ドラマ「メイちゃんの執事」でエロパロ at EROPARO
ドラマ「メイちゃんの執事」でエロパロ - 暇つぶし2ch2:名無しさん@ピンキー
09/02/09 00:42:57 jCJV3/uB
2

3:名無しさん@ピンキー
09/02/09 00:44:17 3FFG+jQ9
以下、ラーメンスレ

4:名無しさん@ピンキー
09/02/09 04:00:49 G3c4IVmU
やっと立ったか…

5:名無しさん@ピンキー
09/02/09 04:15:26 RkfPKa/i
待ってました!

6:名無しさん@ピンキー
09/02/09 06:47:45 tWAHbMYa


7:名無しさん@ピンキー
09/02/09 07:08:21 VRVPeHoF
新スレage

8:名無しさん@ピンキー
09/02/09 12:53:37 7AstxKtp
>>1おつ
ちょっと質問だけどエロまでいかない話でも投下可?

9:名無しさん@ピンキー
09/02/09 13:44:13 RkfPKa/i
>>8
大丈夫じゃないかな。
本スレの誘導レスにも『エロなし歓迎』とあったしw


10:名無しさん@ピンキー
09/02/09 15:27:14 Gvnyeay5
>>8

おKだと思う。
個人的には是非読みたい。

11:名無しさん@ピンキー
09/02/09 18:11:39 odWdyHQG
ここはドラマ限定?原作なし?

12:音羽
09/02/09 18:29:19 P7LS9Jx3
書こうとしたら板違いしちゃった。。
新参者ですが宜しくお願いします。

始めまして。
無駄に長くなっちゃったんですが
原作に少しある「メイ×理人」の舞踏会に向かう前を
少しだけ甘めにしてみました。

タイトルは「Pre-Debutante」
社交界デビューする前の年頃のお嬢様って意味ですが、
恋が始まる前って意味にもかけたくてつけました。

小説で原作見た時
あまりに綺麗な場面だったのでちょっと妄想して書いてみました。
全然萌えないかも。。初めてなので許してください。
もっとエロくしたかったんですけど思い出せず。
評判よければ続編書いてみますので宜しくお願いします。

13:音羽
09/02/09 18:30:01 P7LS9Jx3

今日はパーティをおふざけで皆でやろうと誘われた。
皆は3回目、私は始めてだけど面白そうなので受けた。
おふざけなんでプレデビュタントと
執事達はいつからかそう呼び始めた。

まだまだ淑女って感じじゃないけど
おふざけって言ってもフルコースが出たり、
ダンスをしたり本格的なものでびっくり。
ダンスやテーブルマナーを数日前からみっちり練習してた。

「予行練習だと思って今日は楽しくお過ごしくださいませ。メイ様。」って
のんきに理人は言うけど、
もう朝から身のこなし方も気になるし、
もう皆張り切っちゃってお目当てはティアラとステラ5つ。
上手に踊れたペアに貰えるらしい。
無理だろうな。。自信ないもん。

14:音羽
09/02/09 18:30:25 P7LS9Jx3

「メイ様、早く急ぎませんと遅れてしまいますよ。
練習ももう少ししないといけません。」
急かす理人を尻目に、身だしなみに余念がないメイ。

「こんなにお時間をかけるとは非常に珍しい事ですね。
天候が変わらなきゃいいですが。。」
「うるさいな。もう少しで終わるから待っててよ。」
「かしこまりました。」

普段はショートカットだが今日は長めのエクステをし、
それが慣れない様で何度も鏡に向かい、指で髪の微妙な乱れを
気にしている。
衣装をそろえて練習するというのが初めてだったので
いつもと違う自分に胸を躍らせていた。


15:音羽
09/02/09 18:30:46 P7LS9Jx3

鏡に向かって
「今日は誰よりも上手に踊って、理人さんに褒めてもらいたい」と
呪文をかける様に眺めている。

「ねえ、この色似合わなくない?背中が凄く出てて恥ずかしい。」
「いいえ。とってもお似合いですよ。見違えるほど美しいです。」
後ろに立っていた理人は鏡に映るメイの視線にゆっくりと甘く語りかけた。

黒の背中の大きく開いたドレス、キラキラとした素材で
それが光に映し出されると綺麗な輝きを帯びていた。
本当のデビュタントだと白くゆったりしたドレスを着るみたい。

理人もジャケットのないいつもと違って、
燕尾服を身につけ、その見慣れない雰囲気に少しだけ
頬が高潮するような感覚を覚えた。



16:音羽
09/02/09 18:31:09 P7LS9Jx3

「踊りの練習を少しだけしておきませんか?」と
その様子を眺めていた理人が不安げに声をかける。
「何度も練習してきたんだから大丈夫。」
「しかしヒールに慣れていらっしゃらないご様子ですし。。」
「分かったわよ。」

座っていたドレッサーの椅子から勢いよく立ち上がるも、
慣れないヒールのせいか、身体が揺らめき転びそうになり、
それを見ていた理人がスマートで優しく抱え助けてくれた。
息が掛かるほどそばにメイと理人の距離が近くなり、
メイが目をそらして姿勢を直そうとした時、
すっと頬にやわらかな感触がありすぐにそれが消えた。

「えっ。」
「大丈夫でしたか?」
すぐに理人の声が聞こえたのに
一瞬何が起こったのか分からないほどその感触は
メイの身体や心を瞬時に奪われたようにしばらく動けずにいた。


17:音羽
09/02/09 18:32:07 P7LS9Jx3

「申し訳ございません。
あまりに綺麗過ぎて少しだけ魔法をかけたくなってしまったのです。」
「あっ、大丈夫。こちらこそごめんなさい。」
「慣れない靴だとやっぱり駄目よね」と
照れ笑いをし、その場を取り繕うのに必死だった。

その状況を知り尽くすように冷静な声で理人は
腕に光る時計をすらっと眺め、
「まだ時間に余裕がございます。
少しだけ私と踊っていただけませんか?メイ様」と
左手をメイの方に出し、
その様子を見たメイも左手を静かに乗せる。

1、2,3とどこかいつもの練習よりゆっくりとしたテンポで
メイを優しくリードしていく理人。
「理人さんに聞かれたらどうしよう。何で胸がこんなにドキドキしてるんだろう。」
心音をもどこか分かりつくしているかのように
テンポを落とさずに踊り始める理人を、
「ちょっと待って」と止めるメイ。


18:音羽
09/02/09 18:32:27 P7LS9Jx3

「どうなさいました?テンポが速すぎましたでしょうか?」
きっと私の心もすべて見通されているかのようで
恥ずかしさもあり、安心感もあった。
「もっと遠慮なさらずに私に身を委ねて頂いて結構です。
今日の私は、執事ではなくメイ様が思う恋人のように
見ていただいてかまわないのですから。」

「恋人!?」
その言葉にさらに胸が高鳴り、何を言い出していいか分からないほど
緊張してしまった。
「な、何を言い出してるのよ。」
「っていうか恋人のようにって何よ。」
自分でも何を言ってるのか分からないほど早口で話してる。
冷静になれって心の中で何度も言い聞かせながら
理人を見つめると優しく微笑んでいた。


19:音羽
09/02/09 18:32:47 P7LS9Jx3

「私に演技しろって言うの?」
「そういう意味ではございません。」
「演技が本気と混同しそうになったらどうするの?
責任取れるの?」
まくしたてるように強い口調で話してる自分が幼く感じた。
こんなにも理人は私に優しくしてくれているのに
あふれ出しそうな気持ちが涙になって流れそうだった。

「理人」とようやく落ち着いたのかつぶやいた。
「本当はね、本当は。。」
「私の心の奥底にその言葉をしまっておきますので
落ち着いておっしゃってください。」

20:音羽
09/02/09 18:33:08 P7LS9Jx3

メイはいつのまにか涙を流していた。
理人はポケットから白いハンカチを取り出し、
頬を柔らかく拭いてくれた。
ハンカチから香水の香りがほのかにした。

凄く時間が過ぎてしまったようで
不安になり、理人の腕時計をすっと眺めた。
まだ5分も足ってない。

「メイ様。この時計はわざと30分ずれておりますので、
まだお時間はございます。」
「そう。」
「続きをどうぞおっしゃってくださいませ。」


21:音羽
09/02/09 18:33:28 P7LS9Jx3

「演技なんかじゃなく、本気で恋人になりたいの。
私は理人が好き。もう何があっても惑われない。
貴方を好きになった日からすべて覚悟してたんだから!」
落ち着いた心がまだ大きな音を立て始めた。
恥ずかしくてその場を逃げたくなった。

ところが理人が強く腕を握りその動きを止めた。
「どうぞ逃げないでくださいませ、メイ様。」
ふっと引き付けられ、いつしか身体が理人の身体に包まれていた。

「素直に話してくれて、本当に嬉しく思っております。
私もメイ様にちゃんとお伝えしなければいけない事がございます。」
バタバタと逃げようとした私はその動きを止め、
静かに理人の目を眺めた。

22:音羽
09/02/09 18:33:49 P7LS9Jx3
10
「私もメイ様にお使いしていく上でいつしか貴方をお慕いしていく気持ちが
大きく、溢れるほどになっておりました。でも、私達はお嬢様と執事の立場。
気持ちを抑えるのに私の方が必死だった事も正直ございます。」

「けれどメイ様、人を愛してしまった時、本当は抑える必要など一切ないと
私は思うのです。先ほど逃げそうになっておられましたが、
愛を伝えるのを恥ずかしがったりしてはいけません。
誰に対しても伝えないと分かっていただけない瞬間が時にございます。
少なくても私だけには素直に何でも話していただくよう
宜しくお願いいたします。」

そう私に話すと理人は
「もう一度だけ魔法をかけさせていただけますか?」
照れながら「はい」と伝えると、指先で唇に優しく触れてそっと唇を落とした。
そのあとも囁き合う様に唇を重ねて、
魔法にかけられたようにまた一つ深みに落ちたようだった。


23:音羽
09/02/09 18:34:18 P7LS9Jx3
11
「メイ様。大変失礼いたしました。
そろそろ練習して舞踏会に参りましょう。」

「待って。」
「はい。どうなさいましたか?」
「私をもっと貴方の深みに落としてください。」

先ほどより大人びて見えるメイに理人は、
「今宵はメイ様を朝までエスコートいたします。」
その場に私だけしかいないのに耳元で悪戯に囁かれ、
身体が火照り、赤らんでいくほどに恥じらいを覚えた。


24:音羽
09/02/09 18:34:41 P7LS9Jx3
12
馬車かと思えば移動はやっぱりヘリで、機内で
「魔法にかけるってどういう意味よ?き、キスしちゃうなんて。」

「お気にいらなかったご様子ですね。申し訳ございません。
魔法にかけるですか?そうですね~
大人の淑女になるための魔法でしょうか?
こういう事はもうしないようにいたしますのでお許しくださいませ。」

「えっ~。
朝までエスコートしてくれるってさっきのお話は?」
慌てて大きな声を出してしまった。

「期待していらっしゃったのですか?
とりあえず今日はティアラとステラを持ち帰って参りましょう。
先ほどのお話はそのあとゆっくりいたしますので・・。」

「はい、分かりました。」

横顔を見ながら息が苦しくなるほど想いが
生まれて初めて少し分かった気がした。
すぐにでも貴方に触れてみたいのに、
私が知らない痛みや悦びがまだあるのかも。。
もどかしさと愛おしさで身体がどうかなりそうだった。

おわり


25:1
09/02/09 18:35:01 VRVPeHoF
>>8
全然構わないですよw盛り上げちゃって下さい

>>11 ドラマのみです。あまりにも違いすぎるので・・・。

26:音羽
09/02/09 18:53:32 P7LS9Jx3
>>25

原作を脚色して書いてしまったんですがまずいですか?
まずかったらすみませんでした。

27:名無しさん@ピンキー
09/02/09 19:08:46 Oge65duR
>>26
>>1>>25みたいな身勝手な女の立てたスレへの投下お疲れさま
良い読者に恵まれればいいですね
とりあえず>>25は死ねば?

28:名無しさん@ピンキー
09/02/09 19:09:04 VRVPeHoF
>>26
いえいえ。私こそキツい言い方になってすみませんでした。原作はまだ読んだことがありませんが、文章がとてもキレイで素敵でした。ドラマでも大丈夫ならまたぜひ投下して下さいねw

29:音羽
09/02/09 19:16:21 P7LS9Jx3
>>28
いいえ。こちらこそ。
相談して書き込めばよかったです。
ご丁寧に返信有難うございます。


30:名無しさん@ピンキー
09/02/09 19:23:09 tWAHbMYa
>26
GJ!
ドラマも原作も好きなので続編希望!…だったけどここドラマだけなんですね
また待ってます!

31:名無しさん@ピンキー
09/02/09 21:26:24 h9lRrxR6
>>29
GJです。
べつにドラマだけと限る必要ないですよ。書きたいなら漫画版も書けばいいですよ。
>>25
あのなあ、漫画版で書きたいって人はどうすんだ。
エロパロ板には来るなってこと?まさか別にスレ立てろってか?
一作品一スレが基本だぞ。

「漫画版に準拠しています」と作品投下のときに注意書きしとけばいい。

32:名無しさん@ピンキー
09/02/09 21:49:07 VRVPeHoF
>>31 すみません。私も立てる側になって皆さんの少しでも役に立ちたかったのですが、勉強不足でこういう形になってしまいました。

33:名無しさん@ピンキー
09/02/09 23:26:38 VRVPeHoF
31さんの言うように「漫画版に準拠しています」と作品投下のときに注意書きをして貰えれば漫画版でもOKにしました。あとネタバレ要素を含んでいる時はそちらも注意書きをよろしくお願いします。

不快な思いをさせてしまった方々(特に原作ファンの皆さん)本当にすみませんでした。

34:名無しさん@ピンキー
09/02/09 23:32:31 RkfPKa/i
>>32
そんな小さくなることないよ
あなたがこうしてスレ立てをしてくれたからこそ
書き手も読み手も皆こうして集まれるんだ

作品投下時に「ドラマ版」、もしくは「漫画版」明記、それでいいじゃん
せっかくメイちゃん好きが集える場が増えたんだから、まったり行こうよ

35:名無しさん@ピンキー
09/02/09 23:48:32 Gvnyeay5
>>32

>>34に禿同。
折角できたスレなんだから、マターリ行こうや。
職人様の投下待ツ。

36:名無しさん@ピンキー
09/02/10 00:40:50 k6H1WZRK
>>33
31だけど、ちょっときつい言い方しちゃったな。
ごめんなさい。

37:名無しさん@ピンキー
09/02/10 06:28:03 Req4LOrO
無事解決ということでage
職人様、ドラマも原作も投下待ってます!


38:名無しさん@ピンキー
09/02/10 08:07:19 tMloD0Es
氏ね

39:音羽
09/02/10 10:23:41 UxH3LtNB
私も気をつけて投稿してまいります。

昨日投稿してから知ったんですが、
どうもドラマ版でも舞踏会のシーンがあるみたいですね。
あのシーンやらないのかなってがっかりしていたので
凄く楽しみです。また原作とは違う設定になるのかな?
続編も少しずつ書いてますが苦戦しておりますw



40:名無しさん@ピンキー
09/02/10 15:58:36 JL6bvHez
原作あってのドラマだと思う

41:名無しさん@ピンキー
09/02/10 16:49:58 d8kPH7kq
はじめまして。
ドラマ版準拠・理人×メイで投下させていただきます。
短いです。エロほとんどないです。おつまみ程度に読んでやってください。

設定?ですが、いちおう(何らかの形で)ルチアの件が片づき、その少し後の理人メイということで。
よろしくお願いいたします。

42:名無しさん@ピンキー
09/02/10 16:58:02 d8kPH7kq
『言葉をください』


「ただいま、朝食の準備をいたします」
「うん」

理人がいそいそと支度する最中、ふと視線が気になって振り向くと、
メイがベッドの方向から自分をじっと見つめていた。

何か?そう言いかけたとき、首をかしげながら、彼女の声――「ねえ」。

「何でしょうか」

「Sランク執事の資格って、取るの大変なんでしょ?」

左胸のバッジを指差しながら問いかけてくる。理人は小さく頷きながら、

「簡単ではありませんが」

「木場さんが会うたびいうの。理人さまはすごいお方なんです!できないことはないー!って」

メイとあの木場の遣り取りを想像し、ごく小さく苦笑する理人。

「そうですか」

「それを思い出しててさ。できないことって、ほんとに、全然ないのかなーって思って」

きょとんとこちらを見る。まるで邪気のないふたつの瞳。
理人はなんとなく目をそらしながら、

「――他のお嬢様はともかく、メイ様のことなら大体わかりますよ」

「ほんとに?」

「執事ですから」

振り向いて言い切った、その、見透かされたような微笑みがなんとなく癪にさわり、メイは口をつん、と尖らせる。

「ふうん。……じゃあ今、あたしがしてほしいことって分かる?」

「そうですね」

理人はメイの瞳をじっと見据えて、

「――わかりました」

「な、な、なに?」

理人はにっこり微笑むと、すたすたと足取りも軽やかに、メイの方へとやってきた。

43:名無しさん@ピンキー
09/02/10 16:59:49 d8kPH7kq
自分の目の前に立ち尽くす彼をちらりと見上げ、目をまんまるくしていると、
突然頬に添えられる手。

ドキ、とメイの心臓が大きく音をたてる。

躊躇いもなく近づく端整な顔立ちに、目をしぱたたかせる間もなく、ふわり、重なる唇。

「ちょっ――…」

驚いて身を引こうとするメイの手首をいつのまにかしっかりと掴み、理人は角度をかえてキスを続ける。

「…ん」

割り入ってくる舌を受けとめるのがせいいっぱいのメイだったが、
自分のそれに優しく絡む動きに翻弄されるように、だんだんと身体の力が抜けていく――、

それを見て取った理人は、やがて、名残惜しそうに唇を離した。
瞬間、思わず目を見開き、はあっ、と大きく息をつくメイ。

「な、にす――」

言葉を遮るように、鼻先にチュッ、と音をたてて落とされたキス。
やがて理人はニコリと笑い、

「はずれでしたか?」

「う――…」

顔を真っ赤にしたメイが身体を離しぷいっと横を向くと、
理人はなにごともなかったかのように再び食事の用意にとりかかって。

メイは力が抜けたようにへなへなとベッドに座り込む。

やられた――と思いながら、ちらりと横目で見る背中。頭をよぎる、理人の言葉。

”メイ様のことなら”


「…うそつき」

あたしの心の中なんて何にもわかってないくせに。

1年前のその日まで、ルチア様とどう暮らしてきたの?
ほんとうにこの結末でよかったの?
彼女のことを、どう思っていたの?
あたしはこのまま、あなたの側にいてもいいの?

聞きたいことは、たくさんある。

ほんとうは、本当はね――あたしがいちばんほしいものは…、


「…何かおっしゃいましたか?メイ様」

「――べっつに!」


<おわり>

44:名無しさん@ピンキー
09/02/10 17:05:35 GRJFhnqG
やっと追い着いた・・・
GJです!

45:名無しさん@ピンキー
09/02/10 17:15:58 JL6bvHez
>>43
メイ最後の一言が彼女らしくてGJ!

46:名無しさん@ピンキー
09/02/10 18:09:22 NGafQHZ7
>>43
GJ! メイの初キスを舌入れて奪うなんて理人やるなぁwさすがSランク

47:音羽
09/02/10 18:37:02 UxH3LtNB
>>42
凄く可愛い感じでぐっと来ました。勉強になります。

48:名無しさん@ピンキー
09/02/10 18:44:54 NGafQHZ7
>>47
音羽さんの続編楽しみですw期待しながら気長に待ってますw

49:名無しさん@ピンキー
09/02/10 19:49:25 LZ6EFUiZ
>>41
職人さん乙です!
読みやすかったし、何より萌えたw


50:名無しさん@ピンキー
09/02/10 20:45:18 Req4LOrO
>>41
GJ!!
うはぁ萌えた~
ドラマが楽しく見れそうですw

51:名無しさん@ピンキー
09/02/10 21:53:13 uz+eFkp4
>>47
作品投下している最中というわけでもないのにコテをつけるな
どれだけ自己顕示欲強いんだ

52:名無しさん@ピンキー
09/02/10 21:59:48 UxH3LtNB
>>51
申し訳ないです。気をつけます。

53:名無しさん@ピンキー
09/02/10 23:26:42 d8kPH7kq
>>41です。

レスつけてくださったみなさま、目を通してくださった方、ありがとうございました!
ドラマ5話の萌えを糧に、もう少しエロパロらしいものを1本書けたらいいなと思っています。

54:名無しさん@ピンキー
09/02/10 23:43:34 ZjrH4uw6
>>53
投下トン&GJ!
自分は文章書けないから、職人さんの投下にwktkしつる

55:Rui
09/02/11 00:59:29 M6NXjANS
初めて書き込みします!
(もしも失礼があったらすいません)
メイちゃんの執事のスレができて嬉しいです。
職人さま投下お疲れ様です!
漫画を持っていたので話は知っていたのですが、ドラマのストーリーは漫画以上に好きかもしれません。(特にメイちゃんが)
これからも職人さまの作品を楽しみにしています!

56:名無しさん@ピンキー
09/02/11 02:29:19 k/SDwZFM
なにこのノリ…
このスレってこうゆう雰囲気でいくの?

57:名無しさん@ピンキー
09/02/11 02:39:24 3JKbwEV/
やっぱり原作・ドラマ共々、青山とリカがサブでは1番萌えると思うんだ

58:名無しさん@ピンキー
09/02/11 09:39:58 PzbNm4bK
こういうノリを見ると、少年漫画二次で痛いコトやらかしてる人はやはり女子なのかなぁと思う (´・ω・`)
同性として悲しいがな

59:名無しさん@ピンキー
09/02/11 10:28:48 oseW6Z+h
キャラってメイだけじゃなくてもおk?
みるく好きなんだがそっちとかは駄目か?
大門×みるくでやらしい本を見てみるくが大門に「これは何だ?」と聞いて
慌てる大門とか
教えて教えて言うみるくに仕方なく少しだけ…的なのを

60:名無しさん@ピンキー
09/02/11 11:26:03 H4FrOFjn
>>59
>>1カプ明記すればおkと思われ
自分はとりあえず何でも読んでみたいw

61:名無しさん@ピンキー
09/02/11 11:27:40 /bMNZBHm
>>57
女王リカ様ハアハアw

62:名無しさん@ピンキー
09/02/11 11:32:32 klCtZeOu
>>59
いいと思う
ただカプによっては受け付けられない人もいると思うから
投下前に一言添えるなり改行使うなりした方がいいかも


63:名無しさん@ピンキー
09/02/11 14:20:19 PzbNm4bK
みるく様、旬すぎるw
演技力凄まじいな彼女

64:名無しさん@ピンキー
09/02/11 15:02:24 XxU+chuX
>>63
ルチア様に一言物申してる時なんてカッコ良かったよね。まぁ遊園地は素で楽しんでたけどww

65:>>8
09/02/11 22:26:19 UqpI6eod
エロなくても可みたいなので書いてみました(エロも書きたかったけど)
以下が注意事項です

・ドラマ版3話あたりまでの補完話
・CPは理人×メイというか理人→メイ
・エロ無し、理人のメイへの気持ち中心なシリアス風味
・本編にない独自設定含む

以上が大丈夫でしたらどうぞ↓

66:>>8(1)
09/02/11 22:28:47 UqpI6eod

―執事とは、いついかなる時もお嬢様を守り、力となること
ゆえにお嬢様が望む限り、執事として最高の情熱を捧げること―


執事として初めて一歩を踏み出すさいに協会から与えられた言葉は、今なお自身の教訓として染みこんでいる。
執事とはお嬢様のために存在する。
それは執事としてごく当然の、根幹となる言葉だった。
この門出になにを今更、と苦笑する者もいたが、困難を乗り越え執事となった自分に改めて示された
道筋とも呼ぶべきものに、理人は誇らしい気持ちになった。

この言葉に恥じない思いやりある執事になろう。

そう固く誓って日本の土を踏んでから、既に幾度も季節を越えた。
あれから数年経ったいまでもその気持ちに変わりはない。執事としてあの言葉を忘れたことなんて一度もなかった。

それなのに、いつからだろう。
道を示してくれたあの誇らしい言葉が、自身を縛り付ける楔となったのは。



67:>>8(2)
09/02/11 22:31:11 UqpI6eod

*****

「メイ様、起床のお時間です」
「ん……もうちょっと…」

朝、日があたりに満ちはじめた時間に理人はメイを起こしに来る。
朝が得意ではないメイのこと。あまり寝かせてしまうと初日のようになりかねないので、
今後のことを考えるとそろそろ起きて貰わなくてはならない。
「メイ様。もう起きませんと――…っ」
やさしく囁いてゆっくりとメイの顔を覗き込むと、思わず次の言葉を飲み込んだ。


「ふぁー…。どうしたの?」

ピタリと止まったまま動かなくなった理人を不思議に思ったのか、もぞもぞと布団から起きながらメイは首をかしげた。
「いえ……」
「……?…へんなの」
いつもより反応が少ない理人をちらりと見ながら伸びをすると、寝起きのせいかよたよたと洗面所の方へ向かっていく。
あんなに危なっかしい足取り、執事ならすぐさまお世話に向かうべきだが、理人はまったく動くことが出来なかった。

――涙のあと。

メイの頬には間違いなく涙のあとが残っていた。
両親が大好きだったメイは、枕元に置いてある両親との写真をいつも大事にしている。
その写真たてを抱きながら寝るメイの姿を見て、理人は心が痛むと同時に、
思わず廃墟のなか雨に濡れながら泣くメイの姿を思い出した。



68:>>8(3)
09/02/11 22:33:26 UqpI6eod

『泣かないように頑張ってたのに……っ』
家族のいた家の焼け跡で、一人ぼっちで泣いていた。
『なんで死んじゃったの…?』
葬式の次の日には店をひらくという気丈な姿を見せても、一人頑張って立っていただけで。
『わたし一人ぼっちじゃん……!』
肩をふるわせて訴える姿は、寂しくて、悲しくて崩れ落ちそうな女の子だった。

なのに。

『私が戦うって言ったら…?』
涙で濡れそぼった顔で、更に立ち上がろうとしていた。あんなに壊れそうなのに、それでも戦う道を選ぼうとしていた。

―護りたい。助けになりたい。

執事としてお傍にいたい。そんな気持ちがあふれ出して止まらなかった。
この少女の願いの手助けをしたい。眩しく笑う姿が見たかった。


(それは、本当に執事として思ったのか?)
「……!!」

突如聞こえてきた心の声に、理人ははっとなった。
「違う……俺は、」
(あのとき、純粋に執事として仕えたい気持ちだけだったのか?)
心の奥底で潜む気持ちが理人に問いかける。そうだ、と思えばいいだけなのに何も言葉が出てこない。
(あのとき、護りたいと思う一方で何を感じた?)
そうだ、あのときメイの姿を見て、瞳を見て、ぞくりと身震いがした。
それは執事としてあるまじき欲という想いから―



69:>>8(4)
09/02/11 22:36:26 UqpI6eod

「ねぇ、本当にどうしたの?」
「メ、イさま……」

突然ずいっと顔を近づけてきたメイにどきりとしながら、思考に染まっていた理人は何とか返事をした。
いつのまにか洗面所から戻っていたようだ。

「具合、悪いんじゃないの?なんなら今日は私一人でも」
「いえ大丈夫ですメイ様。少し考え事がございまして」
これはいけないと微笑みながら言うと、メイは信用できないのか眉を顰めてしまった。
主人に心配をかけるなんて執事失格だ。
「本当に何でもありませんから。ご心配おかけして申し訳ありませんでした」
「べ、べつに私は……」
心配なんて、と気まずそうに視線を逸らすが、その表情から心配をしていたことは明白だ。

「ありがとうございます」
にっこりと笑うと、うっとつまったメイが「辛かったら言ってよね」と小さく呟くのが聞こえて、
心が温かく満たされていくような気がした。


そうだ、お嬢様にあんな気持ちを抱くはずがないじゃないか。
執事はあくまでお嬢様に仕える立場。
お嬢様と執事はどんなに傍にいても、「見えない壁」が存在するのだから。



70:>>8(5)
09/02/11 22:39:22 UqpI6eod
*****

けれど、そんな考えとはうらはらに理人は思いがけない行動に出た。

「――どういうこと?」
オンブラ寮に戻ったメイは、部屋に戻るなり理人に詰め寄った。
今回の泉とのデュエロ。泉が負ければ執事の木場と離れ離れになる。
もともと理不尽な条件でのデュエロだったので、メイ側が安易に受け入れていいものではなかったはず。
それなのに執事である理人は独断で決めてしまったのだ。

「覚悟をお決めください」
自分は何としてもメイ様の力になると決めた。それに信じている。メイ様ならきっと。
そのために、執事としてデュエロを受けてもらいたかった。けれど……

「ないんだって。ここにいる理由が」

退学してもメイの望みは叶えられるという知らされた事実に、理人は目の前が真っ暗になった。
もともとメイはこの学園に執着はなかった。権力にも興味はなかった。
デュエロを受けても受けなくても結果が同じなら、メイなら泉を安易に助けられる道を選ぶだろう。
そんなのは傍にいた自分が一番分かっている。






71:>>8(6)
09/02/11 22:42:00 UqpI6eod
主人であるメイがそう決めているのなら、これ以上は執事がとやかく言えることではない。
執事が強要する資格なんてないのだ。これより先は執事の範疇を超えてしまう。

わかってる。
わかってる。
けれど、これに負けてしまったら自分はもう傍には……

「悪いけど私、行かないから」
立ち上がって部屋を出て行こうとするメイを見て、胸がカッとなる。
行ってしまう。このまま俺のことを振り向かずに、ずっとずっと遠くまで―…


「私には理由があります!メイ様にお仕えしたいという理由が…!」


思わず出てしまった言葉。
行かせまいと強く掴んだ手。
胸が痛くて苦しくて、あふれでるように出た言葉は理人自身思いがけないものだった。
「……失礼しました…っ」
そんな行動に自分でも動揺が隠せなくて、あぜんとするメイをその場に残して執事部屋に駆け込んだ。
メイの様子を気遣う余裕もなかった。


72:>>8(7)
09/02/11 22:43:56 UqpI6eod

「俺は何てことを……」
ドアに背中をあずけ、吐き出すように囁いた。
執事はあんなことを言わない。あんな行動などしない。
確実に執事の行動すべき範疇を超えていた。まるで先ほどは、理人という男として接していたかのような―。
「俺は……俺はあの言葉を、誇りに思って生きてきただろう?」
自分に言い聞かせるように呟く。そう、自分はあの言葉を常に心がけてきた。

『執事とは、いついかなる時もお嬢様を守り、力となること
ゆえにお嬢様が望む限り、執事として最高の情熱を捧げること』

この言葉は、あくまで「執事として」お嬢様に仕えることを意味している。
お嬢様と執事は傍にいても同じ場所には立てない。いつだって見えない壁が存在するのだ。
そんなのはずっと理解しているつもりだった。
でも、メイの腕を掴んだ途端、どうしようもなく


この壁を越えてしまいたいと思った。


「……っ」
あの場にいたのはメイ様の執事ではなく、理人という「男」だ。
あんな姿を見せるべきではなかったのに。


73:>>8(8)
09/02/11 22:46:48 UqpI6eod
「メイ様………」
大切な主人の名前をそっと口にのせる。けれど何かが足りない。
彼女の腕を掴んだ手がじくりと熱い。喉がカラカラだ。
初めて男として触れて、あの雨の日のようにぞくりと身体が震えたのを思い出す。
きっと、あの時にはもう。

「………メ、イ」

ゆっくりと大切な名前を呟く。
こんな対等な呼び方なんて一生ありえないのに、言葉にすると震えるほど甘く響いて。
理人は耐えるようにぎゅっと唇をかみ締めた。


愛しいと思う気持ちは留まることなく確実に育っていく。
それでも気持ちに蓋をして、何度でも自分に言い聞かせる。俺はメイ様の執事なのだと。
ずっと彼女の傍にいるために――。


~~~~~
以上です。長文ごめん


74:名無しさん@ピンキー
09/02/11 22:51:01 Jzkayo7m
>>65

理人の切ない心情が…すっごい萌えました!GJ!!


75:名無しさん@ピンキー
09/02/11 22:51:48 wuYngYQ9
>>65
うあおぉぉぉ乙!!
凄く切なくて萌えるうー!!
神すぎるよマジでやべー
エロも是非とも!

76:名無しさん@ピンキー
09/02/11 22:55:04 tW4tZ6zK
>>65
萌えましたありがとう!
こういう理人のぐらぐらしてる感じがたまらぬぇー。

77:名無しさん@ピンキー
09/02/11 22:55:13 klCtZeOu
>>65
乙です
理人視点切なくていいなぁ

78:名無しさん@ピンキー
09/02/11 23:38:54 H4FrOFjn
>>65
GJ!!!!
切なすぐる・・・!
理人視点読みたかったのでうれしす!続編読みたいです

79:名無しさん@ピンキー
09/02/12 00:15:47 bGaQgPSx
>>65
乙!
個人的に理人のメイへの心理描写萌えなんで最高ですた
続編もよろ!!

80:名無しさん@ピンキー
09/02/12 00:25:32 LmJzfe69
>>65
よたよたメイちゃんツンデレメイちゃん可愛い!
理人もこう見ると、メイに惹かれた展開がちゃんとあるんだな
ちゃんと理性の人なのにどうしようもない感じがいい
名前呼び堪らない
どきどき感動した!補完GJ!
言葉運び上手いですね

81:名無しさん@ピンキー
09/02/12 01:58:45 7pDVcK8w
>>65
GJ!理人の心理描写凄く素敵です!


神作品に便乗して青山リカ書こうか根津不二子書こうかいっそ詩織理人書こうかで迷ってるんだがどれが良いと思う?

82:名無しさん@ピンキー
09/02/12 02:06:29 bGaQgPSx
>>81の神様
ぜひ理人メイで・・・

83:名無しさん@ピンキー
09/02/12 02:58:09 7WEnLFUP
何で、ドラマでこういう感じが出せなかったんだろう。
プロは何してんのかね?残念。

84:名無しさん@ピンキー
09/02/12 03:12:56 CjB5xngy
>>81
根津不二子を開拓しようぜ(*)`ω'(*)

85:音羽
09/02/12 05:55:06 16SaaKl+
他のペアもちょっと見てみたい気がしておりますが
皆さんどうなんでしょうね。
個人的には不二子×根津がエロくしやすいかもです。。

「Pre-Debutante」続編あがりました。
※小説版に準拠しています。
多少ネタバレになるかもしれないのでご注意ください。

原作とは違う内容あり。そんなにエロくもないです。
どうも細かくこだわっちゃうと書けなくなっちゃいますね。
文才ないw
舞踏会から戻ってきたメイの心の声から入ります。
まただらだら長いですが宜しくお願いします。

86:音羽
09/02/12 05:56:20 16SaaKl+
『moonlight』


-may's side-
私はすべてを覚悟して貴方を好きでいた。
少なくても目に嫌でも残る、
完璧すぎる二人のシルエットを見るまでは。。
信じたくなくても認めなければいけない過去の二人が
そこにくっきりと写し出されてたのかもしれない。

「信じれなくなったらそこで終わり。」
何度も挫けそうになった自分の心を
奮い立たせる言葉。
今はそれすら自分に言ってあげられないほど
力尽きそうになっていた。

あんなに心配して、
自分の非を認めて素直に謝ってくれたのに
私は自分の辛さや苦しさだけど全部吐き出して
強く責めてしまった。
今自分が素直にならなければ本当にあの人を
失ってしまうかもしれない。

貴方の部屋の扉を叩くのは初めてかもしれない。
疲れてるのかその場に座り込んでしまう。
「どういたしましたか?メイ様。失礼します。」
私を抱え、ベットに優しく置いてくれた。
「疲れていらっしゃるんですね。
それなのにありがとうございます。」
「私の方がごめんなさい。
あんなに謝ってくれたのにきつく責めてしまって。」

87:音羽
09/02/12 05:59:13 16SaaKl+

-rihito's side-
私の愛情は変わらずここにあると伝えるかのように
強く貴方を抱きしめた。
抱きしめた強さだけじゃ語れないほど
貴方を腕から離したくなかった。

狂おしいほど思っているのは本当はメイ様、貴方だけなのです。
それをしっかりと伝えてあげられずに
誤解ばかりさせてしまい、惑わせて
本当に申し訳ありません。

執事として私は失格です。
心も身体も貴方に触れてしまったのですから。

貴方が激しく責めてくれるほど少し嬉しく思うのです。
不謹慎だって分かっています。
けど貴方も少しずつ私に心を見せてくれる。

見えない先まで私が分かって行動するのが執事の務め。
けど心の奥底の涙までも私は貴方を知って居たい。
それなのに私の苦しみ以上に貴方を苦しめている。
私が伝えられない事の多さで
二重に心を締め付けてしまった。

「だから今は、言葉で伝えられない愛しさを、
貴方を抱きしめた痛みで感じていてください。」

88:音羽
09/02/12 05:59:48 16SaaKl+

「申し訳ございません。」
「二人きりの時は、あやまらなくていいよ。」
ふっと笑ったメイに安心させられた。
私も屈託なく笑った。

「ねえ」
ふとメイに方向に目を向けると、意を決したように
不意打ちにメイから、キスをくれた。
柔らかな唇が温かく、お互いの唇が離れたくないように
何度も唇を重ね、ようやく離れた時、
「理人、深いキスが欲しい。」
強請る様に、小さく囁いた。

照れたようにうつむき笑う理人に、
「ねえ。ちょっと~、笑う事ないじゃない?」
といつものように話しかけた。

理人も不意を打つように
メイの唇を強引に奪った。
小さなキスをした後に、上唇を甘噛みし、
舌を優しくいれ唇を吸うように落としていった。
唇を離すとメイの頬に涙が。。


89:音羽
09/02/12 06:00:27 16SaaKl+

「どうなさいましたか?」
理人はハンカチを取り出し、差し出す。
「嬉しくて泣いてるの。
最近嫌な事あって忘れるための涙ばかりだったから。」

窓に映る月をふと理人が小さく指差し、
「私は月になって、
漆黒の闇でも貴方を照らし続けます。
だから貴方は私の太陽として
私を照らし続けてくれますか?」

理人の精一杯の決意だったのだろう。
メイにもどこか重みのある言葉に聞こえた。

この先どんな困難があっても、
お互いを照らし続ける事で
乗り越えていけるような気がした。
メイは言葉はなく、小さく頷いた。
胸に溢れる愛しい想いと、
今まで以上にないゆるぎない決意を固めた。

理人ももしも自分が壊れてしまって、
今日のこの事すら忘れてしまいそうになっても、
メイを一途に想い続けれるよう祈るように月を眺めていた。


90:名無しさん@ピンキー
09/02/12 06:35:14 AluOCrdH
ごめん、sage忘れた

91:名無しさん@ピンキー
09/02/12 06:55:51 ZeZG8UeM
>>81
根津×不二子に一票

>>85
音羽さんGJ!乙!!
眠気眼で開いて、見事に目が覚めますた(゚∀゚)
やはり理人視点があると伝わって来やすいですねー
理人がするお姫様だっこに萌えな自分。なんかこのシチュ禿萌!うまく表現できずすまそorz

92:名無しさん@ピンキー
09/02/12 16:43:46 Ju7lBNmF
どなたか理人がヤキモチ妬くのをドラマ版で書いて頂けませんか?お願いしますw

93:音羽
09/02/12 16:59:44 16SaaKl+
>>91
ありがとうございます。嬉しいです。
お姫様抱っこ憧れますよね。ドラマがどうなるのか楽しみです。

94:名無しさん@ピンキー
09/02/12 18:59:46 kEFnnTYI
ここは自己主張の激しいコテがたくさんいる大変に香ばしいスレですね

95:名無しさん@ピンキー
09/02/12 20:03:58 UeIGOaPo
一番自己主張激しいのは>>94なんだが…
顔真っ赤な嫉妬腐は嫌だなw

96:名無しさん@ピンキー
09/02/12 20:30:56 jJBNQVyJ
百合も読んでみたいなぁ
泉×メイ、リカ×メイとか
ダメかな?

97:名無しさん@ピンキー
09/02/12 20:56:26 hZVaEXV3
とりあえず全年齢板から流れてきた奴は
コテを取って半年ROMだ!
話はそれからだ!

98:名無しさん@ピンキー
09/02/12 21:24:53 XBE21uet
>>85
乙!
キスシーン萌え
続編も期待してますよ
>>92の意見に一票

99:名無しさん@ピンキー
09/02/12 21:45:21 lwTh9iBK
投下します
メイちゃんに木場たん嫉妬
短くてやまなしおちなし
NGはタイトルの木場×泉でお願いします

100:木場×泉1
09/02/12 21:46:23 lwTh9iBK
似合わない燕尾服をパタパタと翻し、木場は小走りで教室へ向かっていた。
本来ならば執事が走るなど品の無い行為だが、泉から命じられたお使いを迅速にこなそうと
どうしても木場の歩調は浮き立ってしまう。
泉様―。敬愛してやまないたった一人のお嬢様。
大切に押し抱いた参考書を意識すると、木場からは人の良さそうな笑顔が自然とこぼれた。
昨夜も遅くまで泉様がお使いになった、大切な参考書だ。早く泉様へ届けて差し上げなければ。
飼い主の元へ急ぐ子犬のように木場は駆けた。

息を切らして扉を開くと、眼下にはサロンのように優美な内装の教室が広がる。
そこに彼女の姿を見つけ、木場の顔に熱が走った。
真っ直ぐな黒髪を頬に流し、懍と立つ泉様。
名家の子女として常に自らを律する彼女には、一分の隙も乱れもない。
泉様、そう呼び掛けようと口を開き、木場は固まった。
「まったく。皆が嘆願書に協力してくれたのに、当の貴方が試験をすっかり忘れているなんて」
泉は厳しい口調で一人の生徒をたしなめていた。
「だって、もう滅茶苦茶大変だったんだってばあ」
生徒―東雲メイは、泉の追求を避けるように唇を尖らせる。
「事情があったのは分かるけど少し気を抜きすぎよ」
「はーい…」
すらりと背の高いメイと並ぶと、泉はかなり小柄に見えた。
それでも、小さな泉が姉のようにメイを叱り、大きなメイは妹のように世話を焼かれている。
その様子は少し滑稽で微笑ましい。
ポカンと二人の会話に見入っていた木場と、不意に顔を上げたメイの視線がぶつかった。
「あ!泉、木場さん来たよ」
メイの明るい声に木場は肩を震わせる。
階段で立ち尽くす木場を見上げ、泉は不思議そうに首を傾げた。
「どうしたの?木場」
「は、はいっ。その、参考書っ、お待たせしました」
ハッと我に帰り、木場は転がるように階段を降りた。
強張った両手から参考書を引き剥がすように、うやうやしく泉に差し出す。
大切な泉様の、大切な参考書。

101:木場×泉2
09/02/12 21:48:16 lwTh9iBK
―しかし、
「ありがとう。はい、メイ」
右から左へ、泉はその参考書をメイへと手渡した。
たったそれだけの何気ない光景が木場の体温を冷やしてゆく。
「へ?フランス語文法…の参考書?これ、私に貸してくれるの」
メイは目をしばたいてぶ厚い参考書を見つめた。
「ええ、この本なら分かりやすいし、初心者から上級者まで使えると思うわ」
「わあ!ありがとう泉!…でも、私がしばらく借りちゃっていいのかな。泉は使わないの?」
「大丈夫。私はもう内容を覚えてるから」
「さっすが優等生!じゃあ遠慮なく使わせてもらうねっ、ありがと!」
可憐な顔をくしゃっと笑みで崩し、メイは泉の肩を叩いた。
「木場さんも、これありがとうね」
くるりと振り向いたメイにそう微笑まれても、木場は曖昧に頷く事しかできなかった。

泉と共にヘリポートまで歩く途中、木場はずっと黙って床を睨んでいた。
泉が昨日遅くまで参考書を広げていたのは、本の要点を手元に控えるためだったのだ。
東雲メイに、譲るために。
「メイが、自分もソーレ生になれるかって言ったの」
前を行く泉の声がひどく遠くから聞こえる。
「彼女はオンブラ寮が気に入っているようだから、どうして心変わりをしたのか不思議だったけど、」
泉は珍しくはにかんだ。
「ソーレになったら、私と気軽に部屋を行き来できるからって言うのよ」
ああ、最近の泉様はいつもそうだ。メイ、メイ、メイ、彼女の事ばかり。
木場の黒い目が、泣き出しそうな子どものように歪んだ。
お嬢様に親しい友人が出来たのに、どうして自分は喜べないのだろう。
どうして自分はこんなにも未熟で幼いのだろう。
木場の胸に芽生えたちっぽけな征服欲は、口内に苦い痺れをもたらした。
空の手の中には、革の表紙の感覚がまだ残っている。




102:名無しさん@ピンキー
09/02/12 21:50:12 lwTh9iBK
以上です
来週は根津ちん不二子のフェロモン炸裂でハアハアですね!

103:名無しさん@ピンキー
09/02/12 21:57:23 16SaaKl+
>>98
読んで頂きありがとうございます。
続編か~。
こっちが恥ずかしくなるほどのラブシーン
書いてみたいんですけどね(笑)


104:名無しさん@ピンキー
09/02/12 21:58:08 wwqJRJT+
>>99 
乙。
本当に、GJです!!

あと私も>>92に同意とか。

105:名無しさん@ピンキー
09/02/12 21:58:25 16SaaKl+
>>102
お疲れ様でした。
木場の可愛さが浮かぶようで気に入りました。



106:名無しさん@ピンキー
09/02/12 22:44:26 391U0NqX
>>102
乙でした
悩める木場と凛とした泉様の対比がイイ!
そして綺麗な〆をぶち壊す職人さんのギャップにワロタww

107:名無しさん@ピンキー
09/02/12 22:59:12 Ju7lBNmF
>>99
乙です!木場は可愛いし泉とメイも微笑ましくって良かったですw今の泉だったらメイに本当にしてくれそうだし。

108:名無しさん@ピンキー
09/02/13 00:01:48 5OKwjeFV
自分も>>92に同意!
あと今回の最後みたいな、もじもじ理人メイをどなたか…

109:名無しさん@ピンキー
09/02/13 00:07:25 w3f5FiU0
モジモジアタフタ理人、いいねえ。見たい

110:青山×リカ1
09/02/13 02:42:12 u4YG6QPM
ドラマ版青山×リカで小ネタ投下
携帯から失礼します

剣人にとって見習い執事としての初日が終わろうとしてる
お嬢様ってのは色々と面倒だと剣人は今日1日で十二分に理解する事が出来た

「青山、髪をとかして」
「かしこまりました」
「青山、朝食は庭で食べたいわ」
「そのように準備致します」
「青山、新しい髪飾りどうかしら?」
「よくお似合いでございます」

青山青山青山青山…
今日1日だけで何度聞いた事だろうか
兄も甲斐甲斐しく『メイお嬢様』とやらのお世話をしているのだろうか

(メイは今頃どうし―)
「青山、服を脱がせて」
「かしこま―」
「はぁ!?」

111:青山×リカ2
09/02/13 02:44:30 u4YG6QPM
剣人の声は月寮内に響き渡った
「なんだ脱がせてってなんなんだオイ!!」
「…失礼致します」
青山はうろたえ喚く剣人を無視しリカの足元に跪き
慣れた手つきでブラウスのボタンを丁寧にはずしていく
リカは平然としていた、さも当たり前といった様子だ
薄い桃色の下着が青山の背中越しに見え隠れしてる

「…見習い」
「ななんだ」
「もう下がっていいわ」
今日剣人が呼ばれたのはそれのみだった

バタンと乱暴にドアを閉め悪態をつく
「なんだよ気っ持ち悪りぃな、執事だからってそこまでやらせるかフツー」
メイの事を思い出す
メイもまさか…な…?
いやこれが執事とお嬢様の普通なら…まさか…?

「はぁ…青山ぁ…!」
思わぬ声に体がビクッと反応したドアを凝視してしまう
見えるはずのない部屋内が想像出来てしまう

顔を染め走り出す剣人
「メイは…メイは無事なのか…!?」



112:名無しさん@ピンキー
09/02/13 06:33:03 aHpXUwyt
>>110
乙です!
まめしばガンガレ!w
寝る前に読んで、リカ×青山夢に見ましたwイイところで目が覚めましたがorz

113:名無しさん@ピンキー
09/02/13 06:51:22 DjqxBmzg
>>110
GJです!
どんな命令にも従順な青山に萌えました
リカ様ったら何をしているの…!

>>112
何ともうらやましい夢ww

114:名無しさん@ピンキー
09/02/13 06:54:44 X8LVYNEe
>>102
GJ!GJ!
そのまま嫉妬心で泉様を…って展開だったら萌える

115:名無しさん@ピンキー
09/02/13 10:20:53 cvT6v16n
>>108
理人メイのウブコント私も大好きです
ということで何とかそれらしきものを、と思い投下

・ドラマ版理人×メイ前提
・みるく嬢作成あのサングラスをめぐる5話~6話の間の補完??話
・レス7ほど頂きます
・エロなし

116:ねがい
09/02/13 10:25:09 cvT6v16n


「先日はみるく様がこちらのお宅にて大変お世話になったそうで――!」

仲本家の居間にて、秋子と春平に向かい正座をし、深々と頭を下げる大門。
「いやいや、いいんですよ、メイちゃんのお友達は、うちの家族も同然ですから」
「ええ、よかったら是非今日もお食事食べていってください、ねえほら、理人さんもご一緒に」

「ありがとうございます」
「では恐縮ですが、お言葉に甘えて」

4人の遣り取りを横目で見ながら、夏美はメイにぼそっと話しかける。
「メイ、今日剣人くんは来られなかったの?」
「あー、声かけようと思ったんだけど、最近単独行動が多いからって青山さんに掴まえられちゃってて」
「そっかぁ…」
ふたりのその横で何やら黙々と作業をしているみるく。
「ねえみるくちゃん、今日ハンバーグだって。夏美のお母さんがリクエストに答えてくれるってさ」
よかったね、話しかけるメイに向かい頷くみるく。
「うん…」
だが反応はするものの生返事。その光景に気づいた大門が笑いながら近づいてくる。
「今度は何を作っていらっしゃるんですか?みるく様」
「作る?」
「みるく様は、発明がお得意なんです」

メイは、あ!と思わず手をぽんと叩く。
「そういえばあの時も、美冬姉ちゃんに何か作ってあげてたよね?」
その言葉を受けて、夏美が美冬の部屋から細かな機械のいっぱいついた大きなサングラスを持ち出してきた。
「これのこと?」
「あっ、そうそう」
サングラスを覗き込もうとするメイ――の腕を、夏美がガシッと掴んだ。「ちょっと」
「え?」

117:ねがい
09/02/13 10:28:23 cvT6v16n


夏美は大門と談笑する理人にチラリと目をやりつつ、
「メイ…何かそれ…怪しいの。お姉ちゃんそれつけるといっつも『理人さま~~』とか言って、顔真っ赤にして倒れちゃう」
「――は?そうなの?」
「だから一体ナニが映ってるのかと思ってさあ…お姉ちゃん、自分がいるときは、ぜったいそれあたしらに触らせないし」

今日は?とメイが尋ねると、会社の飲み会でいない、と夏美が首をふる。

「こないだなんか『理人さま、いやーん!』なんて突然叫んじゃってんの!びっくりしたよ」
「ま、マジで?」
「まさか理人さん、うちらの知らないところで、お姉ちゃんのために特別サービスとかしちゃったのかな…」
「さ、サービスってなな、何の!!」
「だ、だからさー…」
二人で肘を突っつき合いながらコソコソ話していると、背後から理人の声――「メイ様」

「ひぃ!!!」
あからさまに驚いた顔で振り返るメイに、理人は不思議そうな顔をして、
「どうなさったんですか?このサングラスが何か――」
「な、何でも、なんでもないって!」
ひょいっと取り上げたそれを、理人の手から慌てて奪い返すメイ。
きょとんとこちらを見る視線がいたたまれなくて、背中を押す。
「ごっごめん!ちょっと先に台所の手伝いしていてくれる?あたしらも、後からいくから!」
「は?…あっ、ええ、かしこまりました」

理人がいなくなったことを確認し、思わずほう、と息をつくメイと夏美。
二人でもう一度、件のサングラスをじっと見つめる。

「…メイ、見てみれば?」
「なんであたしが!」
「お姉ちゃんがいない今ならチャンスかもよ?理人さんのサービスショット…。」
「だから何のサービス……!!」
顔を赤くしながら遣り取りするメイと夏美に気づいたのか、ふと、みるくが呟いた。

「そのサングラスには、装着した人間の願望が映し出されるようになっている」

はた、と動きを止め、みるくを振り返る二人。
「願望――?」

118:ねがい
09/02/13 10:33:59 cvT6v16n


「そうだ。つまり、その人間の心の奥底の願いが表れるということだな」
メイと夏美はみるくの言葉に顔を見合わせた。

「じゃ、じゃあ、かける人によって見られる映像は違うってこと??」
「そういうことになる」
「へええぇぇぇ。みるくちゃんってやっぱすっごいね!」
「じゃあ、お姉ちゃんのアレは、願望というより妄想に近かったわけかぁ…」
つくづく感心するメイと夏実である。
「ま、まあ現実にサービスしたんじゃなかったってことだね」
「よかった…」
ほっ、と胸をなでおろす二人。「じゃあさ」夏美はサングラスをとりあげて、

「ちょっとメイ、かけてみなよ」
「えっ」
「何が見られるか楽しみじゃん!お姉ちゃんがいると貸してくれないし!ホラ」
「わ、ちょっと」
夏美にかけさせられる形でサングラスを覗き込むメイ――。

すると。

黒い、まるでテレビの画面のようなその奥から出てきたのは、亡くなった両親、周太郎とユウの二人だった。
――父さんと母さんだ…。
メイは思わず唇をぎゅっとつぐむ。二人はこちらを見ながら、ニコニコと優しい表情で微笑んでいる。

願い事。そうかもしれない。もしも本当に願いが叶えられるのなら。
3人でつつましく、けれど賑やかに過ごしていたあの日々に戻りたい――、

思いがよぎり、鼻先がつんとなる。まずい、涙が――そう思った矢先、いきなり目の前がピンク色に切り替わった。
画面の四隅には唐突にバラが咲き乱れ、その真ん中からこちらに向かい近づいてきたのは、

『メイ様』
こちらに向かってうやうやしく頭を下げ、なぜかキラキラと光輝く柴田理人の姿。
『失礼いたします』
自分の目の前に立つ彼、その端整な顔はぐぐぐっと容赦なく自分に近づいてきて――息遣いが鼻先をかすめ…、

「う!!うわぁ!!」
その瞬間思わずサングラスを外し、ぽいっと投げつけるメイ。

119:ねがい
09/02/13 10:37:04 cvT6v16n


「え??なに?何映った?」
夏美に肘をつっつかれ、メイははっとして、
「あー…最初は親が出てきたんだけど――」
「あっ、おじさんとおばさん??……そっか、そうだよね…メイの願い事って……」
しんみりと黙りこくる夏美にう、うん、と適当に返事を返しつつも、メイの動悸は鳴り止まず。

――な、なんで??なんであいつが??あたしの願い事、でしょ?どうして…

「ごはんできたよ~~メイちゃん、夏美も。みるくちゃんもいらっしゃい」
秋子の声に振り返ると、食事の支度を整えた大門と理人も居間に戻ってきた。
本人の姿を目にし、さらにメイの心臓がバキバキとうるさい音をたてる。

「さあ、みるく様、夕食ですよ」
近づいてきた大門が畳に転がったサングラスをひょいっととりあげて、
「これは?」
「あーそうだ!大門さんも使ってみたら!みるくちゃんの発明品なんだって」

夏美に声をかけられ、また何を作られたんですか、そう笑いながらサングラスをかける大門。
しばらく固まっていた彼であったが、やがてダーーーっと、滝のような涙を流し始めた。

「だ!大門さん!」
「どうしたの」
驚いたメイと夏美が慌てて声をかけると、大門はサングラスをガバッとはずし、

「みるく様……みるく様の結婚式…花束贈呈で私めがお花を頂戴しているシーンでしたぁ……っ!!!」

あんなにお美しくなられて…涙を拭う大門を見つめ、
「そっか、、大門さんの願い事ってそれなんだ……」
「うんうん、泣けるよね、そりゃあ」
思わず貰い泣きをしてしまう二人。その背後から理人がやってきて、

「メイ様」
ドキーン!と再び身体が硬直するメイ。
「夕食でございます」
「は、はいそうですね…」
まるでロボットのようにギクシャクと立ち上がる。そんな彼女を理人は不思議そうに見つめ。

120:ねがい
09/02/13 10:40:07 cvT6v16n


「あっ、じゃあ次は理人さん!どうぞ!」
夏美は今度は理人にサングラスを手渡した。
「――これは?」
「なんか、みるくちゃんが作った発明品なんですって」
いいもの見られるみたいですよ、ぜひ!と言われ、少々戸惑いながらも理人はサングラスを開いた。

わくわく顔で様子を見つめる夏美と作業を終えたみるくとともに、メイはその姿を見つめていたが、
やがて、

「――…い、いけません!」

いつかの美冬のような言葉を吐き捨て、理人は焦った表情にてサングラスを外した。

「り、理人さん?どうしました…」
「い、いえ…」
思わず声をかける夏美から目をそらした理人、振り向いた彼の視線と近くに居たメイの目がバチッ、と合い、
「ど、どうしたの…?」
メイに問われ、彼はひどく顔を赤らめうつむいてしまった。

そんな理人の表情を夏美は伺うように小さく。
「これ、サングラスをかけたその人自身の心の奥底の願望が映るらしいんですけど」
「がっ、願望――ですか!?」
あからさまに焦った顔の理人。
「理人さんは何を見られたんですか?」

理人はチラリとメイを振り向き、大げさに首を振る。
「なっ…何でもありません――」


みるくはそんな理人の様子を遠くから見つめくすりと微笑み、

「兄弟そろって、反応がガキだなあ」

121:ねがい
09/02/13 10:43:20 cvT6v16n


結局あれから仲本家でも、ヘリの中でも、理人はまともにメイの方を見ようとはせず。
メイはその様子を不審に思いながらも、寮に戻ってからもなんとなく声をかけられずにいた。

理人も同じ事を気にしていたようで、しばらくの後、小さな声でメイに話しかけてきた。

「さっきの…サングラス。メイ様は何をごらんになったのですか?」
ドキ、としながら思わず胸に手をあてるメイ。
「あ、あたしは――」
バラに囲まれてキラキラ輝いてるあなたでしたなどとはさすがに言えるわけはない。

「べ、別にいいでしょ。そっちこそ!…何、見たのよ」
切り返されて理人は口をつぐむ。みるみるうちに赤くなる頬。
「……な、なに、なに??ちょっと」

あからさまな表情の変化がさすがに気になり、メイは立ち上がり理人に詰め寄った。
ギク、と肩をすくめ、メイに背を向ける理人。
「ちょっと気になる!その態度!さらっとでいいから教えて――」
ね?ね?と、その肩をぐいぐい押すような形で彼に詰め寄ると、

「ですから――」
バッ、と勢い振り向いた理人の目の前数センチの場所にメイの顔があり。

「!!!」
二人は今度は同時に背を向けた。

122:ねがい
09/02/13 10:47:02 cvT6v16n


ごほごほ、と無駄に咳払いを繰り返す理人。
はーっ、と大きく息をついて両手で顔を仰ぐメイ。

理人は背中合わせのメイの様子を伺いつつ、
「メイ様…その、私が見たのは――」
おずおずと話しかける声にメイは苦笑いをして、
「まあ…もう、、いいよ、話したくないならべつにさ」
ねっ!そう笑顔を作りながら振り向いて、
「んじゃあたし、お風呂入るから!」

そのまま理人の真横を通り抜け、バスルームへ。
「はあ~…」
パタン、と扉を後ろ手で閉じて、まだ熱い頬を両手でごしごしとやっていると、

小さくコン、とノック音――「メイ様」。
扉越しに理人の声。ドキ、としながら返事も返せずに固まっていると、

「……私が見たのは、メイ様です」

「――えっ?」

な、何――そう思いながら慌ててドアを開くと、彼の姿はもうそこにはなく。
メイは廊下の向かいの、執事部屋をじっと見つめる。


”私が見たのは”

メイは数日前遊園地で、不意に抱きしめられたことを思い出した。
無意識に自分の肩に手が伸びる。
ほんの数秒間の出来事だったけれど、あたたかくて心地よかった、あの時の、理人の温もり――、

「…あたしも見たよ」

あんたのこと。そう、ぽつんと呟いたメイの声が扉の向こうの理人に届いたかは、わからない――。


~おわり~

123:名無しさん@ピンキー
09/02/13 10:56:07 xQIzH2vP
gj!!こういうの読みたかったんだ!



124:名無しさん@ピンキー
09/02/13 11:08:11 fUPHT7P2
意外と手順を踏んだ正統派作品が多くてびっくりしている
個人的にはもっとバカエロなのも増えてもいいと思う
青山リカに無理やり豆柴も呼ばれて半泣きでリカ様囲んで3Pとか
あんなエロそうなのに実は童貞処女な根津不二子の初Hとか
みるくは…さすがにマズイか?

125:名無しさん@ピンキー
09/02/13 11:15:40 w3f5FiU0
GJ!
おいしくいただきました。

126:名無しさん@ピンキー
09/02/13 11:18:55 w3f5FiU0
根津ちんが童ryだったら執事みんな童ryだよw

ドラマの公式だとおでこにちゅう止まりらしいね。
百戦錬磨の根津ちんが不二子にだけは手が出せないとか妄想すると萌えるけど。

127:名無しさん@ピンキー
09/02/13 11:41:37 xVAnAwB+
大門は童貞だろ JK如きに鼻血はないわ

MIRUKUで鼻血ならわかるが

128:名無しさん@ピンキー
09/02/13 11:48:38 vamlg0ju
バレンタインデー近いという事で一つ作りました。

ドラマ5話から
みるくと剣人と一緒に夏美の家に来たメイ。
二人には内緒で作りたいものが。。

剣人、理人、メイ。
ちょっと理人にやきもちを焼かせて見ました。
エロなしですが良かったら楽しんでください。

129:colors
09/02/13 11:49:33 vamlg0ju
みるくを寝かしつけた後、
疲れたのか剣人も寝てしまった。

メイも疲れていたが
もう一つしなきゃいけない事があり
不安そうに
「例のもの準備しててくれた?」と
夏美に問うと「もちろん」と笑顔で答えてくれた。

台所を借り、夏美が手伝ってくれて、二つの包みが出来た。
「いや、どっちも義理だよ。」
照れを隠すように夏美に言うと、
「本当相変わらずね、メイ。
真面目な顔見れば、どんなものなのか分かっちゃうわよ。」
「台所立つの久しぶりだから緊張しちゃっただけよ。」

夏美も手伝いながら自分用に1つ包みを用意した。
「剣人君が貰えなかったら可哀想じゃない?だからだよ」
これ以上メイは詮索はしなかった。

朝、夏美はそっと剣人に
包みを「早いけど」と差し出し、
「どうも」と受け取った。
意味を持つ包みだと恋心に少しだけ鈍感なメイは
気付く事は全然なかった。

130:colors2
09/02/13 11:50:12 vamlg0ju
当日、授業が終わってから
「豆柴、ちょっと寮に来て、
誰にもばれないように来なさいよ。」と呼び止めた。

早めに寮に戻ったメイは、
多美の帰宅してないのを確認し、ほっとする。
「厄介だからいなくて良かった。
いきなり現れるからびっくりするんだよ~」
胸をなでおろすと程なくして
ドアがトントンとなった。
「なんだよ、来いって。。」
剣人が勢いよく部屋入ってきた。

「ちょっと待ってて」
メイはベッドの下の箱を大事そうに取り出して
そこから青い紙バックを取り出して
ゆっくり剣人の手に置く。

「誤解しないでよ、誰にももらえないのも
可哀想だと思って義理で作ったんだから。」
義理を強調するかのように言う。

「一言多いんだよ!でも、ありがとうな。」
手製で作ってくれた事が嬉しかったようで
少しだけ弾んだ声だった。


131:colors-3
09/02/13 11:50:52 vamlg0ju
「理人にはあげるのか?」
「まだやってないわよ。
何だかんだ面倒くさいから
早めに戻ってきてあんたに最初にあげたの。」
最初に貰った事に勝ち誇ったように
小さくガッツポーズをして『やった』と喜ぶ剣人。

「この袋じゃまずいわね。待って。。」
袋を探してる間に、トントンとまたドアがなった。
「メイ様、お帰りでございますか?」と
理人が帰ってきた。
慌てて、剣人は包みを後ろに隠す。

「ううん。ちょっとね。」
「おっ、俺帰るわ。」
勝ち誇ったように理人を小さく睨み、
ドアのほうに向かうが
明らかに動揺している二人を
理人の目はごまかせる訳もなく
後ろに隠していた包みを見られてしまう。
何も言わずに理人は部屋に戻っていってしまった。。

「バレたのかな?
とりあえずこれに入れて帰って。
他に見つかると本当まずいから。」
何でもない白い袋へ入れなおしたメイ。
「ああ、どうもな。」
ちょっと心配そうに理人の部屋を見つめながらも帰っていった。

132:colors-4
09/02/13 11:51:38 vamlg0ju

帰りを見送って急いでメイは、
理人の部屋のドアをテンポ良く叩く。
部屋から出てきた理人は
おもちゃを取られた子供のように拗ねたように目に写った。

「黙って帰られたので心配したのですよ。
ちゃんと伝えてお帰りください。」
「ねえ、怒ってるように見えるんだけど気のせい?」
「怒る理由なんかないじゃないですか?
いつもと変わりませんよ。」
「やっぱ怒ってんじゃん。声がもう怒ってる。」
「そ、そんな事は決してございません。」

「結構分かりやすいよね。っていうか
私でも分かるくらいだから余程じゃない?」というと、
理人は自らを落ち着かせるように両手で頬を何度か抑えながら
「あ、あの包みは私には。。」

その様子があまりに滑稽で新鮮だったメイ。
ちょっぴり意地悪してやろうと瞬時に画策し、
「ないよ。剣人だけに作ったんだもん」とわざと嘘をついた。

133:colors-5
09/02/13 11:52:14 vamlg0ju
「そんな。。
私はこれまで誠心誠意
メイ様にお仕えして来たつもりだったのですが・・・。」

メイを支えてきたお話を一生懸命
上ずった声でしかも時折、噛みながら話す理人が
あまりに面白くて、ばれないように苦笑いしながら聞いてた。
あげるまでずっと話してそうな勢いだったから、
「ちょっと静かにここに座って待ってて。」

椅子に座らせ、黒く大きな紙袋から
ケーキ用の箱を取り出し、机に出した。
「作った事ないから美味しいか分からないけど。」
そういって小さな生チョコのホールケーキを置いた。
苺の赤がまばゆくて少年のように優しい笑みを浮かべる。

照れてるのか理人はいきなり立ち上がり、
「一人で食べるには大きいのでメイ様も一緒に食べましょう。
ケーキが甘そうですので、ダージリンティーを点てて参ります。」
そう言って部屋に戻った。

「案外、可愛いとこあんじゃん。からかうの楽しい!」
と思い出し笑いしてたらほどなくして理人は
カートを慎重に引き紅茶と皿などを持ってきてくれた。
「まあとりあえず私が準備するから食べてみてよ。」
また理人を座らせケーキを皿に乗せ理人へ差し出す。

134:colors-6
09/02/13 11:52:52 vamlg0ju
少しだけケーキをスプーンに載せ
ずっとだまって2、3口へ運び、
「ねえ、おいしいのどうなの?」
不安そうに顔を眺めるメイに
「メイ様、こんなに美味しいケーキ
食べたのは初めてでございます。」

カップに入れたダージリンティーが
波立ち溢れそうなほどの声で
「ありがとう、嬉しいよ」と叫び微笑むメイ。

「でもメイ様、
手作りは意味ある方に渡すものじゃないのですか?」
「もう変な所こだわるの、兄弟そっくりだよね。」
「いいえ、違います。
ただバレンタインの贈り物というのはそういうものだと聞いております。」
メイはうっすら分かっていたけど
「えっ、意味ある方ってどんな人?」と意地悪っぽく聞いてみた。

返す言葉に困り、戸惑う理人に
「これは剣人には渡さなかったんだ。」とカードを差し出すメイ。
すぐ読もうとして封筒を開こうとする
理人を慌てて手で止め、
「恥ずかしいから部屋に帰ってから読んでよ。」
「かしこまりました」

135:colors-7
09/02/13 11:53:58 vamlg0ju
メイも美味しく自分が作ったケーキを食べ、
片付けに部屋に戻った理人。
急いで封筒からカードを取り出し読んでみる。


「いつもいろいろありがとーね。
なんか騒がしい毎日だけど本当助かってるよ。
最後に一つだけ、いきなり問題。
Sランク執事なんだから簡単に訳せるんでしょ?
『Your love brings color to my world!』
PS.
わざわざ答え、聞きに来なくていいからね。メイ」


心を込めて綺麗に書いてくれた文字達を
短いタイミングで何度も読み返し、
その英語訳を瞬時に理解した理人。
愛しさがこみ上げる様にだった。

さっきの嘘の仕返しをとくすっと笑い、
すかさず部屋のドア越しから、
「分からないですね。全然分からないです。
答えを教えてくださいませ、メイ様。」

「もう分かってるくせに、意地悪なんだから!!
『あなたの愛で、私の世界が色づいた。』って事よ。」
うつむいて答える。
「声が小さくで全然聞こえませんね。
もう一度だけ教えてくださいませ。」

理人は今度はメイの目の前に立ち、逃げないよう両手を優しく握り、
メイの顔を見ながら聞いてきた。
『ー貴方の愛で、私の世界が色づいた。』
しっかりした声で、恥ずかしさで頬を赤に染めながらそう答えた。

嬉しくて仕方ない理人の気持ちが
優しく繋いでいたメイの手から直に伝わるような気がした。


136:名無しさん@ピンキー
09/02/13 12:04:07 xQIzH2vP
バレンタイン話ktkr!

おいしくいただきましたww gj!!

137:名無しさん@ピンキー
09/02/13 14:41:14 aHpXUwyt
>>115
>>128
GJ!!!立て続けに2本も読めるなんて萌え死ぬ・・・!!!!
どっちも理人がかわいすぎる件w

138:名無しさん@ピンキー
09/02/13 16:36:58 PV2/2DsK
>>115
GJ!乙です!! 理人もメイと同じように名前→キス寸前かと想像w

>>125 GJ!乙ですw いじけた理人萌えw お互いちょっといじわるしちゃうのも可愛いww


139:名無しさん@ピンキー
09/02/13 17:01:30 PV2/2DsK
↑ゴメン、ミスした>>128さんです

140:名無しさん@ピンキー
09/02/13 21:05:52 X8LVYNEe
ドラマでみるくがあまりにも可愛かったんで
みるく希望

141:名無しさん@ピンキー
09/02/13 22:01:52 nGKVmPuW
>>115>>128
こういうの、読みたかった
最高!!!!!
あのサングラスネタ、マジでドラマでもやってくんないかな~
めっちゃ気に入ってしまったw

142:名無しさん@ピンキー
09/02/13 23:19:09 pMMAbyVP
2作品GJ!
理人かわいすぎる(*´д`*)

143:名無しさん@ピンキー
09/02/13 23:36:28 0F+IHkKm
職人さん方乙!
萌えさせてもらってます。幸せだー。

144:名無しさん@ピンキー
09/02/14 00:33:33 Rd+qUwOP
凄いねードラマの作家さんより想像力・表現力豊かじゃん
萌えるし

145:大門×みるく
09/02/14 01:44:40 rctcYgrS
⌒(*'-')⌒ 「おい、大門。お前も男だ、人並みに性欲はあるのだろう」

(;´Д`)ζ 「ななな何を申しますか!!そのようなハレンチな事をどこで覚えたのです!?」

⌒(*'-')⌒ 「馬鹿にするな。たかが生殖や性徴の知識が私に無いとでも思っているのか」

(;´Д`)ノシ 「ですがっ、あのそのっ、みるく様にはまだ早い話題ですから!」

⌒(*'-')⌒ 「……あと11年待て」

(;´Д`) 「はあ?」

⌒(*'-')⌒ 「私が18歳に成長したら…お前と……」

(*´Д`)…ポッ

⌒(*'-')⌒ 「それまでは我慢しろ。…その間、他の女に欲情なんかしたらクビにしてやるからな」

(*`Д´)>ビシッ 「じ、自分がみるく様以外の女性に心揺れるなど絶対にありえません!誓います!」

⌒(*^-^)⌒ 「大門…」

\(*´∀`)/ 「大門モモンガもんがもんがだいもーーん!!!」


―次週、メイちゃんの執事 「大門 無職へ」

146:名無しさん@ピンキー
09/02/14 02:22:05 arPGxQux
>>145
激しくワロタ
二人の絵文字も似てるね~「大門無職に」ってwww


147:名無しさん@ピンキー
09/02/14 02:45:40 LT/56hYe
>>145
ちょ、みるく様テラクールww→デレたー!
二人共可愛かったですありがとうございます

148:名無しさん@ピンキー
09/02/14 06:23:34 hQbYySk+
>>145
ちょ…w大門無職www
大門何したwww

149:名無しさん@ピンキー
09/02/14 09:36:32 xLBMI+aa
>>145
gj
こういうのを見ると他の人のAAも作りたくなっちゃうけど、
みるくと大門だからこそ似合う形態なんだろうなぁ

150:名無しさん@ピンキー
09/02/14 10:56:32 WWwh/mFp
職人様方、素晴らしい作品をありがとうございます。
ドラマで武装集団に襲われた後、理人が震えてるメイを抱きしめるのが、外じゃなくて寮の部屋だったら、もっと先の展開あったかも…
文才がないのでどなたか書いて戴けたら嬉しいです。

151:名無しさん@ピンキー
09/02/14 10:59:57 0nCbGQzH
そろそろエロいのも読みたい…


152:名無しさん@ピンキー
09/02/14 13:40:30 S6yW+qZ7
>>150>>151に同意

153:名無しさん@ピンキー
09/02/14 15:58:50 zI4mLc71
剣人のいかなる抵抗も、いつしか無意味なものとなり、みるくを追ってきた武装集団に囲まれてしまった。

みるくを守るため、気を張っていたメイは恐怖心を隠しながらとにかく逃げ回っていたが、銃を向けられた時メイに初めて大きな恐怖が襲ってきた。


どうして今、彼は自分の隣にいないのか

いつも、自分を護ってくれるあいつはーーなんで……

メイはみるくに言った言葉を自分自身に言い聞かせた。

「傍にいてほしいなら必死に頑張ろう」




その頃、理人と大門は急いでメイ達の元へ向かおうとしていたが、ルチアに行く手を阻まれていた。
大門を先に行かせ、理人はルチアと向き合っていた。


理人がメイの元に到着すると、すでに武装集団の姿はなかった。

「メイ様…」



154:名無しさん@ピンキー
09/02/14 16:06:21 zI4mLc71
理人は無事なメイの姿を見てホッとしたが、メイは泣きそうな声で

「ハハ…安心したのかな、今更震えてる」

俯きながら言った。


「お疲れになられたのでしょう、早く帰りましょう」

理人はそう言ってメイの震える手を強く握り締めた。


寮に着くと、無言だったメイは、
「ありがとう、落ち着いた」

理人の手から、スルリと自分の手を離した。


そのしなやかな指が、自分の手のひらから離れるのが、理人はまたメイが自分から離れていくようで……

執事として、いやそれ以上にメイ様の傍にいたい。こんなに愛おしいのに彼女に少しでも触れる度、理人の目の前に現実が突き付けられる。


…無理なんだ…


それでも、振り向いてほしい。「側にいて」と言ってほしい。

諦められない自分がどこかに潜んでいる。

あふれ出そうになる言葉を理人はどうにか飲み込んだが、体が勝手に動いてしまった。


「心配いたしました…メイ様」

一言だけ言って、理人はメイを後ろから抱きしめた。

理人の行動にメイは動揺し、それを察した様に理人はすぐさまメイから離れ、
「…失礼しました…」

頭を下げた。


それに対し、メイの返答は意外なものだった。
むしろ、彼女らしいと言った方が良いのかも知れない。

「なんで謝んの?」

メイは振り返り、頭を下げる理人に言った。


「それは…っっ」





155:名無しさん@ピンキー
09/02/14 16:08:35 zI4mLc71
頭を上げ言葉に詰まる理人に、今度はメイが抱きついた。


「メ…メ…メイ様…!!」
少し驚いた理人を一層強く抱き締めたメイは呟く様に言った。

「本当に怖かったんだから!!」

「なんでもっと早く来てくれないのよ…」


「すみません」

「ずっと傍にいてくれるんじゃないの」

「はい…」

「「はい」じゃないわよ」

「すみません」

「すみませんじゃ「メイ様」

メイの言葉を遮るように、理人は負けじとメイを強く抱きしめた後、
メイにそっと、そっとキスをした。



その頃剣人は、遊園地に置いてかれてどうにか帰ってくると、剣人の帰りを待ちわびた青山にこっぴどく怒られ、さんざんな思いをしていた。

「理人のやろう…」

「見習いの分際で、少しは反省しろ」

説教は深夜まで続いた。



すみません、書いてみましたが、キスより先には…orz


156:名無しさん@ピンキー
09/02/14 16:13:36 zI4mLc71
sage忘れました。つくづくすみません

157:>>8
09/02/14 17:37:04 s/zgeM7m
バレンタインネタ投下します
あと>>65については、ドラマが進んだ様子を見て続きを書こうと思っています
ありがとうございました。

注意事項
・理人×メイ
・みるくなら仕方ない
・みるくなら何でもアリ
・メイ視点中心
・キス有り、長い

以上が大丈夫でしたらどうぞ↓

158:>>8(1)
09/02/14 17:40:10 s/zgeM7m
―みるくちゃんにお願い―


「相手の気持ちが分からない?」

思わず聞き返してしまったみるくの言葉に、メイはこくりと神妙な顔で頷いた。
理人とメイの間に恋人という新たな関係が出来たのは数ヶ月前。
メイが最近思い悩んでいるみたいだから、てっきり明日のバレンタインデーのことかと声をかけてみたら思わぬ言葉が返ってきた。
なかなか口を開こうとしなかったから何事かと思えば……。

「と言っても付き合ってるんだろ?私は男女の関係というものに詳しくないが、普通は想いを確かめ合った者達が恋人となれるのだろう」
「そうなんだけど……最近本当に恋人同士なのか疑問に思えてきて」
居心地悪そうに目線を逸らすメイ。

二人の姿ははたから見れば小さな女の子が大きな少女を追い詰めているかのようだ。
はっきり言って違和感このうえないが、密室となっている教室で見届けるものはいない。
「つまり、恋人になっても理人が手を出してこないということか」
「て、ててて手を出すって……っ」
「違うのか?」
「…………違いません」
歳もまだ一桁という女の子が何故こんな話が出来るのか。
心の奥で突っ込みをしても、みるくなら仕方ないとどこか納得が出来てしまうから不思議である。

「まぁ見たところ感情をあまり表に出さないタイプみたいだからな。頑張って耐えてるみたいなのに伝わってないとは気の毒な奴だ」
「え?」
「いや、こちらの話だ」
全然分かってなさそうな鈍感なメイに仕方がないなぁと苦笑したみるくは、大切な友達のために一肌脱いでやろうと立ち上がった。
メイが悩んでいるならやっぱり助けてやりたい。

「今日はまだ時間があるんだろ?」
にっこりと問いかけると、メイは何の疑いもなく頷いた。



159:>>8(2)
09/02/14 17:42:11 s/zgeM7m
****

「あーチョコどうしよーーー」
みるくと合ってから丸一日、当日になってもメイはいまだに悩んでいた。

チョコ自体はきちんとした手作りで用意している。いつでも渡せるように鞄の中に隠してあるのだ。
しかも今年のバレンタインは土曜日。つまり一日中渡すチャンスはあったはずなのに、
タイミングを掴めないまま夕食まで食べ終わってしまった。

(だって、本命チョコ渡して理人さんが困ったら立ち直れないもの)

理人の気持ちに疑心暗鬼となっているメイは、恋人としての自分に自信が持てないでいた。
いや、本当に彼と私は恋人なのだろうか。
(執事だから私の気持ちに気をつかったの?……教えてよ)
入浴の用意をしている理人の気配をどこか遠くに感じながら、じんわりと目頭が熱くなってきて慌てて枕に頭をうずめた。
それが本当だったら私はなんてピエロなんだろうか。こうなったらいっそのこと渡さないという手も―。

「あ……」

諦めかけた思考のなかで、みるくの声が聞こえた気がした。
(そういえば昨日……)
思い至ってごそごそと鞄をさぐると、チロルチョコサイズの小さなチョコを取り出す。昨日みるくから貰ったチョコレートだ。

『一日早いけど、私からのプレゼントだ。勇気が出るように願掛けしておいた』

応援してるぞと笑いながら渡してくれたみるく。
袋をあけて口にいれると、優しくて甘い味が口のなかいっぱいにひろがった。
(みるく……ありがとう)
ぎゅっと袋を抱きしめる。そうだ、ここで勇気を出さなかったらきっと後悔する。
頑張れと言ってくれたみるくの言葉にこたえたい。
「―よしっ!!」


160:>>8(3)
09/02/14 17:44:49 s/zgeM7m
****

「メイ様、入浴の準備が整いました」
「あ、う、うん!」

カタリと物音を立てて顔を出した理人は、落ち着きのない様子のメイを見て首をかしげた。
「メイ様?どうされましたか。もしやお加減が……」
「いいいいいいえ何でもないです!凄く元気です!―って、そうじゃなくて…っ」
「?」
顔を真っ赤にしているメイを見て、更に心配そうな顔をする理人。
ああ駄目だ、このままじゃ勘違いされる。
じんわりと手に汗握りはじめたメイは、勇気を出してラッピングされた箱をずいっと理人に押し付けた。
顔なんて見れない。

「メイ様、これは……」
「ば、れんたいん、だから……その……」

心臓がばくんばくんと鳴っている。緊張のあまり口がまわらない。
恥ずかしさのあまりうつむいて、早く何か言ってよと沈黙に耐えていると、ふわりと手を箱ごと包まれた。
「このチョコは、本命ですか?」
ゆっくりと聞いてくる理人に、こくりと頷いた。
緊張で冷たくなった手を、理人の温かい手が溶かしていく。

(嬉しい。凄く嬉しいです、メイ様)

心に直接理人の声が聞こえてくる。
喜んでくれたみたいだ、よかった。と夢見がちに思いつつ、ん?と何かがひっかかる。

―「心に直接」?




161:>>8(4)
09/02/14 17:46:40 s/zgeM7m
「メイ様、ありがとうございます」
「い、いつものお礼もかねてだからね」
気のせいかと結論を出して素直じゃない言葉を返す。幻聴が聞こえるなんて末期だ、きっと。けれど、

(可愛い)
「かわっ……!?」

間違いなく聞こえる言葉は理人の声で伝わってくる。
「メイ様?」と問いかける声になんでもない!と答えるが正直平常心ではいられない。
一度ならず二度までも、どういうことだろう。
しかし動揺するメイとはうらはらに、理人の声は容赦なく降りかかる。

(剣人にも渡していたから面白くなかったけれど……本命チョコは私のものです)
(うえええぇぇ……!?)

普段の理人からは想像も出来ないセリフばかり聞こえる。
もしや私は気付かないうちに類稀なる妄想力を身につけていたのだろうか。
……メイは明らかに混乱していた。
(ずっと我慢していたけれど、今晩は男として接してもいいだろうか)
「~~~~!!」

もういい、私が妄想豊かなのは分かったから勘弁して下さい。
このままでは心臓が持たないです神様。
心の中で必死に叫んでも状況はまったく変わらない。どころかますます悪化している気がする。
まさかこの状況、妄想ではなくみるくのチョコが原因?
あわわと焦るなかでみるくのいたずらっこのような表情が思い浮かぶ。おそらく間違いない。あのチョコだ。
理人の手がそろりとメイの髪を撫でる。

(愛しい……。今ここで思い切りキスをしようか)
「きっ、キスぅ!?」

―しまった、と思った時には遅かった。


162:>>8(5)
09/02/14 17:48:31 s/zgeM7m
慌てて口を両手でふさいだけれどあとの祭りだ。
「メイ様……?まさか……」
驚いたように目を見開いた理人。
メイは泣きたいような気持ちになって見つめた。こんな反応をしたら理人なら気付くだろう。
「私の思ったことが分かるのですか……?」
予想通り告げられた言葉に観念して頷くと、理人の顔が耳まで染まっていった。


****

どうしてこんなことに、と聞かれてメイは正直にチョコのことを話した。
後ろめたすぎて理人の顔が見れない。
「つまり、みるくさまのチョコを食べてから聞こえるようになったのですね」
「……多分、間違いないかと」
「そうですか。しかし何故みるく様はこのようなことを……」
「きっと、私のためなんだ……」
みるくは思いやりのある女の子だ。悩んでいるメイのために望みをかなえてくれたのだろう。
「ごめんなさい。私が、理人さんの気持ちが分からないって悩んでいたから。だから!…あ…っ」
「メイ様……?」

言ってしまった。
こんなこと、言うつもりなんてなかったのに。

それでも、自暴自棄になる気持ちは抑えられなかった。知られてしまったのならもういい。
「……ごめん。心を読まれるなんて気持ち悪いよね。どうやら触れてなければ読めないみたいだから安心して。
私も近づかないようにするから」
「メイ様!」
「さわらないで…!!」
思わず手を伸ばした理人の手から逃れる。今の理人の気持ちを知るのが怖かった。

「メイ様……メイ様は、ずっと悩んでいたのですか?」
静かな理人の声にビクッと反応する。おそるおそる顔を上げると、理人の真摯な表情とぶつかった。


163:>>8(6)
09/02/14 17:50:28 s/zgeM7m

「ずっと、私はメイ様がこの学園から卒業されるまではと我慢してきました」
「理人さ…」
「きっと読まれたのなら私の気持ちは知っていますね。私は、異性としてあなたのことが好きです」
少し照れを含ませた理人の声。赤く染まった頬を見れば、心が読めなくても本心だということが分かった。
「私の勝手な自制心で悩ませてすみませんでした。メイ様…」
「そんな……!!」
理人の想いに気付かず、勝手に悩んでいたのは私のほうだ。
謝るのは私なのに、と腰を浮かしかけたところで理人がぽつりと爆弾発言を残す。


「ですが、メイ様に私の想いがあまり届いていないとは気付きませんでした。
これからはもっと遠慮なく接してもいいということですよね」


「……ん?」
突然空気が変わったかのような発言にメイは首をかしげる。
「まさかメイ様がそんなに可愛い悩みをされているとは思いませんでした。
都合よく私の想いが筒抜けになるみたいですし、この機会に身をもって知って頂こうかと思います」
「んん!?」
じりじりと近づいてくる理人。本能的に危険をさとってメイもじりじりと後ずさる。
ちょっと待った、この展開は何なんだ。
「今日は休日ですし、執事の仕事をお休みしても差し支えありませんよねメイ様」
にっこりとした顔で近づいてくる理人。
私はもしや、何かいけないものに火をつけてしまったのではないだろうか。
しかも明らかに私の反応を楽しんでいる気がする。すっごくいじわるだけど嬉しそうな顔だ。

「俺の想い、思い知ってください」

耳元でそっと囁かれてびくっと身体が反応する。
やばい、これ以上近づいたら心臓の音が聞こえちゃうと顔を上げたところで
噛み付くように唇をふさがれた。



164:>>8(7)
09/02/14 17:52:09 s/zgeM7m

「ふぅ……ぁっ…」
思わず逃げかけた腰を強く引き寄せられる。
合間をぬって声をかけようとするが、理人の唇によってその言葉は飲み込まれてしまう。
下唇を優しくはみ、角度を変え閉じた割れ目をなぞるようにキスをされる。

(メイ様……)

甘く響く理人の声に、メイの身体がじわりと熱くなる。
こんなに愛しそうに呼ぶなんて反則だ。どうしていいか分からなくなる。

苦しくなって口を開くと、歯列を割って舌が入り込んでくる。
戸惑って思わず逃げようとするメイの舌を、彼のそれは攻めるように絡めとった。
「ん、んっ…はぁ、……んぅ」
激しいキスにメイの頭の中が霞がかったかのようにボーッとしてくる。
身体中の体温が上昇して理人にすがりつくように身体を寄せた。
自分の口から出る甘い声も、二人の間から漏れる水音も、未知の体験で羞恥しかないはずなのに
どうしようもなく嬉しく思うなんて。

(メイ様……誰にも渡したくない)

理人の想いがメイの身体に染み渡りカッと熱くなる。
あまりにも熱くて、思わずずるずると座り込みそうになったが、腰と後頭部をさらに引き寄せられ口内を犯された。
「ぅん、ん、んっ……ぁっ…」

(……俺のものに、メイ様)

懇願するような理人の想いに胸がぎゅっとなった。
理人の唇が首や鎖骨に花を咲かせ、腕がたどたどしくメイの身体を辿る。
うっすらと涙に濡れた目をあけると、欲に染まった理人の瞳とぶつかって。

この人に自分を捧げたいと心から思った。



165:名無しさん@ピンキー
09/02/14 17:53:55 WWwh/mFp
早速書いて戴けるなんて感激です!二人の初々しい雰囲気が伝わってきて、素敵でした。ありがとうございました。

166:>>8(8)
09/02/14 17:54:11 s/zgeM7m

****

「ご機嫌ですね、みるく様」
「そうか?」
にこにこと笑うみるくの前には大門のために作ったチョコレート。
大門は身体が大きいから、とびきりの特大サイズを作った。
渡した時の嬉しそうな顔が忘れられなくてえへっと笑みがこぼれる。
バレンタインは不思議な日だ。大切な人といるだけで、こんなにも甘く嬉しい気持ちになるなんて。

メイのことは少し荒行事だったが、二人のことはお見通しだし分かり合えると信じている。
きっとメイも今頃理人と一緒にとびきりの時間を過ごしているに違いない。

「お返しは遊園地でいいぞ、メイ」
窓の外に向かって囁いたみるくは、とても穏やかな表情をしていた。


~~~~~~
長すぎてエロカット
今日中に投下できるようなら追加で投下するかも

167:名無しさん@ピンキー
09/02/14 17:56:08 s/zgeM7m
>>153
乙!
メイ健気でかわええ……!!

168:名無しさん@ピンキー
09/02/14 18:16:14 rOnMrH29
>>157
乙乙です!
この二人萌える!!
押せ押せ理人格好いいよマジで
みるくちゃんもいい味出てる

169:名無しさん@ピンキー
09/02/14 18:20:01 dfRU4nga
>>150
ヒント頂いてありがとうございます。
ちょっと書いてみました。

男性だったらこんな男ありえねーって思うかもですけど
寸止めさせてしまいましたw続編あるかもです。

170:秘密事(ひめごと)
09/02/14 18:20:45 dfRU4nga

「お帰り」
優しく微笑み、声をかけるメイ。
息を切らして
「遅くなって申し訳ございません。
話は聞いてまいりました。」と伝え、頭をさげた理人。

メイはその声を聞き、
急にガクガクと震える指を必死で止めようとしていたが
今度が身体までも思い出す恐怖に震えてしまっていた。
理人は小さく震える肩を優しく抱きしめた。

事の大きさに気付き身体を離す刹那、
「このまま少しこうしていて」
震える声でメイが伝える。
一秒でも長く熱く温かい胸に抱かれてる
安心感で満たされていたかった。

急にメイはその腕を離れ、理人に尋ねた。
「裸で女を抱いたのはどのくらい前?」
その言葉に驚き、
「どうしてそのような破廉恥な事を
お尋ねになられるのですか?」
「いや別に。。」
いつか見たルチアと理人の抱擁をふと思い出していた。
考えたくない妄想がいくらも膨らんで胸をきゅっと締め付けた。


171:秘密事(ひめごと)
09/02/14 18:21:10 dfRU4nga

「感心しない言動ですね。もう少し気品ある発言を。。」
強く言い聞かせるようにいう理人を、
「優しく抱かれるだけじゃ嫌だよ。あの人と同じじゃ絶対嫌。」
メイが感じた嫉妬をストレートにぶつけた。

「やはり嫉妬していらしたのですか?
ルチア様とは気にしていられるような感情はございません。」
「言葉だけじゃ全然分から・・。」
言葉を唇でそっとふさいだ。

「もうメイ様もそういうお年頃なんですね。
裸で抱いて差し上げましょう。」
短いキスの後そう伝えると、
ポンと軽く押しベッドに一緒に座り、
アスコットタイを外し着ていたベストを脱ぎ始める。

タイを外しただけなのに
そこにほのかに大人の色香を感じてしまい
高鳴る胸を押さえつつ、
「ちょ、ちょっと待って。心の準備がまだ。」
唇にすっと人差し指を立てられ、
「言葉だけではとおっしゃったのはメイ様ですよ。」
笑いながら上半身裸になってしまって
目のやり場に困りさらに戸惑うメイ。

理人は服を着替えさせるように器用に上着だけ脱がせてあげ、
下着だけはそのまま着せてあげた。


172:秘密事(ひめごと)
09/02/14 18:21:48 dfRU4nga

「えっ?」
その後を言わずとも意味が分かった理人は
「色事とは、メイ様がいつか心の準備が出来た時、
大事な男性と行う事でございます。」
そう伝え、
身体を隠してた手を優しく避け、
「綺麗ですよメイ様。」と耳元で囁き、抱きしめた。
指で髪を優しく撫でるその指すらも愛しく、
溶けるようだった。

花を持たせて私の気持ちも、
身体も大事にしてくれた理人をもっと好きなり、
ありったけの力できつく抱き返した。

「・・・ごめん。」
「どうして謝られるんですか?」
「だって男の人って・・・。」

何を話したい事の真意が分かり、
「謝る事は何一つございません。
間を楽しむのも色事には必要でございます」

肌越しに感じた体温がこれほど心地良く甘美なものだと知らなかった。
ずっとこのまま夜さえ越えていけたらと少し後悔するメイ。
愛する女に男を教える事も男の務め。
ゆっくりと大事にしてあげなきゃと逸る気持ちを胸に留めた理人。

お嬢様と執事の垣根を少しだけ外し、秘め事の渦に二人は溺れていた。

おわり

173:名無しさん@ピンキー
09/02/14 18:50:38 WWwh/mFp
失礼しました。165は153さんへのレスです。157さん投下の途中に入ってしまってすみません。続きも楽しみにしています。

174:名無しさん@ピンキー
09/02/14 19:13:51 dfRU4nga
>>157
可愛くて(・∀・)キュンキュン!です。
お疲れ様でした。続き楽しみです。

175:名無しさん@ピンキー
09/02/14 19:14:42 WWwh/mFp
連投すみません。169さんありがとうございます。メイを大切に扱う理人に萌えました。

176:名無しさん@ピンキー
09/02/14 23:23:31 S6yW+qZ7
>>169 乙です。理人の「色事」って言葉にドキドキしました。続編もぜひよろしくお願いしますww


177:名無しさん@ピンキー
09/02/14 23:55:37 XPXR7K/t
小説書くのは苦手なのでネタだけ

ルチア様のためにメイを学園から追い出したい忍

メイが学園に残りたい理由(理人への想い)を利用する

忍、メイちゃんをレイープ

「学園から出ていかなければ、また同じことをしてやる」

メイ、誰にも相談できずに一人悩む

続きは
・学園(というか忍)から逃げる
・忍に耐えながら学園に残る
・気付いた理人が忍をボコる
・メイが忍中毒になる
などなど

178:名無しさん@ピンキー
09/02/15 00:25:00 4PdcSLRG
職人さん連続投稿GJ!
理人メイ最高です!!

179:sage
09/02/15 01:12:10 evCybyU4
>>177
忍のキャラじゃない気がする…。おまけにどのラストでもハッピーエンドじゃない…。

180:名無しさん@ピンキー
09/02/15 01:49:41 ibuPG+Og
理人が熱で倒れる

メイが看病をして理人の服を脱がせる

理人「今日は積極的ですね」的なことを言ってからかう

メイは真っ赤に

理人の理性が限界に...

181:微熱
09/02/15 02:12:25 65Sbh+9R
>>180さんのアイデアから書いてみます

「もう!無理しすぎなんだよ~」
「・・・メイ様申し訳ありません・・・メイ様にご迷惑をかけて
執事失格で・・・ございます。」

授業が終わりオンブラ寮の自室に帰ると、理人が倒れてしまった。
何とか執事部屋のベッドに運んできたんだけど…。
まあ普段から私のことばかり心配してくれてるんだもん。
疲れも溜まるはずだ。

「とりあえず横になりなよ。」
「はい・・・申し訳ありません」
「もう!こんなときにまで気遣わなくていいよ」
私は理人のためにキッチンに向かい氷水の入った洗面器を準備する。
(でも、こうやって弱ってる姿見れるのも特権かも・・・)
続く

182:名無しさん@ピンキー
09/02/15 02:13:43 75oYFE7R
逆に

メイが熱で倒れる

もちろん理人が看病する

(理由は何でもいいが)メイの側から離れなきゃいけなくなった

メイがうるうる目、紅潮顔で側にいてと懇願

服着替えさせても汗拭いても理性を保っていたが、可愛すぎて襲っちゃう

ていうのもよくあるパターン


183:名無しさん@ピンキー
09/02/15 02:14:39 75oYFE7R
すすまそ退散します!

184:微熱
09/02/15 02:26:58 65Sbh+9R

トントン!執事部屋をノックする。
「入るよ~。」
「・・・ねちゃったのか」
ちらりと理人に視線を向けたが、部屋を出ようとするメイ。

「・・・メイ様・・・」
「ん??・・・起きてるの?」
見るとうっすら眼を開けてこちらを見ている。
ベッドに近寄るとすごい汗だ・・・。
Sランク執事の端正な顔立ちに浮かぶ汗。色っぽささえ感じてしまう。
「あんた、すごい汗じゃん!」「だ・・・大丈夫です」
「ダメだって!拭かなきゃ余計にひどくなるよ」

メイは持ってきた洗面器にタオルを浸した。
理人に近づきとっさにベスト、シャツを脱がせた。
(は・・・やばい私何脱がしてんだっ、身体拭いてあげようと
とっさに・・・)
シャツを剥ぎ取られ、締まった上に美しく筋肉のついた身体を
目の当たりにしメイは直視できなくなってしまった。
「じゃあ、拭くよ・・・」「申し訳ありません・・・」
理人の身体から目を逸らしながらメイは汗を拭き始めた。



185:微熱
09/02/15 02:40:07 65Sbh+9R

「これでよし・・・っと」
「じゃ、じゃあ今日はもういいからゆっくり寝なよ!」
「ありがとうございます、メイ様・・・。」
いつものように目を細めて微笑む理人。
「それにしても、いきなり衣服を剥ぎ取られて・・・
私も少々びっくり致しました・・・。」
「な、何言ってんの!」
メイは自分でもどうしてあんな行動をしてしまったか分からず、
真っ赤になる。
「あんたが苦しそうだったから!!それだけだよっ!」

じゃあ・・・といってメイがくるりと向き直ろうとした瞬間・・・
「・・・それだけですか?」
いつかのデュエロ前にされたようにベッドの上の理人に腕を捉まれた。
「私は・・・こうしてメイ様に触れていただき・・・嬉しいのです」

186:微熱
09/02/15 03:06:08 65Sbh+9R

捉まれた腕をグイっと引っ張られ、ベッドへ引き寄せられる。
「・・・ここは私の部屋。私のテリトリーです。」
「メイ様が私を思いこんなにしてくださり、気持ちが溢れそうで・・・
堪りません」
発熱のせいか火照った身体に抱き締められメイは抵抗できない状態になってしまった。
「ちょ・・・ちょっと・・・」
メイが声を発するが早いか、メイのくちびるは理人の口づけによって塞がれた。

「・・・ん・・・はぁ・・・」息を継ぐ暇もないほどの激しい口づけ。
理人は心に秘めていたメイへの思いが堰を切ったかのように溢れ出した。
そしてメイは突然のことで成す術もなく、また、これもSランクの実力なのか
とろける様な理人の甘い口付けに腰がくだけて床にへたり込んでしまった。

「・・・大丈夫ですか?メイ様・・・」
ようやく二つのくちびるが離れたかと思うと、理人はやんちゃな少年のような笑みを
メイに向けた。

真っ赤になり俯くメイに理人は
「本当はもう少しメイ様をゆっくり味わいたいのですが・・・」
「これ以上するとまた熱が上がってしまいそうです。
風邪のせいだけじゃなくて・・・あなたへの想いが私を熱くさせるのです」

「ば、ばかなこといってないで早く寝なさいよっ!」
「・・・明日一人で学校行くのさみしいんだからっ」
メイはまたまた顔を熱くしながら理人に言い放ち部屋を脱出した。

「頼まれてもあなた様をお一人にはさせませんよ・・・メイ様。」
メイが出て行った後、扉を見つめながら理人はそうつぶやき目を閉じた。

・・・以上です。スイマセンこういうの書くの初めてで・・・。
メイ×理人カッップル好きすぎてスレ汚し覚悟です・・・。
キス以上のエロは自信なくて書いてないので、職人さんたち
お願いします・・・。

187:名無しさん@ピンキー
09/02/15 03:12:54 VwVcER31
>>181
お疲れ様です。GJ。
スレ汚しだなんてとんでもないですよ~。凄く素敵でした。
エロね~。なかなか書けないものですよね。
綺麗に書きたいと思うあまり書けないのもあります。
それぞれが思うキャラクター
壊さないようにとかも思っちゃったりね。

188:名無しさん@ピンキー
09/02/15 03:19:00 iAsMuHyO
>>181
お疲れさまでした!
ツンデレメイが可愛いです
自分もSS出来たので投下します
以下注意点です

・忍×ルチア(忍→ルチア→理人)
・エロあり、だけど読み直したら甘い言葉は皆無でしたorz
・ドラマ設定なので、ルチアは少女扱いしてます。
・漫画は知らないのでキャラ崩壊、設定崩壊の可能性大、とくに忍。

ある意味完璧なパラレルワールドと割り切っていただければと思います。

189:忍×ルチア(1/3)
09/02/15 03:21:22 iAsMuHyO

「私達、何をしているのかしらね…」

ガラス越しに差し込む月の光りと闇夜に浮かぶ月。
それを瞳に映しながら、ベッドシーツに溶け込む程白く透き通った素肌をさらけだしたまま少女は呟いた。

「…ルチア様、如何されましたか?」

少女の眼前にいた白銀の髪の青年、忍が彼女の名を呼び問い掛ける。
「……」
何も答えないルチアの真意が判らず、忍は怪訝そうに眉を潜めて彼女を見つめた。

ルチア宮ーーーーそう呼ばれる数々の花と植物に溢れるこの温室。
花の香りに包まれたこの場所で、幾度と無く繰り返して行ってきたこの行為。

『抱きなさい』

そう、今夜もまたルチアの言葉から始まった。

求められるままに忍がルチアに一時の快楽を与えて終わる、刹那の肉欲の宴。
だが、今日はいつもと少しだけ違う。
今更ルチアから疑問とも迷いとも取れる言葉を聞くことに、忍は少なからず不思議な違和感を覚えた。

「…何でもないわ、続けて」

だがルチアは忍の疑問に答えず、細くしなやかな腕を彼の背中に回してねだるように抱きついた。

「仰せのままにーーーー」

忍もまたルチアに聞き返すことはせず、何事も無かったように行為を再開する。はだけたままのブラウスの下から覗く柔らかな膨らみを慣れた手つきで揉みほぐし、
桃色の突起を擦るように摘んで舐め上げるとルチアはたまらず身を捩り、僅かな衣擦れの音が響く。

「んぁ…ふっ…あぁん」

刺激を受けてぷっくりと立ち上がったそれを軽く歯たてて甘噛みしながら、
忍は空いた手を下部へと延ばした。

「はぁ…っあ!ぁん」

甘い喘ぎを聞きながら、白のロングスカートをたくし上げて太股の内側へと手を滑らせる。
押しあてた指先で軽く秘部を撫でれば、とろみを帯びた蜜で十分潤っているのが判った。
割れ目をなぞり、茂みを掻き分ければ桃色の襞が大量の蜜に濡れそぼっている。
馴らすように指を入れて中をかき回すと再び蜜があふれ、ねっとりと手のひらに絡み付く。
小刻みに身体を震わせるルチアの様子に、忍は指を抜いて今度は舌を這わせて刺激を与え始める。
クチュクチュと音をたてて蜜を吸いあげ、熟れた花びらのように色付いた襞に舌を這わせた。
舌先で小さな肉芽を転がして攻めたてる。

「あっ、ああぁっ!ふぁあっ!!」

敏感なポイントを執拗に突かれ、ルチアは弓なりに仰け反ってびくびくと身体を痙攣させる。


190:忍×ルチア(2/3)
09/02/15 03:22:39 iAsMuHyO

「はっ…はぁっ…ぅ」

白い肌は既に桜色に染まり、荒い呼吸を繰り返しながらルチアはシーツを握り締めて身体を震わせていた。
しっとりと汗ばんだ肌に張りつく髪を掻き上げてやり、忍は撫でるようにルチアの頬に手をあてる。

「…ルチア様、よろしいですか?」

挿入を確認する忍の声にルチアはぼんやりとした意識のまま頷き、頬に触れる掌に口づける。
甘い意識に浮かされるまま、潤む瞳でルチアは忍の唇に甘ったるくはむようなキスをした。

「んっ…ふ」

互いの唇が離れるのと同時に、忍はルチアの腰を引き寄せて一気に彼女を貫いた。
何度も身体を重ねて受け入れてきたモノ故か
ルチアの身体は押し戻すことなく、大量の蜜が潤滑油となり卑猥な音をたてて忍の半身をくわえ込む。

「あぁっ、ふぁあっ!」

襲いくる快感に、髪を振り乱してルチアは声をあげた。
内部を執拗にかき回され、角度を変えて何度も突かれ、肌と粘膜が擦れ合って更に熱が生まれる。
焦げるようにジリジリと高まる熱に、ルチアは請うように声を絞りだした。

「…もう…だめぇ…っ」

忍の方も限界が近いのか、ルチアの締め付けに涼しげだった彼の顔に初めて僅かな焦りが浮かぶ。

「ルチア、様…っ」

絶頂寸前で忍はルチアから咄嗟に自身を引き抜こうと試みたが、
ルチアが無意識の内に腕を回して抱きついてきた為にそれは適わなかった。

「あっ、はぁんっ!あああああぁーっ!!」
「っく…!」

波打つ律動にキツく締め上げられ、忍は更に突き上げてルチアの中に白濁を放出した。

同時に忍の首に絡められていた腕は力無く離れ、白の微睡みの中でルチアはゆるゆると意識を手放した。


191:忍×ルチア(3/3)
09/02/15 03:23:48 iAsMuHyO

「お休みなさいませ、ルチア様。良い夢を…」

眠るルチアの耳元で忍はそっと囁く。
ベッドの上で静かな寝息をたてるその顔は、先程とは打って変わり子供のように穏やかだった。

「理人…様」

ぽつりと、ルチアの口から弱々しく零れ落ちた言葉に忍は忌々しそうに顔を歪めた。
か細く弱い声音、だが確かに聞こえたその名前を耳にするのは決して気分が良いものではなかった。
ルチアは全身で柴田理人を求め続けている。昔も、今もずっと。
忍に求められるのは、ルチアの理人への満たされぬ想いを紛らわす為の刹那の快楽だけ。

そんなことは判っていた。

それでも求められるままに、身体を重ねている間だけは彼女を支配出来る。
愛情も恋情も持たず、欲情に掻き立てられたままの少女を抱く日々。
人形のような虚ろな瞳で快楽に身を委ねて、美しい顔を歪ませて喘ぐルチアはいつも以上に扇状的で艶めかしかった。

『私達は、何をしているのかしらね…』

忍の脳裏に、ふと先程のルチアの言葉がよみがえる。
身体の快楽に溺れても消すことの出来ない、埋まらない虚しさを彼女自身判っているのだろう。
それはきっと、忍自身にも当てはまること。
ルチアの心は柴田理人が、柴田理人の心は東雲メイが奪い去った。

手に入れたいモノが手に入らないもどかしさ。
自分とルチアは同じなのだろう。忍はふとそう思った。

病んだ心を抱えたまま、どこまでも堕ちてゆく闇に汚れた光<ルチア>ーーーー。

ルチアとしてではなく、「詩織」という愚かなまでに一途なこの少女の光と闇を織り交ぜた心を奪い去りたい。
心と身体
現在と未来
詩織に繋がる全てを自分だけのものにしたいと、手に入れたいというこの澱みきった感情。
歪んだ愛情とドス黒い独占欲。

「手に入るのなら壊れても、か…」

ガラス越しの空を仰ぎ見た忍は、自嘲ぎみに薄く笑って眠る少女の唇にキスを落とした。

月は何時の間にか隠れ、ただ濃紺だけが広がっていた。夜は帳は今なお深い。
主の消えた闇の空に残された星がひとつ、光を求めて瞬いた。

END.



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