10/06/11 22:51:34 eQZkc51I
ありがちであまり面白くないかも知れないが、書いたので投下してみる。
「義姉」
一.
義姉が亡くなった。自殺だった。
彼女は兄の嫁で子無し27歳くらいだった筈。
兄貴は土建屋30代、俺はリーマン独身23歳。
義姉はけっこう可愛い人、最近ちょっと鬱っぽいんじゃないかと思ってた。
子供が出来なかったこととか、兄貴の借金とか浮気とか、いろいろそれらしい
原因はあったが本当のところは良く判らない。
親に呼ばれて行ってみると、寺の本堂を借りて葬式だとか。
兄は借金もあり、生活も荒れていたのでホールを借りたりする余裕も無いのだろう。
寺の本堂は田舎の古い木造で、雰囲気は満点だ。
薄暗い本堂に棺が安置してあって中を覗くと義姉がいた。
白い顔、おだやかに目を閉じていて眠っているようにすら見える。
首吊りをやったらしい。
ポッテリとした唇は閉じているが、隙間から紫色の舌が少しはみ出していた。
首筋にはスカーフのように白布が巻かれている、紐の跡を隠すためだろう。
俺は生前の義姉の、細い身体にしては豊満な胸や腰つきなどを思い出して、か
なりドキドキした。いや、正直言うとずっと以前から義姉と一度はヤリたかっ
たんだ。兄貴が糞だったので何とかなりそうだと思ってた。しかし遅かった。
もっと積極的になっていればあるいは……今更ながらすごく残念だった。
二、
身内しかいない寂しい通夜も終わり、明日は葬式。
親や親戚はいろいろあって(警察の検死も入ったし)疲れたと言って家に引き
あげて行った。寺の住職たちも別棟に行き、本堂には兄貴と俺。
酒でも飲みながら2人で夜明かしか……と思っていると
兄貴が「俺ちょっと」と言って出掛けようとする。
おいおい、どこへ行くんだよ?と言うと女のところだと言う。
呆れた男だが、元々身勝手な奴で言って聞くようなタマではない。
義姉の自殺の原因もそのへんにあったのだろう。
兄は「俺への当てつけで死にやがって大迷惑だ。」などと外道な事を言いつつ
いなくなってしまった。
残るは義姉と俺と2人きり、いやまぁ姉は死人だが。
しかし義姉の身体は明日は火葬して骨灰になってしまうのだ。
今夜が最後のチャンス……あの憧れのひとの全てを見れる。
そして、もしかしたらヤレる……俺はその甘美な誘惑に勝てなかった。
祭壇に近づいて棺の蓋を外し、遺体の腐敗を防ぐために入れてあるドライアイ
スを取り除く。
遺体の脇と太腿のあたりに手を差し入れて「よいしょ」と持ち上げようとした。
が、ちょっと苦しい、義姉は小柄だがそれでも体重40キロはある。
で、彼女の両手を引っ張って上半身を起こし、立たせて背中に背負うことに。
遺体はかなり冷えていたが、あまり硬直もしておらずうまく背中に背負うことが
できた。義姉のおっぱいがぐにゃりと背中に当たる感触があった。
そのまま遺体を担いで本堂の横にある部屋へ入る。
そこは6畳ほどの物置で仏具や机などが雑然と置かれていた。
空いている床に義姉を寝かせる。
驚いたことに義姉は素っ裸だった。
棺の中にいたときは白衣を着ているように見えたが、それはただ白衣を上から
羽織らせてあっただけだった。
たぶん警察の検死で全裸に剥かれたのだろう。物置部屋の薄暗い電灯の下に横
たわった義姉の肢体は、ほの白く輝くように見えた。