【みなみけ】桜場コハル Part 9【今日の5の2】at EROPARO
【みなみけ】桜場コハル Part 9【今日の5の2】 - 暇つぶし2ch50:48
09/03/09 15:01:39 fivo2L8P
千秋が「のぼせた」と思うことへの伏線だったんだ……
わかりにくくてスマンorz

51:名無しさん@ピンキー
09/03/09 17:56:09 7Zt9OrjI
>>50
こちらこそ重箱の隅つついてすまない
けどオレだったら、コタツのある季節と薄着を矛盾させないため
トウマ、藤岡に抱っこされたままお茶を受け取ろうとして、ハルカのシャツに零す。
慌てたハルカがその場で脱いだだめ、タンクトッブ姿見て藤岡どっきり
みたいな流れを入れて整合性をとってみる

あ、別に作品けなしてるわけじゃないよ
オレ好みの話だったし…遅まきながらGJ

52:名無しさん@ピンキー
09/03/09 18:36:29 qo649gvS
          ,.  -― ―-  、  ,.-、
        / r、_         `く   ̄ヽ、
       / ,. -li   `ヽ‐- 、      ヾ´   ヽ
      //  ゞ、      `ヽ    ,.  トil     ヽ
     /    /  /   l     ヽ/´  / }|    l
     l.     l  |   |      l  /   l|  | ト l
     .l    l!  |   ハ     | /   /!   llヽ l
     |   l /-i  l  /l/-ヽト,  l !'   / l   ll l |
     |l   l/ ___ゝ、 i/ リ __ i! l  | .Yヽ / イ   ll l! .!
     |l  jl´ ̄ ` `  ´ ̄` !/ / | } l/ / l    l! | | ・・・それが重要か?
     |l  ヾ/l/ 、    /V//  |/ / l l   | .| |
     |l   ト、   r─ -ャ ´!    |/|  / イl   ! ! l
     |l   l \  ヽ、_ノ  イ!   | l | i/ l ||  l | l
     l!   |   ` ー-ェ く´/    l、 ! l | / |l  l | |
     l   !  /´    l/     !`ー- 、l /  ll  l. l l
     !   l /     /    l    `ヽ  l  | l/
    .|   l |/      ,'     l.|   u   l  l  |/
    |   l !    l   !.     l ! ,     / ,'  |
  ,. ‐l |   l!   !  l l   i !/     /  /i!  |
, '"  | lヽ、 l  -ノ、_ | l、  l l´    /  / l| |
  、            ' 丶 l l    /  /  l |
   ` ー -    --  --       "´ ノ

53:名無しさん@ピンキー
09/03/09 23:33:34 4tHsevsk
約半年ぶりに戻ってきたらすばらしい作品ばかり。
流れ読めてなくてすいません。駄作ですが投下させていただきます。

54:mk
09/03/09 23:38:18 4tHsevsk
冬はいつのまにやら、夏(仮
Part.1


「トウマ、オマエ最近帰りが遅くなってないか」
「え?遅いっていってもハルカの家で遊んだり、ご飯食べてるだけだし。大体、遅くなる日は連絡いれてるだろ?なにが不満なんだよ」
オレは居間でトウマを問いつめた。
風呂上がりのトウマは、ピンク色に上気した頬を膨らませ、濡れた髪をタオルで拭きながら生意気にもオレを睨む。
「別に南先輩の家にお邪魔してご飯を食べたりすることを悪いと言っているんじゃない。だが、オマエは一家団欒というものをわかっていない。
ウチは4人兄弟で暮らしてるんだから、兄弟そろって食卓を囲む時間が大事なんだ。なのにオマエは最近、南先輩のウチで夕飯をご馳走になってばかりで、ウチでろくに夕飯を食べていないじゃないか。少しは家族の大切さを考えたらどうなんだ」
「な、なんだよ突然そんなこと言い出して・・・わかったよ。じゃあ当分はウチで飯食えばいいんだろ、食えば」
「なんだその態度は」
「うっ・・・」
「トウマ、オマエは少し生意気だ。このオレが直々に制裁を下してやろう」
ゴンッ!!
オレはトウマの脳天に鉄拳を振り下ろした。もちろん男同士、手加減はなしだ。
「ぃっっつぁ~・・・!!」
「これに懲りたら、自分の立場をわきまえろ」
トウマの涙に潤んだ目が
「~・・・っこの~っ」
オレをキツく睨みつけ、
「うるっっさいんだよナツキは!!殴ることないだろ!!口で言えばわかるんだよ!手加減くらいしろよバーカッ!!!」
・・・トウマは部屋へと逃げていった。ダメだ、生意気な態度は治っちゃいない。


短くてすいません。今日はここまでで・・すこしずつ、進められたらなと思います。
今後の展開としてはエロはもちろん加えていきたいな・・・

55:名無しさん@ピンキー
09/03/10 00:40:55 bNoL6xAY
>>44
ニコに影響されたかw

56:名無しさん@ピンキー
09/03/10 09:34:44 SwHiglKL
>>48
>フジオカ、交われ。
まじわれ、と読んでみる(www

57:名無しさん@ピンキー
09/03/10 19:25:58 318mSiAb
ふと思ったけどアニメの一期はとことん藤岡と千秋の絡みを排除していた記憶がある。
でも今期はそれが嘘のようにいちゃこいてるような気がする、特に千秋の指定席。

個人としては嬉しいけど、どうしてこれを一期からやらなかったのかと疑問も出るわけで…

58:名無しさん@ピンキー
09/03/10 19:36:58 SF9rqyxL
>>57
きっと一期製作スタッフは藤冬派だったんだよ

59:名無しさん@ピンキー
09/03/10 19:42:44 OJLBlKoq
藤岡が初めて南家にきたときはデレデレしてたじゃないか。
一期はトウマ登場が10話くらいだったし、千秋→藤岡が露骨に
なったのもトウマ出現後じゃないか?
てか、一期でトウマと藤岡接点あったっけ?

60:名無しさん@ピンキー
09/03/10 19:57:44 SwHiglKL
前スレあたりから、急速に藤冬、千マコになりつつある俺がいる

61:名無しさん@ピンキー
09/03/10 20:53:51 Ma4GlE6o
1期での藤岡とチアキの接点は3話での初対面と12話でのクリスマスしかない
ただ、クリスマスのやつはチアキは藤岡=サンタと把握してないから、チアキ視点だと藤岡と接点あるの3話だけ
藤岡とトウマは1期じゃ出会ってないのに、2期の1話じゃ既に出会ったことになってた
1期と2期じゃ別の会社だったとはいえ、その辺りの辻褄くらい合わせて欲しいと思ったもんだ

そんなわけで、1期じゃ藤岡はあまり他キャラと関わることはなかった。多分まともに接点あったのカナだけ
余談だが、その反動で一時期藤岡ブームが凄くなったんだと俺は勝手に解釈してたw

62:名無しさん@ピンキー
09/03/10 22:03:17 BQx79br2
俺は何があってもふじかなだ

63:名無しさん@ピンキー
09/03/10 22:12:40 WGv7tsvw
>>60
おまおれ

VIPにあったチアキ×マコトでさらに拍車がかかった

64:名無しさん@ピンキー
09/03/10 22:30:14 tSbUjRVL
>>63
くわしく!てかログないのか?

65:mk
09/03/10 23:15:26 trC4rfqs
こんばんは。またしても流れ無視で投下させていただきます。すいません。

冬は、いつの間にやら夏(仮
Part.2

トウマは部屋へと逃げこんだ。反省の態度は全く見られない。
「もーアニキってば今のはやりすぎだよ。トウマだっておん」
ドゴンッ!!
「うるさいぞアキラ。兄に指図するな」
「も~ぉ痛いよ!暴力バカアニキ!あっ、いや、違います。嘘です。嘘ですよ」
「ほぉ。良い度胸だ、アキラ」
「だ、だから嘘だって・・・あっ、ぁあっ! ・・・そ、そこはっ・・・!!・・ふっ・・・っはぁっ!!そんなのっ・・・・入らなっ・・!!・・・あぁ~っ!!」

アキラへの制裁は終わった。後は未だ反省の色を見せないトウマだ。オレは居間からトウマの部屋へ行こうとし、
「ナツキ、ちょっと待ちなさい」
廊下で兄貴に呼び止められた。
「なんだ兄貴。兄貴までオレを責めるのか」
一瞬、オレは身構えたが、
「いや、そうではない。確かにナツキの一家団欒の大切さを思う気持ちは俺にも理解できる。
実際、最近のトウマの振る舞いに俺も少々言いたいことがあったのは事実だ。
しかし、トウマも立派な女の子。いくら兄弟でも鉄拳制裁はいかがなものだろうか。俺たちがトウマの兄であるなら、兄なりの気遣い方もあるというものだ。
どうだ、まずはトウマにどのようにして一家団欒の大切さを説くか、それを話し合おうじゃないか」
それから、オレと兄貴による家族会議は3時間にも及んだ。充実した内容により、オレにもいろいろと考えさせられるモノがあり、
鉄拳制裁は少々やりすぎたと実感、反省した。オレたちはこの会議で次の結論がでた。
「トウマには出来る限り優しく対応し、それで分からなければ拳で語り合う」
男たるもの、拳を交えなければ伝わらないこともあるのだ。

66:mk
09/03/10 23:17:38 trC4rfqs
冬は、いつの間にやら夏(仮
Part.3

夜も深くなり、兄貴が「さて、トウマの今年のクリスマスプレゼントだが・・・」などと脱線し始めたのでオレは席を立ち、トウマの様子を見に部屋へと向かった。
「トウマ、オレだ。入るぞ」
ドアを開けると、中は暗く、ベッドの上でトウマがこちらに背を向け横になっているのがぼんやり見えた。
「トウマ、寝たのか」
部屋の電気を点け、トウマの顔を伺った。
よほど悔しかったのか、静かに寝息を立てているトウマの目元は赤く腫れ、涙やらなんやらでTシャツの首周りや袖がびっしょり濡れていた。
「・・・グズッ、ナツキの・・・・バカ野郎が・・・スンッ」
「・・・トウマ、このままだと風邪を引くぞ。起きて風呂に入れ」
「・・・んっ・・・・風呂・・・・・・・やぁ・・・」
明日は休みだ。風呂は明日の朝でいいだろう。しかし、
「風呂が嫌ならとりあえず着替えてから寝るんだ。ほら、手伝ってやるから起きろ」
「んぅ・・・・ふぁい・・・・」
肩を揺すってやるとトウマは寝ぼけながらモソッと起き上がり、ぼんやりとオレを見た。
「汗もかいてるな。タオル持ってきてやるから、ちょっと待ってろ」
「・・・・ぷしゅるるるぅ・・・・・」
分かっているのか。分かっていないだろうトウマの返事を背に受け、洗面所へ降りていった。

洗面所でタオルを取り、トウマの部屋へ戻る際、居間を覗くと兄貴はまだ一人で話し続けており、アキラは下半身を晒したまま、微妙にピクピク痙攣して隅に転がっていた。
放っておこう。
「タオル、持ってきたぞ」
「・・・・クゥ・・・」
部屋に戻ると、トウマは器用にも起き上がった体勢のままで眠りに落ちていた。
「トウマ、起きろ。着替えるぞ」
「・・・・んぁ・・・・」
半分、いや、それ以上に意識のないトウマは、虚ろな目のままフラフラと両手を上げ、バンザイをした。
オレはトウマのTシャツの両袖をつかみ、上へと引き抜いた。
「身体拭くから、そのままで・・・・・・・・・・・なっ!!!・・・」
オレは思わず声を上げてしまっていた。丘だ。小さいながらも確かに二つの丘が、トウマの胸に存在していた。

いまはここまでとなっています。
できればまた一時間後にでも投下させていただきます。

67:名無しさん@ピンキー
09/03/10 23:20:29 WGv7tsvw
>>64
ログは知らんが、パー速で続いてる

68:名無しさん@ピンキー
09/03/11 00:10:28 IRH6KnX3
>>67
教えてくれてありがとう
過去ログもなんとか手に入れたからじっくり読んでニヤニヤするぜ

69:名無しさん@ピンキー
09/03/11 05:22:55 Mq/myCf3
この前のアツコ回を見て、しこしこ藤岡×アツコを書いてたんだ。
でも今週のをみたら、もうチアキが…チアキが……!
きっと来週はまた他のキャラでホクホクして
結局一つも完成しないまま死んでいくんだろうな…



…で、ヒトミはまだですか?

70:名無しさん@ピンキー
09/03/11 10:26:46 OGe6kL/T
>>69
馬鹿野郎!
藤岡×アツコを読みたがってた俺の気持ちを裏切るのかぁ!

71:名無しさん@ピンキー
09/03/11 14:43:24 BnwCg/8R
「アツコさん、南とする時恥かきたくないんで、練習させてください!」

こんなんしか想像できん

72:名無しさん@ピンキー
09/03/11 14:45:42 uiwLwHoB
ヒデェw
同様にアツコに迫った保坂と穴兄弟になる藤岡ですか

73:名無しさん@ピンキー
09/03/11 20:21:56 BnwCg/8R
>>72
前方に保坂
「さぁアツコ、仲良くしよう!(ワキワキ)」
「あ、あの…」
後方の藤岡
「アツコさん!俺自信つけておきたいんです!!」
「その…」
『さぁ!!』

話しを聞いて…(涙)


あんたの方がヒデェよw

74:名無しさん@ピンキー
09/03/11 20:52:54 mvjSHBxH
>>73
いやね?
アツコはかわいそうじゃなきゃいけない
そんな気がするんだ

でもアツコはいい子
友人の妹に「ツッコミの練習をしましょう」と言われて付き合ってあげるくらいいい子

75:名無しさん@ピンキー
09/03/12 00:24:05 XmDbi4if
アニメで藤岡とトウマの初対面エピってやってないよね?
今やったら実況で藤岡氏ねとか言われそうだw

76:名無しさん@ピンキー
09/03/12 00:26:30 TyUeg4VH
>>75
今週やったばかりの部分のことではないのか?

77:名無しさん@ピンキー
09/03/12 03:58:38 PYElPZFy
サザンクロスのような、吉野にめちゃくちゃに陵辱されるマコちゃんが読みたい。

78:名無しさん@ピンキー
09/03/12 09:36:32 J91P0PrD
それトラウマなんすけどorz

79:名無しさん@ピンキー
09/03/12 10:23:43 TyUeg4VH
ハルカにめちゃくちゃにされるマコちゃんてのは定番だよね。

80:名無しさん@ピンキー
09/03/12 10:45:17 J91P0PrD
ハ「あら、マコちゃん胸ないわねぇ(なでなで)」
マ「く、くすぐったいです」
ハ「でも、こまっちゃうわね、中学生でしょ(ナデナデナデナデナデナデナデナデ)」
マ「あ、あは、ははははははははっ!」
ハ「チアキより小さいくらいかな(ナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデ)」
マ「アヒャ(゚∀゚)アヒャ(゚∀゚)アヒャ(゚∀゚)アヒャ(゚∀゚)アヒャ(゚∀゚)」
ハ「………(コチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョ@楽しんでる)」
マ「-(*゚∀゚*)-うはうははうはうははうはうははうはうははうはうはは」


こうですか、わかりません

81:名無しさん@ピンキー
09/03/12 11:57:46 MqMdhNUb
マコト=マコちゃんというのがハルカにばれるも、ハルカは気にもとめずそれどころか一緒に風呂に誘うなんてシチュエーションはどう?

82:名無しさん@ピンキー
09/03/12 12:27:52 c4GiKJoG
>>81
前にそれでハルマコ投下されてなかったっけ?

83:名無しさん@ピンキー
09/03/12 19:17:48 c+9dB7Sp
わりとありきたりな設定な気がする。

84:名無しさん@ピンキー
09/03/12 20:38:00 qI91u1nY
>>77
もしかして昨日電波を受信した私に書けって言ってますか?
「めちゃくちゃに陵辱」はしませんけど。

85:名無しさん@ピンキー
09/03/12 20:43:34 TyUeg4VH
マコちゃんは誰からにせよ「めちゃくちゃに陵辱される」のが醍醐味じゃないか?

86:名無しさん@ピンキー
09/03/12 22:39:46 PYElPZFy
>>84
おぉ、送信した電波を感じ取ってくれた人が!
ぜひとも、書いて下さいー

>>85
お前とはいい酒が飲めそうだ

87:名無しさん@ピンキー
09/03/12 23:01:32 c6Lz+Kmo
酒に酔った速水先輩たちが藤岡を凌辱するという俺の電波は誰が受け取ってくれるのだろう

88:名無しさん@ピンキー
09/03/12 23:12:45 XBJW1s/B
発することから全ては始まる

89:名無しさん@ピンキー
09/03/13 00:06:39 XiA7FqcY
>>87
すんでのところで、チアキとトウマが助けに来てくれるんだよね?

90:名無しさん@ピンキー
09/03/13 00:07:32 LckxKSQI
ふじかなが足りない……誰か……ふじかなを……!

91:名無しさん@ピンキー
09/03/13 00:14:50 sNUz9LwN
ふじかなはじゅうぶん足りてるぞぉ~~!

92:名無しさん@ピンキー
09/03/13 00:52:46 3ZJGdoOS
>>89
助けには、来ないと思う

93:名無しさん@ピンキー
09/03/13 01:40:10 4JfRtA8v
>>87
速水が藤岡をホテルに拉致って酒飲ませて食っちゃったやつなら、
7スレ目あたりにあったような稀ガス

94:名無しさん@ピンキー
09/03/13 02:52:46 XiA7FqcY
>>92

>助けには、
つまり参加しに来るという事か!


95:名無しさん@ピンキー
09/03/13 05:17:08 Kyaqf39i
藤岡×チアキってもしかして割とマイナー?
俺大好きなんだが・・・

おかげでこないだのおかわりはニヤニヤのネ申回だったぜw

96:名無しさん@ピンキー
09/03/13 09:57:55 ad9fskTp
コミックだと藤岡は後ろに手をついたりしてチアキを勝手に股の間に座らせてる印象だったが
前回のおかえりは前かがみになってしっかりお腹に手を回してチアキを抱きしめてたな

97:名無しさん@ピンキー
09/03/13 10:15:26 19hzw7XD
だんだんヌコ扱いになっていく、という電波を発信してみる

98:みなみけの終焉
09/03/13 11:44:42 19hzw7XD
「こんにちは」
 いつものように、ベルを鳴らしてみなみけのマンションへ。
「やあフジオカ」
 チアキちゃんが玄関に出迎えてくれた。
「まあ、座れ」
 暖かい部屋に座椅子が置かれ、お茶が用意された。
「ありがとう、チアキちゃん」
 オレが座椅子に座ると、チアキちゃんはいつものようにオレを椅子にして来た。
「あははっ、変わんないなあ」
「変わってほしいか?」
「いや~」
 と、お茶を一口。
 ちょっと寂しくなった部屋を見回した。
 あれから時は経ち、彼女がさいごの「みなみけ」になっちゃった。
「ねえチアキちゃん」
 お茶を置き、チアキを後ろからぎゅっと抱きしめてみる。相変わらず細めだけど、女の子らしい暖かさと柔らかさを感じた。
「な、なんだいきなり」
「大好きだよ」
 もっと強く抱きしめる。チアキは抵抗することなく、身体を預けて来た。
「わたしもだ。だから、いきなり、なんだよ」
「あのさ、チアキちゃん」
「……なんだ」
「プレゼント買って来た」
「目を閉じて」
「……ベタな展開だ。おかしなことでもするのか?」
 俺は「いや」と言いながら、ポケットからプレゼントを取り出した。
 そして、左手を握って、プレゼントをその薬指へ。
「『みなみけ』は無くなっちゃうけど、いいよね?」
「……うん」
 照れるチアキの左手に、ダイヤが輝いてる。

 無言。言葉が要らない、あったかい無言の時間が過ぎた。
「たっだいま!」
「ただいま」
 先に「みなみけ」ではなくなったお姉さんたちが帰って来た。
 ちゃんと伝えなきゃ。
 オレの言葉で。


ーーーーーーーーーーーーーーーー
電波がこんな形で戻って来た

99:みなみけの終焉
09/03/13 11:52:24 19hzw7XD
PS
姉たちと一緒に現れるのは、誰になるだろぅ……

100:名無しさん@ピンキー
09/03/13 15:11:40 cl5cXGZE
98。GJ

101:名無しさん@ピンキー
09/03/13 17:17:58 sNUz9LwN
そんなことはないっ!!
3人とも行かず後家になって「みなみけ」は永遠に存続するんだっ!

102:名無しさん@ピンキー
09/03/13 18:13:40 XiA7FqcY
ハルカがナツキを婿に取ってみなみけ安泰

…ナツキと一緒ななれば、嫁に行こうが婿に取ろうが
南姓は消えんな…

103:名無しさん@ピンキー
09/03/13 19:07:58 2h6Q0NMb
>>98
ちょっとまて、内容的に千秋は何歳なんだ?
もう子供って歳じゃないのに藤岡イスをするなんて…










萌えるじゃねぇか!
そのまんま結婚式と初夜の話も頼みます

104:名無しさん@ピンキー
09/03/13 20:09:55 TBpgCAM2
乙GJ

投下できることが羨ましいと思える日がくるなんて・・・

俺がなにをしたorz

105:名無しさん@ピンキー
09/03/13 20:44:23 BBVYZl4z
テスト

106:名無しさん@ピンキー
09/03/13 21:42:47 19hzw7XD
三男「アキラでーす!」
次男「……ナツキです」
長男「みなみはるをで~~ございます!!」








長女「ほんとにその名前で良いのか?」

107:名無しさん@ピンキー
09/03/13 22:18:10 QAZIfiOn
>>101
当然新シリーズの「みなみけ」が始まるに決まってるやないかw

108:名無しさん@ピンキー
09/03/14 00:10:19 ARsOWhpa
テスート

109:青太郎
09/03/14 00:27:08 ARsOWhpa
 書ける! 書けるぞ! 今こそ予告(>>45)を遵守するとき!
 受けろよ俺のこの一撃を! (`・ω・´)

 うん、待たせてごめんね(´・ω・`)
 リクとネタを混ぜ込んでみたよ。期待に応えられなかったらサーセン(´・ω・`)

 >>10
 精神的凌辱に成功しました。

 >>41
 今回は微量なんだ、すまない。

 >>95
 俺も大好きです、はい。

 前スレへのレスは割愛。

 ちゃんと書けてるかなー

110:取り合い後のハルカ・ナツキ
09/03/14 00:29:25 ARsOWhpa
「最近トウマの帰りが遅い」
「同じようなこと前にも言っていなかったか」
「そうか? まあそれはさておき、これはゆゆしき事態だ」
 ナツキは相変わらずの仏頂面を崩さず、茶をすする。帰りが遅いっていっても7時を越えることはないのだ。
塾に行ってるとこならもっと遅いだろうし、そんなに心配することもないだろうというのが、彼の結論だった。
「そういえばアキラも帰って来てないな」
「あいつはいいんだ」
「いいのか」
 茶がなくなったことに気づき、ナツキは台所に立つ。そこで乾燥棚に置いてある二つの弁当箱を見て、わずかに頬を緩ませた。
「む、そういえば最近お前も帰りが遅いな。逆に朝は早いようだが」
「……みんな色々あるんだろうよ」
「ふむ、そうか。しかし色々とは気になるな。お前の場合はそこの弁当箱にワケがありそうなものだが」
「……なんでもねえよ」
「声が若干震えているが……まあいい、重要なのはそこではない。問題はトウマの身辺だ」
「男でも作ったんじゃねえのか」
 やや投げやりに放つ。自分を話題からそらそうとした結果、微妙に悪化したことをナツキは言ってから気づき、冷や汗を一筋流した。
「確かに近頃やけに色っぽくなったような……いやしかしそれは確定したとは……」
 ぶつぶつ呟き考え込み始めた長兄を尻目に、これ幸いと二男は自室に引っ込んだ。蒲団を敷き、さっさと潜り込む。明日は一層早く起きなければならない。
(明日は俺の番だからな……)
 破顔するのを抑えきれず、闇の中ナツキは人知れず笑う。幸福すぎて仕方がなかった。ほかのことがどうでもよくなってくる。
 そう、数日前のあの日から――。


111:エロはないんだ、すまない
09/03/14 00:30:51 ARsOWhpa
(さて、帰るか)
 HRも終わり、帰り支度をするナツキ。バレー部員なので、練習に参加するべきなのだが、
何分炊事は自分の担当なので早く帰らなければならないのだ。いつも通りの仏頂面を引っさげて校内を歩いていると、
目の前に見知った姿が現れた。
「南先輩……」
 言われて、南春香はゆっくりと振り返る。その顔はやや青白く、辛そうに見えた。
「あら、ナツキくんじゃない」
「ウッス」
「ふふ、相変わらずね。元気そうで何より」
「南先輩は……あんまり元気そうじゃないっすね」
「そうね。疲れてるのかしら。最近だるくって……」
 くらっ。ハルカの体が揺らぐ。考えるより先に腕が伸びる。ナツキの両腕がすんでのところで彼女を抱き寄せることに成功した。
「大丈夫っすか!?」
「ごめんなさい……。やっぱり、疲れてるみたい」
 綺麗な長髪がわずかに動き、全体がぬくもりで包まれていく。
「あんまり無理しない方がいいっすよ。少し休んでもいいと思います」
 抱きしめた頭を、優しくなでる。昔妹に同じようなことをしたような気がした。しばらくそうしているうちに、
自分が置かれている状況を悟り、冷や汗をダラダラ流し始める。マズイ、これは非常にマズイ。
相手は三年の先輩でしかも二度ほど不埒な行いをしてしまっている。仏の顔も三度まで。
いくら慈愛に満ち溢れる聖母でも激怒するであろう。見物人がいないのが不幸中の幸いか。
「ねえ」
「いっ!? す、すんませんしたっ!」
 高速で離れ、高速で頭を下げ、高速で休めの体勢。いつかの繰り返しだ。鉄拳でも張り手でも甘んじて受けよう。
「どうぞ、煮るなり焼くなり好きにしてください!」
「好きにしていいの?」
 やけに熱っぽい顔をしたハルカが問う。それに肯定の意を示す彼を見て彼女は、
「じゃあもう少しこのまま」
 ナツキに体を預けた。どきまぎした彼は、そのオーダーに従うしかなかった。
結局、人目につくということでナツキが震えた声色で移動を懇願し、近くの公園に向かうことになる。
(たぶん、この人は疲れてたんだな)
 ベンチに腰かけた彼の膝にはハルカの寝顔が浮かんでいる。すぅすぅ聞こえる寝息が、ヘンな安心と緊張をもたらしてくれる。
 ―大変なんだろうな。
 切実にそう思う。自分も同じような身の上だが、たいして役に立たないとはいえ兄がいる。
上にだれかいるだけで、不思議と安心できるものだ。その反面、一番上というのは気苦労が絶えないのだろう。
 力になってやりたいと思うのは間違いなのだろうか。自分だって家事全般はこなせる。相談や手伝いだって……。
(無理だろうな)
 彼女はそういう人間だ。何でもできるから、自分で何でも抱え込んでしまう。それは性分だから仕方がないのかもしれない。
それでも何かしてあげたい気にさせるのも、やはり彼女の性分なのであろう。
「そろそろ寒くなってきたな」
 辺りを見回せば日は沈み、暗くなってきていた。時計を見れば、6時を回っている。彼女はもちろん、自分もそろそろ家に帰らなければならない。
 しかし―。
(なんとも起こしにくい)
 気持良さそうに眠っている彼女を起こすのは大変気がひけた。起こして寝起きが悪かったらどうしよう。
それに休めといったのは自分だし、それを反故にするのはよくないだろう。
かといって起こさなければ帰宅が遅れてあちらの南家にご迷惑をかけてしまうし、
第一こんな寒空の下で寝かせていたら風邪をひかせてしまって逆効果なのではないだろうか。
 ……これならどうだろうか。
 苦悩の末、ナツキは自分の上着をハルカに掛けることで落ち着いた。自分は寒いがそんなことはどうでもいいといわんばかりの行い。
その性分が彼女と似ていることに本人は気付いているのかいないのか。
 

112:例によって例のごとく誤字・脱字はご容赦を
09/03/14 00:32:21 ARsOWhpa
 誰かの声が聞こえて、ハルカは徐々に覚醒する。次第に感じる温かさに覚えがなく、
まだ夢の中なのではと疑うが、寒風が顔をかすめたことにより現実であると知る。
「あれ……」
「ああ、起きたんすか」
 上から聞こえるくしゃみに目を向けると、顔を赤くしたナツキがいた。
「ナツキくん!? どうしてこんな……」
 起き上ったとき、自分に重なった何かが落ちる。拾い上げると、それは男物のコートだった。
「寒いですからね、風邪ひくと思って」
「そんなこと!」
 しなくていいのに、とまで言い切らず、唇をかむ。自分に気をつかってくれたのだ、それを露骨に否定することなんてできない。
「少しは先輩の役に立てましたかね……」
 コートを着せようと手をつかむと、その手は氷のように冷たく、見るからにかじかんでいた。
「こんなに……」
「いいんすよ、これくらい」
「よくない!」
 二人分の荷物を持ち、手を引いて強引に歩かせる。
早く風呂なり暖房なりで温めなければ―そんな気持ちがハルカの心を占有し、異性と手をつないでいることには頓着しなかった。
 家には誰もおらず、暗闇が広がっていた。そろそろ8時なのだから、二人ともいるはずなのに。
(それは後で考えましょ)
 優先すべきはナツキである、とハルカは自身に言い聞かせ、暖房をつけ、風呂に湯を入れる。
「もう少しでお湯がたまるから、そしたら入って」
「ええと……」
 困惑した彼が見たのは自分の手であった。真っ赤なその手は小刻みに震えており、衣服を脱ぐのは困難であろうことは容易に想像できる。
 そのときハルカは思いついた案に赤面し、動揺する。しかし自分のせいであるとして覚悟を決め、告げた。
「わ、わたしが脱がすわね!?」
 見事に裏返った声であった。


113:名無しさん@ピンキー
09/03/14 00:33:01 ARsOWhpa
 上半身は何とかなった。問題はズボンとその下である。
「あの、やっぱり自分で……」
「い、いいのよ! ナツキくんはわたしのためにこうなったんだし……」
 首を可動範囲ギリギリまで曲げて下ろしにかかるハルカ。持前の器用さをいかしてなんとか成功するが……。
 むにゅ。
「ひっ―ヒィィィイイ!?」
 勢いよく壁にぶつかるまで後退し、衝突後も心中は恐慌状態となった。触った、触ってしまった、触っちゃった。
「すんません……」
「あ……ご、ごめんなさい。驚いたりして……見たことないものだか―」
 謝ろうとしたのがマズかった。正面を向いたハルカの目には、その〝見たことないもの〟が映り、
「いやあああああああ」
 彼女は盛大な悲鳴をあげることになった。
「…………」
「ほんとうに、ほんとうにごめんなさい」
「いいんすよ、気にしてませんから」
 十分後、ガラス戸に背を向ける格好で、ハルカは浴室のナツキと会話できるまでに回復した。
「……やっぱだめっすね、俺」
「?」
「先輩の役に立とうとしても、逆に迷惑かけただけでした」
「…………」
「俺、多分先輩のこと……好きっす」
「そう……」
 その言葉に、なぜかハルカは今まで告白された中では感じなかったものを感じ取った。
自分のために身を犠牲にした彼を思い出すと、胸騒ぎのような感覚がわいてくる。
「ねえ、名前で呼んで」
「…………。ハルカ―さん」 
 長い沈黙のはてに、浴室ならではのよく響く声が聞こえた。それだけで、彼女には十分だった。
「うん、わたしも好きみたい、ナツキのこと」
「光栄っす」
「じゃあ恋人らしくお弁当でも作ろうかな」
「あ、俺も作ります。料理は得意だから」
「うーん、じゃあ交代制にしようか」
「そうっすね。一人も」
「『一人も二人も作る手間は変わらない』?」
「ウッス」
 なるほど、似た者どうしか。なら好きになってもしょうがないよね。ハルカは胸中で幸福感が広がっていくのを感じた。
 それはとても甘いもの。

114:妹サイド
09/03/14 00:34:01 ARsOWhpa
「さて、藤岡の親がいないということで藤岡の家に来たワケだが……」
 チアキは眠たそうな眼を少々険しくして、
「何でお前がいるんだよ」
「そりゃあれだよ、妹が心配で心配で」
 カナはさも当然とばかりにこたえ、トウマを見遣る。
「第一、こんなちびっこ二人で番長の家に行くなんて危ないったらありゃしない」
「あ、その設定まだあるんだ」
 複雑そうな顔の藤岡はこの状況を喜ぶべきかどうか悩んでいた。
意中の相手が自分の家に来るという願ってもないシチュエーション。
しかし、奇行が目立つ彼女を入れてはたして家と自分は無事で済むのかという不安が脳裏をよぎる。
(それになんだか嫌な予感がする)
 たいてい、こういう予感はよく当たるものである。
「藤岡」
 トウマが耳元に唇を寄せ、
「カナのこと好きなんだろ?」
「う、うん。まあね」
 バレていないと思っていた藤岡はある程度の衝撃を受けたが、それは置いといた。
「いっそのこと押し倒せば?」
「なっ……!」
「だってカナ全然気づく気配ないし、それくらいのことしないと進展しないんじゃないか?」
「それは……」
 妹と言い争っている少女に目を向ける。たしかに、これまで色々アプローチしてきたが効果という効果は得られなかった。
ならいっそのこと、それくらい強烈なことでもしないと一生気づいてもらえないのでは? でもそれで嫌われたら元も子もない。
「オレはチアキと違ってお前の意志を尊重するからな」
 チアキ曰く、『あんなバカ野郎に負けるなんて納得できん』とのこと。
そのため、彼女のカナへの冷遇っぷりは、さらに磨きがかかっていた。
それに伴い、藤岡の恋心もいま一つ理解してもらえないでいる。
「まあ、だからその……ずっと一緒にいたいというか、そばにおいてほしいというか……」
 顔を赤くしてあさっての方向を見るトウマを撫でていると、玄関のベルが鳴った。
出なければ、と動く藤岡よりもはやく、カナが出迎えにいった。
「まったく。あんなののどこがいいんだ?」
 チアキの質問に、藤岡は若干照れながら、
「ああいう元気なところかな」
「バカはエネルギー配分を知らないだけだ」

115:次回につづきます……たぶん
09/03/14 00:36:10 ARsOWhpa
 勇気を振り絞り、呼び鈴を鳴らす。その音より、自分の心臓は大きな音を立てている気がする。
服はお気に入りのもの、メイクはばっちり、シミュレーションは100回はやった。
(完璧ね)
 そう、完璧。何もかもが徹底されている。
 彼が扉を開ける。さあここで用意したセリフを言う。
「藤岡くん、突然来て迷惑だったかな。でもどうしても伝えたいことがあって……」
「おう、リコどうした」
 そこにいたのは想い人ではなく、恋敵の南夏奈であった。不思議そうな顔をするカナの後方から、藤岡と小さな女の子二人がやってくる。
(なん……だと……)  
 親がいないという情報を入手した彼女は千載一遇のチャンスと入念に服を選び計画を立て、
ありったけの勇気を振り絞ってここまできたというのに、相手はすでに侵入し、あまつさえこの城(リコ視点)を我が物としているとは……。
(いいえ、ここで挫けてはダメよ。物語的には不利な状況こそが成功フラグ、
すなわち王道。つまりこの展開はのちに愛する藤岡くんの伴侶となる私への試練)
「ま、上がんなよ」
「ええ、お邪魔します」
 行儀よく挨拶し、中に踏み入るリコ。ここで藤岡に許可を取らないのは断られる可能性を考慮してのこと。
もはや執念と呼ぶべき直感による行動である。
(南夏奈……あなたには負けないわ)
 ねっとりした炎を身に宿し、見当違いの敵意をカナにぶつけるリコであった。

116:あとがき
09/03/14 00:42:23 ARsOWhpa
 >>90
 次回に期待m9っ`・ω・´)  おや、リコの様子が……
 Nice――

 長男の名前知らなくて調べたら名前がなかったのには驚いたな……。
 さて、ちょっと某所に出撃してきます。

 今後とも御贔屓にしてくれると嬉しいです。

 それでは
 

117:名無しさん@ピンキー
09/03/14 05:57:37 WSwc7Gxs
あなたという人は…
GJじゃない!
ナツキ×ハルカ 大好物です
雨が降ってるが、続き待って全裸待機してる

118:名無しさん@ピンキー
09/03/14 22:47:40 AHwBKcQt
GJ!
イイヨイイヨー!

119:名無しさん@ピンキー
09/03/15 00:34:33 9cKY/U7S
GJ!
ナツキ×ハルカのカップリング大好きなのにいままでナツキ×ハルカってありそうで無かったからなぁ…
ものすごくニヤニヤさせてもらいました!


120:名無しさん@ピンキー
09/03/15 08:34:10 D/eKPpDb
>>109
GJ!!
で、春香姉さまが三年生なのは仕様ですね?


さて、今日は二本続けて投下しちゃおっかなぁ?
千秋「どうせ一本書いて力尽きるんだからやめとけ」

121:120=久留里
09/03/15 13:47:15 i+lYztHg
こんにちは、久留里です。

『ひまわり 3』
・『ひまわり2』(>>16)の続き
・吉野×藤岡、吉野視点
・エロ何て飾りです。偉い人には(ry
・無駄に 6 レスほど使用。
・このSSは吉野の甘い甘い恋模様をダラダラと描いたものです。
 間違っても過度な期待はしないで下さい。
・あと、沼津市民なのは仕様で、いつもよりダラダラしており、
 吉野がいつにも増してはっちゃけてる様に見えるのは多分気のせいですので、
 部屋を明るくして画面から3mは離れて読みやがって下さい。


122:ひまわり 3-1/6
09/03/15 13:49:49 i+lYztHg
3.

八月三十一日 夏休み最後の日の朝───。
私は家の近くのバス停に立っていた。
待ち合わせは九時に沼津駅北口だけど、前みたいにまた車内で乗り合わせるだろう。
そんなコトを期待しつつバスを待っているとバスがやって来た。
いつものオンボロバスと違って、今日はぴかぴかの新型で驚いた。
今日は良いことありそう♪
しかし……、

──バスはガラガラだった。
藤岡くん、一本前のバスに乗ったのかな? でも一本前は一時間も前だ。
それじゃぁ次のバスに………いや次のバスは昼まで来ないからあり得ないか。
ちょっと藤岡くんのコトが心配になってきた。

バス乗り場だけ立派な沼津駅北口に着いて改札口で待つ。
約束の時間まではあと十分。まだ大丈夫だ。
日差しの当たらない所でしばらく立って待っていると、改札口の向こう側から私の"名前"を呼ぶ声がした。
「おはよう!!」
「!! お、おはよう」
なんと藤岡くんだった。意外な所から声がしたので凄く驚いた。

「ははは、驚かせちゃってごめん」
藤岡くん、もしかして私を驚かせるのが好きなんだろうか。
前もバスの後の席から声がしてビックリしちゃってるし。
「いや、そんなつもりは無いんだけどね」
沼津から水族館までは、伊豆長岡駅まで電車に乗って、そこからシャトルバスに乗る。
藤岡くんが家のパソコンでわざわざ調べてきてくれた。こういうマメな所が藤岡くんらしくて好きだな。
「それで、藤岡くんは何であんな所に居たの?」
「ちょっと用事があってね。南─チアキちゃんの家に自転車を届けに行ってたんだよ」
「自転車?」
「うん。この前新しい自転車を買って貰ってね」
「そうだったんだ」
みなみけには今まで自転車が無かったので、藤岡くんがそれまで乗ってた自転車を整備してプレゼントしたという。
三人ともすごく喜んでいたんだけど、しばらくの間はチアキが乗れる練習をするために使うとか。
チアキ、乗れる様になったら内田と一緒にお出掛けしようね。


123:ひまわり 3-2/6
09/03/15 13:50:48 i+lYztHg
何故か(というか、いつもの様に)みなみけの話で盛り上がっていると、東京行きの電車は三島駅に到着した。
たった一駅分なのであっと言う間だ。
実は電車に乗るのは久し振り。何か旅行しているみたいでワクワクする! しかも隣には藤岡くんがいる!
切符を買い直して今度は駿豆線のホームへ。ホームにはすでに次の電車が停まってたんだけど、車内は大混雑していた。
行先は……おそらくみんな水族館だろう。夏休み最後の日だからだろう、私と同じ小学生から高校生くらいの人達でいっぱいだ。
「ここ、座りなよ」
藤岡くんがたった一カ所だけ開いてる席を見付けて私に勧めてくれた。
「え、いいよ。私も立つよ」
「遠慮しないでいいよ」
「大丈夫だって」
結局私たちは扉付近で立つことにした。二十分で着くから立ったままでいいや。

初めて乗る駿豆線の電車の窓から景色を眺める。地元では駿豆線を「いずっぱこ」って呼ぶらしい。
こっち(三島)の方は滅多に行かないので見るもの感じるもの全てが新鮮だ。
今日はカンカンに晴れているお陰で、富士山がとても綺麗だ。
ても、晴れている分今日はもの凄く汗だくになるかも知れない。
今は上に一枚羽織っているけど、今日はノースリーブのワンピースを着てきたし、汗対策のスプレーもお母さんから借りたから大丈夫かな?
「何か、凄く楽しそうだね」
「うん、だって──」
藤岡くんと今、こうして居られるのだから。
「水族館、すごく行きたかったから。藤岡くんは?」
「すごく楽しいよ。だって──」
だって?
「……一緒に水族館に……行けるから」
!!!!
藤岡くんの思いがけない一言で、私の顔は一気に熱くなった。
藤岡くんも、少し顔が赤い。
((……あ))
目が合った。
胸のドキドキがまた大きくなった。

伊豆長岡駅に到着すると、電車から私たちを含む大勢の人がホームに降りた。
いや、「押し出された」と言った方が良いかも。
改札口を出ると、水族館行きのシャトルバスが待っている。こんどはこれに乗るんだけど………、
「あ~~………次のバスに乗ろうか」
「……うん、そうだね」
さっきまで同じ電車に乗ってた(と思われる)人達は、みんな我先にとシャトルバスへ猛ダッシュ。
この様子だと水族館はもっと凄いコトになっていそうだ。
私たちは既に列が出来てるバス停で、次のバスを待つことにした。

十五分ほどで次のバスがやって来た。それに乗って峠を越えてもう一度沼津市に入ると、私たちは遂に水族館へと到着した。


124:ひまわり 3-3/6
09/03/15 13:52:44 i+lYztHg
水族館の中は冷房ガンガンのハズなんだけど、館内はごった返していて凄いコトになっていた。
あまりにも蒸し暑いので、上に羽織っていた服を脱ぐ。
藤岡くんもずっと我慢していたのだろう。格好良い無地のカッターシャツを脱いでTシャツ一枚になった。
脚の筋肉は言うまでもなく凄いけど、身体も凄い筋肉だ。細いのに……。
──って私は藤岡くんの何を見てるの?!
「? どうしたの?」
「ううん、ナンデモナイ……い、行こっか」
「え?! あ、うん。そ、そうだね。行こう!」
ここで、私は前からしてみたかったコトにトライしてみる。
「ねぇ……、藤岡くん………」
「なぁに?」
頑張れ私。
「水族館、混んでるよね…………いいか…な?」
ちょっと、いや、かなり図々しいけれども、私はそっと右手を藤岡くんの方へと差し出しす。
すると藤岡くんは、少しだけ頬っぺたを赤らめて、そのまま私に向けていた視線を下げてしまう。
ごめん。
やっぱ、恥ずかしいよね?

「──いいよ。迷子になったら大変だもんね」
少しの間を置いて、引っ込めようとした私の右手をとり、繋ぐ。
スポーツマンらしいゴツゴツした手だけど、その感触はとっても優しくて、
こう言うのもヘンだけど、何か「藤岡くんらしい」手だった。
私は藤岡くんに「ありがとう」と返したかったんだけど、
嬉しさ半分・照れ臭さ半分の感情が私の頭の中を真っ白にしてしまって言葉が出ない。
「さ、行こう」
藤岡くんの声で我に返った私は、その優しい笑顔に精一杯の笑顔で返した。
藤岡くんの手が、少し震えた。

頑張った、私。

藤岡くんと手を繋いで下へ降りると、まずはセイウチがお出迎え。ラッコやペンギンなどの海の動物をはじめ、多くの魚たちが展示してあった。
凄いスケール……なんだけど、今は色んな「人」の頭ばっかりで全体は見渡せない。
小学生の私では(因みに背丈は内田よりほんの少し高い)水槽までピッタリ近づかないと全然見えない。
藤岡くんははぐれないように気を遣ってくれているのか、手をしっかりと繋いだまま話せない。
ちょっと痛いよ…。
「あそこにペンギンが居るよ!!」
セイウチの隣の水槽には、私の好きなペンギンの水槽があった。あっちの水槽に居るのは……、
「あ、イワトビペンギン!!」
私の大好きなイワトビペンギンだ!! 小さい時に整髪料のCMに出てたのをよく覚えている。
「行こう、行こう!」
「あ、そんなに引っ張ったら危ないから!」
私は興奮のあまり思わず駆け出しそうになったけど、藤岡くんが繋いだ手を引っ張って止めてくれた。
危ない危ない。ここで転んだり人にぶつかったりしたら大変だ。


125:ひまわり 3-4/6
09/03/15 13:56:03 i+lYztHg
その時だった。
『ヨーシ、あっち行ってみようぜ!!』
『ちょっとリョータ! 混んでるんだから勝手に行かないでよ!』
『んなコト言ってないで早く来いっって!! ……うわっ!!??』
「きゃっ?!!」
  どんっ!!
後から突然、鈍い衝撃が私を襲った。
私と同学年くらいの男の子がぶつかってきて、その勢いで私も彼もバランスを崩してしまい、崩れる様にして倒れそうになる。
けれども、藤岡くんのお陰で私も彼も何とか助かった。
「あ~あ、言わんこっちゃない。あの、ごめんなさい。大丈夫ですか?」
その後から、今度は"ツレ"の女の子の声が。しっかりしていそうな雰囲気の声だ。
「ほら、リョータも謝りなさい。アンタがぶつかったんでしょ?!」
「ご……ごめんなさい」
「私は大丈夫だよ」
「混んでて危ないから気をつけてね」
"リョータ"という名前の男の子が私と藤岡くんに頭をさげる。わざとじゃないから怒ったりはしない。
私もさっき藤岡くんに注意されたばかりだし。
「ホントごめんね…………って、あなた、前に見たような……」
女の子が私と藤岡くんを見て何か思案中。
「そう言えば私も……」
「あ、ごめんごめん。たぶん勘違い。でもいいなぁ。こんな格好良い人とデートだなんて」
「「デ…デー……?!」」
何故か藤岡くんまで全く同じリアクションを返す。
「え? 違うの? 私の相手はこんなのだからね」
「こんなので悪かったな!! お前が行きたいからって連れてきてやったんだろ?!」
「何よ?! アンタが魚見たい魚見たいって五月蠅いからついてきてあげたんでしょ?!」
「あげたんでしょって何だよ!」
「何よ!」
「何だよ!!」
「「ぬぬぬぬぅぅぅぅうううう~~~~~!!!!!!!」」
「あの~…もしもし?」
ダメだ。私たちそっちのけで喧嘩を始めてしまった。
「………行こうか」
「………うん、行こう」
私達は既に見えていないようなので、二人に一礼して魚のコーナーへと進んだ。


126:ひまわり 3-5/6
09/03/15 13:56:31 i+lYztHg
魚のコーナーでは色とりどりの魚たちが大きな水槽を元気に泳ぎ回っている。
まずは地元の駿河湾の魚たち。マルトモでも売られていそうな魚も泳いでいる。
……「美味しそう」と思ったのはここだけの話だよ。
「あ、この魚きれい!!」
「そうだね。サクラダイって言うんだね」
「へぇ、藤岡くん、詳しいね」
「いや……そんな……」
「?」
他にも、温かい海に棲む魚や冷たい海に棲む魚、珊瑚礁に棲む魚など、色んな魚たちが泳いでいる。
「うわっ、びっくりした」
「あれはウツボだね」
「何か気持ち悪い」
「でも食べると美味しいみたいだよ」
「あ、あの魚、内田そっくり」
向こうで間抜けそうな顔そしているウマヅラハギを発見。
「じゃあ、あの魚は南かな?」
「えー、カナちゃんはあれだよ。たくさん食べそうだから」
「あはは」
「じゃあ、あれはチアキで」
「あれはハルカさん」
本人達が居ないことをいいことに、何となく本人に雰囲気の似ている魚たちに指をさす。
「それならこれは藤岡くんだね」
「じゃあ、あれはキミだね」
「えぇ~、私こっちがいい」
「じゃあ、おれはこっちで……」
「じゃあ私はこっち……」

「「あ……」」

ガラスに突き当てた指が、ちょん、と当たる。
私たちは反射的にその指を引っ込めて、藤岡くんは顔を赤らめてしまった。
私も何か、顔が"熱い"。"暑い"のは混んでいるせいだけど、"熱い"のは……"熱い"のは………。
胸がすごくドキドキする。さっきよりも凄くドキドキする。
この気持ち……『この気持ち』……。
海へ行った時の『気持ち』と同じだ──!!
どうしたんだろう? 今日の私、何かヘンだよ?
いや、ヘンなのはいつものコトだけど、今日は特別にヘンだよ?
何で? どうして?


127:ひまわり 3-6/6
09/03/15 13:56:57 i+lYztHg
「あの………えっと…………」
「だ、大丈夫?」
「ひゃっ?!」
「うわっ?!! な、何か、か、顔、赤い……けど??」
「へ? あ、うん……大丈夫、ダイジョウブ」
頑張れ、私。平常心、平常心……。
「あ、そ、その……あ…………うん」
「?」
平常心、平常心、平じょう………。
「────!!」
「ほ、本当に、大丈夫?! ちょ、ちょっと休もうか?」
「い、いいの!!」
「え? あ………」
平常心、平常心、へい…………ダメだ、もう抑えられないよ!!
もう、頭の中がグチャグチャになってきて、何が何だか分からなくなってしまった。
私はこんな時、どうすればいいの? 何をすればいいの?
もう何なの私?! もう嫌だよ。何で『こんな気持ち』で苦しまなきゃいけないの?
何で悩むの?! もう分かんないよ!!
──私の中で、今まで溜めてきた『何か』が今にも爆発しそうだった。
でもダメだ。こんなところで 爆発したら藤岡くんどころかここに居る大勢に迷惑が掛かる。
「……ちゃん?」
でも…………でも……………、
「………ごめん」
「え?」
「………ちょっと、トイレ言ってくるね」
「あ……う、うん」

私はひとまずこの場から逃れるため、繋いで貰っていた手を放し、人混みをかき分けて、上の階にあるトイレへと駆けていった。
周りの視線なんか気にならなかった。
でも、藤岡くんの視線が、私の背中を追っていたことだけは何となく分かった。

(つづく)

128:ひまわり 3. by 久留里
09/03/15 14:06:02 i+lYztHg
以上でございます。
何か突然水族館へ行きたくなってきました。

*** おまけ ***

夏奈「さて、藤岡から自転車を貰ったわけだが」
千秋「どうした? いつにも増してバカみたいな顔して」
夏「バカで悪かったな。この前のテストは九十九点だったぞ?!」
秋「学校の成績の善し悪しと、バカであるかどうかは別だよ。で、どうしたんだ?」
夏「折角藤岡から貰った自転車だ。名前を付けようじゃないか。
  ん~~~そうだなぁ、チアキ、『フジオカ』なんてのはどうだい?」
秋「ふじおか? ふじおかは私のくまだろ?」
夏「『ふじおか』じゃないよ。カタカナで『フジオカ』だよ」
秋「聴いただけじゃひらがなかカタカナか分からないよ!」
夏「じゃぁ……ドリトルマッハくんなんてのはどうだい?」
秋「それは前拾ってきたカタツムリの名前だろ?
  可哀想に。あのカタツムリ、貝殻欠けちゃったんだぞ? 生きてたからいいけど」
夏「あ、そうだ! 『山田』なんてのはどうだ!?」
秋「山田………山田…………」
夏「ん? どうしたチアキ?」
秋「お、お前のせいで山田は……山田は……!!」
夏「うわ、どうしたんだよ? 何の話だよ?!」
春香「どうしたの? 二人とも?」
秋「ハルカ姉さま。山田はもう帰ってこないんでしょうか?」
春「山田?」
夏「で、自転車の名前、何にする?」
秋「知・る・か!!」

夏「そういや藤岡のやつ、急いで大岡(駅)まで走っていったけど、何処に行くつもりだったんだろう」

129:ふつつか者
09/03/15 21:34:23 rUUuz5+2
はじめまして。ふつつか者ですがふじかな投下させて頂きます。非エロです。
話はもう出来ているので順次投下致します。
タイトルがいいのが思いつかないのでもし保管庫に保管される様でしたら保管庫の管理人様、適当につけてしまってください。

-------------------------


「おはよう、カナ。」

登校してきた夏奈にケイコが声をかける。

「おお、おはよう!なあケイコ、今日うちで飯食っていかないか?」

「ごめん、いきたいのはやまやまなんだけど、今うちおばあちゃん来てるの。ごめんね。」

「そうか・・・」


いつもよりも元気がない夏奈を見てケイコは尋ねる。

「何かあったの?」

「いやーハルカとチアキが今日から二人揃って林間学校でさー。夜出前でも取ろうかと思ったんだけど一人は寂しいから一緒に食う奴探してるんだよ。」

そう言って夏奈は教室をキョロキョロと見回す。

「そうなんだ。誰か見つかるといいね。」

「絶対見つけるぞ!一人なんて寂しすぎるからなあ。」

その時始業のチャイムが鳴り、教師が入って来た為、夏奈は席についた。




130:ふつつか者
09/03/16 00:35:40 iePinncF


「くかー。くかー。」
放課後の下校時間近く、誰もいなくなった教室では夏奈が寝息をたてて盛大に熟睡していた。
あれから何人かクラスメートを誘ってみたものの、全員都合が悪く、すっかりふてくされた夏奈は六限目のホームルームを睡眠の時間として活用し、その後誰も夏奈を起こさなかったのである。
そこへ戸が開いて、藤岡が入って来た。
藤岡は教師に質問をしていたため、学校に残っていたのである。
「(あ、南まだ寝てる・・・もうそろそろ下校時間だよな・・・起こしてあげないと)」

そう思った藤岡は夏奈の席の前に立った。
「(南は寝顔もかわいいなあ・・・ってそんな事思ってる場合か!)」
藤岡は夏奈の肩に手をかけ、軽く揺さぶる。
「南?もう下校時間だよ?」
「うーん・・・」
「南、起きなきゃ駄目だよ」
「ふぇ?・・・ふ、藤岡?!なんでお前がここに?!」
驚いた夏奈は立ち上がり、藤岡に指を突きつけて叫ぶ。
「いや、俺は先生に質問してたら遅くなって・・で教室に戻ってきたら南が寝てて、もう下校時間だから起こしたんだ。」
精一杯釈明する藤岡。
「なんだ、そうだったのか。てっきり寝込みを襲われそうになったのかと思ったじゃないか。」


131:名無しさん@ピンキー
09/03/16 00:39:10 n9P9jCxB
他の奴が書けなくなるからまとめてから上げろ。

132:ふつつか者
09/03/16 00:59:05 iePinncF
「襲うって・・・!そんなことしないよ!」
「そうだな。起こしてくれてありがとう、藤岡。」
「う、うん・・。」
意中の人のとびっきりの笑顔つきのお礼に藤岡は顔を赤らめた。
「ああそうだ藤岡、今日うちで飯食っていかないか?」
机の中身を鞄に詰め替えながら夏奈が言う。
「今日ハルカもチアキも林間学校でいないんだよ。一人で飯食うのも寂しいし・・・ダメか?」
そう言って夏奈は藤岡の方を不安そうに見た。
夏奈の方が背が低いので自然と上目遣いになる。
「(うっ、上目遣い!!かわいい・・・)じゃあ食べていこうかな。」
そう藤岡が告げると夏奈の顔はぱあっと明るくなった。
「いいのか?!ありがとう藤岡!そうと決まれば早速家へ行くぞ!」
いつの間にか荷物を詰め終わった鞄を持った夏奈は藤岡の手を掴む。
「さあ帰るぞ藤岡!荷物を持て!」
藤岡が荷物を持った事を確認すると夏奈は藤岡の手を引いてスキップしながら教室を出た。
藤岡が繋がれた手に心臓を破裂させそうになっているとも知らずに。


「お邪魔します。」
「座っててくれ。今飲み物持ってくるから。」
南家に着くと、夏奈は台所へと走って行った。
藤岡はリビングのテーブル脇に腰を下ろす。

133:ふつつか者
09/03/16 01:05:09 iePinncF
>>131

確かにそうですね。すいません。
まとめて上げます。
すいませんでした。
他の方、無視して書いてしまってください。

134:名無しさん@ピンキー
09/03/16 01:30:01 j7hJWX5U BE:1590005568-2BP(1)
>>131
お前今すぐ帰れ

>>133
クズは気にしないで下さい

135:名無しさん@ピンキー
09/03/16 01:38:32 iFp9n/vO
何という蛇の生殺し
wktkとニヤニヤが止まらない!


136:名無しさん@ピンキー
09/03/16 01:45:36 CmbdQNYR
×他の奴が書けなくなる
○他の奴が投下できなくなる

投下したいけど書き溜めがない…って時の時間稼ぎにもなるし、書く側としては嬉しいのぜ


ふじかな思い付いたけどどうしよう。ボツってワッフルしてようかな…

137:名無しさん@ピンキー
09/03/16 02:02:05 zojaNLnc
書かないで後悔するより書いて公開しろ!

138:名無しさん@ピンキー
09/03/16 07:59:02 Nd8It1us
両者ともGJ!GJ!
最近は本当に投下が多いな

139:リコかわいいよリコ
09/03/16 10:49:39 NHNg6YsM
@教室窓側
カナ「千秋ったら、いつもふじおかと寝ててさ~。もう五年生なのに、なにやってんだか」
ケイコ「え”? 藤岡君……!?」
藤岡「南の妹さんにあげたちっちゃいぬいぐるみだけど、なぜかオレが名前にさ」
ケイコ「なんか、いいかんじね」
カナ「いい感じなのか? でさ、このまえ、あたしがふじおかをこっそり土鍋に隠して寝たらさー」
藤岡「千秋ちゃん、ふとんの中に潜ったりして、探してたよね」
カナ「それにさ、藤岡の股のところで、良く座って座椅子にしてるし。よっぽど気に入ってるみたい」
ケイコ「妬いてんの?」
カナ「いや~、どうかね。好きなら良いんじゃない、ナンテ」

@教室廊下側:リコ視点
(……藤岡……寝て……ヤッってんだ)
 なななんだって、カナ!? そんなぁ~
(みなみ……ちゅっちゅ、オレ……中にさ……)
 お、おかしなこと話してる!? 気のせいよ気のせい。
 藤岡君、そんな人じゃないわ。
(……いいかんじね)
(……いいかんじ……。……ふじおか……こっそり……寝たらさ……)
 ええーーっ、やっぱり、おかしなこと話してる!
(……千秋ちゃん、ふとんの中に潜った……)
 ちょっと、マジ!? 
(……藤岡の股のところ……よっぽど気に入って……)
 あわわわ~~~~
(や…ってんの?)
(いや……好きなら良い……)
 うぐっ!(悶死)

140:名無しさん@ピンキー
09/03/16 15:26:48 CmbdQNYR
>>139
アンジャッシュさん仕事してくださいよ

141:名無しさん@ピンキー
09/03/16 18:56:39 z7yIsJJy
前スレで途中までしか投下してない藤×夏のSSなんだけど
続きを書いていくかどうか考え中なんだけど、どうしたらいいかな
このごろ忙しくて続きを書いてなかったし、エロありで書くならまだ投下に時間かかるし

あの話は未完にして、新しいSS書き初めたほうがいいかな?

142:名無しさん@ピンキー
09/03/16 19:02:50 Nb1aTMkU
勝手にしろよ

143:名無しさん@ピンキー
09/03/16 19:07:04 UtsHDO3/
遠慮せずにどんどん投下しなさい

たとえ割り込まれても気にしなくていい

後で保管庫の管理人である久留里氏が
しっかりと保管してくれる・・・はず

144:名無しさん@ピンキー
09/03/16 19:28:18 yiia5ll9
>>136
2~6スレ目で不定期に投下された「ぶつ切り」のぶつ切りっぷりは凄かったなw

145:名無しさん@ピンキー
09/03/16 20:43:23 lSrOtt8H
保管庫見てて気づいたが、藤岡×リコとか藤岡×ケイコとか
案外少ないんだな。同じクラスなのに

146:名無しさん@ピンキー
09/03/16 20:51:16 wopGEPDi
苗字がわかんないからっていう理由も多分にあるだろうね
藤岡が呼び捨てにするわけないし

147:名無しさん@ピンキー
09/03/16 21:02:50 NHNg6YsM
本編で、思い切りカナに告白しちゃってるからなあ。
千秋のおかげでおかしなことにはなったけど

148:名無しさん@ピンキー
09/03/17 02:22:48 e/lRBn1V
藤岡×ケイコはアリだと思うんだが難しいな
夏奈の存在がネックになる

スカート摘まれて偶然スカート落ち、そこを目撃されて~な展開とか無いかなぁ

149:名無しさん@ピンキー
09/03/17 03:36:42 c/vQlH+E
>>141
載せてくれ!
ふじかな好きな俺としては
凄く嬉しい

150:名無しさん@ピンキー
09/03/17 20:48:39 MhXXA1Mc
保管庫の管理人です。
細切れで投下されると保管しづらくなりますので、出来れば纏めて投下して貰えると有り難いです。


ところでみなさん、「春巻き」は好きですか?
さっき無印DVDを観ていたら急に電波を受信したんですが。

151:名無しさん@ピンキー
09/03/17 20:55:30 1J+OBmPJ
なんか、いろんなもん受信した……

152:名無しさん@ピンキー
09/03/17 21:48:45 e/lRBn1V
ブルース・リーに似た人物の電波を受信した

153:名無しさん@ピンキー
09/03/17 22:03:58 qsqC956f
「春巻き」とはハルカ姉様が巻かれている状態か?

154:名無しさん@ピンキー
09/03/17 23:11:44 qE3KJjuZ
今週のシャワーを頭にぶつけた時のケイコに萌えたのは自分だけですか





もちろん1番はケーキを食べた時のマコちゃんでしたけどね

155:名無しさん@ピンキー
09/03/17 23:13:40 Z66D1Ih+
ハルカ姉様が巻かれているのは舌状の触手か?

156:はるまき
09/03/17 23:44:24 Uqgs8e9t
チ「ハルカ姉様、マキさんが遊びに来ましたよ!」
マ「こンちは! ハルカいるー?」
 ーーへんじがない。
チ「あー、寝てるみたいだ」
マ「どれどれ~? あ、ほんとだ」
ハ「ZZzzzzzz」←なぜか居間に布団しいて爆睡
マ「どうしたの、これ」
チ「昨日、布団に潜って深夜テレビみながら寝ちゃったみたいです」
マ「テレビ見るのに布団敷くって。あははっ、ハルカらしいっちゃらしいね」
ハ「すか~~ZZzzzz」
マ「(によによ)チアキちゃん、そっちもって」←布団の端をさす
チ「……?」
マ「せーので、転がして。せーのっ!」
チ「せーの!?」
ハ「ZZZzzzz!? (´・ω・)なーー???」←巻かれてる

カ「チマキでハルマキ作ってる。っていうか、そんな面白い事、あたしもまぜれ!」


157:名無しさん@ピンキー
09/03/18 00:53:41 eGH25SQ+
>>148
ケイコは全然アリなんだけど、
個人的にはバカサイドの眼鏡っ娘の登場希望

158:名無しさん@ピンキー
09/03/18 01:00:26 2X0PyLxy
あ、あれ?
DAT落ちじゃなかったの?

…ああ、メンテ…か…




先生!
明らかに時期を逃したネタを思いついたけどどうしたらいいのだろう

159:はりゅまき
09/03/18 01:36:19 0oxBnMh+
とある平日、ハルカ姉さまがバレー部の助っ人で帰りが遅くなる為、
キッチンには私とカナの二人が立っていた。

「さて、今から春巻きを作る……と言っても、具材はハルカ姉さまが作ってくれてるから、私達は包むだけなんだけどね」
「あっ、そういえば今日は藤岡が夕飯食べに来る予定だけど……ハルカもいないし今度にしてもら―」
「でかしたよバカ野郎っ!」
「……?」

ハルカ姉さまがいない今、私の手料理を藤岡に振る舞うチャンスだ。
久々に本気出しちゃうからね……って、でも待てよ?

「おい、春巻きの皮が足りないんじゃないか?」
「え? そうなの? じゃあやっぱり断るか」
「いや、客人を招いておきながらドタキャンなんて南家のプライドに関わるだろ」
「そ、そうなのか?」
「ああ、だからカナは買い物に行ってくれ。南家の名誉を守れるのはお前だけだ」
「私だけだと!? よし、南家のプライドと名誉を守る為に一肌脱ごうじゃないか!」

こうしてカナは財布を片手に玄関を飛び出した。
カナはバカ野郎だけどね、こう言う時は頼りになるんだ。

そして今ある分の春巻きを包み終えた所で藤岡が到着。
私は笑顔で「こんにちは」と言う藤岡に、挨拶もせずに飛び付いた。
今はカナもハルカ姉さまもいないから、少しくらい大胆になっても許されるはずだから……
少し汗の匂いがする。藤岡は部活終わりか?
ならさぞかしお腹が空いてるだろう。こうしてはいられない。
私の頭を撫でる藤岡の手、もう少しこのままでいたいけど……

「お腹空いてるだろ? すぐに春巻きを揚げてやるから待ってろよ」
「油を使うの? 危ないから俺も手伝うよ」
「大丈夫だよ。しょっちゅう使ってるんだから」
「でも万が一チアキちゃんがやけどとかしたら大変だから俺に任せてよ! ね?」
まったく、藤岡はカッコ良くて優しくてスポーツ万能で……どこまで完璧超人なんだ。



160:はりゅまき
09/03/18 01:37:14 0oxBnMh+
藤岡が春巻きを揚げてる間に、私はご飯やお茶、箸の準備をする。
四角いこたつの一カ所に茶碗を並べ、料理が完成するといつもの藤岡椅子へ……。
ご飯の時は一人で座りなさいってハルカ姉さまに言われてるけど……
カナが帰ってくるまでだから……ね、

「さぁ、いただきますしようか」
「え? 南を待たなくて良いの?」
「いや、春巻きが冷めちゃうから。それに、カナの分は今買いに行ってるのだからね」
「うーん……でもやっぱり――」

ぐうぅぅ……

ん? 突然背中の辺りで地鳴りのような音が……
藤岡の顔が少し赤い?
……ああ、そうか。

「我慢する事ないよ。部活でお腹がペコペコなんだろ?」
「あ、あはは……えっと、じゃあお言葉に甘えて……」

大きな皿に盛られた沢山の春巻き。
その中から1番綺麗に揚がった春巻きを選び、藤岡の皿に乗せると
藤岡はハフハフと熱そうにしながら口に頬張った。

「どうだ、旨いか?」
「うん、とっても……でも熱いから、気をつけてね」
「大丈夫、私は熱いのとか平気だから」
――カリッ…
「!!? ……んん~!!!」
あまりの熱さに少しかじった春巻きを自分の皿へ戻し、私は慌てて水を飲む。
「だ、大丈夫!?」
「具が、肉汁が……!」
「だから熱いって言ったのに……そうだ、それちょっと貸してくれるかな」
「……?」
藤岡は私の春巻きを口元に運ぶと、ふー……っと息を吹き掛け冷ましてくれた。

「よし、もう大丈夫だよ。はい、あーんして」
「あ、ああ……、ありがとう……はむっ」
なんだか子供扱いをされて少し恥ずかしい。
でも、春巻きは調度良い具合に冷めていて……それに――

「藤岡がふー……ってしてくれたから美味しくなった気がする」
「あははっ、味は変わらないよ」
「ほ、本当だぞ! よし、今度は私が藤岡の春巻きを美味しくしてやる!」
そういって私は藤岡の春巻きをとり、同じように冷まして藤岡の口へ運んだ。

「どうだ?」
「んー……うん、確かに美味しい気がするね!」
「バカ野郎、味が変わる訳ないだろ?」
「ええ!?」
「ぷっ……冗談だよ」

大好きな藤岡と二人っきりの夕飯。それはとても幸せな時間なんだけど……
私は何かを忘れてる気がしていた。
……まぁたいした事じゃないだろうけどね。


「えーっと春巻きの皮~……ってここも売切れかよ!
仕方ない、南家のプライドと名誉の為に5件目だ!!」

161:この野郎
09/03/18 01:39:21 0oxBnMh+
携帯でカチポチ打った
ハルマキ
春巻きなのにハルカもマキも出てこないけどね!

162:名無しさん@ピンキー
09/03/18 02:54:15 eGH25SQ+
GJ!!
こういうイチャイチャしたの好きだ

163:名無しさん@ピンキー
09/03/18 21:57:18 FUNYxusf
>>161
やっぱりあなたでしたね。
ニヤニヤが止まらなくなってしまった。どうしてくれる。
激しくGJなんだぜ。


164:名無しさん@ピンキー
09/03/19 12:08:48 UrZTyedK
思ったことが無意識に口に出たり妄想に浸ったりと、
今週のリコ見てると実は保坂の妹なんじゃないかという考えが浮かんだ
苗字も家族構成も明かされてないし、ありえない話じゃない・・・か?

165:名無しさん@ピンキー
09/03/19 14:04:00 +7Y44MKp
その発想は無かったw

166:名無しさん@ピンキー
09/03/20 01:00:28 Ia1jCs1R
保坂は名前がわからない
タケルは名字がわからない

つまり保坂とタケルhうわなにをするやめろ

167:名無しさん@ピンキー
09/03/20 02:34:42 LsjkuBPm
>>164
『保坂リコです』というタイトルが思い浮かんだ。


夏奈「あそこの家はとんだバカ兄妹だよ」

168:名無しさん@ピンキー
09/03/20 12:38:47 IvHZ5ocA
なんでチアキはあんなに可愛いの?
URLリンク(www3.vipper.org)
URLリンク(www3.vipper.org)
マコちゃんが一番だけど
URLリンク(www3.vipper.org)
URLリンク(www2.vipper.org)
URLリンク(www2.vipper.org)

169:名無しさん@ピンキー
09/03/20 13:37:14 EYFyudBa
そこで、保坂・リコ・マコトのばか三兄弟だ

170:名無しさん@ピンキー
09/03/20 14:14:20 hmkKcF3c
ひとみは何しにアニメに出てきたの?

171:名無しさん@ピンキー
09/03/20 15:57:04 iIak+4Ze
>>168
詳細を教えなさいよバカ野郎

172:名無しさん@ピンキー
09/03/20 19:20:07 +v3bwyfz
>>168
いいんだけど・・・

ここはエロパロ板だから
画像系は角二板のみなみけスレに
うpしてもらえると助かる

・・・最近あそこも寂しいし

173:こry
09/03/20 19:47:16 3ts13qNf
マコちゃんの話題が出たら光の速さで教えてくれと…!!

174:名無しさん@ピンキー
09/03/20 22:54:14 MHTm19C2
どうでもいいが公式でマコトの姉=ケイコという設定があったような気がした

けど多分俺の気のせい

175:名無しさん@ピンキー
09/03/20 22:57:06 iIak+4Ze
あれはコハルたんの壮大な釣り

176:名無しさん@ピンキー
09/03/21 02:35:54 UqHeoJp4
本の話と話の間のイラストにマコちゃんと姉らしき人が描いてあった気がする

177:名無しさん@ピンキー
09/03/21 02:51:09 mYhMyclJ
個人的メガネが似合うランキング
吉野嬢≧内田>アツコ≧リコ>速水先輩>ハルカ>チアキ>保坂>マキ>カナ>藤岡>トウマ

サングラスになると保坂の独壇場になるね。次点にトウマかな?

…こんなん考えてる暇があれば何か投下しやがれバカヤロウ。って言いたいんでしょうわかります

178:名無しさん@ピンキー
09/03/21 03:05:08 0nDqanLJ
ふと思ったんだが、マコちゃんと言えば近年稀に見る程の可愛い男の娘だってのに、
このスレに投下されてるSSでは男役ばっかだよな
もっとこう女役というかショタ役というか、おちんちんランドでわぁい的なネタがあってもいいと思うんだが・・・
やはり作品内で他の男キャラとの絡みが少ないからなのか

179:名無しさん@ピンキー
09/03/21 03:39:54 CmfYs7A2
藤岡×マコちゃんなんてネタは無限に書けるんだ。
出来ることならね、万の言葉を用いて――

でもね、書こうとしたら見えない不思議な力でVIPへ連行されてしまったんだ。
そして私はショタの国へ旅だったのさ

180:名無しさん@ピンキー
09/03/21 04:55:34 /TTdnNCd
藤岡だけじゃなくて、ケイコとかリコとか
中学生組ももうちょっと頻繁に南家に来るようになれば・・・

今俺の中で空前のケイコブームが来ているだけに妄想がかき立てられる

181:名無しさん@ピンキー
09/03/21 09:21:05 WIcFnmuX
>>178
>男の娘
この表現やヨシ!

182:名無しさん@ピンキー
09/03/21 09:55:30 WIcFnmuX
高校生のトウマは、ボクッ娘、メガネッ娘で有るべきと思うんだ

183:名無しさん@ピンキー
09/03/21 10:21:51 bH3/TKco
みなみけの舞台は、静岡県沼津市であるべきだと思うんだ。

184:名無しさん@ピンキー
09/03/21 11:58:38 /DYTSZv4
静岡じゃあんなに雪が積もることありえんだろ。

185:名無しさん@ピンキー
09/03/21 12:03:02 WIcFnmuX
じつはあれ、昭和じゃないかとおもってるんだ。
携帯もってるの、見た記憶無くてさ

186:名無しさん@ピンキー
09/03/21 12:25:46 LyL4dSxt
汚れた100点「・・・・・。」

187:名無しさん@ピンキー
09/03/21 12:46:50 3C0iVMj7
内田が持ってた
アニメではユウちゃんとケイコが

188:名無しさん@ピンキー
09/03/21 14:51:55 n06SXI4c
>>178
なら、頑張って吉野に陵辱されるマコちゃん書くお

189:名無しさん@ピンキー
09/03/21 18:18:51 oCjlIHx4
いきなりだけど変な電波受信したから投下します。
エロ無しだし、くだらないネタとして軽く読んでもらえればと。

190:名無しさん@ピンキー
09/03/21 18:19:33 oCjlIHx4
南家の食卓。いつものように南家三姉妹と、ハルカの友人であるマキ、アツコ、それにチアキのクラスメイトの内田が談笑していた。
もっとも、チアキはコタツに入ったまま寝てしまっていたが。

「そういえばカナちゃん」
「なんだい内田」

内田が何気なく口を開く。

「この間、道を歩いてた中学生みたいな女の子が「やっぱ人参が気持ちいいよねー」とか言ってたんだけど、どういう意味?」

「「ぶっ!」」

小学生からの予期せぬ質問に、ハルカとマキは思わずむせてしまった。
飲んでいたお茶が気管にはいり、ごほごほと苦しそうに咳こむ。

「どうしたんだい、高校生コンビ。っとそれは置いといて内田、いきなりそんなこと言われても意味がわからないんだが」
「だって、カナちゃんくらいの子が言ってたんだもんー」
「じゃあそれはあれだ、私と同じくらいの身長の高校生だったんだよ。というわけで、意味深な反応をした高校生達に意見を聞こうじゃないか」
「っえ!?な、何言ってるのよカナ」
「いいからいいから。んじゃまずハルカから」

(う…うそぉぉぉ!まさかカナったら、私が毎晩台所で人参オナニーしてるのに気付いて…
いや、ちゃんと確認してるんだからバレてるはずない…わよね!?)

ハルカは内心の同様を隠しながら、必死に笑顔を取り繕って答えた。

「そ…それはほら、人参をちゃんと食べたら元気になって気持ちいいなー、なんて…ね、マキ?」

(ちょ、ちょっとハルカ!なんで私に回すのよおお!だいたい私ローター派だし、人参なんて使ったことないって!)

マキはおもいっきりハルカを睨み付けてから、できる限り精神を落ち着けて

「いやあー、私もハルカと一緒だと思うなあー…はは」

などと適当に答えた。

「うーん、あんまりよくわかんない…」
「なんだよー、ハルカもマキちゃんもダメだなあ。んじゃ最後、アツコちゃん」

((ちょっ…アツコはそういう話題ほんとにわかんないって!))

焦る二人とうらはらに、アツコは落ち着き払って答えた。

「なんで人参なの?普通きゅうりでしない?」

((あ、アツコーーー!?))

191:名無しさん@ピンキー
09/03/21 18:19:53 oCjlIHx4
当然のごとく、内田とカナの興味の対象は今度はきゅうりへと移った。

「きゅうり?きゅうりって何?人参とどう違うの?」
「ちょっと詳しく教えろー、アツコちゃん!」
「いいよ、教えてあげる。ハルカ、冷蔵庫開けるね」
「え、ちょっとアツコ…」
「うん、これでいいかな。じゃあ、内田さん…だっけ?先に教えてあげる、おいで」
「やったー!カナちゃん、お先にー!」
「おーう、いってこい内田!」

アツコは有無を言わさず冷蔵庫から適当なきゅうりを取り出すと、
ハルカ達の制止も聞かずに内田を連れてトイレに入っていってしまった。
最初のうちはカナも

「次は私かー、楽しみだなー」

などと呑気に言っていたものの、

「えっ!?無理無理、絶対入んないって!」
「痛っ…!ちょ、アツコちゃん、あ、や、やめてえええ」
「あ、だめ、だめ、私もう壊れちゃうぅぅぅぅ!」

とトイレの中なら聞こえる内田の絶叫に恐怖し、がくがくと震えていた。
程なくして静かになったと思ったら、ぐったりとした内田を抱えたアツコがトイレから出てきた。

「内田ちゃんには、少し早かったみたい…」
((そりゃあそうでしょう…))
「じゃ、次はカナちゃんね」
「い、いやいや、私は別にいいよ」

素早く立ち上がり、逃亡を図ろうとしたカナの手を、コタツに突っ伏した内田が掴んだ。
「お、おい、なにをする、離せ」
「カナちゃん…自分だけ逃げ出そうっても、そうはいかないんだから…」

じたばたするカナの肩に、ぽん、とアツコの手が置かれる。

「じゃ、カナちゃん行こ…」
「い、いや!そんな、私はいいって!な、なあハルカ?」
「そ、そういえば私そろそろお夕飯作らないと…」
「可愛い妹を見捨てるのかこの薄情者ぉー!…マキちゃん、マキちゃんは!」

見るとマキは、床に寝転んで眠ったふりをしていた。

「遠慮しなくて、いいよ…」
「え、遠慮とかじゃなくて、ほんと私は…ちょ、やめ、やめろおおおーーー!」

必死の抵抗もむなしく、カナの悲鳴はトイレに吸い込まれていった。

192:名無しさん@ピンキー
09/03/21 18:20:42 oCjlIHx4
せっかくの土曜日に、俺はいったい何を書いてるんだろう…
お粗末でした。

193:名無しさん@ピンキー
09/03/21 19:59:47 xwkMUQIc
GGGGGGJJJJJJ!!!

アツコエロいよアツコ! 夏奈のエロ描写も欲しかったけど、それは贅沢ってモノか。

194:名無しさん@ピンキー
09/03/21 21:08:00 bH3/TKco
>>192
激しくGJ!!

>>193
その後の展開を読者のご想像にお任せするのが、原作みなみけクヲリティ。


さて、
漏れもそろそろ続きを書いて投下するとしますか。

195:名無しさん@ピンキー
09/03/21 21:29:06 xwkMUQIc
>>194

正座全裸待機+ネクタイで待ってます。

196:名無しさん@ピンキー
09/03/21 23:05:33 FZ8V/+GL
カナはきゅうりで貫通したのだろうか? はぁはぁ

197:名無しさん@ピンキー
09/03/22 01:35:24 B0h9/p/M
>>187
百合とショタとふたなりが大好きな俺から言うと

マコトはショタである。男の子であり、男の娘では断じて無い。
ショタとロリショタの違い、ラスクとユウの違い。
難しいかもしれないがそういう事だ。

というかマジでマコトじゃ抜けない。

198:名無しさん@ピンキー
09/03/22 01:44:36 x3BL0yz7
マコトウマが好きなんです

199:名無しさん@ピンキー
09/03/22 03:26:15 cm+cyhah
何か物凄い勘違いしてるみたいだから一応言っておくけど
マコちゃんは男の子でも男の娘でもなく、正真正銘女の子ですよ
1期の1話から見てる自分が言うんだから間違いない。

200:名無しさん@ピンキー
09/03/22 07:16:28 QUheh+A2
あのしつこいくらい過剰な男の子アピールはどう考えても不自然だよな
あれじゃ女の子である事を隠すためにテンパってるようにしか見えない
そういえば作中で一度もマコトのおにんにんが描かれた事ないよな


201:名無しさん@ピンキー
09/03/22 07:21:55 4pjnZwIx
保坂も藤岡もかかれちゃいないがな

202:名無しさん@ピンキー
09/03/22 07:33:46 QUheh+A2
保坂と藤岡も女の子って言いたいのか?ねーよww

203:名無しさん@ピンキー
09/03/22 11:39:05 B0h9/p/M
話題にすら上らないタケルやプレーンヨーグルト涙目

電波はいろいろ受信するが、決め手に欠ける。

204:久留里
09/03/22 14:16:11 j8GLvItv
>>195
今、全力で書いてます。

先に予告しておきますと、物語が物語なだけあってちょっと重い内容になるかと思います。
(鬱展開にはなりません)
受け付けられない人は今のうちに「沼津」をNG登録しておいて下さい。

205:名無しさん@ピンキー
09/03/22 16:01:38 ZpIq7VXB
プレーンヨーグルトは吉野と仲良しな気がする
なんとなく・・・

206:名無しさん@ピンキー
09/03/22 16:27:46 U6g1Zvx0
なぜ沼津にこだわるのか今ひとつわかりません。

207:名無しさん@ピンキー
09/03/22 19:52:24 Hk4jR01l
>>206
地元なんじゃないかなぁー?

208:久留里
09/03/23 00:58:22 atfMKZRV
こんばんわございます。
2本続けて投下致します。

『ひまわり 4』『ひまわり 5』
・『ひまわり3』(>>122)の続き
・吉野×藤岡、吉野視点
・エロ何て飾りです。偉い人には(ry
・無駄に 5+5 レスほど使用。
・このSSは吉野の甘い甘い恋模様をダラダラと描いたものです。
 間違っても過度な期待はしないで下さい。
・あと、沼津市民は仕様ですので、
 部屋を明るくして画面から3光年は離れて読みやがって下さい。

209:ひまわり 4-1/5
09/03/23 00:59:05 atfMKZRV
4.

あれからどれくらいの時間が経ったのだろう。
トイレに駆け込んでから今に至るまでの記憶が完全に途切れている。
洗面台の大きな鏡に映る、もう一人の自分を見る。
目元は真っ赤に晴れていて、くしゃくしゃに潰れている。
どうも私は溜まりに溜まった『何か』が爆発しちゃったようだ。

藤岡くんのコトを想うと、胸がドキドキして苦しくなる。
その苦しさに耐えられず、泣いてしまった。
誰かのために泣いたのは、これが初めてだった。

──何で、爆発しちゃったんだろう。
成長のはじまったばかりの胸に手を当てて、静かに目を閉じる。

──ああ、そうか。

これが、『好き』ってコトなんだ。

やっと分かったよ。

やっと、『この気持ち』が分かったよ。

私、藤岡くんが、

「『好き』なんだ………」

また胸が苦しくなる。
苦しくて苦しくて、涙が出そうになる。
でも、もう泣かない。
藤岡くんにはとっておきの笑顔を見せてやるんだ。
頑張れ私。負けるな私。

パンッと両手で頬を軽く叩いた私は、顔を洗って、髪を整えて、
そして、トイレを後にした。


210:ひまわり 4-2/5
09/03/23 01:00:20 atfMKZRV
「大丈夫? 長かったけど?」
トイレの前には、藤岡くんが立って待っていた。
「お腹でも壊したの?」と心配そうに私を見る。
(──!!)
まただ。
でも、もう大丈夫。
「ううん、もう大丈夫」
精一杯の笑顔で返してあげた。
「? そ、そっか。良かった」
藤岡くんも笑顔で返してくれた。
この笑顔が、一番好きなんだよね。
「ねぇ、ふ、藤岡くん………」
「なに?」
「外……行こう………」
「うん、行こうか」
私は再び藤岡くんと手を繋いで、屋外のコーナーへ出た。

藤岡くんもドキドキしているのが、手を伝って分かった。
瞬間、私の中でカチンとスイッチの入る音がした。

「待って!」
「え?」
藤岡くんが「どうしたの?」と言ったか言ってないかのタイミングで、
私は次の言葉を口から出していた───。

「藤岡くん! 好きです!!」



突然の一言に、藤岡くんは驚いて目を丸くした。
私も、今何て言ったか分からなかった。
数秒遅れて「好きです」と言ったコトに気付いて、顔が茹で蛸の様に耳まで真っ赤に染まるのを感じた。
胸がドキドキしている。ドキドキどころじゃない。
クルマのエンジンの様にドドドドドドドと細かく脈を打ち、今にも止まりそうだった。

顔を見上げて藤岡くんの顔を見ようとした。で、でも、恥ずかしくて顔が上がらない。
「あっ────」

急に視界が真っ暗になった。
ドン、と後頭部に鈍い衝撃を受け、それから先は何が起きたか私にも分からなかった。


211:ひまわり 4-3/5
09/03/23 01:01:06 atfMKZRV
──ちゃん、──ちゃん、

誰かが私の名前を呼んでいる。

──ちゃん、

だれ?

──ちゃん、

だれなの?

「……─ちゃん」
「ふぇ?」

ぼやけた視界の先に、『誰か』の影が映っていた。

「大丈夫?」
「!!」

私は目を覚ました。
あれ? ここどこ?

私は何故か簡単なベッドの上で横になっていた。
今見えるのは味気ない天井と、藤岡くんの心配そうな顔。
後頭部がじんじんする。
「急に倒れたからびっくりしたよ。スタッフの人頼んでここを開けて貰ったんだ」
ここはスタッフ用の救護室。
特別に開けさせて貰って、藤岡くんが抱きかかえて私をここまで連れてきてくれたらしい。

抱きかかえて?

「あっ─!!」
私は起き上がろうとして、しかし─、
「痛ッ!!」
ズキンと鈍い衝撃が後頭部を遅う。かなり強く打ったようだ。
「無理しない方が良いよ。壁に強くぶつちゃってるから」
そっか。
「ごめんね……」
「いいよ。でも、驚いちゃったな。あんな所で言われるなんて」
そうだ。思い出した。
私、藤岡くんに勢いで告白しちゃったんだ。
そして、頭の中が真っ白になって、そのまま倒れちゃったんだ。
また胸がドキドキしてきた。
「でも、嬉しかったよ」
「え?」
「おれも、キミが……」
藤岡くんの胸のドキドキを、何故か感じた。
そして────、
「好きだから─」


212:ひまわり 4-4/5
09/03/23 01:01:42 atfMKZRV
意識がやっと戻ったところで、私は今どんな体制で横になっているか、やっと気付いた。
私はここに運ばれてから今までずっと、藤岡くんに抱きかかえられてたままだった。
いわゆる「お姫様抱っこ」というヤツだ。
藤岡くんの体温と汗の臭い(暑い中ここまで運んだからだろう)。
そして、胸のドキドキ………。
「ご、ごめん。重いでしょ?」
私は藤岡くんに悪いと思って、起き上がろうとする。でも、
「ううん。平気平気」
藤岡くんは話してくれない。
「もうしばらく、こ、このままでいいかな?」
藤岡くんのドキドキが強くなっていく。私もまた、ドキドキが強くなっていく。
「──いいよ」
私と藤岡くんは、しばらくの間このままで居た。

しばらくして、私は改めて、もう一度、彼に告白しようと決めた。
「あ、あの、どうか聞いて下さい!」
私はじんじん痛む頭を押さえながら、簡易ベッドの上で身体をよじる。
藤岡くんも同じ様にして向き合う。

頑張れ私。ダメかもしれないけれど言ってしまえ!!
すぅっと静かに吸った息を全て吐き出すように、私は、『この気持ち』を全部彼にぶつけた。

「私、藤岡くんのコトが、好きです!!」

胸のドキドキが再び急加速した。また倒れてしまいそうだ。
でも、もう大丈夫。頑張れ私。逃げるな私!

「あ、あの!!」

「えっ?」

「良かったら!! その! あの……」
負けるな私!!

「私と、"お付き合い"してもらえませんか!!」
言えた! やっと言えた!! 一方的だったけど、言えた!!
思わず涙がこぼれそうになる。
でもまだ早い。まだ答えを聞いていない。
果たして、私の『この気持ち』は、彼に、藤岡くんに伝わったのだろうか。


213:ひまわり 4-5/5
09/03/23 01:03:51 atfMKZRV
沈黙が数十秒続いた後、藤岡くんが私の名前を呼ぶ。

「有り難う」

ああ、やっぱりダメか……。
この返事は「ダメです」という意味だ。ところが……、

「おれも、キミが、好きです」

その『好きです』という言葉には、藤岡くんの優しい想いがたくさん詰まっていた。
そして──。

「こんなおれで良ければ、どうか付き合って下さい」

「!!」

ダメだと思った。「有り難う」の時点でダメだと思った。
でも、結果は違った。結果はOKだった。
「ふ、ふじ、藤岡……くん…………うぐっ」
何故だろう、涙を必死に止めようとしても止まらない。
もう泣かないって決めたのに!!
「藤岡くん!!」
私は思わず藤岡くんに抱きついてしまった。
けれども藤岡くんは私を突き放したりはせず、その腕で優しく抱きしめてくれた。
こういうのが、「嬉し涙」って言うんだね。
「お、おれ、悪いコト、言っちゃったかな?」
「ぐすっ、うぐっ………ううん、違うの。嬉しいの。藤岡くんに『好き』と言われて、凄く嬉しいの」
「おれも、凄く嬉しいよ。でも、一つだけお願いがあるんだ」
私は彼の胸に顔を突っ伏したまま、涙を流し続ける。涙が止まって欲しいのに、止まらない。
「笑顔を、見せてくれるかな。とっておきのやつ」
「えっ……」
私は涙でくしゃくしゃのまま、顔を上げた。

「笑顔を、おれに見せてくれるかな? ひまわりの様な、優しくて、明るい笑顔を」
「ぐすっ…………、うん………」
私はハンドタオルを取り出し、くしゃくしゃの顔を拭った。
大丈夫。もう大丈夫。

「藤岡くん! 大好き!!」
大好きな藤岡くんにとびきりの笑顔を贈った。
いつものニコニコ笑顔ではない、本当の『笑顔』を。
「おれも、好きだよ」



予定では夕方まで水族館の中を全部見て、最後にイルカのショーを見る予定だった。
けれども私がやらかした事件のせいで昼過ぎまで救護室で休むコトになり、この日最後のショーを見る前に帰ることになった。

214:ひまわり 5-1/5
09/03/23 01:04:37 atfMKZRV
5.

頭はまだじんじんするけれども、藤岡くんが側に居てくれたお陰で無事に伊豆長岡駅へ到着。
帰りの電車は意外と空いていた。
三島駅からはJRに乗り換える。三島駅の隣は沼津駅。
藤岡くんとの"お出掛け"もそろそろ終わりに近づいてきた。
しかし、ここでまた事件が起きてしまった。

今日は色々なコトがあったせいか、私も藤岡くんもすっかり疲れ切っていた。
駿豆線に乗ってた記憶もあやふやだし、JRの改札を通る時も切符を入れ忘れて改札機に通せんぼされたり、
今乗っているJRも、どうやって乗ったかあまり覚えていない。
二人揃ってかなり危険な状態にあった。
「少し、休むね……」
「うん」
私は藤岡くんを枕にして、うとうとしていた。



─ちゃん! ─ちゃん!!
誰かが私を呼んでいる。あれ? 時間が戻っちゃったのかな?
「起きて! 大変だよ!!」
「ふぇ?!」
藤岡くんに揺さぶられて、私は目を開けた。
「大変だよ!」
寝ぼけ眼で周囲を見渡す。
「う~~ん、藤岡くん、何でそんなに慌てて…………あれ?」
私は一気に目を覚ました。
そこには全く見慣れない景色が広がっていた。
電車は随分と立派な駅に到着していて、車内には私たち以外誰も乗っていなかった。
ここ、どこ?
やがて車掌さんがやって来て、車庫に入るから降りるように言われ、私たちは荷物を持ってホームに降りる。
新しくはないけれど、綺麗に整備された立派な駅。すぐ隣は新幹線が停まっている。
 つんつん
藤岡くんが、私の服の袖を軽く引っ張った。
藤岡くんの顔が真っ青。一体何があったの?
「どうしよう………大変だよ」
「え?」
藤岡くんが天井からぶら下がる、駅名の書かれた看板を指さした。
そこに書かれているのは、『はままつ』の4文字。下にはご丁寧に『静岡県浜松市中区』と書いてある。
「どうしよう。このままじゃ帰れないよ」
「うそ……どうするの?!」
私たちは、たった一区間で済むところ、2時間半も延々と電車に乗り続けてしまうという間抜けなミスをしてしまった。


215:ひまわり 5-2/5
09/03/23 01:07:13 atfMKZRV
時間はまだ七時代なので、反対方向の電車に乗ればまだ帰れる。
だけど、問題は、お金。
そう、沼津に引き返そうにもここまでの運賃を精算するお金は、私も藤岡くんも持ち合わせていない。
私たちのお財布の中にあるのは、沼津までの切符と、家までのバス代を除いたらほとんど残っていなかった。
(この時、駅員さんに内緒で反対方向の電車に乗ろうとは、私も藤岡くんも思っていなかった)
「ごめん。おれがちゃんと起きていれば」
「私もごめんね。ちゃんと起きていればこんなコトにならなかったのに」

しばらくの間、ホームで呆然としていた私たちだけれど、このままでは埒があかないのでまずは改札口へ繋がる階段へと向かう。
ちょうど向かいのホームから、沼津行きの電車が発車していった。
あれに乗れればすぐ沼津に帰れたのにな……。

まずは家に電話をしようと公衆電話を探す。私も藤岡くんも携帯電話を持っていない。
そう言えば内田は携帯電話を持っているけど、あまり使っている様子は無さそうだ。まぁいいや。
やっと見付けた一台の公衆電話に藤岡くんがカードを入れて、番号を押す。
でも、藤岡くんはとても焦っていたのだろう。掛かった相手は………。
『はい、南です』
チアキの家だった。
「あれ?」
『もしもし? 藤岡か?』
「あ、あの藤岡です。すすすすみません、掛けるトコ間違えました」
『やっぱり藤岡か。どうした?』
受話器の声がこっちまで聞こえる。電話に出たのはチアキだ。
「あ、あれ? チアキちゃん? おれだけど、その、あの、えっと……」
『落ち着け藤岡。何があった?』
「あ、ごめんごめん。あの、ハルカさんに替わってくれるかな?」
『ハルカ姉さまは今買い物に出かけてる。私で良かったら話を聞くぞ』
「そっか。悪いね」
『構わないさ。いいから状況を伝えろ』
「えっと、実は……」
藤岡くんは電話に出たチアキに今の状況を伝える。
『そうか。で、吉野も一緒なのか』
「うん」
電話越しのチアキの声が、少し怒りっぽくなったのは気のせいか。
『ちょっと待ってろ。十分したらまた掛け直せ』
「うん」
『特別なタクシーを手配しよう』
チアキはそれだけ言って電話を切ってしまった。
「『特別なタクシー』って、なに?」
「うーん……おれも分からない」

十分後、藤岡くんがチアキの家に電話を掛ける。今度はハルカちゃんが電話に出たようだ。
『藤岡くん? チアキから話を聞いたわ。
 今、タケルおじさんがそっちに向かっているから、二人で改札口で待っててくれるかな?』
「はい。でも……」
『電車賃はおじさんが立て替えてくれるって。
 お家の人には私からも連絡入れておくから、ちゃんと二人で待っているのよ?』
「何から何まですみません。有り難う御座います」
藤岡くんは丁寧にお礼を言って、電話を切った。

「タケルおじさんが迎えに来てくれるって」
「タケルおじさんが?」
チアキの言ってた『特別なタクシー』とは、タケルおじさんのコトだったのか。
でも、どうしてタケルおじさんが?
私と藤岡くんは、お互いに顔を見合わせて、頭の上に大きなはてなマークを浮かべる。


216:ひまわり 5-3/5
09/03/23 01:08:18 atfMKZRV
私たちは家に連絡を入れて、それからお迎えが来るまでの間、改札口の壁際で立って待っていた。
駅の通路には座れる所がないので、こうして立ち続けるしかない。
「来ないね」
「仕方無いよ」
でも、藤岡くんが一緒だったので退屈はしなかった。
特にお喋りをしたりしたワケではないけれども(そもそも私は喋らないタイプだ)、こうして側に居てくれるだけで凄く安心した。
でも、流石にずっと同じ場所に立っていたら、ハタから見ればどう考えても不自然だ。
結局駅員さんに声を掛けられて、藤岡くんが事情を話したら、何と折りたたみ式の簡単なベンチを用意してくれた。
凄く有り難いんだけど、凄く恥ずかしい……。でもしょうがない。



「そう言えば、お昼、食べてなかったね」
「もう夜だけどね」
そう言えばそうだった。私のドタバタ騒動のせいで私も藤岡くんもお昼はまだだった。
「ちょっと待ってて」
藤岡くんはそう言って席を立ち、ホームへの階段と階段に挟まれた売店へと駆けていった。
売店は店じまいを始めた所だったけど、しばらくして売れ残ったサンドイッチ弁当と紙パックのジュースを持って戻ってきた。
「一緒に食べよう」
「…いいの?」
「うん。お腹空いてるでしょ? はい」
「あ、有り難う」
私は悪いなと思いつつも、藤岡くんから正方形に綺麗に切り取られたサンドイッチを受け取った。
だいぶ時間が経っていてレタスもトマトもすっかりくたびれているけれども、
二人で一緒に食べたサンドイッチは、前お父さんが連れて行ってくれた高級料理よりも断然美味しかった。
一人前のサンドイッチ弁当はあっという間に空になってしまったけれども、私も藤岡くんも(おそらく)満足だった。
さて、問題はジュースの方だった。一つしか無いのは……言うまでもない。
「ジュースは藤岡くんが飲みなよ」
「いや、これはキミのために買ったんだ。飲みなよ」
「悪いよ」
いくら何でも五〇〇ミリリットルの紙パックを一人で呑み干すワケには行かない。
藤岡くんだって喉が渇いているハズだ。
「いいよ!」
「悪いよ!」
「いいよ!!」
「悪いよ!!」
これでは埒があかない。そう思ったのか、藤岡くんがこんな提案をしてきた。
「じゃあさ」
まさか……。
「おれは残った半分を飲むから、先にどうぞ」
「そ、そんなの、はははは恥ずかしいよ………」
「じゃあキミが最初に…」
「それも………だ、だって………」
それって、間接キスじゃない。
「それじゃあ」
「一口ずつ飲もうか」
「そ、そうしよう」
「うん……」
結局、二人で「まわし飲み」するコトになった。
お母さんからはまわし飲みは「みっともないからやめなさい」って言われているけれど、今だけ私は悪い子になろう。

二人してとんでもない所に来てしまったけれども、こうして二人きりでずっと居られるのがとても幸せだった。
そして私は、いつの間にか藤岡くんを枕にして寝てしまっていた。


217:ひまわり 5-4/5
09/03/23 01:11:42 atfMKZRV
「お~い!!」

改札口の向こうから聞こえる、聞き覚えのある元気な声で私は目が覚めた。
現れたのはタケルおじさんではなく、何故かカナちゃんだった。
「二人とも無事かー……って心配するまでも無さそうだな」
カナちゃんが私たちを見て、意地悪そうにニヤニヤする。
私は目を起こしながら身体を起こし、そして気付いた。
私はとても目立つ所であるにも拘わらず、藤岡くんの膝の上で爆睡していたようだ。
「こんな人目に付く所でイチャイチャするたぁ、お姉さん、関心しないねぇ」
ニッヒッヒとカナちゃんに笑われ、恥ずかしさの余り、顔が真っ赤に火照る。
カナちゃんの意地悪。

少しして、タケルおじさんがやってきた。
「本当にすみません」
「すみません」
私たちが一緒に頭を下げて切符を渡すと、窓口で精算してくれた。
「親御さんにはハルカちゃんが連絡してくれたから。さ、早く乗って。急いで帰ろう」
私たちは、タケルおじさんとカナちゃんに続いて北口のロータリに止めてある横浜ナンバーのクルマへと向かう。

クルマが動き出すと、カナちゃんは早速藤岡くんにお説教を始めた。
「ったく人騒がせな奴だな」
「ごめん、南」
「お前ねぇ、吉野に何かあったらどうすんだよ! 私は吉野の保護者として凄い心配したんだぞ!!」
「だからこの通り……」
てか、私の保護者ってカナちゃんだったんだ…。
「ごめんね、カナちゃん」
「おう吉野。藤岡に変なコトされなかったか? それが一番心配だったんだけど」
「うん。まぁ……」

ところで……。
「カナちゃん」
「ん? どうした?」
「カナちゃんはどうしてタケルおじさんと一緒だったの?」
私がさっきからずっと気になっているコトを、何となく訊いてみた。
すると、
 キュルキュルキュルキュル
「うぉぉぉおおおぉぉおお??!!」
「うわぁ!!」
「きゃっ?!」
クルマが突然暴れ出した。
「え、えっと……、その………何て言うか………ねぇ? カナちゃん」
そして、何故かタケルおじさんがおかしくなり始めた。
「そ、そうだなタケル………。って何で私にふるんだよ……あははは」
「な、何って………まぁ……その………あは、あはははははは」
「あははははは、何言ってんだろね、この子は、あはははは」
何って、私はどうして一緒なのか訊いただけだったんだけど……。
タケルおじさんは仕事か何かでこっちに来る用事があったとして、そこにカナちゃんが一緒に居るのはヘンだ。


218:ひまわり 5-5/5
09/03/23 01:12:11 atfMKZRV
「そう言えばトランクにあるゴミ袋から変な臭いがするんだけど、何があったの?
 ティッシュの空き箱も2つもあるけれど」
「そろそろその辺にしておいた方が……」
途中で何故か藤岡くんが止めに入る。
「よ、よ、吉野~~、タケルが美味しいウナギ食べさせてくれるってさっ!!」
「え?! あ、そ、そうそう。ま、まだ開いてるオススメの店があるんだよね~も、も、もうすぐかなー…」
二人のテンションがおかしい。何か隠してる。
「あの……」
「藤岡も食べたいだろー? 浜松ウナギの特大鰻重!! た、タケルー! あと何分で着く~?」
「そ、そうだね~~あと5分くらいかな~? あははは」
絶対怪しい。
「りょーかい!!」
「今日は全部おじさんのおごりだー!! ハルカちゃん達には内緒だぞー!! あっはっは!!」
「あっはっはっはっは!!」
二人のテンションは上がりに上がって酔っぱらい状態で、車内はエアコンガンガンなのに熱気で窓が曇っている。

「それで」
「「え??」」
「カナちゃん達は結局、こんな所まで来て何をし…
「そういうお前らは二人で一体何をしてたんだ?」
「「うっ………」」
私がもう一度訊こうとしたら、逆にカナちゃんから今日のコトを訊かれてしまう。
「タケルは運転中だったから、私が(タケルの)電話に出たんだよ。
 ハルカからは『電車で寝過ごして、浜松に来ちゃった』とだけ聴いたんだけど、
 滅多に電車に乗らないお前らが何処で何をしていたか教えて貰おうか」
カナちゃんは反撃と言わんばかりに意地悪モード全開で私たちに迫る。
カナちゃん、もしかして誤魔化してる?
「藤岡!!」
「ハイッ!! え、えっと、その」
「吉野!!」
「内緒♪」
「内緒じゃねーよ。答えろ、この、この」
私もわざと意地悪すると、カナちゃんは私に飛びかかってきて頬っぺたをつんつんしてきた。
「きゃー☆」
カナちゃんが教えてくれないなら、私も教えてあげないもん♪
まぁ、私は藤岡くんと"お出掛け"しただけだから、隠すつもりは無かったんだけど、
ベラベラ話すと今日の『できごと』まで全部白状させられ兼ねない。
だからこれは、私と藤岡くんとの『秘密』にしておくんだ。


こうして私の今年の夏が終わった。
今年は特に色んなコトがあったけれども、とてもとても充実した夏休みになった。
特に今日の出来事は、一生忘れられないよ。
だって、大好きな藤岡くんと、晴れて両想いになれたのだから。

***

夏を代表する花「ひまわり」
花言葉は『敬愛』

私が夏で一番好きな花。


沼津に着いていよいよ彼を別れる時、私は「また会おうね」と言ってもう一度とっておきの笑顔を贈った。
藤岡くんが好きだと言った、『ひまわりの様な明るい笑顔』を。

(「秋桜(コスモス)」へつづく予定)

219:ひまわり by 久留里
09/03/23 01:18:00 atfMKZRV
異常…いや、以上で「ひまわり」はおしまいです。

吉野に関しては原作・アニメを通してあまり多くを語られていないのと、私の腕が未熟過ぎるお陰で、
本作ではすっかり別人になってしまったコトを深く反省しております。
が、技量向上の名の下に、懲りずに続編を書いていきたいと思います。

あと、この野郎氏の「メルト」は大いに参考にさせて頂いております。
水族館へ行くネタがカブっていますが、真似をしたワケではありませんのでご了承下さいませ。

220:名無しさん@ピンキー
09/03/23 01:20:18 VphxmbIE
わっふるわっふる!
激しくGGGGJJJJJJ!
吉野可愛いよ吉野。純情一直線な藤岡も好感度高い。
ふじかな。派だけど、ここまで描写が細かいと揺らぐw
タケル×夏奈は意外な組み合わせ…でもいい感じですた。

この幸せ感を、12話でぶちこわされなきゃいいなーw

221:名無しさん@ピンキー
09/03/23 05:12:00 DgNOTYLu
GJ!!
こういう吉野は好きです
黒吉野もいいけど、アニメだと声カワイイだけに純情吉野もイイ!!


222:名無しさん@ピンキー
09/03/23 20:53:30 atfMKZRV
>>220-221
有り難う御座います。

普段の吉野ってたぶん「こんなんじゃないかな」と思いながら書いています。
因みに私が書く吉野は、普段は真っ白である分、怒るともの凄く怖いので注意して下さい。

千秋「内田は今までに5回ほど吉野を爆発させたそうです」
内田「そんなのカウントしないでよ~~!!」

223:名無しさん@ピンキー
09/03/23 23:48:41 3TZHvbxT
エロなし、ドラマなしの小品です。興味ない人はスルーを。
需要ないんだろうなあ、と思いながらも、投下してみる。

224:一緒に・・・ (1)
09/03/23 23:49:54 3TZHvbxT
 ある日の給食が終わった後・・・。
 次の時限の授業が始まる前、チアキが教科書をぱらぱらめくって見ている
と、前に誰かが立つ気配がした。教科書から目を上げると、やってきたのは
マコトだった。まあチアキにとってはあまりしっかり見たいとは思わない相
手ではある。
 いつもはやたらと元気なマコトだが、今日はちょっと緊張しているようで、
何かを言いたそうにしている。
 「なんだ? 何か用か?」いつもの調子でつっけんどんにチアキが尋ねる。
 「いや、俺、あの・・・」
 「どうした? もう授業が始まっちゃうぞ」
 「俺、算数の参考書買おうと思ってるんだけどさ、どういうの買ったらい
 いか分からなくて」
 マコトにしては意外な質問だ。
 「へー珍しいな。勉強やる気になったのか?」
 「うん、まあ、というか俺算数苦手だろ。だからどういう参考書がいいの
 かチアキに教えてもらおうと思って」
 「まあ、やる気を出すのは悪いことではないな」
 チアキとしてもこの手の相談をされるのは嫌いではない。むしろこんな風
に頼られるのはちょっと嬉しく感じられるほどだ。しかしそういう気持ちは
表に出さず、淡々と答えた。
 「まあ、お前に向いている参考書なら心当たりがあるから紙に書いておい
 てやるよ」そういっていらないプリントの裏に題名を書こうとする。
 「いや・・・それでもいいんだけどさ、今日学校帰りに買いに行こうと思うん
 だけど、良かったら一緒に行ってくれないかな?」
 「へ? もしかして内田たちと一緒に行くのか? まさか私の家に遊びに
 行きたいとかじゃないだろうな?」宿題をする、という理由にかこつけて
遊びに来られてしまった過去の出来事が頭をよぎる。
 「違うよ。本当に参考書が買いたいんだよ。ほら、あの本屋までなら帰り
 道も一緒だろ」
 マコトが言った本屋はチアキの通学路の途中ににあるショッピングセンター
の中の中型書店である。確かにあそこなら参考書もわりとそろっているし、チ
アキが考えている本もあるはずであった。
 「うん、まあいいけど」チアキはあまり良くは考えずに答えた。
 「ありがと。じゃあ、今日帰りにね」

225:一緒に・・・ (2)
09/03/23 23:50:43 3TZHvbxT
 放課後、今日は二人とも掃除当番ではなかったこともあり、すぐに学校を
出た。チアキとしては簡単に買い物に付き合うと言ってしまったものの、や
はりマコトと二人で帰るのは何か気恥ずかしいところがあり、ちょっと後悔
していた。
 書店に向かう途中でマコトが話しかける。
 「南んちはいいよなあ。やさしいお姉さんがいて」
 「うん、まあそうかもな。一人バカな姉もいるが」やはりこの話が出たか、
と思いつつも、ハルカ姉さまのことを褒められるのはなんとなく嬉しい。
 「でも家には呼ばないぞ」
 「そんなつもりじゃないよ・・・。ところで南はハルカさんから勉強教えて
もらったりするの?」
 「いや、最近はあんまり。たまに聞くこともあるけど」チアキとしては家
事もやってもらっている上に、それ以上の迷惑を掛けたくないと考えていて、
自分から教えてもらったりしようとすることはできるだけ避けている。
 「ハルカ姉さまに迷惑ばかり掛けるわけにも行かないからなあ・・・そういえ
 ばマコトにもお姉さんがいるんじゃなかったか?」
 「うん、いるけどさ、もう俺のことなんて馬鹿にしていてぜんぜんかまっ
 てもくれないよ」
 「まあ、私がおまえの姉だったとしてもそうするだろうな」そう言いながら
 も、マコトを遊びに来させないようにしているのはちょっと可哀想なのかな、
 と少し同情もした。


226:一緒に・・・ (3)
09/03/23 23:51:28 3TZHvbxT
 チアキがマコトの姉についてさらに聞いてみると、彼女は高校生であり、
通っているのは地元でも有名な進学校であることが分かった。そうか、マコ
トのお姉さんは結構頭がいいんだ。正直に言えば、ハルカ姉さまが通ってい
る高校よりもずっと良いとされている学校である。ちょっぴり嫉妬みたいな
ものを感じた。
 (ハルカ姉さまは私達のためにあの高校にしてくれたんだ。別に成績だけ
 なら負けてはいないさ)
 別にそんなことを気にする必要はないのだが。

 書店ではチアキの考えていた参考書と問題集はあっさり見つかり、それら
を買った。
 「買っただけじゃ駄目だぞ。毎日ノルマを決めて繰り返すことが大事なん
 だから」
 「分かったよ。ありがとう、南」
 「ああ、明日からちゃんとやったかどうか確認するからな。じゃあこれで・・・」
 チアキが帰ろうとすると、マコトがあわてて言った。
 「待ってよ、まだ時間あるし、アイスでも食べていかない?」
 「アイス?」
 「ここのフードコートにあるでしょ。あそこのアイスの店。結構おいしん
だって。姉ちゃんに教えてもらったんだ。今日はチアキに助けてもらったか
らお礼でおごるから」
 (お姉さんにかまってもらえない、なんて言っているけど、結構仲が良い
 んじゃないか?)チアキは考えた。
 「本当にいいのか? うんまあ、そう言うなら」
 その店はチアキも知っていて、食べに行ってみたいと思っていたところで
ある。そんなに安いものではないはずで、おごってもらうのは少し悪い気も
した。


227:一緒に・・・ (4)
09/03/23 23:52:18 3TZHvbxT
 フードコートのテーブルにすわり、チアキはストロベリー、マコトはチョ
コレートのアイスを食べていた。噂どおり確かに美味しいアイスクリームだった。
 「悪いな、こんなことでおごってもらっちゃって」チアキにしては素直に礼
 を言った。
 「全然いいよ。で、南、ちょっと聞きたいことがあるんだけど・・・」
 「何だ? また質問か」
 「うん、あのさ、南ってどこの中学を受けようと思っているのかな、と思って」
 「ふーん、なんでそんなこと聞くんだ?」
 「いや、もしかしたら俺、俺も中学を受験するかもしれないし」
 「まさか・・・というか、お前受験なんてまっぴらだって前に言っていなかっ
 たか?」
 「うん、いやでも、そうでもないというか、いろいろ理由があるというか」
 「理由って? お姉さんが進学校だからか? お前も中学受験しろって言
 われているのか?」
 マコトの家は教育熱心なのだろうか?
 「そういうわけでもないよ。参考までに聞きたいんだよ」
 「別に私の行きたい学校が参考になると思えんが・・・。こんなこと言うのは
 悪いけど、今のマコトの成績じゃ難しいと思うぞ」
 「でも知りたいんだ! 俺、南と同じ学校に行きたいと思って・・・」勢い余
って言葉が出てしまったという感じだったが、最後の方は消え入りそうな声
になり、恥ずかしそうに顔を背けてそういった。


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