09/12/07 02:44:45 SnXHHgHE
説教中、魔法が炸裂する音にルイズは2回だけ、才人の様子をカリーヌの目を盗み横目で確かめていた。
ガンダールヴの力を用いずに器用に攻撃を避けている。この分なら父親の魔法が先に打ち止めになり、
酷いことにはならなさそうなので、大人しくに母親に叱られていた。
説教が終わり二人は窓の外の『射的』に目をやった。元は武人であるカリーヌは才人の身のこなしを見て感心していた。
一介の剣士ではとても魔法を避け切ることなどできないはずであるが、才人は見事にこなしていた。
「あの人、今のはやりすぎよ。」
カリーヌがそう呟く隣で、ルイズは才人が完全に切れて日本刀に手をかけ本気で暴れるつもりであることに気づいた。
「父様が危ない!」
ルイズはテレポートで才人の所まで瞬間移動し彼の頭をはたいた。
「馬鹿!何してるのよ!」
不意に頭をはたかれ、ルイズがいつの間にか傍らに来ていることに才人はわけが判らず目を丸くした。
次に、娘が瞬間移動してきたことも目に入らないほど頭に血の上ったヴァリエール公爵のやばい威力の魔法が
飛んできたが、ルイズは短く『解除』をぶつけると、公爵の魔法は中空で消滅した。