08/12/17 04:02:20 Nc7FIEdV
「んっ、ん～っ」
どうやら本を読みながら寝てしまっていたらしい
今日は少し熱中し過ぎて徹夜で本を読んでいたからだろう
意識が覚醒すると肩周りに違和感を覚える
「えーっと、これは……」
肩に見覚えのあるストールが掛けられていた
そういえば今日は彼女が来ていたんだっけと思い出す
「あ、パチュリー。起きたのね」
「ああ、やっぱりこれアリスのだったのね」
不安定だ
それが私のアリスに対する印象だった
普通、魔法使いというものは他者を顧みないものだ
「パチュリーったら寝ちゃってて、何か掛けてあげようと思ったんだけど
誰もいないし、近くに手頃な物なかったから私のしかなかったの」
「そう、ありがとう」
なのにこいつは常に他者の事を気にかけている
いつも自分本位に生きている魔理沙の方がよっぽど魔法使いらしい
あいつだったらきっと私が寝ている隙に本を持ち出すだろう
「こういうのも結構いいものね。今度咲夜に持ってきてもらおうかしら」
「そう？ それなら私のそれあげようかしら？ 他にも同じものあるし」
おまえは仮にも蒐集家だろう。何で自分の物を無償であげられるんだ
と突っこみたかったが、ガラじゃないのでやめておく
とにかくこいつは本当に魔法使いなのか。と疑いたくなるやつなのだ
「そういうんなら遠慮なく頂くわ」
「じゃあ私がちゃんと着させてあげる」
そう言ってアリスはいつも自分がしてるようにリボンをつけてくれた
アリスのストールはクッキーみたいに甘い匂いがした
「うん、よく似合っているわ」
「そうかしら。まあ好意的に受け取っておくわ」
にこりと笑うアリスを見て私はどうしてもこいつの事をもっと知りたいと思った
とりあえず自分の額とアリスの額に手をつけてみる
「どうしたの？ パチュリー」
「ねえアリス。貴女本当に魔法使いよね」
「え、ええ。パチュリーみたいに生粋のって訳ではないと思うけど」
自分とアリスの体温を比べてみるとアリスの方が少し高いみたいだ
次に私はアリスの頬を舌でペロっと舐めてみた
「ひゃっ！ ど、ど、どうしたのパチュリー」
「本で見たんだけど。汗の味を舐めてみれば本当の事を言ってるかわかるみたいなんだけど
よくわからないわ」
という感じで性的知識が乏しいパッチュさんが知らないうちにアリスにネチョい事をしてしまうのはないかね
何ていうか純然たるパチュアリ分が不足してる