09/07/27 16:38:12 GLwXvBwe
筆圧が生まれ、かなり濃い文字が淡々と綴られていく。
…最悪だ、このビッチ女。
「…なんとも思わない?」
「お前頭沸いてるだろ」
「ふーん……グリーンは私のには反応しないのか、」
机が遮って見えない角度にある危うい脚のことで焦っていたらそんな物寂しげな声が聞こえて、顔を少しだけあげて様子を伺う。
するとそいつは、なんと目を伏せながら真っ赤な顔を隠して震えていた。
自分から吹っ掛けてきたくせに、まるで被害者のような素振りをしてることに内心かなり腹が立つ。
むしろこっちが顔を伏せたいくらいだ。
色々試行錯誤していると、膝下に存在していた温もりはそっと立ち去っていった。
ブルーがジムを出ていってから一時間ほど経った。が、俺の頭の中は先ほどの出来事がちらついていた。
いつからこんな低能なことを考えるようになったんだろうと、また何処か他人目線で事態を見つめている。
ふと辺りを見渡すと、棚の上におかれたDVDに目がついた。前にゴールドが無理に押しつけて行ったアダルトビデオだ。
当時それとそれを貸した本人をかなり見下してはいたが、そういえば、俺はこのAVを見せられた時から女の脚に目が行くようになった。
気がしなくもない。
用心深く手にとり、そっとパッケージを裏返してみる。
するとやはり、脚のするりと延びた女がそこにいた。あられもない姿を晒してベッドの上でよがっているという構図で。
それを確認した時、今まで僅かにこもっていた熱が一気に上昇し、途端に凄まじいほどの罪悪感にかられた。
…それでもそのAVをもう一度見ようと無意識にデッキに運んだのは多分、そのパッケージの女が改めて見るとあいつに似ている気がしたからだ。主に脚が。
もしや俺はあのうるさい女をおかずにするつもりなのだろうか、とぼんやり嫌悪し、テレビの電源を付ける。
全面に映し出されたAV女優はやはり似ていた。
分かっているのに画面から目が離せない、のは無理やり絡められた脚の感触を思い出したせいだ畜生、
終わり?