キモ姉&キモウト小説を書こう!Part16at EROPAROキモ姉&キモウト小説を書こう!Part16 - 暇つぶし2ch■コピペモード□スレを通常表示□オプションモード□このスレッドのURL■項目テキスト750:未来のあなたへ5.5 09/01/13 17:27:55 7GyXmKXk 3.現代編 覚悟は『幸福』だぞエンポリオ! 両親が死んだ後、僕は数少ない親戚から引取りを断固として拒否された。 そりゃまあそうだろう。なにしろ無理心中した姉弟の娘なんだからね。その上重度の心臓病で、祖父母も不審な死を遂げている。忌まわしいことこの上ない。 結局、一応の保護者として大叔父の庇護下に入るけど、基本的に親族とは断交することになった。まあ両親の遺産がかなりあり、当時すでに十四歳だからこそできた芸当だね。 おっと、少し脱線するがここで数字の誤謬を正しておこう。 問:両親が死んだのは六年前なのに、当時十四歳とはどういうことか。 答:僕は今年で二十歳になる。成人式を迎えられる年齢だ。 はっはっは。いや、別に騙すつもりはなかったんだけど。わざわざ言い出すのも変かなあ、と思ってね。榊君には悪いことをしたなあ。 ま、普通に考えれば当たり前で。これだけ入退院を繰り返してれば、当然出席日数も足りなくなる。ちなみに小学五年生で一回、高校二年生で一回留年してる。 ちなみに今年の誕生日は既に迎えているので、僕は既に二十歳だ。名前の通り、春生まれだったのでね。 すっぱいブドウ理論で武装していたせいで、僕には友達というものができたことが無い。そこから自由になっても、出席日数の少なさと留年による大先輩扱いで結局無理だった、まあ仕方ない。 そんなわけで。僕は入退院を繰り返しながら、一人で絵をかいては暇を潰すという生き方を続けてきた。 それができる程度の遺産は両親、そして祖父母は残してくれていた。というか父と祖父母の保険金……まあいいか。 絵を描き始めたのは父の影響だ。といっても、父が絵描きだったわけじゃない。入院中、退屈そうにしている僕に、クレヨンとお絵かき帳を渡したのが父だった、というだけの話さ。 何しろ暇だけは有り余っていたから、才能はさておき腕前は上達していった。画材もクレヨンからスケッチ、パステル、水彩とエスカレートしていったけど、流石に油絵はやめておいた。体力的に。 けれどそのうち、モチーフに行き詰った。前述の通り、僕は外界に関わることが恐ろしかったから。病院周辺の景色ばかり、いつまでも描いていては飽きもくる。 そうして飽きたということで、その時は絵筆を投げ出した。けれどそれは、ただ自分や周囲を上辺だけで誤魔化しただけだ。 本当は、外の世界を描きたかった。 だから、目が覚めた後は。外の世界を描くことにした。 夕焼けに染まる街並みを。青春を謳歌する生徒達を。日々通う平和な場所を。ゆっくりと巡る季節の移り変わりを。それらの景色を目の当たりにした時に抱く、僕の感情全てを込めて。 この美しい世界を、描きたいと思ったんだ。 感動とか悲しみとか、ありのままを感じた末に、倒れたこともよくあったけど。まあ、まだ生きているから結果オーライでいいだろう。その程度のリスクは織り込み済みだ。 それに、理由はそれだけじゃない。その、なんだ、あれだよ。 僕は死ぬまで性交ができない。膜が破れると同時に心臓も破れてしまうからね。HAHAHA。 逆説的に。性的興奮が御法度なら、下手くそ相手ならいいのか? という考え方もあるが、となると僕は童貞専門というすごいレッテルを貼られてしまう。それに童貞でテクニシャンだったらどうするんだ。 ま、冗談はさておき。この場合の問題は快楽ではなく、その結果。つまり子供だ。 僕の体力で妊娠、出産に耐えられるかどうか、がまずかなり怪しい。更に、僕自身があと数年で死ぬのというのに、子供に対して無責任でしかない。トドメに、僕自身の先天的疾患が遺伝しないとは限らない。 色々あるが、僕は子供を残せそうにない。 だからまあ、絵を描くのはその代償行為だ。いずれ消えるこの命を、形にしてこの世界に残したい。それは生物としてごく自然な欲求じゃないかな。 僕が死んだら、これらの絵は数少ない知人に配布してもらうよう、既に遺言状に書いてある。その中には榊君も柳沢君も優香君も晶君も含まれている。何しろ何時死ぬかわからない身だ、頻繁に書き換えないとね。 勝手に押しつけるわけだから、下手くそだと捨てられないよう、一枚一枚できるだけ上手に描いている。それでなくても、僕の人生を塗り込んでいるようなものだ。手など抜けるわけがない。 ま、ただのオナニーにならないように頑張るよ。 次ページ最新レス表示レスジャンプ類似スレ一覧スレッドの検索話題のニュースおまかせリストオプションしおりを挟むスレッドに書込スレッドの一覧暇つぶし2ch