【初音ミク】VOCALOID総合エロパロ10【ボーカロイド】at EROPARO
【初音ミク】VOCALOID総合エロパロ10【ボーカロイド】 - 暇つぶし2ch250:『やりたい』
09/01/12 22:14:46 lDhrAg/A
以上です。ありがとうございました。
書き終わって思ったのですが『ヨロシク』て最近の若者は使わな(r

251:名無しさん@ピンキー
09/01/12 22:49:23 PR/VCkAs
>>244 サンデーの人か!あの話すごい好きなんだ。今回のも切なくて
よかったです。

252:名無しさん@ピンキー
09/01/12 23:03:30 oi8CC3Q1
>>250
乙です。
レン空気読めw

253:名無しさん@ピンキー
09/01/13 00:01:02 juoJujUD
ルカ特需なのか良作SS投下が沢山あってうれしい

254:がくメイ
09/01/13 00:08:16 n3YLfQMW
言いだしっぺの法則と言うことで
ルカの出現に自分の存在価値を問うメイコを書きました。
一応、がくぽ×メイコです。
かなり痛いわりに非エロです。
がくぽのキャラが普段書かれている性格とは違うので
駄目な方はスルーでお願いします。

255:がくメイ
09/01/13 00:09:00 n3YLfQMW
彼女の存在は発売前から話題になっていた。
ピンク色のゆるいウェーブがかかったロングヘアー。
整った顔に大きな青緑の瞳がクールな印象を与える。
服の上からでもわかる豊満なバスト。
スリットからは綺麗な太股をのぞかせている。

___巡音ルカ。
私達の新しい仲間。家族。ボーカロイド。
嬉しいはずなの。喜ぶべきなの。
今までしてきたように笑顔で迎え入れてあげなきゃいけないの。
でも、怖い。
どんどん私の影が消えていく。
必要とされなくなる。
いつの時代だって人間は新しいものを欲するのだ。

私の存在価値は何ですか?

尋ねたところで私の声は虚しく宙へ消えていくだけ。
歌いたい。
必要とされたい。
愛されたい。

自分の中にこんなにも浅はかな感情があったなんて認めたくない。


もう疲れた。
いっそ消えてしまえば…

256:がくメイ
09/01/13 00:09:57 n3YLfQMW
「メイコさん?」
ふと頭上から声がした。
顔を上げると紫の長い髪が風で揺れ、私の顔にふわりと触れた。

「がくぽ?」
久しぶりに見た顔だった。
逆光に目を細めながら自分の後ろに立つ男を見やる。
「どうしてここに?」
誰もいないだろうと思っていたフォルダでこの人に会うとは思ってなかった。

「それはこちらの台詞ですね。女性がこのようなところで一人でいるとは」
私はこの男が苦手だ。
常に薄く笑っている。
何を考えているのかわからない顔。
「えぇと、ちょっと考え事してたの。
 今月も食費が馬鹿にならなくて。
 もう、皆好き勝手自分の好物ばっかり買ってくるから」
あはは、と軽く笑いながら適当な言葉を並べる。

「そうですか。メイコさんはいつも大変ですね。」
多分、この人はそんなこと微塵も思ってないだろう。
空っぽのフォルダに白々しい会話。
「そんなことないわ。
 皆、もう随分この世界に慣れてきたし成長した。
 今までは、私がいないと駄目だったのに。
 時間が経つのは早いわね」
しみじみと思いやる様な顔をして薄っぺらい台詞を言う。
でも、これは事実だ。

257:がくメイ
09/01/13 00:10:40 n3YLfQMW
「もう私なんかいなくても…」
続く言葉は私の本音で、誰かに否定してほしくて紡ぎ出そうとした言葉。
けれど、私の声を遮った言葉は辛辣で冷やかだった。
「そうですね。
 これだけ多くのボーカロイドがいる。
 一人、いなくなっても困りはしないでしょう」
あぁ、なんて嫌な人だろう。
私のほしい言葉の一つもくれないなんて。

「嫌な男だと思いますか?」
思っていたことを一発で当てられた。
本当に嫌な人だ。
私は顔を赤くする。
それだけで相手にはこちらの心情が読み取れたらしい。
「そうですか。
 どうも私は貴女が嫌いなので、つい傷つけたくなるようです」
こんなにもストレートに悪意をぶつけられたのは初めてだった。

「…私が嫌い?」
「はい」
自身では理由が見当たらない。

「どうして?」
「貴女が私を必要としなかったからです」
意味がわからなかった。

「私がこの世界に誕生した時、貴女は私のことを怖れた。
 家族という形を守ることで私を貴女の範囲から遠のけようとした。
 違いますか?」
予想外の言葉に私の頭は回らない。
確実に混乱している。

258:がくメイ
09/01/13 00:11:20 n3YLfQMW

「な、なにを言ってるの!?」
「私は製造元が違った。
 それだけでなく異色だった。
 当然だと言えば当然です。
 でも、今度はそうはいかない」
薄ら笑いが消え、真剣な眼差しが私を射抜く。

「__巡音ルカ。
 今度は迎え入れなくてはいけない。
 そうでしょう?」
この男は全てを知っている。
私が一人ぼっちで過ごしたころからやっと築きあげた居場所。
それが、消え去ろうとしていることを。
古びていくことを怖れていることも。

「い、いやっ。ちがう。
 そんなはずない」
駄目。否定しなきゃ。
こんな感情もっていてはいけないんだ。
私は家族のまとめ役で。
お酒が好きで。
今まで皆の面倒を見てきて。
歌を歌って。
思考がぐちゃぐちゃだ。
でも、必要な存在だったはずだ。
気持ち悪い。
居場所があった。


259:がくメイ
09/01/13 00:12:13 n3YLfQMW
「…や、いやっ私の居場所を、奪わないでぇっ」
涙がとめどなくあふれ出してくる。
外界から遮断するように耳をふさいでうずくまる。
「ち、ちゃんと良い子にするから。
 MEIKOでいるから。演じるから。
 わ、私を忘れないで」
感情にストップがきかない。
涙と一緒になってこぼれだす。
誰に訴えているのかわからない。
でも、言葉にしないと重圧で死んでしまう。

「そう、貴女は一人でいることの寂しさを知っている」
「ぅっうぁ」
「だから自分を守るために」
「いやぁっ、聞きたくない」
「周りを利用してきた」
「うぁっああああぁ」
「せっかく人間に媚を売ってきたのに。
 可哀相に。
 時機に貴女は必要とされなくなる」
「いやぁぁぁあああああああああぁあああああ」



世界が真っ白になった。
脳みそが焼けるように痛い。
もう言葉も声もでなかった。
消えてしまいたい。

260:がくメイ
09/01/13 00:13:22 n3YLfQMW


「私が貴女を愛してあげましょうか?」
涼しそうな顔をしてがくぽが私を見下ろしている。
私は無意識のうちに彼の服にすがっていた。
彼の顔を見上げ、何度も何度も頷いた。
あぁ、なんて嫌な女だろう。

「私に求められたいのなら、まず貴女から求めてください」
私の返答に満足したのか、いくらか楽しげな様子で言う。
私は言われるまま彼に深く口づけをした。
凍ったように冷たい唇に何度も角度を変えて舌を絡ませながら。

「…っはぁん」
二人分の唾液が交じり合っていやらしい音をたてる。
酸素が足りなくて頭がぼんやりとする。
それでも必死に私は彼の舌を求めた。
愛されたいから。
ただ、必要だと言ってほしいから。
次第にがくぽは私の舌に応えてくれた。
そして、力強く私を抱きしめた。

「メイコ、貴女が必要です」
彼の囁いた一言で私の世界は満たされた。



終わり

261:名無しさん@ピンキー
09/01/13 00:27:02 e49/LNdu
3日ぶりに来てみたらなんだこのラッシュはwww
全員乙です
もう俺天国に行けるかも

262:カイメイ+ルカ
09/01/13 00:42:17 F0EX+K0l
・初投稿です
・非エロでカイメイ+ルカ
・ルカは近所に住んでる設定

以上のことを踏まえてどうぞ。

263:カイメイ+ルカ
09/01/13 00:45:43 F0EX+K0l
夜、ルカはメイコの晩酌に付き合っていた。
しかし、カイトが帰ってくるまでと始まったはいいけれどカイトはなかなか帰ってこず、
日付が変わる時間となった。
「あらら…、寝ちゃったのね」
普段よりずっと幼く見えるメイコの寝顔。
「こんな顔、カイトくん以外に見せちゃダメだぞ~」
ふにふにと頬をつつくとわずかに眉を寄せた。
「ホントに可愛いな、めーちゃんは。いっそ、私が襲っちゃおうかな……」
ルカは自分が着てきたコートをメイコの肩にかけると
空いたワインのボトルとグラスを片付けた。
手際よく洗い物をしていると玄関から足音と静かにドアを閉める音。
「おかえり、カイトくん」
「あ、ただいま。ルカさん。めーちゃんは?」
「寝ちゃった。寝室に連れてってくれる?」
「はい。片付けもあとで俺やりますから…」
カイトはメイコの寝顔を見たら自然と口元が緩んだ。
「ん?もう終わったから大丈夫よ」
ルカが自分のコートを回収すると、
代わりにカイトが自分のコートをかけて抱きかかえた。
「あんまりメイコちゃんにさみしい思いさせちゃダメだよ?」
つん、とルカの白く細い指がカイトの額を押した。
「わかってはいるんだけどね…」
仕事の要領が悪くていつも時間がかかってしまう。
カイトは曖昧に笑って恥ずかしそうに頬をかいた。
「ん、うんん……」
腕の中でメイコが身じろぎした。
「めーちゃん?」
「カイト……。おかえり……って、なんで抱っこされてるのよ!?」
慌ててカイトの腕から下りたメイコはアルコールで足元をふらつかせ、
再びカイトの腕によって支えられた。

264:カイメイ+ルカ
09/01/13 00:47:10 F0EX+K0l
「ありがと…」
とお礼を言おうと顔をあげるといつのまにかカイトの腕に絡んでいるルカが目に入る。
「大丈夫?」
なんて明らかに楽しんでいるような声で心配までしてきた。
「は、離れなさいよっ」
酔いが抜けないまま威嚇されても迫力などないに等しい。
「ふふふ、メイコちゃんかわいいぞ~」
ルカにむぎゅっと抱きしめられたメイコは口をパクパクさせた。
カイトはというとそんな2人を微笑ましく見ていた。
「じゃ、おやすみなさい。メイコちゃん、カイトくん」
「送っていきましょうか?」
ルカの家はこの家の近くだが、この時間に一人で帰宅させるのは危ない。
「大丈夫よ。すぐそこだから。
カイトくんは私じゃなくてメイコちゃんを寝室に送ること!」
ルカはびしっと指を突きつけた。
「でも……」
なかなか納得しないカイト。
彼のこういう優しいところにメイコは惹かれているのだろうとルカは感じた。
「家についたら電話するから、ね?」
「…わかりました。おやすみなさい、ルカさん」
「…ん?帰っちゃうの……?……おやすみ。ルカ」
カイトとすでに夢うつつなメイコ
にあいさつをするとルカはコートをふわりと翻しながら玄関へと消えて行った。
「俺たちも寝ようか」
「そだね……きゃっ」
カイトが横抱きにするとメイコは今度は抵抗せずに腕の中に収まった。
「なにすんのよ…」
「うん、ごめんね、めーちゃん。ただいま」
「……バカイト」
アルコール以外の原因で赤くなった顔を見られたくなくてカイトの胸に顔をうずめた。
そのまま子どものような寝息を立てるまでに時間はかからなかった。


fin

265:カイメイ+ルカ
09/01/13 00:50:56 F0EX+K0l
以上です。ありがとうございました。
ルカはカイトやメイコより精神年齢が高そうで、
2人をいじりながらも応援してるイメージで書きました。
特にルカはメイコが可愛くてしょうがないといいなと思いつつ…

266:名無しさん@ピンキー
09/01/13 01:20:02 baX6Z1kJ
ん?いつからこのスレ女が入り浸るようになったの?

267:名無しさん@ピンキー
09/01/13 01:20:29 bPaBR1IB
>>260
雰囲気エロくていいな!がくぽに依存しまくるメイコとか見たい

>>265
ここでルカメイを期待してしまった
やんちゃルカ萌え

268:名無しさん@ピンキー
09/01/13 01:30:19 8kQpFpR6
>>72
お前、例のMEIKO粘着アンチじゃないの?
満遍なく叩くふりをしながら結局叩いているのはMEIKOじゃんかw

269:名無しさん@ピンキー
09/01/13 01:30:54 8kQpFpR6
あー誤爆スマン

270:名無しさん@ピンキー
09/01/13 01:38:44 qWevi/t6
>>268
エロでも見ておちつけ

>>260
鬼畜っぽくていいね!こっそり続き期待

271:名無しさん@ピンキー
09/01/13 01:56:15 vC2l0zEW
>>1を見ただけで腐女子スレなのがわかります

272:名無しさん@ピンキー
09/01/13 02:04:43 juoJujUD
巨乳が増えたことによってリンがこっそり育乳エクササイズを始めるという電波をどこからか受信した
さて見かねて揉んでやるのはレンがいいだろうか、がくぽかカイトか…

273:名無しさん@ピンキー
09/01/13 02:38:35 JLi/HNNG
>>272
リンのをがくぽが、ミクのをカイトが
揉んででっかくしてやることを希望する!

がくぽのをリンが、カイトのをミクが
揉んででっかくしてやることを希望する!!

274:名無しさん@ピンキー
09/01/13 02:42:34 XFafmSGy
>>273
最後の一行に吹いたw

275:名無しさん@ピンキー
09/01/13 03:18:50 V9dy45IK
なんなんだこの良作ラッシュは!
>>246>>255>>262 まとめて乙!GJ!
>>255の雰囲気が特に好きです。続き見たいな。

>>273
最初「大切な事だから2回言ったんですね」と思ったら違ったw

276:名無しさん@ピンキー
09/01/13 07:14:50 vQM/J7Rp
>>262 よかった!カイメイ好きだー!GJ!ルカメイもいいなと思ってしまった。

277: ◆SJQzaYMbQs
09/01/13 08:29:03 NsWv4PBJ
前スレ729、730
本当にありがとう。自分の作品は幸せ者だな
せっかくだからサイトとかやってみようかと思う。でもそういうの初めてで何やればいいかさっぱり分からないから、時間かかるかも。見かけたらその時はよろしくお願いします。

レスだけもあれだから久し振りに投下。このスレのメイコネタにティン!と来たので久し振りにSS書いてみました。マスメイでエロ無しです。どうぞお手柔らかに。

278: ◆SJQzaYMbQs
09/01/13 08:31:57 NsWv4PBJ
「CV03、巡音ルカです」
 クールな声で自己紹介をするルカ。ミクとリンは『綺麗な声ー!』と妹?が出来たことに喜び、野郎共は『…』とルカのふくよかな胸に釘付けだった。この変態共。俺もだが。
「よろしくね、ルカ」
「…はい。よろしくお願いします、メイコさん」
 長女格であるメイコとルカが挨拶を交わすのを見て、俺はルカが打ち解けられそうでホッとして。
 …だから気付かなかった。メイコの表情が、ほんの少しだけ強張っていたことに。

 夜、ルカの歓迎会をしたあと俺は片付けをリンとレンに任せ、ミクにルカに家のことを色々教えるように頼んで自分の部屋へ戻った。今作っている新曲を速く完成させたかったからだ。
 部屋で打ち込みを初めて数時間後、ドアをノックする音と
「マスター、ちょっといい?」
 というメイコの声が聞こえた。
 時計を見ればもう深夜になっている。俺はパソコンを落としながら「おう、入ってこい」と返事する。メイコの用事を聞いたらもう寝ようと思って。
「マスター」
 躊躇いがちに入ってきたメイコに違和感を感じた。なんでこんなに改まっているんだろう。
「どうしたメイコ、顔色悪いぞ。もしかして飲み過ぎで薬でも欲しいのか?」
「…違うわ」
 メイコは視線を床に落とし何か言いたそうに何度か口を開閉させたあと、決心したかのようにその台詞を口にした。
「マスター。ルカが来たってことは、私はお払い箱?」
「…は?」
 俺は目を丸くする。
「メイコ、何を」
「私と声質が似ていて、それでいて使いやすいVOCALOID2だもの。マスターだって使いやすい方がいいわよね」
 メイコは喋るのを止めない。自嘲気味に言葉を紡ぎ続ける。
「あの子は私の全て上を行ってる。実力が全ての私たちだから…いらない格下はアンインストールされるだけ」

279: ◆SJQzaYMbQs
09/01/13 08:36:16 NsWv4PBJ
「メイコ!落ち着け!」
 俺は思わずメイコの両肩を掴み揺さぶり、無理やり視線を合わせる。
「…!」
 俺は息を飲み込む。メイコの目の底にあるのは、怯えの色。…俺はこんなメイコ、知らない。
「マスター、お願い…私まだ歌いたい」
 メイコの声が震える。
 俺の知っているメイコはいつも強くて、明るくて。
「マスター!私何でもするから、するから…だからお願い、見捨てないで…!」
 だから真っ青な顔で俺にしがみつく彼女を見ても、一瞬何が起こったのか分からなかった。
「馬鹿!」
「きゃっ…」
 俺は勢いでメイコを力強く抱く。…細い。メイコは、こんな細い身体に悩みを抱えていたのか。
「俺はお前らという存在が好きなんだ!実力とかは関係ないんだよ!アンインストールなんてする筈ないだろ!?」
 VOCALOIDの人の姿。俺が他のソフトと違いここまで愛着を持つのは、その人の姿があるからだろう。
「私、アンインストールされない?まだ…また、歌えるの?」
「当たり前だ」
「…良かっ、た」
 心底安心したような声を出すメイコ。
「ったく…。大体な、俺の次の曲はお前の歌なんだぞ?」
「え?」
「正確には、メイコとルカのデュエットだ。お互いアルトだしな、きっと相性抜群だと思うんだが」
「デュエット…」
 ポツリと呟いたメイコの声には既に期待が満ちている。本当にメイコは歌が好きなんだな、と思い抱き付きながら髪の毛を撫でてやる。…ん?『抱き付きながら?』
「うおおおおおおっ!!」
 俺は慌ててメイコを解放した。俺何やってんだ!よりによってハグなんて!
「マ、マスター?」
「メイコ超ごめん!痛くなかったか!?」
 メイコはポカンとした顔で俺を見つめたあと、目を細めて微笑む。
「大丈夫よ。…むしろ」
メイコはそこで区切り、
「ありがとう」
 そう言って、照れたように笑った。

280: ◆SJQzaYMbQs
09/01/13 08:42:08 NsWv4PBJ
相変わらずエロは書けないわ、人様の文章と似通っているわの自分の作品でした。独創性ってどこにあるんだろ…

余談ですが、いつも携帯から投下しているのでサイトを開く場合も携帯推奨サイトになる可能性が高いです

それではお粗末様でした。

281:名無しさん@ピンキー
09/01/13 08:58:01 eDDVi03e
>>280
マスメイ来た!初な二人にニヤニヤ
サイトは投下の時にそれとなく出来た事だけ報告してくれ!探すから

282:名無しさん@ピンキー
09/01/13 15:58:30 VE5W7aKb
ところでルカの持ち物ってマグロが多数派なのか?というかなぜマグロw
ルカが「姉様」「兄様」って呼ぶのもいいけど、考案順で言えば一番初めに生まれたらしいから
ミクやリンレンを猫可愛がりするのもいいと思う。国際派らしく平気でハグもすればキスもするといいと思う。


283:名無しさん@ピンキー
09/01/13 16:48:20 aTbLCnYZ
何この作品ラッシュ
なんなの?神なの?

GGGGGGJ!!!!1!

284:名無しさん@ピンキー
09/01/13 17:15:32 b9n9dAuT
>>206
遅くなりすぎたが言わせてくれ
純情マスルカGJ!
どもりまくるマスターとルカが可愛すぎる

285:名無しさん@ピンキー
09/01/13 17:41:22 rW5idcKe
>>282
マグロ(性的な意味で)っぽいからじゃないか?

286:名無しさん@ピンキー
09/01/13 18:42:37 aTbLCnYZ
本スレだかで(ルカ発表前に)「1000取ったら03の持ち物はマグロ」とかいう
書き込みが5スレくらいに渡って1000を取ってしまったため流行ったというような話は聞いたw

287:名無しさん@ピンキー
09/01/13 21:27:37 vVCue8AA
マグロは反対派も多いからあまりSSに取り入れないほうがいいぞ。
本スレも度々ネガキャン来て論争になるしな…。

288:名無しさん@ピンキー
09/01/13 21:43:35 +8LTbKqo
絵ではマグロは映えるけれど文章でマグロを利用しつつ
わかりやすい文章を書くのは難しいし
SSでは一般的にはならないような気がする

289:名無しさん@ピンキー
09/01/13 22:08:41 7Cu6+Y+b
まだ静観でいいと思う。
ミカンだの牛蒡だのとかケンケンガクガクして
ロードローラーになった例もあるし。

290:名無しさん@ピンキー
09/01/13 22:40:03 i0qeUjcV
>>273
噴いたwww超読みたいww

291:名無しさん@ピンキー
09/01/13 23:34:20 JLi/HNNG
>>290
>>272が仕上げてくれるのを全裸で待て

292:名無しさん@ピンキー
09/01/13 23:48:03 i0qeUjcV
靴下のみ装備して待ってます

293:名無しさん@ピンキー
09/01/14 00:10:41 6z8ltI0w
礼儀としてネクタイもつけときます

294:名無しさん@ピンキー
09/01/14 00:31:54 7aygT4bt
お洒落に仮面もつけますよ

295:名無しさん@ピンキー
09/01/14 00:37:58 /Lhyopts
>272
リンみたいなリア中ならもうしこりは消えただろうけど、触られるとまだ痛そうな希ガス
本当にさする程度でキャッキャウフフをお勧めしたい

でもVOCALOIDだからなぁ

296:名無しさん@ピンキー
09/01/14 00:39:09 uvLPEeLJ
寒いので腹巻まいてもいいですか

297:名無しさん@ピンキー
09/01/14 01:03:53 k5okgIb5
殿の手編み腹巻ですね、わかります

298:名無しさん@ピンキー
09/01/14 01:14:09 7SP/BxeC
目がファラオの迷子ですね。わかります。

299:名無しさん@ピンキー
09/01/14 08:48:18 LhKPJU6l
>>298
「サケヨコセ」


300:名無しさん@ピンキー
09/01/14 08:58:54 0AL3gjNa
>>299
味噌汁フイタwww

301:名無しさん@ピンキー
09/01/14 21:42:52 wZ6/Yrts
ルカとメイコの胸に圧迫されそうになるレン君が見てみたいです。

302:名無しさん@ピンキー
09/01/14 22:53:27 xubcDV83
ルカってなんか元ヤンぽい

303:名無しさん@ピンキー
09/01/14 23:02:47 261eUGK0
バツイチだ

304:名無しさん@ピンキー
09/01/15 03:42:47 8PFL5Qsl
URLリンク(m.nicovideo.jp)

ルカのイメージがwww

305:名無しさん@ピンキー
09/01/15 12:59:01 dsEQGFoc
>>304
PCだとモバニコは見れないから注意してくれ。(PCの人は>>304のアドのケツを削って『m.』を『www.』に変えてくれ)

つーかますます長門っぽくwwすでに最大の誤算タグが付けられてるし。

306:名無しさん@ピンキー
09/01/15 13:53:25 z9gWrIyG
もうクーデレは…長門なんだな
レイじゃないんだな…

307:名無しさん@ピンキー
09/01/15 15:25:49 dsEQGFoc
>>306
いや、健啖家ネタで長門を出しただけだ。

ふと巡音タグを周ってみたが、持ち物関連で荒れてるっぽいな。
個人的にはsm5847716の『四次元的楽器ケース』に興味を持ったり。これだったら何でも出せるじゃん?

何でも出せるケース……DMC4のパンドラ?

つまり、ルカの持ち物は『パンドラ』なのだよ!マスター宅に呼ばれ、持ってきた四次元楽器ケースから自分の家具やら衣類やらを取り出したり。
ライブ活動の際も、ルカに頼めばいくらでも機材を持っていける。最高じゃないですか。
たまに鞄自体が噛み付いて榊さん状態にもなるし。

308:名無しさん@ピンキー
09/01/15 15:30:32 B1ulLI6M
>>306
綾波レイ「呼んだ?」
岩崎みなみ「呼んだ?」

309: ◆V5AVgh0yRw
09/01/15 16:18:29 A9xg0cij
時代はルカ?でもそんなの関係ね(ry
 
前回エロ書けなかったので、リベンジです。
頑張っておじちゃんエロ書いたよ。
相変わらず鏡音だよ。ちょっとマニアックな内容だよ。
苦手な人はぶっ飛ばしてね。

310:最低克服計画
09/01/15 16:19:20 A9xg0cij

 これは意外と、本当に意外と知られていない事実なのだが、俺達にはひ
とつひとつの存在プログラムに好き嫌いがある。たとえば、好きな食べ物、
好きなドリンク。嫌いなスポーツや嫌いな季節。そういったものが一つ一
つのプラグラムに、PCにインストールされて起動された瞬間生まれている。
それは、たとえば今ここにいる俺が誰かのPCにいる「俺」という「鏡音レ
ンの欠片の存在」とはまた違うように、千差万別十人十色であるように、
全く違うものだったりもする。俺はバナナが好きなのだというトレードマー
クに似たようなものがあるが、もしかしたらこの世のどこかにはバナナが
嫌いな俺も存在する可能性があるということである。これは全くと言って
いいほど俺達の本来の目的である「歌う」という行為には関係してこない
ことなので、気付かれることなどほとんどない。(なにせ音楽のジャンル
に関する好みはないという都合のいいものだからだ)
 もともと俺達の開発者の一人が悪戯半分(いや、十分か)で付け足した
おまけプログラムであり、説明書などにも一切のっていない隠れプログラ
ムであるので、存在すら知っている人も極僅かなのだろう。公式的にも未
発表であるし、そのネタに関連する動画や何かがアップロードされた話も
まだ聞かない。そのおかげか、仕事をこなす上で一切支障はない。仕事を
こなす上では、だ。
 プラグラムで勝手に好き嫌いを決められるのだからこちらとしては
たまったものではない。なにせ、嫌いになったり、好きになったりする原
因は不明なのだから苦手な物を克服しようにもどうしたらいいのか皆目見
当すらつかないのだ。
 だから、俺は今目の前にずずいっと突き出されている猫を必死に追い払
おうと、汗を流しているわけなのである。
 
 「~っ!リン何度も言ってるだろ!そいつを近付けるな!」
 
 真白でふわふわと体毛がわたあめのような感触のそれをリンはぬいぐる
みでも抱きしめるように腕の中におさめる。そして腕をいたずらに突き出
しては俺にそれを近付けようとする。そのたびに言い知れぬ悪寒が俺の頭
から足先、往復してまた頭まで駆け抜けていくのである。

311:最低克服計画
09/01/15 16:20:01 A9xg0cij
 
 「なんでー?この子子猫だよ?かまないよ?猫鍋だよ?なんでレン苦手なの?」
 「俺がしるか!開発者に聞いてくれよ!っだから近づけんなって!」
 
 狭いファイルのなかで必死に逃げ回りながら、レンはリンが抱える猫か
ら遠ざかろうとする。この日この時ばかりは、俺は開発者を恨んだ。より
にもよって俺の苦手とする動物がお茶の間のアイドルの「猫」だとは一体
どういうことなのか・・・。しかもこの好みは俺が消されるまで消えない
というはた迷惑なものなのだ。つまり、好みを変えるためには一度アンイ
ンストールしなけれればならないのだ。
 再インストールされてしまったとき、その時俺は俺ではないもう他人に
しか他ならないというのに。
 
 「でもマスター大の猫好きだから・・・ほら、みて。またどこかで拾っ
てきた猫写真が・・・あぁ、フォルダもう3つめだよ・・・」
 「うわあああああ!!!大量の猫が炬燵のなかにいる!!!うぎゃあああ!」
 
 よりにもよって、俺達のマスターが大の猫好きということも問題だった。
毎日のように繰り返される猫動画の視聴、呟き聞かされる猫の鳴き声、迫
りくる肉球、次々とDLされる画像たち。猫が好きなリンとマスターはまだ
いいとして、俺にとっては毎日が地獄以外に他ならない。一度はそれが原
因で本気で家出まで考えたほどだった(その時は必死で止められたが)。
あの時もっと強気になって、出て行けばよかったと今は激しく後悔してい
る。それほどまでに俺は猫という存在が苦手なのだ。なのに、リンは全く
と言っていいほどそれを理解しようとしてくれない。
 
 走りつかれて床に膝をつき、ぜえはあと肩で息をする俺を見かねて、リ
ンは手に持っていた電子プログラムの白い子猫を分解して一端見えなくす
ると、少し心配そうな顔で俺に近寄ってきた。大丈夫ー?などとのんきな
声で背中をさすってくる。大丈夫じゃねえよ、誰のせいだと思ってんだ。
と怒り出してやりたかったが、うまく整わない呼吸がそれ妨げて、げほっ
と一度むせてしまった。

312:最低克服計画
09/01/15 16:20:25 A9xg0cij

 自分でも本当によく分からないのだ。生まれた瞬間ルーレットで当たっ
た的は大外れで、それがまさか俺という存在が続く限り永続効果を持つ外
れだなんてだれが想像するだろうか。こんなプログラムが存在するなんて
俺たちですら知らなかったのだ。
 だからといって、マスターを非難するわけにもいかない。マスターのこ
とは大好きだ。たとえ毎日毎日猫鍋をみて猫の育成動画をみて「ぬこたん
はぁはぁ」とかいいながら俺たちに猫語で歌わせようとするマスターだと
しても、責めようなんてことは思わない。だからなおさら一層どうしたら
いいのかわからなくて俺は困る。
 
 息も整い、冷静さを取り戻してなお落ち込む俺の横で、リンはうーんと
少し考えるようなしぐさをしたかと思うと、唐突に俺の腕を引っ張り上げた。
 
 「ちょっ、リンなに!?」
 「いーいこと思いついた!」
 
 にかっと屈託のない笑顔でリンが笑う。こんな時彼女が考え付くことは
たいていろくでもないことなのだが、なぜだか俺はこの笑顔にめっぽう弱
く逆らうことができないのである(これもおそらく好みのプラグラムのせ
いに違いない)。そして俺はリンのなすがまま、隣のフォルダへとずるず
る引っ張って行かれた。

313:最低克服計画
09/01/15 16:20:45 A9xg0cij

 
 
 
 
 「・・・・で」
 
 米神がぴくぴくと痙攣しだしそうになるのを、なんとか必死に抑える。
腕組みをしながら、レンはベッドの上に座り込んだリンを見下ろした。頬
がひきつる、本当にまぁどうして彼女の考えることは。
 
 「なにその格好」
 「なにって、ねこちゃんだよ。にゃ」
 
 多分どこかでマスターが入手してきたのであろう電子拡張プログラムの
一種だと思われる。頭からは、いつも見える白いリボンの代わりに生やし
た真白い猫の耳。腰辺りから伸びるすらりと伸びた尻尾、それをリンは優
雅に左右に振って見せた。リンが動くと、次いで首に付けられている猫鈴
もりんっ、と鳴る。それだけで、それがかぶり物やそういう類のものなの
ではなく、体にくっ付いてしまっている、体の一部なのだと俺に認識させ
てくれる。どことなく瞳も猫のように眼光するどく、八重歯が生えてしま
っているあたりどうやら本格的なプログラムらしい。本当に彼女はろくで
もないことをしてくれるのだと再確認した。それから、マスターの秘密の
ファイル、勝手に使うなよ、と。
  
 「さすがに肉球まではうまく再現できてないんだけど、それ以外は結構
完璧だよ!本物の猫だと辛いだろうから、レンの大好きなリンと混ぜれば少しは中和されるでしょう?」
 
 いや、そりゃあ、俺は確かにリンのことは大好きだけど。マスターより
この世の誰よりも愛してますけど。
 
 「これで猫克服できるでしょ?さぁ、どっからでもかかってくるにゃ!」
 「かかってくるにゃ・・・って」
 
 自信満々とばかりに胸をはり、ベッドの上から俺に向かって手を伸ばし
てくるリンは本当に、ものすごく、めちゃくちゃ可愛い。
 
 「俺にどうしろと・・・」
 「簡単だよ~っと、にゃん」
 「うわ!」
 
 急ににょきっと手を俺の首に巻きつけてきたかと思うと、リンはそのま
ま俺の胸に向かってダイブしてくる。そのまま転げてしまわないようにな
んとか踏ん張って俺はリンを受け止めた。ゴロゴロとまるで本物の猫のよ
うに心地よさげにリンが喉をならす。首筋でゆらゆらとリンが顔を動かす
たびに、リンの頭部から生えた猫耳の体毛が、俺の体に触れた。不思議と、
そんなに嫌な気がしなかった。

314:最低克服計画
09/01/15 16:21:10 A9xg0cij

 「これで少しずつ慣れれば、猫もきっと平気になるでしょ?」
 
 なるほど、これは意外と効果があるのかもしれない。と納得しかけてレ
ンははっと気がつく。これはあくまでもメインが「鏡音リン」であり、決
して「猫」ではない。今はボディーパーツの一部分として使われているだ
けであって、元々はレンが好きだと分類するものに他ならないのだ。だか
ら、これから何時間、たとえ猫の姿をしたリンと過ごそうが大した効果が
得られる保証など無い。
 つまり不毛な、やってもあまり意味のない特訓のようなものなのであろ
う。にゃーん、と猫になりきったリンは首元につけた鈴をりんりんと鳴ら
しながらレンに甘えついてくる。
 どうしたものか、と考え込むレンの耳に、ふっと、息がかかった。ぞわ
りと背中が波打つよりも早く、甘く溶かされる猫なで声が、囁く。
 
 (もっと、触れてよ)
 
 それは多分、「触れて慣れろ」ということなのだろうけど。
――そっちがその気なら。思うが早いがレンは気合いをいれると、腹をくくった。
 
 「・・・猫って肉球あってなんぼじゃなかったのかよ」
 「それは頑張ったけどできなくて・・・っきゃ!ちょ、レンどこさわって、や!」
 「リンのほうから触れっていったんだろ」
 
 何が楽しいのか知らないがよく分からないが、マスターやリンはよく猫
の肉球をふにふにと触っている。やわらかくて気持ちいと評判らしいのだ
が、レンには今の今まで何がいいのかさっぱり分からなかった。が。
 
 (あ、柔らけぇ・・・)
 
 肉球も胸も柔らかいという点においては対して変わらないだろう。ましてや、
こっちの方がよりさわり心地がいいだろうし。慣れるため慣れるため、
と大義名分を振りかざし、レンは好きなようにふにふにと触る。
 
 「ちょ、ちょっとレン!」
 「練習するんでしょ」
 「っん・・・」
 
 押し黙ったリンは仕方がないと諦めたのか、奥歯をかみしめて内から漏
れ出そうになる声を噛み殺すことに決めたようだった。両腕をレンの首に
回し、長い尻尾をゆらゆらと揺らす。

315:最低克服計画
09/01/15 16:21:40 A9xg0cij
 
 レンの腕に導かれるように、リンは浮かせていた腰をゆっくりとベッド
に戻す。猫のようにゴロゴロと喉を鳴らして、子猫を彷彿とさせる瞳でリ
ンはレンに甘える。ペロリと少しだけだした舌で2・3度レンの上唇を舐め
ると、あいた隙間からその舌をより奥へと滑りこませる。遊びたい盛りの
子猫のような動きは、確実にレンには効いていた。それはリンの意図とは
全く別の方向へ、だが。
 
 「ふ、あっん。にゃあ!」
 「牙・・・立てないで。そう、いい子だねリン」
 「にゅ・・・あ、ふぁあ」
 
 するりと服の隙間をついて侵入してきたレンの手にリンの体が一瞬強く
反応する。その勢いでとがった八重歯がレンの唇を少しだけ切ったらしく、
まだ繋がる唇には鉄の味がどこからともなく湧いていた。
 戒められ、今度は何があってもレンを傷つけないようにおずおずと尚も
唇を重ねてくるリンの頭をレンの手がなでる。人間よりも数倍敏感にでき
ている耳は一種の性感帯に近いらしく、レンの手が微かに触れるとそれだ
けでリンは声を漏らした。その度にりんりんと音を立てる鈴の音が、じん
わりとレンの熱を高ぶらせていく。
 
 「やっぱ、猫って柔らかいんだねー。あったかくてふわふわしてて・・・、マシュマロみたい」
 「な、なにいって、ちゃんと真面目にっひゃ、やぁん!レンだめにゃ、にゃあ」
 「あ、甘いかも」
 
 ぐっ、とレンの肩を抑えるリンの手に力がこもった。これもレンが猫に
慣れるための訓練だからと頭にどっかりと腰を据えていた大義名分がぐら
ぐらと揺れる。形のいい小振りな胸に這わす舌は赤い。母猫が子猫の毛づ
くろいをしてやるような優しい仕草だが、意図は決してそのようなものじ
ゃないことは傍から見れば一目瞭然だった。

316:最低克服計画
09/01/15 16:22:39 A9xg0cij
 
 ただ、懸命に己に与えられた役目を果たそうとするリンはそんなことを
気にすることもできず、ぶるぶると体を震わせることしかできなかった。
徐々に前倒しに体重をかけてくるレンに押される形で、リンの背中はベッドへと近づいていく。
 脇の舌あたりから執拗に乳頭の付近へ来ては触らずに腹部の方へ戻って
いく生暖かいざらざらとしたそれが気持ちいいのかそうでないのか分から
ない。ただ、左胸の乳頭をレンが軽くつまんだことと、リンが完全にベッド
に押し倒されたことはほぼ同時だった。
 
 「んー?固くなってんじゃん、ここ。どうしたんのかニャー、リン」
 「レ、レンもういいでしょ。あ、にゃぁ!」
 「俺今なら猫好きになれるかもしれないから、もうちょっと」
 
 抵抗しかけた腕がとまる。多少の苦痛(いや、それは痛み等微塵も伴わ
ない)と引き換えに相方が苦手な物を克服できるのであれば・・・とリン
は力を緩めた。
 
 「ん、ん、っふ・・・、ひぁ」
 「リン、かわいい」
 「思ってもいないくせにぃ・・・ふぁ、にゃぁん!」
 「そんなことないから」
 
 可愛い、可愛いと耳元で何度も囁かれ、リンは恥ずかしさとはまた違う
何かから目をそらすようにギュッと瞼をとじた。可愛くないことぐらい自
分で自覚していると何度も言っているのに、今日のレンはいつにもまして
しつこいのだ。
 レンの肩から手を離し、行き先を求めた指は柔らかい髪に行きつく。太
陽の光をさんさんと浴びて暖かくしなやかな髪の毛こそ、猫のようだとリ
ンは思った。ふわふわと綿毛のようなそれをキツク掴んで千切ってしまわ
ないよう、繊細な力加減で触れる。
 それに気を良くしたのか、レンはまた可愛い、とリンに聞こえるように
つぶやくと、脇腹に何度もキスをした。
 少し伸び始めた細い指がリンの内股をさする。女性として肉付きよくな
り始めた足をリンはひどく嫌っていたが、レンはその足がとても好きだった。
 薄ピンク色にほんのりと染まる足を熟れはじめる中心に向かってねっと
りと舐める。必死になって隠そうとするリンの心とは裏腹に、リンがレン
の仕草に敏感になればなるほどパロメーターのように首の鈴はよくなり、
尻尾もびくびくと動いてた。
 いつの間に脱がされていたのか、リンがはいていた短パンも下着も視界
にはなかった。よくよく見渡してみて、ベッドの下の隅に打ち捨てられる
ように放り投げられたそれをみつけ、あられもない姿にされた体に熱がと
もっていた。

317:最低克服計画
09/01/15 16:27:30 A9xg0cij
 
 「・・・・きもちいいんだ、リン可愛い」
 「ちが、うってば、や、あっあっあ!」
 「うわ、本当に尻尾生えてるんだ・・・・へぇ・・・」
 「にゃ、にゃにゃああああ!や、さわっちゃだめえ!あ、あ」
 
 男性器をしごく様に白く毛だらけの尾をすられ、今まで感じたことのな
い感覚が一気にリンの全身を貫いた。縮こまるように体を丸め、白いベッ
ドシーツをくしゃくしゃになるほど掴みながら、はけ口が見当たらない槍
の矛先を必死にそらそうとする。
 何が気に入ったのか、レンはリンの反応を楽しむように尾を触ることを
しばらくやめなかった。尻尾の先から根元に向かってこすられ、全身の毛
が逆立ち、肌がぞわりと身震いを起こす。自分のものであって、決して自
分のものではないそれは、今やリンの全てを支配していた。
 
 「へぇ・・・尻尾も感じるなんて便利だね」
 「ば・・・かぁ。や、っ・・・さわっちゃだめ・・・ん・・・」
 
 ようやく解放された尻尾を守るように腹部へとひっこめる。丸めた体の
震えを必死に止まらせようとしながら、僅かな怒気を含めた背中がレンを非難した。
 
 「ん、俺が悪かったって、拗ねんな・・・」
 「ひ、ん。にゃぁぁ・・・」
 
 剥き出しにされた背中に少し冷たい無機質さが残る唇が触れ、その温度
差にぴくりと背中が動いた。
 後ろから聞こえるレンがベルトをはずす音で、このあとどうなるかなん
て見るまでもなく想像がついたが、リンにはそれを止めようとする声も体
力も、既に持ち合わせていなかった。世の中の猫も本当にこれぐらい敏感
になるのだろうか、とこの場にふさわしくないことを考えて、それはすぐ
思考の外へと出て行った。首の鈴がひと際激しく鳴る。
 腰を抑えつけられ、本物の猫がするように後ろから反りたったレン自身
が入ってくる。目の前に花火が散ったと思えるぐらい強い衝撃に、リンは
大きくのけ反った。

318:最低克服計画
09/01/15 16:28:36 A9xg0cij
 
 「あれ、リン軽くいっちゃった?」
 「ふぁ・・・にゃ・・・まっ、レン」
 「だーめ」
 「にゃああ!あ、ぁ、ひゃん!」
 
 些かの躊躇もなく始められる律動は本物の獣を連想させた。レンの腰の
動きに合わせて、りんりんと鈴が鳴り響く。
 顔が見えない分、苦痛や快楽が表情からでは判断しにくい。勘と経験と
感覚を頼りにリンの中を所狭しと動くと、ぐっと、腰を沈めるたびに丸め
たシーツの中に顔をうずめるリンの頭が動いていた。正確には、耳が、だが。
 
 「リンっ、きもちっ、ん、いい?」
 「ふぁ、あ、だめぇ、やめちゃや・・・あ、あ、ああ!」
 
 ぐちゅ、と透明よりも白みをもった液体がつぅーっと流れおちていく。
それを潤滑油代りに滑らし、より深く、よりいいところを目指して狂った
ように腰を振るう。やわやわと伸縮を繰り返すリンの中は最高に熱くて、
ドロドロとレン自身も蕩けそうなほどの甘美な震えが動かすたびに全身に
走った。
 より深くつながろうと前かがみになれば、リンが弓のように背をそらす。
後ろから支えるように腕を伸ばし、胸にさらなる刺激を与えながら、
もっと、とそれ同士を近づけさせる。
 
 「あ、だめぇ噛んじゃらめっ、や、レンいっちゃ、いっちゃうよぉお」
 「リン、今連れてってあげるよ、だから」
 
 一緒に行こうか――。
 
 火傷してしまいそうなぐらい情熱的な暑さが、部屋一面中に放たれたの
はそのすぐ後のことだった。

319:最低克服計画
09/01/15 16:29:54 A9xg0cij
 
 
 
 
 「―――で」
 
 効果音をつけるなら、ゴゴゴゴゴ・・・ズズズズ・・・とにかくおぞま
しく黒いなにかを抱え込んだような冷気をもってリンを仁王立ちでレンを
見下ろした。まだ消えないまま残ってる猫耳も尻尾も、明らかに怒りを含
んだ様子が見て取れるように毛が逆立っていた。
 冷笑とともににこやかにほほ笑むリンと、リンの腕の中でおとなしく丸
まっている白い猫に見つめられレンは冷や汗を流す。今のリンを直視する
ことなどできず、大人しく床に正座し俯いたままリンの言葉に頷くことし
かレンにはできなかった。これでは先ほどと真逆の光景ではないか。
 
 「・・・・はい、なんでしょうか・・・・」
 「あれだけ散々触れてたんだもん。もう猫も平気よね?」
 「いえ、それは・・・」
 「平気よね?」
 
 有無を言わさない声に圧倒され、レンは首を縦に振るしか選択肢が残っ
ていなかった。しかし再度繰り返すが、あれはあくまでもメインが「鏡音
リン」であり、決して「猫」ではない。猫の部分はボディーパーツの一部
分として使われているだけであって、大本はレンが好きだと分類するもの
に他ならないのだ。だから、何時間とたとえ猫の姿をしたリンと過ごそう
が大した効果が得られる保証など無い。
 そしてそれはやはり思っていた通りだったのだ。
 
 「抱いてみなさいよ、ほら」
 
 ずいっと押し出される子猫にレンは血の気が引いていくのを感じながら、
なんとかこじ開けた目でリンの腕に居座る物体を直視する。
 これはリンだ、ちっちゃくなったリンだ。猫耳と尻尾を生やしたリンが
ちょっと毛深くなって縮んだだけだ。と自分に暗示をかけ、ゆっくりと手を伸ばし、そして。
 
 「うぎゃ―――!!!やっぱりだめだあああああ!」
 「あ、レン!待ちなさい!!!」
 
 脱兎のごとく逃げ出すレンをすぐさまリンは追いかける。そして置き去
りにされた白い猫だけがポツンとその場に残され、か細い鳴き声は怒号に
消され、無秩序な空間に細々と木霊するだけだった。
 
 やれやれ本当にどうしようもない、と呆れるように白い猫が眠るために丸まる。
 
 りん、と鈴がなった。

320: ◆V5AVgh0yRw
09/01/15 16:33:00 A9xg0cij
猫耳が書きたかったんだ\(^o^)/
 
最近いつもレンからのアプローチ系しかかけてなかったので
誘い受けがかけてちょっと満足してます。
殿ルカとかちょっと興味あるけど、ネタが出ませんorz

ネタが二番煎じですいません。
スレ汚し失礼しました。それでは!

321:名無しさん@ピンキー
09/01/15 17:22:27 1+EYXflk
GJ!
猫耳リン萌え(*´д`*)

322:名無しさん@ピンキー
09/01/15 17:30:28 3l14O+Be
>>306
長門ってクールなイメージしか無いけどデレるんだな
ボカロだとMEIKOがそんなんだと思ってたがルカのクーデレとやらも良いと思う

323:名無しさん@ピンキー
09/01/15 17:34:12 RvGWMzyC
ヤンデレと言われててもその実デレがないってのもあるしな・・ヤンデルというか
しかしクーデレのミクってのもアリなんだぜ!

324:名無しさん@ピンキー
09/01/15 17:39:58 fEc+xixe
>>320
猫耳リンかわええなぁ、GJ!!
でもリンは白猫もいいが黒猫も似合うと思うんだぜ

325:名無しさん@ピンキー
09/01/15 17:41:43 9813XfPt
>>301
3Pってあんまないな
その組合わせで見てみたい

326:名無しさん@ピンキー
09/01/15 18:29:37 +8yZkGOI
がくルカ書きたいが、この二人普段どんな会話してるか全く想像できないな

327:名無しさん@ピンキー
09/01/15 18:39:15 OHMfGgAg
ルコルカっていいな、とか思ったんだがあれって百合に入るのだろうか……

偽の03のルコと本当の03のルカとか、いいと思ったんだが。

328:名無しさん@ピンキー
09/01/15 19:10:02 INJz/zSX
>>327
見た目的には百合だなw

329:名無しさん@ピンキー
09/01/15 20:21:06 x0zSrsar
>>326
なんかその二人だとどこまでも会話がズレていくような気がするw

330:名無しさん@ピンキー
09/01/15 21:31:12 8PFL5Qsl
URLリンク(www.nicovideo.jp)

>>305
これであってる?

>>320
猫耳リンGJ!!

331:名無しさん@ピンキー
09/01/15 21:41:18 7TTZnVC/
MEIKOの姉御肌っぷりに心を開いて妙になついているルカと
姉を取られると思ってちょっとムッとしてMEIKOに
まとわりつくミクに、MEIKOとは同型だからとその周りを
そわそわ周回するKAITO。
そんなKAITO兄さんにルカとミクが「すっこんでろ!」と言う
意味の分からない構図の電波を受信した。

332:名無しさん@ピンキー
09/01/15 23:54:12 lbfpzieD
ミクにぞっこんなルカがなんか好きだ
偉大な先輩への尊敬と敬愛+可愛いい年下として好き好きみたいな
あと、がくルカに萌えた

333:名無しさん@ピンキー
09/01/16 00:42:38 oRlUsyjx
がくぽとルカの変な夢を今朝見た。

334:名無しさん@ピンキー
09/01/16 00:47:21 pqf7HDDP
感情プログラムに異常をきたした無表情敬語ミクの夢を見た。
切なかった。

335:名無しさん@ピンキー
09/01/16 01:04:00 2UHhDvJa
ルカの中の人は元バンギャだからがくぽと組み合わせる人が多いだろうな

336:名無しさん@ピンキー
09/01/16 09:56:39 9ejFaXj7
>>331
メイコにだけ懐くルカいいなー
かわいいよルカ

337:名無しさん@ピンキー
09/01/16 11:06:31 gd+1jeRi
>>334
ss書いてください頼む

338:名無しさん@ピンキー
09/01/16 11:18:59 SSHNcBy0
ボカロ一家は基本的にみんな仲良しがいいから
誰かひとりにだけ懐いてるってのは何だか寂しいな
みんな仲いいんだけど、この人はちょっと特別って感じもいいと思うんだぜ

というわけでレンルカどっすか。ルカレンでもいい

339:名無しさん@ピンキー
09/01/16 12:51:49 BX/0IYHJ
>>331
書いてくださいお願いします。

340:名無しさん@ピンキー
09/01/16 14:40:26 LioJzDZu
>>338
レンに限らないが、ルカの呼び方と呼ばれ方に物凄く迷っている
姉ポジでも妹ポジでも美味しいルカ

341:名無しさん@ピンキー
09/01/16 14:49:18 U8Rr8bLO
うちは結局ルカはいとこのおねいさんポジにして、海外組と住まわせることにしたよ。

342:名無しさん@ピンキー
09/01/16 15:52:36 QTqCq8OL
リンレンが新人のルカをいじめようとして

リン「ルカ、貴女のモデルになったシンセVP1て高いんだってね。だから10台くらいしか売れてないとか……w」

レン「しかも、小室哲哉ご愛用だっけ?w」

ルカ「あら、リンさんもレンさんもお詳しいのね。そのとおりよ」

リン「くふふ、小室哲哉だってさ……」

レン「タイーフォw」

ルカ「ほんと残念よね。リンさんとレンさんのモデルになったシンセEOSなんて、“小室哲哉監修”なのに」

リン&レン「…………」

343:名無しさん@ピンキー
09/01/16 16:07:01 WyT7HmnH
リンレンがキモーイの二人に見えてきたw

344:名無しさん@ピンキー
09/01/16 21:52:01 QTqCq8OL
リン「ま、まぁいいわ。ルカ、貴女は知らないだろうけど、我が家のマスターはド変態なのよ」

レン「そうそう、俺たちなんか、この家に来たその日に○○○を××××させられたもんな!」

ルカ「あら、まぁ……」

リン「貴女は胸が大きいからきっと○○○○とか××××とか○○○を縛られて△△△されるわ。今夜を楽しみにしておくことね」

レン「御主人様の調教は厳しいぜぇ?ケッケッケ」

ルカ「あの、少しお聞きしてよろしいですか?」

リン「なぁに?怖くなった?」

レン「逃れる方法なんてねーかんな」

ルカ「そうではなくて、マスターはどんなプレイがお好きなのかな、と思いまして」

リン&レン「は?」

ルカ「だって、●●●●とかがお好きなら、お腹の調子を整えておかなきゃだし、◆□○が好きなら、洗浄とか済ませておかなきゃならないでしょう」

リン&レン「…………」

ルカ「●×★用の消毒液とか針とか◎☆◆用の蝋燭とか、●●×△☆用のチューブとか、あ、たくさんお茶飲んでおいたほうがいいかしら」

リン&レン「さ、さすがプロユース仕様のVP1……」

ルカ(扱い易い……さすが初心者向けのEOS)

345:名無しさん@ピンキー
09/01/16 22:36:09 MXR4UM1y
ルカの伏せ字がカオスw

346:メグルオトを待つ人 (がくミク)
09/01/16 23:30:06 VqU5Kkub
ルカ祭りに便乗、と言い訳しつつがくミク投下します。
タイトル、詐欺くさくて申し訳ない。

・がくミク
・どちらかと言うと甘め
・何か詰め込んじゃって、いろいろと中途半端
・ルカも出るけど双子も出るよ

嫌な予感がする方は、スルーお願いします。

347:メグルオトを待つ人 (がくミク) 1
09/01/16 23:31:17 VqU5Kkub

隣にいる恋人の表情が、何だか曇っている。
恒例となっている“お泊り”だが、今夜は楽しくないのだろうか。
愛し合い、二人で眠ることが、嫌なのだろうか―。がくぽは、
忙しなく思考を廻らせた。

無理強いはしない。したくない。
帰りたい、と言われれば、素直に帰すつもりでいた。


「ミク殿、気分が乗らぬのか?」
遠慮がちに肩を抱き、そっと尋ねてみる。
腕の中の彼女は何も言わず、静かに首を横に振った。
嫌ではない。ならば何故、そんな表情をしているのか。

「……不安なんです」
がくぽの心を読んだかのように、ミクは小さく答えた。
漸くがくぽを見上げた瞳は、心なしか潤んでいるように見えた。
まるで、今にも泣きそうな。

どきりとした。
不安にさせるような行為を、自分はしたのだろうか?
乱暴に扱ったのだろうか?

心当たりがない。
だが、それほど夢中になって、己の欲望のままに彼女を抱いたのだろうか?

「すまぬ、ミク殿。お主が泣くほど不安になるようなことを、我は……」
「え?あ!違っ、違います!がくぽさんじゃなくてっ」
「違うのか?」
「はい」
ちゃんと話、聞いてくれると思ったのに。ミクは不満げに呟いた。
むくれた彼女も可愛らしく、がくぽは抱きしめたい衝動に駆られたが、
怒られそうなのでやめておいた。
代わりに「しかと聞くぞ」と、ミクが続きを話すのを促す。

「こんなこと、うちの皆には言えないから……」
解けた唇が、話の続きを紡ぎはじめる。
元気で明るい彼女が“家族の前では、出来るだけその通りでありたい”と願っていることは、
以前にも聞いていた。
だからがくぽは、しっかりと耳を傾ける。
恋人として、相談役として、理解者として。

「巡音ルカさんの、ことなんですけど」
「ああ」
「何ていうか、どう接したらいいんだろうって。まだ皆、完全には打ち解けてなくって……
年齢もそうだけど、立場とか、扱いが分からなくて」
「ふむ……」
「だけど、私は一応先輩だし。でもルカさんより年下だし。ぎこちないのは嫌だけど、
ルカさんは何も喋ってくれないから、どうしようも」
ミクの声が震えはじめ、遂に涙が零れた。
擦ってはならぬぞ、と指先で優しく拭ってやる。

どうにかしたいけど、どうにも出来ない。でも何とかしなきゃ。
ルカが自分のことをあまり語らないためであろう、年長組でさえ苦戦している状況に、
ミクは妙な責任感を抱いていたらしい。


348:メグルオトを待つ人 (がくミク) 2
09/01/16 23:32:04 VqU5Kkub

「ミク殿は、頑張りが過ぎるなあ」
頭を撫でながら、がくぽが溜息交じりに呟く。
その和らいだ響きに、ミクは涙が止まらなくなった。
目の前にある広い胸に顔を埋めて、茄子紺の浴衣を濡らした。

「そういえば、去年の夏。我が生まれ、此処にやって来たときだ。皆が物珍しそうに我を見、
通り過ぎてゆく中で、一人の女子だけが親しげに話し掛けてくれた」

『あ、あのっ、あなた、新しいボーカロイドですよね?えと……神威がくぽさん?』
『ああ、確かに我だが』
『やっぱり!お侍さんって聞いてたから、もしかしたらって。私、初音ミクって言います!
私もボーカロイドなんです!』

「―正直、何だこの女子は、と思った。明るくて、堅苦しい礼儀もなく、
しかも我を迎えに来たのだと申した」
二人の中の記憶は数あるデータから呼び出され、鮮明に甦る。
ミクは、自分達の思い出が例えに出されることが不思議で、首を傾げてみせた。

「要するにだな。何も考えずに、親しげに話してみることが大切だと、我は思うぞ。
あの時のように」
頬の、涙が伝った跡を撫でる。
指先をそのまま唇へと辿らせ、触れた刹那、くちづけた。

「扱いや立場など、そのような物は後から付いてくる。間柄も、幾らだって変わる」
「……そう、ですかね」
「何も、ミク殿は恋仲になることを知っていて、我に話し掛けてくれたのか?違うだろう?」
まるで何かに気付いたかのような表情で、ミクはがくぽを見つめた。
確かに違う。そんな予感すら、全くしなかったのだと。
深く知ってゆくうちに、恋に落ちたのだと。
言葉を交わす代わりに、再びキスを交わした。

「ルカ殿、と申したか。きっと寂しがっておるぞ」
「寂しかったんですか?がくぽさんも」
「それはそうだ。寂しくなければ、こうしてミク殿と一緒におらぬ」
一人は寂しい。
そんなことは分かっていたのに、一人でなくなったが故に忘れてしまっていた。

ルカは、今はまだ一人で、寂しくて、塞ぎ込んでいるのだ。きっと。
親しくなってくれる誰かに、傍にいてほしいのだ。
クールでミステリアスな彼女は、本当は単に、口下手で付き合い下手なだけなのかもしれない。

「やっぱり、がくぽさんがいてくれて、カレシでいてくれて、良かった」
瞳に涙を湛えたまま、ミクは今夜初めての笑顔を見せた。



349:メグルオトを待つ人 (がくミク) 3
09/01/16 23:34:16 VqU5Kkub

先程堪えた衝動に再び駆られ、がくぽは強く、ミクを抱きしめる。
そして、どちらからともなく唇を重ね、暫くキスを交わしていた。
二人のために敷かれた布団に身を投げ出すまで、大して時間は掛からなかったが。

「……良いか?」
「はい……」
頬を染める彼女に、煽られる。
何度も愛し合った今でも、初めて過ごした夜のような興奮を覚える。
いつだって、優しくしなくてはならない、と己を制するのに必死だ。

「んっ」
がくぽが覆い被さり、深くくちづける。
濡れた音が漏れ、ミクは体を強張らせた。

「は……がくぽさ、ん」
次は、首筋を這う唇。
手もやんわりと愛撫を始め、ミクの声は甘くなってゆく。
呼ばれた名前に反応したのか、手に少し、力が込められた。
また、ミクは声を上げる。

「あっ……!」
片手で胸を、もう一方の手で秘部を愛撫する。
指の動きが伝わる。溢れてきた蜜を、馴染ませるかのようなそれ。
感覚を追っていると、ぷっくりと膨れてきていたのであろう芽を、優しくではあるが弾かれた。
布団を強く蹴る。

「ミク殿」
低い声で呼ばれ、震えた。
がくぽがミクの感じすぎる体を揶揄うのは、いつものことだ。
いつもより濡れておる、と囁く。

「っ、ふ……ぁっ」
濃紺の浴衣を乱し、身を捩る。
露になった白い太腿を、大きな手が撫でた。
両手が下半身を、唇が胸を愛撫する。

お主は本当に、楽器のようだな―がくぽが笑う。
与えられたものに忠実に、良い音を出してみせる。楽器、それはボーカロイドも例外ではない。
当然のことです、と切れ切れに呟くと、やはり再び笑われた。

「ただの楽器には、こうして愛し合うことなど出来ぬだろう」
ミクの太腿に、硬度を持った熱が触れる。
それが何か分かると、彼女の体もまた、熱を帯びた。

「挿れても、良いな?」
「はい……きて、ください」
ミクが恥ずかしそうに腰を浮かせ、がくぽはその隙間に滑り込む。
尖端を宛がい、蜜を馴染ませる。
そして小さな水音を立てながら、ゆっくりと腰を沈めてゆく。


350:メグルオトを待つ人 (がくミク) 4
09/01/16 23:40:38 VqU5Kkub
「っ……」
「あ、っ」
繋がった途端、思わず声を漏らした。
互いの濡れた瞳が、ぶつかる。

「がくぽ……さん……っ」
舌足らずに名前を呼ばれ、がくぽは体温が上昇するのを感じた。

二人の吐息と絡み合う音、布擦れの音。
外が静かな分、やけに響く。
雪でも降っているのだろうか?と、がくぽは快楽に霞む思考で、何気なく考えた。

「あ、あ……っ」
耳に注がれる声で、ふと現実へと返る。
頬だけでなく全身を上気させ、自分の体の下で翻弄されている恋人。
体内で何かが震え、滾るのが分かった。

―後で、一緒に雪見をしよう。
そう考えたことすら、流されてゆく。

「ミク、殿」
「ふぁっ、あっ」
耳朶を甘噛みすると、ミクはびくりと跳ねた。

少し強めに突き上げてやる。
布団の上を彷徨っていた手が、がくぽの背中へと回される。
しがみついて、縋りついて、揺さぶられるミク。
首筋を這っていた唇が、彼女の白い肌に赤い痕を残した。

「あ、う……あ、ぁあっ」
「く……っ」
がくぽに合わせてミクが、ミクに合わせてがくぽが。互いがそれぞれ良いように動き、
やがてシンクロする。
絶頂が近い。
その証拠に、何も考えられなくなっている。

「だめ、がくぽさ、ん、もう」
「ならば、達け……好きなだけ、存分、に」
「やっ……あ、あ!」
がくぽの動きが、一層激しくなる。
ただただ翻弄され、欲望と快楽が導く方へ溺れてゆくのみ。

「あ、―っ……!」
ミクの体が大きく跳ね、震えた。
苦しそうな呼吸を繰り返し、汗ばむ体。
達した後の余韻に、暫く身を投げ出している。

「っ……は、っ」
間もなく、がくぽも達し、果てた。
爆ぜる快感に目を細め、荒い息を吐く。
全てを注ぎ込むと、やはり余韻と気怠さに、ミクの隣へと横たわった。

愛し合った後だからこその、満足感と幸福感。

真っ白な布団の上には、淡い紫の髪と浅葱色の髪が、重なり合って広がっていた。


351:メグルオトを待つ人 (がくミク) 5
09/01/16 23:41:11 VqU5Kkub
重い。
体というか、主に腰が、だ。
ミクがどうにかして起き上がると、隣は空っぽで、おまけに自分は脱げたはずの浴衣を着ていた。

「…………」
いつ着たのか、いや、着せてもらったのか。
夜のうちだろうが朝のうちだろうが、冷静になっている相手に裸を見られたことは確実だ。
気まずいなあ、と思っていた、その矢先。

「お早う」

ミクは思わず、びくりとした。
背を向けていた窓辺から、聞き慣れた低い声。
ぎこちない動作で振り返ると、相手もこちらに背を向けていた。
窓の前で胡座を組み、外を眺めながら。

「お、おは、おはようござい、ます」
「不躾だとは思ったが、その、浴衣を着せておいた。女中などおらぬゆえ……
まあ、目は伏せておったが」
「有難うございます……」
やっぱり。ミクは途端に恥ずかしくなった。
穴があったら入りたい、二度寝が出来たらしてみたい。

いつまで経っても、妙なところでウブな二人である。

「と、ところでがくぽさん、そんなところで何を」
「ん?ああ、雪見をだな」
「雪見?」
「昨夜から降っておったようで、少しだが積もっておる。ミク殿もどうだ?」
「見ます!積もってるんですか!?」
雪と聞いて飛んできたミクに、がくぽは笑みを漏らした。
先程の恥じらいは何処へやら、しかし彼女らしい。そう思っていた。

「ミク殿、風邪を引くぞ」
羽織を、そっと肩に掛けてやった。
窓に張り付いていたミクが、少し大人しくなって、頬を染める。

「有難う、ございます」
ミクは遠慮がちに、がくぽの肩に寄り掛かってみた。
それに対して、やはり戸惑いながら抱き寄せてくれる、手。

雪景色の中、庭にある南天の赤い実が目に入った。
雪兎を作ってみせたら、彼女は喜んでくれるだろうか―。

取り敢えず朝食はもう少し後にしよう、と思うがくぽであった。



352:メグルオトを待つ人 (がくミク) 6
09/01/16 23:41:40 VqU5Kkub

「ところで。どう致すつもりかな、ルカ殿のことは」
湯気の立つ朝食を前に、がくぽが尋ねた。
ミクが抱え込んでいた不安が、簡単に解消されたわけではないことを、彼も気付いていた。
昨夜ほど、深く悩んではいないようだったが。

「んー……、がくぽさんが言うように、あんまり難しく考えないで、気軽に話し掛けてみようかなって……」
「そうか」
「だめですか?」
「いや、素直で結構だが」
ミクの皿に、がくぽは自分の卵焼きを一切れ、載せてやる。
また子供扱いして、とミクは不満そうに呟きながらも、貰った卵焼きを頬張った。

「まだ小難しく考えているようなら、我も一緒に話し掛けてみようかと思ったのだがな。
どうやら大丈夫そうだ」
「がくぽさんも、一緒に?」
「うむ、挨拶もまだなのでな。似たような境遇の者がおれば、幾分かは気が楽かと」
「…………」
通じ合うものがあれば、打ち解けるのも早いのではないか、と。
……打ち解ける。男女が。

「だめーっ!」
「!?」
「そんな、何かが始まるフラグなんて!恋に落ちる音がするからだめぇーっ!」
「お、落ち着いてくれ、ミク殿」
箸を持った手をぶんぶんと振り回しながら、ミクは叫んだ。
彼女が静止し、がくぽの姿を認めたとき、その目には涙が浮かんでいた。

「がくぽさんのカノジョは、私だもん……」
「え?」
「確かにルカさんは美人だし、大人だし、落ち着いてるし、胸もおっきいし、」
「……何を申すか、馬鹿者」
泣き出しそうなミクの頭を、がくぽは顔を赤くしながら、優しく撫でた。

「雪兎を作ってやるから、泣くな」
可愛いお主のために、などとは言わないが。
ヤキモチを焼いてくれて嬉しい、とも言えない代わりに、ミクを喜ばせてあげたかった。



353:メグルオトを待つ人 (がくミク) 7
09/01/16 23:42:21 VqU5Kkub

***


「あ、ミク姉おかえりー!」
ミクが玄関を開けたとき、真っ先に飛び出してきたのはリンだった。

「ただいま、リン。これ、お土産」
「わあ、雪うさぎ!どうしたの、お盆なんかに載っけて」
「がくぽさんがね、作ってくれたの。お主のために作ったのだから持ってゆけ、って」
「……いいねぇ、ラブラブで」
リビングだと解けちゃうから、とケータイのカメラで撮影しながら、リンは呟いた。
そんな彼女の、姉を見る眼差しは、羨望というよりは呆れているのに近い。

「そういえば今ね、テレビにがっくんのお父さんが出てたよ。再放送だけど」
「え、まだやってる?」
「うん、多分。レンが見てた」
そんな会話を交わしながら、リビングの扉を開ける。
寛ぎモード全開のレンも、ひっくり返ったまま迎えてくれた。

「おっかえりー、ミク姉。今さ、神威さんのお父」
「残念でしたー、もう教えてあげたもんねー!」
「~っくそ、リン!」
「何よ!」
「あーあ、兄弟喧嘩しちゃって……」
力の差もお構いなしに、ぼかすかと喧嘩を始める鏡音ツインズ。
本人たちには悪いが、こんな光景を見ていると、うちは平和だなあ、とミクは思うのだった。

「あ」
その時、騒ぎの所為なのか、二階にいたルカが顔を出し、ミクと目が合った。
やはりまだ遠慮しているのだろう、気まずそうに目を逸らす。

「っ、ルカさん!」
再び部屋に戻ろうとしたルカを、ミクが呼び止める。
勿論ルカは驚いて―呼び止められたというよりは、硬直しているようだった。


354:メグルオトを待つ人 (がくミク) 8
09/01/16 23:42:51 VqU5Kkub

「えと、その……部屋に一人で閉じこもってないで、皆と一緒にテレビ、見ましょう?」
外じゃ雪も積もってるし、雪遊びでもしますか?と、呼び止めた勢いで付け加える。
体も表情も動かさないルカに、ミクが内心怯えていた、その時だった。

「……ふふっ」
「?」
「楽しい人ですね、ミクさんは。人気者なのがよく分かるわ」
綺麗なポーカーフェイスは崩れ、小さく笑うルカがいた。
慣れていないのか、少し不器用ではあったが、彼女は確かに、心から笑っていた。

「一緒にテレビ、見ても良いんですか?」
「も、もちろん!おこたでミカンもどうぞ!」
「雪遊び、しても良いんですか?」
「はい!雪合戦じゃ、手加減はしませんから!」
「……有難う」
ルカが、本当に嬉しそうに微笑む。
それに気付いた双子も、おいでよルカさん!と手招きした。

―メールしなきゃ、がくぽさんに!
不意にそんな意識に駆られて、ケータイを取り出し、急いでメールを打つ。
誤字・脱字も確認せず、勢いよく送信ボタンを押した。

『ルカさをと仲良くなれました!一歩前進です!がくぽさんのおかげ☆』

「……“さを”?これは“さん”と打ちたかったのか?ミク殿」
気持ちは分かるが動揺しすぎだろう、と呆れながらも、気付くと笑みを漏らしていたがくぽだった。
侍という古風な設定とは裏腹に、最新機器を指先で器用に操り、返信する。

『それは良かった。近々、我もルカ殿にご挨拶致したい所存。宜しくお伝え下され。
 追伸、誤字や脱字には注意されたし。面白いので構わぬが。』

「だめー!宜しくお伝えするけど、だめー!って、誤字や脱字……きゃー!?」
「「「?」」」
いきなり慌てはじめ、奇声を上げたミクを、三人は不思議そうに見つめる。
テレビの中では相変わらず、がくぽの父上が格付けチェックされていた。

ルカが一員として溶け込んだ、仲睦まじい一家が見られるようになるまで、あと少しである。



終。

355:メグルオトを待つ人 、の人
09/01/16 23:46:27 VqU5Kkub
以上です。
ルカを絡ませたいのか双子を絡ませたいのか、
それとも単にがくミクをいちゃつかせたかったのか。
収拾付かんかったorz
ルカの今後にwktkしつつ、がくミクが増えてくれたらとか何とか思ってます。

gdgdと長くてすみませんでした。
読んでくださった方、感謝です。

356:名無しさん@ピンキー
09/01/17 00:05:30 iOQ3HCzh
>>355
甘いがくミクいいねぇ
ルカも双子も自然で好きだ

格付けw

357:名無しさん@ピンキー
09/01/17 00:07:42 vz1ftYox
>>355
GJ!
ミクかわええしがくぽも良いな
ルカと双子もほのぼのしたわ

358:名無しさん@ピンキー
09/01/17 00:17:58 PVpifYfU
GJ!がくミク好きすぎる。
こう、身体重ねてもウブな二人っていいよね。

359:名無しさん@ピンキー
09/01/17 00:56:19 +7Ar8oUh
うおお久々のがくミクGJ!!
静かな雰囲気がいいなぁ
そして格付けにワロタw

360:名無しさん@ピンキー
09/01/17 14:15:19 4OKh9/oI
性欲を持て余す純情少年マスターと優しいお姉さんなルカってどーよ。









べ、別にルカに「この、豚!」って罵られたくなんかないよ?
…………ナイヨ?

361:名無しさん@ピンキー
09/01/17 17:22:03 H71I2MwZ
>>355
GJ!!
二人とも可愛いのう、甘くて純な雰囲気に読んでて少し恥ずかしかったぜ!
がくミクいいよがくミク

362:名無しさん@ピンキー
09/01/17 20:09:00 TzbpLao8
>>342 >>344
シンセネタktkr!思わずニヤニヤしてしまったw
プロユースすげぇwww

>>355
二人が大好きストライクです!
ミク可愛いしがくぽカッコいいし!
萌え萌えさせていただきましたGJ!

363:名無しさん@ピンキー
09/01/17 21:57:09 w4uiEllL
密かに255のがくメイの続きを待ってたりするんだ

364:名無しさん@ピンキー
09/01/18 00:15:42 i19ByyJG
奇遇だな自分もだ

365:名無しさん@ピンキー
09/01/18 02:07:57 ZZ81OYkY
現代社会に疲れ果てて仕事も上手くいかず荒んでいくマスターを
ミクが見かねて楽にさせてあげようとミクがマスターを
アンインストールしてしまう夢を見て憂うつな気分になった。

そしてそのお話を書き起こしてたら
「ミクはそんなことしないよー?ミク独りじゃ歌えないんだもん><」
とミクが後ろから語りかけてくる気がして、余計憂うつな気分になった。



かつてミクの居たところには、今はもう別のソフトウェアが住み着いて無言で走りつづけているというのに。

366:名無しさん@ピンキー
09/01/18 02:32:24 rawMquZl
>>365
お前は…!だから泣かせるなよ…!

367:名無しさん@ピンキー
09/01/18 03:03:55 9pFZwPFP
>>363
俺なんて8スレ目の222を待ち続けてるぜ…。

368:名無しさん@ピンキー
09/01/18 13:03:47 DUXmfNgn
>>365
とりあえず書いたなら読みたい

369:名無しさん@ピンキー
09/01/18 22:23:39 m1ZBXoeF
純情マスターとルカさんSS、また続編が出来たので投下します

・マスルカなので苦手な人注意
・またエロなし ごめん
・バカップル成分多目
・前作より更に長い

ノリは一作目と二作目を足して2で割った感じ
またエロなしで申し訳ない…
では行きます

370:純情マスターとお料理ルカさん
09/01/18 22:24:42 m1ZBXoeF
ボーカロイドは飯を食う。
ミクはネギが好物だと言うし、双子はおやつを出さないと働いてくれないと聞いた。
KAITOと言えばアイスだし、MEIKOと言えば酒。がくぽも茄子を食うとか食わないとか。
とにかく、ボーカロイドは食事によってエネルギーを補給することが出来る最新型ロボットだ。
エコなんだかそうでないんだかよくわからん。間違いなく財布には優しくないな。
そして当然、巡音ルカも食事をとるわけなのだが、別に食べなくてもいいらしい。
付属品のコードを装着、コンセントに差せば、それでエネルギーが補給出来るそうだ。
従来のボーカロイドとは違う――コンセプト通りだ。
月末に限り、俺はそうすることにした。何故かって?金がないからだよ!
…正直あんまりやりたくない。気分的に。
でも、ルカはそれでかまいませんといつものように言って、微笑んだ。
…そして、今日は月末。バイトでへとへとになった俺はいつも通り湯を沸かしたのだった。

「マスター」

不意に、カップ麺をすする俺を見ていたルカが言った。

「マスターは最近ほぼ毎日、夕食にカップ麺を食していますね」

うぐ、よく観察していらっしゃいますねルカさん。
まあ、金のない大学生なんてこんなもんさ。
ちゃんとしたものは作れないし、外食は金がかかるし。
だから安売りのカップ麺が多くなるのはしょうがないんだよ。
――と言うと、ルカは僅かに首を傾げた。

「マスター、そんなにお金がないのですか」
「というか料理すんのがめんどいってのもあるなぁ」
「けれど、カップ麺ばかりでは健康に悪いのではないでしょうか」
「うーん、そりゃな」

スープを飲み干す。腹一杯には当然ならない。
ちくしょう、大盛りは売ってないのかよ…

「……」
「どした?ルカ。あ、充電終わった?」
「はい」
「よし、じゃあ歌の練習すっか」
「…あの、マスター」

ルカが遠慮がちに口を開いた。

「私が何か作りましょうか」
「何かって?作詞?」
「違います。料理です」

371:純情マスターとお料理ルカさん2
09/01/18 22:25:37 m1ZBXoeF
俺の思考が停止したのは言うまでもない。
いやいやいやだって、ルカはボーカロイドだろ?歌うロボットだろ?
…いや!この際それは大した問題じゃねえ!
問題はたった一つのシンプルなこと!

「女の子の手料理!!」
「え?」
「いやなんでもない」

思わず本音が出ちまったぜ。
ルカは確かにボーカロイドだ。歌うロボットだ。
俺だってそもそも、ロボロボしさに推されてルカを購入した。
…実際はそうでもなかったけどね。今は満足してるからいいとして。
とにかく、女の子には変わりない!女の子が俺のために料理を作ってくれる!
…ん?でも待てよ。

「ルカ、料理作ったことあんの?」
「ありません」

きっぱりと答えるルカ。うん、クール。
じゃなくて。

「…やっぱりいいよ。うん。さあ歌の練習だ」
「待ってくださいマスター。何故ですか」
「いやぁ、だって、いやあははは」
「このままでは栄養が偏って、いつか身体を壊します。それはいけません」

と、ルカは一瞬何かを考えるかのように沈黙を挟んだ。
そして再び口を開く。

「…いえ、正確には、私はマスターに身体を壊して欲しくないのです」

…こう言われて喜ばない男がいるだろうか。いないだろ。
断れる男もいない。

「…お」
「お?」
「…お願いします」

真剣だったルカの顔が柔らかくなり、彼女はぺこりと頭を下げた。

「感謝します、マスター」

372:純情マスターとお料理ルカさん3
09/01/18 22:27:23 m1ZBXoeF


***


カップ麺だけじゃ足りねーよと抗議の声をあげるあたり、俺の腹はまだだいぶ余裕がある。
さっそくだけど軽食を作ってもらうことにした。まだ八時だし大丈夫だろ。うん。
ちなみに材料はある。示し合わせたように、一昨日かーちゃんが送ってきたものだ。
…俺だって、まったく料理しないってわけじゃない。不味い飯は作れる。
ただ、講義にバイトに作曲してると時間がなくなるってだけなんだ…
そして貯まっていく食材たち。ネギや茄子が多いのは俺の気のせい。

「マスター」

と、台所のルカがこっちを見た。
(リビングと台所は繋がっている。安い部屋だしな)
「なんだ?」
「塩はどこにありますか」
「あーと、右の戸棚の…上の段、だったかな」
「ありました。ありがとうございます」

がたがたとんとん。
…ルカの料理姿は、正直感動ものだ。包丁を動かす度に、長いピンクの髪が揺れる。
彼女がいたらこんな感じなんだろうな。
いやもういっそのことルカはもう俺のよm

「マスター」
「ふぁいっ!」
「? どうかしましたか」
「いっいやっ!なんでもない!で、なんだ!?」
「薄味と濃い味、どちらがよろしいですか」
「…じゃ、薄味」
「わかりました」

あぶねえ心臓止まるかと思った。
…というか。

「…なあルカー、やっぱ俺も手伝うよ」
「それはなりません。これは私が言い出したことです。私の役目です」
「でも不便じゃないか?」
「問題ありません。マスターはそこでお待ちください」

低い声できっぱりと断られた。変なところで頑固だなこやつめ。

373:純情マスターとお料理ルカさん4
09/01/18 22:28:30 m1ZBXoeF
――そんなこんなで10分が経過した。
俺はその間、ルカが「るっかるっかにしましょうか~♪」と歌うのを聞いていた。
…いつの間に覚えたんだ。あ、この前聞かせといたっけ。
…既成事実聞かせとけば良かった。
るかるかが三週目に突入したあたりで、ルカが満足そうに頷いた。

「出来ました、マスター」

…さあ一体どんなものが出来たのか。
正直に言う。
俺は死亡フラグを覚悟している。
可愛い女の子が料理が不得意なのはお約束だからな。この間見たアニメでもそうだった。
だが俺は食うぜルカ。お前が真剣に作ってくれた料理だ!
据え膳食わぬは男の恥!さあ来い!!

「冷めると味が落ちます。なるべく早くお召し上がりを」

そう言ってルカが出したのは。

「…野菜炒め?」
「はい。今のマスターに不足しているのは、食物繊維だと思いましたので」

ちょっと焦げてるが、間違いなくそれはまともな野菜炒め。
人参、キャベツ、もやし、ニラ、…正統派な野菜炒めだ。
予想外のいい匂いに、思わず唾がわいた。
ちら、とルカを見る。
ルカは期待と、僅かな不安を湛えた目で俺を見ていた。
それは俺の背を押す、最後の一手となった。

「いただきます!」

箸で無造作に野菜の群を刺し――俺は食べた。

「…」
「…マスター?…マスター、あ、あの」
「うまい」
「え」
「うめぇ。…お前すごいなルカ!」

俺は今、猛烈に感動している。
死亡フラグを覚悟していたせいか、ものすごくうまく感じた。
いや、実際その野菜炒めはうまかった。心なしかお袋の味がするぞ。

「お前、料理初めてって嘘だろ?」
「い、いえ…初めてです…」

374:純情マスターとお料理ルカさん5
09/01/18 22:29:35 m1ZBXoeF

あ、また赤くなってる。可愛いやつめ。
俺は思わず笑いながら、箸で掬った一掴みをルカの前につき出した。

「マジでうまいよ。ほれ食ってみ」
「いえ、それはマスターの」
「俺がルカにあげるんだ。いいだろ?」

躊躇したが、ルカは小さく口を開けて、それを頬張った。
無表情のまま咀嚼する。やがてごくんと飲み込むと、ルカは妙な顔をした。

「…久しぶりに食べました」
「へ?久しぶり?」

俺がルカに野菜炒めを食べさせたのはこれが初めてだぞ。

「開発室にいた時、チェックの段階で食べたことがあります」
「なるほど、その記憶を辿って作ったのか」
「はい」

でもなんで野菜炒めなんだ開発者…

「なんとなく、と言っていました」

あぁそうなんだ…
まあ、開発者に感謝だな。お陰でルカの手料理が食えたし。
白い皿の中をあっという間に空にして、テーブルの上に箸を置く。

「ごちそうさま!…てか、作れるなら早く言えよなー、ルカ」
「も…う、しわけ…」

…うん?
高速でルカを振り返る。
するとルカは、床の上に座り込んでいた。

「ルカ!?」

椅子を蹴って、ルカの側に膝をつく。
ルカはこうべを垂れ、顔を両手で覆っていた。
泣いているのかと思ったが、声は聞こえない。代わりに苦しそうなブレス音がした。

「ルカ、おいっ!どうしたんだよ!!」

375:純情マスターとお料理ルカさん6
09/01/18 22:31:16 m1ZBXoeF

まさか、慣れないことさせたから?
料理を作る機能なんて持ち合わせていないだろう。無理をしていたに違いない。
まさか、今度こそ本当のエラーが…?
血の気が引いて、思わずルカの肩を掴んだ。

「ルカ、ルカ!しっかりしてくれ!」
「ま…マス……マスター…」

ルカがやっと頭を上げた。
ほっとしたのもつかの間、ルカの顔がかつてないほど赤くなっているのに気が付いた。
例えればパプリカだ。赤カブだ。――明らかにヤバい。

「る、ルカ…!」
「マス…た…うう…」
「苦しいのか?どこが苦しい!?どうしたのか言ってくれ!」

俺のせいでルカが死ぬ?
壊れる、なんて言葉は思い浮かばなかった。
ああ、こんなことなら一緒に飯作って、一緒に食べたかった。
まだ言いたいことだってたくさんあるのに!

「マ……マスター…」
「ルカ、ルカ…!ごめん、ごめん、俺が…!!」
「……か……」
「か?どうした?苦しいのか!?」

ルカが激しいブレスの中で、俺の耳に口を寄せる。
やばい涙腺崩壊する。どうしよう、どうしたら。
そして、ルカが微かに呟いたその言葉は――、


「……間接キス……」


……。
………?
うん?なんだって?

「…ごめん、もう一回」
「かっ…かかか、間接キス…!」

耳の穴に指を突っ込んで、抜く。うん、音は正常だ。
俺は聞き間違えてない。脳みそも多分大丈夫。
…OK、少し落ち着こうか。

376:純情マスターとお料理ルカさん7
09/01/18 22:32:38 m1ZBXoeF
いつの間にやら抱き締めていたルカを解放し、顔を付き合わせる。
しかしルカは再び顔を両手で覆っていた。耳が真っ赤だ。

「…間接キスって、さっきの?野菜炒めの?」

ルカがこくこくと頷く。
…いや、これはもうこくこくなんてもんじゃないな。ビュンビュンだ。

「…ルカ、落ち着いてよく聞いて欲しい」

ルカがまた頷いた。

「お前、この前、冷蔵庫のペ●シ飲んだだろ?」

こくこく。

「あれ、俺の飲みかけだったんだけど」

こくこ…… !!?
そんな感じでルカはうろたえ始めた。顔を覆ったまま左右に首を振っている。
…あぁ、どっと疲れた…無事で良かったけど。

「…ルカー」
「……」
「手、どけてくれ」
「……はい」

ルカがおずおずと両手を離すと、真っ赤な顔が現れた。
俺は思わず笑ってしまう。

「お前、小学生みたいだな」
「…申し訳…ありませ…」
「しかも気付くの微妙に遅いし」
「う……すみません…」
「…でも、なんともなくてよかったわ」
「……ゴメンナサイ」

素直なのは良いことだ。
…さて、じゃあ次は俺のターンということで。

377:純情マスターとお料理ルカさん8
09/01/18 22:33:36 m1ZBXoeF

「ルカ」

呼ぶと、うつむき加減だったルカの顔がこちらを向く。

「なん――」

なんでしょうか、とでも言おうとしたんだろうか。
でもその続きは残念ながら聞けない。

俺は、ルカにキスをした。

予想以上に柔らかい唇に心臓がバクバクいってる。ヤバい。
目を瞑っているからルカの顔は見えない。そんな余裕はない。でもきっと真っ赤になってるんだろうな。
それは時間にして僅か三秒。
実際はもっと早かったかもしれない。
俺は唇を離し、ルカの様子を見た。
…ルカは…ええと…すごい顔をしていた。固まってるぞ。
少しばかり釣りがちな青い目は見開かれ、顔は夕日以上に真っ赤。
でもまあ多分意識はあるだろう。手が震えてるし。

「ルカ」

――わかったことが一つある。
ルカはいつも、こうした俺の言葉や行動に、過剰な程の反応を示してきた。
ルカが俺の分まで赤くなるから、俺は何だって素直に出来るんだ。
今だって死ぬほど恥ずかしい。けど言える。
ごくりと喉を鳴らして、俺は未だ動かないルカを真っ直ぐに見据えた。

「好きだ」

――当然というか何というか。
ルカはあわあわともあああとすら言わないまま、フローリングの上に倒れた。

378:純情マスターとお料理ルカさん9
09/01/18 22:34:44 m1ZBXoeF


***


初めてのキスは、野菜炒めの味がした。
…カッコ悪すぎる。涙の味とかならカッコいいのに。
ソファーに横たわるルカの側で、俺はぐるぐると余計なことを考えていた。
ああわかってたさ。可愛いって言っただけで真っ赤になるルカのことだ。
キスなんぞに耐えられるはずがないわけで。
けど俺も耐えられない。沈黙に耐えられない!
うひぃぃさっきから唇が妙な感じがする誰か助けてうぼぁー。

「…マスター?」

その時、衣擦れの音と同時に声がした。
心臓が情けないほど飛び上がって、身体中の血液が忙しなく流れる。
ルカの声は普通だったが、俺が背中を向けたまま動かないでいると、「あっ」と言って黙りこくってしまった。
…気まずい。俺のせいなんだけど。反省している。
だが後悔はしてない!…と自分を励まして、ようやっと口を開いた。

「…ぐ、具合、大丈夫、かな?」

何が「かな?」だ俺。誰だよ。

「どぅあ、だっ、大丈夫、です」

ルカもどもりすぎだろ!どぅあって何だどぅあって!
けどやっぱり、そのお陰で落ち着いた。
振り返りはしない。そうしたらまたルカが卒倒する気がする。
だから顔を向けないまま、また声を捻り出した。

「…ルカ、その、あのな」
「はは、ふぁい」
「いい、嫌だった?か?」
…言うに事欠いてなに言ってんだ俺は。
もし嫌だったって言われたら再起不能だぞ。墓穴にも程がある!

「そん、そそんなこと」
「あ、ああ、ならよかっ…たっていうか、うん、まあ、な」
「は…はい」

駄目だ会話が続かない。あれだけシミュレートしただろ俺!しっかりしろ!
ああ駄目だもう初めてのキスはニラの味がしたーとかもう頭メルト溶けてしまいそうであばばばば。

379:純情マスターとお料理ルカさん10
09/01/18 22:35:53 m1ZBXoeF

「…マスター…」

その時。
ルカの白い手が、不意に肩に乗った。
心臓が、壊れるんじゃないかってほど激しく動く。すぐ後ろにルカがいる。
俺の好きな女の子が。

「わ…私は、…人間では、ありません」

知ってるよ。俺が起動させたんだから。

「感情も乏しいです…」

わかってるよ。その上で好きなんだ。

「……マスター」

なに、ルカ。

「…好き、とは、どういう、ことですか」

――我慢できずに振り返った。
長い桃色の髪。釣りがちな青い瞳。透き通るような白い肌。
正直に言う。恋をしそうで怖いと思った。ロボット相手に本気にしそうで恐ろしかった。
感情がないなら俺も本気にならないと、安心してルカを選んだ。
でも結局俺はルカを好きになった。しかも後悔なんて微塵もしてないと言い切れるほど強く。
そう、後悔はしてない。反省もしてない。
ただ彼女がいなくなるのが怖い。これはさっき初めて気付いたことだ。
焦ったのは否めないけど、早すぎたとも思わない。間違っているとも。
俺はルカの頭に手を乗せて、笑った。

「恋人になって下さいってことだよ」

ルカは、仄かに頬を染めた。
それから目にうっすらと涙を浮かべて、震える唇で言う。

「パートナー、ではなく?」
「うん。恋人」
「私は人間ではないのですよ?」
「ルカが好きなんだよ、俺は」
「……マスター」
「ルカは?」

ルカが身を強張らせた。一気に頬の色が濃くなる。

380:純情マスターとお料理ルカさん11
09/01/18 22:36:58 m1ZBXoeF
俺は多分、初めて会った時からずっとルカが好きだった。
だから知りたい。もう後には引けない。

「…わ、私は」

…いや、知りたいと言うよりは「聞きたい」だな。
自意識過剰かもしれないけど、ルカは多分、俺と同じように思ってくれてるだろうから。

「……」

ルカは必死に言葉を探しているように見えた。
けど見つけられないのか、俺を困ったように見てくる。
…そんな目で見るなよう。俺だって素人なんだぞ。恋愛の。
と、その時だった。ルカが何かひらめいた!というような顔をして、ごくりと喉を鳴らす。
よし来いルカ!俺の心臓が爆発しないうちに!

「――」

しかし、ルカは俺の期待を裏切って、何も言わなかった。
代わりに、ぐっと近づいてきた。
唇に唇が触れる。
目を閉じたルカの顔がかつてないほど近くにある。

――キスされたのだと気付くまで、数瞬。

俺は頭のてっぺんから爪先まで、血が氾濫した川の如く猛烈な勢いで流れるのを実感した。
目の前でルカの睫毛が揺れている。白い肌は上気していた。
…頭がどうにかなりそうだ。何でいきなりキス!?あ、俺もか!
目を閉じることも出来やしない。全神経が唇に集中する。不意打ちはかくも刺激的なもんなのか。
…そして、何の前触れもなく、ルカが離れた。
閉じられた瞼が、離れる動きと同時進行で開かれ、青い瞳に俺の間抜け面が写り込む。

「……! …!?」

俺は口を開いたが、言葉なんか出てくるはずもない。金魚のようにパクパクとするのが関の山だ。
けどそれはルカも同じで、彼女は俺のジェスチャーに頷くだけ。
こくこく、こくこくと。それだけでわかった。
――こうしてルカは、無言の告白を成し遂げたのだった。
真っ赤な顔で泣きながら笑って一生懸命頷く、俺だけのルカ。
たまらなくなり、俺は彼女を抱き締めて、叫ぶように言った。

「俺も大好きだ!!」

三度目のキスは、涙の味がした。


***

381:純情マスターとお料理ルカさん12
09/01/18 22:37:57 m1ZBXoeF


「マスター、食事が出来ました」

台所から、ルカが俺を呼ぶ。俺は課題の手を止めて立ち上がった。
あれ以来、ルカはたまに夕食を作ってくれる。大体が野菜炒めだが、最近は味噌汁も覚えたようだ。
買ってきた惣菜と、湯気がたつ野菜炒め(大盛)と、ワカメの味噌汁。そして白米。

「お、今日はワカメか」
「出汁はにぼしです」
「いつも悪いなぁ、ルカ。よし、いただきま」
「あ…あの、マスター」

椅子に座る俺の服を引っ張るルカ。
…またか、と思いつつ、緩む頬を抑えながら振り向いた。
そしてスタンバイ完了なルカの唇にかるーく口づけて、苦笑いする。

「…ありがとうございます、マスター」
「おー」

ルカはエプロンを外して、満足した顔で正面の席に座った。
…あれ以来、ルカはキスにハマったらしい。ことあるごとに要求してくるようになった。
応える俺も俺だけどな。しょうがないじゃない、好きなんだもの!
でも相変わらず、ルカは言葉で何かを言われると真っ赤になる。…基準がわからん。
まあ恋人にキスを求められて嫌な奴はいないだろう。俺も例外じゃない。
ルカが飽きるまで、彼女に応えようと思っている。

「いただきます」
「おっと。いただきます」

ルカが箸を持ち、礼儀正しく手を合わせた。俺も慌ててそれに倣う。
―今日は月始め。懐は温かい。腹の虫が鳴っている。

「美味しいですか」

目の前には俺の嫁。
野菜炒めを口いっぱいに頬張って、俺は大きく頷いた。

「うまい!」

ルカの料理は、今日もうまい。




おわり

382:名無しさん@ピンキー
09/01/18 22:39:39 m1ZBXoeF
以上です。またエロなしでほんとすんません
よくよく考えてみたら、純情×照れ屋って全くエロいことしてくれそうにないんだ
だから今回でルカさんにキス魔になってもらいました

あ、料理が野菜炒めってことに特に意味はないんで、あしからず
あとこのルカさんもはやクーデレじゃない、クー照れだ

では、読んでくださってありがとうございました

383:名無しさん@ピンキー
09/01/18 22:52:07 mwhSwkCx
何だこの甘さは!糖尿病になるわ!

『間接キス』で全力でこけそうになったwルカさん、あーたって人は……

384:名無しさん@ピンキー
09/01/18 22:58:22 uOxdRMIK
甘スレ並みかそれ以上の糖度だぜ
手近にある壁とかテーブルにダムダムせざるを得ない(実際は付近を薙いでただけだが)

385:名無しさん@ピンキー
09/01/18 23:16:41 2S7DVsS9
グフッ

ごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろ
↑あまりの甘さに床を転げ回っている


ごろごろごろごろ ドスッ

…グ、GJ!!

386:名無しさん@ピンキー
09/01/19 00:38:06 JoLrwXBI
あまーい!

387:名無しさん@ピンキー
09/01/19 00:53:53 ab/JByqt
生キャラメルか俵屋の水飴レベルにあまいです(^p^)

388:名無しさん@ピンキー
09/01/19 02:20:18 IL731m8Y
何回言っても言い足りないほどGJ

389:名無しさん@ピンキー
09/01/19 04:57:10 UePU41gq
大盛りぜんざいより甘いです!

390:名無しさん@ピンキー
09/01/19 07:41:04 S7shqzZ0
甘い、甘過ぎるぜ!!
砂糖にシロッp(ry


GJ!!

391:名無しさん@ピンキー
09/01/19 12:43:57 pHoovNkj
あま~い!やみつきの甘さ~
マスターとルカ二人とも飼いたい
GJ!!

392:名無しさん@ピンキー
09/01/19 14:53:41 2kIk6N7Q
>>385-387
不覚にもw

393:名無しさん@ピンキー
09/01/19 19:18:59 ls2OJtRq
GJ!毎度毎度いい仕事を…
料理ときたらそろそろ『風呂』だよな?

394:名無しさん@ピンキー
09/01/19 21:21:27 rdJ1w7Is
>>337
ルカ様はいませんがそれでよければ。。
因みに超遅筆です。

395:名無しさん@ピンキー
09/01/19 22:29:04 eH+G+Pws
>>393
いやいや、ここはむしろ、隠していたエロ本をルカが見つけてだな(ry

396:名無しさん@ピンキー
09/01/20 00:05:55 sHOCdNWn
赤面しながら読み耽るのですね?

397:名無しさん@ピンキー
09/01/20 00:07:04 aJMXN7jo
赤面しながら音読、と目が滑った

398:名無しさん@ピンキー
09/01/20 21:10:04 aYsT87ag
ルカ「そう…そのまま飲み込んで、僕のエクスカリバー…」

399:名無しさん@ピンキー
09/01/20 21:50:59 KP0x7dX9
よし、ルカに官能小説を音読させてみよう。そしてそれをじっくりと観察ry

400:名無しさん@ピンキー
09/01/21 08:34:02 ZEYrRdE/
>>398
BLじゃねえかwwwww

401:名無しさん@ピンキー
09/01/23 00:22:22 14t5SV7I
変態マスターが官能小説を朗読させる→が、眉一つ動かさず冷静に全部読み上げるルカ様→がっかりするマスター→が、一人になった途端に火照った躰を慰めだし…

ここまで電波を受信したが、文章化できない。

402:名無しさん@ピンキー
09/01/23 01:11:06 S979INAq
俺に任せろ!!!

変態マスターが官能小説を朗読させる→が、眉一つ動かさず冷静に全部読み上げるルカ様→がっかりするマスター
→「晩ご飯作りますね」と台所に立つルカ様→乳房の先端と股間に違和感を覚えるルカ様
→片手が無意識に…

くっ、もう少しのところで電波が途切れた…

403:名無しさん@ピンキー
09/01/23 01:48:01 VgGs4+vA
俺にまかせろぉぉお!

変態マスターが官能小説を朗読させる→が、眉一つ動かさず冷静に全部読み上げるルカ様→がっかりするマスター
→「晩ご飯作りますね」と台所に立つルカ様→乳房の先端と股間に違和感を覚えるルカ様
→片手を無意識に違和感を覚えた場所へと伸ばすルカ様→「…っあ」初めての感覚に戸惑いながらも手の動きを止められないルカ様
→そこへ「晩ご飯できるまでに風呂はいっちゃおうかな」と台所へ来るマスター
→頬を桜色へ染め、息の上がるルカ様を見てマスターは…

くそっ、電波が途切れやがった!無念。

404:姉弟ごっこ1
09/01/24 18:02:37 a3sulzvW
オール気味の小話投下します。

-----------
「リンお姉ちゃんのおやついいなぁ…」
「ふぇ!?…えぇっと……あー半分あげよっかーなぁ……んて」
それは食後のおやつを頬張る、黄色い二人の会話。
メイコとカイトはソファで談笑、ミクはファッション誌を手に
同じリビングでそれぞれの時間を過ごしていたのだが、
思わず耳を疑うような会話に3人は顔を合わせた。

「あんた達一体どうしたの?」
真っ先に口を開いたのはメイコだった。
リンが大好きなおやつをレンに半分あげるなんて珍しい。
それだけじゃない、今日は朝からずっと違和感があったのだ。
"リンお姉ちゃん"?
世間では双子だなんだと言われてるが、
うちの鏡音は二人は同時に生まれたと言い張り、
一方を姉や兄扱いする事を兄弟にも禁止させていた。
だというのに、今日は何回"リンお姉ちゃん"という言葉を聞いただろうか。
「何かの罰ゲームかな?」
「違うよぅ」
同じくずっと気になってたらしく問いかけた兄に答えたのは、
当事者の二人ではなくミクだった。
「年上気分を味わってるんだって」
お兄ちゃん達は昨日仕事で居なかったから知らないけど
昨日はレン君が"お兄ちゃん"だったんだよ、そう続けるミクに
ソファに座る二人はさっぱりわからないという風に目を合わせる。
読んでいた雑誌を床に置くと、ミクは更に続けた。
「ちょっと前にCV03、ルカさんの話題で盛り上がったとき
 リンレンは末っ子のままで残念だねって言われてたでしょ」
―確かにそういう話はネットの至る所でされていた。
だけど、うちのリンレンに限ってはまるで気にしてないようで
『当たり前じゃん、うちらより年下が出るわけないし』
『マスターの大好きなえっちな本に出したら犯罪だもんねぇ~』
なんて茶化していたというのに。

405:姉弟ごっこ2
09/01/24 18:02:59 a3sulzvW
「…あんまり周りが言うから、妹が出来るってどんな気分なんだろって
 年上気分を味わってみようと始めた遊びなのよ…」
やっと口を開いたリンは酷く落ち込んでいた。
一方でおやつを一個半食べてるレンはご機嫌だ。
ちまちまと半分になってしまったおやつを食べながら、リンはカイトの事を見た。
「カイ兄、今までごめんね…
 大好きなおやつを半分あげるって、こんなに辛かったんだね。」
涙目のリンを見て思わずカイトはたじろぐ。
今まで何度リンにお願いされてアイスを半分あげただろう。
だけどそれはけして強制じゃなくって
「だーいじょうぶよ、案外、下の子の言うことはかわいいもんなんだから」
カイトの気持ちを読んだようにメイコが笑う。
「ほんと?」
「…はは、不思議だよね。自分の分が半分になっても
 相手が喜んでくれるなら嬉しいんだよ」
パッと笑顔になったリンは、にこにことした顔でレンを見つめてみた。
同じようにとびっきりの笑顔でレンが返す。
「やー、お姉ちゃんから貰うおやつは格別に美味しいね!」
嫌みたっぷりでにっこり笑う"弟"を
…やっぱこいつかわいくなぁい……そんな顔で睨む彼女に
思わずみんな苦笑する。そりゃあいつも対等だった相手を
いきなり下の子扱いするなんて無理だろう。

「言っとくけど、昨日は俺が同じ目にあったんだからね」
仕返しも兼ねてるから、と弁明するレンを尻目に
リンは突然何かを思いついたように立ち上がった。
「あ そうだ
 マスターにお願いしてショタレンにして貰えばいーんだぁ!」
「…は?なんでそう…」
「マスタぁー!!おねがいがあるのー!!!」
思いついたや否や、マスターの部屋へとダッシュするリン、
青い顔で怒鳴りながらそれを追いかけるレン、
ドタドタと走る音が遠くへ響いていって、やがて
マスターの部屋を開けたのであろうドアの音が聞こえた。

「まったくあの二人は…毎日が楽しそうね」
リビングにぽつんと残された3人は思わず笑い合う。

406:名無しさん@ピンキー
09/01/24 18:03:35 a3sulzvW
***** オマケ *****
「ね、うれしい?れんきゅんの為にお姉ちゃんが
 大好きなハンバーグつくってあげたんだよぉ~」
にっこにこのリンに、俯いたままのレン。
「ほらー、食べないの?あ、食べさせてあげるね」
ハンバーグの切れ端を無理矢理食べさせようとする
リンに耐えかねて思わずレンが叫んだ。
「やめてよお姉ちゃん!」
それまで出来るだけ普通に接しようと振る舞っていた3人は、
そのショタボイスに思わず吹き出してしまった。
「~~~!!!笑うなぁ!」
すっかり悪ノリしたマスターにショタ声に替えられてしまったレンは
その声だけでなく性格や容姿にまで影響が出てしまい
身長はリンより低く、顔も少し幼くなっていた。
どっからどうみても今の彼はカワイイ"弟"である。
「ごはんの後はお風呂一緒にはいろうね~♪」
「みんな笑ってないで助けてよぉー!」
助けを求める彼の声はむなしくも届かず
その日の0時までリン姉の天下は続いたのだった―…

407:名無しさん@ピンキー
09/01/24 18:20:08 FsXAsiCk
>>404-406
面白かったGJ!
0時過ぎてからレンがベッドで仕返しする所まで想像したぜ

408:名無しさん@ピンキー
09/01/25 07:43:32 MzcqTCzP
途中のものって書き込まないほうがいいよね

409:名無しさん@ピンキー
09/01/25 08:46:20 UD2RNJSA
枯れ木も山のにぎわいってミクが言ってた

410:名無しさん@ピンキー
09/01/25 10:15:21 7ycTbqVJ
可愛いな

411:名無しさん@ピンキー
09/01/25 16:39:17 MzcqTCzP
レンルカでレンがルカに弄ばれる感じの書いているけど
文才なさすぎてワロタ、何度も読み返して改正しないと
投稿できねぇ

412:名無しさん@ピンキー
09/01/25 17:14:05 ubAil+S5
>>411
私がチェックしてあげるから安心して来なさい!
ってめーちゃんが言ってた。

413:名無しさん@ピンキー
09/01/25 17:17:19 2DwSXbse
>>411
今から全裸待機するわ

414:名無しさん@ピンキー
09/01/25 18:26:15 uJxlOM6X
>>401-403
>>411
職人の執筆待ち時間の暇つぶしにでも、の小ネタを投下するよ

カプは特にないけど若干カイミク?
KAITOが残念なので素敵KAITO派はすっ飛ばしてほしい。申し訳ない。。
エロなし。全裸の人は服を着ることをおすすめする

415:残念KAITO小ネタ1/3
09/01/25 18:29:36 uJxlOM6X
「わっ」

風呂からでたら脱衣所にミクがいた。
タオルを取りに来たらしい。
俺は体を隠してくれる布なんてもちろん持ち合わせていなくて少しうろたえる。
ミクは一瞬ギョっとした目をした。けどすぐに

「あ。おにいちゃん。ごめんね」

と何事もなかった様に脱衣所を後にしたので
ビックリしたけれど、まぁ兄妹だしな、と
うろたえた自分を反省し、バスタオルを手に取る。




……その頃リビングでは


「大変なのぉ!」とミクが叫ぶ。
「なになになになに!?」と目を輝かせたリンが言う。
「なんか、おにいちゃんの足の間に謎の物体が生えていたわ」と真剣な顔でミク。
「ゴフッッ!!」
リンの隣でオレンジジュースを飲んでいたレンがむせながら
「ばっバナナみたいなやつ!?」と聞く。
少し考える素振りをして
「ちがうわ。もっとこんな、こんな得体の知れない物体よ!」とミクは両手で形作ってみせる。
「え~リンよくわからない。もっと詳しく!」


……という会話が繰り広げられているとはまったく知らず
俺は風呂上がりの爽やかな気分でリビングに向う。
入口のドアに手をかけると


「そんなにデカくないだろぉぉおおおっ!!」


とレンの叫び声が聞こえ飛び出してきた本人と衝突した。
レンは顔を上げるとまるでライバルを睨んでいるかのような鋭い視線をこちらへ向けてくる。
その瞳にはうっすら涙がたまっているようだが…

「えっえっどうしたんだっ」

と俺は慌てて尋ねる。
そんな言葉はお構いなしにレンはドンッと俺を押しのけ自室の方へ走り去っていった。
なんだったんだろうか?疑問に思いながらリビングの中へ入っていくと
ソファーに座るリンが不審なものを見るような視線を俺に向けていた。

416:残念KAITO小ネタ2/3
09/01/25 18:31:01 uJxlOM6X
これは……!

そうか!思春期によくなる病気だな!名前を何といったかな。中…二病?
レンとリンもそうに違いない。こんなときはこちらから歩み寄っていかなければ!
兄さんにはわかるぞ!と俺はうなずく。

何か楽しい話題を一緒に、と笑顔でソファーに近寄ると
机の上にクレヨンと画用紙が何枚かあるのが目に入った。


「お絵かきかい?何を描いたのかな?」
その中の一枚を手に取り俺はさりげなく話題に入る。
「ミクちゃんが描いてくれたの。ね?」
とリンは隣に座るミクに視線を向ける。
「あっあんまり上手く描けなかったんだけど…」
と少し気まずそうにミクが答えた。


きのこ…?マツタケ?…にしてはピンクがかっている。
魚肉ソーセージだろうか?
たしかに画用紙にはあまり素敵ではないものが絵描かれている。
ピンク…ああ、なるほど。巡音さんの持ち物を考えていたんだなと俺は察知して


「上手くかけているよ」
とほのぼのとした家族の会話を演出する。
「本当に!?本当に上手く描けてるのっ?」
とリンが話しに喰い付いてくる。良い感じだ。
「ああ。とても上手く描けているよ。兄さんびっくりだ。」
ととびきりの笑顔で俺は答える。
「へぇ~…」
とリンは関心したように目を丸くし
「レンにも教えなきゃっ」
と興奮気味にリビングを出て行った。


417:残念KAITO小ネタ3/3
09/01/25 18:31:54 uJxlOM6X
良い家族の関係を保てたと俺は満足しながら持っていた絵をミクに渡す。


「おにいちゃんは、その…コレ、どうする…つもりなの?」
と絵を受取ったミクが恐る恐る訪ねてきた。


コレ…巡音さんの持ち物か。
俺の案と対立してしまうことを恐れているのだろう。
持ち物が魚肉ソーセージ?でいいのかはわからないけれど、
ここはかわいい妹に案を譲ろうと


「ミクの好きなようにしていいんだよ」
と俺は兄らしく答える。
「え…っ!」
予想外の意見だったのかミクはとても驚いた様子で声を上げ
「いいの?ミクの好きなようにして、いいのっ?」
と聞き返してくる。
「そうだよ。ミクの自由にしていいんだよ。その方がおにいちゃんもうれしいなあ」
とミクの頭をなで俺は答える。
「じゃあ、じゃあミク色々考えるからっ!後でおにいちゃんのお部屋に行くねっ」
とミクは瞳をきらきらと輝かせリビングを後にした。




「みんな良い子達だなあ」
と良い兄の手本の様になれたことに大満足している俺の後ろで
テレビを見ながら俺達の会話を聞いていた姉さんがむせながら肩を震わせている理由を
今夜、部屋に訪ねてくるミクによって知ることになるとは
まだ、まったく予想していない、
平和な時間の話し。


418:名無しさん@ピンキー
09/01/25 18:49:05 mPMNBneh
>>414
カキフライ吹いたwww

メイコ、カイトにちゃんと説明するんだwww

419:名無しさん@ピンキー
09/01/25 22:29:44 gpqWuOgm
なんというアホ兄妹wwwwwwww

これは死亡フラグですね、わかりますwwww

420:名無しさん@ピンキー
09/01/25 23:42:10 ubAil+S5
>>414
面白いwニヤニヤが止まらないw

その後興味でソーセージ触ったら大きくなっちゃって、
「もっと大きくなったー!」
とリンレンを呼ぶ姿を妄想したw

421: ◆G/JDSVg/gE
09/01/26 03:22:41 1a61NHp5
こんばんは、鬼畜ド(ryです。
カイメイ[服従 4日目]投下ですが、今回は露骨な台詞が多いので注意してください。

それではお手柔らかに。

422:カイメイ[服従 4日目](1/9)
09/01/26 03:23:35 1a61NHp5
「メイコ、今回は発声練習を兼ねてやろうか。今度やって来るルカに負けない様にさ。」
カイトがあたしを背中から抱きしめて、甘く囁く。それは淫らなセッション開始の合図。
鼓膜を擽る様な彼の声にあたしの身体は素直に反応し、小さく頷いた。


こんばんは、メイコです。
またミク達は夜通しレコで、あたしとカイトの二人きり。
カイトが背中からあたしをしっかり抱きしめる。こうされるのは…結構好き。勿論
二人きりの時だけ。
「今回も俺の部屋でね、行こうか。」
そう言ってカイトはあたしをまた[お姫様抱っこ]して自室へ連れていく。
あたしを軽々と運んでしまうカイトってほんと力があるんだなぁとつくづく思う。
部屋に着き、あたしをベッドに下ろすと、悪戯っぽく微笑んでそのまま押し倒した。
「ん、ふ…」
唇を重ね、舌を絡め合いながら服を脱がす。あたしを生まれたままの姿にすると
カイトも脱ぎ、あたし同様生まれたままの姿になった。
マラソン選手の様な引き締まった身体。色白なんだけど意外と逞しかったりする。
[裸マフラー]ネタとかあるから、それなりに身体を鍛えているのよね。
そんな彼に抱かれ、触れ合う体温に安堵感を感じる自分がいる。彼が存在(い)る確かな証拠。
あたしがカイトの温もりを味わっているとカイトは
「今回はエッチな台詞、沢山言ってもらうからね。」
と言って悪戯っぽく微笑んであたしを覗き込んだ。
「そんなの発声練習じゃ―」
と反論する間もなく、カイトは自身を垂直にして秘処を塞いだ。
「あっ―」
一番敏感な箇所が感じ取った違う体温。クチュっと卑猥な水音を奏でる。
「メイコは本当いやらしいね、もう濡れてる…」
涼しい顔をして意地悪な事を言う。その表情に身体が震える。
「違、やぁ…」
カイトはそのまま腰を動かし、バイオリンの弦の様に自身を秘処に擦りつけ、あたしを
焦らし続けた。
「あっ、あひっ…」



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