ヤンデレの小説を書こう!Part21at EROPAROヤンデレの小説を書こう!Part21 - 暇つぶし2ch■コピペモード□スレを通常表示□オプションモード□このスレッドのURL■項目テキスト300:ワイヤード 第十七話 ◆.DrVLAlxBI 09/01/24 23:52:04 PqgTn3fx 「死んでやる……死んでやる……」 千歳がある『妄想』に取り付かれていた時期だった。 「俺は、何も救えない。俺は、神が見えた。だから、限界を知った。だから、救えない」 ちとせはある事件の影響で、ある種の真実に触れた。故に、無力感のあまり精神崩壊を起こしたのだ。 病院を抜け出した千歳は、ぶつぶつとネガティブな言葉を発しながら山の奥へと進んでいく。 この森で、誰にも見つからず死にたい。 「俺は、頑張っても神にはなれない……。だから、死んだほうがましだ」 虚ろな目からは、涙が絶え間なく流れていた。 秋。枯れ葉がつもり、足がとられる。苛立ちと悔しさと、枯れ葉とともに積もる無力感に打ちひしがれながらも、千歳は先を目指した。 本当は、どこで死のうなどどいう目的はない。 ただ、奥へ行きたかった。 真実に触れた今、ただ盲目的に前に進むことが何を招くか。それを知りながらも、進もうとしていた。 明確な終着点がなくても、ただ、立ち止まるのは嫌だった。 「しぬの?」 そのときだった。 上から、小さな声が落ちてきていた。 かほそく、森の沈黙の中にかき消されてしまいそうな、そんな声。 雛鳥の鳴き声にも似た。 「ああ、死ぬ」 千歳は、声の主を探り当てようともせず、応えた。 声の主が、人間であるとは、なぜか思えなかった。死後の世界からの迎えが来たのであろうと、千歳はなぜか思っていた。 妄想だったのだろうか。それとも。 その答えは、誰にもわからない。 「ころしてあげようか?」 「ああ、できるなら、そうしてくれ」 「そう……じゃあ、ここからおろして」 「はぁ?」 ここでやっと千歳は声の主のいるであろう方向を見た。 見ると、巨大な木があった。樹齢は相当なものだろう。その上に、小さな影。 千歳と、同い年くらいの少女だった。 「お、お前、そこにのぼったのか!?」 「そう」 「そんで、降りられないのか?」 「そう」 「のぼったんなら、降りられるだろ!?」 「ちがうよ、ぜんぜんちがうよ」 「なにが違うってんだよ!」 「まえにばっかりすすんでたら、いつのまにかうしろがみえてなかったの」 「お前なに言って……」 ――いや。 千歳は気付いた。 それは、俺のことだ。 次ページ最新レス表示レスジャンプ類似スレ一覧スレッドの検索話題のニュースおまかせリストオプションしおりを挟むスレッドに書込スレッドの一覧暇つぶし2ch