【友達≦】幼馴染み萌えスレ17章【<恋人】at EROPARO
【友達≦】幼馴染み萌えスレ17章【<恋人】 - 暇つぶし2ch513:秋夜思
09/04/25 14:38:42 AXgzlfdg

「汚い喧嘩しやがって! 二人がかりのうえに武器もちだして。
 だから金貸しの家の餓鬼なんてのは見下げたものだっていうんだ」

 鼻にしわをよせ、京介を見つめて吐き捨てた中学生に、かわって満が啖呵をきった。

「四つも年下のキョウスケにさんざんからんでおいて、反撃されたら『汚い喧嘩だ』か。どっちが卑怯だよ」

「そいつは道場に行ってるだろ! 俺は武道なんかやったことはない」

「だから一対一が公平だとでも言うつもりか。こいつはまだ年齢一桁なんだぞ」

 自分自身もわずか十歳ながら、満は退かずに言いかえした。
 その満の横をとおり、鼻血をぬぐいつつ京介が前に出る。
 細竹を投げ捨て、京介はぎらぎらした目で中学生をにらみつけた。かれは何度も叫んだ言葉を、また指とともに突きつけた。

「もうカキ姉ちゃんのことを悪く言うな」

 中学生はその要求を嘲笑しかけて、異様に殺気立った眼光のまえに笑いを引っこめたようだった。
 いっしゅん気圧された色を面にただよわせてから、忌々しそうにそっぽを向く。

「はん、これからも何度だって言うさ。『おまえの姉貴は遊び女の産んだ子で―』」

 言い終える前に、地面を蹴った京介がかれにむしゃぶりついた。
 相手の挑発的な言葉に同じく怒気をみなぎらせていた満までが、あぜんとする勢いだった。
 京介が目の前で武器を捨てたことで油断していたらしき中学生は、不意をつかれた形になった。組みつかれて脚と脚をからめられ、よろけて後ろに倒れる。
 土ぼこりがぱっと散った。

 あ、まずい、ととっさに満は思った。
 かれも割と喧嘩っぱやいほうであるため、経験的にわかっていた。武器もなしの取っ組み合いになれば、四つ年上で体格にまさる相手に勝てるはずがない。
 京介に助太刀しなければ、と走りだしかけて、満は止まった。

 予想外のことが起きていた。

「また言ったな」

 中学生の腹に馬乗りになった京介は、相手の右手の小指をつかんで、痛烈にねじりあげていた。
 押し倒された状態からその中学生は、自由な左手をあげて京介の髪をひっつかんだ。だが、とたんに苦痛のうめきを洩らす。
 京介がすかさず、指が折れる寸前まで力をこめたようだった。小指の関節がぎりぎりと軋むくらいに極められている。
 激痛に顔をひきつらせた相手の上に、京介の鼻血がぽたぽたと落ちていた。

「言ったんだから、折ってやる。そっちが姉ちゃんを侮辱するなら、そのたびに折る。何度負けたって最後には、かならずつけを全部払わせるからな」

 ためらいのない苛烈な敵意が満面にたぎっている。
 ふだんはややおっとりしている幼い声は、血でくぐもり、獰猛に濁っていた。


次ページ
続きを表示
1を表示
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch