【MH】モンスターハンターでエロパロ 16匹目【モンハン】at EROPARO
【MH】モンスターハンターでエロパロ 16匹目【モンハン】 - 暇つぶし2ch150:MH探偵F
08/12/25 19:34:29 4KpW8qpm

いったい何の話だ!
まったく読めない上になにやらドキドキする話を立ち聞いていたが
汗をかいた手から、大きな匙が滑り落ちカタンと音を響かせた
びくんと肩を震わせ、二人が同時に振り向いた

「…あの、オレ、ここにいたらマズいわけ?」
出来るだけ落ち着いて言ったつもりだが、変わらず二人の顔は強張っていた
「べ、べつに、まずくはないわよ!アキの親戚なんでしょ」
「すっかり人へっちゃったし…宿屋なんかも…もうないから」
なんだか邪険にされているが、確かに他に行く所はなさそうだ
まだ宵の口にもかかわらず、窓から見える明かりは少ない

「じゃ、モロモロは明日話し合うとして、とりあえず他の部屋使わせてくれない?」
あんなに散らかってちゃ、寝返り打つのも怖いからと続けると
二人は顔を見合わせ、またも沈黙した

「……ないわよ。部屋はここと、そこと、寝室だけだもん」
ボソボソとつぶやくカールにこめかみが震える
「んなわけねーだろうが!こんだけバカでかい家が2DKって、ふざけるなっ!」
「怒鳴らないでよ!本当なんだから仕方ないでしょ!」
「くだらねぇ嫌がらせしてんじゃねーぞっ」
「意地悪で言ってるわけじゃないわよ!なによっ行き倒れの癖にっ!!」
「客って言えっっ!!」


151:MH探偵F
08/12/25 19:35:21 4KpW8qpm

「…見てもらった方が、早いかも」
またギリギリとにらみ合うオレ達の間にストレートが割り込んだ
「それもそうだね。じゃ、いこう!」
気を取り直したようにカールはオレの手を取るとダイニングを抜け、裏口の方へ進んだ

女の子の手を握ったのは何年ぶりだろうか……
なぜか一度外へ出て、寝室?までの暗闇を進む
小さく柔らかい手に引きずられながら、それは初めてだったことを思い出した

「ここはなんだ!?闘技場か?体育館か?」
「寝室よっ!!」

広大な敷地の7割を占めた別館はとてもじゃないけど寝室とは思えない
しかしながら床一面にマットレスが敷かれ、小さなライトが端にこじんまりと置かれていた
部分的に見れば寝室ともいえなくも無いが、なんでこんなにバカ広いんだ……
「まぁ、なんだ。ここなら3人楽々眠れるじゃないか
 いや、お前らがここでオレはキッチンでもいいし……」
カールの目がキラリと尖ったので、あわてて言い直した

「ここはドドちゃんが一人で使うの!」
「何でだよ!こんなに広いんだから、二人ぐらい平気だろ?」
「無理、まだ死にたくないもん」
はぁ?何言ってんだコイツ
「じゃあ、お前が倉庫で寝ろよ!オレキッチン使うから!」
「それも駄目!あんな狭い所入れない」
いや、狭いけどオレそこに寝かされてたじゃないか……
まったくもって意味が分からない
コイツらの中でオレのサイズはどうなってるんだ……と、その前に

「……あのさ、さっきからドドとかババとか言ってるけど、それ名前なの?」


152:MH探偵F
08/12/25 19:36:24 4KpW8qpm
起きてからずっと気になっていた事を思わず口にすると、めずらしくストレートの方まで赤くなった

「ほらぁ…やっぱり、変なんだよ。この名前…」
「呼ぶたびに村の人が振り返るから、おかしいとは思ってたけどさぁ~」
「アキがね…私たちをそう呼んでたの……」
「私、ババコンガじゃないって言ったのに、アキが『それくらい大きくなれ!』ってさぁ……
 名前負けもいいところだよ~」

察するところ、ドドブランゴとババコンガから来ているのだろうか
まあ、白銀の髪と青い目、金がかっている茶髪と薄桃色の目のイメージなんだろうけど……
叔父さん…女の子につける名前じゃないよ!センス無さすぎだよ!!
別にフェミニストってわけではないが、女の子に向かってそれは呼びにくい
それにムカつくところもあるが、外見だけは二人ともなかなか可愛い

「フユキ君だったら…なんて呼んでくれる?」
ストレートがオレより若干低い位置から、キラキラと見上げてくる
やべ、マジど真ん中ー

「じゃあさ、カールとストレートは?」
「…………」
「……髪型変えたらどうすんのよ」

「ソプラノとアルト」
「……微妙」
「………」


153:MH探偵F
08/12/25 19:37:19 4KpW8qpm

ち、意外とめんどくせぇなコイツら
しばらく頭を悩ませてから「モモとユキ?」とつぶやいた
「・・・はい」「・・・・・・まあまあね」
どうやらOKが出たらしい。結局ドドブラとババコンガからの連想だなんて言えないけど

後ろめたさに頭を掻くオレを無視しながら、二人でユキちゃん、モモちゃんと小声で呼び合って笑ってる
そうやって笑ってりゃ可愛いのにな……

「うわ、もうこんな時間!じゃ、さくっとはじめますか」
入り口に掛けられていた古めかしい時計を見ながらモモが口を開いた
おいでと声をかけると、さっきまでオレの手を握っていた手でユキの顔をそっと撫でた
そのまま静かに引き寄せ、自分の唇と合わせると一度見つめ合い
小さな口から舌を出して、再度ユキの唇を迎える

ちゅくちゅくと僅かに水音を洩らしながら、片方の手は頬を離れ下へ向かう
かなりなだらかな丘の胸をゆっくりと手のひらを上下させる
時折強く力をいれ、ユキの反応を確かめながら桜色の爪で双丘の先端を弾く
「あっ……」
堪えていた声が思わず洩れてしまう
上目遣いでそれを確かめると、モモは布の上から軽く噛んだ


154:MH探偵F
08/12/25 19:38:32 4KpW8qpm

「………(ゴクッ)…ってか何してんの!!!お前らっっ」

突如始まった秘め事に思わず見入ってしまったが、なにコレ?
「てか、お前ら姉妹とかじゃねーの?違うにしても女同士じゃん!!
 そういう趣味なの?さらに人に見せると興奮するとか、そういうヤツなのっ?」
混乱してわめき散らすオレに、深い口付けの唾液を片手で拭いつつモモが返した
「うっさいっ!安全な寝床が欲しかったら黙っててよ
 アンタ、参加してもいいけど、邪魔したら追い出すわよっ」

参加してもいい……ちょっと心が傾いたけど、悲しき経験不足なオレは指一本動かせない
途中ハラりと捲れたユキの衣服に思わず目をつぶってしまったが、虫の声に混じって響く
不規則な水音と次第に音量を増す二人の声、衣擦れの音はかえって妄想を掻きたてるだけだった
細く白い指先が、すっかり蕩けたユキの陰部に蠢く
そのたびに薄い腹が上下に動き、吐く息が細かく分断され唾液と共に零れる
「あっあっ……んっ…も、だめぇ、あっふぁ…ね、おねがぁ…んぁん」
親指は赤く充血した芽を押さえ、人差し指と中指で不規則に出し入れしながら
モモがオレを振り返った

「ね、そのへんにある黒いやつ取って…」

「えっ、あ、はい……」

思わず敬語になり、マットレスに埋もれていた箱を開ける
使い込まれたその箱は収納BOXと同様乱雑に詰め込まれていた
色とりどりの液体が揺れている弓に使うビンを掻き分け、底に沈んでいた黒いモノを引っ張り揚げる
それは、なんと形容したらいいんだろう
キノコを模しているのだろうが、傘の部分は開ききっておらず、柄も微妙に長い
石づきの所には持ち手らしいくぼみが見て取れた


155:MH探偵F
08/12/25 19:39:34 4KpW8qpm

正直、黒光りするソレはアレを連想するしかないのだが

ソレを片手に呆然とするオレから舌打ちしたモモが、ひったくる
「ああっーーーーっんっん」
鬼気迫る甲高い嬌声に我に返った時にはすでに、想像通りユキの陰部に埋め込まれていた
ちっ、肝心なとこ見逃した……

反り返る背中を支えながら、容赦なく出し入れを繰り返す
指でしていたときとは違う、グチグチと粘膜がねばっこい音を出した
すでに声は掠れて、力んだ腹は息さえ止めてしまいそうだった



「この感じだと朝まではもたないかもしれないわね」
後片付けをしながらモモが口を開いた
時計を見るとすでに1時間は経ってしまったようだ
あれだけの盛り上がりをみせた広い部屋は静まり返り、変わらずの虫の声と
すうすうと規則的な寝息だけが響いていた
しかしオレの下半身は一向に治まる気配を見せず、布地を押し上げ主張を続けている
ここですぐにトイレに行くのも憚られるし、てきぱきと道具をしまうモモに迫るのも無理だ
静かにうろたえるオレを無視して、キッチンへ向かったモモは
手を洗い、ダイニングの脇に寝床をしつらえ始めていた

すごすごと、もと居た装備小屋へ戻どり、粗末なベンチに腰をかけ、小さくため息をついた
一体なんだったんだ...
初対面のオレがいる前で、いきなりあんなことをしたりして
しかも、女同士だよ?
いや、人の性癖にケチをつけるつもりは無いが、数刻前に繰り広げられた痴態は
童貞の眠気を払うには十分な衝撃映像となった


156:MH探偵F
08/12/25 19:40:48 4KpW8qpm

いまだ主張を続ける下半身をそっと見下ろす
節々のだるさは残っているのに、どうしてここだけ元気なんだ...
脇のライトを消すと張れた布地の上から軽く握ってみる
とたんに硬さを増し、手のひらを熱く押し返してくる
おもむろに腰で結んでいた紐をひっぱり、冷えた部屋に露出させた
じかに握るともう歯止めが効かなかった
ただひたすらに手を上下させる
先ほどのユキの掠れた声がまだ耳に残っていた、材料には事欠かないし
零れ出そうになる声をきつく我慢しながら、手は速度を増してゆく

「ねー、明日はアンタどうすんの?」

絶頂まであと一息のところで、ギィと重い音が暗い部屋に響いた
いきなりノックもなしにモモが扉を開けやがった
あわてて背を向け、ズボンをたくし上げるが後の祭りだ

「べ、べつに、村長代理とやらに会いに行こうと、思ってるけど...」
「……ふーん」
「………」

黙殺はやめてくれ…これなら、罵倒された方がマシだっ!
あまりの恥ずかしさと、情けなさに背中を向けたままボソボソと答えていると
肩にふにゃりと暖かいものが乗せられた


157:MH探偵F
08/12/25 19:41:45 4KpW8qpm

「そりゃ、そうだよね。あんなのみたらねぇー。
 私も中途半端だったし、ちょっと仕事してみる?」

オレの肩に手を乗せたまま、モモがにやりと見下ろした
え?なに?仕事って…
混乱するオレを無視して、膝をつくとまだ仕舞いきれていないモノをそっとオレの手から救い出した

とたんに暖かいものに包まれ、思わず声を洩らした
先端を舌先でチロチロと刺激し、包み込んだ片手はゆっくりと上下する
ジュクジュクと音を立てながら、ゆっくりと頬張りオレを見上げた
窓の無い暗い部屋 隙間から洩れる細い明かりに照らされて、テラテラと唾液に塗れたモノを
口に含む横顔は、とても卑猥でなんだか美しかった

「んっんふ、味はアキと似てる…」

口の端から垂れた唾液を指に纏い、サオの裏側をぬるりと刺激する
痺れるような快感に下半身は占領され、いつの間にかモモの白い肩を握り締めていた

「…ね、アタシにも…んっ」

口から開放すると共に10本の指がにゅるりと先端を掠め
オレの頭は真っ白となってしまった


158:MH探偵F
08/12/25 19:42:28 4KpW8qpm

「………っちょっとっ!しんっじらんないっ!!
 なにそれ!早すぎない!」

もう、弁解の余地すら有りません
予想以上に勢い良く飛び出したソレは、顎から胸にかけて白く汚した

けたたましく音を立てて締められたドアを見つめながら、ため息をつく
どういうつもりでオレに声をかけてきたのか……
この家は一体なんなのか……
二人の挙動不審さとか……
男としてのプライドとか…反省とか…
考えることは山ほどあったが、出した後の倦怠感と回復していない旅の疲れとで
硬いベンチに横になり、はだけた毛布を直すことも無く眠りに落ちた

………が、すぐさま異常な物音で目を覚ますことになる



159:MH探偵F
08/12/25 19:45:43 4KpW8qpm
ひとまずここまで。
相変わらずの遅筆で申し訳ないが、続きは現在執筆中
意味不明な部分は脳内でたのむ

うぅ、久々の投下は緊張するぜーーー!
呼んでくれた方、ありがとうございました


160:名無しさん@ピンキー
08/12/27 16:34:12 tCO9CiNW
主人公一族の名前がケロロ軍曹の日向家みたいだな。
内容面白そうなんだけど、なんか読みづらい。

161:名無しさん@ピンキー
08/12/29 08:10:15 8SAlIEis
ト書きが終わってない状況で脳内補完は無理。


つまり続きplz

162:名無しさん@ピンキー
08/12/29 11:32:00 ZsgmThZj
>>161
sagになってますね

163:名無しさん@ピンキー
08/12/29 23:36:16 nE0F7EmP
なぜかデシャヴ

164:名無しさん@ピンキー
08/12/30 14:22:55 rGCyH/k4
年内にもう一作くらい投下来るかな?
圧縮前保守

165:名無しさん@ピンキー
08/12/30 19:07:04 62rVEE+f
まだ落ちちゃらめぇ保守

166:名無しさん@ピンキー
08/12/31 23:09:02 P3gBnJtu
年の暮れにそっと投下に馳せ参じ。
投下自体に8レスほど拝借。
傾向は
・8割ネタ。半ばファンタジー
・エロ薄。竜と和姦。ハンター×ガレオス?
・舞台はMHP2
・設定捏造気味。公式と食い違ってたり間違ってたりしたらすまん
以上許せる方はご覧あれ。
NGワードはタイトル→【桃色したひらひらの…】でどうぞ


167:桃色したひらひらの… 1
08/12/31 23:10:12 P3gBnJtu
 青空がキレイ、なんてものじゃない快晴のお陰で、陽炎揺らめく真昼の砂の海。
 そんな所にホイホイ繰り出すのも何度目だろう。
 砂竜とゲネポッポの群れが住み着くこの地帯をいちいち通ること。
 それを商隊のおっさんたちが諦めないのは、ドMだからでFAなのか。
 出来るだけ、そういうのが少なそうなルート変えりゃいいんじゃねとか思わんでもないが。
 僕にとっちゃ目的にそった依頼を、わざわざ潰す気もない。
 
 この灼熱の太陽の下、見た目にも暑苦しいガブラスーツを着込んだ身では尚の事クーラードリンクが手離せず、その費用は嵩みつつある。
 頭部防具は視界性能のいい装備を何かって線も考えたんだが、頭皮が大事だから仕方なしに蛇頭被る事にしている。
 砂漠の日焼けはシャレになんないぞ。
 一皮剥けたイイオトコになるどころか、火傷で水ぶくれとかそんなレベルだ。頭皮にもダメージダイレクト。
 
 ああ、今はそんな話じゃなかった。
 デデ砂漠って呼ばれるあっちが懐かしい。
 だいたい、セクメーア南東部だったか、この辺のガレオスはけしからんのだよ。巡回ルートよくわからない上に、ショボい。
 なんで奴らには桃色のヒレが生えてないんだ。
 ドスガレにすら生えてる奴がほとんどいないっていう、由々しき事態に全僕が驚愕した。
 震撼したとか言ってもいい。
 僕のハイガノボマーDEウマー計画台無しにしてくれやがって、この落とし前どう付けてくれるんだってものだ。
 出ない桃ヒレにシビレを切らし、デカブツ揃いで知られる魚竜相手に近接攻撃仕掛ける馬鹿らしさに気付き。
 僕が弓なんて物に手を出して、扱いに慣れて来たってくらい時間が経過しちまった。
 今や僕の相棒は雪獅子素材の冷たい弓、ニクスファーボウ。通称肉棒。
 我々の肉棒だ。いやらしい。
 近頃は鬱屈を持て余した狩人の戯れで、空ビンに眠魚押し込めてみたり、ペイントの実詰めてみたりに凝り始めた。
 でも、相変わらず出ない桃ヒレ。思わず桃色ってどんな色だっけとか考えそうだ。
 ドスガレ討伐数が三桁超えたような気がしたが、さすがにそんな事はなかったぜ。
 しょっちゅう全身黒ずくめで砂漠に繰り出してりゃ、クーラードリンク飲んでても脳ミソ茹だっておかしくもなるか。
 
 桃ヒレの何が厄介って、ご存知の通り、ガレオスは砂まみれ。
 で、だ。ブチ殺して砂を払ってみないと色がイマイチよくわからんときた。
 デカブツを苦労して仕留めて、期待に胸弾ませながら砂を払い、晴れた青空よろしく鮮やかな水色が表れたのを見て。
 何度コレジャナイと呟いたか、数えきれやしない。
 
 気分転換に桃色した猿でも狩りに行こうかとか同僚に誘われたが、あいつらの素材は片手剣や弓のとしては美味くないから丁寧に断ったね。
 強撃ビン付けらんない弓なんざ、ぼかぁイラネ。
 ガブラスーツ着て密林とか沼地とか行くと、蒸れそうだっつーのも気になる。
 というのは建前。
 誘ってくれたヤローは虫の類が死ぬほど嫌いだから、桃毛の猿が棲んでるようなところに行くと、虫の群れに発狂する。
 んなもん気分転換にならねえぜ。
 そんな心労もあって、僕のオツムは沸ききっていた。
 
 今日の相手もドスガレオ。ガレ男だ。
 なんだか、今回のは気のせいかやたらにデカイ。
 通常、背ビレだけ出して砂中を泳ぐ砂竜どもだが、こいつは首とか背中とか全然埋まってない。
 もしかしたら金冠ものって奴じゃないか。
 物は試しと、出会い頭の挨拶代わりに音爆弾を投げ付けてやった。
 響く快音、飛び出す魚竜、巻き起こる砂埃。
 どったんばったん跳ねもがく奴を尻目に、僕は砂上を凝視し、すぐに目当ての物を見付けた。
 陽光を受けて輝くのは、でかい鱗だ。
 砂にまみれて黒っぽく見える鱗の縁を指で擦ると、ちょっと鮮やかさが顔を出す。紫色。
 こいつぁ、本当にもしかするともしかするかもしれねえぜ。
 


168:桃色したひらひらの… 2
08/12/31 23:11:51 P3gBnJtu
 力なく垂れ気味の背ビレが、砂に深く沈みながら遠ざかる。
 すっかり見慣れた、ドスガレが尻尾巻いて逃げる時の様子だった。
 デカさの割りに、案外タフでもなかったドスガレはいつものようで、いつもと違う。僕は確かに見た。
 奴の背ビレの縁が桃色に輝いたのを。
 なんで砂が落ちたんだかは知らないが、大方矢がぶっ刺さった時の血飛沫でもかかったんだ。
 あとはとどめ刺すか捕獲するだけで、あの魅惑色のヒレが僕の物になるかと思えば、頭がフットーしそうだよぉ。
 すでに沸いてたんだがな。
 弓を背負い直し、追い詰めるべく急ぐことにした。
 道中、否が応にも高まる期待に、普段なら寒いくらいに涼しい洞窟内の気温すら感じなかった。
 
 うつむき、器用にも立ったまま寝こけるドスガレの足元に素敵な寝床としてシビレ罠をプレゼント。
 安眠妨害の詫びに麻酔玉を二発も進呈してやったら、ドスガレは再び鼻づまりっぽい寝息を聞かせてくれた。
 寝床を気に入ってくれたみたいで、僕も頑張ってこさえた価値があったってもんだ。
 
 ちゅりちゅりと音を立てる罠の上で横たわるドスガレによじ登り、僕はその真っピンクの背ビレに手をかけた。
 交戦中にそのキレイなヒレを吹っ飛ばしてやるぜ、とかってやっても良かったんだが。
 万が一にもおかしな傷付け方して、ヒレが使い物にならなかったら、泣くに泣けない。
 まあ、麻酔玉の効いてる今ならキレイにぶった切れるって寸法だ。
 僕の手に、濡れた感触が伝わる。そして鼻をつく独特の匂い。
 そいつが何なのか、わかっちゃいるのに、理解したくなかった。
 僕は、じっと手を観る。
 手袋にこびりついた桃色。もう無意識になっちまうくらい嗅ぎ馴れた、こいつは。
 ペイントボールの着色かよ。
 手袋についた桃色を、ドスガレの背中の砂に擦り付け、僕はポーチから水筒を取り出した。
 蓋を開けたそれを逆さにし、水をドスガレの背ビレにぶっかけた。
 流れ落ちる砂とピンクの塗料。洗われ現れた色は、そりゃあキレイな水色だった。
 どっかで、ブチっと音がした。
 
 どのくらいの間か。ギルドにクエスト達成の連絡することも忘れて、僕は暫く呆然と水色のヒレをただただ見てた。
 止まった思考が、軋みながらゆっくりと動き出す。
 ドスガレには、普通の色したヒレと桃ヒレと、両方生えてる事もあるのかもしれない。
 水竜に比べりゃ、目立ったヒレの少ない砂竜だ。全部のヒレを調べたって、そう時間はかからない。
 僕は自分にそう言い聞かせ、水筒を手にドスガレの首を駆け降りた。
 
 ドスガレの寝床ってものはオアシスが近いから、水源には困らない。
 だけど、ドスガレのヒレから砂を洗い落とすには、水筒の容量じゃ全然物足りない。焼け石に水も良いとこだった。
 そのうち、オアシスの畔でホーミング生肉の物らしき、でかい卵の殻を見付け、それを桶代わりに水を汲んだ。
 捕獲用の麻酔はよく効いてるみたいだが、ドスガレが目を覚ましては困る。
 予備に持っていた麻酔薬のビンを傾け、やじりに垂らす。
 それをドスガレのケツにぶっ刺してみた。効きすぎで死んだらそれはそれまでのことだ。
 汚い。さすが砂竜きたないとか口走りながら。僕はドスガレを洗うのに忙しい。
 
 単純作業は僕の思考をすっかり麻痺させていた。
 真っ昼間からいびきを響かせ寝こけるドスガレに、水をかけてもかけても鱗の表面は渇いていく。
 それもそのはず、熱の吸収良さそうだ。
 砂を落としても、紫色の鱗が被うのはドスガレの証の黒い皮膚。黒光りしてやがる。
 なんたるご立派よ、思わず拝みたくなっちまうぜ。
 砂の色を落とし、紫がかった黒を露にしていくのは、うっかり熱中してしまうほどの魅力を持っていた。
 感覚的には、地味臭い女を脱がしてみりゃイイ体してやがる、みたいな具合か。
 肝心のヒレは丹念に洗ってみたところで、水色のまんまだった。
 熱中した分、心が折れる音が特大で聞こえたような気がした。
 


169:桃色したひらひらの… 3
08/12/31 23:13:05 P3gBnJtu
 僕が砂の上にへたりこんで、また暫くたった頃、やっと気が付いた。
 シビレ罠のちゅりちゅり音が聞こえない。
 結構時間が経ったみたいだし、効果時間切れちまったのかね。
 もう水色のヒレなんかどうでもいい気もするんだが、目当てじゃない素材だって、売れば良い金になる。
 桃ヒレ無きゃ僕が死ぬ訳じゃなし、生きてくには金がいる。
 大金が転がってんだと思えば、体を動かす気力もまだ出てきた。
 僕は水色のヒレをぶった切るため、背に上ろうとドスガレの平たい頭へ一歩踏み出した。
 
 なんつーか、フガッて変な音が足下から聞こえたような。
 構わずもう数歩ドスガレの首を登ると、グッとかゴッとか、やっぱり音がする。
 辺りを見回そうと僕が体を捻った時、視界が揺れた。いや、揺れたのは足元だ。
 立っていられずしゃがみこんだ瞬間、斜め前方両側、水色のものがバサリと立った。
 まずい。
 間髪入れず、足元、というより、ドスガレの首が起きて頭は天を向く。そしてぎぉーぅ、と一声鳴いた。
 起きやがった。よりによって、僕が乗ってる時に。
 
 眠気覚ましのつもりか、ドスガレが首を振る。
 ちょうど首に乗っかってたこっちはたまったもんじゃない。
 しがみつくにも首回りは大き過ぎる。
 生えてる鱗を逆剥きかけつつ指をひっかけ、辛うじて落ちずに済んだ。
 丸腰でこのデカブツの顔の前に落ちたら、人生終了のアナウンスすらなく終わりだ。
 咄嗟に剥ぎ取りナイフを抜き放ち、ドスガレの首に突き立てた。
 鱗の隙間に入った切っ先は、ヤローの分厚い皮膚に少しめり込んだものの、そこまでだった。
 ドスガレの腕にあたるヒレが地面を叩き、ヤツは高々と跳ね上がった。
 僕は敢えなく放り出された。
 
 ドスガレは腹で着地すると同時、凄まじい勢いで這い擦り前進する。
 放り出され身を強かに打ち付けられた僕は、そのくねる後ろ姿を見送った。
 せっかくキレイに洗ったのに、また砂ぼこり被ってんじゃねーよクソ魚。
 水際に鼻先を突っ込みかけたところで、ドスガレは軽く跳ね、常のように二本の脚で地に降り立った。
 そして、奴の真正面を向いたまま振り向きもせず、動きを止めた。
 
 砂に飛び込むでもなく、向き直って僕に砂を吐きかけるでもなく、水辺に佇むドスガレは何かに思いを馳せてる、とかじゃないだろう。
 体は地面と水平に保たれてるし、尾ビレは左右にゆっくり揺れてるし、寝てたり意識を失ったりでもなさそうだ。
 何だかわからないが、僕が丸腰を脱するチャンスであるには変わらん。
 各所が痛む体の様子を見るが、やや痺れる所もあるが問題はたぶんない。
 弓はと見れば、数歩先辺りに落ちてた。早速這いずって行って、それを回収する。
 相棒・肉棒を手にしたものの、矢を取ろうと後ろ腰に手を回し、矢筒がない事に気付いた。
 そういや、ドスガレ洗ってた時に、邪魔だからって外したような気が、しなくもないっつーか。
 あまりにも洗竜が楽しかったんだ。つい、な。
 矢筒はどこか、目を上げた。そして、首だけ振り向いてた遠くのドスガレと目があった。
 焦ったなんてもんじゃない。向き直る時、その平べったい足で自分の足踏んづけて転けちまえって祈ったくらいだ。
 転けてヨチヨチもがけクソ。
 


170:桃色したひらひらの… 4
08/12/31 23:14:58 P3gBnJtu
 急いで立ち上がろうとして、僕は何故か顔面から、正確にはガブラスフェイクの蛇面から、砂面にダイブした。
 踏み出した左脚に、ちっとも力が入らないでやんの。体重を支えきれずに前に倒れたってわけか。
 嘘だろって言いたいが、言ったって仕方ない。痺れてるだけなら良いんだがな。
 舌打ち一つ漏らしながら、上体を起こす。
 砂竜洗ってた後に、自分が砂まみれって僕が丸っきり馬鹿みたいじゃねーかよ。
 矢筒は正面右手、普通に言えば十歩ほどの所にあった。
 問題は正面、まだ距離があるといえ、ドスガレが無事に向き直って、こっちに歩いて来てるって事だ。
 砂吐かれたら避けきれず当たるかもしれないし、飛び込み腹滑りなんぞされたら、もう二呼吸もないうちに衝突される。
 迷う間もない。右足で踏み出し、前に倒れるような勢いで、僕は跳ねた。
 装備軽いからどうにかなるが、逆に言えば装甲薄いから落とされただけでこのダメージなんだよな。
 振り子の要領っていうんだかなんだか、片足でけんけんとドスガレとの距離を詰める。
 矢筒を目指してるだけだ、誤解すんじゃねえ。
 ヤローの背ビレはくったり垂れたままだから、あっちだって大して回復しちゃいないはずだ。
 ドスガレは麻酔が抜けきってないのか、のたくらと歩いてこっちに向かってる。
 向かってるんだが、いまいち近付いて来てる感じがしない。
 
 とか思った瞬間、何かに爪先引っ掛けて、またつんのめった。
 目線を遠くにやり過ぎたせいか、畜生。
 二度も僕の顔面を救ったガブラスフェイクの蛇面部分を、今日ほど有難いと思った事はないな。
 何につまずいたのかとチラ見したら、デカい卵の殻だった。誰だよ、こんなとこに転がしやがって。
 だが丁度矢筒に手が届く。掴んで引き寄せ、急いで腰にくくり着けた。
 ドスガレは、まだ小さく見える。
 あいつ、お得意のその場で足踏みでもしてんじゃないのか。
 だが、あの平たい足が砂を踏む音は確かに近付いて来ている。
 何かがおかしいと感じるが、今出来るのは弓矢を構えて奴を睨む事くらいだ。
 立ち上がろうとしてるんだが、どうにもまだ左脚が思うようにならん。
 ゆっくりと迫り来る足音の主は、砂埃を被って少し白っぽくなったが、紫がかった黒光りの流線形ボディがやたらにふつくしい。
 同じ魚竜でもトトスとガレオスは、格差とも言えるくらいキレイさが段違いだと思ってたが、そうでもないかもしれん。
 デカさも強さもキレイさも、珍味としての名高さすらも負けて、ガレオス涙目ってのが通説なのにな。
 
 また一つ、妙な事に気付いた。
 足音は近付いて来てるのに、小さくなってる気がする。
 こう、背景とドスガレの比がおかしいような気もしてきたんだが。
 
 目を擦りたくなった。
 事態を把握して、僕は嘘だろって呟いてた。
 ドスガレは足を止める。僕の前でだ。奴の体と僕が片膝ついてる位置とは、三歩も離れてない。
 ヤローは背を起こし、首をもたげる。それを僕は、口を開けて見上げてた。
 何で、こんなに近付かれるまでわからなかったのか。
 何故かって、ドスガレは縮んでたんだよ。ゲネポッポより小さいくらいにな。
 
 視界いっぱいに、ドスガレの下顎っつーのか、喉っつーのか、そんな部分が見える。
 ふいに伸びてきたヤローの鼻っ面は、ガブラスフェイクの蛇面部分にぶつかった。
 ついでのように、ブツッと音がする。こりゃガブラスフェイク噛まれたな。
 有難う、さようなら、ガブラスフェイクの蛇面。お前の勇姿は忘れない。
 殉職したガブラスフェイクへ、僕が哀悼の意を表してる間に、ドスガレは首を引っ込めた。
 ずるっと僕のガブラスフェイクが脱がされる。
 風を髪に感じ、ちょっと爽やかな気分にならんでもない。
 おそらく僕が立ち上がったのより、少し高い位置にあるヤローの顔は、見事に無表情だった。
 当然だ。魚竜には目蓋もないし、眼球もほとんど動かない。
 いや、よく見たら、ドスガレの目の上、ちょっと窪んでるとこがある。
 そこが陰になってて、ちょうど垂れ眉みたいに見えるじゃねーか。
 平べったい頭に、ただでさえ目が離れてて間抜けっぽいのに、垂れ眉ときたか。こやつめ。
 そんな間抜け面のドスガレは、ガブラスフェイクをくわえたまま首を傾げて、んくぐっ、と鳴いた。
 


171:桃色したひらひらの… 5
08/12/31 23:16:22 P3gBnJtu
 まだ弓矢を構えてた僕は、動けなかった。
 ドスガレは首を傾げたまま、顔をちょっと前に突き出す。
 起こした背とバランスを取るためか、地面すれすれまで下ろされた水色尾ビレの先が、ヒラヒラとそよいでいる。
 僕は激しく動揺していた。自分で、脳ミソ沸いてるとしか思えない。
 惚れた。
 間抜け面が小首傾げて、んくぐっと鳴いた瞬間、僕はこのドスガレに惚れた。
 迫り来る間抜け面に、弓を向け続ける事ができず、僕は腕を降ろした。
 すまない、ガブラスフェイク。お前の敵はとれそうにない。
 いよいよ眼前まで迫ったドスガレの面。
 砂埃を被りつつも、紫だちたる黒光りボディの輝きたる様はいとうつくしう。
 何かに見惚れながら死ぬのも、そりゃそれでいいかもなーと思えた。
 
 だがどうしたわけか、ドスガレは僕と鼻を付き合わせたまんま、また動きを止めた。
 砂竜特有の、喉に何か引っ掛かってるような音が、ごふっと鳴っている。
 僕はドスガレの顎下に手を伸ばし、触れてみた。
 つるつるしている鱗と、その下の皮膚の微かな柔らかさ、温かさ。手袋越しにそれらを感じられる。
 相手が大人しくしてるのに少し安心し、そのまま鱗の流れに逆らわずドスガレの顎下を撫でる。
 嫌がられてはいないみたいだが、さすがに口付近を触るのは無理だ。
 小さくなっても十分大きな口が、破壊力抜群なのはさっきのガブラスフェイク即死の一撃で、わかってる。
 手とか噛まれて痛い思いするのは、ちょっと、嫌だ。
 
 いきなり、ドスガレの首が僕の手の上から退いて、腕を巻き込むように動いた。
 手の甲はドスガレの鼻っ面の上に乗せられて、ヤローはその手をさらに押し上げるみたいに首を動かす。
 何がしたいんだか、さっぱり。
 僕の目の前で、何度か首を上下させてたドスガレは、その動きを止めると同時、ぐるしゃしゃしゃと鳴いた。
 あの、地中から噛み付きにくる時の声に似ている。ヤローの口からガブラスフェイクが落ちる。
 奴の頭の一振りで僕の手は打ち上げられ、返す刀のように、奴の下顎で叩き落とされた。
 人の手で遊んでるだけなんじゃないだろな。
 
 僕はなんとなく傷付きながら、手を引っ込める。どうやら左脚は動くようなんだが、逃げる気はすっかり失せていた。
 ドスガレは起こしていた背を戻し、尾ビレを地面からかなり高い位置で揺らしている。
 黒い頭が左方向へ振られた。と、思ったら、奴の頭が僕の左肩に押し付けられた。
 結構な勢いをなんとか耐えたのに、さらに頭のでっぱりの裏辺りを押し付けられて、下手すりゃ倒されそうだった。
 僕が直立した状態で奴の股下にすっぽり納まったであろう時に比べりゃ小さいが、今だって奴の全長は僕よりデカイ。
 その力の程は言わなくても解るな。
 でもキレイな色した垂れ眉竜が、向こうから僕に触れてきている。これは事実だ。
 
 僕は浮かれた気分で、ドスガレの首に手を伸ばす。
 そこは触れると顎下より硬く感じたが、鱗の滑らかさと艶はこちらの方が上だ。
 砂に磨かれて、陶器のような光沢を得ているのかもしれない。
 撫でていくうちに、ドスガレは僕の手に首を押し付けてくるのが解った。
 もっと、とでも言わんばかりだ。
 首筋やうなじを掌だけで撫でるのももどかしく、ヤローの首に下から抱き付いた。
 可愛くない音を立て、ドスガレが溜め息っぽいものを吐く。
 さっきこの辺りを踏んでたり、ぶら下がったりしたんだよな。不思議な心持ちで、ドスガレの首に頬を擦り付けた。
 太陽熱のせいか、鱗の表面は温かい。僕も黒ずくめだが、こいつも大概だからな。
 うなじの一部分、妙に黒色の濃い箇所がある。つついてみると、また一段上の硬さを持っている。
 鱗でなく、その下の皮膚が厚い感触だろうと思いながら、硬さを確認するように何度か押してみた。
 その度、ドスガレがぎゅぎぇっと変な声で鳴いた。面白え。
 調子に乗った僕は、口をいっぱいに開き、そこに歯を立てる。
 ドスガレがビクリと震えるのは、僕を興奮させた。
 


172:桃色したひらひらの… 6
08/12/31 23:17:59 P3gBnJtu
 不意にドスガレが首をぶるると振るわせた。
 こっちはビックリするやら抱き付いてられないやらで、あっさり地面に落ちる。
 顔を起こすと、ドスガレの平べったい足が踵を返してるのが見えた。
 嫌な予感がして、身を伏せたまま待つこと暫し。
 左側から僕の頭上を、ヤローの尾っぽがゆったりと横薙ぎにしてった。あぶねーじゃねーか。
 何のつもりか、僕にケツ向けてるドスガレの水色尾ビレが目の前でヒラヒラしてる。
 キレイだが、岩も切り裂くとか言われてる凶器が目の前で揺れてんのは、心地良いもんでない。
 僕はドスガレのケツを見詰めたまま、そっと後ずさった。
 ヤローの脚が曲げられて、体全体がぐっと沈む。砂に飛び込む前動作か。
 僕は焦った。それは取り逃がしそうだっていうより、もう二度と会えないんじゃないかという思いで。
 せめてドスガレの尾っぽを掴もうと、上体起こして左足を踏み出しかけた。
 その目の前で、低く屈んだドスガレの体が左を下に、横倒しになった。
 砂埃が少し舞い上がる。それが落ちたくらいに、ぱたと尾っぽが横に振られて、根本から少し離れた位置に孔があるのが見える。
 右側へと揃えて投げ出された、両脚のラインが艶かしい。
 いよいよ僕の頭は沸いてきたようだ。
 なんていうか、その、勃起した。
 
 垂れ眉竜は首を起こして、こっち見た。そんで奴はまた、んくぐって鳴いた。
 もうどうにでもなーれ。
 
 僕は膝立ちでドスガレの足元まで行き、腰をおろした。
 手袋を外し、ドスガレの尾っぽを撫でる。奴は首を下ろして顎を地面に引っ付け、溜め息を吐いた。
 尾っぽにある孔の縁をなぞり、そっと指を差し込むと水っぽい音を立てて、指は難なく入った。
 つくりは大きいけど熱くて柔らかくて、結構人と似たような感じだ。
 ちゃんとやれそう。確信して僕は嬉しくなる。
 指を抜き、代わりに引っ張り出したモノを押し当てた。
 腰を進めれば指同様にあまり抵抗もなく、熱い泥に沈むようだった。
 そう、そのまま飲み込んで。僕のニクスファーボウ。ていうか肉棒。
 突っ込んだのは当然弓じゃなくて、ガッチガチになった男性器だ。
 柔らかく包み込むドスガレの熱い肉に、早くも射精感が込み上げる。
 尾っぽにしがみつくように、僕は体を伏せた。こいつは中も内も酷く熱い。
 脳ミソだけじゃなく、身体中が沸いて溶け出しそうにすら思う。
 激しく腰を打ち付けても、痛むような素振りも見せず、奴は小さくうめくような声を出すだけだ。
 受け入れられている。抵抗されないのがその証拠だと、僕は狂喜に打ち震えた。
 肉のぶつかる音はあんまりしないけど、粘膜のぬちゃぬちゃ擦れ合う音は大きく響く。
 魚竜は全身で音を聞くという。僕がこいつを犯す音が、こいつの全身を犯す。
 溶けた脳ミソでそんな風に考えながら、僕は一際深く突き込み射精した。
 
 久しぶりなのもあって、ドスガレの内に沢山ぶちまけた後、僕の元にアレが来た。
 それは後悔と言う別名を持つ、賢者タイム。
 当たり前だが、僕は所謂ドラゴンファッカーじゃない。ついさっきのが初犯だ。
 こんな鱗まみれの奴らにおっ立てるほど変態じゃない、はずなのに。
 砂漠の暑さが、ここまで思考に深刻なダメージを与えるとは、全く馬鹿にならんな。
 現実逃避を計ってる思考を置き去りに、体ってものは実に正直だった。
 視界の端で、もじもじと足掻くような動きを見せるドスガレの太股を、優しくさすってやっているのは僕の手だ。
 ドスガレの内でまた硬化を始めたのは、僕の相棒、じゃなくて所謂息子な方の肉棒だ。
 ドスファンゴとどう違うんだよって感じの、ドスガレのふごふごした息遣いを堪らなく可愛いと感じるのは、他ならぬ僕の心だ。
 再度言う。もうどうにでもなーれ。
 


173:桃色したひらひらの… 7
08/12/31 23:23:07 P3gBnJtu
 激情に呑まれるままにもう一戦の後。
 想いに任せてしてしまったつもりなのに、ドスガレは不快げな素振り一つ見せない。
 身繕いを終えた僕は、砂の上で体を丸めたドスガレの顔の側へと移動した。
 身を屈め、長い首を優しく撫で、いじらしさに胸を熱くする。
 垂れ眉のせいで、なんだか健気さ三割増しに見えるドスガレが愛しくて仕方ない。
 思い付いて、首を撫でる手を徐々に頭の方へと滑らせていった。
 ぐっ、ぐっと短く鳴きながら、ドスガレはされるがままになってくれている。
 首から続く平たい額、だろうか。そんな位置を過ぎ、小さな目の間、鼻先すら触れる事を許された。
 僕はドスガレの額に自分の額を押し付ける。熱い。
 その熱さに、これからしようとする事がちょっとためらわれたが、それでもしたい欲に負けて僕は覚悟を決めた。
 僕はドスガレとくっつけた額を離して、その鼻先にキスをする。
 目蓋を臥せ、僕は思った。こんなに硬くて熱い口付けは初めてだった。比喩抜きで。
 
 不意に、熱が消え去った。それを不審に思うよりも先に、頭を絡め取られて引き倒される。
 柔らかく温かいものに触れて、僕は反射的に目を開いた。
 間近にある笑う砂色の目。むき出しの黒褐色の肌。抱き寄せられている。
 驚いて言葉もない僕に、錆びたような囁き声が聞こえた。
「まのぬけたつらをしおって」
 僕を引き倒して抱き締めている相手が出したそれは、かなり低くざらついた声質だが、女のものらしい。
 可笑しそうに、囁きは続く。
「わらわをうちたおし、このくびにきばをつきたててくれたのは、そなたであろうに」
 耳馴れない言葉遣いに理解が遅れ気味だ。
 物騒な、かつ人聞きの悪い事を言われている気がする。身に覚えもない。
「くびをはむは、すなはみのよばいよ。しらぬのか」
 首を横に振っているのに、相手はいよいよ可笑しげに僕を抱き締める。
 手が触れる位置どこもが素肌なのは気のせいか。ついでに、この女、相当デカイんじゃないか。
「ちいさななりをして。わらわにこだねをそそがんとは、たいしたきがいよ。などと、かったというのにのう」
 いや、僕は小さくない。一応並の背丈はある。
 そんなことより大変だ。生おっぱい押し付けられてる事に気付いちゃったぜ。
 これはいいおっぱい。
 いいや、残念だったな。俺は乳よりも尻よりも太股派だ。
 でもいいおっぱいに気もそぞろです。
「しらぬままに、こうて、おうじ、まぐわうたのだな。うつけが。なれど、ういやつめ」
 むぎゅっとおっぱいに抱き締められた。
 なんという乳責め。いいぞもっとやれ。
 
 抱き締める腕の力を弱められ、僕は淡い褐色の胸から顔を上げた。女と目が合う。
 少し離れ気味の砂色した大きな目がうっとりと細められ、女は「のう」と呼び掛けた。
「わらわのいろにおなり」
 否の選択肢がないかのように、僕は勝手に頷き、また勢い良く抱き締められる。
 頭の中のおっぱい唱和に、うっかりふともも派を裏切りそうになる頃、僕はふと正気に戻った。
 訊かなきゃいけない事がある。
 弾力溢るる胸から顔を引き剥がし、僕は再度顔を上げた。
 黒い肌に、白髪なのかってくらい色の薄い髪。つぶらな目の上に、へにゃりと乗った下がり眉。
 低めの小さい鼻、大きな口。それらを備えた顔の持ち主はぎりぎり十代くらいに見えた。声や言葉遣いの割に若そう。
 とりあえず、記憶の中にある誰の顔とも一致しないのは確かだ。
 女の砂色の目を見つめ、僕は尋ねた。
「なあ。あんた、どちらさんだ」
 
 ぱちぱちと瞬きして、女の首が傾いた。
「いうたであろ。すなはみよ」
 僕は訳分からんという思いを包み隠さず顔に出す。女は「くぅん」と小さく鼻を鳴らした。
 眉尻垂れたその顔は、いかにも困ったと言わんばかり。
「つうじねばらちがあかぬわ。ちこうよれ。わらわにことかしや」
 大きな熱い手が僕の顎にかけられる。黒い顔が間近に迫り、額同士がこつんとぶつかる。
 何のつもりか、女は熱い唇を僕の唇にくっ付けた。
 


174:桃色したひらひらの… 8
08/12/31 23:27:27 P3gBnJtu
 唇を離された後、舌でも突っ込んでやりゃ良かったと思い付く。
 初なガキじゃあんめーし、何、されるがままになってるんだ。
 女は僕を抱いたまま、目を閉じて喉から妙な音を立てている。
「ガレオス」
 やおら女が弾んだ調子の声をあげた。
 なんのこっちゃ。そういや僕のドスガレ、どこ行ったんだ。
 女の腕から逃れようと、もぞもぞ身動ぎしてみるが、そうすれば彼女の柔らかな体に身を擦り付ける事になる。
 くすぐったそうに笑いながら、女はまた囁く。
「私はね、あんたといちゃついてたガレオス。でも元々はガレオスじゃないの」
 奇遇じゃねえか。こんなところで頭沸かしてる奴が、僕以外にもいるなんて。
 言葉遣いの急激な変化に戸惑い「はぁ」なんて間の抜けた声を出してしまった。
 女は腕を解いて身を起こして横座りになる。全裸で。
 見上げれば、そびえ立つがごとき良い乳。ちっとは隠せよ。
「あら、嘘じゃないのよ。ちゃんと証拠はあるんだから」
 生返事をどう取ったか、女が僕を引き起こし、向かいに座らせる。
 向かいあって見れば、乳だけでなく細い腰やら肉付きのいい太股やら、なかなか。
 見とれるうちに「ほら」なんて手を取られ、その揃えた太股の間へ連行された。
 堪らぬむちむちであった。
 
 僕の中のふともも党が大喝采を叫ぶ間、女の手は僕の指を彼女の股間へと導いていた。
 熱く柔らかくぬるぬるとした感触は、つい先程たんと味わった憶えがある。
 襞とかこんな絡まなかったし、こう狭くもなかったけど。
 女からは、ぐぅと妙な声が漏れてるが、それすらも聞き覚えあるものだ。
 ほう、と。熱のこもった溜め息を吐き、女は僕の手を引き上げる。
 指にまとわりついたのは、女の愛液と白い液。どうみても精子です。本当に有難うございます。
「ね。あんたがいっぱい出したやつ」
 女の目は潤んでいた。僕の指に唇を寄せ、舐める舌も熱いんだと知った。
 彼女が僕の指をすっかりキレイにし、舐め取ったものを飲み込むのを見守る。
 女の濡れた口元を拭うと、ヤローはくすくす笑いながら、手に頬を押し当ててくる。
 その様子は確かに、さっきのドスガレっぽい。
「あのね、ガレオスになってたのは呪いだったの」
 ざらざら声が囁くのは、砂の流れに似ている。
 女は背を丸めて僕の胸に頭を預けてきた。毛先が好き勝手あちこちに跳ねる短い髪から、砂埃の匂いがした。
「ガレオスの白子があんまり美味しくって、そればっかりたくさん食べちゃったらね。いつの間にか」
 うふふ、じゃねーぞこのヤロー。
 身の屈め具合、傾ぎっぷりからすると、この女無茶苦茶背が高い。
 ちょっと重いが、いいふとももに免じて許してやるか。
「でもやっぱり、変身の呪いを解く手段は王道よね」
 ちゅっちゅと唇を鳴らし女は笑う。十人並みの顔だが、愛嬌を感じんでもない。
 少し動揺しながら奴の顔を盗み見ていると、その視線に気付いたか、意味深な目で見上げられた。
 僕は思わず息を飲む。
「あんた、私を遠くへ連れてって。砂を食むのも、腑抜けのガレオスどもにも、もううんざりなの」
 何このビッチっぽい言い種。
 
 今更言えない。
「あんたのためにガレオス狩りまくって来てやるから、もう一度呪われろよ」
 とかね。
「やぁよ、つれない人だわね」
 人の胸に思いっきり体重をかけてきやがる女が、拗ねた声を出す。
 て、あれ。口が滑ってた。
 でも今更だ。垂れ眉竜がデカイ垂れ眉女に変わっても、好みじゃないのに、気になって仕方ねえ。ふともも的な意味で。
 胸の中の女が「ねーぇ」とか甘えた声を出すのに根負けし、僕は諦めた。
 今度は僕が呪われたんじゃないのか。
 三度言おう。もうどうにでもなーれ。
 
 
―ver.B 終―


175:名無しさん@ピンキー
08/12/31 23:29:24 P3gBnJtu
投下終了。この話も終了。
ガレオス可愛いのに、取り扱いが少ないと思う。
↓↓行数の問題で収まらなかったおまけ。
 
―追記―
 同僚にセクメーア南東部棲息のガレオスについて愚痴った。
 そしたら、「お前さん、セクメーア南東部でのG級クエストって開放されてたっけ」だと。
 ああ、そういやまだ開放されてません。
 ショボいとか、いわれなき中傷をぬかしてすまんな、ガレオスども。
 
P2は桃ヒレ出ない出にく。ドスガレ亜種欲しいくらいという思い出。
ガノトットとあんまり差別化出来てない描写だけど、声がかわいくない所がガレオスのチャームポイントだと思う。
ドスガレ(仮)の言う「よばい」は夜這いでなくて、婚い。プロポーズ的なものだけど、求愛行動と思って。
ともあれ、皆様よいお年を。

176:名無しさん@ピンキー
08/12/31 23:31:09 j3r5g7Vf
新年まで後30分だってのになんちゅうものを見せてくれたんだ
ぐっじょぶ!

177:名無しさん@ピンキー
08/12/31 23:31:10 x6B9AJPG
クエスト潰しにドスガレぶんなぐってた俺、少し申し訳なく。
ガレオスな時もそうでないときもかわいいな。リアル遭遇で悶えた。GJ.

178:名無しさん@ピンキー
09/01/01 01:08:31 rvcYO4rN
MHP2じゃ面倒な割に桃ヒレでないの思い出した。
寝てるガレオスたんは妙にかーいいのも思い出した。
かーいいガレオスたんとネタまみれのSSにGJ。

179:名無しさん@ピンキー
09/01/01 11:40:50 Nz01QzqX
一粒で二度美味しいSSをありがとう

180: ◆e91VJLqnD.
09/01/01 16:01:48 aBiYZZjM

あけましておめでとうございます。
以前、竜姦変態ハンターの話を書かせていただいた者です。
さて、新年早々ですが投下させていただきます。

今作も一話完結の形にはなっておりますが、時系列的には前作の後の話しになります。
続物と言えば続物になりますので、重複する設定的な部分に関しては、説明を若干端折って
おります。
勝手を申し上げるようですが、前作(保管庫内「ダス・フェアローレネ・パラディース」)を
併せてお読みいただけますと、細かい設定の部分はお分かり頂けるかと思います。

内容ですが、
竜姦(男ハンター × ディアブロ雌)+(女ハンター × ディアブロ雄)

人同士(女ハンター × 男ハンター)の濡れ場があります。
例によってモンスター愛護精神に富む方には不快な内容かも知れませんので、ご注意下さい。

「ダス・フェアローレネ・パラディースⅡ ― オルガ・チェイン ―」
というタイトルで投下させていただきます。よろしければご笑納下さい。

181: ◆e91VJLqnD.
09/01/01 16:06:01 aBiYZZjM

ダス・フェアローレネ・パラディースⅡ ― オルガ・チェイン ―


ある日の晩。
ジェイは店主のバズに呼ばれ「糜爛亭」を訪れた。

糜爛亭はモンスターを「性具」として扱う店であり、特殊な性癖を持つ変態達の憩いの場となっている。
ジェイはこの店に出入りするハンターであり、主に飛竜の雌に「躾」を施し、「商品」として卸している。
世の中、金と変態的な性癖を併せ持つ人間というのは結構いて、「躾」られた飛竜は、常識では考えら
れないような金額で取引される。

ジェイの「躾」た飛竜は変態どもの間で人気が高く、どの「商品」も異常な高値がつく。そのお陰で、すでに
居食いして残りの人生を過ごすことが可能なくらいに金はあるが、彼は飛竜の躾を止めることはない。

それは何故か。

それは、ジェイ自身が飛竜に欲情する変態だからである。辞めたくても―もっとも彼は辞めようとなど
一度も思ったことはないが―ただ単に、辞められないだけなのである。


ジェイが店内に入ると、店主のバズが雌ケルビを犯している最中だった。ケルビは床に設置された足枷に、
四本の脚を固定されている。背後に立ったバズが、ケルビの臀部を両手で押さえながら腰を動かしていた。
バズがパンパンと腰を打ち付ける度、ピイピイという哀れを誘う鳴声が、仄暗い店内に響き渡る。

「よっ、ジェイ」
汗まみれで腰を動かしつつ、バズが言う。
「……お前、変態行為を俺に見せるのが趣味なのか?」
「そんな訳ないだろ。商品のお手入れ中。あれだ、武器屋のおやじが売り物の剣を磨くのと同じ」

パンパン―ピイピイ。

「まったく違う気がするが。で、獲物は?」
ぶっきらぼうにジェイは尋ねた。
「おうっ。ちょっと待っててくれ。もう終わるから」
そう言うとバズは、腰を打ち付ける速度を上げた。速度が増したため、音が「パンパン」から「パパパパパパン」と
聞こえるようになった。それに合わせてケルビの鳴声も「ピピピピピピイー」に変化した。

「おおぅケルビ……締まる締まる……。女なんか目じゃねえ」
天井を仰ぎつつ、バズが歓喜の声を上げる。やれやれ、とジェイは頭を振った。
「ううっ……果てる」
バズが呻くように言い、腰の動きを止めた。どうやら射精したらしい。ケルビの脚が、がくがくと震える。バズが腰を
離すと、ケルビはピュウゥゥゥとか細く鳴き、その場にくずおれた。

「ふう……」
顔を上気させ、満足げにバズは息をつく。
ケルビの陰部からバズの精液が漏れ出てくる。特殊な性癖を持ち合わせない人間が見たら、目を背けたくなるような光景に違いない。


182: ◆e91VJLqnD.
09/01/01 16:08:34 aBiYZZjM

「待たせたな……まあ、俺は早漏気味だから、大した時間でもなかったろうが」
男性自身を濡れたてぬぐいで拭きながら、バズがニヤリとする。
「終わってから呼べ―で、獲物は?」
「ディアブロスを番いで納品。しかも「オルガ・チェイン」で繋いで、だってさ」
「……随分と条件が厳しいな」

ジェイは眉根を寄せた。
ディアブロスを性具として納品するという事だけでも難儀する内容であるのに、
それを雄と雌の番いで、おまけに「オルガ・チェイン」を繋ぐとなると更に厳しくなる。
「どう使うつもりなんだ」
「野暮なことを聞くもんじゃないぜ、ジェイ」

バズが、ちっちっちっと右手の人差し指を左右に振る。
「商品をどう使うのかなんてのは、お客様の勝手。詮索をしないのがうちのルールだ。
お前だって、飛竜をオカズに皮つるみしてます、なんて他人に言いたかないだろ?」
「……やかましい」
ジェイがそっぽを向く。

「歪んだ性癖は、背徳感を抱きながらこっそりと満たすのが粋ってもんだ」
「……お説はごもっともだが、お前が言うな。俺の前で堂々と歪んだ性癖を晒しているくせに」
「人聞きが悪いなぁ。タイミングが悪いだけだ。俺がお楽しみの所に、お前が折り悪くやってくるだけだろう」
実に心外そうな顔でバズが抗議する。

「くだらんことを―それより、一人でチェインを繋ぐのは物理的に無理だ」
「そんなことは分かってる。だから今回は助っ人を呼んである」
「助っ人……? 珍しいな」
ジェイがそう言うのも尤もで、基本的に糜爛亭の仕事は単独で行う。別にジェイが孤高のハンターを
気取っているからではなく、バズの店はギルドからつま弾きにされているため、ハンターを集めように
も中々集まらないのである。
そもそもハンターとしてそれなりの腕前で、おまけに飛竜の調教まで請け負う変態など、火竜の天燐なみに稀少なのであるが。

「だろ? しかも女だ」
バズの意外な言葉に、ジェイは少なからず驚いた。以前にも数える程だが、他のハンターと協同で「原料」を
卸したことはある。だが、その時のハンターはいずれも男だった。

「狩猟笛使いのパメラちゃんだ。雄の調教にかけちゃあ、この辺で右に出るヤツはいないだろうな。
まあ、雄の調教をするヤツがどれだけいるかは知らんが。それはともかく、ハンターとしても、かなりいい腕だぜ―少々変わり者だがな」
「変わり者? この店に絡んでくるのだから、変わり者なのは当たり前だろうが」
ジェイがやや呆れたように言う。
「まあ、そりゃそうなんだが、な。まあ、とにかく気をつけてくれ」
何故かバズは、曖昧に笑うだけだった。そんなバズの様子に少しだけ釈然としないまま、ジェイは店を後にした。


183: ◆e91VJLqnD.
09/01/01 16:10:36 aBiYZZjM

翌日、ジェイはガレオスSシリーズに身を包み、砂漠に赴いた。
背負っている武器は、D・V・P―ダス・フェアローレネ・パラディース。
数々の雌飛竜を服従させてきたこの淫靡なガンランスは、ガンチャリオットをベースに不埒な
改造を施したジェイのオリジナル品だ。

番いのディアブロスが縄張りにしている場所はバズから聞いてあったが、ジェイはすぐにそこへ
は向かわず、途中にあるオアシスに立ち寄った。今回、共に狩りをするパメラという名の女ハンター
と落ち合うためである。

オアシスに着いたジェイは辺りを見回してみたが、それらしい人影は見当たらない。
突っ立っていても仕方がないので、手近な岩に腰を下ろして待つことにした。砂漠特有の強烈な日差しが、
じりじりとジェイの体を焦がすが、身に着けているアーマーのスキルの恩恵でほとんど苦にならない。
 
約束の時刻をやや過ぎた頃、オアシスに向かってくる一つの人影が見えた。まだ距離があるので明確には
分からないが、おそらくパメラであろう。
やがて顔が見えるくらいの所まで、距離が詰まると、
「お前さん、糜爛亭のジェイかい?」
と先方が声を掛けてくる。ハスキーな声だった。

「確かに俺がジェイだが、糜爛亭の、は余計だ。パメラか?」
立ち上がりつつ、ぶっきらぼうな口調でジェイは応じた。
「ああ。あたしがパメラだ」
歩みを止めつつ、パメラが返す。ガブラスーツに身を包み、背中にはフルフルホルンを背負っている。
ジェイよりも頭半分ほど背が高い。

ウエストからヒップの辺りのラインと、スーツの胸元を押し上げる二つの巨大な膨らみが女であることを主張してはいるものの、
腕と脚は男のそれで、ラージャン似の体付きをしていた。
とは言え、顔の造作がまずいかと言えば、そんなこともなかった。髪型と髪の色はヘルムを被っているせいで分からないが、
綺麗に生え揃った茶色の眉に琥珀色の瞳、通った鼻筋にやや厚めの唇をしており、若干エラが張り気味ではあるものの、綺麗な部類に入る顔をしている。

「今回はよろしく頼む」
ジェイは右手を差し出した。
「ああ、こちらこそ」
パメラがジェイの手を握った。途端、ジェイの手は物凄い締め付けを覚える。男でもなかなかお目にかかれない程の握力の持ち主だが、当のパメラは涼しい顔をしている。

別に張り合う訳でもないのだが、ジェイも無表情のまま右手に力を込めた。みしり、と二の腕から音が聞こえてきそうなほどに筋肉が膨張する。
不意に、パメラが軽く笑みを浮かべながら手の力を抜いた。それに合わせてジェイも力を抜く。

「あんたのことが気に入ったよ、ジェイ」
楽しそうにパメラが言う。
「大抵の男が、痛みで顔をしかめる。あたしと握手をして顔色一つ変えなかった男は、あんたが初めてさ」
「……本気の握手が出来る女に出会ったのは、俺も初めてだ」
「それ、誉めてるのかい?」
パメラがむくれたような顔をする。

「勿論。それはそうと、君に一つ聞きたい。飛竜に「オルガ・チェイン」を繋いだことはあるか?」
「いや、初めてだよ。あんたは?」
「前に二回程ある。仕切りは俺に任せてもらえるか?」
「ああ。頼むよ」
「分かった。では、早速行こうか」
ジェイはそう言って歩き出した。パメラも続く。
二人は「躾」のプランを練りながら、ディアブロ夫婦の縄張りへと向かった。


184: ◆e91VJLqnD.
09/01/01 16:12:13 aBiYZZjM

ディアブロスが身をよじりながら砂の中に体をねじ込み、あっという間に地上から姿を消す。
「パメラ!」
「分かってる!」
ジェイの声に応じて、パメラがフルフルホルンの柄に取り付けられた唄口を咥える。そして間を置かず、
手の平で柄に空けられた音孔を半分だけ塞ぎつつ、鋭く息を吹き込んだ。次の瞬間、周辺の空気が少し
だけぶれて、キンッという、金属で金属を弾いたような音が響く。

音が響いた直後、二人の十歩ほど先の砂が盛り上がり、ディアブロスの上半身が躍り出る。
高周波―狩猟笛特有の機能で、音爆弾と同様の効果がある。人の耳には何も影響を及ぼさないが、
砂の中にいるディアブロスには効果覿面である。強烈に聴覚を蹂躙されたディアブロスは、下半身を砂に
埋没させつつ苦鳴を上げて上半身を左右に振り回す。

自由を奪われてもがくディアブロスに、ジェイはD・V・Pの切っ先を叩き込む。
切っ先が顔面に当たると同時に、グリップを捻って砲撃を喰らわせる。
1発、2発、3発、4発、5発―弾倉が空になるまで砲撃を撃ち込むと、アオーン、とディアブロスが高く鳴いてぐったりとくずおれた。

「終わったー」
パメラが気の抜けたような声を出す。すでに雌のディアブロスは昏倒させ、強力な麻痺剤を連続投与して自由を奪い続けてある。
今倒し終えたのは、番いの雄の方だった。

「まだ、これからだぞ」
ジェイはそう言いながら、ポーチから飛竜用の注射器を取り出した。中には特性の麻痺剤が入れられている。
ディアブロスの足の付け根辺りにナイフを入れて、太い血管を露にし、手早く麻痺剤の投与を行う。
投与後、さほど待たずに雄ディアブロスの身体が、ビクビクと波打ち始めた。

ジェイはその様子を見遣ると、パメラに向かって、
「狼煙を上げてくれ」
と言った。
「あいよ」
パメラが火を起して、赤みを帯びた玉をくべる。程なくして赤色の煙が空へと昇ってゆく。
しばらくすると、砂煙を上げながら猛スピードでジェイ達の方へ向かってくる何かが見える―3匹のアイルーが引く荷車であった。
アイルー達は、ジェイ達の前で荷車を横滑りさせて停止させた。荷台にはジェイとパメラの「躾」用の道具が満載されている。

「毎度ニャ!」
3匹のアイルーが声を揃えて言い、ぺこりとお辞儀をする。
「すぐに降ろしてくれ」
そうジェイが告げると、3匹はすぐに作業に入る。人間など及びも付かない素早さと、外見からは想像出来ない腕っぷしの強さで
瞬く間に全ての道具が降ろされた。そして謝礼を受け取ると、来た時よりも速い速度で帰ってゆく。

「せわしないねぇ」
パメラが苦笑する。
「やつらは忙しいんだ―俺達ものんびりしてる時間はないぞ。早いところ「躾」を始めよう」
オニロク―対飛竜用緊縛荒縄―を取り出しながら言うジェイの口元には、サディズム漂う笑みが浮かんでいた。
それにつられて、パメラも嗜虐性を感じさせる笑みを浮かべるのだった。


185: ◆e91VJLqnD.
09/01/01 16:14:47 aBiYZZjM

『クウゥゥゥ……キュウゥゥゥ……』
ディアブロ妻が、くぐもった声を漏らす。
―あなた……後生だから見ないで下さい……。
人間の人妻ならば、おそらくそんなことを言っているに違いない。

捕らえられたディアブロ妻は、全身をオニロクで縛り上げられている。顎を地に着け、両脚を広げて膝を折り、
臀部を掲げる恥辱の姿勢。尾は蠍の尻尾のように背の方へ反らされている。そのせいで、秘所が露になっていた。
口元もしっかりオニロクで固定されているので、バインドボイスも上げられない。

少し離れた所では、ディアブロ夫がやはりオニロクで縛り上げられ、横臥の姿勢で放置されていた。顔は妻の方へ
向けるよう、オニロクの縛りで強制されている。その上、パメラによって目の周辺に特殊な円形の器具が取り付けられ、
目を閉じることが出来ないようにされていた。

ジェイは、ディアブロ妻の秘所に「竜堕としの雫」を丹念に塗りこむ―飛竜達の性衝動を無理矢理に喚起させる性悪な媚薬である。
程なくしてディアブロ妻の秘所に変化が訪れた―じんわりと透明な液体が、中心部から滾々と湧き出てくる。ジェイは両手で秘唇を
押し広げた。すると、ぐぷっという音がして中からぼたぼたと大量の竜愛液が零れ、両手を濡らした。

『クゥウ……ク、クキュウ……!』
ジェイの所業に、ディアブロ妻が慎ましやかな声を出す。
―いやあ……ひ、広げないで下さい……!

「夫が見ているというのに、こんなに濡れそぼってしまうとは……いけない奥方だ」
ジェイが薄く笑いながら、そんな言葉でディアブロ妻を責める―もっとも、飛竜に人語で言葉責めなどしてもまったく無意味なのだが、
あえてそれをやって悦に入るあたりは、さすがに飛竜フェチの異常性癖者である。その自己完結ぶりは半端ではない。

「ジェイ。旦那さんの方も、興奮なさってるみたいだよ」
パメラがにやにやしながら言う。ジェイがディアブロ夫の方へ視線を向けると、ペニスが隆々とそそり立っているのが見えた。
太さはジェイの大腿部程もあり、所々節くれていて鍾乳石のような風体である。

「角が三本になっちゃったねぇ」
酔いどれオヤジが口にしそうな冗談を飛ばしながら、パメラはペニスを平手で軽く打った―ディアブロ夫が軽く身を捩り、
アオーンと喉の奥でどこか甘い響きを持つ声を上げる。当然のことながら、夫の口元もオニロクで固定してあるので、バインドボイスを上げることは叶わない。

その間にも、ディアブロ妻の秘部からは竜愛液が絶え間なく溢れ続ける。滴り落ちた淫靡な液が、砂地を湿らせる程だった。
「濡らしすぎにも程があるぞ、奥方」
ジェイはジェイで、飽きもせずに不毛極まりない―但しジェイ的には有意義な―言葉責めを続けながら、ディアブロ妻の大腿部を平手でパシパシと小気味よく打つ。

「あれあれぇ? 旦那さん、何か先っちょから出てるよ」
意地の悪い口調でパメラは言い、ディアブロ夫自身の先端に指を這わせる。鈴口の辺りで円を描くように指を動かすと、糸を引いた。
「はは……竜我慢汁」
「まだ果てさせるなよ、パメラ」
ジェイはそう言いながら、D・V・Pの先端を「器頭」へと換装する。黒く染め上げられ、乳棒を思わせるフォルムは言うまでもなくペニスを模したものである。
「おぼこ」な雌飛竜には、口径の小さい器頭から使用するのがセオリーだが、今回の雌ディアブロスは夫のいる奥方であるので、
こなれているだろうとジェイは考えて、遠慮なく最初から最大口径の器頭を選んだ。


186: ◆e91VJLqnD.
09/01/01 16:16:54 aBiYZZjM

「オルガ・チェインを仕込むぞ」
「武具」から「性具」へと変貌を遂げた愛銃槍を構え、ジェイはディアブロ妻の背後に立った。
やや見上げる位置に、しとどに濡れた竜花弁がある。
器頭を花弁の中心部に押し当てる。すぐには挿入させず、入り口の周辺でゆっくりと回す。
『クウウ……』
―いやあ……。

あたかも焦らすかのようなその動きに、ディアブロ妻は甘い声を上げる。
やがてジェイは、ゆっくりと器頭を侵入させた。ディアブロ妻の秘所は、それをほぼ抵抗なく飲み込んでゆく。すでにジェイの男性自身も、
インナーの中で激しく猛っている。
『ウキュウ……クウウウウゥゥゥー! クウウウ、キュウゥゥゥー! グウ……クキュウウ……!』
―あなた……見ないでぇぇぇー! 入れられるところ、見ないでぇぇぇー! いや、大きいっ…… 許してあなたぁぁぁー!
人間の人妻であれば、そう言っているに違いない、とジェイは胸中で決め付ける。

「ねえジェイ、旦那が泣いているよ」
パメラのその言葉を聞き、ジェイは視線をディアブロ夫の方へ向けた。器具によって無理矢理開けさせられたディアブロ夫の目から、
大粒の涙がぽろぽろとこぼれていた―異種族の変態に陵辱される妻を目の当たりにし、無念至極といったところか。
夫の涙は空気に触れるとすぐさま結晶化し、砂の上に落ちた。
「竜の大粒のナミダか。いい小遣いだね」
パメラはそう言いながら、砂上の結晶を拾う。帰ってから売り払うつもりなのだろう。

「そろそろ奥方を昇らせる。タイミングを合わせて射精させてくれ」
「わかったよ」
パメラはいやらしく笑うと、ディアブロ夫のペニスに右腕を回した。脇の下と腕でカリを締め上げると、アオッと夫が鳴き、身を戦慄かせる。

パメラは左手の掌を夫の亀頭部分に乗せると、ゆっくりと円を描くように動かし始める。幼子の頭を撫でるかのような柔らかい手つきに、
ディアブロ夫は体を細かく震わせ、オウッ、オウッ、オウッと、砂漠の王の威厳など微塵もない声で喘ぎ始めた。

その内にパメラは、カリに回した腕も動かし始める。二の腕と腋の下で扱くその動きに、ディアブロ夫の鈴口から大量の先走り汁が湧き出してきた。
「どうだい、あたしの腋コキは?」
そう得意気にパメラは言うと、掌に付いた竜我慢汁を舐める。
「ああ……美味しい……」

『ギュ……クウ……』
―駄目……いく……。
ディアブロ妻が身体を激しく痙攣させる。すでに達しかけている。ジェイはD・V・Pの動きを速めた。
「パメラ、今だ!」
ジェイの呼びかけに応じ、パメラは扱きを速めた。ディアブロ夫のペニスが更に膨張する。
そして、次の刹那。

『キュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウー!』
―いくううウウウウウウウウウウウー!
まず、妻がアクメを得た。

『グオオオオオオオオオオオオーン!』
次いで、ほぼ間を置かずに夫も達する。ぶるっと身を震わせ、喉の奥で鳴きながらディアブロ夫は射精した。
凄まじい量の精液が鈴口を押し広げて発射され、宙を舞い砂地に落ちた。

「あはは。沢山出たねぇ。ちょっと顔に掛かっちゃったよ」
ぐったりとするディアブロ夫を見遣りながら、恍惚とした表情でパメラは言うと、顔についた白い飛沫を指で拭い、そのまま口へ運んでじっくりと味わう。
「ああ……たまらない」
パメラは笑顔を浮かべる―竜の精液を口にし、まるでケーキを食べ終えた少女のような顔をするパメラも、やはり糜爛亭に絡むだけあり、一角の異常性癖者であった。


187: ◆e91VJLqnD.
09/01/01 16:18:36 aBiYZZjM

「小休止を挟んでから、続けるぞ」
ジェイがパメラに声を掛ける。
「チェイン繋ぎは、やっぱり三日間がリミットかい?」
「ああ」
ジェイはぐったりとする番いのディアブロスに目を向けながら、そう答えた。

三日間がタイムリミットというのは、飛竜を「躾」る者達にとっては共通の認識である。
詳しい理由は不明だが、飛竜達に対する性的調教は三日以内に完遂させないと失敗するケースがほとんどである。
「やっぱり三日以内か。ただ躾るだけならともかく、こりゃ難儀だわ」
パメラが苦笑する。

一頭目の飛竜の絶頂をきっかけとして、それを目の当たりにした二頭目の飛竜が、物理的且つ性的な刺激を与えずとも
連鎖的に絶頂を迎えるように仕込む―それがオルガ・チェインである。
これを仕込むには、卓越した「躾」技術と結構な根気、それから運が必要となる。
二頭を三日以内で「躾」るというだけでもかなり難度が高いが、一頭目の絶頂を受けて二頭目が絶頂を迎えるという連鎖を
織り込むのが「オルガ・チェイン」を施す際に一番の難所となる。

一頭だけ「躾」に成功しても意味はなく、二頭の「躾」に成功してもチェインが繋がらなくてはやはり失敗となってしまう。
また「躾」やすい個体と貞操観念の強い―もっとも飛竜に貞操観念があるかは定かではないが―「躾」難い個体という
別け隔てがあるのも「オルガ・チェイン」の難易度を上げる要因になっているが、そこはもう運の領域である。

かなりの労力を使うが、オルガ・チェインを仕込んだ飛竜は希少価値が高いため、財力のある変態達の間で、
信じられないような高値で取引が成される。
噂によると、五匹の飛竜をオルガ・チェインで繋いだ性具があるらしいが、その価格は、レアメタルが今後百年は採掘出来るであろう、
とのお墨付きが与えられた鉱山と同等だという。


二人はしばらくすると「躾」を再開した。

ジェイがディアブロ妻を絶頂へ導き、パメラが追うようにしてディアブロ夫に射精をさせる―この作業を幾度となく繰り返してゆく。
但し、パメラが与える刺激は徐々に弱くしてゆき、最終的には触れることさえしないようにする。
妻が絶頂を迎えるのを見るだけで、夫が射精するように仕込まなくてはならないのだ。



188: ◆e91VJLqnD.
09/01/01 16:20:18 aBiYZZjM

「躾」を始めてから三日目が過ぎようとしていた。
ディアブロ妻が、アクメを得始める―もう幾度目なのか定かではない。
それを目にし、勃起したディアブロ夫のペニスが更に膨張する。パメラは少し離れた所で胡座をかいて座っている。
すでに夫のペニスには指一本触れていない。
「ジェイ。旦那がイキそうだよ」
青筋を浮かべながらいきり立つ夫のペニスを見ながら、パメラはニヤリと笑った。

『クウウウウウウウウウウウウゥゥゥゥーー!』
―ああああああああああああーー!
ディアブロ妻が盛大に達する。
『ウオオオオオオオーン!』
一瞬の間を置き、ディアブロ夫も達する。鈴口から、あたかも噴水のように精子が射出された。

「しかし、底なしだねぇ」
都合何度目になるのか見当もつかない射精を目の当たりにし、やや呆れ気味でパメラが言う。
「人間の男なら出し過ぎで、とっくに逝っちゃてるだろうね。さすがは飛竜」

「きっちりとチェインが繋がったようだな」
ジェイがそう言いながら、ディアブロ妻の秘所からD・V・Pを引き抜くと、アーオ、と妻が喉の奥で喘ぐ。そして、すぐさま臀部をもぞもぞとさせる。
『キュウ……キュウウン……クウウン』
―欲しい……来て……もっと頂戴……。
艶っぽい、媚びるかのような声をディアブロ妻が漏らす。明らかに欲情していた。

「奥方の方も堕ちたな」
ジェイはそう言って、すでに中天を通り過ぎた太陽を眩しげに見上げながら、額の汗を拭った。
「オルガ・チェイン、成功かい?」
「ああ」
パメラの問いにジェイが頷く。ほぼ丸三日間、時間的に四日目に入るか入らないかの所で「躾」が終わった。
「パメラ、狼煙を上げてくれ」
「あいよ」
パメラは立ち上がって火を起こし、ポーチから紫がかった玉を取り出してくべる。程なくして煙が出始め、空に向かって昇ってゆく。
しばらくすれば運び屋達が「商品」を引き取りにくるだろう。
「後は受け渡しだけだな」
大きく息をついて、ジェイは手近な岩に腰を下ろした。

「この番い、一体どういう風に使われるのかね……」
パメラが、相変わらず尻を振り続けるディアブロ妻を見遣りながら言う。

これから目の前にいるディアブロス夫婦は「性具」として富裕な変態のもとへ納品される。

妻の絶頂が、夫の絶頂へと繋がる絶頂連鎖―オルガ・チェイン。
不可視の鎖で繋がれた番いは、変態購入者のタガの外れた性欲をどのように満たすのか―。

「少し……この番いが羨ましかったりするかな」
不意にパメラが口を開く。
「……どういう意味だ?」
「うーん。何て言うのかな……歪ではあるけど、これって「絆」じゃん? 打算とか利害とか抜きに、このディアブロス達は繋がってる」
「……精神的なものとは言い難い。それに、俺達が「商品」としての価値付けをするために無理矢理繋いだものだぞ?」
「分かってる。それは分かってるよ。でもさ、そもそも絆って、当事者達が作ろうと思って作れるものじゃないだろ? 
形はどうあれ、こいつらには絆がある。そこが羨ましかったりするのさ。あたしには―」
そこまで言うと、バツが悪そうにパメラは言葉を切った。
「何でもない。まったく、あたしも何を言ってるんだか」
苦笑いをしつつ番いを見つめるパメラの視線は、少しだけ優しげだった。


189: ◆e91VJLqnD.
09/01/01 16:22:29 aBiYZZjM

「終わったね」
「そうだな……」
アプトノスが引く荷車が、ジェイとパメラを残して去ってゆく。荷車は二台で、夫婦別々に乗せられている。

自分達の行く末が分かっているのか、二頭ともポロポロと涙をこぼしている。涙はすぐさま結晶化し、荷台に落ちた。
それを、運び屋達が喜色満面で懐に仕舞い込む。売り払って、一杯引っかけるための資金にでもするつもりなのだろう。

ディアブロ夫婦を乗せた荷車が段々と小さくなって行き、やがて見えなくなった。

「さて、ジェイ。仕事も済んだことだし」

パメラがジェイの方に向き直る。そして、さらっと、実にさらっと言った。

「あたしと、やんない?」


「……何をだ?」
ジェイは何を言われたのか、真剣に分からなかった。
「この朴念仁。あたしらも繋がろうって言ってるのさ」
パメラがジェイに近寄る。
「雌ディアブロスをガンランスで突き上げるあんたを見て、ずっと身体の奥がうずいてた。いや、最初に握手をした時からかな。
すごい力で握り返されて……実はあの時、少しアソコが湿っちまったんだよ」
まくし立てるように言いながら更に近付いてくるパメラに対し、ジェイは思わず半歩程退いていた。

「……他所を当たれ」
「いいや。あたしは」
パメラはジェイの両肩に手を置いた。
「あんたと、したい」
「お前は……糜爛亭に出入りしてる人間だろう?」
バズの店に絡む者は、モンスターで己の性欲を満たす変態ばかりで、基本的にノーマルな性癖の人間はいない。
「……あたしは、強い雄で濡れる。強ければ、鳥竜でも魚竜でも飛竜でも構わない……勿論、人間の雄でも。「博愛主義」なのさ、あたしは」

―少々変わり者だがな。
ジェイはバズの言葉を思い出した。変わり者とは「糜爛亭」における変わり者―すなわち、人間の雄も欲情の対象に含まれる、という意味だったのだ。

「俺はしたくない。お前では立たん」
一般社会の中で女に言ったら、それこそ鬼畜呼ばわりされそうな台詞だが、パメラは蛙の面に水、といった表情で、
「そんなことは、言われ慣れてる」
と言い放つ。
「とにかく、俺はしたくない」
ジェイは、肩に置かれたパメラの手を振り払う。邪険極まりない動作だった。

「どうしてもかい?」
「くどい。寄るな―俺はもう帰る」
そう言い捨てると、ジェイはパメラに背を向けた。そしてネコタクを呼ぶために、狼煙を上げる準備をする。
「あたしとは、どうしても駄目かい?」
ジェイの背中にパメラが言う。
沈んだような声音だった。
だが、ジェイは何も答えない。

パメラが軽く息をつく。
「……そうか。やっぱり、今回もあたしが跨る羽目になるのか」
意味不明の台詞が気になり、ジェイは振り返った。

パメラがフルフルホルンの唄口を咥えている―次の瞬間、吐き気を催すような音がフルフルホルンから発せられ、ジェイの耳をいたぶって気を失わせた。
意識が遠のく瞬間にジェイの目に映ったのは、少しだけ寂しそうに笑うパメラの顔だった。



190: ◆e91VJLqnD.
09/01/01 16:25:17 aBiYZZjM

下腹部を這い回る生暖かい感触に、ジェイは目を開けた。何故だか身体を動かすことが出来ない。
かろうじて首を動かすことだけは出来たので、顎を引いて視線を腹の方へ向けた。
そして、自分の今の有様を確認して愕然とする。
全身の装備を外され、全裸にされている。更にオニロクで縛り上げられ、両手両足とも動かせないようにされて砂の上に転がされていた。

下腹部に、パメラが顔を埋めている。ジェイのペニスを、熱心に唇と舌で弄っていた。
ちなみにパメラは、ガブラスーツ一式を纏ったままである。

不意にパメラが顔を上げる。
二人の目が合った。
「あはっ……目が覚めたかい?」
ほんの少しだけ照れくさそうな顔で、パメラが言った。
「馬鹿な真似はよして、今すぐに縄を解け」
ジェイはそう言ってもがいたが、「老山龍が暴れても解けない」が売り文句のオニロクはビクともしない。

「縄は解くよ。終わったら、ね」
「終わるも何もない……そもそも始まらない。俺がどんな性癖の持ち主なのか、お前だって分かってるだろう」
「飛竜にしか欲情せず、飛竜でしか果てない変態」
パメラはそう言って立ち上がると、傍らに置いてあったフルフルホルンを手に取った。
「でも、きっちりあんたの×××の面倒をみてやるよ。あたしの手にかかれば、ゆり篭から墓場まで、どんな雄の×××でも必ずエレクトするのさ」
「こんな事をして楽しいのか……?」
「……ジェイ。あんたに「躾」られた飛竜達も、きっと同じ事を言いたかったと思うよ」
「……」
ジェイは思わず口をつぐんでしまう。

「なーんてね。
別にあたしは説教するつもりなんぞ、まったくないんだけど。
まあ、楽しいかと聞かれれば、あんま楽しくないよ。たまには正常位で男の背中に手を回して、爪を立てたりとかしてみたいやね。
マウントするばっかじゃ傷つくじゃんか。ほら、あたしだってラージャン体型だけど一応女なわけだし」
パメラは苦笑する。
「でも、今は身体に火がついちまったから、贅沢は言ってられない。「いつも通り」の騎乗位で我慢する。じゃ、始めようか?」
そう言って、パメラはフルフルホルンの唄口に唇を寄せる。
奇妙な旋律が周囲に漂い始め、ジェイの耳を支配する。
しばらくすると、ジェイのペニスが隆々とそそり立った。赤黒い亀頭が大きく膨れ、血管が幾本も浮き出す。

スキル「威龍」―パメラの持つ特殊なスキルである。
この「威龍」の旋律を耳にした雄は、どんな状況だろうと勃起してしまうという冗談のようなスキルだ。
ジェイが十分にいきり立ったのを見計らい、パメラは唄口から唇を離した。

「はは。すごいすごい」
そう言いながらパメラは、ガブラスーツフットの股部分に取り付けられたファスナーを下ろす。
少々変わったファスナーで、エレメントがヒップの方まで伸びている。
パメラはファスナーを開け切ると、ジェイの身体を跨いで腰を落とした。
すると、布の開いた部分が更に広がり、秘所が露になる。意外なことに、陰毛は綺麗に剃り上げていた。

「ほんじゃ、まあ」
パメラは、ジェイの亀頭に自身の秘所を押し当てた。
「やめろ……」
ジェイの顔に脂汗が浮く。
「ここまで来て、そんな殺生な真似は出来ないさ……いただくよ」
すでに十分潤っていたので、パメラは一気に根元まで入れ込んだ。じゅるり、というような音がして、二人の下腹部が一体となる。
「ああ……いいねぇ……すごく久しぶり……この感…触」
パメラが感に堪えないような声を出した。


191: ◆e91VJLqnD.
09/01/01 16:27:58 aBiYZZjM

「ぐ……」
一方のジェイは、顔面蒼白で苦鳴を漏らしていた。
胃の中の物が、逆流してきそうな感覚に見舞われている。
結合部が見える―ぐちゃぐちゃと粘着質な音を立て、自分のモノが出入りしている。
否、させられているのが見える。
腕や脚は男のように隆々としているが、ジェイの陰茎を嬉々として飲み込むパメラは、紛れもなく女である。

女。
先日の桜火竜の時のように、一人の女の顔が浮かぶ―。

過去の心の傷が激しく疼いて、ジェイの頭の中を蹂躙する。精神の均衡を保てなくなりそうな癖に、パメラに出入りする
陰茎は憎らしい程の硬度を保っている。その事実が、ジェイを更に苦しめる。

「オウッ……ジェイ! いいよ! すごいよ! 最高、あんたっ、最高!」
膝を立てたまま足を開脚し、もの凄い勢いで腰を上下させてパメラは快楽を貪る。
「くうう……カリが……カリが、あたしの中をけずるよぉ……」
パメラが、ジェイの身体の上に覆いかぶさり、食らいつくようにして唇を重ねる。ジェイは、精一杯顔を背けて逃れようとしたが、
それは叶わなかった―じぅ、と音を立てて、派手に吸われる。

「唇だけは許して……ってかい? まるで遊女みたいで可愛いねぇ、ジェイ」
唇を離し、嗜虐的な顔でパメラが言った。

男を思わせる腕と足なのにあそこは女で女の声なのに女を強姦する男のような台詞で俺を責めるな……。

もう、精神が崩れてしまいそうだった。
パメラを見上げるジェイの目は、死人のそれのようだった。



だが次の瞬間、ジェイの目が「それ」を捉えて、ほんの少しだけ生気を取り戻す―「それ」に気が付いたのは、もしかすると生存本能のなせる業かもしれなかった。

ガブラスが目の前にいる―「飛竜種」のガブラスが。

当然、それは本物のガブラスではない。パメラの被っている「ガブラスフェイク」だ。だが、精神が崩壊しようかという一大事に、生存本能はそれを無視する。
そしてこの窮地を脱するために、生存本能がジェイに与えた解決策は―。

ガブラスとの直接交合という、ハードな変態妄想だった。

俺はガブラスとしている……飛竜としている……。
女の顔のように見える部分は、ガブラスの模様だ……。
しかし、このガブラスはよく鳴くな。
しかも、人語に聞こえたりする。いく、とか、出して、とか変なヤツだな。おやおや、身体がブルブル震えているぞ。もう果てそうなのか。ああ、俺も果てそうだ……。

「おおおおおおォォォォ……」
パメラが雄々しさすら感じさせる声を上げて仰け反り、豪快にオルガを得る。

「ぐうう……」
ジェイのペニスの中心を熱い塊が駆け上り、鈴口を押し開いてパメラの中に吐き出された。

そして、ほんの刹那の後。

激しい脱力感が一気に襲い掛かり、抗う暇もないままジェイの意識は闇に吸い込まれた。


192: ◆e91VJLqnD.
09/01/01 16:31:47 aBiYZZjM

目を開けると、陽が西に沈みかかっていた。
ジェイは身を起こした。すでにオニロクは解かれ、身体の上には野営に使うための毛布が掛けてあった。
辺りを見回してみたが、すでにパメラの姿はなかった。
パメラに何をされたのかは、残念ながらしっかりと覚えていた。お情けのように身体の上に掛けられていた毛布が、ジェイには恨めしかった。
ジェイは大きくため息をついて、そのまま後へ倒れこんだ。

―こんな事をして楽しいのか……?
―ジェイ。あんたに「躾」られた飛竜達も、きっと同じ事を言いたかったと思うよ

パメラとのやり取りが想起された。
パメラの言ったことはなるほど、正論過ぎるほど正論だった。

仮にモンスター達に人と同じだけの感受性があったとしたら、どう思うのだろうか。
俺に「躾」られた飛竜達も、今の自分と似たような心境になったりするのだろうか。

再び、ジェイは大きくため息をついた。



数日後の夜―ジェイはバズと馴染みの酒場にいた。
バズの左目の周辺には、青タンが出来ていた。

「まあ、確かにパメラが「博愛主義」なのは言わなかったけどよ……」
バズがむくれる。
「何も殴るこたぁねえだろうが。大体だな、竜ならしのジェイともあろう者が女に無理チンされるなんざ、いい名折れってもんだ」
「黙れ」
「口惜しかったらヤり返して来い」
「……立たん。それに、あいつが喜ぶだけだ」
ジェイは不快そうに顔をしかめて、エール酒を呷った。

「はは……違いねえ。だがな、ジェイ」
バズが軽く笑い、つまみとして出されたケルビの子袋を口に入れた。
「今回のことは大目に見てやってくれよ。あいつはあれで可哀想なヤツだと俺は思うんだ」
ジェイは新種のモンスターを見るような目でバズを見た。
「考えてもみてくれ。一緒に仕事した仲間を縛り上げて無理チンするってことが、どういうことなのか」
「……」
「それってよっぽどのことだと思うぜ。単に出し入れがしたかった、てな感じじゃねえな」
「……随分好意的に解釈するんだな。それならお前が相手をしてやれ」
「腹の肉がつっかえて届かねえから無理」
笑いながら頭を掻き、バズはエール酒を呷った。

「あいつ、寂しかったのかもな。ハンターってのは基本的に孤独な人種だろ?
 しかもウチの店に絡んでくるヤツらは特殊な性癖のせいで、更に孤独感が強いと思うんだ」
「……それは否定しない」
ジェイは軽く頷いた。

「その孤独を、ほんの一時でも打ち消したかったのかも知れんな。えらく即物的で、しかも不器用なやり方だが。
……とか言って、ほんとはただヤりたかっただけかも知れんが。まあ、本当のことはパメラにしか分からん」
「そうだな……」
「しかし、俺とお前の変態二人が女の話しで盛り上がるとはな。まあ、ラージャン調の女だから、俺らに相応しいと言えば相応しいか」
がはは、とバズは豪快に笑った。
「……確かに」
バズの言い草に、ジェイは苦笑しながらエール酒を呷るのだった。


                                                        
                                                        ― 了 ―


193: ◆e91VJLqnD.
09/01/01 16:37:47 aBiYZZjM

以上で投下終了でございます。
そう言えば、消費予定レスの数を書くのをうっかり忘れてました。ゴメンね。

あ、それから前作同様抜けないのは仕様なので、あしからず。
では、機会があればまた投下させていただきます。

読んでくれた方、ありがとうございました。


194:名無しさん@ピンキー
09/01/01 18:42:50 cuEIEVXw
羽子板のデザイン 判ってらっしゃるw

195:名無しさん@ピンキー
09/01/01 19:15:10 fpSP55rG
ディアブロスのペニスが人間の腿ぐらいってあまりにも小さすぎないか

196:名無しさん@ピンキー
09/01/01 19:32:17 iea9G2on
よっぽど密着できる体位をとれるイキモノならともかく
ディアブロスくらいだとそこそこの長さがないと挿入もままならないだろうしな

197:名無しさん@ピンキー
09/01/01 22:22:43 Tqsl3P+z
>>195
太さは人の腿くらいってなってるみたいだけど、長さまで腿と同じくらいとは書いてない。

198:名無しさん@ピンキー
09/01/01 23:14:12 fpSP55rG
>>197
馬のとかは細長いからそれはそれでありかもしれない

199:名無しさん@ピンキー
09/01/01 23:48:29 GJAM/BIf
NTR属性はないからちょっとなー…

200:名無しさん@ピンキー
09/01/02 00:45:32 r6pDjSGA
モチベーションが復活してきた
今書いてるのが終ったら再び始める
よろしく

201:名無しさん@ピンキー
09/01/02 01:11:53 u7UNVF6m
>>200
それは今年の抱負?
どの書き手さんだか知らないけど、頑張って
>>166-175、>>180-193
旧年から新年へ、竜姦およびガブラスーツ連携だな
方向性の違いが味わい深い、かもしれない

202:名無しさん@ピンキー
09/01/03 05:45:59 13dC4JLb
このド変態め。もっとやれ。

203:名無しさん@ピンキー
09/01/03 08:45:10 EAP3jISy
保管庫のキャラ別を見てて思ったんだが、エロパロにおけるイーオスの不遇っぷりはもっと顧みられてもいいんじゃないか?
ヴォルガノとかヒプノとか、ああいう新参とは一味違う悲哀を感じる。
毒持ちな体だから、難易度高いのか?
あと保管庫には無いけど、ゲリョは書きかけた人いた事あったんだっけ。

204:名無しさん@ピンキー
09/01/03 15:13:08 khXIjuTo
イーオスとゲリョスはトサカ~顔の造作が不細工だから。


あと、ドストカゲはオスって設定になっちゃったし、兄貴は兄貴だしなぁ。

205:名無しさん@ピンキー
09/01/03 16:42:43 pTufJmD0
ゲリョは確かに不細工だけど、死体に擦りつけオナ話が有ったよ
イーオスは鱗に毒があるけど、革は毒を通さないという
つまり、イーオスーツ着たまんまなら、イーオスとやれるんじゃないのか
ちょっと人相悪いけど、良い尻してるし…

206:名無しさん@ピンキー
09/01/04 01:53:56 Uwbiddls
砂漠でげねぽっぽに誘拐された話の続きを
ひたすら全裸で待ち続けてる俺みたいなのもいる

207:名無しさん@ピンキー
09/01/04 02:43:21 jNj63ria
鶏冠頭は髪型以外にカチューシャ、飾りリボンと脳内変換すれば範囲が広がるぞ
狩人皆がお世話になるクックタンの襟巻はフレアのメイドカチューシャ
異論は認める

208:名無しさん@ピンキー
09/01/04 04:39:42 RbmYTaPm
襟巻きは、カチューシャやヘッドドレスでなくて、断然エリザベスカラーだろ
いろんなモンスターに無理矢理着けて、思いっきり嫌がられたい
ところで、ポポやガウシカ、アプケロスにこのスレでの需要って意味で打つ手はあるのか?

209:名無しさん@ピンキー
09/01/04 06:41:49 ogZ1ogtM
風の谷のガウシカは巨乳でノーパン

210:名無しさん@ピンキー
09/01/04 08:57:00 pmYEgMFp
>いろんなモンスターに無理矢理着けて、思いっきり嫌がられたい
うわ、すげえ萌えるw
想像しただけで和む

211:名無しさん@ピンキー
09/01/04 10:38:54 r02NuLRT
ホーミング生肉には流石に……

212:名無しさん@ピンキー
09/01/04 12:02:34 tZB7H2AI
ハニーザホルンをひたすら待ち続けている俺

草食獣はなんていうかおとなしい女の子を犯すみたいでちょっとなぁ…

213:名無しさん@ピンキー
09/01/04 13:26:02 90P3rpMn
ポポは目隠れっこ。軽いパーマの超ロングヘアで寡黙な感じ?
アプケロスは…帽子被った筋肉質の女の子。短気ですぐに手が出る。んで、何事にもしつこいwww
そんなイメージ

214:名無しさん@ピンキー
09/01/04 15:21:27 tfSLVU51
アプケロスって亀だよな?

亀ってちんこでかいんだぜ?


215:名無しさん@ピンキー
09/01/04 19:23:11 lioBdR4B
そういや、2ndGからはナルガの擬人擬竜が何作かあるだけでボルガノ
ヒプノ、追加亜種の話はないな
ボルはあった事ないからわからんけど、ヒプのバッキューン、って鳴き声とか、
もう生き物って感じしゃないからなぁ

216:名無しさん@ピンキー
09/01/04 23:29:29 NKjhLlJF
草食獣は・・・ポッケ牧場のポポとか監禁調教系の感じがして妄想をそそられるぜ

217:名無しさん@ピンキー
09/01/05 00:08:53 Dx9FEsIt
ありゃウンコ製造機だろ

218:名無しさん@ピンキー
09/01/05 01:54:45 5Cil3cuT
スカトロか
ハンターがクエストに行くたび、浣腸されてウンコをひりだしてるんだよ
いつも寝てるのは激しいプレイで疲れてるからだ

219:名無しさん@ピンキー
09/01/05 04:16:29 sp7CLqq4
うわ萌えたw

ちょっと農場行ってくる

220:名無しさん@ピンキー
09/01/07 01:59:21 ig/MBIh4
そういやさ、剣士用装備でボウガンとか弓とか装備しようとすると装備パージされてインナーだけになるけど
羞恥系か露出系のネタに使えんかね、コレ

221:名無しさん@ピンキー
09/01/07 02:13:31 7oec4S9T
>>220
鍛冶屋の陰謀

222:名無しさん@ピンキー
09/01/07 19:17:55 wAjvCqcy
ハニーフラッシュを思い出した自分は年寄り

223:名無しさん@ピンキー
09/01/07 23:25:34 XetrsNDG
ドラクエ3で転職した途端にすっぱだか(全装備解除)になる状況を彷佛とさせるな、あれ

頭にフルフェイス系のごつい兜をつけてた場合、それ残して裸になるので
なまじ全身無装備より変態的になるあたりがなにげにけっこう好きだ

224:名無しさん@ピンキー
09/01/07 23:42:50 TP8EiU1L
武具屋の兄ちゃんは両刀か

225:名無しさん@ピンキー
09/01/07 23:54:32 ig/MBIh4
いや、武具屋は男専門、女見て喜ぶのは隣で寝てるすけべ猫

226:名無しさん@ピンキー
09/01/08 00:56:48 kz41QVOq
何と言うウホ

227:名無しさん@ピンキー
09/01/08 07:54:27 GWfokugS
>>223
後半、それなんてホコツスタイル

228:名無しさん@ピンキー
09/01/08 21:34:06 URWEa0D/
俺の中ではゲリョは光り物大好きな毒舌お嬢様

229:名無しさん@ピンキー
09/01/09 16:38:54 3KsGRkV2
男にしても女にしてもキリンは間違いなく美形

230:名無しさん@ピンキー
09/01/09 18:24:35 oGc9YAnd
>>228
ゲリョりょんはガニ股でドタドタ走る上に手癖が悪いぞ。




光る・盗む・毒吐く・死に真似。ゲリョりょんは2~3モンスター分の特技を持ってるな。


・・・資格マニア?

231:名無しさん@ピンキー
09/01/09 21:07:10 TdwWkznK
ゴムゴムな体も持ってるし、かなり特異だよな、ゲリョぽん。
とりあえずさ、トサカ壊したらライトクリスタルとか出るし、
あれをたまにある『額に宝石生えたキャラ』と変換すれば、結構キレイめな印象にならね?

232:名無しさん@ピンキー
09/01/09 21:50:35 67BUBkl4
カレー好きなんですねわかります

233:名無しさん@ピンキー
09/01/09 22:41:52 TdwWkznK
なにそれ?どこのイエロー?

234:名無しさん@ピンキー
09/01/09 22:43:31 67BUBkl4
いやすまん
カーバンクル
ぷよぷよの

235:名無しさん@ピンキー
09/01/09 23:21:26 630/E0kj
むしろ成金で宝石つきのティアラとかいろんなものつけてるけど育ちが育ちだけにどうにもあってない感が出てる、とか

236:名無しさん@ピンキー
09/01/10 01:16:33 KvU7Jekc
宝石付と言えばなんだっけあの蠍。

237:名無しさん@ピンキー
09/01/10 01:26:40 WLMOEpRv
アクラ・ヴァシム(アクラ・ジェビア)だってさ
Fやってないから全然知らん

238:名無しさん@ピンキー
09/01/10 03:38:07 lNOAkY+U
額に宝石といえば男塾に出てくるファラオの人
尻尾の代わりに耳が便利

239:名無しさん@ピンキー
09/01/11 03:13:51 sTdmDob2
擬人化してさえ、外見向上の難しいゲリョたん…

240:名無しさん@ピンキー
09/01/11 09:07:51 1YKRibF9
鉢被りゲリョス
これならなんとかなるか?

241:名無しさん@ピンキー
09/01/11 14:04:45 nbna+Oxy
いっそのこと、あの顔自体が被り物とか
歯さえなけりゃもっとマシなのにね

242:名無しさん@ピンキー
09/01/11 14:12:24 1rMz+lhB
あの顔の良さが分からないんならゲリョスを題材にするな。

243:名無しさん@ピンキー
09/01/11 15:03:41 nbna+Oxy
難しいけど好きだから話題に出すんだよ
けど、マシだとかいう言い方は不味かったな。すまん

244:名無しさん@ピンキー
09/01/11 16:22:16 9E5Y9IFX
以前に序盤だけ投下された擬人版男ゲリョ×女ハンターの作があったけど
あれ「元の『らしさ』を生かしたままゲリョスをどう擬人化するか」
って点では、自分の主観的にはだいぶ上手い線いってると思った

別の点でやや落ち度があって、叩かれて
そのままいなくなってしまったのがいまだに少し残念

245:名無しさん@ピンキー
09/01/11 23:37:42 RyOTt6Nf
あの頃ちょうどスレが荒れ気味だったせいと、微妙にキャラ借りしたのと、小さな設定ミスとが相乗効果を起こしたのかね、あれは
あの叩かれっぷりは異常だった

246:名無しさん@ピンキー
09/01/12 21:50:44 72RsKjWj
バサルモスの仕草だけでゴハンが進む変態はオレだけでいい。

247:名無しさん@ピンキー
09/01/12 23:35:28 Vn7/F87Z
ゲリョたん♀、歯は八重歯ってことにすりゃおkじゃね? ちょっぴり出っ歯ぽくても俺はイケる口だが
頭のはピアスに変換とか
履いてる靴がでかいからがに股ぎみの歩き方になるとかドタバタ歩いて人にぶつかるついでにスるとかそこまで妄想した


>>246
突進の後の尻尾ふりふりのかわいさは異常

248:名無しさん@ピンキー
09/01/12 23:53:41 2TE2BADT
>>246
薙ぎビーム不発でぷるぷる震えながら首振ってるのとかもうたまらんち

249:名無しさん@ピンキー
09/01/13 07:45:24 TrKK/rnA
グラビが転がるのが俺的には最強攻撃
あのいかにも「もふぅ」って言ってる感じが可愛くてたまらん

250:名無しさん@ピンキー
09/01/13 10:37:46 V0ErWdjH
ゴロゴロならバサルの方がかわいいだろ!



251:名無しさん@ピンキー
09/01/13 11:19:31 kZLbg6kz
親子丼でゴロゴロが最強ですねわかります

252:名無しさん@ピンキー
09/01/13 11:54:45 horAQN7O
ゴロゴロゴロ ボフーン
  [力尽きました]

253:名無しさん@ピンキー
09/01/13 13:05:09 8utoPVWl
結構痛いんだよなあのゴロゴロ

254:名無しさん@ピンキー
09/01/13 15:38:35 N/Vw1akM
しかしあの岩鎧親子の甲殻はいい
身体を揺すった時にブルンブルンしてるのが、ちゃんと中は
柔らかい肉ですよ、って感じの動きに見えるんだよな

255:名無しさん@ピンキー
09/01/13 20:29:59 P3VF67UB
柔らかいお肉がブルンブルンとな?

256:名無しさん@ピンキー
09/01/13 21:31:51 BLFjtJPY
メタルボディなイメージが、いっぺんにメタボなイメージに…orz

257:名無しさん@ピンキー
09/01/13 23:25:58 A16N4ATU
ぽっちゃりとな

258:名無しさん@ピンキー
09/01/14 00:07:48 5eQlt3kl
グラビの顔を体の内側から見ると面白い顔してるよねw

259:名無しさん@ピンキー
09/01/14 00:09:45 5eQlt3kl
sage忘れスマソ

260:名無しさん@ピンキー
09/01/14 14:04:38 dP2U4cDy
バサルの顔なら俺のガンナーの腕の部分にあるぜ

261:名無しさん@ピンキー
09/01/14 23:40:55 d+hWhsTC
>>258
どの獲物にしろ、あのガランドウな内側は萎えるよな。
断面描写なのに、断面描写なのに…

262:名無しさん@ピンキー
09/01/15 02:03:41 lZ6j4RPx
ヴォルさんを内側から見ると尻尾の方に断面があるんだが、尻尾切れないのに何故なんだぜ?

263:名無しさん@ピンキー
09/01/15 12:37:12 VeMYvLRM
ヤマツの触手にも断面なかったっけ?
まぁあれだろ。
中スケスケなの、見ちゃらめぇぇぇ!(><)
ってことじゃね?

264:名無しさん@ピンキー
09/01/15 22:10:05 Tg/Tlp66
あれはきぐるみで、実は中に女の子が入って動かしてるんだから空洞はしょうがない

265:名無しさん@ピンキー
09/01/15 22:25:41 Vo9TqA+p
大昔、らおらおろんには、おにゃのこが三人くらい乗って操縦してるって小ネタがあったような…
小ネタや未完作品はあんまり保管庫に入ってないよね
保管の手間が大変だから、仕方ないんだろうけど

266:名無しさん@ピンキー
09/01/18 02:16:49 qD9LKH1z
こないだ漫画読んでゲームしてたらなんか思いついたから書いてみたよ。
この板は物凄く初期に顔出して以来だから空気読解とか色々アレかもしれない。

キリン×女の子、無理矢理で残酷描写を含みます。
強姦や痛いのが苦手な方はタイトル「キングテスカはドラゴンころしっぽいよね」をNGか、或いはスルーでお願いします。
では次より投下します。四レスよどいただきます。

267:キングテスカはドラゴンころしっぽいよね 1/4
09/01/18 02:17:49 qD9LKH1z
 少女は握った大剣を振り下ろした。細い手足にアンバランスなキングテスカブレイドは、滑稽なほどゆっくりと空を裂く。
 刃の軌跡の延長線上には一匹のキリンが居る。動かず、ただ冷たい薄水色の瞳で少女を見ていた。
 狩りを、ある者は生活と言い、ある者はスポーツだと言い、またある者はゲームだと言った。
 少女の目には、ただ憎しみと憎悪が踊っている。可愛らしい顔を怒りに歪め、その獣を殺そうと凶器に力を込めた。
「っあぁああっ!」
 大地を揺らす鼓動のような響き。土に半身を埋めた刃は、何も斬らずに地に堕ちた。
 揺れる、というか滑るような動きでその刃を躱したキリンは、変わらぬ冷たい瞳で少女を見ていた。
「……っぐぅ、ううっ!」
 ぎり、と奥歯を噛んで剣を引き抜く。少女の身に余るその重さでは、振ることすら容易ではない。
「あああぁっ!」
 横薙ぎ。根元で振る速度はそれほどではないが、先端部では十分に速い。低い風切り音を引きながら、凶悪な刃はキリンに迫る。
「……無駄だよ」
 低い声を、少女は聞いた。薄水色の瞳はまだ少女を見ている。今度は、口の動きも目に入った。獣らしい顎を動かして、キリンは少女に語る。
「無駄だって」
 構わない、と少女はなお一層その得物に力を込める。キリンは僅かに頭を下げて、美しく尖った角でその刃を受け止めた。
 甲高く澄んだ音を反響させながら、キングテスカブレイドの刃はやすやすと角に防がれる。
「な……ッ!」
 少女が驚きの声を挙げている最中、キリンはぐるん、と首を回した。武術における合気の要領で、大剣は少女の手を離れ弾かれ飛ばされる。
 4、5メートルほども宙を舞い、地面に突き刺さる刃をただ眺める少女。
「あぁ……っ!?」
 頭を押し付けて、まるで懐いている子豚のようにキリンは少女に寄り添った。少女が唖然と見つめる中で、その角が眩いきらめきを放つ。
「だから言ったのに」
 やれやれだぜ、と溜息をつきながら獣は器用に少女を真上に放り投げる。受身を取ることすら出来ない少女に向かって、青白い迸りが幾筋も刻まれていく。
 轟音と共に鼻を突くオゾン臭が辺りに満ちた。ぶすぶすと煙を上げて少女は地に叩きつけられる。
「お帰り。君じゃあ僕を殺すことなんて出来ないよ」
 優しげな声でキリンは勧告する。その声を聞きながら、力尽きた少女は猫が押すリヤカーで運ばれていくはずだった。
「黙れ……ッ!」
 悔しげに、少女は呻く。助けを待つでも、恐怖を感じるでもなくキリンを睨みつけた。
「どうした? 無様に猫に曳かれて帰るがいい。分かったろう? 今の君じゃあ―」
 ふと言葉を切ってキリンは思案するように宙を眺めた。
「君は―なぜ僕の『言葉』を聞いて驚かないんだ?」
 ヒトじゃないモノがヒトじゃないコトバを話したら、普通の人間なら死ぬほど驚く。
 賢い知能と物言う口、それは彼が生まれて間もない頃から有していたものだが、例外なく初めての人間なら驚いていたのだ。
「……一度聞いた」
 少女は倒れ伏したまま顔だけをキリンへ向ける。
「お前のその声は、一度聞いた」
 不可解そうに瞳を細め、キリンは少女の顔を覗き込む。少女の瞳には強い憎しみと憎悪。
「……そうか、ギルドでハンティングを請け負ってきたわけじゃないのか」
 不意に口を歪めて笑顔のようなものを見せるキリン。気持ちが悪い、と少女は思った。
「ということはアレだな、お前。この間の村の」
 へらへらと笑いながらキリンは話す。笑いながら言うことか、と少女は歯軋りする。
「あの暇潰しに皆殺しにしてやった山奥のド田舎の村の生き残りか!」
 合点がいった、とキリンは言って、ふふ、と嗤った。

268:キングテスカはドラゴンころしっぽいよね 2/4
09/01/18 02:18:40 qD9LKH1z
「いやあ、惜しいな。口惜しいよ。全員、ちゃんと皆殺しに出来たと思ったのに」
 起き上がろうと、少女は全身に力を込めた。ぴく、と僅かに反応するだけだった身体も、その頃には上半身を持ち上げられる位には回復していた。
「……ころしてやる……」
 強すぎる怒りは、少女に叫ぶという選択肢を選ばせなかった。口の中でだけ、感情を確認するように少女は呟き、左手にこっそり拾った尖った石を握り締める。
「どうした? まだ戦えるのかい?」
 キリンは愉快そうに笑い、少女から一瞬視線を逸らした。その瞬間を見計らい、左手の石を振りかぶる。
「遅いよ」
 振り下ろす前に、その二の腕には角が突き刺さっていた。
「あ……っ!」
 鋭い痛みが頭を掻き乱す。ふかぶかと貫通した角は血に濡れてなお美しい。少女にそう認識する余裕はなかったが。
「まったく、それにしても浅はかだ。そんなレベルで、僕を殺せると思ったのかい?」
 少女の全てを嘲笑い、キリンは再び放電する。轟音と共に血飛沫が噴出し、細く白い腕がその二の腕から分断された。
「きゃぁあああっ!?」
 完全に炭化した腕はすぐに出血を止め、焼ききれた神経は痛みの伝達すら怠った。痛みと混乱から解放された後には、左腕を失ったというショックと絶望だけが残った。
「……うそっ」
 呆然と短くなった腕を抱える彼女の前で、キリンはその手から零れ落ちた石を拾う。
「こんなモノでねぇ……」
 銜えたそれを吐き出すと、勢い良く飛んだ石は吸い込まれるように少女の右目に突き刺さる。
「あっ……やぁあああああっ!」
 視界の右半分が闇で覆われ、左半分は赤く染まった。
「あっ、あああぁあ……」
 サディスティックな笑みを浮かべて、キリンは痛がる少女を見下ろす。やがて頭を少女に寄せて、頬を伝う血を嘗め上げた。
「いっ……やあっ!」
 ざらざらとした長い舌の感触に戸惑い、痛む目を押さえて後退さる。キリンは威嚇にと軽く電撃を喰らわす。
「ひぃっ!」
 僅かな痛みにさえ怯え、頭を抱える少女の様子に、獣は大きく舌をなめずる。
「良いね、中々ソソられるよ」
 左目からぼろぼろと涙を零し、がたがたと震えながら少女はキリンを見上げる。
(コイツが父さんを、母さんをっ! ……私の腕を……目をっ)
 憎しみと恐怖がない交ぜになって混乱していた。だから、その獣が何をしようとしているのか、最初はまるで分からなかった。
 キリンは、びり、と小さく音を立てて、少女の衣服を引き千切っていた。
「え……?」
 白日と、獣の薄水色の目の前に晒される、少女の薄い胸。ある程度成長してからは、父を含めてどんな男にだって見せてはいない。
 それを、父を殺し母を殺した忌まわしい獣が、嘗めるように見ていた。
「や、えっ? ちょっ、や、やあぁっ!」
 躊躇せず、実に自然な動きでキリンはそのなだらかな丘を嘗め上げた。
「やだ、何してっ……んあっ!?」
 舌が丘の頂に達し、悲鳴を漏らす少女。勿論感じたなどということはない。ざらついた舌で強く摩擦されて痛かっただけだ。
「ふむ、中々良い塩加減だ」
 したり顔で感想を述べるキリン。人間らしい表情はこの獣には似合わないから、かなり不気味だ。
「うるさい、だまれ変態っ!」
 短い左手で必死に胸を隠す。右手でキリンの顔を殴ろうとするも力は入らずあっさりと懐に潜り込まれる。

269:キングテスカはドラゴンころしっぽいよね 3/4
09/01/18 02:19:39 qD9LKH1z
「うるさい娘だ……」
 言うとキリンは少女の顔に舌を伸ばす。唇を嘗め回し、鼻の頭を撫ぜ、血の滴り落ちる眼窩に舌を触れさせる。
「あ、う……?」
 ファーストキスは今のべろかしら、などと少女の頭は空回りしていたが、傷に触れられた痛みで再び熱暴走する。
「や、やああっ!」
 何とか逃げ出そうと暴れる少女を押さえつけ、キリンはそっと眼窩を嘗めた。長い舌先が、傷に押し当てられる。
「ひっ……!?」
 ばちっ、という電気ノイズの音がして、その音を境に目は痛くなくなった。
「あ……れ……?」
 少女が疑問の声を挙げると、キリンは偉そうに胸を張った。
「凄いだろう、器用だろう。君の目の周りの視神経を殺したんだ」
 それがなんだと言うのだ。そう少女は叫ぼうとした。痛みをとって貰う必要なんかない、殺すなら早く殺せ、と。
 だが、それより早く、獣は二の句を告げた。
「ただ痛がってる娘を抱いても楽しくないからね」
 今度こそ、少女は何を言われたのか分からなくなった。
「だ―く?」
 コトバの意味は知っている。母親から幾度も聞かされた。初めては、大切な人と、大好きなヒトと―そう、聞いていたのに。
「―うそっ!」
 それをこんな奴に? 大事でも好きでもない、ましてやその母親を殺したヒトですらないモノに?
「やだっ! いやだ! 放して!」
 手を振り回しても足を踏ん張ってもキリンは動かない。青ざめた少女の見ている前で、もう一度胸に口付けた。
「やだ―ひゃあっ!?」
 びくっ、と少女の身体が跳ね上がる。嘗められた左胸を中心に甘い痺れが体中に広がる。
「や、あっ、な……に、これっ」
 激しく音をたてながら、キリンは少女の小さな胸を吸い、頂の蕾をしごき、甘噛みする。
「面白いだろう? 出力次第で、こんなことも出来るんだ」
 自分で触ったこともない、開発されていない性感帯に直接電気的刺激を与えられる。経験のなさゆえに、少女は対応しきれず快感の渦に呑まれていく。
 頬は上気し、瞳を潤ませ愛撫に耐える姿は、欲情しきった牝でしかない。
「やあ、やめてよう……きゅ、んっ、こんな、嫌なのに……」
 ふと視線を上げたキリンと見詰め合う。少女は泣きそうな顔でにらみつけた。
「……ぜったい、ころしてやるから」
 嬌声交じりの呪詛の言葉に、苦笑いするキリン。
「出来たらね」
 そうして、キリンは乱暴に少女をひっくり返した。
 うつ伏せにされた少女は、いよいよ下着すら剥ぎ取られ、秘所にキリンの肉棒を宛がわれる。
「やっ……だ、やめてぇ……」
 先ほどの愛撫で多少濡れてはいるが、処女である上に相手が仇では十分に濡れる筈もない。
「痛そうだなァ……」
 楽しそうにキリンは言うと、人のものより二回りは大きそうなソレを少女の中にねじ込んだ。

270:キングテスカはドラゴンころしっぽいよね 4/4
09/01/18 02:20:46 qD9LKH1z
「やだ、やだやだやだ、いっ……やぁあああっ!」
 先端部を埋めただけでぎちぎちに締め付けてくるその秘裂の感触に満足しつつ、キリンは四つん這いで器用に彼女の中に押し入って行く。
「いやあっ! やだ、抜いてぇ! 入って来ないでっ!」
 とどめだと言わんばかりに腰を強く押し出すキリン。ぶつん、という感触が双方に響く。
「ひっ、がぁああっ!! い、いたい! いたいいたいぃっ!」
 じわ、と少女の中から血が零れる。見えているわけではないが、感覚として感じることが出来る。
「気分はどうだい?」
 気楽そうに尋ねるキリンは腰の抜き差しを始めている。
「やああ! だめ、いたいの! やめて、ぬいてぇ!」
 少女は取り乱し、キリンの首に抱きつきながら必死に懇願している。
「……しょうがないなあ」
 キリンはふと目を瞑った。その瞬間。
「きゃあっ!? あ、ひあっ! なっ……あんっ!?」
 少女は全ての痛みから解放され、変わりに恐ろしいほどの快感に囚われた。
「えっ……や、だめっ! こんな……こんなのぉっ!」
 血を押し流して愛液が溢れ出す。潤滑液を得たことで腰の動きはリズミカルになり、水音も激しく響き渡った。
「ふふ、どんな気分だい?」
「こんな、嘘っ! いや、いやあっ!」
 答えられそうもない少女の様子を興味深げに眺めていたキリンは、不意に少女の首筋を嘗めた。
「くふぅっ! や、やだ、はっ、んぅっ、だめ、だめぇっ!」
 挿抜を速めると、少女は最早抵抗することも出来ずに嬌声を挙げるだけ。飽きてきたキリンはスパートをかけることにする。
「あっ、ああ、ううっ、ん、ん、んああっ、だめ、もうだめだったらぁっ!」
 暫しの挿抜の後に、最後の楽しみにと少女の耳元に頭を寄せるキリン。四つん這いでただ耐えているだけの彼女に追い討ちをかけるように声を掛ける。
「……出るぞっ」
 声に、少女はがばっ、と振り返った。その目に飛び込んできたのは銀色の獣の大きな身体と、それに繋がれた自分の身体。
「やだ、やだっ、なか…にはっ! ださないでっ!」
 その声を聞きながら聞き流し、キリンは少女の再奥へ腰を打ち付ける。
「やあ、やぁぁあああっ!」
 少女は絶頂し、狭い膣内がぎゅう、と強く締まる。グルルルル、と最後だけは獣らしい声を挙げてキリンは少女に性を放った。
「うぐッ……うぅ……」
 圧迫感すら感じるキリンの射精にびくびくと身体を震わせる。やがて膣に収まらなかった精液がごぽっ、と派手な音を立てて零れ落ちた。
「う、うぅ……」
 柔らかくなった肉棒を少女から引き抜くと、キリンはやはりどこか楽しげに声を掛けた。
「ふう、中々だったね。さ、どうする? 僕を殺す?」
「う……うぅ、うあぁぁ」
 塞がっていない少女の左目から涙が溢れた。限界だったのだろう、少女は壊れた玩具のように泣き続けた。
「やだなあ、ココで壊れられたら面白くないじゃないか。ちゃんと復讐とか、敵討ちとかしてくれないと」
 言葉に混じるのは特別な者として生まれた故の哀愁か、キリンは感情の映らない目で少女を見下ろしていた。
 やがて子供のように泣きじゃくる少女に一瞥すると、キリンは鬱蒼と茂る森の中へ消えていった。
 残された少女は運良くハンターに発見されるまで、いつまでも泣き続けた。幾度も幾度も、呪詛の言葉を呟きながら。


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