09/09/13 01:20:26 cdMXCwd9
淫猥な音が部屋に響く。
怒張した男のそれを褐色の肌の女は喉に咥えこんでいる。
根元に指先を添え、喉の奥でペニスの先端を締め上げては
口内で巧みに舌を絡ませ両の唇できつく挟みながら扱き上げる。
男はそれを凝視しながら息を荒げていた。
「そろそろかしら?」
女は妖艶な目つきで唇を男のそれから離し顔を上げると、
紅い紅の乗った口元から細長い糸が伸び、光る。
床には重苦しい神官の服と、踊り子が身につけるに相応しい服が散乱していた。
踊り子はシーツの上に肘をついて仰向けにベッドに横たわり、男を迎え入れようと惜しげもなく脚を開く。
動きの激しい踊りによって引き締った腰と、同様にしてほどよく張った太腿、
そしてその付け根には、充分過ぎるほど潤み艶めく秘肉を生々しく蠢かせている。
神に仕える身であるクリフトを、何度こうして貪ったのだろうか?
端正な顔つきが理性との葛藤に苦しみ、やがて自責まじりに肉の快楽に溺れる表情を、
何度こうして拝んできたのだろうか?
マーニャにとっての至福のひと時は、クリフトの苦悩を増幅させた。
情事の後、何事も無かったように朝は来る。
戦闘で即死呪文を次々と放ち仲間の回復に気を配る神官とふと目が合う瞬間、
誰にも気づかれぬようマーニャは妖艶な笑みを浮かべる。
目を逸らし表情を凍りつかせる若い男の焦燥感。その心の動揺をとくと味わう。
その味を想い出しては口の端を上げて笑む女の残酷な心理に気づく事も無く、
クリフトはシーツに左手をつき、右手を自分の肉棒に添えてマーニャの秘肉に押し当てる。
「……まだ手を添えないと入れられないの?」
突きつけるような口調。
「すっ、すみません」
慌てて右手を離し、顔を下げてマーニャの中に必死に肉棒を埋める。
情けない声を漏らし、顎を上げ挿入した快楽に身を委ねる神官にマーニャは冷たい視線を送った。
「早く動いて」
「は、はい、すみません……」
余裕のかけらも無い男の言動は、僅かな苛立ちに混じりマーニャの征服欲を満たす。
言われるままに腰を送る神に仕えるべき男は、今や目の前の淫らな踊り子に仕えていた。
もはや理性を失い、真剣な表情でマーニャの肉体を揺すぶると、
それに応えるように踊り子は褐色の肌を艶めかせ、大袈裟に声をたてた。
「はぁんっ……!! ああ……凄いわ、クリフト……! もっと、もっと頂戴……!!」
膣壁できつく男の怒張を締め上げ、豊かな褐色の胸を揺らしながら、
最奥に当たるよう、マーニャは自ら腰を淫らにくねらせ、喘ぐ。
しけどなく開かれた唇からは、さらなる快楽を求める声を響かせる。
「あぁんっ、いいっ、もっと……もっとよ……」
息を荒げ射精への渇望に苦しそうに顔を歪ませる若い神官の表情をたっぷりと味わうと、
膣壁を意図的にきつく締めあげ、男の限界を待ち望む。
「マーニャさん、もう……」
「まだよ」
冷たい表情でぴしゃりと言い放たれ、神官は必死に気を逸らす。
その顔を凝視しながら、踊り子はさらに腰を動かすと、不敵な笑みを浮かべた。
「あなたの大好きな……お姫様の事でも考えていたら?」
「……!! それは……っ、!!」
激しい動揺と共に解き放たれた精を胎内に受け止めると、女は目を細めて笑った。
息を荒げて震える神官が動きを止めるまで、搾るように膣壁を締め上げる。
やがて我に戻り今にも涙を零しそうな神官の藍色の髪を優しく撫でると、
「ふふ……とっても可愛かったわ。アリーナの事を考えてイったのね……気持ち良かった?」
と悪意を込めて微笑み、問いかける。
「ああ…あ……」
女の膣内にペニスを収めたまま、みるみる青ざめてゆくクリフト。
その表情を満足げに見届けるマーニャを見下ろすと、
彼は長い沈黙の後、彼女の喉元に真っ直ぐに腕を伸ばした。
全ての男が欲情するような、褐色の滑らかな肌の女体が、恐怖に震えた。
【END】