キモ姉&キモウト小説を書こう!Part17at EROPARO
キモ姉&キモウト小説を書こう!Part17 - 暇つぶし2ch500:名無しさん@ピンキー
09/02/07 06:05:38 gflqfZai
なんでわざわざいらん事書くんだ?
ちょっと後の事考えろ
出来ないならROMってろ

501:名無しさん@ピンキー
09/02/07 06:44:56 n3i44cwe
いきなりなんでまたそんな喧嘩腰なんだ…
雑談板の単発クソスレじゃあるまいし
ちょっと落ち着いてくれ、気に触ったなら謝るよ

502:名無しさん@ピンキー
09/02/07 07:38:14 2BGoDb9R
>>490
がまさに職人が自演してるレスである可能性

503:名無しさん@ピンキー
09/02/07 07:41:45 RG/85rGw
>>490は作者認定か・・・
これでフラクタルは投下しにくくなったなw

504:名無しさん@ピンキー
09/02/07 08:01:30 RG/85rGw
>>490が作者だとすると、避難所の>>133も作者っぽくね?w
避難所でまで自演ですか^^

505:名無しさん@ピンキー
09/02/07 08:03:16 R71p9iHG
今日の昼飯は何にするかな・・・

506:名無しさん@ピンキー
09/02/07 08:05:31 1AQto9FB
ここまで俺の自演

507:名無しさん@ピンキー
09/02/07 08:06:27 /g/eK9sv
キモ姉とキモウトに困ってる兄はこう言えばいい

「俺に先に触らなかったほうとセックスしてやる」

508:名無しさん@ピンキー
09/02/07 08:11:31 RG/85rGw
おいおいw
もう自演が確定したんだからスルーしなくていいじゃんw自演なんて最低だと思わないか?

509:名無しさん@ピンキー
09/02/07 08:30:35 qA4Dd5D6
すいませんね、うちの荒らしが出張してこっちに来ちゃったようです
皆さんスルーしてくださいね

510:名無しさん@ピンキー
09/02/07 08:38:55 6G8TAr9T
>>490がフラクタルの作者の書き込みなら自演とは言わないんじゃなかろうか?
そもそも荒らすつもりで書いた書き込みじゃないんだろうしさ

お前らちょっと妹のパンツの匂い嗅いで落ち着け。もちろん気付かれないようにな

511:名無しさん@ピンキー
09/02/07 09:01:40 RG/85rGw
自演は最低だろw
>>490は最低。つまり作者は最低ってことだ

512:名無しさん@ピンキー
09/02/07 09:02:49 PBYfyiaK
今更だが>>496吹いた

513:名無しさん@ピンキー
09/02/07 09:25:02 gBxZcWtJ
>>496
これはいい悪役w

514:名無しさん@ピンキー
09/02/07 09:39:11 7MvBRfys
>499
君の書き込みでこうなったわけだがどう思う?

515:名無しさん@ピンキー
09/02/07 09:43:25 RG/85rGw
自演するやつが悪いんだから仕方ないw

516:名無しさん@ピンキー
09/02/07 10:06:30 YAQIqqxa
だいたい好きな作品を挙げる、なんてつまらんことするからこういうことになるんだ
空気も悪くなるし、挙げられなかった作者さんは気にするかもしれない
中学生じゃないんだから、自分の言動が周囲に与える影響くらい考えろ。嬉々として参加してた連中


517:名無しさん@ピンキー
09/02/07 10:20:39 RG/85rGw
>>490は自演だってわかったんだからどうにかしないとな。作者が自演とか他の人にも悪影響を与えかねん

518:名無しさん@ピンキー
09/02/07 10:36:50 6G8TAr9T
ID:RG/85rGwをスルーで。わかってるだろうけどよその子です

はいはい、みんな二十歳越えた大人なんだからこの辺で終了な
>>516もそういうことは後になってから言わないでその時に言っておけ
これ以上この話題が続いて荒れて投下がなくなったらみんな困るだろ?

519:名無しさん@ピンキー
09/02/07 10:50:21 5gVd+pDR
学生のキモ姉キモウトもいいが20歳越えた社会人のキモ姉キモウトも捨てがたい

520:名無しさん@ピンキー
09/02/07 10:50:47 81D1GXkg
>>496
キモ姉妹が出るまでもなく仲間割れで自滅しそうな気が……。

521:名無しさん@ピンキー
09/02/07 11:04:19 573vijWy
泥棒猫を物理的に抹殺するような過激なキモ姉キモウトもいいが
表面はなにごともないように日々がすぎていて、気付いたらアレ?俺姉(妹)と恋人になってるのおかしくね?
みたいな話も読みたい

522:名無しさん@ピンキー
09/02/07 11:08:43 RG/85rGw
ここにいるやつらだって自演されたんだから本当はうざいと思ってんだろ?
これはひどいよ

523:名無しさん@ピンキー
09/02/07 11:48:55 8EVZe4ZL
もし自演じゃなかったらどうすんだ?

524:名無しさん@ピンキー
09/02/07 11:52:54 QQ8+BjAW
おまえがうざいって思ってるよ
IDあぼんしとくね

525:名無しさん@ピンキー
09/02/07 12:22:47 n3i44cwe
それこそ自虐ネタなんじゃねーの?
ってつもりで書いたわけだが

うんまあいいや…姉ちゃんに首締められてこよう

526:名無しさん@ピンキー
09/02/07 12:44:28 qA4Dd5D6
>>525
言葉足らずだったな。まあみんなわかってたことだから安心しろ
言葉が足りない故の誤解で相手が傷つくなんてよくあることだよ
言葉が足らず、姉を傷つけてしまうとか、誤解で妹を知らず知らずに追いつめていたとかさ

さ、隣の部屋に行っておいで。裸締めをしようと君の姉が全裸で待ってるからさ

527:名無しさん@ピンキー
09/02/07 12:47:36 8EVZe4ZL
>>525
俺も思ってた。
仮に自演だとしても、自分よりは面白いと思われてんだから頑張れって傷の作者励ましたんだろ?
何がいけないんだ?

528:名無しさん@ピンキー
09/02/07 12:54:55 RG/85rGw
>>525>>527はまた作者の自演だな。間違いない

529:名無しさん@ピンキー
09/02/07 13:32:46 tW1J06BN
うん、冬休みなんだよな

530:名無しさん@ピンキー
09/02/07 13:51:56 ogYRfaM2
ここまで全部俺の自演

531:名無しさん@ピンキー
09/02/07 13:55:07 ODFfqN3i
俺達はキモウトやキモ姉が好きな同士じゃないか!

仲良く行こうぜ

532:名無しさん@ピンキー
09/02/07 14:03:12 4EImMQOf
>>529
もう春休みだろ

533:名無しさん@ピンキー
09/02/07 14:06:58 qA4Dd5D6
いや、一年中夏休みだろ

534:名無しさん@ピンキー
09/02/07 14:12:02 bGasXSWQ
>>531

…? 別に…

535:名無しさん@ピンキー
09/02/07 15:30:15 RG/85rGw
自演はだめだろ
自演は馬鹿のすることだ

536:名無しさん@ピンキー
09/02/07 15:37:37 zxQC6s8b
おっと・・・
姉が呼んでいるようだ・・・
なんだろうか

537:名無しさん@ピンキー
09/02/07 15:49:35 RG/85rGw
なんで自演作者なんか庇う?
一言、自演は醜いって言ってやればいいんだよ
はーい、本当は自演がうざいと思ってる人ー?

538:名無しさん@ピンキー
09/02/07 16:28:54 utEX7GCX
べつに

539:名無しさん@ピンキー
09/02/07 16:34:48 R71p9iHG
とりあえず一人だけIDが赤くなってる事実を受け入れろ

540:名無しさん@ピンキー
09/02/07 16:43:52 79sM+KDG
ウナギイヌが出没してきたな

541:名無しさん@ピンキー
09/02/07 16:47:30 mJffls90
そいつの専スレ出来てたから隔離に成功してるのかと思ってた

542:名無しさん@ピンキー
09/02/07 16:59:53 RPTJEtM6
>>536
このスレ的におめでとう

543:名無しさん@ピンキー
09/02/07 17:18:54 Ps3M2Bkj
っていうか、このスレはキモ姉&キモウト二人が主人公にラブラブみたいな
内容はNGですか? どうもこのスレの基準ってのがわからんw

544:名無しさん@ピンキー
09/02/07 17:29:38 DOjwgXU7
どうやら掟らしきものは以下の通りと思われる。間違っていたら訂正して
1 姉妹が兄弟に道ならぬ恋心を抱くのが前提条件。その上で常軌を逸した方法で
  その恋の成就を図る。つまり
「近親+ヤンデレ」が基本形
2 獲物となる兄弟が養子などは、禁止ではないが血が繋がってる方が望ましい。
3 「姉妹」が「兄弟」を狙うのが定型であり、同性愛を主軸に据えるのは不可
4 背景世界は特に制限なし。現代、SF,時代劇、ファンタジーなんでも来い。姉妹が
 人外なのもOK

こんなとこか?

545:名無しさん@ピンキー
09/02/07 17:30:55 573vijWy
ありじゃないの
わりと基準ゆるいスレだと思う
実際に投下されてる作品の傾向としては近親+ヤンデレが多いけど
別に最初からそういう縛りで始まったスレじゃないし

546:名無しさん@ピンキー
09/02/07 17:34:03 573vijWy
545は544あてじゃなくて543あてです

547:名無しさん@ピンキー
09/02/07 18:22:46 RG/85rGw
まあ話をそらそうとしてるってことは、ここにいるやつは作者が自演したってわかってるってことだからな
作者は最低ってことは皆しっちゃたわけだw


548:名無しさん@ピンキー
09/02/07 18:24:48 HP/UtF8t
嫉妬スレへ帰れ
としか言える言葉がございませぬ

549:名無しさん@ピンキー
09/02/07 18:29:22 gBxZcWtJ
>>543
書いている姉妹の愛情表現がキモければいいと思う。
気が引けるなら、妹or姉スレにでも

っていうか
キモ姉妹とのラブラブものが大好物なので期待してる。

550:名無しさん@ピンキー
09/02/07 18:52:08 8EVZe4ZL
2ch歴の浅い俺に教えてくれ

自演、自演って言ってるけど何で自演ってことになってるんだ?
もしこれで自演じゃなかったら赤っ恥だぞ。

551:名無しさん@ピンキー
09/02/07 18:55:58 QGDX0LNz
妄言だから触るな

552:名無しさん@ピンキー
09/02/07 19:03:39 rb/up5Ot
>>550
527でも思ったけどもう引っ張るなよ
荒らしに反応する人は荒らし、これ基本ね

553:名無しさん@ピンキー
09/02/07 19:17:33 RG/85rGw
でも誰も否定しないもんなw
本当は全員わかってるんだよw

554:名無しさん@ピンキー
09/02/07 19:18:20 R71p9iHG
>>543
>>544
ヤンデレなのは確かだがヤンデレでも泥棒猫がいなければ割とほのぼのする
傍からみればラブラブだけど実はキモイとかあり

555:名無しさん@ピンキー
09/02/07 19:23:56 HP/UtF8t
ヤンデレと遊戯王したい

556:名無しさん@ピンキー
09/02/07 19:30:12 JwmC2Q+a
>>544
掟っていうか傾向だよね
3なんかは注意書きは絶対か他スレでやったほうがいいみたいな感じ

557:名無しさん@ピンキー
09/02/07 19:31:20 RG/85rGw
お前ら、最初に自演って言い出したのは俺じゃないんだぞ?
ということはほとんどのやつが自演って気づいてるってことだろ?違うか?

558:名無しさん@ピンキー
09/02/07 19:36:53 qA4Dd5D6
>>555
君はちょっとスレ違いだな。間違って隣の山口さんの家とかに帰ったことがある人間だろう

このスレは有り余る愛情を美しくキモく、時にヤンデレながら兄・弟に迫るキモ姉・キモウトのスレだ
分かったら君の後ろにいるその子と自分の居場所に帰るんだな。君の巻き添えはゴメンだ

559:名無しさん@ピンキー
09/02/07 19:40:40 MI9LnWAj
弟の下着をクンカクンカする姉はキモ姉、これも基本な

560:名無しさん@ピンキー
09/02/07 19:45:23 RvHOkUV+
↑をした後にそっと懐に仕舞うの姉を後ろで見ていながら姉の料理に毒を盛って兄の料理にそっと愛液仕込ませるの妹がキモウト、これテストに出るから。

561:名無しさん@ピンキー
09/02/07 19:46:35 ODFfqN3i
キモウトの前でギャルゲしてみたい

562:名無しさん@ピンキー
09/02/07 19:50:05 u9/LipIs
>558
でも、たまには、弟や兄の彼女や幼馴染みなんかに嫉妬しつつも、
倫理観やら、常識やら、嫌われたりキモがられたりすることへの恐怖感とかに苛まれて
結局何も出来ないような、そんな気弱で常識的なキモ姉妹の話も、

 俺 は ア リ だと思うんだよ!!

で、あんたはどう思う、姉貴?

563:名無しさん@ピンキー
09/02/07 19:56:22 qA4Dd5D6
>>562
良い店知ってるけどどこに飲みに行く?…って言いたいとこだけどやっぱ止めとくわ
姉弟水入らずを邪魔しちゃいけねぇ。最近は人身事故が多いしな…

564:名無しさん@ピンキー
09/02/07 20:13:42 YOVlS5G7
>>562
未来のあなたへは最初のうちはそんな感じだったかな
途中でココロをアンロックしてしまったが

565:名無しさん@ピンキー
09/02/07 21:07:47 /1XfwQPO
 今日、弟とケンカした。
 ううん、ケンカなんていうものじゃない。原因は一方的に私にあって、彼は鳩につままれたような顔をするばかりだったから。
 それはそうだろうと思う。弟は年頃の男子で、女性を求めるのは当たり前のことなのだから。
 その相手が、自分ではなかったからと言って、頭に血が上った私が異常なのだ。

 弟に掛けたヒドイ言葉を、心の奥で反芻しながら、私はフラフラと弟の部屋へ向かう。
 何度も何度もやめなきゃといけないって決心したのに。
 東向きの窓から勢いの減じられた陽光が注ぐ、薄暗い弟のベッド。
 私は、部屋の灯りも点けないままに、麻薬中毒者のような足取りで、そこへ倒れ伏した。
 その途端に私を包む、大好きな匂い。弟の匂い。
 でも足りない。もっと、もっと。
 枕に強く顔を押し付けて、涙の乾いた跡がムズムズする目尻を、ぐしぐしとこすりつける。
「ひく、ひっくう…ふうっ、う…<きみのなまえをいれよう>」 
 また溢れ出した涙を委細構わず弟の枕にこぼしながら、私は全身に行き渡るように、弟のにおいを肺一杯に貯め込み、消費する。
 この空間、このものに残された、彼の存在の残滓を、それが所詮は偽物に過ぎないと知りながら、吸収する。せずには居られない。
 だってそれだけでも私はこんなにも満たされるのだから。彼の存在証明のかけらを体内に取り込むことで、彼と同化したような錯覚を得るこのプロセスがなければ、私は心を落ち着けることなど、到底出来ないのだから。
「<きみのなまえをいれよう>…<きみのなまえをいれよう>…」
 ような、どころじゃない。丸っきりの中毒患者だ。彼とケンカして、今彼がそばにいないと言うだけで、私は病態じみた情緒不安定を呈している。
 学校帰りのブレザーのままだった私は、彼のにおいがしみこんだ布団に体を抱きつけたまま、スカーフを解いた。
 彼に包み込まれることで安定を得た私の心は、今度は炭火のような情欲を浮かび上がらせる。
 追われるように、急かされるように、ボタンを外すことももどかしく、手を自分の胸元に差し入れる。それは私の罪。自涜と呼ばれる行為。
 けれど、冒涜されるのは、私ではなくて、彼。馬鹿な姉の背徳的な思いを、知らないうちに受けざるを得ない、知らないうちに穢される可愛そうな弟。
 でも。
 ごめんね、こんなお姉ちゃんでごめんね。止められないの。
 荒々しく胸をまさぐるその手は彼の指先。まだ何もしていないのに、期待に尖りだした壊れた器官をつまみ上げてくれるのは、彼の指。
「ーーーッ!」
 甘やかな電流が波紋になって、私の中に降りてくる。私の中を脅かすように、溶かすように、広がった波が、ジンジンと疼く熱を指先まで満たして、それから跳ね返って、私の中の一番汚いところ、
禁忌を犯してでも彼の分身を欲して止まない、その部分に重く集まる。重く響く。私を体内から壊すまで終わらないようなハーモニーを奏でてくれる。
 ごめんね。<きみのなまえをいれよう>。馬鹿な、汚い、こんな女があなたのお姉ちゃんでごめんなさい。
 けれども謝罪はいつしか空疎な音色に変わって、インモラルな愉悦にすり替わっていく。
 いきなりフルスロットルで自分を責め立てていた乱雑な愛撫は、知らないうちに慈しむような動きに変化して、胸を覆うようにかぶせた手のひらは優しくそこを撫でさするだけになって。
 それでも十分な快感が加速度的に私の頭脳を犯すのは、それが、私が彼に望むことだからに他ならない。
 それは期待。それは予測。優しい<きみのなまえをいれよう>なら、きっとこうしてくれるから。
 私の手はタダのよりしろ。今ココにある愛撫は、私の愛撫ではなくて、彼の慈愛。だから、こんなにも心が体を燃やすんだ。
 ちがう。わかってる。おとうとがこんなこと、してくれるわけがない。
 わかってるはずだよ。かんちがいしないで。
 頭の片隅にわだかまるちっぽけな理性が、私の夢想を壊そうとする。私はそれに耳を閉ざすように、目をぎゅっと閉じて、『彼』が与えてくれる快感の波に自分を没入させていく。
 <きみのなまえをいれよう>、好き。大好き。貴方がどこを見てたって、貴方がココにいなくたって、私は貴方を思っていられる。
 貴方が私を好きでなくてもいい。この気持ちが私の独りよがりで構わない。だからどうか、私に触れて。貴方の優しさを私にください。愛じゃなくていいから、愛に似たものでいいから、同情でも、欲望でも、貴方はきっと誰より優しい。
 貴方が好き。世界の誰より、貴方が好き。貴方でないと駄目な私を軽蔑して<きみのなまえをいれよう>…!

566:名無しさん@ピンキー
09/02/07 21:09:52 /1XfwQPO
偶然なんだが割とタイムリーなタイミングだったようだな!
お風呂いったら続き書くかもわがらん

567:名無しさん@ピンキー
09/02/07 21:17:09 z6DMLk0h
鳩につままれたような顔?

568:名無しさん@ピンキー
09/02/07 21:27:29 sUIVjQm2
ぜひ、続きを!!

569:名無しさん@ピンキー
09/02/07 21:32:47 TtZLXWLo
ありがとうございます!
俺のだらしないモノが1分以内にエレクトしました!

570:名無しさん@ピンキー
09/02/07 22:50:27 CXP7/KL2
グッとくるとでも思
ってるんだろうか
じょうだん抜きでこれは糞作品だ



571:名無しさん@ピンキー
09/02/07 23:12:09 Io/A2ubk
<きみのなまえをいれよう>君が羨ましいな。

572:名無しさん@ピンキー
09/02/08 01:17:14 QK/OMKI5
>>565
>きみのなまえをいれよう
糞、深夜なのに爆笑してしまったではないか。いい仕事だ。
あと細かいことだが、慣用句
狐につままれたような
あるいは
鳩が豆鉄砲を喰らったような
だな。

573:名無しさん@ピンキー
09/02/08 02:24:15 NpI1Jdcz
>>562
それで実は兄or弟は妹姉に恋慕してるってのが私は一番好きだな
な、なんてねっ。気持ち悪いこといってごめんね弟くん・・・

574:名無しさん@ピンキー
09/02/08 02:44:09 UZBzzMeA
>>562「おおwきめぇきめぇw」
姉「・・・ 本 気 じ ゃ な い よ ね ・・・
  ううん、大丈夫。きっと悪い虫にそそのかされてるだけよ
  お姉ちゃんに任せて。きっとよくなるから・・・」

その後の>>562を見たものはいない

575:名無しさん@ピンキー
09/02/08 03:39:19 xpeMrGvP
「そ、そんなことねえよ! 姉貴は気持ち悪くなんかない!」
(い、言えねえ……姉貴は気持ち悪いどころか最高に可愛いだなんて口が裂けても……そんなこといって姉貴に嫌われちまったりしたら……)
「ほ、ホントに!? ありがとう弟くん!」
(い、言えない……実は私も弟くんのことが好きだなんて……でもそんなこといって弟くんに嫌われちゃったら……)

みたいな甘酸っぱいキモイのが読みたい

576:名無しさん@ピンキー
09/02/08 04:08:23 2RlrXc02
姉スレがそんなんだぜ?

577:名無しさん@ピンキー
09/02/08 08:29:37 GttJmvpn
姉(妹)がキモイのを知っていながら知らないふりをし続けるってのもありですな…

578:名無しさん@ピンキー
09/02/08 09:11:02 YwOF7F9C
弟くん「布団が不自然に温い、毎日だ」
    「ゴミ箱が毎日カラになっているのは助かるっていやあ助かるけど、
     もっと溜まってからでいいんじゃね?」

579:名無しさん@ピンキー
09/02/08 11:22:08 TBnoQAvn
>>578
「いやだなぁ。寒い時期だから、布団を温めておいただけだよぉ。あんかや湯たんぽだと、低温火傷しちゃうし」
「ゴミはこまめに捨てるものだよ。ほっておくと虫や細菌の繁殖や汚れが落ちないしね」

姉貴…もっともらしい理屈をつけてるけど、だらしない表情が裏切っているぞ。

姉貴のせいで最近妹まで変な方向に進んでるじゃないか。

「お兄ちゃん、お風呂の時間短いよ!!ちゃんと洗ってる!?…し、仕方ないから…わ、私が一緒に入って!!」
「パジャマがないから、お兄ちゃんのパジャマ貸してよ…べ、別にお兄ちゃんの匂いだと安心してよく寝れるなんて…」

ああ…気のせいだ気のせいだ気のせいだ。
俺の姉妹がヤバい方向に進んでいるなんて、俺は信じないからな…



妹はブラコンからツンキモウトにクラスチェンジした!!

キモさが3あがった!!
道徳心が5さがった!!
みだらさが1あがった!!
独占欲が10あがった!!
妹は『兄でハアハア』、『泥棒猫の始末』をつかえるようになった!!

580:名無しさん@ピンキー
09/02/08 11:29:46 2RlrXc02
「おにいちゃん? わたし、昨日お赤飯炊いたばかりだから……安心してビュルビュルしちゃってね♪」

キモウトはレベルが14に上がり、
究極魔法 受精 が可能になった。

581:名無しさん@ピンキー
09/02/08 11:35:01 j307oFKS
受胎のほうが萌える

582:名無しさん@ピンキー
09/02/08 12:16:02 QK/OMKI5
いやいや、着床の方がより……。

583:名無しさん@ピンキー
09/02/08 12:50:19 nsVQBhQ3
それじゃ二つ合わせて受着でいいんじゃね?

584:名無しさん@ピンキー
09/02/08 13:28:36 YwOF7F9C
>>583
主題歌 串田アキラ
ナレーション 政宗一成
になっちゃうよ、それじゃあ。

585:名無しさん@ピンキー
09/02/08 13:30:57 E/iF3ujA
携帯電話かよ!



ってツッコミでいいんだよね、姉さん?

586:名無しさん@ピンキー
09/02/08 13:32:49 2RlrXc02
キモウトなんだろ~♪
グズグズするな~よ~♪
ドロボウ猫の家に~、火を点けろ~!!

587:名無しさん@ピンキー
09/02/08 13:41:10 4BTVZf8j
愛着に見えた。

588:名無しさん@ピンキー
09/02/08 14:08:26 oPqjiS/d
>>579
で?SSはいつ書いてくれるんですか?

589:名無しさん@ピンキー
09/02/08 17:36:53 JJm6/3pU
姉弟(兄妹)以上恋人未満・・・
って言葉が浮かんだけどやっぱ姉(妹)大好きスレっぽいな。

590:名無しさん@ピンキー
09/02/08 17:39:32 a+GPsVua
妊娠、ある意味究極の監禁だなw

591:名無しさん@ピンキー
09/02/08 17:41:35 +uSuGtsE
>>589
何を言ってるんだい。
姉弟(兄妹)の時点で既に他人同士に過ぎない恋人関係を超越してるよ。

592:名無しさん@ピンキー
09/02/08 18:05:56 pfnn94vi
遠回しな口調で兄に甘えたりエッチな事をするツンキモウトに対してまともな女の子にする為に説教、それで駄目なら「お前キモいんだよ!近寄るな!」って言ってやりたい。

593:名無しさん@ピンキー
09/02/08 18:36:09 GOw5x0uJ
死に急ぐな。
妹しか眼中にないまともな男の子にされちまうぞ

594:名無しさん@ピンキー
09/02/08 19:40:59 YwOF7F9C
竜ちゃん!
上島竜平さんではありませんか!!

595:名無しさん@ピンキー
09/02/08 21:14:16 3plUl9gy
兄「お前キモいんだよ!近寄るな!」バタン
妹「………クフフフ」

弟「死に急ぐな…」

596:名無しさん@ピンキー
09/02/08 22:13:10 2VQ1xtvj
姉「お前もな」

597:名無しさん@ピンキー
09/02/08 23:25:16 6xoa5sbe
>>595-596
兄×キモウト、弟×キモ姉の恋愛で
兄弟でキモ姉妹対策会議を開くという電波をキャッチした

598:名無しさん@ピンキー
09/02/08 23:28:49 +uSuGtsE
年齢がどうなってるのか気になるところだが
兄>妹>姉>弟?

599:名無しさん@ピンキー
09/02/08 23:45:37 QK/OMKI5
兄>姉>弟>妹?

600:名無しさん@ピンキー
09/02/08 23:46:56 EA70Fj98
姉>兄>妹>弟じゃないのか

601:名無しさん@ピンキー
09/02/08 23:47:08 tqVC6cg8
姉>兄>弟>妹?

602:名無しさん@ピンキー
09/02/08 23:53:06 WZoZoSrv
兄×弟 姉×妹

603:名無しさん@ピンキー
09/02/08 23:59:18 ZyNwd2Yd
タメ口きいてるので弟>兄である可能性が
すなわち、姉>弟>兄>妹が正解

604:名無しさん@ピンキー
09/02/08 23:59:57 TBnoQAvn
>>598
姉=兄、妹=弟として二卵生双生児どうしの話なんてどうだろう?

同級生からの情報も得やすく、登場人物の量も少なくてすむ。
何よりキモ姉とキモウトが血で血を争う場面がないので、ほのぼの系?

605:名無しさん@ピンキー
09/02/09 00:06:00 Ad8evrV8
>>603
兄弟なんだしタメ口でもおかしくはないと思うけど
俺も兄貴に敬語を使った事なんて無いし

606:名無しさん@ピンキー
09/02/09 00:23:53 TkN3Ky6y
自分も姉貴と妹がいるか使った事も使われたこともないな
兄弟姉妹間で敬語なんて普通はあまり使わんと思う
だがキモウトの敬語はいいものだ

607:名無しさん@ピンキー
09/02/09 00:26:22 Ad8evrV8
>>606の妹が敬語を使うようになると予想

608:名無しさん@ピンキー
09/02/09 00:44:41 tyGF05gO
実は4つ子

609:名無しさん@ピンキー
09/02/09 00:58:51 ZkLrqcOY
キモウトに「愛してる」って囁いてみたい

610:名無しさん@ピンキー
09/02/09 01:07:49 eNEbdBr+
キモウト「そうして、この身体に夢想転生が宿ったわ」

兄「この拳に愛を帯びるなど、最大の恥辱!!」

611:名無しさん@ピンキー
09/02/09 02:26:48 2mMammM7
ドジなキモウト
妹「さて…兄さんの携帯チェックの時間よね…」
…鞄の中捜索開始…
妹「何これ…新しいソフト!借りよ。」
某ゲーム機を使いプレイ開始…四時間経過。
妹「眠っ、さて寝ますか…」
…翌朝
妹「何々…朝練があるので先行ってます。後、早く寝ろよ。大戦略終わったら返してくれ。」
妹「あ!携帯チェック忘れてた!そして一緒に登校し損ねた!」
その頃
兄「最近、よく妹が遅くまで起きて何かを探ろうとしてるみたいだ。」
女(鈍感君は妹さんの気持ちと行動の意味に気づいてないのね…お互い頑張りましょう。)  

612:名無しさん@ピンキー
09/02/09 02:34:52 6J59iBnY
>>611
キモウトは兄が全てだから、ゲームに夢中になって目的見失うってのは
唯のブラコンじゃない?

613:名無しさん@ピンキー
09/02/09 03:16:15 UZhod/Cy
だがそれがいい


女の存在を感じ取ってから
段々キモウトになる過程を見れるじゃないか

614:名無しさん@ピンキー
09/02/09 04:42:04 YOSw6Rws
>>612
兄の趣向を調査するのがキモウトの勤めだろ

615:名無しさん@ピンキー
09/02/09 20:35:33 Fgn2L26U
ところで>>611よ、お前さんかなりのMだな

616:名無しさん@ピンキー
09/02/09 21:02:55 EltTzhro
>>611の妹がやってたゲームはたぶん『アドバンスド大戦略』MD版かな。

617:名無しさん@ピンキー
09/02/09 21:18:46 soFdlV3D
なにっ!?ミサイル防衛版だとっ!

618:名無しさん@ピンキー
09/02/09 22:11:34 f1T/4kLN
>>617
お兄ちゃんメガドラァアアイヴ!

619:名無しさん@ピンキー
09/02/09 22:55:41 eNEbdBr+
「お兄ちゃんペタモンしよっ♪♪
 私がお兄ちゃんにくっつくからね? えいっ! ぎゅぅぅっ♪♪」

620:名無しさん@ピンキー
09/02/09 22:59:53 eNEbdBr+
俺がガキの頃に流行った、色んなのにくっつくオモチャな。

621:名無しさん@ピンキー
09/02/09 23:09:08 tjLs7WCP
説明しなくていいからw

>>616
あれはいいゲームだよな
妹がハマるのもわかるわ

622:名無しさん@ピンキー
09/02/09 23:55:30 EltTzhro
>>621
妹「お兄ちゃん、ポーランドの7TPって戦車が地味に堅かったよ。」

623:名無しさん@ピンキー
09/02/10 00:24:31 C3s+hyC2
ここまでギモウトの自演

624:名無しさん@ピンキー
09/02/10 00:24:36 B3htH92H
妹「今日こそは多点同時突破に無停止進撃でお兄ちゃんを全縦深同時打撃しちゃうから」

625:名無しさん@ピンキー
09/02/10 02:22:55 xBgiYwSx
兄「半人前の技では俺は倒せんぞ」

626:名無しさん@ピンキー
09/02/10 02:28:09 rjwyjXCz
次女「激情に身を任せ同化する」

627:名無しさん@ピンキー
09/02/10 03:25:16 BL3tGkMo
わんこキモウト。ってのを思い付いたんだが

628:名無しさん@ピンキー
09/02/10 03:31:33 n47uizop
>>627
全裸で待ってる

629:名無しさん@ピンキー
09/02/10 03:38:10 w4HgLSQ8
浸透戦術(しんとうせんじゅつ、Infiltration tactics)とは、近親相姦戦術のひとつである。
この戦術は、敵陣の突破を主眼に置き、兄弟に気づかれる事無く、
内部に浸透する事によって兄弟の抵抗を無力化・殲滅することが第一目標である。

露骨な愛情表現を避け、さりげない誘惑で浸透しながら、徐々に異性として
意識させつつ防御戦の奥深くにある、司令部や精子集積所を叩くのだ。

もうひとつの意味として、食物に様々な体液等を混ぜ、
相手の消化器官から体内に浸透していくという戦術を指すこともある。。


630:名無しさん@ピンキー
09/02/10 10:43:55 cDCESVEy
キモウトに熟女の素晴らしさを二時間ほど力説したい

631:名無しさん@ピンキー
09/02/10 11:45:10 gDr9Une8
それを物陰で聞いていた母が頬を染めるんですねわかります

632:名無しさん@ピンキー
09/02/10 11:52:16 jA90+3z/
キモ家族とな。

633:名無しさん@ピンキー
09/02/10 12:18:51 0eUloKoH
母は泥棒猫ですね

634:傷 (その13)
09/02/10 19:53:20 r9l37p7Y
投下します。

635:名無しさん@ピンキー
09/02/10 19:55:18 CnVcO05H
支援

636:傷 (その13)
09/02/10 19:57:59 r9l37p7Y

 背筋がゾクゾクする。
 まるで血液の代わりに微弱な電流が体内を駆け巡っているようだ。
 引き締めた口元も、どう努力しても緩んでしまうのを抑えられない。なので弥生は、もはや無理して強面(こわもて)を維持しようとはしていなかった。 
 以前もこんな興奮に全身を包まれたことがあった。

 ネット通販で購入した非合法ドラッグ。服用した人間の精神活動を低下させ、トランス状態に没入させ易くする薬品。素人にも分かるように書かれた洗脳用のマニュアルを含めて七万円の高額報酬を請求する、いかがわしい一品。
 それを初めて、この眼前の愛しい弟に飲ませ、自分への愛の言葉を囁かせたとき。そして、自分の股間へ舌と唇での愛撫を強制したとき。弥生は、今と同じく、目も眩むばかりの興奮に脳天までどっぷりと浸かったものだった。

 無論、単なる興奮ではすまない。
 冬馬がもたらす禁断の快感への、はちきれんばかりの期待がある。
 彼のテクニックは文字通り、ずば抜けている。
 あの晩、冬馬に自らへの奉仕を命じていながらも、最後の一線へと辿り着けず、彼が不能だった事実をついに弥生が知り得なかったのは、冬馬のクンニリングスがもたらす、あまりのエクスタシーに、彼女が払暁近くまで意識を失ってしまったからに他ならない。
 無論、処女の弥生には、冬馬以外の経験が無いので、客観的な意見であるとはとても言えない。だが、その点に関しては葉月の証言も得ている。かつて妹は精神退行を起こした冬馬の愛撫に身を晒した経験があるからだ。
 そして何より、冬馬の芹沢家時代の過去を知る、千夏も言っていた。
 彼のテクニックは、天才的なものだった、と。

 むくり、むくり―、
“それ”が動き始めた。
 死んだ蛇のように力なく横たわっていた冬馬のペニスは、生命を注ぎ込まれたかのように、彼のパジャマのズボンを持ち上げる。あたかも大地に芽吹く緑の草花のように。
 大きい。
 その大きさは衣類越しでも一目瞭然だ。
 千夏の話では、芹沢家にいる男娼の大半は、その男性器に薬物注射や外科手術などの人為的な手を加え、成人顔負けのサイズを持たされていたと聞いた。冬馬とて、その例には洩れない。
 弥生は、もう、じっとしていられなかった。

「あっ、おくさまッ!!」
 膨張した“それ”を、弥生はパジャマごとがっきと掴む。
 単に大きくなっただけではない。
 それは石のように硬く、できたての肉料理のように温かかった。
 それを弥生は、渾身の力で握り締めた。
「ッッッ…………ッッッ!!」
 声にならない悲鳴を洩らして、弟が眉をしかめる。
 その頬を叩く。思い切り。

「いっ!?」

 ブザマな声を出して、冬馬が、ベッドから転げ落ちる。
 その一撃はビンタというより掌底に近かったかも知れない。
 だが、この程度のショックでは、いま冬馬の精神を封じている呪縛は解けない。
 弥生には、その確信があった。
 彼の心を侵蝕している恐怖と心的外傷は、そこまで浅いものではない。
 その証拠に―見るがいい。
 赤く染まった頬に手を当て、床にうずくまったまま潤んだ瞳で弥生を見上げる弟。
 だが、その弱々しい視線とは裏腹に、猛々しいまでにいきり立った膨らみが、股間に生え聳える。
 そんな弟の姿は、弥生にとてもとても嗜虐的な感情を喚起させる。この愛しい男を、このまま小鳥のように縊り殺してやりたくなるほどに。

「何をぼさっとしているの。立ちなさい」
「―は、はいっ!」
「ズボンと下着を脱いでオナニーをしなさい」
「はいっ、奥様っ!!」

 ばたばたと狼狽しながらも、指示された通りに股間を剥き出す冬馬。
 彼の瞳に宿るのは、まごうかたなき畏怖の光。
 だが、それだけではない。
 満面の怯えをあらわにしながらも、外に放り出されたガチガチの陽根は、彼が明白な興奮状態にあることを報じている。その股間を、必死な顔でしごき始める冬馬。
 決して他人には見せられない彼の醜態に、弥生はまるで一幅の油絵を見るような感動を抑えきれない。


637:傷 (その13)
09/02/10 20:01:35 r9l37p7Y

 とりあえず、冬馬の不能があれからも治っていないのは、葉月を介して確認済みだ。
 事件のことに関しても覚えていないらしい。
 冬馬いわく、葉月と二人で浴室に入ったまでの記憶はあるらしいが、そこから先が急に怪しくなり、気がつけば、何故か両親の寝室で眠っていたのだという。
 だから冬馬は、妹が経験した何もかもを弥生が知っているという事実を知らない。
 ならば、弥生の口から直接、不能のその後を訊くことは出来ない。弥生が冬馬の勃起障害の話題を持ち出せば、それ即ち、葉月がべらべらと兄の秘密を余人に漏らしたことを意味するからだ。
 男であれば、女を抱けない体であることを自慢する者はいない。そんな情報を、たとえ姉とはいえ、簡単に漏洩するような真似を葉月がしたと分かれば、冬馬の中で、葉月に対する評価は暴落してしまうかも知れない。
 それは得策ではない。
 葉月のためにも。そして弥生のためにも、だ。

 彼を篭絡するためにも、やはり姉妹は一蓮托生でなければならないのだ。
 だが、そう思うと同時に弥生は、自分のずるさを自覚せずにはいられない。弥生とて、保持している情報の全てを葉月に語っているわけではないからだ。
 たとえば葉月は、姉が張り巡らせた冬馬監視システムの存在を知らない。
 たとえば葉月は、学校に於ける“共犯者”の役割を、姉が長瀬透子に割り振ったことを知らない。
 そして―葉月は今夜、冬馬の部屋で何が行われているのかを、やはり知らない。

 今夜の行動を葉月に知らせるつもりは、最初から弥生にはなかった。
 知れば、葉月は弥生の行動を決して許さないだろう。
 彼の人格を否定する行為だと、彼の存在自体を侮辱する行為だと、そう叫び、大いに怒り狂うはずだ。
 弥生にとっても、その意見を否定することは出来ない。確かにこの行動は、過去のトラウマで傷だらけになっている冬馬の精神と肉体を弄ぶことに他ならないからだ。
 そして弥生といえど、罪悪感をまったく覚えないわけではない。

 だが、やはりその罪の意識を以ってしても、彼女の行動を牽制できなかった。
 葉月の倫理観や潔癖さは、確かに尊重すべきものだと理解は出来る。
 だが、弥生にとっては、たとえどのような姿であっても、冬馬は冬馬でしかない。正気を失っていようが、子供に退行しようが、自分を買春客扱いしようが関係は無い。それでも彼は、全身の血と引き換えにでも惜しくはない、弥生の想い人以外の何者でもないのだ。

 愛しい男を従わせ、思うさまに、その肉体を貪りぬく。
 そこには、筆舌に尽くしがたい愉悦がある。
 しかも、どれほどの凌辱を彼に施そうとも、正気に返れば忘れろと命令すれば、それで済む話なのだ。冬馬は何も記憶することは出来ない。だとすれば、それは誰一人迷惑をこうむらない、まさにいいことずくめの話ではないか。


「ッッ!?」

 その頬に向けて、再度放たれたビンタに、思わず冬馬はよろめいた。
 足元に脱ぎ捨てられたズボンとパンツに引っ掛り、ブザマに倒れる彼。そんな弟を睨みつけ、
「立ちなさい」
 と命令する。
 反射的に俯いて、いそいそと立ち上がる冬馬に、さらに本気の一発。
 今度は壁際まで、斜めに吹き飛ぶ冬馬。

「誰がオナニーをやめていいと言ったの?」

「すっ、すいません」
「すいませんじゃないでしょう?」
 さらに一発。逃げられないように髪を掴んでのビンタ。
「そうだわ、いいこと思いついた」

 弥生は、身体の底から漲るように沸き立つサディスティックな感情に、震えを覚えるほどの悦びを感じていた。少なくとも「工藤瑛子」を演じる上で一番重要なのは、冬馬を骨の髄から戦慄させるサディズムなのだから。
 もっとも、薬物の効能とはいえ、弟は『私が工藤瑛子だ』と名乗る者を、無条件で彼女だと思い込むように暗示をかけてあるから、たとえ自分をM奴隷として扱えと命じたところで、彼が疑問を持つ事はない。
(ああ、今日は、そういうプレイなのですね)
 と、彼が勝手に解釈するだけだ。
 だが、それでは、わざわざ「工藤瑛子」という設定を持ち出した意味が無い。


638:傷 (その13)
09/02/10 20:03:40 r9l37p7Y

 弥生にしても、自分にマゾヒストの素養があるとも思ってはいなかったが、ここまで自分がSだったなど予想外のことだったのだ。
 まるで、呼吸するように自然に、弟を苛めてやりたいという欲望が湧いてくる。
 だから手加減はしない。する気は無い。
 ただ処女を奪わせるというだけでは、ここまで火照った身体は、とても納得してくれないだろう。
 弥生は、魔女のように舌なめずりすると、言った。

「ぼうやはオナニーを続けなさい。その間、私はぼうやの可愛い頬っぺたを、思う存分ビンタしてあげる。嬉しい?」

 冬馬の顔が蒼白になった。
 だが、嬉しいかと訊かれて、まさか『イイエ』とは言えない。
 彼にとって「工藤瑛子を名乗る者」とは、悪霊にも等しい畏怖の対象なのだから。
「安心なさい。貴方がイクまで殴るのをやめないから♥ ぼうやったら、痛いの大好きなんだものね?」
「は…………はい…………」


///////////////////////

 眠れない。
 葉月は、何度目になるかも知れない寝返りを打った。
 時期的にはまだまだ寒い季節だが、普段なら、ここまで眠気を削ぐほどではない。
 分かっている。本当は。
―自分が眠れないのは、これまで知らなかった兄の姿を知ってしまったからだ。
 それくらい、今日の千夏の話は葉月にとって衝撃的だった。

 千夏の話は、冬馬が工藤家に追いやられるまでの顛末だけを語ったわけではない。
 彼女自身を含む“子供”たち全員の話も、ちゃんと聞かされた。
 葉月も姉も、その話のあまりのムチャクチャさに慄然としていたが、中でもおゆきは、まるで瞬きさえ忘れたように目を見開き、その話を聞き入っていたのを覚えている。

 芹沢家の“子供”たちは、あらゆる客のあらゆるニーズに応えるために、過酷なまでの処置を施されていたという。
 乳房・性器の肥大化。
 精力・持続力の増強。
 性感帯の開発。
 指・舌・性器・肛門などを使用する、あらゆるセックステクニックの習得。
 パイプカット。
 美容整形。
 
 たとえば当時5歳の千夏の場合なら、芹沢家に引き取られたその翌晩に、医師の手によって麻酔を打たれ、処女を外科処置的に破られたそうだ。
 その後、薬物投与や器具などによる開発を経て、さらに専門のセックストレーナーの手による訓練で、一通りのエクスタシーを膣内や全身で感じられるように調教されて後、新たに処女膜を手術で再生され、そこで初めて顧客の前に顔を出すことを許可されたという。
 処女膜再生は、無論、彼女を「初物」として販売するためだ。“処女”にプレミアが発生しないような不細工な子供なら、初めから芹沢が引き取ったりはしない。

 まさに人を人とも思わぬ処遇だが、考えようによっては、彼らなりの優しさであるとも解釈できる。全くの子供にただ客を取らせるよりも、客の行為を一応は気持ちいいと感じられる程に開発してから、客に抱かせる方が、まだしもその少女にとっては救いであろう。
 当時の芹沢家には、そんな千夏と同じく、“幼児”でありながらも開発された女体を持つ女の子たちが数多くいたという。
 無論、あまり露骨に性感を剥き出しにしすぎて、客を白けさせてしまわないように、それなりの演技のノウハウも、ちゃんと彼女たちには仕込まれる。
 
「一見の客を常連にするためには……単なる顔の造型よりも……なによりもその“愛嬌”が重要だと……芹沢は言っていたよ……そして……愛嬌とは演技力である……ともね……」

 そして、冬馬は誰よりもその演技力に長けていた、と千夏は語る。
「……芹沢は……お兄様のことを……天性の娼夫だ……と言っていたよ……」
 芹沢家に引き取られた当時小学一年生だった冬馬は、千夏のような絶世の美貌の所有者ではない。だから当然のように、千夏よりもさらにハードなプレイに対応するための調教メニューを課せられていたらしい。
 女の良し悪しは外見が8割だが、男は違う。見てくれ以外のもので十分に価値を補える。
 ノーマルなセックステクニックから、SM・男色・獣姦からスカトロにまで対応できるようにと施された調教を、彼は持ち前の卓抜した身体能力と意思力によって消化し、学習し、やがて訓練以上のものを、その肉体に体得するに至った。
 なにより彼は、注文された以上に、客の潜在的な要望を敏感に察知できる優れた勘を持っていた。


639:傷 (その13)
09/02/10 20:05:24 r9l37p7Y

 時には、いかにも中性的な線の細さと儚さを。
 時には、強姦魔のような強引さと傲慢さを。
 時には、生まれながらのニンフォマニアのような貪欲さと無邪気さを。
 時には、何も知らない少年のような陽気さと元気さを。
 それらの演技の引き出しに卓絶したセックス技術が合わされば、演出のヴァリエーションはほとんど無限だ。それこそ春を売る者としては鬼に金棒と言ってもいい。

 それほどの彼が、並み居る“兄”や“姉”たちをしりぞけて、個室さえ許される程の売れっ子になっていったのは、まったく自然な成り行きであったと言えるだろう。
 美貌に於いては、同年代を圧倒していたはずの千夏でさえ、単純な人気という点で語るならば、まったく敵わなかったというから驚くばかりだ。
 さらに、高級娼館・芹沢家への圧倒的な貢献度を誇りながらも、何度も脱走を繰り返し、その手口は、回数を重ねるごとに巧妙かつ大胆になっていったと言うから、まさに煮ても焼いても食えないガキとしか言いようが無い。
「おそらく……私という足手まといがいなかったら……お兄様はとっくの昔に……脱走を成功させていただろうね……」
 寂しそうな笑みを見せて、千夏が呟いた。

 
 千夏の話は、葉月にとってはにわかに信じがたいものだった。
 脱走以降の話ではない。
 彼が芹沢家でも、最終的にトップ3に入った男娼だったという事実が、である。
 だが、よくよく考えてみれば、自分の知る冬馬の器用さや学習能力からして、葉月としても一概に、千夏の話を嘘だと叫べぬものがある。
 たとえ当時は幼かったといっても、冬馬は冬馬なのだ。自分が男娼としての人気を得ることで、千夏を指名する客を少しでも減らそうとしていたという話が本当なら、兄はそれこそ、何でもしたはずだ。
 ならば、兄の一筋縄ではいかない性格は、芹沢家で過ごした幼児期こそが形成したのかも知れない。

 そう思うと、葉月は途端に目頭が熱くなるのを感じた。
 なぜ、兄が、こんなひどい目に遭わねばならないのだろう。
 なぜ、その同じ時間を、自分たちは何も知らずに過ごすことを許されていたのだろう。
 なぜ? 何故? 

 疑問に対する解答など浮かばない。
 葉月はまた、寝返りを打つ。
 だが、それと同時に、今度はまったく別の疑問が葉月の脳裡に浮かんだ。

(もし、千夏さんの話が全て真実だったとするなら、あの頃の、わたしが無邪気に懐いた兄さんの姿も、やはり“演技”だったということなのだろうか)

 かつて葉月は、兄を名乗って突如現れた冬馬という少年を嫌悪し、無視し、敵意さえ抱いていた。
 そんな彼に心を許すキッカケとなったのは、彼の肌を埋め尽くす無数の傷を見たからだ。
 自分がそれまで一方的に敵視していた少年が、虐待という過去を引きずる“弱者”だったと知ったとき、葉月の敵意は消え、巨大なまでの罪悪感と羞恥心だけが残った。そして、そんな葉月の謝罪を、冬馬は笑って許し受け入れた。
 冬馬という存在が、葉月にとって家族となったのは、それからだ。妹にとって彼は理想的な話し相手であり、理想的な兄貴分であり、理想的な男性像でさえあった。

 だが、それらすべてが、冬馬の演技と計算によって意図されたものだとするならば話は変わってくる。
 プレイボーイが好みの女の子を口説くように。
 ホステスが一見の客を常連客にしようとサービスするように。
 自分は、冬馬の手練手管によって、いいように手懐けられただけだというのか。

(……ばかばかしい)

 そうだ、バカバカしい。思い煩うことさえ滑稽な話だ。
 人が人として生活する以上、その同居人との摩擦を最大限避けようと思うのは必然だ。
 ならば冬馬が、当時は彼のアンチだった葉月を懐柔しようとするのは当然ではないか。
 懐柔、篭絡、手懐けるなどと言えばイメージは悪いが、要するに、冬馬は葉月と仲良くしようと思っていただけだ。
 そして葉月は、冬馬の狙い通りに彼を家族として認め、無用の摩擦は消え失せた。
 この事実に誰が困るというのだ。どこに問題などありはしない。
 葉月が、男性としての冬馬に魅了されてしまったのは、あくまで結果論に過ぎない。そこに冬馬本人の意図が働いていない事は、誰よりも葉月自身が知っているではないか。
(兄さんが……わたしを“女性”として見てくれたことは、一度も無い……ッッ)


640:傷 (その13)
09/02/10 20:07:44 r9l37p7Y

―人が人を好きになるために必要なのは理由ではない。ただのキッカケだ。
 この台詞は、たしか夕食時に見た海外ドラマか何かのものだったか。
 そして葉月は、冬馬を愛するようになった事を後悔はしていない。だから、そのキッカケを兄から与えられたことを、むしろ感謝しているくらいだ。
(ならば……わたしはこれからどうすればいい?)
 気がつけば、葉月は自室の闇の中で、目を閉じることをやめていた。

 そう。問うべきはそこだ。
 兄を幸せにする。
 幸せになる権利を、兄に行使させる。
 だが、―それはあくまで、自分たち姉妹の手による幸福でなければならない。
 ならば、どうするべきなのか?
 
 (まずは……兄さんの、心の傷を癒すことから始めないと)
 その疲弊した精神を回復させない限り、彼の男性機能を正常に戻ることはない。
“男”を回復させることが冬馬の安寧に繋がるのかと問われれば、正直な話、葉月にも自信は無い。認めたくは無いが、不能になったことで兄が救いを覚えている事も確かなのだから。
 だが、セックスというトラウマを遠ざけることで彼を救おうとは、葉月はどうしても思いたくは無かった。兄自身も『このままずっとインポでいたいわけじゃない』と言っていたはずだ。
 だいたい、冬馬が女性を選ぶ立場に戻らねば、同時に自分たちが選ばれる事もないではないか。

 愛情によって癒されない傷など世界には無い―という言葉は、兄の部屋にあった漫画の台詞だったか。だが、そういう形而上的な話をする気はない。葉月が問うのは、常に具体的な方法論だ。
 だが、かといって心理療法士でもない中学生には、心因性の勃起障害に対する有効手段など、まるで想像もつかない―わけでもない。
 虚空を睨む葉月の瞳が、すっと細くなる。
(そう、兄さんのものを勃たせるだけなら、方法はある)
 かつて彼女自身が実践した芹沢冬馬への精神退行……。
 
「もったいないこと……しちゃったのかも……」

 言い終わってから、自分が独り言を発していたことに気付く。
 だが、あるいはその言葉通りかも知れない。
 もしかしたらあの時、あの風呂場での事件こそが、彼に処女を捧げる最後の機会だったかも知れない。たとえ精神状態がまともではなかったとはいえ、冬馬は葉月の愛する兄ではないか。ならば、あそこまで彼を拒む必要が本当にあったのだろうか。

―そこまで考えて、葉月は愕然とする。
 自分は、そんな事を考えるような女ではなかったはずだ。
 兄のトラウマに付け入ってセックスを強制し、それで結果オーライと解釈するような、そんな気位の低い女ではなかったはずだ。
(あれは、わたしが好きになった兄さんじゃなかった。……柊木冬馬ではなく芹沢冬馬を相手に処女を捧げる意味など、少なくともわたしにはない)
 そう思う。
 そう思わねばならないと思う。
 だが……胸の内を走る、この苦いものは何だろう。

―今夜はこのまま、眠れそうに無いわね。

 葉月は、またしても寝返りを打ちながら、思うともなく思った。


/////////////////////////

 どくんっ、どくんっどくんっ、どくんっ、どくんっ、どくんっ。

 弥生のピンクのネグリジェを、白く染める液状の弾丸。
(これが……)
 しばし、弥生は呆然と見つめていた。
 初めて目にした、男の精液。
 人間が人間を製造するための原液。
 愛してやまない男の子種汁。
 そんなものを見て、何も感じない女などこの世にいるはずが無い。


641:傷 (その13)
09/02/10 20:09:45 r9l37p7Y

 だが、弥生は知っていた。
―この精液に、生殖能力は無い。
 芹沢家の男娼たちは、顧客の避妊のために全員パイプカットを義務付けられていた、と千夏に聞いていたからだ。
 パイプカット自体は、外科手術で簡単に戻せるらしいと千夏は言っていたから、それほどショックは受けなかった―わけではない。
 いま、自分の寝間着を濡らす熱い液体を受け入れても、彼の子供を孕めない。
 それは、やはり弥生にとっては、とてもとても哀しいことであった。

「……おくひゃま……ごいいつけどおり……いひました……」

 見ると、冬馬が引きつった笑顔を浮かべている。
 その舌足らずな口調に、またしても精神退行を起こしたのかと一瞬ぎょっとなったが、単に舌が回らなかっただけのようだ。なにしろ彼の両頬は、弥生の度重なる往復ビンタで、リンゴのように腫れ上がっていたからだ。

 ぞくりとした電流が、背筋を走る。
 弥生は、しばしささやかな切なさに包まれていた胸のスイッチが、再度切り替わったことを感じた。
(この子……本当に、殴られてイっちゃったんだ……)
 そのブザマすぎる表情は、弥生に、かつてこの弟に対して覚えたことの無かった感情を喚起させる。
―すなわち、軽蔑。
 サディストにとっては、相手に対する愛情と同様に欠くべからざる感情。
 だから弥生にとって、その蔑みは、冬馬に対する愛情と同居させることに何の矛盾も葛藤も無かった。
(ブザマな冬馬くんって……すごく可愛い……ッッ!!)
 そう思った瞬間、弥生は渾身の一発を、彼の横っ面に叩き込んでいた。
「ご褒美よッッッ!!」
 抗議と恐怖に顔を歪めた冬馬は、そのまま最後のビンタを喰らい、死体のように崩れ落ちた。よく見ると、その瞳には涙すら光っている。

 この少年は天性の娼夫だと芹沢は評したらしいが、確かにその通りだ。
 彼を見下ろし、荒い息を整えながら、弥生はそう思った。
 自覚すらしていなかった弥生のサディズムが、ここまで表層化したのは、何も「工藤瑛子」たらんと意識したからだけではない。この、冬馬という少年がパートナーでなければ、彼女はここまで自分を縛るタガを外せなかったはずだ。
 千夏は、当時の芹沢冬馬は誰よりも演技力に長けていたと言っていたが、相手が「工藤瑛子」である以上、恐怖に震える冬馬の態度は演技ではないだろう。
 しかし、その一方で彼は、これだけ怯えつつも股間の一物は少しも縮こまってはいない。冬馬が、それこそ命懸けで自分をマゾヒストだと思い込んでいる証拠だ。
 しかし、それは無理もない話だろう。工藤夫妻を不快にさせる事は、冬馬にとって文字通り「死」に直結していたのだから。

 弥生は、このとき初めて「工藤瑛子」に嫉妬を覚えた。
 愛する弟の身体に、無数の傷痕を思う存分刻み付けたサディスト夫妻。
 この少年の肉体に、二度と消える事なき自分を焼き付けるという行為が、どれほどの刺激に満ちているか、まさしく想像に難くない。
 だが、いま彼女はこうして、冬馬を自由に出来る立場に立っている。もはや誰の邪魔も入らない。その現在に、弥生は震えるような程の悦びを覚えていた。

「早く立ちなさい、ぼうや」

 夜はまだまだ長い。
 色々とオモチャも持ってきている。
(今日はもう、眠れそうに無いわね……)
 溢れるような興奮とともに、弥生は実感する。
 奇しくも、同時刻に別室の妹も同じことを考えていたとは、神ならぬ弥生は知らない。
 だが、同じ言葉を思っても、その意味は完全に真逆だ。
 ベッドで寝返りを打ちながら、冬馬の勃起不全に考えをめぐらすのではない。
 すでにして勃起した冬馬の肉体を嬲り続けるのに忙しくて、寝るヒマなんか無いという意味だ。

「立てって言っているのが、わからないの……?」



642:傷 (その13)
09/02/10 20:11:11 r9l37p7Y

 実際には、聞こえていないわけではないだろう。
 冬馬は、おびえた笑顔で懸命に立ち上がろうとしていたからだ。
 だが、脳震盪を起こしているらしい彼は、もう足腰が言うことを聞かなくなっているようだ。
「分からないのね」
 幼児に目線を合わせる大人のように、立とうともがく弟に向けてしゃがみ込み、弥生は笑いかける。真っ青になって首を振る彼の両肩に、優しく手を置く。
「いいのよ……分からなくても」
「ちっ、ちがッッ!」
「だって、ぼうやはバカだから。だから私が言っていることが理解できないのよね?」
「おっ、おくひゃま……ッッ」

 もう我慢できなかった。
 まだ何か言い訳しようとしている冬馬の唇を、そのまま奪う。逃がさないように両腕を首の後ろに廻し、全体重をかけてカーペットに押し倒す。勿論その間、貪るように動く唇と舌は一瞬たりとも休まない。

 弥生にとってそれはファーストキスだった。

 気持ちいい。
 冬馬とキスしているという事実がもたらす興奮。
 キスという行為自体の絶妙な快感。
 それらがさらなる電流を口蓋から量産し、数秒後にその回線は、彼女の子宮に直結した。

「ッッッッッ!!?」

 イった。キスだけで。
 軽いアクメではあったが、それでも自慰などで感じるエクスタシーごときとは、まるで違う。
 冬馬の喉がごくりと動く。どうやら、弥生が流し込んだ唾液を飲み込んだようだ。
 直に伝わってくるその振動が、股間から発せられる電圧をさらに上昇させる。
「ッッッッッッッッ!!!」
 またイった。今度はさっきより更に深く。
 自分の肉体が、トロトロに煮込んだシチューのようになっている。

 冬馬の体温。唇・歯・頬の内側の感触。唾液の味。
 そして、交尾中の蛇のように絡み合う舌の圧迫感。
 ただキスをしているだけなのに、全身がエクスタシーを迎えることを辞めようとしない。
(これで、もし、挿入なんかしたら……どうなっちゃうんだろう……)
 死ぬかもしれない。
 でも、その死は溢れんばかりのオーガズムによるショック死だ。
 それは弥生の望むところであった。

 全身が弥生の脳にクレームをつけている。
 キスをしながらも、バレンと木版画のように、こすりあわされる二人の肉体。
 当然、彼女の股間にあるのは、弟の硬く熱い所有物の感触。
―何をグズグズしているっ!!
―なぜ挿入しないっ!!
 彼女の子宮が繰り返す、脳への催促。
 もはや躊躇う理由は存在しない。

 絡み付いてくる冬馬の舌に、軽く歯を立てる。
 舌が自由になった瞬間、名残惜しさを懸命にこらえながら唇を分離させる。弥生の未練を象徴するように唾液が白い糸となって二人の唇を繋ぐが、やがて糸は途切れた。
 いきなり舌に歯に痛みを覚え、目を白黒させている冬馬。
(おれのキスに、なにか問題がありましたか?)
 そう言いたげな表情。
 そんな弟に、弥生はやさしく微笑む。
 彼女がキスをやめられなかった理由は、なにも眼下の男が愛しい想い人だからというだけではない。絶妙の舌技を誇る冬馬のキスが上手過ぎるのだ。彼の舌が活動を続行している間は、とてもではないが弥生からは唇を離せない。だから歯を立てて、一瞬、彼の舌を封じたのだ。
―さらなる本能の欲求に従うために。

「さあ、冬馬くん……子作りの時間ですよ……っっ」



643:傷 (その13)
09/02/10 20:12:56 r9l37p7Y

 弥生は、冬馬の腰に馬乗りになり、そのままネグリジェをめくった。
 気付けばショーツは、熱い液体まみれになっている。
(こんなに濡れて……いやらしい子だと思われないかしら)
 などと、今更ながらの乙女心の残滓が疼く。しかし、ここにいる女主人「工藤瑛子」は己の淫蕩さに羞恥を覚えるような思考回路など持ち合わせていない。
 だから、いくらでも恥を捨てられる。いくらでも大胆に振舞える。いくらでも残忍になれる……。
 その思いは、処女としての弥生に残る、最後の鍵を解放した。
 サイドの紐を解くと、手早く股間から抜き去り、冬馬の学習デスクに投げ捨てる。
 確か、この姿勢は騎乗位だったか。弥生の知識では、女性が最も男性をリードしやすく、最も深く男性を受け入れることの出来る体位だったと記憶している。
 いまの自分たちには、これ以上相応しい体位はないだろう。
「いくわよ……!」



 ぶちり。



「ッッッッッッッ!!?」

 騙された。
 反射的に弥生はそう思った。
 こんなに痛いなんて、聞いてない。
 膣口にペニスをあてがった瞬間は、胸の高鳴りが耳にさえ聞こえてくるようだった。
 膣内にペニスを滑り込ませた瞬間は、あまりの感動で失禁しそうになった。
 だが、そのまま体重をかけ、自分の内部の何かが破られた瞬間、凄まじい激痛が彼女を襲ったのだ。

―濡れていれば痛くない。
―本当に好きな人となら痛くない。
―上手い人となら痛くない。
 弥生は18歳の高校三年生だ。知人友人に“経験者”は決して珍しくない。
 その彼女たちの証言が、みな嘘だったというのか。
 だが、弥生の女体は床が濡れる程に愛液を排出していたし、相手に対する愛情の深さなら語るまでもない。さらにテクニックの話ならば、かつて男娼であった冬馬に、女性経験が不足しているはずがない。

 ここが冬馬の部屋でなく、防音設備のしっかりしたホテルだったなら、彼女は泣き叫んでいただろう。だが、壁と扉と廊下を隔てた数メートル先に葉月が眠っているという事実の前には、弥生はなすすべなく歯を食いしばるしかない。
「あの……奥様……どうかなされましたか……?」
 おそるおそる冬馬が声を掛けてくる。
 エクスタシーなど1mmたりとも感じていない弥生の様子に、さすがに異変を覚えたのだろう。成り行きによっては、またしても手酷い折檻を喰らうのだから、彼としては不安になるのは当然だ。
 だが、弥生には冬馬に言葉を返す余裕さえなかった。
(こんなッ、こんなはずないッ、こんなことはありえないッッ!!)


 彼女はいま、まさに混乱の極致にいた。



644:傷 (その13)
09/02/10 20:13:33 r9l37p7Y
今回はここまでです。

645:名無しさん@ピンキー
09/02/10 20:22:13 CnVcO05H
GJ
弥生が非常にキモいww

646:名無しさん@ピンキー
09/02/10 20:22:57 dCfr9XBH
>>644
GJ
弥生ねーさんどうなっちゃうのか期待

647:名無しさん@ピンキー
09/02/10 20:55:57 BDtbeFbg
GJ
やっぱり畳み掛けるような描写が凄まじいですなあ

648:名無しさん@ピンキー
09/02/10 22:58:40 FGcn7XPA
保守る。


「ねえ、お兄ちゃん?」
「なんだ」
「そろそろバレンタインだね」
「そうだな」
「チョコ、欲しくない?」
「欲しくないこともない」
「えへへへー」
「なんでにやけてるんだ?」
「んー? ないしょ」
「変な奴だな」
「ねえ、お兄ちゃん?」
「今度は何だ」
「髪と爪と眼と指と手と足と筋肉と骨と唾液と汗と尿と血液と愛液、どれが一番好き?」
「全部」
「ホント?」
「マジで」
「えへへへへへへへへへへへへへへへへへへへー」
「わかった! 楽しみにしててね!」

 それ以降、妹の姿は見なかった。
 あと、二月十四日にやたらでかい生ゴミが送られてきた。
 近頃あった変化なんてそれくらいだ。

649:名無しさん@ピンキー
09/02/10 23:02:12 7eyr8qpe
GJ!!次楽しみにしてます。

・・・ところで、今までの作品の中で皆様がすごいと思った
兄、弟っていますか?

650:名無しさん@ピンキー
09/02/10 23:06:19 KLNisOqD
>>644
GJ
つーか、これ腫れ跡のせいで絶対バレるだろww

651:名無しさん@ピンキー
09/02/10 23:21:09 B96l41rM
>>644
次を愉しみにしてます!

652:名無しさん@ピンキー
09/02/11 01:13:11 Oyj9ZlXi
>>644
弥生姉さんのSっぷりに感動した!
久々の弥生姉さん大フィーバーで感動した!GJ!

>>649
その話題は止めろ

653:名無しさん@ピンキー
09/02/11 01:35:12 0mxw4Zxz
>>644
GJ
まさにセックスが始まったらどうなってしまうんだ?!!状態

654:名無しさん@ピンキー
09/02/11 03:05:07 pb1PKHxx
そろそろ花粉症のせいでオナティッシュを探すのにモヤモヤするキモウトが見られる季節ですね

655:名無しさん@ピンキー
09/02/11 03:32:21 rhMpwtQd
> 654
兄の鼻水まで愛でてこそキモウト
鼻水ティッシュで想像妊娠

656:名無しさん@ピンキー
09/02/11 06:30:41 yQT06VnK
GJ!
弥生姉さんって策士なようで時々普通に頭悪くて吹く
そこがまた可愛いんだが…

657:名無しさん@ピンキー
09/02/11 10:55:24 Hjv8zNYo
花粉少女でggrといいよ

658:名無しさん@ピンキー
09/02/11 11:40:50 kx6gchJ0
毎朝キモウトのフェラで起こされる兄が仕返しに寝てるキモウトの乳首を舐めるとどうなりますか?

659:名無しさん@ピンキー
09/02/11 11:42:19 4Tm0kHpI
>>648
チョコは入ってないのか…

660:名無しさん@ピンキー
09/02/11 13:47:54 WfHvqbRs
>>658
やっとその気になったと勘違いしてセクロスしようとしてきます

661:名無しさん@ピンキー
09/02/11 16:33:28 QzDCzvNL
>>658
兄がキモウトの服に手をかけた瞬間腕をガッと掴まれて
そのまま引き込まれてセクロス開始になります

662:名無しさん@ピンキー
09/02/11 16:36:52 4Wjv/lR5
乳首に薬物が塗ってあって…

663:名無しさん@ピンキー
09/02/11 17:33:36 7YujRQEp
>>662
そんなコピペあったな

664:名無しさん@ピンキー
09/02/11 19:14:48 C28mIeLK
kwsk

665:名無しさん@ピンキー
09/02/11 20:51:53 AVx+lLu6
>>644
ぐっじょ!! 

666:名無しさん@ピンキー
09/02/12 14:13:50 dUEWS1NH
なんや知らんがやけに萌えたw
URLリンク(syarecowa.moo.jp)

667:名無しさん@ピンキー
09/02/12 14:32:58 cZens2Sy
>>666
最後の思い出ってことは
妹は叶わぬ恋に絶望して自殺(リスカが好ましい)→結局未遂に終わり今は病院で入院中→でお兄ちゃんは病院へ見舞いに
て感じか
泥棒猫即抹殺キモ姉妹も良いが、人並みの良識があるため抹殺なんて考え付かなくて逆に自殺しようとするネガティブキモ姉妹もいじらしくて可愛いなw
結果的に兄弟の気を向けさせることもできるし

668:名無しさん@ピンキー
09/02/12 21:11:38 we+D7o49
このスレって別に、キャラの年齢制限無いよな?
流石に、兄101歳、妹100歳とかじゃないけど、
例えば、兄20歳、妹7歳とかさ、下の方に決まり無いよね?


669:名無しさん@ピンキー
09/02/12 21:28:34 LwpP12X5
ほほう、ロリときたか・・・
レズでもゲイでもないんだ。存分にやれ

670:名無しさん@ピンキー
09/02/12 21:28:55 PgyXtsWd
別に問題ない
例えば、姉10歳 弟20歳といったことも可能

671:名無しさん@ピンキー
09/02/12 21:29:27 LwpP12X5
ちなみに、ロリウトは前例もあるんで心配するな。短編見てみ

672:名無しさん@ピンキー
09/02/12 21:30:17 LwpP12X5
>姉10歳 弟20歳

・・・・・・・・・・え?

673:名無しさん@ピンキー
09/02/12 21:32:00 we+D7o49
さんくす

674:名無しさん@ピンキー
09/02/12 21:34:01 mOx0DD3T
>姉10歳 弟20歳

ウラシマ効果とか?

675:名無しさん@ピンキー
09/02/12 21:35:03 ngpDe+/9
それどこのナルエの世界

676:名無しさん@ピンキー
09/02/12 21:35:51 PgyXtsWd
「姉」とは精神を指すんだよ。君が精神の結びつきで相手を姉と認めたら
例え10才年下でもそれは「お姉ちゃん」なんだ。
おれも11才のお姉ちゃんがほしい… 「年下の姉」おーっ
by上連雀先生

というわけさ。俺も11歳のキモ姉がほしいよ。

677:名無しさん@ピンキー
09/02/12 21:42:48 LuV8ZYWI
姉の体細胞クローンですね、わかります

678:名無しさん@ピンキー
09/02/12 21:47:20 LVTqxh7A
兄1X歳、妹2X歳もいいかも…

679:名無しさん@ピンキー
09/02/12 22:07:45 aUjF8y54
ニート生活に慣れてきてしまった
これは本格的にまずい
早く抜け出さなくては


680:名無しさん@ピンキー
09/02/12 22:11:05 V77wY+hB
それじゃあSSでも書いてみようか

681:名無しさん@ピンキー
09/02/12 22:15:10 Vva1VGYk
やっぱり監禁されてラブラブに過ごすのが王道だな

682:名無しさん@ピンキー
09/02/12 22:18:40 HvwNFPih
「弟君はお姉ちゃんが養ってあげるから、ずーっと働かなくいいよ」
こんなキモ姉に監禁されたいです

683:名無しさん@ピンキー
09/02/12 22:29:49 GFNp9Bde
>>681
略してラブ禁だなw


684:名無しさん@ピンキー
09/02/12 22:49:48 UIMi1jZR
>>683
なんかラブを禁止されてるみたいでキモ姉orキモウトが暴動を起こしそうだな

685:名無しさん@ピンキー
09/02/13 05:08:08 vOnQ6SNV
働いてないことをつつかれる
でも家事のせいで働けない…

686:名無しさん@ピンキー
09/02/13 11:33:00 rD1b9OAv
明日は14日だけど逆にキモ姉妹に大きく義理と彫られたチョコをあげたら引くのだろうか?
反応が気になる…

687:名無しさん@ピンキー
09/02/13 12:03:28 bbT4GLu7
>>686
その夜義理の部分だけ削り取られたチョコにすり替えられキモ姉妹に手渡されるのだった。

「さーお兄ちゃんベッドに行こうねー♪」
「さーおとうと君ベッドに行こうねー♪」

688:名無しさん@ピンキー
09/02/13 12:37:35 K/rhWkQf
俺は妹萌えのイケナイ兄貴
やらせてくれるというなら喜んでするのに……
なあ、妹よ
この手枷足枷は何だ?
俺はそっちの趣味はないんだが……

「お兄ちゃんが私以外の女に視線を向けるだけで許せない
私以外の女と同じ空気を吸うことも許せない
お兄ちゃんは私だけのモノ、私だけのお兄ちゃんになってもらうの
この地下室で」

ああ、妹よ
どうしてお前は普通のブラコンでいてくれなかったのか……

689:名無しさん@ピンキー
09/02/13 13:05:30 3SBEOGWM
>>686
「義理!? 義理!? そうか、私たち血が繋がってないんだね。これで何も障害はないよね!」

690:名無しさん@ピンキー
09/02/13 15:06:24 5WOP/TP3
スタッフ(キモ姉・キモウト)が美味しくいただいた後、今度は股間にある本命をいただきました

人間チョコバットの作り方
まず媚薬でフル勃起した兄(弟)を縄で縛って動けなくします。その際に全裸に剥いでおきましょう
次に熱々の溶けたチョコ(ギリギリ火傷しない程度)を用意します
後は簡単。兄(弟)のバットにたっぷりたらして塗ってハイ完成!

注意※食事のマナーとして、全裸になってお食べください。
しゃぶりすぎると中にあるホワイトチョコ(本命の本命)が空になってしまいますので気をつけましょう
また、排卵日の調節を事前にしておくことをお勧めします

691:名無しさん@ピンキー
09/02/13 16:42:52 eMwCzsIo
食べ終わりましたら、他のメスが寄り付かないよう、
大きな断ち切りハサミで、根本から……ジョキン!!


692:名無しさん@ピンキー
09/02/13 16:44:51 5ImaXKMU
>>691
は何かずれてる

693:名無しさん@ピンキー
09/02/13 17:25:58 o8/gvbUI
>>692
正しい

694: ◆P/77s4v.cI
09/02/13 18:09:04 eq93nQxn
投下します。非エロです。

695:フラクタル ◆P/77s4v.cI
09/02/13 18:12:27 eq93nQxn
  /

 最低だ、と、俊介が自らを省みることになった遊園地での一件が終わると、もう夏休みがすぐそこまで迫ってきていた。
 あれ以来、舞が妙に優しい。
 早起きが過ぎたり、アダルト雑誌を新しく買っていたのが見つかったりしても、怒鳴ることはなく、
それどころか風呂に背中を流そうと入ってきたり、一緒に寝ないかと尋ねてくるようになったのだ。
 俊介はと言えば、そんな舞を逐一意識してしまっている。
 気の迷いだ、という気持ちが三割。あれだけのことがあったのだから仕方ないという気持ちが四割。残りの三割は、俊介自身よくわかっていない。
ただ、それがなんだか薄暗いものだということは感じている。黒になりきれていない灰色のような。
 だから今日、何年ぶりかに外食をすることにした。
 あまり仲のいいクラスメイトではないが、多少無理を言って夕飯を一緒に取ろうと誘ったのだ。
 相手は訝しがるそぶりも見せたが、店を目指して歩いている頃にはすっかりそんな様子はなくなって、時折ふざけて肩を組んだりするようになった。
 素行の悪い人とは馬が合わない。そう俊介はずっと思っていたが、そういう人たちは案外考え方がシビアで、
学校で接するときと外で話をする時では印象ががらりと変わり、俊介は少なくとも、この人はいい人だと思った。
「なあ、繁華街まで行かないか」
 唐突に相手がそう言った。繁華街の方がうまいものがある、せっかく仲良くなれたんだから、と言い出したのだ。
 どうしたんだ突然、と聞くと、あー、と言いながら視線をそらして頬を掻きだした。
 俊介は一瞬身構えたが、相手は、誰にも言わないでくれよ、と前置きして語り出した。
「俺、家庭があんまり裕福じゃないんだ。このあたりだと俺の家の噂がよく聞こえてくるからさ……お前にまで迷惑掛けるわけにはいかないだろ?」
 立ち止まって、相手が自販機を指差す。二人で向かった。
「それに俺、弟達に食わせてやらなきゃならないから、夜のバーで働いてるんだよね。だから、繁華街の方がいろんな店に詳しいんだ」
 買ったお茶が妙に体に冷たかった。
 それから俊介たちは、言葉を切らすことなく繁華街に向かった。




696:名無しさん@ピンキー
09/02/13 18:12:31 5GQlOrHW
4円

697:フラクタル ◆P/77s4v.cI
09/02/13 18:12:51 eq93nQxn
 俊介が一人になったのは、午後九時を回ったころだった。
話がどんどん弾んで、相手がもう仕事の時間だと言い出すまでずっと店に居座っていたのだった。
「帰る、か」
 人々の行き交うスクランブルの中ぼそりと呟く。歩く人たち。派手さが増している。
「舞は、一人で済ませたかな」
 連絡はした。今日は夕飯はいらない、と淡白なものだったが。当然、なんで、どこで、と返信も来たが、それには繁華街にいるとしか答えていない。
 帰りの道は、ひどく憂鬱だった。最近はずっとそうだ。原因は、はっきりしている。自分自身だ。舞には全く問題なんかない。
 勝手に自分が錯覚して、勝手に自分が邪な感情を持っているのだ。お化け屋敷で襲ってきた人物は結局わからなかったが、そこはもう原因ではなくなっている。
 何もかも、よくわからなかった。自分も、舞も。あれから、時折寂しそうな目を向ける小枝子さえ。ただ無性に歯痒かった。
 小枝子は、少し変わった。ほんの少し。
 積極的になった、と俊介は思う。
 毎日必ず学食に行きましょう、と誘いに来るからだ。行きませんか、ではなく、行きましょう、という言葉は以前からは考えられなかった。
「ねえ、今日家に遊びに来ないかな?」
 その小枝子の積極性に便乗して、この舞に対する劣情を解消できたらと思って言ったこともある。俺たちは付き合っているんだから、と思って。
 けれど、小枝子はいつも唇を噛んで決まった言葉を言う。すみません、と。
 やはり、よくわからなかった。
「おにーさん、高校生?」
 声が聞こえ、顔をあげた。
「あんまり、遊んでなさそうな顔だね。私、君みたいな男の人好きだな」
 胸元を大きくはだけた女が言う。きらきら光るベルト。茶色に染まった髪。妖艶な女だ。
俊介が知っているクラスメイトの派手な女とは全く違っていた。男をよく知っている女だった。
「ねえ、きて」
 慣れてない俊介は手を引かれるままについて言ってしまう。あの、その、とかいう言葉が口から洩れるが、もちろんそんなこと女は聞いていない。
 周りを見た。考え事をしていたせいで、いつの間にか繁華街でも特殊なところに来てしまったようだ。女は振り返って、優しく微笑んでくる。
 引かれて連れてこられた場所は、とにかく写真が多い店だった。ピンク色の文字で下に文字も書かれている。俊介は、ああ、ここはホステスという人がいる店なんだ、と思った。
「りか、私この子連れてきたから。今度はアンタが出て」
 女は、俊介にかけたものとは違った声を出して、店の前にいたもう一人の女に言った。
「あ、はい。わかりました」
 答えた女も、派手な服装をしている。会話から察するに、この女の方が後輩なのだろう。
わざわざ頭まで下げていた。化粧のアイシャドウが濃く、頬がうっすらときらきら光っていた。
「この子、高校生だよ」
 俊介が、どうしようかと考えている時、手を引いてきたほうが言った。
「へえ。いいんですか」
「うん。結構好みだし。これで百人目達成したからボーナスもらえるよ」
「いいなあ。もっと私も」

698:フラクタル ◆P/77s4v.cI
09/02/13 18:13:22 eq93nQxn
 そこまで言った後輩の女が、急にぴたりと静止した。俊介を見て、え、と漏らす。
「先輩」
 俊介もそう言われて、はっとして後輩の女を見る。
「え? 知り合い?」
「……いえ、知らない人です。じゃあ私、行ってきますね」
 振り向いて去ろうとする女に、俊介は唖然として呟いた。
「朋美、ちゃん?」
 呼ばれた女は、ぴくりと体を止めた。
「やっぱり、朋美ちゃんだろ。どうしてこんなところに」
「え、やっぱ知りあい」
「いえ違います」
 即答するりかと呼ばれた女。向き直っていないのに、いやにはっきりと声が届いた。
「でも、あんたの名前知ってるじゃん」
「私の名前はりかですよ。何言ってるんですか、まゆさん。それじゃあ、私は行きますね」
「ちょっと、まちなって」
 まゆと呼ばれた女が朋美の手を掴む。それでも無理やり手をほどこうとしたので、おい、と低い声が出された。
「あたしがもう一回出るから。あんたはここにいな。裏に行ってもいい」
「……店長に怒られちゃいますよ」
「あたしが言っとく」
「この人は悪い人なんです。私を追いかけてきたんですよ」
「この子が? ……下手な嘘はやめな。そういうのなら、私がここに連れてくるわけないだろ。それとも何? 私がそういう男を引っ掛けてくると思ってんの?」
 朋美は何か痛いものを見るように、目を細めた。一瞬俊介を見て、それから下を向く。
 彼女に何があったのか、俊介は想像できなかった。
 引っ越したにもかかわらず、近くで働いていた朋美。化粧がされているが、それを考えても以前とは全く違っている。
 外見だけではない。今の朋美には、何か俊介とは違う、いや、同年代の人とは全く異なる雰囲気があった。悟ったような、常に考え込んでいるような。
 結局、二人でさっき俊介が夕食を済ませた店に行くことになった。
まゆが、朋美が俊介を客として同伴している、という形にしたのだった。リラックスさせるためや、店に来てもらうためにたまに使われる方法らしい。
 店に行く間、朋美はずっと黙っていた。
 俊介も何と声をかけたらいいかわからなかったから、ひとまず落ち着こうと店に向かった。
 店は、夕食時同様、空いているようだった。
 からんからんと鈍い鈴が出迎える。店員が礼儀正しくお辞儀をしてやってきた。
 俊介が二人です、というと、先ほどと同じ席になさいますか、と言ってきたので、お願いします、と返した。
 窓際には何人か座って食事をしている。夕食のときに聞いた話では、この店は外から見ると混んでいるに見えるので、よく敬遠されているらしい。
そのため、外観も食事も文句ないのにそれほど混雑しないのだ。
 内装は落ち着いた印象が強かった。入ってすぐにあるカウンターは奥にある調理場を隠していて、ところどころに植物が飾ってあった。
 案内されたテーブルには花のランプが用意されており、造花がきれいにそれに巻きついている。

699:フラクタル ◆P/77s4v.cI
09/02/13 18:14:08 eq93nQxn
「えっと、ブラック一つ。朋美ちゃんは、何にする」
「……何もいりません」
 席に座っても、朋美は俊介を見なかった。見ない、というより見たくないという感じが強い。下を向いたまま喋るので、染められた髪の後頭部がよく見える。
「じゃあ、俺も何もいらないや。すいません、水だけでいいです」
 俊介の言葉に店員は眉をしかめたが、かしこまりました、と言うと厨房の方へ歩いて行った。
 何を聞けばいいのだろう。
 俊介は、そう考えるのに必死だった。何があった、とか、どうしてあんなところにいたんだ、とかそういうことを自分が聞いていいのかわからない。
 心配だという気持ちはある。しかし、夕食前の一件が尾ひれを引いて、言いたくない事情があるかもしれないと考えてしまうのだ。
 男を誘うような格好。まゆとの会話。少なくとも、今日はじめて働いた、なんてことはないのに。
「……朋美ちゃん、君自身のことだからあまり口を出したらいけないってわかってるけど、でも、ああいうのは出来るだけ止めた方がいいと思う」
 ぴくりと朋美の体が揺れた。
「は?」
「高校生で水商売なんて」
 朋美は呆けたように俊介を見た。まるで言葉がよく理解できない子供のように。
「もちろん興味本位じゃないってことはわかってる。朋美ちゃんはふざけてるようで聡明な子だから」
 俊介はそうも言った。
 聡明だから、なんて言うのは、事情はあるのだろうけれど忠告はさせてくれ、という保険だ。
 朋美はまだ、黙っている。
「……」
 それは、沈黙、ではなかった。意図的に口を閉じているのではなく、俊介の言葉を反芻しているために喋るのが遅れている、そんな感じだった。
「……何、言ってるんですか? ……何言ってるのよ」
 朋美の声は、恐ろしくかたかった。
「ふざけないでよっ!」
 え、と返した俊介の言葉など、もう届いてはいない。朋美は自分の言葉で自分に興奮していた。
 声とともに叩かれたテーブルが大きな音を立てる。店内にまばらにいた人たちが一斉にこちらを見た。
「あなたの、あなた達のせいじゃない! 私だってこんなことしたくないわよ!」
 コップの水が、俊介の制服を濡らす。
「でも、しょうがないじゃない、お金が必要なんだから。私がお金を稼がないと、どうしようもないんだから」
 朋美は切羽詰まった声でそう言った。そして何度も繰り返して言う。どうしようもないんだから、と。
「どういうことなんだ」
 店内がまたざわつくころ、俊介はやっと訊いた。こぼれた水をウエイトレスが拭きに来たが、自分でやるからと断った。
 朋美は、睨みつけるのが終わるとじっと立ったままテーブルを見つめていたが、俊介の言葉を耳にすると、みるみる顔が歪んでいった。
「何、その反応? もしかして、知らない? もしそうなら、ますます許せないな。梶原俊介」
「ちょっと待ってくれ。意味がわからない。どういうことなんだ。説明してくれ」
「……本当に知らないんだ。呆れた。親が親なら子も子ね。残酷。他人をこんな目にあわせておいて、本人は何も知らずにぬくぬくと生活してるんだから」
 だんだんと怒りよりも嘲るような声になっている。俊介は動揺しながらも必死で何があったのか訊こうとつとめた。
「だから説明してくれよ。俺が何かしたのなら、すぐにどうにかするから。いや、朋美ちゃんが水商売なんかしないでいいようになるなら、何でもするよ」
「何でも?」
 へえ、と嗜虐的な顔をする朋美。
「先輩、でも、ひとつ間違ってることがあるんですよ」
 二人の視線が絡まったのを確認して言った。
「あそこね、ソープランドって言うんです」




700:フラクタル ◆P/77s4v.cI
09/02/13 18:15:00 eq93nQxn
 /

「私、結構人気者なんですよ。高校生だから。中に出させたあげることもあるし。まあ、その場合はお金を上乗せしてもらいますけどね。先輩も抜いてあげましょうか」
 自信満々に朋美は言った。さっきの金切り声よりは小さく、でも前に学校で話したときよりも大きな声で。
「俺のせいで、あそこに、いるのか」
 言いながら、震えているとわかった。
「……そうですよ。あの店で、女にされたんです」
 朋美はそう言うと、やっと席に座りなおした。
「説明、してくれ」
 身を乗り出してくる俊介を朋美は一瞬、唇を噛んで見詰めたが、鼻を鳴らすと、
「私は、あなたが知らないことが許せないって言ってるじゃないですか」
 と言った。
「頼む!」
 今度は俊介の声の大きさに周囲が反応した。けれど、今度は先ほどよりも短い時間で元に戻る。
誰も聞いていないからなのか、それとも聞き耳を立てているからざわついたのか、それはわからなかった。
 朋美はただ黙って目を細めた。
「あなたのお父さんは何をしてる人ですか」
 間髪入れず、俊介はほとんど反射的に訊いた。
「親父が何かしたのか」
 朋美はこたえない。
 けれど、それだけで十分だった。
「今すぐ、親父のところに行こう。俺が何とかする」
「もう何をしても無駄ですよ。今の私を知らなかったあなたに、何かができるとは思えません」
「それでも、それでもだ」
「先輩。私はあなたを許しません。絶対に」
 そう言われ、俊介は愕然とする。もうそれで、何もかも手遅れなのではないかと思ってしまったから。
 朋美は、泣いている。
 今、俊介を責める立場にいたはずなのに。ぼろぼろとぬぐうことさえ忘れて泣いていた。はっとして、上を向いて涙を止めようとしたが、すでに遅かった。
 何も知らなかった俊介。知らないところで泣いていた朋美。つくづく、人は見かけによらないと思った。

701:フラクタル ◆P/77s4v.cI
09/02/13 18:15:30 eq93nQxn
「許してもらわなくても結構よ」
 そんな中、愉しそうな声が横からした。
「結局、股を開いたのはあなたでしょう? なにお兄ちゃんのせいにしようとしているの?」
 見ると、舞が、ほんとうにおかしそうに笑って、そこにいた。
 いつからそこにいたのか、夏なのに薄い長袖のシャツとジーパンをはいている。どうやってここに、と俊介は訊いたが、舞はひたすらくすくすと笑ってやめようとしなかった。
 朋美が、急いで自分の顔を拭こうとする。
「あら、お化粧が崩れちゃうわよ」
 途中にそう言われたが、ハンカチでごしごしと涙をぬぐった。アイシャドウが崩れ、パンダのような目になってしまったけれど、気にしなかった。
 舞はそれをみて、またしてもにんまりと笑う。が、俊介の方を向くと片手を腰に当てて眉を尖らせる。
「お兄ちゃん、何こんな所で遊んでるのよ」
「今、それどころじゃないんだ」
「もうすぐ夏休みだからって怠けてるんじゃないの」
 舞は、俊介の腕を掴んで引っ張る。早く帰ろう、と言いながら。
 朋美のことを説明すると、舞はさっき笑っていたくせに、あら、なんて声をあげて話しかけた。
「ハロー。久しぶりね。菅野さん」
 まるでいじめられっ子を見つけたいじめっ子のような声だと、俊介は思った。
「……この恰好を見ても何も言わないんですね」
「ええ。言わないわ。ああ、似合っているわよ、って誉めた方がいいのかしら」
「舞っ」
 すぐに俊介が怒鳴ったが、舞はどこ吹く風と涼しげな顔をしている。
「親父が、親父が何かしたのかもしれないんだ。そのせいで朋美ちゃんがこんなことになってるのかもしれないんだ。そんなこと言うもんじゃない」
 俊介がそういさめるのに、舞は、
「朋美ちゃん?」
 などと見当違いな所に反応する。
 そして、はあ、とため息をついてテーブルの真ん中に言葉を置くように言った。
「仕事なんて、何があるかわかったもんじゃないわ。この女は運がなかったのよ」
「舞!」
 俊介は手を振り上げた。引っ叩かなければならないと思った。
しかし、自分がそんなことをしたって朋美は何とも思わないのはわかっていた。見れば、無表情に俊介たちを見つめている。
「謝りなさい。今のは、兄ちゃんも許せない」
 大きく息をついたあと、俊介はそれだけ言った。
「……悪かったわ」
 と、舞もそれには従った。

702:フラクタル ◆P/77s4v.cI
09/02/13 18:16:08 eq93nQxn
「……いいよ。謝らなくて。そんな必要、ない」
 朋美は立ち上がって、語気を強める。
 そして俊介を見た。俊介だけを。
「先輩、最後に一つ聞かせてください」
「何でも言ってくれ」
「もし、この人が、現われなかったら本当に私を助ける気でいたんですか」
 深い、こげ茶色の瞳だった。化粧なんて、服なんて、気にしなかった。俊介は自分も立ち上がって、舌に言葉をしっかりとのせた。
「今でも、助ける気だ。朋美ちゃん、親父が不当なことをして君の家に何かしたのなら、俺が何とかする」
「……何とかできるとは、思えませんけど」
「絶対だ、信じてくれ」
 朋美はそのまま頭を下げた俊介の背中に、そっと手を置いた。温かい手のぬくもりが伝わっていく。
「どこにいるのかもわからないのにどうするのよ、お兄ちゃん」
 舞が嘲るように言った。
「どうにかする」
 大きな声で言い、俊介は自分の財布を出したが、朋美に首を横に振られてやめた。
「先輩……でも、私は、もしあなたが助けてくれたとしても、許すことはできないかもしれません」
「うん。それはもちろんだ。俺は、君が助かればそれでいい」
 朋美を見つめ返して、俊介は心から言った。
 許されるかどうかなど問題ではなかった。ただ朋美に以前のように明るく楽しい女の子に戻ってほしかった。戻った結果、自分のことを憎んでいたとしてもかまわない。
それどころか、自分が犠牲を払うことで彼女が助かるならば、喜んでそうする。
「後ろを向いて、耳をふさいでください」
 唐突に、朋美はそう言った。
 首をかしげる俊介に、何でもしてくれるんですよね、とも続ける。
 俊介は言われたとおり、後ろを向いて両手で耳を押さえた。
 数分して、肩を叩かれたので俊介が振り向くと、朋美が、
「それじゃあ、私は仕事がありますのでもう行きます。もし、話があったら店に来てください。……待ってますから」
 と言って、店を出て行った。
 俊介は舞とともにぽつんと取り残される。
 これから本当に大変になるな、と俊介は目をつぶって噛みしめるように息を吸った。
 自分たちも店を出ようと、前にいた舞の傍に行く。
「お前、どうしたんだ」
 しかし、舞は頭から水滴をぴちゃりぴちゃりと床にたらしていた。まるで大量の水をかけられたように。
下を見れば銀のポットが、がらんと転がっていた。氷も無数にちらばっており、舞の足元には水たまりさえできている。
 左の頬には大きな赤い跡があった。
 その場にいた俊介も含めた全員が、目を見開いて舞を見つめている。
「帰ろう、お兄ちゃん」
 しかし、それなのに舞は、くすくすと笑って俊介に抱きついた。
 何をされても、負け犬なのは明白で、笑いが止まらないのだった。
 止めてみろ、という気さえした。


703:フラクタル ◆P/77s4v.cI
09/02/13 18:16:41 eq93nQxn
投下終了です。支援ありがとうございました。

704:名無しさん@ピンキー
09/02/13 18:28:27 xsaa8LPr
>>703
GJ
朋美ちゃんが誰だか最初わからなかった

705:名無しさん@ピンキー
09/02/13 19:43:15 eMwCzsIo
おお怖い……
ぐっじょ!

706:名無しさん@ピンキー
09/02/13 19:52:42 5WOP/TP3
水も滴る良いキモウト…GJ!

707:名無しさん@ピンキー
09/02/13 20:58:17 3zDoYkbv
良かった 
それにしても
舞…恐ろしい子!


708:名無しさん@ピンキー
09/02/13 21:47:50 jv6OtU7T
ペロッ・・・!!これは・・・!!

いいキモウト!!
GJ!!

709:名無しさん@ピンキー
09/02/13 22:13:23 v7g56UAZ
GJ!!
何か久しぶりに、キモ怖いキモウトを見た気がする・・・

710:名無しさん@ピンキー
09/02/13 22:52:14 WExUS5JH
でもこれって、最終的に何やっても妹が兄貴に嫌われるフラグに見えてしまうんだが……

711:名無しさん@ピンキー
09/02/14 01:43:58 PA+iA5IP
>>703
GJとしか言えない
>>710
それも計算の内。あーこわいこわいくわばらくわばら剣呑剣呑鶴亀鶴亀。

ま、それが素晴らしいのですが。

712:名無しさん@ピンキー
09/02/14 02:06:16 f+/9FKIc
◆P/77s4v.cI氏には申し訳ないのだが未だに161616169がわからない。

713:名無しさん@ピンキー
09/02/14 03:12:10 Np51smAw
>>703乙&GJです。
キモウト・キモ姉の活躍にばかり目が行っててあんまり考えなかったが、
人のものに手を出したとはいえ泥棒猫の末路はあんまりにも哀れだな。
朋美には何らかの救いがあってほしいよ。

あと俺も>>712の暗号はさっぱりわからん。
誰か教えてください。

714:名無しさん@ピンキー
09/02/14 05:36:09 5RjpIz+H
1あ 6か 1さ 6た 1な 6は 1ま 6や 9ら 4わ 6ん
                           
2い 7き 2し 7ち 2に 7ひ 2み    0り 
                           
3う 8く 3す 8つ 3ぬ 8ふ 3む 7ゆ 1る 
                           
4え 9け 4せ 9て 4ね 9へ 4め    2れ 
                           
5お 0こ 5そ 0と 5の 0ほ 5も 8よ 3ろ 5を
      

九桁使われていた。
次が七桁だった。



法則発見!


715:名無しさん@ピンキー
09/02/14 07:40:19 nY64r5U4
一挙にヒートアップしてきたねえ
ここまで猫被らない妹ってのも珍しい気がするw
バッドエンド一直線にwktkがおさまらんGJ

716:名無しさん@ピンキー
09/02/14 12:41:31 f+/9FKIc
>>714
なるほど、何か文字列になっているかと思ってた。

717:名無しさん@ピンキー
09/02/14 14:24:54 ANdP5pgk
おっ!姉さんもやっとチョコを作って渡すような人ができたんだな
父さんと母さんにはなんとかうまく言っとくから今日は泊まってきちゃってもいいぜ?

718:名無しさん@ピンキー
09/02/14 16:01:49 TXUH7LHm
あれ?出掛けなくていいの?
せっかく美味しそうなチョコ作ってたのに

719:名無しさん@ピンキー
09/02/14 16:56:48 eHGl68Lf
で、なんで俺の目の前で自分で食ってんの?

720:668 ◆uC4PiS7dQ6
09/02/14 18:48:53 M/LQ2558
10分後くらいに投下。
ロリってかペドなんで、
苦手な方は、酉かタイト�殺したくならねえか?
多分おれなら容赦するのは難しい


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