09/05/14 22:14:12 I37S/NmB
帰る場所(藤堂鏡志郎×千葉凪沙)
「藤堂さん、これで荷物は全てです」
「そうか」
時は夕刻。
世界を揺るがすゼロレクイエムから早一ヶ月が経ち
その激戦を潜り抜けた者達の内の二人藤堂鏡志郎と千葉凪沙は京都の片田舎の年季の入った広い日本家屋で荷物の整理をしていた。
戦後、お互いに天涯孤独の身で帰る場所の無い二人は同居をする事となり引っ越しの荷物を整理していたのだ。
ブリタニアの襲来で殆どの持ち物を失ったため家具は最近取り寄せた真新しい物ばかりだ。
また、家具や持ち物は必要最低限のものしか揃えず、戦時中の荷物もあまり多くなく二人とも手先が器用であったため二人きりでの整理だったにもかかわらず引っ越しの整理は想像より早く片付いたのだ。
準備は順調に進みつつも千葉は夢にまで見た藤堂との同居に
藤堂は最終決戦以降どのように千葉と接するのかが分からず
それぞれ緊張しいつもよりぎくしゃくしていた。
「思っていたより早く終わりましたね」
「っふ、それはお前の整理の仕方が上手いのだろ」
「え!?」
思わぬ一言に驚いた千葉は手元を狂わせ腕に持つ段ボールの包みを落としそうになる。
「あ…!」
「おっと」