09/08/05 17:10:00 sKAb5qqK
>>657
今月で一番笑った。
>>658
保管庫のオリ寝取られはすごいと思う。真雪の将来が心配。
660:名無しさん@ピンキー
09/08/05 20:57:43 nMDqTxUj
「あの、朋子さんですか」
御茶ノ水駅の改札を出たところで立っていた女性に声をかけた。
「はい、もしかして大介さん?」
「はい」こんにちわ。
こんにちわ、と挨拶を交わし、二人して照れる。
休日の駅前はひっきりなしに人が行き交いしているから誰も僕たちを見ていないのは分かっているのだけれど、出会いの方法が方法だからなんとなく後ろめたい。
「すぐ私だって分かりました?」
「えぇ、まぁ」と曖昧に頷く。
嘘だ。実は彼女の前に二人も人違いをして声をかけてしまった。
御茶ノ水駅には出口はひとつしかないものだと勘違いし、電車を降りて手近の階段を昇ってしまったのがそもそもの間違いだった。
聖橋口に出たが間違いに気付かず、しばらく人混みの中で待ち人を探していた。
目印の服装として待ち人は『クリーム色のセーターとネイビーのティアードスカート』を提示した。
探していて初めてネイビーもティアードスカートもどんなものなのか見当もつかないことに気付いた。
仕方ないのでクリーム色のセーターとスカートというポイントを念頭に置いて視線を巡らした。
目についたそれらしい女性に声をかけたら、非難がましい口調で「違います」と否定された。
次の女性にも簡単に否定されて心が折れそうになった。
何やってるんだろ、と不意に虚しくなった。
661:名無しさん@ピンキー
09/08/05 20:58:45 nMDqTxUj
「ギター、欲しいんだよね」
メールで朋子さんは言っていた。
彼女とは出会い系サイトを通して知り合った。
「ギター持ってる?」
誰でもメールでは丁寧になったり、親切になるものだと思っていたが、朋子さんのメールの文面は淡白だった。
「持ってますよ」
ちょうだいと言われるのかと思っていたら
「買いたいけど、どんなのがいいか分からないから付き添って」と言われた。
ちょうだい、の方がよほど楽だった。
ギターの良し悪しなんか分からないし、持っているギターは父親の形見として譲り受けたもので弾いたことはなかった。
11時に御茶ノ水橋口で待ち合わせることになった。
前日、押し入れから父のギターを引っ張り出してみた。
ボディーにホコリが積もっていて、弦も二本切れていた。
「この年になっても出来るのかなぁ」
明治通りを歩きながら朋子さんは弱気になった。
建ち並ぶ店の二軒に一軒は楽器屋で、車道を挟んで向こう側にも楽器屋が屹立していた。
「年なんて、関係ないんじゃないですかね」
ギターなんか何歳でも出来るだろうと侮っての発言だったが、言った後でなんだか熱血なことを口走ってしまったような気がして少しうろたえた。
(始めようと思ったときがスタートですよ)
朋子さんはいっこうに店内に入ろうとはせず、どの店先にも並べられている【大特価!】や【店長のおすすめ!】の商品を眺めている。
学生服姿の高校生や、大学生らしき集団が次々と立ち止まっている僕らを追い越していく。
662:名無しさん@ピンキー
09/08/05 21:01:26 nMDqTxUj
「なんで始めようと思ったんですか、ギター」
しゃがんで店先に立て掛けられたギターに触れている朋子さんに訊いた。
「この間、ふと私って何が出来るんだろうって考えてみたの。家事とか子育てじゃなくて、人に自慢できるようなことね。
愕然としちゃった。私、なにも出来ないのよ」
だから、ギター。
「資格とかでも良かったんじゃ。役に立つかもしれないし」
「私、もう34よ。高校を出てから何年たってると思ってるの。何年試験というものを受けてないと思ってるの」
朋子さんは心細げな口調で言ったが、しかしスッと立ち上がって自動ドアを通って店内へ入っていってしまった。
狭い店内を見て、僕も入ろうかどうか悩んでやめた。頭の禿げ上がった店長と言葉を交わしている朋子さんを外から眺める。
僕は彼女とセックスするのだろうか。
腕時計を見ると、まだ12時にもなっていなかった。
今の正直な気持ちとしてはヤりたい。
しかし数時間後まで、性欲を保っていられる自信はなかった。
ギターを買って、昼食を食べて、それから。
それから、どうするのだろう。
自動ドアの向こうから朋子さんが手招きをしている。
僕も頷いて、店内へ入っていった。
663:名無しさん@ピンキー
09/08/05 21:01:50 nMDqTxUj
終わりです
664:名無しさん@ピンキー
09/08/05 22:29:06 2Tf16c3g
・・・。 ・・・え?
続くんじゃないんですか?w
665:名無しさん@ピンキー
09/08/05 23:03:08 DXq71M8g
終わるの早すぎwwwwwwwwwwww
666:名無しさん@ピンキー
09/08/05 23:31:47 M3E4he49
え?
667:名無しさん@ピンキー
09/08/05 23:35:35 nlln+Ex3
誤爆…じゃないんだよな?
668:名無しさん@ピンキー
09/08/06 02:30:23 4V3I6a+H
>>623
発売当時に一回プレイしただけだが、リッドってそんなキャラだったか…?
669:名無しさん@ピンキー
09/08/06 21:25:11 wbtFXFKF
>>668
原作ではべつにそんなこと無い
せいぜいファラがレイシスといい感じになってるのを見て、イラッとする程度だった気がする
しかしあまり相手を束縛したがらないキャラクターなので、NTR主人公の素質はあるかも知れない
670:名無しさん@ピンキー
09/08/07 21:18:42 7DzkMpT0
俺は復讐はいいんだがそれは望まない人も多いから別物語とかにするべきかもね
『復讐編』とかで
671:名無しさん@ピンキー
09/08/07 21:40:08 A1RgiSgz
そんなもん作者の好きにやらせてやれ
672:名無しさん@ピンキー
09/08/08 08:43:16 ujT0sJbE
それ込みで一つの物語なら良いと思う
復讐でも破滅でも後日談でも
673:名無しさん@ピンキー
09/08/08 09:39:31 vZ57u5ok
寝取られ男が涙目のまま終わるのと復讐メシウマーで終わるのは嗜好としては明らかに別物だがNTRに一括されてしまうんだよね
といって復讐メインですとネタバレする書き手もいないだろうし
結果、最後まで読んで損した気分になると
674:名無しさん@ピンキー
09/08/08 13:38:03 Qp749Ra0
>>嗜好としては明らかに別物
そうか?
延長線上だと思うが
675:名無しさん@ピンキー
09/08/08 13:47:08 UECzSKWo
同意
延長線上にあって締め方の好みの問題でしかないよね
676:名無しさん@ピンキー
09/08/08 22:47:00 5IF/BA84
シャブP、タトゥー入れたりヤク中になったりタイホされたりとか、
ダメ男のせいで転落していく清純な美女、ていうNTRモノに十分な要件を満たしてたけど、
惜しむらくはダメ男がダンナだったってことだな。
677:名無しさん@ピンキー
09/08/08 23:07:09 DzzbVmJj
>>659
いい感じだったけどロリ趣味はn(ry
遅くなったけどありがとう
678:名無しさん@ピンキー
09/08/08 23:36:28 0Lt9iY+/
シャブPが変わったのって、結婚前で、某脚本家と付き合ってからって
スポーツ紙に載ってたな。
それまでは煙すら嫌がっていたのにたばこを吸う姿も見られたりとか…。
そういう話を聞くと興奮してくるね。
679:名無しさん@ピンキー
09/08/09 00:18:48 3ZK8W1rn
親父が組長で弟が現役のヤクザでしょ?
生粋のエリートだっただけだと思うんだがw
680:名無しさん@ピンキー
09/08/09 01:02:09 X8j8iBX/
>>678
話としては面白いが生粋じゃないのかなあ。
酒井容疑者は目が怖い。
681:名無しさん@ピンキー
09/08/09 01:13:34 uB9d/Hfj
>>678
押尾の部屋で死んでた女の人もなんかそーいうストーリーがありそうだよね
きれいな人が薬漬けにされて刺青入れられてマンションで飼われて…
682:名無しさん@ピンキー
09/08/10 13:27:25 +HQGqcak
若い娘なら萌えるんだけどな
三十路じゃな
683:名無しさん@ピンキー
09/08/10 17:24:05 fyl72CRm
のりPの人間関係と転落劇は寝取られの素材満載なんだが
ただ、このスレに合わないのは寝取られではいの一点だけ
個人的には好きなんだよなぁ。あんな可愛いアイドルの転落劇
684:名無しさん@ピンキー
09/08/10 18:58:00 ezn5f4Ih
旦那に愛人がいるのにその愛人とも親しく付き合う妻。
そして、事件の背後にチラつく、旦那が「社長」と呼ぶ謎の男。
なんとでも展開させられそうなネタだが。
685:名無しさん@ピンキー
09/08/11 03:30:33 81IbpJAl
仮面のりP
686:名無しさん@ピンキー
09/08/11 10:58:08 R6rBTV6h
芸能界おそろしや
687:名無しさん@ピンキー
09/08/11 11:37:40 s8P5M+R3
例えば学生の時に付き合っててルックス普通で優しかった素朴な子が
数年後にグラビア系になって色気振りまいてて男とっかえひっかえ状態
肌焼いて髪染めるわタトゥー入れるわ金と男にしか興味なくなってるとか
そういうことも実際ありそうで怖い
688:名無しさん@ピンキー
09/08/11 15:15:42 b5wA1all
余裕であるけどな
大学デビューで張り切りすぎてってのが最も多いパターン
だと俺は思っている
689:名無しさん@ピンキー
09/08/12 01:19:10 PH/roMzf
goヒロミgoってマンガが大学デビューで張り切りすぎだったね
690: ◆7nITModXlqFf
09/08/13 01:10:31 ewIevDaa
ながされて藍蘭島エロパロSS『寝取られて4』0/6
あらすじ
外界から隔絶された不思議な島・藍蘭島。
そこへ漂着した少年・東方院行人は、唯一の男として島の娘達の熱い視線を受けていたが、そんなある日、突然、東のぬしが人間になって娘達をたぶらかし始めた。
村の長老であるおばばは決断した。「東のぬし様から御種を貰い、村を危急存亡の秋(とき)から救うのじゃ」。
そうして、公然ともう一人の男が村を闊歩し出した。
自分はまだ子供だからと、騒ぎの外に身を置く行人だったが……。
691:『寝取られて4』1/6
09/08/13 01:10:57 ewIevDaa
みんなで海水浴に行く―そのすずの言葉の中に、彼自身が含まれてないと
解った時、
「え?」
と、行人は本から顔を上げた。
それまで読書に夢中で、すずが何を言っても生返事で答えていたのだ。
「ごめんね行人、なんか女の子同士で行くことになっちゃって……」
軒先に立ったすずは、すまなそうな上目遣いでもじもじと言葉を濁しがちに、
縁側に胡座をかいている行人に対して謝った。
だが、行人はむしろ嬉しそうな表情になって首を振った。
「ううん、ボクは全然構わないよ。気にせずに楽しんできて! 読みかけの小説
もあるしね」
と、読んでいた推理小説を持ち上げて示した。
「そ、そう……?」すずはホッとしたような顔になったが、その口調はどこか歯
切れが悪かった。「も、もしかしたら……夜も誰かの家に……お……お泊まりし
てくるかもしれない…………」
「あ、そうなんだ。じゃあ、食事は自分で作るよ。心配しないで」
そう言って、安心させるように笑顔を作る行人。実際、最近はすずの手を借り
ずとも、一人で何とか食べられる料理を作れるようになっている。
「……う、うん…………」
何故かすずはうつむき加減に視線を泳がし、挙動不審げにそわそわとした。ま
だ何か言いたげな顔つき。
「?」
心の中でハテナマークを連発する行人。
―奇妙な間。
やがて、すずはしゅんとしたように肩を落として少し溜め息をつき、
「―行ってくるね」
と、歩き始めた。
(……?)
行人は少しだけ変に思ったが、特段思い当たる節は無いので、その場に座った
ままひらひらと手を振ってすずを送り出した。
「本来、女の子ばかりで遊ぶ中に男一人混じるのはおかしいしね」
すずの姿が道の向こうに見えなくなってから、そう誰ともなしにぽつりと呟く。
だが、それが彼の偽らざる本音だった。
692:『寝取られて4』2/6
09/08/13 01:11:18 ewIevDaa
遊びなどに誘われれば断るのも悪い手前、いつも仕方なくついていくし、最近
はすっかり慣れてしまったものだったが、向こうからそう言ってくるのであれば、
正直―“助かる”という気持ちが強かった。
(しかも、海水浴だもんなあ……)
以前に見た、島の少女達の水着姿が脳裏に浮かぶ。豊かな自然の中で育まれた
少女達の健康的で瑞々しい肢体。その中にポツンと紛れ込んだ男一人という構図
は、目の保養―いやいや、自分でも自分が気の毒に思えるほど浮いていた気が
する。
ちなみに彼女達が水着をつけたのも、行人がお願いしたからだった。それまで
は、海で遊ぶときは全裸が普通だったそうで―
「―はっ!」
行人は慌てて鼻頭を抑えた。鼻血が出そうなほど熱くなってしまったのだ。
「な、ななな何を考えてるんだボクは!」
落ち着きを取り戻すべく、何度も何度もすーはーすーはーと深呼吸をして頭を
カラッポにする。
「……だけど……今まではこんな事なかったよな…………」
ふと、そう考える。
すずの中にも、“女の子同士”という意識が、やっと生まれたのだろうか。
そうだとしたら、新鮮な印象を感じた。
(―良いことじゃないか!)
男女を分別することは、極めて正常なことだ。
これまでがおかしかったんだ。
ただ、でも―
行人は胡座の上に頬杖をつき、面白くなさそうな目つきで碧海の彼方の水平線
を見つめた。
(そういう意識が芽生え始めているのは―…………アイツの影響、なのかな…
………?)
そこだけが唯一、気にくわない。
今やすっかり時の人でございといった態度で、毎日憚りなく悠々と村中を歩き
回っている巨漢。
実際、現在の雰囲気の中心は間違いなくこの男であり、その存在感はもはや行
人など目ではなかった。
この男がのさばるようになって以来、藍蘭島の女性達は変わった。
どこがどう変わったのか―行人には具体的に上手く説明できない。
でも、彼女達の様子で判るのだ。以前とは違う空気を肌で感じる。
そんな女性達の中に混じっていれば、いくら無知なすずであっても、いやでも
影響されるのかもしれない。
だがそこまで思い至って、行人はまたぶんぶんと頭を振った。
(なにあんな奴の事を考え出してるんだ)
ボクには関係ない話! ボクには関係ない話!
そう強引に決めつけ、手元の小説のページに視線を落とした。
穏やかな潮騒。海から撫でる風。
藍蘭島の自然は優しく、心地よい。行人はいつしかまた、本の中の世界に没頭
していき、少女達の姿は頭から薄れていった。
693:『寝取られて4』 3/6
09/08/13 01:12:16 ewIevDaa
藍蘭島の自然は優しく、心地よい。
穏やかな潮騒。海から撫でる風。
「―にゃっ♥!―にゃっ♥!―にゃああぁっ♥!!」
……心地良いのは環境だけではなかった。
栗色の長い髪を布団いっぱいに敷き詰めた少女が、巨体の男に覆い被さられ、
水着の股部をずらされて、秘唇に太く漲った肉棒を突き入れられていた。
胸の布はとっくにむしり取られ、丸型の美事な豊乳が抜き差しの律動に合わせ
て激しく揺れていた。たまに男にむしゃぶりつかれて、その度に塔のように尖っ
た乳首を中心に乳房が涎まみれになっていく。
「にゃっ、にゃっ、にゃあぁっ♥、だ、だめぇ、あ、あ、ん、んにゃ、あにゃ、
にゃあぁん♥♥!!」
少女は乱暴をされて悲鳴を上げている―様子には見えなかった。
男の腰が打ち付けられる度に、その唇からひっきりなしに出ているのは、甘い
嬌声であった。
淫水の泉と化した蜜壷に奧まで出入りする肉棒。ピンと勃った真珠のような肉
芽も彼女自身の体液にまみれ、男の下腹部が擦れる度にたまらない刺激を少女の
全身に送り届けていた。
男を受け入れるように、太い首と胴に絡まる手脚。
時折うっすらと開く瞳は、男を熱っぽく見上げる。
その視線に気付くと、男は顔を近づけ、少女の唇を貪るように吸い付く。少女
も最初はおずおずと、だがすぐに夢中になって吸い返す。唾液でまみれた二枚の
舌がいやらしく蠢き、少女の内側を掻き乱す官能をさらに昂ぶらせてゆく。
唾液の糸を引かせながら顔を離すと、少女のからだを持ち上げ対面座位になる。
「にゃあぁん♥!」
その衝動だけでも充分すぎる快感となって、全身を駆け巡ってしまう。
「……ふ、深いよぅ……♥」
「ののん♥ いやらしいマンコがさらに食い付けてきたのん♥」
「い、いやぁ……そんな……♥」
いやいやと首を振る少女であったが、確かに男の言う通りであった。
繋がっているだけで深々と奧まで突き入れられた膣襞が淫らに蠢き、男の逸物
を一層美味しそうに締め付けるのだ。愛液がさらに溢れ出し、二人の股間がいよ
いよ洪水のように濡れてゆく。
「こんなに下の口からも涎を垂らしちゃって……そんなにボクのオチンチンが美
味しいのん?」
と、わずかに腰を揺らし、首筋を舐めながら囁く。
「―は―あぁぁん……♥」
少女は心底気持ちよさそうに甘美に背を震わせ、目端を蕩けさせ、コクコクと
何度も頷いた。
694:『寝取られて4』 4/6
09/08/13 01:12:46 ewIevDaa
その浜辺は、村里から一時間あまり南西に歩いたところにある、南の森に近い
岸にあった。鬱蒼とした森を抜けると、こちんまりとした三日月状の浜が広がっ
ていて、思わず声が出るほど綺麗な白い砂が一面に敷き詰められていた。ちょっ
とした海水浴気分を味わいたい時、村人達はここに来るのだ。くつろぐための浜
小屋もわざわざ建てられていた。
どこまでも突き抜ける青い青い空の下、波打ち際では思い思いの水着を着た少
女達が黄色い声を出しながら、海水を跳ね上げて戯れ遊んでいた。何人かは砂浜
に敷かれた茣蓙(ござ)に腰を下ろし、それを楽しげに眺めている。
身体が資本であり、働くことは動くことであるこの島の少女達は、花盛りな年
頃も相まって、誰もが新緑の若葉のような艶めいた肌と、わずかな贅肉もない弾
けるような肉体を持っており、その健康そのものの肢体を余すことなく無邪気に
開放していた。
もし、男がこの場を通りがかったなら、この夢のような光景にさぞ目を奪われ
るに違いない。
ただ、少女達は背後の浜小屋をかなり気にしている風であった。
時折、示し合わせて一人二人とその場を離れては小屋の中を覗きに行く。そし
ては顔を赤くして駆け戻り、何か報告して皆できゃいきゃいと騒ぐのだ。
それとは別に、時が過ぎる毎に、「次は私の番ね」と、一人ずつ戯れるのをや
め、小屋へと入っていく。すると入れ替わるように別の少女が中から現れ、股を
拡げ気味に、半ば放心状態で外に出てくるのだ。なかなか出てこない時もある。
中で何が行われているのか……?
よく耳を傾けてみれば、波風の音に紛れて小屋の中から声が漏れ聞こえてくる。
悲鳴のような、ある時は嗚咽のような、若い女の声。
そう。
小屋の中にはあの“男”がいて、少女達をかわるがわる呼んでは、順番に乙女
の柔肌を堪能していたのだ。
今日集められたのは、男のお手つきになったが、まだお目出度いお告げのない
娘達だった。
子種を授けるというのが名目であるから、中で何をされるのかは、言われるま
でもない。少女達も分かり切った上でついてきてるのだ。
小屋から出て来る娘はすべからく、股部の布地が明らかに海水でないもので変
色し、足腰に力が入っておらず、淫らに蕩けた名残を漂わせた何とも言えぬ表情
をしていた。
その様子を見て、行為を想像してしまう度に、少女達の脳裏には、あの一度受
けたら忘れられない“膣内射精”が思い起こされ、下腹部の奧がジュン、となる。
それだけで今すぐ孕んでしまいそうで、思わず切ない吐息が漏れる。
―そんな濃厚な膣内射精を今、実際に受けている娘は、“彼女”であった。
695:『寝取られて4』 5/9
09/08/13 01:14:08 ewIevDaa
男はもはやすっかり彼女の“気持ち良い部分”を知り尽くしている。何せ、彼
自身が探り出し、そして開発してきたのだ。そこを重点的に突かれたり擦られた
り、あるいはじらされたりと、好き放題にされる少女の表情は、意識することな
く淫楽に笑み緩み、やがてどんな恥ずかしい体勢を取らされようとも、どんな奉
仕を要求されようと、まるで操り人形のようにいそいそと従ってしまうのだった。
だが、気を緩めばすぐにでもイキそうなのは男も同じであった。少女の肉壷は
狭くも厚く柔らかく、自慢の剛直が深い所まで達しても、どこまでも絞るように
包み込まれる。まるで彼が主として支配している奥深い森の中を踏み進んでいる
ような感覚であった。しかしそれがまた、得も言われぬ満足感を与えるのだ。
こうして男に抱かれる毎に、少女の秘肉は並の女には敵わない名器に磨かれて
いく。正直、最近では、梅梅とする時より夢中になってしまう場合もあった。
しかも、昂奮する材料はそれだけではない。
この少女と一緒に暮らしているという少年がいる。肉親ではない。他の娘に話
を聞く限りでは、少年は外の世界から流れ着いた人間で、色々あった末に少女の
家に住むことになったらしい。
二人は恋人同士ではないが、気にし合っている間柄のようである。
それはそうだろう。
こんな美しい娘と一緒に住んでいて、何とも思わない男がいるわけがない。
だが―
その“彼”は、こうして少女が他の男のモノになっている事など、これっぽっ
ちも知りはしない―
想い人がいる女を寝取り、その子宮に想い人ではない男の精子を注ぎ込む悦楽感。
しかもそれは一度だけに留まらず、何度も何度も。
子作りは義務だと言って逆らえないように誘導し、遭う度にそのからだに欲望
の限りを尽くして女の悦びを教え込み、孕ませるため、また肉棒と精液の味を覚
え込ませるために中出しを繰り返す。そうしながら徐々に性に目覚めさせ、育て、
自分の女に仕立て上げていく―
これほど昂奮する行為があるだろうか。
(ま、でも、奪い取るカイショーもないガキだけどのん……)
それが残念だった。この少女とそういった関係を持つようになって、もう何ヶ
月になるだろうか。毎日同じ屋根の下で寝起きしている女が、ここまで別の男の
手に堕ちているというのに、まだ何も気付いていないというのは、拍子抜けを通
り越して憐れみさえ感じてしまう。
この少女自身も性に未熟すぎ、あっさりと身体を許してしまい、今やもう陥落
寸前だ。
(のん……だからこそ、このコには……アイツとの関係を切らせないのん♥)
696:『寝取られて4』 6/9
09/08/13 01:14:35 ewIevDaa
ただモノにするだけなら、もうすでに充分可能であろう。この少女とも二人き
りの長い時間を作り、日をまたいでも帰すことなくめくるめく快楽にどっぷりと
沈め、甘い言葉を囁き倒し、身も心もメロメロになったところへ、『とどめの言
葉』を二言三言交わし、そしてまた何度も絶頂を味わわせながら、夢も現も分か
らない快楽地獄に堕とせばいい。それでもう、少女は男の許へ走るだろう。
だが、それでは他の女と同じでつまらない。
この少女には、これからも“彼”とは離れずに生活させる。わざとアイツの側
に居させるのだ。
少女の全てを、己の“モノ”にした上で……。
そう考えると、秘肉を往来する欲棒はさらに精力を増し、少女のの白い喉から
益々蕩けるような淫声を絞り出させていくのだった。
「にゃっ、あっ、にゃぁっ、ああんっ、あぁ、にゃあ、にゃあんっ♥♥!!」
熱く絡まる荒い吐息と、二人の肉体をぬるぬると包む汗と淫液。
そうしていくうちに、次第に男の動きが速くなっていく。側臥位で少女の片脚
を大きく伸ばしながら背後から突きまくると、また体位を変え、少女に大股を開
かせての後背位に移った。
少女の下半身を押し潰すような切羽詰まった抽送。
(来るぅ―♥!)
この数ヶ月の間、少女の膣内で“それ”が何回されたかなど、彼女自身、もう
覚えていない。
ただ、“それ”が、とてつもなく気持ち良くなってしまったことだけを、その
身体に刻み込まれた―
「のぅんッ!!」
さんざん腰を振った男が、最後に獣のような一声を絞り出して動きを止めると、
ついに少女の内奥で限界まで腫れ上がった真っ赤な先端が爆発した。
「にゃ――ああああぁぁぁ………………♥♥♥!!!!!!」
短い時間の中で何度もイかされた末に開始された、尽きることのない膣奥射精。
ドクン! ドクン! と、肉棒が力強く脈動する度に、その噴射が奧壁を叩く
のが分かる。
「――ッッ♥!!!! ――ッッ♥♥!!!!」
脈動と噴射、その両方の衝撃が全身に行き渡る。
(にゃあぁん……♥! ああぁん……♥ また……こんなにいっぱいぃ……♥
は―孕んじゃうぅ…………♥!)
無意識のうちにギュウッギュウッと締め付ける膣肉。例えごく微量であっても
一発で身籠もってしまいそうな濃濁の精子。そして、それを大口を開けて盛んに
吸い取る子宮口。昂奮で膨らみまくった子袋に、滾々と元気過ぎる孕ませ汁が注
がれてゆく。
子宮の隅々まで満たされるような、大量の種付け汁。
(もう…………だめぇぇ………………♥♥♥)
男の長く終わらない射精の間、少女は何度も腹の底から媚声を漏らし、喜悦の
涙で濡れる枕を掻き抱きながら、二度も三度も幸福の絶頂に達し続けた。
697:『寝取られて4』 7/9
09/08/13 01:15:03 ewIevDaa
―やがて、ようやく射精を終えた男が離れ、少女のからだを仰向けに転がす。
腰から下の感覚がもうほとんどないのか、すらりと長い両脚はだらしなく拡げ
られた。
「はぁっ…………♥ はぁっ…………♥」
快楽にけぶり、焦点を失った少女の瞳は、完全に夢心地の世界を旅していた。
男は水着に指をひっかけ、クイッと引っ張った。
極太の肉棒をハメられてぽっかりと開いた淫孔。そこからとめどなくゴポゴポ
と溢れてくる、ところてんのような特濃の白濁液。
彼自身がしっかりと刻み込まれた証を見物しながら、男は愉しげに笑んだ。支
配欲が満たされる光景であった。
少女のこんな姿をあのガキに見せたら、どんな態度を取ってくれるだろうか。
無性に見せたくなってくる衝動を抑え込む。
(このコはまだもうちょっと先のん♪)
その代わり、他の娘なら構わないだろう。この娘の他にも特に“彼”と親しい
という少女達の顔が思い浮かぶ。梅梅もその一人だったが、彼女は第一号として
とっくにバレているから、別の娘がいいかもしれない。帰宅時間を見越して、奴
の家に続く道のどこかの草むらか木陰ででもやってやるか。あんな小僧のウブな
心魂では、それだけでも充分な衝撃を受けるだろう。
(……それにしても……)
改めて少女をまじまじと眺める。
いつ見ても、何度でもむしゃぶりつきなくなるほどの美事な肉体と美貌の持ち
主だった。全身にまみれた汗と淫液が、閉ざされた窓の隙間から差し込む光を反
射し、ぬらぬらと妖しく少女のからだを浮き出させる。
それに加えて、アソコの具合も極上。
返す返すも、この少女をモノにできた満足感は大きかった。
今すぐにでも、完全に隷属させたくなる。少女の心から戸惑いと躊躇いを消し
去り、そのふっくらとした可憐な唇から服従の誓約を紡がせたい。
が、その気持ちも何とか抑える。
小屋の外ではまだ何人も彼の“女”が控えていて、海水浴を楽しみながらも、
彼に抱かれる順番を心待ちにしているのだ。
698:『寝取られて4』 8/9
09/08/13 01:15:28 ewIevDaa
それに、今日はこのままここに泊まって、夜は少女も含めた全員と乱交を楽し
む予定である。
しかし、だからと言って我慢をするのも癪に障った。
(ボクはこのコ達の王様のん♪ 我慢する必要なんか全然ないのん♪)
男の仕事は、人間の女達に子種を恵むこと。それは向こうから乞われた事で、
頼まれてやって上げている事なのだ。それなのに貰うものは貰う、でも他の事は
しちゃダメ、では通らない。性的に未熟では性交しても面白くないのだ。こうし
て自分好みの女にすることは当然の権利であって、誰に批難される謂われはなかった。
少女の顔からもまだ色情は失せていなかった。
(イイ顔のん♥ あと一発だけやるのん♪)
そう独りごちて、男は少女の脚を抱えながら、間に身体を差し入れた。未だ空
にならない白濁の水筒に先端を少し潜らせ、引っ掛ける。
「あ……あ……♥」
少女の瞳に淫欲の光が写り込む。偽らざる本音。
「さ、もう一度愉しませてもらうのん。ボクの肉奴隷ちゃん♥」
そう言って、完全に出来上がった少女のからだを、男はまた思う存分たっぷり
と味わい始めた。
感じるところを小突いては歓喜の媚声を鳴かせる。
「どこが気持ちいいかハッキリ言うのん♥」
「にゃあぁっ♥ お、おまんこが、おまんこがどろどろでぇ……♥!
気持ちイイのッ! おちんちんズポズポされてっ……♥! き、気持ちイイのぉッ♥!」
再び高みに昇ってゆく少女に、いやらしい淫語を口にさせる。
「ボクのチンポそんなに気持ちいいのん? チンポ大好きのん?」
淫熱に浮かされた顔でコクコクと何度も頷く少女。
「チンポ大好きぃっ♥! 太くて固いチンポ……♥ 熱くて、おっきくて……気持ち
良くてぇ♥……もう、これしか考えられないのおっ♥!」
男は一旦肉棒を引き抜いて少女をまんぐり返しにすると、大きく開脚させ、二
人の体液でグチャグチャになった淫孔に再度挿入し、突き下ろした。
「はあぁん♥」
グチュッ! グチュッ! グチンュッ! グチュッ!
膣肉がめくれ上がってしまうほどの激しい抽送。
「にゃあっ、だめぇっ、こんな……こんなぁ……♥! にゃ、あッ、ああぁッ♥!」
いやらしい姿勢を取らされながら敏感な部分を執拗に責められ、少女は蕩けま
くり、もうイクことだけしか考えられなくなる。
「エロエロ肉便器マンコにたっぷりとボクの精子で種付けしてあげるのんっ♥!」
そこだけはもう理性などお構いなしにねだりまくってくる少女の子宮に、まっ
たく衰えない濃厚な二発目が放たれる。
男は孕めと強く念じながら、惜しみなく注ぎ込むのだった。
699:『寝取られて4』 9/9
09/08/13 01:16:01 ewIevDaa
その夜。
浜小屋には灯が点され、閑かになった浜辺一帯に娘達の嬌声が響き渡る。
男の身体に絡みつく娘、娘、娘……。あぶれた娘は、別の娘と無聊を慰める。
誰もが一糸纏わず、生々しい裸体の饗宴。
全ての娘の瞳にはもはや理性の色はなく、あるのは快楽への欲求のみであった。
男の肉根は空気に触れる間もなく、次から次へと娘達にのしかかられて柔らか
い粘膜の中へ誘い込まれ、淫肉に絞られて精を吐き出していく。
また、無数の舌と唇で奉仕され、その返礼と言わんばかりに白濁の噴水を少女
達のかおへ、からだへと見舞う。
それでもなお、男に疲れた気配はかけらもなく、股間の逸物は精気に充ち満ち、
娘達の歓喜を何度も高まらせ、醒めやらぬ淫悦の坩堝を演出していた。
その中にはあの少女の姿もあった。他の娘達と共に、肉と液の狂宴の一員とな
り、からだじゅうを弄り、あるいは弄くられ、また男が寄って来るのに気付くと、
遠慮もなく脚を割り拡げ、自らの手で漲った肉棒を濡れぼそる牝園に誘導する。
そして突き込まれ、掻き回され、種付けをされて、全身を震わせて随喜の声を
上げるのだった。
爛れた肉の宴は夜更けまで続き、全ての娘の子宮が男の精子で満ち、からだ中
が汗と体液でまみれても、少女達の喜悦の悲鳴が止むことはなかった。
(つづく?)
700: ◆7nITModXlqFf
09/08/13 01:17:07 ewIevDaa
超お久しぶりっていうか何年振りでしょうか。
リハビリということで、短く終わらせました。
とは言え、無理にこだわって長くするのも自分自身に対するプレッシャーになりますし、今後また書くとしても短くなるかもしれません。
随分と筆をとっておらず、小説等読書すらほとんどしてないので、語彙やら文章力やら感性やら言語感覚やら、大分衰えたり変わったりしていると思います。
おまけに内容すら変わってなくて、結局書きたいのはこれだけかい! みたいな。ええ、これだけです。すみません。
続き物としながら、全然続いてませんしね。続いてるのは、書いてる奴の頭の中だけという。
それではまた気が向いたら。
701:名無しさん@ピンキー
09/08/13 01:18:03 ewIevDaa
あ、すみません、かきやーです。
702:名無しさん@ピンキー
09/08/13 01:20:01 GPDfABdf
かきやー復活…だと…?
703:名無しさん@ピンキー
09/08/13 01:48:02 9xtqn+3w
かきやーさん復活おめ!
704:名無しさん@ピンキー
09/08/13 01:57:04 vCyUa95K
えろおおおおい
705:名無しさん@ピンキー
09/08/13 01:57:11 1v6XKliY
首を長くして待っていた
706:名無しさん@ピンキー
09/08/13 02:01:32 xoJ926rp
エロパロスレに激震走る
707:名無しさん@ピンキー
09/08/13 03:10:27 hul1ueCR
な、なんだとwww
まさかの復活嬉しいです
708:名無しさん@ピンキー
09/08/13 04:02:12 /7vYp1YG
かきやーさんの前作などを
保管庫で読みましたよ!
復活、おめでとうございます!
709:名無しさん@ピンキー
09/08/13 07:58:00 ybFh0P2/
未だに「エステル寝取っちゃえ大作戦」で抜いてる身としては
神の復活を目の当たりにしたとしか言うほか無い
710:名無しさん@ピンキー
09/08/13 08:56:44 H+Nn83q1
かきやー氏が戻ってくるとは素晴らしいことが起きた、待っていたよ
711:名無しさん@ピンキー
09/08/13 09:07:03 5YTWB9L+
え、ちょ、おま。
712:名無しさん@ピンキー
09/08/13 09:46:56 d6crK5hX
え、ええ?ほ、本人!?
713:名無しさん@ピンキー
09/08/13 10:19:48 HaBstyIR
かきやー氏が戻ってきたなら俺も本気出すわ
714:名無しさん@ピンキー
09/08/13 11:32:00 MNKOTe6Y
これが盆休みの力か…!
715:名無しさん@ピンキー
09/08/13 11:38:23 nA5JzD6p
さっそく抜かせてもろうたで
716:名無しさん@ピンキー
09/08/13 15:22:45 cvhu12Eg
>>700GJ!
かきやーさん、すっげぇエロかったです。
717:名無しさん@ピンキー
09/08/13 20:52:43 axNUuJbF
とりあえず乙です
NTRスレに戻ってくるのは久しぶりだけど
FEスレなんかにも最近いたよ
718:紅 kure-nai 学園の罠
09/08/13 23:25:13 VYYRq+xc
/仕事/
とある公立小学校の職員会議、その場は荒れていた。
会議に出席している殆どの人間が、多かれ少なかれ渋い顔をしている。彼らを苦渋に満ちた顔にさせている理由は、その手元にあった。
転入届・九鳳院紫。
無機質な文字で書かれている用紙の下には、九鳳院紫というたった一人の少女を転入させるために必要な要求がずらりと並んでいる。
本来なら転入生一人、事務的な処理をするだけで事足りる。しかし、九鳳院という名にはそれを許さないだけの重みがあった。
九鳳院家。日本屈指の財閥。高名な政治家でさえ無条件で頭を下げるような、圧倒的な経済力を持つ一族だ。
いくら県内でも高水準の学力であり、同時に高いセキュリティ・レベルだと言っても九鳳院に名を連ねる者が通う場所ではない。校長が何かの間違いかと問い合わせをしたが、返答は合っているの一言のみ。
そして急遽職員会議が開かれ、現在に至る。7歳の少女をどのクラスに配属するかで、担任同士の押し付け合いに発展していた。しかし、それを責める事は誰にもできないだろう。
なにしろ九鳳院の息女に下手な真似をすれば、比喩でなく首が飛ぶ。それができる一族なのだ、九鳳院という名家は。平凡な家庭の生徒ばかりがくる学校の教師に九鳳院の重みを受け持てと言うのは酷だろう。
だからと言って、転入拒否というのも有り得ない。九鳳院の要求を跳ね除けるなど考えるだけで恐ろしい事だし、なにより殆ど無理やり寄付金を受け取らされているのだ。それも、校舎がまるまる一つ建つだけの。
不幸中の幸いは、九鳳院紫が通う限りは校舎の外で密かに護衛が目を見張らせている事だろう。これで、少なくとも外部からの危険はない。だが、内側には何の手も入れてこないのだ。
いっそ徹底的にてこ入れをしてくれれば気が楽だったのに。誰もがそう思わずにはいられなかった。
「いえ、私のクラスはですね……」
「そんな事を言ったら、私も……」
先ほどから似たような押し問答の繰り返しだ。下手に押し付けてしまえば、最悪教師は逃げるだろう。誰も命を危機にさらしたくない。だからこそ、校長の権限で無理やり押し付ける事もできなかった。
醜い言い争いを尻目に見ながら、一人の男がため息をついて手を上げた。
「私が担当しよう」
かすれたような声に、誰もが言葉を止めて注目する。
決して小さくない喧騒を止めたのは、白い髪をした初老の男だった。外見は六十路を越えているようにも見えるが、実際は四十路を少し過ぎた程度。白髪と矮躯が、実年齢より年老いて見せていた。
「本当かね、菅原先生」
「はい」
少なからず驚愕を含んだ校長の言葉に、菅原は短く答えた。
「せっかく皆と学ぶ機会ができたというのに、肝心の私たちが腫れ物に触るような態度では可愛そうでしょう」
「しかしだね、菅原君。相手はあの九鳳院なのだよ」
「では、私の教育に対する内容を黙認してください。そして、いざとなったら私を切り捨てればいい」
確かに、それならばもしもの時に菅原一人に罪をかぶせる事ができる。少なくとも、言い訳にはなるだろう。何もしないよりはマシという程度のものではあるが。
校長は菅原を見る。菅原と言う教師は、良くも悪くも公平な人間だった。たとえ九鳳院と言えども特別扱いはせず、他の生徒と平等に扱うだろう。それは、九鳳院にどう写るだろうか。
その点だけを覗けば、菅原は適任だった。教育者として優秀であり、責任感もある。少々熱意がありすぎるきらいはあるが、それが問題になった事はない。
おそらく他の教師よりも遥かに上手くやるだろう。なにより、自分から全てのリスクを背負ってくれそうな人物は他にいない。
「わかった。それでは、菅原先生の1年3組にお願いします」
他の教師があからさまにほっとするのを、菅原は忌々しげな目で見る。
その日の職員会議が終わると、菅原は必要な書類の処理を終わらせてすぐに帰路に就いた。あの場には一秒たりともいたくなかったのだ。
菅原は教育に人生を捧げてきた男だ。二度結婚をしたが、いずれも死別と離婚。それらから逃げるように、教育に熱を入れていった。その菅原にとって教育とは絶対的なものであり、他の教師は侮蔑する対象でしかない。
生徒を蔑ろにし保身にばかり走る同僚を心底罵りながら、九鳳院紫の教育方法を考える。色々な教育設計を吟味していると、道の中心に男が立っているのに気がついた。
「こんばんは」
男が挨拶をしてくる。しかし、菅原は挨拶を返す事ができなかった。
灰色に近いスーツに、くたびれた白髪。少し皺の目立つ顔には微笑が張り付いている。手には黒いかばんを持っている。
719:紅 kure-nai 学園の罠
09/08/13 23:25:34 VYYRq+xc
人通りがなくなるほどの夜中であるにもかかわらず、男は菅原を待ち構えていたかのようにそこにいる。いや、事実そうだったのだろう。
なにせ、その男は菅原と全く同じ姿形をしていたのだから。
「そして、さようなら」
男の無手だった右手が微かに揺らめく。菅原にはその右手にどういう意味があったのか分からなかったし、目の前の男が何かもわからなかった。
そして、菅原の生涯は幕を閉じた。
「それでは、処理をお願いします。ルーシーさん」
「ええ、わかりました」
菅原に瓜二つの男が言うと、ルーシーと呼ばれた女と男二人が物陰から現れる。男二人は、さっきまで菅原だった男をビニールに詰めると、すぐに去っていった。
「これであなたが菅原ですね。しかし、もっとスマートにできなかったんですか?」
ルーシーは道路を見ながら、菅原に言う。
ナイフを投げて額を一撃、瞬殺といっていい技だった。しかし、死体が勢いよく硬い地面に倒れこんだ為に血痕や毛髪が辺りに飛び散っていた。今は男二人がその痕跡を消すのに苦心している。
ルーシーの苦言に、菅原は肩をすくめるしかなかった。
「無茶を言わないでくださいよ。私、戦闘はてんでダメなんですから。むしろこんな事までやらせたルーシーさんに問題がありますよ」
「そうですね、その点は謝罪します。それでは、本職の方をよろしくお願いいたしますね」
「正直言うと、こういう危険な仕事はやめて欲しいんですが……」
九鳳院一族の通う学園に潜入、この時点でたとえ標的が九鳳院でなかったとしても楽に死ねない結末が待っている。リスクが恐ろしく大きい、この頭の悪い真似をしなければならない理由が菅原にあった。
菅原は悪宇商会という会社に登録している。実態は菅原も知らない。表沙汰にできない仕事ばかりを扱う派遣会社とだけ理解していた。
このルーシーと言う女は、登録社員を管理する人間だ。名前から経歴から全てが嘘だろうが、菅原にとってはどうでもいい。自分も似たようなものなのだから。
「すみません。けど、擬態と調教を同時に扱えるのは貴方くらいしかいないんですよ。その代わり報酬は弾んでいるじゃないですか」
「そうなんですけどね」
実際、悪宇商会からの払いは毎回天文学的な数字だ。もしかしたら依頼料を超えているかもしれないと言うほどに。どんな依頼でも受けると謳っている以上、信頼を維持するためには金銭を惜しまなかった。
行われている行為は、確かに下種以外の何者でもないだろう。しかし、登録社員の側からしてみれば、実力があれば重宝される悪宇商会は優良企業だ。
「それでも、悪宇商会も随分と無茶な依頼を引き受けたものですね。まさか九鳳院のお姫様をターゲットにだなんて」
「貴方がいなければ受けていなかった依頼ですけどね」
今回菅原に回ってきた仕事は、九鳳院紫を可能な限り辱め貶めよというものだった。恐らく九鳳院家の人間ならば誰でも良かったのだろうが、最もセキュリティ・レベルの低い紫が選ばれたのだろう。
セキュリティ・レベルが低いと言っても、それはあくまで九鳳院家での話。その最低レベルの相手でさえ、普通ならば手が出せない相手だ。
そこで、完全に他人になりきることができる菅原に出番が回ってきた。もしこれを成功させれば、悪宇商会は九鳳院すら出し抜く事ができる企業であると評判を得る事ができる。
しかし、危険も大きい。菅原は擬態能力こそ高いものの、戦闘能力は一般人に毛が生えた程度だ。少しでも怪しまれれば、捕らわれてゲームオーバーだ。
また、拉致しても調教が完了する前に見つかるだろう。つまり学校の中で調教を終えなければいけない。恐ろしく難易度が高かった。
「人材……は邪魔になるだけでしょうから用意しませんけど、必要な道具等は全てこちらでそろえます。経費にも制限はありません。必ず成功させてください」
「分かってます。それでは、私はこれで失礼しますよ。こんな所見られでもしたら厄介ですから」
「私も戻ります。別口の仕事もありますからね。それではご武運を」
菅原はひらひらと手を振って、菅原だった人間が持っていたかばんを回収して闇に消えた。それに続くように、ルーシーも暗がりに溶ける。
路地は、殺人事件などなかったかのように静かだった。
720:紅 kure-nai 学園の罠
09/08/13 23:26:01 VYYRq+xc
/開幕の日/
菅原が本物と入れ替わって数日経っていた。標的である九鳳院紫も無事に転入し、クラスになじみ始めている。
未だに紫には手を出せていなかった。単純に長時間二人きりになる口実がないのだ。学力に差がでもあれば、少ない時間でも少しずつ調教できるのだが、残念ながら頭脳は優秀だった。
紫の調教は急いでいるわけではない。誰もそんなにすぐ成果が上がるとは思っていないだろう。チャンスはこれから作っていけばいい。
それよりも問題だったのは、紫の意外な才能だ。九鳳院という特殊な環境の為だろうか、洞察力が桁違いだった。初日に挨拶をした時には、思わず動揺を表に出しそうになったほどだ。
「先生は本当に菅原という名前か?」
初めての挨拶を交わした時、紫は菅原にこう言いながら首を捻ったのだ。
菅原の擬態と言う技術は、変装とは次元が違う。人格も容姿も癖も、鏡写しのように複写するものだ。断じて真似ているだけではない。それを、この九鳳院紫という少女は断片的ながらも見抜いたのだ。
今まで菅原の擬態を見抜いたものはいない。例えそれが親兄弟に成りすまそうとも。それを何百と繰り返してきたのに、初見の、それも始めてあった人間の嘘を見抜いた。
菅原は必死の思いで、紫の能力を解析した。言葉から、少なくとも菅原に対して分かるのはイエスかノーという簡単な答えのみ。核心には至ってない様子だが、それでも嘘をついていいわけではない。
つまり、紫が近くにいる時は嘘があってはいけない。全て正直に答えつつ、自分に都合がいいように隠し誘導しなければいけなかった。これは、酷く精神を磨耗させる作業だった。
そうして心身共に疲弊させながら日々を過ごしていると、機会は意外に早くやってきた。九鳳院紫が、性教育のビデオを見たいと言ってきたのだ。転入してくる直前に見せたため、見逃したからだろう。
すぐに放課後に視聴覚室の予約を取り付ける。何を考えて二時間分もの性教育ビデオを作成したのか不明だが、今は都合がいい。
菅原はルーシーに連絡を取り、偽造のビデオを取り寄せる。と言っても、内容が大きく変わるわけではない。少しばかり過激にして、あとはサブリミナル効果で欲情を促すという程度のものだ。
本当はこれだけでは不満だったが、ルーシーが言うにはこれで十分との事だ。曰く、九鳳院の女は例外なく淫乱である。
長い年月何代、何十代にも渡り男に都合がいいように体を調整されていくうちに、肉体そのものが変わっていった。それこそ医学的、生物学的に全身性感帯と言えるほど感じやすく、ホルモンの分泌量も異常であると。
その全てを鵜呑みにするわけにはいかないが、他者より感じやすいのは本当なのだろう。駄目ならば次の手を考えればいいだけだ。
準備は既に万全である。
九鳳院紫は授業が終わると、急いで視聴覚室に向かった。今日はそこで、担任の菅原に性教育のビデオを見せてもらう予定だったからだ。
クラスメイトがビデオの話題で持ちきりな中、見た事のない紫は話題に乗れないでいた。自分が無知なのは認めるが、だからこそ学ばなければいけない。無知なままで終わらせるつもりはない。
本当は真九郎に教えてもらう予定だったが、せっかく先生が手配してくれたのだし、少しくらいフライングしても罰はあるまい。
「先生、来たぞ!」
「おや、早かったね。そんなに楽しみだったかい?」
「うむ!」
と、紫は元気よく返事をした。担任の菅原は、いつものように優しげな微笑をしている。
始めてあった時の菅原は、紫にとってとても不思議な人だった。なんと言うか、嘘をついているようなついていないような、そんな不思議な感覚。明確にどちらかと言うわけではなく、酷く曖昧だったのだ。
それも、普通に学校生活を過ごしていくうちに気にならなくなる。菅原は誠実で丁寧な、有体に言えば善人であったためにいつの間にか不思議な感覚を覚えた事すら紫は忘れていた。
なにせ、今日も紫の為だけにこの視聴覚室を貸しきってくれたのだ。これが九鳳院家だから特別扱いをしていたのであれば紫も拒否していたが、この先生はどの生徒にでも平等に接する。だから、紫も遠慮なく頼れた。
この優しい先生が、紫は好きだった。もちろん一番好きなのは真九郎だが、それとはまた別で遠慮なく頼れる大人として。
「ああ、扉はしっかり閉めてね。放課後とは言え、大きな音を外に漏らすのはよくない」
「わかった」
完全な防音使用になっている視聴覚室の扉はとても重い。ドアノブも紫では両手で絞めなければならないほど硬く、体重をかけてやっとの思いで閉めることができた。最後に鍵を閉めれば、音が外に漏れる事はない。
「そろそろ映すからね。好きな場所に座るといい」
721:紅 kure-nai 学園の罠
09/08/13 23:26:23 VYYRq+xc
「よく見える場所がいい!」
そう言って、紫は最前列に席を取った。紫が座るのと同時に室内が暗くなり、大きなスクリーンに映像が映し出される。
画質はお世辞にもいいものとは言えず、音楽もチープだったが、それでも紫には楽しみだった。紫は九鳳院にいる頃、何もかもが与えられるだけだったために、自分から知るというのが楽しくて仕方なかったのだ。
期待に胸を高鳴らせながら、画面に集中する。愛とは、男性器とは、女性器とは、順序を追って説明していくとある。
「ん……ふぅ……え?」
いつの間にか、期待とは別の理由で心臓が大きく鼓動している事に気がつく。理由は良く分からないが、何故か全身がぞくぞくと熱くなるのだ。
やがて女性の体が映し出され、女性器、ヴァギナ、膣と説明された場所が熱くなった。それだけではなく、ぞくぞくと痒いような感覚まで生まれてくる。味わった事のない未知の感覚に、紫はどうすればいいかわからなくなった。
急に画面が白む。いや、本当に点滅したわけではないだろう。ただ紫がそう感じただけだ。
なぜだか分からないけど、自分の女性器をぐちゅぐちゅにしなければならない気がした。今までそんな所を触った事などない。しかし、どうしてもぐちゃぐちゃと壊れるほどこねたい衝動が溢れてくる。
紫は画面に視線を向けたまま、恥ずかしげもなくスカートをたくし上げた。ショーツの上から恐る恐る女性器を触る。その瞬間、ビリビリとした何かが走った。
「ひゃううぅ!?」
全くの埒外な刺激に、大きく悲鳴を上げてしまう。ショーツはしっとりと濡れていて、まるでお漏らしをしたかのようだった。もう、自分では何がなんだか分からない。
それでも指は勝手に動く。ショーツを押し付けるように、ぐりぐりと動かせばまたお漏らしをしてしまい、どんどん濡れが酷くなる。
「大丈夫かい?」
「ひぃ!」
上がった悲鳴は、急に声をかけられた驚きだけではなかった。気づかれてしまった事の恐怖と羞恥、そして肩に手を置かれたときにビリビリと流れた正体不明の電流だ。
「具合が悪そうだね。もうやめるかい?」
「い、いや。大丈夫だ」
紫も自分自身が酷くおかしいのは判っていた。けど、ここで見るのを止めたくなかった。なぜだか分からなかったが、この恥ずかしさも股の感覚も、全部嫌いじゃないどころか好きだと思っていたのだ。
「下着を濡らしてしまったね。脱いでしまったほうがいい」
菅原の言葉に、紫の脳が一瞬真っ白になる。そんな恥ずかしい事できるわけがない、そう怒鳴ろうとした瞬間に、また画面が光る。
その光は紫の頭に知らない事を書き込んでいく。ぴりぴりと脳髄が焼けて、つい一瞬前まで思っていた事と間逆のことを言ってしまう。
「せ、んせい。脱がして、ほしいのだ」
「仕方のない子だね」
菅原はあくまで紫を慈しむ笑みで、優しく頭を撫でた。それが逆に、紫に自分が汚いもになったかのような強烈な感情を起こさせる。
菅原は紫の前まで回ると、腰を落とした。紫のスカートは捲り上げられており、視線を隠すものは何もない。淑女にあるまじき恥ずべき行為なのに、心臓は羞恥心とは別に高鳴っている。
ショーツにそっとかけられた手は、自分のように柔らかいものではなくごつごつとした肌触りだった。それが否応にも自分以外の人間が下着に触れていると自覚させる。
少しずつ指が降りていき、今覚えたばかりの子供を作る場所が菅原に晒されようとしている。本当なら隠すべきなのに、紫の手はスカートを持ち上げたまま降りてくれなかった。
それどころかむしろ、腰を小さく上げてショーツが下ろされるのを手伝ってすらいる。しかも、股が自然と開いてしまっているのだ。まるで、紫が自分から見せようとしているようだ。
真九郎にすら見せた事がない場所を、しかも自分から見せ付けている。とても恥ずかしくて嫌な事なのに、なぜ。
紫は混乱した頭で考え続けた。なぜ、見せ付けるとが嬉しくてたまらなく、膣の奥まで疼くのだろうか。
ショーツを引き抜き終わった菅原が、また紫の陰部に注目する。その恥ずかしさに耐え切れず、またとろりとしたものを漏らしてしまった。
「濡れてしまっているね。拭いたほうがいい、少し大人しくしててくれるかな」
柔らかいタオルが、そっと股間に当てられた。その刺激に、紫は小さく悲鳴を上げておびえる。こんな事は、はいつもトイレで用を足せばしているはずである。それなのに、全く別物に思えた。
いや、まったく別物だった。
「ひゃあぁぁ! ぅあ、せんっ、せぇ、あっあっあっあああっああああぁぁぁぁ!」
手のひらをタオル越しにぺったりと股間に貼り付けられ、ゆっくりと前後される。刺激はいままでの比ではなく、股全面に電流が走って紫を狂わせた。
722:紅 kure-nai 学園の罠
09/08/13 23:27:16 VYYRq+xc
その刺激は性経験のない紫に耐えられるものではなく、7歳の少女にあるまじき艶声を発した。
「う……いあぁ! こ……だめっ! うあ、んんんんんんっ! ひゃあああぁぁぁ、ふううぅぅぅ!」
腰はばたばたと暴れまわるが、その動きは手から逃げるというよりも押し付けて刺激を得ようとしている。だめ、だめ、と喘ぎながらも、もう動かず椅子に固定されている菅原の手の上を高速で前後した。
「んんんっああああぁぁぁぁぁ!」
一際大きく絶叫すると、体は脱力し股からはしたなく粘液を吐き出す。どぷどぷとあふれ出すそれは、股下に添えられたタオルに全て吸い込まれていった。
菅原は紫が吐き出した愛液を、丹念にふき取っていく。その度に紫から弱弱しい喘ぎ声が漏れた。
股の汚れを落とすと、タオルを引き抜きながら紫に優しく話しかける。
「もう止めるかね? 体調がよくないのだろう」
「はぁ、はぁ。だい、じょうぶだ。まだ見るぞ」
こんな状態になってまでなぜ見続けようとするのか、紫にはもう分からない。教育のために作られた面白みもなにもないこの映像が、最高の映画にすら感じるのだ。もっと、ずっと見ていたい、そう思う。
紫は茫洋とした意識の中、また指を股間に這わせていた。そうする事が自然であるかのように恥丘を揉みしだき、膣から淫液を溢れさせる作業を開始する。
ぐちゃぐちゃと音をさせるのに、沿う時間はかからなかった。陰部は赤く充血し、子供のものとは思えないほど潤っている。溢れる愛液は塞ぐものがなく、指に、足に、椅子に流れ続ける。
映像では男性器の解説がなされていた。それを見た瞬間、紫の心臓は真九郎に恋をした時のように締め付けられ、下腹部の奥がきゅっと動いた。
「ぅあ……あ、すご……」
紫は頭で理解することはできなかったが、彼女の下腹部がしっかりと理解していた。あれは、あれこそが自分を征服するものだと。目が離せず食い入るように見る。
手の動きは変わっていないのに、伝わる快楽が倍加した。男性器の、それも模造品を見ただけで紫の感度が跳ね上がったのだ。それほどまで、紫の膣は男根に恋焦がれている。
また光が脳に浸透する。ぞくぞくと胸から疼きが湧き上がり、乱暴な刺激を求めた。
紫は自分で触ろうとしたが、なぜかそれはダメだと思った。もっと大きな手で、乱暴にしてもらわなければいけない。それも、男性の手で。
この部屋には紫と菅原しかいない。ならば、紫は菅原に頼まなければいけなかった。しかし、なんと言えばいいのか、まさか自分の胸を揉んでなどという恥知らずな事を言えばいいのか。
堪えているうちにも、どんどん欲求が増幅していく。それこそ一つボタンを掛け違えれば、恥知らずなおねだりすらしてしまいそうだ。
紫がどうするか考えていると、菅原の手が紫の肩をたたいた。
「どうかしたのかい?」
菅原は優しく尋ねたが、紫にはそれどころではなかった。菅原がいつのまにか自分の後ろの席にいたのもそうだが、それ以上に指先が少し乳首にかかっている。ぞくぞくと快感がわきあがり、我慢ができなくなる。
あれだけの恥をさらして、また恥を上塗りしなければいけないのだろうか。その恐怖と期待に、紫は頭がどうにかなりそうだ。
菅原の指が、紫の乳首に食い込む。まるで少女の自制心を嘲笑うかのように、指を押し返すように乳首は硬く勃起して、また指になぶられる。そんな風に遊ばれているうちに、ついに紫の限界を超えてしまった。
「も、っとぉ。つよく、して。ぐちゃぐちゃに、してほしい、のだ」
「ん? どこをだい」
紫に意地悪をするように、指先で乳首をゆっくり味わいながら聞く。紫には、もうそれに抵抗する気力はなかった。
「っわたしの、おっぱいだ! つよく揉んで、乳首つねって、気持ちよくしてぇ!」
最後の羞恥心を捨てた事でたがが外れたのか、自分の陰部を大きく開いて中をかき回し始める。桃色の肉がちゅぐちゅぐとはじけて、色狂いのような自慰だ。
「本当に仕方がない子だ」
菅原は服のボタンを外して、紫の服をはだけさせる。まだ幼さしかない胸を擦るように揉んで、同時に乳首も巻き込む。ないに等しい発育であるにもかかわらず、乳首だけはしっかりと女である事を主張している。
「そんなに気持ちいいのかい?」
「す、ごいのぉ! もっと、ぐしゃぐしゃに、ってえぇ!」
「人にこんな事ねだるなんて恥ずかしいな」
「だっ……ってぇ! これ、きもち、よすぎ……んだ!」
腰を思い切り浮かせて、必死の形相で自分の陰部を弄り続ける。7歳だとは思えないほどの爛れた姿だ。
723:紅 kure-nai 学園の罠
09/08/13 23:27:39 VYYRq+xc
どう調教を施したとしても、子供がこれほど快楽を感じるようにはなるまい。菅原は、九鳳院の女には先天的にメス犬としての素質が備わっているという言葉を思い出した。なるほど、この姿を見れば頷ける。
「ほら、君は遊んでばかりいるけど、これも授業の一環なんだよ。ちゃんと見なさい」
乳首を引っ張って、無理やり紫の意識を起こす。紫は言われたとおりに画面に注目しながら、しかし指の動きは一時たりとも休めようとはしなかった。
映像の光が、紫の脳を浸食する。紫の手は光に導かれるまま、自分の恥丘の頂点部分、つまりクリトリスを思い切り摘んだ。
「ひにゃああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
適切な力加減も分からぬままの行為は、苦痛とも快楽とも判断のつかないものだっただろう。紫は思い切りのけぞり、潮をびしゃびしゃと噴きながら7歳という若さで人生最初の絶頂を迎えた。
「うああぁっ、あっあっあっあっあっあああああぁぁぁぁ!」
それでも紫は手を離さなかった。二本の指でクリトリスを挟み込み、捏ねるように両側から潰している。手にはもう愛液が付いていない場所がない。さらに、胸はずっと菅原に遊ばれていた。
紫は既に気が狂うほどの快楽を味わっている。本当ならばとっくに動けなくなっているだろう。しかし紫は、気絶するまでクリトリスを弄らなければならないと、なぜかそう思っていた。
「こちらでもイかせてあげよう」
「ふわあああぁぁぁぁ! おっぉぉぁぁあああ!」
本当に全身を性感帯にして、紫は絶叫した。突き出された腰がヒクヒク動き、大量の愛液をごぽごぽ垂らす。絶頂の余韻が収まると、今度こそ紫は気絶しながら倒れた。
気絶する間際、意識が殆どない刷り込みをするには最高の状況のときに、また画面からの光が紫の脳に染みこんだ。そして、紫がその事に気づく事はなかった。
ぼうっとした意識の中、紫はあたりに視線をめぐらせる。見覚えのない部屋である事に気づき、体を起こした。
最初は誘拐されたのかと思ったが、すぐに違う事に気づく。ここは学校の視聴覚室だ。
そこで、自分がどれだけの醜態を晒したか思い出し、顔面を青くさせた。菅原先生はすぐ近くにいて、片づけをしている。
紫の格好は、一応ボタンなどはつけているが、基本的に恥をかいた時のままだった。自分の体からは異臭がするし、手がべたべたする。
「ああ、おきたかい?」
菅原はいつもどおりの調子で紫に話しかける。紫にはその気遣いがありがたかった。
「とりあえず体を拭いて、身なりをしっかりしなさい。もうすぐ迎えの方が来るだろう」
「うぅ……はい」
濡れたタオルを受け取って、体をしっかりと拭いていく。服の皺はなんとか目立たない程度にごまかす事ができるだろう。体から発せられる臭いも、どうにもならないと言う事はない。
「あの……先生」
「ん?」
菅原が片づけを中断して、紫の方を向く。紫はまだ体を拭いている最中だった。
「すまないが……今日の事は」
「ああ、言わないよ。あと、紫ちゃん。私も一応言っておくが、こういった事というのは誰にでも起こりうる事だけど、本当ならばとても恥ずかしい事だからね」
「わかっている。こんな事人に言えるわけがない。わたしも、肝に銘じる」
「そうか。それじゃあ今日はもう帰りなさい」
紫はむぅ、と眉をひそめた。今菅原が片付けているのは、間違いなく紫が汚した分だ。自分で汚しておいて相手に片づけを押し付けると言うのは、紫の道理に適わない。
「先生、わたしも手伝うぞ」
「だめだよ。私たちは生徒にルールを守らせる義務があるんだ。九鳳院とも定時に帰らせると約束をしているんだ。その約束を破ってまでやらせるわけにはいかないよ」
「むぅ……しかし」
「じゃあ、今度別のことを手伝ってもらおう。それでいいね」
「……わかった、そうする。菅原先生、すみませんでした」
「かまわないよ。気をつけて帰りなさい」
「はい!」
紫は大きな返事をして、視聴覚室から出て行く。校門を見ると、既に車が待っていた。
ふいに、そういえば、と思い出す。自分の裸を見せてもいい相手など、真九郎だけだと思っていた。事実、真九郎意外に見せるつもりなどなかった。なのに、なぜ菅原先生にみせてもそれほど嫌ではなかったのだろうか。
紫の小さな疑問は、帰りを急いだためにすぐに頭から消えていった。
菅原が一人、予想以上だ、と呟いた言葉は、紫の耳に届く事はなかった。
724:紅 kure-nai 学園の罠
09/08/13 23:28:05 VYYRq+xc
/人格矯正/
九鳳院紫は困惑していた。先日、視聴覚室で自分で信じられないほどはしたない姿を晒してから、どうも体が熱くなるのだ。
特に下半身の股の間、性教育時に膣やヴァギナと説明された場所の疼きは、自制できるものではなかった。何度も隠れて弄り回してはいるが、結局満足できずに火照ったまま行為を止める事になる。
自分がどういう状態なのか分からず、さりとて誰かに聞く事もできない。こんなに恥ずかしい真似をしているなど、真九郎にすら言えない。
唯一話を振ってくる可能性がある相手と言えば、それは担任の菅原だけだ。しかし、彼も紫に気を使ってか視聴覚室の一件には全く触れない。むしろ話題を振ってくれでもすれば、紫とて遠慮なく相談できたのだが。
一番の問題は、満足できないから火照りが長引くことが多く、また頻度も増えているという事だ。一度、急に授業中に体が熱くなり、どうする事もできずにずっと俯いてごまかしたりもしていた。
今日も午後から体が熱くなり、結局放課後のホームルームまで収まらなかった。
「もうすぐ授業参観です。皆さん、お父さんお母さんにちゃんとプリントを渡しましょう」
はい、と教室中から元気な返事が返る。紫にその余裕はなかったが。
日直の号令が終えた後、紫が帰る準備をしている所に菅原が話しかけた。
「紫ちゃん、ちょっといいかね?」
「はい」
二人きりの時などは素の言葉遣いをするが、皆がいる時はちゃんと敬語を使っている。紫が砕けた口調を使うと言うのは、それだけ信頼しているからだった。
「さっきも言ったとおり授業参観があるんだが、ご両親のご予定はつくかね?」
「いえ、両親は来ません」
「そうか」
紫は大して気にした様子もなく、きっぱりと断言した。彼女からしてみれば、自分の家族が授業参観ごときで都合を付けること自体がありえない。むしろ来るなどと言われたら驚愕するだろう。
紫の反応に、菅原はすまなそうに顔をゆがめた。紫の家庭事情を知っているとしても、やはり残念に思っているのだろう。紫はその心遣いに感謝した。
そこで、不意に思いついた。真九郎ならばきっと自分の授業参観に出席してくれるだろう、と。自分が頼めば絶対に真九郎は来てくれる、それほどの信頼があったからこそ紫は断言した。
「両親は来ませんが、代わりの者が来ます」
菅原は驚いたように紫を見た。しかし、すぐににこやかな笑みになると、紫の頭を撫でる。
「そうかい。それは良かったね」
「うむ!」
喜びのためか、紫は思わず素の状態で返事をする。
「それともう一つ。紫ちゃんは随分理科に興味を持っているようだったからね。もし良かったらクラブをしてみるかい?」
紫の通う小学校は、珍しくクラブ活動をしていた。と言っても大半の生徒は入部しておらず、入部していても八割以上はサッカーやソフトボールと言った運動系の活動だが。元は団体競技をする生徒の救済措置として作られたらしい。
「理科クラブなんてあるのか? ……あるんですか?」
「いや、ないから新設する事になるね。クラブ設立に人数指定はないから、一人からでも担当教師がいれば可能なんだよ。もし作るとしたら、最初は私と紫ちゃんしかいないだろうけどね」
元々稼動している数が多いわけではないし、小学校のクラブ活動は趣味の延長程度の意味しかない。教員の人数が足りている限り、いくらでも設立する事ができる。
正直、紫はやってみたいと思っていた。理科の、特に実験などは自分から体感できるので実に面白かった。座学で知識だけを詰めるのよりも、やはり実感しなければいけないと理科で気づいたのだ。
しかし、気になる事がないわけではない。菅原は設立するなら担当は自分になると言った。これは、理科のクラブを設立すると自分になる、ではなく紫がクラブ活動をすれば担当は自分になるなのだろう。
紫は自分が他の教師に疎まれている事を知っていた。そんな中で、菅原は押し付けられたではなく自分から進んで紫を受け持ち、しかも平等に扱ってくれている事に気づいている。だからこそ紫は菅原に大きな信頼を寄せていた。
しかし、それは菅原に負担をかけすぎているのではないかとも思う。既に返しきれないほどの恩を貰っているのだ。これでさらに力を貸してもらっていいのだろうか。
菅原はあくまで教師であり、真九郎のように無条件で自分の力になってくれると信頼できる相手ではない。他に何十人も菅原の力を必要としている生徒がいるのだから。
「その、そういう話をくれるのは嬉しい。しかし、それは先生の迷惑に……」
紫の頭に、菅原の手が置かれた。そして、強めに撫でられた事に困惑する。
725:紅 kure-nai 学園の罠 前編
09/08/13 23:28:55 VYYRq+xc
「教師が生徒のためにする事に苦労なんて存在しないよ。君は遠慮をしすぎるきらいがある。もっと回りに頼っても、バチはあたらないよ」
「そう、か? じゃあ、やってみたい!」
紫は嬉しくなった。こうして相手のことを本当に思ってくれる人は、そう多くない事を知っている。だから、そういう人が担任である事が嬉しかった。
「許可は今日にでも下りるだろう。理科室は……確か調理クラブが使っていたかな。多分旧校舎の理科室になると思うよ」
「うむ、判った!」
紫は満面の笑みで答える。
そう言えば、と思い出した。理科クラブができて二人だけの時間ができれば、あの体の火照りの事を聞く機会もあるだろう。実験と言う楽しみができて、話をする事もできる。一石二鳥とはこの事だ。
翌日を楽しみにしながら、紫は真九郎の元へ向かった。
理科クラブの設立は、紫が思っていたよりもずっと早かった。なにせ、菅原が話を通した次の日には活動が開始されたのだから。恐らく学校側が密かに九鳳院に便宜を図ったのだろう。
紫は菅原の予想通りに活動場所となった旧校舎理科室へと向かう。新校舎に隠れて日当たりこそ悪かったものの、造りや設備はしっかりしていてまだ現役である事を告げている。
「先生、来たぞ!」
「おや、早かったね」
そこでは、既に菅原が活動のための準備をしていた。一人分のためか道具はとても少ない。
「早々すまないけど、これから職員会議なんだ。先に今日行う実験のビデオを見ていてくれ。見終わる前には帰ってこれるから」
「うむ、分かった。なるべく早く帰ってきてくれ」
「はは、了解だよ」
菅原が出て行くのを見届けて、すぐに実験道具に目を向ける。置かれているものは、どれも紫が目にしたことがないものばかりだった。
何事にも順序があると、自分のはやる気持ちを抑える。テレビの前に椅子を移動して、ビデオデッキの電源をつけた。
中にはもうビデオが入っていたのだろう、リモコンの再生を押すだけで画面が表示される。紫は一言一句逃すまいと、その映像に集中した。
今見ているのは、簡単な万華鏡を作ろうというものだ。作るの自体は簡単であり、構造と理屈は紫にでも分かるものだった。
映像は進み、造り方に入っていく。これから自分も同じ事をするのだとより集中すると、画面に異変がおきた。視聴覚室の時のように、画面の光が紫の中に入ってきたのだ。
脳の奥に入り込んできた輝きが、ピリピリと紫の体を刺激する。殆ど自分で意識しないまま、画面から目を動かさずに手が導かれる。
全く疑問に思わずに、スカートとショーツを机の上に置く。視線は画面に釘付けのまま、手は股間を触り始めていた。
「んんっ……ふぅ、ちが、う?」
しばらく自分の恥肉を弄っていて、これは違うと頭に入り込んだ光が告げる。確かに気持ちいいのだが、これはいつもの満足できない感覚でしかない。
手はすぐに後ろに下がっていき、尻の間に隠れたすぼまり、アナルへと動いていく。指先がアナルに接触すると、背筋が壊れるかと言うほどの電流が走った。
「んふぁ……これぇ」
紫は瞬時に理解する。これは、いくら自分でしてもたどり着けなかった、あの視聴覚室の感覚であると。最初おっかなびっくりだった指は次第に大胆に動いていき、ついに自分で割り開くほど派手になる。
背後から紫を見れば、指でアナルがこね回されているのがはっきりと分かった。ぐにぐにと形を変え、たまにぱくりと口が開いてすらいるのだ。羞恥と言う言葉すら生ぬるい、淫靡で恥知らずな光景だ。
「なん、で? わたし、こんな事して……気持ち、いいんだ……?」
紫にとっても、そこは汚い場所だという認識しかない。排泄をするという用途以外の事など知らないのだ。それなのに、急にここを触りたくなってしかもよがっている。
いくらも触っていないのに、既に紫のアナルはとろとろに溶けていた。最初硬かった入り口は柔らかくなり、感じていた違和感がなくなる。痛みなどはすぐに消え去って、変わりに感度が何倍にも跳ね上がる。
「へん、だ……これ。何か、なにかが……」
こんな事が何度も起こるはずがない、やっと紫もその考えに至る。しかし、その僅かな抵抗は再度脳に染みこむ光によってかき消された。
快楽で頭の動きが鈍くなっている少女に、それはたやすく浸透する。少女の瞳から僅かに光が、それも抵抗しようとする強い意思が流れ落ちた。
「うぁ……ああぁ……。おか、しく、ない? 自然なこと……きもちいい」
指がずるりと肛門の中に入る。生暖かい腸壁を優しく引っかきながら、肉をぐにりと変形させる。
726:紅 kure-nai 学園の罠 前編
09/08/13 23:29:16 VYYRq+xc
全く慣れていないはずの紫のアナルは、驚くほどの伸縮性を見せていた。初めての体験でありながら、既に指を三本も飲み込んでいる。
恥丘を椅子に押し付けてより快楽を得ようとしたが、それもアナルの刺激には及ばない。指はさらに激しく動き、アナルが充血し裂けそうなほど指技に溺れる。
紫のアナルは、短時間で信じられないほど性器として仕込まれた。それを否定する考えはまだ存在するのに、やめようとは欠片も思えない。これは、おかしいけど正しい事と認識してしまう。
自分を犯す不思議な光は、既に気持ちよくしてくれる素敵なものだと思っていた。今もこうして光を浴びれば、今度は奥の方が疼きだす。
「んぅ、うぁ、足り、ない?」
しかし、紫の指では満足できる場所まで届かない。いくら指を伸ばしても、アナルを広げても、光が指した場所までたどり着けないのだ。
「いやっ、やだぁ! もっと、奥に……」
「おや、紫ちゃん。今度はお尻かね」
菅原が戻ってきたのだと思い出すのに、快楽で溶けた脳で理解するには随分苦労をする。それでも、理解してしまえば関係ない。誘うように尻を振りながら、紫は言った。タイミングが良すぎる事も気にせずに。
「先生、わたしのお尻、かき回してぇ!」
「はいはい」
ずるりと、何の抵抗もなく菅原の指が突き刺される。奥の方、子宮口の裏側近くが指で押されて紫はびくびくと跳ねた。
さんざん解されて見る影もなく開ききっていたアナルは、ボルチオ性感帯を刺激されるとすぐに媚びるように指をきつくくわえ込む。出し入れされるたびに硬い皮膚を味わって、尻の中まで媚肉に代わっていく。
尻を味わいつくされながら、紫は驚愕を感じていた。自分の知らない感覚、男に媚びへつらい屈服させられるというのはこれほど気持ちよかったのかと。
紫は強く生きると母に誓った事がある。どうしても自分の人生を他人に預けるのを良しとできなかったのだ。しかし、支配される事にはこれほどの喜びがある。まるで脳を侵食するように、妥協と快楽が刷り込まれていく。
「もっと……もっとぉ、してぇ」
「まったく、君はいやらしい子だ」
「そうなのぉ……。わたし、こうされるの、大好きなんだ……」
自分のものではない硬い指先が腸壁をえぐり、刺激が膣まで貫く。指を何本使おうとも感じられなかった快楽が、菅原のたった一本の指で遥かに凌駕する快感を感じられる。信じられない事だった。
陰部からとめどなく愛液が溢れ、腸液と混ざりあわ立つ。尻肉は勝手に蠢動し、指を飲み込もうとしていた。
「ふわぁ、もう、あああぁぁ! くるううぅぅぅ!」
「もうイってしまうのかい。感じやすいね」
画面がパシャパシャと光り、紫が知らないはずのことを学習させる。それを丁寧に一つずつ覚え、決して忘れないように脳の重要な部分に押し込んだ。
紫に自覚はなくとも、学習の結果は絶対に忘れない。そして、しかるべき時には彼女の意思を押しのけて表に表れる。
それと認識せずに、紫の心も体もどんどん支配されていく。
「ふわあああぁぁぁぁ、ひゃあああぁぁぁん! イくううぅぅぅぅ!」
びくびくと幼い膣とアナルを蠢かせて、強い絶頂を味わう。肩がぶるぶると震えて、僅か7歳では味わえるはずのない法悦が体を駆け抜けた。
ずるりと尻穴から指が抜かれ、紫の前に差し出される。それは、紫から排出された粘液でベタベタに汚れていた。
少女はそれに、まるで当然とでも言うように舌を這わせる。汚く拒絶すべきはずの事なのに、まるでそうするべきだと知っているように、ごく自然に行っていた。
ちゅぱちゅぱと愛しむように舐めていると、もう片方の手がアナルに差し込まれる。紫は歓喜の声を上げながら、より強く舌を這わせて尻穴を締めた。
「まだやるかい?」
優しい声が、紫の耳朶を叩く。それは疑問ではなく、まだやるから準備しろと聞こえた。
「んふぅ……くちゅ。もっと、もっとぉ」
だから紫は発情した獣のようにおねだりをした。尻を振って、媚びた目を向けて。知らないはずの仕草で男を誘う。
指は、紫が求めたとおりにアナルを犯す。
その日、実験をした時間は少女がはしたない姿を晒した時間の一割にも満たなかった。
これからと言うもの、放課後は理科の実験ではなくいけない遊びの時間になっていた。ビデオを見ては知らないはずの事を菅原に要求する。拘束されてみたり、アナル拡張されたりと様々に
ビデオを見ない日は普通に実験をするものの、それも20分に満たない時間だ。紫は発情すればすぐに服を全部脱ぎ、その場でオナニーを始める。犯されるための暗黙の了解だった。
727:紅 kure-nai 学園の罠 前編
09/08/13 23:29:38 VYYRq+xc
そんな日々を続けながらも、紫は原因を解明しようとしていた。普通の映画を見て、同じ症状が出るか試してみたりなど。結果は、映画を見ても妙な感覚にはならないだった。
菅原は明らかに何かを仕込んでいる。そう気づく事ができたが、紫には抵抗ができなかった。こんな恥ずかしい事は誰にも相談できないし、既にあの時間がなくなるというのは考えられなくなっていった。
手中にはまっているのは十分理解している。しかし、今日聞こう、やっぱり明日と妥協を重ね続け、機会はやってこない。どんどんそれで構わないと思わされ続けているのだ。
既に逃げるすべはない。紫はただ、それを認めたくないだけだった。
発情するたびに何度も気絶するほど絶頂させてくれるのは、菅原だけなのだ。その感覚になれて溺れてしまった今では、そうやすやすと捨てる事はできない。
自覚のない内に、紫の意志の強さは驚くほど脆く弱くなっていく。そして、自分自身がそれに気付かない振りをし続けて、気持ちいいものにのめりこんでいった。
そして、紫は今日も体を弄ばれに行く。
728:以前紅書いた人
09/08/13 23:31:35 VYYRq+xc
以上です。中編、後編は後日。
あと、作者は基本的にロリコンです。大人の女が好きな方、ごめんなさい。
729:名無しさん@ピンキー
09/08/13 23:39:15 X8+21Bj+
あわわ、心臓が痛い
730:名無しさん@ピンキー
09/08/13 23:48:47 s59E9rWq
もう、シュウマツさんは投下してくれないのかな……
731:名無しさん@ピンキー
09/08/13 23:58:50 AOJCCBWv
>>728
・・・ふう
このロリコン野郎!!!
紫になんてことを!!!
732:名無しさん@ピンキー
09/08/14 04:52:21 6PTHof6R
俺は夕乃さん派
733:名無しさん@ピンキー
09/08/14 05:32:59 gTl7E++m
これもまた素晴らしいものですね!
GJ!
ロリを大人に脳内変換する事はまだできるのだが
アナルスキーじゃなくて孕ませスキーなので
アナルを性器に脳内変換するのが大変だぜ
ここら辺は嗜好の違いなので聞き流してください。
良作の続きを楽しみにしております。
734:名無しさん@ピンキー
09/08/14 10:52:23 yL4GgfVj
>>717
え?FEスレにかきやー氏の書き込みあるの?
735:名無しさん@ピンキー
09/08/14 10:54:33 yL4GgfVj
自己解決しました
736:名無しさん@ピンキー
09/08/14 12:21:24 NjpY0ogn
かきやー氏の作品ってものすごくエロいんだよな
正直寝取られ分は薄いのに…
俺実は寝取られじゃなくて「強い男に落とされる女」が好きなのかな…
737:名無しさん@ピンキー
09/08/14 15:44:08 Gmk9JPI/
寝取られ物でファンタジー世界を舞台にすることの利点って何ですかね?
738:名無しさん@ピンキー
09/08/14 15:52:22 +XojJrKx
作者の力不足を隠せる
739:名無しさん@ピンキー
09/08/14 16:55:59 OacBQji2
権力などにによる強制的な強奪、とかいうシチュエーションを無理なく作れる。
そこから次第に堕ちていく、ってパターンで。
740:名無しさん@ピンキー
09/08/14 17:54:26 BCKGa78n
勇者ものとか、現代にはあり得ないけど、ある意味なじみ深いシチュが試せるじゃないか
741:名無しさん@ピンキー
09/08/14 19:11:46 kkqAGqVG
>>728
GJ!
前の作品も好きだったんで新作が見れてうれしい
742:名無しさん@ピンキー
09/08/14 20:07:50 fDlMScRk
>>728
GJ! いいものをありがとう!
743:名無しさん@ピンキー
09/08/14 23:57:39 fWHNTM/w
>>728
GJです。素晴らしい!
続きも期待しています
744:名無しさん@ピンキー
09/08/15 00:29:52 ZJ36hdGS
少女漫画だけど
560 :花と名無しさん[sage]:2009/04/18(土) 11:41:46 ID:???0
マイナーだけど陽の末裔
主人公がビッチなくせに最終的には全ての男を振り切って一人で生きていっちゃうので、
ほとんどの男性キャラが当て馬だとも言えるが、中でも一番はじめの結婚相手が可哀相だった。
主人公の美しさに惚れこんで結婚を申し込むが、その時点ですでに主人公は非処女。
処女厨じゃないけど、当時の価値観として考えればそれだけで夫的には裏切り。
主人公はイケメン画家のヌードモデルを引き受けたりするので、夫の家の評判は悪くなってしまう。
両親からは「ヌードモデルをやる女なんて」と言われたりするが、それでも懸命に愛を注ぎ続ける夫。
しかし主人公は夫のことをATMぐらいにしか思っておらず、散々夫の金を食い荒らしたあげくに、
よその男の子供を妊娠、夫を捨ててその男と再婚してしまう。
夫に残されたのは、主人公の残した借金の山と醜聞だけだった
女読者からしたら古典的な甘ったるいスイーツラブ☆ロマンス物だが
夫視点だとこれ寝取られだろ・・・
745:名無しさん@ピンキー
09/08/15 00:30:53 Ws0tpkOr
>>728
今読みました
快楽を学びながらも、紫がまだ理性を保ってるのがいい!
理性と快楽の間で、少女の心が揺れる姿が、調教物の醍醐味の一つだと思う
あっさり完落ちするよりも、その方が興奮する
あと、相変わらずアナルへのこだわりがいいですな
早く続きを読んでみたいです
746:名無しさん@ピンキー
09/08/15 02:01:47 60/u2M7s
>>728
これは、すごい・・・。気に入りました。
747:名無しさん@ピンキー
09/08/15 02:37:46 FyWj9BxW
>>728
GJ!
新作を書いてくれてありがとう!
こういうのが読みたかったんだわ
748:名無しさん@ピンキー
09/08/15 08:37:26 zwFUhscZ
>>736
薄い、か?
エステルはそんなに強くないけどこれは結構あると思うのだが…
749:名無しさん@ピンキー
09/08/15 09:04:31 usugJEcK
今回の分は行人視点より寝取り側視点が多いからじゃね?
750:名無しさん@ピンキー
09/08/15 16:27:28 PwBWBZKO
>>740
勇者モノを書いてみたくなったけど
その場合寝取り男は魔族や帝国といった敵が無難なのかな
でもこれってやはりワンパターンだよな
まあどの系統にも言える事だけど
751:名無しさん@ピンキー
09/08/15 16:40:59 ADc0FqHy
勇者が寝取るというのは?
752:名無しさん@ピンキー
09/08/15 19:08:32 3M3QusVg
勇者が一人とは限らないだろうから
主人公とは別の勇者があっさりと魔族を討伐して名声も女も総取り
とか
753:名無しさん@ピンキー
09/08/15 19:17:29 FlHm9T99
いや、主人公は只の村人Aだが、愛する妻とか恋人とか秘かに恋心を抱く幼馴染が村一番の器量良しで
その器量に目を付けた勇者が……
この場合、男振りもステータスも勇者の方が遥かに上で男としての敗北感とか色々なものを感じさせられる主人公。
勇者は非道でも純真でもどっちでも良し。
754:名無しさん@ピンキー
09/08/15 19:37:32 eq929Yx8
恋仲の男女がいるパーティーに途中から加入して来た勇者が、彼女を寝取るってのは?
755:名無しさん@ピンキー
09/08/15 20:09:35 VUdqukUf
その彼女が古代の英雄王の生まれ変わりな勇者の前世の嫁とかいう展開もありだな
あれ?小ニースさん、なんか用ですか?
756:名無しさん@ピンキー
09/08/15 20:11:20 BhXktKtU
超外道勇者というランスシリーズのパクリっぽいゲームがあってだな・・
757:名無しさん@ピンキー
09/08/15 23:52:55 klMXugoi
>>755
お前のおかげで大ニースが結婚しなかったのはマーファに寝取られたからという発想が浮かんだ
でもマーファは女神だった
758:名無しさん@ピンキー
09/08/16 01:07:30 cN2lpMhT
最近寝取られより寝取りのほうが好きになってきたが
寝取りはマイナーというか作品が多くないから困る
759:名無しさん@ピンキー
09/08/16 05:42:25 SGlawuTB
昔テレビでやってた映画(?)で
アフリカかアマゾンだかのダム建設現場の監督の息子が原住民に浚われて
そのまま育てられて、違う部族の綺麗な娘を嫁にするんだが
すぐら部落の女全員さらわれて
救い出しに行くまで娼婦として働かされるってのがあったな
あれもある種の寝取りか
760:名無しさん@ピンキー
09/08/16 09:33:25 cATLqgKA
>>758
まあ、単に寝とり側視点だと、ヤリチン野郎のサクセスストーリーになりがちだからな。
あまり好まれないんじゃないかい?
761:名無しさん@ピンキー
09/08/16 14:09:21 JvvIntO7
>>758
MC系とかある意味殆ど寝取りじゃないか?
762:名無しさん@ピンキー
09/08/16 18:00:23 2y9CONtc
多分そういうんじゃなく、親友の彼女とか誰かの奥さんとかを普通に口説いたりして寝取るのがいいんじゃないかな
MC系だと実質レイプみたいなもんだし。
自分も最近そっちにもはまって、エロゲ板の寝取り総合スレでおすすめされてるゲームやってみたりしてる
小説は・・・ほとんどないよね
763:名無しさん@ピンキー
09/08/16 22:19:47 9up5zANo
言ってしまえば寝取られは「寝取られる」というのが目的だけど
「寝取る」ってのは人妻モノを筆頭に寝取ることより寝取る過程に重点が置かれる
764:名無しさん@ピンキー
09/08/17 06:13:29 McHhGZuV
寝とる――「寝ている」の方言
765:名無しさん@ピンキー
09/08/17 11:06:03 GhF7SlG7
つまんないしうまくもないな
766:名無しさん@ピンキー
09/08/17 19:32:47 tBizzo1F
和姦系寝取られのSSのプロットを幾つか考えてるけど
どのヒロインも表面上はともかく奥底が我が儘な性格になってしまう
767:名無しさん@ピンキー
09/08/17 22:32:58 GhF7SlG7
まぁそれは仕方ないだろうな。
和姦寝取られってことは恋人とかいながらその関係を清算しないまま他の男とするってわけで。
それは我侭以外のなんでもないからそんな性格になっちゃうのは仕方ない。
768:名無しさん@ピンキー
09/08/17 23:09:18 Wgu3lGhz
恋人と二度と会えない(と思われる)状態ならどうか?
運命のいたずらか、会えてしまうんだけど。
769:名無しさん@ピンキー
09/08/18 00:03:51 FUxPrHOt
恋人の男性が戦争で遠地に赴いて、その間に、とかは普通にありそうね。
770:名無しさん@ピンキー
09/08/18 00:09:21 1pJEl6QH
19歳の若妻が16歳の男の子と不倫しちゃうわけか。
771:名無しさん@ピンキー
09/08/18 08:52:28 psprPMpA
都の風だったか
772:名無しさん@ピンキー
09/08/18 09:41:33 4ChBpFAr
戦死したことにされてその間にライバルにもっていかれちゃうのもよくない?
最初は恋人に操を立ててるけど、時間と共にライバルにも…ってやつ。
ライバルの策略でそうなるのもありだし。
「エリア88」で寝取られ成立までいっちゃうとか
これは戦場じゃないけど「岩窟王」みたいなやつ。
773:名無しさん@ピンキー
09/08/18 10:40:39 PJp4b2JD
彼氏不在はいただけない
774:名無しさん@ピンキー
09/08/18 11:44:51 e8QvxmEL
はいからさんが寝取られる
775:凛ちゃん寝取られっ! ◆Gr5I7tVJbw
09/08/18 12:03:07 dUCGRep7
1.
気が弱くて体力もない僕、品田友幸が、高校でイジメの対象になるのは予想できた。
入学して1ヶ月も経たないうちに、僕は校内の不良グループから目をつけられていた。
「よーう、品田ちゃん」
今日も下校する僕を待ち伏せして、陰険な目をした上級生・飯田が詰め寄ってくる。
「…な、なんですか」
「品田ちゃ~ん。お金貸してよぉ、小遣い足りなくってさあ」
「き、昨日も、3,000円渡したじゃないですか」
「ケチくさいこと言うなよ、ほら、財布出せって。こっち来い」
「…や、やめてくださいぃ」
飯田は僕を人気の無い場所へ連れて行こうとグイグイ腕を引っ張った。
「待ちなさいっ!」
その時、背後から透き通った声が響いて、僕も田尻も振り返る。
「…り、凛ちゃん」
そこにいたのは、僕の幼馴染、香坂凛子だった。僕はずっと凛ちゃんと呼んできた。
凛ちゃんは幼い頃から女の癖にお転婆で、僕よりずっと喧嘩が強く、いつも僕を
ガキ大将グループから守ってくれた。
僕が泣かされたりしたら、必ず仇を取ってくれたのが、凛ちゃんなんだ。
小学校からは空手を習い始めて、今は女だてらに空手、柔道ともに3段の腕前だ。
その凛ちゃんが、いま、怒りに燃えた目をして、セーラー服姿で立っていた。
「…およよ、なんだ、カワイコちゃんじゃねーの」
飯田が目尻を下げて凛ちゃんを見た。
正直言って、凛ちゃんはめちゃめちゃカワイイ。
ショートカットに、くるんと大きい瞳が良く似合う。ボーイッシュな典型的美少女。
今でも、学年ナンバーワンアイドルと噂されているのを僕も知っている。
中学時代からラブレターをもらいまくりだったけど、なぜか誰とも凛ちゃんは
付き合おうとはしなかった。
776:凛ちゃん寝取られっ! ◆Gr5I7tVJbw
09/08/18 12:03:54 dUCGRep7
2.
その凛ちゃんが、今、その大きな瞳を怒りに燃やして立っている。
「このカワイコちゃん、品田ちゃんのなんだよ。紹介してくれよ、品田ちゃ~ん」
相変わらずニヤニヤといやらしい笑いを浮かべながら飯田が言った。
「友幸を離しなさい!この不良」
凛ちゃんが言い放つと、飯田の顔色が青く変わった。
「…なんだぁ、上級生にその口の利き方はぁ」
飯田は僕の腕を離すと、ズカズカと凛ちゃんの方へ歩み寄っていく。
「なあ、俺とイイコトしようぜ?名前なんてんだ……うぎゃっ?!」
飯田が凛ちゃんの肩に手をかけた瞬間、その身体は大きく宙に浮いていた。
凛ちゃんの秒速の一本背負いが炸裂したのだ。
「うげほぅっ!げほっ!」
背中から受け身もできず投げ落とされ、飯田は地面をのた打ち回る。
「わかった?二度と友幸に手を出したら承知しないからっ!」
凛ちゃんは息一つ乱さず、颯爽と飯田に言い放ったんだ。
※※※※※
「なんでいじめられてるって私に言わないの?」
帰り道、凛ちゃんは僕をなじるようにそう言った。
「だってさ…高校生にもなって…女の子に守ってもらうの、カッコ悪いし…」
僕がやっとそう言うと、凛ちゃんは呆れた表情をする。
「バカねえ…いいようにお金を取られてたら、おばさんが心配するじゃない?」
「そ…そうだけど」
「カッコ悪いも悪くないもないでしょ。ずっと友幸は私が守ってきたんだから」
そう言い切られると、ちょっと抵抗があるけど。
「これからも私が友幸を守るからさ。まかせておきなさいって」
僕は(カッコ悪いなぁ)と思ったものの、凛ちゃんに向かって頷いた。
777:凛ちゃん寝取られっ! ◆Gr5I7tVJbw
09/08/18 12:04:45 dUCGRep7
3.
その時、凛ちゃんの鞄から、ふわっと何かが落ちた。
拾い上げてみると、それは封筒だった。
凛ちゃんのクラスの、結構カッコいいと言われてる男子の名前が書いてあった。
これは…ラブレターだ。でも、封筒の封は切られていない。
「…あっ、こら、そんなの見ないで。返して」
凛ちゃんが慌てたように僕からその便箋をひったくった。
「……困るんだよね、こういうの、もらうと」
凛ちゃんは僕に向かって、苦笑いしながら言った。
「それ、ラブレターだろ?どうして開けないの?」
「…だって、興味ないもの」
「どうして?人気ある男子じゃんか」
僕がそう言うと、凛ちゃんは、急に不機嫌そうな表情になった。
「…そうかな。私には別に。どうせ返すだけだから、読まないの」
ぶっきらぼうに、封筒を鞄にしまいなおす。
「…怒ったの?」
「別に」
「…怒ってるよ。ごめん、悪いこと言った?」
僕がさらに聞くと、凛ちゃんは立ち止まり、急に僕の顔に顔を近づけてきた。
どきっとした。凛ちゃんからは、甘くて柔らかい香りがした。
「ヤキモチ妬かないの?」
「え?」
「…私がラブレターもらって、全然平気なの?友幸は」
どきどきした。怒った凛ちゃんの顔は、とてもキレイだった。
「私が誰かと付き合っても平気?」
そう言われて、僕は言葉に詰まった。
凛ちゃんがモテるのは昔からで、でも、凛ちゃんは誰も相手にして来なかった。
それに安心していたのだろうか。凛ちゃんが誰かと付き合うことを僕は想像してみる。
「……それは………」
「それは?」
「……イヤ、だよ…」
僕は小さくそう言った。凛ちゃんが、じっと僕を見た。
「…イヤなのね?」
「…う、うん…」
「そう、か」
凛ちゃんはすっ、と僕から離れた。セーラー服のスカートがふわっと揺れた。
「私ね」
凛ちゃんはニッコリと僕に笑いかけた。それは、一生忘れられない笑顔だった。
まるでヒマワリみたいな。
「…昔から大好きな優しい男の子が、ラブレターくれるのを待ってるの」
778:凛ちゃん寝取られっ! ◆Gr5I7tVJbw
09/08/18 12:05:25 dUCGRep7
4.
「不良グループが、香坂凛子を学校の裏手の山に連れて行った」
次の日の放課後、あっという間にその話は学年じゅうに広まった。
昨日、凛ちゃんが言った言葉の意味を、ずうっと考えてぼおっとしていた僕は
転げるように、その話をして廻っている同級生に詰め寄った。
「…凛ちゃんが、どこに連れて行かれたのっ?」
いつも大人しい僕の慌てた剣幕に、同級生は驚きながらも答えた。
「が、学校の裏手のワサビ山らしいって…」
僕は最後まで聞かず、教室を飛び出した。
(……凛ちゃん!)
いくら凛ちゃんが男勝りでも、不良グループに囲まれたら敵うわけがない。
僕は必死で学校の裏手に走った。
学校の裏手は小高い山になっていて、通称「ワサビ山」と呼ばれている。
山に入ると、何本もの細い道が分かれており、所々にあずま屋が立っていたり、
休憩用の椅子があったりする。
そういう場所を、不良グループが誰かをシメルために使うと噂で知っていた。
(…どうか凛ちゃんが酷い目に遭わされていませんように…!)
やがて、前方から人が争い合うような声が聞こえてきた。
(あそこだ!)
日頃から運動が苦手な僕はハアハア息をきらせて走っていた。
「…女相手に、なにやってんだ!」「捉まえて転がしちまえ!」
今度ははっきり聴こえた。凛ちゃんは、まだ無事なんだ。
やがて視界が開けて、休憩用の東屋がある広場に出た。
3人の男たちが、東屋の壁を背にして、凛ちゃんを取り囲んでいた。
ほかに、1人の男が蹲って、苦しげにうめいている。あれは、飯田だ。
凛ちゃんがやっつけたんだ。やっぱり、凛ちゃんはすごい。ミラクルガールだ。
「おとなしくさせてやらぁ!」
不良の一人が、凛ちゃんに掴みかかろうとした。
「…やぁ!」
凛ちゃんの気合が空気を引き裂いた。得意の正拳突きだ。
迫ってくる不良をうまく身体を泳がせて避けながら、凛ちゃんの拳が不良の
こめかみに入った。
「うぎゃああ!!」
額を抑えて、その男が地面に蹲る。やっぱり、僕の凛ちゃんは強い!
779:凛ちゃん寝取られっ! ◆Gr5I7tVJbw
09/08/18 12:06:24 dUCGRep7
5.
その時だった、残った不良の一人が卑怯な反撃に出た。
足元の砂をわしづかみにすると、凛ちゃんの顔に叩きつけたのだ。
「…あっ!」
砂粒が目に入ってしまった凛ちゃんがぐらり、とよろける。
「よっしゃ、やっちまえ!」
もう一人の不良が、凛ちゃんのお腹に拳を突き入れた。
「…ん、うっ…!」
凛ちゃんが苦しげに身体を折る。
女の子のお腹にパンチを見舞うなんて、なんて最低な奴らなんだ!
そして、凛ちゃんは、背後からがっしり羽交い絞めにされてしまった。
凛ちゃんは必死に暴れるけれど、こうなっては身動きが取れない。
いくら僕が弱くても、ここで行かなきゃ男じゃない!
「…ま、待てえっ」
僕は意を決して奴らの前に飛び出した。
「凛ちゃんを離せえっ」
一瞬、ぎょっとした不良たちだが、僕を見て今度はニヤニヤした笑いを浮かべる。
「なんだ~品田ちゃんかよ。ビックリさせんなよ。へへへ」
「…友幸なの!?だめ、来ちゃダメ!」
凛ちゃんがこんな時でも、僕のことを案じて叫んだ。
僕はあっという間に不良の一人に胸倉をつかまれて、地面に叩きつけられた。
「品田ちゃん、まあここでじっくり見てろよ」
なんてことだ、たったひとりの大好きな女の子も守れないなんて。
ビリビリビリィ!と服の裂ける音が聞こえた。
凛ちゃんが上半身のブラウスのボタンを引きちぎられたのだ。
真っ白なブラジャーが見えてしまっていた。そして、真っ白な素肌も。
「…きゃあっ…や、やめ…っ…」」
凛ちゃんが、悲鳴をあげた。
「や…やめろおおっ」
必死で起き上がろうとしたが僕の頭を、不良の一人が靴で踏みつけた。
「うううう…」
悔しい。もっと僕に、力があれば。もっと逞しい男であれば。
780:凛ちゃん寝取られっ! ◆Gr5I7tVJbw
09/08/18 12:07:09 dUCGRep7
6.
その時だった。物陰から脱兎の如く、ひとつの影が飛び出してきた。
次に、僕の頭を踏んづけている不良の体が、宙に吹っ飛んだ。
「?!」
僕は驚いて顔を上げる。
凛ちゃんを羽交い絞めにしていた不良が、驚いて叫んだ。
「てめ、み、三澤ぁ!」
「…相変わらず、つまらないことしてるな、永田、内藤、谷口、嶋、飯田」
三澤と呼ばれた生徒には、見覚えがあった。3年生、長髪のイケメンで
バスケ部のキャプテンだ。女子生徒から圧倒的な人気のある先輩だった。
「…その子を離せよ。俺の腕っぷしは良く分かってるだろ?」
三澤先輩が睨みを効かせると、不良たちはいっぺんにたじろいで、凛ちゃんを離した。
「てめぇ…三澤、おぼえてろよ!」
永田と呼ばれた不良が背を向けて駆け出すと、他の4人の不良たちも
蜘蛛の子を散らすように逃げ出していった。
「きみ、大丈夫か?」
三澤先輩は、凛ちゃんの手を取り、助け起こした。そして、自分の着ていた
制服を、ふわりと凛ちゃんにかけてやった。
「…あ、ありがとう、ございます」
凛ちゃんが、どこかぽおっとした顔で三澤先輩を見上げた。
そのとき、僕の胸が、チクリと痛んだ。
凛ちゃんは我に返ると、すぐに僕のほうへ駆け寄ってきた。
「友幸!友幸、だいじょうぶ?」
「…う、うん」
僕を気遣ってくれる凛ちゃんは、いつもの凛ちゃんだった。
でも、僕のチクリから生まれた黒い不安の雲は……消えていかなかった。
781:凛ちゃん寝取られっ! ◆Gr5I7tVJbw
09/08/18 12:08:12 dUCGRep7
7.
事件から二ヶ月が経っていた。
あの後、不良グループが凛ちゃんに手を出してくることは一切なくなった。
三澤先輩の睨みが、利いたのだろうか。
(…やっぱり、カッコいい人って、いるんだなあ)
僕は素直にそう思った。
その他に変わったことと言えば…
空手部の活動がない日は僕と下校していた凛ちゃんが、そうしなくなったことだった。
「ごめんね、ちょっとクラスの友達と話があって」
「友幸、ごめん、友達がちょっと相談があるって言うから」
凛ちゃんの説明は色々だったけれど、そのうち、それもなくなった。
最近は当たり前のように、僕は凛ちゃんより先に帰宅するようになっている。
少し凛ちゃんが遠くなってしまったような気がした。
「凛ちゃんも友達が多いから、仕方ないよな」
僕は帰り道で、そんなふうに一人で呟いた。
そんなある日。
「友幸、そこのコンビニで卵買ってきて。切らしちゃったから」
母さんにそう言われて、僕は使いに出た。時間は夜の8時を廻っていた。
サンダルをつっかけて、暗くなった道をコンビニへ歩く。
その時、向こうの道から歩いてくる人影が見えた。セーラー服姿の女の子。
凛ちゃんだった。僕は声を掛けようとして、それからその言葉を飲み込んだ。
凛ちゃんは一人じゃなかった。後ろから、背の高い男が一緒に付いて来ていた。
(三澤先輩だ…)
すぐにそれが、三澤先輩だとわかった。でも、どうして?
僕は思わず小さな路地に入って、電柱の影に身を潜めた。
こっそりと様子を伺う。凛ちゃんは何か三澤先輩と話しながらこっちに歩いてくる。
電灯に照らされて、凛ちゃんの顔が見えた。笑っていた。楽しそうな笑顔。
三澤先輩も、優しい笑顔で凛ちゃんに何かを話し掛けている。
僕の胸が、ズキン、と痛んだ。
やがて僕が隠れている電柱を通り越して、曲がり角の手前で二人は立ち止まった。
ここを曲がってしまえば凛ちゃんの家は、もうそこだ。
僕の胸は、ドキドキと激しく動悸し始めていた。まさか。
凛ちゃんが、先輩の方を向いた。
三澤先輩は何事か言うと、凛ちゃんの肩に手を掛けた。
凛ちゃんが少し、顔を上に向ける。
そして。
三澤先輩の顔が、ゆっくりと凛ちゃんの顔に被さった。
凛ちゃんが三澤先輩とキスをしていた。
782:凛ちゃん寝取られっ! ◆Gr5I7tVJbw
09/08/18 12:11:30 dUCGRep7
いったん、ここまでで…。続きます。
783:名無しさん@ピンキー
09/08/18 13:14:29 c9wy/UNp
グッジョョョョョブッ!
続き待ってるぜ
784:名無しさん@ピンキー
09/08/18 13:44:15 buLEszUR
期待期待期待
785:名無しさん@ピンキー
09/08/18 14:39:40 4QJicR6P
超乙。
786:名無しさん@ピンキー
09/08/18 14:50:17 kIOvMMKk
不良たちは三澤先輩のかっこよさを引き立たせるための仕込みだったというオチは無いよな・・・
787:名無しさん@ピンキー
09/08/18 17:04:39 s4Cy2iE1
普通に主人公が人質になって不良にやられる展開かと思ったぜ
>786で三澤先輩が飽きたあとに払い下げされるんだろうか
788:名無しさん@ピンキー
09/08/18 20:13:24 2nGInVFz
なんという王道展開
789:名無しさん@ピンキー
09/08/19 22:29:02 LZld4k8G
それか普通に助けてくれた人に惚れて付き合うようになったか。
まぁこのスレに投稿されてる時点でそんなオチは考えづらいなw
790:名無しさん@ピンキー
09/08/19 23:33:53 5+3GvlTA
>>789
そっちの方が俺にはくるw
幼なじみごっこの終わりみたいで
791:名無しさん@ピンキー
09/08/19 23:43:35 QGdbaHDf
てか、お前らあんまり先読みすると、作者さんが書きづらくなるから自重しるw
792:名無しさん@ピンキー
09/08/20 05:04:19 QXEQ8mZO
まったくだ。
今久しぶりにスレがお祭クライマックス状態なんだから、
とりあえず礼儀正しくパンツ下ろして正座して待っとけw
793:名無しさん@ピンキー
09/08/20 06:00:32 tJQbrxgc
は~い
エプロン無し裸エプロンで待つことにする
794:名無しさん@ピンキー
09/08/20 08:15:46 tweioKrW
>>789
それもこのスレ向きの展開じゃね?
795:名無しさん@ピンキー
09/08/20 09:04:15 gpYvA7H4
ああそうか。
でも俺ならそれはまだ諦めがつくからダメージは少なめなんだよな。
ド外道に寝取られるとか女がありえないビッチとかだとエロさは増すが鬱になって困るから…
796:名無しさん@ピンキー
09/08/20 09:12:47 UsoUpAkm
NTRって一口にいっても、嗜好は様々だからなぁ。
俺も今1本書いてるけど、最大公約数とるとそれはそれでつまらないし、
人に見せようと思うと、ほんと難しいって思う。
797:名無しさん@ピンキー
09/08/20 13:07:15 iUEkE3IA
お前ら13時半からテレ等
798:凛ちゃん寝取られっ! ◆Gr5I7tVJbw
09/08/20 16:02:37 O88ipN11
8.
どうやって卵を買って家に帰ったのかは覚えていない。
気が付くと、僕は自分の部屋のベッドの上にぼおっと座っていた。
凛ちゃんが、三澤先輩と付き合っている。そういうことなのか。
キスの仕方が慣れていた。初めてのキスには見えなかった。
いつから?最近、凛ちゃんが僕と帰らなくなったのは三澤先輩と会っていたから?
とめどない思考が頭の中を流れていった。
-私…昔から大好きな優しい男の子が、ラブレターくれるのを待ってるの
凛ちゃんの言葉が何度も甦った。あれは…僕に向けてくれた言葉だった。
でも、もう凛ちゃんの心の中に僕はいなくて、そこに三澤先輩がいるのだろうか。
そりゃあ、三澤先輩はカッコいい。真面目で正義感があって、優しくて、強い。
でも、でも……。
僕は、一睡もできずに次の朝を迎えた。
朝。運が悪い時は悪いことが重なる。
僕と凛ちゃんは、バッタリとあの曲がり角で出くわした。
「あれ、おはよう、友幸」
凛ちゃんがタタタッ、と僕に駆け寄ってきた。そしてにっこり笑う。
この曲がり角。昨夜、この場所で凛ちゃんは三澤先輩に唇を奪われていた。
でも凛ちゃんは、そんな気配など微塵もさせずに僕に話しかけてくるんだ。
「友幸、どうしたの。目が…赤いよ?」
「…ん…うん」
だめだ。普通に話せない。
いつもと同じ、ショートカットでくりっとした瞳。僕の顔を覗き込んでくる。
でも、でも…外見は同じでも、今の凛ちゃんの心の中には。
(…三澤先輩がいるんだ)
僕は叫びだしたくなるのを、ぐっとこらえた。
「どうしたの?ヘンな友幸」
「…なんでもないよ。眠れなかった…だけ」
本当は聞きたかった。でも、三澤先輩とのことを、僕には…聞けなかった。
799:凛ちゃん寝取られっ! ◆Gr5I7tVJbw
09/08/20 16:03:37 O88ipN11
9.
その日の放課後。
僕は重い足を引きずって、凛ちゃんに会わないように学校を出た。
すぐに家に帰る気にもなれず、僕はいつしか、ワサビ山に向かっていた。
とにかく、一人になりたかった。
ゆっくりと細い山道を登っていく。
気が付くと、僕は凛ちゃんが襲われていたあずま屋の近くまで来ていた。
あずま屋から人の声が聞こえた。タバコの煙が上がっているのが見えた。
(…また、不良グループの奴らが溜まってるんだ)
引き返そう、そう思った時、話し声が聞こえてきた。
「マジっすか~? 三澤さんも、ほんとワルっすね~!」
(…えっ。三澤さん?)
僕は思わず足を止めた。ゆっくり振り返る。あずま屋の中は見えない。
僕は、そっと道をそれて、生い茂る藪の中に忍び込んだ。
そして、そのまま草むらに覆われたあずま屋の横の斜面をのぼる。
(…ここからなら、あずま屋の中が見える)
僕は草を掻き分けて覗きこみ、驚きのあまり声をあげそうになった。
三澤先輩が…あの三澤先輩が、あずま屋の中でタバコを吹かしていた。
そして、その周りにいるのは…あの日、三澤先輩が追い払った不良たちだったのだ。
「香坂凛子、もう食っちまったんすか?ホント、手が速いっすねェ!」
そう言ったのは、飯田だった。
凛ちゃんを食った…?どういうことだ。
「ひゃははっ。まあ、お前らのサル芝居のおかげだよ」
三澤先輩はいつもの爽やかな口調と違う下品な笑い声を響かせた。
「すっかり、俺を白馬の王子様と信じ込んでるからよ。バッチリいただいたぜ」
「三澤さんも悪党っすねえ。あんな純真無垢だった少女を騙して、たらしこんで」
そう言いながら、不良の一人がヒャヒャヒャ!と笑った。
800:凛ちゃん寝取られっ! ◆Gr5I7tVJbw
09/08/20 16:05:17 O88ipN11
10.
僕は喉が一気にカラカラに渇くのを感じた。これはどういうことなんだ。
どうして三澤さんが不良グループとつるんでいるんだ。そして、凛ちゃんは…。
「さすがの空手少女も、三澤さんのワル知恵の前にはイチコロだったっすね!」
「まあ当然だろ。ダテに処女100人斬り目指してねえって。ひゃはは!」
美味そうにタバコを吹かしながら三澤さんがまた下品な笑い声をあげる。
「入学した時から可愛いんで目を付けてたけどよ。お転婆だっつーし、すんなり
処女散らすにはどうしたらいいか頭を巡らせたわけよ、この三澤恭司様が」
…処女を…散らす…?
「俺なんか、三澤さんの計画のせいで、ここに思い切りパンチ食らったっすよ」
飯田が不満そうに言った。
「俺も、俺も」
「あの女、マジで調子こきやがって。ギタギタにしなきゃ気がすまねえ」
「三澤さん、頼んますよ、俺たちにも廻してくれるんでしょうね?」
不良たちが、さんざんと不平を述べ始めるのを三澤さんは手で制した。
「分かってるっての、お前ら。心配すんな」
ニヤリと三澤さんは笑った。
「俺は、バージンさえ散らしてやりゃ、あとはどうでもいい」
それはどう見ても卑劣なチンピラの笑みだった。
「…それに、この1ヶ月半で、散々ヤリまくったしな」
不良たちが卑猥な笑い声をあげた。
「いつものように、おさがりを恵んでやるよ」
「さすが三澤さん!そう来なきゃ。香坂だけは独り占めする気かと思ってましたよ」
ヒューッ!と不良たちが快哉の口笛を吹く。
「普通じゃ面白くねえだろ?正義の空手少女に屈辱を味合わせてたっぷりと仕返しして
やりたいんだろ?お前ら」
「…そりゃ、もちろんすッよ!!」
飯田が真っ先に叫ぶ。すると、三澤先輩は胸元からケータイを取り出した。
「今から、お前らのために、面白いショーを見せてやるよ」
三澤先輩はケータイを操作する。やがて、電話は繋がったらしい。
「おう、凛子?俺だよ」
三澤先輩はそう言った。凛子。呼び捨てだった。電話の相手は…凛ちゃんなんだ。
三澤先輩の口調は、いつもの爽やかで明るい調子に変わっていた。
「今からちょっと来いよ。あずま屋にいる。まだ学校にいるんだろ?」
凛ちゃんが何事かを言うのを待って、三澤先輩は続けた。
「裏の山の東屋。え?大丈夫だって。今日は誰もいないし。…凛子に会いたくて
たまらないんだよ、うん」
それだけ言うと、三澤さんは電話を切った。そして不良たちを見てニヤリと笑った。
「すぐ来るってよ。ちょっと楽しいトラップを仕掛けようぜ」
801:凛ちゃん寝取られっ! ◆Gr5I7tVJbw
09/08/20 16:06:27 O88ipN11
11.
分かった。三澤先輩は決して正義の人なんかじゃない。
僕にも状況が少しずつ飲み込めてきた。むしろ、三澤は…不良の親玉なんだ。
真面目で優しい上級生というのは、三澤の被った仮面だ。
三澤は、凛ちゃんを自分のものにするために、手下の不良たちに襲わせ…そして
自分がその危機を救う、というシナリオを描いたんだ。
凛ちゃんは、その罠にすっかりハマってしまった。
三澤を信じて、恋心を抱いてしまった凛ちゃんは、三澤と付き合い、そして………。
僕はそこまで考えて、ぶんぶん、と頭を振った。
凛ちゃんがこれから来ると三澤は言った。今はとにかく凛ちゃんを助けなきゃ。
本当のことを知らせるんだ。僕は引き返そうとして、身体を回転させた。
でも、焦っていた僕は斜面に足を滑らせてしまったんだ。
どさああっ…と僕は草むらから、下へ転がり落ちた。
その音を聞きつけた不良たちが、一斉に東屋から飛び出してくる。
「おお!?おいおい、こりゃ、品田ちゃんじゃねえの」
「まさか、聞いてやがったのか、コイツ」
僕は不良たちに囲まれてしまっていた。
あずま屋から、ゆっくりと三澤が出て来た。タバコを吹かしながら僕を見下ろす。
「まずいとこ見られちまったなあ…お前、凛子の幼馴染だよな」
三澤の目が蛇のように冷たく光った。
僕が不良たちに力で叶うはずもなかった。
数分後、僕はさっき潜んでいた草むらに、今度は4人の不良たちと共にいた。
僕の両手首は背中で紐で縛られて、口には猿轡が掛けられている。
そして、飯田が、決して動けないように僕を羽交い絞めにしていた。
僕の目からは涙がこぼれていた。
三澤の口から、凛ちゃんを貶める恐ろしい計画を聞いたばかりだったからだ。
802:凛ちゃん寝取られっ! ◆Gr5I7tVJbw
09/08/20 16:07:20 O88ipN11
12.
僕を不良たちに抑えつけさせながら、三澤は計画の説明をした。
「今から凛子がここに来る。お前らは隠れて様子を見とけ」
「…ここで、犯っちまうんすか?」
「それじゃつまらねえだろ。もっと楽しくなれる罠を仕掛けてやるよ」
「へへへ、教えて下さいよ、どんな罠なんスか?」
三澤はニヤッと笑って言った。
「…凛子にタバコを吸わせる」
「へ?」
「あいつ、彼女ヅラして俺のタバコをやめさせようとしてんだよ。キスすると
タバコ臭いって、いつも文句言いやがってよ」
「はあ…だから、タバコの味を覚えさせるんすか?それはいいスけど、罠って?」
「……お前らはホント、頭悪りィなあ」
三澤は苦笑した。
「いいか、俺が凛子にタバコを吸わせたら、お前らはあそこに隠れて…写真を撮れ」
「………なるほど!」
「学年ナンバーワンアイドル、正義の空手少女の喫煙写真ってワケだ。あとは…
どうすりゃいいか、お前らでも分かるだろ?」
「さすが三澤さん!大悪党!ヒャハハ、こりゃ面白れぇや!」
「ついでに、俺が吸ってるところも撮っとけ。いざとなりゃ、役に立つはずだ」
恐ろしい計画を三澤は愉快そうに喋った。
凛ちゃんの純真な恋心につけ込み、三澤は凛ちゃんをメチャクチャにするつもりだ。
「んーーっ!!むぐーーーっ!!」
猿轡をされた僕は必死に身をよじって、怒りの声を上げた。
だけど…僕の弱っちぃ抵抗など、不良たちにとって何の効果もなかった。
地面に押さえつけられた僕に、三澤は、また冷たい目をして言った。
「お前の大事な幼馴染なぁ…もう俺の女なんだよ。バージンも俺が奪ってやった。
いい味だったぜぇ」
「……!!」
「へへ…凛子はよぉ…俺のデカいのを突っ込まれる前に、お前のことを思い出して、
ちょっと泣きやがってよ」
頭を、激しく殴られたような気がした。
凛ちゃんが…三澤に処女を捧げる前に、凛ちゃんが…僕のことを…。
「だからよ、忘れさせるために、一気にズブリと貫いてやったんだよ」
「ん、むぐーーーっ!!」
「でもよ、もう今じゃすっかり俺のチンポの虜だ。お前のことなんて頭から無くなってるから、安心しな」
「……うむっ!!ぐーーっ」
「もうすぐ凛子が来るからよ。お前も一部始終を見とけ。ヒャハハッ!」
三澤は心から愉快そうに笑い声を上げた。