09/08/02 22:03:57 1I91D6PO
「待って!」
タバサは才人を呼び止めた。
既に周囲には、アンリエッタを始め、ルイズ、ティファニア、キュルケそして水精霊
騎士隊の面々がいた。
「何か用か?タバサ」
才人は振り返って尋ねた。
タバサは才人の目を見つめる。
「貴方にはルイズがいる。それは知っている。
帰るべき故郷がある。それも知っている。
でも…それでも…私は貴方の事が好き」
歓声と驚きが衝撃波となって周囲に広がって行く。
「ちょ、ちょっと待ってくれ、タバサ」
タバサのいきなりの告白に才人は驚き、戸惑った。
「迷惑なのは、分かっている。
でもこれは嘘偽りの無い私の気持ち。
本当は、私の胸の奥に留めるつもりだった。
でも後悔はしたくない。
例え勝てる見込みが0でも…
それでも私は貴方の事が好き」
「いや、でも、それは…」
才人は返答に困った。
周囲には、トリステインだけではなく各国の要人が大勢いる。
もしNOと言えばタバサにとんでもない傷が付くだろう。
だがYESとは決して言えない。言えばルイズと別れなければいけない。
そんなのは絶対に出来ない。
返答に困っている才人を見てタバサが口を開いた。
「ごめんなさい。貴方が困るのは分かり切っていた。
私の体面なんか気にしなくていい。
NOと言いたければ、そう言って構わない。
そうすれば私自身諦めがつく」