▼ ガンスリンガー・ガールでエロパロ 2 ▼at EROPARO
▼ ガンスリンガー・ガールでエロパロ 2 ▼ - 暇つぶし2ch2:名無しさん@ピンキー
09/01/12 23:11:35 /UZ5+HCy
アク禁解けたら落ちてたので、もっかい立ててみました。


3:名無しさん@ピンキー
09/01/12 23:12:31 /UZ5+HCy
鳥昼SS投下。あんまりエロくなくてすまん。


【朝】


 晴れ渡った青空、白い雲。申し分のない朝の天気に、私は爽快な気分でのびをした。
「おはよう、ドク」
 枕元にあるお気に入りのくまにキスをして、ベッドから勢い良く跳ね起きる。
「おはよう、ハッピー、ドービー、グランビー……」
 部屋中のくまに一人ずつ声を掛ける。
普段だったらこんな事は恥ずかしくてできないが、今日はクラエスが病棟に泊まりがけの検査に行っていて、部屋にはいないのだ。
 それに何しろ、今日の私は気分がいい。『歓喜の歌』をハミングしながら着替えをすませ、足取り軽く食堂へ向かう。

 昨日の晩から今朝にかけては、珍しいことにほとんどのフラテッロが任務で出かけていた。いつもはビュッフェ形式で並んでいる朝食が、セットされたトレイの上に二人分用意されている。
 たっぷりのカプチーノと、朝食パンの定番コルネッティ。トマトとブロッコリーのサラダにオムレツが添えられて、デザートはママレードの乗ったヨーグルト。
今朝はエスプレッソでも良いかなと思っていたんだけど、メニューに対して選択権はないらしい。ま、お腹がすいているから何だって食べるけど。

4:名無しさん@ピンキー
09/01/12 23:13:25 /UZ5+HCy
「----おはよう、トリエラ」
「おはよう、ヘンリエッタ」
 食事を始めていると、お寝坊な甘党のおちびさんがやってきた。相部屋のリコがいないせいか、なんだかちょっと元気がない。
「どうしたの? 深刻そうな顔して。ジョゼさんに叱られちゃった?」
 トレイをテーブルに置いたヘンリエッタに、私は軽い口調でからかうように言う。
「う、うーん……。そうじゃないんだけど……」
「私で良ければ、相談に乗るよ?」
「うん……」
「無理に話さなくても良いけどさ。話してしまえば気が楽になることも、あると思うし」
「うん……」
 ヘンリエッタは砂糖壷に手を伸ばしながらはっきりしない返事をする。カプチーノに入れた砂糖をじょりじょりとかき混ぜながら、何か言いたそうにちょっと上目遣いで私を見ている。
「どうしたの?」
「うーん……。トリエラは何だか、機嫌良さそうだね……」
「うん? まあね」
 ぱくぱくと朝食を平らげてデザートに移る。普段はブルーベリーのジャムを入れることが多いけど、今朝はこのママレードのほろ苦さがたまらない。

5:名無しさん@ピンキー
09/01/12 23:14:18 /UZ5+HCy
「あのね……。その…トリエラ、ヒルシャーさんと一緒にどこかへ行っちゃうの?」
 カプチーノの砂糖が溶けきった頃、ようやく口を開いたヘンリエッタは何やら突拍子もないことを言い出した。
「はい??」
「ジョゼさんは、フラテッロには転属とかはないんだよって……」
「そりゃ、そうでしょうね」
 世界中探したって、義体運用なんてけったいな仕事をしている部署は他にないだろうから。もしかして、官舎までそんなこと聞きに行ってて朝食に遅れたわけ?
「……どこにも行かない?」
「うん。任務で出かけることはあっても、いつだってここに戻ってくるよ」
「そう……良かったあ……」
 ほっとしたように笑っておちびさんはカプチーノに口を付けた。ヘンリエッタのこういう笑顔は可愛い。私も砂糖を一杯だけ入れたカプチーノを飲みながら聞いてみる。
「一体、なんだってそんなことを思い付いたの?」
「え? だって、トリエラが言ってたんじゃない」
「私が?」
 何のこと? 顔をしかめた私に彼女はとんでもないことを言った。
「夕べ、言ってたでしょ。『ヒルシャーさん、行っちゃいやです。私も一緒に……』って」

 ----------ッッ!!!

「トリエラ、泣いてたじゃない。びっくりしたんだよ」
 いやそれは”泣いて”たんじゃなくて”鳴かされて”たんだよ…ってそうじゃなくて!!
 この子の地獄耳を甘く見てた! ほとんど無人だったし、三階の空き部屋ならさすがに聞こえないと思ったんだけど……。 
----そ、そんなに声上げちゃってたのかな。

「でも良かったぁ。これからも一緒にいてくれるんだよね、トリエラ」
「……うん、勿論だよ」

 あははと乾いた笑いを返しながら私は思った。
 やっぱり、今度からちゃんと彼の自宅まで連れていってもらおう、と。


<< だすえんで >>

6:名無しさん@ピンキー
09/01/13 18:55:01 Kk9BEYb2
スレ立て乙です
確かにエロくないけど
可愛ければ全て許されるのでGJ!


7:名無しさん@ピンキー
09/01/14 00:04:35 nwYhacOu
確かにエロというよりは可愛い、ですねw 乙です

8:【ロマンス】
09/01/19 01:21:14 /CapIL5r
ありがとうございますw 
そしてまたしてもほとんどエロのないトリヒルSSを投下。
以前さくら板に投下した【悪夢】というSSにリンク。一応、単品でも問題なく読めるはず。
トリエラに『歓喜の歌』を教えたのがヒルシャーだといいなと妄想し、
音楽療法なんて捏造設定ありです。



【ロマンス】



「『リア王』、『ハムレット』、『ロミオとジュリエット』----これらを称してシェイクスピアの三大悲劇と言う。『ロミオとジュリエット』の舞台は中世のイタリア。二つの家の対立に巻き込まれ、引き裂かれた若い男女の悲恋を描いた物語だ」

 10人ほどの生徒を前に行われる彼の講義を、くだらないと思いながら私は聞いていた。
 駆け落ちのために親の目を欺こうと仮死状態になった恋人----その姿に絶望し、早とちりで自ら命を絶った男。そして目覚めて目にした男の死に狂乱し、後を追った女。悲劇と言うよりも喜劇だ。
 ----そう、あの頃は思っていた。


9:【ロマンス】
09/01/19 01:21:58 /CapIL5r
 トリエラが眠れないと訴えたのは今朝のことだ。
 早朝の駐車場で自分の出勤を待っていた彼女はぬいぐるみを抱えていて、まるで幼い子供のように頼りなげな風情だった。聞けば、怖い夢を見たのだという。
 いつものようにはっきりとした夢の内容は覚えていなかったが、無理に笑顔を作る姿が今にも泣き出しそうに思えて、思わずその頬にふれた。
公社の中では極力彼女にふれることは避けていたが、そうしてやらずにはいられなかった。
 一瞬すがるような視線で自分を見たトリエラはほっとしたように笑い、ただの夢だから大丈夫だと答えた。

 だが午後の訓練では常になく射撃が正確さを欠いていた。
 優秀な彼女は勿論及第点はクリアしていたが、良い状態とはほど遠い。寝不足は全ての判断、行動に悪影響を及ぼすものだ。体調を整えるのも仕事なのだから今夜は早く休みなさいと告げると、今夜も眠れないかも知れないと再び彼女は訴えた。ひとりで眠るのは怖いのだ、と。
 睡眠導入剤等の薬物を使用させたくはなかった。何より彼女が眠るために何を必要としているのかは分かっていたから、訓練の後、臨床心理を専門とする精神科医の元を訪れた。
 条件付けの緩いトリエラの精神安定のために、自分が以前から音楽療法に取り組んでいることは、医師にも伝えてある。
 彼女が不眠を訴えていることを説明し、対応策として今晩は自宅での音楽療法を試みたいと思うがどうだろうかと意見を求めた。無論彼はそれに対して肯定的で、外泊申請に際しての好意的な意見書を一筆添えてくれた。
 礼をのべて退室した自分に、去り際カウンセラーが忠告した。ついでにスキンシップを心がけてやれよと。


10:【ロマンス】
09/01/19 01:24:54 /CapIL5r
 静かなピアノの旋律が流れる担当官の自宅で、少女は小さく息をついた。
 濃密な肌の触れ合いを終えたばかりで、まだ鼓動は早い。
「----落ち着いたか?」
 いつになく積極的に行為を求めた少女に、男が問いかける。
「…っ、はい……すみませんでした」
「謝ることはないよ」
 恥じ入るように褐色の頬を赤らめる少女に男は笑った。
「むしろ僕は嬉しかったがね」
「……言わないで下さい」
 腕の中で益々小さくなる少女の額に男は軽く口づけた。
 いつも行為のきっかけを持ちかけるのは男の方で、彼女が拒否をしないから成立するだけの一方的な関係なのかと悩んだ時期もあった。
それが少女の年頃らしい恥じらいの現れなのだと、男がそう理解できるようになったのは比較的最近の話だ。公社で見せる大人びた言動とは裏腹の、自分だけに見せる甘えのようなその態度を男はいとおしく思う。

11:【ロマンス】
09/01/19 01:26:11 /CapIL5r
 男の広い胸元に頬を寄せ、少女は囁くように男の名を呼んだ。
「……ヒルシャーさん」
「うん?」
「人間って…大切な人を失うと、後を追って死にたいなんて思うものなんでしょうか」
「え?」
 ぎょっとした表情で見返した男に少女は顔を上げ小さく笑った。
「『ロミオとジュリエット』です」
「あ、ああ」
 動揺を押し隠すように男は冗談めかした言葉で答える。
「君が恋愛物に興味を示すとは珍しいじゃないか」
「寝物語には丁度良いでしょう? ヒルシャー先生」
 任務に必要な実地の訓練の他に、教養科目として義体の少女達に古典文学や歴史などの座学を教える担当官を、少女はからかいの口調で呼ぶ。だがその目は言葉ほどそれを楽しんではいなかった。
「……大切な人を失っても、人は生きていけるものなんでしょうか」
 寝物語だと言いながら、甘えると言うよりもすがるような声音で少女は男に問いかける。
「……それはその人によるだろうな」
「あなたは----?」
 少女の質問に男は直接答えなかった。男は少女の瞳を真っ直ぐに見つめ、問い返す。
「逆の立場なら、君はどうだ。……僕に後を追って欲しいか」
「------っ」
 少女の瞳が大きく見開かれた。
 青い瞳に浮かんだ表情は----恐怖。
 自分のために死んでくれるかと言ったも同じ事を口にしながら、それを望むのかと問われて少女は恐怖した。
「----いや、です……っ」
 訳もなく、昨夜の夢の後に感じた耐え難い恐怖と喪失感が少女の胸に甦る。
 昨夜彼女が見た悪夢は、男の死。
 義体の少女達が夢の内容を記憶していることはほとんどない。にもかかわらず、トリエラの脳裏には真紅の鮮血のイメージが禍々しく広がった。
「嫌です、あなたに死んで欲しくなんかありません----!」
 他人の『死』ならばいくらでもこの手で作り出してきた。けれど目の前の男に重なったその不吉な場景は、少女を恐慌に陥れる。
 必死でかぶりを振った少女に、だが男は強い口調で言った。
「------それなら、おまえも馬鹿なことは考えるな」

12:【ロマンス】
09/01/19 01:27:28 /CapIL5r
 怒ってさえいるような男の声。
 少女はおびえた表情のまま男の名を呼んだ。
「ヒルシャー…さん……?」
「僕に万が一のことがあっても、決して後を追ったりするな。おまえの役目は生きることだと言ったはずだ」
 男が少女をおまえと呼ぶのは、随分と久しぶりのことだった。
 保護すべき子供と見ていた初めの頃から対等なパートナーとして扱うようになるにつれ、男の呼び方は『おまえ』から『君』に変わった。やがて身体を重ねるようになっても、否だからこそ、男は少女をベッドの上ですら『君』という堅苦しい呼び方で呼び続けていた。
「……それは、ラシェル・ベローの望みだから、ですか」
 少女は自分を命と引き換えに救ってくれたという女性の名を口にした。同僚だった彼女の遺言を守るために、男は人生も、良心も、全てを捨てて少女の命を守ってきた。
 君はラシェルの善意を体現している。
 それをできうる限り長く生かしてやるのが自分の使命なのだと、男はそう言っていた。
 ならば彼が自分を守ってくれるのは----愛してくれるのは、亡き女性の遺志だからなのだろうか。
 だが。
「----違う」
 男ははっきりと、少女に告げた。
「------僕が、そう望むからだ」
「ヒルシャー…さん----っ」
 ----初めて。男は、少女にそれを告げた。
 義務ではなく、使命感からでもなく。自分自身の意志で少女の生を望んでいることを。

13:【ロマンス】
09/01/19 01:29:03 /CapIL5r
「…………泣くな」
 男の手が少女の頬に触れた。
「泣くな、トリエラ。----頼むから、泣かないでくれ」
 器用さなどひとつも持ち合わせていない、そんな男の言葉に少女の瞳から更に涙があふれ出す。
「…あなたが…泣きたくなるようなことを言うからです……っ」
「……すまない」
 濡れた頬を指でそっと拭いながら、男は言葉を選ぶようにして言う。
「………残されて、独り生きることはつらいだろう。担当官を失えば、クラエスのように試験体として扱われる可能性も高い。……おまえの幸せを望むなら、生きていて欲しいと願うのはひどく残酷なことなのかもしれない」
 かつて公社の存在を明るみにしようとし、不慮の事故で命を落とした担当官がいた。そのフラテッロであった少女がどう扱われているか、男は良く承知している。だがそれでも。
「だが、それでも生きていれば----生きてさえいれば、幸せを見つけられる可能性だってあるはずだ」
「殺害動画の被害者として殺されているはずだった私が、今、こうしてあなたの腕の中にいるように…ですか----?」
 少女が呟く。それは夢のまた夢、おぼろにさえ思い出すことのない自分の過去。
 覚えてもいない過去になど、実感はわかない。けれど自分の感じてきた『幸せ』は、全てこの人が与えてくれたものなのだと----それは…分かる。
 少女には公社に来てからの記憶しかない。仲間と過ごした日々と----彼と過ごしてきた日々と。
 紅茶とケーキには幸せの魔法が掛かっているの----。
 仲間と交わしたたわいもない会話。そんな『小さな幸せ』を積み重ねてこられたのは、彼がその日、自分を救い出してくれたからだ。彼がいなければ、今ここにいる自分の存在は何一つ成立していなかった。
「あなたを失って……幸せなんて、見つけられるんでしょうか。どんなことが幸せだと思えるのか…想像すらできません……」
 彼が自分に生きていて欲しいと願うのならば、それを精一杯果たそうと思う。けれど、『彼と共に生きる幸せ』を失って、他に『幸せ』など見つけることができるとは思えなかった。少女の心情を思って男は言葉に詰まる。
「………花を見てきれいだと思うことも、食事をしておいしいと感じることも、生きていればこそだろう?」
 ようやく口にした答えはどう聞いても陳腐な物で。少女は涙を浮かべたまま小さく笑う。
「本当に…ささやかな幸せですね」
 そんなものが彼の存在に代われるはずがない。けれど男の想いは、少しだけ理解できる気がした。

14:【ロマンス】
09/01/19 01:31:42 jacbFNpt
「あなたは…私が死んだら、そうやって生きて行くんですか」
「そうだな----」
 少女の問いに、男は少し視線を伏せる。
「おまえが死んでしまったら、僕にしてやれることは墓守くらいしかない……」
 だからおまえが望むのなら後を追ってやっても構わないんだが、と続ける男に、少女はしがみついてふるふると首を振る。男はほつれた金の髪を静かに撫でた。
「……それでも僕は、そうやって生きていくのだろうと思う。----いずれ僕がおまえの元に行った時に、ひとつでも多く、この世界の善いものについて伝えてやれるように」
 この男は汚泥にまみれた社会の暗部に所属しながら、それでもこの世を善いものだと信じている。甘いと嘲られても愚かだと蔑まれても、それでも不器用な生き方を続けている。
----そんな男だからこそ、少女は彼を愛したのだ。
「ロマンチストですね……」
 眉根を寄せたまま少女の唇がわずかな笑みを見せる。
「でも…それならいいです。それなら、待っていられます。あなたが来るのも、あなたの元へ行くのも」
 あなたの言葉だから、信じられます。少女は囁いた。

----トリエラは僕を絶対に裏切らない。僕も君を裏切らない。……心強いだろう?

 十以上も年下の少女に、そう、絶対の信頼を寄せてくれた。そんな不器用で誠実な彼の言葉だから。
 少女は細い身体を擦り寄せ男と隙間なく肌をあわせた。
 この腕の中にいれば悪夢など見ない。この肌の暖かさを知っていれば、凍えるような世界でも生きていくことができる。
 たとえいつかこの日の出来事を忘れてしまったとしても、愛された事実はきっとどこかに残るだろう。----そう、信じられる。
「ヒルシャーさん……。朝まで、こうして一緒に眠ってくれますか----?」
「…ああ」
 男の腕が華奢な肩をそっと抱きしめる。
 確かなぬくもりに包まれて、少女は涙に濡れた瞳を閉じた。


<< Das Ende >>

15:名無しさん@ピンキー
09/01/22 01:02:41 TMOx52Hf
>>9>>10の間を書けよww
エロパロ的にはサギだがSS的にはGJだ。乙!

16:ぽんぽん
09/01/24 12:25:32 4kFrrKsg
ぬあああ!
最高です・・これでエロなら尚!^^


17:【】
09/01/28 23:09:55 yKp8h9ur
ありがとうございますw そしてスマン。
エロの書ける書き手さん、>>9>>10の間を埋めてやってください…。

18:【逃亡】
09/01/31 00:37:26 fMIPVezs
エロくなくても可愛ければ許されるけど、今回それすらもアヤシイんじゃないだろーか。
場違いなのは分かってるんだが、全年齢板に投下するのも気が引けるんだ。
スマン、保守代わりだと思って勘弁して。

ちなみに全年齢のSS投下スレはこっち。

社会福祉公社技術部さくら板支所
スレリンク(sakura板)l50
社会福祉公社技術部さくら板支所 第2分室
スレリンク(sakura板)l50



【逃亡】


 朝早く自身のフラテッロから受けた報告に、彼は苦悩していた。
 ----これを他の人間に漏らすわけには行かない。
 自分のパートナーには無論口止めをしてあるが、これが兄に知れればどのようなことになるか。
 これはやはり、当事者にきちんと忠告をするべきだ。それもできるだけ早く。
 そう、他のフラテッロが公社に戻る前に。



 晴れ渡った青空、白い雲。申し分のない朝の天気に、愛車から降りたドイツ人は爽快な気分で軽く身体を伸ばした。
 よく言えば生真面目、悪く言えば陰気な雰囲気を持つこの男だが、今日の彼は気分が良い。コートと鞄を手に、何やら晴れやかな表情でオフィスのある本部棟に歩き出す。
「ヒルシャー」
 名前を呼ばれて振り返れば、同僚の姿がある。
「ああジョゼさん。おはようございます」
 昨日の晩から今朝にかけては、珍しいことにほとんどのフラテッロが任務で出かけていて、公社に残っている担当官は男と彼だけだ。女心をくすぐるジョゼのやわらかな造作が、今朝はやけに険しい。

19:【逃亡】
09/01/31 00:38:56 fMIPVezs
「どうしました、深刻そうな顔をして。ヘンリエッタと兄妹喧嘩でもしたんですか?」
「いや、そう言う訳じゃないんだが……」
 下手な冗談で問いかけるドイツ人に、優男は暗い表情で言葉を濁す。
「どうかしたんですか?」
「いや……。君は何だか、機嫌が良さそうだな」
「そうですか? ----ああ、いや。そうかもしれませんね」
 笑顔で答えるヒルシャーに、ジョゼの顔が真剣さを増す。----そらとぼけているわけではないだろう。だとすれば、これは覚悟を決めた故の清々しさなのだろうか。ジョゼは意を決して、男を詰問した。
「……ヒルシャー、トリエラと一緒に、どこへ行くつもりだ?」
「はい?」
「今朝早く、ヘンリエッタが官舎の僕の部屋に来た。昨夜、トリエラが君と一緒にどこかへ行く相談をしていたと言ってね」
「----は?」
 怪訝そうな表情をするヒルシャー。こんな芝居ができる男だとは思わなかったな、と感心すると同時に、ジョゼも遠回しな物言いを改める覚悟を決める。このまま見過ごしては彼らのためにならない。
「----トリエラが君に、行かないでくれ、自分も一緒に行かせてくれと、泣いてすがっていたそうじゃないか」
「!!」
 さあっと男の顔が青ざめる。
「い、いや、それは----!」
 やはり、危惧したとおり公社からの逃亡の相談だったのか。動揺する男にジョゼは声を低く落として忠告する。

20:【逃亡】
09/01/31 00:40:38 fMIPVezs
「馬鹿なことを考えるな、ヒルシャー。確かに公社に自由はないが、公社から離れれば義体のメンテナンスは受けられない。彼女のためには、このまま公社で生きていくのが最善の策だ」
 第一、逃げ切れるはずが無いじゃないか。公社は秘密を知る者に容赦はしないぞ。君も良く知っているだろう----。そう言葉を重ねて説得するジョゼに、ヒルシャーは視線をそらしうつむく。
「……この事は僕の胸に収めておくが、兄に、ジャンに知れたらただでは済まないぞ。とにかく、トリエラとももう一度良く話し合っておくんだ」
「……ありがとうございます」
 ご忠告感謝しますと礼を述べジョゼの元を立ち去ると、ヒルシャーは思った。確かに、トリエラとはよく話し合っておくべきだろう。ヘンリエッタの地獄耳を甘く見てはいけないと。

 いや、自分としても昨日のことは誤算だったのだ。
 ヒルシャーは昨夜の出来事を思い出して溜息をつく。ただ----つい、昨日は。
 なにしろ昨日は、退勤間際に最愛の少女から「生理が終わりました」などと報告されたものだから。
 たまらず寮の空き部屋に連れ込んで、住人のほとんどが留守なのを良いことに、ついついその場で事に及んでしまったのである。
 やはりこれからは、きちんと自分の自宅まで連れていこう。
 それにはまず、おそらく恥ずかしさのあまり怒り狂っているだろうパートナーを、全力でなだめなければなるまい。----勿論、容易なことではないだろうが。

 それを思うと、いっそこのままどこかへ逃亡したい気分に駆られるヒルシャーであった。
  

<<だすえんで>>

21:名無しさん@ピンキー
09/01/31 02:38:53 +aZmgO3U
二人とも恥じらいまくりですね

22:名無しさん@ピンキー
09/02/04 18:55:02 Tg1AiuFv
ジョゼ山www
キャラの特徴を全部捉えて、かつ鳥蛭のラブラブさに死にました
二人とも照れ屋でさいこ^^^

23:【】
09/02/08 21:51:17 hLU4qPpn
ありがとうございますw ホント恥ずかしい人たちww

24:名無しさん@ピンキー
09/02/08 21:54:05 hLU4qPpn
>ドイツ人にとってセックスは心身を爽快にするジムでのトレーニングのようなもの。
>誘惑のテクニックはあまり誉められたものではない。多くの人が、退屈極まりない陳腐な方法に頼っているように思われる。
>セックスの最中には、思いっきり声を上げて悦びを(あるいは失望を)表現しなければならない。

そんなえっちじゃトリエラは満足させられないぞヒルシャーww

25:名無しさん@ピンキー
09/02/18 00:45:44 JAEbsAqQ
age

26:【】
09/02/20 00:08:42 FKmodl5p
>(セックスにおいてドイツ人は)他人の弱点や奇癖に対して驚くほど寛大だ。
つるぺたツンデレ気にしないw
相変わらずなエロくない鳥昼小話を投下~。


【マナー】


『セックスにおいてドイツ人は他人の弱点や奇癖に対して驚くほど寛大だ。
 しかしながら、ミステリアスで、一気に燃え上がるよりもひそやかにくすぶるエクスタシーがお好みなら、フランス人を相手になさい。』



「ヒルシャーさん、待って下さい! そんな、いきなりねじ込んだりして……っ」
 男の行動に少女は抗議の声を上げる。だが辺りをはばかってその声は小さい。
「大丈夫だよ、トリエラ。……ほら、もうこんなに溶けてしまってる」
 男は悪びれもせずに少女にとろりとした液体を示す。
「そう言う問題じゃ------や…だ…っ、そんな風にかきまわしたら、ぐちゃぐちゃになっちゃう……!」
 少女の非難と拒絶の言葉に、行為を続ける男はやむを得ず手を止め問いかける。
「こういうやり方は君の好みではない----と?」
「そういうマナーは…フランス式でいってください……っ」
「……悪かったね、野暮なドイツ人で」


 レストランで食事する二人。
 ステーキ皿の上には、付け合わせのベイクドポテト。

十字に切れ目が入った熱々のじゃがいもにガーリックバターをねじ込み、
フォークでぐしゃぐしゃのマッシュポテトにして食べるのがドイツ式。
ナイフで切り分けて一切れずつ食べるのがフランス式だ。

「ポテトはこうやって食べた方がおいしいんだぞ」

 そう言いながらも、仕方がないから次回はナイフを使おうなどと考える、義体に甘い担当官だった。


<<だすえんで>>

27:名無しさん@ピンキー
09/02/20 06:15:32 aYQEVcMY
さすがドイツ人WW
じゃあえっち中のヒルシャはガンガン攻めてるってこと?

28:名無しさん@ピンキー
09/02/20 21:34:40 jysDAq7n
そんなヒルシャー想像つかんww

29:名無しさん@ピンキー
09/02/21 10:48:33 qykv2CGR
昼「そう…そこから上に向かって…んっ…さ、すがトリエラ、物覚えがいいな」

ガンガンヒルシャやだ

30:名無しさん@ピンキー
09/02/21 18:51:16 PFZZOWvi
昼「さあトリエラ、今夜も二人でいい汗を流そう!!」
鳥「もうちょっとマシな誘い方はないんですかッッ」

そんなヒルシャはやだw

31:名無しさん@ピンキー
09/02/24 11:21:41 f8szgrj/
誰かトリヒルで激しいエロス書いてくれないだろうか
ヒルシャが何らかの理由で積極的になりトリエラがたじたじになる設定で

32:名無しさん@ピンキー
09/02/24 11:58:38 mvZJo0h0
しむらー表記逆
がっつんがっつん行くヒルシャーは見てみたいな
ドイツ人って意外と男女交際に関してはすさまじいらしいし

33:名無しさん@ピンキー
09/02/25 02:03:17 TE8rTV4U
冷静沈着なイタリア人がいるんだから、ヘタレなドイツ人もおるやろw

34:名無しさん@ピンキー
09/02/25 21:16:28 NBZiEnIq
へたれじゃない強気なヒルシャ希望

35:名無しさん@ピンキー
09/02/25 23:35:11 TE8rTV4U
ガンガンヒルシャはやだけど、強気なヒルシャーなら自分も見てみたいな。

36:名無しさん@ピンキー
09/02/26 00:17:25 Q08S0MJr
ティル・リンデマンみたいなヒルシャーいいね

37:名無しさん@ピンキー
09/02/26 22:17:00 +Nqa9H9t
明日ティルヒルシャみれるな(やられぎみだけど

38:名無しさん@ピンキー
09/02/26 22:42:37 6UUP/cmt
ティルヒルシャいいな

39:名無しさん@ピンキー
09/02/26 23:09:49 6UUP/cmt
自分は堤ヒルシャの方が…

40:名無しさん@ピンキー
09/02/27 00:19:25 AMvkJC/L
任務の最中にポルノ雑誌を買いにホテルを脱け出すヒルシャを想像してフイタww
堤ヒルシャは強気になったら延々と説教かましそうだ

41:名無しさん@ピンキー
09/02/27 00:43:34 ovqwojAV
Rammsteinネタ理解されててワロタww

42:名無しさん@ピンキー
09/02/27 13:44:18 k+6Ezsxj
昼「明日は早めに出るからな。」
鳥「わかってます。おやすみなさいヒルシャーさん」
昼「ああ。おやすみ」


昼「(よし…寝たようだな)」
今日は月刊巨房(ポルノ)の発売日

ホテルのショップに足を運ぶヒルシャ

本を手に取り、いざレジへ



オリガ「ヒルシャー、あんたそんなにでかいのが好きかい」

43:名無しさん@ピンキー
09/02/27 22:33:29 AMvkJC/L
ワロタww

44:名無しさん@ピンキー
09/02/27 22:58:55 AMvkJC/L
SIGが弾切れになったら火炎放射器を振り回すんだな

45:名無しさん@ピンキー
09/03/01 07:15:12 KJ31QQJS
>>40
>堤ヒルシャ
それなんて京極堂ww

46:名無しさん@ピンキー
09/03/01 08:41:27 PtFhrVFE
wwww

47:名無しさん@ピンキー
09/03/01 14:46:11 O/IcWZN6
そういえば本誌ではヒルシャー無事なのかな?
この前立ち読みしたら苦しそうな顔してたからもしやとおもい

48:名無しさん@ピンキー
09/03/01 17:56:06 KJ31QQJS
一応無事みたいだけど。自分も立ち読みだが。
トリエラも多分重症は負うだろうが生き残るとみた。
さらばビーチェ……

49:名無しさん@ピンキー
09/03/02 00:09:18 hQGPEtDm
>>45
鳥「ヒルシャーさんだめぇ・・・こんなの・・変ですっ・・・私・・おかしくなっちゃう・・・っ」
昼「大丈夫だ。この世には不思議なことなど何一つないんだよ、トリエラ。
君のその反応も、僕から受ける刺激を脳が快感として認識しているに過ぎず(ry」

こうですか わかりません><

50:名無しさん@ピンキー
09/03/02 11:34:32 UvlOAn6o
いきなりごめん、恋愛レボリューション21を踊るヒルシャーの夢をみた

51:名無しさん@ピンキー
09/03/02 23:16:16 8UWQj6mj
>>47-48
ヒルシャーを失ってトリエラが心閉ざすのを想像して鬱勃起
クラエスがかつてそうなったみたいに

52:名無しさん@ピンキー
09/03/02 23:52:13 hQGPEtDm
>>51
今のところその心配はなさそうだよ
てかその展開はマジ勘弁してほしい

53:名無しさん@ピンキー
09/03/03 00:22:30 svVoyR04
>>50
フイタww

54:名無しさん@ピンキー
09/03/03 00:34:40 svVoyR04
今回の作戦じゃトリエラは死なせない方向性みたいだね。
かなり前向き発言が多いから、ヒルシャーにもしものことがあっても乗り越えそう。
クラエスと同じパターンてのも芸がないし。

しかしそうするとアンジェと同じパターンも望めないのか…。
最後に別れのキスシーンくらいは拝ませてもらいたいもんだが。

55:名無しさん@ピンキー
09/03/03 00:54:49 xfRvenhZ
何が何でもトリヒルせっくるしーんでおわらせてください先生

56:名無しさん@ピンキー
09/03/03 05:50:19 UcwzYutY
トリエラに子宮が残ってるのは伏線だろきっと

57:名無しさん@ピンキー
09/03/03 22:58:15 xfRvenhZ
トリ「わたしの子宮は…わたしとヒルシャーさんのためだけにあるんです」

58:【】
09/03/04 01:04:24 dR1Sd3Lb
このスレのおかげでRammsteinのアルバム買っちまったじゃねーですかw
勢いで書き上げた攻ヒルシャ投下。イッヒ・ヴィルとライン・ラウスで。象は省略。

59:// ICH WILL 欲望 //
09/03/04 01:06:18 dR1Sd3Lb
// ICH WILL 欲望 //


   俺は騎手
おまえは名馬
おまえにまたがり
ふたりの乗馬が始まる


細く俊敏な身体を逃げ場のない狭いベッドに追い込んで
男は少女の唇を奪う。
舌が絡まり唾液が溢れ、呼吸さえも奪われて少女が悶える。


俺は騎手
おまえは名馬
鍵は俺が持っている
錠前はおまえ
扉が開き 俺は中に入る
人生はこんなにも豊かなものになる


男の指に秘裂を割られ、潤んだ身体を探られて
少女は甘く溜息を漏らす。

ヒルシャーさん。

淫らに身体を開いて男を誘えば
いきり立つ男のものが少女の身体に進入を開始する。
男を受け入れる悦びにふるえ、少女は男にすがりつく。



60:名無しさん@ピンキー
09/03/04 01:09:26 dR1Sd3Lb
ごめん、もう一回仕切り直し。

61:// ICH WILL 欲望 //
09/03/04 01:13:51 dR1Sd3Lb
// ICH WILL 欲望 //


   俺は騎手
   おまえは名馬
   おまえにまたがり
   ふたりの乗馬が始まる


細く俊敏な身体を逃げ場のない狭いベッドに追い込んで
男は少女の唇を奪う。
舌が絡まり唾液が溢れ、呼吸さえも奪われて少女が悶える。


   俺は騎手
   おまえは名馬
   鍵は俺が持っている
   錠前はおまえ
   扉が開き 俺は中に入る
   人生はこんなにも豊かなものになる


男の指に秘裂を割られ、潤んだ身体を探られて
少女は甘く溜息を漏らす。

 ヒルシャーさん。

淫らに身体を開いて男を誘えば
いきり立つ男のものが少女の身体に進入を開始する。
男を受け入れる悦びにふるえ、少女は男にすがりつく。



62:// ICH WILL 欲望 //
09/03/04 01:18:28 dR1Sd3Lb
   もっと深く もっと深く
   言ってみろ 声に出して言ってみろ
   もっと深く もっと深くと
   おまえの皮膚は気持ちいい


二人分の体液に濡れた褐色の肌を、男の手が無遠慮に這い回る。

 もっと声を聞かせてくれ。

耳元に熱く囁かれれば、条件付けなどなくても抗えない。

 いい、いいです。もっと。

男のものに貫かれて容赦なく揺さぶられる細い腰が
快楽を求めて浮き上がる。


63:// ICH WILL 欲望 //
09/03/04 01:22:15 dR1Sd3Lb
   俺が見えるか
   俺が解かるか
   俺を感じるか
   俺が聞こえるか


 こちらを見ろ、トリエラ。

襲いかかる快感に耐え、強く瞳を閉ざして喘ぐ少女に俺が言う。
だだをこねる子供のようにかぶりを振る少女を
最奥を突き上げて男が促す。
悲鳴にも似た嬌声を上げて、涙をにじませた青い瞳が男を見上げる。

――ああ、それでいい。

欲情を増したように男は笑い、再び少女の身体を責め立てる。


   俺が聞こえているだろうか
   俺が見えているだろうか
   俺を感じているだろうか
   よく聞こえない


 だめ、だめです。もうだめ、許して。

快楽の波にもまれて金の髪を振り乱し、少女が男に許しを乞う。
荒い呼吸音とベッドの軋みが邪魔をして
少女の言葉は男に届かない。

 トリエラ、トリエラ。

熱い吐息と共に男が少女の名前を呼ぶ。

 いい、だめ、いや、いい。

相反する言葉をうわごとのように繰り返す少女の瞳は
熱に浮かされ最早焦点が合っていない。
ひときわ大きな突き上げに少女の背中が反り返り
男の腰が震える。
行為の終了と共に少女は意識を保つことを放棄した。


64:// ICH WILL 欲望 //
09/03/04 01:25:20 dR1Sd3Lb
熱情が去り、正気に立ち戻った男は、
ベッドに沈み込んだ少女の身体を抱き上げた。
行為の激しさに疲れ果て感覚を遮断してしまった
自分よりもふたまわりも小柄な身体に
ほんの少し不安がよぎる。
自分のペースで事を運んでしまったことを、彼女は怒るだろうか?
目覚めたときに、彼女はいつものように言ってくれるだろうか。
自分の欲望を正当なものだと承認してくれるあの言葉を。
自分が教えた、自分の国の言葉で。

Ich liebe dich. 愛していますと。



   俺が聞こえているだろうか
   俺が見えているだろうか
   俺を感じているだろうか
   よく聞こえない



Das Ende

65:名無しさん@ピンキー
09/03/04 11:45:47 zv8zO9vd
きゃあああ

>男の腰が震える

エロすぎてしにました

66:名無しさん@ピンキー
09/03/05 01:50:43 flzkeUWj
本当に書かれるとはGJ
ティル・ヒルシャーは変態過ぎて困るw


67:名無しさん@ピンキー
09/03/05 21:47:28 YP6c8hI+
ていうかガンガン攻めるヒルシャもたまにはいいな
そのあと騎乗位で攻められるヒルシャーwww

68:名無しさん@ピンキー
09/03/05 23:37:19 aYcXscfX
GJ!
だがティルヒルシャをググって((((((;;゚Д゚)))))ガクガクブルブル
あんなのにがっつんがっつんやられたら壊れちまうだろがww

69:名無しさん@ピンキー
09/03/06 11:22:17 bXNbxk3c
たしかに…
やっぱりノーマルヒルシャが一番
ジャンさんならわかるとしても

70:【】
09/03/06 23:25:39 LMkGz6WA
レスどうもですw
いや、まんまティルヒルシャってつもりじゃなくて^^;;
強気なヒルシャーってことで、自分としてはティルヒルシャと堤ヒルシャの中間位を希望w

>>63
9行目 一ヵ所訂正
誤)俺が言う。
正)男が言う。

71:名無しさん@ピンキー
09/03/06 23:27:27 LMkGz6WA
>>45
京極は実家だからうろ覚えなんだけど…こんなん?

 墨で染めたような真っ黒い背広。
 黒外套に黒手袋。黒靴下に黒革靴。靴紐だけが赤い。

72:名無しさん@ピンキー
09/03/07 22:38:04 4RXi+JlA
だれかトリヒルでフェラかいてくれ
あっていうか10巻のヒルシャが寝てるとこから
トリエラが襲うのなんか…
自分がかいてみろってはなしか泣

73:名無しさん@ピンキー
09/03/07 23:17:08 pPDWFCbv
>>72
とりあえず。ヘタレな京極ヒルシャだが



墨で染めたような真っ黒い背広。
黒外套に黒手袋。黒靴下に黒革靴。靴紐だけが赤い。
 
男の前には褐色の肌の少女がひざまづいている。

トリ「ぴちゃぴちゃぢゅるん。ヒルシャーさん、気持ちいいですか?」
ヒル「――君に憑いているのは男を惑わし精気を吸い取る妖怪『サキュバス』。
いや、だがこれは…落とさない方がイイかも……うっ!」


あえなく返り討ち。
ちりーん……

74:名無しさん@ピンキー
09/03/07 23:36:59 pPDWFCbv
10巻表紙ネタは自分もちと考えたけどさ。睡眠薬盛られてて勃つもんなん?
酒飲み過ぎただけで勃たなくなるのに、あんな速効性の強力な睡眠薬使われて役に立つのかね?
睡眠導入剤くらいなら朝立ち利用も可能な気もするが

75:名無しさん@ピンキー
09/03/08 16:35:41 7Ku0RpUd
73>
ヒルシャwwwわろすwwwww
よくわかりました。
でもちゃんとフィニッシュはするんですね。

74>
たしかに..
ああ、なんかそうやって考えたら無理かもしれん。
次の日覚醒する時までずっといれとけばたつ?

76:名無しさん@ピンキー
09/03/09 23:29:29 GI5qx/3A
ワロタww

77:名無しさん@ピンキー
09/03/09 23:32:16 GI5qx/3A
んなマジに考えんで書いてくれ w

78:名無しさん@ピンキー
09/03/10 22:16:19 YHOQL0LV
いろんなシチュエーション希望

79:【】
09/03/10 22:33:01 iB6ToN07
ノーマルヒルシャ投下。でもトリエラ視点。
前スレで投下した【棘】【睦言】辺りをドイツ人っぽく解析してみよう
とか思って書き出したはずが、何故か益々ヘタレ扱いに。
理屈屋のツンデレちゃんのツンな反応ということでw

80:【儀式】
09/03/10 22:34:19 iB6ToN07
【儀式】


 僕の部屋に寄っていくか?

 それが不粋なドイツ人の無器用ないつもの誘いの言葉だ。
 担当官のお好きなように。私は冷淡に答える。―身体の奥に灯る熱とは裏腹に。
 彼の車のダッシュボードに押し込められた帽子を取り出し
子供らしさを演出する二つ髪を中に収めると、サングラスで目元を覆い隠す。
 こんな時にはスーツ姿がいい。
 車を降り、背筋を伸ばして顎を上げ、しなやかに歩けば小柄な“女”に見える。
 大人のように装い大人のように振る舞えば、成長しないこんな身体でも
周囲は大人として知覚する。―彼の新しい同僚から聞いた話だ。
 彼の後ろに付き従い、もう幾度となく訪れた彼の自宅の前に立つ。
 扉が開かれ彼のプライベートな空間に足を踏み入れれば、彼の自宅は
いつ来てもきちんと整頓されている。
生真面目な性格を示すものだろうが、自宅にいる時間が短いせいもあるのだろう。
 施錠の音がし、彼が私に近付く気配を振り返らずに待つ。
 ためらいがちな彼の手が私の背中に触れ、そっと促した。

―奥の部屋へ。

 囁かれ、鼓動が大きく脈打つ。はい、と答えて奥の部屋―寝室に向かう。

81:【儀式】
09/03/10 22:35:32 iB6ToN07
 灯りはほの暗いルームライト。部屋の扉が閉められ、私はグラスと帽子を取り去り
髪をゆっくりと振りほどく。
 彼の腕が私を背後から抱きしめた。微かに煙草の香りがする。
 トリエラ。私を呼ぶ彼の声。誘われるように上向けば彼と視線が合う。
熱を帯びた榛色の瞳と。
 いいか? 確認を求める問いかけ。
 何を今更。突き放すような私の言葉に彼はいつもの困ったような表情を浮かべ、
そして静かに唇を重ねる。 

 はじめはふれるだけの口づけ。
 私の反応を探りながら大きな手が私の身体をまさぐる。
不粋で無器用な彼は、決してその手の技巧に長けている訳ではないだろう。
けれどわずかでも私が反応を示せば丹念にそこを刺激してくれる。
自身の欲望よりも私の愉楽を優先させようとする気遣いを、
誠実と賞するべきか痩せ我慢とみるべきなのか。
 時に執拗なほどの彼の愛撫にたちまち私の息は乱される。
 急上昇する脈拍と体温。
 立っていることが困難な程の目眩と動悸。
 重篤な病に陥った者ように、私は彼の腕の中に崩れ落ちる。


82:【儀式】
09/03/10 22:36:52 iB6ToN07
 抱擁、口づけ、愛撫。彼の行為はいつも決まりきった手順を踏む。
 朴念仁のドイツ人に女の心を酔わせるような睦言がささやけるはずもなく。
 行為のさ中に彼が口にするのは、ただただ私の名前だけ。
 彼が名付けてくれたその名前だけ。
 そして私もうわ言のように彼の名を呼ぶ。
 私のために名乗る、その偽りの名前を。


83:【儀式】
09/03/10 22:39:57 iB6ToN07
 本来生物の繁殖行動にしか過ぎないこの行為を快楽と成し得るのは、
脳がそれを快感として認知するからだという。
 例えこの身体のほとんどが作り物だとしても、
彼を受け入れている部分と彼の存在を認識している脳は生身の私自身だ。
皮膚で感じるのではなく脳が感じるのだというその考えは、
私の歓びを更に深いものにする。

 私がこんなにも愉楽と充足を得ることができるのは、
彼の愛技の巧みさではなく彼の愛情の深さ故なのだろう。
 彼の行為は快楽を求めるというよりは愛情を表現するための儀式のようなものだ。
 だから私は、いつも最後に儀式を締めくくる誓句を彼に告げる。
 Ich liebe dich.―愛しています、と。


<< Das Ende >>

84:名無しさん@ピンキー
09/03/11 22:14:05 AIZX1S4c
こあああ!!
GJ!!
最中に名前ばっかいうヒルシャもえる

85:名無しさん@ピンキー
09/03/13 21:54:39 K2xc3+9x
GJ 理屈っぽいエロもたまにはイイねw

86:名無しさん@ピンキー
09/03/14 00:07:20 qbi8BJmN
公社の解体の前に会社の解体に立ち合うハメに。せめてエロでも書いてウサばらし。
エロだけ話は読むだけで書かないつもりだったんだけど、真面目な文章書く気力なし。
書いといて何だがヒルシャが変。保守もかねて小分けにうpするよ。
>>31 大してエロかないがこんなんでどーよ。

87:◇ Mein Teil ◇
09/03/14 00:12:00 qbi8BJmN
◇ Mein Teil ◇


 休日の朝、目覚めたトリエラの視界に入ったのは、
見慣れた二段ベッドの底板ではなくオフホワイトの天井だった。
 状況を把握するまでに数瞬のタイムラグを要する。
素肌に直接毛布を被った状態で聞こえる自分以外の寝息の音に、
トリエラは不意にそこが寮ではなく担当官の自宅であることを思い出した。
隣で眠る裸の男の姿に、少し顔を赤らめながら少女は声をかける。
「―ヒルシャーさん、起きてください」
「うん……?」
 少女の声に反応して男が目を覚ます。
「……ああ。お早う、トリエラ」
「早くはないですよ。もう起きて支度をしないと、午前の内に出かけられません」
 微笑んだヒルシャーにトリエラはびしびしと答えた。
部屋の中はすでに明るく、時計は10時少し前を指している。
「ああ、そうか。今日はデートの約束をしていたんだったな」
「…文化遺産の視察でしょ」
 公社に提出した外泊申請の目的項目にはそう記入されている。
まあ名目はそうだがねと答えながら男は起き上がり、ベッドを下りる。

88:◇ Mein Teil ◇
09/03/14 00:13:59 qbi8BJmN
「では腹ごしらえをして出かけよう。朝食は何がいい? 
パンはあるが生憎とコーヒーをきらしてしまったから、用意できるのは
ミルクとヴルスト(ソーセージ)くらいなんだが」
「―ッ朝っぱらから何くだらない冗談をかましてるんですかっ」
「ん?」
 赤面して吼えるトリエラに、ヒルシャーは怪訝な顔で振り返った。
だが何かに思い当たり面白そうに彼女に聞き返す。
「何を考えたんだ? トリエラ」
「何って―」
「僕は冷蔵庫の中にある食材の話をしていたつもりなんだが」
「……え?」
 ヒルシャーはニマリとタチのよろしくない笑みを浮かべた。
「そうかそうか」
 うんうんと頷きながら男はベッドの上で固まってしまった少女に近付く。
「それならそうと言ってくれれば……」
「ちょっ…違…っ」
 笑顔で近づいてくる男に少女は思わず後ずさった。しかし後ろは程なく行き止まりだ。
壁際に追い詰められた少女の両脇に、とん、と男の両手がつけられて、
トリエラは前後左右の退路を絶たれる。
「君がそのつもりなら喜んでご馳走するよ、トリエラ」

89:◇ Mein Teil ◇
09/03/14 00:15:12 qbi8BJmN
 少女の目の前にはすでに臨戦体勢に入った男のモノ。
夜の薄暗がりでこちらもその気になっている時ならともかく、
カーテン越しに差し込む朝日の中で見るソレは結構えぐい。
「い、いりませんっ、遠慮します!」
 ぷるぷると首を横に振る少女に、ヤる気満々の三十男は更にえげつないセリフをぬかす。
「ああ、下の口で食べたいのか? もちろんそれも大歓迎だが」
 冗談じゃない。いや、いっそいつもの下手な冗談だと言ってくれ。
しかし相手は空気の読めないドイツ人。
何より力強く立ち上がったソレは本気の印。
昨夜だって散々やる事をヤっておきながら、何だってこんなに元気なのか。
 だがこれでまともに一戦付き合わされてしまったら、出かけるのは午後になってしまう。
トリエラだって視察という名のデートを楽しみにしていない訳ではないのだ。
かくなる上はさっさと一発抜いて満足させる他に手はないだろう。
トリエラはあきらめて目の前のヴルストを手に取った。
「……いただきます」

90:名無しさん@ピンキー
09/03/14 01:46:36 P8F5zfvc
ティルヒルシャー再来GJ!!!!
というかもうライゼライゼ買ったのかwwww
Rosenrotもお薦めですよ。特に表題曲のPVは内容的に…

91:名無しさん@ピンキー
09/03/14 08:19:26 T/6+V6aA
あああえろいえろいwww
続き楽しみにまってます

92:名無しさん@ピンキー
09/03/15 11:32:37 hvDfM0Mn
ヴルストかwww GJ! 続きに期待ww



93:◇ Mein Teil ◇
09/03/16 19:50:39 vZoNavFg
どもですw 多分4回に分けて投下。携帯で打ち込むのめんどくさ…
>>90 うんにゃ、買ったのはSehnsuchtの方w
RosenrotのPVに期待w イナカでは手に入らないので都会に出かけたら探すつもり。

94:◇ Mein Teil ◇
09/03/16 19:52:44 vZoNavFg
 化粧気のない唇から小さく舌がのぞきだし、おっかなびっくりに男にふれる。
教えられた事が皆無とは言わないが、いつもはされるばかりで
してやる事などほとんどない。
ましてやこんな朝っぱらから淫猥な行為を強いられるのは
初めてではないだろうか。
 ぴちゃぴちゃと響く自分のたてる水音がやけにはっきりと耳につく。
ヘンリエッタのように聴覚を強化されていなくて良かった。
事の最中にこんな音を聞かされ続けたら、羞恥でどうにかなってしまう。
「そう…そこから上に向かって…んっ…さ、すがトリエラ、物覚えがいいな」
 聞こえない、聞こえない。実技指導だか羞恥プレイなんだか分からない
担当官のたわ言には耳を貸さないようにして、トリエラはひたすら奉仕活動に専念する。
 片手を添えた男のものに舌を這わせ、空いた手で柔らかく袋を揉む。
浮き上がった血管を吸い上げ舌で形を辿り、濡れた先端をくわえれば
口の中に男の味が広がった。
思わず咽を鳴らして唾液を飲み込めば、ずくん、と甘く腰が疼く。

95:◇ Mein Teil ◇
09/03/16 19:54:33 vZoNavFg
―ち、違うわよ、こんなの! 舐めてて感じたりなんか、してないんだから!

動揺して身じろぎしたトリエラの耳元に優しくヒルシャーの手が触れ、
そのくせしっかりと少女の頭を固定する。
「んんっ」
「そのまま、続けて…」
 欲情した声で促されて、トリエラはまた生唾を飲み込む。
口の中で体積を増すその大きさに、何でこんなモノが自分の身体に入るんだろう
などと考えてしまい、男を受け入れるその場所が熱くなる。

―いけない、さっさと終わらせなくちゃ。

 集中、集中。気を取り直して続きに取りかかるものの、一度気にかかってしまえば
知らずと呼吸は浅くなる。
「…ん、……ふ…」
 口が塞がれているためもあるのだろうが、吐息と共に鼻にかかるような声が漏れる。
少し拙い技巧が返って男の興奮を高めるようだ。
「トリエラ……っ」
 そろそろ、だろうか。
熱い声に一瞬安堵した少女の頤を、男がくすぐるようにして仰向けさせた。
「ふぁ?」
 濡れた唇から男のモノが外れ、つうっと唾液が糸を引く。
もの問いたげな視線を向けた少女の身体を、男の手が下へとすべった。

96:◇ Mein Teil ◇
09/03/16 19:57:19 vZoNavFg
「―!?」
 ひょいと腰を持ち上げられて、あっという間に身体の前後が入れ換えられる。
今まで奉仕していたものの上下が逆になり、肉付きの薄いかわいいおしりは
するりと寝そべった男の目の前だ。
「やっ…ちょっと、何するんですか!」
 じたばたと暴れる少女を、元ユーロポール捜査官は逮捕術の要領でがっちりと抑え込む。
「いや、僕ばかり気持ち良くしてもらうのは申し訳ないから、お礼をしようと思ってね」
「結構です!!」
「遠慮なんかしなくてもいいよ」
「遠慮じゃありません! お断りします! やだ、おしりを広げちゃだめえっ!?」
「ほら、君もこんなに濡れてるじゃないか」
「見ないで下さいってば…ひゃあっ?!」
 男の指が湿ったソコをなぞったかと思うと、いきなり少女の中へと差し込まれる。
二、三度内部を探る動きをみせただけで、
タメも焦らしもなく男は彼女の感じる場所をぐりぐりと刺激し始めた。
「やああっ!? そんな所をいじっちゃダメですぅっ!」
「気持ちいいだろう?」
「ち、違います! 気持ち良くなんか……ふあっ?!」
「違わないよ。君が昨夜“ソコです”と教えてくれた場所なんだから」
「んああっっ」
 的確に急所を責められて、たまらずトリエラは嬌声を上げる。

97:◇ Mein Teil ◇
09/03/16 20:01:41 vZoNavFg
とりあえず、今日はここまで。

98:名無しさん@ピンキー
09/03/16 21:18:03 iqnYU4bS
ヒルシャのう゛るすとは 大きいとおもってます
っていうかヒルシャさんて身長どのくらいなんだろ
トリエラも

99:名無しさん@ピンキー
09/03/16 22:06:41 AhQwWQsM
なんという焦らしプレイ

かっ書き終わるまでGJなんて言ってやんないんだからっ///

100:名無しさん@ピンキー
09/03/17 21:18:53 zOr2+eDs
続きをww続きを早く投下してくれwww

101:名無しさん@ピンキー
09/03/17 22:17:06 v6gJAoS8
生殺しおなにだぜ

102:◇ Mein Teil ◇
09/03/18 19:59:50 UZRQv7yV
おまたへ。続き投下。でもまだ焦らしプレイ続行中。
携帯がヤな変換予測かますようになったorz

イタリア男の平均身長が176㎝、ドイツ男は183㎝らしい
ヒルシャは元警官だから、それよか高いんじゃね?
トリエラは身長差30㎝強とみた。
ヴルストはサルシッチャより長いって話どっかで見たけどw

103:◇ Mein Teil ◇
09/03/18 20:00:53 UZRQv7yV
たちまち蜜が溢れ出しすべりの良くなったそこに、すかさず二本目の指が潜り込んだ。
「ああっ、ダメ、だめえっ」
 ツインテールを振り乱し、男の片腕に抱えられた少女の腰がうずうずと揺れる。
反撃しようとは思うのだが、男のモノを口に含む度に強く自分の中を擦られるから、
つい口を開けて喘いでしまう。
 体格差から少女の脚は男の胸の辺りを跨ぐ格好になっていて、
濡れたそこにヒルシャーが口づけるのは少々無理があった。
男はちょっと残念そうな顔をすると、やむ無く指技に専念する。
「んっ、は…っ!」
 くちゅくちゅといやらしい音を立てて掻き回され続け、
濁った愛液が少女の内股を汚し始める。
「や、も…し、つこい―!」
「じゃあ…こっちか?」
「ひゃうっ!」
 イイ所ばかりを責められて息が上がる。普段ならばもうとっくに達しているところだが、
いかんせん部屋の明るさが羞恥心を刺激して正気が捨てきれない。
 達することができないのは男も同じで、さすがにそろそろ焦れてきたようだ。
三本に増えた指で少女の内壁をぐるりと大きく抉るように掻き回す。

104:◇ Mein Teil ◇
09/03/18 20:02:28 UZRQv7yV
「んあ!」
「そろそろ…降参してくれないかトリエラ。お互い…、このままでは生殺しだろう」
「んう……!」
 それはそうなのだが、だからと言ってはいそうですかと足を開けるものではない。
何事につけ優秀なトリエラだって花も恥じらう思春期の乙女。
まだそこまで男慣れしている訳ではないのだ。
 だが鈍感男の名を欲しいままにするこのドイツ人に、それを察しろというのも
これまた無理な相談というものである。
困ったなとため息をつき、ヒルシャーは少女の内側を責めていた指を引き抜く。
追いすがるように浮いた腰をもう一度左腕で捕らえ直し、
男は濡れた指で少女の淫芽を摘んだ。
「きゃあっ!?」
「頼むから、トリエラ…」
 なだめるような口調で男が促す。
やっていることは少女をなだめるどころか煽っているのだが。

105:◇ Mein Teil ◇
09/03/18 20:03:33 UZRQv7yV
 案の定、トリエラはその刺激に耐えきれない。膝を震わせ、半泣きになって男を振り返る。
「……ッ、お願い…ですから……」
 言いたくはない。言いたくはないが、多分その言い方でなければ正解ではないのだろう。
自分の察しの良さを呪いながら、トリエラは担当官の趣味の悪い設問に解答した。
「そこ…で、あなたを、食べさせてください……っ」
「…Gute.」
 それで良しと満足そうに笑って、男は体を起こした。

106:◇ Mein Teil ◇
09/03/18 20:04:52 UZRQv7yV
次回ラスト。
でも休日出勤決定したから連休明けまで放置プレイ決定。スマン。

107:名無しさん@ピンキー
09/03/19 01:25:14 tJHEO5pU
おいおい俺のウインピーはどうすればいいんだぜ

108:名無しさん@ピンキー
09/03/19 22:47:02 wnMfI5qS
おいおい俺のウインピーもどうしたらいいんだぜ

109:◇ Mein Teil ◇
09/03/22 19:30:23 VBFfBLGJ
思ったより早く帰れたので頑張ってみた。
これでラスト。極悪小分け投下にお付き合い感謝w

110:◇ Mein Teil ◇
09/03/22 19:31:23 VBFfBLGJ
 つるりとしたかわいいおしりに手を添えて、
少女の唾液に濡れたソレを少女の愛液にひたす。
「―っ」
両手と両膝をベッドに着いていた少女が
隠れるようにシーツに顔を付ける。
とはいっても結局は尻を男の前に高く突き出した形になり、
頭隠して尻隠さずそのままの体になってしまっているのだが。
「いくよ」
いらぬ所で律儀に断りを入れ、張りつめた男のものが
ぬぷりと少女の中へ侵入する。
「んー……っ!」
 指とは比べものにならない質量に押し入られ少女はくぐもった声を上げた。
「ふ…っ、トリエラ……」
熱くぬめった内壁の感触に男は息を詰める。
「ん、く……、ふ……?」
待ちかねていた身体は貪欲に男を呑み込んだ。
敏感な柔肉の奥でみっちりと収まった男がどくどくと脈打っている。
「んんっ…! ん、ふぅんっ―!」
自分の脈拍以外の拍動で男の存在を思い知らされて、
我慢できずに上がる声をシーツに顔をうずめて押し隠しながら
下肢を引きつらせた少女が軽く達する。

111:◇ Mein Teil ◇
09/03/22 19:31:58 VBFfBLGJ
「……っ、入れただけでイッたのか?」
「――ッッ、知りませんっ!」
 浮かれた声を出しやがって。聞くんじゃないわよ、そんな事!
首まで真っ赤になったその項にキスをされ、小柄な肩がびくんと震える。
「……動くからな」
「ッあ!」
 男の方もあまり余裕はない様子で、薄い胸を少し撫でてやっただけで
体を起こすと、いつもより性急に腰を進め始めた。ただ
昨夜の内に充分に男を味わっていた少女の身体の方も、
普段より楽に男になじむ。
「ん、あっ、ヒルシャー、さ…ん……っ」
少し粗めの男に動きにもさほど苦痛を感じることもなく、
ざわざわと背筋を浸食してゆく快楽に少女の腰が揺れる。
「…Gute,…と、てもいい…トリエラ……っ」
「あ、んっ、あっ、あっ……!」
男の動きに合わせて少女の鳴き声が部屋に響く。 

112:◇ Mein Teil ◇
09/03/22 19:32:49 VBFfBLGJ
「は、あっ、イイっ―!」
強く快感を訴える場所を男自身で刺激され、トリエラが大きく喘いだ。
「ここ、か?」
男の先端が確認するようにその場所をつつき、少女の身体が跳ね上がる。
「やあぁっ、違い、ます、って、ば―っ」
身体は敏感に反応を示しながら、この期に及んでまだ強情を張る彼女の言葉に、
男の方も多少意地になってそこを責める。
「ッ、ここ、なんだろう?」
「んあぅっ!? そ、そこ…っ、ソコ、です…ッ!」
「Gute ……!」
「ふああっっ!!」
降参の印に上げた嬌声にすぐさま男が応じ、少女の頭の中を白くさせる。
「あっ、ああっ、ヒル、シャー、さ…んっ!」
 甘い声と、荒い息と、濡れた音と。
「いいっ、あぁイイ、そこ…もっと……っ!!」
いやいやするようにおでこをベッドにすりつけ、褐色の細い指がシーツを握りしめる。
部屋の明るさも最早気にならず、思う様声を上げて少女は快感を追い求め、
男の方とてそろそろ限界だ。
「…く…ぅ…トリエラ……っ」
「ひゃあんっ!」
身体の内側に火傷しそうなホットミルクをぶちまけられて少女の甘い悲鳴が上がった。
男が満足気な溜息をつく。

113:◇ Mein Teil ◇
09/03/22 19:33:32 VBFfBLGJ
「んんっ……」
 ヒルシャーが腰を引くとトリエラは小さく身震いし、
はふう、とこちらは少々お疲れのご様子で溜息をついた。
ぐったりと重くなった少女の身体を抱き上げてヒルシャーはベッドに腰を下ろし、
上気したトリエラの頬に軽く口づける。
「―大丈夫か?」
「………嬉しそうですね」
「それはね。もちろん。―愛してるよ、トリエラ」
 何言ってるんだか、この人は。
自分を抱いた後、この男は決まってこんな風に嬉しそうな顔をする。
結局は男のペースに持って行かれてしまったのには腹が立たない訳ではないが、
そんな上機嫌な顔を見てしまうと怒りを持続させることは難しい。
 頭には来るけど。
 でも、だって、ね。
 出会ってから2,3年の間は、彼のしかめっ面しか見たことがなかったんだから。
彼が何を考えているのか解らず、彼がどれだけ自分を大切にしてくれているかも知らず、
反発ばかりしていたあの頃には、困ったような傷ついたような
そんな顔しか見たことがなかったから。
 だからこんな嬉しそうな表情が見られるのなら、ちょっとくらいの無茶なら
付き合ってやってもいいかな、などと考えてしまったりもするのだ。
―それに結構、気持ちよかったりもする事だし。

114:◇ Mein Teil ◇
09/03/22 19:34:12 VBFfBLGJ
 まあ、しょうがないかな。許してあげるわよ。
 ぺふ、と男の胸にほっぺたをくっつけて、トリエラはすねたように呟いた。
「……私も、好きですよ」
「そうか」
 男はまた嬉しそうに笑うと、くしゃくしゃになってしまった金の髪を撫でた。

 表から車が通り過ぎる音がした。
 どこからか子供達の笑い声も聞こえる。
 互いの体温は心地よく、そのままとろとろと眠ってしまいたいような気もしたが、
良く晴れた休日の昼間を惰眠でつぶしてしまうのは、ちょっと勿体ない。
前半戦の努力のおかげで思っていたほど時間はたっていないようだ。
これならどうにか昼までには部屋を出ることができるだろう。
名残惜しいが顔には出さず、よいしょと担当官を押しのけてトリエラは言った。

115:◇ Mein Teil ◇
09/03/22 19:35:17 VBFfBLGJ
「―シャワーを浴びて、支度をしましょう。食事はこの際、朝昼兼用でいいです」
「トリエラ、挨拶は?」
「は?」
「日常会話を教えた時に、覚えたはずだろう?」
 ああ、あれか。少女は顔をしかめ、いささか用法を間違えているような
存外間違えてもいないような挨拶の言葉を口にした。
「… Sehr gut. Danke. おいしかったです、ごちそうさまでした」
「 Gern geschehen. どういたしまして」
 喜んでいたしましたとも。馬鹿丁寧な返答にトリエラはますます渋い顔になる。
「 Moechten Sie noch etwas ? おかわりはいかがかな?」
 飲み込みの良い生徒の答えに気を良くした教師は
趣味の悪い独会話教室を続け、生徒に思い切りツッコまれた。
「 Nein!! Hoer auf !!」
 いーかげんにしなさいっ! 条件付けの緩い義体に羽根枕の一撃をかまされて
担当官は昏倒し、結局二人が出かけたのはその日の午後になったという。


Das Ende

116:名無しさん@ピンキー
09/03/23 22:06:39 exvYG9lz
ぐっぢょふwWw
トリエラもヒルシャさんもかわいすぎます
かわいいトリエラについおだっちゃうヒルシャがかわいすぎる

俺のウインピーも再び解放されたぜ
また次回作も期待しています

117:名無しさん@ピンキー
09/03/25 23:47:14 fbMt4gMK
GJ! むしろヒルシャかわいすぎw
アク禁巻き込まれ亀レスですまん
俺のウインピーも再び解放されたぜ 次回作も期待ww

118:◇ Mein Teil ◇
09/03/28 12:25:00 MTO/RurJ
レスどもですw
え゛ このシリーズまた書くの?

今月号 トリエラは無事だったがお帰りのキスはどうなったんだww

119:名無しさん@ピンキー
09/03/28 20:23:44 bVsbsH5Y
>>102 あった。
ヴルストとかサルシッチャとかウインピーの話w
URLリンク(ppage.gozaru.jp)


120:名無しさん@ピンキー
09/03/29 00:45:17 KwjYjOH7
実はまだ見てないから明日買ってみる
きっと裏でキス以上にすごいことをしているはずだ

ちょっあまりに具体的^^

121:名無しさん@ピンキー
09/03/31 20:43:52 1SXrVUwt
3日くらいなら亀レスじゃねーよな…
長さ計測してみようかと一瞬思ったが
これで平均以下だったら二度と勃ち直れないのでやめた

122:【】
09/04/01 00:56:53 LxWJctc5
裏ですごい事。性格的にありえねえだろと思うが
思い付いたので書いてみた。状況的にも無理ムリだけどな…
ネタバレあり。やや鬱エロ気味 ? 苦手な方はスルーで。

123:[薄情な隣人]
09/04/01 00:59:19 LxWJctc5
[薄情な隣人]


 非道い作戦だった。
 テロリストの情報操作に踊らされ、無茶な突入に人員をつぎ込み、
結果、多数の死傷者を出した。
ヴェネツィアの象徴とまで言われる鐘楼は、倒壊にこそ至らなかったが
大きく崩れて無惨な姿をさらしている。
散乱する瓦礫の中には、爆死した義体の身体も散逸しているのだろう。


 あの時。
 閃光と同時に起こった轟音に、心臓が凍った。
 咄嗟に身を伏せ爆風をやり過ごしたが、振り返った視線の先で
彼女がいたはずの展望台が大きく姿を変えていた。
 無線の交信が途切れ、彼女の姿を確認するまでの数十分がどれほど長く感じられたことか。
 硝煙と粉塵の中から彼女が姿を現した時、どれだけその身体を抱き締めたかったことか。
 だが、自分の隣にはベルナルドがいた。
 義体を失った担当官は、奇妙なほど冷静に彼女にたずねた。
「ビーチェはどこだ。―あいつ、死んだのか」
 わずかな迷いの後、彼女は「おそらく」と答えた。
「弾頭を鐘楼外に投棄したのを最後に、ベアトリーチェの姿は確認できていません」

124:[薄情な隣人]
09/04/01 01:00:47 LxWJctc5
 そうか。死んだのか。いつもは煩わしいくらいに良く喋る男が、
彼女の説明にそう答えただけで、無言で鐘楼を見上げていた。
―その横で彼女の無事を喜ぶことはできなかった。
トリエラ、と、彼女の名を呼ぶのが精一杯で。
 彼女もまた、自分に応えるのを躊躇しているようだった。
「作戦は、終了したとみていいのでしょうか」
 そう、事務的に確認を求める。
「ああ。撤収の準備ができるまで、車で待機していなさい」
 そう答えて、その場を離れた。
 現場はまだ混乱している。
 負傷者や死傷者の収容、搬送が続けられ、自分達を振り返る者などいない。
彼女の帰投確認を無線で本部に報告する。返答は短く、待機を命じられる。
「……ウサギの足は幸運のお守りなんだそうです」
 ぽつりと呟く。彼女は収容されたGIS隊員の遺体を見ていた。
「あの人達、無事だったんでしょうか」
 短い期間だが彼女と共に訓練を受けた数名の隊員達が、子ウサギと呼ばれていた
トリエラの髪に、作戦前“験担ぎだ”と言って触れていた。
「さあ」とだけ答え、彼女を車へと促す。


125:[薄情な隣人]
09/04/01 01:02:22 LxWJctc5
 いつもの助手席ではなく、後部座席のドアを開ける。乗り込んだ彼女に、自分も続いた。
 扉を閉め、ようやくたずねる。
「―怪我はないか」
「はい。催涙弾が頭部に当たっただけです。さすがに衝撃で目眩がしましたけど」
 今日ばかりはこの身体が義体だったことに感謝したいですね。
頬をさすりながら彼女はわずかに笑みを浮かべた。ぎり、と奥歯が鳴る。
普通の人間なら即死してもおかしくはない。
「目眩はまだあるのか? 吐き気は」
「ありません」
「痺れや感覚の異常はないか」
「はい。大丈夫です」
「そうか」
 硝煙に汚れた彼女の頬に触れ。
 思い切りその身体を引き倒した。
 自分の腕の中に倒れ込み、驚いたようにこちらを見上げた彼女の唇を、強引に塞ぐ。
「……ッ!」
 もがく腕ごときつく抱き締め、抵抗を封じる。上げかけた非難の言葉は、舌ごと貪り飲み下す。
 肉付きの薄い華奢な身体の手触りを、せわしなく確かめる。
 炭素フレームの骨格、人工筋肉を覆う炭素繊維。
見た目には生身の身体と何一つ変わらない、だが抱いてみれば
明らかに違うその感触に、不思議と嫌悪感を感じたことは一度もない。

126:[薄情な隣人]
09/04/01 01:03:34 LxWJctc5
 身体の八割が人工物で形作られた義体。
ただ死を待つだけだった子供達に与えられた、人の手で造られた身体。
―汚れた銃と引き換えに与えられた身体。
 だからといって。
 捨て駒になど、させるものか。
死に対する恐怖を感情を奪い去り、あたら死地に向かわせ命を捨てさせる。
そんな扱いを、この子にさせるものか。
「―!」
 唇を合わせたままスラックスの下に隠された秘所に触れ、彼女の体温を探る。
その感触だけは何の違和感もなく、わずかに残された彼女の生身が熱く濡れる。
 スモークのかかった外の風景から隔絶され、押し殺した喘ぎだけが車内を満たす。
「……っ!!」
 強引に性感を高められ、細い身体を引きつらせて彼女は達する。
「………ぁ…」
 何か言いたげに開いた唇を、彼女の体液で濡れた指でなぞった。
華奢な肩が小さく震え、彼女の舌がその指先を舐める。
 指を口に含んだ彼女の髪をそっとすき降ろす。
少し冷たいその感触に自分以外の男が触れていたことが、言いようもなく腹立たしい。
彼らの不幸すら望みかねない、我ながら度し難い独占欲だ。

127:[薄情な隣人]
09/04/01 01:06:29 LxWJctc5
「…………君が無事で良かった」
 呟いた自分の言葉に、彼女は上気した顔を上げうっすらと微笑んだ。
「……あなたの隣に…ベルナルドさんの姿を見た時―」
「うん?」
「私……、邪魔だな、と思ったんです」
 彼女らしからぬ言葉に、思わずその顔を見返す。
「―トリエラ?」
「……薄情、ですよね。あの時…私には、ベアトリーチェが死んでしまったことなんか、
どうでも良かったんです。……自分があなたの元に帰ってこられたことを確かめたい、と。
あなたにこうして抱き締められたいと。――それだけ、だったんです」
「――っ」
 細い眉根を寄せ自嘲の言葉を口にする彼女を、強く自分の胸に抱きすくめた。
「ヒルシャーさん―?」
「―僕も、同じだ」
 いいや。
 おそらく自分の方が、彼女よりも余程薄情だろう。

128:[薄情な隣人]
09/04/01 01:07:48 LxWJctc5
 彼女には最低限とは言え条件付けが施されている。
暗殺任務を行わせるために、人の死に対して動揺を感じないよう
感情統制が行われているのだ。
他人の死に罪悪感を感じぬように、仲間の死に悲しみに暮れぬように、
そして自身の死を恐れぬように。
 彼女が唯一、人の死に大きく感情動かすとしたら、
それは担当官である自分の死に対してのみだろう。
―その事は、この手前勝手な自分の恋情をひどく満足させる。
「……君さえ無事なら、それでいい」
 彼女が生き残るためなら、犯罪者の命などいくら奪っても構わない。
彼女の命さえ無事ならば、仲間の命などいくら奪われても関係ない。
 どこまでも勝手で薄情な思いを抱きながら、金の髪に口づける。

 車外ではまた一台、負傷者を乗せた緊急車両が走り去ってゆく。撤収までは
まだ時間がかかるだろう。
 ただ一人の大切な存在を抱き締めて、曇ったガラスの向こう側の風景から目をそらす。
 一月の冷たい北風も車内には届かない。
腕の中の温もりにようやく自分は安息を手に入れ、深く息をついた。


<< Das Ende >>

129:名無しさん@ピンキー
09/04/01 22:12:28 ce1csWG0
なんて...いやらしいんだ(褒め言葉
車の中でケガしたトリエラに欲情するヒルシャー…ドラマです

130:名無しさん@ピンキー
09/04/01 22:39:53 lm+P18nn
gj

131:【】
09/04/05 21:46:28 WJ/Fp+D0
レスどもw 前回鬱話だったんで今回は軽めの話で。
ノーマルヒルシャでスマソ。鳥昼組が早い内から出来上がってたら、
モンタルチーノの後の「しばらく私に触らないで下さい」(違)は
ヒルシャーさん結構つらかったんじゃないかとか。
 『キス止まり』でもエロいシチュエーションて書けるんじゃないかと
思ったんだが、ノーマルヒルシャには無理だった。まあ他人の家だし。
そんなわけで19話『ミミ・マキャヴェリ』から。

132:【大脱走】
09/04/05 21:47:53 WJ/Fp+D0
【大脱走】


 マフィアの幹部だったパパがファミリーを裏切ってから、もう何年か経つ。
 もちろん、はじめにそのことを知らされた時はびっくりした。
 でも、そのことを知らせにきた死んだママの父さん―あたしのじいちゃんは、
パパを責めなかった。
 じいちゃんはナポリの裏社会じゃかなりのモンで、立場上パパをおおっぴらに
かばうことはしなかったけど、でも、パパが裏切っても仕方がないって思うような
汚いビジネスに、カモッラファミリーは手を出していたらしい。

 それからパパは姿を消した。

 誕生日やナタレ(クリスマス)には欠かさずプレゼントを贈ってくれたけど、
何年もあたしはパパに会えなかった。
だから今年の夏、じいちゃんが倒れて入院したのを聞きつけたパパが
心配して連絡をくれた時、約束してもらったんだ。
今年のナタレは、直接プレゼントを届けてもらうって。

 そしてナタレ。
パパは約束通り会いに来てくれた。―絶対無理だって
思ってたのに!
 夏の約束の後、カモッラの首領が逮捕されて、裁判が始まることになった。
 パパは免責を条件に裁判の証言人を引き受けた。だから、ナポリ中で
マフィアの刺客がパパを狙ってた。そんな危険な状態だったから、
あたしもあきらめてたのに。
 久しぶりに会ったパパに抱きついて、キスしまくって、照れくさがって
逃げ回るパパを追っかけ回して―。
ホント、今までで一番楽しいナタレだった!

 あたしがパパとそんな楽しいナタレが過ごせたのは、一人の女の子の
おかげだったんだって。
 パパはあんまり詳しくは教えてくれなかったんだけど、女の子が
マフィアの連中を一人で片付けちゃうなんてスゴイや!
どんな子なんだろうってずっと色々想像してたんだけど、
つい一週間前に、その子があたしの家に来たんだ。


133:【大脱走】
09/04/05 21:49:23 WJ/Fp+D0
 彼女の名前はトリエラ。
褐色の肌に金の髪と青い瞳の、エキゾチックな女の子だ。
 パパが証言台に立つのを阻止するために、脅しの材料として
あたしが狙われるかも知れないからって、検察の人が
手を回してくれたらしい。念のためって、外出禁止にもされちゃった。
学校に行かなくてもすむのはウレシイけどさ。
 で、歳も近そうだからって事なのか、あたしはほとんどの時間を
トリエラと過ごすことになったんだ。
 トリエラは頭が良くて真面目で、でも流行りのものには全然うといみたい。
色々事情があるから身分は明かせないってゆーし、すごい
ミステリアスな女の子なんだけど、なんだかいつも一生懸命な感じがして、
あたしはどんどん彼女のことが好きになっていった。
 それに、音楽やスポーツの話はできなくても、女同士だったら
誰とだってできる話題がある。
もちろん、レンアイモンダイだ。
 トリエラはヒルシャーさんって男の人の助手だって紹介された。
 ヒルシャーさんはドイツ人で、真面目でお堅い学校の先生みたいな人だ。
んで、トリエラはその生徒っぽい感じ。
 トリエラはヒルシャーさんと礼儀正しく会話してるけど、
どんな関係なのかすごく気になる。
だってトリエラってば時々、ヒルシャーさんがこっちを向いてない時に、
彼の様子をじっと目で追ってたりしてるんだもん。

「彼のこと好きなんでしょ? でも言い出せない感じ?」
 そう聞いてみたら、「ノーコメント」だって。でも、
「仮にそうだとしても、そんなこと言える立場じゃないもの」
 なーんて言うトコロ見ると、やっぱり好きなんでしょ!
「別にいーじゃん。教師と生徒、上司と助手。瞳を合わせて『愛してる』。
これで万事オッケーだよ」
 あたしも昔、悪さしてた時期があったけど、今のダーリンのおかげで
すっかり更正したよ? 気持ちは伝えなきゃ損だって!
 そうアドバイスしてあげたら、トリエラはちょっと困ったような顔で笑ってた。
ん~。禁断の関係なのかもしれないけどさ、何とかトリエラの恋路を
応援してあげたいよなあ。


134:【大脱走】
09/04/05 21:50:13 WJ/Fp+D0
 そんなこんなで一週間くらいたったその日の夜、あたしは珍しく
夜中に目が覚めた。いつもいっぺん寝ちゃうと朝まで爆睡なんだけど。
 しょうがないからちょっとキッチンに行ってジュースでも飲んでこよう。
そう思って部屋を出たら、リビングに明かりがついてるのが見えた。
 廊下の鏡に中の様子が映ってる。小さな話し声がするもんだから、
気になって鏡をよく見たら。
 ヒルシャーさんが、いた。
 しかもトリエラを抱きしめてる!
 お~! そっかあ、あたしのアドバイスが効いて、トリエラってば
告白したんだねっ。
 邪魔しちゃ悪いし、そーっと部屋の戻ろう。そう思った時、
二人の会話が聞こえた。
「放して下さい……仕事中ですよ」
「……今は休憩時間中だ」
「こんな所で……。人に見られたらどうするんですか」
「マリアはもう眠っている。君もさっき確認しただろう。
……朝までは起きてこないよ」
 いや確かにいつもだったらそうなんだけど、今日はあたし起きてるんだけどっ。
―て言うか何? ヒルシャーさんの方がトリエラに迫ったの??

135:【大脱走】
09/04/05 21:50:57 WJ/Fp+D0
「触らないで…下さい……放っておいて……」
「まだモンタルチーノでの事を気にしているのか」
「……」
 モンタルチーノでの事って何だろう。なんだか深刻そうな雰囲気だ。
ヒルシャーさんがちょっとため息をつく。
「―分かった。無理強いをする気はない。
……ただ、おやすみのキスくらいはさせてくれないか」
「……キスだけなら」
 そうトリエラが答えると、ヒルシャーさんはそうっと抱きしめていた
彼女の身体をはなした。左手を肩に置いて右手で前髪をかき上げると、
ふれるだけのやさしいキスをする。
最初はおでこに、それと、唇のすぐ横に。
 礼儀正しい挨拶のキスをして離れようとしたヒルシャーさんを、
トリエラが一瞬じれったそうな目で追った。
ほんの一瞬だったけど、ヒルシャーさんもその気配に気付いたみたいで、
小さく笑って体をかがめると、今度は彼女の唇にそっとキスをした。
 トリエラが薄く目を閉じる。
そして、少しずつ角度を変えながらのやさしいバードキス。
 見ちゃ悪いって思ったけど、タイミングを逃しちゃって動くに動けない。
―あと、ちょっと見てみたい。

136:【大脱走】
09/04/05 21:51:47 WJ/Fp+D0
 ヒルシャーさんがもう一度トリエラの身体を抱き締め直して、
長い、深いキスをする。
「ん……」
 少し苦しそうな、でもうっとりとしたトリエラのため息が聞こえる。
 うわ、どーしよ。すごいドキドキしてきた。
 広場で恋人同士が人目を気にせず交わすキスを見かけた時とは違う。
 多分、誰にも内緒の、秘密のキス。
 二人の唇がゆっくりと離れて、トリエラはヒルシャーさんのスーツの胸元に
頭を預けた。ヒルシャーさんが静かにトリエラの髪を撫でる。
「……そろそろ、交代の時間でしょう」
「……ああ」
「もう、行って下さい。……私も、休みますから」
「……そうだな」
 名残惜しそうに彼女の身体を放して、ヒルシャーさんは短く言った。
「……また、明日。―おやすみ、トリエラ」
「…おやすみなさい、ヒルシャーさん」
 部屋の明かりが消されて、あたしはあわてて観葉植物の影に隠れた。
部屋を出たヒルシャーさんは廊下の反対の角を曲がっていった。
少し遅れて出てきたトリエラは隣のゲストルームへ帰っていった。

 二人に見つからずに済んで、あたしはほっとため息をつく。
―てか、さあ。
何? 二人って、もうそういう関係だったワケ?
なんか、あんなアドバイスしたあたしってば、かなりマヌケじゃない。
 あーもうっ。あたしは廊下にしゃがみ込んで頭を抱える。
あんなの見せつけられちゃったら、よっきゅーふまんになっちゃうよ!
こっちは一週間もダーリンに会ってないって言うのにさ。
も~、こうなったら絶対! 明日は抜け出してやるんだからっ!
そう決意してあたしはベッドに戻り、明日の脱走計画を練り始めた。


137:【大脱走】
09/04/05 21:52:34 WJ/Fp+D0
「ヒルシャーさん、大丈夫ですか?」
 義体と手錠でつながれた担当官に、アルフォンソは声を掛けた。
「ああ」
 答える担当官の前で手錠を外した義体は、ため息をつく。
「またドジ踏みましたね」
「そうだな…落ち込んでるか?」
「まあそれなりに……。ただの女の子に出し抜かれるなんて。
―でも安心して下さい。最近は色々ありますが…私の事だから、
くじけず立ち直ってみせますよ」
 そう笑って見せて、また深々とため息をついている優秀な義体の少女を、
担当官は慈愛のこもった微苦笑で見つめている。
「……やっぱりマリアはマリオの娘だな」
「え?」
「顔は似ていないが手癖の悪さは一流だ」
「ああ…目的の為には手段を選びませんしね」
 担当官の不器用ななぐさめの言葉に、少女も微苦笑でそう答えた。
「ところで―さっきマリアの言っていた『愛を語らえ』って何の事だ?」
「さあ…? 何か私たちの事を勘違いしたんじゃ?
愛なんか語り合う必要ないじゃないですか。私たちはフラテッロ
―兄弟なんですから」
 警護対象に逃げられ際に掛けられた言葉を取り繕うつもりなのか、
二人はそんな会話を交わしている。

―まったく、白々しい会話だねえ。

 周りにバレてないとでも思ってんのかね、この二人は。
リビングの入り口でその様子を見ていたアルフォンソは、こちらもまた
あきれ果てて深々とため息をつくのだった。


<< Das Ende >>

138:名無しさん@ピンキー
09/04/06 00:58:26 n8brthOS
GJGJGJ!!!
なんて萌える二人なんだ・・・もう一度GJ!!!

139:名無しさん@ピンキー
09/04/06 09:30:47 TJWlk5sz
乙~

140:名無しさん@ピンキー
09/04/06 20:47:49 NgPzHbA7
グッジョブグッジョブ!!
素晴らしい
エロじゃないのにあなたの文才でヤられました

141:名無しさん@ピンキー
09/04/07 00:11:59 nbTRNn95
GJです!
ほどよい雰囲気でいいねぇ~

142:名無しさん@ピンキー
09/04/09 07:13:05 lF4Mi0zk
昨日二期アニメのミミと会うストーリーのとこみた
萌えちまった

143:【春】
09/04/09 15:21:18 8e7yqNkW
レスありがとうございましたww
エロなしでも許していただけそうなんで、鳥昼花見ネタを投下。
保守も兼ねて週末まで投下を待とうかとも思ったけど、季節物だし。
エロパロ板に投下するような内容じゃないんだが、
一応出来上がってるんでさくら板じゃなくてこっちで。

144:【春】
09/04/09 15:22:24 8e7yqNkW
【春】


   今 春が来て 君はきれいになった
   去年よりずっと きれいになった


「すごい。満開ですね」
 薄紅色の果樹の花に彼女は感嘆の声を上げた。
「去年もこの時期にここへ来たのを覚えているか? トリエラ」
 僕の問いかけに彼女ははきはきと答える。
「ええ。確か、一昨年も来ましたよね」
「―ああ。あれも春だったな」
 彼女の返答に、まだ一昨年の記憶もあるのだと安心感を覚える。
「あ、でもあの時は、まだ満開になってはいなかったんでしょうか。ほら、今年はもう
花びらが散り始めていますよ」
「そうだな」
 はらはらと舞い落ちる白に近い小さな花びらに、彼女は手のひらを上向け
頭上を覆う樹木を仰ぎ見た。
「花びらが雪みたい――」
 そう呟いて、彼女は何がおかしいのかくすりと笑う。
「どうした?」
「いいえ。冬には、晴れた空に舞う雪を見て”花びらみたいだ”と思ったんですよ」
「ああ……」
「おかしなものですね。冬には春を待ち遠しく思っているくせに、春になれば
冬を懐かしんでいるなんて」
「―そうだな」
 自分を見上げる彼女の顔に、僕はまぶしいものでも見るように目を細めた。
一昨年の春、君は不機嫌そうな顔で遠くを睨んでいた。
去年の春、君は少年のように笑って花を見上げていた。
―そしてこの春。君は僕を見つめ微笑みを浮かべている。
 成長しない君の身体。
それでもその面に浮かぶ表情が、君の成長を物語る。
君が大過なく成長していたならば、どれほど美しい女性になっただろう。
大人になった君に、どれほどの男が惑うだろう。

145:【春】
09/04/09 15:23:49 8e7yqNkW
「トリエラ」
「はい?」
「―これを。春とは言え、まだ冷える」
 自分の着ていたコートを彼女の肩に掛ける。
「あ…。ありがとうございます」
 男物のコートは華奢な肩には大きく余り、袖の位置は通常よりかなり下に
来てしまっていた。袖先を見て彼女は苦笑する。
「大きい……。裾を引きずって汚しませんか」
「大丈夫だろう」
 去年だって引きずりはしなかったからと言いかけ、言葉を飲み込んだ。
一昨年の彼女はコートを掛けられることを拒んだ。去年は”冷えるのは
あなたも同じでしょう”と顔を赤らめながらすねて見せた。けれど
どちらの姿も、今年と身長は変わらない。
 君の外見が変わらないことが哀しく、だが同時に安堵もしている。
成長などしなくていい。
どうかこれ以上綺麗にならないでくれ。
そのまぶしい微笑みを僕以外に見せないでくれ。
 壊れ物を扱うように、そっと片手でその肩を抱く。
「あ―」
 少し驚いたように君が僕を振り仰ぐ。
視線が合うと、彼女は少しはにかむような笑みを浮かべた。
そのまま寄りかかるようにして僕の胸に頭をあずける。
ふれあった体温は温かく、何よりも大切な君の存在を確かめさせてくれる。
 時間など、止まってしまえばいい。
かなうならば、君を腕に抱いたこの季節のまま、永遠に。



 わずかな風が満開の花のこずえを揺らす。
少女のぬくもりを感じながら、男はいつまでも舞い落ちる花びらを見つめていた。


<< Das Ende >>

146:名無しさん@ピンキー
09/04/11 00:57:11 iXz5+l4F
GJです!!
鳥昼の神さまありがとう!!!

147:名無しさん@ピンキー
09/04/11 08:55:54 eNgvjjZD
いいなぁ。【】氏の鳥昼大好きですw

148:名無しさん@ピンキー
09/04/11 23:46:16 TbkfEaKP
ちょっぴり萌えちゃったなんか言わないんだからねっ

149:名無しさん@ピンキー
09/04/12 21:17:47 yWcMzzyH
昼鳥いいよね。

保守

150:名無しさん@ピンキー
09/04/12 23:13:18 dlL6C0tx
トリエラレイプ死体

151:名無しさん@ピンキー
09/04/13 00:17:14 Du6vgH4w
それはヒルシャーがゆるさない
ていうかヒルシャーってヒルシャーにとってはあだ名?だよな
本名はヴィクトルだし
トリエラに言わせたい

152:名無しさん@ピンキー
09/04/13 00:25:37 SJYjYvCx
トリヒルも好きだけど
たまには他のフラテッロの話も読んでみたいな

153:名無しさん@ピンキー
09/04/13 00:54:16 EG4J8dZK
ジャン「おう、リコ、股開け」
リコ「はい、ジャンさん」

154:名無しさん@ピンキー
09/04/13 07:17:21 Du6vgH4w
ジョゼ「もっと尻を突き出すんだ」
エッタ「はいジョゼさん」

155:名無しさん@ピンキー
09/04/14 00:53:09 8VbBQJRv
ラバロ「そら、しっかり腰を使え」
クラエス「Si,ho capito.」

156:名無しさん@ピンキー
09/04/14 15:54:17 EEEY/j7X
エルザ  「ラウーロさんの白い液、こんなに出……」
ラウーロ 「写真は撮ったか?」

157:名無しさん@ピンキー
09/04/14 16:29:13 N5v7Bdx3
>156
ハメ撮りですね、わかります。

158:名無しさん@ピンキー
09/04/15 22:48:21 osBrqLlQ
URLリンク(s.s2ch.net)

ヒルシャーが卒倒する

159:名無しさん@ピンキー
09/04/17 23:21:22 qZw8w9Lb
ヒルシャーはトリエラのおかず

160:名無しさん@ピンキー
09/04/19 01:26:08 /BsXSPYM
ヒルシャをオカズにするトリエラ...ハアハア

161:名無しさん@ピンキー
09/04/19 22:49:21 LTfSXnY7
鳥「今日のヒルシャーさん、ゆでたまご真剣に剥いててかわいかったな..(オナネタ」

162:名無しさん@ピンキー
09/04/20 00:45:07 7HDbek0i
だめだ、ゆでたまごと全部ひらがなで書かれては・・・

鳥「○ン肉バスター!」
ヒ「のわあああぁーーー!!」

163:名無しさん@ピンキー
09/04/20 10:45:39 g8StG1Zt
テラヒドスwwwww

164:名無しさん@ピンキー
09/04/20 19:23:34 t/dSdRDP
爆笑しちまったぜ

165:名無しさん@ピンキー
09/04/21 00:55:53 KvMKGhgO
褐色の旋風が襲いかかるッ!! ヒルシャー、たまらずベッドに倒れ込んだっ!
そのまま一気に寝技に持ち込むかぁッ?!

166:名無しさん@ピンキー
09/04/21 08:05:41 RLOvceUV
あ―っと
ここでトリエラ、ヒルシャーからマウントをとった―!!



やばいこの流れwww
笑いが止まらねぇwwwww

167:名無しさん@ピンキー
09/04/21 11:56:08 syhSr9Ck
そこで更に締め技に入るトリエラ!
いやらしい意味で悶絶しているヒルシャー!どうなってしまうのか!

168:名無しさん@ピンキー
09/04/21 12:36:58 KvMKGhgO
しかーしっ! ヒルシャー、ここで元ユーロポール捜査官の意地を見せる!
褐色の太ももをがっちり抱えてブリッジ! スプリングの反動を利用して体勢を入れ換えたッ!!
吊り上げられたトリエラ! 絶体絶命のピーーンチッ!!


ダメだ楽しいww

169:名無しさん@ピンキー
09/04/21 19:37:17 i/yfoZVp
パロスペシャルって体位にありそうだよね

170:名無しさん@ピンキー
09/04/21 23:54:47 syhSr9Ck
更に猛烈ピストン!思いのよらぬ反撃にトリエラたまらずギブアップか?!

レス妙にはえーwww

171:名無しさん@ピンキー
09/04/22 00:35:09 CorOB0XV
おおっとぉ! だがあきらめません、トリエラ!
褐色のフトモモで挟んだ腰を絶妙にひねる! これは嬉しい、いや、苦しいッ!!
ベッドに手を着きましたヒルシャー! やはりヘタレだこの男!!
トリエラ、再び締め技に入った―ッ!


>パロスペシャル
車がかりの変形かね? バランス崩してコケそうだけどなw
そのまま本駒駆けで責められるヒルシャーww

172:名無しさん@ピンキー
09/04/22 14:26:58 aX3fCGNt
あ―っと
トリエラ、胴絞めからヒルシャーを変形に固めていくぞ―

両腕をチキンウイングに極め、両足を固め―
こ、これは、

出た――っ!!
トリエラの必殺技(フェイバリット)、○ロ、スペシャルだ―っ!!!
脱出不可能とされるこの技が出ては、勝負は決まったか―っ!?






まったく、誰だゆでたまごなんて書きやがったのw
こんなオモロイ流れを作ってくれてありがとうございましたwwwww

173:名無しさん@ピンキー
09/04/23 02:45:01 yzTDDoXq
ヒルシャーこらえる!だがかなり苦しそうだ!!
もはや発射寸前!秒読み段階!!カウント入るか―!?

夜中に爆笑wwwありがとうww
この流れタマランwww

174:名無しさん@ピンキー
09/04/23 21:46:38 FOgNE9XM
5 4 3 2 1 ああーっとここでヒルシャーダウンだ

175:名無しさん@ピンキー
09/04/24 00:31:14 iX39WxQ1
ワロスwwwもちろん時間無制限の三本勝負だよねwww
昼「ト、トリエラ、今夜はもうこのくらいにして……」
鳥「第2Rは私がヤられちゃったんですからこれでドローです!
不戦勝はなしですよ!!さあ勃って!!!」

176:名無しさん@ピンキー
09/04/25 23:55:00 N66lfrJS
わろすwww

そういえばだいおう発売ちかいたのしみ

177:名無しさん@ピンキー
09/04/26 17:00:41 ZyA3Jj+k
屋根から落っこったジョゼ山は無事なのか
引っ越し屋を送り出したら見にに行こう

178:名無しさん@ピンキー
09/04/27 00:25:25 slqRnNqZ
エッタ 「リコ、トリエラは?」
 リコ 「ヒルシャーさんとベッドで格闘訓練してたよ」
アンジェ「あれ? クラエス、ご本読み終わったんじゃなかったの?」
クラエス「……もう一冊読んでから帰るわ」

179:名無しさん@ピンキー
09/04/27 11:56:20 ed+XRDpR
ふと思ったが、
「あ―っと」とか実況してたのって、



もしかしてクラエス?



なんという違和感www
だがそれがいいwwwww


180:名無しさん@ピンキー
09/04/27 18:27:31 kHwoqQrK
そしてこの話は物語として出版されることになる。(クラエス著

181:名無しさん@ピンキー
09/04/27 18:28:58 kHwoqQrK
すれ違いですいません
今月号の大王見た方、トリエラとヒルシャー出てましたか?
出てたら買おうかと思うんですが。(なんせシャイなもんで)

182:名無しさん@ピンキー
09/04/28 00:30:40 eiOOO4aN
眼鏡を外してマイク握ると人が変わるんだな

>>181
今月はクローチェ兄妹過去話なので出番なし
ジョゼ山走馬灯廻ってるのか?

183:名無しさん@ピンキー
09/04/28 08:26:39 sGmFghhW
それにしてもこのクラエス、ノリノリである。

184:名無しさん@ピンキー
09/04/28 20:37:28 bDCmcCyE
ということでクラエスのエロ創作、待ってますね^^

185:名無しさん@ピンキー
09/04/30 00:50:54 UHXN/FFI
どなたかよろしくw
自分今流れをぶったぎりそうな
ジョゼ山のヤンデレ話が降りてるので投下は自重;;;

186:名無しさん@ピンキー
09/04/30 23:19:00 r3v5WDh2
ジョゼ山まじで病んでるな
流れぶったぎり上等www

187:名無しさん@ピンキー
09/05/03 21:31:44 eGwjWKe3
草陰茂

188:【】
09/05/03 22:35:57 iwFaKxON
そんじゃヤンデレジョゼ山の鬱エロ話投下。ジョゼ×妹2。……あああ。
短い上に近親相姦だの挿入なしだの特殊な趣味に。苦手な方は スルーで。

189:【楽園】
09/05/03 22:37:36 iwFaKxON
【楽園】



 妹が突然の凶行にその命を奪われたとき。
 誰もが汚れない彼女の魂が天国で安らぎを得られるようにと祈る中で、僕だけは知っていた。
 その祈りは神に届くまいと。彼女が天堂の花園に召されることはないと。
 なぜなら彼女は罪人なのだから。


190:【楽園】
09/05/03 22:39:14 iwFaKxON
 amore mio, 愛しいおまえ。恋人に、大切な家族に向けて、呼びかける言葉。
 amore mio, けれど僕が妹に呼びかけるその言葉には、他の家族とは違う意味があった。


―ジョゼ兄様。

 僕の膝の上に乗り、甘えるように寄りかかる少女。
 エンリカ―僕の妹。

 amore mio, ささやきながら抱きしめる腕の中の小さな身体。
 忙しく留守がちな両親と兄の目を盗んで続けてきた、禁じられた関係。
 なめらかな肌を撫でさすり、唇でふれる。

―兄様…だめ……。

 甘い声で漏らす、媚びを含んだ拒絶。
 形ばかりの抵抗は僕を誘う幼い媚態。

―大丈夫、エンリカがお嫁に行くときに困らないように、愛してあげるから。

 裏付けのない免罪符で言葉を封じ、やわらかく花芽を刺激する。
 あふれる蜜に僕自身を浸し、花びらを押し開くように擦りつけて。
 背徳の快楽に身をゆだねて淫らに上気するこの子の表情を知る者は、この世に僕一人だけだった。
 amore mio, Henrica. 僕の最愛の妹。



 その妹を奪われた僕には、もはや復讐しか残されていなかった。

191:【楽園】
09/05/03 22:41:09 iwFaKxON
 僕と兄が選んだ復讐の手段は、政府の特殊な諜報機関―社会福祉公社。
 機械の身体を与えられた少女を、テロリストに対する暗殺者に育て上げる。
 『義体』と呼ばれるその少女達と、彼女ら監督し教育する僕ら『担当官』は、二人まとめて『フラテッロ』―
“兄妹”と呼ばれた。





―ジョゼさん。

 泣き出しそうな視線で僕を見上げる少女。
 ヘンリエッタ―僕の『妹』。

―私はこんな身体で……子宮も取られてしまって……普通の女の子じゃないから、
  ジョゼさんに愛してもらうことは、できないんですか。

 身体の8割を機械に置き換えられた『義体』。
 全般的に身体機能を強化されたその身体は、しかしほとんどの臓器は生身のままだ。
 もちろん損傷のあった部位は人工器官に交換されるが、置き換えの不可能な部位は切除される。
 損傷を受けた彼女の子宮は、交換不可能な臓器だった。

―大丈夫だよ、ヘンリエッタ。

 けれど妙に凝り性の義体は、細部まで外見を再現されている。

―大丈夫、君の身体は少し特殊かもしれないけれど、ちゃんと愛してあげるから。




 そして僕は、かつてのように『妹』を愛した。


192:【楽園】
09/05/03 22:42:46 iwFaKxON
 あるかなしかのふくらみを撫で、なめらかな肌に指をすべらせる。造られた花は
それを隠す淡い茂みすらない。
 それでもわずかに残された臓器の一部は、少女の悦びに応じて蜜をこぼす。
熱を持った僕自身で花びらを刺激すれば、彼女は子犬が甘えるように声を上げた。
―そんな反応は普通の少女と何も変わらない。
 細い手足が僕の身体にからみつき、快楽を素直に求めてそこを擦り寄せる。
だが幼い身体に僕を受け入れさせるのは、やはりためらわれた。
封じられた過去に受けた暴力の記憶が甦らないとも限らない。
 折れそうなほど細い腰に回した手をずらし、彼女の両足を横抱きにかかえた。
狭められた白い足の間に僕をはさみ込んで、彼女の身体は小さな人魚のように跳ねる。
 抱え込まれて強い刺激を与えられ、可愛らしい嬌声を上げ続けて。
 時計の長針と短針が重なり合う頃には、白く無垢な肌は
彼女からあふれた蜜と僕がほとばしらせたもので濡れそぼっていた。





 罪人の魂は最後の審判を受けた後、永遠に煉獄の炎で焼かれ続けるという。

 僕を愛したために、天に昇ることがかなわなかった妹。
 僕のために人を殺し、天に昇ることはかなわないだろう『妹』。
 そして二人を天堂の花園から遠くおとしめた僕は、当然のこと地獄へ堕ちるだろう。

 けれど永遠に愛する者と共にいられるのなら、どこであれそれは楽園なのではないだろうか。





 その夜、僕は眠ってしまった小さな身体を抱きながら夢を見た。
 煉獄の炎は咲き乱れる紅い花に変わり、微笑む妹たちが僕を差し招く。 

 ―そんな、緋色の楽園の夢を。



<< Das Ende >> 

193:名無しさん@ピンキー
09/05/03 23:17:39 M0jkQiUi
感動した...

194:名無しさん@ピンキー
09/05/03 23:20:35 dYoEJ9eR
GJ!
耽美だ……。

195:名無しさん@ピンキー
09/05/05 00:19:30 PTnwBo5S
この話をよんでからジョゼ山が色々大変な人に思えてならない。

196:名無しさん@ピンキー
09/05/06 23:13:03 W92NZPnp
病んでいらっしゃる

197:名無しさん@ピンキー
09/05/07 02:02:58 K+kUK2QA
牛股「お痛ましや」

198:【】
09/05/09 00:44:07 q+W0ST4O
レスどもw 次回はいつもの鳥昼組で軽めの話を目指すつもり。

ところでスレ違いな気はするんだがちょっと言わせてくれ。
先日友人が子供を連れてきたんだ。
これがまた天使のように愛くるしい五歳女児でさ。
そんで可愛い天使の歌声を聞かせてくれたんだけど。

『アンパ○マンっ そこはダメ~よ だ~いじなト・コ・ロ♪
 ソーセージ ミートボール お~いなりさ~んっ♪』

慌てる両親をよそに、リコなら大声で歌ってくれそうだとか妄想したw

199:名無しさん@ピンキー
09/05/09 01:26:55 vRwqJPLF
いまひそかに思いだして歌いそうになっちまったじゃないか^^

笑顔で歌ってるリコをみてジャン三殴りそうだ。

200:名無しさん@ピンキー
09/05/09 08:37:19 LFAIV8I+
>198
そんな歌あったんだ・・・

201:名無しさん@ピンキー
09/05/10 12:28:12 YGVRTbmS
クラプトンのレイラを歌うヒルシャさん

202:名無しさん@ピンキー
09/05/11 19:04:01 ScWcejL3
天城越えを歌うエルザ

203:名無しさん@ピンキー
09/05/15 22:54:05 xxgGaXbC
ヒルシャ「鳥昼まだかのぉ」

204:名無しさん@ピンキー
09/05/18 00:18:31 97t/MJsR
書き上がった途端データがとんだ……立ち直れんTT

205:名無しさん@ピンキー
09/05/18 23:36:52 LHeUx2e6
な..

では右手キープしながら期待しています^^

206:【】
09/05/22 01:15:26 Tp6uYFmS
どもw なんとかがんばってみるTT
近所の子供が楽しそうに歌ってたので、とりあえず小話投下。


【禁句】


リコ「ポ~〇ョポ~〇ョポ〇ョ おなかポニョ~~♪
  メタボの国ーからやぁってきた♪
  ポ~〇ョポ~〇ョポ〇ョ ふくらんだ~
  まんまーるおなかのっ 女の~子っ♪」

プリシッラ「…オリガ、デザートあげる」
オリガ「いらないよ。フェッロにやんな」
フェッロ 「遠慮するわ」


アマデオ「なんで女ってのは、ああも太るのを気にするかねえ。
    ふっくらしてたほうが抱き心地いいのになー」
ジョルジョ 「ロリコン担当官どもはおまえと趣味違いそうだがな」
アマデオ「あー、フェッロはジョゼさん狙いか」
ジョルジョ 「けど、年増が今更ダイエットしたって変わんねえだろうによ」

プリシッラ フェッロ オリガ「――ジョルジョ、アマデオ、ちょっとこっちに来な」



その日公社の病棟には、課員二名が運び込まれたそうである。

<< Das Ende >>

207:名無しさん@ピンキー
09/05/22 16:35:29 +mnbIOtH
ちょwリコww

208:名無しさん@ピンキー
09/05/22 20:42:58 E1x/yp27
オリガさんを思い浮かべたらたのしくなったw

209:名無しさん@ピンキー
09/05/26 21:09:26 IwDujwxy
プリシッラ「ジャンさん、リコと結婚させてくださいよー!」
ジャン「何だ藪から棒に」
プリシッラ「いやーっ、できるだけ早いうちに結婚したいじゃないですか。
で、どうせ結婚するならかわいい子がいいなぁ、なんて」
ジャン「駄目だ」
プリシッラ「早!」
ジャン「勝手にすればいいだろう。その辺の男と」
プリシッラ「じゃあジャンさん代わりに結婚してくださいよー!」
ジャン「できるか!」
プリシッラ「ほらできないんだー! 自分にできないことを他人に押し付けるなんて最低だよー!」
ジャン「態度がおかしいだろ!」

ヒルシャー「そんなこと言っても無理だよ。ジャンさんは明日のことで頭が一杯なんだから」
ジャン「明日?」
ヒルシャー「あれ? お知りにならないんですか?」
ジャン「おしりに?」
ヒルシャー「お知りに」
ジャン「お尻!? 明日は尻の日なのか!?」
ヒルシャー「いえ誕生日――」
ジャン「お尻の誕生日!?」
ヒルシャー「いえ、リコの」
ジャン「リコのお尻の誕生日!? ヒルシャー、お前…………」
プリシッラ「けだもの…………!」
ヒルシャー「違います!」

………。
……。

プリシッラ「ああ、明日はリコの誕生日でしたね。 ねえねえジャンさん、もし良かったら一緒にプ
レゼント買いに行ってくれませんか? あの子の好みとか教えてほしいなーってアハハ、やっぱり駄
目ですよねー!」
ジャン「まぁ、いつも世話になってるし、いいだろう」
プリシッラ「ジャ、ジャンさんが優しい言葉を!?」
ヒルシャー「私の腹話術でした」
プリシッラ「なーんだ」
ジャン「俺だよ!」
プリシッラ「それじゃ何かお礼をしないといけないですねー」
ジャン「なら、そのおっぱいで頼みます」
ヒルシャー「し、しょうがないなぁ」
ジャン「お前じゃない! ヒルシャー、やっぱりお前……」
ヒルシャー「ち、違いますよ! なぜかノリで……あ! ト、トリエラ、いつからそこに……!? 
待て、無表情のまま逃げないでくれ! ちょっと、何か言ってくださいよ二人とも!」
ジャン「さてもうすぐ夕飯の時間だ。そろそろ帰らないと叱られる」
プリシッラ「くぅ。私たちはなんて無力なの」
ヒルシャー「助ける素振りすらない! くそう! 待ってくれ、トリエラー!」
プリシッラ「追いかけっこなんて仲いいなぁ。クス」
ヒルシャー「クスじゃないー!」

細かい点はご容赦を。
そのうちジャンとリコもの(こっちはまとものつもり)いきます。

210:名無しさん@ピンキー
09/05/26 23:28:56 Q5DJOh1Q
ワロタw ドタバタっぷりが良いなあ

211:名無しさん@ピンキー
09/05/27 00:18:30 0dEpiSqf
ジャンさんかわいいwww

212:名無しさん@ピンキー
09/06/01 08:25:21 nNrnFGOK
打ち込み直し終わったらアク禁かかってたTT

213:名無しさん@ピンキー
09/06/01 22:30:59 3YoIzgo5
アク禁よ地に堕ちろ^^^^^^

214:名無しさん@ピンキー
09/06/03 18:04:24 SofzqbOo
このスレおもすれー

215:◇ Kuess Mich ◇
09/06/05 23:48:49 lBh+XXlk
アク禁解除したので鳥昼投下。“キスどまりでエロ”に挑戦。
けどティルヒルシャにそれは無理な注文。
3回分けでうpするよ。

216:◇ Kuess Mich ◇
09/06/05 23:50:37 lBh+XXlk
◇ Kuess MIch キス・ミー ◇


 イタリア地方都市のとあるホテルの一室
デスクに並べた銃器類の点検、動作確認を終え、それらを所定のケースに収めた
ツインテールの少女が立ち上がった。
「ヒルシャーさん。装備確認、完了です」
「ああ。いつもながら手早いな、トリエラ」
担当官の誉め言葉は勿論嬉しいが、それは顔に出さない。
「ヒルシャーさんは、もうよろしいんですか」
「ああ。僕の準備も終わった。状況に変化がなければ、予定通り明日実行だ」
「Ja, Ich verstehe.了解です。―Also, gute Nacht. それじゃ、おやすみなさい」
少女は普段イタリア語で彼と会話しているが、二人でいる時は挨拶だけは
担当官の母国語だ。乙女心の微妙な愛情表現だが、
当然担当官は使用されるシチュエーションの違いに気付いていない。
「もう寝るのか?」
「他にすることもありませんから」
椅子に掛けておいたスーツの上着をクロゼットにかけ直し、少女が答える。
「それもそうだな。……それじゃあ」
こちらもスーツの上着を脱いで少女の後ろから手を伸ばしハンガーに掛けると、
ヒルシャーはそのままおもむろに背後からトリエラを抱きしめた。

217:◇ Kuess Mich ◇
09/06/05 23:57:42 lBh+XXlk
「! 何をするつもりですか!」
 男の腕を振りほどき、少女は勢い良く後ろへ向き直る。
「何って…聞くまでもないだろう」
「明日は仕事ですよ!」
「もちろん分かっているとも。この手の仕事はヒットエンドランが基本だから、
明日はゆっくり泊まっていく訳にはいかないんだ。だから今日の内にしようと
言っているんじゃないか」
 教師が教え子を諭すような口調で、その実限りなく不道徳かつ身勝手な論理を
展開する担当官を、少女は冷ややかな目で見やる。
「駄目です。何と言われようと義体は担当官の身の安全を確保するのが第一義です。
大体、体調を整えるのも仕事の内だと私に教えて下さったのは、他でもない
あなた自身でしょう」
「……僕に抱かれるのは嫌、か? トリエラ」
頭の良いこの子はリクツでは納得させられないと見て、担当官は姑息にも
作戦を変更した。理論ではなく感情に訴えかける。いわゆるひとつの泣き落としだ。
大の大人が一回り半も年下の少女に向かって取る手法としてはいささか情けないが、
しかし感情統制の緩いトリエラにはなかなか効果的である。
「べ、別に、そう言う訳じゃありませんけど……」
 案の定動揺をみせる少女に、あと一押しと男は問いかける。
「公社から離れて、誰の目も気にする必要もなく、こうして二人きりなのに……
僕は君に指一本ふれさせてはもらえないのか……?」
 たたみかけるように問う言葉の内容はたとえ下心丸出しでも、
その優しい声音には間違えなく自分に対する愛情が感じられるわけで。
「………キスだけなら」
「Ja, Ich verstehe.」
 押され負けて折れた少女の返答に男は嬉しそうに笑った。


218:◇ Kuess Mich ◇
09/06/05 23:59:19 lBh+XXlk
 少女の褐色の頬に手を触れると、男は身をかがめてまずは軽く額にキスをする。
お次は怒ったような顔であさっての方を向いている目の上に。照れくさくて
赤くなっているほっぺたに、そしてすねたように尖っている唇に。
 ヒルシャーはなだめるように硬い唇をついばむ。
結んだ唇を舌先でノックするが、少女は強情に入り口を閉ざしたままだ。
男はいつもの困ったような表情をすると、また頬に、耳元に口づける。
「……ッ」
やわらかな耳たぶを唇で甘咬みされて、ぴくん、と少女が肩をすくめた。
ぴちゃり。舌が耳朶をなぞる濡れた音が、ひどく淫らに耳に響く。
「や…っ…」
「耳が、感じるのか?」
「―違い、ますっ」
「そうか?」
 ぴちゃり、とまた音がして、少女はぶるっと震える。
義体の機能としてはそこにあまり触覚はないから愛撫に感じている訳では
ないのだが、湿り気を帯びた物音というのはイロイロ妄想をかき立てるモノだ。
「―うひゃあ?!」
耳たぶをちゅるんと口に含まれて少女は素っ頓狂な声を上げた。
新たな性感帯の開発に挑戦しようと励み始めた担当官を、トリエラは
あわてて引き剥がす。
「そ、それはキスじゃないでしょ!」
「そうか?」
「そうです!」
「そうか。それなら」
「むぐっ?!」
 少女の唇が男にふさがれた。機を逃さず熱い舌がすべり込む。
「んーっ!!」
一端侵入してしまえば後は担当官の好き放題だ。少女が噛み付いたり等の危害を
加えないのをいいことに、男は遠慮なく少女の口内を探り回る。
「う~……」
 不機嫌そうな声でうなりながらも、少女はあきらめたようにキスに応じ始める。

219:◇ Kuess Mich ◇
09/06/06 00:01:15 lBh+XXlk
「…ん……」
舌を絡めて互いを味わい、混ざり合った唾液を飲み込む。はふ、とため息の様に
息継ぎをして、またどちらからともなく唇を重ねた。
本格的なキスのついでに、少女のスラックスに包まれたおしりを撫でようとした
男の手が、びしりと容赦なくはたかれる。
「―キスだけ、ですからね」
「……分かった」
まったく、油断も隙もあったもんじゃない。
正直な所、キス以外を許してしまえば、トリエラもそれ以上男を突っぱねられる
自信はないのだ。―いや、多分間違いなくなし崩しに事に持ち込まれてしまうだろう。
牽制するように男をにらむ青い瞳が、だが再びキスを交わし出すとゆるゆると
潤み始める。
「…ん……ふ………」
差し出した舌は存分にねぶられ、口腔内のすべての形をなぞられるような
濃厚な口づけに、段々と少女から力が抜けてくる。
男の腕に身体を預けなければ立っていられなくなってきたトリエラに、
ヒルシャーが尋ねる。
「ベッドに……?」
「Nein! ソファーで、いいです…っ」
「……そうか」
 あきらめの悪い担当官は至極残念そうに少女をソファーへ運んだ。


220:名無しさん@ピンキー
09/06/06 15:27:00 H6TJSZGl
うお^^新作^^^
ヒルシャーてベロベロ舐めそうだよな

221:名無しさん@ピンキー
09/06/06 22:28:21 GIyK2QIX
トリエラのアナル拡張はまだですか?

222:名無しさん@ピンキー
09/06/07 20:49:51 JwMNaW2d
和式便器にモリモリ脱糞するトリエラ。

223:名無しさん@ピンキー
09/06/08 21:25:03 PrUwHUtZ
ヒルシャ「どんなトリエラでも好きだ」

224:名無しさん@ピンキー
09/06/09 00:43:21 GvnHhl1m
やっぱ検査前に剃毛とか浣腸とかするのかな
ヒルシャ「他の男にやらせるぐらいなら僕が…」
トリエラ「ヒルシャーさんが脱ぐ必要はないでしょ!」
ヒルシャ「どうせ脱いでやるんだ、ついでにヤろう」
トリエラ「遠慮します!!やあんっそんなトコさわらないでえぇぇっっ」

225:名無しさん@ピンキー
09/06/09 21:11:37 qP7XhvLr
ヒルシャーにバックからガツガツはめられて息絶え絶えなトリエラ

226:◇ Kuess Mich ◇
09/06/09 23:23:45 3nowCow9
続き。いつもより余計に舐め回しております。
トリエラ悪あがき中。三十路なめんなしつけぇぞ。

227:◇ Kuess Mich ◇
09/06/09 23:26:25 3nowCow9
 ずるずると長椅子にへたり込んだトリエラに、ひざまずいたヒルシャーが
また唇を重ねる。
「ん……も、いい加減に…して下さい……っ!」
「キスは、良いんだろう?」
「それは…そう言いましたけど……んぅ」
 このままではまずい。絶対にまずい。
もしかしてソファーに座ってしまったのは選択ミスだったのではないだろうか。
長身のドイツ人に覆い被さられるようなこの体勢は、考えようによっては
ベッドよりも逃げ場がない。
危機感をつのらせるトリエラをよそに、ようやく唇を離したヒルシャーは
今度は華奢な顎に口づけながら、少女の首元を引き締める無粋なネクタイに
手を掛けた。
「―駄目、です!」
「キスだけだから」
「ネクタイを外すのは、だめです!」
「………分かった」
 不承不承うなずいたヒルシャーは、未練たらたらの様子でタイから手を離す。
とりあえず、ネクタイを外させなければ服も脱がせまい。それ以上のことが
できないとなれば、そろそろいい加減あきらめてもくれるだろう。
 気の毒だとは思うが後は自分で処理してくれ。
男の生理に理解があるのかないのか、トリエラはそんな薄情なことを考える。
 が。
 ヒルシャーの方にしてみれば、生殺しのまま引き下がれるような段階は
とうに過ぎている。目の前に半分腰砕けになった最愛の少女がいるというのに、
どうしてこのままおめおめと引き下がれようか。
 かといって無理矢理というのは自身の信条に絶対的に反する。あくまでも
自分はトリエラと合意の上で事に及びたいのだ。
 なれば採る道はひとつ。
ここは是が非でも気持ちヨくなっていただいて合意を取り付けねばなるまい。


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