【田村くん】竹宮ゆゆこ 5皿目【とらドラ!】at EROPARO
【田村くん】竹宮ゆゆこ 5皿目【とらドラ!】 - 暇つぶし2ch600:名無しさん@ピンキー
08/12/06 15:10:04 vQ2hTDVa
どう読みにくく感じてるのか分からんが
保管庫サイトとしては親切目のまとめかただと思うけどな

601:名無しさん@ピンキー
08/12/06 15:24:24 3HyLf+yk
>>596何の?

602:名無しさん@ピンキー
08/12/06 18:28:03 nIxoh6g1
>>598
『オレたちひょうきん族』っていうお笑い番組のなかの「ひょうきん懺悔室」ってコーナー

603:名無しさん@ピンキー
08/12/06 18:31:17 graFE3Zu
まとめはこれでいいと思うけど、強いて言うなら明朝体よりもゴシック体にしてほしいな

604:名無しさん@ピンキー
08/12/06 18:32:54 nIxoh6g1
URLリンク(jp.youtube.com)
ナツカシス

605:名無しさん@ピンキー
08/12/06 18:40:23 jcTFIIxl
三大都市でテレビを視ていらした皆様、次週予告で、すみれの対面がさくら、奥がすみれの隣が祐作、さくらの隣りが幸多、出前の女子が書記、男子が庶務というか次期生徒会会長候補、で良いでしょうか?
さくら×こうた を書いている最中に出てきたので、驚いてます。

だって、幸福の手乗りタイガー伝説がまだなのてすから。


606:名無しさん@ピンキー
08/12/07 00:32:53 4ffKg8Vw
とらドラってここ以外だと個人のHPではあんまりSS書いてる人とかいないね
ラノベの限界か

607:名無しさん@ピンキー
08/12/07 03:45:39 6DZT4/43
ハルヒは今でも見掛けるほど書かれてるけどね
会社の限界か

608:名無しさん@ピンキー
08/12/07 06:31:12 lv0heIhW
>>604
久しぶりに見た

609:名無しさん@ピンキー
08/12/07 07:05:13 lv0heIhW
スレリンク(eroparo板)
川嶋亜美の凌辱もの(?)を牧場スレに置いてきました
よかったら見てやってください

610:名無しさん@ピンキー
08/12/07 08:58:00 1cg/nbJz
>>609
牧場スレってなんぞと思ったがそのまんまでワロタ
GJ

611:名無しさん@ピンキー
08/12/07 15:28:20 klerSZZ5
>>606
探したのはいいが中々見つからないよな
一番上にHITするのはここという落ち

612:名無しさん@ピンキー
08/12/07 16:18:32 at3jumgW
生意気な竜児をシめてやるッ!

狸ね入りするやっちゃんが見守る中、「晩御飯作るの遅い」件への制裁は行われた。
既に竜児の両手は後ろ手に縛られてれている。
「タイガ、コマしたれ」
インコちゃんが寝言をいうと、大河はワンピースの下からショーツを抜き出した。
ゆうに数ミリしかないだろうというささやかな陰毛の草むらに、竜児の頭はくらっと震えた。
しかし、その恐怖とは裏腹に~いや、竜児にとってはその恐怖こそが
色欲を沸き立たせるものだったのかもしれないが~
竜児の「ふ、ふんっ!蛇のしっぽみたいね!」(大河談)と言われるようなな小振り(大河談)な一物は痛い程にそそり立っていた。
その「蛇尾」の皮を大河が唇で「ちゅる…ん、んう、ん…ふぅん」と不器用に、苦しげに剥く。
大河の口中に竜児の雄臭が広がる。
そして、大河の花畑が竜児の竜頭をねじり飲み込んでいく・…
ご主人様によるド迫力(と思いなさい)の初体験。
まだ、幕が開いたにすぎない。
抑え切れなくなった気持ちの吐露は、ここから始まる。夜はまだ終わらない…

613:名無しさん@ピンキー
08/12/07 18:56:09 u20tbsFH
大河が竜児を後ろ手に縛るって、想像出来ません。
ですが、縛る事以外は有りそうですね。
で、続きは?


有るとしたら、木刀で後頭部一撃か、正面から襲いかかって、倒れた所を手足を押さえて、正面なら喉を噛む、背面なら耳か肩を噛む、
と思います。


614:名無しさん@ピンキー
08/12/07 19:04:21 Ok08bX2o
あからさまに18歳以下な香りのするレスは控えましょう

615:名無しさん@ピンキー
08/12/07 21:05:53 t3OuCb2T
>>614
うん!わかったよお兄ちゃん!と言えばいいんですね、わかります

616:名無しさん@ピンキー
08/12/07 21:29:22 v6dml5DT
sageるんだ

617:名無しさん@ピンキー
08/12/07 21:52:51 3PGUZzir
新作はまだか?
竜児と実乃梨のラブラブだぜー超ラブラブだぜーなヤツ。

618:名無しさん@ピンキー
08/12/07 22:18:35 klerSZZ5
連休中に来るかなと思ったんだけどな・・・・・
だが、まだ一時間半ある!

619:名無しさん@ピンキー
08/12/07 22:43:17 taKrNr8n
ねこうさプリンにとらドラ!の漫画があるな。
思えば俺はあの人の影響でこれを見始めたんだなぁ…

620:名無しさん@ピンキー
08/12/07 22:51:32 v6dml5DT
連休って先週普通のウィークデーじゃん

621:名無しさん@ピンキー
08/12/07 23:12:15 6DZT4/43
俺毎日連休なんだけど

622:名無しさん@ピンキー
08/12/07 23:19:13 +Vu36Xz7
土日と休みなのは連休ですよ。
週休二日が浸透したこともあるけれど
みんながみんな週休二日ではないわけで。

>>621
その昔「毎日が日曜日」という漫画があってだな(ry

623:名無しさん@ピンキー
08/12/08 00:09:34 gzp3/2Af
学校が土日休みなのは、ゆとり教育ってやつのせいでしょ?

624:名無しさん@ピンキー
08/12/08 00:32:01 6lnq1jca
毎日が日曜日ですが?

625:名無しさん@ピンキー
08/12/08 00:48:39 ZA3bULmt
>>623
18禁だが

626:名無しさん@ピンキー
08/12/08 01:25:14 cRGjE19X
18禁とか…
そんな有名無実なことにまだこだわる奴がいるのか…
素で少し驚いた


627:名無しさん@ピンキー
08/12/08 01:34:37 1PyJ9UBQ
奪い合いされる様なハーレムSSと自然に三又OKなハーレムSS、
みんなはどっちがいいかい?

628:名無しさん@ピンキー
08/12/08 02:11:13 c8Jamza6
俺はどちらでも構わんが

629:名無しさん@ピンキー
08/12/08 02:18:37 MufVwmDr
が?

630:名無しさん@ピンキー
08/12/08 02:41:29 I60xnez4
>>623
労働運動の成果。週休2日制じゃなきゃ疲れがとれんw

631:名無しさん@ピンキー
08/12/08 02:45:56 11DM10Z3
>>627
自然だけどお互いに張り合っちゃって三人ともが濃厚サービスになっちゃってるSSがいい

632:名無しさん@ピンキー
08/12/08 02:53:29 hY87u+9c
竜児×ゆりの続きマダー?

633:名無しさん@ピンキー
08/12/08 03:18:04 REwDzTVd
>>627
ふだんまずない実乃梨対大河がチクチク口撃しあう様子
実乃梨がリードで、普段喧嘩ばかりの大河、亜美が協力して妨害とかが見たいです

634:名無しさん@ピンキー
08/12/08 03:22:04 gr/eqvB/
>>633
自分で書くんだよ

635:名無しさん@ピンキー
08/12/08 06:17:15 HXVmmvsJ
稚拙ながら作ってみました。とりま前半6レス予定
「恋の魔法」

636:名無しさん@ピンキー
08/12/08 06:17:53 HXVmmvsJ
「はぁ・・」

川島亜美はため息を繰り返していた。とあるモノを見ながら・・

「はぁ・・・」 ため息したあと頭を抱えてうずくまった。

「あたし何やってんだろ・・」と吐き捨てその場を立ち上がり、あるモノを乱暴にかばんに投げ入れた。

-love magic-と可愛らしくピンクのラベルの貼ってある一見普通の飲み物。
昨日事務所に置いてあった怪しいファンからの贈り物だ。
普通なら捨てる。間違いなく捨てる。
しかしながらこの-love magic-は普通のモノではなかった。一般人では易々と手の届かない程の額、
輸入制限と入手困難で偽物を横行させている超強力な媚薬効果が売りの飲み物である。しかも大半の日本人が
つかまされる偽物ではなくて本物のロゴマークいりである。芸能界にいれば嫌でも効果は耳につく。金の亡者に、媚薬に溺れるアイドル。
気がついたとき亜美は-love magic-を手に取っていた。

媚薬効果が、見た目危険人物である鈍感な高須竜児に効くだろうかという好奇心に勝てなかったのだ。


じゃあ亜美ちゃん使っちゃう?

・・嫌。そのままのわたしを見てくれている。いくら取り繕って可愛い顔しても、高須君はわたしの本質しか見ていない。

ならそのままのわたしで勝負するべきだったと自嘲するかのようにため息をつき。鏡を見た。亜美ちゃん超可愛い~♪

こんなモノ使わなくたって高須君は振り向いてくれるよね?ふと時計に目を向ける。
「やばっ!」時間が思ったよりも早く過ぎている。
女の子の朝は忙しく、あるモノの存在を忘れてしまうくらい余裕がないようだ。

チャイムの音が聞こえる。5分前のチャイムかな授業開始かな・・玄関に人影が見えた。普通のサイズとちっこいのと二つ人影だ。

「おーい川島~遅刻するぞ!」どうやら前者の方のチャイムだったらしい

『駄犬!バカチー!朝から犬セットなんて最悪!』と隣で聞こえてきそうだったが。

どうやら今朝は大人しいらしい。高須君の袖をつかんで顔を赤らめていた。
見た目カップルだが内情を知っている亜美からすれば異常な朝の光景だった。

「どうしたのコレ」と大河を指でさした

「ぁあちょっとな・・・」 はぐらかされた?

誤魔化すように頬をポリポリとかいている。バレバレなんですけどー

「それより川島遅刻するぞ!」 話題変更?亜美ちゃんつまんなーい

ムスっとした態度をとっても視線はもうこっちになかった。
遅刻するのもばからしいので3人で教室に入った。


637:名無しさん@ピンキー
08/12/08 06:18:31 HXVmmvsJ
高須竜児は困惑していた。
今朝の出来事である。珍しく大河に起こされたのだった夜中の3時に。

「おまえ・・何時だと思ってるんだぁーまったく・・」すごく眠そうな声で、実際さっきまで寝ていた竜児にとって当然の抗議である。

「りゅうじ・・私ね・・私・・私・・」弱々しい大河の声で竜児の目が鋭くなった。

「どうかしたか大河!いまからそっちいくからな!」と立ち上がり寝巻きのままで飛び出していた

「ぇっ!りゅ、りゅうじだめ」と大河が言った気がした。電話の相手は玄関の外だった。
合鍵でドアを開けて竜児は大河の部屋の前まで来ていた

「大河はいるぞー」返事はなかったが竜児はドアを開けた。

竜児は目を光らせた。ベットの上に毛布の塊が一つ

「大河どうした?」塊は動かない。返事を待つようにベットに腰かける

「りゅうじ・・あのね・・恥ずかしがらずに聞いてくれる?」

「おぅ!怖い夢でも見たのか?」ビクッと塊が動いた
竜児は優しく塊を見つめた。怖い夢を見て自分を呼んでくれた。自分のすべきことは決まっていた。

「よっとっ!」竜児は塊を抱き上げ赤ん坊をあやす様に腕の中に大河を包んだ。

「なっな、な、な、ななにをするのよっ!!」と塊が抗議の声をあげた。

竜児は気にせず腕を解かなかった。

「大丈夫だよ大河」ぎゅっと大河を抱き寄せ

「俺はいなくならないから。そばにずっといるから」塊の動きが止まった。

「りゅうじ・・りゅうじ~!!」塊から大河が飛び出してきた。

大河は竜児に抱きつくと顔を胸にうずめボソボソと何か呟いていた。
竜児は大河の頭をポンポンと優しくなでそのまま寝てしまった。
安心して寝てしまったのだ。朝起きたときそこは大河のベットだった。
何を言われるんだろうかと内心ビクビクしながら腕の中の大河に声をかけた。

「おはようー」

『何がおはようよ!調子に乗ってるんじゃない駄犬が!いい?昨日はご主人様が弱ってるところをずいぶん好き勝手言ってくれたわね!
いいわ一生私に奉仕しなさい!駄犬!』と言う罵声とみぞおちに来るだろうパンチを考えて腹に力を込めた。

「ぉ、おはよ・・竜児昨日は・・」 ビクっと竜児が動いた。

「昨日はありがとっ」 はて・・今日はやけに素直なのだ。
「えへへっ」
そして人形のように綺麗に整った顔で竜児に笑いかけてくる。
あのあと良い夢でも見たのかなと竜児は思い。
大河の頭をずっと撫でていた。遅刻しそうなくらい。

638:名無しさん@ピンキー
08/12/08 06:19:16 HXVmmvsJ
-今日は逢坂大河の機嫌がいい-
クラスの危険人物の機嫌だけでそうそう話題にあがることもないのだが大河の機嫌がいいことに越したことがないといことを
このクラスは身を持って体感している。
そして同時に「「なぜ?機嫌が良いんだ手乗りタイガーは」」という共通の疑問ができる。
好奇心は時に異常なまでの連帯感を見せるのだ。

本人に直接聞くのはNGだ。眠れる虎を起こしてしまってはクラス全員を敵に回すよりもたちが悪い。[触らぬ虎に祟りなし]である。
高須竜児はどうだ。いつも手乗りタイガーと一緒だ。見た目は危険人物だが、竜児がイイヤツということはみんな知っている。しかし、
竜児の口からその情報が得られるだろうか、鈍感であるが故に余計な一言を言ってもらっては困る。それに今日はいつもより逢坂と一緒にいる気がする。
一緒に入ってきた川島亜美はどうだろう?いや、やめとこう。喧嘩するほど仲がいいなら・・と誰もが思うくらい二人は対立している。
手乗りタイガーの機嫌が良くて一緒に入ってきた川島がムスっとしていたら・・・。

じゃあ
「「櫛枝~」」櫛枝実乃梨。手自他共に認める乗りタイガーこと逢坂大河の大親友である。
ぞろぞろと櫛枝の席にクラスメイトが集まる。

「おやおや、お客さん順番にならんでー」勤労少女はバイト口調で言った

「あんたの親友どうしたの?」女子がズイっ距離をつめる

「手乗りタイガーどうしたの?」男子も負けじと距離をつめる

「オラ、モテモテで幸せだぁー」と独特の口調で櫛枝は答えた。

とここでチャイムが鳴った。実乃梨は誰にも気づかれないように「ふぅ」ともらした
「閉店!閉店だよー!」とバイト口調でチャイムに合わせ、それぞれの席に帰っていった。

大河が機嫌よくてうれしいけど、あーみんの機嫌が悪いとなると思い当たる節は一つ。
ふと高須竜児の席に目をやると。鋭い目をギラつかせながら大河を見ていた。
あの目は・・大河が心配で見ている目・・大河の今日の態度はきっとなんかあったと確信できる。
うれしいけど切ない。私の望んだこと。
机の下で拳を作り私と大河にガッツポーズ。今日もバイトだ。勤労勤労

で、結局何があったんだろうとクラスのみんなが思いながら授業は進んでいった。


639:名無しさん@ピンキー
08/12/08 06:19:55 HXVmmvsJ
----昼休み----
竜児に作ってもらったお弁当を持って大河は竜児の机の前に来ていた。

「おう!わりぃなすぐ支度する。」と竜児はマイ箸をとりにロッカーに向かった。

主のいなくなった椅子を眺めていた大河はおもむろにその椅子を陣取り竜児を待った。

「逢坂今日ずいぶんご機嫌だな~」上から声が聞こえて大河は声のするほうに目を向けた。

大半のクラスメイトが疑問を抱えていたことを躊躇なしに聞くことが出来るのはクラス委員長ことまるお。北村祐作くらいである。

「き、北村君っ・・えっと・・その・・別になんでもないよ」あれ今日はいつもより普通に喋れる

「そうなのか・・俺はてっきり・・」クラス中からGJの賛辞が北村の背中に集まったが本人は知るよしもなく

「いや逢坂がなんでもないなら・・それでいい」と北村らしく流してしまった

「おう北村じゃねぇか今日は生徒会いいのか?」
竜児は声をかけると同時にチラっと大河を見つめ視線を絡めた。
席を返せと訴えているのではなく。竜児なりの気配りだとすぐに気づいたが視線を返せない。いや直視できないでいた。頬が赤くなっていく。
竜児が心配そうに覗き込もうとしている。ダメ・・恥ずかしい・・

「まあそんなわけで今日は生徒会もないし、一緒に昼飯どうかな?」救いの手は北村から始まり

「みんなでお昼なんて!あっしもいれてくれないと嫌だぜい?」軽快なみのりんはそのまま「あらよっと!」とくるくる回りながら
その手はバカチーを捕らえていた

「ちょっと・・もぅ強引なんだから・・回るなって!」とムスっとしたバカチーも加えて

気がつけばいつもの5人で席を囲っていた。
竜児がみのりんの華麗な登場にあっけに取られている間に大河は脱兎のごとくササっとバカチーのところに移動していた。

「た、たまには場所変えて食べるのもい、いいかなと思うじゃない?」同意を求めるかのように竜児に問いかけてみる

「俺の近くの方が後々楽になると思うぞ?」竜児から同意は得られなかった

周囲がビクっとざわめいた。高須が逢坂に逆らった・・いつもならここで
『私食事は楽しく食べたいの!いい?駄犬!あんたの顔を四六時中見ながらご飯食べていたらご飯がドックフードと思われるじゃない?
世間体的にヤなの!分かった?』という毒をいとも簡単に吐き捨てるか、蹴りかパンチが飛んでくるからだ。
しかし今日の大河はおとなしかった。


640:名無しさん@ピンキー
08/12/08 06:20:39 HXVmmvsJ
『ばっかみてー』内心から言葉が滲み出てしまいそうだった。

「亜美ちゃん超お腹すいたんですケドーていうか、別にどこでもいいじゃん?高須君亜美ちゃんに嫉妬?」ププと嘲るように言ってみる

「違っ!ぁーわりぃメシ食おうぜ」と竜児は渋々席についた

どうみてもあのタイガーは恋にうろたえている可愛い少女。鈍感男から守らないと。亜美ちゃんって損な役回りばっかして・・
誰かさんに似てきたなと自嘲しながら弁当を取り出すためにかばんを開けて、亜美は硬直した。

-love magic-と書かれたその存在をすっかり忘れていたのだ。そういえば朝は遅刻ギリギリだっけ。
隣に座った大河が不思議そうに亜美のかばんの中を覗き込んでくるのも気づかずに、

「ねぇバカチーそれおいしそうよね。一口いい?」っは!と亜美が気づいたときには既に遅く

「うへっまっず。バカチー趣味悪いね」とタイガーは少し減ったモノを亜美のかばんの中に押し込めていた

しばらくタイガーを観察してみる。相変わらずおそろいのお弁当だこと・・。
あれこれって一切冷凍食品なし?ぁあホッペに米粒・・ちょっソースが制服に・・

「「あ゛っ」」ほぼ同時だった。一瞬高須君と視線が合い、互いにうなづく。竜児はティッシュを亜美に向けて放ち、
亜美は空中でティッシュのキャッチし、今まさに制服に黒いしみを作らんとするソースに向けて手を伸ばす。
「「うっし!」」また声が重なった。見事にソースを捕らえたのだった。連携プレーの勝利の瞬間である。

それにしてもあの鈍感男は・・鈍くないのか?いや、いつも見てるのかな。だから近くに置きたいのかな。
ホント気づいて欲しいものには気づいてくれないのに・・

「大河?大丈夫か?」竜児が立ち上がり大河を心配そうに見ている

「ナ、な、なんでもももな、いのっよ」いやいやタイガーそれじゃ誰も信じないよ

顔を真っ赤にして体を小刻みに震わせて潤んだ瞳で必死にあがいている。
さすが本物・・やりすぎた・・持ってくるんじゃなかったと亜美が後悔している間

「やっぱ今朝から調子悪ぃみてえだ保健室連れてく」ヒョイっと大河を抱きかかえ竜児は去っていった

「「なんだよータイガー結局病気で本調子じゃなかっただけじゃないか~」」

「「大人しいタイガー可愛いけど、早く直って欲しいなぁ~」」教室はざわめいていた


641:名無しさん@ピンキー
08/12/08 06:22:33 HXVmmvsJ
「くそっ!」竜児は鋭い目をさらに細め苛立ちを隠せないでいた
今はお昼休み。保健室の先生ももちろんお昼休み。
大河の呼吸がさっきから荒い。とりあえずベットに大河を寝かせることにした。

「大河大丈夫か?」優しく大河に話しかけ髪を撫でる

「りゅうじ・・からだがあついの・・」じっと潤んだ瞳で竜児に訴える

自分ひとりでは何も出来ない。不甲斐無い。俺が出来ることは・・・

「大河少し待ってろ今先生見つけてくる!」立ち上がり保健室をでようとした

「やだ・・りゅうじひとりにしないで・・」竜児の動きは止まり戻ってきた

今朝怖い夢で震えていたのは誰だ?大河だ。俺は大河に何ていった?ずっと一緒にいると言ったじゃないか。

「ごめんな大河。」竜児は大河の手をそっと握った。

―はむっ!自分の指が食べられている。突然の出来事に竜児は動けなくなっていた。

「た、大河っヤメロってどうしたんっだよっ・・うっ」 言い終わる前に大河に指を吸われていた

―ちゅうちゅうと、そこからミルクが出てくるかの様に
チロチロと小さい舌で指を舐めまわした後にツゥーと舌先で指の腹を掌までなぞる
唾液がべっとりついた竜児の指を見て大河はご満悦なようで口先を吊り上げる

「りゅうじあたしにも・・して」 ずいっと竜児に指先を突きつける

待て、冷静に考えるんだ俺。必死に思考を巡らせる。
―はむ。大河がまた指を舐めている。上目遣いで竜児に催促するかのようにジッと見つめる。
「ふぅーっ」と何かを観念したかのように大きく深呼吸をしたあとに、ゴクリと唾を飲み込んだ。

「大河いくぞ」 突きつけられてた指先を竜児の唇が覆った。

舌先で大河の指を円を描くように舐めまわす。
「ひゃうっ」と驚いた大河は後ろにおののきベットに倒れこみ、指をくわえている竜児は覆いかぶさる形になった。
竜児は舐めるのを辞めなかった。
甘噛みし、固定された指を舌で蹂躙する。

「ぁ・・・うぅん・・・んあっ・・」大河の息遣いがだんだん荒くなってきた

「はぁ・・りゅうっじ・・・はぁ・・・んんんっ・・」大河に竜児の指を舐める余裕はなかった

竜児は解放された指を口から引き抜くと唾液を拭くかのように頬にこすりつけ首筋まで大河をなぞった
舌全体で大河の指を包み、力強く吸い上げる。

「んっんんん」大河は悶えてた。

「はぁ・・・はぁ・・・」大きく呼吸する大河を見下ろし竜児は指を放した。

グッタリしている大河を覗き込み、唾液をなぞるように首筋から頬まで舐め上げ、首筋を軽く吸った。

「ひぅっ」大河はビクッと体を震わせそのまま寝てしまった。

642:名無しさん@ピンキー
08/12/08 06:24:45 HXVmmvsJ
以上で前半終了です。エロはありのほうがいいのかな・・
挑戦しているけど難しいですorz


643:名無しさん@ピンキー
08/12/08 06:48:57 0oGOKYg0
>>642 GJ 出勤前に、にやにやをありがとう

644:名無しさん@ピンキー
08/12/08 08:51:31 6rKVCcK9
エロパロのとらドラスレ初めて来たけど
ほのぼのな良い話ばっかりでビックリした。

645:名無しさん@ピンキー
08/12/08 10:31:49 c4xjobiJ
>>635-642
GJ
どっちでもいいんじゃね
無理に書く必要はないと思うよ

646:名無しさん@ピンキー
08/12/08 12:50:43 TNtPCt1e
てか同衾だとか指チュパだとか充分エロね?
それに、保管庫とかみれば判るけどエロには(多大な)期待していないし。

647:名無しさん@ピンキー
08/12/08 14:32:32 6jDOAtyt
GJGJ
後半も期待

648:名無しさん@ピンキー
08/12/08 14:33:35 LfzrqL4J
GJ
御心のままにお書きください

649:保管庫”管理”人 ◆Dash///1.k
08/12/08 15:28:55 T+z+46dJ
ここまで保管しました。
コピペ改変ssについてのご意見有難うございました。
それでは失礼します。

650:名無しさん@ピンキー
08/12/08 16:20:34 mu/6bpd1
>>649
いつもありがとうございます。

651:名無しさん@ピンキー
08/12/08 16:54:19 UWaZlSi5
>>649
乙です

652:名無しさん@ピンキー
08/12/08 17:18:55 bqNe/0Ja
>>649
いつもご苦労様です

653:名無しさん@ピンキー
08/12/08 18:19:27 d2xdO1JR
>>649
ご苦労様です。

654:名無しさん@ピンキー
08/12/08 18:52:13 1PyJ9UBQ
保管庫の
①ノーマルタイガー
②アップでポニテタイガー
③ネズミータイガー
④赤面して腕にしがみつくタイガー ←new!
⑤虎縞極小ビキニの虎コスタイガー ←new!
⑥膝の上でくつろぎタイガー ←new!
⑦一緒にお風呂タイガー ←new!
ってなに?

655:名無しさん@ピンキー
08/12/08 19:17:25 RqQRXwc9
駄文ながら貼らせていただきます。

「竜児は私のだぁ事件~アフター」

656:名無しさん@ピンキー
08/12/08 19:18:09 RqQRXwc9
~亜美との水泳勝負を終えた日の帰り道~



「大河」

竜児は少し前を歩く手乗りタイガーこと逢坂大河に声をかけた。

「なによ」

あからさま不機嫌に返事をした大河は、足を止め振り返る。竜児を睨む
その両眼は、言葉には出さなくても「今私に話しかけないで!!」と
物語っていた。いつもの竜児ならこの時点で会話終了だが、今回は少し違う。


「あ、あのよ・・・なんていうか・・・」

バツが悪そうに前髪をいじりながら竜児は視線を左上に向ける。太陽が憎くて憎くて
しかたない。というわけではない。照れているのだ。


「気持ち悪いわね。用があるなら早くいいなさいよ!これだからグズ犬は」

けっ、と唾を吐くような素振りをみせ、悪態を吐く。他者の目で見れば、非常に腹の
立つ行為であろうが、竜児にとっては日常茶飯事。最早慣れっこであった。そのまま話を続ける。




「その・・・ありがとうな!俺が半分失神してプールに沈んでったとき、大河だけが
気づいてくれた。しかも泳げないのに必死に俺のこと助けてくれて。それに竜児はわ・・・おうっ!」

不意に大河の目を見た竜児は慄いた。その眼光は抜き身の真剣のような鋭さで、今にも強烈な袈裟
切りでも浴びせられそうだ。しかも口パクで「それ以上いったらコロス」と。竜児コクコクと
頷き、自らの学習能力の無さを呪った。







「竜児は私のだー事件」のあとクラスメイトの無言の圧力に耐えかねた大河は、残りの授業をすべてサボり、
竜児のいる保健室へ退避していた。ちなみに竜児はというと大河の無言の圧力に押しつぶされていた。
保健室に来てからというもの、一言も話さないのだ。ただいるだけ。話しかけても完全無視。プールの話題を出そう
ものなら・・・・・。


657:名無しさん@ピンキー
08/12/08 19:19:42 RqQRXwc9
せめてお礼だけでもと思い、今に至るわけだが。





しばしの沈黙・・・この非常に冷たい空気を切り裂くように再び竜児が口を開く。

「とりあえず、本当にありがとな。それから・・・お前がもし危ない目にあったら、
必ず俺が助けてやるよ・・・・」

虎を助けることが出来るのは、竜だけだからな。と、少々恥ずかしそうに下を向いてもごもご
付け足す。

大河は一瞬だけ猫みたいに目を大きく見開き、すぐに竜児に背を向け言い放つ。


「あ、ああああああんたねえ、い、犬がご主人様を助けるなんて当たり前じゃないの!
なにを今更。それに勘違いしないようにいっておくけど、あんたのことなんてほんっ~~~~~
~~~~~~~~と~~~に、どうでもいいんだからね!!」

ふんっ、と鼻をならし、そのまま大河は歩き出す。










全く、お礼言いたかっただけなのになんなんだよ、と一人ごちり、竜児はその場に立ち尽くしたまま、
先を行く小柄すぎる少女の背を眺めていた。


『どうでもいい』不意にその一言が頭に浮かぶ。

昨日そのワードを大河に言われ、ムカつき、生まれて初めてケンカをした。
これまで人に何を言われようと、素のまま怒りの感情を表に出したことなんてなかった。
そして今、またそれを言われてしまった。






・・・・でも、なぜかわからんが、昨日みたいにイライラと湧き上がる感情がない。
それどころか、なんていうか・・・くすぐったいような・・・・。


・・・Mなのか!?俺ってもしかして。・・・否!!断じて違う・・・よな?


658:名無しさん@ピンキー
08/12/08 19:21:50 RqQRXwc9
「あぁ、もうわっかんねぇ」

右手で自らの考えを掻き消すように、でたらめに髪を掻く。


・・・まぁ、いいか。

大河といるときはいつも分からないことだらけなのだから。


竜として大河の隣に居続ける。


あいつの隣にいるのは、自ら望んだこと。


今はそれだけでいいのかもしれない。


「竜児ー!何してんだー、このグズトロ駄犬が!!早くいくわよ。今日特売なんでしょ!?」

竜児がついてきてないのに気づいた大河が、足を止め、怒鳴る。

「おうっ、今行く!ってかいちいち怒鳴るな」シワが増えるぞ!とは怖くて言えない。

ったく、やっぱり早まったか?と、苦笑いを浮かべながら、再び歩き出した大河の背を追いかけた。






「・・・俺が絶対助けるだって!」

『お前のそばに居続ける』以前竜児がこの言葉を言ってくれた時の気持ちが甦る。

追いかけてくる足音を聞きながら、先を行く少女は満面の笑みを浮かべていた。
しかし、それを竜児には見られまい、必死に隠そうと、持ち前の無愛想を浮かべようとして・・・失敗。
笑顔半分、むっつり半分の阿修羅顔の出来上がり。




「はぁ、やっと追いつた。って、プッ!お前なんて器用な顔してんだよ・・・・ゴフッ・・・。」


「黙れ!ブサイク!!!」


end



659:名無しさん@ピンキー
08/12/08 19:37:07 H0IlZLLe
>>649


660:名無しさん@ピンキー
08/12/08 20:56:24 Tj/PlP0R
>>649
乙です。

661:名無しさん@ピンキー
08/12/08 21:03:18 HqR7GpbI
>>655
おつおつ

662:名無しさん@ピンキー
08/12/08 21:42:37 LfzrqL4J
>>655
GJ!

663:174 ◆TNwhNl8TZY
08/12/08 22:12:51 /WfUctA0
SS投下
すごく短いです

664:174 ◆TNwhNl8TZY
08/12/08 22:13:29 /WfUctA0

竜ちゃんのバカ・・・

わたしはもっと、も~っと竜ちゃんと一緒にいたいのに、竜ちゃんは私を置いて出かけちゃう
朝目が覚めて・・・いつの間にか来ていたちっぱいと一緒にご飯を食べたら、
竜ちゃんはちっぱいと一緒に出かけて・・・そうなったら夕方まで返ってこない

竜ちゃんのバカ・・・・・・

今日だってそう
どんなにわたしが竜ちゃんを見てても、竜ちゃんはちっぱいばっかり気にして・・・

ちっぱいが余計なおせっかいして、竜ちゃんが一生懸命作った朝ご飯をテーブルに運ぼうとして、滑っちゃって・・・
けど、転んじゃいそうなちっぱいを慌てて竜ちゃんが抱きとめてあげたり・・・

─そのまま転んじゃえばいいのに
それに竜ちゃんが振り返った瞬間に足を滑らせるなんて・・・ずいぶん都合がいいドジだね・・・

ちっぱいがアホの子みたいにバクバクご飯を食べて、ほっぺたに沢山ご飯粒付けてるのを
竜ちゃんが一粒一粒取ってあげて・・・それをそのまま食べちゃって・・・真っ赤になってるちっぱいの顔を拭いてあげたり・・・

─ちっぱいの顔なんてご飯粒付けてるのがお似合いなのに
竜ちゃんも、ちっぱいが食べてるふりしながらご飯粒を必死に顔に付けてるのになんで気付かないの?

調子に乗ったちっぱいが「りゅ、りゅうじ・・・ぁ、あ~ん」って言って、おはしを竜ちゃんに向けて・・・
けど、竜ちゃんはちゃんと「何してんだ? 大河。ふざけてないで早く飯食えよ」って断ってたけどね


─ちっぱいザマァ


ちっぱいは他にも、竜ちゃんに気付かれないようにしながらちょっとずつ座ってる位置を直して竜ちゃんに近づいたり
自分で取れるくせに「竜児、お醤油ちょうだい」とか言って、お醤油を取ってあげた竜ちゃんの手をベッタベタ触ったり
「なんだか今日は暑いわね」なんて言いながら、その薄っぺらい胸元を強調させて・・・朝からなに発情してんの? 出かけるんじゃないの?
っていうかうっす! うっすぅい! それ胸? そんな胸で竜ちゃん誘ってるの? かわいそう・・・そんなぺらい胸で誘われてる竜ちゃんが・・・

まぁ竜ちゃんには、ちゃんとわたしがいるから? ちっぱいの薄い胸と色気なんて全然・・・え? ちょ、ちょっと・・・竜ちゃん?
なんで、ほっぺた赤くしてるの?
なんで、チラチラちっぱいのちぃっちゃ~い胸元見てるの?
なんで、今『ゴックン』って大きく唾を飲み込んだの!?


・・・・・・竜ちゃんのバカァ!!


665:174 ◆TNwhNl8TZY
08/12/08 22:14:17 /WfUctA0
・・・とにかく
今日も朝からちっぱいは竜ちゃんにベタベタベタベタ・・・ご飯を食べ終わってもベタベタベタベタ・・・
ここはわたしと竜ちゃんのお家なのに・・・自分の巣へ帰れ、雌虎
そして2度とわたしと竜ちゃんのお家へ来ないで
そんな事を考えながらちっぱいを睨んでやると、わたしの睨みに怯んだのかしら
ちっぱいは立ち上がって「竜児、そろそろ行くわよ」ってカバンを手にとって・・・あぁ、いつもみたいに出かけるみたい
竜ちゃんも洗い物を終えて、ちっぱいと玄関へ・・・お外へ・・・

いやぁ! やだ! そんな奴ともうお外に出ないで! ずっとお家にいようよ、竜ちゃん!
そんな硬そうなちっぱいよりも、わたしの方がもっと柔らかいよ! 竜ちゃんたくさん触ってくれたから知ってるでしょ?
・・・っ・・・前は・・・前はあんなに可愛がってくれたでしょ?
竜ちゃん、わたしが嫌がっても・・・朝だって、夜だっておかまい無しに・・・してくれたでしょ? ね?
わたし、もう嫌がったりしないよ? 竜ちゃんがしたい事、なんだってさせてあげるよ? ホントだよ?

だから・・・ちっぱいと、これ以上仲良くならないでよぉ・・・わたしの事置いてっちゃやだぁ・・・

ちっぱいと出かけてっちゃうのに耐えられなくなって、泣いちゃったわたし
けど、そんなわたしの想いが届いたのか、竜ちゃんがこっちを向いてくれて






「じゃ、インコちゃ~ん、俺たち学校行くから、帰るまでいい子にしててね~」

「い、いいっい、いぐー! いぐいぐいぐ、いっぐぅぅぅう! りゅ、りゅうちゃ、りゅうちゃ、んっいぐ──!」






「・・・ねぇ竜児」

「おぅ?」

「あのブサインコ、なんだか前にも増して気に入らない視線を送ってくる気がするのよね・・・
 うぅん、視線なんてもんじゃなくって、こう・・・ドロドロした・・・」

「だから、大河の気のせいじゃないか? 俺にはいつも通りのインコちゃんにしか見えなかったぞ」

「・・・それに、ブサインコの言葉使いがおかしくない? さっきのあれ、下手くそなオウム返しにしてもなんか変よ・・・」

「お前なぁ・・・気にし過ぎだって」

「なんだか気味悪い・・・・・・竜児、ちょっと手出して」

「? おぅ・・・お、おい、あんまりくっ付くなよ。それに手なんか握って・・・」

「えへへ・・・あ、か、勘違いしないでよ、駄犬。これはべつにそんな意味でしてるんじゃなくて、
 ただ単にこうしてると落ち着くだけだから、それだけなんだからね? いい?」

「はぁ? ・・・わ、分かったけど、手はちょっと・・・櫛枝に見られたらどうして」

「もう遅いわよ」

666:174 ◆TNwhNl8TZY
08/12/08 22:14:54 /WfUctA0
イン娘ちゃん(CV サト○ユキ)再び
イン娘ちゃんが言ってるのは単なるスキンシップ・・・の、はず
一番ぺらいのはやっちゃんSSが煮詰まってこんなのに逃げてる俺

667:名無しさん@ピンキー
08/12/08 22:18:42 6jDOAtyt
やっちゃんひでえ
と思ったら
イン娘ちゃん…だと…

668:名無しさん@ピンキー
08/12/08 22:24:17 1PyJ9UBQ
>>664
竜×インコちゃんSSだと思ってたら竜×虎萌えSSでした。GJ!

669:名無しさん@ピンキー
08/12/08 22:54:18 zwKONn+g
初めて投下
駄文とか気にせず投下!

670:名無しさん@ピンキー
08/12/08 22:55:31 zwKONn+g
たかすほいくえん

「せんせいまたあしたー!」
「ん、またね。気をつけて帰るのよ」

園児が見えなくなるまで手を振り続ける彼女からは、昔とは違う感じの優しさがあふれていると思う
午後6時30分
最後に残った子を送り出した教室は、差し込む夕焼けでオレンジ色に染まっていた

「今日もお疲れさまだな。たいがせんせい?」
「誰もいないから大河でいいわよ、園長先生?」
「未だに慣れないんだよな…その呼ばれ方」

あのバレンタインの日からもう何年たったろうか
紆余曲折のすったもんだを繰り広げ、多数の人々に迷惑をかけつつ、俺たちはようやくお互いを理解した
その後の学校生活はこっ恥ずかしいやら楽しいやら
同じ机で飯を食い、同じ机で勉強をし、友人たちとくだらない話で盛り上がった
今でも鮮明に思い出せる楽しかった日々
それがあっての今があるのだろうと俺は確信している


671:名無しさん@ピンキー
08/12/08 22:55:59 REwDzTVd
「ちっぱい」が創作なのか、一部地域では言うのか、仲間うちの流行りなのか小一時間

672:名無しさん@ピンキー
08/12/08 22:58:31 zwKONn+g
-保育士を目指そうと思うの
逃避行からようやく落ち着いた頃、大河がぽつりとそんなことを言い出したのを覚えている
本当に脈絡もなく言い出したので、思わず「へ?」と返して思いっきり蹴られたのもよーく覚えている

-私ね、性格ひねてて友達も少ないでしょ?
-ちっちゃいときから本当はもっと話したい。私の考えてること伝えたいって思ってたの
(今もちいさいとか言いかけてやめた。あざが一生ものになりそうだったから)
-それをね、ちゃんと聞いてくれるきっかけは、先生とかが作ってあげればいいのかなって

独身…担任が俺たちのために尽力したのもきっかけになったのだろうか
そこからの大河には迷いは見えなかった

なら俺はどうだ?俺はどうしたい?大河と一緒に、幸せに暮らしたい
職場だって同じならいいに決まってる
なら大河のために、自分のために学校を作るのも面白いんじゃないか?
我ながら単純な脳みそだと呆れたが、俺もここからは一直線に進んできた

大河も俺も進学し、資格や経営の勉強で明け暮れた
同じちゃぶ台で飯を食い、同じちゃぶ台でノートを広げ、たまにスドバで友人たちと他愛のない会話をした
そしてようやく保育園を設立するにまでいたった


673:名無しさん@ピンキー
08/12/08 23:00:42 zwKONn+g
「にしても可愛そうね園長先生は。入ってすぐの子には泣かれっぱなし」
「やっぱり俺、あんまり表に出ないほうがいいのか…」
「そんなに悲しそうにしない!慣れたらちゃんと懐いてくれるでしょ?」

大きく変わったところをあげると、大河は駄犬だのエロ犬だのと暴言を吐く回数が極端に少なくなった
身長こそ出会った当時のままだが、綺麗な人形から綺麗な大人の女性になってきている
これが自分の嫁さんなんだよなーと考えると自然と顔がにやけてくる。悪いな、惚気だ

「竜ちゃぁーん。鍵閉め終わったよぉ」
「おう、お疲れ泰子」
「やすこ先生お疲れ様」
「もーやっちゃんでいいってばぁ」

この辺のいきさつをいまいち覚えていないが、気づいたら泰子も保母さんとしてうちで働いている
結局この3人で高須家が成り立っているのだ

「明日は久しぶりにみんなに会いに行くんでしょー?後のことはやっちゃんやっておくから任せてよぅ」

結婚式以来会っていない友人たちも、明日は川嶋の別荘で久々再会の予定だ
北村が有名大の研究者で、櫛枝は女子ソフトの全日本エース。川嶋は売れっ子映画女優
よくもまあこんな面子と付き合っていたものだ

674:名無しさん@ピンキー
08/12/08 23:02:00 zwKONn+g
「じゃあお言葉に甘えてお先な。インコちゃんもよろしく」
「ありがとうやっちゃん」

先に保育園を後にし、河原道を並んで歩く
繋いだ左手はあったかくて、ちょっとむずがゆい
夕暮れの風が大河の髪をなびかせ、かすかに甘い香りを漂わせている

「ありがとう…竜児」

俺の顔を恥ずかしそうに見つめつつ、大河が切り出す
こいつのやる事は本当に唐突だ

「ずっとそばにいてくれてありがとう。いきなりだけど、素直に思ったこと伝えたくて」

それでも、俺はそばにずっと居続けた

「これからも、ずっと一緒にいてよね。バカ竜児」

優しく人を罵倒し

「大好き、愛してる」

優しく人に口づけをするこの手乗りタイガーを

「俺もだ大河。愛してる」

絶対に守ってやろう
何度目か分からない固い決意を胸に誓い、俺たちはゆっくりと家路を行く

草木の香りと虫の鳴き声が心地よい、ある夏の日の出来事

675:名無しさん@ピンキー
08/12/08 23:03:19 zwKONn+g
仕事中の妄想をぶちまけてみました
細かい点は気にしない方向で一つよろしくです

676:名無しさん@ピンキー
08/12/08 23:07:18 +LeMzbha
終わり? 乙&GJ

この竜虎はニヤニヤせざるをえないw

677:名無しさん@ピンキー
08/12/08 23:12:00 8IHL1BmK
おう!良いねぇ。良いねぇ。
確かに大河先生と言うか、攻撃性を抑えればネコだものね。可愛い先生かも。
意外と死角だったかも。先生っていう設定

678:名無しさん@ピンキー
08/12/08 23:12:01 zwKONn+g
終わりです
自分にはこれ以上無理
携帯で打ったから半端なく面倒だったw


679:名無しさん@ピンキー
08/12/08 23:15:29 XWmFD9Oq
園児たちから、「たいがせんせー♪」とか言われてペタペタくっ付かれたり、抱きつかれたりしているのか・・・

(;´Д`)ハァハァ (;´  Д`)ハァハァ (;´   Д `)ハァハァハァハァ :.` ;:.・∵ ゚ д:.`

680:名無しさん@ピンキー
08/12/08 23:16:37 XBwHZKgo
>>642>>655>>664

GJGJGJGJGJGJ!!!!!

681:名無しさん@ピンキー
08/12/08 23:16:40 8IHL1BmK
>>669-670,>>672-675,>>678
そういえば 竜児と大河の子ども=やっちゃんの孫 っていないの?
それまでは考えていなかったのかしら?


682:名無しさん@ピンキー
08/12/08 23:17:49 fS+kR8MT
竜児が園長だと? クレヨンしんちゃんの組長を彷彿させてくれるぜw

683:名無しさん@ピンキー
08/12/08 23:19:39 zwKONn+g
>>681
最初は二人の子どもも出すつもりでしたが、途中で忘れましたw


684:名無しさん@ピンキー
08/12/08 23:41:34 1XSPpqyr
>>682
やはり俺が居たか

685:名無しさん@ピンキー
08/12/08 23:43:13 XBwHZKgo
>>675
GJ!

686:名無しさん@ピンキー
08/12/08 23:44:20 bp+lgqTW
>>675
GJ!

687:名無しさん@ピンキー
08/12/09 00:15:25 BuNpmwlO
せっかくの竜虎の流れなんで投下します
ちょっと長編で、駄文ですがご容赦を

688:名無しさん@ピンキー
08/12/09 00:16:47 BuNpmwlO

『Tiger Summer Diary』


夏休みのある日の夕方。『それ』は竜児の家に突然やってきた。

「竜ちゃ~ん、この子ね、やっちゃんのお店のお友達から預かってきたの。
 お友達が一泊二日でお泊りにいっちゃったからぁ~、その間お願いって~」

そう言う泰子が連れているのは、りっぱな柴犬。
しっかりと躾がしてあるのであろう、全く吠える様子も無く、すごくおとなしい。
いやしかしそういう問題ではなくて……。

「…うち、ペット禁制だろ。大家に見つかったら大変だぞ」
「だぁ~いじょうぶ! この子たまにお店にも連れて来られるんだけどぉ~、一回も吠えたことないの!
 だから見つからないってぇ~」

…そういう問題か?
まあ吠えないのなら問題はないだろう。一泊二日で旅行に行っているのなら一日預かればいいだけだろうからそんなに苦でもないだろうし。
何より、こんなつぶらな瞳でじっと見られていると、断るのになにか罪悪感が…。
なぜ「生きていてすみません」と言いたくなってくるんだ、汚れた大人になった気分だぜ…。

「そうだな、それなら一泊くらいなら大丈夫だろ。 それより餌とトイレはどうするんだ?」

動物を飼う上で大切なのは餌とトイレだ。
インコちゃんには専用の餌が市販であるし、トイレも小屋の中でしてくれるからいいのだが、どうにも犬のことは分からない。
玉葱とチョコレートは毒らしいから、それに気をつければいいのだろうか。

「餌はね~、ドッグフード貰ってきたから大丈夫だよ~。おトイレはお散歩のときにお外でしちゃうだけでいいみたい~」
「随分楽なんだな、それだけでいいのか」
「うん~、ヴァルヴァジアは賢いもんねぇ~」

そう言いながら犬の頭をワシャワシャと撫でる泰子。犬もまんざらではないようで、目を細め、大人しくなすがままにされている。

……ておい。ちょっと待て。ヴァルヴァジアって犬の名前か? どう考えても犬につける名前ではないだろ。
どっかの神話に出てきたような気がするが、少なくとも犬では無かったはずだ。 …飼い主は何を考えているんだ。
それともこれが今流行の、騎士と書いてナイトと読ませちゃうようなトンデモネームの氷山の一角なのか?

「ヴァルヴァルは可愛いね~」
「……」

ま、泰子が楽しそうだし名前なんかどうでもいいか。
マザコン? それがどうした。

689:名無しさん@ピンキー
08/12/09 00:17:27 BuNpmwlO

「明日の夕方まで預かるんだってぇ~、やっちゃんが出て行くとき一緒に連れて行くから、それまで一緒だよ~」
「おう、とりあえず散歩行って来い。その間に晩飯用意しとくから」
「は~い、いくよおヴァルヴァル~」

そう言って泰子は散歩に出て行く。ヴァルヴァルも泰子の横にしっかりくっついて行くので、本当に躾がなっている犬なんだろう。

そういえば、犬は飼われている家族をグループとみなして順位をつける、と言うのを聞いたことがあるな。
犬が言うことを聞かないと言うのは、その人間を下にみて、王様気分でいるかららしい。

ガチャガチャ。バタンッ。
扉を思いっきり開けて。

「りゅうじ! 飯!」


…こんなことを言いながら、入ってくる奴のように。


***


「はあ? 犬ぅ~?」

犬を預かっていると聞いて思いっきり顔をしかめているのは、逢坂大河。通称『手乗りタイガー』。
容姿はありえないほど可愛いのだが、何回見てもそのしかめっ面はどうかと思うぞ大河…。

「確かに、少し嗅ぎ慣れない匂いがするわね。ちっ…テリトリーを荒らされた動物って、こんな気分なのかしら」

そう言いながらいつものように専用の座布団を二つ折りにし、それを枕にオッサンよろしく寝そべりテレビを見始める。
どうにも可愛い外見とその行動が合ってないんだよなあ、と思い竜児も笑って。

「……お前はどんな嗅覚をしてるんだよ」
「うっさいわね、それより早くご飯作ってよ。お腹空いた」
「分かってるって。ちなみに、今日はなんとスペシャルメニューだ!」

大河の体がピクッと反応する。食に関してもものすごく獰猛な大河のことだ、その頭は間違いなく肉で一杯に違いない。
普段は栄養のこともあるからなかなか肉は出さないが、今日は本当に特別なのだ。

「…もったいぶらないで言いなさいよ、今日は何なのよ」
「今日はな…。なんと、神戸産のお牛様のステーキだ!」
「なっ!なんですって!あ、アンタの家にそんな豪華なもんを買えるだけの貯えなんてないはずっ…!?」
「…お前さりげなく失礼なこと言うな。」
「本当のことでしょーが」

…まあ、うちの金銭事情を泰子よりも知ってる大河に奴に言われては、反論のしようもないんだが。


690:名無しさん@ピンキー
08/12/09 00:18:09 BuNpmwlO

「とにかくだな、これはヴァルヴァルを預かるということで頂いた、飼い主さんからの豪華な気遣いだ」
「……ヴァルヴァル? なにそれおいしいの?」
「なんでも食に繋げて置き換えるんじゃありません。
 …さっき言った犬だよ、ヴァルヴァジアって名前らしいから、あだ名がヴァルヴァル」
「…センスの欠片も感じられない名前ね」
「……」

…それも、反論できない。

「それより、味付けはどうするべきかだな。こんないい肉焼いたことないからどうすればいいか分からないんだが」
「そういうのって塩コショウだけのほうがいいんじゃない? シンプルイズザベストって言うし」
「そんなもんなのか?」
「知らないわよ、私だってそんないい肉最後に食べたのいつだか覚えてないもん」

確かに肉自体にそんな味はつけないほうがいいかもしれない。
代わりにタレを何種類か用意して、ご飯もいつもより食べそうだから6合ほど炊いておくか。

そんなことを考えながら竜児はテキパキと用意を始めていった。


***


「おいしいねぇ~! やっちゃんこんなおいしいお肉初めて食べたよぉ~」
「…っ! なんだこれ、すごくうまいぞ! 口の中でとろけるってこんな感じなのか!!」
「うっふぁいふぁね、静かに食べなふぁいふぉ」
「……まずそのハムスターのような頬袋をどうにかしてから喋ってくれ」
「おいふぃー」
「……」

文句を言いながら、口を高級お肉とご飯でパンパンにしながら。大河の顔は今まで見たどの笑顔よりも、幸せそうな顔をしていた。
…なぜだろう、肉相手にとんでもなく敗北感を味わったような気がしたが、まぁ気のせいだ。

泰子とヴァルヴァルが帰ってきてから、さっそく晩飯が始まった。
肉は焼きたてが一番美味いからと思って空腹を我慢して泰子を待っていたのだが、どうやら正解だったようだ。
大河も泰子も満足そうな顔で食べている、なんと言うかまあ…平和だ。

「あ、そうだ、ヴァルヴァルにもドックフードあげないとな」

今日はヴァルヴァルもいるんだった、と思い出し餌をあげようと近づくと。


691:名無しさん@ピンキー
08/12/09 00:18:47 BuNpmwlO

「う”-…」
「………うおうっ」

ヴァルヴァルが低く唸っていた。ジッと大河を睨みながら。
…さすがと言うか、犬にも大河が隠し持っている猛獣のようなオーラが分かるのだろうか。
やっぱり大河は、動物からしても危険物として扱われるのか、ある意味なんて不憫な奴なんだ…。

そんなことを考えていると、大河もヴァルヴァルの様子に気づいたのだろう、ヴァルヴァルをジッと見ていた。
そしてまるで勝ち誇った顔をして。

「ふんっ。犬風情が何こっち見て肉欲しがってんのよ。お前にはドックフードあんでしょ。
 まーでも可哀想だわ、こんな素晴らしい食べ物も食べられないなんて。あーおいふぃい」

そう言って見せ付けるように肉を頬張る大河。
ヴァルヴァルに人間の言葉が分かるかは分からないが、大河にバカにされたのはわかったのだろう。
立ち上がり、唸りながら、ゆっくり大河に近づいていく。

「……なによ、なんか文句あんの?」
「大河止めろって。ヴァルヴァル怒ってるじゃないか」
「うっさいわね、その犬が喧嘩売ってきてんのよ。売られたら買うのが義理と人情でしょうが」
「…お前はどこの任侠者だよ。それより本当に止めろって。大家にバレたら、」
「あーもううっさい! こんなおいしい物を食べてる時くらい黙って――」

「「!」」

まさに、一瞬だった。
ヴァルヴァルが大河に飛び掛ったと思うと、その箸の先にあった肉だけを上手く掻っ攫っていった。
そして今は、悠然と大河を見ながら戦利品を噛み締めている。

「……やってくれたわね、私の大切な肉をよくも…」
「た、大河落ち着け! 肉ならまだいくらでもあるだろ!」
「……だまれカス。その小汚い毛玉は、私の物に、手を出したのよ。犬のくせに、あろうことか神戸牛を口にしたのよ」
「う”う”う”う”う”-…」

これは本当にマズい。喧嘩になって大河が怪我をするとか、ヴァルヴァルが食われないか心配とか、そんなもんじゃない。
なんたってうちはペット禁制なのだ。大家に見つかったらヴァルヴァルが追い出されてしまう。
それなのに当のヴァルヴァルは大河に唸り続けているし、大河もユラリ、と立ち上がりゆっくりとヴァルヴァルとの距離を詰めているし。
あれだけ大人しかったヴァルヴァルが唸っているのを見て、泰子も困ったように慌てている。

「ヴァルヴァルだめぇ~! 吠えたら見つかっちゃうよぉ~!」
「泰子非難しとけ! こいつらが暴れたらお前が危ない!」

泰子の仕事の都合上、肌に傷を負うのはよろしくない。
今や二匹とも爪が生えた凶暴な生物なのだ、そんなので引っかかれたらバイキンが入ってしまうかもしれないし。


692:名無しさん@ピンキー
08/12/09 00:20:16 BuNpmwlO


「う”-…う”-…」
「……食い物の恨みは深いわよ…」

ジリ…ジリ…

まさに一触即発。
獣と獣のにらみ合い。
…いざとなったら、自分がこの中に入って仲裁しなければならないのだろう。なぜこんなことに…。

「やったるわーーー!」
飛び掛る大河。

「グルゥゥゥ!!ヴァウーー!」
応戦して噛み付こうとするヴァルヴァル。

「ああもう!落ち着けお前らー!!」
本当に、なぜ…こんなことに……。


***


「本当にすみませんでした!」
「全く犬なんか連れ入れて…こんなことは金輪際無いようににしてくださいよ。
 それに、最近あなたの家、すごく騒音が目立ちますし…恋人が来てて楽しいのは分かるけど、ほどほどにね」
「恋びっ…!私そんなんじゃ―…っ!んむー!」
とりあえず大河の口を手で塞いでおく。ここで大家の機嫌を損ねてどうするんだ。

「はいすいません!次からは無いようにします!」
「それじゃあね。…あと、犬は連れ出しといてくださいよ」

そう言って玄関から出て行く大家。
あんなことがあったのになんとか追い出されずに済んで本当によかった……。

……あの後大河とヴァルヴァルの間に入った竜児は、腕をヴァルヴァルに噛まれ、顔を大河にひっかかれた。
それだけで収まれば良かったのだが…どうにもヴァルヴァルの気は収まらなかったようで、大河に向かって吠え続け、
噛み付こうとしていたので、しょうがなく暴れる大河を抱きかかえ、テーブルを中心にグルグルとヴァルヴァルと追いかけっこをしたのだった。
まったく…。泰子が近くのコンビニでヴァルヴァルのオヤツを買ってきてくれなければ今頃どうなっていたか…。

「…んむー」
「お、おう。そういえば手離すの忘れてた…。悪かったな」

そう言って手を離す。が、大河は全く動かず腕を組み仁王立ちのポーズのままだった。


693:名無しさん@ピンキー
08/12/09 00:21:41 BuNpmwlO

「大河、どうした?」
「…」
「お、おい…大丈夫か?」

まさか酸欠で頭がクラクラしてるとか? そう考えたがどうやら違うようだ。
大河の背中からは『ゴゴゴゴゴゴ…』という擬音が発せられている。 今にも、時を止めちゃうような、そんな何かが出てきそうな雰囲気。

「わ…、わ…、わ……、わわわわ…私と、アッ、アンタが、…恋人ですって……!?」
「おおうっ…って、そんなことそんなことかよ」
「そんなこと!? アンタそんなんでいいの!! 恋人ってつまり私たち付き合ってるってことに――!」
「いいじゃねえか」
「……っな! …あ、アンタがいいなら私は別に…」
「いいじゃねえか、別に、何も知らない奴には言わせておけば。勘違いしてもしょうがねえだろ、毎日朝晩来てるんだし」
「……」
「そうだろ…っておい、どうした大河?」

顔を赤くしながらものすごいしかめっツラで睨んでくる大河。

「…別に」
「……そうか。熱でもあるかと思ったんだが。
 …それにしても、お前、本当にそのしかめっツラ止めた方がいいぞ。せっかく可愛い顔してんだから」
「……っ!」
「…? おい、お前本当に熱あるんじゃないのか? 顔が真っ赤だぞ?」
「うるさいだまれ」
「そう言ったって…心配だろ」
「……っっ! 腐れ!そしてさっさとあの世に帰れ!」
「なんでそこまで言われなきゃいけないんだ!人がせっかく心配してやってんのに!」
「…帰る」

そう言って竜児の家を出て行こうとする大河。
普段は理不尽な怒りは放っておくに限るが、今日はそうはいかない。そうはいかない事情があるのだ。

「大河待てって!」
「…何よ」
「お前が暴れるのもいい。理不尽に怒るのも、まあいい。
 …だが、これだけはどうにもならない。…今夜、ヴァルヴァルをお前の家においてやれ」
「なっ! 嫌よ!」
「しょうがないだろ! うちで匿えなくなったのは誰のせいだ?」
「その、バカ犬」
「責任を他人、もとい他犬に擦り付けるな」
「……」

同意も待たずに大河にヴァルヴァルの綱を握らせる。
ヴァルヴァルも自分がどうなるのか分かっているのか、こちらには寂しそうな目で、大河には唸っている。
だからそんな目で見るんじゃない、お前は売られていくパトラッシュか。今にもドナドナが聞こえてきそうだぞ。

「喧嘩をしたらオヤツをあげろ。臭いが気になるなら明日掃除してやるから」
「…ふんっ!」

バタン!
扉を勢いよく閉めて帰っていく。…ヴァルヴァル、捨てられなければいいが。


694:名無しさん@ピンキー
08/12/09 00:22:32 BuNpmwlO

その後泰子を仕事に送り出し、散々散らかった部屋を全力で掃除し、風呂から上がったところで調度眠気に襲われた。
今日は散々だったからなあ、さっさと寝て、明日の朝は大河の飯ついでに様子を見に行ってやるか。
…さっきから向かいの家で「やんのかこらあー!」「ヴァウヴァウヴァウ!」などと聞こえるが気にしないでおく。
さすがにこれ以上は体がもたない…。
それに、大河ならヴァルヴァル相手に負けることも無いだろうし、ヴァルヴァルに重症を負わせることもしないだろう。

…たぶん。
まあ明日は、早めに様子を見に行ってやるか…と思い、7時に目覚ましをセットして眠りについた。


***


ピピピピ…ピピピピ…ピピピピ…ピピ…

「…んあー」
まだ眠いが、セットした目覚ましを止めて起きる。
そうか、大河の様子を見に行くんだったな…。とりあえず顔を洗い、服を着替える。
自分の分と泰子の分と…大河の分。
すっかり慣れてしまった三人分の朝食を作りながら竜児は思う。いつの間に、こんなに慣れてしまったんだろうか。
前までは二人分だけでよかった朝食。いつの間にか加わった、放っておけないおかしな隣人。
まだ4ヶ月しか経っていないのに、それより昔からずっと一緒にいた気がする。

「メシー!」
「……そうだよな、インコちゃんもいたよな」

インコちゃんの餌を換えて新しい餌をあげる。
自分と、泰子と、大河と、インコちゃんと、ヴァルヴァル。すごく賑やかになったものだ。
……さ、そのうちの一人と一匹が隣で腹を空かせているだろう、さっさと持って行ってやらねば。

「泰子ー、朝飯は置いておくからなー。」
「んん~、竜ちゃんどこいくのぉ~?」
「大河んちー。昨日はきっとあまり眠れなかっただろうし、朝飯持って行ってやるからー」
「ふぁ~い。大河ちゃんとヴァルヴァルによろしくぅ~」

そう言ってまた眠りについてしまったのだろう、泰子の寝息が聞こえる。
また起こさないように玄関のドアをゆっくり閉めて、出て行った。


***


隣の大型分譲マンション。慣れた様に合鍵を使いオートロックを開け、エレベーターで着いた二階。
この階丸々全部が、大河の一人暮らし用に用意された家だった。

「大河ー、起きてるかー?」


695:名無しさん@ピンキー
08/12/09 00:23:07 BuNpmwlO
大河が女の子で、さらに一人暮らしだろうと入ることに躊躇はしない。
と言うかそもそも、学校があった日は毎朝起こしに来させた奴に遠慮なんかしていられない。
まあ起きてるか、とは言ったものの実際は寝ているだろう。昨日のヴァルヴァルとの死闘で相当疲れていたはずだし。
だがしかしリビングで見たのは、

「…ハァ…ハァ…」
「う”-…」

目元にクマを作り、今にも倒れそうなほど衰弱しているのにけっしてヴァルヴァルから目をそらさない大河だった。
もはや家に入ってきた竜児に気づく様子も無く、ただひたすら睨み合っている。
喧嘩をしたらオヤツをあげろって言ったのに、人間様は犬なんかには媚を売らない、と言うことなのだろうか。

「ヴァルヴァル、ほら、オヤツだぞ」
とりあえず、まずはこの均衡状態を何とかしなければ。

「…? …りゅうじ? アンタ、なんで…ここにいんの…?」
「お前昨日からずっと睨み合ってたのかよ? もう朝だぞ」
「…なに、今何時…?」
「7時半だな。お前の分の朝飯持ってきたんだが…食えそうか?」
「……眠い」
「…だろうなあ。ほら、とりあえずこれでも飲んで落ち着け」

魔法瓶からコップに温かいお茶をそそぎ、それを大河に手渡してやる。
大河は目をショボショボさせながらもそれを両手で握り締め、ゆっくりと味わうように飲んでいた。

「…あったかい」
「おう。落ち着いただろ」
「…うん。…もうだめ、寝る」

そう呟き、まるで糸が切れたような操り人形のように倒れそうになる。
なんとか間一髪倒れる前に支えることが出来たが、コップは落ち、お茶は床に零れてしまった。

「まったく、どこまでも危なっかしい奴だな…」

まあ、今はこの寝顔に免じて許してやろう。
黙っていればすごく可愛いくせに、凶暴な性格。でも、それが手乗りタイガー。それが、逢坂大河。
こんな奴だから放っておけないんだよなあ、と竜児はひとりごちる。
そして、安心しきったように眠る大河をお姫様抱っこで寝室まで連れて行き、ベッドの中に入れてやる。
リビングに戻るとヴァルヴァルも丸まって寝ていた。
お互い眠いのに引かなかったのは野生の底力だろうか。まったく…恐れ入る。


696:名無しさん@ピンキー
08/12/09 00:23:42 BuNpmwlO
さてと、それじゃあ一人と一匹が起きるまで散らかったこの部屋の掃除でもするか。 気合を入れ掃除を始める。
今まで使う機会は無かったが、ついに高須七つ道具の出番かもしれないな、と思いつつ。


***


「……お腹すいた。ご飯…」

夕方になって大河はやっと起きてきた。
竜児は片付けが終わった後、暇でずっとテレビを見ていた。大画面テレビの迫力、すごい。と感心しながら。
昼飯も多目に持ってきた朝食で軽く済まし、大河が起きてくるまでずっと待っていた。

「おう、ちゃんとあるぞ。今温めるからちょっと待ってろ」

ご飯を温め、インスタント味噌汁を作り、おかずはシャケと目玉焼き。
それを大河の前に出してやっていると、お腹を空かせたのかヴァルヴァルも起き出してくる。
そうしてヴァルヴァルにもドックフードを出してやる。

「ヴァルヴァルともこれが最後の飯か、なんだかんだで寂しくなるな」
「…? なんで?」
「なんでってお前、この後泰子が仕事に行くときに連れて行くのでサヨナラって最初に言っといただろ。
 …ま、お前はせいせいするだろうが」
「……そうね。でもま、短い間だったけど楽しかったわ」
「おう…昨日の敵は今日の友ってか」
「そんなもんよ。 …で、いつ頃連れてくの?」
「もうすぐだな。泰子は晩飯、ヴァルヴァルの飼い主の家で食べてくるらしいから少し早めに出るんだとさ」
「…そう」

それだけ聞くとあとは食べることに集中してしまう。
……それにしても意外だったな、大河が『楽しかった』なんて言うのは。
てっきりお牛様を食われた恨みで、代わりに焼いて食ってやろうか!なんて言うほど怒っているかと思っていたが。

そうして、その後食べ終わった食器を片付け、ヴァルヴァルを連れて大河の家を出る。
マンジョンから出ると、泰子は竜児たちを待っていてくれたのか、アパートの前で手を振っていた。

「それじゃ泰子、あとは頼む」
「りょ~かいっ。それじゃあ行って来るね~」

そう言って歩き出した泰子だったが、何故かヴァルヴァルはついて行かなかった。


697:名無しさん@ピンキー
08/12/09 00:24:18 BuNpmwlO
「どうしたのヴァルヴァル~?」
「なんか、大河をジッと見ているような気がするが」
「なによ、まだやるっての」
「…止めとけよ、最後くらい」
「分かってるわよ」

紐を引かれてるのにも気にせず、ヴァルヴァルは大河に近づいていく。
そうして大河の足元まで来ると、お座りをして大河を見上げた。

「最後の、お別れだってさ」
「…うん」

大河はしゃがんでヴァルヴァルを撫でた。初めは緊張したように、次第に優しく。
ヴァルヴァルは目を細め、大人しくひとしきり撫でられたあと、大河の頬を一舐めし、泰子の元に戻っていった。

竜児と大河はじっとそちらを見ていて。
そうして、ヴァルヴァルは行ってしまった。

「行っちゃったな」
「……うん」
「少し、寂しくなるな」
「……、うん」
「最後、仲良くなれてよかったな」
「……」
「…大河?」
「りゅうじ、お腹すいた」
「お前さっき食ったばっかだろ!?」
「お腹すいた」
「……はいはい、それじゃあ家に戻って晩飯の準備するか」

そうして引き返した竜児だったが、何故か大河が気になって振り返ってしまった。――だから、見ることができた。


698:名無しさん@ピンキー
08/12/09 00:24:53 BuNpmwlO

…こいつは凶暴で、ワガママで、唯我独尊、天上天下な手乗りタイガー。
でも本当は泣き虫で。寂しがりで。人前ではなかなかそれを見せないから勘違いされるけれども。

竜児は知っている。
竜児だけは、知っている。

大河は袖で目元をぬぐっていて。
いつまでもいつまでもジッと夕日を見つめていた。
そんな、大河を、他の誰もは見ることができなかった。




今日はまだ、竜児以外の、この世界の誰も。



end

699:名無しさん@ピンキー
08/12/09 00:26:07 BuNpmwlO
以上です
やはりというか、結構容量食ってしまった
申し訳ない

700:名無しさん@ピンキー
08/12/09 00:28:04 bAEH9USg
>>699
GJ!GJ!GJ!!!

容量?そんなもん気にしたら負け(ry

701:名無しさん@ピンキー
08/12/09 00:33:08 kyzuO62w
GJ!
竜虎ええのう

702:名無しさん@ピンキー
08/12/09 00:51:59 5JJi/A8M
>>688
GJ
大河は背中から抱きすくめられた状態になったのだろうか。
口も態度も悪いがほのかな好意を竜児に見せて、犬に嫉妬したように見える大河が妙にかわいいなw


GJ以外にも内容に触れた感想も書こうぜ。

703:名無しさん@ピンキー
08/12/09 00:53:29 nyvPVE1x
 某サイトで見た「帰る家・居場所」に触発されて書きました。
 原作は7巻まで読みましたが、辛いですなぁ。じわじわと大河の幸せな時間がどんど
ん無くなっている感じがして、こりゃ自己補完として大河の幸せを書かにゃと思い書い
てみました。

704:名無しさん@ピンキー
08/12/09 00:54:32 nyvPVE1x
 幸せって、きっとこう言う事なんだろうな。
 隣を歩く竜児の横顔を眺めなら、唐突に大河はそう思った。
「なんだよ、ジロジロ見やがって」
 眼光で相手を射殺すような、凶悪な視線を向ける竜児。でも、私は知っている。
 この顔は怒った時の顔じゃ無い、恥ずかしがっている時の顔なのだと。
「なーんでもない」
 そ知らぬ顔で、大河は竜児から距離を取るように歩み出る。
「なんかね、幸せだなって思ったの」
 竜児に聞こえないように、こぼれる言葉。それは、深い意味も無く、考えも無く、自
然に口から突いて出た言葉。大河の心のかけらだった。


 とらドラ!SS・幸せの居場所2


 ほんの少し前。
 私は親に捨てられた。
 外出から帰ると、部屋の中の全ての荷物がダンボールに纏められ、トラックに運ばれ
ている最中だった。

705:名無しさん@ピンキー
08/12/09 00:56:18 nyvPVE1x
 何かを言う暇も与えられず。あっと言う間に全ての準備が整い、私を乗せてトラック
は見知らぬ街の、見知らぬマンションに到着した。
 引越し業者の人達は、呆然とする私の目の前で、あっと言う間に荷物を運び入れ、私
に部屋の鍵を渡すとさっさと帰ってしまった。
 後に残されたのは、外出した時の着の身着のままの私と、綺麗で、広くて、そして何
も無い部屋だけだった。
 五人家族が一人一部屋持ってもお釣りが来るくらいの部屋数と、これまたバカみたい
に広いリビング。そのリビングには私一人分の椅子と、テーブルが置かれ、食器棚には
ご丁寧に私一人分の食器が並べられていた。
 部屋を一つ一つ見て回ると、一室にこれまたバカバカしいくらい大きなベッドが置か
れていた。
 私は、その夜、その大きなベッドの中で、見知らぬ天井を眺めながら、眠れない一夜
を過ごした。
 あの夜は絶対に忘れないだろう、胸を塗りつぶすような真っ黒な闇と、狂い出しそう
な静寂に包まれたあの夜を。

706:名無しさん@ピンキー
08/12/09 00:57:18 nyvPVE1x
「何か良い事でもあったか?」
 不思議そうにたずねて来る竜児。その顔は本当にわからないと言う顔だ。
「あんたにはわかんないわよ」
 そう、竜児にはきっとわからない。
 今の私がどれだけ幸せなのか、その幸せをくれた竜児にはきっとわからない。
 竜児はそう言う奴だ。そう言う奴だから、私は安心してこの身を任せられる。
「変なこと言ってないで、さっさと着替えてこい」
 マンションの前で竜児と別れ、私は一人あの部屋に戻る。
 鍵を差込み、扉を開く。
 後ろ手に扉を閉め、履いていた靴を脱ぎ捨てる。
 リビングの扉を開くと、窓からは赤い夕焼けの光が差し込んでいた。
 竜児と出会うまでは、こんな時間に部屋に戻る事は無かった。
 以前までの私なら、学校が終わった後は本屋やコンビニをぶらぶらと回り、ファミレ
スで時間を潰し、眠くなってから戻っていた。
 食事はコンビニの弁当かファミレス。そんな生活がほぼ一年間続いた。
 だから、こんな近所に住んでいるにも関わらず、竜児と出会う事が無かったのだ。

707:名無しさん@ピンキー
08/12/09 00:58:08 nyvPVE1x
「もっと、早く会いたかったな…」
 ふと、独りごちる。
 もっと早く竜児に出会っていたら、今の私はどうなっていたのだろう?
 最近、大河はそんな事をよく考える。
 私が北村君に出会わず、竜児も実乃梨と出会わず、私達二人が出会う事が出来たな
ら、いったいどうなっていたのだろう?
 そこまで考えて、大河は名残惜しそうに、弱弱しく首を横に振った。
 判っている。そんな事を考えても意味は無いんだ。
 私が北村君へのラブレターを竜児のカバンに入れたから、竜児が実乃梨への思いを秘
めていたから、だからこの幸せがあるんだ。
 たとえ、この幸せが期間限定でも、私はかまわない。
 沢山の幸せを貰ったから、私は耐えて行ける。この記憶がある限り。
 大河は何かを振り切るように、足音を立てながら寝室へ向かった。

708:名無しさん@ピンキー
08/12/09 00:59:09 nyvPVE1x
 寝室は朝のままだった。
 脱ぎ散らかされたパジャマに下着に枕。
 今日は、と言うか今日もだが、竜児に叩き起こされ、腹いせに枕を放り投げたのだ。
 枕を拾いあげベッドに乗せ、パジャマと下着をベッドの脇にある洗濯篭に放り込む。
 洗濯は竜児がしてくれる。下着もだ。
 下着を竜児に洗濯してもらう事には、正直言うと未だに抵抗がある。が、大河が自分
で洗濯した下着を偶然にも見た竜児が、ものすごく悲しそうな顔をして『ああ、かわい
そうに、シルクは手洗いじゃないと…』とか何とかぐちぐち言うので、腹がたったので
やらせる事にした。
 まあ、竜児は私の下着なんかよりも、もっときわどいデザインのやっちゃんの下着を
洗濯しているのだから、私の下着なんか見ても何とも、思わないのだろう。
 何か、考えたら負けと言う気になったので、考える事を止めて、手を動かす事にした。
 スカートの留め金を外す。ストンとあっけ無いくらいにスカートが床に落ちる。それ
を足で引っ掛けるようにして持ち上げ、蹴り飛ばすようにベットの上に放り投げる。
 続いて制服の上着を剥ぐように脱ぎ捨て、リボンをしゅるっと抜き取り、返す手でY
シャツのボタンを外しにかかった。

709:名無しさん@ピンキー
08/12/09 01:00:03 nyvPVE1x
「あッ」
 思わず声が出る。
 Yシャツのボタンがバラバラと千切れ、放物線を描いて部屋のあちこちへ飛んで行っ
てしまったのだ。
 あちゃぁ、また竜児に怒られちゃう。
 トタトタと部屋中を駆け回りボタンを拾い上げる。
 そこでふと思う。少し前までなら、ボタンが部屋の中に落ちたら、ゴミやらホコリの
中に埋没して、絶対に見つからなかっただろうなと。
 この広い部屋を自分で掃除した記憶は大河には無い。なのにゴミどころかチリ一つ無
いのは、竜児が毎週のように掃除している結果だ。
 当初は女の子の部屋だし、と戸惑っていた竜児だったが、今では大河が寝ている所に
も遠慮無く入って来る。
 大河だって年頃の女の子なのだ。寝ている姿を他人に、それも男に見られたいとは思
わない、が、なぜか竜児にはいいかな?と思ってしまうのだ。

710:名無しさん@ピンキー
08/12/09 01:01:23 nyvPVE1x
 コンコン。
 何かが窓を叩く音が響く。
「なぁによ?」
 窓を開くと、目線の先に竜児の姿があった。その手にはモップが握られている。
「来る時に洗濯物を…だな、その、もって来いよ」
 微妙にきょどった声でそれだけ言うと、竜児はそそくさと部屋の中に引っ込んで行っ
た。
 はて、心なしか顔が赤かったような気が…と、そこまで考えて大河は自分がどんな姿
だったのか気が付いた。
 パンティ一枚で、胸元全開でYシャツ姿。当然ながらYシャツの下にあるブラジャー
が丸見えである。
「みぎゃああああああああああああああ!!!」
 見られた。見られた。見られた。何見てんのよあの駄犬!!
 恥ずかしさと怒りとなんだか自分でも分からない理不尽な衝動に突き動かされ、大河
は猛スピードで着替えを完了すると、マンションを飛び出した。
 が、マンションを飛び出した所で、ふと足が止まる。

711:名無しさん@ピンキー
08/12/09 01:02:11 nyvPVE1x
「竜児。もしかして、照れてた?」
 私の下着姿を見て、あの竜児が照れてた。
 そして思い出す。その顔は、前に水着を見せた時に見せた顔と同じだった事を。
 そうか、あの時も照れてたんだ。私の水着や下着を見て、照れていた。ちゃんと女の
子として見てくれているんだ。
 妙に、心地良かった。恥ずかしいけど、嬉しい。そんな不思議な感覚。
 竜児の住むアパートを見上げる。
 二階建ての築数十年と言うオンボロアパートだ。歩くときしむし、どこからか風が入
って来るし、とにかく狭い。
 大河の住むマンションに比べると、天と地の差だ。
 だけど、暖かい場所。
 階段を駆け上がり、扉の前で立ち止まる。
 表札には高須の文字。泰子と竜児の二人の名前が刻まれている。
 自然に心が温かくなる。すーっと息を吸い、勢い良く扉を開いた。
「ただいまー」
「おう、おかえり」
 今、まさにエプロンを装着しようとしている竜児が出迎えてくれる。
「竜児ーっ!今日のおかずはなに肉っ!?」
「わー、大河ちゃんおかえりー」
 やっちゃんが鳥篭を手に姿を見せる。おかえり、と言ってくれる人がいる。
 今まで、どんなに望んでも、決して得る事が出来なかった暖かい居場所がここにはある。
「おう、今日は鳥肉だぞ」
「っ!!?」
 エプロンを装着しながら竜児が答える。やっちゃんの手の中で、インコちゃんが微妙
に反応したようだけど、それは気にしない。
 ああ、なんて幸せなんだろう。
 たとえ、この幸せが期間限定で、いずれは竜児のその暖かい気持ちが、他の人に向け
られるとしても、今この幸せを得る事が出来るのは私だけなのだ。
「竜児、私の下着姿を見たんだから、お肉は奮発しなさいよね!」
 ここは私の帰る家。私の幸せの居場所。

 END

712:名無しさん@ピンキー
08/12/09 01:25:10 VMJgf9fp
おおおぉぉ。
ここに来て竜虎ラッシュとは。どれもGJなんだぜ。

713:名無しさん@ピンキー
08/12/09 01:28:47 BuNpmwlO
ヤッバイ切なくなったわ…GJ

7巻までしか読んでないなら早く8・9巻を読むことを薦める
特に8巻後半は分岐点だから

714:名無しさん@ピンキー
08/12/09 01:48:19 8ED79GPD
泣いた…
言葉にできないGJ

715:名無しさん@ピンキー
08/12/09 07:47:56 6e5Hvzfh
>>699
>>703
GJGJ
これで冬を越せます

716:名無しさん@ピンキー
08/12/09 11:11:02 KXQ6QpoI
やっぱり竜虎は良いですね、いつも楽しく読ませてもらってます
このスレの全ての職人さん達に感謝を。

717:名無しさん@ピンキー
08/12/09 12:20:23 wDGKEfVF
GJです。

昨日9巻読んだ。。
やばかったわ、、

718:名無しさん@ピンキー
08/12/09 12:53:07 Wur57BUZ
ここまで 426KB

719:名無しさん@ピンキー
08/12/09 23:59:16 6e5Hvzfh
あみとらマダー?

720:名無しさん@ピンキー
08/12/10 00:34:07 eLGkwV2b
俺はチワワ向上~を全裸で待つ。

721:名無しさん@ピンキー
08/12/10 00:47:59 5SV3NX7U
俺は>>720とななドラを同じく全裸で

722:名無しさん@ピンキー
08/12/10 00:51:16 8yj2dbZ3
>>721
同じくななドラと花四本目を裸ネクタイで

723:名無しさん@ピンキー
08/12/10 01:51:10 Hlozr24q
ななドラとゆりドラを希望する。

724:名無しさん@ピンキー
08/12/10 02:47:12 dZEUK5AB
>>720>>721
いよいよ裸のスクラムを組むときが来たようだな兄弟。


725:名無しさん@ピンキー
08/12/10 05:54:28 WDiOfB0c
あおいタオルを誰かちゃんと完結さしてくで!

726:名無しさん@ピンキー
08/12/10 10:19:31 4pn7Iish
竜児は,今日も仕事で疲れきって,遅くなって家に帰ってきた。すると,彼の妻、大河がドアのところで待っていたのである。彼は驚いて言った。
「まだ起きてたのか。もう遅いから早く寝ろよ」
「竜児。寝る前に聞きたいことがあるんだけど」
「なんだ?」
「竜児は,1時間にいくらお金をかせぐの?」
「大河には関係ないことだろ」竜児はイライラして言った。
「なんだって,そんなこと聞くんだ?」
「どうしても知りたいだけなのよ。1時間にいくらなの?」大河は嘆願した。
「あんま給料は良くねぇよ・・・2000円くらいか?」
「ふーん…」大河は言った。「ねえ。竜児。私に1000円貸してくれない?」
「なんだと!」疲れていた竜児は激昂した。「大河が何不自由なく暮らせるために俺は働いてるんだよ。それが金が欲しいだなんて。だめだ!早く部屋に行って寝ろ!」
大河は,黙って自分の部屋に行った。

しばらくして,竜児は後悔し始めた。少し厳しく叱りすぎたかもしれない...。たぶん,大河はどうしても買わなくちゃならないものがあったのだろう。
それに,今まで大河はそんなに何かをねだるってことはしない方・・・いや・・・そうでもないか・・・。でもまぁいいだろう。

竜児は,大河の部屋に行くと,そっとドアを開けた。
「もう,寝たか?」竜児は小さな声で言った。
「ううん。竜児」大河の声がした。少し泣いているようだ。
「今日は長いこと働いてたし,ちょっとイライラしてたんだ・・・ほら。お前のだよ」
大河は,ベットから起きあがって,顔を輝かせた。「ありがとう、竜児!」
そして,大河は小さな手を枕の下に入れると,数枚の硬貨を取り出した。
竜児はちょっとびっくりして言った。「おいおい、もういくらか持ってるじゃねぇか!」
「だって足りなかったんだもん、しょうがないでしょ。でももう足りたわ」大河は答えた。そして,1000円札と硬貨を竜児に差しのべて...
「竜児。私、2000円持ってるの。これで竜児の1時間を買えるよね?」

727:名無しさん@ピンキー
08/12/10 10:22:49 ED91DbgC
コピペ改変とか今更過ぎるし
つまんね

728:名無しさん@ピンキー
08/12/10 11:06:51 4pn7Iish
上の方にあったのか…気づかなかった…

729:名無しさん@ピンキー
08/12/10 12:00:21 LRK+QYRx
やっぱり改変ネタも入れようよ
こういう事態になるし

730:名無しさん@ピンキー
08/12/10 12:14:30 tV1264G5
イラネ

731:名無しさん@ピンキー
08/12/10 12:47:12 CFRK4U9k
そりゃ面白ければいいけどさ…
つまんねーわ

732:名無しさん@ピンキー
08/12/10 12:50:50 bcamidct
彼女の身長は150センチ。
それも自称150センチ、しかしどう考えても150以下だ。
俺が思うに140を軽く切ってる様に思う。

車の免許は取るつもりがないらしい。
歩きが一番と豪語するが歩調が合わない。
自転車は二人乗りは楽でよい。
しかし自分では運転したがらない。

小さい手でしごかれるとすぐいってしまう俺は
実はロリコンなんじゃないか?と自問自答。

風呂でローションプレイしたら滑りすぎて浴槽にゴツン。
キッチンでお鍋噴いちゃうプレイをしようとしたら
結局は駅弁プレイになってしまう。

ちょい乱暴気味にプレイするとレイプ風味になってしまう。
無毛土手は犯罪の香りがする時がある。

座位で廻してたらとろける快感で果ててしまった。
中出しはエロマンガみたいにコプっとか言って溢れてくる。




改変のしようがない…

733:名無しさん@ピンキー
08/12/10 13:15:02 1idZPyaQ
そんままだなw

734:名無しさん@ピンキー
08/12/10 14:13:08 rfwCYxEy
悪いな
定額のほうがアク禁だから思ったように投下できない。久方にダイアルアップだけど従料金なんでもったいないし回線速度遅いし。33.8Kbpsって。ねぇ。
だから解除されたら(?)投下するよ。
って言ってもPinkだから最低1ヶ月くらいかかるけど・・・・・

735:名無しさん@ピンキー
08/12/10 14:13:40 bcamidct
ってかコピペした本人が言うのもなんだが
これってひょっとしてとらドラのために作られたコピペじゃないのか?
と思ってしまう

736:名無しさん@ピンキー
08/12/10 14:18:39 rfwCYxEy
っていうか430KB 超えたのか。
あと70KB以下って、結構すぐ消化されちゃうじゃねぇの?

737:名無しさん@ピンキー
08/12/10 17:14:52 eLGkwV2b
コピペはいらないな。

738:名無しさん@ピンキー
08/12/10 17:27:41 9pt5iRsk
またコピペ保護厨か

739:名無しさん@ピンキー
08/12/10 17:33:36 25Y0ZsX2
>>738
なんでも、厨とつければいいってものじゃない。

740:名無しさん@ピンキー
08/12/10 21:01:34 S+Qgm8JO
非生産的な議論をやめて妄想でもして
職人の糧になっていこうや。

というわけで竜児の女体化マダー?

741:名無しさん@ピンキー
08/12/10 21:26:25 adinyGf3
女体化なんぞいらんわ

742:名無しさん@ピンキー
08/12/10 21:31:35 LRK+QYRx
女体化したら大河や川嶋や櫛枝はへこむでしょ
すこし顔つきは厳しいけど家事万能選手だよ

743:名無しさん@ピンキー
08/12/10 21:35:29 XZ31dTJ0
まあ竜児が一番萌えるから男のままでなんも問題ない

744:名無しさん@ピンキー
08/12/10 21:38:36 2HXiRzK2
北村乙

745:名無しさん@ピンキー
08/12/10 22:14:27 iCmcBjjm
大河が、竜児ややっちんがいる家をホームと思えるようになったSS読んでたら
大河がいつの間にか、大河って名前が昔ほど嫌いじゃなくなってた話もありかとオモタ
ぶっきらぼうだけど、なぜかあいつが言うときだけはとても暖かく聞こえるみたいな
みのりんは涙目だけどな

746:名無しさん@ピンキー
08/12/10 22:19:10 mWcNoTqg
亜美「かわいいじゃん。やきもちタイガー・・・ハァハァ」
竜児「いいから鼻血を拭け」

747:名無しさん@ピンキー
08/12/10 23:01:31 bS180qWw
>>746
ワロタw

748:名無しさん@ピンキー
08/12/10 23:09:05 QFdbC/sh
あみとら!ですね、百合ですね!!

749:名無しさん@ピンキー
08/12/10 23:40:42 708PHT8/
「竜児、何ばかちーなんかの顔まさぐってんのよ…」
大河、ぎゅっと竜児のシャツを掴んでむくれる
「いや、これは別にきれいなものが汚れてるのが許せないってだけでだな…」
竜児、亜美の鼻から垂れる血をふきふき
「ハァ…ハァ…やっべ、マジやっべ可愛すぎね? ほっぺたぷっくりとか反則じゃんふが…」
亜美、ハァハァしながらも大人しく竜児に止まる気配の無い鼻血を拭われるがまま


以下ループ

750:名無しさん@ピンキー
08/12/10 23:45:27 uXD/U098
>>749
これはいい意味で新感覚ww

751:名無しさん@ピンキー
08/12/10 23:47:37 3VaACEsp
投下します。
時間があるうちに書き留めておこうと思ったら、全部書いちゃいました。
一気に書き上げてしまったので、誤字脱字あるかもしれませんがご容赦を。
今更ながらに、なんでこんなものを書いてしまったんだろうと思ってしまいましたが…w

---------
…どこからか、猫の鳴き声が聞こえてくる。

数時間前の秋晴れも今では夕暮れに変わり、高須竜児の手には一本の包丁が握られている。
鋭い、というたった2文字の形容詞では表現しきれないのでは、と思えるほどの目つきを携え
これから、夕暮れの空を大量のドス黒い血で染めてやる。などといった訳ではない。
ここは、築何十年もたっていると思われる2LDKのアパートの台所。

その鋭い目つきの先には「お買い得!! 鰤大根に!」というシールが張られているパックが。
シールが示す通り、鰤大根に使うための鰤がこれでもかと言わんばかりに盛られている。
外の通りは、肌寒いでは済まない寒さで覆われているため夕食は何か温かい物が良いかなと思っていた矢先の品である。
かのう屋でしつこく「肉と鍋で何か作れ」と家計的に無理難題を仰る隣の人形の様な可憐な人物、逢坂大河をなだめ戦利品として
目の前にあるブツを手に入れたのである。
半居候の身である大河から食費を頂くには頂いており、しかも向こうはお金持ちのお嬢様と来ている。
本来ならば、もっとお金を頂いて豪勢に料理を作る事が出来るのだが変なところでMOTTAINAI精神が働き、今に至っている。

「さて、いっちょ作りますか。」

主夫、というにはあまりにも手慣れすぎている手つきで目の前のブツの下ごしらえをしていく。
湯を沸かし、下ゆでし、時間が余れば食卓に華を添えるためにもう何品か…
こういった涙ぐましい努力の末に、食卓には料理が並び、それを大食らいが胃に収めていく。
もちろん、半居候の人物が手伝う事はなく寒い台所の扉一枚はさんだ向こう側のコタツに小さい体を押し込んでいる。
ちなみに、母であるやっちゃんは今アパートにはいない。ご飯に誘われたとか何とか。

MOTTAINAI精神の名の下に、当然ながら台所に暖房器具はない。あるとすれば火が付いているコンロだけだ。
まだこんな時期なのに冷えるなぁ、と季節柄の言葉をいくつか竜児の頭の中によぎっていく。
外では、石焼き芋はいかが~と言った定番の声。隣では、ニュースの声。
そう、いたって平和である。

ふ、と竜児の意識がアパートの外へと向けられる。
犬の遠吠えのようだった猫の鳴き声が、結構近くなっていることに気づいたのだ。

「こんな寒いのに・・・御苦労さんなこった。」

寒さのせいかまるで老人のような声を出し、それに呼応するかのように猫の鳴き声は一層近くなる。
すっと、竜児の目の前のガラスに茶色い何かが通り過ぎた。ように思えた。
最も、ガラスのすぐ向こう側にいるのではなく少し輪郭がぼやけている茶色い何かがいた。
いた、というよりも現在進行形でまだそこにいる訳で、しかも鳴き声は強まっていく。
そんなところに猫…?とやや疑い気味にガラス窓を開けてみると、確かにそこには猫が一匹。
窓があいた事に気づいたのか、猫の目が竜児を捕らえた、と思った次の瞬間には床に居た。
これには、金髪のよく分からない頭の形をしている外人さんもビックリだろう。


752:名無しさん@ピンキー
08/12/10 23:48:31 3VaACEsp

実際には、猫特有のしなやかさで窓から窓へ飛び移ってきただけなのだが
竜児の方からは猫がこっちに突っ込んでくると錯覚してしまったがために、素っ頓狂な声をあげたことにより

「あー、うっさいわね! バカ犬。ご飯は?まだ?」

語尾にはグズだの駄犬だのと付けられながら、隣人から罵声を浴びせられるが、それに動じる事もなく

「いや、お前、いきなり猫がだな!」
「っち、猫だろうが犬だろうが豚だろうが、ご飯を早く作りなさいよ。おなかすいてんの!」

これ以外にも一言二言の会話はあったが、結局隣人の罵声が心にしみるためこれ以上の会話をするのはやめにした。
視線を足元に落とすと、見事な虎模様の小さな猫がそこにいた。
竜児に怯える事もないというより、家に飛び込んでくるあたり人間に対する恐怖はないのだろう
それを示すように首には首輪が巻かれていた。

(どっかで飼われてる猫、か…。しかし、虎模様とは…)

もともと、猫や犬といった動物が好きな方向にいる竜児なので、大して毛嫌いすることもなく
腰を落とし、頭や顎、背中と順々に触っていってやるとゴロゴロと気持ちよさそうに足元にすり寄ってくる。
抜け毛だけ、あとで掃除するか。と、潔癖症を発症させつつ、下ごしらえした残りの鰤があるのを思い出し
猫の目の前に落とすと勢いよく食べていく。
虎模様の時点で少しばかり笑みを浮かべていたが、大食らいまで似ているのかもなと笑みの明るさを上げる。
ただ、虎猫にばかり構っていると本家本元の虎に喰われかねないので、料理の仕上げに取り掛かる。
虎猫は何をするでもなく、床に丸くなって寝そべっているだけで邪魔をするわけでもない。

仕上げも手際よく、盛り付けも手際よく、あっという間に食卓が彩られていく。
大河は待ってました、もとい遅すぎんのよと視線をよこしながら

「ふぇ」
「で、じゃない食べながら喋らない。お行儀悪いぞ。」

vsやっちゃん用音声辞書がvs大河用音声辞書機能が搭載されていることに気づかないまま
ジト目で睨んでくる大河に少しばかり肝を冷やす竜児の胡坐の上には丸まった虎猫。

「んぐ。何なのよ、その猫は。」
「だから、さっき猫が来たっつったろ? 首輪が付いてるから飼い猫だとは思うんだが…」
「ふぅーん…」

なんだよ、と言いかけその言葉をごはんと一緒に飲みこんだ。
この言葉のせいで、会話が泥沼に進行する可能性は多いにあるためである。
適当に言葉を交わし、置物状態の虎猫の背中を時折なでつつ、やや空気が悪い中食事は進んでいく。
ふと、虎猫の視線が自分の箸の先っちょにいる鰤を見ている事に気づき
適度に身をほぐし、箸のまま口元へ持っていってやる。
うれしそうに食べる猫の視線とは別の視線を竜児は感じた…
その視線に耐えかね、大河に目をやろうとすると視線を逸らされた。何なんだ。

753:名無しさん@ピンキー
08/12/10 23:49:02 3VaACEsp

食事も終え、足元に来る虎猫に気をやりつつ食器類を片付け、猫と共にコタツへ竜児は舞い戻った。
竜児は、テレビより虎猫をイジっていたほうが面白いのでコタツで寝そべりつつ相手をしてやる。
テレビ以外の娯楽がないので、当然大河の興味も虎猫へと注がれることになり

「竜児」
「ほーれほーれ…このいやしんぼめ…どれだけ撫でてほしいんだ? 3分?3分か?」
「返事をする!この駄犬!あとキモいのよ!そのしゃべり方!」
「おう、なんだよいいところだったのに」
「何がいいところなんだか…人間に相手されなくなったからって猫の相手なんて…、まぁいいわ。ん。」

ん。と小さい体を起こし、両手を竜児の方へ向ける。その顔は「そのおもちゃを早くよこしなさい。」と言わんばかり。
渋々、虎猫との一時の別れを惜しむようにそっと抱き抱え、コタツ越しに虎猫を手渡してやる。
が、小さい手が小さい猫を抱き抱えるも物の数秒でその手から虎猫は逃げ、竜児の元へ戻ってきた。
…と、しばしの沈黙。声には出さないものの、さっきと同じ顔で両手を差し出してきたので虎猫を渡してやる。

結局、6回くらいやっても虎猫はイヤがるばかりで竜児の元へ戻ってきた。
ちょっとしたり顔で胡坐の上に寝そべる虎猫をなでる竜児には冷たい視線…
むすーっ、とした顔から発せられるそれはじっと耐えていたいものではないので場を持たせようと

「ま、まぁ、動物だから気まぐれなんだよ…、それもほら猫だしな」
「まったく、この駄犬はバカチワワとか犬にだけ尻尾を振るかと思えば猫にまで…あー、やだやだ」
「だから、それは俺のせいじゃないだろ? 大体、猫に好かれないだけでそこまで露骨な顔すんなよ…」
「フン、何よ。猫に好かれたくらいで良い顔になっちゃって。気持ち悪いったらありゃしない。」

あーだこーだ生産性のない会話が繰り広げられる。その間も虎猫は胡坐の上で気持ちよさそうに声を立てる。
その態度に、イラっとしたのか急に大河が立ち上がり胡坐の上から猫をどかす。
当然、猫は元に戻る。どかす。戻る。どかす…
そんな不毛な争いで気づいたことは、「場所がなければ戻れない」のではないか?と。
適度にムキになっているので、後先考えずに猫をフンッとどかし、猫がいた場所に陣取る。
それが意味するものは…

「な、なぁ…」
「フン、私の勝ちね。大したことないんだから。手間取らせやがって…全く…」
「なぁってば」
「何よ、うっさいわね。黙ってなさい。」
「…」
そう、大河は何も考えず、竜児の胡坐の上に座り込んだのだ。それも、肩に手を置いた状態で。
視線が猫を追っているためか、目の前にいるはずの竜児が目に入らない。

「おう…あー…その、なんだ…」
「あー!もう、なに…よ…」

その顔は喜びの顔から怒りが感じられる顔へ変わり、止まった。
最も、喜びの顔は横顔から垣間見れただけで、目の前で止まった時には怒りなのか何なのかよく分からない顔だ。
たっぷり、5秒くらいは止まったんじゃないだろうか。
大河の顔が瞬間的に沸騰したような赤みになり、超高速で後ろを向いてしまった。


754:名無しさん@ピンキー
08/12/10 23:49:41 3VaACEsp

「お、おう。どうした、大河。」
「………」
「ど、どうした…?」
「な、なんでも、なんでもないのよ!これは! ただその、なんていうかその、縄張り?トリテリー?争い?みたいな。」
「ひとまず落ち着け、トリテリーじゃなくてテリトリーな。」
「な、なんだっていいでしょ!」

顔をこちらに向け果敢に啖呵を切るが、自分の胡坐の上で小さくなった人物からは普段の威厳は感じ取れない。
だだだって、犬ってご主人さまの…と意味がつかみとれない言葉を発している大河の頭を
さっきまで虎猫にやってやったように、そっと撫でてやる。

ビクンッ、と一瞬だけ体を強張らせ、驚いたように目を見開いたがそれも一瞬で
顔だけ竜児に見せないように向きを元に戻してしまった。
あ…う…、と声にならない声を出しながら、なすがままにされている本家本元の手乗りタイガー。

(こうしてみると、本物の猫みたいだなー…、なんてな。)

今の竜児は、猫をあやすように大河をあやしている。
頭をなでていた手を滑らせ、ブツブツ何かを呟いている顎へと持っていってやる。
猫と人とは勝手が違うがそんなことはお構いなしにゆっくりと撫でていく。
ひと撫でするたびに、こわばっていた体から力が抜けていき、今では大河の体は完全に竜児の体に預けられている。
当然、竜児の顔の真下に大河の頭が来るわけで。髪の毛から良いにおいが漂ってくる。

(さわり心地いいよなー、なんて…なんて…なん…)

実は、大河の突然の行動に竜児も頭の回転が追いついてなかったのだ。
そのため、今更になって自分が起こしている行動が何を意味するのか、普段の反応から考えてみる。
考えてみるが、どうやっても最悪の結末しか出てこない。

あぁ、さよなら僕の人生。さよなら、インコちゃん…

「りゅーじ」

さっきとは逆だ。竜児の体が強張る。
次に襲ってくるであろう言葉の暴力、直接的な暴力、またはその両方を覚悟する。

「もっと」

ハイ?ナントオッシャイマシタ?
その言葉の意味が分からずに頭の中で何度も反芻する。
反芻するのに時間がかかりすぎたのかもう一度声がかかる。

「もっと。もっと撫でて」

猫なで声とはこういうことを言うのか!と一人納得する竜児。
大河の口から発せられたのは普段からは想像もつかない、小さくてかわいらしい声だった。
しかし、ここで機嫌を損ねては後が怖い。アフターカーニバルは避けられないだろうが、今ここでの暴発は回避したい。
言われた通りに、自分に体を預けてくる大河の頭を割れ物を扱うかのようにゆっくりと撫でてやる。


755:名無しさん@ピンキー
08/12/10 23:51:13 3VaACEsp
それから、どれくらいの時間が経っただろうか。
心臓は早鐘のように鳴り、コタツからの熱気が暑くて仕方がない。
手はしっとりを通り越してじっとりと汗ばんでいるが、手を止めるわけにはいかない。
しかし、このままではマズい。ここは…やるしかないか…

「た、たいがさん?」
「…………」
「あのー…、その…、どうしましょう?」

何が一体どうなのか、自分ですらわかっていないのだ。
そんな回らない頭でも次にはいったい何が来るのかだけは二つに一つ。覚悟はできた。

「……ねる」

はい?とハテナマークを浮かべたままの竜児に、遠慮することなく力をかけていく。
いくら手乗りクラスなタイガーとはいえ、人一人だ、それも力が抜けた人間とは意外に重い。
最初こそは耐えていた竜児だったが、腰の痛みが限界を迎えそのまま寝っ転がってしまった。
さすがに体の上では寝付きが悪いのか、竜児の体の上からもそもそと動き布団の上に落ちる。
竜児は一瞬だけほっとしたが、虎はより良い寝付きを得るために肉の棒を枕にした。これが俗にいう腕枕の誕生である。
すぅすぅと寝息を立てる大河を起こすのも忍びない。コタツの中で寝るのは良くないとは思いながらも
先ほどまで体にあった熱気も今ではすっかり抜けてしまい、コタツの熱が眠気を誘っていく。
耐えられなくなる前に電気だけは消し、二人はそれぞれの夢の中へ旅立っていった。


---
それから数時間後。もとから眠りが浅かった大河はゆっくりと目覚めた。
普段のベッドとは違う寝心地もそうだ、何かが違う。
半覚醒状態の寝ぼけ頭をゆっくりと上げ、自分の状況を確認しようとする。
暗闇に目が慣れ目の前に何かがあると思った時には、顔は真っ赤になっていた。

高須竜児、自分の駄犬である顔が視界一杯になったからだ。
目の前に寝ている人物を起こさないように、器用に慌てふためいている。
が、そのまま抜け出すのも何かに負けた気がするので結局元の枕に頭を戻した。
何かってなんだろう…何に負けるんだったっけ…と思いながらも、覚醒しきらない頭の中は眠気で満たされていく。

あぁ、そうだ。
取られたくないんだ。これを。
この微妙な距離感の中に、何かが入ってほしくない。
この距離は私だけのものだものね。
相手が誰でも、渡さない…

「だから、私にだけ尻尾振りなさいよ…全く…」

コイツの夢の中に響けばいいな、と思いながら、自分が安心出来る物に囲まれながらもう一度落ちていく。



---
次の日、竜児が覚悟していた事が起こったのは言うまでもない。そこまで厳しくはなかったが。
そして、虎猫はどこへ行ったのかは誰も知らない。
二人も口に出すことはない。
ただ時折、頭をなでてやろうかな。と思ってしまう竜児がいて
頭をなでてきなさいよ、と思ってしまう大河がいるだけでした。とさ。

756:名無しさん@ピンキー
08/12/10 23:52:51 3VaACEsp
誤字脱字・意味不明な部分は本当にごめんなさい、脳内保管でお願いしますorz
大河のあの頭を撫でてみたい人はきっといるはず、と思って書いてみました。
ものすごい久々に書いたので上手くいかない部分があるかとは思いますが大目に見てください。

お目汚し、失礼しました。

757:名無しさん@ピンキー
08/12/11 00:00:59 8yj2dbZ3
だれか俺の口から流れ出る砂糖を止めてくれ
GJ!

758:名無しさん@ピンキー
08/12/11 00:22:20 QqrWC/TY
3分か!3分欲しいのか!?このいやしんぼめッ!!!

759:名無しさん@ピンキー
08/12/11 00:27:41 382R0W6x
751さん。
GJです。ブラボウです!
いいもの読ませていただきました!!


760:名無しさん@ピンキー
08/12/11 00:31:16 znRJUJ/k
GJ!

おまいら最高すぎるぜ!!


761:名無しさん@ピンキー
08/12/11 01:04:37 RtiBpnvk
なんというニヤニヤGJ
うちもコタツなのになぜ何も起きないんだ

762:名無しさん@ピンキー
08/12/11 01:07:22 N4sqlt0V
見ているこっちが何かむずがゆくなりますね。
アマーイ

763:名無しさん@ピンキー
08/12/11 01:10:09 XPqmfW6L
猫に対抗して胡坐の中に納まる大河が容易に想像できて口元が不審者になるw

764:名無しさん@ピンキー
08/12/11 09:44:04 0wR7ZuqK
亜美×竜児の長編書いたけど、投下は次スレの予定

でも、需要あります?

765:名無しさん@ピンキー
08/12/11 09:49:37 dVy1D08t
あらゆる需要はあるから、聞かなくてもいいと思うよ
次スレで楽しみにしてるよー

766:名無しさん@ピンキー
08/12/11 09:49:44 hl1WQTgE
>>751
GJ!
大河可愛いw

767:名無しさん@ピンキー
08/12/11 12:54:13 0wR7ZuqK
次スレ投下予定の長編の予告です。

--------------

つうーっと、白く細い指を竜児の頬に伸ばし、白磁のような頬を竜児の頬にすり寄せる。

「ずいぶん、熱心なのね。日頃、亜美ちゃんには冷たいくせにぃ」

「バカ、人目がある、離れろ!」

その抗議よりも一瞬先に、滑るように竜児の側から離れ、髪をかき上げながら、意地悪い笑みを竜児に向けてくる。

「全力疾走ってのは、傍目ではかっこいいのかもしれないけど、間近で見ると、結構、痛いよね」

(中略)

痛打を受けた竜児は、白目を剥いて、昏倒した。

「やりすぎだよ、麻耶! あんたの行為は傷害罪、もし高須くんが死んじゃたら傷害致死だからね。この犯罪者!!」

「うるさーい! 法学部の1年坊主が、ちょっと法律かじっただけで偉そうに。あんたが色気でたぶらかした男が、
何だっつーの!」

「色気でたぶらかしたぁ!? ふざけんな、あんただって、髪の毛染めて男に媚び売ってるじゃないか。この売女!!」

「黙れ、淫乱!!」

「なにおぉ!」

(中略)

「よって、こうすれば解決だ」

と言うやいなや、北村は、ズボンをずり下げた。

「これで、おあいこだな、木原。こうすれば、パンツを見られた、お前の機嫌もなおるはずだ、が…あれ?」

しかし、北村がはいていたブリーフはゴムが緩かったのであろう。

「きゃーっ! まるおが、丸出しぃ!!」

「祐作、あんた、本当に最低!!」

(中略)

「ねぇ、耳掃除をしている間に、あたしの質問に答えてくれる?」

「どんな質問だ?」

「う~んとね、高須くんは、なんでいつも無理をするのか、なんで自己犠牲をいとわないのか、これを知りたくてね」

「そんなこと…、俺は無理なんかしていないし、利己的で、自分を犠牲になんかしない。お前の質問は不適切だ」

と、言った瞬間、「いてっ!」と、竜児は顔をしかめた。

「あ~ら、ごめんなさ~い。ちょっと、手元が狂っちゃった。でも、今のは嘘つきさんに罰が当たったんだわ」

(以下略、乞うご期待)

768:名無しさん@ピンキー
08/12/11 12:58:16 5kSZuwOq
ちなみに何レス予定ですか?

769:769
08/12/11 13:07:04 0wR7ZuqK
>>768
60くらい逝ってしまうかと(汗
でも、笑いとアクションと、(疑似)高須流レシピ付きと、それなりにまとまって、面白いとは思います。

場合によっては、複数のスレに分割して掲載することも思案中です。

770:名無しさん@ピンキー
08/12/11 13:29:51 DljbUYyX
うはw60w
今から全裸で待ってます

771:名無しさん@ピンキー
08/12/11 13:43:26 znRJUJ/k
>>767

楽しみだww

772:名無しさん@ピンキー
08/12/11 13:45:45 3ixy96lv
>>770
バカ野郎!!
風邪引いたらどうする

せめて靴下とネクタイを装着するんだ

773:名無しさん@ピンキー
08/12/11 14:27:12 QqrWC/TY
60レスwwwww

774:名無しさん@ピンキー
08/12/11 14:35:51 P3+MrbMq
あれ?超大作の枠すらこえてね?ww
おまえ自分でハードル上げて大丈夫なのか?ww
6のまちがいとかじゃないよな?
楽しみに待ってる

775:名無しさん@ピンキー
08/12/11 14:54:49 zkVz4hy0
①先に次スレをたてて現行スレからまたいで投下
②次スレをたて、そこに投下。現行スレは別の作品で埋める
③現行スレが埋まったら次スレで投下

他になんかある?

776:名無しさん@ピンキー
08/12/11 15:13:44 +6EM8VM8
遅レスだが>>600
・文字と背景の色が読みづらい
・変に行間が開いてて読みづらい
・フォントの大きさが作品ごとにバラバラで読みづらい
・明朝体は読みづらい

こんなとこ。

777:名無しさん@ピンキー
08/12/11 15:13:55 FENn4+M8
③でいいんじゃね?

778:名無しさん@ピンキー
08/12/11 15:30:55 KiRQBfbm
お前の好みに合ってないだけじゃね?
少なくとも俺は行間詰められた方がずっと読みにくい
フォントとか字サイズとか次色は気にするほどのことでも無いし

779:名無しさん@ピンキー
08/12/11 15:50:41 DljbUYyX
>>772
眼鏡ONしてるから平気なんだぜ

780:名無しさん@ピンキー
08/12/11 16:10:03 Y2HqIHET
>>779
腰にラップ巻いとくだけでも随分ましだぞ

781:名無しさん@ピンキー
08/12/11 16:34:16 ZFrFFEZo
個人的には一週間にわけて投下してほしいぜ

782:名無しさん@ピンキー
08/12/11 17:02:07 4NAzGFNA
>>776
ブラウザの設定変えたら?

783:名無しさん@ピンキー
08/12/11 17:11:17 yCpcpv8h
>>776
ミラーの方見たら?

784:名無しさん@ピンキー
08/12/11 18:53:56 i+8p2uef
>>776
自分でまとめたら?

785:名無しさん@ピンキー
08/12/11 19:37:06 ugYQ4juq
こういう雰囲気はやめようぜ?

786:名無しさん@ピンキー
08/12/11 19:54:06 +6EM8VM8
>>783
ミラー見てみたら調度よかったわ
先に見ておくべきだったな、すまん

787:名無しさん@ピンキー
08/12/11 20:59:19 3S00Y1wY
>>751
遅レスだが、ベリーGJ!!

すげー描写が丁寧で感心したw
前の犬のもそうだが、ペット絡みのSSって良いものだな

788:名無しさん@ピンキー
08/12/11 22:44:01 o5FsxpMr
751を書いたもんです。
何やらたくさんのおほめの言葉が・・・ありがたやー。
一作だけのつもりが、ちょっとやる気が出てきました。

描写の方は、正直回りくどすぎるかなぁ?と思ってましたがあんなもんで大丈夫なんでしょうかね。
説明描写が多すぎる気がしないでもなかったんですが・・・

次回作も頑張ってみます。

789:名無しさん@ピンキー
08/12/11 23:21:36 tIXS9nbX
>>751
GJ!
さてと頑張って後半書くかな~

790:名無しさん@ピンキー
08/12/12 00:33:12 CFXFZ9ug
>>39

> さて、俺も投下逝くぜ( ゚∀゚)
> 大河が怖いです。ヤンデレです。

> 「写真と狂気」

> きっかけは一枚の写真だった。
> 竜児がそれを締まりのない顔で眺めているのを見つけた時、あたしは我を忘れてしまった。
> 思えばこれが罠だったんだ…
> 「竜児、なに、この写真は? アンタ、いつみのりんを隠し撮りしたんだっ!」
> 隠し撮りなんかしてねえよ、普通に櫛枝に貰ったんだ、慌てた表情でそう言い訳する竜児を見た時、
> あたしの中で、何かが、切れた。
> 「なんであたしがいるのに、みのりんの写真なんかでするのよっ!」
> 「バカ野郎っ! おまえの見てる前でそんなことするわけねぇだろうが」
> そんな意味で言ったんじゃない…という言葉が出かけて、あたしは慌てて口をつぐんだ。
> 竜児が意味を取り違えてくれて助かった。
> 気持ちを落ち着けるべく、1つ深呼吸すると、あたしは竜児に向かってこう言ってやった。

> 「みのりんの写真をおかずにするな! このエロ犬!
> 男なら正々堂々と告白して、みのりんを彼女にしてみせろっ!
> そしたら好きなだけ、見せたり触らせてもらえばいいでしょ!」

> この言葉が、あたしと

791:名無しさん@ピンキー
08/12/12 08:03:42 /UPji3SE
>>788
こんなもんでいいんじゃないの


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