【スカトロ】排泄系妄想廃棄所6【汚物】at EROPARO
【スカトロ】排泄系妄想廃棄所6【汚物】 - 暇つぶし2ch520:⑨
10/02/14 22:34:28 v6hDrqaC

「関谷いるかー? 教授が来いっつってんだけど」

 とある中堅の私立大学。
 その広大な敷地の一角にある、工学部のゼミ棟である。
 開けっ放しの入口の扉から顔を出したその学生は、八畳ほどの大きさの部屋を見渡して言った。
 三回生のための研究室―と言うより、半分はゼミ生のたまり場である。
 それを象徴するかのように、ノートや資料集、パソコン、マグカップになぜか学食の食器までが乱雑に、
中央の大きなテーブルの上に置かれていた。
 
「……おい、呼ばれてっぞ」
 数秒間の沈黙の後、それぞれに自分の作業をしていたゼミ生たちの視線が、ある一点に集まった。
 そのうちの一人が肩をぽんぽんと叩く。
 それでようやく―彼は反応を示した。

「ああ……うん。わかった。うん……」
 そう応えると、彼はペンを置いて席を立った。
 だがどこか元気がない。
 顔色は悪くないが、徹夜で何か仕事をしていたような様子である。
「で、どこ? 教授室?」
「いや、実験室の方なんだけど」
「ん、わかった」
 そのままふらふらと、彼は呼び出しにきた学生とゼミ室を出ていく。
「……おい、どーしたんだアイツ」
「あ? ……ああ、関谷のことか?」
 質問で返すと、聞かれた方の彼はいじっていたノートパソコンから目を離した。
「ここんとこ元気ないんだよ、関谷。バイトがどうのって言ってたけど……」
「バイト……って、宅配のアレかぁ……やっぱキツいんだな。止めといてよかった俺」

「違えよ。あいつ、宅配のバイトなんかとっくに辞めてんだよ」

 また別のゼミ生が、ぼやくように言った。
「何がバイトだウソつきやがって。毎晩毎晩、彼女が離してくれねぇんだろ。羨ましーぜまったく」
「マジでッ!?」
 瞬間、全員がそれぞれの席から身を乗り出した。
 その衝撃の情報に、ゼミ室全体が沸き立ったようだった。
「大マジ。しかも年上の社会人、すげー美人のおねーさんだ。……黙ってろって言われてたけどよ、もー限界だ畜生」
「ホントかよ、見たのか? 見たのか?」
「嘘だろ、まさかあいつに先越されるとか……ありえねぇ……」

 場がどよめく。
 ただでさえ男率100%のゼミ室に、殺気にも似たどす黒い空気が充満していくのだった。

521:⑨
10/02/14 22:35:21 v6hDrqaC

「あ、そう言えば……」
 別棟の実験室に向かう、白い壁の長い廊下。
 自分の身に危険が迫っていることなど全く知らない関谷君である。
 歩きながら携帯電話のカレンダーを見て、彼はふと思い出していた。
 「あれ」から1ヶ月。
 彼女―バイト先の先輩である西嶋絵美理と付き合い始めてから。
 あの衝撃的な初体験の日から、もうすぐ一月が経とうとしていた。
(どうする? 何かプレゼントとか……用意した方がいいんだろうか)
 とりあえず課題のことは頭から追い出し、心の中で腕組みをした。
 とかく女性と言うものは、そういった「記念日」にこだわるものだとよく耳にする。
 プレゼントでなくとも、何かは考えておいた方がいいだろう。
(けど、もう一月かぁ……)
 生まれて初めての、恋人がいる生活。
 早かったような、長かったような。
 けど今までの20年の人生を全て合わせたよりも、この一ヶ月間の方がいろんな意味で充実していたというのは自信を持って言える。
 そのお礼をする意味でも、何かプレゼントをしたい。
(どうする? プレゼント。実用的なものがいいか?)
 バイト代が出るのは来週だ。
 高いものはキツいが……いや、高すぎてもきっと良くない。
 そんなに高くなくて、彼女が持っていないもの。
 新しく買い直した方がいいような物。
 いくつかあっても、困らないような物。
 というと……

(エネマシリンジに浣腸器。……は、わざわざ買い直すものでもないよな。うーん……)

 歩きながら、思いつく限りの候補を彼はイメージする。
 イチヂクやおむつなんかの、消耗品を買ったって意味がない。
 アクセサリーなんかは安物じゃダメだし、自分のセンスはあてにしない方がいい。
(何をプレゼントしたら喜んでくれるかな……)
 ギャグボール。
 貞操帯に、固定帯。
 ストッパーも、もう持ってる。
 いや、そろそろもう一回り大きいストッパーを用意しても……
(……ああ、あれだ。新しい首輪がいい)
 廊下の窓から外を眺めていて思いついた。
 ここは4階の廊下なので、大学の外の道まで見通せる。
 飼い犬の散歩をさせている通行人の姿。その様子を見ていてふと思いついた。
 今のやつはホームセンターで買ってきた安物だ。
 昼間も使うなら、ちゃんとしたデザインのチョーカーでないと―


522:⑨
10/02/14 22:36:19 v6hDrqaC

(……あれ?)


 ……ちょっと待て。
 なんでケーキとか花束とか腕時計とか、そういう発想が出てこないんだよ!?


(改めて考えると、本当に凄いことしてるんだなぁ……俺……)
 立ち止まって廊下の壁にもたれかかり、額を押さえる。
 冷静になって思い返すと、なぜか笑えてきた。
 生まれて初めて恋人と過ごした……熱病に浮かされたようだったこのひと月。
 夢見ていた、幸せの時間。
 そして、童貞だったころからは想像もできない―乱れに乱れた、この一月。
(初体験からして、アレだもんな……)
 告白後わずか10分で初結合、というのも凄いが、スカトロ好きの彼女に浣腸を注入したまま、最後はベッドの上で、
大量にぶちまけられた彼女の大便の上に、特濃の精子を思い切りふりかけた。
 それはまるで、鮭の産卵シーンにも似た……。
 こんな凄まじい初体験をした男というのは正直、自分以外にはいないのではないだろうか?
 そして恥ずかしがる彼女と一緒に、その白いミルクでデコレーションされた大便の塊を片づけたあとの二回戦。
 気持ちよさと、ずっと残ったままの猛烈な彼女の臭気に、二三回意識が飛びかけた。
 今思えばその時に、一気に彼女の色に染められてしまったのだろう。
 その後の、彼女のどんな欲求にも、すんなり応えられるようになってしまったのだから……。
 「自分の趣味を理解してくれる恋人がほしい」
 という彼女の願い、そのままに。
 二人で会う毎に、彼女の部屋に行く度に。あるいは、携帯の写メールで。
 一体何回、彼女の排便姿を見てきただろうか。
 何度、その大便に精子をふりかけただろう。
 写真も、いっぱい撮った。
 一番凄かったのは、郊外のアミューズメントパークで、一緒にプリクラを撮った時だ。
 垂れ幕一枚だけで仕切られた、小さなボックスの中で。
 ミニの下は何もはいていない彼女を「駅弁スタイル」の逆向きに、いわゆる「小さな子供におしっこをさせるポーズ」で
腕力に任せて持ち上げて……苦悶の表情でいきむところから、ピンク色の肛門が徐々に開いていくところ、そして
茶色の、極太の塊が肛門から生まれ落ちるその瞬間までを、連続で何枚も何枚も撮り続けた。
 例によって言い出したのは西嶋さんの方だけど、あの時の彼女は、本当に、幸せそうな顔をしていた……。
 ……じゃなくて!

523:⑨
10/02/14 22:36:51 v6hDrqaC

(そんなことを考えてたんじゃないだろ、今は!)

 げんこつで、軽く頭をたたいて思考と、ついでに半勃ちになっていた下半身を平常に戻した。
 しかし、よく考えたらこの一月、本当にこんなことしかしてないんじゃないか?
 映画見に行ったりとか、どこか遠くに車(多分レンタルだけど)で出かけたりとか、いわゆるフツーのカップルがやってるようなことを
なにもやってないような気がする。
 ……なぜ、こうなったのか?
 本当は分かってる。
 今更考える必要もない。
(西嶋さん……じゃない。絵美里の全てを受け入れるって決心したあの時、こうなると決まったんだ……)

 中学、そして高校……。
 えっちな妄想ばっかりしていた時期が僕にもありました。
 それが現実になりました。
 彼女のことは好きだ。
 大好きだ。
 彼女が望むことなら、何でもしてあげたい。
 

 ―でも、だからってこれはちょっとやりすぎじゃないの?


 もう少し、緩急つけて欲しいよ。
 嫌だってわけじゃないけど……せっかく恋人同士になったんだから「普通の恋愛」だってしてみたい。
 二人っきりの時二人だけの呼び方を使ってみたり。
 朝、彼女に優しく起こされておはようのキスをしたり。
 夜景のきれいな場所で、手をつないで散歩したり。
 それから二人で買い物に行って、服とかアクセサリーとかプレゼントしたり……。
 それは決して、甘い声で「ご主人様」と呼ばれたり(えっちのとき限定)、目が覚めたら濃密なフェラで朝立ちの精子を搾り取られてたり、
首輪にコート以外は全裸の彼女の手綱を握って、夜の公園を散歩したりすることではないはずだ。
 だいたい、初デートの帰りにアダルトショップに寄って、極太アナルプラグと固定帯(鍵付き)をねだられる時点で何かが間違っている。
 間違っている……と、思う。
 そんな風に考えるのはきっと、ものすごい贅沢なことなんだろうけれども。

 けど、何よりも……それにあっさりと順応している、自分が怖い!


524:⑨
10/02/14 22:37:56 v6hDrqaC


夜の散歩中に、彼女の手綱を握りながら
「犬みたいなカッコで犬みたいに電柱にマーキングしといて、今更恥ずかしがるの? ……ほら、あそこのおじさんに見てもらおうよ、ねぇ?

とか。

バイト先で仕事中に浣腸して
「客に絵美理のカレーをサービスしないように、しっかりケツの穴締めとくんだよ」
とか。


浣腸を我慢させながらフェラさせて、
「俺がイくまでに漏らしたら、1ヶ月ストッパーにカギかけて、うんこ溜めっぱなしにさせるからね……あれ?
 なんだ、嬉しそうな顔してるじゃないか。 ……本当の変態だね、絵美里は」

とか……! こんなの、絶対俺じゃない……!!

 もちろん、本音なんかじゃない。
 求められるまま、彼女のために「そういう男」を演じているだけだ。
彼女が持ってたレディコミや、それ系の小説を教科書にして……。
 けど最近は、その「演じている」はずの自分に、少しずつ自分自身が引っ張られていっているような気がする。
 さっきのあれが、それを証明していた。
 この先、一体どうなってしまうのか……不安を覚えずにはいられなかった。

525:⑨
10/02/14 22:38:48 v6hDrqaC


「ただいま~」
「あ、おかえりなさい。ずいぶん早かったんだね、今日」

 5階建てのマンションの一室。
 彼が玄関の扉を開けると同時に、奥の台所の方からひょいっと、若い女性が顔を出した。
 ピンクのスリッパに白いエプロン姿、長い髪も後ろでくくって、まるで新妻のように彼を出迎える。
 彼女―恋人である、西嶋絵美里の部屋である。
 彼の自宅よりこちらの方が遥かにキャンパスに近いため、10日ほど前から半同棲状態が続いていた。
 もちろん友人には絶対秘密である。

「ああ、うん。水曜は元々午後の講義ないし、ゼミの課題も早く片付いて……」
 結局、教授の用事が終わった後、彼はその足で帰宅し、難を逃れたのだった。
 ふぅ、と一息ついて肩の鞄をおろす。
「あれ? この匂い……」
 ぴくっと、彼は鼻を動かした。
 普段とは明らかに違う臭いが鼻の奥を刺激した。
 もちろん「例の臭い」ではない。
 台所からここまで漂ってくる、この甘い匂いは……?
「あ、わかった? ……残念。出来てから、びっくりさせようと思ってたんだけどな……」
 言って、彼女は少しだけ肩を落とした。
「ケーキ。焼いてるの、今。……誕生日だから」
「誕生日?」
 きょとんとしながら、彼はその一言だけ返した。

 ―誕生日って……誰のだ?
   絵美里の誕生日は10月だって……

「……あっ」
 間抜けな顔でつぶやく。
 それを見て、彼女はくすっと笑った。
「あ~、やっぱり。忘れてたんだ」
「本当だ……今日俺の誕生日だ……そっかぁ……。でも、よく知ってたね」
「前に免許証、見せてもらったから」
 知ったのは、付き合い始めてすぐのことだった。
 だが誕生日が近づいているのに、全く何も言わないし気にしている風もない。
 だから忘れているんだと思って、驚かせるためにずっと知らないふりをしていた。
 彼女はどこか嬉しそうに、そう言った。
「それから、今日は映画見ようよ。DVD借りてきたんだ」
「映画……?」 

 ……誕生日に、恋人が自分のためにケーキを焼いてくれる。
 彼女の部屋で二人っきり、肩を寄せ合いながら映画を見る……。
 これだよ!
 足りなかったのは!!


526:⑨
10/02/14 22:39:24 v6hDrqaC

「映画か…いいよ、うん! 見よう一緒に! なんてやつ?」
「あのね、フルメタルジャケットっていうやつなんだけど」



 …………戦争映画?



「へぇ、女の人でも見るんだ、そういうやつ」
 意外なタイトルに驚いてしまった。
 実際見たことは無いのでよく分からないが、ホラー映画を見るのと同じような感覚なんだろうか?
 ……でも、まぁ、この際なんだっていいじゃないか。
 彼女が選んだのだから。
「あ、そうだ俺も手伝っていい? ケーキ作るの」
「本当? もちろんいいよ、一緒に作ろ」
 柔らかな表情で、幸せそうに微笑みあう二人。
 帰り道の不安など、たったこれだけで消し飛んでしまっていた。
 まるで新婚夫婦のようなアットホームな雰囲気の中、幸せを噛みしめながら彼は腕まくりをして台所に並ぶ。


 ―笑顔の裏に隠された、彼女の、彼女による彼のための逆調教計画。
 それは粛々と、そして確実に進行していくのであった。



527:⑨
10/02/14 22:41:54 v6hDrqaC
おしまい。
このデスマーチを乗り越えられたら、また書きます。

528:名無しさん@ピンキー
10/02/15 14:56:39 VPBfwVb1
>>527
GJ!
これほどの才能の持ち主を死なすわけにはいかない
全裸でこのスレを保守する役目は俺に任せて、無事に帰ってきてくれ

529:名無しさん@ピンキー
10/02/17 20:19:36 zsefj2y0
西嶋さんの話すごく好きです。
かなりきつそうですがお体壊されませんように

530:名無しさん@ピンキー
10/02/19 19:38:34 GJGZBara
gj

531:名無しさん@ピンキー
10/02/20 00:16:33 butpbMlc
>>527
PT!PT!
期待してますよ!

532:INHUMAN
10/02/22 10:44:43 zrtoeO/B
ちょっと、あんたたち!!
こんなスレッドを立てて非人間的だと思わないの!?
削除依頼を出して消してもらうかどうか、
分からないけど覚悟してなさいよね!!

さあ、潰れるざます!
逝くでがんす!
フンガ~!!
まともに潰れなさいよ~!!


533:名無しさん@ピンキー
10/02/22 12:24:06 zrtoeO/B
ちょっと、あんたたち!!
こんなスレッドを立てて非人間的だと思わないの!?
削除依頼を出して消してもらうかどうか、
分からないけど一応の覚悟はしてなさいよね!!

さあ、潰れるざます!
逝くでがんす!
フンガ~!!
まともに潰れなさいよ~!!


534:名無しさん@ピンキー
10/02/23 16:34:48 9ThNoWEQ
俺はここで抜いた
うんこにまつわるオカルト
スレリンク(occult板)

535:名無しさん@ピンキー
10/03/01 09:53:13 PC30MYRl
あぁん出ちゃう見ないで見ないでぇぇぇ!!

536:名無しさん@ピンキー
10/03/04 14:12:38 lIngKtlw
>>513
GJ!!
自分も便秘フェチだからツボった!
これからもたのむ!

537:名無しさん@ピンキー
10/03/06 02:05:25 nqIPW3N6
これから投下します。

538:えな8-1
10/03/06 02:08:52 nqIPW3N6
卒業式も終わり、在校生への日々の授業ももうほとんどなく、校内で有澤の姿を見ることも少なくなった。
あれから暫く、有澤の様子はぼんやりと宙に迷うようで、以前にも増して掴み所のない印象の女生徒と化している。
尤も、俺自身も似たようなものだが。
有澤えな…自分の生徒の前で、不覚にも取り乱してしまった。

俺はどこかで有澤えなに希望を抱いていたのだと思う。
この性分に目覚めてからというもの、ずっと自分の中で押し殺してきた欲望。それを昇華する相手が突然現れた。
神がいたとして、彼が遣わせたとしか思えない理想的な存在…
美しく無垢な形をした彼女に自分の半身を見ることで、選民意識とも思えるような優越感を抱いた。
けれど、その有澤えなが彼女自身を否定したことで、何故だろう、俺の存在そのものが脅かされるような恐怖が襲ったのだ。
有澤えなと俺とは別の存在であるはずなのに、時々それが分からなくなっている自分がいる。
俺はそれでいい。今ある生活の中でそこに慰めがある。
でも有澤は違う。有澤はまだ子供で、彼女の道の先には別の可能性が幾つもあるのだ。
俺の自分勝手な都合で有澤えなをここに縛り付けてはいけない。教師のする事ではない。分かってる。

あの日の俺は教師らしくないどころか、いじけた子供みたいな醜態を晒した上に、
自分より十以上も年下の生徒にご機嫌を取らせるという有様…いや無様。
そのやり方にしたって…悪いことをした。有澤の震える唇が蘇る。
きっと…初めてだったはずだ。そう思いたい部分もある。
悶々とした気持ちで二階の渡り廊下をうろつき、膝を半分隠すスカートを目で探している自分に気が付く。

539:えな8-2
10/03/06 02:09:25 nqIPW3N6
「あぁーあと数日でえな様ともお別れかなぁー」
え な さ ま?
突然降って涌いた妙な呼び名に不自然な反応を示してしまった。
そんな変わった名前の生徒はもちろんこの学校に有澤えな一人だけだ。
御両親がどういうつもりでそんな名前を付けたのか知らないが。

「おお、女神…ミューズ…石鹸の匂い…」
「はは、お前それ今日何度目だよ。別に転校するわけじゃないんだから新学期になればまた会えるだろ。」
「だからってクラスが一緒とは限らないだろ。
なぁ、俺にとって、えな様のいない生活がどれ程の苦行か想像できるか?
冬休みでさえ生きた心地がしなかったってのに、あの飢餓感が一年も続いたらどうなることか。」

有澤聖母神への深い信仰を告白し続ける獲物を、柱の物陰からじっとりと観察する。
あいつは有澤と同じクラスの…確か…竹村正午だ。
俺は新学期に割り当てられるクラスの生徒名簿を思い出す。
全精力をかけ誘導と操作を行使した結果、有澤の席を一番上に確保したそれだ。
竹村…よかったな、お前の一年の幸福は既に約束されている。
見ているだけでもいいのなら、だがな。

「お、ほら、来たぞ『えな様』」
男子生徒が竹村に言った言葉に、背負っていた黒い影をぱっと脱ぎ捨てる。
「どこ?どこ!?」
竹村とシンクロするようにその御姿を探すと、今居る渡り廊下の下側を歩いて来るのが見えた。
「あぁぁぁぁー可愛いぃぃぃぃー」
「はっ、朝から見ててもそれかよ。めでたい奴。」
まったくだ。俺なんか今日初めての観賞タイムだというのに。
「はぁぁ、最近また可愛くなったよなぁ。」
「また暗くなったの間違いじゃねーのか?」
「アンニュイと言え。えな様はそこが魅力なんだよ!」
「理解出来ねー。まぁ顔は確かにいいかもしれんが。
可愛くなったっていうか、何処となくエロオーラ醸すようになったよな。」
「何て事を言うんだ!俺の女神でナニ想像してんだよ!
あんなに清楚なえな様にけしからん妄想を抱いたことを後悔させてやる!」
やってやれ竹村。実際にはド変態の有澤にその手の理想を抱くお前が不憫ではあるが。
…まぁ純潔は保証してやるから安心しろ。
思いながら渡り廊下の下を横切ろうとする有澤の姿を目で追う。

本当に可愛い子だ。
あの容姿を見ると、竹村が彼女に掲げる偶像にも無理はない気がする。
女神ではないにしろ、俺も有澤の中に天使の神聖さを見ることがある。
一人の少女に変に入れ込むってのでは、俺もこいつと大して変わらないのかもな。

540:えな8-3
10/03/06 02:11:59 nqIPW3N6
喚く野郎共をその場に残し立ち去ろうとすると、横切った反対側で一人立ち止まり、渡り廊下を見上げる有澤が目に入った。
「!」
バッと壁に隠れる。何だ?別に悪いことをしている訳じゃあるまいし。
思い直して、そっと窓から階下を窺う。
しかし有澤はもうそこには居なかった。



「今日、どこ行ってたんだ?」
「え?あぁ…えっと、巡回に…」
「何だ?巡回って。」
「先生と私の秘密が掘り起こされてないかなって。」
言われて最初の光景を思い出す。
冬の日の夜、校舎裏で掘った穴に巨大便を産み落とす制服姿の有澤えな。
「はは、誰も掘り起こさないって。」
「でも、お休みになったら暫く見に行けないから、何となく不安になっちゃって。」
電話口で有澤がふぅと溜息を吐く。
「せんせ」「有澤」
「…ごめんなさい。」
「いや、いいよ。有澤が先に言って。」
「はい。えっと…この前のお詫びがしたいんです。お風呂場、あんなに汚しちゃって…」
「気にしなくていいって言ったろ。」
「でも…ぅうん」
「どうした?またエロモードか?」
「もうっ、違います。
ただ、お休みになったら先生にも会えなくなっちゃうのかなって。
理由を付けたら…会えるのかなって、その…」
いじらしくて可愛いじゃないか。
「なんだ。会いたいって言ってくれればそれでいいのに。」
「はぅ。でも先生、忙しいみたいだから…」
「まぁ、いつでもって訳にはいかないけどな。
二週間も便秘にさせておけないし。」
「うぅーそんなにはっきり言わないでください。
あの、それでお詫びは何がいいですか?」
そんなの一つしかないだろ。思うが、すぐにこれはチャンスだと閃く。
有澤だって目新しい何かを期待して言い出したのだろう。
誂え向きに、普段させないことで試してみたいものがある。
「有澤、休み中に制服のクリーニング出すよな?」
「へ?はい。出しますけど…」
「うちに置いていった下着、あるか?」
「あります。」
「制服着たまま下着に漏らすっていうのはありか?」
「ありま…、えっ!そ、そそそれは」
「学校のトイレで訊いた時、いいって言ったよな。」※断章参照
「はぅー、言いましたけど、あの時は頭がふわふわしてて…
あの状態で約束させるなんてずるいですよ。」
「今更何を言う。今だってお詫びがしたいって言い出したのは有澤じゃないか。」
渋る有澤。子供時代のトラウマがあるシチュエーションだから不安なのだろう。
しかし、ここは俺も引かない。この機会を逃すと永遠に実現出来ないように思えた。
「でも…場所とか…」
「場所なら目星がついてる。山行く途中の寂れたトイレ。」
「な、なんでそんな場所に気が付くんですか?」
「一人で下見に行った時に見つけて、あの殺風景っぷりは使えるなと思ってた。」
「私、そんな場所があることに全然気づきませんでした…。」
「遠回りになるから前は通ってないかもな。場所はそれで問題ないだろ?」
「うーん…どうしてもですか?」
「どうしても。」
「はぅ、先生がそんなに言うなら…、頑張ります。」
よし、遂に押し切った。
一度決まってしまえば有澤も観念したのか、決行は終業式の後ということですぐに話が纏まった。


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