掛けた。まいさんはお茶の準備をする為に給湯器の方に向う。
……まぁ、久しぶり、とは言ったものの実は月に1回程、俺はプライベートで別所温泉に来ている。
それがまいさんに会いたいからだなんて口が裂けても本人には言えないんだけど……。
俺のまいさんに対する想いは駄々漏れなのか、まなちゃんや編集長は何かとつけて俺を別所温泉に行かせようとしてくる。
というか、どこでどう情報がねじ曲がったのか編集部内では俺とまいさんの仲について色々噂がある。
俺は彼女に特別な想い、特別な感情を抱いてはいるが、決して特別な関係ではない。
……自意識過剰かも知れないが、彼女も俺には好意を持ってくれてるんじゃないかと思う。
だけど、ここぞという一歩が踏み出せない。
必要のない遠慮が勝って、結局は何も出来ないし何も言えないんだ。
……嗚呼、まさに一進一退。
「どうかしました?」
コートを脱いで、少し頭を抱えるように俯きつつ考えていると、湯呑みを2つ乗せたお盆を持ったまいさんが心配そうに声をかけてくれた。
135:一進一退
10/07/06 16:33:02 xWMh2o9U
<5>
「え?い、いや。ちょっと考え事を……」
俺は慌てて笑顔で返した。
すると、まいさんは納得出来ないながらもそうですか、と言って湯呑みを手渡してくれた。
ありがとうございます、と一言言ってからお茶を一口……。
……そうさ。
今のこの平穏が壊れるくらいなら、いっそ進展はしなくていい。
たまに会って、お茶をするぐらいの仲で良いじゃないか……。
そうやって、一歩踏み出せずにいる言い訳を頭の中で並べていると急に額にひんやりとしたものが当てられた。
驚いて顔を上げると、まいさんが左手を俺の額に当ててるのが分かった。
彼女の右手は、自身の額に当てられている。
「あ、あの……?」
俺は恐る恐るまいさんに声をかける。
「はい?」
「……なに、されてるんですか?」
「いえ、ちょっと体調でも悪いのかなと思いまして。……でも、熱はないみたいですね。」
良かったです、と微笑みながら手を離すまいさん。
その一言一言に俺はドキッとさせられる。他意はないハズのまいさんの言葉に俺は一喜一憂している。
136:一進一退
10/07/06 16:38:19 xWMh2o9U
<6>
「まなちゃんが風邪だと言ってましたし、もしかしたらっ……!?」
さっき自分で思ったことなのに……。『このままでも良い』って思っていたのに、気付けば俺はまいさんの冷たい手を握っていた。
……衝動的、と言う表現で許されるんだろうか。
「あ、あの……?」
まいさんは驚いたように目を開いた。
「……い、痛いです。」
眉をひそめて、口を歪めた彼女の顔を見て、俺はようやく我に返った。
「す、すいません……!」
握り締めていた手を離して、そのまま手を頭に持っていき髪をくしゃっと掴んだ。何をしてるんだ、俺は……。
俺は余程強い力で握っていたのか、彼女の手にはうっすらと白い跡が見える。
「す、すいません。……俺、何してんですかね。」
あはは、と乾いた笑いしか出てこなかった。
「い、いえ……。私の方こそ、すみません。……迷惑、でしたよね?」
盛大な勘違いをしているまいさんに対して、俺は首を左右に振って否定した。
「ちっ、違うんです……。その……」
俺は大きく深呼吸をした。まいさんは不思議そうにこっちを見ている。
「好きだって、言ったら……迷惑ですか?」
流れる沈黙。
かすかに聞こえたのは、ギィという事務椅子が軋む音だけだ。
137:一進一退
10/07/06 16:42:16 xWMh2o9U
<7>
まいさんの方をちらりと見る。何も言わず、ただ何かを言おうと口を少し開けている。
「……な、なんて。」
彼女のその姿が見るに耐えれなくて、俺は声を震わせながらそう付け足した。
「……やっぱり、熱があるみたい、です。」
逃げる言い訳はただ虚しく響く。……こんな時に限って、お客さんも電車もこない。
まいさんは、何も言わない。
「……その、熱に浮かされた冗談……なんで、聞かなかった事に……してください。」
俺は無理矢理笑顔を作って、まいさんに微笑んだ。
やっぱり言うんじゃなかった……。
これで、この美味しいお茶が飲めなくなる。もう、ここにも来づらくなる。
「……ごめんなさい。」
まいさんは俯きながら、そう呟いた。
突き付けられる現実。
自意識過剰だったのは間違いなかったのか……。
改めて言葉にして断られるとぐさりと来るものがある。
「……聞かなかった事には、出来ません。」
「え……?」
そう返すと、今度はまいさんが俺の手を握ってくれた。
138:名無しさん@ピンキー
10/07/06 17:04:55 PwTp5Hq5
まいさんかわいいなぁw
139:一進一退
10/07/06 17:06:15 xWMh2o9U
<8>
「私……、聞いちゃいましたから……。」
まいさんも声が震えている。握られた手も少し震えてるのが分かる。
「あの、まいさ」
俺が名前を呼ぼうとすると、それを遮るように握った手に力がギュッと込められた。
「私も……好きです。」
まいさんの青い瞳が揺れる。
俺はにわかには信じられず、夢じゃないかと疑うように、まいさんの手を握り返した。
すると、向こうもギュッと握ってくれた。
……夢じゃ、ないのか?
「……ずっと、好きでした。……ずっと……。」
恥ずかしそうに話すまいさんは本当に可愛らしくて……俺は躊躇しながらも腕を伸ばして彼女の背中に手を回した。
「……あの、すごく、音が早いですよ?」
まいさんは俺の腕の中でもぞもぞと動いて、見上げるようにして言った。
「し、仕方ないですよ。告白とか……初めてなんですし……」
俺は顔を赤くしながら言い訳をした。
ふと、気付く。……とてつもなく顔が近い。
まいさんもこの状況に気付いたのか、より一層赤くなった。
「まいさん……」
「……」
この沈黙は、いわゆる暗黙の了解だと解釈しても良いんだろうか。
「あ、あの……」
俺が唾を飲み込むのと同時にまいさんは遠慮がちに声を発した。
「……あの、電車が……来ます。」
「……はい?」
まいさんはちらりと時計を見る。
つられて俺も時計に目をやると、遠くの方からレールの軋む音が聞こえた。
(終)
140:名無しさん@ピンキー
10/07/06 17:07:47 xWMh2o9U
昔、自分のサイトに掲載してた作品を修正したものです。
それでは、また書けましたら……。
141:名無しさん@ピンキー
10/07/06 17:10:37 PwTp5Hq5
投下途中に書きこんでしまった…ごめんなさい;
改めて66氏乙です。GJ!
142:名無しさん@ピンキー
10/07/06 18:43:42 Bm+6amcD
66氏乙です
143:名無しさん@ピンキー
10/07/09 19:13:08 6CGDDVIb
66氏GJです!
次回作も楽しみにしてます。
144:名無しさん@ピンキー
10/07/13 17:40:59 cBSLonOj
>>141
>>66です。
こちらこそ投下の間隔を空けてしまって申し訳なかったです。
GJくれた皆さん、ありがとうございます。
新しく書いてるやつが百合(というか、ありす→まな→DS主人公)なんですが需要ありますか?百合板にスレなかった気がするんでこっちに投下しようかと思うんですが…。
145:名無しさん@ピンキー
10/07/13 20:41:08 OzyqijNS
>>144
是非ともよろしくお願いします!
期待してます!
146:名無しさん@ピンキー
10/07/13 22:16:42 DMWu5ron
個人的には需要ありまくりなので是非!
147:名無しさん@ピンキー
10/07/14 16:10:51 Pqp4IGFh
>>6氏のつかったキャラで今度は別のストーリー
自分所属する鉄道模型サークルでのレイアウトで作った富井町が舞台です
※オリジナル世界観・要素あり
私はただ許せなかった。
1日に3往復しか来ない路線のために土地を奪われ、さらにその路線の延伸計画も白紙になってしまったというのだ。
さらに10年もつわからないとまで噂されていた。私、栗橋みなみは鉄道建設公団富井事務所へと乗り込んでいた。赤木さんよりももっと許せなかった。
「私達は10年ももつか持たないかわからないような鉄道のために、土地を提供したんじゃありません…それに私の家があったところは…延長のための用地になってました…それでも私の父や母はここがいつかは人や物にとって、大切な道になるから文句ないって言ってたんですよ!」
そしたらその事務所の奥から山本という男が出てきて私に向かってこう吐き捨てた。
「おんしは上士にむこうて…その態度はなんぜよ!」
その頃みなみが6歳のころ線路から助けてくれたあの駅員が木崎のもとへと駆けつける。
「木崎君!大変だ!みなみちゃんが!」
私はその頃山本忠兵衛からこの上ない辱めを受けていた。こんなことならいっそ死にたいと思うくらいであった。
「下士には…何をしても…ええがじゃ…」
みなみからすれば、忠兵衛の肉棒はもはや古くて錆びついた連結器のように感じられた。
私はもはやこのまま毒を飲みたい…!とそう思った時だった。
「やめろ!」
聞き覚えのある声が倉庫に響いた。剛志!来てくれたんだ…
そして忠兵衛の傍らにいた男がその男が私の携帯の待ち受けの男だということを忠兵衛に伝えた。
「この女は自分からわしのもとへ乗り込んできたがじゃ。何か文句があるがか?!」
けれども剛志は臆することもなく忠兵衛の前へと進んでいった。
「なんぜよ!やるがか!」
土佐訛の怒号が倉庫中に響いた。けれども剛志は地べたに座り込んだと思うと急に土下座を始めたのだった。
「頼む…彼女を返してくれ…」
148:名無しさん@ピンキー
10/07/14 16:32:09 Pqp4IGFh
しかし彼の土下座は忠兵衛の怒りをさらに引き上げた。
「下士が下士をかばうか…だったらそれなりの覚悟をせい!」
そういうや否や忠兵衛は剛志を下駄で殴りつけた。剛志は激痛に顔をゆがめるが忠兵衛は顔に笑みを浮かべて言う。
「ああ、痛い痛いw」
「お願いします!みなみを返してください!」
「黙れ!」
さらに下駄で殴りつけた。
「俺も…みなみも…人間です!」
この一言が忠兵衛の怒りをさらにヒートアップさせたようだ。
「人間じゃと!おんしら下士は犬猫と一緒じゃw」
私はこの男が人間の皮をかぶったただの悪魔であるということをつくづく痛感した。
そして忠兵衛はそばにあった鉄パイプを振りかざした。
「もう死にや!」
「剛志!」
「木崎君!」
その時だった。暗闇の中から背の高い不気味な男が現われた。
忠兵衛の顔が一瞬にしてかたまる。
「三島さん…」
「何やってんだよ山本。お前俺に隠れて鉄道建設公団とか潰れちまった組織語って下らねえ上下関係つけて地上げやってるらしいな。」
すなわち鉄道建設公団富井事務所はもとから存在しなかったのだ。つまり延伸計画は生きていることになる。
そして三島という男は忠兵衛が手にしている鉄パイプを見つけた。
「なんだよそれ。ちょっと貸して。」
そういって鉄パイプが三島の手に渡るや否や山本を思いっきり殴りつけ、その上からさらに蹴りつける。
「んな下らねえ真似してる間があったらよ…田中と照美を探してこいよ」
そして今度は剛志とみなみのもとへやってきた。
「なかなかいい目してんな。そんなに根性があるならうちにこいよ。どうだ?」
剛志は三島を睨みつけ「ふざけんなよ兄ちゃん。」と吐き捨て、三島は「また会おうぜ。」と言って去って行った。
私は剛志にすがりついて泣いた。
「ありがとう…あなたが来なかったら…私…私…。」
そして私は今度彼にお礼をしなければならないと思い、私が小6のころ本物の棒高跳びの選手から教わった棒高跳びを披露することを彼に伝えて、今日はそのまま家へ帰った。
「陸上用のウェアはないけどスポーツビキニだったら使えるし…来週用具一式借りよう。」
続く
149:名無しさん@ピンキー
10/07/14 18:58:31 tNPz+XnG
>>148
乙
続きを待ってるぜよ!
150:名無しさん@ピンキー
10/07/17 23:33:12 uegZtfCE
>>66氏の新作マダー?
151:名無しさん@ピンキー
10/07/18 10:55:39 4iR48/k8
>>148
特急田中3号の三島はヤクザになってたのかw。つくづく懲りないやつだな。
152:名無しさん@ピンキー
10/07/19 16:50:40 j86wE+Bg
>>150
66です。新作ようやく書けました。
設定
・ありす→まな→DS主人公
・短いです
微妙に百合要素あります。それではどうぞ。
153:先輩と後輩
10/07/19 16:53:59 j86wE+Bg
<<1>>
「まなちゃんさー……」
「はい?」
「……可愛いよね」
「……はい?」
人は……女の子は恋をすると変わる、と昔漫画で読んだ気がする。可愛く、もしくは綺麗に変化していくものなのだと。
私の後輩、まなちゃんもその例には漏れてない。
「前から可愛かったけど最近はもっと可愛くなったよね?」
首をかしげるまなちゃんをよそに、私は言葉を続けた。
「そ、そんな……。ありす先輩の方が可愛いですよっ。」
恥ずかしそうに慌てながら首を振るまなちゃん。
私はありがと、と笑顔を返した。
「好きな人でも出来た?」
ぼんやりと事務室の天井を眺めながら、まなちゃんに聞いてみると、彼女は予想以上に慌てふためいた。
「えっ、え?な、なんの話ですかっ、いきなり!」
「あれ、違った?」
「ちがっ……違わなく、ないですけどっ。」
俯きながら、たまにちらっと目線を私にやるまなちゃん。さすが去年まで華の女子高生だったことはあるなー、恥じらった姿も可愛いよっ。
もちろん、まなちゃんが恋してる相手が誰なのかは見当ついてる。傍から見ても分かるぐらいまなちゃんは彼の事が好きなんだと思う。
154:先輩と後輩
10/07/19 16:56:49 j86wE+Bg
<<2>>
可愛い後輩の恋を応援してあげたい。けど、私だってまなちゃんが好きなんです。……もちろん、私の想いがまなちゃんに届く事はないと知っている。届くはずがない。
「まなちゃんの好きな人ってさ、やっぱり」
「わーわーわーっ!」
真っ赤になって私の言葉をかき消すまなちゃん。なんで知ってるんですかっ、と目で訴えられた。
なんでと言われても、まなちゃんの彼に対する態度を見れば一目瞭然なわけで……。
「……ふふ、やっぱり。……ね、どこが好き?」
「ど、どこって……。……その、一緒にいると安心するし、優しいし……仕事にも真剣だし……」
まなちゃんは幸せそうにはにかんだ。
「……そっか。」
聞かなきゃ良かったと思う反面、いつも通りの私でいようと思う気持ちもあって……結局は自分の首を苦しめる事になるのも分かっていた。やっぱり、まなちゃんの前では「尊敬される先輩」で在りたい。
私は沈みかけた気持ちを追い払うように、思い切り伸びをした。
「んーっ!恋する乙女の若いエネルギーを頂戴した事だし、午後の業務も頑張ろうかな!」
「若いエネルギーって……。」
まなちゃんは私のセリフに苦笑しながら、椅子から立ち上がった。
「ありす先輩も恋しましょうよ。」
鏡を確認しながらスカーフの位置を整えたまなちゃんはそう提案した。
その提案に私は笑顔を返すしか出来なかったのだけど。嗚呼、上手く笑えてる自信がないよ……。
(終)
155:先輩と後輩 あとがき
10/07/19 17:00:58 j86wE+Bg
それぞれ北と南で働くありすとまなが一緒にお昼食べる事が出来るかは知りませんが、そこはまぁ二次だということで……。
暇潰しにでもなれば幸いです、ありがとうございました。
156:名無しさん@ピンキー
10/07/19 21:29:03 ot52s/tj
>>155
>>66氏キターーーーーッ
乙&GJですっ!
157:名無しさん@ピンキー
10/07/25 12:04:40 NK62wHk5
66氏乙です
158:名無しさん@ピンキー
10/07/29 01:42:06 Lk3uRaHK
ガチャポンで見かけた
頭に猫のっけてる女の子が可愛いな。
名前は何ていうの?
どんなキャラなんだ?
159:名無しさん@ピンキー
10/07/29 08:18:44 CKoNxW7F
>>158
神崎みーこ(こうざきみーこ)
1987年6月27日生まれ
和歌山電鉄 運転士
血液型はB型
頭の上の猫はどっかの駅の駅長w
もっと知りたいなら鉄むすのホームページを見てくれ。
160:藤本敦子
10/07/29 21:54:41 opV5eUU1
みーこたんかわいいよね
ぺちゃぱいだけど
161:名無しさん@ピンキー
10/07/30 02:25:44 zA9UNm4p
私、セックス大好きなんよ?タマ駅長の真似してにゃんにゃんってしながら後ろからされたるんがめっちゃ興奮するんよ。
あはっ……ちょっと塗れてもた。
162:名無しさん@ピンキー
10/07/30 14:43:51 G+wQkyTi
>>159
貴志駅のタマ駅長だな。
タマ駅長の母親かなんかがみーこって名前で助役だったかな?
163:名無しさん@ピンキー
10/07/31 03:02:56 HsgzB7nm
真下正義見たんだが
鉄道娘達があの地下鉄のオペレーターや主任
だったら萌えたかも。
大惨事になるかどうかは別として。
164:名無しさん@ピンキー
10/08/02 20:24:04 zovlgUwh
tesuto
165:名無しさん@ピンキー
10/08/02 20:27:35 zovlgUwh
オリジナル×みーこ
前編
エロ無し
言葉遣い、駅の構造などは妄想なのでご了承下さい
ぴぴぴっぴぴぴっぴぴぴっ
薄暗い部屋をカーテンの隙間から差しこむ朝日。
その光と室内に響くオリジナルデジタル音に反応して、タオルケットを
引っかけ、ショートパンツにタンクトップといった実にあられもない格好で
丸くなってる若者がぞんざいに寝返りを打つ。
肌の白さや体つきから女性とわかるが、その胸部は少々、心許ない。
「う…う~ん、何よ…朝から、うるさいんよ……まだ眠い―――」
デジタル音にぱちくりと開あった眼。途端にガバッと跳ね上がる上半身。
ほとんど反射的に猫型めざまし時計を掴むと、そのデジタル文字に眼をこらした。
「ああ…あああッ!やばい、やばい、めっちゃやばい!」
寝癖で髪がはねまくっている頭のまま、洗面所にダッシュする若い女性。
季節は蝉の鳴き声と風鈴の繊細な音が初夏の終わりを告げ、暑い夏へと移りつつあった。
166:名無しさん@ピンキー
10/08/02 20:28:18 zovlgUwh
「次は貴志駅~貴志駅~終点でございます」
夕焼けに染まる車内に響くアナウンス。
これが何回目の車内アナウンスやろうか、私は『はぁ…』とため息をついた。
そりゃそうだ、朝から寝癖でひっちゃかめっちゃかぁ髪を気合いでセットして
焦げかけた食パンに貴志駅の売店で無料配布された『たまジャム』を塗りつけ、それを囓りながら着替えて、出社。
23歳のお腹は、お昼を回った辺りから引きリなしに悲鳴をあげ続けてるちゅうわけよ。
「あうう…お腹が空いた…」
今日の運転はこれで終了だ、と運転席から降車して、次の運転士に引き継ぐ。
「おや、みーこちゃん、今日もごくろうはんやねぇ」
「おばちゃんも暑い中ごくろうさま」
駅の売店のおばちゃんに声を掛けられ、挨拶を交わす。今の時間帯だと人はまばらだ。
仮駅長室の前を通ると、たま駅長が『にゃあ』と声を上げた。
「たま駅長、今日もごくろうさんでした」
と敬礼して見せる。誰が仕込んだのか、敬礼をするとたま駅長は顔に前足をかけ、にゃーと鳴く。
私の名前は神前みーこ。和歌山電鐵株式会社の運転士なんよ。
貴志川線で主に「いちご電車」や「おもちゃ電車」「たま電車」の運転をしている。
この季節、貴志川線はけっこうな賑わいを見せるんよ。
夏休みを利用して日本各地から小さながきゃ達がこの貴志川線に観光をかねて来客するちゅうわけ。
目的はもちろん、三毛猫の『たま駅長』。
「ラーメン残ってるかな……」
朝からパン一枚で過ごしたウチは、乗務員室に入り、ストックしてあるインスタント麺の箱を見た。
夜食用として、何箱か買い置きしてあるが、その消費は凄まじく、すぐ空になる。
私の場合、いつもはお弁当を持ってきてるんやけど、昨日は夜更かしして作っていない。
(深夜アニメの新番組が始まる時に限ってハードを修理にだしてるなんて……)
がさごそいくつかの箱を探ってると、底の方に一つあった。
167:名無しさん@ピンキー
10/08/02 20:29:21 zovlgUwh
「よかった、最後の一個。しかもメン達人や!!」
今日の晩ご飯がインスタント麺というのも寂しいが、お給金前だ。
家に帰っても御飯と実家から送ってもらった漬け物や惣菜しかないし…悲しいけど、これが現実なんよね。
給湯室のポットからお湯を注ぎ、蓋をして待つこと三分。
「いただきまーす」
はぐはぐと熱々のインスタント麺を食べる。ラジオをつけると夕方のニュースなんかが流れている。
「もぐもぐ…メン達もけっこう美味しい……私が本当のラーメンを教えてやるぜ…なーんて…ずるずる」
と一人で美味しんぼしながら食べていると
「いやぁ~、今日も暑かった~。お、みーこ、今日はもう上がりなんか?上手そうだな、一口くれ」
この男性、名前は野上 啓一(のがみ けいいち)といい、同期生の運転士だ。
「いやや。暑苦しいんよ、離れてくれん?」
ちなみに私の彼氏でもある。もちろん乗務員や駅関係者には内緒なんやけど。
「固いこというなって、二人っきりやし、俺も上がりなんや。ラーメンのこっとる?」
「あいにく私ので最後でーす。残念でした♪」
ラーメンだけではまだ足りないので冷蔵庫を開けた。
これも乗務員用の冷蔵庫でアイスやらヨーグルト、お菓子なんかが入っている。
しかし、それは個人で購入したもの。名前を書いておかないと誰かに食べられてしまうので要用心なんよ。
「あれ…?確かソリジョイがあったハズやけど…何でないの?」
「あ、あれやったら俺が食ったで」
私の耳が聞き捨てならない言葉を拾った。
「『冷蔵庫にあったソリジョイ』やって?それ私のヤツなんよ!」
「え、でも名前、書いてへんかったし」
「ううううっ、もういいですよ。私の晩ご飯は絶対、恵んであげませんから」
「ええ…恵んでよ~今月は金欠なんや。家帰っても生野菜しかないんやで?」
「はぁ……わかったから、どうせ私の家に来るんでしょ?お米くらいはあるから、それで我慢して」
続
後編がエロになります。
168:名無しさん@ピンキー
10/08/03 00:17:03 Np6a+UlL
乙です。
期待して待ってますw
169:名無しさん@ピンキー
10/08/03 00:26:38 kNl48svj
うお、まさかの最寄りキャラktkr
後編も楽しみにしてます。
170:名無しさん@ピンキー
10/08/03 09:07:26 FK1hzsbw
>>166
乙&GJですぅ~!
後半戦に期待w
171:名無しさん@ピンキー
10/08/04 14:39:10 QLTVb6sS
乙です!関西のむすめは初だっけ?
後半楽しみです。
172:名無しさん@ピンキー
10/08/04 14:39:54 QLTVb6sS
>>167
> 「よかった、最後の一個。しかもメン達人や!!」
> 今日の晩ご飯がインスタント麺というのも寂しいが、お給金前だ。
> 家に帰っても御飯と実家から送ってもらった漬け物や惣菜しかないし…悲しいけど、これが現実なんよね。
> 給湯室のポットからお湯を注ぎ、蓋をして待つこと三分。
> 「いただきまーす」
> はぐはぐと熱々のインスタント麺を食べる。ラジオをつけると夕方のニュースなんかが流れている。
> 「もぐもぐ…メン達もけっこう美味しい……私が本当のラーメンを教えてやるぜ…なーんて…ずるずる」
> と一人で美味しんぼしながら食べていると
> 「いやぁ~、今日も暑かった~。お、みーこ、今日はもう上がりなんか?上手そうだな、一口くれ」
> この男性、名前は野上 啓一(のがみ けいいち)といい、同期生の運転士だ。
> 「いやや。暑苦しいんよ、離れてくれん?」
> ちなみに私の彼氏でもある。もちろん乗務員や駅関係者には内緒なんやけど。
> 「固いこというなって、二人っきりやし、俺も上がりなんや。ラーメンのこっとる?」
> 「あいにく私ので最後でーす。残念でした♪」
> ラーメンだけではまだ足りないので冷蔵庫を開けた。
> これも乗務員用の冷蔵庫でアイスやらヨーグルト、お菓子なんかが入っている。
> しかし、それは個人で購入したもの。名前を書いておかないと誰かに食べられてしまうので要用心なんよ。
> 「あれ…?確かソリジョイがあったハズやけど…何でないの?」
> 「あ、あれやったら俺が食ったで」
> 私の耳が聞き捨てならない言葉を拾った。
> 「『冷蔵庫にあったソリジョイ』やって?それ私のヤツなんよ!」
> 「え、でも名前、書いてへんかったし」
> 「ううううっ、もういいですよ。私の晩ご飯は絶対、恵んであげませんから」
> 「ええ…恵んでよ~今月は金欠なんや。家帰っても生野菜しかないんやで?」
> 「はぁ……わかったから、どうせ私の家に来るんでしょ?お米くらいはあるから、それで我慢して」
>
> 続
>
>
> 後編がエロになります。
>
173:名無しさん@ピンキー
10/08/04 14:40:46 QLTVb6sS
すいません、間違えました。
174:名無しさん@ピンキー
10/08/07 18:17:48 vzMax+Me
>>167の続き
私服に着替えて、薄暗くなった夜道を啓一と一緒に歩いていく。
駅を出ると商店や住宅が建ち並ぶ町に出るんよ。
貴志川線が廃線の危機に直面したときに存続を願って、この町の人ら、みんなで『廃線反対』を訴えてくれた。
そのおかげで私は運転士をやっていけるのである。感謝せずにはいられない。
駅長さんと『たま』の功績も大きい、今では『貴志駅のたま駅長』とその名を全国に知らしめ、
大勢の観光客を町に呼び込んでくれるんよ。たまグッズの売り上げも資金で町が潤い、町おこしに貢献した。
私は後ろ振り返って、つい先日、改装されて『たまステーション』となった駅舎を見てじーんとした。
「どうした、みーこ?」
「ん……私達が運転士になった時、貴志駅がこがい有名になるなんて思ってなかったんよ。
町の人やたまのおかげやなって思うと…何だか嬉しくて」
「そうやな。屋根なんて檜皮葺やで、猫の顔しとるし、目んトコはステンドグラスよ。
前なんて雨漏りする屋根にヒビが入った年代モンのガラスやったからな。町の人らに感謝せんとな」
「うん」
「そう言えば久しぶりだね、啓一がウチに来るの」
「おー…前にみーこのトコ来たのはいつやったかな…」
「じゃ、上がっ―――ちょっと待ってて」
「え、何でや?はよ入れてくれ」
「いいから!待ってて!外で!」
「はい……」
アパートのドアを開ける前に思い出してよかった。
今朝あわてて起きた為、部屋の中はめちゃくちゃなのだ。
とりあえず啓一を外で待たせ、脱ぎ散らかした寝巻きや下着をあわてて洗濯機の中に放り込む。
あとはテーブルの上を片づけて、蹴飛ばした雑誌を積み直し、コードを引っかけてひっくり返ったゲーム機を
テレビの下に直して、部屋の隅っこに吹っ飛ばしたクッションを戻して……え、えーと…ベッドメイクして、できあがり。
「はぁ…はぁ…お、お待たせ、上がってええよ」
「あ、ああ…お邪魔しまーす。久しぶりに来たな、みーこの部屋」
「御飯は今炊いて上げるから、冷蔵庫にある惣菜の中で食べたいのがあったら
出していいわ。あ、麦茶、私の分も入れておいて」
「りょーかい♪」
「美味い、美味いよ、銀シャリがこんな美味いなんて……ああ、幸せや」
ふくほく顔で御飯に漬け物やらあり合わせの惣菜を掻き込んでいく啓一。
「普段から節約しとかんからよ。どうせ毎食インスタントとレトルトなんでしょ?」
「はぐはぐ…炊事はちょっとなぁ…もぐもぐ」
「洗濯、掃除もや。啓一の部屋はいっつも汚い」
そうだ、つき合って2年になるが、去年のクリスマス・イヴに啓一の部屋にいった時は酷かった。
ひとりやもめに蛆が湧き…とはよくいったもんよ。
綺麗なのはクリーニングされた制服と帽子、書類や時刻表をいれる鞄に靴だけ。
それ以外は古びた雑誌は山積み、下着は脱ぎ散らかし、電車の模型は転がってるし、漢(おとこ)の部屋って感じだ。
おかげで季節外れの大掃除に丸一日かかり、せっかくのごちそうが朝食になってしまった。
レゼントの時計は嬉しかったケド……朝からフライドチキンて…悲しすぎる。
「おっしゃる通りです。みーこ様、というワケで御飯おかわり」
「はいはい、自分でついで下さーい」
麦茶を飲み干し、持って帰ってきたバッグから、夏服の制服やら帽子、ズボンを取りだした。
車内は涼しくても、車外に出ると汗だくになる為、定期的に持ち帰り、クリーニングに出しているのだ。
「お、神前運転士の制服か~」
「そうよ。クリーニングにださんと汗くさくんるし、運転士は清潔じゃないとお客さんの眼があるんよ」
「……………」
啓一が御飯を食べる手を止めた。あの眼は何か、思いついたに違いない。
「な、何よ…やらしい眼で見ないでくれる?」
「み、みーこ……ちょっとええ事思いついたんやけど―――」