09/01/25 23:35:31 bSOL6G44
くちゅくちゅ、とそこから聞えてくる音が一層激しさを増すと、もはやハンガリーは男を攻めるのも忘れ、
自分の中の快楽のみを追い始めたようだ。ソファに突っ張る腕がぶるぶると震える。
あ、あ、あんっ、と零れ落ちる嬌声の間隔が狭くなったかと思うと、それはやがて細長い悲鳴になり、
ハンガリーは、その豊満な体を男の上に投げ出した。極まった余韻に痙攣する体が、この上なくプロイセンの劣情を誘う。
「…ハンガリー。どうぞ、こちらを向いて。顔を見せてください」
彼女が落ち着くのを待っていたらしいオーストリアは、不自由なソファの上で器用に体勢を変えながら言った。
その声は野卑とは程遠く、柔らかな笑みを含んでいる。
「…いじわる」
「心外ですね。私はあなたのために尽くしたつもりですが」
「でも私、まだこのままでは眠れません」
優美な動作で上体を引き上げられた後、ハンガリーは男の膝に跨るように向かい合って座った。
美しいウェストラインと張りのある臀部が、プロイセンに見える角度で晒される。
まるでチェロのようだ、と思った。男の愛撫を受け入れ、そして煽情的に啜り泣く。
「困った人ですね」
「困らせたいんです、私。もっと困って。いつも優しいオーストリアさんが……私にがっつくのを、もっと、見たいの」
もっと激しく、してください。
密やかな囁きはプロイセンの耳まで忍び込む。くらり、と眩暈を感じた。興奮で息が苦しい。
そうですか、とオーストリアは穏やかに答える。激しいのがお好きなら、では、このような趣向はいかがです?
「プロイセン、――どうぞお入りなさい」