☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第94話☆at EROPARO
☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第94話☆ - 暇つぶし2ch120:名無しさん@ピンキー
09/01/30 23:41:26 9aqD2Nos
>>95
GJ!!
シグナムとアギトの散りざまに涙目…
彼女は散るとき、主の無念を晴らせなくて悔しかったのか、それとも弟子を守る盾になれて嬉しかったのか
きっとどちらともだろうな

>>118
全部タイトルだけでぴんと来てしまった俺
せめて簡単に検索できるようにして下さい!
絶対買わせていただきます。。

121:83スレ260
09/01/31 07:39:47 AeBwj2G8
>>120
ありがとうございます。
ただ、ここでサークル名とか書いたらスレちな気がしますがどうなんでしょう…

122:名無しさん@ピンキー
09/01/31 08:40:52 4IbLzsRQ
>>121
ヒント。
SSタイトルをサイトに載せておくとタイトルで発見できる。
ちなみに、ここで宣伝せずにサイトだけで書いても意味はない。
ソースは俺w

123:名無しさん@ピンキー
09/01/31 12:21:41 AeBwj2G8
>>122
アドバイスありがとう兄弟。
でもサイトにSSタイトル入れたけど、ググッてもヤフッてもヒットしなかったぜ

124:名無しさん@ピンキー
09/01/31 12:24:37 69hGs/s7
うらる登録依頼すればいいじゃない

125:名無しさん@ピンキー
09/01/31 12:25:44 pCcLk+pN
>>121
さすがにサークル名さらすのはやばいかもしれん

そう思って自力で探しているが見つからNeeeeeeeee!!!!!
ヒントぷりーず

126:名無しさん@ピンキー
09/01/31 12:32:01 Fy/j4m/j
>>121
いや、こういう場合は普通にサークル名晒しても構わないと思うよ
自己判断でどうぞ

127:名無しさん@ピンキー
09/01/31 12:35:01 AeBwj2G8
>>126
ではお言葉に甘えて
サークル名;Pure Mix でヤフってください。
上から3番目に出てきます

128:名無しさん@ピンキー
09/01/31 12:58:45 4IbLzsRQ
このスレ自体がどうこうと言うつもりはないが、それでも2系の掲示板に
さらすのは勇気あるなぁ…

129:名無しさん@ピンキー
09/01/31 13:51:21 gal8APbD
なのはSSサーチで氏の作品を検索すれば普通に出てくる件

他の何人かもだけど。

130:名無しさん@ピンキー
09/01/31 15:36:09 H1lEy5Xs
>>114
どういう感想が返ってくると思って書いてんだろうか……

131:名無しさん@ピンキー
09/01/31 15:42:04 tZUUyLdi
>>130
今までの感想の数と内容を見直してみな。
ま、そういうことだ。

132:名無しさん@ピンキー
09/01/31 15:50:52 pCcLk+pN
>>127
サンクス!
発売楽しみにしてるぜ

133:名無しさん@ピンキー
09/01/31 16:50:54 AeBwj2G8
>>128
賛否の分かれる行為ですが知ってもらうことが大事だと判断したので

>>129
検索といえばググルとヤホーが浮かんでそっちを失念してました

>>127
㌧ こっちも当日を楽しみにしてます

134:超硬合金
09/01/31 20:30:04 f38SeeCe
誰もいないようなので投下行きたいと思います。

注意事項
・スカリエッティの一人称で物語は進行します。
・ドクターの胃や腸はあまり強くありません。
・非エロです。
・ておあー様にインスパイアされたネタが一部仕込まれています。
・ナンバーズとドクターのお話です。
・本編の後に要らぬ妄想が垂れ流されています。
・タイトルは「Dr.スカリエッティの華麗なる隠遁生活」です。


135:Dr.スカリエッティの華麗なる隠遁生活 1
09/01/31 20:32:51 f38SeeCe
 昨夜のことだ、深夜二六時からMHKで放映される特撮映画を見るために、
私はライフワークたるバイオロボテクスの実験を調整し、一二〇分の時間を捻出した。
 寝間着に着替えたウーノが溜息混じりに、

「朝食の時間には、カフェインの静脈注射をしてでも起きていただきますよ、ドクター」

 と言ったことから、彼女には一〇時を過ぎてもまだ研究を続ける私の本音がばれていたのかもしれない。
 おかげで本日の私は睡眠時間三時間、ノンレム睡眠の真っ最中である。
 何?
 では今一人称で物語を進めているのは誰かだと?
 もちろん、私ジェィル・スカリエッティだよ。
 侮ってもらっては困る。アルハザードの遺児、超☆天才科学者ジェイル・スカリエッティにとって、睡眠中のモノローグなど朝飯前なのだよ。
 ?
 一体、私は誰に対してこんなことを断っているのだろう?
 そうか、これは夢なのだ。
 夢の中なら、昨晩見た「ナノハ3 真龍(ヴォルテール)覚醒」の内容ではなく、それを見るに至る経緯を説明口調で誰とは無しに語っていても仕方あるまい。
 ほら、それが証拠に今、ウーノがインスタントコーヒーを持って部屋に入ってきた。紅茶党の私だが、研究の合間の眠気覚ましにコーヒーを飲むこともある。
しかしそれとて、インスタントではなく、ちゃんと豆から挽いてコーヒーメーカで煮詰めた正統派だ。つまり彼女がインスタントコーヒーを持ってくるなど、現実にはあり得ない。
 夢の中のウーノは、マグカップにコーヒー粉を大さじで一杯、二杯、三杯、よん・・・
あの、ウーノさん?
それ、どなたが飲むんですか?
それ、飲むんですよね?
飲み物ですよね。
是非飲ませてくださいッ。
お願いだから注射器で吸い上げないでください!
その白いマスクと手袋は何なんですかぁ~!?





136:Dr.スカリエッティの華麗なる隠遁生活 2
09/01/31 20:33:26 f38SeeCe
「ゲフゥッ」

 腹部に加わる鈍い衝撃とともに私は目を覚ました。

「ドークター、朝っすよー」

 わが子の声。青いボディスーツに、赤い髪。視界の片隅には床から七〇センチほどの高さにフヨフヨと浮かぶランディングボード。
 呼吸に苦しみながら、私は腹部に加わる痛みと周囲の状況から迅速に、ウェンディが何をしたのか計算する。
 どうやら彼女は、ベットと同じ高さまでランディングボードで浮いて、そこから軽く飛び跳ねて、お早うのボディプレスを敢行したらしい。
 ここは彼女の創造主として、注意せねばなるまい。

「早く起きるッすよー、ドクターが来ないとウーノ姉が朝の栄養補給を許可してくんナインすよー」

 割と本気で訴えている。仕方あるまい、ここは創造主として懐の大きなところを見せるとしよう。

「・・・あぁ・・・お早う、ウェンディ。すぐに着替えて行くから、もう少しだけ待ってくれ」

 我が子の頭を撫でながら、私は上半身を起こす。

「本当ッすね? 冷めないうちに直ぐに来てくださいっすよ」

 花の咲いたような笑顔とともに、ウェンディはライディングボードを小脇に抱え、食堂にかけだした。
 私の計画にないこととはいえ、あんな楽しげな笑顔を見られるならば、この程度の痛みたいしたことではない。
 それにセインのお早うディープダイバーに比べれば、ずっとましだ。あれによって、以前の私は内臓破裂を起こしているらしいのだ。




137:Dr.スカリエッティの華麗なる隠遁生活 3
09/01/31 20:34:16 f38SeeCe
 食堂の扉を開くと、香ばしい肉の香りが漂ってきた。

「お早うございます、ドクター」

 私の姿を見つけ、ウーノが真っ先に挨拶をしてくれる。
 それに続いてトーレからナンバリング順に私に挨拶をしてくれる。

「あぁお早う、ウーノ、トーレ、チンク、セイン、セッテ、オットー、ノーヴェ、ディエッチ、ウェンディ、ディード」

 そこまで答えて、クアットロが居ない事に気付く。

「ウーノ、クアットロはどうしたんだい?」

 確か彼女も私と一緒に「ナノハ3 真龍(ヴォルテール)覚醒」を見る為に夜更かしした口だが、ウーノは彼女を起こさなかったのだろうか?

「セインと一緒に起こしに行ったのですが、どうやっても起きなかったので、仕方なく諦める事にしました」

 ウーノがすてきな笑みを浮かべて、セインが目をそらす。

「うん、体調が悪いのかも知れないな。今日は予定を変更してクアットロのメインテナンスをしよう」

 後方支援型とはいえクアットロとて戦闘機人だ、内臓の一つや二つ破裂していても死にはしまい。
というよりもウーノがその辺の手加減を間違えるはずがない。朝食が終わったら、真っ先に診てやろう。

「それがよろしいかと思います、ドクター。さぁ、お座りになってください。折角の料理が冷めてしまわないうちに頂きましょう」

 メインディッシュである仔牛の丸焼きはそう簡単には冷めてしまわないだろうが、私は頷いて椅子に座る。
 ウーノが包丁で、トーレがインパルスブレードで器用に仔牛達を切り分ける。
 仔牛の腹の中には香草と蒸した米が詰められていて、調理した者の繊細さがうかがい知れる
 ただ、朝っぱらからこう、肉汁がテラテラと輝く料理はちょっと勘弁してほしい。



138:Dr.スカリエッティの華麗なる隠遁生活 3
09/01/31 20:34:48 f38SeeCe
「今朝の食事当番はトーレかな?」

「その通りです、ドクター。只、今回はディエッチにも手伝わせています」

 自信に満ちた表情でトーレが答える。
 そして私の顔の奥にある、この料理に対する実に個人的な不満を嗅ぎ付けた。

「何か、不備がありましたか?」

 トーレの口から出た言葉に、ディエッチも不安げな顔をする。
 ここで単純に、朝食からこうも重い料理は勘弁してほしいと告げる事は簡単だ。トーレはそれを知識として理解し、今後の食事当番において役立ててくれるだろう。
 ディエッチもそうだ。だが、彼女はどうも思い詰めるきらいがある。メニューを決めたのはトーレだが、彼女はそれを止めなかった責任を感じてしまう事だろう。

「何、昔に比べてずいぶんと腕を上げたなと思っただけだよ」

 だから私は、別の言葉を口にした。

「な、ドクター。十年以上も昔の話を持ち出さないで頂きたい」

 トーレが慌てふためき、セインとウェンディが面白い事を見つけたと目を輝かせる。何しろこの二人も料理が苦手な組だからだ。
 だが、はっきりと言おう、起動後間もないトーレの料理の腕に敵うナンバーズは一人もいない。生卵をレンジでチンしようとするセッテですらまだカワイイものなのだ。
 何しろ、トーレの作った料理は当時起動済みのナンバーズ三人全員が床に伏せるほどだったのだ。
というか、レシピを後で見た時は、よくもこんな料理を私は食べたものだと自らの蛮勇に賞賛すら送った。




139:Dr.スカリエッティの華麗なる隠遁生活 5
09/01/31 20:36:01 f38SeeCe
 クアットロのメインテナンスは思いの外簡単で、肋骨より下にある内蔵の全交換だけですんだのだが、せっかく機材の電源を入れたのだからと、他のナンバーズについてもメインテナンスする事にした。
 さて、誰にしようか。
 私は悩みながら研究所内を歩いていると芳醇なミルクの香りが鼻孔をくすぐった。

「やらないか?」

 食堂で、ノーヴェと二人チャイを楽しむチンクの見つけ、私は悪ぶった雰囲気で椅子に腰掛け、おもむろに背広のボタンを外しながら問い掛けた。

「何をですか、ドクター?」

 些か品にかける私の振る舞いにチンクは眉をしかめ、ノーヴェも首をかしげる。
 何となく、セッテがベットの下に隠していた漫画のまねをしてみたが、どうやら二人ともその本の存在を知らないらしい。
 まぁ、当然だろう。我が家の風紀委員・チンクがもし知っていたら、ドゥーエまで召還しての大家族会議が行われているはずだ。

「ああ、すまないチンク。主語が抜けていたね。クアットロのメインテナンスが終わったので、チンクも少し早いが定期メインテナンスをやらないかと思ったのだよ」

 潜入工作中のドゥーエを呼び戻す事自体は別にかまわないが、セッテの蔵書が議題となるとクアットロが反転攻勢をかけてオットーやディードも確実に毒される。そしてディエッチにも、おそらく感染する。
 十五ミリ秒で会議の行方をシミュレートし、セッテの蔵書については一切触れない事にする。これについては後でウーノとセッテと三人で話し合おう。

「ドクターがおっしゃるのでしたら」

「ア、あたしも付いていっていいですか?」

 ティーカップを置いたチンクを見て、ノーヴェが慌てて自身のカップの中身を片づけようとする。

「構わんともノーヴェ。だが、その前に私にも一杯お茶をもらえるかな?」

 私はそんな九番目の娘を見て、インプリンティングという言葉を思い出した。


140:Dr.スカリエッティの華麗なる隠遁生活 6
09/01/31 20:37:21 f38SeeCe
 チンクは、クローン培養としては最初の純戦闘型の戦闘機人だ。その為、他の娘達よりも比較的頻繁にホットメインテナンスを必要とする。
 だが、この私が開発し、この私の手によって小改修を続けてきたチンクのバイタルに異常が現れる事など有り得ない。
 メインテナンスキットは、何一つ彼女の身体に異常はないと告げる。
 否、一つだけ異常を検知する。
 右目の視力だ。
 騎士ゼストとの死闘の末に被った手傷が原因で、彼女の右目は未だ光をとらえる事ができないで居る。
 無論、私の技術を持ってすれば、五〇倍光学ズーム搭載一.二Pピクセルモデル(手ぶれ補正付き)なら一五分、
ロストロギア「緋の目」の移植でも三時間、一からの再生治療だとしても一週間足らずで完治させる事が可能だ。
 それだけの技術基盤を持つ私が、八年もチンクの怪我を治していない理由を、たかが生身の魔導師ごときに手傷を負わされた彼女に対する嫌がらせ、などと誤解しないでほしい。
 むしろ私はチンクの応急処置と騎士ゼストのレリック移植が終わると、寝る間も惜しんで再生治療用の眼球を作った位だ。
 しかし、チンクが己の未熟に対する戒めとしてこのままにして欲しいと強弁したのだ。
 勿論、私は熱心に彼女を説得したし、最終的には強制的に治療しようとすらしたのだが、ランブルデトネーターの前では私の生命力などたかが知れていた。
 以来、私はメインテナンスキットの示す異常警報を一つだけ見逃す事にしている。

「お疲れ様、チンク。異常は無しだ」

「いいわねぇ、チンクちゃんはぁ。私よりも先に生まれたのにウーノ姉様からキビシー生活指導を受けないなんてぇっ」

 メインテナンスポットの中に浮かぶクアットロが早速暇をもてあましたのだろう、チンクに声をかける。

「クアットロ、自分の生活態度のせいだとは思わないのか?」

 検査服からボディスーツに着替えながら、チンクは呆れた様子で切り返す。
 私は実験以外の理由での夜更かしはせいぜい週に一度あるかないかだが、今回の件については共犯者である為にクアットロの事をどうこう言う権利はない。

「そうかしらぁ? 幼児体型でぺったん胸・だ・か・ら、ウーノ姉様も叱るに叱れないんじゃないかしらぁ?」

 ノーヴェが声を荒げる。

「クア姉!」

「フム、確かにクアットロの言う事にも一理あるな。チンクは成長抑制処置をそろそろ止めるつもりはないかい?」

 一方で私はクアットロの冗談に、チンクに施している処置の事を思い出す。
 厳密に言えばチンクだけではなく、比較的初期に起動させた戦闘機人達には全員に同じ処置を定期的に施している。

141:名無しさん@ピンキー
09/01/31 20:37:55 fw5QpknC
帰れ

142:Dr.スカリエッティの華麗なる隠遁生活 7
09/01/31 20:38:14 f38SeeCe
コストの著しくかかる戦闘機人達を、その手段があるというのに、生体部品の劣化で消耗するなど愚の骨頂だからだ。
 だが、チンクに老化抑止処理を施すのは、彼女の肉体年齢からすれば尚早に過ぎる。

「・・・ドクターの趣味でやってたんじゃねーの」

「はっはっは。ノーヴェ、それは大いなる誤解というものだよ。私の女性の体型に関する好みは、どちらかというとチンクとは真逆なのだからね」

 パパ、ちょっぴり傷ついたよ、ノーヴェ。

「じゃあ、どうしてチンク姉をお子様体型にしてんだよ」

「未成熟な身体に対する老化抑止処理の臨床実験が目的の一つかな」

「やっぱりドクターの趣味じゃねーか」

 語弊があるから、趣味とか言わないでくれないかな、ノーヴェ。

「で、どうするかね、チンク」

 必要十分な性能を発揮していたので、彼女の要望に添って成長抑制処理を施していたが、地上本部襲撃計画の決行も近づいてきたのだから、仕様変更をするとなるとそろそろ動かないとまずい。

「その、ドクター・・・それは命令でしょうか?」

 チンクは不安げに上目遣いで尋ねてくる。

「イヤ、単なる提案だよチンク」

「それでは、その、我が儘は承知していますが・・・この体のままで居たいのですが・・・・」

 成長した体になっても控えめな体型だった場合のことを恐れているのだろうか、普段のチンクらしくない歯切れの悪い様子に私は首をかしげる。
 まぁ、セクハラ扱いされたらその時は謝ろうと、私はチンクの遺伝子提供者の映像をホログラフに投影する。



143:Dr.スカリエッティの華麗なる隠遁生活 8
09/01/31 20:40:13 f38SeeCe
「体型のことだったら心配要らないさ、チンク。君の遺伝子提供者は十八歳の時点でこの通り、ドゥーエ以上に成長している。
個体調整の影響を勘案してもディエッチよりも大きくなると保証しよう」

「ぺったん胸から牛チチなんて、チンクちゃん羨ましいわン」

 ノーヴェが顔を真っ赤にして指摘する。

「ドクター、それセクハラ!」

 え、糾弾されるのは私だけ?

「ドクター、あの、それではダメなのです」

 チンクは絶望にうちひしがれた様子で、声を絞り出す。
 そんなッ、Dカップオーバーでも満足できないとは!

「あぁ、その、なんだ。通販用に開発した豊胸器具を併用すれば、素体よりも二カップアップも可能だと思うのだが?」

「いえ、逆です。その・・・騎士ゼストの・・・」

 嗚呼、成程。廊下抑止処理の臨床実験に志願した理由、即ち私の技術による底上げ無しでの再戦と勝利に彼女は未だ拘っているのだ。

「そーよねン、チンクちゃんよりも更にペタパイな女の子を二人もはべらす騎士ゼストですもの。これ以上成長したら、もう見向きもされないかも知れないものね~」

 ?
 クアットロ?

「それとも、かれこれ八年も手出しされていないんだから、最初ッから守備範囲外だったのかしら」

 チンクも何で衝撃を受けているのかな?

「アギトちゃんなんか、ユニゾンのシンクロ率が悪いのに騎士ゼストについて行っているものねぇ・・・」

「・・・騎士ゼストは・・・・」

「もしかしたら昨日の夜も、騎士ゼストがアギトちゃんにユニゾン・淫! とか」


144:Dr.スカリエッティの華麗なる隠遁生活 9
09/01/31 20:41:03 f38SeeCe

「騎士ゼストはそんなふしだらな事をしない」

 好敵手を侮辱されてチンクは泣きそうだ。
 それに反応して、ノーヴェのジェットエッジが回転を始める。
 うん、まずい。

「オーホッホッホッホッホッホ、そうかしらン。アギトちゃんが騎士ゼストに助けられたときは丸裸だったのよ。
お礼をしようにも出来るものは限られているしィ、騎士ゼストも据え膳に手をつけない程無粋でもないんじゃないかしらァ?」

 そんな特殊な性癖の人間に、優しいルーテシアを預ける程私も人非人じゃないのだが、チンクはクアットロの巧みな話術に嵌ってしまう。

「騎士ゼストは、騎士ゼストは・・・・」

 感情が涙へと姿を変えてチンクの瞳は決壊寸前だ。
 そして、ジェットエッジのモータ音が「ギュルルルル~」から「ヒュィィィィイイインンン」へと高音領域に遷移する。

「アア、もしかしたら昨日の夜もルーお嬢様とアギトさんの三・・・ゲボファア!」

 前述の状況から、私はメインテナンスポッドを満たすリキッド・チョッピリ・リリカルの濃度を上げて、クアットロを強制的に黙らせた。

「クアットロ、どうした。メインテナンスポッドの故障か。チンク、ノーヴェ、点検の邪魔になるから部屋の外に出ていたまえ」

 私の迫真の演技と、クアットロの突然の変調で、ノーヴェの足下に展開されかけたISテンプレートは消失し、チンクの意識からも好敵手のことが追い出される。
 その瞬間の隙をついて、私は二人の背中を押して部屋�なのはの唇をねぶりだした。


145:7の1
09/02/01 16:51:51 JoyxBijd
以上第6章終了です。

第5章の後書きで不快な思いを抱かせて
申しわけありませんでした。

146:名無しさん@ピンキー
09/02/01 18:23:57 UxA2NFuY
>>180
GJ!
ヴィヴィオはもう、母親を一度殺してしまった罪悪感で善悪の判断がつかなくなってしまっているのだろうな
なのはは絶対に救えない
ヴィヴィオも救える可能性が少ないとかなり絶望的な状態だ…
どうなるかしっかりと見届けさせてください

147:名無しさん@ピンキー
09/02/01 18:30:29 0NnWTMcT
>>180
破滅に向かっていくしかないのを見続ける身としては、とっても歯がゆい。
でも、続きが見たい。
ジレンマだなぁ……
ひとかけらでも、どんな形でも、幸せになって欲しいけど。

148:名無しさん@ピンキー
09/02/01 22:37:56 zo1YzYLh
>>180
スカリーが勝利して、世の中が機能している今、エリスバ達は民衆からしてみたら悪かもしれない
それでも己の大切な人のために、信念のために働くなら正義
スバルの姿を見ていっそう、そう強く思えた

スバルは自分の道を貫く決心をしたけど、エリオはまだ無理か
現実まだ年齢で言えば中学生だから…それで人を犠牲にしてでもなしとげる強さを手に入れるのは難しいよな
でも今の自分をかけがいのない人として見てくれてるルーのためにも戦ってほしい
GJ!!

149:名無しさん@ピンキー
09/02/01 23:28:41 GcRBMohv
なんかさぁ
お二人だけじゃないんだけどさぁ
文章ちゃんとしてるし、読めるものになってるんだけどさぁ
エロパロスレじゃなくてもいいじゃん
vipか創作板あたりにたててやりゃ良いのにと思っちゃうんだけどさぁ
変かなぁ?

150:名無しさん@ピンキー
09/02/01 23:31:28 0NnWTMcT
つまりエロパロは文章ちゃんとしてなくても、読めなくてもいいと?

そりゃ変だ。

151:名無しさん@ピンキー
09/02/01 23:32:13 thwzk1Z4
『ローカル ルール』
1.リリカルあぷろだ等、他所でのネタを持ち込まないようにしましょう。
2.エロは無くても大丈夫です。
3.特殊な嗜好の作品(18禁を含む)は投稿前に必ず確認又は注意書きをお願いします。
  あと可能な限り、カップリングについても投稿前に注意書きをお願いします。

152:名無しさん@ピンキー
09/02/01 23:39:34 s/sWP0yX
>>192
変ではないと思う。実際、自治スレでも非エロについての話題がでたしね。
LR改正して、非エロの扱いを明記するかとかも含め議論になったけど、
収拾つかなくて結局、とりあえず当面のまま、LRは玉虫色で、各スレの自治に任せる。
で、必要があれば、こんな板もありますよと周知のために創作発表板の紹介をしましょ、って方向らしい。

153:名無しさん@ピンキー
09/02/01 23:48:05 onWW8jUw
変だとも思うけど、ぶっちゃけ面白ければ何でもいい
面白いなら読めばいいし、面白くないなら飛ばせばいい

154:名無しさん@ピンキー
09/02/01 23:52:24 /+wRBaqZ
>>1が全て
以上下らない議論終わり

155:名無しさん@ピンキー
09/02/02 00:00:32 s/sWP0yX
万が一、板自体のLRが投票を経て非エロ禁止明記に変われば、
ここの>>1がどうだろうが、状況は変わるぞ?
まあ、そうなったら職人が離れて、エロ自体の数も減ることは目に見えてるけどな。

ロリフェイト最近出番ないなぁ・・・いや、19歳フェイトの魅力も素晴らしいが

156:名無しさん@ピンキー
09/02/02 00:45:00 EFcvjB0N
ロリフェイトどころか主要メンバーのエロが最近目立たない件


はやてが狸の着ぐるみ(ふぐり付き)着て
そのふぐりで六課女性陣をギシギシアンア(ry

157:名無しさん@ピンキー
09/02/02 00:49:22 qcq5/m54
非エロ禁止となった場合、一部エロ長編とかはどうするんだろう?
短めほのぼのSSとか単発のネタSSとかも。


>>198
ロリフェイト。
エロでなければ煮詰めている奴に入れられるけど、エロだとちょい時間かかる。
電波さえ拾えれば後は勢いで書けるんだが。

158:名無しさん@ピンキー
09/02/02 00:57:08 3EZVKlzb
ロリフェが寝ぼけて○○○と勘違いして○○に・・・という話は赦されるのだろうか

159:名無しさん@ピンキー
09/02/02 01:01:54 6daV0MYM
>>201
おk、ガンガン行こうぜ!




○○の中身知らねーけどw

160:名無しさん@ピンキー
09/02/02 01:05:09 3EZVKlzb
>>202
ありがとう。○○をもっと男らしく頑張ってみる

161:名無しさん@ピンキー
09/02/02 01:33:34 TBfbM5Ol
>>200
そんな万が一のこと言っててもしょうがない
もしなったらなってから話せばいいさ
ここはずっと>>1で94スレまでやってんだから今更どうこう言ってもね

162:名無しさん@ピンキー
09/02/02 02:14:23 qcq5/m54
>>204
そうだな、その時はその時か。
↓以下、感想ドゾー

163:名無しさん@ピンキー
09/02/02 12:38:36 QCmbsDv7
↑だが、断る!!!!!!1!!!

ってのは冗談だが、流れ変えたいなら、自分で話題ふってくれよといつも思う

>>188
首チョンパktkr
しかしRHにはオートガードがあるから、自動でプロテクションが展開するはずじゃ…
以前、エリオが色んなSSでボロボロになった時期があったが、今回はなのはさん受難ブームか?

164:名無しさん@ピンキー
09/02/02 13:58:49 FuGKxZyO
>>180
GJ!
聖王となのはのペアを同時に相手をするってかなりの無茶としかいいようがない
今回ヴィヴィオの身勝手さにイラッときてしまったが彼女も被害者には違いないんだよな…

エリルーの逃亡生活に思わず萌えてしまったのは秘密です
実にいい夫婦でした

165:名無しさん@ピンキー
09/02/02 17:18:17 6MrPaWwm
>>207
過去形止めてぇ(泣)

166:ザ・シガー
09/02/02 18:38:39 wfm3Sgy1
はーい、45分くらいから投下行きます。

もう忘れてる人も多いだろう「大狂乱ミミ大戦」の第五話です。
言わずもがな非エロでギャグ。
変態注意報はあり。

167:大狂乱 ミミ大戦
09/02/02 18:43:30 wfm3Sgy1
大狂乱 ミミ大戦5


「ふあっはは!!! こいつぁ素敵な光景だにゃ~。猫ミミに犬ミミ、加えてリスミミちゃんとは最高に乙っっ!!」


 変態は笑った、大いに笑った。
 己の珍技により目の前でミミやシッポを生やした少女達を見て狂ったように……いや、狂気の話をするならば既に発狂レベルで狂っているのだが。
 しかし、変態の所業により珍奇な身体にされてしまった方はたまったものではない。
 犬ミミを生やされたスバルは慌てふためき、猫ミミを生やされたティアナは絶望を張り付けた表情で青ざめ、リスミミを生やされたキャロは何が起こったか理解しきれずポカンとしている。
 だがこの状況でただ時間を無駄にするほど機動六課は甘い部隊ではない。
 即座に思考を戦闘時のそれに戻したティアナはデバイスを変態へと構えた。


「くっ! この変態、よくも変なマネしてくれたわね!!」


 オレンジ色の魔力光が煌めき、射撃魔法の閃光が空気を切り裂く。
 直射型射撃魔法の弾頭が正確な照準のもと真っ直ぐな軌跡を描きながら変態目掛けて直進。
 常人ならば回避は容易に叶わぬ抜き撃ちの速度、だが相手は尋常ならざる変態である。
 ミミ仮面はまるで最初からその弾道を知っていたかのように軽く頭を傾けるだけで容易く回避。
 オレンジ色の閃光は無情にも空へと消えた。


「おやおや~、お嬢さんは猫ミミをお気に召さなかったかにゃ?」

「そんなの当たり前でしょうが!!」


 不思議そうに首を傾げる変態に、少女はツインテに結んだ髪が逆立ちそうな勢いで激怒した。
 スカートの下から伸びた可愛い猫シッポも同様に怒りを露にしてピンと逆立っている。
 ちなみにスカートの中が見えそうだという事には怒り心頭で気付いていない様子だった。
 だがティアナの怒りも当然だ、突然ミミだのシッポだの身体に生やされれば普通こうなる。
 彼女の相棒のような能天気娘でもなければ。


「うわぁ~、犬のミミとシッポが付いちゃった。ギン姉とお揃いだよティア~♪」


 自分の頭とお尻に発生した珍事に、少女スバル・ナカジマは一片の危機感も不快感も見せず、ニコニコと嬉しそうに微笑んでそう言った。


「お揃いとかそういう問題じゃないでしょバカスバル!」

「ええ~、だって可愛いよ? シッポにミミだよ?」

「うっさい! だからそういう問題じゃないのよ!」

「ニャフハハハ! どうやらそちらのお嬢さんにはお気に召していただいたようだ」


 スバルの様子に愉快そうに盛大な笑い声をあげる変態、正直見ていてむかつく光景である。

168:大狂乱 ミミ大戦
09/02/02 18:44:28 wfm3Sgy1
 ティアナは即座に思考を戦闘モードに切り替えて変態に再び銃口を向けた。


「うっさい! この変態!!」

「ふふ、気の短いお嬢さんだにゃ~」

「スバル、キャロ! とっととこの変態ぶちのめすわよ!」


 顔を真っ赤にして怒り心頭のティアナは、傍らの相棒と未だ自身の身体に起こった変化に驚いていた召還師の少女へと檄を飛ばした。


「は、はい!」

「了解!」


 鉄拳を携えた少女と竜を従えた少女が変態を打ち破らんとその矛先を向けた。
 愛機、リボルバーナックルの回転刃が唸りを上げてけたたましい音色を奏でる。
 青き空駆ける魔力の道、ウイングロードの上を駆け抜けてスバルは己が拳を振りかぶって変態に狙いを定めた。
 美しい、掛け値なしにそう呼べるほど完成された拳打の一撃。
 空気を切り裂いた拳が変態に到達するのに瞬きするほどの時間すらなかった。
 だがそれよりも速く、ミミ仮面は懐からあるモノを取り出した。


「そーれ」


 声と同時に変態はそれを投げる。
 弧を描き、宙を飛ぶ、小さな球体。それは小さなゴムボールだった。
 常識的観点から考えれば意味不明の行為に他ならない。
 鉄拳を振りかぶった少女が襲い来るというのに、明後日の方角にボールを投げるなど前代未聞だ。
 だがしかし、それは実に効果的な行為だった。
 どんな強固な防御障壁よりもスバルの攻撃を防ぐ最大最強の防御だった。
 なにせ今の彼女は“犬ミミ”の女の子なのだから。


「きゃうんきゃうん♪」


 魔力を込めた強大な破壊力を有した拳を振りほどき、スバルはウイングロードの上からボール目掛けて飛び出す。
 目指すはポーンと宙を飛ぶボール。
 カプ、と効果音を付けて、少女はそのボールを口に咥える。
 そしてその場でゴロゴロと転がって、ひたすら咥えたボールにじゃれ付く。
 それはもう、オモチャを目にした子犬のように。


「うーん、ハミハミ♪」

「ちょ! バカスバルッッ!! 何してんのよ!?」

「だってボールがぁ~」

「だってじゃないわよ!! ああもう……仕方ない」


 ボールをハミハミ咥えながら至福に浸った顔をする相棒に愛想を尽かし、二丁銃を構えた少女はその銃口を変態に向ける。

169:大狂乱 ミミ大戦
09/02/02 18:45:26 wfm3Sgy1
 オレンジ色の魔力が小さな球体を幾つも形成・肥大化。
 直射射撃魔法では捉えきれぬと踏んだティアナは自身に出せる限界数の誘導弾での攻撃にシフトする。
 大きさを絞られた十数発の魔力の塊、その全てが彼女の意思に従って精密極まりない軌道を描くのだ。
 絶対必中の決意を込め、ティアナは誘導弾を放った。
 筈だった。
 だが次の瞬間、彼女の前にナニか投げられる。それは麻製の小さな袋。
 小さな麻袋はティアナの眼前を掠めると、彼女の前に音を立てて転がる。
 ふぅわり、と、なにか艶めいた芳香が少女の鼻腔をくすぐった。
 鼻腔を駆け抜けた香りは即座に脳まで浸透し、途端に彼女から全ての力を奪い去る。
 魔力で練り上げられた誘導弾は消滅し、ティアナは力なくその場に膝を突く。
 そして少女の瑞々しい肉体は、芯から火が点いたように熱くなる。


「な、なにコレ?……力、はいんない……」

「にゃっふっふ~! 猫の弱点と言ったらマタタビに決まってるにゃ!」

「ま、またたび!? そんなモノで……」


 鼻腔を突き脳髄に甘い快楽を刻む香りに、少女は必死に抗おうとする。
 だが、膝に力を入れて立ち上がろうとするが何度やってもそれは徒労に終わってしまう。
 肉体からは力が抜け、頬は火照って赤くなり、目はトロンと蕩けていく。
 荒くなった呼吸のせいで余計に空気が肺腑に流入し、悪魔的な陶酔をもたらす香りを彼女の体内に侵入させた。


「やぁ……ダメ……これかいでると、あたまとけちゃうぅ」


 吐息は甘く声は切なくなり、ティアナは目の前に転がっている袋から漂う芳しい香りに鼻を鳴らした。
 誘惑に屈してしまいそうな自分自身を諌めようと理性が懸命に制動をかけるが、この小さな袋もたらす悦楽はあまりに強力だった。
 身体の芯、その奥底から脳髄までドロドロに溶けてしまいそうな感覚。
 圧倒的な恍惚感が少女を完膚なきまでに堕とした。


「にゃふははは、マタタビの匂いメロメロとは可愛い子猫ちゃんだにゃあ」


 地の上を這い切なげにトロンと潤んだ瞳で荒い吐息をあげるティアナを見下ろし、変態は実に嬉しそうにそう評した。
 心なしか、股を覆うビキニパンツの股間部分も元気そうだ。
 その姿、実に目に毒。
 こんな状況、もう一人のミミを生やした少女はと言うと。


「あうぅ……フリード恐い」

「きゅく?」


 自分の竜に怯えていた。
 まあ無理もない、キャロは今ではただの召喚師ではなくリスミミ召喚師なのである。
 リスとは言わずと知れた小動物だ、肉食獣に捕食対象として狙われる生態系の下層の生物だ。

170:大狂乱 ミミ大戦
09/02/02 18:46:19 wfm3Sgy1
 これがあらゆる世界の生物種の中でも上位に座する竜を前に怯えぬわけがない。
 自身の使役する竜に怯える召喚師、この世でこれほど使えない存在があろうか?
 まるで本物のリスのように、キャロは縮こまってプルプルと震えていた。


「ふふ、あっちの子リスもまあ可愛いもんだにゃ~。実に素晴らしいッッ!!」

<マスター、さっきの連中がまた来るにょ>


 変態の愛機マタタビXが設定された美少女ボイスで告げるや否や、さきほど軽く攻撃をいなした六課隊員、なのは・フェイト・エリオが接近。
 人外の化生の如き鋭敏な戦闘感覚を持つ変態はこれを即座に察知し、その身を鮮やかに翻す。
 真っ赤なマントをはためかせ、ヘラクレスの如く鍛えぬいた筋骨隆々の五体で宙を舞った。
 同時に手にした魔法の杖、肉球のような先端のそれが魔法陣を描く。
 展開される術式が高度な魔法作用を引き起こし、魔力を消費し、プログラムを行使する。
 ミミ仮面が宙でその身を静止させた時には超高速処理された魔法は完了していた。


「やれやれ、ゆっくりお茶を飲む時間くらい欲しいもんだにゃ~。ではバイバイにゃ~」


 瞬間、爆ぜるように閃光。
 視界を奪う凄まじい光と爆音がその場にいる者全ての動きを殺す。
 ただ一人、技の行使者たる変態を除いては。


「く……また、逃げられた……」


 なのはが言葉と共に目を開いた時には、そこにはあの変態男の姿は影も形もなかった。
 相対した変態を取り逃がした回数はこれで三度目、エースオブエースにとっては大敗に等しい戦火である。
 なのはとてただ黙っていたわけではない。
 ミミ仮面が宙に舞う刹那、やつの動きを捕捉すべく誘導弾とチェーンバインドをフェイトと共に展開していた。
 だがあの変態はそれすら回避したらしい。
 桃色の魔力で形成されたチェーンバインドの先には、ただあの男の赤いマントの切れ端が虚しく風になびいている。
 こちらに死傷者はゼロ(ミミ・シッポ化ノーカウント)だが、若きエースの口中には苦い敗北の味が滲んだ。
 なのはは敵の消えた空を見上げ、口惜しげにその唇から言葉を搾り出す。


「ミミ仮面……次こそは……」

「ねえなのは、スバルがボール追っかけてずっと遊んでるんだけど、どうしよう?」

「次こそは捕まえてみせるんだから!」

「ねえ、ティアナがさっきから喉鳴らして寝転んでるんだけど」

「みてなさい! ミミ仮面!!」

「ねえ、シリアスに決めてもなんか虚しいよ?」

「……フェイトちゃん、人には時に現実を見たくない場合があるの」


 なのはは空を見上げ、そう虚しく呟いた。
 彼女の下では部下である少女達が一様に愛らしい姿を晒していた。


続く。



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