☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第94話☆at EROPARO
☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第94話☆ - 暇つぶし2ch200:タピオカ
09/02/03 01:36:36 d/A4bRax
お邪魔します


注意事項
・戦闘ものでドカーン!バキーン!ガシャーン!とやりたいのです
・エロいはずがない
・本編終了して約1年ぐらいたってます
・敵組織オリジナルキャラクターで纏めちゃったので大量に厨二病が香るオリジナルのキャラクターをお届けします
・あまつさえオリジナルのロストロギアまで拵える始末なので、酷い捏造をお約束します


201:Name~君の名は~
09/02/03 01:37:18 d/A4bRax
第八話「ご利用ありがとうございます」

地下四階。420とナンバーを打たれた一室のドアが静かに開かれた。
シグナム、アギト、そしてその先導をした深緑の猟犬だ。
調度品も設備もほとんどない殺風景なその部屋は、広々とした事があいまって薄気味い。

その一角にいくつものケースが立ち並ぶ。
黒塗りの電子と魔力の二重ロックがされたそのケースは…

「やはり、レプリカか…」

手際良くケースを開いたシグナムの沈んだ呟き。中には眠るように、起動を待つアギトのレプリカが横たわっていた。
シグナムとなりで、中空に浮くアギトの表情が険しくなっていく。
自分を模して造られた存在を再び目の当たりにして、複雑すぎる気分だった。

果たしてこのレプリカたちは何のために生まれてきたのか?
金のため、戦いのため――きっと汚れた目的に造られたであろう命。
いや、そもそも起動すらしていない現状、このレプリカたちは命として扱われ得るのだろうか。

そんなレプリカたちの根源である事自体が、アギトにはやるせない。
アギト自身でさえ、生まれた目的を古代ベルカに置き去りにして現在を生きている。
アギトにとって、レプリカたちは自分の空虚さを改めてつきつけてくるのだ。

しかもそんなケースが後六つ、並んでいる。

「アギト、この階にいる他の者たちのサポートに行け」
「…え?」

次のケースを開く前、シグナムがアギトへ扉の方を指さす。
一寸、ポカンとなったが、すぐにその指示がレプリカの確認と確保から離れろという意味と悟る。
正直、アギトは自分に似せて造り出されたレプリカと向き合うのがつらい。
実験動物扱いされていたあの頃の、延長線である事実の結晶なのだ。

「だけど……あたしのレプリカなんだ…あたしが原因なんだから…きちんと仕事、しなきゃ……」
「…構わん。このレプリカの確認と確保に、戦力を裂く事もあるまい。お前が他の者たちを助けるのも、仕事だ」

アギトがうつむき、少しだけ考える間。
そして、

「わかった。あたしの……その、あたしの妹、頼むな」

失敗してしまったような顔で、渇いた笑いをシグナムに向けた。その中には、ここから離れられる安堵が滲んでいたのをシグナムは見逃さない。
ひゅるりと、アギトが逃げるように部屋から出ていった。
それに続いて、深緑の猟犬も。

「さて」

ひとりになり、一層広さを感じさせる部屋。
残りのアギト・レプリカが収まっているであろうケースにシグナムが手をかける。
ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ、いつつ、むっつ。
全て、アギトのレプリカだ。
眠れる妖精を見下ろし、シグナムも悲痛げに眉をしかめてしまう。
確認をとり、今一度全員へと電子と魔力の封印を施そうとロックに手をかければ、

「待て待て待て待て待てい!!!」

背後から大音声。小さいが、大きな声。
部屋に飛び込んできたのは、妖精。深い紫の瞳と、赤く燃え上がるような髪の……

202:Name~君の名は~
09/02/03 01:37:58 d/A4bRax
「融合騎!?」
「まさに! それがしはユニゾン・デバイスよ! レプリカではない! 古代ベルカ生粋のをぉ!」

一目で分かった。レプリカではない、本物の古代ベルカの融合騎。
男性型だ。まるで炎を形にしてできたようなそのユニゾン・デバイスは、小さな手足を一杯に伸ばしてシグナムへ静止を呼びかけるジェスチャー。
一目見て、シグナムが思った事はこうだ――アギトに、似ている。

「そこな七騎は! それがしの妹とも言えるべき存在! 断じて! 断じて!! 断じて!!! 貴様らの毒牙にかけさせるものか!」
「待て、私たちにこのレプリカたちを悪く扱う気はない!」

頭に血が上った、アギトに似たユニゾン・デバイスは、問答無用に焔を生み出す。
小さな体が練り上げられたとは思えぬほどの炎は、弓を射る所作と共にシグナムへと襲いかかる。
2ケタを超える炎熱の矢は、実に正確にシグナムだけを狙ったものだが、レヴァンティンが矢と同数の軌跡を描けば、

「!?」

炎の矢が全て叩き斬られて中空に散って消えた。

「落ち着け。何者とて無暗に傷つける気はない。このレプリカたちとてな」

レヴァンティンを鞘に納め、その意思を明確に表すシグナムに対して、ユニゾン・デバイスは愕然と唇をわななかせているだけだった。
最初、炎を叩き落とされた事に衝撃を受けていると思ったシグナムだが、少し、違うようだ。

「?」
「貴様は……い、いや、貴殿はその剣をどこで手に入れた?」
「生まれた時から持っている……としか言いようがないな。それよりも私はお前の事が聞きたい。古代ベルカの融合騎と言うのは本当か?」
「………」
「おい」

レヴァンティンと、シグナムを交互に見つめ、驚愕と困惑をないまぜにしたままユニゾン・デバイスはしばらく言葉もなかった。
訝しげに返事を促すシグナムの言葉さえ聞こえぬ様子で、しばらくフリーズしていたのだが、意を決したように瞳を上げた。
真っ直ぐな紫色の瞳。

「それがしに、名は御座いませぬ。仲間よりは、イフリートと呼称されております。是非……是非! 貴殿の名をお聞かせ願いたい」

完璧な古代ベルカの作法を以て、そのユニゾン・デバイスがシグナムへと礼を施す。
明らかに、態度が一変していた。シグナムに対する敬意がありありと伝わってくるのだ。

「シグナム。お前の仲間が犯した一連の違法行為を取り締まりに来た」
「シグナム……シグナム…!! シグナム?! シグナムですと!!?」
「そうだ」

実に無防備に、イフリートがシグナムへと飛翔し……ひざまづく。
戦線とも言えるこの場所、無防備すぎるその接近にシグナムも毒気を抜かれてしまった。
あまつさえ、服従のポーズさえとられればもはや訳が分からない。

「何のつもりだ?」
「シグナム様! それがしは! 融合騎で御座る!」
「?」
「あいや、当惑なされるお気持ちは無理なからぬ事とは思いますが、お聞き下され! それがしは、アギトなる古代ベルカの騎士と共に戦うため生まれた融合騎であります!」
「アギトだと!?」
「古代ベルカの時代、騎士アギトが融合事故で無念にも死、それがしは封印され申した……現代において、この施設の一派により封印を解除してもらい、協力しておりましたが、どうか! どうか! シグナム様! 貴殿の傘下に加えて頂きたい!!!」
「……な、なに…?」

油断させる虚言。
時間稼ぎのための演技。

203:Name~君の名は~
09/02/03 01:39:03 d/A4bRax
そんな小細工には、見えなかった。
誠心誠意を込めて、イフリートなるこのユニゾン・デバイスはシグナムにひざまづいているのが分かる。
言葉にも、欺くような色が感じられない。
突拍子もない話だが、しかしシグナムには心のどこかで何故か信用に足る気がした。

問題は、シグナム自身がこの話についていくので精いっぱいである事。
――だから、部屋の外、隠れるようにシグナムとイフリートの会話を聞く相棒の気配さえ感じ取り逃す。

「シグナム様、そのアギトという騎士は貴殿の基となった人物に相違御座いませぬ。故、それがしが主と仰げるのは、間違いなく貴殿で御座る!!」
「基となった人物だと…?」
「左様。存じませなんだか?」
「私は、私の生まれについて覚えていない。確かに、私は造られた人格プログラムだが…・…なぜ騎士アギトをモデルにしたと断言できる?」
「騎士アギトは自分が死んだ時の代わりを用意する、という話をお聞きいたしました。そして、そのシグナムという名とレヴァンティンで御座る。
シグナム様、そのレヴァンティンこそ、騎士アギトが用いていた一振り! そして、今しがたの太刀筋! 見紛う事無く、騎士アギトの技で御座った…!!」

見上げてくる紫の瞳は、薄く涙さえ滲んでいる。
イフリートの言葉を鵜呑みにするわけにはいかない、という思い。
イフリートは誠である、という思い。
そして、己の出自に対して初めてと言えるような有力な情報にシグナムは揺れた。

主君の面影と出会えた事への喜びを隠せぬイフリートは、今一度頭を伏せる。

「さらに詳しい話もいたします! この施設の一派に付いていた故、厳罰も辞さぬ覚悟で御座る!! どうか! どうか!! シグナム様、それがしの忠誠をお受けくだされぃ!!」

頭を床にこすりつけんばかりにひれ伏すイフリートを見下ろしながら、シグナムの頭は「アギト」という言葉一色に染まっていた。
アギト。
己の相棒の名。
いや、アギトに名はない。便宜上、アギトと名乗っているだけなのだ。
その「アギト」の、源はもしかすれば……

「イフリート」
「はッ!」
「その……アギトという騎士に関係する融合騎は、お前だけか?」
「……もうひとり、存在します」

アギトであると、すでに確信に近い物がシグナムによぎる。

「それがしの姉に相当し、それがしが飛炎と矢を併せるのに対して剣に炎を付与するに長けて造られた融合騎に御座います」

そこで、イフリートの声調が落ちた。暗く、冷たく。
限りない憎悪と怨念をこめた声。

「その融合騎こそ、無茶なユニゾンを行い融合事故を起こしては騎士アギトの命を奪った張本人! それが故、同型のそれがしまでも封印された顛末に御座います!」
「…烈火の剣精…」
「ご存じなのですか!?」

眼を見開いて顔を上げるイフリートだが、それでも折り目正しい行儀良さは崩れない。
シグナムがその真っ直ぐな紫の瞳から目をそらす。
そらしてしまう。
アギトの事を、話してしまってよいものか?
イフリートの話は本当か?
そもそも、詳しい話はこの場所から離れてからではないか?

冷静沈着で果敢な即決が持ち味のシグナムさえも、この場面にしばし悩んでしまった。
考える事に集中しすぎてしまったのだ。本来ならば敵であるイフリートを前に、本来のシグナムからすれば有り得ない姿である。
それだけ、事が動揺するに足りた。

「イフリート、詳しい話は、後にしよう。今は…ひとまず拘束させてもらう。構わんか?」
「はッ! この身、如何様にでも…しかし、シグナム様、どうか! どうか!! それがしの命、貴殿に預けさせてくだされ…!!」
「……その話も、後にしよう」

204:Name~君の名は~
09/02/03 01:39:37 d/A4bRax
本当に、その身を捧げるような無抵抗のイフリートである。
これならばそう得手ではないバインドだが、シグナムでも十分に束縛できるだろう。
炎のバインドを仕掛けようとして、ふと、シグナムが疑問をひとつ、差し挟む。

「イフリート…お前たちに、なぜ名がない――!?」

言葉の途中、シグナムの感性が部屋の外にいた何者かの動揺を捉える。
呼吸。気配。意思。ありありと、息をひそめていた者の心の乱れが届いた。
それは、イフリートも感じ取れたようだ。

「シ、シグ…ナム…」

アギトだった。イフリートの炎の気配に、戻ってきたのだ。
亡霊のように宙空を滑って部屋に入ってくるが、たたずむその姿はいつもの活力に漲ったアギトとは似ても似つかない。
憔悴してるようにさえ見える混乱の最中、シグナムを見つめながらどこにも焦点結んでいない瞳が揺れ動く。

「あたしは…あたしって……シグナム…あたしが…」
「きさ…ま…」

頭抱えて、必死で自分の存在を掌の感触で確かめるアギトを認めて、イフリートが呻く。

「生きていたのか……貴様…!! 貴様ぁ!!!」

ふつふつと、沸騰する水のように怒りをあらわにし始めるイフリートの周囲、また炎が生まれた。
一呼吸ごとにいくつもの紅蓮が浮かびあがれば、弓を射る所作と共にそれがアギトに襲いかかる。

「待てイフリート!」

呆然自失のアギトはもはや的だ。まばたきひとつする間に炎に射抜かれ、穴だらけの火達磨になるの幻視さえ見えてしまう。
しかし神速の抜刀と踏み込みを誇るシグナムの抜き打ちが炎の矢を全て叩き斬る。
アギトを背にかばう形で、またレヴァティンを鞘に納めた。危害を加えるつもりがないから危害を加えないでくれ、そう言いたいのだ。

「シグナム様! 何故でかばうのですか!? そやつです!! そやつこそ、マイスターもロードも殺した張本人! 融合事故を起こし、全て燃やした!!」
「落ち着いてくれ、イフリート! アギトは何も覚えていないんだ!」
「…ア…ギ…ト…?」

横目でちらりとかばったアギトを見たが、凍える寒さの中にいるように歯の根があわずに怯えている。
震えている。
今、アギトは恐怖と不安に塗りつぶされていた。
ルーテシアとゼストに助け出されるよりも以前、名前がなかった頃に毎夜心臓を鷲掴んできた恐怖と不安と空虚さ。

自分は誰だ?
自分は何だ?
問いかけても問いかけても思い出がぽっかりと欠落したアギトは、ルーテシアから名をプレゼントされるまでいつも傍らにこの負の念と一緒にいた。
もう何年も仲間の温かさと一緒にいて、忘れ去ってしまったその黒い重みが、またのしかかる。

いや、あの頃よりもさらに重く重くなっていた。
イフリートの言葉を「嘘だ」と突っぱねる事が出来ず、少しだけ空虚さが埋まり、より深く暗い恐怖と不安が絡みついているのが良く分かるからだ。
なぜ?
理由は、シグナムとのユニゾンを経験したからだ。
イフリートの言葉に確さがある事を、忘れている記憶がアギトの心に訴えかけてくる。

――なぜだろうな、アギト……お前との融合は、不思議と心が温かい

――なんでもねぇ…なんでもねぇよ…!

あの時、最初のユニゾンで流した涙は、

「あ」

205:Name~君の名は~
09/02/03 01:40:30 d/A4bRax
君主と出会えた歓喜ではなくて、

「ああ」

イフリートの言うとおり、

「あああ」

ロードを融合事故で殺した事を、

「ああああ」

思い出した涙。

「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
「アギト! 落ちつけ! アギト!」

半狂乱に取り乱すアギトに触れるが、壊れかけのようにアギトの錯乱は収まらない。
そして、その様子にイフリートも穏やかならざる様子だった。

「アギト……? シグナム様、アギトとは…アギトとはそいつの事で御座いますか?」
「……烈火の剣精は、記憶を失っている。便宜の上、記憶にひっかかったアギトと名乗っている」
「アギ…ト」

ぴたりと、その瞬間だけイフリートは赫怒も忘れて子供のように何も考えられなくなる。
そして、一拍の間を置けば一瞬以前よりも遥かに巨大な憤りが噴火するのだ。

「ふざけるな!! ロードを憑き殺し、あまつさえその名を称するだとぉ!? 貴様には…貴様にだけは名が……」

真っ直ぐな殺意を乗せた怒号に、あのアギトが泣き出しそうな顔で震えた。
まるで赤子だ。

「アギトは…烈火の剣精は覚えていないのだ。頼む、今は怒りを収めてくれ」
「シグナム様…! そやつは…しかしそやつは騎士アギトを……! 騎士アギトとマイスターの仇…」

そんな真っ赤な怒りの中であれ、イフリートのシグナムへの敬意は変わらない。
だからアギトへの攻撃も躊躇してしまっている。それだけで強い自制心が理解できる。大した忠義者だ。
そして、イフリートまでも泣きだしてしまいそうなほど、どうしようもない顔で震え始めた。

「それがしは……それがしは烈火の剣精を許せませぬ!!」

まるでその悲痛な叫びが引き金になったかのよう。
爆音とともに天井が砕けてがれきが落ちてくる。上の階の部屋の床が爆散でもしたような惨状だ。

「「「!?」」」

流石に、虚を突かれたシグナムだがレヴァンティンが鞘走れば落ちてくる天井を切り裂いた。

「な、なんだこれは!? しまった……待て、イフリート!」

だが、その隙間、逃げるようにイフリートが飛んで行ってしまった。追うか、否かの判断はすぐに決まった。
追える状況ではない。
肌に痛い鬼気が上方から降り注ぐのだ。
シグナムが顔を上げれば、そこには黒い人の形をした影。ひびの入ったジュエルシード3つから成る〝思念体〟が中空をたたずむ。
すぐ近くにティアナの姿も認めたが、シグナムの目が氷の鋭さを帯び、心臓がひとつ脈打つより速く臨戦態勢に入る。
刹那の間に、ユニゾンなしに相手出来ないと悟ったのだ。

206:Name~君の名は~
09/02/03 01:41:07 d/A4bRax
「アギト!」
「あ…」
「アギト! 今は目の前の事に集中しろ! お前の過去の話は後だ!!」
「あ、あぁ…!」

呆然。愕然。それまで我を失っていたアギトがえらくおどおどとした様子で、シグナムへと飛んだ。

「「ユニゾン・イン!!」」

炎の翼がシグナムの背に花開く。
しかし、当のシグナムは違和感ある表情である。

「アギト…心を乱すな!」
『わぁってる…! わかってるけど…』
「ティアナ、外まで逃げろ! これが暴れては研究所が潰れかねん!」
「りょ、了解です!」

アンカーショット即座に離脱するティアナと〝思念体〟の距離を目算で図りながら慎重にシグナムはレヴァンティンを構えた。

「これもジュエルシードの暴走か…? ひびまで入っているとは」
<ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴリリリリリリリリリリリリ>

黒い影が人の形をしたような〝思念体〟が大きく手を広げた。
人語のような奇妙な発音と共に、じわりと蒼い波動が滲む。
デアボリック・エミッションと似たエネルギーの拡散にシグナムが踏み込んだ。

<ゴリヨゴリゴリヨゴリゴリヨゴリゴリヨゴリゴリヨ>

本能的に動いているように、黒い影が両手を交差、レヴァンティンを受け止めた。
ぞぶり、と飲み込まれる刀身に奇妙な手ごたえ。
肉や骨のような物理的なな感触ではないが、剛い圧力――切断しきれない!

<ゴリヨウアリガアリガアリガアリガアリガアリガ>
「クッ?!」

蒼い波動の衝撃がシグナムをはじき飛ばした。
でたらめなパワーだ。球状に広がる蒼い波動は、さらに研究施設を一段粉砕してしまう。
地下にある施設の事である、このままでは崩れかねない。

黒い影の、顔面に相当する場所が少しうつむく。いや、シグナムを見下ろしたのだ。
つるりと無機質だが、しかし肌を刺すすような迫力がシグナムに集中する。
敵だ、と認識でもされたか。
少なくとも、攻撃の対象にされたらしい。

<ゴリヨウゴリヨウゴリヨウアリガアリガアリガアリガアリガゴザイゴザイゴザイゴザイマスマスマス。コチラジュエルシイイイイイイイイイド>

蒼い波動がシグナムへと迸る。



ホールじみて大きな研究室にをくぐり、そこで見たのは暴れ狂う赤い竜巻だった。
駆け抜けようとする深緑の猟犬を全て叩きつぶし、その竜巻はやむ。

一匹の、猿だった。

「お、こりゃまた美人が来たもんだ。わんこを叩きつぶすのにもうんざりしてきたところだ、あんた名前は?」
「フェイト・T・ハラオウン」

赤い衣に、虎柄のの腰巻、額に輪を締め、真紅の棒。
その猿へと油断なくバルディッシュを構えて、フェイトは彼を使い魔であるとはっきり理解する。

207:Name~君の名は~
09/02/03 01:41:40 d/A4bRax
「時空管理局です。大人しく 「あー、説得ならやめとけ。どんだけ邪魔されようと、止まらねぇよ、俺らは」

フェイトの勧告を遮って、猿は苦笑交じりに突っぱねた。
肩を棒でトン、トン、と叩けば鼻を鳴らす。

「あなたは使い魔ですね?」
「おうよ、ゲンジョーっておっさんに拾われてな。ゴクーって名前だ。よろしく」
「それではゲンジョーと言う人物が、犯罪を行っているのを承知で手を貸しているのですね?」
「まさしく」

主人を慕い、法の一線を超える事も使い魔にはままある事だ。
アルフ、リーゼ姉妹……いや、そもそもフェイト自身、プレシアのために違法行為に手を染めた。
前例と切羽詰まっている現状を考えれば、説得は難しいだろう。自然、残念な思いが溜息となってこぼれる。

「……少し、強引にいかせてもらいます」
「いいねぇ、さっぱりした姉ちゃんだ」

バルディッシュのヘッドが持ち上がる。光が鎌を形作る。
ゴクーが棒を構える。心得があるのだろう。その構えは脱力と緊張が調和した美しいものだ。

どちらともなく、踏み込んだ。
赤い竜巻と、優しい金色が絡み合った。澄みきった武器と武器がぶつかる音が、ふたりの動きに遅れて聞こえてくる。
数度の打ち合いで、ゴクーが動き回りながら戦慄する。

「は、速ぇ!?」

強く打った反動で、間合いを取ろうとするが稲妻が閃くように引いた場所にフェイトが現れる。
野性そのものの機敏な動きでゴクーは幾筋もの鎌の軌跡をひらり、ひらりとかわすが余裕はない。
すぐに、フェイトの攻撃する回数がゴクーのそれを上回る。

「ウッキーーーー!!」

ゴクーが顔に冷や汗流しながら、大振りに棒を突き出した。
遠い。もう二歩の距離で、届かな――

「!?」

フェイトの赤い瞳が冷静に図ったゴクーとの間合いが、乱れる。
伸びたのだ、棒が。
バルディッシュの柄でとっさに受け止め、痺れる感触を掌に受けながら退いた。

「クソッ! 切り札だったのによ、出し惜しみ出来ねぇもんだな」
「伸縮自在…厄介だ」
「如意金箍棒! さぁてそっちもさっさと本気ぃ出しちまいな!」

威嚇するように床を棒で叩けば、ニヤリとゴクーが笑う。
それもいいかもしれないとフェイトはゴクーの言葉を素直に受け止める。
真・ソニックフォーム。
真・ソニックフォームを用いたフェイトの強さを「10」とすればゴクーなど「5」に及ばない。

しかし、ともフェイトは考える。
ソニックフォームは10年の昔から高速機動により1対1においてほぼ無敵を実現し得るが、乱戦や団体戦、突き詰めると多数での戦闘に向かない。
全てをスピードに費やした装甲の薄さは、つまるところは諸刃の剣。
例えばの話、「3」の強さを持つひとりを相手にして、「1」の強さを持つふたりが組んで戦えばふたりに勝機はある。
人数というものは、それだけで強さだ。
どこに敵が潜んでいるか分からぬ敵のアジトでの単独行動。
JS事件最終局面の、敵の勘定がほぼ済んだ上での真・ソニックフォームの速戦ならば分かる。
しかし、現在は敵の全容を把握しきっていないアウェイ。
いかな超速を以ても、不意打ちのひとつでフェイトは落ち得るのだ。

208:Name~君の名は~
09/02/03 01:42:10 d/A4bRax
(やはり真・ソニックフォームは駄目だ)

故に、フェイトはここでインパルスフォームを解く事はなくバルディッシュを構えなおす。
ゆぅらり、ゴクーが前傾になっていき、溢れる闘志を抑えられなくなっていく。

カッと、ふたりの眼光がやおら荒々しさを増し、

「待ちなさいゴクー君」

硬い声が遮った。
大型のこの研究室へ繋がる通路はひとつではない。フェイトがくぐった道筋ではないところから、くたびれた金髪が現れたのだ。
インビジブルマン――トライア・N・グールハート。
アリシア・テスタロッサの、父だ。

「トライア・N・グールハート…さん…」
「………はじめまして、インビジブルマンです」

戦場に似つかわしくない、なんとも形容しがたい空気が流れた。
インビジブルマンは、フェイトを眩しい物でも見るようにしばし眺めてから、ゴクーを手で促す。

「ゴクー君はあの緑の犬の方をお願いします。このままだと、最下層まで行かれちゃいます」
「あー、そりゃ有難ぇ、俺じゃ、この姉ちゃんに勝てねぇ。任せるぜ、大将」

恐ろしい相手から離れられる事実に、ゴクーの獣性が心底安堵する。
そして、赤い猿はインビジブルマンが来た道辿って消えていくのだ。それを追えず、目だけで追ってフェイトはその表情を厳しくする。

すぐに、ふたりきりになった。
ふたりで言葉を交わしたい、とインビジブルマンが思っていた事は明白だ。

「僕を、恨んでおいででしょう」

最初に口を開いたのは、インビジブルマンだった。

「なぜ?」
「プレシアを、ひとりにさせてしまいました……」
「……見つける事が、できなかったのでしょう?」
「はい…アリシアの悲報を耳にして、私が彼女に会うよりも……彼女がスカリエッティの研究に手を出す方が早かった……」
「……」
「全部、僕のせいなんです…もう少し早く、彼女の所に行っていれば……」

泣いていた。
インビジブルマンの両の眼から、涙が溢れている。嘘偽りなく、魂きしむほどの悲しみをフェイトに晒しているのだ。
幾星霜も経た今でも、この男はプレシアとアリシアを想って後悔に沈みながら悼んでいる。
フェイトに怒りとも悲しみともつかぬ、扱い切れぬ感情が湧いた。

「恨んでは、いません。むしろ、あなたがいなければ私も生まれなかった…感謝の思いもあります。でも…でも、そんなあなたが、なぜカウンターから離れたんです?」
「カウンター…?」
「カウンター・F・アリシア……タイプFサード……あなたが、育てたのでしょう?」
「!?」

電撃にでも撃たれたかのように、インビジブルマンの体が強張る。
その瞳は、決定的な失敗をした事を理解した者のそれだ。

「管理局にいるのですか、あの子は!? いや、それはどうでもいい…カウンター・F・アリシア……カウンター・F・アリシアと名乗っているのですか、あの子は」
「…はい。どうか、武装を解除して投降してください。そして、カウンターに会ってください」
「………は、はは…カウンター・F・アリシア………そうですか……アリシア、と…」

いったい如何な衝撃を受けたのだろう。
フェイトさえ見えていないように、インビジブルマンは何度も何度もその名前を繰り返す。
やがて、痛みに耐えるような面持が上がった。

209:Name~君の名は~
09/02/03 01:42:42 d/A4bRax
「この子はアリシアではない、と思って育てたつもりだったんです」
「当然です。アリシアでは、ないんですから」
「そうです。そうなのに、きっと僕はアリシアを重ねていたんでしょう……あの子に一度、プリシアとアリシアの事を話しました。それから、あの子はアリシアの代わりになろうと、思ったのかなぁ……Counterfeit Aliciaか…」
「……まだ遅くありません。どうか、あの子と一緒にいてあげてください」
「もう少しだけ。逃げさせてもらいます。やらなければいけない事があるんです。それが終われば、自首しますよ…」

くたびれた老人のようだった。望みはあるが、それは正の感情から生まれたものではないのが良く分かる。
カウンタ-の事をの除いて、怨念のような負の感情でこの男は動いている。

「話を、聞かせてくれませんか? 管理局は…きっと力になれるように努力します」

だから、フェイトは親友の言葉をなぞるのだ。

「…いいえ、僕たちの目的を管理局は許してはいけないんです。お話は、できません」
「カウンターはどうなるんです。今ならまだ間に合います。カウンターと会う時間を多くできる措置が、きっとできます!」
「あの子には、十分一級の技を教えました……私なんかいなくても、大丈夫ですよ」
「駄目です! 駄目なんです、それじゃ!」

フェイトの叫びは、興奮ぎみだった。インビジブルマンの思考が、母と呼んだ人のものときっと同質だと感じたから。
今ならば分かる。
プレシアがリニスを宛がってまで、自分の魔導を磨いてくれた真意が。
プレシアは、贈ってくれたのだ。自分が滅びた後に続く遺産を、リニスを通して。
ただ、心だけは、心だけはアリシアに全て捧げたプレシアだから。だから、心技体のふたつだけ。

――力と心。心だけは、アリシアに……

だから、力を。

今ならば、間に合う。インビジブルマンとカウンターは、まだ、間に合う。

「もう、いいんです……」

しかし、インビジブルマンは首を縦に振らなかった。

「良くなんか、絶対にない!!」

昂った感情のまま、掴みかからんばかりにフェイトが飛び出そうとして、

「「!?」」

210:Name~君の名は~
09/02/03 01:48:20 d/A4bRax
大きな地響きに施設が揺れた。
巨大な魔力も感じられる。上の階層からだ。思わず天井を見上げてしまう。ぱらぱらと、埃や小さな破片が落ちてくる。

「ジュエルシード…」
「まさか暴走!?」

インビジブルマンの呟きをフェイトは聞き逃さない。
かつて海中のジュエルシードを無理に目覚めさせた時よりも大きなエネルギーの放出を感じる。

また、揺れた。絶対に、施設のどこかが粉砕されたと確信できる大きな響き。

「いけない…このままじゃ」
「あ!」

不吉な予感と共に、また轟音が聞こえた。いや、聞こえたなどという問題ではない。
天井が崩れた。
分厚い床を抜いて、豪快に上の階層が落ちてくる。
その一瞬、目をつむったフェイトは次に開いた瞳からインビジブルマンを逃してしまっている。

「トライアさん…」

唇を噛みながら、落ちてくる瓦礫を避け、叩いていればなんとシグナムまで落ちてくる。
しかもユニゾン済みだ。それでこれだけやられるとは、いったいどれほどの攻撃を受けたのだ。

「シグナム!?」
「テスタロッサか、気を引き締めろ……あれは一筋縄ではいかんぞ」

見上げれば、それはいた。
人の形をした黒い影。ひびの入ったジュエルシードが3つ、顔面に相当する部分をたゆたう〝思念体〟。

<ゴリヨウゴリヨウゴリヨウアリアリアリアリアリトトトトトトトゴゴゴゴゴゴゴザザザザザイイイイイイマママママママススススススス>

シグナムに続き、フェイトにも照準を合わせるように高らかにバグった音声をまき散らす。
ふざけた様子なのに、その威圧感は間違いなくロストロギアの脅威だ。
フェイトがシグナムと並んだ。

「バルディッシュ!」
<Yes, sir>

金色が閃く。バリアジャケットが優しくほどけたと思えば、真のソニックフォームをその身に包んだフェイトが光の剣の切っ先を持ち上げた。

211:タピオカ
09/02/03 01:48:51 d/A4bRax
お邪魔しました

212:B・A
09/02/03 02:52:19 05InTYlt
エロが完成しました。
フェイトのエロが思い浮かばなくて、気づけばアルフのエロが生まれました。



注意事項
・エロです
・アルフが痴漢にあいます
・本番までいきます
・構成の都合上、カプは伏せます


213:B・A
09/02/03 02:55:33 05InTYlt
注意事項追加
・タイトル「使い魔は満員電車で痴漢に・・・」

214:使い魔は満員電車で痴漢に・・・①
09/02/03 02:55:57 05InTYlt
不意に感じた違和感に、アルフは眉を顰めた。
その日、アルフは野暮用で人間形態のまま外出し、人生(狼生?)で初めて電車を利用していた。
車内は非常に込み合っていて、その大半がスーツ姿のサラリーマンだった。
アルフが車内に現れた直後こそ、扇情的なうなじやはち切れそうな乳房に目を奪われた彼らだったが、
やがてはあらぬ疑いをかけられるのを恐れて彼女から目を反らすようになっていた。
そんな中、何者かが彼女の胸に野太い腕を伸ばしてきたのである。

(・・・痴漢?)

不躾な手に顔を顰めながら、アルフは大声を上げようと口を開ける。
刹那、背後からもう1本の腕が伸びて、息を吸おうとしたアルフの口へと指を突っ込んだ。
そのまま舌を押さえつけられ、声にならない嗚咽が小さく漏れる。

(こ、こいつ・・・・・・・)

手慣れた手つきに驚きながらも、アルフは男の拘束を解こうともがく。
しかし、周囲の迷惑を考えて本気を出せないでいるアルフよりも男の方が力は上であった。
走行する電車に揺られながら、アルフは成す術もなく痴漢の手で乳房を蹂躙されていく。
吸いつく様な弾力を弄び、その先端の乳首を指先でコリコリと弄り回す。
ブラジャーなどという上等なものはつけていないアルフは、痴漢の指の感触を直に感じてしまい、
不快感と羞恥で顔を真っ赤にしながら身を捩った。
それが痴漢を楽しませているのか、更に愛撫の手は執拗を帯びてくる。
電車が揺れる度に重量感のあるアルフの乳房はぷるんと震え、跳ね回るボールを押さえつけるように
痴漢の手の平が握り潰そうとするのだ。そんな愛撫を繰り返されるうちに、アルフの乳房は張り詰め熱を持ち硬くなっていく。
自分の意思に反して欲情を始めた体に、アルフは戸惑いを隠せなかった。

(ど、どうして・・・・・・こ、こいつ・・・・・うまい・・・・・・・・)

アルフは自分の頬や首筋が熱くなってくるのを感じた。
外は零度に近い寒さだったが、彼女が今いる場所はむっとする不快な熱気が充満している。
狭い車内に大勢の人間が押し込められているからだ。そんな状態で女のツボを刺激されれば、
頬が火照ってジンワリと汗が滲みだしてくる。すると今度は、股間が無性に切なくなった。
さっきから、愛撫は乳房だけに留められている。左手で口を塞いでいるのだから、それも無理なかったが、
疼きだした女の芯は下腹部を押し分ける強い刺激を欲していた。
気がつくと、アルフは痴漢に訴えかけるように舌を口の中の指に絡ませていた。

(あたし、どうして・・・・・・・)

アイスキャンディーを舐めるように、丹念に指を舐め回す。
すると痴漢にこちらの意思が伝わったのか、乳房への刺激を止めてイモ虫が這いずるように股間の食い込みへと指が伸びていく。
タイトなパンツをギュッと持ち上げられ、アルフはビクンと身を竦ませた。
ローライズであるため、その食い込みはきつく股が裂けてしまうかのようだ。しかし、シューツの裏には愛液の染みができ始めていて、
パンツ越しにもそれがハッキリと実感できる。痴漢はその反応に満足したのか、今度は一点してアルフの股間を
優しく撫でまわし始めた。焦らすような緩やかな刺激にアルフは甘ったるい喘ぎ声を洩らし、挑発するように腰を振ってしまう。
こんなものでは足りない。もっと激しく、太いもので抉って欲しい。
高まる欲求は彼女から思考の力を奪い、脳髄を桃色に染めていく。

(だめ・・・・・なにも、かんがえ・・・・・ああ・・・ああ・・うん・・・・ああん・・・・)

いつの間にか左手が口から抜かれていたが、アルフはそれに気づかず背後の痴漢へと自身の尻を擦りつけた。
臀部越しに伝わる痴漢の肉棒は固く、まるで鉄のようだ。ズボン越しにも脈打っているのがわかり、
女の胎内で爆ぜる瞬間を今か今かと心待ちにしている。

215:使い魔は満員電車で痴漢に・・・②
09/02/03 02:56:39 05InTYlt
(だ、だめ・・・・・あんなの・・・・入れられたら・・・・・・ううんん!!)

ホックが外され、ショーツごとパンツがずり下ろされる。
熱気に晒された白い臀部は、水面のようにプルプルと震えていた。
痴漢は充血した臀部をゆっくりと押し広げながら、濡れそぼった秘所へと指を挿入させていく。
アルフの肉唇は、主の意思を代弁しているかのようにねっとりと蜜を湛え、痴漢の指を受け入れて ひくひくと蠢動していた。
痴漢はそのまま膣を弄ぶ指の数を2本、3本と増やしていき、アルフの急所を掻き回すように嬲っていく。
そして、もう片方の手は再び乳房へと舞い戻り、固く勃起した乳首を捻り上げてきた

「ひぃっ・・・・・」

アルフの顎が跳ね上がり、思わず声が出そうになる。
最早、自力で立っていることもできず、アルフは痴漢の指で持ち上げられている状態だった。
辛うじて電車のドアに手を添えることはできたが、それは丁度、痴漢に尻を突き出す姿勢であった。

(く、くる・・・・)

本能的に察し、身構える。
直後、膣から指が引き抜かれ、代わりに熱い肉の棒が挿入された。
痴漢の指によって、尻のすぼまりにまでこってりと塗り伸ばされた愛液が潤滑剤となって、
何の抵抗もなくアルフのの肉壁を押し広げ、膣の奥深くにまで侵入する。

(あぁっ・・・・・・ふ、太い・・・・・・・し、子宮が・・・持ち上がって・・・・・・・)

恐怖なのか期待なのかわからぬ震えが全身を駆ける。
痴漢は遠慮などせず、自慰でもするかのように激しく腰を打ちつけてくる。
その先端の形状をハッキリと感じ取りながら、アルフは崩れそうになる体のバランスを必死で保ち続けた。

「う・・・はぁっ・・・・」

押し殺していた声が漏れる。
周囲に気づかれてしまったのではと視線を彷徨わせるが、誰もこちらに注意を払う者はいなかった。
自分の周りだけが、完全な視界になっているかのように乗客の認識の外へと追いやられている。

「くぅ・・・・っは・・・・んあ・・・・!」

とうとう堪え切れなくなり、アルフの嬌声は時とともに大きくなっていった。
首筋にかかる痴漢の生温い吐息が劣情を駆りたて、不規則な電車の揺れが痴漢の腰使いに
独特なリズムを生み出していく。零れ落ちる愛液の音すら、アルフには聞こえていた。

「ひ・・・ひあっ・・・・」

窓ガラスに乳房が押し付けられ、奇妙な形に歪む。
そのままアルフはいやらしく腰をうねらせ、立ち込める熱気と甘く芳しい汗の匂いに
酔いながら痴漢の腰のリズムに合わせていく。そして、両者の快感が最も高まった瞬間を見計らい、
痴漢はアルフの腰をがっちりと押さえつけて 熱い奔流を膣の奥へと叩きつけた。

216:使い魔は満員電車で痴漢に・・・③
09/02/03 02:57:10 05InTYlt
(うううんん・・・・・あ、あたし・・・・・今、イッた・・・・・・・)

痴漢は絶頂の余波で力の抜けたアルフを支えると、肉棒を引き抜いてそのままショーツとパンツを元の状態に戻した。
膣に吐き出された精液が逆流し、ショーツを汚して食い込みから漏れ出ていくのが何とも扇情的であった。
やがて、電車は駅に到着し、ガスが抜けるような音とともに扉が開いて乗客達が下車していく。

「降りるんだ」

そこで初めて、痴漢は言葉を発した。
どこか無遠慮な声の調子に、アルフは緊張を解いて苦笑する。

「あいよ、ザフィーラ」

ザフィーラに手を取られ、アルフはホームに降りて周囲に人がいないことを確認し、
パンツの汚れを確認する。股間部分に大きな染みができていて、まるでお漏らしをしてしまったかのようになっていた。

「まったく、遠慮なく膣に射精すんだから」

「す、すまん・・・・・その、やり過ぎた・・・・・」

「まあ、あたしも悪ノリしちゃったしね」

そう言って、アルフは気まずそうに後頭部をかく。
痴漢プレイをしてみたい。
アルフがそんな望みを口にしたのが、そもそもの原因であった。
そのため、ザフィーラはずっと声を出さず痴漢役に徹していたのである。

「それにしても、あんた随分と手慣れていたね。経験者?」

「馬鹿なことを言うな。たまたま素質があっただけだろう」

「いや、そんな素質いらないって」

前世が痴漢だったんじゃないだろうか、この守護獣。

「で、次はどうする?」

「そうだねぇ・・・・・・・・・次は、バスなんてどうだい?」

駅前のバス停に停車したバスを見て、アルフは言う。
獣達の戯れは、続く。



                                                                おわり

217:B・A
09/02/03 02:57:46 05InTYlt
以上です。
うん、痴漢者ザフィーラ。
わかる人にはわかる。
後悔はしていない。

218:名無しさん@ピンキー
09/02/03 03:06:30 gDhNC356
>>260
ちょww中の人wwwありそうでなかったザフィーラGJです!!

219:名無しさん@ピンキー
09/02/03 03:52:38 poIwkGnM
中の人出てるのか…
なんで、あの人は裏名義を使わないのかな?
まぁ、なにはともあれ>>260GJ!です。
久しぶりのエロな気がw

220:名無しさん@ピンキー
09/02/03 09:19:00 LFhWuJBJ
>>254
GJ!!です。
ジュエルシード3つの敵ですか。
正直、聖王より性質が悪そう。

221:名無しさん@ピンキー
09/02/03 13:02:21 A/Y+4tis
>>260
久しぶりのエロキタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!

>中の人
ということは士郎も桃子さん相手に……ハァハァ

222:名無しさん@ピンキー
09/02/03 13:20:02 zSy7UwJJ
>>214
シガー氏GJ!!
あかん皆可愛すぎる……。
フリードに怯えるリスなキャロとか、考え付かなかった。

223:名無しさん@ピンキー
09/02/03 15:30:22 BqkALi4c
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224:名無しさん@ピンキー
09/02/03 18:42:11 BqkALi4c
悪い、誤爆だ

225:名無しさん@ピンキー
09/02/03 20:05:53 poIwkGnM
最悪だ

226:名無しさん@ピンキー
09/02/03 20:46:21 NO8QxK85
ルーテシアが召喚したんだ! そう思えば、ほーら可愛くなっ…て…

227:名無しさん@ピンキー
09/02/03 20:52:07 WR4AJzVp
つまり>>266はルーテシアという事か
隔離生活が暇なんでネットばっかやってたらすっかりオタ化した
ルーテシアを妄想しちまったい

228:名無しさん@ピンキー
09/02/03 20:52:56 s93msxBl
お前らなんでそんなにスルー力がないの?ばかなの?

229:名無しさん@ピンキー
09/02/03 20:57:51 6MsUsYcG
>>271
そんなにカリカリして心が狭いの?ばかなの?

230:名無しさん@ピンキー
09/02/03 21:04:00 pfiR3gJd
>>266
 おお、これぞ伝説のロストロギア、ミミックですね。

231:名無しさん@ピンキー
09/02/03 21:11:52 y8Doy7zF
>>260
GJ!GJとしか言えぬ!

232:名無しさん@ピンキー
09/02/03 21:29:43 HXCuGKem
>>272
挑発に挑発で返すとか本気でバカかお前さんは・・・

このスレにはスルー力が足りない
こんなんじゃ荒らしなんていなくなるものもいなくならないよ

233:名無しさん@ピンキー
09/02/03 22:26:51 bWNKhCwA
エロパロスレなのにエロがないなんて間違ってる!
だからGJ!
凄くGJ!
精液ちょちょぎれるほどGJ!

234:名無しさん@ピンキー
09/02/03 23:17:23 6S21Ab0/
確かにエロが全然無いなぁ

235:名無しさん@ピンキー
09/02/04 00:15:24 Dl8y+1GQ
エロください

236:名無しさん@ピンキー
09/02/04 00:40:13 LDwXtUOU
もてなされるよりも、もてなす事に喜びを覚えてみないかい?

237:名無しさん@ピンキー
09/02/04 01:26:05 9qaOe604
たまにはもてなされたい…

238:名無しさん@ピンキー
09/02/04 06:54:31 V5kIdHJq
オットーにもてなされたい

239:名無しさん@ピンキー
09/02/04 07:16:04 0V3QZj7i
ヴィータに言葉責めされたい。散々罵倒された後、「ごめんなさい、ホントはこんなこと全然思ってねーんだ…………大好き」
って泣きながら甘えてくるヴィータをぎゅって抱き締めてなでなでしたい。

240:名無しさん@ピンキー
09/02/04 10:28:19 taV4jJBi
>282
ごめん、それヤンデレ?とか思ってしまった。

241:名無しさん@ピンキー
09/02/04 12:28:13 AN5TdpUq
リンディさんにお茶でもてなされた後、性的な意味でもてなされたい

242:名無しさん@ピンキー
09/02/04 12:53:51 3cJ/8EpK
>>284
ジョンですね。わかりま(ry

243:名無しさん@ピンキー
09/02/04 16:18:41 7/BYc18X
>>285
あのシリーズはエロくてよかったw
復活きぼんぬw

244:名無しさん@ピンキー
09/02/04 16:31:08 brJn3m1b
叩かれないオリキャラの見本みたいなキャラだったな
誠実で彼女が大好きでやる時はやる、そして夜も強いw

245:名無しさん@ピンキー
09/02/04 17:58:07 EsGwOSmT
エリオのお尻をキャロがじっくりと開発していく話が読みたいぜ!

246:名無しさん@ピンキー
09/02/04 18:34:23 X8l7JTvp
エリオのお尻にキャロが放尿まで読んだ

247:名無しさん@ピンキー
09/02/04 18:36:40 E8jB8GVB
エリオの処女を巡って、キャロとルー子がフェイトさんに喧嘩を売ったとな!?

248:名無しさん@ピンキー
09/02/04 18:40:40 F0eq6P+s
エリオの菊園をモノにせんと、キャロ・ルー・フェイトが手を組んだだと!?

249:提督
09/02/04 18:40:49 Wq2z0+Da
尻は問答無用で俺の物だろJK

250:名無しさん@ピンキー
09/02/04 19:54:03 rWJ73I5a
エリオの愛を狙って、キャロ・ルー・フェイトが一斉に求婚しただと!?

251:名無しさん@ピンキー
09/02/04 20:04:21 TQaA3CP9
スレの流れ切るようで悪いが一つ聞いて言いか
ヴァイスとなのは達3人娘とのカプモノって在る?

とりあえずまとめサイトにはないっぽいけど

252:69スレ264
09/02/04 20:17:38 ugQy+Fam
業務連絡です。
93スレ保管完了しました。
職人の方々は確認お願いします。

>>118>>214
対応しました。

253:某司書長
09/02/04 20:24:04 PhDnjmR0
>>292
嘘つき!ずっと一緒にいてくれるって言ったじゃないか!

254:ハラウオン家の節分
09/02/04 20:29:53 ynjCViYr
一日遅れたけど節分のありがちなエロネタ

節分の日。日本に伝わる伝統行事の一つであり、豆をまき鬼という災いを家から追い払う儀式。

「あっ、ああっんっんん、ああああっ!」

ここハラウオン家でもその行事がまことしめやかにではなく、どろどろのぬぷぬぷに執り行われていた。

ぴちゃりっ、ぺちゃ、ぺろぺろ、ちゅむ、ちゅっ、ぴちゃり、ちゅるるるっ、れろれろれろっ

クロノは舌を器用に動かしながらフェイトのすでに血液が集まりプックリと膨らんだクリトリスを舐め上げる。

ときには、舌だけでなく右手の親指の腹でクリトリスを擦り上げ、左手は硬くなったフェイトの乳首をつまみあげている。

舐めるたびにフェイトはピンク色の嬌声を上げ続ける。腰はビクンビクンと跳ね上がり、クロノが中指をおまんこに突っ込むときゅっきゅっと締め上げてくる。

「ふあああああああっ! らめえっ、イッちゃうのぉぉお!」

一際高くなった嬌声を上げながら、フェイトは達してしまった。ぐったりとしたようになり荒い息を吐きながら肩を上下している。

無理もない。彼女はこれで本日6回目の絶頂なのだ。体力があるとはいえ疲れきってしまうのも無理はないだろう。

「大丈夫か? フェイト」

「うん、ちょっと休憩したら平気だから…」

そういうフェイトの格好はいつもと違った格好だった。下着同然の虎柄のビキニパンツとブラをつけて、頭には鬼に扮するための角をつけている。

いわゆるラムちゃんのような格好である。とはいってもブラはめくり上げられていて、下着は足首に引っかかるのみで下着としての用は既に果たしてはいなかったのだが。

今日は節分の日。この世界の住人ではない二人はもちろん知る由もなかった。

そこではやてやなのは、そしてTVなどの情報を元に二人が推測し判断した結果がこのようになったのだ。

節分の日とは、鬼の豆を攻める日であると。

ついでにいうと、クロノの太巻きをフェイトが恵方を向きながら無言で食べる行事は先程終了している。

もちろん、舌を使って入念に舐め上げて、ぴちゃぴちゃと音を立てながら、太巻きの中から出てくる白い具材をおいしくいただいたのである。


255:ハラウオン家の節分
09/02/04 20:30:33 ynjCViYr
フェイトの上気した顔を見てすでに股間のものが復活したクロノは俄然やる気を出し、休憩していたフェイトの足をガバッと開いた。

「休憩はおしまいだ!」

「ええっ!?」

驚くフェイトをよそに、クロノは強引に己の肉棒をフェイトの蜜壷に突っ込んだ。すでに準備の出来たそこはたやすくクロノのナニを受け入れた。

「はああああんっ!!」

絶頂を迎えたばかりで、敏感になっていたフェイトはもはや悲鳴に近い声を上げながら喘いでいる。

クロノはそんなフェイトの様子を気にするでもなく、容赦なく腰を高速で振り自身を絶頂まで上り詰めようとしていた。

そのうちにクロノの限界が近づき、腰が震えだすとフェイトは慌てて声を上げる。

「中は駄目! 外に」

かろうじて間に合ったクロノは己の分身を引き抜くとフェイトの白い肌に白濁した液をぶちまけていた。

「はあっはあっ…」

二人とも荒い息を上げていたが、フェイトは突然立ち上がると部屋から出て行った。

不思議に思いながらクロノが休憩していると、10分ぐらいしてフェイトが戻ってきた。

「おまたせ」

フェイトの格好が変わっていた。先程の鬼のスタイルから、今度は巫女の衣裳を着て頭に烏帽子をかぶっている。

どうやら恵比寿の格好のつもりらしい。クロノが目を丸くしてまじまじとフェイトを見ていると、彼女はにこっと笑った。

「鬼は外に出さないと駄目だけど、福は中に出していいんだよ」

間違った知識のまま、ハラウオン家の節分の夜はまだまだ続いていくのであった。


つづく…わけがない

256:名無しさん@ピンキー
09/02/04 20:46:14 Wq2z0+Da
>>298それは豆(種)撒きだね。概ね正しいw

GJ

257:名無しさん@ピンキー
09/02/04 20:59:06 AN5TdpUq
>>298
エロくてGJです。
別スレで節分SSを書いたがエロく出来なかった身としては羨ましいです。

258:名無しさん@ピンキー
09/02/04 21:01:39 T/mc7yZv
GJ!!です。
いいなぁ、この頭が悪い感じw

>>294
なかった気がする。お相手はもっぱらティアナとシグナムかな?

259:名無しさん@ピンキー
09/02/04 21:04:09 s2UEKhji
>>295
いつもありがとうございます。

260:294
09/02/04 21:07:24 TQaA3CP9
>>301
そうか……
昔某所でなのは×ヴァイスを書いたことがあったけど、
こっちでは誰もやってないのか
まぁ既に候補が多いからなぁ

261:名無しさん@ピンキー
09/02/04 21:16:13 SOYoNnPd
>>303
なのヴァイ書いてくれるのか!?大歓迎だ
でも、次からはsageて書き込んでくださると嬉しい

262:303
09/02/04 21:31:28 TQaA3CP9
いや、昔書いたことがあるだけなんだが……
それでよければあげようか?

263:名無しさん@ピンキー
09/02/04 21:39:46 3cJ/8EpK
>>305のエロSSに俺の期待がマッハなんだが

なのはヴァイスってことは
つまり
ユーノティアナ!?
いや、勢いで思ってしまっただけなんだが

そういやユーノがキャロに手を出して妊娠させた話の都築は未だに待っているぜ

264:名無しさん@ピンキー
09/02/04 21:41:51 s2UEKhji
>>306
つまり、クロフェ………あれ? 変わってない………

265:303
09/02/04 21:45:03 TQaA3CP9
期待させて悪いがごく普通のエロ無しの上、
他のカップルはユーノ含めてオリキャラなんよ
健全なお色気ぐらいはあるが……
誰かが勝手にネタに使ってくれるならむしろOKではあるけど

あと>>304氏へ
sageは見事に忘れてましたすいません

266:名無しさん@ピンキー
09/02/04 21:46:23 fEvPS1wU
>>307
グリフェというのは?

267:名無しさん@ピンキー
09/02/04 21:51:03 s2UEKhji
>>309
じゃあクロスバか。
…………その四カップリング制覇したら個人的に神と呼びたい。

268:名無しさん@ピンキー
09/02/04 22:00:27 ylHXgYSk
このときはまだ……思いつきでレアなカップリングを唱えた3人がいた……ただそれだけだった
のちにこの三人が「レアカプ三銃士」と讃えられる書き手となることを、まだ、誰も、知らない。

269:名無しさん@ピンキー
09/02/04 22:02:21 fVUt7cSv
・なのヴァ
・ユノティア
・グリフェ
・クロスバ

なんか書けそうで書けなさそうな、こそばゆい感じがするw

270:303
09/02/04 22:07:40 TQaA3CP9
ところで、ここで確認するが……
とりあえず一話を投下して反応を見ると言う選択肢でいいだろうか?

271:名無しさん@ピンキー
09/02/04 22:18:11 OLKnGzKI
とりあえず完成したら投下して問題なしですたい。
ここではあんま確認とか関係なく、とりあえず絨毯爆撃して問題なしですぜ。

272:~天使と狙撃手~
09/02/04 22:27:48 TQaA3CP9
ほんじゃま投下開始、どっかで見たことある人もいるかもしれないが
まぁ、それはそれでテキトーにスルーしてくれ



フェイト・テスタロッサ・ハラオウンはなにやら深刻な悩みを抱えているらしい
一年余りの付き合いながら、このいささか過保護な上司の様子に
ティアナ・ランスターは眉を顰めた

またぞろ家族か友人の問題だろう
このフェイトと言う人物は外では物静かでクールなイメージで通っているが
身内のこととなると途端に冷静さを失って慌てふためくところがある
そこがまぁ、ありがた迷惑ながらかわいい所であったりするのだが

「何かあったんですか?」

先にそれについて口を開いたのは先輩であるシャリオ・フィニーノだった
こちらはかれこれ5年以上フェイトと付き合いがあり気心も知れている
なにより波風立てずに人と付き合うことに長けた人物である

「あぁ、うんと――ね」

歯切れの悪い態度で、
言葉を選ぶというより何がどうなのかさっぱり分からず混乱した様子で
さしあたり理解できていることだけ――といった趣でフェイトは話し始めた





273:~天使と狙撃手~
09/02/04 22:29:01 TQaA3CP9


「どうしたヴァイス、このところ眠れていないようだが」

「あ――その、なんと言うか……
理由は聞かないでもらえるとありがたいというか、
口が裂けても言えないというか」

時空管理局ミッドチルダ地上本部武装隊
ここ数日、ずっとこの調子だとシグナムは思った
ヴァイス・グランセニックは優秀な部下であり、
もう十年近い付き合いになる弟分である
入局時からの上司として思うところはいくつかあるのだが――

「と言う訳だ、私から聞いてもはぐらかされてばかりでな」

「そうですか」

昼下がりのミッドチルダ首都クラナガン、オフィス街脇の喫茶店
眉根を寄せて『何やってるんだろな自分』といった顔している
オレンジ色の髪をしたかつての部下、ティアナ・ランスターは、シグナムの説明に
ため息をついて頭をかいた



274:~天使と狙撃手~
09/02/04 22:29:34 TQaA3CP9

――高町なのはがヴァイス・グランセニックと寝た――

うわさ程度の話であるが出所はシグナムの管轄であり
どちらも付き合いの長い顔馴染みである
二人の間に縁が無いわけでは断じてないが、かと言って同衾する様な間柄かと言うと
否、と言う答えが出るのが正直なところだろう

「まぁ、当日なのはが帰りそびれて
娘のヴィヴィオも留守、ハウスキーパーのアイナ女氏も帰省中だったそうなのでな
それならとヴァイスが部屋に誘ったのは事実らしい」

相手がシグナムか同僚のアルト・クラエッタあたりであったなら
冗談で済んだ誘いだったのだが
残念ながら高町なのはと言う人物は、人の好意を無碍にする人物でもなければ
そういう冗談が通じる相手でもなかったのである
加えて言えば酒が入っていたのも大きい
酔った勢いでなのはの方もついいつもの調子でベッドに横になってしまった

「いつもの調子って……まさか!?」

「あぁ、ストームレイダーによるとどうもそのまさかだったらしい」

ティアナの顔から血の気が引いた
考えようによっては最悪もいいところである
高町なのは、彼女はこともあろうに
下着にYシャツ一枚と言う艶姿で男の部屋で寝てしまったのであった
仮に現場を誰かに見られていたら言い逃れ不能の状況証拠である
さてどうしたものか?


275:~天使と狙撃手~
09/02/04 22:30:22 TQaA3CP9



「よう、ティアナに八神のとこのシグナムじゃねぇか
どうしたこんなところで?」

地上本部で一仕事終えて、
帰る前に軽い食事でも取ろうと喫茶店へ立ち寄ったゲンヤ・ナカジマは、
差し向かいで座る二人の女性に軽い気持ちで声をかけた

「「ナカジマ三佐?!」」

あわてて居住まいを正して敬礼する二人に
手振りで楽にするように示すと同じテーブルに腰を下ろす

「随分難しいツラして話し込んでるが、何か事件でもあったのか?」

一人は娘の友人、もう一人は元部下の個人戦力という
それなりに気心の知れた相手であるし、加えて言えば珍しい組み合わせと言えなくもない
――あくまでも軽い気持ちで、小話がてら近況を聞こうとしたゲンヤだったが

「あ――なんだ……
そりゃちょっとヤベェな」

『事件』のあらましを説明されて後悔した

「やっぱり、まずいですか?」

表ざたになっていないとは言え
時空管理局のエースオブエースのスキャンダルに
元教え子としても二人の知り合いとしても不安を隠しきれないという様子のティアナ

「JS事件後の政治的なごたごたが片付いてない今この時期に
面倒を起こしてもらいたくねぇってのは、お偉方の共通認識だろうな
不幸中の幸いは可能性がどう考えてもゼロって関係でもねぇ組み合わせなとこか」

どちらかといえばその上層部側である中間管理職として、
ゲンヤはため息まじりに応えた


276:~天使と狙撃手~
09/02/04 22:31:09 TQaA3CP9

「まあ、0.001%程ならですが」

まず思いつく組み合わせではないだろうが
少なくとも、行きずりの男と成り行きで、というよりかは可能性としてはありうる

「それでも普通に考えたら
――こう言うとヴァイス曹長に失礼だとは思うんですけど
まずスクライア先生、ですよね」

というよりも、十中八九そうではないかとティアナは思う
普通に考えれば、他の誰かが出てくるほうがどうかしている

「あの細っこい先生なぁ――
脈がねぇとは思えねぇのは確かだが――なんかなぁ
シグナム、お前さんから見てどうよ?」

「自分から見て、ですか?」

話題を振られてシグナムは腕を組んで考え込み

「何故でしょうか、
それ以外にいないはずなのですが、どうにもしっくりきません」

そもそも即答できない時点で何か違和感がある気がする
むしろティアナの意見に首を傾げてしまったほどである

「まぁな、それ以外にいないってのも確かだが
お前らにしろ、家のにしろ、そもそも身の回りの人口比率に男が少な過ぎんだよ
俺を含めて片手で足りるってのは正直どうかとおもわねぇか?」

とっさに反論しようとして
言われて見れば日ごろ『親しい男性』がほとんどいないことに気がついた

「い……言われてみれば」

「主はやても学友等に男子がいないわけではないが
確かに、ユーノ以外にいないというのは単に選択肢がなかっただけかも知れん」

むうとシグナムはうなったが
それはそれでひどい物言いである



277:~天使と狙撃手~
09/02/04 22:31:41 TQaA3CP9

「月並みだが仲良しグループでやってる限り進むモンも進まねぇぞ
――まぁ、そういうのに限って
ある日突然妙なのとくっついたりするモンだが」

達観したというかそういうものの過ぎた後の立場からそう言ったゲンヤに
なら、とティアナは問いかけた

「ナカジマ三佐と奥様のなれそめって、どうだったんですか?」



278:~天使と狙撃手~
09/02/04 22:33:04 TQaA3CP9


「あれ?
ティアにお父さんにシグナム二尉?」

変な組み合わせだな――と、スバル・ナカジマは思った
クラナガン中央医療センターでの定期健診の帰り道
たまたま通りがかった喫茶店に知った顔、
ちょうど小腹も空いている、ココで見かけたのも何かの縁だろう

「なにしてんの――?」

「スバル!?」

能天気な登場の仕方にティアナは思わず絶句した
いや、あるいはこいつなりに気を……と思いかけ首を振る
そんなエアリード機能はこいつには付いてない

シグナムと敬礼を交わしてそのまま席に着く
とりあえずこちらを見たのは何ゆえかと思いながら説明してやることにする

「ちょっと恋愛沙汰が少なすぎるってナカジマ三佐に言われちゃってね
参考までに奥さんとの馴れ初めを聞いてるとこ」

「お母さんとの?
あ、それあたしも聞きたい!」

興味津々な様子で身を乗り出すスバル
もともと保護された身とは言え、幼くして母を亡くしたスバルの記憶の中には
父と母は仲睦まじい夫婦というイメージしかない
そんな二人の恋人時代というのは興味がある



279:~天使と狙撃手~
09/02/04 22:33:48 TQaA3CP9

「興味があんのはいいがな、自分のあても探せよお前」

「あはははは
そこは、まずギン姉が先だよお父さん」

「お前だっていい年だろうが」

乾いた笑いで誤魔化す娘にため息混じりに言い返す
こう、女友達ばかり増えられてもそれはそれで父親として心配であるらしい
どっかでそっちの趣味の人だと思われかねないからだろうか
ちょうどウチの上司みたいに……冗談だが

「と言ってもなぁ、俺と女房の昔話にお前らの参考になりそうな話も色もねぇぞ、
それでも良いのか?」

「なるかならないかを判断するのは聞いたもの次第、
そう主はやてが申しておりました、
――もっとも、酔った上での戯言ですが」

「アイツ酒癖悪いぞ、お偉いさん相手の時は気をつけるよう言っとけ」

それは無理――口にしなかったが全員が思った

「もうお父さん、話そらさないでよ」

催促するスバルの顔は完全に子供のそれだ
どっから話したもんかなと言いながらゲンヤは運ばれてきたコーヒーに口をつけ
おもむろに話し始めた



280:~天使と狙撃手~
09/02/04 22:36:25 TQaA3CP9
ここまでが第一話
次回はゲンヤさんの昔話になります
「ところでなのはが出てないが?」と言う突っ込みは全力で却下なのであしからず

281:名無しさん@ピンキー
09/02/04 22:37:34 SOYoNnPd
まさかなぁと思ったが……コウジさんwwwこんなとこで何やってんすかwwwwwww
そのSS大好きなんだが、流石に自サイトに理想郷にエロパロ……
3箇所で、全く同じSS落とすのは、ちょっとあれじゃないっすか?新規分はー?

282:名無しさん@ピンキー
09/02/04 22:39:15 OLKnGzKI
ところで、これ某所で見た記憶がチラホラあるのですが、多重投稿というか他所でのネタは持ち込むなというルールが>>1に書いてあるんですが……

283:名無しさん@ピンキー
09/02/04 22:44:45 TQaA3CP9
うわぁ見逃してた
と言うわけでまずいのでしたら削除してってことで申し訳ない
続きが気になるのでしたら理想郷の方で確認よろしく
というか、こっちで派生エピ書こうかなぁ


284:名無しさん@ピンキー
09/02/04 22:45:39 s2UEKhji
複数箇所での活躍は、こっちも人のこと言えないし、別にいいんですけど。

同じものは、順序によってはまずいと思いますぜ?

エロパロ→自サイト の流れは過去も容認されてきたけど。
他所 → エロパロ はまずいんじゃないですかね?

285:名無しさん@ピンキー
09/02/04 22:46:14 s2UEKhji
あう。
リロミス失礼。

286:名無しさん@ピンキー
09/02/04 22:54:42 T/mc7yZv
派生なら問題ないようなので、続きが読みたいですw

287:名無しさん@ピンキー
09/02/04 22:56:38 TQaA3CP9
>>324氏へ
新規分は……櫻月と理想郷のが最新話がもうちょっとで書きあがるのと、
実はアニメキャラ(総合)の型月スレに別名義で出没中なんよ
気が向いたらそっちにもレスよろしく――ってスレ違いやな

>>327
いや、悪いんはコチラなんで御気になさらず

288:266
09/02/04 23:20:38 7QjV0zv2
遅ればせながら削除依頼をしてきました
スレ住人の方々には不快な思いをさせてしまって申し訳ありません

289:名無しさん@ピンキー
09/02/04 23:27:35 cOC7gVHu
>>330
んー…。
もしかして、あのオリキャラな子孫がくる話の人ー?
そういえばあの作中でも、なのはとヴァイスの子供であることを匂わせていたけど。
この組み合わせは理想郷で見て以来だなあと思っていたら、そういうことだったのか!


290:名無しさん@ピンキー
09/02/04 23:33:21 04Hy/CKD
そろそろなかったことにして流れを変えたいところだ。
レティ提督のエロを書く場合、男役は誰が適任だと思う?
そもそも夫生存してたっけあの人。未亡人? 人妻?

291:名無しさん@ピンキー
09/02/04 23:37:47 cOC7gVHu
実はシングルマザーでというのはどうか。
旦那は不倫相手で自分の子供のことは知らないとかで。

んでその旦那が作中の年配組みの誰かだったりするのかそうなのかドロドロだな…なんてひどいやつなんだ333は…ッ

292:330
09/02/04 23:43:07 TQaA3CP9
>>332
そういうことです
――ということは、ナノハの名付け親はあの人と言うことに(笑)
でもまだばらさないでくださいね、ばれた時の面白みがなくなりますから
多分2話ぐらい先でとりあえずユイとナノハの戦闘スタイルがみせられるかと

そもそもユイは~天使と狙撃手~が初登場のキャラなんで、
読んでる人は同じ作者だと気付くかなぁと一人で突っ込み待ちしていたのですが
誰も突っ込んでくれなかったんだよなぁ

293:名無しさん@ピンキー
09/02/04 23:43:13 s2UEKhji
レティさんにも誰の子かわからない、と言うデンパが飛んできたけど、忘れてください。

294:名無しさん@ピンキー
09/02/04 23:45:29 fEvPS1wU
>>333
旦那は不明。
いるのかいないのか、生きているのか死んでいるのかも。

男役・・・・・・・弱みを握られてゲス男の浣腸奴隷にされた姿しか想像できなかった。

295:名無しさん@ピンキー
09/02/04 23:47:15 s2UEKhji
>>337
それはリンディさんが夫の死後に通った道。     



                               …………だったら楽しいな。


296:名無しさん@ピンキー
09/02/04 23:48:14 04Hy/CKD
>>335
あーっ、もうっ!!
ルール破った上に今度は貴重なレティ提督談議を止める気か!

297:名無しさん@ピンキー
09/02/04 23:54:11 erRIp0QS
自己顕示欲の強い馬鹿はほっとけ

クロノも旦那の種じゃなかったりな
グレアムに散々おもちゃにされたリンディさんとかだれか書かないか?

298:名無しさん@ピンキー
09/02/04 23:55:15 04Hy/CKD
レティ提督の相手は純愛陵辱問わずオリキャラ抜くとすると
……グレアム提督とか? 父様若ーい。ふぉっふぉっふぉ、みたいな。
そうじゃなかったら酔った勢いでクロノとかユーノを食べる展開くらいしかないか。
リンディ提督の時みたいにオリキャラしかないのかなぁ。

299:名無しさん@ピンキー
09/02/04 23:55:46 s2UEKhji
グレアム……英国……

メイドプレイか!? メイドプレイなのか!!??

300:名無しさん@ピンキー
09/02/04 23:58:58 z8ba58yv
>>323
マジでクソだなカエレ

301:335
09/02/04 23:59:10 TQaA3CP9
ごめん、
更新してなかったから流れ変わったのに気付いてなかった断じて止める気はない

レティ提督ならもっとこう……受けよりも酔いに任せて押し倒すべきでは?
友人の息子とか、実の息子とか、部下の息子とか
グリフィスが生まれる前の話だと言うのならそれこそクライド氏という線は?
ばれたら友情崩壊フラグですが酔った上での戯言であれば若気の至りでいける、うん

302:名無しさん@ピンキー
09/02/05 00:00:19 z8ba58yv
>>323
消えろ

303:名無しさん@ピンキー
09/02/05 00:02:17 jiSM8Fl4
空気嫁

だからお前のSS面白くないんだよ

304:名無しさん@ピンキー
09/02/05 00:06:18 B1G8WVFi
ここへ迷い込んだばっかりに……

305:名無しさん@ピンキー
09/02/05 00:08:31 yO+gdwpp
SSの続きは楽しみにしているけど、まず今はレティさんの話をするんだ。

実はレズビアンで旦那と別れたのは出産後に自覚してカミングアウトしたからというのはどうか。


306:名無しさん@ピンキー
09/02/05 00:09:04 NUE+OOfl
どっかの映画みたいに、グリフィスのパパ候補は三人いますとか?w

307:名無しさん@ピンキー
09/02/05 00:12:24 O4KeXGjg
オリキャラで考えるなら、能力的にはクロノのような優秀な若手で、
性格的にはユーノのような純情でちょっと奥手っぽい感じで、
でも意外と強引な一面も持っていたりする、なんてのはどうだろうか。
最初はバレバレなほど憧れを抱いてて、認められようと結果を出す。
提督が御褒美代わりに食べてみたら、案外相性良くて関係継続。
やがて攻守が逆転していって、通信させながらバックからこう、ね。ひゃっほう!

308:名無しさん@ピンキー
09/02/05 00:13:00 5qiK/YKX
>>342
メイドで眼鏡か。完全武装じゃないか。
窓拭きしているところを後ろから襲いかかってケツずり・・・・おや、誰か来たぞ。

309:名無しさん@ピンキー
09/02/05 00:15:33 mrjBkKxX
>>345
とりあえず人のこととやかく言う前にsageような

310:名無しさん@ピンキー
09/02/05 00:17:39 GMOSp1iO
>>349
ユーノ、クロノ、エリオで「スリーメン&ベイビー」か。
面白いかも。

311:名無しさん@ピンキー
09/02/05 00:22:04 b++7mmMz
グリフィスが生き証人だぞ。
彼こそがプロジェクトF最後の奇跡! レティ提督のクローンなのだ。
つまりレティ提督は、男ではあるが女なんだな。
いわゆる性●●●害で、今は女性になっているが、若い頃はクライド
に交際を迫って断られ、リンディと関係があったという電波を受信した。

312:名無しさん@ピンキー
09/02/05 00:24:24 jbAr8GDb
ラーメン吹いたw何と言う怪電波

313:名無しさん@ピンキー
09/02/05 00:25:25 O4KeXGjg
レティ提督もやっぱり尻なのだろうか……。
バックスタイルも尻責め調教も確かに似合うだろうが、
ここは眼鏡を活かすためにパイズリ顔射も提唱しておきたい!

314:名無しさん@ピンキー
09/02/05 00:27:12 GMOSp1iO
しかし、管理局の制服(女子)は、着衣バックのためだけにあると言っても過言ではないよな。

315:名無しさん@ピンキー
09/02/05 00:33:55 O4KeXGjg
うむ。しかしレティ提督ほどの相手だと、文字通り尻に敷かれても良さそうだから困る。
挿入をお預けされながら騎乗位スマタで尻ズリなんてされたら。されたらっ。

316:名無しさん@ピンキー
09/02/05 01:20:26 V78rvgAb
>>323
GJ!!
確かに続きはマズイかもしれませんが派生話はここで物凄くみたいです。
本編もなのはヴァイスの超ラブラブ話(?)の番外編にも期待です。
>>345は、なのレジの時、いつも荒らしている人だと思われるので気にする必要はないかと。

317:ザ・シガー
09/02/05 01:47:46 RtpOuoed
しかし、こんだけレティさんの話で盛り上がってるのに彼女のエロを書いたのが俺だけってどういう事だ!?
皆……もっと、もっと人妻に愛を……どうか、どうか……

ああ、ちなみに俺はレティさんならやっぱり実の息子との爛れ乱れきった隷属雌母が良いと思うんだ。


そしてもう少ししたら投下行きます。
「鉄拳の老拳士」の続編、非エロ長編で。

318:鉄拳の老拳士 拳の系譜
09/02/05 01:51:49 RtpOuoed
鉄拳の老拳士 拳の系譜


 ふう、と男は一つ息を吐いた。
 同時に宙に舞うのは濃密な紫煙、火を灯された上等な葉巻がもたらす甘ったるい煙。
 これから向かう場所は完全禁煙だ、今の内に吸えるだけ吸っておこうと男は長年親しんだ香りを目一杯楽しむ。
 男は一度口に葉巻を歯で咥えると、手を襟元に伸ばして服を正した。
 羽織った服、黒皮のジャケットの襟を正し、近くにあったショーウィンドウに反射される像を鏡代わりに自身の姿を確認する。
 シワの刻まれた顔に鋭い眼光の瞳、禿げ上がった頭とそれとは対照的に顎に蓄えられた豊かなヒゲ、無地のTシャツの上に羽織った着古した黒い牛皮製ジャケットとジーパンを盛り上げる逞しい五体。
 老いながらもまだ獣染みた雄性を失わぬ男の姿がそこにはあった。


「ああ、やっぱりもうちょいと上品な格好のが良かったか?」


 誰にでもなく、男はふとそんな言葉を呟いた。
 彼の姿は70を超える老齢の者がするには十分すぎるほど洒落たものではあるが、孫娘に会うには少しばかりラフかもしれない。
 ショーウィンドウの硝子に映る自身の姿を見てしばしの間思案する男だったが、咥えた葉巻の火が限界まで近づいた辺りでそれ以上考えるのを止めた。


「ま、今さら遅えか」


 葉巻の灰を取り出した銀製の携帯灰皿に落とし、名残惜しそうに葉巻をクシャと潰す。
 そして懐に携帯灰皿を戻すと、男は目的地である機動六課隊舎に向かった。
 可愛い孫娘に会うために。 


「早く行かないと孫に嫌われちまうからな」


 男の名はアルベルト・ゴードン。
 かつて鉄拳の名で呼ばれた伝説の男、管理局最強の一人に数えられた魔道師。
 そして機動六課スターズ分隊に所属する少女、スバル・ナカジマの祖父である。





「さて、必要な書類はこんな所ですね」

「ああ、世話になったな」


 机の上に詰まれた書類を整理し終え、機動六課部隊長八神はやては朗らかな笑みを浮かべた。
 部隊長であるはやて専用の執務室で、彼女の前に腰掛けた男ゴードンもまたその鋭い眼光を緩めて笑顔で礼を述べる。
 先の事件で発生した大小様々な書類事項、局員ではなくあくまで民間協力者だったゴードンが六課に提出しなければならないそれが今終わったのだ。
 まあ、彼の目的はそんな事務的な事だけでないのは明白だが。


「それで、お孫さんの顔は見て行くんですか?」


 彼の孫、スバル・ナカジマは機動六課スターズ隊員として今も上官の指導の元で訓練に励んでいる。
 試験期間満了を間近に控えた六課の短い時を精一杯過ごす孫の顔を、わざわざやって来て目に収めぬ訳がない。

319:名無しさん@ピンキー
09/02/05 01:52:18 mrjBkKxX
鉄拳の続編か、支援する!

320:鉄拳の老拳士 拳の系譜
09/02/05 01:53:51 RtpOuoed
 はやての質問は最初からゴードンの回答が一つと知ってのものだった。


「最初から分かってる事を確認する必要はないと思うがねぇ、嬢ちゃん」

「はは、そうですね。では六課の案内にはこの子を連れてってください」


 はやてはそう言うと、自分の傍をフヨフヨと浮いていた小さな少女をゴードンの前に差し出す。
 本当に小さい、30センチあるかないかという身長の銀髪の少女、はやてのユニゾンデバイスであるリインフォースⅡ、通称リイン。
 小さな融合機の少女は少しばかり怯えたような顔でペコリと頭を下げる。


「そ、それじゃあ私がご案内するです、ゴードンさん」


 リインにとって間近で見せ付けられるゴードンの風貌は彼女を緊張させるに十分過ぎた。
 70年以上の時を生きてきたその重み全てを刻み込んだようなシワを持つ顔、カミソリのような鋭さを持つ切れ長の瞳。
 屈強な五体から漂う雰囲気は野生の肉食獣のようですらある。
 自然、精神的に幼い部分を持つリインは縮こまってしまう。
 そんな彼女にゴードンは口元を緩めて優しげに破顔した。


「ああ、よろしく頼むぜ、ちっちゃなレディ」


 獰猛な笑みにも関わらずそれはどこか見る者に安心感を与えるようなものだった。
 鋭い眼光に戦士としての気迫を内包しながらも包み込むように父性を持つ笑顔。
 彼の笑みに幾らか緊張が解けたのか、リインもつられて表情にニッコリと微笑みを浮かべた。


「はい、それでは着いて来てください」





「結構広いんだな」


 リインに案内されジーパンのポケットに手を突っ込んで歩きながらゴードンはポツリと呟いた。
 低い彼の声で発せられた囁きはそれほど空気を響かせるものではなかったが、近くにいた融合機の少女には確かに届く程の声量を有していた。
 浮遊と移動はそのままに、リインは宙で髪をなびかせながらクルリと彼に向き直り自慢げに愛らしい笑みを浮かべる。


「ふふ~、驚くのはまだ早いです。訓練場はもっと凄いですよ?」

「ほう、そいつぁ楽しみだ」


 軽い会話をしながら歩いていれば、二人はすぐに目的の場所に到着する。
 機動六課の中でも特に広大な敷地を有する訓練場は魔力でその地形を大いに変えていた。
 今構築されているのは多数の建造物が並ぶ市街地。
 大小様々なビルディングの点在するそこには幾つもの綺麗な光が舞っている。
 桃色の閃光がまるで流星のように煌めいたかと思えば、それを追うように空駆ける青き翼の道もまた縦横無尽に宙に鮮やかな軌跡を作り上げていた。

321:鉄拳の老拳士 拳の系譜
09/02/05 01:54:46 RtpOuoed
 空色の魔力の道、ウイングロード。
 ハチマキを巻いた少女はその上を風のように駆け抜けて教官の女性が放つ誘導弾を巧みに回避していた。


「あ! ゴードンさん、スバルですよー」

「そうみたいだな」


 もうすっかり慣れ親しんだのか、いつのまにかチョコンと自分の肩に乗った小さな少女に老いた戦士は呟くように返した。
 二人の視線は目の前で繰り広げられる芸術的な光の軌跡を追うのに忙しい。
 高速で移動を続ける誘導弾や若き魔道師の姿に、リインは世話しなくあっちへこっちへ頭を動かして愛らしい動作で必死に目で捉えようとしている。
 対するゴードンは、既に先の先まで見透かしたかのように少女らの動きの予測位置へと目だけで視線を動かす。
 熟練の戦士の視力、そして経験が訓練で若輩の動きを見抜くのにそう時間はかからなかった。


(右後方から誘導弾。そのまま加速して回避しつつウイングロードを多重展開して接近して接近戦に持ち込む気か。だが……)


 老兵の予想通り、スバルは多重展開したウイングロードで上空を飛ぶなのはの元へと向かう道を築き上げる。
 後方から追いすがる光球を無数に作った空の道の上を縦横無尽に駆け抜けて回避。
 我が鉄拳を与えん、と目の前の純白の服を纏う上官に向かって全速力で接近する。
 その孫娘の健闘に、ゴードンは口の中で呟きを漏らした。


「まだまだ甘いな」


 スバルの接近は彼女の努力によって成されたものでなく、十年のキャリアを持つ教導官があらかじめ予想していた範疇だった。
 なのはの口元に僅かな笑み、余裕をもったそれが浮かぶのを知るものは彼女の愛機レイジングハートのみ。
 ハチマキを揺らした少女の拳が振りぬかれる刹那、あらかじめ組まれていた魔法術式が作動する。
 鮮やかな桃色の魔力で構成されたテンプレートが形成、魔力の鎖が編まれて瑞々しい四肢を拘束した。
 捕縛用魔法、設置型のバインドがスバルを雁字搦めに縛り上げる事に成功。
 瞬く間に身動きを完全に奪い去った。


「はい、今日の訓練はここまで」


 実戦形式一対一の訓練、その日の教導の締め括りを終える合図がなのはの口から紡がれた。

322:鉄拳の老拳士 拳の系譜
09/02/05 01:55:52 RtpOuoed
 歳の割りに美しく豊満な肉付きを有する四肢を魔力の鎖で拘束された少女は、少し口惜しそうな表情をしながらも了承して頷く。
 瞬間、魔力の鎖は跡形もなく消え去り霧散、拘束は解除された。


「惜しかったね、こっちの策に気付かれてたら危なかったかも」

「あうぅ……悔しいです」


 地上に降りるなり、スバルは頬を膨らませて可愛らしく不満をアピール。
 そんな彼女にフォローを入れるなのはといえば、その笑顔の裏には幾らかの焦りも見て取れた。
 驚異的加速度で成長を続けるスバルとの一騎打ち、恐らく先ほど口にした惜しいという言葉に嘘はないのだろう。
 先のJS事件で負担を掛けた身体で安全に勝ちを拾えたのはある種幸運だったのかもしれない。
 そんな想いが今のなのはの胸にはあった。
 そして地に下りた二人の下に他のフォワードメンバーが集まり、仲間の健闘にそれぞれに言葉をかける。


「まあ、頑張ったじゃないスバル」

「はい、凄かったです」

「私、目で追えませんでした」


 相棒であるティアナそしてライトニング分隊フォワードの二人がスバルの戦いを称える言葉を口にする。
 彼女らの言葉にスバルは頬を掻いて恥ずかしそうにはにえへへとかんだ笑みを浮かべた。
 そんな孫娘の愛らしい仕草に自然と口元を緩め、老兵もまた彼女の元へと歩を進める。


「ああ、中々良かったぜスバル」

「ふえっ? お、お爺ちゃん!? 来てたの?」

「まあな」


 ポケットに突っ込んでいた手を出し、ゴードンは掌をそっと上げる。
 軽い会釈とも思えたが、彼はスバルへと己が手を近づけた。
 撫でられるのか、という予想が脳裏を過ぎる。スバルは想像した映像に羞恥心を煽られて、頬を淡く朱に染める。
 身体が一瞬強張り、来る愛撫に緊張を覚えたが、予想した感触は訪れなかった。

323:鉄拳の老拳士 拳の系譜
09/02/05 01:56:54 RtpOuoed
 2メートルを優に超える長身、大柄な祖父のゴツゴツとした手は少女の頭ではなく肩にポンと置かれる。
 予想を裏切る行為に、スバルの表情に僅かに安堵とも不満とも取れる感情が滲んだ。


「元気にやってるみたいで良かったぜスバル」

「え、ああ……うん、ありがと」

「それじゃ、もうちょい見学させてもらって良いかい? 教官殿」


 老兵は顔を見上げると、自分から比べて随分と小さな孫娘からその教官であり上官でもある少女へと視線を移した。
 栗色の髪を揺らした、青と白の教導隊制服を纏う少女、高町なのはは常に顔に宿した爛漫とした笑顔で彼に返す。


「はい、部隊長からはお話を聞いてますから幾らでも」

「ありがとよ」


 洒脱な老兵は鋭い犬歯を剥きだしにした獰猛な笑みと共にウインクしてなのはに礼を述べる。
 一見すると凶暴な表情なのにどこか人の心から警戒心を解くような表情。
 不思議な男だとなのはは思う。
 これが半世紀以上の時を管理局と共に生きた男なのだろうか。
 そんな取り止めもない事を考えながらも、同時に部下の訓練の事も忘れずに少女はフォワードの二人に視線を向けた。


「よし、それじゃあ次はスターズ分隊でのコンビネーション訓練。スバル、ティアナ、準備して」

「はい!」

「了解しました!」


 元気良く答えると、二人の少女は上官と共に新に形成された訓練場へと足を進めた。
 その途中、白いハチマキを揺らした乙女が一度チラリとこちらを振り返る。
 視線にはどこか寂しげな、縋るような色が溶けていた。
 これに気付かぬほど半世紀以上を生きた男は愚鈍ではない。
 己が瞳と交錯した孫の眼差しに、老兵は小さく手を振って見送る。
 これを見て、寂しげだったスバルの顔にぱぁ、と笑顔が晴れ渡った。
 二人のこの些細なやり取りを、彼の大きく広い肩に腰を下ろした融合機の少女もまた微笑を浮かべる。


「もうすっかり仲良しですね」

「いや……まだまだ自然に、って訳にはいかねえさ」


 葉巻に火を点けたい衝動を我慢しながら、老兵は溜息を交えて言葉を吐いた。
 愛娘の結婚が認められずに絶交状態になって十数年、娘が引き取った義理の孫と初めて顔を会わせたのはつい先日だ。
 スバルと彼女の姉であるギンガはゴードンと親しく接してくれるが、やはりまだどこか一歩踏み出せない感触は拭えない。
 それを感じるたびに、老いた男は過去の己の愚行を呪う。

324:鉄拳の老拳士 拳の系譜
09/02/05 01:57:58 RtpOuoed
 自然、顔には苦虫を噛み潰したような表情が宿った。


「浮かない顔ですね」


 綺麗な、澄んだ女の声がした。
 振り向けばそこには燃えるように鮮やかな緋色の髪を揺らした、美女と形容すべき女性が立っていた。


「あ、シグナム」


 ゴードンの肩に乗っていたリインが嬉しそうに小さな手を振る。
 それに対し彼は一瞬瞳を細めた。
 老兵にとっては複雑な想いを抱かずにはおれぬ相手、夜天の守護騎士ヴォルケンリッターが将シグナム。
 だがゴードンは常に洒脱な軽口を忘れずに彼女に返す。


「別にそうでもないさ。それにしても久しぶりだなぁ、綺麗なお嬢さん。相変わらず目の覚めるような美貌だ」

「ええ、お久しぶりです……ですが、その……そんな風に言わないでください。恥ずかしいので」


 ゴードンのあからさまなくらいの褒め言葉に、シグナムは頬をほんのりと赤らめて恥らう。
 元より甘い言葉とは無縁の古き騎士には、ほとんど冗談に近い褒め言葉でも効果はてきめんのようだ。
 彼女のそんな様子に少しばかり弄ってやろうか、と思う老兵だがそこはあえて我慢しておいた。
 あまり真っ直ぐな女性をいぢめるのは彼の流儀ではない。
 話題を変えようと言葉を捜し始めたゴードンだが、以外にも一瞬の沈黙はシグナムの方から破られた。


「どうですか? うちの部下の出来は」

「家族の贔屓目から見てもよく出来てるさ。あの歳でアレなら大したもんだ」

「そうですか。ところで……」


 言葉を続けながら、それを境にシグナムの瞳の色が変わった。

325:鉄拳の老拳士 拳の系譜
09/02/05 01:59:13 RtpOuoed
 決して実際に虹彩の色が変色した訳ではない。その輝き、光の質が変化したのだ。
 今までは鋭いながらもどこか温かかな光を宿していた眼差しが、一変して抜き身の刀身の如く変化する。
 まるで名剣が抜刀されたかのように。
 心惹かれる程に美しく凄絶な寒気が老兵の背筋を駆け抜けた。


「見ているだけで満足ですか?」


 挑発、いやむしろ情熱的な想いを怜悧な美貌の下に隠した誘惑に近い。
 どこか囁くようなその言葉。
 もし床の上で出たのならどんな男でもたちどころに堕としてしまうような甘美な響き。
 だが触れなば斬れんとばかりの凄絶な眼光と相まって、シグナムの纏う空気には色香と共に凄まじい気迫をも有している。
 彼女は戦闘狂(バトルマニア)とまで呼ばれる程に戦い、特に一騎打ちや決闘を好む。
 先の任務で垣間見たゴードンの力はそんなシグナムの身体の芯に火を点けるには十分過ぎたのだろう。
 鋭くそして爛々と期待に輝く瞳は目の前の老兵に情熱的に注がれていた。
 しばし顎に手を当てて思案しつつ、ゴードンは美しい剣鬼に言葉を紡ぐ。


「なんともまぁ、素敵な誘いだ。でも良いのかい? 俺は局員でもないただの一般人だぜ?」

「理由ならば、優秀な魔道師の戦技披露とでも付ければ良いでしょう。それとも、私では不足だとでも?」


 少し不満そうに、小首を傾げて尋ねるシグナムのその仕草は彼女の理知的な印象とも相まって酷く愛らしかった。
 これにはさしものゴードンも、ヤレヤレと禿げ上がった頭を掻いて降参するしかない。


「はは! こりゃ参ったな……こうまで美女の情熱的な誘いを受けちゃ、断れるもんも断れねえ」

「なら、決まりですね」


 そう言うと、二人は互いに口元に同種の笑みを浮かべる。
 獰猛な、獲物を前にした野獣が浮かべるような笑顔。闘争を好む生粋の戦士が浮かべる表情だった。


続く。

326:ザ・シガー
09/02/05 02:05:39 RtpOuoed
投下終了です。
いやぁ、オリキャラばっか書いてる自分の中でも特に好きな爺ちゃん、また書いてしまいました。
次回はまあ、シグナム姐さんとゴードン爺さんが拳と剣を交えてレッツバトルしたりしますー。


そして
>>285
>>286
>>287
ありがたや……初投下作品にそのようにお言葉を頂き感謝の極みにございます。
アイディアが湧けば、是非とも甘党の続編書き上げる所存であります。

327:ザ・シガー
09/02/05 02:20:41 RtpOuoed
ああ、少し書き損じが。
>>365でのセリフは

「ふえっ? お、お爺ちゃん!? 来てたの?」
       ↓
「ふえっ? お、お爺ちゃん!? もう来てたの?」

保管庫に入れる際はこれででお願いします。
お手数ですがどうか。



328:名無しさん@ピンキー
09/02/05 02:41:32 3Xr9S+v4
やっぱりシガーのジョンが登場してから
なし崩し的にオリキャラが許容されるようになっていったよな
それによってスレの雰囲気も変わった
今考えればいい面も悪い面もあるな

329:名無しさん@ピンキー
09/02/05 02:46:13 /KjEn3Jt
まあ普通にスルーしてる人も多いと思うけど。オリキャラ物。

330:名無しさん@ピンキー
09/02/05 03:08:08 8U0vDv69
その手の話は荒れかねないからやめれ

331:名無しさん@ピンキー
09/02/05 03:18:23 PgtQC8mb
ここの職人なら大丈夫だろw
流れ気にしないで投下してくれるから

332:名無しさん@ピンキー
09/02/05 04:24:39 eclH9oap
ジョンって犬っぽい名前
→なのはさんがワンちゃんを飼いはじめました
→「フェイトちゃんとワンちゃんの獣姦を見るのがたまらない」と言ったとか言わないとか
→フェイトはなのはと寝たい
→ワンちゃんもっとやっちゃって
→ヴィヴィオ起きる
→ヴィヴィオの視界に入る前にバスターでぶっとば去れるフェイトとワンちゃん

そんな電波

蟻地獄まだ~?

333:7の1
09/02/05 05:55:55 b++7mmMz
GJ
ザ・シガー様
拙作にゴードン様をお借りできないでしょうか?
今作「翼を折る日」ではなく全くの別作品”過去エピソード”ものにぜひご登場願いたいのです。
お願いいたします。

334:Burning Blood
09/02/05 08:58:12 EGgLP27b
ちときついこと書いてるんで、読みたくなければ名前をあぼんに入れるなりなんなりしてくれ。















いい加減にしろよ、>>376
いろいろと本を読んだり、外に出たりして、自分で考えたらどうだ? オリキャラくらい。
三次ならともかく、ほかの作者さんの一部キャラをあんたの作品で出されると、
そのキャラが汚されているような気がするんだが。
てか、前にシガー氏以外の作者さんにも言ってたよな。そんなこと。
結局許可をもらえなかったようだが。

言っちゃ悪いが、ただただあんたが自分の話作りの腕のなさを棚に上げて、感想もらいたいがために
ぱっと目についた人気作のオリキャラだして、二匹目のドジョウを狙ってるようにしか見えない。

335:名無しさん@ピンキー
09/02/05 10:10:49 IzkOSgKZ
実際横っ面はられなきゃ分からないのが多いからそのぐらい書いたほうがいい。
汚された云々は置いといて、三次を書くって明言してその許可を取るなら問題ないと思うよ。

336:名無しさん@ピンキー
09/02/05 10:42:46 a0RyA61B
正直、長編は読むのが面倒。レスも食うし。
加えてエロパロなのにエロなしとかもうね・・・
HPでも作ってそっちでやってくれ、とか思う。

337:名無しさん@ピンキー
09/02/05 10:48:06 Wdd9y90s
過疎っているが創作発表板になのはの二次創作スレもあるしな

338:名無しさん@ピンキー
09/02/05 11:22:03 RKq+438i
>>379
無理して読まなくていいよ。
別に頼んでないし。

339:名無しさん@ピンキー
09/02/05 11:22:04 o3vUR9lw
非エロメインで来ている読み手や、書き手はこの流れ、嫌がるだろうが‥‥

>>1の非エロおkってのは初期からあったが、当時は、ここ以外に普SS落とせる場所がなかったんだよな。
もし当時、創発板があったら、少なくとも完全非エロの長編物はそっちに落とされたんじゃないか。
非エロを排除しろとは言わんが。テンプレを盾にして居直ったり、エロはどうでもいいだの言うのはなぁ‥‥

>>399
wktkして待ってる!

340:名無しさん@ピンキー
09/02/05 11:23:49 RKq+438i
クロスの次はここを潰しに来たか

341:名無しさん@ピンキー
09/02/05 12:03:32 XpeOLdGD
>>330
遅くなりましたがGJ!!焦点をなのはとヴァイスに当てた続きが読みたいです

342:名無しさん@ピンキー
09/02/05 12:14:29 mxC6iosZ
>>377
同意だな。
他人のオリキャラを借りたいとまで言って、あげく名前が1回2回出るだけ、とか正直何がしたいのか理解に苦しむ。

343:名無しさん@ピンキー
09/02/05 12:32:36 F0WLfIwH
作品と感想意外はスルーでおk

344:名無しさん@ピンキー
09/02/05 12:40:26 PgtQC8mb
どういう意見にしろ、書き方が悪い奴ばっかりだな
頭冷やしてこい

345:名無しさん@ピンキー
09/02/05 13:18:50 fPzWWFxz
>>376
俺は大丈夫ですよ。
作者氏が許可がとれればやってみては。

346:名無しさん@ピンキー
09/02/05 18:33:20 NGJFeHIK
このスレろくに書き手に新参が増えないワケが分かった気がするぜ

347:名無しさん@ピンキー
09/02/05 18:42:52 84F12DFA
くだらん話題はスルーして
キャロのお尻について語ろうぜ

348:名無しさん@ピンキー
09/02/05 18:45:17 nceLdtc0
また黒グリフィスか……フェイトさんが
キャラメルミルクをぶびゅうと吹き出してしまいそうだ。

349:名無しさん@ピンキー
09/02/05 18:46:03 5qiK/YKX
撫で撫でしたいな。
「どうして撫でるんですか?」「可愛いからだよ」
的なやりとりが良い。

350:名無しさん@ピンキー
09/02/05 18:55:27 nceLdtc0
>>392
それは、尻をか?

351:名無しさん@ピンキー
09/02/05 18:56:33 5qiK/YKX
>>393
無論、尻だ(断言)。

352:名無しさん@ピンキー
09/02/05 19:01:15 nceLdtc0
>>394
フフ……できますな。

353:サイヒ
09/02/05 19:58:42 Ke/vIItu
書く書くと言ってたブロンド3Pがようやく書けたんで投下しに来ました。
以下注意書き。

・全三回。どれもエロ有り。
・ミッドチルダは重婚OKという捏造設定。
・クロノがエイミィ、フェイト、カリムと結婚。
・クロノ、フェイト、カリムでエロ。
・当たり前だけど乱交。
・でも正妻の出番はありゃしません。乱入とか無い、絶対。

354:豪華金爛
09/02/05 19:59:54 Ke/vIItu
 その日、来客を迎えようとしていたカリムは、微妙にいつもと雰囲気が違った。
 傍目にはいつもと変わらず柔らかさとそれなりの威厳を伴った姿のようだが、長年近くにいたヴェロッ
サには内心かなりそわそわしているのが分かった。
 そのことは、シャッハに対して何度も接客に対する細かい指示を出していることでも知れた。来客へ対
する準備は基本的にシャッハに一任しておけば万事不足なくやりとげる。それが分かっているであろうに、
食事の献立だの通す部屋だのについて思い出したように訊ねては些細な変更を繰り返している。

「そういうカリムを見るのは久しぶりだね」
「そうかしら?」
「結婚して以来かな。昔は、クロノ君が来る前日はいつもそういう可愛い顔していたけど」

 可愛い顔という部分に反応してか、カリムは慌てた仕草で頬を撫でた。ヴェロッサが笑い声を上げると、
ようやくからかわれたと気づいてむっとした顔をする。

「そういえば今日はクロノ君も来るらしいね」

 糾弾される前にヴェロッサはさっさと話題を変える。カリムの夫の名前を出したのが効果的だったのか、
義姉は眉をちょっとひそめただけですませた。

「いえ、臨時の会議が入ったから来れなくなったらしいわ」
「だったら二人っきりというわけか」
「ええ…………。それで今更なんだけれども」

 ちょっと紅茶をすすってから、カリムは言った。

「どういう人なのかしら」
「僕もそこまで親しい相手じゃないからね。クロノ君やはやてに聞いていること以上のことは教えられな
いと思うよ。そもそも姉さん、会ったことがなかったかい?」
「JS事件の時に顔を会わせたけど、忙しくてろくに話は出来なかったから。あの頃は、まだ私も彼女も
クロノとは結婚していなかったし。頭の中でイメージ像は出来ているんだけど……」

 紅茶のカップを顔の前で揺らしながら、カリムは水面にできた波紋に眼をやって軽く考え込んでいる。

(一緒に食事して泊めるだけなのに、そこまで色々気を使うものかな)

 確かにこれからやって来る客とカリムの関係はちょっと複雑だが、ヴェロッサにはカリムが大仰に構え
すぎているような気がしたので、軽く冗談を飛ばした。

「クロノ君のことが大好きっていう点では姉さんと同じかな。本局中で知らない人がいないぐらいに。と
にかく彼に一途なところも、姉さんと一緒だね」
「…………」

 カリムの返答は無かった。しかしかすかに寄った眉間の皺と、ずずずと音高くすすられた紅茶が、機嫌
の悪化を実によく表していた。
 場を和ますつもりが、しくじって地雷の横っちょを踏んづけてしまった。

「……そろそろ僕は帰るよ」

 飛び火する前に、退散を決め込むことにするヴェロッサ。
 早足で教会を出て行こうとすると、ちょうど入り口でまさにやってきたばかりの話題の客とばったり出
くわした。
 仕事があったのか、黒い執務官服を身に纏っていた金髪の女性は、ちょっと小首を傾げた。

355:豪華金爛
09/02/05 20:01:09 Ke/vIItu
「アコース査察官も騎士カリムに呼ばれてたんですか?」
「いや、僕は帰るところ」
「よかったら一緒に食事だけでもどうですか?」
「遠慮しておくよ。今夜の主賓は君だからね」

 いくら美女が二人揃っていようが、不穏な匂いの漂う気配が濃厚な場所で平然とメシが食えるような度
胸は無い。
 別れ際、振り返らずにひらひらと手を振ってヴェロッサは言った。

「じゃ、あとは姉さんとよろしく。ハラオウン執務官」




          豪華金爛




 カリムの食事は、聖王教会の頂点に立つ者としてはひどく質素なものである。
 「人たる者は、清貧であるべし」と聖王の教えの一つにあるのに、その僕が贅沢をするわけにいかない
という教義的な理由が存在するためである。一日中執務机に向かっていることが多いので、豪華な食事ば
かりにしていると胴回りがえらいことになるという現実的な理由もあるが。
 そのため、特別な来客があった場合に出す料理も皿数はそこまで多くないし山海の珍味を並べ立てるこ
ともない。
 代わりに、ありふれた食材とメニューにとにかく手間暇かけて美味しく調理した物を出すことにしてい
た。
 料理は野菜の皮の剥き方や煮るタイミング一つで味がけっこう変わる。値の張る素材をやたらめったら
揃えればいいというものではない。そのあたりをしっかり理解している教会のコック達が出す料理は、味
の点では巷の有名料理店に負けない物に仕上がっているという自慢がカリムにはあった。
 それだけに、料理を見た時に「貧相なメニューだ」と露骨に顔に出す相手や、味わった様子もなくさっ
さと食べてしまう相手がいると悲しくなる。
 だが、今晩迎えた相手はそんなことは無かった。

「このニンジンスープ、すごく美味しいですね。あく抜きとかにも手間がかかっていそうで」

 スープを上品に飲みながら、フェイト・T・ハラオウンは料理の出来栄えに感嘆していた。

「フェイトさんは料理をされるんですか?」
「はい、リンディ母さんにみっちり鍛えられたので」
「ということは、フェイトさんも甘党?」
「いえ、さすがにそこまでは鍛えられてません」

 にこやかにしゃべりながらも、クロノがフェイトの家に泊まっている時は当然手料理でもてなしている
のだろうと想像するカリム。
 菓子作りの得意なヴェロッサが身内にいるのだが、カリムはクッキーの一枚もまともに焼けない。なん
とか暇を見つけて練習し、軽い朝食ぐらいは作れるようにしようと決心するカリムだった。
 メインディッシュである川魚のソテーも食べ終わり給仕が皿を下げると、フェイトはカリムに頭を下げ
た。

「今日は招待してもらってありがとうございました騎士カリム。いつか必ず私もお礼をさせてもらいます」
「堅苦しいことしてもらわなくてもけっこうです。だってあなたと私は……」

 自分とフェイトの関係を一言で表す言葉が見つからずカリムはちょっと迷い、ふと九十七管理外世界の
書物で知った単語を思い出し口に出した。

356:豪華金爛
09/02/05 20:02:24 Ke/vIItu
「あなたと私はボウシマイなんですから」
「ぶっ!?」

 フェイトが飲んでいたシャンパンを吹き出しかけ、すんでのところで踏み止まったものの思いっきりむ
せた。

「き、騎士カリム、その言葉は……」
「アナキョウダイ、の方でしたか?」
「いっ、いやあのっ、その言葉はスラングというか……あまりまともに使わない言葉なので……」
「そ、そうでしたか」

 やはり慣れない言葉など使うものではない。
 赤面しながら立て続けに咳払いをしてなんとか立て直したカリムは、もう真っ直ぐ言うことにした。

「あなたと私は、二人ともクロノの妻なんですから」

 古来より重婚可能な法律を継承し続けているミッドチルダにおいて、何人も妻を持つ男性は珍しくはな
く、クロノ・ハラオウンもその一人だった。現時点において彼の妻女は正妻のエイミィ以下フェイト、カ
リムの三人である。
 しかしカリムは他の二人の妻について、クロノから聞いた以上のことはほとんど知らない。クロノと知
り合った経緯や環境が大きく異なるから仕方ないといえば仕方ないのだが、これはあまりよろしくないの
ではなかろうかと思案した結果が、今晩のフェイトの教会招待と相成ったわけである。
 会話を交わしたフェイトの印象は、噂通りの人物ということに尽きた。穏やかな性格で礼儀正しく、ま
とっている雰囲気は柔らかなものであった。任務で保護した子供達にもよく懐かれているというのが納得
できる。
 ただ、それは裏を返せば外向きの格好であり、クロノやはやてに対してはもうちょっと違う態度を見せ
ることがあるというのも、二人からの話でカリムは知っていた。

(まあ、一回目はこんなものかしら)

 ほぼ初対面に近い相手に全てをさらけ出す人というのもまれだろう。正妻であるエイミィはそういうま
れな人の部類に入りそうだという噂だが。

「名前も、カリムでけっこうですよ」
「でも年上の人を呼び捨てというのは……」
「でしたらカリムさん、でいいですよ」

 カリムの言葉に、なぜかフェイトはくすりと笑った。

「すいません。前になのはがある子に『なのはさんでいいよ』って言ったのを思い出して」
「高町……いえ、今はスクライア一等空尉ですか。出来たらそのあたりの話、してもらってもいいでしょ
うか。なのはさんのこともあまり知らないので」
「ええ、あれは機動六課が設立されるちょっと前のことで……」

 フェイトの話が始まったところで、計ったように給仕がデザートである洋梨のシャーベットを持って入っ
てくる。
 ちょっとしたつまずきはあったものの、二人の食事はつつがなく和やかに終わりを迎えた。


 しかしここから事態は急転直下する。

357:豪華金爛
09/02/05 20:03:26 Ke/vIItu
          ※




「…………どうしてあんなに、服を着たままするのが好きなんでしょうか。それも私服ではなくて、法衣
や管理局の政府ととか、変わったものばかりで」
「ええ、私もバリアジャケットを着てしてほしいって何回も頼まれてます」
「汚れた服をシャッハに渡す時、とても肩身が狭くて困ってるんです」
「分かります。私もアルフにすごく白い眼で見られてて……。胸もすごく好きですよね。いつもいつも揉
んだり吸ったり挟んだり」
「とにかく強引ですね」
「もうちょっとゆっくり話したりキスしたいなーと思ってるのにすぐ胸を揉んでくるんですよ」
「精神的早漏なんですよ、きっと」
「でもあっちは出すの遅いですよね」
「もう駄目と言っても何回も何回も突いてきてこっちが気絶寸前になるまでやり抜きますから」
「最初でもやたらと焦らしますし」
「鬼畜ですね」
「鬼畜です」

 結論を見たところで空になったグラスにワインを注ごうとするカリムだったが、なぜかグラスが三個に
増えていた。おまけに伸ばした右手まで三本に分裂している。
 対面の席でウィスキーをくいくいハイピッチでやっているフェイトの顔は一つだが、目元がえらく赤い
うえに首から上が始終ぐらぐら揺れていた。そのくせ酒を飲む時だけ頭の動きがしっかり止まる。
 なんとも面妖なと思いつつ、苦労しながらワインを注ぐのに成功したカリムは一気にあおったところで、
不意に我に返った。

(…………どうして私はこんな話をしているのかしら)

 食事中は、二人共通の知人の話で平穏無事に盛り上がっていた。
 食事が終わってカリムの私室へと場所を変え、酒が入り出したあたりからおかしくなってきた。最初は
夫へのちょっとした愚痴が、気づけばアダルトな暴露全開話となっている。
 九割方はアルコールとベッドの上で好きす放題やらかす夫のせいだが、カリム自身にこういう話を一回
したいという気持ちがあったことは否めない。
 なにしろ生まれてこの方、エロ本なる物を手に取ったことすらない温室育ちである。クロノに教え込ま
れたあれやこれやが世間的に正しいかどうかということはけっこう気にはなっていた。
 かといって相談できる相手はいない。シャッハになど漏らそうものなら「カリムが淫魔になってしまい
ましたー!!」と卒倒して病院送りだ。
 そんなわけで、なんだかんだと思いつつもカリムは今の会話を楽しんでいた。

「どうしてクロノはあんなに達者なんでしょうね」
「知らないんですか? リーゼさん達のせいなんですよ」
「リーゼさん?……クロノに魔法を教えた使い魔姉妹のことですか?」
「ええ、あの二人が子供のクロノに魔法だけじゃなくて性的なことまで教えたらしいです」
「じゃあ、クロノの初めては」
「二人のどっちか……たぶん二人同時にもらっちゃってるんでしょうね」

 そんな話は全く聞いたことがない。これは後でぜひともクロノを問い詰めねばと思っていると、シャッ
ハから念話が繋がった。

358:豪華金爛
09/02/05 20:04:35 Ke/vIItu
『騎士カリム、ちょっといいですか?』
『ちょうどよかった。ワインとウィスキーの追加をお願い。いちいち持ってくるのが面倒だろうから、ま
とめて二十本ぐらい』
『どれだけ飲むつもりなんですか!? 明日も仕事はあるんですよ』
『いいの。今晩はフェイトさんと徹夜でクロノの鬼畜なところを語りつくすのだから。シャッハも混ざっ
てみたらどう?』
『絶対に断ります!! とにかく、そんなに酔っ払ってるとクロノ提督が来られた時に困るのはカリムで
すよ』
『クロノが、来る?』

 念話中も傾けていたワイングラスをようやくカリムは止めた。

『ええ、会議が若干早く終わったとかで、今からこっちに向かうそうです。あと十五分ぐらいで到着する
らしいですが』
『分かりました。到着したら私の部屋に通して』

 念話を切ったカリムは天井に眼をくれてちょっと思案し、フェイトに声をかけた。

「フェイトさん、今からクロノがこっちに来るらしいのですが」
「クロノが?」

 まだ揺れてたフェイトの頭がしっかりと止まる。
 カリムはぴたりと酔眼をフェイトの紅の瞳に合わせた。

「いい機会ですから、二人でクロノに仕返ししませんか?」




          ※




「…………というわけです。状況が分かりましたかクロノ?」
「ああ、よく分かった。君達があまり正気じゃないということが」

 大きく嘆息するクロノ。その両手はフェイトのバインドによって頭の上で縛られており、ほとんど身動
きできない状態でベッドの上に転がされていた。
 カリムはその左に、フェイトは右に腰掛け、クロノを見下ろして薄い笑いを浮かべていた。

「とにかく二人とも落ち着いて……」
「無理です。だって酔ってますから」

 世界最強の言い訳をカリムは口にした。これから起こすこと全ての羞恥は、素面になった明日の自分が
背負い込めばいい。今はただ女の本能に従い、多人数で交わるという未知の宴を愉しみたい。


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